特許第5964301号(P5964301)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5964301キャリアアグリゲーションのための移動通信システムにおける使用可能送信電力情報を構成する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5964301
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】キャリアアグリゲーションのための移動通信システムにおける使用可能送信電力情報を構成する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20160721BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20160721BHJP
   H04J 1/00 20060101ALI20160721BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H04W28/06 110
   H04W72/04 111
   H04J1/00
   H04J11/00 Z
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-524037(P2013-524037)
(86)(22)【出願日】2011年8月10日
(65)【公表番号】特表2013-538503(P2013-538503A)
(43)【公表日】2013年10月10日
(86)【国際出願番号】KR2011005818
(87)【国際公開番号】WO2012020976
(87)【国際公開日】20120216
【審査請求日】2014年8月8日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0074076
(32)【優先日】2011年7月26日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】61/410,493
(32)【優先日】2010年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/392,436
(32)【優先日】2010年10月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/389,476
(32)【優先日】2010年10月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/383,437
(32)【優先日】2010年9月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/374,160
(32)【優先日】2010年8月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/372,452
(32)【優先日】2010年8月10日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】ソン・フン・キム
(72)【発明者】
【氏名】サン・ブン・キム
(72)【発明者】
【氏名】キョン・イン・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ゲルト・ヤン・ヴァン・リーシャウト
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 LG Electronics Inc.,PHR format for CA,3GPP TSG-RAN2 Meeting #70bis R2-103937,3GPP,2010年 6月28日
【文献】 New Postcom, CATR,Design of PHR MAC CE format for CA,3GPP TSG-RAN2#72 R2-106542,3GPP,2010年11月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
H04J1/00
H04J11/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア集積(carrier aggregation)を支援し、少なくとも1つの活性サービングセルを含む移動通信システムにおける端末の可用伝送電力情報(power headroom report、PHR)報告方法であって、
拡張PHRを指示するためのLCID(logical channel identifier)と前記拡張PHRの長さを含むヘッダーと、活性化したサービングセルの可用伝送電力(power headrooms、PHs)に関する情報を含むPHRと、を含むマックプロトコールデータユニット(MAC PDU)を生成する過程と、
前記MAC PDUを基地局に伝送する過程と、
を含み、
制御チャネルとデータチャネルの同時伝送が設定されると、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType1PHと、少なくとも1つのセカンダリサービングセルのType1PHとの前のバイトに、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType2PHが含まれることを特徴とするPHR報告方法。
【請求項2】
前記PHは、前記活性化したサービングセルのインデックスに対応して昇順で含まれることを特徴とする請求項1記載のPHR報告方法。
【請求項3】
前記PHRは、少なくとも1つのセカンダリサービングセルのPHの存在を表すビットマップが前記PH以前の最初のバイトに含まれることを特徴とする請求項1記載のPHR報告方法。
【請求項4】
