【0028】
付記項1.カバーガラス要素の形成方法であって、
それぞれが許容し得る平坦性閾値内の特定の厚さおよび平坦性を有する第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを取得するステップと、
第2のガラスシートをレーザでスコアリングパターンにしたがってスコアリングするステップと、
内側部分を分離し、開口部を画定するために、スコアリングされた第2のガラスシートをエッチングするステップであって、開口部が、寸法および形状においてカバーガラス要素を受けるための電子デバイスの一部分に対応する、エッチングするステップと、
所定の向きで第1および第2のガラスシートを接触させるステップであって、第2のガラスシートの表面が第1のガラスシートの表面に実質的に接触する、第1および第2のガラスシートを接触させるステップと、
第1および第2のガラスシートを合わせて熱接合させて、単一のカバーシートを形成するために、第1および第2のガラスシートをある温度まである圧力で加熱するステップと、
第1のガラスシートからの所定の厚さおよび平坦性の第1の平坦な領域と、第2のガラスシートの少なくとも一部分からの少なくとも1つの縁部領域とを有する少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために単一のカバーシートを機械加工するステップとを備える、カバーガラス要素の形成方法。
付記項2.レーザが、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、またはナノ秒レーザのうちの1つであり、レーザの焦点およびパルス持続時間が、共同してガラスの分子結合を切る、付記項1に記載の方法。
付記項3.少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために単一のカバーシートを機械加工するステップが、
単一のカバーシートをレーザでスコアリングするステップと、
少なくとも1つのカバーガラス要素を分離するために、スコアリングされた単一のカバーシートを化学的にエッチングするステップとを含む、付記項1に記載の方法。
付記項4.レーザが、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、またはナノ秒レーザのうちの1つである、付記項3に記載の方法。
付記項5.単一のカバーシートが、接触感知式ディスプレイ要素を受けるように形成される、付記項1に記載の方法。
付記項6.カバーガラス要素の形成方法であって、
第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを取得するステップであって、第2のガラスシートが、その内部に形成される少なくとも1つの開口部を有する、第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを取得するステップと、
少なくとも1つの開口部を有する第2のガラスシートの表面が、第1のガラスシートの表面に実質的に接触するように、第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを接触させるステップと、
第1および第2のガラスシートを接合させて、組み合わされたカバーシートを形成するために、第1のガラスシートおよび第2のガラスシートをある十分な温度まで加熱するステップと、
第1のガラスシートからの、ある厚さおよび平坦性の第1の平坦な領域と、第2のガラスシートにより少なくとも一部分が形成される少なくとも1つの縁部領域とを有する少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために、組み合わされたカバーシートを機械加工するステップとを備える、カバーガラス要素の形成方法。
付記項7.少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために組み合わされたカバーシートを機械加工するステップが、
複数の個別の小片を形成するために、組み合わされたカバーシートをダイシングするステップと、
少なくとも1つのカバーガラス要素のために、個別の小片のうちの少なくとも1つを所望の形状に機械加工するステップとを備える、付記項6に記載の方法。
付記項8.組み合わされたカバーシートを機械加工するステップが、少なくとも1つのカバーガラス要素の外側縁部を研磨するステップをさらに備える、付記項6に記載の方法。
付記項9.組み合わされたカバーシートを機械加工するステップが、各カバーガラス要素の外側縁部を成形するステップ、丸みをつけるステップ、およびスプライン加工するステップのうちの少なくとも1つのステップをさらに備える、付記項6に記載の方法。
付記項10.機械加工するステップが、組み合わされたカバーシートにレーザで微細破壊を作成するステップと、組み合わされたカバーシートを微細破壊線に沿って割断するステップとを含む、付記項6に記載の方法。
付記項11.機械加工するステップが、組み合わされたカバーシートをレーザでアブレーションするステップを含み、レーザの波長が、組み合わされたカバーシートによって光学的に吸収されるように選択される、付記項6に記載の方法。
付記項12.超音波洗浄器または化学浴のうちの少なくとも1つを用いて第1および第2のシートを加熱前に洗浄するステップと、
加熱された組み合わされたカバーシートを、少なくとも一部の熱応力を防ぐのに十分な速度で、冷却するステップと、
少なくとも1つのカバーガラス要素を機械加工した後、少なくとも1つのカバーガラス要素を化学的に強化するステップとをさらに備える、付記項6に記載の方法。
付記項13.縁部領域の内側開口部が、第2のガラスシートの開口部に対応し、内側開口部が、ディスプレイ要素を受けるように形成される、付記項6に記載の方法。
付記項14.少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために組み合わされたカバーシートを機械加工するステップが、
