【文献】
Nokia Siemens Networks, Nokia Corporation,LTE & UMTS CSG mobility service interruption times,3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #66 R2-093981,2009年 6月23日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面とともに以下に説明する詳細説明は、さまざまな構成の説明として意図されており、本明細書に記載された概念が実現される唯一の構成を表すことは意図されていない。この詳細説明は、さまざまな概念の完全な理解を提供することを目的とした具体的な詳細を含んでいる。しかしながら、これらの概念は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが当業者に明らかになるであろう。いくつかの事例では、周知の構成および構成要素が、このような概念を曖昧にすることを避けるために、ブロック図形式で示されている。
【0014】
本明細書に記載された技術は、例えばCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、およびその他のネットワークのようなさまざまな無線通信ネットワークのために使用されうる。用語「ネットワーク」および「システム」は、しばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、例えば、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、テレコミュニケーション・インダストリ・アソシエーション(TIA)のcdma2000(登録商標)等のようなラジオ技術を実現しうる。UTRA技術は、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000(登録商標)技術は、米国電子工業会(EIA)およびTIAからのIS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格を含んでいる。TDMAネットワークは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のようなラジオ技術を実現しうる。OFDMAネットワークは、例えば、イボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash−OFDM(登録商標)等のようなラジオ技術を実現する。UTRA技術およびE−UTRA技術は、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)およびLTE−アドバンスト(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新たなリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、「第3世代パートシップ計画」(3GPP)と呼ばれる組織からの文書に記載されている。CDMA2000(登録商標)およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と呼ばれる組織からの文書に記載されている。本明細書で記載された技術は、他の無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のみならず、前述された無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のためにも使用されうる。明確化のために、これら技術のある態様は、以下において、LTEまたはLTE−A(代わりにこれらはともに“LTE/−A”として称される)について記載されており、このようなLTE−A用語が以下の説明の多くで使用される。
【0015】
図1は、LTE−Aネットワークでありうる、通信のための無線ネットワーク100を示す。無線ネットワーク100は、多くのイボルブド・ノードB(eNB)110およびその他のネットワーク・エンティティを含む。eNBは、UEと通信する局であり、基地局、ノードB、アクセス・ポイント等とも称されうる。おのおののeNB110は、特定の地理的エリアのために通信有効通信範囲エリアを提供しうる。3GPPでは、用語「セル」は、この用語が使用されるコンテキストに依存して、この有効通信範囲エリアにサービス提供しているeNBおよび/またはeNBサブシステムからなる特定の有効通信範囲エリアを称しうる。
【0016】
eNBは、マクロ・セル、ピコ・セル、フェムト・セル、および/または、その他のタイプのセルのために、通信有効通信範囲を提供しうる。マクロ・セルは、一般に、比較的大きな地理的エリア(例えば、半径数キロメータ)をカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。ピコ・セルは、一般に、比較的小さな地理的エリアをカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。フェムト・セルもまた一般に、比較的小さな地理的エリア(例えば、自宅)をカバーし、フェムト・セルとの関連を持つUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)におけるUE)、自宅内のユーザのためのUE等による無制限のアクセスを提供しうる。マクロ・セルのためのeNBは、マクロeNBと称されうる。ピコ・セルのためのeNBは、ピコeNBと称されうる。そして、フェムト・セルのためのeNBは、フェムトeNBまたはホームeNBと称されうる。
図1に示す例では、eNB110a,110b,110cは、マクロ・セル102a,102b,102cそれぞれのためのマクロeNBでありうる。eNB110xは、ピコ・セル102xのためのピコeNBでありうる。そして、eNB110y,110zは、それぞれフェムト・セル102y,102zのためのフェムトeNBである。eNBは、1または複数(例えば、2つ、3つ、4つ等)のセルをサポートしうる。
【0017】
無線ネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートしうる。同期動作の場合、eNBは、同じようなフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的にほぼ揃えられうる。非同期動作の場合、eNBは、異なるフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的に揃えられない場合がある。ここに記載された技術は、同期動作のために使用されうる。
【0018】
ネットワーク・コントローラ130は、eNBのセットに接続しており、これらeNBのための調整および制御を提供しうる。ネットワーク・コントローラ130は、バックホール132を介してeNB110と通信しうる。eNB110はまた、例えば、ダイレクトに、または、無線バックホール134または有線バックホール136を介して非ダイレクトに、互いに通信しうる。
【0019】
無線ネットワーク100の全体にわたってUE120が分布しうる。そして、おのおののUEは、固定式または移動式でありうる。UEは、端末、移動局、加入者ユニット、局等とも称されうる。UEは、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、無線通信デバイス、ハンドヘルド・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話、無線ローカル・ループ(WLL)局等でありうる。UEは、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、リレー等と通信することができうる。
図1では、2つの矢印を持つ実線が、UEと、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでUEにサービス提供するように指定されたeNBであるサービス提供eNBとの間の所望の送信を示す。2つの矢印を持つ破線は、UEとeNBとの間の干渉送信を示す。
【0020】
LTE/−Aは、ダウンリンクで直交周波数分割多重(OFDM)を、アップリンクでシングル・キャリア周波数分割多重(SC−FDM)を利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビン等とも称される複数(K個)の直交サブキャリアに区分する。おのおののサブキャリアは、データを用いて変調されうる。一般に、変調シンボルは、OFDMを用いて周波数領域で、SC−FDMを用いて時間領域で送信される。隣接するサブキャリア間の間隔は固定され、サブキャリアの総数(K個)は、システム帯域幅に依存しうる。例えば、Kは、1.25,2.5,5,10,20メガヘルツ(MHz)の対応するシステム帯域幅についてそれぞれ128,256,512,1024,2048にそれぞれ等しい。システム帯域幅はまた、サブ帯域へ区分されうる。例えば、サブ帯域は、1.08MHzをカバーし、1.25,2.5,5,10,20MHzの対応するシステム帯域幅についてそれぞれ1,2,4,8,16のサブ帯域が存在しうる。
【0021】
