特許第5964302号(P5964302)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5964302アルコール性液体組成物に粒子を懸濁させる方法および対応する液体組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5964302
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】アルコール性液体組成物に粒子を懸濁させる方法および対応する液体組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 29/269 20160101AFI20160721BHJP
   C12G 3/04 20060101ALI20160721BHJP
   C12G 3/12 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   A23L29/269
   C12G3/04
   C12G3/12
【請求項の数】20
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-524356(P2013-524356)
(86)(22)【出願日】2010年8月18日
(65)【公表番号】特表2013-537420(P2013-537420A)
(43)【公表日】2013年10月3日
(86)【国際出願番号】EP2010062015
(87)【国際公開番号】WO2012022375
(87)【国際公開日】20120223
【審査請求日】2013年7月4日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】393018842
【氏名又は名称】ペルノ リカール
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(72)【発明者】
【氏名】ルルー、マルティネ
(72)【発明者】
【氏名】ドイル、デービッド
【審査官】 宮岡 真衣
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06106883(US,A)
【文献】 米国特許第05597604(US,A)
【文献】 特開平10−243779(JP,A)
【文献】 特開2009−022251(JP,A)
【文献】 特開2004−000126(JP,A)
【文献】 五十嵐脩他編,丸善食品総合辞典,1998年 3月25日,第468頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12G 1/00−3/14
C12C 1/00−13/10
C12F 3/00−5/00
C12H 1/00−3/04
C12J 1/00−1/10
C12L 3/00−11/00
A23L 2/00−2/84
A23L 29/269
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子を30%vol以上の最終組成物中のアルコール含量を有するアルコール性液体組成物に懸濁させる方法であって、低アシルジェランガムを最終液体組成物の0.5g.l-1までの量使用し、前記方法は、金属イオン封鎖剤としてクエン酸ナトリウム、ゲル化剤として乳酸カルシウムを添加することを含み、クエン酸ナトリウムの量がジェランガムの量の少なくとも1.5倍またはそれ以上であって、乳酸カルシウムの量がジェランガムの量の0.5倍以上であり0.75倍未満であることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記アルコール性液体組成物が、30%vol〜50%volである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アルコール性液体組成物が蒸留酒である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記アルコール性液体組成物が、穀物蒸留液をベースにしたものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ジェランガムの量が、0.15〜0.4g.l-1で含まれる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記金属イオン封鎖剤が、少なくとも部分的にゲル化剤としても使用される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
クエン酸ナトリウムの量が、ジェランガムの量の100倍以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
クエン酸ナトリウムの量が、ジェランガムの量の50倍である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
クエン酸ナトリウムの量が、ジェランガムの量の10〜15倍である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
