特許第5964487号(P5964487)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5964487
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】広帯域アンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 19/24 20060101AFI20160721BHJP
   H01Q 9/18 20060101ALI20160721BHJP
   H01Q 1/38 20060101ALI20160721BHJP
   H01Q 21/08 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H01Q19/24
   H01Q9/18
   H01Q1/38
   H01Q21/08
【請求項の数】11
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-147645(P2015-147645)
(22)【出願日】2015年7月27日
【審査請求日】2015年11月6日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000227892
【氏名又は名称】日本アンテナ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102635
【弁理士】
【氏名又は名称】浅見 保男
(74)【代理人】
【識別番号】100197022
【弁理士】
【氏名又は名称】谷水 浩一
(72)【発明者】
【氏名】茂木 健
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 元樹
(72)【発明者】
【氏名】北澤 真一
【審査官】 米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3188489(JP,U)
【文献】 特開平08−307142(JP,A)
【文献】 特開2001−185947(JP,A)
【文献】 特開2006−180220(JP,A)
【文献】 特開昭62−091005(JP,A)
【文献】 特開2003−298347(JP,A)
【文献】 特開2005−223404(JP,A)
【文献】 特開2012−049864(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 19/24
H01Q 1/38
H01Q 9/18
H01Q 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面における両縁の長手方向に沿って一対形成されたホット素子と、他面における両縁の長手方向に沿って一対形成されたアース素子とで構成された2組のダイポールアンテナが、長手方向に複数段形成されている細長い基板と、
前記2組のダイポールアンテナのそれぞれの中央部を囲むように近接して設置された2つの円弧状の無給電素子と、
前記基板の一面に形成され、給電点のホット側に接続されて、複数段の前記ホット素子に給電する分岐線路と、
前記基板の他面に形成され、前記給電点のアース側に接続されて、複数段の前記アース素子に給電するアース接続線路とを備え、
前記円弧状の2つの無給電素子は、前記基板の中心軸をほぼ中心とする円上に対称に配置されていることを特徴とする広帯域アンテナ。
【請求項2】
一面における両縁の長手方向に沿ってそれぞれ一対形成されたホット素子およびアース素子とで構成された2組のダイポールアンテナが、長手方向に複数段形成されている細長い基板と、
前記2組のダイポールアンテナのそれぞれの中央部を囲むように近接して設置された2つの円弧状の無給電素子と、
前記基板の他面に形成され、給電点のホット側に接続されて、複数段の前記ホット素子に給電する分岐線路と、
前記基板の一面に形成され、前記給電点のアース側に接続されて、複数段の前記アース素子に接続されたアース接続線路とを備え、
前記円弧状の2つの無給電素子は、前記基板の中心軸をほぼ中心とする円上に対称に配置されていることを特徴とする広帯域アンテナ。
【請求項3】
前記ダイポールアンテナと前記無給電素子とで単位素子が構成され、
1つの前記給電点から複数段の前記単位素子へ並列給電されるよう伝送線路が設けられており、前記伝送線路に位相線路が挿入されて放射パターンが前記位相線路の位相量に応じてチルトされることを特徴とする請求項1または2に記載の広帯域アンテナ。
【請求項4】
前記ホット素子は、前記基板における両縁の長手方向に沿って長さの異なる2対が形成され、前記アース素子は、前記基板における両縁の長手方向に沿って、前記長さの異なる2対のホット素子にそれぞれ対向する長さの異なる2対が形成されており、
前記円弧状の無給電素子は、前記対向する2対の前記ホット素子と2対の前記アース素子とからなる2組の前記ダイポールアンテナのそれぞれの中央部を囲むように、近接して2つ設置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の広帯域アンテナ。
