(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5964379
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】清掃装置および清掃装置を含むシステム
(51)【国際特許分類】
B08B 11/00 20060101AFI20160721BHJP
B08B 1/00 20060101ALI20160721BHJP
B25J 11/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
B08B11/00 Z
B08B1/00
B25J11/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-206658(P2014-206658)
(22)【出願日】2014年10月7日
(65)【公開番号】特開2016-73938(P2016-73938A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2015年8月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100159684
【弁理士】
【氏名又は名称】田原 正宏
(72)【発明者】
【氏名】井▲崎▼ 真
【審査官】
芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2004/0103916(US,A1)
【文献】
特開平09−234431(JP,A)
【文献】
実開平06−064878(JP,U)
【文献】
国際公開第2010/050217(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 11/00
B08B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除布(33)が格納された格納部(22)と、
該格納部から前記掃除布を引出す引出部(34)と、
前記格納部と前記引出部との間に配置された掃除布セット機構部(40)と、を具備し、
該掃除布セット機構部は、平坦部(41)と、前記引出部により引出された掃除布と一緒に前記平坦部上において昇降する昇降部材(42)と、該昇降部材の上昇位置と下降位置との間の位置まで前記平坦部から突出する突出部(49)とを含んでおり、
前記昇降部材が前記上昇位置にあるときには、前記掃除布は前記突出部の先端に係合せず、前記掃除布を引出可能であり、
前記昇降部材が前記下降位置にあるときには、前記突出部が前記掃除布に係合し、前記掃除布は移動不能であり、前記突出部に係合された前記掃除布を用いて清掃を行う、清掃装置(20)。
【請求項2】
さらに、前記昇降部材が前記上昇位置にあるときに、前記掃除布セット機構部における前記掃除布に洗浄液を噴出する洗浄液噴出部(39)を具備する、請求項1に記載の清掃装置(20)。
【請求項3】
ロボット(11)と、
光学器械(12)と、
請求項1または2に記載の清掃装置とを具備し、
前記昇降部材が前記下降位置にあるときには、前記ロボットによって、前記光学器械を前記突出部に係合された前記掃除布に押当てて前記光学器械を清掃するようにした、システム(1)。
【請求項4】
前記清掃装置は前記ロボットに装着されており、前記光学器械は固定位置に配置されている、請求項3に記載のシステム(1)。
【請求項5】
前記光学器械は前記ロボットに装着されており、前記清掃装置は固定位置に配置されている、請求項3に記載のシステム(1)。
【請求項6】
前記清掃装置が前記ロボットに着脱可能である、請求項4に記載のシステム(1)。
【請求項7】
前記ロボットのプログラムによって一定のサイクル毎に、または前記光学器械による検出エラーが所定の回数を超えた場合に、前記光学器械を清掃するようにした、請求項3に記載のシステム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃装置に関する。さらに、本発明は、そのような清掃装置を含むシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットに備えられた光学器械、例えばカメラによりワークを撮像し、撮像された画像を解析してロボットを動作させるシステムが広範に普及している。このようなシステムを長時間使用すると、光学器械、例えばカメラのレンズが外部環境などにより汚染され、鮮明な画像が撮像できなくなる。その結果、画像の解析を良好に行えなくなる。このため、ロボットがしばしば停止し、システムの稼働率が低下する事態が起こる。従って、従来技術においては、操作者が光学器械を定期的に清掃する必要があった。
【0003】
この点に関し、特許文献1には、光学部品を自動的に清掃する清掃装置が開示されている。特許文献1においては、コンベアの供給方向に沿って、吹付装置、加湿装置および清拭装置が順番に配置されている。そして、コンベア上を供給される光学部品には吹付装置により高圧空気が吹付けられ、次いで、加湿装置により光学部品が加湿され、最終的に、清拭装置の拭取部材によって光学部品が拭取られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-075241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、吹付装置、加湿装置および清拭装置をコンベアの供給方向に沿って配置する必要があるので、これらの装置が占めるスペースが大きくなり、システム全体が大型化する。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、大型化させることなしに、稼働率を向上させられる清掃装置、およびそのような清掃装置を含むシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、掃除布が格納された格納部と、該格納部から前記掃除布を引出す引出部と、前記格納部と前記引出部との間に