図2は、LTE/−Aにおいて使用されるダウンリンク・フレーム構造を示す。ダウンリンクのこの送信タイムラインは、ラジオ・フレームの単位に区分されうる。おのおののラジオ・フレームは、(例えば10ミリ秒(ms)のような)予め定められた持続時間を有し、0乃至9のインデクスを付された10個のサブフレームへ区分されうる。おのおののサブフレームは2つのスロットを含みうる。おのおののラジオ・フレームは、0乃至19のインデクスを付された20のスロットを含みうる。おのおののスロットは、例えば、(
図2に示すように)通常のサイクリック・プレフィクスの場合、7つのシンボル期間を、拡張されたサイクリック・プレフィクスの場合、6つのシンボル期間のように、L個のシンボル期間を含みうる。おのおののサブフレームでは、2L個のシンボル期間が、0乃至2L−1のインデクスを割り当てられうる。利用可能な時間周波数リソースが、リソース・ブロックへ区分されうる。リソース・ブロックはそれぞれ1つのスロットにおいてN個のサブキャリア(例えば、12のサブキャリア)をカバーしうる。
【0022】
LTE/−Aにおいて、eNBは、eNBにおける各セルについて、一次同期信号(PSS)と二次同期信号(SSS)とを送信しうる。
図2に示すように、一次同期信号および二次同期信号は、通常のサイクリック・プレフィクスを持つ各ラジオ・フレームのサブフレーム0,5のおのおのにおいて、シンボル期間6およびシンボル期間5でそれぞれ送信されうる。これら同期信号は、UEによって、セル検出および獲得のために使用されうる。eNBはまた、サブフレーム0のスロット1におけるシンボル期間0乃至3で、物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信しうる。PBCHは、あるシステム情報を伝送しうる。
【0023】
図2で見られるように、eNBは、各サブフレームの最初のシンボル期間で、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(PCFICH)を送信しうる。PCFICHは、制御チャネルのために使用されるシンボル期間の数(M)を伝えうる。ここで、Mは、1,2または3に等しく、サブフレーム毎に変化しうる。Mはまた、例えば、10未満のリソース・ブロックのように、少ない数のシステム帯域幅に対して4に等しくなりうる。
図2に示す例では、M=3である。eNBは、おのおののサブフレームの最初のM個のシンボル期間において、物理HARQインジケータ・チャネル(PHICH)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを送信しうる。PDCCHとPHICHもまた、
図2に示す例における最初の3つのシンボル期間に含まれる。PHICHは、ハイブリッド自動再送信(HARQ)をサポートするための情報を伝送しうる。PDCCHは、UEのためのリソース割当に関する情報と、ダウンリンク・チャネルのための制御情報とを伝送しうる。eNBはまた、おのおののサブフレームの残りのシンボル期間で、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信しうる。PDSCHは、ダウンリンクで、データ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを伝送しうる。
【0024】
LTE−Aは、各サブフレームの制御セクション、すなわち、各サブフレームの最初のシンボル期間においてPHICHおよびPDCCHを送信することに加えて、各サブフレームのデータ・セクションでこれら制御指向のチャネルをも送信しうる。
図2に示すように、例えば中継−物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)および中継−物理HARQインジケータ・チャネル(R−PHICH)のように、データ領域を利用するこれら新たな制御設計は、各サブフレームの後半のシンボル期間に含まれる。R−PDCCHは、半デュプレクス中継動作のコンテキストで元々開発されたデータ領域を利用する、新たなタイプの制御チャネルである。R−PDCCHおよびR−PHICHは、1つのサブフレーム内にいくつかの第1の制御シンボルを占有するレガシーPDCCHおよびPHICHとは異なり、元々データ領域として指定されているリソース要素(RE)へマップされる。新たな制御チャネルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、あるいはFDMとTDMとの組み合わせの形態をとりうる。
【0025】
eNBは、eNBによって使用されるシステム帯域幅の中心1.08MHzでPSS、SSS、およびPBCHを送信しうる。eNBは、これらのチャネルが送信される各シンボル期間におけるシステム帯域幅全体でPCFICHおよびPHICHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅のある部分において、UEのグループにPDCCHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅の特定の部分で、特定のUEに、PDSCHを送信しうる。eNBは、すべてのUEへブロードキャスト方式でPSS、SSS、PBCH、PCFICH、およびPHICHを送信し、特定のUEへユニキャスト方式でPDCCHを送信し、特定のUEへユニキャスト方式でPDSCHをも送信しうる。
【0026】
各シンボル期間において、多くのリソース要素が利用可能でありうる。おのおののリソース要素は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーし、実数値または複素数値である1つの変調シンボルを送信するために使用されうる。各シンボル期間において、基準信号のために使用されないリソース要素は、リソース要素グループ(REG)へ構成されうる。おのおののREGは、1つのシンボル期間内に、4つのリソース要素を含みうる。PCFICHは、シンボル期間0において、4つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたってほぼ等間隔に配置されうる。PHICHは、1または複数の設定可能なシンボル期間内に3つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたって分散されうる。例えば、PHICHのための3つのREGはすべて、シンボル期間0に属しうる。あるいは、シンボル期間0,1,2に分散されうる。PDCCHは、最初のM個のシンボル期間内に、9,18,32,または64のREGを占有しうる。これらは、利用可能なREGから選択されうる。複数のREGのある組み合わせのみが、PDCCHのために許可されうる。
【0027】
UEは、PHICHとPCFICHとのために使用される特定のREGを認識しうる。UEは、PDCCHを求めて、REGの異なる組み合わせを探索しうる。探索する組み合わせの数は、一般に、PDCCHのために許可された組み合わせ数よりも少ない。eNBは、UEが探索する組み合わせのうちの何れかのUEにPDCCHを送信しうる。
【0028】
UEは、複数のeNBの有効通信範囲内に存在しうる。これらのeNBのうちの1つは、UEにサービス提供するために選択されうる。サービス提供するeNBは、例えば受信電力、経路喪失、信号対雑音比(SNR)等のようなさまざまな基準に基づいて選択されうる。
【0029】
図3は、アップリンク・ロング・ターム・イボリューション(LTE/−A)通信における典型的なフレーム構造300を概念的に例示するブロック図である。アップリンクのために利用可能なリソース・ブロック(RB)は、データ・セクションおよび制御セクションに区分されうる。制御セクションは、システム帯域幅の2つの端部において形成され、設定可能なサイズを有しうる。制御セクションにおけるリソース・ブロックは、制御情報の送信のために、UEへ割り当てられうる。データ・セクションは、制御セクションに含まれていないすべてのリソース・ブロックを含みうる。
図3における設計の結果、データ・セクションは、連続するサブキャリアを含むようになる。これによって、単一のUEに、データ・セクションにおける連続するサブキャリアのすべてが割り当てられるようになる。
【0030】
UEは、eNBへ制御情報を送信するために、制御セクションにおいてリソース・ブロックを割り当てられうる。UEはまた、eノードBへデータを送信するために、データ・セクションにおいてリソース・ブロックを割り当てられうる。UEは、制御セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロック310a,310bで、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)によって制御情報を送信しうる。UEは、データ・セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロック320a,320bで、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって、データのみ、または、データと制御情報との両方を送信しうる。アップリンク送信は、サブフレームからなる両スロットにおよび、
図3に示すように、周波数を越えてホップしうる。
【0031】