【請求項5】
前記円弧状の無給電素子の弧度が、90°以上で180°未満とされていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の広帯域アンテナ。
【請求項6】
一面における両縁の長手方向に沿って一対形成されたホット素子と、他面における両縁の長手方向に沿って一対形成されたアース素子とで構成された2組のダイポールアンテナが、長手方向に複数段形成されている細長い基板と、
前記2組のダイポールアンテナのそれぞれの中央部を囲むように近接して設置された2つの円弧状の無給電素子と、
前記基板の一面に形成され、給電点のホット側に接続されて、複数段の前記ホット素子に給電する分岐線路と、
前記基板の他面に形成され、前記給電点のアース側に接続されて、複数段の前記アース素子に給電するアース接続線路と、
前記基板にほぼ直交して配置された第2基板と、
前記第2基板に設置され、前記基板を囲むC形のダイポールアンテナとを備え、
前記円弧状の2つの無給電素子は、前記基板の中心軸をほぼ中心とする円上に対称に配置されており、前記C形のダイポールアンテナから放射される偏波が、複数段の前記ダイポールアンテナと前記無給電素子とで構成される単位素子から放射される偏波に対して直交していることを特徴とする広帯域アンテナ。
【請求項7】
一面における両縁の長手方向に沿ってそれぞれ一対形成されたホット素子およびアース素子とで構成された2組のダイポールアンテナが、長手方向に複数段形成されている細長い基板と、
前記2組のダイポールアンテナのそれぞれの中央部を囲むように近接して設置された2つの円弧状の無給電素子と、
前記基板の他面に形成され、給電点のホット側に接続されて、複数段の前記ホット素子に給電する分岐線路と、
前記基板の一面に形成され、前記給電点のアース側に接続されて、複数段の前記アース素子に接続されたアース接続線路と、
前記基板にほぼ直交して配置された第2基板と、
前記第2基板に設置され、前記基板を囲むC形のダイポールアンテナとを備え、
前記円弧状の2つの無給電素子は、前記基板の中心軸をほぼ中心とする円上に対称に配置されており、前記C形のダイポールアンテナから放射される偏波が、複数段の前記ダイポールアンテナと前記無給電素子とで構成される単位素子から放射される偏波に対して直交していることを特徴とする広帯域アンテナ。
【請求項8】
前記円弧状の無給電素子の弧度が、90°以上で180°未満とされていることを特徴とする請求項6または7に記載の広帯域アンテナ。
【請求項9】
円筒を半截した形状の第1スペーサと第2スペーサとからなるスペーサを備え、
前記基板に対して前記第2基板を保持するよう前記第1スペーサと前記第2スペーサとがほぼ円筒状になるように、前記第1スペーサに前記第2スペーサを嵌合することを特徴とする請求項からのいずれかに記載の広帯域アンテナ。
【請求項10】
前記第1スペーサおよび前記第2スペーサ内にそれぞれ前記円弧状の無給電素子が収納されることを特徴とする請求項に記載の広帯域アンテナ。
【請求項11】
前記基板に対して前記第2基板を保持するよう嵌合された前記第1スペーサと前記第2スペーサとを収納する円筒状ケースを備え、
前記第1スペーサと前記第2スペーサとには、外周面から突出するガイド片が形成されており、前記第1スペーサおよび前記第2スペーサの前記ガイド片の先端が、前記円筒状ケースの内周面に当接されて、前記基板と前記第2基板とが、前記円筒状ケース内のほぼ中心に保持されることを特徴とする請求項または10に記載の広帯域アンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に通信モジュールやブロードバンド通信に利用される小型の広帯域アンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
基地局用アンテナとして複数のアンテナエレメントを直線状に多段配列させ、高利得かつ水平面内無指向特性で尖鋭なビームの放射指向特性が得られるアンテナが知られている。このアンテナには、複数のアンテナエレメントを直列に接続して給電する直列給電型と、電力分配して複数のアンテナエレメントに給電する並列給電型とに区分される。アンテナの指向特性は、各アンテナエレメントへ供給される励振電力量(振幅値)と励振位相とに応じた指向特性となる。
【0003】
直列給電型のアンテナである従来の2段のコリニアアンテナ200の構成を示す正面図を図41(a)に、その下面図を図41(b)に示す。
