【文献】
The catalytically active secretory phospholipase A2 type IIA is involved in restenosis development after PTCA in human coronary arteries and generation of atherogenic LDL.,Molecular and cellular biochemistry,2005年,Vol. 270, No. 1-2,pp. 107-13
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カテーテルベースのインターベンションが、ステントの移植を伴うまたは伴わない、およびアテローム切除を伴うまたは伴わない、バルーン血管形成である、請求項8に記載の使用。
前記血栓溶解治療剤が、アスピリン、クロピドグレル、トリクロピジン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、または微生物酵素からなる群から選択される、請求項11に記載の使用。
非経口投与、静脈内投与、動脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、または皮下投与すること、あるいは薬剤溶出ステントから局所的に投与することが意図される、請求項14に記載の薬剤組成物。
【背景技術】
【0002】
本明細書において明記される先行開示文献のリストおよび議論は、文献が当業者の状態の一部である、または一般共通常識であるという認識として、必然的にみなされるべきではない。
【0003】
虚血性心疾患(IHD)は通常、冠動脈におけるアテローム性動脈硬化の結果生じる。アテローム性動脈硬化は、動脈内膜の疾患であり、脂肪物質および炎症細胞の局所的蓄積として出発する。これらの脂肪蓄積傷害が進行すると、それらは狭窄し(すなわち、血管を狭くし)、そして一部の心筋への血流を制限する可能性がある。アテローム性動脈硬化はまた、他の動脈で発症し、特に脚、脳、および腎臓への血管の狭窄に至る可能性がある。この血流制限は、狭心症および間欠性跛行のような虚血痛を引き起こす可能性がある。
【0004】
アテローム性動脈硬化の他の結果は、傷害が不安定になりかつ破裂し、破裂部位における動脈血栓を形成する可能性があることである。この血栓は、重篤には下流組織への酸素供給を損ない、血栓が除去されない限り、虚血組織の梗塞(心筋梗塞、脳卒中など)に至るであろう。心筋梗塞および脳卒中は、世界中において最も一般的な2つの死因である。
【0005】
虚血組織に対する通常の血液供給を回復することが、虚血性疾患の治療のための最も重要であり、これを医薬またはインターベンションにより達成することができる。急性心筋梗塞のような急性動脈血栓症を有する患者において、血栓症の影響を減少させるために、できるだけ速く虚血組織に対する血流を回復することが重要であり、この状況において、外科的インターベンション(surgical intervention)が一般的である。薬物によって十分に制御することができない、安定な狭心症または他の虚血性疾患を有する患者を、外科的に治療することもできる。
【0006】
冠血行再建術のような外科的インターベンションを、(冠動脈バイパス移植、GABGのような)バイパス移植、またはカテーテルベースのインターベンションのいずれかにより実行する。CABGのようなバイパス外科手術の場合、乳腺動脈を露出し、その末端を、乳房から除去し、冠動脈の狭窄セグメントの末端位置に縫合し、そして虚血組織に還流させる。乳腺動脈を使用できなければ、または複数のバイパスが必要であれば、外科医は脚由来の静脈(静脈移植血管、vein graft)を使用するであろう。この場合、静脈セグメントを除去し、大動脈から狭窄の末端部位に設置する。
【0007】
PCI(経皮動脈インターベンションのような)カテーテルベースのインターベンションの間、典型的にはバルーンカテーテルを大腿動脈を通して挿入し、静脈セグメントにガイドし、そこでバルーンを膨張させ、静脈セグメントを拡張させる。これは、バルーン血管形成としても知られている。PCIの間に実行される他の手順は、ステントの移植、回転またはレーザーアテローム切除のようなアテローム切除(アテローム斑物質の除去)を含んでよい。インターベンションの効率を改善するために、ステントカテーテルを使用して、ステントを移植することができる。この場合、カテーテルはまた、金属ステントに設置され、動脈壁がルーメン容量(lumen calibres)を維持することを補助する。
【0008】
虚血組織に対する血流を回復することを意図したインターベンションは、内膜新生または新生内膜肥厚を原因とする再狭窄を結果としてもたらす可能性がある。潜在的な原因は、血管平滑筋損傷および内膜の統合性の破壊である。この過程はまた、炎症性細胞の存在および活性、ならびに患者が罹患する、結果的に生ずる並存疾患によってもまた特徴づけられる。一次狭窄および二次再狭窄の進行過程の潜在的な分子機構は異なるが、これら二つの間には相当な重複が存在する。
【0009】
バイパス移植は有効なインターベンションであるが、一般的な合併症がいわゆる再狭窄であり、移植血管中における新規の狭窄の形成に至るであろう内膜新生の迅速な進行は、しばしば繰り返し血行再建術を実行する必要を生じる結果となる。これは特に動脈移植において一般的であり、移植のおよそ15%が、最初の1年で塞がれ、10年までに移植の50%が狭窄となる(Motwani and Topol, 1998)。動脈移植疾病は、マクロファージ浸潤および活性化、ならびに中央平滑筋細胞活性化を含む傷害誘導炎症疾患として考えることができる(Zhang et al., 2004)。
【0010】
PCI後の再狭窄もまた、一般的な合併症である。CABG後よりも、PCI後に、繰り返し血行再建術を実行することはより一般的であり、5年における絶対速度は、バルーン血管形成後の46.1%であり、ステントを伴うPCI後の40.1%であり、CABG後の9.8%であった。
【0011】
マトリックス合成表現型の平滑筋細胞の増殖は、内膜新生に至る過程において重要な因子である。効果的に再狭窄を軽減する最近の進歩は、いわゆる薬剤溶出ステント(DES)である。これらのステントは、外科的インターベンションに対する増殖性応答を効果的に阻害する、細胞増殖抑制剤(例えば、ラパマイシン)を含むポリマーで被覆されている。DESを受ける患者において、典型的には4%より低い発生頻度で再狭窄が発生する。しかし、DESステントは、完全に血管壁に統合せず、それは、薬剤で効果的に制御することができない血栓形成のリスクを増大させることに関係する。実際、再狭窄に関しては、DESの有利性は、この効果を弱める血栓形成に対するリスクが増大する際に、患者に対する予後における顕著な改善を導かない。実際、現在DESを注意して使用することが勧められ、抗血栓治療を増大させることもまた勧められている(Smith et al., 2006)。
【0012】
再狭窄病変は、少なくとも表面的に一次アテローム生動脈硬化病変に類似性を有する、炎症性病変である。主な細胞は平滑筋細胞であるが、またマクロファージ/泡沫細胞およびTリンパ球もまた再狭窄病変に存在する。CABGおよびPCIは再狭窄に対する有効な治療法であり、合併症に関するインターベンションを制限する医学的アプローチにおいていくつかの有利な点があるが、再狭窄を効果的に予防する有効な治療法によって、治療法はさらに改善されるであろう。DESの場合においてさえ、動脈血栓を形成するリスクを増大させない、有効量の抗再狭窄薬剤でステントを被覆することができれば有利であろう。
【0013】
上記概要より、再狭窄の形成を軽減する効果的な治療法は、血行再建を行うために使用される技術が、狭窄した血管セグメントのバイパス移植またはバルーン膨張であるか否か、ステント設置を伴うか否かに関わらず、血行再建術が実行される疾患状態に対する治療機会であることが明らかとなった。
【0014】
アネキシンA5(Annexin A5)は、ホスファチジルセリン(PS)のような電荷リン脂質に結合する内在性タンパク質である(Cederholm and Frostegard, 2007)。アネキシンA5は潜在的抗血栓剤であり(Thiagarajan and Benedict, 1997)、露出したPSに結合することにより、アネキシンA5は血栓形成におけるPSの効果を阻害することができる「保護シールド(protective shield)」することができると提案されている(Rand, 2000)。
【0015】
アネキシンA5の抗血小板および抗凝集効果に加えて、このタンパク質およびそのアナログ、アネキシンA5二量体ジアネキシンは、肝臓における再灌流損傷の防止に有効であり(Teoh et al., 2007)、それはラットの肝臓移植の結果を改善することが示されている(Shen et al., 2007)。興味深いことに、これら両方の研究において、治療は、接着分子の発現低下として計測される、肝臓内皮における炎症活性の低下に治療が関連し、すなわちアネキシンA5は抗炎症効果を有している。ジアネキシンが、抗血栓効果による肝臓移植生存を改善させ、その結果肝臓への血液供給が維持されたことが示唆された(Cederholm et al., 2005; WO 2005/099744)。
【発明を実施するための形態】
【0028】
最初の態様において、本発明は、再狭窄の治療を必要とする患者に、治療上有効量のアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与する工程を含む、再狭窄の予防法または治療法を提供する。
【0029】
言い換えれば、本発明の最初の態様は、再狭窄の予防または治療において使用するためのアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを提供する。「予防(prophylaxis)」の語により出願人は、防止、特に再狭窄の進行の防止、または再狭窄の進行の軽減(一次予防)、および、再狭窄がすでに発生しているが、患者は状態の悪化から保護されている、あるいは、より徐々に、または減少した程度に状態が悪化する、二次予防を含む。「治療(treatment)」の語により出願人は、患者において存在する再狭窄を、部分的または全体的のいずれかで、無効にする意味を含む。
【0030】
患者は典型的にはヒト患者である。あるいは、患者は、家畜(例えばネコ、イヌ、ウサギ、ウシ、ヒツジ、ブタ、マウスまたは他の齧歯類)のような非ヒト動物であってよい。
【0031】
