特許第5964230号(P5964230)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5964230-貯湯式給湯装置 図000002
  • 特許5964230-貯湯式給湯装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5964230
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】貯湯式給湯装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/18 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
   F24H1/18 503P
   F24H1/18 503Q
   F24H1/18 503S
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-289201(P2012-289201)
(22)【出願日】2012年12月29日
(65)【公開番号】特開2014-129989(P2014-129989A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2015年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】窪田 広記
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 元泰
(72)【発明者】
【氏名】阿部 基
(72)【発明者】
【氏名】本間 誠
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−156495(JP,A)
【文献】 特開2010−190478(JP,A)
【文献】 特開2009−198115(JP,A)
【文献】 特開2001−215055(JP,A)
【文献】 特開2009−192123(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00 − 9/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気温を検知する外気温センサと、給水管が下端部に接続されていると共に、貯湯している高温水を流出させる出湯管が上端部に接続されている貯湯タンクと、該貯湯タンクの上から下の縦方向に複数個配置された貯湯温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を高温に加熱する加熱手段と、前記貯湯タンクの前記出湯管よりも低い位置に接続され、中温水を貯湯タンクから流出させる中温水出湯管と、前記出湯管からの高温水と前記中温水出湯管からの中温水とを混合して設定温度の混合水とする中温水混合弁と、前記中温水出湯管の貯湯タンクと中温水混合弁との間に設けられた中温水温度センサとを備えた貯湯式給湯装置に於いて、前記外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に中温水温度センサの検知した温度が所定温度以下になったら凍結防止運転を行うことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項2】
外気温を検知する外気温センサと、給水管が下端部に接続されていると共に、貯湯している高温水を流出させる出湯管が上端部に接続されている貯湯タンクと、該貯湯タンクの上から下の縦方向に複数個配置された貯湯温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を高温に加熱する加熱手段と、前記貯湯タンクの前記出湯管よりも低い位置に接続され、中温水を貯湯タンクから流出させる中温水出湯管と、前記出湯管からの高温水と前記中温水出湯管からの中温水とを混合して設定温度の混合水とする中温水混合弁と、前記中温水出湯管の貯湯タンクと中温水混合弁との間に設けられた中温水温度センサと、浴槽への湯張り量をカウントする風呂流量カウンタと、時間をカウントする計時手段とを備えた貯湯式給湯装置に於いて、前記外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に風呂流量カウンタの停止時間が所定時間以上になったら凍結防止運転を行うことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項3】