補完的なアルコール組成物と混合して最終アルコール性液体組成物を形成する前に、前記ジェランガムを前記金属イオン封鎖剤と一緒に、水中で水和させるためのプレゲル溶液を作製するステップを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記プレゲル溶液が、前記アルコール性液体組成物の最終含水量の少なくとも40%volを用いて作製される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記プレゲル溶液中での前記ジェランガムの水和が、せん断ポンプを用いることにより、少なくとも170rpmまたは同等の速度で激しく混合しながら実施される、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
糖が前記プレゲル溶液に添加される、請求項1012のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記プレゲル溶液が、前記ジェランガムを混合および水和させた後、前記補完的なアルコール組成物と混合するまで、前記ジェランガムの凝固点より高い温度に維持される、請求項1013のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記プレゲル溶液が、前記ジェランガムを混合および水和させた後、前記ジェランガムの凝固点未満で冷却される、請求項1013のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記補完的な液体組成物と混合するまで、前記プレゲル溶液中でのせん断が維持される、請求項1015のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記補完的な液体組成物が、フレーバー、および/またはクエン酸、および/または糖を含む、請求項1016のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記プレゲル溶液と前記補完的な液体の溶液とが撹拌しながら混合される、請求項1017のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記プレゲル溶液と前記補完的な液体の溶液とが、前記ジェランガムの凝固点未満の標的温度を目指して、制御温度下で混合される、請求項1018のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
妥当な均一化を確保するため、前記プレゲル溶液と前記補完的な溶液とにより形成された混合物に粒子を添加するステップを含む、請求項1019のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は全般に、アルコール飲料中に粒子を懸濁させる方法、および、懸濁粒子を有する前記アルコール飲料に関する。
【0002】
顧客に対する視覚的な魅力を高めるために、ドリンクの中に粒子を含ませることは公知である。そのような粒子は、例えば、ビーズ、果物の果肉、金箔であってもよい。
【0003】
Merck Companyによりcandurin(登録商標)の名称で最近発売された、きらめく視覚効果をもたらす新しい食品用の顔料を用いると、人目を引く独特の外観をドリンクに与えることが可能な粒子をより広い範囲に存在させることが可能になる。
【0004】
より明確には、candurin(登録商標)は、ケイ酸アルミニウムカリウム(E555、雲母)製の天然の不活性な担体の周囲に二酸化チタン(欧州コード(European code)E171)および/または酸化鉄(E172)をコーティングしたものをベースにした、食品用の顔料である。この顔料を用いると、飲料中に導入できる手頃な価格の銀様または金様の粒子を作製することが可能になる。
【0005】
そのような粒子は、飲料全体に均一に懸濁し、瓶の底に沈降することも液面に浮遊することもなければ、より視覚的に魅力的である。このことは、瓶が棚やテーブルの上に置いてあるときは特に重要である。さらに、粒子が懸濁状態に保たれて、定期的に、または瓶を使用しようとするたびに消費者が瓶を振る必要がなければ、有利である。
【0006】
懸濁液中に添加された粒子を保つためには、いくつかの方法が存在する。
【0007】
第一の解決策は、粒子の密度を飲料の密度に合わせて重力を平衡させることであってもよい。しかし、そのような方法は、実施するにはきわめて複雑であり、加重剤(weighting agent)を添加することおよび/またはそのドリンクを乳化することが必要になることがある。さらに、このような種類の溶液は、制御することがきわめて難しく、一般に、飲料のサイクルライフ(cycle life)中に容易に変化する可能性がある一連の状態をもたらすように作用する。また、このような解決策は一般に、小さく軽量の粒子に限定される。
【0008】
金箔を発泡性の飲料(すなわちシャンパン)に添加し、瓶を開栓した際に泡で金箔を旋回させるようにすることも公知である。しかし、瓶が開栓されないままである限り、金箔は沈降する傾向があろうし、金箔をドリンク全体に分布させるには、瓶を撹拌させることが必要であろう。
【0009】