図41(a)(b)に示す従来の2段のコリニアアンテナ200は、それぞれダイポールアンテナを構成する1段目スリーブ素子210および2段目スリーブ素子211がスタックされて構成されている。1段目スリーブ素子210は、円筒状の上段スリーブパイプ210aと下段スリーブパイプ210bとが向き合わされて構成されたダイポールアンテナにより構成されている。2段目スリーブ素子211も同様に、円筒状の上段スリーブパイプ211aと下段スリーブパイプ211bとが向き合わされて構成されたダイポールアンテナにより構成されている。ダイポールアンテナを構成する上段スリーブパイプ210a,211aと下段スリーブパイプ210b,211bの電気長は、使用周波数の波長をλとした際に約λ/4とされている。また、1段目スリーブ素子210および2段目スリーブ素子211は、それぞれ異なる周波数の周波数信号を給電する2本の第1給電ケーブル212及び第2給電ケーブル213により直列給電されている。第1給電ケーブル212及び第2給電ケーブル213は、1段目スリーブ素子210および2段目スリーブ素子211内に挿通され、各段のスリーブ素子の給電点間の第1給電ケーブル212及び第2給電ケーブル213のそれぞれの電気長は、伝送される周波数信号の波長の略整数倍とされている。これにより、1段目スリーブ素子210および2段目スリーブ素子211がそれぞれ異なる周波数信号で同相給電されることから、2周波において通信に適する放射パターンを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5048012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のコリニアアンテナ200は2周波で動作することから広帯域アンテナとなるが、部品点数が多く、組立工数が煩雑であるという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、シンプルな構造とされて部品点数が少なく、組立性が向上できると共にコストを低減し、量産時の歩留まりを向上することができる広帯域アンテナを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の広帯域アンテナは、一面における両縁の長手方向に沿って一対形成されたホット素子と、他面における両縁の長手方向に沿って一対形成されたアース素子とで構成された2組のダイポールアンテナが、長手方向に複数段形成されている細長い基板と、前記2組のダイポールアンテナのそれぞれの中央部を囲むように近接して設置された2つの円弧状の無給電素子と、前記基板の一面に形成され、給電点のホット側に接続されて、複数段の前記ホット素子に給電する分岐線路と、前記基板の他面に形成され、前記給電点のアース側に接続されて、複数段の前記アース素子に給電するアース接続線路とを備え前記円弧状の2つの無給電素子は、前記基板の中心軸をほぼ中心とする円上に対称に配置されていることを最も主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の広帯域アンテナは、一対のホット素子と一対のアース素子とで構成された2組のダイポールアンテナ、分岐線路およびアース接続線路が基板に形成され、2組のダイポールアンテナのそれぞれに近接して設置された2つの円弧状の無給電素子を備え、円弧状の2つの無給電素子は、基板の長手方向の中心を中心とする円上に対称に配置されているシンプルな構造とされていることから、部品点数が少なく、組立性が向上できると共にコストを低減し、量産時の歩留まりを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施例の広帯域アンテナの構成を示す正面図およびその上面図である。
図2】本発明の第1実施例の広帯域アンテナの構成を示す側面図およびその上面図である。
図3】本発明の第1実施例の広帯域アンテナの構成を示す背面図およびその上面図である。
図4】本発明の第1実施例の広帯域アンテナにおける基板の構成を示す正面図である。
図5】本発明の第1実施例の広帯域アンテナにおける基板の構成を示す側面図である。
図6】本発明の第1実施例の広帯域アンテナにおける基板の構成を示す背面図である。
図7】本発明の第2実施例の広帯域アンテナの構成を示す正面図およびその上面図である。
図8】本発明の第2実施例の広帯域アンテナの構成を示す背面図である。
図9】本発明の第2実施例の広帯域アンテナにおける基板の構成を示す背面図である。
図10】本発明の第3実施例の広帯域アンテナの構成を示す図である。
図11】本発明の第4実施例の広帯域アンテナの構成を示す正面図およびその上面図である。
図12】本発明の第4実施例の広帯域アンテナの構成を示す側面図である。
図13】本発明の第4実施例の広帯域アンテナの構成を示す背面図である。
図14】本発明の第5実施例の広帯域アンテナの構成を示す正面図およびその上面図である。
図15】本発明の第5実施例の広帯域アンテナの構成を示す背面図である。
図16】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の垂直偏波におけるVSWRの周波数特性を示す図である。
図17】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の垂直面内の垂直偏波の放射パターンを示す図である。
図18】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の水平面内の垂直偏波の放射パターンを示す図である。
図19】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約90°とした際の垂直面内の垂直偏波の放射パターンを示す図である。