再狭窄は、血管の狭窄を治療するために使用された血管再生術のような虚血組織への正常な血流の回復を目的としたインターベンション、または血管壁におけるアテローム斑の形成に続いて起こるであろう。アテロームによる狭窄または血管傷害を、当業者に公知な方法により、医師は診断することができる。冠動脈狭窄は、典型的には、冠動脈造影法または血管内超音波法(IVUS)により評価される。後者をまた、アテローム斑の定量にも使用するJasti et al (2004) Circulation 110: 2831-2836には、IVUSにより、および定量冠動脈造影法によっても測定することができるパラメーターが記載されている。IVUSにより測定することができる標的病変および参照セグメント(reference
segment)の適切なパラメーターは、
(1) 最小および最大内腔直径(mm);
(2) 最小内腔断面領域(MLA, mm
2);
(3)
外部弾性膜断面領域(EEM CSA)マイナスMLAに等しい、プラークプラス断面領域(CSA, mm
2)
(4) EEM CSAによって割られるプラークプラスメディアCSA(plaque plus media CSA)として算出される、断面狭窄(CSN, cross-sectional narrowing);
(5) 狭窄の基部または側部に位置する、正常な外観の動脈断面であり、典型的には狭窄の基部または側部の測定値の平均を決定することができる、参照セグメント;
(6) 参照内腔CSA-病変MLAx100/参照内腔CSAとして算出される、領域狭窄(AS);≦2.8 mmの平均内腔直径または≦5.9 mm
2の平均内腔領域は、本研究においてインターベンションを保証する、臨床上有意な狭窄の指標であった。
当業者は、異なる血管における狭窄の診断に対して、異なるカットオフ値が適切であろうことを理解するであろう。参照セグメントの50%への内腔の減少は、しばしば臨床上関連する狭窄と考えられる。
【0032】
非侵襲性の狭窄診断手段もまた知られている。Holte et al (2007) Cardiovascular ultrasound 5: 33には、動脈セグメントの直接可視化のための経胸壁心ドロッパー(Doppler )エコー検査、および冠動脈逆流速(CVFR, coronary velocity flow reserve)の評定が記載されている。この技術により、冠動脈狭窄は典型的には、ドロッパー流速色(colour flow Doppler)によりエイリアシングされる色として表される局所的な流速加速および乱流、ならびに狭窄を通る流速の加速として示される。狭窄の重篤度を評定するために、流速加速を、エイリアシングのイチにおける流速と、最も近い上流の非加速前狭窄(prestenotic)流速とを比較することにより定量化することができる。2.0より大きい、最大から前狭窄ピーク(maximal-to-prestenotic peak)の心臓拡張流速比は、高感度および高度に特異的に有意な狭窄を予想する。
【0033】
狭窄は、冠動脈に限定されず、中枢血管、ならびに腎臓動脈および手足の動脈のような末梢動脈において発生するかもしれない。冠状血管における診断に類似した方法で、あるいはトレッドミル運動(treadmill exercise)のような機能テストにより、そのような血管における狭窄を診断してよい。
【0034】
典型的には、再狭窄は、虚血性組織への正常血流を回復するためのインターベンションの数週間、数か月、または数年以内に明らかとなり、治療しなければ、数週間、数か月、または数年の時間フレームをかけて進行する。再狭窄は、インターベンション後の追跡の間診断されてもされなくてもよく、狭心症、血栓症、または梗塞のような臨床上合併症に至った場合に最初に気づかれてよい。典型的には、再狭窄は、狭窄を診断するための手段と同じ手段で医師により診断される。典型的には、冠動脈再狭窄は、冠動脈造影法、IVUS、または経胸壁心ドロッパーエコー検査のような非侵襲性手段により評定されてよい。狭窄の診断に関連する上述した類似の臨床上パラメーターもまた、再狭窄の診断のために使用してよい。経胸壁心ドロッパーエコー検査により測定される、2.0より大きい、最大から前狭窄ピーク心臓拡張流速比は、上記Holteらにより記載されるように、再狭窄の指標であってよい。Hirata et al (2006) J Amer. Soc. Echocardiography 19:165-191には、左冠動脈前下行枝の成功したPCIを行った6ヶ月後の患者における経胸壁心ドロッパーエコー検査による、再狭窄の非侵襲性診断が記載されている。腎臓または手足の動脈のような末梢血管の再狭窄を、同様の方法、またはトレッドミル運動のような機能テストにより、診断してよい。
【0035】
再狭窄の進行の予防または軽減を意図する本発明の第一の態様による予防法において、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、典型的には虚血性組織への正常血流を回復するためのインターベンションの時間、または直前に投与する。例えば、それを、インターベンションの少なくとも1週間、6日、5日、4日、3日、2日、1日、12時間、8時間、4時間、2時間、1時間または30分前、あるいはインターベンションの時間に投与してよい。典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの投与を、外科的インターベンション後、例えばインターベンション後少なくとも1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年、または10年、継続する。アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、適切な剤形で繰り返し投与、またはインターベンションの間に使用される薬剤溶出ステントにおけるような制御放出形態において投与、あるいは1つ以上の投与形態を組み合わせて、投与してよい。アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの投与の継続の正確な持続時間を、インターベンション後の異なる時間における再狭窄のリスクの程度に応じて選択してよいことが理解されるであろう。例えば、インターベンションで金属露出ステント(bare-metal stent)が使用される場合、内膜形成は典型的にはインターベンション後約6ヶ月でピークに達し、その後減退し、一方薬剤溶出ステントを使用した場合、再狭窄はよりゆっくりと進行する傾向にあるが、インターベンション後1年または2年、あるいは2年より長く進行を継続する(Ong and Serruys (2005) Curr Issues Cardiol 32: 372-377)。
【0036】
本発明の第一の態様における他の実施態様において、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、二次予防として投与し、すでに発症した再狭窄の悪化を防止または減少する、あるいは、治療として、完全または部分的にすでに発症した再狭窄を除去する。典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、一次血行再生術の後、患者における再狭窄の診断に続いて投与する。典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、適切な剤形で繰り返し投与する。典型的には、投与は、再狭窄の診断後、少なくとも1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年、または10年継続する。再狭窄の治療としてさらなる血行再生術を実行し、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、さらなる血行再生術の間に使用される薬剤溶出ステントにおけるような制御放出薬剤として提供することもまた想定される。1つ以上の形態の投与の組み合わせもまた提供される。
【0037】
「治療上有効量のアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアント」の投与により、出願人は、再狭窄の進行を防止または減少させる、再狭窄を治療する、あるいは既存の再狭窄の悪化を防止または減少させる際に有益な効果を有する量を投与することを意図する。アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントが再狭窄の進行を防止または減少させる場合、典型的には、投与の開始後、再狭窄は診断できない、あるいは、予想されるよりも(すなわち、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与しない場合のその進行に比べて)遅く診断可能となる、あるいは診断後より遅く進行する、あるいは診断後減少した程度で進行する、あるいは遅い診断可能性、遅い進行、および減少した進行のいずれか2つまたは3つ全ての組み合わせが存在する。典型的には、再狭窄は、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与しない場合に予想されるよりも、少なくとも1ヶ月、少なくとも3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年または10年遅く診断可能となるであろう。再狭窄の診断に続く、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与した患者において再狭窄の進行がより遅い場合、これは典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与しない場合に予想されるよりも後で、典型的には少なくとも1ヶ月、少なくとも3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年または10年後に発生する、血行再生術を繰り返す必要性に至る。典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与して再狭窄を治療する場合、投与の10年、5年、2年、1年、6ヶ月、3ヶ月、または1ヶ月後にもはや再狭窄が診断できないように、時間をかけて再狭窄の兆候が消失する。アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与して既存の再狭窄の悪化を防止するまたは減少させる場合、これは典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与しない場合に予想されるよりも後で、典型的には少なくとも1ヶ月、少なくとも3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年または10年後に発生する、血行再生術を繰り返す必要性に至る。