別のより適当な解決策は、安定化剤、より特定すれば親水コロイド、例えばアラビアゴム、キサンタンガム、ペクチン、デンプン、またはカルボキシメチルセルロースを使用することである。しかし、有効な安定化を達成するには、比較的大量のこうした材料が必要になる場合がある。こうした材料の主な欠点は、これらは一般に飲料の香りおよび口当たりに影響すると考えられることである。
【0010】
懸濁化用の添加物を使用する際、元の飲料の粘稠性、風味、および、より一般的にはすべての官能特性が目立って変化しないことは、まさに最優先の事項である。消費者は、自身の好きな元のドリンクと同じ風味および口当たりを得られるべきである。
【0011】
加えて、回避すべき欠点の1つは、瓶に張り付くと考えられるゲル化点(gelling point)の形成である。濃厚ワインの涙、リビュレット(rivulet)、ストリーク(streak)も回避すべきである。
【0012】
このためには、正しく使用すれば、ジェランガムがこれらの目的を達成するための適当な材料になる可能性があることが見出された。
【0013】
ジェランガムは、微生物Sphingomonas elodeaにより産生される発酵親水コロイド(fermentation hydrocolloid)であり、KELCOGELの名称でCP KELCOから入手可能である。ジェランガムは、多数の生物学的領域、例えば食品、パーソナルケアなどにおいて、自然に見出された用途を有する生物製品である。
【0014】
ジェランガムは、白色の粉末の形態で入手可能であり、使用前に水和させる必要がある。水和は一般に、熱および/または金属イオン封鎖剤を用いて実施されるが、金属イオン封鎖剤は、水中に存在する陽イオン、主に二価の陽イオンを捕捉することを意図したものであり(脱イオン水の使用が好ましいが、ジェラン粉末由来の陽イオンは残る)、ジェランガムの水和を阻害する傾向がある。
【0015】
ゲルの形成に関しては、ジェランガム溶液は冷却されるとゲルを形成し、ゲルの形成は、多数の因子に、とりわけ、溶液中の陽イオンの有無に左右される。しかし、陽イオンを添加することは、常に必要とは限らない。陽イオンが存在すればゲル凝固温度が上昇するであろうし、二価陽イオン、例えばカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンは最も有効であることが公知である。
【0016】
WO96/00018には、多様な目的のために、とりわけ、果物の果肉を懸濁および安定化させる、ならびに果肉を安定化させるためにドリンクをわずかにゲル化させるためにジェランガムを使用することについて記載されている。ジェランガムは、場合によりクエン酸ナトリウムを用いて、飲用に適した溶液にそのまま水和させる。ゲルは、追加的な陽イオンが必要になる際には、乳酸カルシウムを用いることにより得られる。
【0017】
さらなるより詳細な用途は、WO96/22700およびWO97/15200に記載されている。これらの文書では、ジェランガムを水和させるために(わずかに酸性の)脱イオン水を用いてプレゲル溶液を構成してから、小量の前記プレゲル溶液を液体の飲用組成物に添加している。クエン酸ナトリウムは、緩衝液、および、プレゲル溶液中の金属イオン封鎖剤として、使用する。ゲルは、冷却すれば単純に得られる。
【0018】
ジェランガムの使用は、とりわけ、食品業界において、ゼリーを作製するため、果肉を含有するフルーツドリンクを安定化させるため、乳ベース飲料および炭酸ドリンクを安定化させるために開発されている。
【0019】
これまでに引用した文書はアルコール飲料に言及しておりいくつかの例を示しているものの、示された特定の例は、アルコール含有量の比較的低いものに関するようである。実際、アルコール溶液中でのジェランガムの使用は困難であり、多数の問題があることが見出された。
【0020】
より明確には、一般的な先行技術の処方に従ってジェランガムをアルコール溶液と共に使用すると、曇った溶液、および/または不十分な懸濁時間、および/または粘稠性の上昇に繋がることが注目された。
【0021】
高アルコール含有ドリンク、例えば蒸留酒(liquor)または蒸留液(ウォッカ、ウィスキーなど)は清澄な溶液であり、前述のように、ジェランガムおよび粒子の添加により、元の溶液の清澄な外見も、その粘稠性および口当たりも改変されるべきではないということに、十分留意しなければならない。
【0022】
主な理由は、アルコールはジェランガムを溶液から沈殿させる傾向があること、また、中程度の濃度にしか耐えられないことである可能性がある。
【0023】
飲料および特に蒸留酒中の高濃度の糖は、ゲル化特性にも影響する場合がある。
【0024】
ジェランガムは溶液中の陽イオンに対し高感受性である点に留意することも重要である。
【0025】
さらに、アルコール飲料の保管および消費時間は2年にも達することがあり、したがって、粒子が十分な時間にわたり懸濁したままであることは重要である。
【0026】
本発明の目的は、安定化させた懸濁粒子を有するそのようなアルコール飲料およびそのような飲料を調製する方法を提供することである。
【0027】
このために、本発明は、粒子をアルコール性液体組成物に懸濁させる方法であって、低アシルジェランガムを使用する方法に関する。
【0028】