組み合わされたカバーシートをフェムト秒レーザでスコアリングするステップと、
少なくとも1つのカバーガラス要素を分離するために、スコアリングされた組み合わされたカバーシートを化学的にエッチングするステップとを含む、付記項6に記載の方法。
付記項15.熱接合された第1および第2のガラスシートを備える電子デバイス用のカバーガラス要素であって、第1のガラスシートが、所定の厚さおよび平坦性を有し、第2のガラスシートが、その内部に形成される少なくとも1つの開口部を有し、開口部が、寸法および形状において電子デバイスの一部分に対応し、第1および第2のガラスシートが、所定の向きで接触させられ、ある温度に加熱されて、第1および第2のガラスシートを合わせて接合させて、組み合わされたカバーシートを形成し、組み合わされたカバーシートが機械加工されて、第1のガラスシートからの所定の厚さおよび平坦性の第1の平坦な領域と、第2のガラスシートの開口部からの少なくとも1つの縁部領域とを有する少なくとも1つのカバーガラス要素を形成する、カバーガラス要素。
付記項16.少なくとも1つのカバーガラス要素の内部表面に適合される1つまたは2つ以上のタッチセンサをさらに備える、付記項15に記載のカバーガラス要素。
付記項17.組み合わされたカバーシートがレーザによりスコアリングされた後、少なくとも1つのカバーガラス要素が、組み合わされたカバーシートから化学エッチングによって切断される、付記項15に記載のカバーガラス要素。
付記項18.レーザが、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、またはナノ秒レーザのうちの1つであり、レーザの焦点およびパルス持続時間が、共同してガラスの分子結合を切る、付記項17に記載のカバーガラス要素。
付記項19.第1および第2のシートが、熱接合される前に、超音波洗浄器または化学浴のうちの少なくとも1つを用いて洗浄され、加熱された組み合わされたカバーシートが、組み合わされたカバーシート上で熱応力が発生するのを防ぐのに十分な速度で冷却され、少なくとも1つのカバーガラス要素が、化学的に強化される、付記項15に記載のカバーガラス要素。
付記項20.カバーガラス要素を形成するためのシステムであって、
第1および第2のガラスシートを形成するための少なくとも1つの切断要素と、
少なくとも1つの開口部を第2のガラスシート上にスコアリングするための少なくとも1つのレーザであって、開口部が、寸法および形状においてカバーガラス要素を受けるための電子デバイスの一部分に対応する、レーザと、
少なくとも1つの開口部をスコアリングされた第2のガラスシートから分離する分離装置と、
第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを接触させる保定装置であって、少なくとも1つの開口部を有する第2のガラスシートの表面が、第1のガラスシートの表面に実質的に接触する、保定装置と、
第1および第2のガラスシートを接合させて、組み合わされたカバーシートを形成するために、第1および第2のガラスシートをある十分な温度まで加熱する加熱装置と、
第1のガラスシートからの、ある厚さおよび平坦性の第1の平坦な領域と、第2のガラスシートにより形成される少なくとも1つの縁部領域とを有する少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するための組み合わされたカバーシートを機械加工するための少なくとも1つの機械加工工具とを備える、カバーガラス要素を形成するためのシステム。
付記項21.各カバーガラス要素の外側縁部を滑らかにするための研磨機械をさらに備える、付記項20に記載のシステム。
付記項22.レーザが、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、またはナノ秒レーザのうちの1つであり、レーザの焦点およびパルス持続時間が、共同してガラスの分子結合を切る、付記項20に記載のシステム。
付記項23.分離装置が、スコアリングされた第2のガラスシートを化学的にエッチングして、少なくとも1つの開口部を第2のガラスシートに形成するための化学浴を含む、付記項20に記載のシステム
付記項24.第1および第2のガラスシートを洗浄するための超音波洗浄器または化学浴のうちの少なくとも1つをさらに備え、超音波洗浄器または化学浴のうちの少なくとも1つが、第1および第2のガラスシートを形成するステップと、少なくとも1つの開口部をスコアリングされた第2のガラスシートから分離するステップと、第1および第2のガラスシートを接触させるステップと、組み合わされたカバーシート形成するために第1および第2のガラスシートを加熱するステップと、少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために組み合わされたカバーシートを機械加工するステップとのうちの少なくとも1つの後に、選択的に利用される、付記項20に記載のシステム。
付記項25.熱応力が組み合わされたカバーシート上で発生するのを防ぐのに十分な速度で、加熱された組み合わされたカバーシートを冷却するための冷却要素と、
少なくとも1つのカバーガラス要素を化学的に強化するための化学浴とをさらに備える、付記項20に記載のシステム。
付記項26.少なくとも1つのコンピュータに記憶されたスコアリング用ファイルにしたがって、少なくとも1つのレーザの駆動を制御するための、少なくとも1つのコンピュータに記憶された制御システムをさらに備える、付記項20に記載のシステム。
付記項27.少なくとも1つの機械加工工具が、組み合わされたカバーシートをダイシングして、複数の個別の小片を形成するための切断工具と、各個別の小片をカバーガラス要素のための所望の形状に研削するための少なくとも1つの研削装置とを含む、付記項20に記載のシステム。