【0038】
適切には、再狭窄におけるアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの有益な効果(例えば、遅い診断可能性、遅い進行、および/または減少した進行)を、IVUSによって、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与された、および/または投与されている被験者における、血行再生術後の再狭窄のリスクにある、または再狭窄を発症した血管の平均内腔直径または平均内腔領域を測定し、それを、以前類似した期間、同じタイプの血管において、同じタイプの血行再生術を実行したが、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与されていない被験者における同じパラメーターと比較することにより、同定することができる。適切には、平均内腔直径は、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの投与が血行再生術のときまたはそれ以前に開始することを想定して、血行再生術を実行した1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、1年、2年、5年または10年後の時間において、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与していない被験者に比較して、治療した被験者において、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、7%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、75%、100%、125%、150%または200%大きいであろう。あるいは、平均内腔領域は典型的には、上述の時点のいずれかにおいて、治療していない被験者よりも治療した被験者において、少なくとも2%、3%、4%、5%、7%、10%、15%、20%、45%、55%、70%、100%、225%、300%、400%、500%、600%または 900%大きいであろう。好ましくは、平均内腔直径または領域における上述の増大は、血行再生術後6ヶ月で観察される。
【0039】
当業者は、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの投与の治療上効果を同定するために、他の評価項目がが適していてよいことを理解するであろう。例えば、心筋梗塞および/または死亡が、再狭窄の一般的な結果である。アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与した被験者は、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを投与しない場合に予想されるよりも軽減した心筋梗塞のリスクを体験し、および/またはより長く生存してよい。
【0040】
アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの投与の、血行再生術語の再狭窄の診断可能生における効果を、典型的には(10人、50人、100人、1000人または10000人、あるいはこれらの間の値のような) 数十人、数百人、または数千人の患者に関わる臨床試験により決定することができる。あるいは、アネキシンA5の機能的アナログおよびバリアントの試験に関連して以下に記載されるもの、ならびに実施例におけるもののような、動物実験を使用してよい。
【0041】
本発明の第一の態様による予防または治療を享受してよい被験者は、虚血組織への正常な血流の回復を目的としたインターベンションを実行することになっている被験者、あるいはインターベンションを行っている、または続いてインターベンションを行う被験者を含む。患者は、冠循環または末梢血管において血行再生術を実行している、または実行した被験者である可能性がある。そのようなインターベンションは、外科的インターベンションまたは経皮インターベンションであってよい。例えば、手順は、冠状動脈インターベンションまたは血管形成のような、経皮ステントの移植を伴うまたは伴わない、アテローム切除を伴うまたは伴わない、冠動脈バイパス移植のようなバイパス移植、あるいはバルーン血管形成のようなカテーテルベースのインターベンションである可能性がある。適切には、本発明の第一の態様において、再狭窄はバイパス移植に関連している。言い換えれば、再狭窄は、バイパス移植手順によって発症する、または発症するリスクにある。適切には、本発明の第一の態様において、再狭窄は、カテーテルベースのインターベンションに関連している。言い換えれば、再狭窄は、カテーテルベースのインターベンションによって発症する、または発症するリスクにある。適切には、バイパス移植またはカテーテルベースのインターベンションのような外科的インターベンションの文脈で実行されたか否かに関わらず、ステントの移植に関連している。他の適切な被験者は、ステント移植のよるような、動脈瘤のための治療を受けていた、または受ける被験者を含む。
【0042】
アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、アスピリン、クロピドグレル、トリクロピジン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、またはストレプトキナーゼのような微生物酵素のような血栓溶解治療剤のような1つ以上のさらなる活性剤と一緒に投与することができる。アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、1つ以上のさらなる活性剤のいずれかと共投与することができ、あるいはそれを、そのような薬剤と別々に、同時にまたは順次投与してよい。典型的には、これらの1つ以上の薬剤を使用して、ステント血管を含む血管を塞ぐ可能性がある血栓形成のリスクを軽減する。適切には、ステント使用にかかわる血行再生術の前に、トリクロピジンまたはクロピドグレルとともに治療を開始し、手順後治療を少なくとも3ヶ月、6ヶ月、またはさらには12ヶ月間継続する(Ong and Serruys、上述)。典型的には、トリクロピジンまたはクロピドグレルと同時にアスピリンを投与し、その後無制限に継続する。トリクロピジンまたはクロピドグレルと一緒にアスピリンを使用することは、二重抗血漿板治療(dual antiplatelet therapy)と呼ばれている。抗血栓剤投与の同様のレジームを、他のタイプのインターベンションの前および後に適用してよい。
【0043】
アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、非経口、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、皮下投与、または薬剤溶出ステントから局所的に投与することができる。被験者にステントを移植した場合、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントをステントから放出してよく(すなわち、ステントは薬剤溶出ステントである)、あるいは、上に列記した他の経路により、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを被験者に投与してよい。
【0044】
第二の態様において、本発明は、治療上有効量のアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの投与と組み合わせて、狭窄の治療のためのインターベンションを実行する工程を含む、患者における狭窄を治療する方法を提供する。言い換えれば、本発明の第二の態様は、狭窄の治療に組み合わせた狭窄の治療における使用のためのアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを提供する。
【0045】
狭窄は、上述のように発症し、診断されてよい。「狭窄の治療のためのインターベンション」により、出願人は、患者における狭窄を治療することを意図するインターベンションのいずれかを意図する。公知の狭窄インターベンションは、ステントの移植を伴うまたは伴わない、冠状動脈インターベンションのようなアテローム切除を伴うまたは伴わない、静脈移植のような外科的インターベンション、冠動脈バイパス移植のようなバイパス移植、ならびにバルーン血管形成のようなカテーテルベースのインターベンションを含む。
【0046】
本発明の第二の態様において、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、狭窄の治療用のインターベンションと一緒に投与する。言い換えれば、前記投与とインターベンションを、別個に、同時に、または順次実行する。第一の態様に関連して議論したように、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、インターベンションの少なくとも1週間、6日、5日、4日、3日、2日、1日、12時間、8時間、4時間、2時間、1時間または30分前、あるいはインターベンションの時間に投与してよい。典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの投与を、外科的インターベンション後、例えばインターベンション後少なくとも1週間、2週間、1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月、1年、2年、5年、または10年、継続する。
【0047】
アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、狭窄治療後の再狭窄の進行を防止または軽減するために投与する。そして、「治療上有効量」のアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントは、第一の態様に関連して議論したように、再狭窄の進行を防止または軽減において有益な効果を有する。
【0048】
本発明の第二の態様による方法を享受してよい適切な被験者および患者群、適切な経路および投与量、ならびに適切な補助療法は、第一の態様に関連して上記議論されている。
