特許第5964486号(P5964486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5964486
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】表示装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/4728 20110101AFI20160721BHJP
   H04N 21/438 20110101ALI20160721BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H04N21/4728
   H04N21/438
   G06F13/00 550P
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-142752(P2015-142752)
(22)【出願日】2015年7月17日
【審査請求日】2015年7月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】林田 希
(72)【発明者】
【氏名】平文 英徳
(72)【発明者】
【氏名】本島 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】内之宮 明日香
【審査官】 福西 章人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−176025(JP,A)
【文献】 特開2002−191041(JP,A)
【文献】 特開2002−262230(JP,A)
【文献】 特開2003−069977(JP,A)
【文献】 特開2003−078878(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 5/76−5/956
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
動画のライブ映像又は前記動画における過去のシーンの映像を表示する第1表示領域と、前記動画における過去のシーンを特定するシーン特定情報を表示する第2表示領域とを表示する表示部、
前記第2表示領域に表示された前記シーン特定情報の選択を受け付ける選択受付部、及び
前記第1表示領域に前記ライブ映像が表示されているときに前記選択受付部が前記シーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、前記第1表示領域における表示を前記ライブ映像から前記シーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像に切り替える切替制御部
として機能させるためのプログラムであって、
前記シーン特定情報には、前記動画における過去のシーンの開始時刻及び終了時刻が対応付けられており、
前記表示部は、前記シーン特定情報として、シーンの内容に関連する情報であるタグ情報を表示し、
前記切替制御部は、前記選択受付部が前記シーン特定情報としてタグ情報の選択を受け付けた場合、前記タグ情報によって特定される複数のシーンの開始時刻及び終了時刻に基づいて表示位置を切り替えることにより、前記表示部に前記タグ情報によって特定される前記複数のシーンの映像を順次表示させ
前記コンピュータはタッチパネルディスプレイを備える携帯端末であり、
前記表示部は、前記タッチパネルディスプレイであり、
前記表示部は、ライブ映像が表示されているときに通常表示され、ライブ映像が表示されていないときにグレーアウト表示されるオブジェクトを前記第1表示領域に表示されている映像に重ねて表示し、
前記選択受付部は、前記オブジェクトの選択を受け付け、
前記切替制御部は、前記ライブ映像が表示されていないことを前記オブジェクトが示しているときに前記オブジェクトが選択されたことに応じて、前記第1表示領域における表示を前記ライブ映像に切り替える、プログラム。
【請求項2】
前記切替制御部は、前記動画における各シーンの開始時刻及び終了時刻と、前記タグ情報とを含む管理テーブルを用いて、前記タグ情報によって特定される前記複数のシーンの開始時刻及び終了時刻に基づいて表示位置を切り替えることにより、前記表示部に前記タグ情報によって特定される前記複数のシーンの映像を順次表示させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記動画のライブ映像は、野球の試合のライブ映像であり、
前記表示部は、前記シーン特定情報として、選手名のタグ情報、ホームランというタグ情報、得点というタグ情報、好プレーというタグ情報、及び珍プレーというタグ情報の少なくともいずれかを表示する、請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
映像配信サーバから、前記動画のライブ映像及び前記シーン特定情報を受信する通信部をさらに備え、