図1に示すように、無線ネットワーク100は、単位エリア毎のシステムのスペクトル効率を改善するために、eNB100の多様なセット(すなわち、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、およびリレー)を使用する。無線ネットワーク100は、スペクトル有効通信範囲のため、このように異なるeNBを使用するので、ヘテロジニアスなネットワークとも称されうる。マクロeNB110a−cは、通常、プロバイダによって、注意深く計画され、無線ネットワーク100に配置される。マクロeNB110a−cは、一般に、高い電力レベル(例えば、5W−40W)で送信する。一般に、実質的に低い電力レベル(例えば、100mW−2W)で送信するピコeNB110xおよび中継局110rは、マクロeNB110a−cによって提供される有効通信範囲エリアにおける有効通信範囲ホールをなくすために、および、ホット・スポットにおける容量を改善するために、比較的無計画な方式で配置されうる。一般に、無線ネットワーク100から独立して配置されるフェムトeNB110y−zはやはり、アドミニストレータ(単数または複数)によって許可されている場合には、無線ネットワーク100への潜在的なアクセス・ポイントとして、あるいは、リソース調整および干渉管理の調整を実行するために、無線ネットワーク100の他のeNB110と通信しうる、少なくともアクティブでアウェアなeNBとして、無線ネットワーク100の有効通信範囲エリアへ組み込まれうる。また、フェムトeNB110y−zは、一般に、マクロeNB110a−cよりも実質的に低い電力レベル(例えば、100mW−2W)でも送信する。
【0032】
例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワークの動作では、おのおののUEは、通常、良好な信号品質のeNB110によってサービス提供される一方、他のeNB110から受信された、求められない信号は、干渉として取り扱われる。このような動作原理は、最適とはいえないパフォーマンスをもたらす一方、eNB110間における高度なリソース調整、より良好なサーバ選択戦略、および、効率的な干渉管理のためのより進化した技術を用いることによって、無線ネットワーク100におけるネットワーク・パフォーマンスの向上が達成される。
【0033】
例えばピコeNB110xのようなピコeNBは、例えばマクロeNB110a−cのようなマクロeNBと比較された場合、実質的に低い送信電力によって特徴付けられる。また、ピコeNBは、通常、アド・ホック方式では、例えば無線ネットワーク100のようなネットワークの周囲に配置されるだろう。この無計画な配置によって、例えば無線ネットワーク100のような、ピコeNB配置を伴う無線ネットワークは、低い信号対干渉条件を持つ広いエリアを有することが期待されうる。これは、有効通信範囲エリアまたはセルの端部のUE(「セル・エッジ」UE)への制御チャネル送信のためのよりチャレンジングなRF環境を生み出しうる。さらに、マクロeNB110a−cと、ピコeNB110xとの送信電力レベル間に潜在的に大きな相違(例えば、約20dB)があることは、混合した配置では、ピコeNB110xのダウンリンク有効通信範囲エリアが、マクロeNB110a−cのダウンリンク有効通信範囲エリアよりも格段に小さいであろうことを示唆している。
【0034】
しかしながら、アップリンクの場合では、アップリンク信号の信号強度はUEによって管理されるので、何れかのタイプのeNB110によって受信された場合、類似するようにあるであろう。大まかに同じまたは類似しているeNB110のアップリンク有効通信範囲エリアでは、アップリンク・ハンドオフ境界が、チャネル・ゲインに基づいて決定されるだろう。これは、ダウンリンク・ハンドオーバ境界とアップリンク・ハンドオーバ境界との間のミスマッチをもたらしうる。さらなるネットワーク適合が無ければ、このミスマッチは、無線ネットワーク100における、サーバ選択、または、eNBに対するUEの関連付けを、ダウンリンクおよびアップリンクのハンドオーバ境界がより近く一致しているマクロeNBのみのホモジニアスなネットワークにおけるよりも、より困難にするであろう。
【0035】
サーバ選択が、ダウンリンク受信信号強度に支配的に基づくのであれば、例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワークの混合eNB配置の有用性が大きく損なわれるだろう。これは、例えばマクロeNB110a−cのような高電力マクロeNBの有効通信範囲エリアが広くなると、例えばピコeNB110xのようなピコeNBを有するセル有効通信範囲を分離するという利点を制限するからである。なぜなら、マクロeNB110a−cのダウンリンク受信信号強度が強くなると、利用可能なUEのすべてを引き寄せる一方、ピコeNB110xは、ダウンリンク送信電力が格段に弱いので、何れのUEにもサービス提供できないことがありうるからである。さらに、マクロeNB110a−cは、これらのUEに対して効率的にサービス提供するために、十分なリソースを持たない可能性が高くなるであろう。したがって、無線ネットワーク100は、ピコeNB110xの有効通信範囲エリアを拡大することによって、マクロeNB110a−cとピコeNB110xとの間の負荷をアクティブに平準化するように試みるであろう。この概念は範囲拡張と称される。
【0036】
無線ネットワーク100は、サーバ選択が決定される方式を変更することによって、この範囲拡張を達成する。サーバ選択は、ダウンリンク受信信号強度に基づくのではなく、よりダウンリンク信号の品質に基づく。1つのこのような品質ベースの決定では、サーバ選択は、UEに対して最小の経路喪失しかもたらさないeNBを決定することに基づきうる。さらに、無線ネットワーク100は、マクロeNB110a−cと、ピコeNB110xとの間で、リソースを区分しうる。しかしながら、このようなアクティブな負荷平準化をもってしても、マクロeNB110a−cからのダウンリンク干渉は、例えばピコeNB110xのようなピコeNBによってサービス提供されるUEのために緩和されねばならない。これは、UEにおける干渉除去、eNB110間のリソース調整等を含むさまざまな方法によって達成されうる。
【0037】
例えば無線ネットワーク100のように、範囲拡張されたヘテロジニアスなネットワークでは、例えばマクロeNB110a−cのような高電力のeNBから送信された、より強いダウンリンク信号の存在下において、例えばピコeNB110xのような低電力のeNBから、UEがサービスを得るために、ピコeNB110xは、支配的な干渉元であるマクロeNB110a−cとの制御チャネルおよびデータ・チャネルの干渉の調整を行う。干渉を管理するために、干渉調整のための別の技術が適用されうる。例えば、同一チャネル配置におけるセルからの干渉を低減するために、セル間干渉調整(ICIC)が使用されうる。1つのICICメカニズムは、適応性のあるリソース区分である。適応性のあるリソース区分は、あるeNBにサブフレームを割り当てる。第1のeNBに割り当てられたサブフレームでは、近隣のeNBは送信しない。したがって、第1のeNBによってサービス提供されるUEによってもたらされる干渉が低減される。サブフレーム割当は、アップリンク・チャネルとダウンリンク・チャネルとの両方で実行されうる。
【0038】
例えば、サブフレームは、3つのクラスのサブフレーム、すなわち、保護サブフレーム(Uサブフレーム)、禁止サブフレーム(Nサブフレーム)、および共通サブフレーム(Cサブフレーム)を割り当てられうる。保護サブフレームは、第1のeNBによる限定的な使用のために第1のeNBに割り当てられる。保護サブフレームはまた、近隣のeNBからの干渉が無いことに基づいて、「クリーンな」サブフレームとも称される。禁止サブフレームは、近隣のeNBに割り当てられたサブフレームであり、第1のeNBは、禁止サブフレームの間、データを送信することを禁じられる。例えば、第1のeNBの禁止サブフレームは、第2の干渉元のeNBの保護サブフレームに対応しうる。したがって、第1のeNBは、第1のeNBの保護サブフレームの間にデータを送信している唯一のeNBである。共通サブフレームは、複数のeNBによるデータ送信のため使用されうる。共通サブフレームはまた、別のeNBからの干渉の可能性があることから、「クリーンではない」サブフレームとも称されうる。
【0039】
期間毎に、少なくとも1つの保護サブフレームが静的に割り当てられる。ある場合には、1つの保護サブフレームのみが静的に割り当てられる。例えば、期間が8ミリ秒である場合、1つの保護サブフレームが、毎8ミリ秒の間に、eNBに静的に割り当てられうる。他のサブフレームは動的に割り当てられうる。
【0040】
適応リソース区分情報(ARPI)によって、非静的に割り当てられたサブフレームが、動的に割り当てられるようになる。保護サブフレーム、禁止サブフレーム、または共通サブフレーム(それぞれAUサブフレーム、ANサブフレーム、ACサブフレーム)の何れかが、動的に割り当てられうる。このような動的な割り当ては、例えば100ミリ秒毎またはそれ未満のように、迅速に変化しうる。
【0041】
ヘテロジニアスなネットワークは、異なる電力クラスのeNBを有しうる。例えば、マクロeNB、ピコeNB、およびフェムトeNBのように、電力クラスが減少する3つの電力クラスが定義されうる。マクロeNB、ピコeNB、およびフェムトeNBが同一チャネルに配置されている場合、マクロeNB(攻撃eNB)の電力スペクトル密度(PSD)は、ピコeNBおよびフェムトeNB(犠牲eNBs)のPSDよりも大きく、ピコeNBとフェムトeNBとに多大な干渉をもたらしうる。保護サブフレームは、ピコeNBおよびフェムトeNBとの干渉を低減または最小化するために使用されうる。すなわち、保護サブフレームは、犠牲eNBが、攻撃eNBにおける禁止サブフレームに対応するようにスケジュールされうる。
【0042】
