(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5964176
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】皮膚外用組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/63 20060101AFI20160721BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20160721BHJP
A61K 8/36 20060101ALI20160721BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20160721BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20160721BHJP
A61Q 19/02 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
A61K8/63
A61K8/60
A61K8/36
A61K8/37
A61Q19/00
A61Q19/02
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-182489(P2012-182489)
(22)【出願日】2012年8月21日
(65)【公開番号】特開2014-40382(P2014-40382A)
(43)【公開日】2014年3月6日
【審査請求日】2015年5月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100126505
【弁理士】
【氏名又は名称】佐貫 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(74)【代理人】
【識別番号】100151596
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 俊明
(72)【発明者】
【氏名】清野 綾子
(72)【発明者】
【氏名】伊勢 奈津枝
【審査官】
池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2006/132033(WO,A1)
【文献】
特開2005−289995(JP,A)
【文献】
特開平11−079929(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/148474(WO,A1)
【文献】
特表2010−539189(JP,A)
【文献】
株式会社マツモト交商,「TEGO Care 450」,2007年10月 1日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
A61P 17/00−17/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)ウルソール酸リン酸エステル及び/又はその
塩、2)ジステアリン酸ポリグリセリル−3メチルグルコース
、3)イソステアリン酸、及び4)イソノナン酸2−エチルヘキシルを含有
し、3)イソステアリン酸の含有量が、皮膚外用組成物全体に対して0.01〜3質量%であることを特徴とする皮膚外用組成物。
【化1】
【請求項2】
2)ジステアリン酸ポリグリセリル−3メチルグルコースの含有量が、皮膚外用組成物全体に対して0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用組成物。
【請求項3】
1)ウルソール酸リン酸エステル及び/又はその塩の含有量が、皮膚外用組成物全体に対して0.01〜1質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用組成物。
【請求項4】
4)イソノナン酸2−エチルヘキシルの含有量が、皮膚外用組成物全体に対して1〜20質量%であることを特徴とする請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚外用組成物に関し、更に詳細には、美白あるいは肌荒れ改善成分を含有する皮膚外用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
トリテルペンは、高麗人参などのウコギ科の植物類、チョレイ、サルノコシカケなどの真菌類をはじめとするほとんどの生薬の基源となる植物体中に存在し、これまでにも数多くのトリテルペン骨格を有する化合物が単離精製されている。これらのトリテルペン系化合物中において、カルボキシル基を有するトリテルペン酸類は、メラニン産生抑制作用、抗炎症作用、コラ−ゲン繊維束構造の再構築作用(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)を有しており、有用な化粧品、食品成分として配合されている。しかしながら、多くのトリテルペン骨格を有する化合物は、疎水性の高い化合物であるために水性成分に対する溶解性が極めて低く、化粧料成分として利用する場合には、配合量や処方化形態に制限が加わることが少なくなかった。特に、ウルソ−ル酸、ウルソ−ル酸誘導体は、しわ改善作用、美肌作用、抗酸化作用、メラニン産生抑制作用、抗炎症作用などの様々な生物活性を示すことが知られているが、これらの作用を十分に発揮させるまでの配合が困難であった。
【0003】
このため、溶解性の改善を目指した誘導体化が行われた結果、ウルソ−ル酸リン酸エステルが見出された。ウルソ−ル酸リン酸エステルは、美白作用(例えば、特許文献3を参照)、肌荒れ改善作用(例えば、特許文献4を参照)、高濃度で化粧料に含有させる技術(例えば、特許文献5を参照)が報告され、非常に有用である。しかしながら、リン酸化することにより水溶性が高まることで、界面活性能が高くなり、乳化組成物等において乳化不良や経時安定性、高温安定性の悪化や使用感(とくにべたつき)の課題が発生し、その解決手段が求められていた。
【0004】