付記項28.少なくとも1つの機械加工工具が、組み合わされたカバーシートをスコアリングするためのフェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、またはナノ秒レーザのうちの少なくとも1つと、スコアリングされた組み合わされたカバーシートを化学的にエッチングして、少なくとも1つのカバーガラス要素を分離するための化学浴とを含む、付記項20に記載のシステム。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] カバーガラス要素の形成方法であって、
第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを取得することであって、前記第2のガラスシートが、その内部に形成される少なくとも1つの開口部を有することと、
前記少なくとも1つの開口部を有する前記第2のガラスシートの表面が、前記第1のガラスシートの表面に実質的に接触するように、前記第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを接触させることと、
前記第1および第2のガラスシートを接合させて、組み合わされたカバーシートを形成するために、前記第1のガラスシートおよび前記第2のガラスシートをある十分な温度まで加熱することと、
前記第1のガラスシートからの、ある厚さおよび平坦性のある第1の平坦な領域と、前記第2のガラスシートにより少なくとも一部分が形成される少なくとも1つの縁部領域とを有する少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために、前記組み合わされたカバーシートを機械加工することと
を備える、カバーガラス要素の形成方法。
[2] 少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために前記組み合わされたカバーシートを機械加工することが、
複数の個別の小片を形成するために、前記組み合わされたカバーシートをダイシングすることと、
前記少なくとも1つのカバーガラス要素のために、前記個別の小片のうちの少なくとも1つを所望の形状に機械加工することと
を含む、[1]に記載の方法。
[3] 前記組み合わされたカバーシートを機械加工することが、前記少なくとも1つのカバーガラス要素の外側縁部を研磨することをさらに備える、[1]に記載の方法。
[4] 前記組み合わされたカバーシートを機械加工することが、各カバーガラス要素の外側縁部を成形し、丸みをつけ、およびスプライン加工するうちの少なくとも1つをさらに備える、[1]に記載の方法。
[5] 前記機械加工することが、前記組み合わされたカバーシートにレーザで微細破壊を作成することと、前記組み合わされたカバーシートを微細破壊線に沿って割断することとを含む、[1]に記載の方法。
[6] 前記機械加工することが、前記組み合わされたカバーシートをレーザでアブレーションすることを含み、前記レーザの波長が、前記組み合わされたカバーシートによって光学的に吸収されるように選択される、[1]に記載の方法。
[7] 超音波洗浄器または化学浴のうちの少なくとも1つを用いて前記第1および第2のシートを前記加熱前に洗浄することと、
前記加熱された組み合わされたカバーシートを、少なくとも一部の熱応力を防ぐのに十分な速度で、冷却することと、
前記少なくとも1つのカバーガラス要素を機械加工した後、前記少なくとも1つのカバーガラス要素を化学的に強化することと
をさらに備える、[1]に記載の方法。
[8] 前記縁部領域の内側開口部が、前記第2のガラスシートの前記開口部に対応し、前記内側開口部が、ディスプレイ要素を受けるように形成される、[1]に記載の方法。
[9] 少なくとも1つのカバーガラス要素を形成するために前記組み合わされたカバーシートを機械加工することが、
前記組み合わされたカバーシートをフェムト秒レーザでスコアリングすることと、
前記少なくとも1つのカバーガラス要素を分離するために、前記スコアリングされた組み合わされたカバーシートを化学的にエッチングすることと
を含む、[1]に記載の方法。
[10] 熱接合された第1および第2のガラスシートを備える、電子デバイス用のカバーガラス要素であって、前記第1のガラスシートが、所定の厚さおよび平坦性を有し、前記第2のガラスシートが、その内部に形成される少なくとも1つの開口部を有し、前記開口部が、寸法および形状において前記電子デバイスの一部分に対応し、前記第1および第2のガラスシートが、所定の向きで接触させられ、ある温度に加熱されて、前記第1および第2のガラスシートを接合させて、組み合わされたカバーシートを形成し、前記組み合わされたカバーシートが機械加工されて、前記第1のガラスシートからの前記所定の厚さおよび平坦性の第1の平坦な領域と、前記第2のガラスシートの前記開口部からの少なくとも1つの縁部領域とを有する少なくとも1つのカバーガラス要素を形成する、カバーガラス要素。
[11] 前記少なくとも1つのカバーガラス要素の内部表面に適合される1つまたは2つ以上のタッチセンサをさらに備える、[10]に記載のカバーガラス要素。
[12] 前記組み合わされたカバーシートがレーザによりスコアリングされた後、前記少なくとも1つのカバーガラス要素が、前記組み合わされたカバーシートから化学エッチングによって切断される、[10]に記載のカバーガラス要素。
[13] 前記レーザが、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、またはナノ秒レーザのうちの1つであり、前記レーザの焦点およびパルス持続時間が、共同してガラスの分子結合を切る、[12]に記載のカバーガラス要素。
[14] 前記第1および第2のガラスシートが、熱接合される前に、超音波洗浄器または化学浴のうちの少なくとも1つを用いて洗浄され、前記加熱された組み合わされたカバーシートが、前記組み合わされたカバーシート上で熱応力が発生するのを防ぐのに十分な速度で冷却され、前記少なくとも1つのカバーガラス要素が、化学的に強化される、[10]に記載のカバーガラス要素。