外気温を検知する外気温センサと、給水管が下端部に接続されていると共に、貯湯している高温水を流出させる出湯管が上端部に接続されている貯湯タンクと、該貯湯タンクの上から下の縦方向に複数個配置された貯湯温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を高温に加熱する加熱手段と、該加熱手段により加熱された湯水の温度を検知する出口温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を加熱手段に循環させる循環ポンプと、加熱手段の出口側と流路切替手段とを連通する第1ヒートポンプ戻り管と、前記流路切替手段と貯湯タンク上部とを連通する第2ヒートポンプ戻り管と、一端が流路切替手段と連通すると共に他端が分岐して給水管及び貯湯タンク下部と連通するバイパス管と、該バイパス管の分岐部分よりも給水管側に設けた逆止弁と、前記貯湯タンクの前記出湯管よりも低い位置に接続され、中温水を貯湯タンクから流出させる中温水出湯管と、前記出湯管からの高温水と前記中温水出湯管からの中温水とを混合して設定温度の混合水とする中温水混合弁と、中温水出湯管の貯湯タンクと中温水混合弁との間に設けられた中温水温度センサと、前記中温水混合弁からの混合水と給水管から分岐した第1給水バイパス管からの給水とを混合して、給湯設定温度の温水として給湯栓から給湯させる給湯混合弁と、前記中温水混合弁と給湯混合弁との間の出湯管から分岐し、該中温水混合弁からの混合水と給水管から分岐した第2給水バイパス管からの給水とを混合して、風呂設定温度の温水として湯張り管を介して浴槽に湯張りする風呂混合弁とを備えた貯湯式給湯装置に於いて、前記外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ中温水出湯管の一端が接続されている付近の貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に中温水温度センサの検知した温度が所定温度以下になったら凍結防止運転を行うことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項4】
前記凍結防止運転は、流路切替手段をバイパス管側に設定して循環ポンプと加熱手段とを駆動し、出口温度センサが検知する温度が所定温度以上になったら流路切替手段を第2ヒートポンプ戻り管に設定し、貯湯温度センサが検知する温度が所定温度以上になったら循環ポンプと加熱手段とを停止して流路切替手段をバイパス管側に設定して運転を終了することを特徴とする請求項3記載の貯湯式給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、加熱手段で湯を沸き上げて貯湯タンクに貯湯する貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものにおいては、加熱手段であるヒートポンプユニットの水冷媒熱交換器で貯湯タンク下部から供給される水を加熱し、そして水冷媒熱交換器の出口に備えた出口温度センサで加熱された温水温度を検知して、この温度が貯湯タンク上部の貯湯温度センサによる貯湯タンク上部の貯湯温度より低い時は、三方弁をバイパス管側として加熱温水を貯湯タンク下部に戻し、高くなって初めて三方弁が戻し管側に切替わって、貯湯タンク上部に加熱温水を供給する沸き上げ運転が開始されるものであった。(例えば、特許文献1)
【0003】
又、貯湯タンク内に生成される中温水と給水と高温水の三流体を混合する混合弁を使用して、給湯や浴槽への湯張りに中温水を積極的に使用することで、COPを向上させるようにしたものであった。(例えば、特許文献2)
【0004】
そしてこの従来のものでは、外気温度が低下して加熱手段であるヒートポンプユニットへの入水温度と貯湯タンクの缶体温度が所定温度以下になったら、沸き上げ運転を行い、貯湯タンク内に高温水を貯めることで、貯湯タンク周辺の配管や部品の凍結を防止していた。
【0005】
又、加熱手段であるヒートポンプユニットに接続されている配管等の凍結防止として、外気温度が所定温度まで低下すると、ヒートポンプユニット内の循環ポンプを駆動して、貯湯タンク下部の低温水を貯湯タンク下部とヒートポンプユニットとの間を循環させてヒートポンプユニットに接続されている配管等の凍結を防止していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−264617号公報
【特許文献2】特開2009−127999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところでこの従来のものでは、外気温度が所定温度まで低下すると、ヒートポンプユニットに接続されている配管が凍結しないようにヒートポンプユニット内の循環ポンプを駆動して、貯湯タンク下部の低温水を貯湯タンク下部とヒートポンプユニットとの間を循環させるが、その循環する低温水が外気により冷やされてヒートポンプユニットに入水する入水温度が徐々に低下する。