図4は、本開示の態様にしたがうヘテロジニアスなネットワークにおける時分割多重(TDM)区分を例示するブロック図である。ブロックの第1行は、フェムトeNBのためのサブフレーム割当を例示しており、ブロックの第2行は、マクロeNBのためのサブフレーム割当を例示している。eNBのおのおのは、静的な保護サブフレームを有する。この間、別のeNBは、静的な禁止サブフレームを有する。例えば、フェムトeNBは、サブフレーム0の禁止サブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム0の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。同様に、マクロeNBは、サブフレーム7の禁止サブフレーム(Nサブフレーム)に対応する、サブフレーム7の保護サブフレーム(Uサブフレーム)を有する。サブフレーム1−6は、保護サブフレーム(AU)、禁止サブフレーム(AN)、および共通サブフレーム(AC)の何れかとして動的に割り当てられる。サブフレーム5,6において動的に割り当てられた共通のサブフレーム(AC)では、フェムトeNBとマクロeNBとの両方が、データを送信しうる。
【0043】
攻撃eNBは、送信することを禁止されているので、(例えばU/AUサブフレームのような)保護サブフレームは、干渉が低減され、高いチャネル品質を有している。(例えば、N/ANサブフレームのような)禁止サブフレームは、データ送信を有さないので、犠牲eNBは、低い干渉レベルでデータを送信できるようになる。(例えば、C/ACサブフレームのような)共通サブフレームは、データを送信している近隣eNBの数に依存するチャネル品質を有する。例えば、近隣eNBが、共通サブフレームでデータを送信している場合、共通サブフレームのチャネル品質は、保護サブフレームよりも低いことがありうる。共通サブフレームのチャネル品質はまた、攻撃eNBによって強く影響を受けた拡張境界エリア(EBA)について低くなりうる。EBA UEは、第1のeNBに属するのみならず、第2のeNBの有効通信範囲エリア内に配置されうる。例えば、フェムトeNB有効通信範囲の範囲限界近傍のマクロeNBと通信するUEは、EBA UEである。
【0044】
例えば無線ネットワーク100のようなヘテロジニアスなネットワーク配置では、UEは、1または複数の干渉元のeNBから高い干渉を観察しうる支配的な干渉シナリオで動作しうる。支配的な干渉シナリオは、制限された関連付けによって生じうる。例えば、
図1では、UE120yが、フェムトeNB110yの近くにあり、eNB110yに関し高い受信電力を有しうる。しかしながら、制約された関連性によって、UE120yは、フェムトeNB110yにアクセスすることができず、(
図1に示すような)マクロeNB110c、または、同様に低い受信電力を持つ(
図1に示されていない)フェムトeNB110zに接続しうる。UE120yは、その後、ダウンリンクで、フェムトeNB110yからの高い干渉を観察し、アップリンクで、eNB110yへ高い干渉を引き起こしうる。eNB110cおよびフェムトeNB110yは、調整された干渉管理を用いて、リソースをネゴシエートするために、バックホール134を介して通信しうる。このネゴシエーションでは、フェムトeNB110yは、チャネル・リソースのうちの1つでの送信を停止することに合意する。これによって、UE120yは、同じチャネルを介してeNB110cと通信する場合ほど、フェムト110yからの干渉を受けなくなるであろう。
【0045】
図5は、
図1における基地局/eNBのうちの1つ、およびUEのうちの1つでありうる、基地局/eNB110とUE120との設計のブロック図を示す。制約された関連性のシナリオの場合、eNB110は、
図1におけるマクロeNB110cでありうる。そして、UE120は、UE120yでありうる。eNB110はさらに、その他いくつかのタイプの基地局でもありうる。eNB110は、アンテナ534a乃至534tを備え、UE120は、アンテナ552a乃至552rを備えうる。
【0046】
eNB110では、送信プロセッサ520が、データ・ソース512からデータを、コントローラ/プロセッサ540から制御情報を受信しうる。制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH等用でありうる。データは、PDSCH等用でありうる。送信プロセッサ520は、データ・シンボルおよび制御シンボルをそれぞれ取得するために、データ情報および制御情報を処理(例えば、符号化およびシンボル・マップ)しうる。送信プロセッサ520はさらに、例えばPSSやSSSのための基準シンボルや、セル特有の基準信号を生成しうる。送信(TX)複数入力複数出力(MIMO)プロセッサ530は、適用可能であれば、基準シンボル、制御シンボル、および/または、データ・シンボルに空間処理(例えば、プリコーディング)を実行し、出力シンボル・ストリームを変調器(MOD)532a乃至532tに提供しうる。おのおのの変調器532は、(例えば、OFDM等のために)それぞれの出力シンボル・ストリームを処理して、出力サンプル・ストリームを得る。おのおのの変調器532はさらに、出力サンプル・ストリームを処理(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)し、ダウンリンク信号を取得する。変調器532a乃至532tからのダウンリンク信号は、アンテナ534a乃至534tによってそれぞれ送信されうる。
【0047】
UE120では、アンテナ552a乃至552rが、eNB110からダウンリンク信号を受信し、受信した信号を、復調器(DEMOD)554a乃至554rへそれぞれ提供しうる。おのおのの復調器554は、受信したそれぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得しうる。おのおのの復調器554はさらに、(例えば、OFDM等のために)これら入力サンプルを処理して、受信されたシンボルを取得しうる。MIMO検出器556は、すべての復調器554a乃至554rから受信したシンボルを取得し、適用可能である場合、これら受信されたシンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供しうる。受信プロセッサ558は、検出されたシンボルを処理(例えば、復調、デインタリーブ、および復号)し、UE120のために復号されたデータをデータ・シンク560に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ580へ提供しうる。
【0048】
アップリンクでは、UE120において、送信プロセッサ564が、データ・ソース562から(例えばPUSCHのための)データを、コントローラ/プロセッサ580から(例えばPUCCHのための)制御情報を受信し、これらを処理しうる。プロセッサ564はさらに、基準信号のための基準シンボルをも生成しうる。送信プロセッサ564からのシンボルは、適用可能であれば、TX MIMOプロセッサ566によってプリコードされ、さらに、(例えば、SC−FDM等のために)復調器554a乃至554rによって処理され、eNB110へ送信されうる。eNB110では、UE120からのアップリンク信号が、アンテナ534によって受信され、変調器532によって処理され、適用可能な場合にはMIMO検出器536によって検出され、さらに、受信プロセッサ538によって処理されて、UE120によって送信された復号されたデータおよび制御情報が取得されうる。受信プロセッサ538は、復号されたデータをデータ・シンク539に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ540へ提供しうる。
【0049】
コントローラ/プロセッサ540,580は、eNB110およびUE120それぞれにおける動作を指示しうる。eNB110におけるコントローラ/プロセッサ540および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、本明細書に記載された技術のためのさまざまな処理の実行または指示を行いうる。UE120におけるコントローラ/プロセッサ580および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、
図4および
図5に例示された機能ブロック、および/または、本明細書に記載された技術のためのその他の処理の実行または指示を行いうる。メモリ542,582は、eNB110およびUE120それぞれのためのデータおよびプログラム・コードを格納しうる。スケジューラ544は、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでのデータ送信のためにUEをスケジュールしうる。
【0050】
前述したように、リソース・ブロックを備える一定のリソース要素のみならず、一定のリソース・ブロックが、例えば同期信号、基準信号、制御信号、およびブロードキャスト・システム情報のような特別の信号に特化されうる。例えば、LTE/−Aにおける3つの同期ステップは、シンボル・タイミング獲得、キャリア周波数同期、およびサンプリング・クロック同期である。一例では、LTE/−Aは、例えばセル識別情報、サイクリック・プレフィクス長さ、デュプレクス方法等のようなあるシステム・パラメータのブロードキャストのため、および、時間および周波数同期のために、PSSおよびSSSを使用する。PSSは、通常、まずUEによって検出され、その後SSS検出が続く。