前記切替制御部は、前記第1表示領域にライブ映像が表示されているときに前記選択受付部が前記シーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、前記通信部に、前記シーン特定情報に対応付けられた開始時刻を前記映像配信サーバに送信させて、前記開始時刻以降の映像を前記映像配信サーバから受信させ、前記通信部が受信した映像を前記表示部に表示させる、請求項1からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
表示装置であって、
動画のライブ映像又は前記動画における過去のシーンの映像を表示する第1表示領域と、前記動画における過去のシーンを特定するシーン特定情報を表示する第2表示領域とを表示する表示部と、
前記第2表示領域に表示された前記シーン特定情報の選択を受け付ける選択受付部と、
前記第1表示領域に前記ライブ映像が表示されているときに前記選択受付部が前記シーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、前記第1表示領域における表示を前記ライブ映像から前記シーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像に切り替える切替制御部と
を備え、
前記シーン特定情報には、前記動画における過去のシーンの開始時刻及び終了時刻が対応付けられており、
前記表示部は、前記シーン特定情報として、シーンの内容に関連する情報であるタグ情報を表示し、
前記切替制御部は、前記選択受付部が前記シーン特定情報としてタグ情報の選択を受け付けた場合、前記タグ情報によって特定される複数のシーンの開始時刻及び終了時刻に基づいて表示位置を切り替えることにより、前記表示部に前記タグ情報によって特定される前記複数のシーンの映像を順次表示させ
前記表示装置はタッチパネルディスプレイを備える携帯端末であり、
前記表示部は、前記タッチパネルディスプレイであり、
前記表示部は、ライブ映像が表示されているときに通常表示され、ライブ映像が表示されていないときにグレーアウト表示されるオブジェクトを前記第1表示領域に表示されている映像に重ねて表示し、
前記選択受付部は、前記オブジェクトの選択を受け付け、
前記切替制御部は、前記ライブ映像が表示されていないことを前記オブジェクトが示しているときに前記オブジェクトが選択されたことに応じて、前記第1表示領域における表示を前記ライブ映像に切り替える、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サッカーの試合などの動画のライブ映像をインターネットを介して遠隔地のクライアントにライブ配信する技術が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2007−074684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
動画のライブ映像を閲覧しつつ、動画における過去のシーンを適切に閲覧できる閲覧環境を提供できることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、コンピュータを、動画のライブ映像又は動画における過去のシーンの映像を表示する第1表示領域と、動画における過去のシーンを特定するシーン特定情報を表示する第2表示領域とを表示する表示部、第2表示領域に表示されたシーン特定情報の選択を受け付ける選択受付部、及び第1表示領域にライブ映像が表示されているときに選択受付部がシーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、第1表示領域における表示をライブ映像からシーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像に切り替える切替制御部として機能させるためのプログラムが提供される。
【0005】
上記表示部は、上記ライブ映像が表示されているか否かを示すオブジェクトを表示してよく、上記選択受付部は、上記オブジェクトの選択を受け付けてよく、上記切替制御部は、上記ライブ映像が表示されていないことを上記オブジェクトが示しているときに上記オブジェクトが選択されたことに応じて、上記第1表示領域における表示を上記ライブ映像に切り替えてよい。上記表示部は、上記第1表示領域に表示されている映像に重ねて上記オブジェクトを表示してよい。
【0006】
上記シーン特定情報には、上記動画における上記過去のシーンの開始時刻が対応付けられていてよく、上記切替制御部は、上記動画における表示位置を、現在の時刻から、上記選択受付部が選択を受け付けた上記シーン特定情報に対応付けられた上記開始時刻に切り替えてよい。上記シーン特定情報には、上記動画における複数の上記シーンのそれぞれの開始時刻及び終了時刻が対応付けられていてよく、上記切替制御部は、上記複数のシーンの開始時刻及び終了時刻に基づいて表示位置を切り替えることにより、上記表示部に複数のシーンの映像を順次表示させてよい。