【0008】
しかし、ヒートポンプユニットに接続されている配管が短かったり、その配管や継ぎ手部分に保温材が巻いてあるような施工状態では、外気温度が低下してもヒートポンプユニットに入水する入水温度が所定温度まで下がらず、そのため沸き上げ運転による貯湯タンク周辺の配管や部品の凍結防止が行われず、貯湯タンク周辺の配管や部品が凍結してしまう場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、外気温を検知する外気温センサと、給水管が下端部に接続されていると共に、貯湯している高温水を流出させる出湯管が上端部に接続されている貯湯タンクと、該貯湯タンクの上から下の縦方向に複数個配置された貯湯温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を高温に加熱する加熱手段と、前記貯湯タンクの前記出湯管よりも低い位置に接続され、中温水を貯湯タンクから流出させる中温水出湯管と、前記出湯管からの高温水と前記中温水出湯管からの中温水とを混合して設定温度の混合水とする中温水混合弁と、前記中温水出湯管の貯湯タンクと中温水混合弁との間に設けられた中温水温度センサとを備えた貯湯式給湯装置に於いて、前記外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に中温水温度センサの検知した温度が所定温度以下になったら凍結防止運転を行
ものである。
【0011】
また、請求項では、外気温を検知する外気温センサと、給水管が下端部に接続されていると共に、貯湯している高温水を流出させる出湯管が上端部に接続されている貯湯タンクと、該貯湯タンクの上から下の縦方向に複数個配置された貯湯温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を高温に加熱する加熱手段と、前記貯湯タンクの前記出湯管よりも低い位置に接続され、中温水を貯湯タンクから流出させる中温水出湯管と、前記出湯管からの高温水と前記中温水出湯管からの中温水とを混合して設定温度の混合水とする中温水混合弁と、前記中温水出湯管の貯湯タンクと中温水混合弁との間に設けられた中温水温度センサと、浴槽への湯張り量をカウントする風呂流量カウンタと、時間をカウントする計時手段とを備えた貯湯式給湯装置に於いて、前記外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に風呂流量カウンタの停止時間が所定時間以上になったら凍結防止運転を行うものである。
【0013】
また、請求項では、外気温を検知する外気温センサと、給水管が下端部に接続されていると共に、貯湯している高温水を流出させる出湯管が上端部に接続されている貯湯タンクと、該貯湯タンクの上から下の縦方向に複数個配置された貯湯温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を高温に加熱する加熱手段と、該加熱手段により加熱された湯水の温度を検知する出口温度センサと、前記貯湯タンク内の湯水を加熱手段に循環させる循環ポンプと、加熱手段の出口側と流路切替手段とを連通する第1ヒートポンプ戻り管と、前記流路切替手段と貯湯タンク上部とを連通する第2ヒートポンプ戻り管と、一端が流路切替手段と連通すると共に他端が分岐して給水管及び貯湯タンク下部と連通するバイパス管と、該バイパス管の分岐部分よりも給水管側に設けた逆止弁と、前記貯湯タンクの前記出湯管よりも低い位置に接続され、中温水を貯湯タンクから流出させる中温水出湯管と、前記出湯管からの高温水と前記中温水出湯管からの中温水とを混合して設定温度の混合水とする中温水混合弁と、中温水出湯管の貯湯タンクと中温水混合弁との間に設けられた中温水温度センサと、前記中温水混合弁からの混合水と給水管から分岐した第1給水バイパス管からの給水とを混合して、給湯設定温度の温水として給湯栓から給湯させる給湯混合弁と、前記中温水混合弁と給湯混合弁との間の出湯管から分岐し、該中温水混合弁からの混合水と給水管から分岐した第2給水バイパス管からの給水とを混合して、風呂設定温度の温水として湯張り管を介して浴槽に湯張りする風呂混合弁とを備えた貯湯式給湯装置に於いて、前記外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ中温水出湯管の一端が接続されている付近の貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に中温水温度センサの検知した温度が所定温度以下になったら凍結防止運転を行うものである。