キャリア集積(carrier aggregation)を支援し、少なくとも1つの活性サービングセルを含む移動通信システムの可用伝送電力情報(power headroom report、PHR)を報告する端末であって、
拡張PHRを指示するためのLCID(logical channel identifier)と前記拡張PHRの長さを含むヘッダーと、活性化したサービングセルの可用伝送電力(power headrooms、PHs)に関する情報を含むPHRと、を含むマックプロトコールデータユニット(MAC PDU)を生成する制御部と、
前記MAC PDUを基地局に伝送する伝送部と、
を含み、
制御チャネルとデータチャネルの同時伝送が設定されると、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType1PHと、少なくとも1つのセカンダリサービングセルのType1PHとの前のバイトに、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType2PHが含まれる端末。
【請求項5】
前記PHは、前記活性化したサービングセルのインデックスに対応して昇順で含まれることを特徴とする請求項に記載の端末。
【請求項6】
前記PHRは、少なくとも1つのセカンダリサービングセルのPHの存在を示すビットマップを前記PH以前の最初のバイトに含むことを特徴とする請求項記載の端末。
【請求項7】
キャリア集積(carrier aggregation)を支援し、少なくとも1つの活性サービングセルを含む移動通信システムにおける基地局の可用伝送電力情報(PHR、Power Headroom Report)受信方法であって、
拡張PHRを指示するためのLCID(logical channel identifier)と前記拡張PHRの長さを含むヘッダーと、活性化したサービングセルの可用伝送電力(power headrooms、PHs)に関する情報を含むPHRと、を含むマックプロトコールデータユニット(MAC PDU)を受信する過程と、
前記PHRに含まれた前記活性化したサービングセルのPHを確認(identify)する過程と、
を含み、
制御チャネルとデータチャネルの同時伝送が設定されると、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType1PHと、少なくとも1つのセカンダリサービングセルのType1PHとの前のバイトに、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType2PHが含まれることを特徴とするPHR受信方法。
【請求項8】
前記PHは、前記活性化したサービングセルのインデックスに対応して昇順で含まれることを特徴とする請求項記載のPHR受信方法。
【請求項9】
前記PHRは、少なくとも1つのセカンダリサービングセルのPHの存在を示すビットマップが前記PH以前の最初のバイトに含まれていることを特徴とする請求項記載のPHR受信方法。
【請求項10】
キャリア集積(carrier aggregation)を支援し、少なくとも1つの活性サービングセルを含む移動通信システムにおける基地局の可用伝送電力情報(PHR、Power Headroom Report)受信装置であって、
拡張PHRを指示するためのLCID(logical channel identifier)と前記拡張PHRの長さを含むヘッダーと、活性化したサービングセルの可用伝送電力(power headrooms、PHs)に関する情報を含むPHRと、を含むマックプロトコールデータユニット(MAC PDU)を受信するための受信機と、
前記PHRに含まれた前記活性化したサービングセルのPHを確認(identify)するための制御部と、
を含み、
制御チャネルとデータチャネルの同時伝送が設定されると、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType1PHと、少なくとも1つのセカンダリサービングセルのType1PHとの前のバイトに、前記活性化したサービングセルのうちのプライマリサービングセルのType2PHが含まれることを特徴とするPHR受信装置。
【請求項11】
前記PHは、前記活性化したサービングセルのインデックスに対応して昇順で含まれていることを特徴とする請求項10記載のPHR受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリアが集積された移動通信システムに関する。より詳しくは本発明は幾つかのキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末がパワーヘッドルーム報告 (Power Headroom Report;PHR)を效率的に構成する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、移動通信システムは使用者の移動性を確保しながら通信を提供するための目的に開発された。このような移動通信システムは技術の飛躍的な発展に支えられて音声通信はもちろん高速のデータ通信サービスを提供することができる段階に至った。
【0003】
近年、次世代移動通信システム中の一つで3GPPでLTE(Long Term Evolution)に対する規格作業が進行中である。LTEは2010年程度を商用化目標とし、現在提供されているデータ送信率より高い最大100Mbps程度の送信速度を有する高速パケット基盤通信を具現する技術である。このために様々な方案が論議されているが、 例えば、ネットワークの構造を簡単にして通信路上に位置するノードの数を減らす方案や、無線プロトコルを最大限無線チャンネルに近接させる方案等が論議中である。
【0004】