他方、より高い美白あるいは肌荒れ改善効果を達成しようとする試みとしては、処方成分を工夫することにより、皮膚透過性又は貯留性(特許文献6)を高める研究などが行われている。また、水酸化リン脂質等を用いた方法で、皮膚透過性をコントロールすることが報告されている(特許文献7)。しかしながら、これらの方法においても、化学構造が立体的に嵩高い分岐構造を有し、かつ水溶性である化合物の場合、皮膚透過が限定的または速効性が低く、高い美白あるいは肌荒れ改善効果が得にくい状況であった。そのため、これら化合物においても、高い経皮吸収が実現できる処方、剤形が求められていた。
【0005】
【特許文献1】特開平11−005727号公報
【特許文献2】特開H9−143050号公報
【特許文献3】国際公開WO2006−132033号公報
【特許文献4】特開2007−246459号公報
【特許文献5】特開2007−308385号公報
【特許文献6】特開2007−332115号公報
【特許文献7】特開2008−115109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
化学構造が立体的に嵩高い分岐構造を有し、かつ水溶性である美白あるいは肌荒れ改善効果のある化合物においても、高い経皮吸収性を実現でき、かつ製剤としても安定性が高く、使用感も優れた皮膚外用組成物の提供を課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、経皮吸収の効果や製剤安定性において非常に影響が大きい、乳化剤、界面活性剤、油剤に着目し、化粧品分野で使用できうるこれら原料を検討し、新たな皮膚外用組成物を目指して鋭意研究した結果、以下に示すような新たな皮膚外用組成物が、該課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は以下に示すとおりである。
【0008】
<1> 1)ウルソール酸リン酸エステル及び/又はその塩と、2)メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルを含有することを特徴とする皮膚外用組成物。
【化1】
<2> メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルの脂肪酸が、ステアリン酸であることを特徴とする<1>に記載の皮膚外用組成物。
<3>イソステアリン酸を含有することを特徴とする<1>又は<2>に記載の皮膚外用組成物。
<4>イソノナン酸2−エチルヘキシルを含有することを特徴とする<1>〜<3>何れか1つに記載の皮膚外用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、化学構造が立体的に嵩高い分岐構造を有し、かつ水溶性である美白あるいは肌荒れ改善効果のある化合物においても、高い経皮吸収性を実現でき、かつ製剤としても安定性が高く、使用感も優れた皮膚外用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<本発明に用いるウルソール酸リン酸エステル及び/又はその塩>
ウルソール酸リン酸エステル及び/又はその塩は、水酸基を有するウルソール酸の該水酸基の少なくとも1個をリン酸化してなる。水酸基を有するウルソール酸としては、化粧料など皮膚外用剤の分野で使用されているものであれば特段の限定無く適用することができる。ウルソール酸のリン酸エステルへの誘導は、通常知られているリン酸化の方法に準じて行えば良い。例えば、ウルソール酸を1〜3倍当量のジエチル−N,N−ジエチルホスホロアミデートで、テトラゾールの存在下処理し、t−ブチルハイドロパーオキサイドを反応させ、ウルソール酸のメチルホスフェートとなし、更に、ブロモトリメチルシランを作用させることにより製造することが出来る。この様な方法で、ウルソール酸を処理して得られたウルソール酸リン酸エステルは、前記に示した構造を有する(化1)。斯くして得られたウルソール酸リン酸エステルは、通常医薬、化粧料で用いられているアルカリと反応させて塩と為すことも出来る。この様な塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示でき、カリウム塩がより好ましい。斯くして得られたウルソール酸リン酸エステル又はその塩は、水性担体に対して、著しい溶解性を示すようになり、その薬物活性が、元のトリテルペン酸に比較して著しく向上する。本発明のウルソール酸リン酸エステルを皮膚外用剤などに含有させる場合、その含有量は、皮膚外用剤全量に対して、0.001〜1質量%、好ましくは0.01〜0.1質量%が適当である。これは、少なすぎると薬物活性を発現しない場合が存し、多すぎると薬物活性が頭打ちになる場合が存するからである。
【0011】
<本発明に用いるメチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステル>
メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルは、既に市販されている物もあり、皮膚外用組成物などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来る。例えば、ゴールドシュミット(Gol
D Schmidt)社よりテゴケア(Tegocare)450なる
商品名(表示名称
:ジステアリン酸ポリグリセリル−3メチルグルコース)で市販されている。また脂肪酸はステアリン酸が好ましく、モノエステルよりジエステルの方がより好ましい。ポリグリセリンは、3モルが好ましい。本発明の皮膚外用組成物においては、メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルのうち一種を単独で含有するものであってもよいし、二種以上を組み合わせて含有するものであってもよい。皮膚外用組成物中に、好ましくは総量で0.1〜5質量%、より好ましくは総量で1〜3質量%含有させることがよい。
【0012】
<本発明に用いるイソステアリン酸>
イソステアリン酸は、既に市販されている物もあり、皮膚外用組成物などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来る。本発明の皮膚外用組成物においては、イソステアリン酸を好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.1〜1質量%含有させることがよい。
【0013】
<本発明に用いるイソノナン酸2−エチルヘキシル>