図20】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約180°とした際の垂直面内の垂直偏波の放射パターンを示す図である。
図21】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の垂直偏波におけるVSWRの他の周波数特性を示す図である。
図22】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の垂直面内の垂直偏波の放射パターンを示す図である。
図23】本発明の第6実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の水平面内の垂直偏波の放射パターンを示す図である。
図24】本発明の第7実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の水平偏波におけるVSWRの周波数特性を示す図である。
図25】本発明の第7実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の垂直面内の水平偏波の放射パターンを示す図である。
図26】本発明の第7実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約120°とした際の水平面内の水平偏波の放射パターンを示す図である。
図27】本発明の第7実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約90°とした際の垂直面内の水平偏波の放射パターンを示す図である。
図28】本発明の第7実施例の広帯域アンテナにおいて弧度を約180°とした際の垂直面内の水平偏波の放射パターンを示す図である。
図29】本発明の第8実施例の広帯域アンテナの構成を示す図である。
図30】本発明の第8実施例の広帯域アンテナのA部の構成を拡大して断面図で示す正面図、A部の構成を拡大して断面図で示す側面図である。
図31】本発明の第8実施例の広帯域アンテナの組立工程を示す図である。
図32】本発明の第8実施例の広帯域アンテナにおける第1スペーサの構成を示す正面図、背面図、側面図、下面図である。
図33】本発明の第8実施例の広帯域アンテナにおける第2スペーサの構成を示す正面図、背面図、側面図、下面図である。
図34】本発明の第9実施例の広帯域アンテナの構成の概要を示す正面図および保持具の構成を示す上面図である。
図35】本発明の第9実施例の広帯域アンテナの構成の概要を示す側面図である。
図36】本発明の第10実施例の広帯域アンテナの構成の概要を示す正面図である。
図37】本発明の第10実施例の広帯域アンテナの構成の概要を示す側面図である。
図38】本発明の第11実施例の広帯域アンテナの構成を示す正面図および上面図である。
図39】本発明の第11実施例の広帯域アンテナの構成を示す背面図である。
図40】本発明の第11実施例の広帯域アンテナにおける基板の構成を示す正面図および背面図である。
図41】従来の広帯域アンテナであるコリニアアンテナの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の第1実施例の広帯域アンテナ1の構成を示す正面図を図1(a)に、その上面図を図1(b)に、第1実施例の広帯域アンテナ1の構成を側面図を図2(a)に、その上面図を図2(b)に、第1実施例の広帯域アンテナ1の構成を示す背面図を図3(a)に、その上面図を図3(b)に、第1実施例の広帯域アンテナ1における基板の構成を示す正面図を図4に、第1実施例の広帯域アンテナ1における基板の構成を示す側面図を図5に、第1実施例の広帯域アンテナ1における基板の構成を示す背面図を図6に示す。
これらの図に示す本発明の第1実施例の広帯域アンテナ1は、それぞれダイポールアンテナで構成される1段目素子11と2段目素子12とが2段にスタックされて構成されている。1段目素子11および2段目素子12とは高周波特性の良好なフッ素樹脂基板などの基板10上に形成されている。すなわち、縦に細長い矩形状とされた基板10の表面の下部には、1段目素子11を構成する2本のホット素子11a,11bが両縁の長手方向に沿って縦に細長い矩形状で一対形成されている。また、基板10の表面の中央より上部には、2段目素子12を構成する2本のホット素子12a,12bが両縁の長手方向に沿って縦に細長い矩形状で一対形成されている。さらに、基板10の裏面の中央より下部には、1段目素子11を構成する2本のアース素子11c,11dが両縁の長手方向に沿って縦に細長い矩形状で一対形成されている。また、基板10の裏面の上部には、2段目素子12を構成する2本のアース素子12c,12dが両縁の長手方向に沿って縦に細長い矩形状で一対形成されている。1段目素子11において、ホット素子11aとアース素子11c、および、ホット素子11bとアース素子11dとが、互いに対向して形成されて、2組のダイポールアンテナが構成されている。また、2段目素子12において、ホット素子12aとアース素子12c、および、ホット素子12bとアース素子12dとが、互いに対向して形成されて、2組のダイポールアンテナが構成されている。
【0011】