一方、データサービスは音声サービスとは異なり送信しようとするデータの量とチャンネル状況によって割り当てることができる資源等が決定される。したがって、移動通信システムのような無線通信システムではスケジューラで送信しようとする資源の量とチャンネルの状況及びデータの量等を考慮して送信資源を割り当てる等の管理が成る。これは次世代移動通信システム中の一つであるLTEでも同様になり、基地局に位置したスケジューラが無線送信資源を管理して割り当てる。
【0005】
最近LTE通信システムに、様々な新技術を組み合わせて送信速度を進める進化された LTE通信システム(LTE−Advanced、LTE−A)に対する論議が本格化されている。上記新しく導入する技術の中で代表的なものでキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)を挙げることができる。キャリアアグリゲーションとは従来の端末が一つの順方向キャリアと一つの逆方向キャリアのみを利用してデータ送受信をすることとは異なり、 一つの端末が多数個の順方向キャリアと多数個の逆方向キャリアを用いることである。従来の逆方向の送信電力決定関連手続きは端末に一つの順方向キャリアと一つの逆方向キャリアが割り当てられた場合のために定義されたことなので、 集積された幾つかのキャリアを通じてデータを送受信する端末の逆方向の送信電力決定にそのまま適用することができない。特に、幾つかのキャリアが集積された端末がPHRを構成する手続き及び方式を新しく定義する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、キャリアアグリゲーションのための移動通信システムにおいて端末がPHRを效率的に構成する方法及び装置を提供するものである。即ち、本発明は端末がそれぞれのキャリアに対応するパワーヘッドルーム(Power Headroom;PH)値によってPHRを效率的に構成するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末のPHR構成方法は、拡張PHRを指示するためのLCIDと上記拡張PHRの長さを示すLを含むヘッダーを生成する過程と、多数個の活性化されたキャリアのPHを収納して上記キャリア中のいずれか1つで上記拡張PHRを構成する過程を含むことを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末のPHR構成装置は、多数個の活性化されたキャリアのPHを計算するためのPH計算部と、拡張PHRを指示するためのLCIDと上記拡張PHRの長さを示すLを含むヘッダーを生成し、上記PHを収納して上記キャリア中のいずれか1つで上記拡張PHRを構成するための制御部を含むことを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて基地局のPHR受信方法は、多数個の活性化されたキャリア中のいずれか拡張PHRを指示するためのLCIDと上記拡張PHRの長さを示すLを含むヘッダーと上記拡張PHRを受信する過程と、上記拡張PHRに収納された上記キャリアのPHを把握する過程を含むことを特徴とする。
【0010】
さらに、上記課題を解決するための本発明による多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて基地局のPHR受信装置は、多数個の活性化されたキャリア中のいずれか拡張PHRを指示するためのLCIDと上記拡張PHRの長さを示すLを含むヘッダーと上記拡張PHRを受信するための送受信機と、上記拡張PHRに収納された上記キャリアのPHを把握するための制御部を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明によるキャリアアグリゲーションのための移動通信システムにおいてPHRの構成方法及び装置は、PHRをより效率的に構成することができる。即ち、多数個のキャリアが集積される場合、端末でキャリアのPHを収納して一つのPHRを構成することができる。これによって、移動通信システムにおいてより效率的に逆方向の送信電力を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明による移動通信システムの構造を示す図面である。
図2】本発明による移動通信システムのプロトコル構造を示す図面である。
図3】本発明による移動通信システムでキャリアアグリゲーションを例示した図面である。
図4】本発明による移動通信システムでキャリアアグリゲーションの構成の一実施例を図示した図面である。
図5】一般的なPHR構成を説明するための図面である。
図6A】本発明の実施例によるPHR構成方式を説明するための図面である。
図6B】本発明の実施例によるPHR構成方式を説明するための図面である。
図7】本発明の第1実施例によるPHR構成を説明するための図面である。
図8】本発明の第1実施例による端末のPHR構成手続きを示すフローチャートである。
図9】本発明の第2実施例によるPHR構成を説明するための図面である。
図10】本発明の第2実施例による端末のPHR構成手続きを示すフローチャートである。
図11】本発明の実施例による端末のPHR構成装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。この際、添付図面において、同一の構成要素はできるだけ同一の番号を付けることに留意すべきである。なお、本発明の要旨を濁すことができる公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略であろう。
本発明は幾つかのキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末がPHRを效率的に構成する方法及び装置に関する。
【0014】
本発明を本格的に説明する前に、図 1、2、及び図3を通じて本発明による移動通信システムに対してより詳しく説明する。この時、本発明による移動通信システムがLTEシステムの場合を仮定して説明する。