【0014】
また、請求項では、前記凍結防止運転は、流路切替手段をバイパス管側に設定して循環ポンプと加熱手段とを駆動し、出口温度センサが検知する温度が所定温度以上になったら流路切替手段を第2ヒートポンプ戻り管に設定し、貯湯温度センサが検知する温度が所定温度以上になったら循環ポンプと加熱手段とを停止して流路切替手段をバイパス管側に設定して運転を終了するものである。
【発明の効果】
【0015】
この発明の請求項1によれば、外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に中温水温度センサの検知した温度が所定温度以下になったら凍結防止運転を行うので、貯湯タンク周辺及び中温水出湯管周辺の部品や配管が凍結するのを防止できるものである。
【0017】
また、請求項によれば、外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に風呂流量カウンタの停止時間が所定時間以上になったら凍結防止運転を行うので、風呂の湯張り運転実施により配管温度が上昇して凍結の恐れがない時に無駄な凍結防止運転を行うのを防止できるものである。
【0019】
また、請求項によれば、外気温センサの検知した温度が所定温度以下で且つ中温水出湯管の一端が接続されている付近の貯湯温度センサの検知した温度が所定温度以下の時、更に中温水温度センサの検知した温度が所定温度以下になったら凍結防止運転を行うので、貯湯タンク内の湯水からの放熱により凍結が防止できない状態を的確に判断でき、それにより貯湯タンク周辺の部品や配管の凍結を防止できると共に、無駄な凍結防止運転を行うのを防止できるものである。
【0020】
また、請求項によれば、凍結防止運転は、流路切替手段をバイパス管側に設定して循環ポンプと加熱手段とを駆動し、出口温度センサが検知する温度が所定温度以上になったら流路切替手段を第2ヒートポンプ戻り管に設定し、貯湯温度センサが検知する温度が所定温度以上になったら循環ポンプと加熱手段とを停止して流路切替手段をバイパス管側に設定して運転を終了するので、流路切替手段をバイパス管側に設定して循環ポンプと加熱手段とを駆動することで加熱手段に接続されている配管の凍結を防止でき、更に出口温度センサが検知する温度が所定温度以上になったら流路切替手段を第2ヒートポンプ戻り管に設定し、湯温度センサが検知する温度が所定温度以上になるまで循環ポンプと加熱手段とを駆動することで、貯湯タンク周辺の配管や部品の凍結を防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】この発明の一実施形態を示す貯湯式給湯装置の概略図。
図2】同凍結防止運転のフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次にこの発明に係る貯湯式給湯装置を図面に示す一実施例で説明する。
この貯湯式給湯装置は、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯に湯水を沸き上げて貯湯しこの貯湯した湯水を給湯に用いるもので、更に貯湯缶体内の温水との間接熱交換により浴槽内の浴槽水の追焚き又は保温及び、貯湯缶体内の温水を浴槽内に直接供給する湯張りを行う風呂回路を備えたもので、1は湯水を貯湯する貯湯タンク2を備えた貯湯タンクユニット、3は貯湯タンク2内の湯水を加熱する加熱手段としてのヒートポンプユニット、4は台所や洗面所等に設けられた給湯栓、5はこの給湯栓4の近くに設けられた給湯リモコン、6は浴槽、7は浴室に設けられた風呂リモコンである。
【0023】
前記貯湯タンクユニット1の貯湯タンク2は、上端に出湯管8と、下端に給水管9とが接続され、更に下部にヒートポンプ循環回路を構成するヒートポンプ往き管10と、上部にヒートポンプ循環回路を構成するヒートポンプ戻り管11とが接続され、前記ヒートポンプユニット3によってヒートポンプ往き管10から取り出した貯湯タンク2内の湯水を沸き上げてヒートポンプ戻り管11から貯湯タンク2内に戻して貯湯され、給水管9からの給水により貯湯タンク2内の湯水が押し上げられて貯湯タンク2内上部の高温水が出湯管8から押し出されて給湯されるものである。
【0024】
前記ヒートポンプユニット3は、圧縮機12と凝縮器としての水熱交換器13と減圧器としての電子膨張弁14と強制空冷式の蒸発器15で構成されたヒートポンプ回路16と、貯湯タンク2内の湯水を前記ヒートポンプ往き管10及びヒートポンプ戻り管11を介して水熱交換器13に循環させるヒートポンプ循環ポンプ17と、それらの駆動を制御するヒートポンプ制御部18とを備えており、ヒートポンプ回路16内には冷媒として二酸化炭素が用いられて超臨界ヒートポンプサイクルを構成されているものである。