【0049】
本発明の第三の態様は、再狭窄の予防または治療用の、治療上有効量のアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを含む薬剤組成物を提供する。言い換えれば、本発明の第三の態様は、再狭窄の予防または治療用の医薬製品の製造のための、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの使用を提供する。
【0050】
再狭窄の予防および治療は、第一の態様に関連して上記議論されている。
【0051】
そして、本発明の第三の態様による薬剤組成物は、典型的には意図する投与経路および標準薬務に関連して選択されるであろう薬学的または獣医学的に受容可能なアジュバント、希釈剤または担体と組み合わせた、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを含んでよい。組成物は、即時放出、遅延放出、または制御放出に適用する形態であってよい。好ましくは、配合物は、活性成分の一日の投与量または単位、一日のサブ投与量、あるいはその適切な画分である。
【0052】
「薬学的にまたは薬理学的に受容可能な」の語は、必要に応じて、例えば、ヒトのような動物に投与する場合、副作用、アレルギー、または他の有害反応を引き起こさない組成物を指す。そのような薬剤組成物の調製は、本明細書に参照して取り込まれるRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. Mack Printing Company, 1990に例示されているように、本開示に照らして当業者に公知である。さらに、動物(例えばヒト)投与に対して、調製は、食品安全庁(FDA Office)に要求される生物学基準の無菌性、発熱試験、一般的な安全性および純度標準を満たすべきである。
【0053】
本明細書において、「薬学的に受容可能な担体」は、当業者に公知な溶媒、分散媒体、被覆、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤(例えば抗微生物剤、抗菌剤)、等張剤、塩、保存剤、薬剤、薬剤安定剤、賦形剤、崩壊剤、そのような物質およびそれらの組み合わせのいずれかおよび全てを含む。いずれかの慣用的な担体が、活性成分と両立しない場合を除いて、その治療または薬剤組成物における使用が考慮される。
【0054】
本発明による薬剤組成物は、非経口、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内または皮下投与、あるいは薬剤溶出ステントからの投与に適した方法で配合されてよく、されなくてよく、またそれを意図してよく、あるいは注射技術によりそれらを投与してよい。無菌注射溶液を、滅菌後に、必要に応じて、上に列挙した他の種々の成分を有する適切な溶媒中で、必要な量の活性化合物を取り込むことにより調製してよい。薬剤組成物は、他の物質、例えば、溶液を血液と等張にするために十分な塩またはグルコースを含んでよい無菌水性溶液の形態で最もよく使用されてよい。水性溶液は、必要に応じて適切に緩衝される(好ましくはpH 3から9)。無菌状態下における薬剤組成物の調製は、当業者に公知な標準薬学技術により容易に達成される。
【0055】
1日投与量レベルに基づく、ヒト患者のような患者に投与するためのアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの治療上有効量は、単一または分割投与量で投与される、大人あたり0.01 mgから1000 mgのアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアント(例えば、約1 mg/kgのような、0.1 mg/kgより大きく20, 10, 5, 4, 3または2 mg/kgより低い、0.01 mg/kgから10 mg/kgのような、患者の体重1kgあたり、例えば約 0.001 mgから20 mg)である。薬剤溶出ステントに含まれる適切な投与量は、以下本発明の第四の態様に関連して議論される。
【0056】
いずれかの事象において医師は、個々の患者のいずれかに最も適するであろう実際の投与量を決定し、それは特定の患者の年齢、体重、および応答に応じて変わるであろう。上記投与量は、平均の場合の例である。もちろん、より高いまたはより低い投与量が有利である個々の場合がありうるし、そのような場合もまた本発明の範囲内にある。
【0057】
獣医学的使用のために、本発明の化合物を、通常の獣医学的実務に応じて適切な受容可能な配合物として投与し、獣医は、特定の動物に最も適するであろう投与量レジメンおよび投与経路を決定するであろう。
【0058】
本発明の第四の態様は、薬剤がアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントである、薬剤溶出ステントを提供する。
【0059】
ステントは、開放部位における血管を維持するために使用する足がかりであり、典型的にはカテーテルベースのインターベンションの間に使用される。薬剤溶出ステントは、ステント本体に加えて、少なくとも薬剤、ならびに典型的には薬剤の制御溶出を可能にするコーティングも含む。典型的なステント本体は、血管径を介して進行性(advanced)であってよいように、長さ方向に少なくとも部分的に柔軟性があり、連結性である(すなわち、隣接した伸張性リングセグメントが、お互いを連結するリンクにより連結される)。さらにそれらは、内腔壁強度を機械的に補強し、そして内腔開通性を維持するために、伸長された後、十分な機械的強度を有するべきである。ステント本体は、典型的にはチューブ型であり、メッシュ構造を有する。適切なステント本体は、US 6,602,282 (Assignee Avantec Vascular Corporation)に開示されている。シグモイド状リンクと軸上のはり(axial beam)により連結される伸長可能なリングセグメントを有するステントは、WO 99/17680 (Localmed Inc)に記載されている。ヒンジが異なる開放力(opening force)を有するように設計されている、支柱とヒンジを含む伸長可能なリングを含むステントが、U.S. Pat. No. 5,922,020 (Localmed Inc)に記載されている。典型的なステントは、約5 mmから100 mm、通常約8 mmから50 mmの範囲の長さを有するであろう。円筒状ステントの小さい(半径方向に崩壊する(radially collapsed))直径は、約0.5 mmから10 mmの範囲、より通常には0.8 mmから1.25 mmの範囲にあるであろう。伸長した直径は、通常約1.5 mmから50 mmの範囲、好ましくは約2.5 mmから30 mmの範囲にあるであろう。
【0060】
ステント本体を、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、あるいは、コバルトクロムアロイのようなアロイ、あるいはそれらの組み合わせのような、適切な材料のいずれかより製造することができる。特に適切な材料は、300シリーズステンレス鋼のような可鍛金属(malleable metal)、あるいは超弾性および形状記憶アロイ、例えばNitinol(登録商標)アロイ、バネステンレス鋼などのような回復性金属を含む。本体セグメントを、これらの金属、またはこれらのタイプの金属および他の非金属材料の組み合わせから形成することも可能である。ステント本体をまた、生体再吸収可能または生体分解可能材料から製造することもできる。適切な生体分解性ステント本体は、Vogt et al (2004) European Heart Journal 25: 1330-40に記載されているような、ポリラクチドのようなポリエステルから製造される。このステント本体を、使用から2ヶ月より長い期間にわたって溶出可能なパクリタキセルのプラットフォームとして使用した。
【0061】
アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、ステントの使用後徐々に放出できるようにするために適する方法により、ステント本体上または本体中に取り込む。
【0062】
Blindt et al (1999) Int J Artif Organs 22: 843-853には、CESP(飽和ポリマーの制御伸長)と呼ぶ、ポリ-D-L-ラクチドのような生体再吸収可能なポリマーからステントを成形する方法が記載されている。CESP法は、アモルファスポリマーを、可塑化効果を有する、二酸化炭素のような高圧の不活性ガスにさらし、室温に近い温度でポリラクチドを処理することを可能にすることにより特徴づけられる。低い処理温度は、温度感受性ポリマーに対して有利な鍵を形成し、成形処理の間に温度感受性薬剤添加物の取り込みを可能にする。薬剤放出動態を、物質の異なる孔サイズにより制御することができる。CESP法は、上記のVogtらにより、ポリ-D-L-ラクチドパクリタキセル溶出ステントを作成するために使用された。
【0063】
アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントをまた、ステント本体を形成後、それをコーティングすることにより、ステント本体上に取り込んでよい。この実施態様において、ステント本体を、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアント、ならびに典型的には、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの放出を遅くするために適するポリマーのようなさらなる材料でコーティングする。典型的には、この実施態様において、ステント本体は上述の金属を含む。しかし、コーティングをまた、成形ステージで取り込まれるアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントもまた含む場合、生体再吸収可能または生体分解可能ステント本体の場合に適用してもよい。
【0064】
適切には、ステント本体をコーティングする場合、少なくとも1種、2種、3種またはそれ以上のコーティングが存在する。US 2006/0083772 (DeWitt et al)には、適切なコーティング組成物、および、in vivoで生物活性剤がコーティングから放出されるような様式で、ステントのような移植可能な医療デバイスの表面に生物活性剤を適用する際におけるそれらの使用が記載されている。前記組成物は、持続性、生体適合性および放出動態のような特性の最適な組み合わせを組み合わせて提供することができる異なる特性を有する複数の両立可能なポリマーを含む。US 2006/0083772に記載されたコーティング組成物は、以下を含む複数のポリマーと組み合わせた1つ以上の生物活性剤を含む:
(a) (i)他のアルキレンを有するエチレンコポリマー、(ii) ポリエチレン、(iii) 芳香族基含有コポリマー、(iv) エピウクロロヒドリン含有ポリマー、(v) ポリ(アルキレン-コ-アルキル(メタ)アクリレート)、ならびに(vi) ジオレフィン、非芳香族ポリマーおよびコポリマー
からなる群より選択されるポリマーを含む、第一のポリマー成分;
(b) ポリ(アルキル(メタ)アクリレート)およびポリ(芳香族(メタ)アクリレート)からなる群より選択される一種以上のポリマーを含む、第二のポリマー成分。[ただし、「メタ」は、(アクリレートおよび/またはメタクリレートにそれぞれ相当する)アクリル型および/またはメタクリル型のいずれかの分子を含む]。ポリマーの選択のための基準および活性剤の放出速度を測定するためのin vitro試験もまた、US 2006/0083772に開示されている。さらに、US 2006/0083772には、それに続くポリマー層の接着を改善するために、シランのような物質、および/またはパラクロロキシリレン(Parylene(登録商標)C; Speciality Coating Systems (Indianapolis))の低分子量ダイマーのポリマーでコーティングすることによるステントの前処理が開示されている。生体適合性、層間剥離に対する保護を改善する、および/またはより長い溶出時間を提供するために最初の薬剤溶出速度を低下させるために、被覆最上層もまた含まれてよい。
【0065】
US2005/0037052 (Medtronic Vascular, Inc.)には、厚さ1 μmから1000 μmの間のコーティングを有する薬剤溶出ステントが開示されている。ある形態では、薬剤含有コーティングを、直接装置表面に、またはパリレンのようなポリマープライマー被覆上に適用する。所望の溶解速度およびプロフィールによって、薬剤はポリマーマトリックス中に完全に可溶であるか、または均一に分散するかのいずれかである。ポリマーマトリックス中に存在する薬剤濃度は、0.1重量%から80重量%の範囲である。別の形態において、薬剤フリーのポリマーバリアーまたはキャップコートを、薬剤含有コーティングに適用する。薬剤含有コーティングは、薬剤リザーバーとして提供される。一般的に、リザーバーに存在する薬剤の濃度は、約0.1重量%から100重量%までの範囲である。バリアーコーティングは、少なくとも3種の様式で薬剤放出速度の制御に関わる。第一に、潜在する薬剤含有コーティングと異なる溶解定数をバリアーコートが有している場合、バリアーコートを通じた薬剤の分散性は、バリアーコーティングの溶解度因子の関数として制御される。薬剤がバリアーコート中により混和性であれば、より早く装置表面より溶出するであろうし、逆もまたそうである。このコーティング形態は、一般にリザーバーコーティングと呼ばれる。第二に、バリアーコートは、コーティングが分子ふるい(molecular sieve)として作用する、多孔性ネットワークを含んでよい。薬剤のサイズに対する孔がより大きくなれば、薬剤はより速く溶出するであろう。さらに、分子間相互作用もまた、溶出速度を決定する。最後に、コーティング厚は、一般的に薬剤放出速度およびプロフィールの決定に際してマイナーな因子である一方、しかしながらコーティングを調整するために使用することができる付加因子である。基本的に、他の全ての物理的および化学的因子が変わらなければ、所与のコーティング中に所与の薬剤が分散する速度は、コーティング厚に逆比例する。US2005/0037052に記載された制御放出コーティングを、キャップコートとともに使用することが可能である。例えば、US2005/0037052には、その露出金属表面に適用されるパリレンプライマーコートを有する金属ステントが開示されている。プ
ライマーコート上で、薬剤放出ポリマーコーティングまたはポリマーのブレンドを適用する。薬剤含有コーティング上で、ポリマーキャップコートを適用する。キャップコートは、任意にさらに薬剤放出を制御する分散バリアーとして機能し、あるいは別個の薬剤を提供する。キャップコートは、単にステントの表面に適用され、ステントを保護する生体適合性ポリマーであってよく、溶出速度に効果を有さなくてよい。US2005/0037052にはまた、種々のポリマー組成物でステントをコーティングするための方法も開示されている。
【0066】
ポリマーがコーティング中に使用される場合、それは耐久性ポリマーまたは生体分解可能ポリマーであってよい。前記ポリマーを、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、PLLA-ポリ-グリコール酸(PGA)コポリマー(PLGA)、ポリカプロラクトン、ポリ-(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシ吉草酸)コポリマーのようなポリアルカノエートポリマーおよびコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(メタクリル酸 2-ヒドロキシエチル)、ポリ(エーテルウレタン尿素)、シリコーン、アクリル酸塩、エポキシド、ポリエステル、ウレタン、パラレン、ポリホスファゼンポリマー、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリオレフィン、およびそれらの混合物から選択することができる。
【0067】
さらにステントを、ポリサッカリド、ヘパリン、ゼラチン、コラーゲン、アルギネート、ヒアルロン酸、アルギン酸、カラギーナン、コンドロイチン、ペクチン、キトサン、ならびにそれらの誘導体およびコポリマーを含む、またはからなる抗血栓物質の層で被覆することができる。適切には、これらの薬剤を、US 2006/0083772に記載されているように、生体適合性トップコート中にとりこむことができる。
【0068】
適切な薬剤溶出ステントを、上述のコーティング法および物質を使用して製造してよい。US2005/0037052およびUS 2006/0083772に記載されているように、in vitro試験を水性媒体中の薬剤放出プロフィールを評定して実行してよい。適切には、本発明の第四の態様による薬剤溶出ステントは、使用後少なくとも1日、2日、少なくとも3日、少なくとも5日、10日、20日、30日、40日、50日、60日、70日、80日、90日、あるいは100日または150日の間にわたり、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを放出するべきである。適切には、わずか60%、70%、80%または 90%が、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントをステントが放出間の最初の3分の1で放出される。
【0069】
アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントの適切な量は、装置の有効表面領域1 cm
2あたり、1マイクログラムから約10ミリグラム(mg)の生物活性剤であり、典型的には約5 μgと約10 mgの間、より典型的には約1 μgと約1 mgの間である。上記のVogtらにおいて、ステントは87 mm
2の表面領域を有し、170 μgのパクリタキセルを含んでいた。
【0070】
本発明の第五の態様は、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを患者に送達するためのステントの作製方法であって、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを、ステント本体中または上に取り込む工程を含む方法を提供する。ステント本体中または上に薬剤を取り込むために適する方法は、Blindt et al (1999) Int J Artif Organs 22: 843-853, US2005/0037052およびUS 2006/0083772に記載されている。
【0071】
本発明の第五の態様の好ましい実施態様において、前記方法は、
a) 表面を有するステント本体を提供する工程、b) 前記表面の少なくとも一部の上にコーティングを適用する工程を含み、前記コーティングは、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントを含む。適切には、内腔表面または経菅表面または両方の表面をコーティングする。ステント本体をコーティングする方法、および適切なコーティング組成物は、US2005/0037052およびUS 2006/0083772に記載されている。ディッピング、スプレー、超音波または真空沈着のような当業者に公知の方法を使用して、適切な溶媒における物質の溶液のコーティングを適用してよい。US2005/0037052には、コーティングにおける多孔率の勾配を、非溶媒をポリマー溶液に添加するような、相分離により実行することができることが記載されている。非溶媒の量が多くなれば、相分離の程度も高くなり、薄膜における多孔率も高くなる。ステント表面に隣接する被覆を、最も多量の非溶媒と配合して、最も高い多孔率を提示してよい。その後、薬剤-ポリマー溶液の連続被覆を、減少する量の非溶媒と配合して、徐々に多孔率が低くなるコーティングシステムを提供してよい。
【0072】
本発明の第五の態様の別の実施態様において、前記方法は、ポリマーとアネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントとを含む組成物よりステントを成形する工程を含む。ポリマーと薬剤化合物の混合物よりステントを成形する方法は、Blindt et al (1999) Int J Artif Organs 22: 843-853に開示されている。
【0073】
本発明の第五の態様のいずれかに関連して参照される、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントは、以下より選択されてよい:
a) ヒトアネキシンA5(配列番号1);
b) ヒトアネキシンA5の哺乳類オルソログ;
c) a)またはb)の対立遺伝子バリアントまたは遺伝学的バリアント;