【0015】
図 1は本発明の一実施例による移動通信システムの構造を示す図面である。
図 1を参照すれば、移動通信システムの無線アクセスネットワークは次世代基地局(Evolved Node B;以下 ENBまたはNode Bという;105、110、115、120とMME(Mobility Management Entity;125) 、及びS-GW(Serving−Gateway;130)から構成される。使用者端末(User Equipment、以下、UEという;135)は、ENB105、110、115、120及びS−GW130を通じて外部ネットワークに接続する。
【0016】
ENB105、110、115、120はUMTSシステムの既存ノードBに対応される。ENB105、110、115、120はUE135と無線チャンネルで連結され、既存ノードBより複雑な役目が行われる。LTEシステムにおいてインターネットプロトコルを通じるVoIP(Voice over IP)のようなリアルタイムサービスを含むすべての使用者トラフィックが共用チャンネル(shared channel)を通じてサービスされるので、 UE135の状況情報を納めてスケジューリングをする装置が必要であり、これをENB105、110、115、120が担当する。一つのENB105、110、115、120は通常多数個のセルを制御する。最大100Mbpsの送信速度を具現するため、LTEシステムは最大20MHz帯域幅で直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;以下、OFDMという)を無線接続技術として用いる。また、端末のチャンネル状態に合わせて変調方式(modulation scheme)とチャンネルコーディング率(channel coding rate)を決定する適応変調コーディング(Adaptive Modulation & Coding、以下、AMCという)方式を適用する。S−GW130はデータベアラーを提供する装置であり、 MME125の制御に従い、データベアラーを生成するとか除去する。MME125は各種制御機能を担当する装置であり、多数個のENB105、110、115、120と連結される。
【0017】
図2は、本発明の一実施例による移動通信システムの無線プロトコル構造を示す図面である。
図2を参照すれば、LTEシステムの無線プロトコルはPDCP(Packet Data Convergence Protocol;205、240)、RLC(Radio Link Control;210、235)、MAC(Medium Access Control;215、230)からなる。PDCP205、240はIP(Internet Protocol) ヘッダー圧縮/復元などの動作を担当する。RLC210、235はPDCP PDU(Packet Data Unit)を適切なサイズに再構成してARQ動作等を遂行する。MAC215、230は一端末に構成された多くのRLC階層装置と連結され、RLC PDUをMAC PDUに多重化してMAC PDUからRLC PDUを逆多重化する動作を遂行する。物理階層220、225は上位階層データをチャンネルコーディング及び変調してOFDMシンボルで作って無線チャンネルで送信するとか、無線チャンネルを通じて受信したOFDMシンボルを復調してチャンネルデコーディングして上位階層に伝達する動作をする。送信を基準としてプロトコルエンティティー(Protocol Entity)に入力されるデータをSDU(Service Data Unit)と言い、 出力されるデータをPDU(Protocol Data Unit)と言う。
【0018】
図3は、本発明の一実施例による移動通信システムでキャリアアグリゲーションを例示した図面である。
図3を参照すれば、一つの基地局では一般的に互いに違う周波数帯域に位置する多数個のキャリアが送出され受信される。例えば、ENB305で中心周波数がf1であるキャリア315と中心周波数がf3であるキャリア310が送出される。キャリアアグリゲーション能力を有しなければ、UE330は上記二つのキャリア310、315中一つのキャリア310、315を用いてデータを送受信する。しかし、キャリアアグリゲーション能力を有していれば、UE330は同時に幾つかのキャリア310、315からデータを送受信することができる。基地局はキャリアアグリゲーション能力を有している端末に対しては状況によってさらに多いキャリアを割り当てることによって、上記端末の送信速度を高めることができる。伝統的な意味で一つの順方向キャリアと一つの逆方向キャリアが一つのセルを構成するとき、キャリアアグリゲーションとは端末が同時に幾つかのセルを通じてデータを送受信することに理解されることもできるでしょう。これを通じて従来の単一セルで成就可能であった最大送信速度は集積されるキャリアの数に比例して増加される。
【0019】
逆方向送信は他のセルの逆方向に干渉をもたらすので逆方向送信電力は適切な水準で維持されなければならない。このために端末は逆方向送信を遂行するにおいて所定の関数を用いて逆方向送信電力を算出し、算出された逆方向送信電力で逆方向送信を遂行する。例えば、端末は割当を受けた送信資源の量と適用するMCS(Modulation Coding Scheme) レベル等のスケジューリング情報と経路損失値等のチャンネル状況を推正することができる入力値を上記所定の関数に入力し、要求逆方向の送信電力値を算出し、上記計算された要求逆方向の送信電力値を適用して逆方向送信を遂行する。端末が適用することができる逆方向の送信電力値は端末の最大送信値によって制限され、計算された要求送信電力値が端末の最大送信値を超過すれば端末は最大送信値を適用して逆方向送信を遂行する。この場合、十分な逆方向送信電力を適用することができないから逆方向送信品質の劣化が発生することができる。基地局は要求送信電力が最大送信電力を超過しないようにスケジューリングを遂行することが好ましい。しかし、経路損失などの幾つかのパラメーターは基地局が把握することができないから、端末は必要であれば、PHRを送信して自分のPH(Power Headroom)値を基地局に報告する。