1段目素子11において、ホット素子11aとアース素子11cとからなるダイポールアンテナを囲むように、半径がr1で弧度がθ1とされた円弧状の無給電素子11eが近接配置され、ホット素子11bとアース素子11dとからなるダイポールアンテナを囲むように、半径がr1で弧度がθ1とされた円弧状の無給電素子11fが近接配置されている。また、2段目素子12において、ホット素子12aとアース素子12cとからなるダイポールアンテナを囲むように、半径がr1で弧度がθ1とされた円弧状の無給電素子12eが近接配置され、ホット素子12bとアース素子12dとからなるダイポールアンテナを囲むように、半径がr1で弧度がθ1とされた円弧状の無給電素子12fが近接配置されている。このように構成された1段目素子11,2段目素子12の各段の素子を、以下の説明では単位素子と呼ぶ。
【0012】
基板10のほぼ中央に給電点13が配置されて、この給電点13のホット側に接続されている第1分岐線路14aと第2分岐線路14bが、基板10の表面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう形成されている。給電点13から下側に延伸する第1分岐線路14aに、上端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された1段目素子11のホット素子11a,11bの先端が接続され、給電点13から上側に延伸する第2分岐線路14bに、上端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された2段目素子12のホット素子12a,12bの先端が接続されている。また、給電点13のアース側に接続されているアース線路14cが、基板10の裏面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう幅広に形成されている。給電点13から下側に延伸するアース線路14cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された1段目素子11のアース素子11c,11dの先端が接続され、給電点13から上側に延伸するアース線路14cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された2段目素子12のアース素子12c,12dの先端が接続されている。これにより、第1分岐線路14aと第2分岐線路14bおよびアース線路14cからなる伝送線路を介して、給電点13から1段目素子11および2段目素子12に並列給電される。
なお、基板10の表面に形成された第1分岐線路14aと第2分岐線路14bとは、基板10の裏面に形成された幅広のアース線路14c上に形成されており、上記伝送線路はストリップ線路とされている。このストリップ線路により、給電点13から1段目素子11および2段目素子12に並列に給電されている。
【0013】
このように構成された本発明の第1実施例の広帯域アンテナ1は、図1に示すように、無給電素子11e,11f,12e,12fの長さがL1、1段目素子11の無給電素子11e,11fの上端から、2段目素子12の無給電素子12e,12fの下端までの間隔がL2とされている。また、図3図4に示すように、ホット素子11a,11b,12a,12bの長さがL5でその幅がL7、アース素子11c,11d,12c,12dの長さがL5でその幅がL7、1段目素子11のホット素子11a,11bの上端から、2段目素子12のホット素子12a,12bの下端までの間隔がL6、1段目素子11のアース素子11c,11dの上端から、2段目素子12のアース素子12c,12dの下端までの間隔がL6、ホット素子11aとホット素子11b間の間隔と、ホット素子12aとホット素子12b間の間隔がL8、アース素子11cとアース素子11d間の間隔と、アース素子12cとアース素子12d間の間隔がL8とされている。また、第1分岐線路14aおよび第2分岐線路14bの幅がL9とされ、図6に示すように、アース線路14cの幅がL10とされている。
【0014】
このように構成された本発明の第1実施例の広帯域アンテナ1が立設されて垂直面内に置かれることにより、1段目素子11におけるホット素子11a,11bとアース素子11c,11dにより構成された2組のダイポールアンテナが垂直偏波アンテナとして動作すると共に、2段目素子12におけるホット素子12a,12bとアース素子12c,12dにより構成された2組のダイポールアンテナが垂直偏波アンテナとして動作する。1段目素子11の垂直偏波アンテナに近接して2つの無給電素子11e,11fを配置すると共に、2段目素子12の垂直偏波アンテナに近接して2つの無給電素子12e,12fを配置することにより、1段目素子11および2段目素子12は複共振を生じて広帯域化されるようになる。ここで、長さL1を約30mm、長さL2を約60mm、長さL5を約23mm、長さL6を約55.5mm、長さL7を約3mm、長さL8を約12.5mm、長さL9を約1mm、長さL10を約8mmとし、弧度θ1を約120°、半径r1を約10.5mmとした時に、約2500MHz〜約2650MHzの周波数帯域において約1.5以下の電圧定在波比(VSWR)を得ることができる。この周波数帯域の中心周波数は2575MHzとなる。