d) ヒトアネキシンA5、配列番号1に対して、50%、60%、70%、75%より高い、例えば80%、85%より高い、90%より高い、あるいは好ましくは95%または99%より高い同一性を有するタンパク質である、アネキシンの機能アナログ;
e) a)、b)、c) またはd)のいずれかのダイマー、またはa)、b)、c) またはd)のいずれかを含む融合タンパク質;ならびに
f) a)、b)、c)、d) またはe)のPEG化バリアント。特定の実施態様において、本発明によるアネキシンA5の機能アナログまたはバリアントは、ヒトアネキシンA5、配列番号1に対して、50%、60%、70%、75%より高い、例えば80%、85%より高い、90%より高い、あるいは好ましくは95%または99%より高い同一性を有する。
【0074】
2つのアミノ酸配列の間のパーセント同一性は、以下により決定される。第一に、アミノ酸配列を、例えば、BLASTN version 2.0.14およびBLASTP version 2.0.14を含有するBLASTZのスタンドアロンバージョンからBLAST 2 Sequences (Bl2seq)プログラムを使用して、配列番号1と比較する。このBLASTZのスタンドアロンバージョンを、ncbi.nlm.nih.gov.の米国政府の全米バイオテクノロジー情報センターウェブサイトより取得することができる。Bl2seqプログラムの使用法を説明する説明書を、BLASTZに添付されるreadme fileに見出すことができる。Bl2seqプログラムは、BLASTPアルゴリズムを使用する2個のアミノ酸配列の間の比較を実行する。2個のアミノ酸配列を比較するために、Bl2seqのオプションを以下のようにセットする:
-iを、比較する第二のアミノ酸配列を含むファイルにセットする(例えばC:\seq2.txt);
-pを、blastpにセットする;
-oを、所望のファイル名のいずれかにセットする(例えばC:\output.txt);ならびに
全ての他のオプションを、そのデフォルトのセッティングのままにしておく。
例えば、以下のコマンドを使用して、2個のアミノ酸配列の比較を含む出力ファイルを生成することができる:
C:\Bl2seq -i c:\seq1.txt -j c:\seq2.txt -p blastp -o c:\output.txt。
比較した2個のアミノ酸配列が相同性を有していれば、指定した出力ファイルは、アラインした(aligned)配列の相同性部分を提示するであろう。比較した2個のアミノ酸配列が相同性を有さなければ、指定した出力ファイルは、アラインした配列を提示しないであろう。一度アラインすれば、両方の配列における同一のヌクレオチドまたはアミノ酸残基が提示される位置の数を数えることにより、一致する数を決定する。
【0075】
パーセント同一性を、同定された配列における一致数を配列の長さで割り、結果得られる値をその後100で乗ずることにより決定する。例えば、ある配列を配列番号1における配列(配列番号1における配列の長さは320である)と比較し、一致数が288であった場合、その配列は配列番号1における配列に対して90パーセント同一性(すなわち288/320 * 100 = 90)を有する。
【0076】
そして、アネキシンA5の機能アナログは、アネキシンA5と同等の様式で機能する基本的特性が、顕著に変化しないタンパク質をそのような変化がもたらすという条件で、1つ以上の部位でアミノ酸挿入、欠失または保存的または非保存的な置換を有するタンパク質であってよい。この文脈において、「顕著に」とは、バリアントの特性が、もとのタンパク質のものに対して異なっているが、自明でないわけではないと当業者が述べるであろうこと意味する。
【0077】
「保存的置換」により、Gly、Ala;Val、Ile、Leu;Asp、Glu;Asn、Gln;Ser、Thr;Lys、Arg;およびPhe、Tyrのような組み合わせが意図される。
【0078】
そのようなバリアントを、当業者に公知であるタンパク質工学および部位特異的変異導入の方法を使用して作製してよい。
【0079】
本発明によるアネキシンA5の機能アナログまたはバリアントは、(ジアネキシンA5のような)アネキシンA5のダイマーまたはその機能アナログまたはバリアントであってよく、PEG化アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアントであってよい。ジアネキシンA5およびPEG化アネキシンA5は、WO 02/067857に開示されている。
【0080】
PEG化は、ポリペプチドまたはペプチド模倣化合物(本発明の目的では、アネキシンA5あるいはその機能的アナログまたはバリアント)を、1個以上のポリエチレングリコール(PEG)分子が、1つ以上のアミノ酸の側鎖またはその誘導体に共有結合するように改変されている、当業者に公知の方法である。それは、最も重要な分子改変構造化学技術(MASC)のひとつである。他のMASC技術を使用してよく、そのような技術により、分子の薬理動態特性を改善してよく、例えばそのin vivoの半減期を延長してよい。PEG-タンパク質接合体を、最初に、それが本発明のタンパク質またはペプチド模倣化合物と反応するようにPEG部分を活性化し、本発明のタンパク質またはペプチド模倣化合物に結合させることにより形成する。PEG部分は、早期の部分(モノ官能化PEG: mPEG)が12kDaまたはそれ以下の分子量を有する直鎖部分であり、後期の部分が増加した分子量を有するよう、分子量およびコンフォメーションにおいてかなり変動する。PEG技術における最近のイノベーションであるPEG2は、より大きい分子量の直鎖mPEGのように振舞う分枝構造を形成するようさらに反応する、リシンアミノ酸に(PEG化を、他のアミノ酸へのPEGの付加に拡張することはできるが)30kDa(またはそれ以下)のmPEGに結合させることに関する(Kozlowski et al., (2001), Biodrugs 15, 419 - 429)。PEG分子をポリペプチドに結合させるために使用してよい方法は、さらにRoberts et al., (2002) Adv Drug Deliv Rev, 54, 459-476, Bhadra et al., (2002) Pharmazie 57, 5-29, Kozlowski et al., (2001) J Control Release 72, 217-224, およびVeronese (2001) Biomaterials 22, 405-417、ならびにそれらに参照される引用文献に記載される。
【0081】
本発明のポリペプチドまたはペプチド模倣化合物をPEG化する有利な点は、複数の製品に対して、投与後のより持続した吸着ならびに制限された分布をもたらす腎クリアランスの低下を含み、それは、より一定で持続した血漿濃度に至り、それゆえ治療上の有効性を向上させる(Harris et al., (2001) Clin Pharmacokinet 40, 539-551)。更なる有利な点は、治療用化合物の免疫原性を低下させ(Reddy, (2001) Ann Pharmacother 34, 915-923)、毒性をより低くする (Kozlowski et al., (2001), Biodrugs 15, 419-429)ことを含む可能性がある。
【0082】
アネキシンA5の機能的アナログ、またはそのバリアントは、アネキシンA5、またはそのバリアントの配列を含む融合タンパク質である可能性がある。そして、例えばアネキシンA5またはそのバリアントを、患者の循環器系内における分子の半減期を伸長する、および/または分子に更なる機能性を付加するように、一個以上の融合パートナーポリペプチドに融合することができる。
【0083】
アネキシンA5の「機能的」アナログ、またはバリアントによって、同一条件下においてヒトアネキシンA5(配列番号1)により提示されるものの、好ましくは少なくとも10%, 20%, 30%, 40%, 50%, 60%, 70%, 80%, 90%, 95%, 99% または約100%であるレベルで生物学的膜のホフファチジルセリンへ結合することが可能であってよい。生物学的膜におけるホフファチジルセリンへのアネキシンA5の結合を測定する方法は、当業者に既知である(Vermes, I., et al., A novel assay for apoptosis.Flow cytometric detection of phosphatidylserine expression on early apoptotic cells using fluorescein labelled Annexin V. J Immunol Methods, 1995. 184(1): p. 39-51)。
【0084】
アネキシンA5の「機能的」アナログ、またはバリアントは、付加的に、または別に、発明の第一の態様によって再狭窄を予防または治療するため、同投与量(すなわち相同モル数)で使用される際に、ヒトアネキシンA5(配列番号1)の少なくとも10%, 20%, 30%, 40%, 50%, 60%, 70%, 80%, 90%, 95%, 99% または約100%の治療活性を有してもよい。この文脈において、上記のように、および/または以下の実施例において設定される方法論を使用するように動物試験により、モル相同量の機能的アナログまたはバリアント、あるいはヒトアネキシンA5の、再狭窄を治療または予防を提供する能力を比較することにより、アネキシンA5の「機能的」アナログ、またはバリアントの治療活性を、ヒトアネキシンA5(配列番号1)の活性と比較して決定してよい。
【0085】
一つの適切な試験は以下である:
1.手術前の3週間、やや高コレステロールな餌を与えられApoE*3-Leidenマウスを維持する;
2.手術の1日前、および残りの手順の間、1 mg/kg bw/日のアネキシンA5、モル同等量のまたはアネキシンA5の機能アナログまたはバリアント、あるいはビヒクルのみの腹腔内注射でマウスを処理する;
3.非狭窄性微細内径ポリエチレンチューブ法で大腿動脈をカフ手術する;
4.カフ設置3日後にマウスを殺処分し、動脈病変における血管組成物を調査する;
5.アネキシンA5で処理したマウスで取得された結果と、アネキシンA5の機能アナログまたはバリアントで処理されたもの、ならびに非処理マウスを比較する。