【0051】
一般に、PSSは、UEによって非コヒーレントに検出される(すなわち、フェーズ情報無しで検出される)。なぜなら、UEに利用可能な演繹的なチャネル情報は無いと仮定されているからである。SSSはPSSの検出後に検出されるので、PSSの検出後、チャネル状態情報(CSI)がUEに利用可能であれば、SSSのコヒーレントな検出(すなわち、フェーズ情報を用いた検出)が利用可能でありうる。そうではない場合、例えば、近隣のeノードBからのコヒーレントな干渉の場合には、SSSの非コヒーレントな検出が使用されるだろう。
【0052】
UEは、特定のLTE/−Aセルに入り、セルへのアクセスを試みる場合、接続モードを求めてアクセスしているか、または、アイドル・モードでセルにキャンプするためにアクセスしているかに関わらず、RACH手順を開始する前に、システム情報ブロック(SIB)に含まているシステム・アクセス情報を使用するであろう。UMTS Rel−8では、UEは、例えば、セル内のフレームタイミングおよび物理レイヤ・セル識別子を決定するために、同期のためにPSS/SSS信号を検出することによってRACH手順を開始する。その後、UEはさらに、システム帯域幅情報のためのPBCHと、物理HARQインジケータ・チャネル(PHICH)持続時間情報と、システム・フレーム番号(SFN)情報とをを読み取るであろう。同期情報、その他のシステム・アクセス情報、およびUEによってPSS、SSSおよびPBCHから取得されたパラメータは、ここでは集合的に同期パラメータと称される。次に、UEは、ネットワークとの同期後、SIB1のための制御情報を復号することを試みるであろう。これは、PDSCHで伝送される。この制御情報は、PCFICHとPDCCHとの両方を含んでいる。
【0053】
しかしながら、ヘテロジニアスなLTE−Aネットワークでは、UEは、良好なシステム・パフォーマンスを得るために、信号対雑音比(SNR)がより低い、より弱いセルからSIBを読み取ることから利益を得うる。例えば、UEは、クローズド加入者グループ(CSG)セル、または、接続モード中にUEがアクセスすることを禁止されたセルのような強いセルへのアクセスが許可されないか、または、UEは、システム負荷平準化のために、より弱いセルにハンドオーバするように指示されうる。これらの例において、UEは、より弱りセルのPSS、SSS、およびPBCHにおける必要な同期パラメータを検出するために、干渉除去を使用しうる。これは、SIB1またはその他のSIBの復号のために、これはチャレンジングなことである。なぜなら、UEは、SIB1またはSIBを復号するために、まずPCFICHとPDCCHを読み取るだろうからである。
【0054】
図6は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック600では、弱いセルによって送信されたシステム信号から、同期パラメータが取得される。ここで、弱いセルは、複数の近隣セルのうちの1つであり、UEにおける近隣セルからの最強の信号を有さない。システム信号へのアクセスを取得すると、UEは、PSS/SSS/PBCHの干渉除去を実行すること、位置基準信号(PRS)をインタリーブすることによって位置的なセル探索を用いること、またはこれら両方のある組み合わせの何れかを行いうる。
【0055】
ブロック601では、UEは、同期パラメータに少なくとも部分的に基づいて、弱いセルのリソース・スケジューリング情報を取得する。UEは、リソース・スケジューリング情報を伝送する適切なシステム信号へのアクセスを得るために、これら同期パラメータを用いて、UE自身をセルと同期させるだろう。UEは、実際、より強い近隣セルのうちの1つのSIBから復号されたTDMサブフレーム区分情報の形態で、このリソース・スケジューリング情報を取得しうる。あるいは、イボルブドPBCH(ePBCH)をサポートするネットワーク実装では、UEが強い干渉を経験することなくアクセスを取得しうる専用リソースを識別するために、PBCHのペイロードにおいて追加ビットが使用されうる。この専用リソースのリソース識別情報は、適切なリソース・スケジューリング情報をUEへ提供する。
【0056】
ブロック602では、UEは、近隣セルのうちの少なくとも1つの強いセルをキャンセルする。キャンセルされた強いセルは、UEによるアクセスが禁止される。ブロック603では、UEは、より弱いセルからブロードキャストされた、例えばSIB1、別のSIB等のようなシステム・ブロックを、リソース・スケジューリング情報を用いて識別する。識別されると、その後、ブロック604において、UEは、より弱いセルへの初期ランダム・アクセスを完了するために使用する制御情報を検索するために、ブロードキャストされたシステム・ブロックを復号しうる。
【0057】
この初期ネットワーク・アクセス手順のさまざまな実施の詳細では、複数の異なる処理ブロックが使用され、各実施のためのビルディング・ブロックとして、ともにグループ化されうる。例えば、本開示によって構成された実施の多くでは、PSS干渉除去が実行される。ここで、UEは、追加のより弱いセルにおいてPSS信号を位置決めするために、より強いセルからのPSS信号(単数または複数)を除去する。このPSS干渉除去はまた、他のチャネルまたは信号への干渉を低減し、例えば、遅延拡散によって引き起こされたSSSシンボルへの干渉を低減する。
【0058】
別の利用可能な手順は、SSS干渉除去である。UEは、PSS除去を用いて、より弱いセルのSSS信号を位置決めするために、より強いセルのおのおのからのSSS信号を除去する。SSS干渉除去はまた、他のチャネルまたは信号への干渉を低減し、例えば、遅延拡散によって引き起こされたPSSシンボルへの干渉をも低減する。
【0059】
さらなる同期パラメータを取得するために、UEはまた、PBCH干渉除去をも実行しうる。例えば、UEは、より弱いセルのPBCHを発見し復号するために、より強いセルからのPBCH信号およびCRS信号を除去しうる。この干渉除去処理はまた、一般に、他のチャネルまたは信号への干渉を低減し、例えば、より弱いセルのCRSへの干渉を低減する。
【0060】
ともに実行されたPSS、SSS、およびPBCH干渉除去の個々の処理によって、UEは、さまざまな同期パラメータを取得することができる。PSS/SSS/PBCH干渉除去の代替として、または、それに追加して実行される代替処理は、位置決めセル探索である。PRS信号は、さまざまなセルを位置決めするために使用されうる信号である。UEは、別のセルからのPRS信号送信の良好な条件がある場合、より弱いさらなるセルを位置決めするためにPRSを使用しうる。
【0061】
初期アクセス手順において使用されうる別の処理ブロックは、PCFICHおよびPDCCHのサブフレーム間シグナリングである。この処理ブロックを実施するために、セルは、PDSCHが送信されるサブフレームとは別のサブフレームでPDSCHのための制御情報をブロードキャストする。UEは、PDSCHを復号するために、一般に、バッファされた制御情報を使用するだろう。
【0062】
初期アクセス手順はまた、PDCCHの無い動作をも使用しうる。UEがPDCCHを検出、アクセス、および復号する代わりに、セルが、PDSCH制御情報を事前定義し、これによって、UEは、PDCCHから最初に制御情報を復号することなく、PDSCHをダイレクトに復号しうる。
【0063】
初期アクセス手順はまた、制御情報およびデータのための調整されたリソースおよび専用のリソースをも使用しうる。この処理ブロックでは、セルは、例えばSIB1/SIBのためのPDFICH/PDCCHのような制御情報および/またはデータを送信するために、専用のリソースを確保する。この専用のリソースは、通常のサブフレームのデータ領域、MBSFNタイプのサブフレーム等から確保されうる。近隣セルは、バックホールを介してこれら専用のリソースを調整し、これによって、UEは、これらのリソースにアクセスする場合、強い干渉を受けないだろう。このような専用のリソースの例は、R−PDCCHおよびR−PDSCHを含む。実際、セルは、標準的な位置においてSIB1/SIBを送信しながら、専用のリソース位置において、SIB1/SIBのための制御情報を送信しうる。あるいは、セルは、専用のリソースにおいて、制御情報に加えて、SIB1/SIB情報を転送しうる。このような代替実施形態では、専用のリソースで送信されたSIB1/SIBが、後方互換目的のために、標準的な位置で送信されたSIB1/SIBに加えられる。
【0064】
初期アクセス手順で使用されうる別の処理ブロックは、ePBCHを使用する。ここでは、ePBCHペイロードの予約ビットが、前述の通り定義された専用のリソースを識別する。したがって、UEは、PBCHペイロードの予約ビットを読み取ることによって、この専用のリソースの位置を得るであろう。
【0065】
複数のセルが、同じ地理的位置に対してサービス提供するヘテロジニアスなネットワークでは、複数のセルのためのサブフレーム・マッピングを確立するために、TDM区分が使用されうる。この区分によって、より弱いセルが、周囲のより強いセルからの干渉無しで、一定のサブフレームを使用できるようになる。UEは、初期アクセス手順のための処理ブロックにおいて、複数のUEのうちの少なくとも1つにサービス提供するために、より弱いセルによって使用される少なくとも1つのサブフレームの識別情報を取得するために、このTDM区分情報を取得するであろう。このようなサブフレームにアクセスすることによって、UEに対して、多くの干渉無しで、より弱いセルへのアクセス・ポイントを提供する。