驚くべきことに、実際に、低アシルジェランガムは高アルコール含有溶液中で満足な挙動を示すことが見出された。このことから、液体のアルコール飲料の調製に低アシルジェランガムを選択することが可能になったが、高アシルジェランガムを使用すると、濁り、曇り、および安定性不足を示す好ましくない結果が得られることになる。このことはとりわけ驚くべきことであったが、その理由は、高アシルジェランガムの方がアルコールと良好な相溶性を示すことが公知だからである。
【0029】
重要なことは、アルコール性液体組成物とは、最終飲料の粘稠性は目立った影響を受けないこと、および、最終的な粘稠性は、粒子が入っていない状態で販売されている元の飲料の粘稠性にきわめて近いことを理解されるべきである点に留意することである。したがって、粘稠性の高い、目に見える形で部分的または全体的にゲル化された製品は、アルコール性液体組成物であるとはみなされない。
【0030】
好ましい一方法においては、本アルコール性液体組成物は、15%vol以上である。この濃度は、スピリッツの範囲に相当する。
【0031】
第1の実施形態(implementing way)によれば、アルコール性液体組成物は、17%vol〜30%vol、より特定すれば約25%volである。
【0032】
第2の実施形態によれば、アルコール性液体組成物は、30%vol〜50%vol、より特定すれば約40%volである。
【0033】
好ましい一態様によれば、アルコール性液体組成物は、蒸留酒である。蒸留酒は、糖含有量が100g.l-1を超えるスピリッツドリンクであり、発酵させた穀物、果物、または野菜を蒸留することにより生成されたエタノールに、自然または人工的に芳香を付けることにより得られる。蒸留酒には、ビール、ワインやシードルは含まれない。
【0034】
別の好ましい態様によれば、アルコール性液体組成物は、穀物蒸留液、例えばウィスキーまたはウォッカなどをベースにしたものである。
【0035】
当然ながら、他のタイプのアルコール(aclohoc)、例えばケインスピリッツ(cane spirit)またはラム酒などを使用してもよい。
【0036】
好ましくは、ジェランガムの量は、最終液体組成物の0.5g.l-1以下である。最も好ましくは、ジェランガムの量は、0.15〜0.4g.l-1に含まれる。
【0037】
加えて、本方法は、金属イオン封鎖剤を添加することを含む。好ましくは、金属イオン封鎖剤は、一価イオンの塩、好ましくはナトリウム塩および/またはカリウム塩、最も好ましくはナトリウム塩のうちで選ばれる。
【0038】
有利な形態においては、金属イオン封鎖剤は、少なくとも部分的にゲル化剤としても使用される。このことは、金属イオン封鎖剤は、金属イオン封鎖剤として必要な量より多い量で添加することになることを意味する。
【0039】
好ましくは、金属イオン封鎖剤はクエン酸塩である。最も好ましくは、金属イオン封鎖剤は、クエン酸ナトリウムである。
【0040】
他の金属イオン封鎖剤、例えばクエン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなどを使用してもよいが、クエン酸ナトリウムは、製品の官能特性に目立って影響しないことが公知である点に留意することは重要である。
【0041】
好ましい一実施によれば、クエン酸ナトリウムの量は、ジェランガムの量の少なくとも1.5倍またはそれ以上、好ましくはジェランガムの量の100倍以下、好ましくはジェランガムの量の67倍以下である。
【0042】
第1の実施形態によれば、クエン酸ナトリウムの量は、ジェランガムの量の約50倍である。
【0043】
第2の実施形態によれば、クエン酸ナトリウムの量は、ジェランガムの量の10〜15倍である。
【0044】
加えて、とりわけ、必要な場合のみであるが、本方法は、具体的には最終組成物のアルコール含有量が30%volより高いときにゲル化剤を添加することを含む。好ましくは、ゲル化剤は乳酸カルシウムである。
【0045】
好ましくは、乳酸カルシウムは、ジェランガムの量未満、好ましくはジェランガムの量の0.75倍未満、好ましくはジェランガムの量の0.5倍未満の量で添加される。
【0046】
好ましい一態様において、金属イオン封鎖剤は、具体的には最終組成物のアルコール含有量が30%vol未満であるときにゲル化剤として使用し他のゲル化剤を添加しない。
【0047】
実に驚くべきことに、大半の推奨に反して、ジェランガムのゲル化に二価陽イオンを使用することは不利であり、低品質の溶液、粒子の不十分な懸濁時間、ゲル化点の形成、凝集塊を伴うワインの涙、および他の欠点に繋がることが見出された。こうして、驚くべきことに、アルコール含有溶液中でのジェランのゲル化には陽イオンが必要であるが、一価のイオンは、はるかに効率的で、金属イオン封鎖剤としての役割に加え、ジェランのゲル化における最優先の役割を有することが見出された。
【0048】
いかなる理論にも拘束されるものではないが、ガムのゲル化には二価のイオンが通常好ましく、その理由は、二価のイオンは、ポリマー鎖を架橋する傾向があるが、一価のイオンは鎖を架橋できないからであると考えられている。ジェランガムはアルコールとの相溶性に乏しいこと、および、官能特性を保つ必要性から、きわめて大きいゲルマトリックスを有するゲルを形成することは必須である。カルシウムを使用すると、架橋によりゲルマトリックスが密になりすぎている場合があり、結果的に、ポリマー鎖が集まって、ゲル化点、または局所的に粘稠性の小滴を形成しやすい場合があるようである。