配置された掃除布セット機構部と、を具備し、該掃除布セット機構部は、平坦部と、前記引出部により引出された掃除布と一緒に前記平坦部上において昇降する昇降部材と、該昇降部材の上昇位置と下降位置との間の位置まで前記平坦部から突出する突出部とを含んでおり、前記昇降部材が前記上昇位置にあるときには、
前記掃除布は前記突出部の先端に係合せず、前記掃除布を引出可能であり、前記昇降部材が前記下降位置にあるときには
、前記突出部が前記掃除布に係合し、
前記掃除布は移動不能であり、前記突出部に係合された前記掃除布を用いて清掃を行う、清掃装置が提供される。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、さらに、前記昇降部材が前記上昇位置にあるときに、前記掃除布セット機構部における前記掃除布に洗浄液を噴出する洗浄液噴出部を具備する。
3番目の発明によれば、ロボットと、光学器械と、1番目または2番目の発明の清掃装置とを具備し、前記昇降部材が前記下降位置にあるときには、前記ロボットによって、前記光学器械を前記突出部に係合された前記掃除布に押当てて前記光学器械を清掃するようにした、システムが提供される。
4番目の発明によれば、3番目の発明において、前記清掃装置は前記ロボットに装着されており、前記光学器械は固定位置に配置されている。
5番目の発明によれば、3番目の発明において、前記光学器械は前記ロボットに装着されており、前記清掃装置は固定位置に配置されている。
6番目の発明によれば、4番目の発明において、前記清掃装置が前記ロボットに着脱可能である。
7番目の発明によれば、3番目の発明において、前記ロボットのプログラムによって一定のサイクル毎に、または前記光学器械による検出エラーが所定の回数を超えた場合に、前記光学器械を清掃するようにした。
【発明の効果】
【0008】
1番目の発明においては、吹付装置、加湿装置および清拭装置をコンベアの供給方向に沿って配置した従来技術の装置と比較して小型の清掃装置を提供できる。
2番目の発明においては、洗浄液を用いるので、乾拭きのみでは解消できない汚れにも対処できる。
3番目の発明においては、清掃装置によって光学器械、例えばカメラを清掃できるので、光学器械が汚染されることはなく、画像の解析が不可能になって、ロボットが停止することはない。このため、システムの稼働率を向上させられる。また、操作者が光学器械を手動で清掃する必要がないので、操作者の負担を減らすことができる。さらに、清掃装置は比較的小型であるのでシステムが大型化するのを避けられる。
4番目の発明においては、清掃装置をロボットで任意の位置に移動させられるので、複数の光学器械をが固定されている場合であっても、単一の清掃装置で複数の光学器械を清掃できる。
5番目の発明においては、光学器械を備えたロボットが複数ある場合であっても、単一の清掃装置で複数の光学器械を清掃できる。
6番目の発明においては、清掃装置が着脱可能であるので、この清掃装置を用いて、ロボットに備えられた光学器械および固定位置に配置された光学器械の両方を清掃できる。
7番目の発明においては、光学器械を自動的に清掃できるので、光学器械を汚染されていない状態に常に保つことができる。
【0009】
添付図面に示される本発明の典型的な実施形態の詳細な説明から、本発明のこれら目的、特徴および利点ならびに他の目的、特徴および利点がさらに明解になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に基づく清掃装置とロボットとを含むシステムを示す図である。
【
図3】
図1に示される清掃装置の他の斜視図である。
【
図4】本発明に基づく清掃装置とロボットを含むシステムの動作を示すフローチャートである。
【
図5】システムの動作を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は本発明に基づく清掃装置とロボットとを含むシステムを示す図である。
図1に示されるシステム1は、ロボット11と、ロボット11のハンドに備えられた光学機器12と、光学機器12を清掃する清掃装置20とを主に含んでいる。光学機器12は、例えばカメラまたは視覚センサであり、以下においては、光学機器12がカメラ12であるもとして説明する。また、ロボット11および清掃装置20は制御装置10に接続されており、ロボット11および清掃装置20は制御装置10によって制御される。
【0012】
図2は
図1に示される清掃装置の斜視図であり、
図3は
図1に示される清掃装置の他の斜視図である。
図2および
図3に示される清掃装置20は概ね同じ状態であり、
図3に示される掃除布33が
図2では排除されている点が異なる。
【0013】
図1から
図3に示されるように、清掃装置20は複数の開口部が形成されたベース21を含んでいる。図示される実施形態においては、ベース21の開口部にボルトなどを通すことによって、清掃装置20は例えば床部などに固定されている。