【0066】
UEは、初期アクセス手順で使用されうるさらに別の処理ブロックにおいて、PDSCHの干渉除去を実行しうる。UEは、PSS/SSS/PBCHの干渉除去のように、より弱いセルのPDSCHへのアクセスを取得するために、より強い、干渉元のセルからのPDSCHを除去する。
【0067】
記載されているように、これらさまざまな処理ブロックのおのおのは、本開示のさまざまな実施のためのビルディング・ブロックとして、別の方式で使用または組み合されうる。このような実施のおのおのの態様は、複数の近隣セルのうちのより弱いセルへのUEアクセスを容易にする。
図7Aは、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック700では、UEは、ヘテロジニアスなネットワークにアクセスすることを試みる。これによって、初期アクセス手順が開始される。ブロック701では、UEは、PSS/SSS/PBCH除去を実行することによって、より弱い近隣セルを求める探索を行う。UEは、より強いセルのPSS/SSS/PBCHを除去する。新たなセルがそれぞれ発見されると、UEは、ブロック704において、PSS/SSSを獲得することによって、ブロック705において、PBCHを獲得することによって、同期パラメータを取得する。UEはその後、ブロック706において、PCFICH/PDCCHからSIB1および関連付けられた制御情報を取得する。ここで、制御情報は、例えばサブフレーム間シグナリング、PDCCHの無い動作等のような任意の数の処理を用いて取得されうる。ブロック707では、この制御情報を用いて、現在のセルが、UEによるアクセスを禁止すなわち阻止されているのかの判定がなされる。
【0068】
現在のセルが、UEによるアクセスを禁止されているのであれば、ブロック703において、TDM区分情報が検索される。これは、UEに、複数の近隣セルのための区分情報をも与える。そして、ブロック702において、UEは、ブロック701において編集された近隣セル・リストから、次のセル候補を選択する。同期パラメータの同期情報部分が、ブロック704におけるPSS/SSSの初期獲得において取得されているので、同期情報は同じ値を維持し、このブロックは、再実行されないだろう。代わりに、ブロック705において、新たなセルのPBCHの獲得が実行される。ブロック706において、新たなSIB1および制御情報が取得される。この後、ブロック707の判定が再び実行され、UEが現在のセルにアクセスできうるかが判定される。この処理は、UEがアクセスしうるセルが発見されるまで繰り返される。ブロック707の判定が、現在のセルがアクセスを禁じられていることを示すのであれば、ブロック708において、UEは、RACH手順のためのさらなるシステム情報を獲得する。ブロック709では、現在のセルにアクセスした後、UEへのデータ転送が、セルによってリソースされた準静的なTDMサブフレーム区分によって生じうる。
【0069】
図7Bは、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。
図7Bに例示されたランダム・アクセス手順は、
図7Aの代替処理において例示されているものと同じ処理ブロックの多くを含む。UEは、ブロック700においてアクセス手順を開始し、ブロック701において、PSS/SSS/PBCH干渉除去を用いて、近隣セル探索を実行し、ブロック704において、現在のセルのPSS/SSSを初期獲得し、ブロック705においてPBCHを取得し、ブロック706においてSIB1および制御情報を取得し、ブロック707において、現在のセルが、UEによるアクセスを禁止されているのかを判定する。しかしながら、
図7Bに例示される代替態様では、UEは、ブロック710において、専用のリソースの位置を受信するために、セルePBCHの追加ビットを読み取る。アクセス処理のこの態様では、UEは、ネットワーク領域のサブフレーム区分を識別するために、TDM区分情報を取得しない。残りの手順は、前述した様に継続し、ブロック702において、近隣セル・リストから、次の候補セルが選択され、ブロック705において、新たなセルのPBCHが獲得され、ブロック706において、SIB1および制御情報が取得され、ブロック707において、新たなセルがアクセスを禁じられているのかが判定される、ことによって、適切なセルが発見されるまで、初期アクセス手順が繰り返される。適切なセルが発見されると、UEは、ブロック708において、RACH手順を完了するために、追加のシステム情報を取得し、その後、ブロック709において、適切なサブフレーム区分を介して、データ転送を開始する。
【0070】
図7Cは、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。繰り返すが、
図7Cに例示されているランダム・アクセス手順は、
図7Aおよび
図7Bの代替手順において例示されているものと同じ処理ブロックの多くを含む。UEは、ブロック700において、アクセス手順を開始し、ブロック701において、近隣セル探索を実行する。しかしながら、UEは、ブロック711において、PSS/SSS/PBCH干渉除去を用いて近隣セルを探索する代わりに、位置情報によって近隣セルを識別するために利用可能なPRS信号を使用する。残りのアクセス手続きは、前述した代替手順に類似しており、UEは、ブロック704において、現在のセルのPSS/SSSを獲得し、ブロック705において、PBCHを取得し、ブロック706おいてSIB1および制御情報を取得し、ブロック707において、現在のセルが、UEによるアクセスを禁じられているのかを判定する。現在のセルがUEによるアクセスを禁じられているのであれば、ブロック703において、TDM区分情報が検索される。この情報は、UEに対して、複数の近隣セルのための区分情報も提供する。そして、UEは、ブロック702において、次のセル候補を選択する。残りの手順は、前述した様に継続し、ブロック705において、新たなセルのPBCHが獲得され、ブロック706において、SIB1および制御情報が取得され、ブロック707において、新たなセルがアクセスを禁じられているのかが判定される、ことによって、適切なセルが発見されるまで、初期アクセス手順が繰り返される。適切なセルが発見されると、UEは、ブロック708において、RACH手順を完了するために、追加のシステム情報を取得し、その後、ブロック709において、適切なサブフレーム区分を介して、データ転送を開始する。
【0071】
図7Dは、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。前述した様に、
図7Dに例示されているランダム・アクセス手順は、
図7A−7Cの代替手順において例示されているように、同じ処理ビルディング・ブロックの多くを含む。UEは、ブロック700において、アクセス手順を開始し、ブロック701において、近隣セル探索を実行する。しかしながら、UEは、ブロック712において、PSS/SSS/PBCH干渉除去と、近隣セルを識別するために利用可能なPRS信号との両方を用いて、近隣セルを求める探索を行う。次の手続きは、前述した代替手順に類似しており、UEは、ブロック704において、現在のセルのPSS/SSSを獲得し、ブロック705において、PBCHを取得し、ブロック706おいて、SIB1および制御情報を取得し、ブロック707において、現在のセルが、UEによるアクセスを禁じられているのかを判定する。現在のセルがUEによるアクセスを禁じられている場合、UEは、専用のリソースの位置を受信するために、ブロック710において、ePBCHの追加のビットを読み取る。残りの手順は、前述した様に継続し、ブロック702において、近隣セル・リストから、次の候補セルが選択され、ブロック705において、新たなセルのPBCHが獲得され、ブロック706において、SIB1および制御情報が取得され、ブロック707において、新たなセルがアクセスを禁じられているのかが判定される、ことによって、適切なセルが発見されるまで、初期アクセス手順が繰り返される。適切なセルが発見されると、UEは、ブロック708において、RACH手順を完了するために、追加のシステム情報を取得し、その後、ブロック709において、適切なサブフレーム区分を介して、データ転送を開始する。
【0072】
1つの構成では、無線通信のために構成されたUE120は、複数の近隣セルのうちのより弱いセルによって送信されたシステム信号から、同期パラメータを取得する手段と、より弱いセルのためのリソース・スケジューリング情報を取得する手段と、を含む。ここで、リソース・スケジューリング情報は、より弱いセルによってサービス提供される少なくとも1つの他のUEによる使用のために指定された少なくとも1つのリソースを示す。ここで、リソース・スケジューリング情報を取得する手段は、少なくとも部分的に、同期パラメータを用いる。UE120はさらに、リソース・スケジューリング情報を用いて、より弱いセルに関するブロードキャストされたシステム・ブロックを識別する手段と、ブロードキャストされたシステム・ブロックから制御情報を検索する手段とを含む。1つの態様では、前述した手段は、前述された手段によって記載された機能を実行するための、プロセッサ(単数または複数)、コントローラ/プロセッサ580、メモリ582、受信プロセッサ558、MIMO検出器556、復調器554a、およびアンテナ552aでありうる。別の態様では、前述の手段は、前述の手段によって記述された機能を実行するように構成されたモジュールまたは任意の装置でありうる。