【0007】
上記表示部は、タッチパネルディスプレイであってよく、上記選択受付部は、上記タッチパネルディスプレイに対するタッチ入力を受け付けてよい。上記動画のライブ映像はスポーツの試合のライブ映像であってよく、上記動画における過去のシーンは試合のおすすめシーンであってよい。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、動画のライブ映像又は動画における過去のシーンの映像を表示する第1表示領域と、動画における過去のシーンを特定するシーン特定情報を表示する第2表示領域とを表示する表示部と、第2表示領域に表示されたシーン特定情報の選択を受け付ける選択受付部と、第1表示領域にライブ映像が表示されているときに選択受付部がシーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、第1表示領域における表示をライブ映像からシーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像に切り替える切替制御部とを備える表示装置が提供される。
【0009】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】携帯端末100の通信環境の一例を概略的に示す。
図2】携帯端末100の機能構成の一例を概略的に示す。
図3】表示部102による表示例を概略的に示す。
図4】動画300の表示位置302を概略的に示す。
図5】動画300の表示位置302を概略的に示す。
図6】動画300の表示位置302を概略的に示す。
図7】管理テーブル400の一例を概略的に示す。
図8】携帯端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0012】
図1は、携帯端末100の通信環境の一例を概略的に示す。携帯端末100は、表示装置の一例であってよい。携帯端末100は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話及びタブレット端末などである。携帯端末100は、無線基地局10を介してネットワーク20に通信接続されてよい。ネットワーク20は、電話網及びインターネットを含んでよい。
【0013】
無線基地局10は、3G(3rd Generation)システム、LTE(Long Term Evolution)システム及び4G(4th Generation)システムなどに準拠した無線基地局であってよい。なお、本実施形態では、携帯端末100が無線基地局10を介してネットワーク20に通信接続される場合を例に挙げて主に説明するが、これに限らない。携帯端末100は、Wi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)のアクセスポイントなどを介してネットワーク20に通信接続されてもよい。
【0014】
本実施形態に係る携帯端末100は、映像配信サーバ200が配信する動画のライブ映像を、ネットワーク20を介して受信する。動画のライブ映像は、例えば、生放送中のテレビ番組の映像である。本実施形態において動画のライブ映像とは、映像配信サーバ200が、ライブ配信サービス提供者によって提供されるライブ配信、又はテレビ放送を受信し、これを用いて携帯端末100に対して送信する映像であってよい。すなわち、本実施形態における動画のライブ映像は、例えばテレビ放送を受信したテレビによって表示される映像とはタイムラグがある映像であってよい。本実施形態に係る動画のライブ映像の内容は、任意の内容であってよい。例えば、動画のライブ映像は、野球及びサッカーなどの様々なスポーツ、音楽、並びに演劇などの中継映像を含む。
【0015】
また、携帯端末100は、映像配信サーバ200から、動画における過去のシーンを特定するシーン特定情報を受信する。シーン特定情報には、動画におけるシーンの開始時刻が対応付けられていてよい。またさらに、シーン特定情報には、動画におけるシーンの終了時刻が対応付けられていてよい。
【0016】
シーン特定情報によって特定されるシーンは、例えば、閲覧することを推奨するシーンである。具体例として、野球の動画におけるシーンは、得点のシーン、好プレーのシーン、珍プレーのシーン、各イニング、及び特定の選手が登場するシーンなどを含む。シーン特定情報は、シーンの内容を示す情報を含んでよい。例えば、シーン特定情報は、シーンの内容を説明する文字情報を含む。文字情報は、テキストデータであってよく、また、文字画像データであってもよい。また、シーン特定情報は、シーンの内容を示す画像を含んでもよい。
【0017】