【0014】
図示されるように清掃装置20のベース21には、格納部22が設置されている。格納部22には、清掃布33の巻回ローラ31が格納されている。さらに、ベース21には、巻回ローラ31から清掃布33を引出す引出部34が設置されている。引出部34は巻取ローラ32を含んでおり、引出された清掃布33は巻取ローラ32に巻取られる。清掃布33は、織布または不織布のいずれであってもよく、清掃布33が他の構成であってもよい。
【0015】
さらに、格納部22から巻出された清掃布33を上方に傾斜させる第一案内部23が格納部22に隣接して配置されている。そして、清掃布33を下方に傾斜させる第二案内部24が引出部34に隣接して配置されている。
【0016】
さらに、掃除布セット機構部40が第一案内部23と第二案内部24との間に配置されている。
図2を参照すると、掃除布セット機構部40は、第一案内部23および第二案内部24の上端と概ね同じ高さにある平坦部41と、平坦部41上において昇降する昇降部材42とを主に含んでいる。昇降部材42は昇降部45によって
図1に示される上昇位置と
図3に示される下降位置との間で昇降される。
【0017】
また、
図2から特に分かるように、昇降部材42の中心には、略矩形の貫通孔43が形成されている。また、平坦部41には、昇降部材42の貫通孔43を通って延びる突起部49が設けられている。
図2に示される突起部49の断面は略円形であるが、突起部49の断面が他の形状、例えば貫通孔43に比例する矩形であってもよい。突起部49は、昇降部材42の上昇位置と下降位置との間の位置まで平坦部41から上方に突出している。突起部49は昇降部材42の上昇位置よりもわずかながら低い位置まで突出しているのが好ましい。
【0018】
図1および
図2から分かるように、第一案内部23に隣接する平坦部41の一側には第一ローラ51が備えられている。そして、第一ローラ51に隣接する貫通孔43の一側には第二ローラ52が備えられており、貫通孔43の他側には第三ローラ53が備えられている。さらに、第二案内部24に隣接する平坦部41の他側には第四ローラ54が備えられている。
【0019】
引出部34によって巻回ローラ31から引出された清掃布33は第一ローラ51〜第四ローラ54の全てに係合して巻取ローラ32まで延びている。
図1から特に分かるように、清掃布33は、第一ローラ51の下方を通過し、第二ローラ52および第三ローラ53の上方を通過し、第四ローラ54の下方を通過している。
【0020】
さらに、
図1に示されるように、昇降部材42の一部から水平方向に腕木37が延びている。そして、腕木37の先端には傾斜部材38が取付けられている。さらに、洗浄液を噴出する洗浄液噴出部39が傾斜部材38に対して垂直に取付けられている。洗浄液噴出部39は図示しない洗浄液源に接続されているものとする。洗浄液は、例えばカメラ12が清掃布33による乾拭きのみでは解消できない汚れを含むときに噴出される。
【0021】
図4は本発明に基づく清掃装置とロボットとを含むシステムの動作を示すフローチャートである。また、
図5はシステムの動作を説明するための斜視図である。以下、これら図面を参照しつつ、本発明の清掃装置を含むシステムの動作について説明する。なお、
図4に示される動作は所定の制御周期毎に実施されるものとする。
【0022】
はじめに、
図4のステップS11においては、ロボット11を駆動してカメラ12を撮像位置まで移動させる。撮像位置は、例えば図示しないワークの上方位置である。次いで、ステップS12において一定のサイクルが終了したかまたは所定時間が経過したか否かが判定される。一定のサイクルとは、ロボット11およびカメラ12を用いて行われる所定の作業のサイクルまたは予め定められた別のサイクルである。一定のサイクルが終了していない場合または所定時間が経過していない場合には、ステップS13に進む。
【0023】
ステップS13においては、カメラ12でワークなどを撮像する。そして、ステップS14では、撮像された画像が良好であったか否かが判定される。画像が良好であるか否かについては、例えば制御装置10内の画像処理部(図示しない)が適切に画像処理を行えるか否かに基づいて判断される。そして、良好な画像が取得できた場合には、カメラ12が全く汚染されていないと判断できる。このような場合には、ステップS16に進んで、所定の作業を実行する。
【0024】
これに対し、ステップS14において画像が良好でないと判定された場合にはステップS15に進む。ステップS15においては、画像が良好でないと判定されたNG回数が所定回数を超えたか否かがさらに判定される。NG回数は制御装置10の記憶部(図示しない)に記憶されるものとする。そして、NG回数が所定回数を超えていない場合には、カメラ12がそれほど汚染されておらず、他の外的要因により良好な画像が取得できなかったと判断できる。このような場合には、ステップS13に戻り、カメラ12が画像を再度撮像する。
【0025】
これに対し、ステップS15においてNG回数が所定回数を超えた場合には、カメラ12がかなり汚染されていると判断できる。また、ステップS12において、一定のサイクルが終了した場合または所定時間が経過した場合には、カメラ12の汚染が進行していると判断できる。このような場合には、ステップS21に進んで、カメラ12を清掃装置20によって清掃する。
【0026】
ステップS21においては、はじめに、ロボット11を駆動して、カメラ12を清掃装置20近傍まで移動させる。そして、ステップS22においては、掃除布セット機構部40の昇降部材42を