【0073】
当業者であれば、情報および信号は、さまざまな異なる技術および技法のうちの何れかを用いて表されうることを理解するであろう。例えば、上記説明を通じて参照されうるデータ、命令群、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表現されうる。
【0074】
図6および
図7A−7Dにおける機能ブロックおよびモジュールは、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェア・デバイス、電子部品、論理回路、メモリ、ソフトウェア・コード、ファームウェア・コード等、またはこれらの任意の組み合わせを備えうる。
【0075】
当業者であればさらに、本明細書の開示に関連して記載されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップが、電子工学ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせとして実現されることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの相互置換性を明確に説明するために、さまざまな例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点から一般的に記載された。これら機能がハードウェアとしてまたはソフトウェアとして実現されるかは、特定の用途およびシステム全体に課せられている設計制約に依存する。当業者であれば、特定の用途のおのおのに応じて変化する方式で、前述した機能を実現しうる。しかしながら、この適用判断は、本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されるべきではない。
【0076】
本明細書の開示に関連して記述されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートあるいはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または前述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現または実施されうる。汎用プロセッサは、マイクロ・プロセッサでありうるが、代替例では、このプロセッサは、従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、または順序回路でありうる。プロセッサは、例えばDSPとマイクロ・プロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロ・プロセッサ、またはその他任意のこのような構成であるコンピューティング・デバイスの組み合わせとして実現されうる。
【0077】
本明細書の開示に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで、またはこの2つの組合せで実現されうる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、あるいは当該技術分野で知られているその他の型式の記憶媒体に存在しうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、また記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。あるいは、この記憶媒体は、プロセッサに統合されうる。このプロセッサと記憶媒体とは、ASIC内に存在しうる。ASICは、ユーザ端末内に存在しうる。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリートな構成要素として存在しうる。
【0078】
1または複数の典型的な設計では、記載された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの任意の組み合わせによって実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能は、コンピュータ読取可能な媒体上に格納されるか、あるいは、コンピュータ読取可能な媒体上の1または複数の命令群またはコードとして送信されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく、一例として、このようなコンピュータ読取可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、あるいは、命令群またはデータ構造の形式で所望のプログラム・コード手段を伝送または格納するために使用され、かつ、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータ、あるいは、汎用プロセッサまたは特別目的プロセッサによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能な媒体として適切に称される。同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、デジタル加入者線(DSL)、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、DSL、あるいは、例えば赤外線、無線およびマイクロ波のような無線技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、コンパクト・ディスク(disc)(CD)、レーザ・ディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルー・レイ・ディスク(disc)を含む。これらdiscは、レーザを用いてデータを光学的に再生する。それに対して、diskは、通常、データを磁気的に再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0079】
本開示の上記記載は、当業者をして、本開示の製造または利用を可能とするように提供される。この開示に対するさまざまな変形は、当業者に容易に明らかであって、本明細書で定義された一般原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用されうる。このように、本開示は、本明細書で示された例および設計に限定されることは意図されておらず、本明細書で開示された原理および新規な特徴に一致した最も広い範囲に相当するとされている。
なお、以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[発明1]ユーザ機器(UE)において制御情報を獲得するための無線通信の方法であって、
弱いセルによって送信されたシステム信号から同期パラメータを取得することと、ここで、前記弱いセルは、複数の近隣セルのうちの1つであり、前記UEにおける、前記複数の近隣セルからの最強の信号を有さない、
前記同期パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記弱いセルのリソース・スケジューリング情報を取得することと、
前記複数の近隣セルのうちの少なくとも1つの強いセルをキャンセルすることと、ここで、前記少なくとも1つの強いセルは、前記弱いセルからの信号と干渉する、
前記弱いセルからブロードキャストされたシステム・ブロックを、前記リソース・スケジューリング情報を用いて識別することと、
前記ブロードキャストされたシステム・ブロックから、制御情報を検索することと、
を備える方法。
[発明2]前記少なくとも1つの強いセルは、前記UEによるアクセスが禁止される、[発明1]に記載の方法。
[発明3]前記同期パラメータを取得することは、
前記複数の近隣セルから、前記弱いセルを識別することと、
前記弱いセルによって送信されたシステム信号から、前記同期パラメータを復号することと
を備える、[発明1]に記載の方法。
[発明4]前記より弱いセルを識別することは、位置基準信号(PRS)を用いて、前記より弱いセルを探索することを備える、[発明3]に記載の方法。
[発明5]前記リソース・スケジューリング情報を取得することは、
前記複数の近隣セルからの少なくとも1つのより強いセルのシステム情報ブロック(SIB)から時分割多重(TDM)サブフレーム区分情報を復号することを備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記復号されたTDMサブフレーム区分情報を備える、[発明1]に記載の方法。
[発明6]前記リソース・スケジューリング情報を取得することは、前記複数の近隣セルのうちの1つの、イボルブド・ブロードキャスト・チャネルにおいて、複数のビットから、専用のリソース識別情報を読み取ることを備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記専用のリソース識別情報を用いて取得される、[発明1]に記載の方法。
[発明7]前記リソース・スケジューリング情報は、第2のUEによる使用のために指定された少なくとも1つのリソースを示し、
前記第2のUEは、前記弱いセルによってサービス提供される、[発明1]に記載の方法。
[発明8]無線通信のために構成されたユーザ機器(UE)であって、
弱いセルによって送信されたシステム信号から同期パラメータを取得する手段と、ここで、前記弱いセルは、複数の近隣セルのうちの1つであり、前記UEにおける、前記複数の近隣セルからの最強の信号を有さない、