【0049】
しかし、高アルコール含有溶液の場合、また、ジェランガムはアルコールとの相溶性に乏しく前記ジェランガムを沈殿させる傾向があることから、ゲルマトリックスを、前述の要件を満たすだけ十分にゆとりのある状態に保ちながら、より強い補助の形成を助けると考えられる小量のカルシウム陽イオンを使用して、ゲルマトリックスを強化することが必要な場合がある。
【0050】
有利な一実施形態によれば、本方法は、補完的な(complementary)アルコール組成物と混合して、最終アルコール性液体組成物を形成する前に、ジェランガムを金属イオン封鎖剤と一緒に水、好ましくは脱イオン水または脱塩水に水和させるためのプレゲル溶液を作製するステップを含む。
【0051】
好ましくは、プレゲル溶液は、本アルコール性液体組成物の最終含水量の少なくとも40%volを用いて作製される。
【0052】
また、好ましくは、プレゲル溶液へのジェランガムの水和は、せん断ポンプを用いることにより、例えば少なくとも170rpmまたは同等の速度で激しく混合しながら、実施する。
【0053】
加えて、糖、好ましくはショ糖または果糖、特に、例えば高果糖コーンシロップ(HFCS55と呼ばれる)は、好ましくは、最終液体組成物の250g.l-1以下の量でプレゲル溶液に添加してもよい。
【0054】
第1の態様によれば、プレゲル溶液は、ジェランガムを混合および水和させた後、補完的なアルコール組成物と混合するまで、ジェランガムの凝固点より高い温度、好ましくは65〜68℃の温度に維持する。
【0055】
第2の態様によれば、プレゲル溶液は、ジェランガムを混合および水和させた後、ジェランガムの凝固点未満、好ましくは30℃未満、最も好ましくは約25℃で冷却する。
【0056】
好ましくは、補完的な液体組成物と混合するまで、プレゲル溶液中でのせん断を維持する。
【0057】
重要なことは、もう一つの選択肢として、糖の総含有量を補完的な溶液に添加するだけでもよい点に留意することである。プレゲル溶液の加熱によっては糖が茶色くなり、これによりプレゲル溶液に色が付く場合がある。
【0058】
加えて、補完的な液体組成物は、フレーバー、および/またはクエン酸を好ましくは2g.l-1以下の量で、および/または糖、好ましくはショ糖またはHFCS55を、好ましくは最終的な糖の総含有量が250g.l-1以下であるように、含む。所与の濃度は、風味のために必要に応じて調節してもよい。
【0059】
加えて、プレゲル溶液と補完的な液体の溶液とは、好ましくは約170rpmで、好ましくは高速ポンプを用いて、好ましくは約1000l.h-1の流速で、撹拌、好ましくは激しく混合しながら、混合する。
【0060】
好ましくは、プレゲル溶液と補完的な液体の溶液とは、ジェランガムの凝固点未満の標的温度、好ましくは、25℃未満、最も好ましくは約20℃を目指して、制御温度下で混合する。
【0061】
補足すれば(in complement)、本方法は、妥当な均一化を確保するため、プレゲル溶液と補完的な溶液とにより形成された混合物に、好ましくは軽く撹拌しながら粒子を添加するステップを含む。
【0062】
好ましくは、また、非限定的な例として示すと、懸濁粒子は、金箔、果物片または果物の果肉、ココナッツ果肉片、candurin(登録商標)、食品用の顔料などであってもよい。
【0063】
本発明は、本発明による方法を用いて得られるアルコール性液体組成物にも関する。
【0064】
本発明は、例を用いて示す、以下の好ましい態様の詳細な説明で、より良好に理解されよう。
【0065】
[実施例]
例1
アルコール25%volの溶液の調製(蒸留酒タイプ)
成分の濃度は、溶液の最終体積に対して示してある。
【0066】
成分:
− アルコール:約25%volに到達するのに十分な量。
【0067】
− 糖(ショ糖):50〜250g.l-1、最終的な所望の蒸留酒組成物による。
【0068】
− クエン酸:0〜2g.l-1、蒸留酒の所望の最終pHによる。
【0069】
− 低アシルジェランガム:0.2g.l-1
− クエン酸ナトリウム:2〜3g.l-1
− 蒸留酒によってはフレーバー。フレーバーは、一般に小量で使用され、溶液の全体的な陽イオン電荷に対してそれほど影響しない。
【0070】
− 脱塩水:最終溶液1lを得るのに十分な量。
【0071】
作業工程:
第1の容器中でプレゲル溶液を作製する:
− ジェランガム、糖(全部または一部。このステップで添加せず、補完的な溶液にのみ添加してもよい)およびクエン酸ナトリウムを乾燥混合する。乾燥混合により、均一な混合が容易になる。
【0072】
− 低温の脱塩水、好ましくはできるだけ多くの水、好ましくは溶液の最終含水量の40%超を添加する。
【0073】
− この溶液を約85℃で5分間加熱し、妥当な激しい撹拌下で、好ましくは約170rpmで、またはせん断ポンプを用いて、固体の製品を溶解する。
【0074】
− 残りの糖または残りの糖の一部を添加する。
【0075】
− 第1の容器の温度を65〜68℃に維持する。
【0076】
第2の容器中で、補完的な液体組成物を作製する:
− クエン酸を水に溶解し、アルコールを添加する。