【0020】
使用可能送信電力に影響を及ぼす要素としては、1) 割当を受けた送信資源の量、2) 逆方向送信に適用するMCS、3) 連関された順方向キャリアの経路損失(Path Loss、 以下、PLという)、 4) 出力調整命令の累積値等がある。この中、経路損失や累積出力調整命令値は逆方向キャリア別に違うことができるので、一端末に多数個の逆方向キャリアが集積されれば逆方向キャリア別にPHR送信するか、否かを設定することが好ましい。しかし、效率的なPHR送信のために、一つの逆方向キャリアで多数個の逆方向キャリアに対するPHを全部報告することもできる。運用戦略によって、実際PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)送信が起きないキャリアに対するPHが必要かもしれない。したがって、このような場合に一つの逆方向キャリアで多数個の逆方向キャリアに対するPHを全部報告する方法はより效率的かも知れない。このために、既存のPHRを拡張させなければならない。一つのPHRに含まれる多数個のPHはあらかじめ決まった手順によって構成されるでしょう。
【0021】
図4は本発明の一実施例による移動通信システムにおいてキャリアアグリゲーションの構成の一実施例を図示した図面である。
図4を参照すれば、一端末に5個の逆方向キャリアが集積されており、逆方向キャリアのいずれか該当の5個の逆方向キャリアに対するPHを全部送信するように設定することができる。例えば、一端末に3つの逆方向キャリア440、445、450が集積された場合、3つの逆方向キャリア440、445、450のPH値は三つの逆方向キャリア440、445、450中のいずれかPHRを通じて送信するように設定することができる。
【0022】
PHRは通常、連結された順方向キャリアの経路損失が所定の基準値の以上に変更されるとか、プロヒビット(prohibit) PHR タイマーが満了するとか、またはPHRを生成した後、所定の期間が経過すればトリガー(trigger)される。PHRがトリガーされても、端末はPHRを直ちに送信しないで、逆方向送信が可能な時点、例えば逆方向の送信資源が割り当てる時点まで待機する。これはPHRがとても迅速に処理されなければならない情報ではないからである。端末はPHRがトリガーされた後、一番目の逆方向送信に上記PHRを含ませて送信する。PHRはMAC階層の制御情報であり、サイズは8ビットである。PHRの一番目の2ビットは現在使用されなく、残り6ビットは−23dBから40dB間の範囲の中で一つを指示する用途で使用され、これが端末の使用可能送信電力を指示する。
【0023】
図5は、本発明の一実施例による移動通信システムで用いる一般的なPHR構成を説明するための図面である。
図5を参照すれば、MAC PDUは大きくヘッダー505とペイロード510で分けられる。なお、ヘッダー505は多くのサブ−ヘッダー(sub-header)から構成され、各サブ−ヘッダーはペイロード510に含まれたデータに対する情報、即ちデータの種類を示すアイディー(LCID)などを指示する。
【0024】
PHR520もMAC PDUに含まれて基地局に伝達する。PHR520を伝達するため、ヘッダー505にはPHR520と関連される一つのサブ−ヘッダー515が追加される。このサブ−ヘッダー515にはPHR520を示す特定LCIDが含まれる。PHR520のサイズは固定された値なので、PHR520のためのサブ−ヘッダー515にはPHR520のサイズを示す情報は含まれない。サブ−ヘッダー515と共に、ペイロード510には1バイトのPHR520が含まれる。PHR520の一番目の2ビットは現在使用しなく、残りの6ビットは-23dBから40dB間の範囲の中で一つを指示する用途で使用され、これが端末のPH値を指示する。
【0025】
幾つかのキャリアが集積された移動通信システムにおいて幾つかのサービングセルに対するPHを報告しなければならない場合、端末はこれらを一つのPHRに集めて送信する。このような方法は各キャリア別にPHを送信することに比べ、シグナルオーバーヘッドを減らすことができ、基地局で実際のPUSCH送信がないキャリアに対してもPHを得ることもできる。
【0026】
図6A及び図6Bは、本発明の実施例によるPHR構成方式を説明するための図面である。
図6Aを参照すれば、二つのサービングセル(CC1及びCC2)で相手のPHを共に報告するシナリオを見えている。CC1がPUSCH送信が起きており、CC2はそうではない区間605で、端末はCC1から送信されるMAC PDU610にCC1 PH615のみならずCC2 PH620を含ませることができる。反対に、CC2がPUSCH送信が起きており、CC1はそうではない区間625で,端末はCC2で送信されるMAC PDU630にCC1 PH635のみならずCC2 PH640を含ませることができる。実際、PUSCH送信がないとしても、基地局は特定の逆方向キャリアにおける経路損失情報を得るため、PHをトリガーさせることができる。
【0027】
図6Bを参照すれば、一端末が4個のCC(665、670、675、680)を利用する時、CC1(615)でCC1(665)のみならずCC2(670)、CC3(675)及びCC4(680)に対するPHも共に伝達することができる。CC1(665)から送信されるMAC PDU660には一つのPHR655が含まれ、そのPHR655にはCC1(665)、CC2(670)、CC3(675)及びCC4(680)のすべてのPHが含まれる。
【0028】
したがって、本発明では一つのPHRが多数個のPHを含む時、これを效率的に構成する方法を提案する。