シーン特定情報は、例えば、映像配信サーバ200において生成される。例えば、シーン特定情報を生成する生成担当者がライブ映像を閲覧しながら、適宜、映像配信サーバ200においてシーン特定情報を生成する。また、シーン特定情報は、シーン特定情報を生成して提供する情報提供サーバ210において生成されてよく、映像配信サーバ200は、情報提供サーバ210からシーン特定情報を受信してよい。例えば、情報提供サーバ210が、映像配信サーバ200から受信した動画のライブ映像を表示し、シーン特定情報を生成する生成担当者が当該ライブ映像を閲覧しながら、適宜、情報提供サーバ210においてシーン特定情報を生成する。情報提供サーバ210において生成されたシーン特定情報は、生成される毎に映像配信サーバ200に対して送信されてよい。
【0018】
映像配信サーバ200は、ライブ配信サービス提供者から受信したライブ配信又はテレビ放送を用いて、携帯端末100に対して動画のライブ映像を送信する。また、映像配信サーバ200は、ライブ映像の内容の開始以降の映像を含む動画データを格納する。例えば、動画のライブ映像が野球の試合の映像である場合、ライブ映像の内容の開始以降の映像を含む動画データとは、野球の試合の開始以降の映像を含む動画データであってよい。映像配信サーバ200は、ライブ映像の内容の開始以降の映像を蓄積していくことによって動画データを格納してよい。また、映像配信サーバ200は、動画データを、ライブ配信又はテレビ放送の発信元から受信してもよい。
【0019】
映像配信サーバ200は、携帯端末100に対して動画のライブ映像を送信する場合、当該動画に対して生成済のシーン特定情報を、携帯端末100に対して送信する。また、映像配信サーバ200は、携帯端末100が映像を表示している間に新たなシーン特定情報が生成された場合、当該新たなシーン特定情報を適宜携帯端末100に対して送信してよい。例えば、映像配信サーバ200においてシーン特定情報が生成される場合、映像配信サーバ200は、生成される毎にシーン特定情報を携帯端末100に対して送信する。また、例えば、映像配信サーバ200が情報提供サーバ210からシーン特定情報を受信する場合、映像配信サーバ200は、受信する毎にシーン特定情報を携帯端末100に対して送信する。
【0020】
携帯端末100は、映像配信サーバ200から受信したライブ映像及びシーン特定情報を表示する。そして、携帯端末100は、携帯端末100の使用者30からのシーン特定情報の選択を受け付けた場合に、ライブ映像に代えて、シーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像を表示する。携帯端末100は、例えば、シーン特定情報の選択を受け付けた場合に、シーン特定情報に対応付けられた開始時刻を映像配信サーバ200に対して送信し、開始時刻以降の映像を映像配信サーバ200から受信して表示する。なお、携帯端末100は、映像配信サーバ200から動画データを受信して格納してもよい。この場合、携帯端末100は、シーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、動画における表示位置をシーン特定情報に対応付けられた開始時刻とすることによって、シーン特定情報によって特定されるシーンの映像の表示を開始してよい。
【0021】
図2は、携帯端末100の機能構成の一例を概略的に示す。携帯端末100は、表示部102、選択受付部104、通信部106、及び切替制御部108を備える。
【0022】
表示部102は、動画のライブ映像、動画における過去のシーンの映像、及びシーン特定情報を表示する。本実施形態において、表示部102はタッチパネルディスプレイである。なお、表示部102は、動画のライブ映像、動画における過去のシーンの映像、及びシーン特定情報を表示可能であれば、任意のディスプレイであってよい。
【0023】
選択受付部104は、表示部102に表示された表示オブジェクトの選択を受け付ける。選択受付部104は、表示部102に対するタッチ入力による表示オブジェクトの選択を受け付けてよい。例えば、選択受付部104は、動画のライブ映像の配信を要求する表示オブジェクトの選択を受け付ける。選択受付部104は、例えば、映像配信サーバ200から受信したウェブページに含まれる動画のライブ映像の配信を要求する表示オブジェクトの選択を受け付ける。また、選択受付部104は、表示部102に表示されたシーン特定情報の選択を受け付ける。
【0024】
通信部106は、無線通信を実行する。通信部106は、無線基地局10及びネットワーク20を介して映像配信サーバ200と通信してよい。例えば、通信部106は、表示部102によって動画のライブ映像の配信を要求する表示オブジェクトが選択された場合に、当該要求を映像配信サーバ200に対して送信する。そして、通信部106は、当該要求に応じて映像配信サーバ200から送信された動画のライブ映像を受信する。
【0025】
切替制御部108は、表示部102に動画のライブ映像が表示されているときに、選択受付部104がシーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、表示部102による表示を、ライブ映像からシーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像に切り替える。切替制御部108は、動画における表示位置を、現在の時刻から、選択受付部104が選択を受け付けたシーン特定情報に対応付けられた開始時刻に切り替えることによって、表示部102による表示をライブ映像からシーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像に切り替えてよい。