【0077】
− 温度を21〜23℃に維持する。
【0078】
最終溶液を作製する
− 1000l.h-1流速の高速ポンプを用い、170rpmで激しく撹拌を続けながら、第2の容器の内容物を第1の容器の内容物に添加する。
【0079】
− 必要に応じ、残りの水を添加する。
【0080】
− 溶液の温度を48〜21℃に保つ。
【0081】
− 熱交換器を用いて、溶液全部を速やかに冷却して、標的温度の20℃に到達させる。
【0082】
− 所望の粒子を、軽く撹拌しながら溶液中に添加して、均一化(homogeneisation)させる。凝固時間が必要な場合がある。
【0083】
この例では、プレゲル溶液をジェランの凝固点超に維持する点に留意することが重要である。したがって、ゲルは、完全な溶液を調製し、この溶液を20℃で冷却した際にのみ凝固する。したがって、ゲルが凝固する時点で存在する水の量は最大であり、ジェランはできるだけ多く水和させる。
【0084】
撹拌スピードおよびポンプ流速は、実験室規模の例の場合の指標にすぎず、規模を拡大した場合には適合させる必要がある場合がある。
【0085】
例2
アルコール40%volの溶液の調製(例えばウォッカまたはウィスキーのような穀物蒸留液タイプ)
成分の濃度は、溶液の最終体積に対して示してある。
【0086】
蒸留液の場合、糖の最大含有量は、50g.l-1であり、飲料は、クエン酸で酸性化していない。
【0087】
成分:
− アルコール:約40%volに到達するのに十分な量。
【0088】
− 低アシルジェランガム:0.36g.l-1
− クエン酸ナトリウム:0.54g.l-1
− 乳酸カルシウム:0.225g.l-1。高アルコール含有溶液の場合、カルシウム陽イオンの添加が必要な場合がある。しかし、その量はできるだけ少なく保ち、ゲル化の大半はナトリウム陽イオンによって行われる。
【0089】
− 最終的な所望の飲料によってはフレーバー。
【0090】
− 脱塩水:最終溶液1lを得るのに十分な量。
【0091】
作業工程:
第1の容器中でプレゲル溶液を作製する:
− ジェランガムとクエン酸ナトリウムとを乾燥混合する。
【0092】
− 低温の脱塩水、好ましくはできるだけ多くの水、好ましくは溶液の最終含水量の40%超を添加する。
【0093】
− この溶液を約85℃で5分間加熱し、妥当な撹拌下で、好ましくは約170rpmで、固体の製品を溶解する。
【0094】
− 残りの糖または残りの糖の一部を添加する。
【0095】
− 第1の容器の温度を65〜68℃に維持する。
【0096】
第2の容器中で、補完的な液体組成物を作製する:
− クエン酸を水に溶解し、アルコールを添加する。
【0097】
− 温度を21〜23℃に維持する。
【0098】
最終溶液を作製する
− 1000l.h-1流速の高速ポンプを用い、170rpmで激しく撹拌を続けながら、第2の容器の内容物を第1の容器の内容物に添加する。
【0099】
− 必要に応じ、残りの水を添加する。
【0100】
− 溶液の温度を48〜21℃に保つ。
【0101】
− 熱交換器を用いて、溶液全部を速やかに冷却して、標的温度の20℃に到達させる。
【0102】
− 所望の粒子を、軽く撹拌しながら溶液中に添加して、均一化させる。
【0103】
− 凝固時間が必要な場合がある。
【0104】
この例では、プレゲル溶液をジェランの凝固点超に維持する点に留意することが重要である。したがって、ゲルは、完全な溶液を調製し、この溶液を20℃で冷却した際にのみ凝固する。したがって、ゲルが凝固する時点で存在する水の量は最大であり、ジェランはできるだけ多く水和させる。
【0105】
撹拌スピードおよびポンプ流速は、実験室規模の例の場合の指標にすぎず、規模を拡大した場合には適合させる必要がある場合がある。
【0106】
例3
アルコール25%volの溶液の調製(蒸留酒タイプ、規模を拡大)
第1の容器中で、プレゲル溶液(パートAと呼ぶ)を調製する:
− タンクに室温の低温逆浸透(脱イオン)水を充填する。水1800kg。
【0107】
− 撹拌しながら、クエン酸ナトリウムを添加して混合すると、やがて溶解する。クエン酸ナトリウム30kg(クエン酸ナトリウム40kgでも試験を行った)。
【0108】
− 混合しながら、ジェラン(Kelcogel F低アシルジェランガム)をタンクに添加する。ジェランガム0.6kg。
【0109】
溶液は、清澄のままであるはずであり、凝集塊は形成されないはずである。
【0110】
− 撹拌を維持しながら、3〜5分かけて溶液を90℃まで加熱することにより、ジェランガムを水和させる。
【0111】
− 水和後、せん断撹拌を維持しながら、溶液を標的温度の25℃に冷却する。
【0112】
溶液は、清澄のままであるはずである。
【0113】
この例では、プレゲル溶液をジェランガムの凝固点未満で冷却する点に留意することが重要である。溶液は依然として流体で、ポンプ輸送可能な(pumpable)であり、目立ってゲル化されてはいないものの、ジェランガムは凝固している。
【0114】
別に、補完的な液体組成物(パートBと呼ぶ)を第2の容器中で調製する。この調製を行うには、次の原料をブレンドする:水(320kg)、糖(液体のショ糖57.9Brix、1230.8kg)、アルコール(アルコール含有量96%超の中性スピリッツ、705.5kg)、フレーバー、およびクエン酸(3.2kg)。