関連するパラメーターは:非処理群に比較して、アネキシンA5のアナログまたはバリアントによる処理の、白血球として同定可能な、内皮に接着した細胞のパーセンテージを減少させる能力;非処理群に比較して、アネキシンA5のアナログまたはバリアントによる処理の、白血球として同定可能な、培地中の細胞のパーセンテージを減少させる能力である。いずれかの場合において、アネキシンA5のアナログまたはバリアントは、これらの効果のいずれかまたは両方の減少において、アネキシンA5の効果の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%または約100% を有する。
【0086】
別の適切な試験は以下である:
1.手術前の3週間、高脂肪の餌で与えられApoE*3-Leidenマウスを維持する;
2.手術の1日前、または手術の日、1 mg/kg bw/日のアネキシンA5、あるいはモル同等量のまたはアネキシンA5の機能アナログまたはバリアント、あるいはビヒクルのみの腹腔内注射でマウスを処理する;
3.下部大静脈を、同腹子から共通の頚動脈に移植する:
4.静脈移植28日後にマウスを殺処分し、血管組成物および静脈移植血管のサイズを調査する;
5.アネキシンA5で処理したマウスで取得された結果と、アネキシンA5の機能アナログまたはバリアントで処理されたもの、ならびに非処理マウスを比較する。関連するパラメーターは:
非処理群に比較して、アネキシンA5のアナログまたはバリアントによる処理の、静脈移植血管壁における白血球の数を減少させる能力;
非処理群に比較して、アネキシンA5のアナログまたはバリアントによる処理の、静脈移植血管肥厚、すなわち長軸断片の内膜形成領域を減少させる能力である。いずれかの場合において、アネキシンA5のアナログまたはバリアントは、これらの効果のいずれかまたは両方の減少において、アネキシンA5の効果の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%または約100%を有する
【実施例】
【0087】
以下の実施例は、本発明の特定の実施態様を示すことに含まれる。以下の実施例に開示される技術は、本発明の実施において良好に機能することが発明者により発見された技術を示すものであり、その実施のための好ましい様式を構成すると考えることができることは、当業者により理解されるべきである。しかし、本開示に照らして、開示される特定の実施態様において多くの改変を行うことができ、それにより本発明の精神および範囲から逸脱することのないような結果または類似の結果を取得することを、当業者は理解するべきである。
【0088】
実施例1:マウス静脈モデル
CABGのマウスモデルにおいて、静脈移植血管をドナーマウスより採取する。レシピエントマウスにおいて、周辺組織から頚動脈を遊離させ、2個の動脈クランプの設置により血流を停止させる。その後2個の動脈クランプの間で血管を切開し、静脈移植血管を、2個の動脈クランプの間にフィットするように縫合する。この手順が終了する際に、クランプを除去し、血流を回復させる。モデルの詳細な記載は、出版されている(Zou et al., 1998)。
【0089】
4週間経過後、静脈移植血管中に新生内膜が形成される。内膜新生の部分を、マウスの殺処分後解剖学的に測定する。使用したマウスが、脂質異常症、例えば、高脂肪餌を与えられたapoE (-/-)マウス、またはやはり高脂肪餌を与えられたapoE*3-Leidenマウスであれば、内膜新生は、通常のマウスよりもより迅速に進行するであろう。そのようなマウスでは、病変は、内皮侵食、プラーク内出血および浸透の痕跡、すなわち患者において発生する可能性のあるものに類似した結果がみられる可能性があるほどに重篤になるかもしれない。
【0090】
マウス静脈移植血管における内膜新生の範囲を、アネキシンA5を伴う治療により、顕著に減少させることができる。腹腔内に1 mgのアネキシンA5/kg体重を毎日注射することにより、少なくとも20%血管新生が減少し、治療の効果を示す。
【0091】
実施例2:マウス血管周囲カフモデル
マウスの大腿動脈周囲に設置したカフは、迅速な内膜新生の進行をもたらすであろう。このモデルは、PCIを原因とする新生内膜形成のモデルとして使用されており、抗再狭窄薬の効果を評価するために使用されている(Pires et al., 2006)。新生内膜病変は、平滑筋細胞を含むであろうが、特に脂質異常症であるマウスにおいて手順を実行した場合、病変への白血球細胞の循環もまたもたらされるであろう。病変の進行は迅速であり、顕著な病変は、1週間以内にすでに見られる。
【0092】
マウス静脈移植血管における内膜新生の範囲を、アネキシンA5を伴う治療により、顕著に減少させてよく、ならびに/あるいは、マクロファージのような白血球として同定可能な、表皮に接着した、および/または培地中に存在する細胞の総数のパーセンテージを、顕著に減少させてよい。腹腔内に体重1 kgあたりアネキシンA5を1 mg毎日注射することにより、少なくとも20%血管新生が減少し、治療の効果を示す。
【0093】
概要
虚血組織への正常な血流の回復を目的とした外科的インターベンションの望ましくない効果は、PCIにより拡張された血管の再狭窄、または狭窄動脈セグメントのバイパスに使用される移植血管における再狭窄である。再狭窄の動物モデルにおいて、アネキシンA5が再狭窄の進行を軽減したことは驚くべき発見である。
【0094】
実施例3:マウス血管周囲カフモデル−実験結果
(ステント設置を伴うまたは伴わない)バルーン血管形成は、狭心症または心筋梗塞を有する患者における、例えば虚血性心筋への血流を回復する一般的な方法である。この手順により、再狭窄に至るかもしれない拡張した血管セグメントにおける炎症が引き起こされる、すなわち拡張した血管セグメントは、いわゆる内膜新生の進行により再び狭窄となる。この現象は、拡張した血管セグメントにステントを設置しなければ、3ヶ月から12ヶ月以内に、患者の30%から50%の多さで繰り返し血行再建術の必要に至る。露出金属ステントにより再狭窄率を減少させることができるが、15%から30%は3ヶ月から12ヶ月以内にさらに血行再建術が必要であろう。
【0095】
マウスの大腿動脈周囲における血管周囲プラスチックカフの設置は、新生内膜形成により引き起こされる炎症の実験モデル、すなわち再狭窄のモデルである。出願人は、このモデルにおいてアネキシンA5が新生内膜形成に有効であるかどうかを試験した。
【0096】
実験
オスApoE*3 Leidenマウスに、実験手順前の3週間、やや高コレステロールな餌を与え、実験期間の最後まで継続する。手術の1日前、血漿コレステロール、トリグリセリドおよび体重に基づき、治療群の一つにおいてマウスを任意抽出した。1 mg/kg体重/日のアネキシンA5による処理(腹腔内注射)を、カフ設置の1日前開始し、実験期間毎日継続した。0日目に手術を実施する、すなわち非狭窄性カフを、マウスのそれぞれの大腿動脈の周囲に設置した。カフ設置3日後にマウスを殺処分した。
【0097】
カフ設置の外科手順
ミダゾラム (5 mg/kg, Roche, Woerden, The Netherlands)、メデトミジン(0.5 mg/kg, Orion, Espoo, Finland)およびフェンタニル(0.05 mg/kg, Janssen, Berchem, Belgium)を組み合わせた腹腔内投与により、手術前にマウスを麻酔した。この麻酔カクテルにより、少なくとも1時間、完全に昏睡させた。両足の内側の毛を剃り、アルコール(70%)で手術領域を滅菌した後、脚の内側を長軸方向に1 cm切開した。次に、3 mm長の大腿動脈を、大腿神経および大腿動脈から遊離させて切断した。大腿動脈を、動脈を注意深く操作するための6/0シルクひも(6/0 silk ligature (0.7 metric B/BRAUN, Tuttlingen, Germany))でループさせた。非狭窄性微細内径ポリエチレンチューブ(Portex, Kent, UK; 内径0.40 mm、外径0.80 mmおよびおよそ2 mm長)を、長軸方向に開放し、大腿動脈周辺でゆるく軸につけた。カフを、6/0シルクひの結び目で閉ざした。皮膚を、連続した縫合で閉じた。手術後、アチパメゾールおよびフルマゼニルで、麻酔を皮下で遮断した。少なくとも4時間、加熱パッドの上のクリーンな籠に、動物を設置した。
【0098】
動物の殺処分
解剖学的解析のために、カフ設置3日後、動物を殺処分した。麻酔(ミダゾラム/メデトミジン/フェンタニル)および血液サンプリング後、胸部を開き、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中3.7%のホルムアミド(wt/vol)による緩やかな圧還流(100 mmHg)を、左心室中の心穿刺により5分間実行した。還流後、カフした大腿動脈を回収し、PBS中3.7%のホルムアミド(wt/vol)で一晩固定し、パラフィンに埋め込んだ。解剖学的解析のために、カフした大腿動脈セグメントの全長から連続切片(5-μm厚)を採取した。
【0099】
血液サンプリング
尾から(任意抽出に対する手術の1日前)、または大静脈により(殺処分)、K
2EDTAキャピラリーチューブ(Microvette, Sarstedt, Germany)に血液を回収した。キャピラリーチューブを30分間4 °Cで冷却保持し、その後冷却4 °C遠心により6000 RPM (1200 G)で10分間遠心した。その後血漿をさらなる解析のためにアリコート化した。殺処分時、1.5 mlポリプロピレンチューブ(Eppendorf)中に血漿をアリコート化し、20 μlの1サンプルはコレステロールおよびトリグリセリド解析のため、残りの血漿を予備解析のためのものとした。サンプルを- 80 °Cで保存した。
【0100】
コレステロールおよび総トリグリセリドレベルを、手術の1日前および殺処分時に採取した血漿サンプル中で測定した。総血漿コレステロールを、キット1489437 (Roche Diagnostics, Almere, The Netherlands)で酵素学的に測定し、総トリグリセリド濃度を、キット148872 (Roche Diagnostics, Almere, The Netherlands)で測定した。
【0101】
血管組成物
カフ化大腿動脈における白血球の数(抗CD45抗体1:200希釈、Pharmingen, San Diego, USA)、マクロファージ(AIA 31240マクロファージ染色1:3000希釈、Accurate Chemical, Wesbury, USA)、および腫瘍壊死因子αを発現する細胞(腫瘍壊死因子α染色1:200希釈、BioLegend, San Diego, CA, USA) 、および単球化学走性タンパク質-1(monocyte chemotactic protein-1)(単球化学走性タンパク質-1染色1:1000希釈、Santa Cruz Biotechnology, Inc., Santa Cruz, CA, USA)に関して、免疫細胞化学的および解剖形態学的解析により、血管組成物を解析した。