なお、冷媒に二酸化炭素が用いられているので、低温水を電熱ヒータなしで約90℃の高温まで沸き上げることが可能なものである。
【0025】
ここで、前記水熱交換器13は冷媒と被加熱水たる貯湯タンク2内の湯水とが対向して流れる対向流方式を採用しており、超臨界ヒートポンプサイクルでは熱交換時に於いて、冷媒は超臨界状態のまま凝縮されるため効率よく高温まで被加熱水を加熱することが出来、被加熱水の水熱交換器13入口温度と冷媒の出口温度との温度差が一定になるように前記電子膨張弁14又は圧縮機12を制御することで、被加熱水の水熱交換器13の入口温度が5〜20℃程度の低い温度であると、COPがとても良い状態で被加熱水を加熱することが可能なものである。
【0026】
19は前記浴槽6の湯水を加熱するためのステンレス製の蛇管よりなる風呂用熱交換器で、貯湯タンク2のほぼ中間部に備えられているものであり、又この風呂用熱交換器19には風呂往き管20及び風呂循環ポンプ21を備えた風呂戻り管22が接続されて浴槽6の湯水が循環可能にされ、浴槽6内の湯水が貯湯タンク2内の高温水により加熱されて保温或いは追い焚きが行われるのである。
なお、23は風呂戻り管22を循環する浴槽6の湯水の温度を検出する風呂温度センサである。
【0027】
24は一端が出湯管8より低位置で且つ貯湯タンク2の側壁で上記風呂用熱交換器19と対向する中間位置に接続された中温水出湯管で、前記風呂用熱交換器19で風呂側と熱交換して温度低下した中温水や湯と水の境界層付近で温度低下或いは温度上昇した中温水などの貯湯タンク2の中間位置に貯められている湯水を貯湯タンク2から出湯するものである。
【0028】
25は前記出湯管8からの高温水と前記中温水出湯管24からの中温水を混合する電動ミキシング弁より構成された中温水混合弁、26は前記中温水混合弁25下流の中間給湯管27に設けた中間温度センサで、貯湯タンク2中間位置付近の中温水と貯湯タンク2上端に接続された出湯管8からの高温水とを給湯リモコン5や風呂リモコン7で使用者が設定した給湯設定温度より所定温度高い混合目標温度になるように混合比率が制御されるものである。
【0029】
28は中温水混合弁25からの湯水と給水管9から分岐された第1給水バイパス管29からの低温水を混合する電動ミキシング弁より構成された給湯混合弁であり、その下流の給湯管30に設けた給湯温度センサ31で検出した湯温が給湯リモコン5や風呂リモコン7で使用者が設定した給湯設定温度になるように混合比率を制御するものである。
【0030】
32は中間給湯管27から分岐された分岐中間給湯管33からの湯水と、給水管9から分岐された第2給水バイパス管34からの低温水とを混合する電動ミキシング弁より構成された風呂混合弁であり、その下流側の風呂戻り管22に練通された湯張り管35に設けた湯張り温度センサ36で検出した湯温が給湯リモコン5や風呂リモコン7で使用者が設定した風呂設定温度になるように混合比率を制御するものである。
【0031】
そして、前記湯張り管35には、浴槽6への湯張りの開始及び停止を行う湯張り弁37と、浴槽6への湯張り量をカウントする風呂流量カウンタ38が設けられているものである。
【0032】
39は貯湯タンク2の上から下の縦方向に複数個配置された貯湯温度センサで、この実施形態では5つの温度センサ39a,39b,39c,39d,39eが配置され、この貯湯温度センサ39が検出する温度情報によって、貯湯タンク2内にどれだけの熱量が残っているかを検知し、そして貯湯タンク2内の上下方向の温度分布や中温水の残量を検知するものである。
【0033】
前記給湯リモコン5及び風呂リモコン7には、給湯設定温度を設定する給湯温度設定スイッチ40、及び風呂設定温度を設定する風呂温度設定スイッチ41がそれぞれ設けられていると共に、浴槽6への風呂設定温度の湯を風呂リモコン7の湯張り量設定スイッチ(図示せず)で設定された湯張り量だけ湯張りし、所定時間保温させる風呂自動スイッチ42がそれぞれ設けられ、更に第2給水バイパス管34からの給水を湯張り管35を介して浴槽6へ供給して浴槽水温度を下げる差し水スイッチ43が設けられているものである。
【0034】
44は貯湯タンクユニット1内の各センサの入力を受け各アクチュエータの駆動を制御するマイコンを有した制御部で、計時手段(図示せず)を備えたものである。
この制御部44に前記給湯リモコン5及び風呂リモコン7が無線又は有線により接続され使用者が任意の給湯設定温度及び風呂設定温度を設定できるようにしているものである。