イソノナン酸2−エチルヘキシルは、既に市販されている物もあり、皮膚外用組成物などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来る。本発明の皮膚外用組成物においては、イソノナン酸2−エチルヘキシルを、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%含有させることがよい。
【0014】
本発明でいう皮膚外用組成物とは、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定はなく、例えば、医薬部外品を包含する化粧料、皮膚外用雑貨等が好適に例示できる。これらの内では、化粧料が特に好ましい。又、本発明の皮膚外用組成物は、通常知られている、乳液剤形、エッセンス剤形、クリーム剤形、粉体含有剤形の何れをも取ることが出来る。化粧料としては、基礎化粧料、毛髪化粧料、メークアップ化粧料の何れもが適用可能であるが、基礎化粧料に適用することが特に好ましい。
【0015】
本発明の皮膚外用組成物に於いては、前記の成分以外に、通常化粧料や皮膚外用医薬で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)
、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)
、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸,キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB
6塩酸塩、ビタミンB
6トリパルミテート、ビタミンB
6ジオクタノエート、ビタミンB
2又はその誘導体、ビタミンB
12、ビタミンB
15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
【実施例】
【0016】
<本発明の皮膚外用組成物の製造例>
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用組成物を作製した。すなわち、表1の実施例1の(A)を60℃で加熱溶解した後、(A)に(B)を添加しながら、乳化機にて5000rpmで5分間、攪拌混合をして、水相1を調製した。そして、(C)を80℃で加熱溶解した後、水相1に徐々に添加し、乳化機にて3000rpmで攪拌混合を10分間実施した。その後、乳化機の攪拌混合を1000rpmに低下させ、30℃まで冷却して、実施例1の皮膚外用組成物を得た。
【0017】
【表1】
【0018】
<本発明の皮膚外用組成物>
実施例1に対し、ウルソール酸リン酸エステルをウルソール酸リン酸エステルカリウム塩に置換した実施例2を調製した。また実施例1,2に対し、テゴケア450の量を変えた実施例3,4,9,10、テゴケア450をジステアリン酸デカグリセロールに置換した比較例1,2、ジステアリン酸メチルグルコースエステルに置換した比較例3,4、POE(25)ステアリン酸エステルに置換した比較例5,6も調製した。さらに実施例1,2に対し、イソステアリン酸を削除した
比較例7,8、イソステアリン酸を増量した実施例5,6
、比較例9,10、イソステアリン酸をステアリン酸に置換した
比較例11,12、イソノナン酸2−エチルヘキシルを増量した実施例7,8、イソノナン酸2−エチルヘキシルを極性油であるトリ−2−エチルヘキサン酸グリセリンに置換した
比較例13,14、極性油であるイソオクタン酸セチルに置換した
比較例15,16、イソステアリン酸とイソノナン酸2−エチルヘキシルを削除した
比較例17,18も同様に調製した。表1〜3に示す。
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
<試験例1 皮膚外用組成物の経皮吸収性評価>
パネル10名の前腕内側部に1cm×1cmの部位を6つ設け、それぞれに前記調製した皮膚外用組成物である試験サンプルを7μL塗布し、1時間20℃で静置した後、テトラヒドロフラン(THF)を含浸させた脱脂綿で皮膚を拭き取り、この脱脂綿を100mlのTHFで3回抽出し、抽出物中のウルソール酸リン酸エステルあるいはウルソール酸リン酸エステルカリウム塩の回収量を高速液体クロマトグラフィーで定量した。回収率を経皮吸収性とし(値が低いほど経皮吸収性が高い)、各試験サンプルを2回評価し、その平均を表1〜3に示す。
【0022】
<試験例2 皮膚外用組成物の外観、色、においの評価>
試験サンプルを調製した後、50℃に保管した。これを調製してから1週間後に、外観、色、においの評価を行った。ただし評価を行う前日に、50℃に保管した試験サンプルを20℃に24時間保管し、これを評価した。外観においては、絶対評価を、色、においに関しては、5℃で別途保管していたものと比較評価した。各評価の基準は以下に示す。結果は表1〜3に示す。
【0023】
[外観評価]
0 : きれいに乳化している。
1 : 乳化しているが、乳化粒子が大きくなり、透明感が強くなっている。
2 : 乳化不良が見られる(全体の5%未満)。
3 : 乳化が破壊され、油が分離している。
【0024】
[色、におい評価]
0 : 5℃保管品と同じである。
1 : 5℃保管品と比較して、わずかに違いが見られる。5℃保管品と比較しないと分らない程度である。
2 : 5℃保管品と比較して、違いが見られる。5℃保管品と比較しなくても、容易に分かる程度である。
3 : 変色あるいは変臭が著しい。皮膚外用組成物として適当でない。
【0025】
<試験例3 皮膚外用組成物の使用感触評価>
皮膚外用組成物の使用感触に関してアンケートを行った。評価基準を以下に示した。また5名で最も多い結果を表1〜3に示す。
A : ベタツキ感がなく、とてもよい使用感である。
B : ベタツキ感を若干感じるが、比較的よい使用感である。
C : ベタツキ感を感じ、悪い使用感である。
D : ベタツキ感をかなり感じ、非常に悪い使用感である。皮膚外用組成物として適当でない。
【0026】
表1〜3の結果より、本発明によれば、皮膚に対して優れた美白あるいは肌荒れ改善効果を有する立体的に嵩高い分岐構造を有し、かつ水溶性である化合物においても、高い経皮吸収が実現でき、かつ製剤としても安定性が高く、使用感も優れた皮膚外用組成物を提供できることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には、美白あるいは肌荒れ改善成分を含有する皮膚外用剤に適用できる。