【0015】
次に、本発明の第2実施例の広帯域アンテナ2の構成を図7図8図9に示す。図7は、第2実施例の広帯域アンテナ2の構成を示す正面図およびその上面図であり、図8は、第2実施例の広帯域アンテナ2の構成を示す背面図であり、図9は、第2実施例の広帯域アンテナ2における基板20の構成を示す背面図である。
これらの図に示すように、本発明の第2実施例の広帯域アンテナ2は、フッ素樹脂基板等の高周波特性の良好な細長い矩形状の基板20の裏面おいて、その両縁の長手方向に沿って1段目素子21における2本のホット素子21a,21bと2本のアース素子21c,21d、および、2段目素子22における2本のホット素子22a,22bと2本のアース素子22c,22dがそれぞれ一対づつ形成されている。ホット素子21a,21b,22a,22bは、第1実施例の広帯域アンテナ1におけるホット素子11a,11b,12a,12bと同形状とされ、基板20の裏面ではあるが同位置に形成されている。また、アース素子21c,21d,22c,22dは、第1実施例の広帯域アンテナ1におけるアース素子11c,11d,12c,12dと同形状とされ、基板20の裏面の同位置に形成されている。単位素子である1段目素子21において、ホット素子21aとアース素子21cとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子11eが近接配置され、ホット素子21bとアース素子21dとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子11fが近接配置されている。また、単位素子である2段目素子22において、ホット素子22aとアース素子22cとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子12eが近接配置され、ホット素子22bとアース素子22dとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子12fが近接配置されている。無給電素子11e,11f,12e,12fは、第1実施例の広帯域アンテナ1において説明した通りであり、半径がr1で弧度がθ1とされている。
【0016】
基板20のほぼ中央より若干上に給電点23が配置されて、この給電点23のホット側に接続されている第1分岐線路24aと第2分岐線路24bが、基板20の表面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう形成されている。給電点23から下側に延伸する第1分岐線路24aの先端はT字状に形成されて、さらに、その先が下方向に折曲され、その先端がスルーホール25a,25bを介して1段目素子21のホット素子21a,21bに接続されている。また、給電点23から上側に延伸する第2分岐線路24bの先端はT字状に形成されて、さらに、その先が下方向に折曲され、その先端がスルーホール26a,26bを介して2段目素子22のホット素子22a,22bに接続されている。また、給電点23のアース側に接続されている幅広のアース線路24cが、基板20の裏面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう形成されている。給電点23から下側に延伸するアース線路24cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された1段目素子21のアース素子21c,21dの端部が接続され、給電点23から上側に延伸するアース線路24cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された2段目素子22のアース素子22c,22dの端部が接続されている。これにより、第1分岐線路24aと第2分岐線路24bおよびアース線路24cからなる伝送線路を介して、給電点23から1段目素子21および2段目素子22に並列給電される。
なお、基板20の表面に形成された第1分岐線路24aと第2分岐線路24bとは、基板20の裏面に形成された幅広のアース線路24c上に形成されて、上記伝送線路はストリップ線路とされている。このストリップ線路により、給電点23から1段目素子21および2段目素子22に並列に給電されている。また、1段目素子21のホット素子21a,21bおよび2段目素子22のホット素子22a,22bの上端部は互いに相向かうようにL字状に折曲され、その先端がアース線路24cに接続されている。
【0017】