【0026】
また、切替制御部108は、表示部102に動画における過去の第1のシーンの映像が表示されているときに、選択受付部104が動画における過去の第2のシーンを特定するシーン特定情報の選択を受け付けた場合、表示部102による表示を、当該第1のシーンの映像から第2のシーンの映像に切り替えてよい。切替制御部108は、動画における表示位置を、現在の表示位置から、第2のシーンを特定するシーン特定情報に対応付けられた開始時刻に切り替えることによって、表示部102による表示を切り替えてよい。
【0027】
図3は、表示部102による表示例を概略的に示す。表示部102は、動画のライブ映像又は動画における過去のシーンの映像を表示する表示領域120と、少なくとも1つのシーン特定情報を表示する表示領域140とを表示してよい。表示領域120は、第1表示領域の一例であってよい。表示領域140は、第2表示領域の一例であってよい。図3は、表示領域120に過去のシーンの映像が表示されている場合を例示している。
【0028】
表示領域120は、再生/一時停止ボタン121、全画面表示ボタン122、画質切替ボタン123、スライドバー124、早送ボタン126、巻戻ボタン128、及びライブボタン130を含んでよい。再生/一時停止ボタン121は、映像の再生及び一時停止の指示を受け付けるためのオブジェクトである。再生/一時停止ボタン121は、映像再生中は映像の一時停止指示を受け付け、映像の一時停止中は映像の再生指示を受け付けてよい。全画面表示ボタン122は、映像の全画面表示の指示を受け付けるためのオブジェクトである。画質切替ボタン123は、映像の画質を切り替える指示を受け付けるためのオブジェクトである。画質切替ボタン123は、例えば、低画質及び高画質の2種類の画質の切替指示を受け付ける。携帯端末100は、高画質の指示を受け付けている場合の方が、低画質の指示を受け付けている場合よりも高いビットレートで映像を再生する。スライドバー124は、動画における現在の表示位置を示す。
【0029】
早送ボタン126は、15秒間隔で映像を早送りする要求を行うためのオブジェクトである。選択受付部104が早送ボタン126に対する選択を受け付けた場合、通信部106は、15秒間早送りする要求を映像配信サーバ200に対して送信する。また、選択受付部104が巻戻ボタン128に対する選択を受け付けた場合、通信部106は、15秒間巻き戻す要求を映像配信サーバ200に対して送信する。そして、表示部102が、要求に応じて映像配信サーバ200が携帯端末100に対して送信した映像を表示する。
【0030】
なお、携帯端末100が動画データを格納している場合には、当該動画データを用いて、早送り及び巻き戻しが実現されてよい。また、携帯端末100が動画データをバッファリングしている場合であって、バッファリングしているデータによって、早送り又は巻き戻しに対応可能である場合には、当該バッファリングしているデータを用いて、早送り及び巻き戻しが実現されてよい。15秒という時間は例示であり、他の時間であってもよい。
【0031】
ライブボタン130は、表示領域120にライブ映像が表示されているか否かを示すオブジェクトの一例であってよい。ライブボタン130は、ライブ映像が表示されているか否かを示すことができれば、任意の表示法が適用されてよい。例えば、ライブボタン130は、ライブ映像が表示されているときに通常表示され、ライブ映像が表示されていないときにグレーアウト表示される。ライブボタン130は表示領域120に表示されている映像に重ねて表示されてよい。
【0032】
ライブ映像が表示されていないことをライブボタン130が示しているときに、ライブボタン130に対する選択を選択受付部104が受け付けた場合、切替制御部108は、表示領域120における表示をライブ映像に切り替える。これにより、使用者30は、動画における過去のシーンの映像を閲覧中にライブボタン130をワンタップするなどの簡易な操作によって、ライブ映像の閲覧に容易に切り替えることができる。
【0033】
表示領域140は、複数のシーン特定情報を含んでよい。図3に示す例では、表示領域140は、シーン特定情報142、シーン特定情報144、及びシーン特定情報146を含む。
【0034】
切替制御部108は、例えば、選択受付部104がシーン特定情報142の選択を受け付けた場合、シーン特定情報142によって特定されるシーンの映像を表示領域120に表示させる。切替制御部108は、例えば、通信部106に、シーン特定情報142に対応付けられた開始時刻を映像配信サーバ200に対して送信させて、開始時刻以降の映像を映像配信サーバ200から受信させる。そして、切替制御部108は、通信部106が受信した映像を表示部102に表示させる。