【実施例】
【0029】
<第1実施例>
第1実施例において、拡張PHR(extended PHR)は多数個のキャリアに対するPH情報から構成され、各キャリアに対するPH情報は選別的に含まれる。したがって、拡張PHRのサイズは状況によって変化するでしょう。第1実施例ではこのような特徴を考慮し、PHR形式を新たに定義する。
【0030】
MAC PDUのMACヘッダーにあるPHRのためのサブ−ヘッダーにつき説明する。
一般的なPHR形式と共に、新たに拡張PHR形式を導入するので、この二つの形式を区別するため、拡張PHR形式なのを指示する新しいLCIDを定義する。本発明ではこれをREL−10PHRと称する。また、前述したように、拡張PHRのサイズは可変的なので、そのサイズを指示する値Lが追加されなければならない。
【0031】
次に、MAC PDUのMACペイロードにおいてPHRにつき説明する。プライマリーキャリアのサービングセル(PCell)はPUSCHとPUCCHの同時に送信するか否かによってType2のPHが含まれることもでき、含まれないこともできる。また、activated SCellのPHが含まれる。したがって、拡張PHRのサイズ状況によって変わるので、そのサイズを指示する値Lがサブ−ヘッダーに含まれる。セカンダリーキャリアのサービングセル(SCell)ではPCellと異なりPUSCHとPUCCHを同時に送信することができないので、Type2のPHが存在しない。連続されたバイトで各キャリアのPH情報を収録する順序はPCellのType2PH→PCellのType1 PH→SCellインデックスの昇順でactivated SCellのPHとする。本発明の一事実施例によれば、Type2PHはPCellに対して存在し、Type2 PHを解釈するためにはType1PHが必要なので、PCellのPHを前の部分に配置した。
【0032】
ここで、Type2 PHは逆方向リンクでPUSCHとPUCCHが同時に使用される際、適用される。この際、PCellのType2PHの定義は以下の式による。
PHType 2 = Pcmax−PPUSCH−PPUCCH 数式1
PCell及びSCellのType1PHは逆方向リンクでPUSCHの一つだけ使用される際、適用され、以下の式による。
PHType1 = Pcmax−PPUSCH 数式2
【0033】
このように配置することによって、拡張されたPHRを受信した装置は先にPCellのType2 PHとType1 PHを用いてPCellにおいてPUSCH送信のための使用可能送信電力とPUCCH送信のための使用可能送信電力に対する情報を獲得した後、同様の類型のPH、即ち、Type1 PHを処理することで処理負荷を軽減することができる。
【0034】
図7は、本発明の第1実施例によるPHR構成を説明するための図面である。
図7を参照すれば、MACヘッダー705には拡張されたPHRのためのサブ−ヘッダー715が含まれる。このサブ−ヘッダー715は拡張されたPHRがMACペイロード710に含まれることを指示するLCIDとPHRのサイズを示す値Lから構成される。MACペイロード710で拡張されたPHRはPCellType 2 PH720、PCellType1 PH725、SCell PHs730、735、740、745から構成される。連続されたバイトで各キャリアのPH情報はPCellの Type2 PH →Pcel1のType1 PH →0番目SCellのPH →1番目SCellのPH →2番目SCellのPH →3番目SCellのPHの昇順で構成される。
【0035】
図8は、本発明の第1実施例による端末のPHR構成手続きを図示するフローチャットである。
図8を参照すれば、805段階で一般的なPHRまたは拡張PHRがトリガーされる。
端末は810段階で設定されたPHRが一般的なPHRなのか、あるいは多くのキャリアのPH情報が含まれた拡張PHRであるのか、否かを判断する。若し、一般的なPHRが設定されたら、端末は815段階で一般的な形式によってサブ−ヘッダーとPHRを構成する。そうではなく、拡張PHRが設定された場合、端末は820段階で本発明で提案した方式に従いサブ−ヘッダー及びPHRを構成する。また、端末は865段階でサブ−ヘッダーとPHRをMAC PDUに含ませる。
【0036】
この際、端末が820段階で本発明で提案する方式に従い、サブ−ヘッダー及びPHRを構成する手続きをより詳細に説明すれば以下の通りである。ここで、825及び830段階はサブ−ヘッダー構成過程である。端末は825段階でペイロードに含まれた情報が拡張PHR情報なのを指示するため、新たに定義したLCIDを設定する。また、端末は830段階では拡張PHRのサイズを示す値Lを追加する。また、端末は835段階でペイロードにPH情報を構成する。
【0037】
ここで、端末が830段階でPH情報を構成する手続きをより詳細に説明すれば、以下の通りである。即ち、840段階乃至860段階は端末で各キャリアのPH情報を構成する具体的な過程である。PUSCHとPUCCHの同時の送信が設定されていれば、端末は840段階でPCell Type2 PHが報告されなければならないので一番目のバイトにPCell Type2 PHを含ませる。また、端末は845段階でPCell Type2 PHの次の部分にPCell Type1 PHを含ませる。また、端末は850段階で最低のSCell インデックスを有するSCellのPHを含ませる。さらに、端末は855段階で二番目に低いSCellインデックスを有するSCellのPHを含ませる。この後、端末は860段階でSCellインデックスの昇順でSCellのPHを追加させる。
【0038】
<第2実施例>