【0035】
前記制御部44は、中間温度センサ26で検出する温度が給湯設定温度或いは風呂設定温度のうち高い方の設定温度より所定温度高い混合目標温度になるように中温水混合弁25の弁開度をフィードバック制御するようにしているものであると共に、給湯温度センサ31の検出する温度が給湯設定温度になるように給湯混合弁28の弁開度をフィードバック制御するようにしているもので、更に湯張り温度センサ36の検出する温度が風呂設定温度になるように風呂混合弁32の弁開度をフィードバック制御するようにしているものである。
【0036】
そして、前記制御部44は中温水混合弁25の制御応答速度を給湯混合弁28の制御応答速度よりも遅くなるように設定されているもので、中温水混合弁25からの湯水の温度変化に給湯混合弁28のフィードバック制御の制御応答速度が勝り給湯温度のオーバーシュート又はアンダーシュートを大幅に低減できるものである。
【0037】
又、この制御部44は、上記差し水スイッチ43が押圧されて差し水運転が指示された場合に、貯湯タンク2内に風呂の追い焚きや保温運転で中温水があるかを、貯湯温度センサ39で風呂用熱交換器19と対向している貯湯温度センサ39b〜39dの検知温度が30℃未満かによって判断するものであり、この30℃未満の中温水とは、浴槽水温度にもよるが何とか該浴槽水の温度を低下させられる温度であり、これ以上だと幾ら中温水を差し水してもなかなか温度低下しないものであり、そして制御部44はこの30℃未満の中温水ありで、水ではなく中温水を浴槽6に差し水して、急激な温度低下や冷水が直接入浴者に当たる不具合を解消しながら、中温水を使い切りこの給湯風呂装置のCOPの向上を図るものである。
【0038】
45は貯湯タンク2内の過圧を逃す逃し弁、46は給水の圧力を減圧する減圧弁、47は給湯する湯水の量をカウントする給湯流量カウンタ、48は浴槽6の湯水が逆流するのを防止するために設けられた2つの逆止弁、49は給水の温度を検出する給水温度センサである。
【0039】
50はヒートポンプ戻り管11の途中に備えられた三方弁から成る流路切替手段で、ヒートポンプ側の第1ヒートポンプ戻り管11aからの湯水をタンク側の第2ヒートポンプ戻り管11bに流すか、貯湯タンク2下部及び給水管9と連通するバイパス管51に流すかを切替るもので、蒸発器15の風上側に設けられ外気温を測定する外気温センサ52により凍結危険温度が検知されると循環ポンプ17が駆動され、流路切替手段50は第1ヒートポンプ戻り管11aからの流水をバイパス管51側に流し、貯湯タンク2下部からヒートポンプ往き管10を介して水冷媒熱交換器13へ戻る循環を繰り返して凍結を防止するものであり、又貯湯タンク2下部の湯水をヒートポンプユニット3の駆動で水冷媒熱交換器13を流通させることによる沸き上げ運転の開始時には、まだ温度上昇していない低温水を貯湯タンク2上部の高温水に混入させるのを防止する為、水冷媒熱交換器5の出口温度センサ53が所定温度を検知したら、第1ヒートポンプ戻り管11aからの温水を初めて第2ヒートポンプ戻り管11b側に流すように流路を切替るものである。
【0040】
54は流路切替手段50と貯湯タンク2下部及び給水管9とを結ぶバイパス管51の途中に備えられた逆止弁で、貯湯タンク2下部との接続部分よりも給水管9側に位置し、貯湯タンク2内及びバイパス管51の湯水が水道側に逆流することを防止するものである。
【0041】
55は中温水出湯管24の貯湯タンク2と中温水混合弁24との間に設けられた中温水温度センサで、貯湯タンク2内の中温水の温度を検知するものである。
【0042】
次にこの一実施形態の貯湯式給湯装置で、凍結防止運転を図2に示すフローチャートで説明する。
まず制御部44は、蒸発器15の風上側に設けられている外気温センサ52の検出温度が凍結危険温度より低い温度、本実施例では検出温度が−5℃より低い温度であるかを判断し(S1)、外気温センサ52の検出温度が−5℃より低い温度である時、次に貯湯タンク2の中温水出湯管24の一端が接続されている位置の缶体の温度が所定温度より低い温度、本実施例では貯湯温度センサ39cの検知温度が40℃より低い温度かを判断し(S2)、外気温センサ52の検出温度が凍結危険温度より低い温度所定温度で且つ、貯湯タンク2の中温水出湯管24の一端が接続されている位置の缶体の温度が所定温度より低い温度の時、制御部44は凍結防止運転の有無の判定を行う。(S3)
【0043】
まず、制御部44は、中温水温度センサ55が検知する中温水の温度が所定温度、本実施例では0℃より低い温度であるかを判断し(S4)、中温水の温度が0℃より低い温度の時は凍結防止運転を実施し(S5)、中温水の温度が0℃以上の時は次に、給湯流量カウンタ7が給湯する湯水をカウントしない時間が所定時間以上、本実施例では2時間以上かを判断する。(S6)