【0035】
図4から図6は、動画300の表示位置302を概略的に示す。図4は、表示部102が動画300のライブ映像を表示している場合の表示位置302を示す。
【0036】
図5は、動画300のライブ映像を表示しているときにシーン特定情報が選択されて、シーン特定情報によって特定されるシーンの映像を表示する場合の表示位置302を示す。図5に示すとおり、切替制御部108によって、表示位置302が現在時刻から、シーン特定情報に対応付けられた開始時刻304に切り替えられる。
【0037】
図6は、表示部102が動画における過去のシーンの映像を表示しているときにライブボタン130が選択された場合の表示位置302を示す。図6に示すとおり、切替制御部108によって、表示位置302が、ライブボタン130が選択されたときの時刻306から、現在時刻に切り替えられる。
【0038】
図7は、シーン特定情報を管理するための管理テーブル400の一例を概略的に示す。管理テーブル400は、シーン名欄402、開始時刻欄404、終了時刻欄406、及びタグ欄408を含む。
【0039】
シーン名欄402は、シーンを識別するためのシーン名を含む。開始時刻欄404は、動画における各シーンの開始時刻を含む。終了時刻欄406は、動画における各シーンの終了時刻を含む。
【0040】
タグ欄408は、シーンに対するタグ情報を含む。タグ情報は、シーンの内容に関連する情報であってよい。例えば、タグ情報は、シーンに登場する人物を示す情報及びシーン内で発生する出来事を示す情報などを含む。表示部102は、シーン特定情報として、タグ欄408に含まれる複数のタグ情報を表示してもよい。タグ情報は、複数のシーンを特定してよい。例えば、図7に示す例によれば、「○○選手」というタグ情報は「1回表 得点」及び「7回表 得点」の2つのシーンを特定する。また、「ホームラン」というタグ情報は、「1回表 得点」、「4回表 得点」、及び「7回表 得点」の3つのシーンを特定する。
【0041】
切替制御部108は、選択受付部104がシーン特定情報としてタグ情報の選択を受け付けた場合、タグ情報によって特定される複数のシーンの開始時刻及び終了時刻に基づいて表示位置を切り替えることにより、表示部102にタグ情報によって特定される複数のシーンの映像を順次表示させてよい。
【0042】
例えば、切替制御部108は、選択受付部104が「○○選手」の選択を受け付けた場合、通信部106に、開始時刻である「18:06」を映像配信サーバ200に送信させて18:06以降の映像を受信させ、表示部102に表示させる。そして、切替制御部108は、終了時刻である「18:08」の経過に合わせて、通信部106に、「20:02」を映像配信サーバ200に送信させて、20:02以降の映像を受信させ、表示部102に表示させる。これにより、使用者30などが興味を持つ複数のシーンを連続して閲覧させることができる。切替制御部108は、選択受付部104が複数のタグ情報の選択を受け付けた場合、選択された複数のタグ情報によって特定されるシーンの映像を順次表示させてもよい。なお、ここでは、管理テーブル400を用いて複数のシーン特定情報を管理する例を挙げて説明したが、これに限らず、管理テーブル400を用いずに管理してもよい。
【0043】
図8は、携帯端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。図8に示す処理は、動画の選択を受け付けてから、動画の再生終了指示を受け付けるまでの処理の流れを概略的に示す。図8に示す各処理は、携帯端末100が備える制御部が主体となって実行される。
【0044】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)802では、選択受付部104が、ライブ映像を表示する対象となる動画の選択を受け付ける。S804では、通信部106が、S802で選択された動画を映像配信サーバ200に要求して、動画のライブ映像及び生成済みのシーン特定情報を映像配信サーバ200から受信し、表示部102が動画のライブ映像の表示を開始する。S806では、表示部102が、シーン特定情報を表示する。なお、例えば、動画のライブ映像の配信が開始されてからの経過時間が短いなどの理由によって、生成済みのシーン特定情報が存在しない場合には、S806はスキップされてよい。
【0045】
S808では、通信部106が、新たなシーン特定情報を受信したか否かを判定する。受信したと判定した場合、S810に進み、受信したと判定しなかった場合、S812に進む。S810では、通信部106が受信した新たなシーン特定情報を、表示部102が表示する。
【0046】
S812では、選択受付部104がシーン特定情報の選択を受け付けたか否かを判定する。受け付けたと判定した場合、S814に進み、受け付けたと判定しなかった場合、S808に戻る。
【0047】