第2実施例で、各キャリアに対するPH情報は選別的に要求される。したがって、拡張されるPHRのサイズは状況によって変化するでしょう。第2実施例ではこのような特徴を考慮し、PHRサブ−ヘッダーにサイズを示す値Lを新たに定義した。第2実施例ではこれに追加してペイロードのPHRにビットマップを追加させ、実際activated SCell中、PH情報送信がなるSCellを表記することができる。これはより效率的にPH情報を伝達することに役に立つ。PHRサブ−ヘッダーには拡張されたPHRであることを指示する新しいLCIDを適用する。
【0039】
前述したように、拡張されたPHRのサイズは可変的なのでそのサイズを見積るように、番目のバイトに各キャリアのPH情報を含むか、否かを示す情報が含まれる。これはビットマップ形態から構成され、PCellのPHが含まれるかどうかとPCellのType2PHが含まれるかどうかを示すことができる。一般的にPCellのPHはいつも含まれると仮定することができ、この場合にはこのためビットマップを別に割り当てる必要はない。また、SCellのPHが含まれるかもビットマップで示す。SCellではPCellと異なりPUSCHとPUCCHを同時に送信することができないからType 2 PHが存在しなく、Type1 PHのみを有する。連続されたバイトで各キャリアの PH情報を収録する順序はPCellのType2 PH →PCellのType1 PH→SCellインデックスの昇順で該当のSCellのPHとする。
【0040】
図9は本発明の第2実施例によるPHR構成を説明するための図面である。
図9を参照すれば、MACヘッダー905には拡張されたPHRのためのサブ−ヘッダー915が含まれる。このサブ−ヘッダー915は拡張されたPHRがMACペイロード910に含まれることを指示するLCIDと可変的なサイズを指示する値段Lから構成される。MAC ペイロード910で拡張されたPHRはPH構成を指示するビットマップ920、PCell Type2 PH925、PCell Type1 PH930、SCell PHs935、940、945、950から構成される。拡張されたPHRにPCell Type1 PHがいつも含まれると仮定すれば、別にビットマップを割り当てる必要がない。状況によってPCell Type2 PHは含まれることもできるので、これを示すビットマップが割り当てられることができるが、必ず割り当てられる必要はない。Activated SCell中、各 SCellのPHがあるかどうかを指示するビットマップが割り当てられる。PCell Type2 PHが存在し、総4個のactivated SCell全部に対し、PHが存在する場合、ビットマップは総5個が必要であり、すべてのビット値は‘1’に設定されることができる。連続されたバイトで各キャリアのPH情報はPCellのType2 PH →PCellの Type1 PH→0番目0SCellのPH →1番目SCellのPH →2番目SCellのPH→3番目SCellのPHの昇順で構成される。
【0041】
図10、本発明の第2実施例による端末のPHR構成手続きを図示するフローチャットである。
図10を参照すれば、1005段階でPHRがトリガーされる。端末は1010段階で該当のPHRが一般的なPHRなのかまたは多くのキャリアのPH情報が含まれた拡張されたPHRなのかを確認する。若し、一般的なPHRであれば、端末は1015段階で一般的な形式によってサブ−ヘッダーとPHRを構成する。そうではなく、拡張PHRであれば、端末は1020段階で本発明で提案した方式に従い、サブ−ヘッダー及びPHRを構成する。そして、端末は1070段階でサブ−ヘッダー及びPHRをMAC PDUに含ませる。
【0042】
この際、端末が2010段階で本発明で提案する方式に従い、サブ−ヘッダー及びPHRを構成する手続きをより詳細に説明すれば以下の通りである。ここで、1025及び1030段階はサブ−ヘッダー構成過程である。端末は1025段階でペイロードに含まれた情報が拡張されたPHR情報なのを指示するため、新たに定義したLCIDを設定する。
そして、端末は1030段階では拡張されたPHRのサイズを示す値Lを追加する。また、1035段階と1040段階はペイロードに含まれたPH情報を構成する過程である。端末は1035段階でPHRの一番目のバイトにactivated SCell中、PH 情報が送信されるSCellを指示するビットマップ情報を含ませる。そして、端末は1040段階でビットマップ情報によって順次にPH情報を収納する。
【0043】
ここで、端末が1040段階でPH情報を収納する手続きをより詳細に説明すれば以下の通りである。即ち、1045段階乃至1065段階は各キャリアのPH情報を構成する具体的な過程である。若し、逆方向リンクで同時にPUSCHとPUCCHを用い、PCell Type2 PHが存在したら、端末は1045段階でビットマップ情報を載るバイトに引き続き二番目のバイトにPCell Type2 PHを含ませる。そして、端末は1050段階で次のバイトにPCell Type1 PHを含ませる。また、端末は1055段階で最低のSCellインデックスを有するSCellのPHを含ませる。さらに、端末は1060段階で二番目に低いSCellインデックスを有するSCel1のPHを含ませる。この後、端末は1065段階でSCellインデックスの昇順でSCellのPHを継続追加させる。
【0044】
本発明によれば、多数個のキャリアが集積された移動通信システムにおいて端末は拡張されたPHRを構成する。即ち、端末は拡張されたPHRを指示するためのLCIDと拡張PHRの長さを示すLを含むMACヘッダーを生成する。そして、端末は多数個の活性化されたキャリアのPHを収納し、活性化されたキャリア中のいずれか1つでPHRを構成する。この際、拡張PHRは連続される多数個のバイトからなり、端末は拡張PHRのバイトに対しPHを活性化されたキャリアのインデックスに対応して昇順で収納する。ここで、端末はキャリアのType1 PHを収納する。即ち、端末は活性化されたキャリアの中でPCellのType1 PHを収納した後、SCellのType1 PHをSCellインデックスによって昇順で収納する。また、逆方向リンクにPUCCHとPUSCHが同時に構成される場合、端末はPCellのType2 PHをPCellのType1 PH 以前のバイトに収納することができる。即ち端末はPCellの Type2 PHを収納した後、PCellのType1 PHを収納し、CellのType1 PHをSCellインデックスによって昇順で収納することができる。さらに、端末は拡張されたPHRで活性化されたキャリア別にPHを含むか、否かを示すビットマップをPH以前のバイトに収納することができる。