前記同期パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記弱いセルのリソース・スケジューリング情報を取得する手段と、
前記複数の近隣セルのうちの少なくとも1つの強いセルをキャンセルする手段と、ここで、前記少なくとも1つの強いセルは、前記弱いセルからの信号と干渉する、
前記弱いセルからブロードキャストされたシステム・ブロックを、前記リソース・スケジューリング情報を用いて識別する手段と、
前記ブロードキャストされたシステム・ブロックから、制御情報を検索する手段と、
を備えるユーザ機器。
[発明9]前記少なくとも1つの強いセルは、前記UEによるアクセスが禁止される、[発明8]に記載のユーザ機器。
[発明10]前記同期パラメータを取得する手段は、
前記複数の近隣セルから、前記弱いセルを識別する手段と、
前記弱いセルによって送信されたシステム信号から、前記同期パラメータを復号する手段と
を備える、[発明8]に記載のユーザ機器。
[発明11]前記より弱いセルを識別する手段は、位置基準信号(PRS)を用いて、前記より弱いセルを探索する手段を備える、[発明10]に記載のユーザ機器。
[発明12]前記リソース・スケジューリング情報を取得する手段は、前記複数の近隣セルからの少なくとも1つのより強いセルのシステム情報ブロック(SIB)から時分割多重(TDM)サブフレーム区分情報を復号する手段を備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記復号されたTDMサブフレーム区分情報を備える、[発明8]に記載のユーザ機器。
[発明13]前記リソース・スケジューリング情報を取得する手段は、前記複数の近隣セルのうちの1つの、イボルブド・ブロードキャスト・チャネルにおいて、複数のビットから、専用のリソース識別情報を読み取る手段を備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記専用のリソース識別情報を用いて取得される、[発明8]に記載のユーザ機器。
[発明14]前記リソース・スケジューリング情報は、第2のUEによる使用のために指定された少なくとも1つのリソースを示し、
前記第2のUEは、前記弱いセルによってサービス提供される、[発明8]に記載のユーザ機器。
[発明15]ユーザ機器(UE)において制御情報を獲得するための無線ネットワークにおける無線通信のためのコンピュータ・プログラム製品であって、
記録されたプログラム・コードを有するコンピュータ読取可能な媒体を備え、前記プログラム・コードは、
弱いセルによって送信されたシステム信号から同期パラメータを取得するためのプログラム・コードと、ここで、前記弱いセルは、複数の近隣セルのうちの1つであり、前記UEにおける、前記複数の近隣セルからの最強の信号を有さない、
前記同期パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記弱いセルのリソース・スケジューリング情報を取得するためのプログラム・コードと、
前記複数の近隣セルのうちの少なくとも1つの強いセルをキャンセルするためのプログラム・コードと、ここで、前記少なくとも1つの強いセルは、前記弱いセルからの信号と干渉する、
前記弱いセルからブロードキャストされたシステム・ブロックを、前記リソース・スケジューリング情報を用いて識別するためのプログラム・コードと、
前記ブロードキャストされたシステム・ブロックから、制御情報を検索するためのプログラムコードと
を備える、コンピュータ・プログラム製品。
[発明16]前記少なくとも1つの強いセルは、前記UEによるアクセスが禁止される、[発明15]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[発明17]前記同期パラメータを取得するためのプログラム・コードは、
前記複数の近隣セルから、前記弱いセルを識別するためのプログラム・コードと、
前記弱いセルによって送信されたシステム信号から、前記同期パラメータを復号するためのプログラム・コードと
を備える、[発明15]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[発明18]前記より弱いセルを識別するためのプログラム・コードは、位置基準信号(PRS)を用いて、前記より弱いセルを探索するためのプログラム・コードを備える、[発明17]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[発明19]前記リソース・スケジューリング情報を取得するためのプログラム・コードは、前記複数の近隣セルのうちの少なくとも1つのより強いセルのシステム情報ブロック(SIB)から時分割多重(TDM)サブフレーム区分情報を復号するためのプログラム・コードを備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記復号されたTDMサブフレーム区分情報を備える、[発明15]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[発明20]前記リソース・スケジューリング情報を取得するためのプログラム・コードは、前記複数の近隣セルのうちの1つの、イボルブド・ブロードキャスト・チャネルにおいて、複数のビットから、専用のリソース識別情報を読み取るためのプログラム・コードを備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記専用のリソース識別情報を用いて取得される、[発明15]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[発明21]前記リソース・スケジューリング情報は、第2のUEによる使用のために指定された少なくとも1つのリソースを示し、
前記第2のUEは、前記弱いセルによってサービス提供される、[発明15]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[発明22]無線通信のために構成されたユーザ機器(UE)であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリとを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
弱いセルによって送信されたシステム信号から同期パラメータを取得し、ここで、前記弱いセルは、複数の近隣セルのうちの1つであり、前記UEにおける、前記複数の近隣セルからの最強の信号を有さない、
前記同期パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記弱いセルのリソース・スケジューリング情報を取得し、
前記複数の近隣セルのうちの少なくとも1つの強いセルをキャンセルし、ここで、前記少なくとも1つの強いセルは、前記弱いセルからの信号と干渉する、
前記弱いセルからブロードキャストされたシステム・ブロックを、前記リソース・スケジューリング情報を用いて識別し、
前記ブロードキャストされたシステム・ブロックから、制御情報を検索する
ように構成された、ユーザ機器。
[発明23]前記少なくとも1つの強いセルは、前記UEによるアクセスが禁止される、[発明22]に記載のユーザ機器。
[発明24]前記同期パラメータを取得するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、
前記複数の近隣セルから、前記弱いセルを識別し、
前記弱いセルによって送信されたシステム信号から、前記同期パラメータを復号する、
ための前記少なくとも1つのプロセッサの構成を備える、[発明22]に記載のユーザ機器。
[発明25]前記より弱いセルを識別するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、位置基準信号(PRS)を用いて、前記より弱いセルを探索するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成を備える、[発明24]に記載のユーザ機器。
[発明26]前記リソース・スケジューリング情報を取得するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、
前記複数の近隣セルのうちの少なくとも1つのより強いセルのシステム情報ブロック(SIB)から時分割多重(TDM)サブフレーム区分情報を復号するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成を備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記復号されたTDMサブフレーム区分情報を備える、[発明22]に記載のユーザ機器。
[発明27]前記リソース・スケジューリング情報を取得するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、前記複数の近隣セルのうちの1つの、イボルブド・ブロードキャスト・チャネルにおいて、複数のビットから、専用のリソース識別情報を読み取るための前記少なくとも1つのプロセッサの構成を備え、
前記リソース・スケジューリング情報は、前記専用のリソース識別情報を用いて取得される、[発明22]に記載のユーザ機器。
[発明28]前記リソース・スケジューリング情報は、第2のUEによる使用のために指定された少なくとも1つのリソースを示し、
前記第2のUEは、前記弱いセルによってサービス提供される、[発明22]に記載のユーザ機器。