【0102】
結果
カフ化大腿動脈病変の血管組成物
白血球として同定可能な、内皮に接着した細胞総数のパーセンテージは、ビヒクル群(34.2±3.0%)に比較して、組換えヒトアネキシンA5処理群において9.69±8.9%に、71.3% (p=0.015)有意に減少した。白血球として同定可能な、培地中の細胞総数のパーセンテージは、ビヒクル群(19.55±4.6%)に比較して、組換えヒトアネキシンA5処理群において6.1±2.6%に、69.0% (p=0.031)有意に減少した(
図1)。
【0103】
単球およびマクロファージ
マクロファージとして同定可能な、内皮に接着した細胞総数のパーセンテージは、ビヒクル群(24.5±3.5%)に比較して、組換えヒトアネキシンA5処理群において11.9±2.3%に、51.4% (p=0.014)有意に減少した。マクロファージとして同定可能な、培地中の細胞総数のパーセンテージは、ビヒクル群(14.2±5.5%)に比較して、組換えヒトアネキシンA5処理群において1.8±0.9%に、87.3% (p=0.018)有意に減少した(
図2)。
【0104】
炎症細胞およびSMCのようなMCP-1を発現する細胞として同定可能な、内皮に接着した細胞総数のパーセンテージは、ビヒクル群(49.1±2.2%)に比較して、組換えヒトアネキシンA5処理群において33.9±3.1%に、31.0% (p=0.003)有意に減少した。MCP-1を発現する細胞として同定可能な、培地中の細胞総数のパーセンテージは、ビヒクル群(31.1±1.8%)に比較して、組換えヒトアネキシンA5処理群において14.7±2.8%に、52.7% (p=0.001)有意に減少した(
図3)。TNFαを発現する細胞総数もまた、対照群に比較して処理群で有意に減少した。
【0105】
結論
これらの実験は、この炎症誘発血管疾患のモデルにおける、アネキシンA5の抗炎症効果を明確に示す。(血管壁における白血球の蓄積として測定される)炎症は、アネキシンA5処理により顕著に阻害された。さらに、アネキシンA5はまた、前炎症サイトカインMCP-1に対して陽性染色である細胞がほとんどないように、活性化される炎症細胞の数を有意に減少する。この結果は、アネキシンA5が、(ステント設置を伴うまたは伴わない)バルーン血管形成に続く再狭窄の要望に有効な処理であることを協力にサポートする。
【0106】
実施例4:マウス静脈移植血管モデル−実験結果
静脈移植血管、狭窄した血管セグメントのバイパス化は、虚血化した組織に対する血流を回復する方法である。最も一般的な適用は、いわゆる冠動脈バイパスグラフト(GABG)の設置である。今日、この手順は、狭窄の部位がカテーテルベースのインターベンションに適さない患者における虚血性心筋に対する血流を回復するために一般的である。静脈移植血管を動脈循環系に設置する場合、その形態は、動脈循環系における高血圧および血流速度に適応するであろう。この手順は有効であり、冠状心臓疾患を有する多くの患者を救ってきたが、再狭窄、すなわち移植した静脈が、血流を阻害するであろう内膜新生を進行させる過程のリスクに関連している。出願人は、CABGのマウスモデルにおける新生内膜形成に、アネキシンA5が有効であるかどうかを調査した。28日間持続したこの実験において、出願人は、ヒトおよびマウス両方のアネキシンA5を使用した。これは、ヒトタンパク質が、最終的な処理効果をマスクするかもしれないマウスの非特異的免疫反応を引き起こすかもしれないためである。
【0107】
実験
オスApoE*3 Leidenマウスに、コレステロールリッチで高脂肪の餌を与え、高コレステロール血症を誘導した。その餌は、(その両方が血漿コレステロールレベルの上昇をもたらす、腸内コレステロール吸収の改善、および胆汁酸合成の抑制をもたらす)0.05%コール酸塩、ならびに1%コレステロール(ならびに20% カゼイン、1%コリン塩化物、0.2% メチオニン、15%ココアバター、40.5%スクロース、10%コーンスターチ、1% コーン油、5.1% セルロースおよび5.1%ミネラル混合物)を含んだ。マウスは、手術前3週間その餌を与えられ、その餌を実験全体の間を通して継続した。マウスは、HClでpH 2.8に酸性化した飲料水を与えられた。実験全体の間、全ての動物は不断で食物および水を受け取った。
【0108】
処理
この実験において、3つの異なる治療群に実験を実行した。
−対照群、ビヒクルのみ(リン酸緩衝生理食塩水(PBS))を受け取り、静脈移植血管手術を実行する。
−治療群I、静脈移植血管手術を実行し、手術の日から開始して、腹腔内注射で組換えヒトアネキシンA5を濃度1 mg/kg/日で受け取る。
−治療群II、静脈移植血管手術を実行し、手術の日から開始して、腹腔内注射で組換えマウスアネキシンA5を濃度1 mg/kg/日で受け取る。
【0109】
静脈移植の手術手順
ミダゾラム、メデトミジンおよびフェンタニルを組み合わせた腹腔内投与により、手術前にマウスを麻酔した。この麻酔カクテルにより、少なくとも1時間、完全に昏睡させた。首領域の毛を剃り、アルコール(70%)で手術領域を滅菌した後、首の前方に長軸方向1 cm切開した。右総頸動脈を、外側末端の基部側末端に向かう分岐からその周囲を遊離させて切断した。血管を、8.0シルクひも(B/BRAUN, Tuttlingen, Germany)で2回連結させ、中央の結びの間で切断した。カフを、両端にわたって設置し、その後これらをカフにわたり反転させ、8.0シルクひもに連結させた。同腹子を、下大静脈に対するドナーとして使用した。注意深く回収した下大静脈を、一時的に100 U/mlのヘパリンを含む0.9% NaCl中に4 °Cで保存して凝固を防止し、動脈の末端の間に設置した。結合部部分を8.0シルク縫合で一緒に連結した。心拍により、グラフト化の成功を確認した。手術後、アチパメゾール(2.5 mg/kg, Roche, Woerden, The Netherlands) およびフルマゼニル(0.5 mg/kg Orion, Espoo, Finland)で、麻酔を皮下で遮断した。少なくとも4時間、加熱パッドの上のクリーンな籠に、動物を設置した。
【0110】
動物の殺処分
カフ化動脈ではなく静脈移植血管を回収、固定、切片化および染色したことを除き、殺処分を実施例3に記載されているように実行した。
【0111】
血液サンプリング
血液サンプリング、ならびにコレステロールおよび総トリグリセリド解析を、実施例3に記載されているように実行した。
【0112】
静脈移植血管肥厚の解析
静脈移植血管肥厚を、静脈移植血管の6個の等間隔垂直切断連続切片を使用して定量化した。
【0113】
白血球
免疫細胞化学的および解剖形態学的解析により、血管組成物を解析した。白血球を、抗CD45抗体(Pharmingen, San Diego, USA)に対する反応性により同定し、高出力フィールド(high power field)ごとに陽性細胞の数を定量化した。
【0114】
結果
静脈移植血管肥厚
静脈移植血管肥厚におけるアネキシンA5の役割を研究するために、(1 mg/kg、150 μlビヒクル中に溶解した)組換えヒトアネキシンA5を、異なる群(群ごとにn=10マウス)に腹腔内注射により毎日投与した。ビヒクルのみの群を対照群として使用した(n=10マウス)。内腔と外膜の間の領域の測定による平均静脈移植血管肥厚を、手術28日後、各群に対して定量化した。静脈移植血管肥厚は、ビヒクル群(0.25±0.05 mm
2)に比較して、組換えヒトおよびマウスアネキシンA5処理群において0.13±0.01 mm
2 (p=0.006)に48%、ならびに0.15±0.01 mm
2 (p=0.018)に40%、有意に減少した(
図4)。
【0115】
ビヒクル群(0.38±0.03 mm
2)に比較して、より大きい内腔領域が組換えヒト(0.44±0.03 mm
2、p=0.126)およびマウス(0.41±0.04 mm
2、p=0.886)アネキシンA5処理群において見られた。
【0116】
白血球
炎症のマーカーとして28日後に静脈移植血管壁中の白血球の数を数え、ビヒクル群(53.1±6.1細胞)に比較して、組換えヒトアネキシンA5処理群(28.8±2.3細胞、p=0.003) において45.8%、マウス(30.9±3.0細胞、p=0.025)アネキシンA5処理群において41.8%、白血球の数が有意に減少する結果となった。
【0117】
結論
静脈移植血管における内膜新生の迅速な進行は、再狭窄に至る臨床上の問題点であり、すなわち静脈移植血管の内腔部分が減少し、血流が制限される。この実験は、ヒトまたはマウスのアネキシンA5のいずれかを使用するアネキシンA5治療が、静脈移植血管における新生内膜増殖を減少させ、内腔部分の狭まりを防止したことを明確に示している。内膜新生の迅速な進行は、炎症進行過程であり、アネキシンA5の有益な効果が、(グラフトにおける白血球の有益な蓄積として観察され、実施例3に示されるように)治療の抗炎症効果につながると思われる。ヒトおよびマウスのアネキシンA5の両方より同様の結果が得られ、ヒトアネキシンA5は治療効果がマスクされる可能性があるマウスにおける非特異的な免疫反応を全く引き起こさないことが示された。この結果は、アネキシンA5が、静脈移植血管再狭窄を防止するために有効な治療物質であることを強くサポートしている。
【0118】
本明細書に記載され、特許請求の範囲として請求される全ての組成物を、本開示に照らした過度の実験を伴わず実施し、実行することができる。本発明の組成物および方法は、好ましい実施態様に関して記載される一方、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された組成物および/または方法に、ならびに方法の工程または一連の工程において、バリアントを適用してよいことは、当業者に明らかであろう。より特異的に、同じまたは類似の結果を達成できる限りにおいて、化学的および生理学的両方に関連するある薬剤を、本明細書に記載の薬剤と置換してよいことは明らかであろう。そのような、当業者に明らかな類似の置換体および改変体は、添付の請求項に規定されるように、本発明の精神、範囲、および概念の中にあるとみなされる。
【0119】
以下の参照文献が、例示的な手続または他の詳細な、本明細書における記載に対する補足を提供する程度に、本明細書に参照して特に取り込まれる。
[参考文献]