S814では、切替制御部108が、動画における表示位置を、現在時刻から、選択受付部104が選択を受け付けたシーン特定情報に対応付けられた開始時刻に切り替えることによって、当該シーン特定情報によって特定されるシーンの映像の表示を開始させる。
【0048】
S816では、通信部106が新たなシーン特定情報を受信したか否かを判定する。受信したと判定した場合、S818に進み、受信したと判定しなかった場合、S820に進む。S818では、通信部106が受信した新たなシーン特定情報を、表示部102が表示する。
【0049】
S820では、選択受付部104がライブボタン130の選択を受け付けたか否かを判定する。受け付けたと判定した場合、S804に戻り、切替制御部108が、動画における表示値を現在時刻に切り替えることによって、ライブ映像の表示を表示部102に開始させる。受け付けたと判定しなかった場合、S822に進む。
【0050】
S822では、動画の再生終了指示を受け付けたか否かを判定する。受け付けたと判定しなかった場合、S824に進み、受け付けたと判定した場合、処理を終了する。なお、各ステップの流れにおける任意の位置で再生終了指示を受け付けた場合にも、処理を終了してよい。
【0051】
S824では、選択受付部104がシーン特定情報の選択を受け付けたか否かを判定する。受け付けたと判定しなかった場合、S816に戻る。受け付けたと判定した場合、S814に戻り、選択を受け付けたシーン特定情報によって特定されるシーンの映像の表示を開始する。
【0052】
以上の説明において、携帯端末100の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよい。また、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。また、プログラムが実行されることにより、コンピュータが、携帯端末100として機能してもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体又はネットワークに接続された記憶装置から、携帯端末100の少なくとも一部を構成するコンピュータにインストールされてよい。
【0053】
コンピュータにインストールされ、コンピュータを本実施形態に係る携帯端末100として機能させるプログラムは、CPUなどに働きかけて、コンピュータを、携帯端末100の各部としてそれぞれ機能させる。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータに読込まれることにより、ソフトウエアと携帯端末100のハードウエア資源とが協働した具体的手段として機能する。
【0054】
上記実施形態では、表示装置の一例として携帯端末100を挙げたが、これに限らない。表示装置は、デスクトップPC(Personal Computer)及びノートPCなどであってもよい。この場合、表示装置は、無線接続を介してネットワーク20に通信接続されてもよいが、有線接続を介してネットワーク20に通信接続されてもよい。また、選択受付部104は、表示部102に表示された表示オブジェクトに対する、任意の入力手法による選択を受け付けてよい。例えば、選択受付部104は、マウス入力などのポインティング入力及び音声入力などを受け付ける。
【0055】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0056】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0057】
10 無線基地局、20 ネットワーク、100 携帯端末、102 表示部、104 選択受付部、106 通信部、108 切替制御部、120 表示領域、124 スライドバー、126 早送ボタン、128 巻戻ボタン、130 ライブボタン、140 表示領域、142 シーン特定情報、144 シーン特定情報、146 シーン特定情報、200 映像配信サーバ、210 情報提供サーバ、300 動画、302 表示位置、304 開始時刻、306 時刻、400 管理テーブル、402 シーン名欄、404 開始時刻欄、406 終了時刻欄、408 タグ欄
【要約】
【課題】動画のライブ映像を閲覧しつつ、動画における過去のシーンを適切に閲覧できる閲覧環境を提供できることが望ましい。
【解決手段】コンピュータを、動画のライブ映像又は動画における過去のシーンの映像を表示する第1表示領域と、動画における過去のシーンを特定するシーン特定情報を表示する第2表示領域とを表示する表示部、第2表示領域に表示されたシーン特定情報の選択を受け付ける選択受付部、及び第1表示領域にライブ映像が表示されているときに選択受付部がシーン特定情報の選択を受け付けたことに応じて、第1表示領域における表示をライブ映像からシーン特定情報によって特定される過去のシーンの映像に切り替える切替制御部として機能させるためのプログラムを提供する。
【選択図】図2
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図3