【0045】
図11は本発明の実施例による端末のPHR構成装置を示すブロック図である。
図11を参照すれば、端末装置は送受信機1105、PH計算部1115、制御部1110、多重化及び逆多重化装置1120、制御メッセージ処理部1135、及び各種上位階層装置1125、1130等から構成される。端末装置は他の装置(図示せず)、例えばディスプレー部、入力部等をさらに含むことができる。類似に、二つの以上の上記装置は一つの構成要素になってあり得る。たとえ多様な装置がソフトウェアに具現されることができるが、端末装置の少なくとも一部の装置は彼らの動作を遂行するために少なくとも一部がハードウェアに具現されることができる。
【0046】
送受信機1105は、順方向キャリアでデータ及び所定の制御信号を受信して逆方向キャリアでデータ及び所定の制御信号を送信する。多数個のキャリアが集積された場合、送受信機1105は上記多数個のキャリアでデータ送受信及び制御信号送受信を遂行する。
【0047】
PH計算部1115は制御部1110の制御に従い、使用可能送信電力を計算し、その値を制御部1110に伝達する。この際、多数個のキャリアが集積された場合、PH計算部1115は本発明によって活性化されたキャリア別にPHを計算することができる。
【0048】
制御部1110は、送受信機1105が提供する制御信号、例えば、逆方向グラントで指示するスケジューリング情報に従い、多重化及び逆多重化装置1120にMAC PDU構成を指示する。制御部1110は、さらにPHRトリガーされるか、否かを判断してPHRがトリガーされればPHに使用可能送信電力を計算することを指示する。PHRトリガーされるか、否かは制御メッセージ処理部1135に伝達したPHRパラメーターを用いて判断する。制御部1110は、さらにPH計算部1115が伝達したPHを用いてPHRを生成して多重化及び逆多重化装置1120に伝達する。この際、多数個のキャリアが集積された場合、制御部1110は本発明によって拡張されたPHRを構成することができる。即ち、制御部1110は拡張されたPHRを指示するためのLCIDと拡張されたPHRの長さを示すLを含むヘッダーを生成することができる。そして制御部1110は活性化されたキャリアのPHを収納して活性化されたキャリア中のいずれか1つで拡張されたPHRを構成することができる。また、制御部1110はヘッダーと拡張されたPHRをMAC PDUに含ませて伝達することができる。
【0049】
多重化及び逆多重化装置1120は上位階層装置1125、1130や制御メッセージ処理部1135で発生したデータを多重化するとか送受信機1105で受信されたデータを逆多重化して適切な上位階層装置1125、1130や制御メッセージ処理部1135に伝達する役目をする。
【0050】
制御メッセージ処理部1135は、ネットワークが送信した制御メッセージを処理して必要な動作を取る。制御メッセージ処理部1135は、例えば制御メッセージに収納されたPHRパラメーターを制御部1110に伝達するとか、新しく活性化されるキャリアの情報を送受信機1105に伝達して上記キャリアが送受信機1105で設定されるようにする。上位階層装置1125、1130はサービス別に構成されることができ、FTPやVoIP等のような使用者サービスで発生するデータを処理して多重化装置1120に伝達するとか逆多重化装置1120が伝達したデータを処理して上位階層のサービスアプリケーションに伝達する。
【0051】
上記のように端末で拡張されたPHRが構成されれば、基地局で拡張されたPHRを受信して逆方向送信電力を決定することに利用する。このような基地局は送受信機と制御部を含む。送受信機は多数個の活性化されたキャリア中のいずれか1つで拡張されたPHRを指示するためのLCIDと拡張されたPHRの長さを示すLを含むヘッダーと拡張されたPHRを受信する。そして、制御部は拡張されたPHRに収納された多数個の活性化されたキャリアのPHを把握する。また、制御部はキャリア別にPHによって逆方向送信電力を決定する。
【0052】
一方、本明細書及び図面に開示された本発明が実施例は本発明の記述内容を容易に説明し、本発明の理解を助けるために特定例を提示したものであるだけであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。即ち、本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であるということは本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に自明なものである。
【符号の説明】
【0053】
105,110,115,120,305 ENB Node B
125 MME
130 S−GW
205,240 PDCP
210,235 RLC
215,230 MAC
220,225 物理階層
310,315 キャリア
330 UE
440,445,450 逆方向キャリア
1105 送受信器
1110 制御部
1115 PH計算部
1120 多重化及び逆多重化装置
1125,1130 上位階層装置
1135 制御メッセージ処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11