【0115】
妥当な撹拌を用いることで、ブレンドの均一性を確保する。
【0116】
激しく混合しながらパートAとパートBとを合わせることにより、最終アルコール性液体組成物を調製する。ブレンドの温度は、好ましくは制御し、28℃未満の標的温度、好ましくは20℃に維持する。主に、温度は、ジェランガムの凝固温度未満に保つ。
【0117】
最後に、軽く撹拌しながら粒子を添加し、懸濁させる。粒子は直ちに懸濁する。
【0118】
重要なことは、添加するクエン酸ナトリウムの量およびその対ジェランガム比率によっては、12時間以下のある程度の凝固時間が必要になる場合があり、比率が高いほど凝固時間は短くなるという点に留意することである。
【0119】
結果
図1は、25%volアルコール含有溶液中に懸濁させた粒子をいくつか比較した結果を示すものである。
【0120】
主成分:200g/lの糖、2g/lのクエン酸、および0.2g/lの低アシルジェランガム、例1に従って調製。
【0121】
瓶Aは、金属イオン封鎖剤としての3g/lのクエン酸ナトリウムと本発明によるゲル化剤とを用いた銀様のcandurin(登録商標)の懸濁粒子であり、フレーバー(falvour)は添加していない。
【0122】
瓶Bは、金属イオン封鎖剤としての3g/lのクエン酸ナトリウムとゲル化剤とを用いた銀様のcandurin(登録商標)の懸濁粒子であり、フレーバーを添加してある。
【0123】
瓶Cは、金属イオン封鎖剤としての3g/lのクエン酸ナトリウムとゲル化剤とを用いた金の懸濁粒子であり、フレーバーを添加してある。
【0124】
瓶Dは、金属イオン封鎖剤としての2g/lのクエン酸ナトリウムとゲル化剤とを用いた銀様のcandurin(登録商標)の懸濁粒子であり、フレーバーを添加してある。
【0125】
瓶Eは、金属イオン封鎖剤としての1g/lのクエン酸ナトリウムとゲル化剤とを用いた銀様のcandurin(登録商標)の懸濁粒子であり、フレーバーを添加してある。
【0126】
5本の瓶すべてを35℃で4.5カ月間保管した。
【0127】
第1に、実験AとBとの間では、フレーバーの有無は仕上がりには目立って影響しなかったことに注目されたい。
【0128】
第2に、実験BとCとの間では、粒子の種類は仕上がりには目立って影響しなかったことに注目されたい。
【0129】
第3に、また、これが主なポイントであるが、実験B、D、Eの間では、クエン酸ナトリウムの量を減少させると仕上がりは低下すること、および、1g/lの量のクエン酸ナトリウム、すなわち低アシルジェランガムの量のわずか5倍では粒子は完全に底に沈むが、瓶BおよびDは、低アシルジェランガムの量のそれぞれ15倍および10倍に相当するクエン酸ナトリウムを有していたことに注目されたい。
【0130】
以下は、多様な温度で保管した瓶B、D、およびEについてのデカンテーションの高さ(単位:液体の高さに対する比率(%))を示す結果である。
【0131】
4℃の場合:
クエン酸ナトリウム
1g/l 2g/l 3g/l
1カ月 50 25 1
2カ月 50 25 2.5
4.5カ月 50 25 2.5
20℃の場合:
クエン酸ナトリウム
1g/l 2g/l 3g/l
1カ月 100 2.5 1
2カ月 100 5 2.5
4.5カ月 100 5 5
35℃の場合:
クエン酸ナトリウム
1g/l 2g/l 3g/l
1カ月 100 17.5 5
2カ月 100 20 7.5
4.5カ月 100 20 7.5
したがって、先行する記載から明らかになったもののうち先に記載した目的は効率的に達成されることが認められるであろう。また、前述の方法の実行において、本発明の精神および範囲から逸脱せずに一定の変化を加えてもよいことから、先の記載に含有されるすべての要素は、限定的な意味ではなく例証的なものとして解釈されるべきであることを意図している。
【0132】
添付の特許請求の範囲は、本明細書に記載した本発明の一般的および特定的な特徴のすべて、ならびに、言語の問題としてその間に入ると言える可能性がある本発明の範囲のすべての記載内容を包含することを意図していることも理解される。
【0133】
とりわけ、前記特許請求の範囲においては、単数形で挙げる原料または化合物は、その意味が許容する限り、当該原料の相溶性のある混合物を包含することを意図していることは理解されたい。
以下に、出願当初の請求項の記載を実施の態様として付記する。
(1)
粒子をアルコール性液体組成物に懸濁させる方法であって、低アシルジェランガムを使用する方法。
(2)
前記アルコール性液体組成物が、15%vol以上(スピリッツ)である、(1)に記載の方法。
(3)
前記アルコール性液体組成物が、17%vol〜30%vol、より特定すれば約25%volである、(2)に記載の方法。
(4)
前記アルコール性液体組成物が、30%vol〜50%vol、より特定すれば約40%volである、(2)に記載の方法。
(5)
前記アルコール性液体組成物が蒸留酒である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の方法。
(6)