図1の矢印A1の方向に前述した上昇位置まで上昇させる。これにより、掃除布33は、突出部49の先端に係合しないようになる。従って、ステップS23において引出部34を駆動すると、掃除布33を矢印A2の方向に所定量だけ引出すことができる。
【0027】
次いで、ステップS24においては、洗浄液噴出部39から所定量だけ洗浄液を噴出する。
図1から分かるように、洗浄液は、第二ローラ52と第三ローラ53との間の掃除布33、つまり、突出部49の先端に対応した位置にある掃除布33に噴出される。なお、カメラ12の汚染の程度があまり高くないと判断される場合には、ステップS24の処理を省略してもよい。
【0028】
次いで、ステップS25においては、昇降部材42を
図5の矢印A4の方向に前述した下降位置まで下降させる。これにより、
図2、
図3および
図5を比較して分かるように、突出部49はその先端に掃除布33を係合させたまま、昇降部材42の貫通孔43から突出することになる。昇降部材42が下降位置にあるときには、突出部49の先端が掃除布33に係合しているので、掃除布33が移動することはない。
【0029】
次いで、ステップS26においては、
図5の矢印A5で示されるように、ロボット11を駆動して、突出部49の先端に係合した掃除布33にカメラ12を接触させる。そして、ステップS27においては、掃除布33をカメラ12に接触させたまま、ロボット11を所定距離だけ水平方向に往復運動させ、それにより、カメラ12を清掃する。なお、ロボット11が他の動作により、カメラ12を清掃してもよい。
【0030】
再び
図4を参照して、カメラ12が清掃されると、ステップS17に進む。ステップS17においては、カメラ12が既に清掃されているので、ステップS15で使用されたNG回数をゼロにリセットしする。そして、ステップS11の処理まで戻る。
【0031】
このように、本発明においては、清掃装置20を用いてカメラ12を定期的に自動で清掃している。このため、カメラ12を汚染されていない状態に常に保つことができる。このため、画像の解析が不可能になることはなく、ロボットが停止することもない。それゆえ、本発明においては、システム1の稼働率を向上させられる。また、操作者がカメラ12を手動で清掃する必要がないので、操作者の負担を減らすこともできる。
【0032】
さらに、本発明の清掃装置20は従来技術の吹付装置、加湿装置および清拭装置を含む必要がない。このため、吹付装置、加湿装置および清拭装置をコンベアの供給方向に沿って配置した従来技術の装置と比較して小型である。それゆえ、本発明においては、システム1が大型化するのを避けられる。
【0033】
また、工場などにおいては、カメラ12を備えた同様なロボット11が複数稼働している。そのような場合であっても、本発明の単一の清掃装置20を用いて複数のカメラ12を順次清掃できるのが分かるであろう。
【0034】
ところで、
図6および
図7は光学器械を清掃する斜視図である。これら図面から分かるように、カメラ12のレンズ13(光学部品)は通常は光透過性のカバー12aに被覆されている。
図6においては、清掃装置20はカメラ12のカバー12aを清掃している。これに対し、
図7においては、カメラ12のカバー12aが取外され、清掃装置20はカメラ12のレンズ13を直接的に清掃している。このように本発明の清掃装置20はカバー12aを清掃してもよく、レンズ13を清掃してもよい。当然のことながら、清掃装置20はカメラ12の他の部位や、ロボット11の一部分、例えばハンドを清掃することも可能である。
【0035】
図1等に示される実施形態においては、カメラ12がロボット11に取付けられ、清掃装置20が固定されている。しかしながら、図示しない実施形態においては、清掃装置20がベース21の開口部にボルトなどを通すことによってロボット11に取付けられ、カメラ12が床部などに固定されていてもよい。この場合には、清掃装置20をロボットで任意の位置に移動させられるので、複数のカメラ12をが固定されている場合であっても、単一の清掃装置20で複数のカメラ12を清掃することが可能である。
【0036】
また、清掃装置20はベース21の開口部にボルトなどを通すこと以外の方法によって床部やロボット11に取付けられていてもよい。さらに、清掃装置20が着脱可能であるのが好ましい。このような場合には、単一の清掃装置20を床部などに固定してロボット11に備えられたカメラ12を清掃する。そして、この清掃装置20を床部から取外してロボット11に取付け、別途固定されたカメラ12を清掃することも可能である。
【0037】
典型的な実施形態を用いて本発明を説明したが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなしに、前述した変更および種々の他の変更、省略、追加を行うことができるのを理解できるであろう。
【符号の説明】
【0038】
1 システム
10 制御装置
11 ロボット
12 光学機器
12a カバー
13 レンズ
20 清掃装置
21 ベース
22 格納部
23 第一案内部
24 第二案内部
31 巻回ローラ
32 巻取ローラ
33 清掃布
34 引出部
37 腕木
38 傾斜部材
39 洗浄液噴出部
40 掃除布セット機構部
41 平坦部
42 昇降部材
43 貫通孔
45 昇降部
49 突出部
51 第一ローラ
52 第二ローラ
53 第三ローラ
54 第四ローラ