【0044】
(S6)で給湯流量カウンタ7が給湯する湯水をカウントしない時間が2時間以上の時は凍結防止運転を実施し(S5)、2時間未満の時は次に、風呂流量カウンタ38が湯水をカウントしない時間が所定時間以上、本実施例では2時間以上かを判断する。(S7)
【0045】
(S7)で風呂流量カウンタ38が湯水をカウントしない時間が2時間以上の時は凍結防止運転を実施し(S5)、2時間未満の時は次に、ヒートポンプユニット3が運転しない時間が所定時間以上、本実施例では2時間以上かを判断する。(S8)
【0046】
(S8)でヒートポンプユニット3が運転しない時間が2時間以上の時は凍結防止運転を実施し(S5)、2時間未満の時は凍結防止運転が必要ないと判断して次凍結防止運転不実施とし(S9)、(S1)に戻るものである。
【0047】
又、(S5)で凍結防止運転を実施するとなった場合は、次に流路切替手段50をバイパス管51側に設定してから(S10)、ヒートポンプユニット3の圧縮機12とヒートポンプ循環ポンプ17をONさせる。(S11)
これにより流路切替手段50は第1ヒートポンプ戻り管11aからの流水をバイパス管51側に流し、貯湯タンク2下部からヒートポンプ往き管10を介して水冷媒熱交換器13へ戻る循環を繰り返してヒートポンプユニット3に接続されている配管等の凍結を防止するものである。
【0048】
そして、(S11)の状態で水冷媒熱交換器5の出口温度センサ53の検知温度が所定温度、本実施例では50℃以上の温度になったら(S12)、流路切替手段50をバイパス管51側から第2ヒートポンプ戻り管11b側に設定する。(S13)
これにより貯湯タンク2の上部に高い温度の湯水が供給されて、貯湯タンク2周辺の配管や部品の凍結を防止するものである。
【0049】
そして、次に貯湯タンク2の中温水出湯管24の一端が接続されている位置の缶体の温度が所定温度より高い温度、本実施例では貯湯温度センサ39cの検知温度が45℃以上の温度になると(S14)、凍結のおそれはないと制御部44が判断してヒートポンプユニット3の圧縮機12とヒートポンプ循環ポンプ17をOFFさせ(S15)、流路切替手段50を第2ヒートポンプ戻り管11b側からバイパス管51側に設定し(S16)、それにより凍結防止運転を終了して(S17)、(S1)に戻るものである。
【0050】
以上のように、外気温センサ52の検出温度が凍結危険温度より低い温度所定温度で且つ、貯湯タンク2の中温水出湯管24の一端が接続されている位置の缶体の温度が所定温度より低い温度の時、制御部44は凍結防止運転の有無の判定を行い、更に中温水温度センサ55が検知する中温水の温度が所定温度より低い温度である時、凍結防止運転を行うので、無駄な凍結防止運転を行うことなく、ヒートポンプユニット3に接続されている配管等や、貯湯タンク2周辺の配管や部品の凍結を防止できるものである。
【0051】
又、外気温センサ52の検出温度が凍結危険温度より低い温度所定温度で且つ、貯湯タンク2の中温水出湯管24の一端が接続されている位置の缶体の温度が所定温度より低い温度の時、更にが所定時間無い時、凍結防止運転を行うので、給湯運転又は風呂の湯張り運転や追い焚き運転、又はヒートポンプユニット3の動作による配管温度の上昇を考慮して無駄な凍結防止運転を行うことなく、ヒートポンプユニット3に接続されている配管等や、貯湯タンク2周辺の配管や部品の凍結を防止できるものである。
【0052】
又、凍結防止運転は、まず流路切替手段50をバイパス管51側に設定してから、ヒートポンプユニット3の圧縮機12とヒートポンプ循環ポンプ17をONさせて、第1ヒートポンプ戻り管11aからの流水をバイパス管51側に流し、貯湯タンク2下部からヒートポンプ往き管10を介して水冷媒熱交換器13へ戻る循環を繰り返してヒートポンプユニット3に接続されている配管等の凍結を防止した後、水冷媒熱交換器5の出口温度センサ53の検知温度が所定温度以上になったら、流路切替手段50をバイパス管51側から第2ヒートポンプ戻り管11b側に設定して、貯湯タンク2の上部に高い温度の湯水を供給して、貯湯タンク2周辺の配管や部品の凍結を防止するので、一度の凍結防止運転でヒートポンプユニット3に接続されている配管等及び貯湯タンク2周辺の配管や部品の凍結を防止できるものである。
【符号の説明】
【0053】
2 貯湯タンク
3 加熱手段
8 出湯管
9 給水管
24 中温水出湯管
25 中温水混合弁
39 貯湯温度センサ
52 外気温センサ
55 中温水温度センサ
図1
図2