前記アルコール性液体組成物が、例えばウィスキーまたはウォッカのような穀物蒸留液をベースにしたものである、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の方法。
(7)
ジェランガムの量が、最終液体組成物の0.5g.l-1以下である、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の方法。
(8)
ジェランガムの量が、0.15〜0.4g.l-1に含まれる、(7)に記載の方法。
(9)
金属イオン封鎖剤を添加することを含む、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の方法。
(10)
前記金属イオン封鎖剤が、一価のイオンの塩、好ましくはナトリウム塩および/またはカリウム塩、最も好ましくはナトリウム塩のうちから選ばれる、(9)に記載の方法。
(11)
前記金属イオン封鎖剤が、少なくとも部分的にゲル化剤としても使用される、(9)または(10)に記載の方法。
(12)
前記金属イオン封鎖剤がクエン酸塩である、(9)〜(11)のいずれか一項に記載の方法。
(13)
前記金属イオン封鎖剤がクエン酸ナトリウムである、(12)に記載の方法。
(14)
クエン酸ナトリウムの量が、ジェランガムの量の少なくとも1.5倍またはそれ以上である、(13)に記載の方法。
(15)
クエン酸ナトリウムの量が、ジェランガムの量の100倍以下、好ましくは67倍以下である、(14)に記載の方法。
(16)
クエン酸ナトリウムの量が、ジェランガムの量の約50倍である、(14)または(15)に記載の方法。
(17)
クエン酸ナトリウムの量が、ジェランガムの量の10〜15倍である、(14)または(15)に記載の方法。
(18)
特に最終組成物のアルコール含有量が30%volより高いときに、ゲル化剤を添加することを含む、(11)〜(17)のいずれか一項に記載の方法。
(19)
前記ゲル化剤が乳酸カルシウムである、(18)に記載の方法。
(20)
乳酸カルシウムが、ジェランガムの量より少ない、好ましくはジェランガムの量の0.75倍未満、好ましくはジェランガムの量の0.5倍未満の量で添加される、(19)に記載の方法。
(21)
特に最終組成物のアルコール含有量が30%vol未満であるときに、前記金属イオン封鎖剤をゲル化剤として使用し、他のゲル化剤を添加しない、(11)〜(17)のいずれか一項に記載の方法。
(22)
補完的なアルコール組成物と混合して最終アルコール性液体組成物を形成する前に、前記ジェランガムを前記金属イオン封鎖剤と一緒に、水、好ましくは脱イオン水または脱塩水中で水和させるためのプレゲル溶液を作製するステップを含む、(1)〜(21)のいずれか一項に記載の方法。
(23)
前記プレゲル溶液が、前記アルコール性液体組成物の最終含水量の少なくとも40%volを用いて作製される、(22)に記載の方法。
(24)
前記プレゲル溶液中での前記ジェランガムの水和が、せん断ポンプを用いることにより、例えば少なくとも170rpmまたは同等の速度で激しく混合しながら実施される、(22)または(23)に記載の方法。
(25)
糖、好ましくはショ糖または果糖が、好ましくは最終組成物の250g.l-1以下の量で前記プレゲル溶液に添加される、(22)〜(24)のいずれか一項に記載の方法。
(26)
前記プレゲル溶液が、前記ジェランガムを混合および水和させた後、前記補完的なアルコール組成物と混合するまで、前記ジェランガムの凝固点より高い温度、好ましくは65〜68℃の温度に維持される、(22)〜(25)のいずれか一項に記載の方法。
(27)
前記プレゲル溶液が、前記ジェランガムを混合および水和させた後、前記ジェランガムの凝固点未満、好ましくは30℃未満、最も好ましくは約25℃で冷却される、(22)〜(25)のいずれか一項に記載の方法。
(28)
前記補完的な液体組成物と混合するまで、前記プレゲル溶液中でのせん断が維持される、(22)〜(27)のいずれか一項に記載の方法。
(29)
前記補完的な液体組成物が、フレーバー、および/またはクエン酸を好ましくは2g.l-1以下の量で、および/または糖、好ましくはショ糖または果糖を、好ましくは最終的な糖の総含有量が250g.l-1以下であるように含む、(22)〜(28)のいずれか一項に記載の方法。
(30)
前記プレゲル溶液と前記補完的な液体の溶液とが、好ましくは約170rpmで、好ましくは高速ポンプを用いて、好ましくは約1000l.h-1の流速で、撹拌しながら混合される、(22)〜(29)のいずれか一項に記載の方法。
(31)
前記プレゲル溶液と前記補完的な液体の溶液とが、前記ジェランガムの凝固点未満の標的温度、好ましくは25℃未満、最も好ましくは約20℃を目指して、制御温度下で混合される、(22)〜(30)のいずれか一項に記載の方法。
(32)
妥当な均一化を確保するため、前記プレゲル溶液と前記補完的な溶液とにより形成された混合物に、好ましくは軽く撹拌しながら粒子を添加するステップを含む、(22)〜(31)のいずれか一項に記載の方法。
(33)
(1)〜(32)のいずれか一項に記載の方法を用いて得られるアルコール性液体組成物。
【図面の簡単な説明】
【0134】
図1図1は、25%volアルコール含有溶液中に懸濁させた粒子をいくつか比較した結果を示す。
図1