このように構成された本発明の第2実施例の広帯域アンテナ2は、図7に示すように、無給電素子11e,11f,12e,12fの長さがL1、1段目素子21の無給電素子11e,11fの上端から、2段目素子22の無給電素子12e,12fの下端までの間隔がL11とされている。また、図9に示すように、ホット素子21a,21b,22a,22bの長さがL5でその幅がL7、アース素子21c,21d,22c,22dの長さがL5でその幅がL7、1段目素子21のホット素子21a,21bの上端からアース素子21c,21dの下端までの間隔がL12、2段目素子22のホット素子22a,22bの上端からアース素子22c,22dの下端までの間隔がL12、1段目素子21のアース素子21c,21dの上端から2段目素子12のホット素子22a,22bの下端までの間隔がL13、ホット素子21aとホット素子21b間の間隔と、ホット素子22aとホット素子22b間の間隔がL8、アース素子21cとアース素子21d間の間隔と、アース素子22cとアース素子22d間の間隔がL8とされている。また、給電点23からの第1分岐線路24aおよび第2分岐線路24bの長さがL14、第1分岐線路24aおよび第2分岐線路24bの幅がL16とされ、アース線路24cの幅がL17とされている。
【0018】
このように構成された本発明の第2実施例の広帯域アンテナ2が立設されて垂直面内に置かれることにより、1段目素子21におけるホット素子21a,21bとアース素子21c,21dにより構成された2組のダイポールアンテナが垂直偏波アンテナとして動作すると共に、2段目素子22におけるホット素子22a,22bとアース素子22c,22dにより構成された2組のダイポールアンテナが垂直偏波アンテナとして動作する。1段目素子21の垂直偏波アンテナに近接して2つの無給電素子11e,11fを近接配置し、2段目素子12の垂直偏波アンテナに近接して2つの無給電素子12e,12fを近接配置することにより、1段目素子21および2段目素子22は複共振を生じて広帯域化されるようになる。ここで、長さL1を約30mm、長さL11を約58mm、長さL5を約23mm、長さL13を約33mm、長さL7を約3mm、長さL8を約12.5mm、長さL12を約3.5mm、長さL14を約39.5mm、長さL15を約6.5mm、長さL16を約1mm、長さL17を約12.5mmとし、弧度θ1を約120°、半径r1を約10.5mmとした時に、約2500MHz〜約2650MHzの周波数帯域において約1.5以下の電圧定在波比(VSWR)を得ることができる。この周波数帯域の中心周波数は2575MHzとなる。なお、スルーホール25a,25b間の間隔およびスルーホール26a,26b間の間隔は約15.3mmとされている。
【0019】
次に、本発明の第3実施例の広帯域アンテナ3の構成を図10に示す。
図10に示すように、本発明の第3実施例の広帯域アンテナ3は、単位素子を8段スタックして構成されている。1段目素子31ないし8段目素子38の各単位素子は、2本のホット素子と2本のアース素子からなる2つのダイポールアンテナと、各ダイポールアンテナを囲むように近接配置された2つの無給電素子から構成されている。この単位素子は、第1実施例の広帯域アンテナ1における1段目素子11(2段目素子12)あるいは第2実施例の広帯域アンテナ2における1段目素子21(2段目素子22)とすることができる。すなわち、1段目素子31と2段目素子32とを、1段目素子11と2段目素子12(1段目素子21と2段目素子22)とにより構成し、同様に、3段目素子33と4段目素子34、5段目素子35と6段目素子36、7段目素子37と8段目素子38とを、1段目素子11と2段目素子12(1段目素子21と2段目素子22)とにより構成することができる。このことから、各段の詳細構成の説明は省略する。
【0020】
第3実施例の広帯域アンテナ3では、1〜8段目給電点39から2分岐されて1〜4段目給電点39aと5〜8段目給電点39bに給電され、1〜4段目給電点39aから2分岐されて1〜2段目給電点39cと3〜4段目給電点39dに給電されると共に、5〜8段目給電点39bから2分岐されて5〜6段目給電点39eと7〜8段目給電点39fに給電される。このように、1段目素子31ないし8段目素子38は、1〜8段目給電点39から電力分配されて並列給電されることになり、8段スタックとされていることから本発明の第3実施例の広帯域アンテナ3を立設して垂直面内に置いた時に、垂直面内においてシャープな放射パターンを得ることができる。また、各段を構成する単位素子が広帯域化されていることから、第3実施例の広帯域アンテナ3は広帯域で動作する。
【0021】
次に、本発明の第4実施例の広帯域アンテナ4の構成を図11図12図13に示す。図11は、第4実施例の広帯域アンテナ4の構成を示す正面図およびその上面図であり、図12は、第4実施例の広帯域アンテナ4の構成を示す側面図であり、図13は、第4実施例の広帯域アンテナ4の構成を示す背面図である。
これらの図に示すように、本発明の第4実施例の広帯域アンテナ4は、垂直偏波アンテナ4aと水平偏波アンテナ4bとを備えるアンテナとされている。垂直偏波アンテナ4aは、第1垂直偏波素子41と第2垂直偏波素子42との単位素子がスタックされて構成され、第1垂直偏波素子41と第2垂直偏波素子42とを、第1実施例の広帯域アンテナ1における単位素子あるいは第2実施例の広帯域アンテナ2における単位素子で構成することができる。なお、第1垂直偏波素子41と第2垂直偏波素子42とは、フッ素樹脂基板等の高周波特性の良好な細長い矩形状の基板40に設けられている。
【0022】
また、水平偏波アンテナ4bは、基板40にほぼ直交して配置されたフッ素樹脂基板等の高周波特性の良好な細長い矩形状の第2基板45に設置されている。第2基板45は所定間隔毎に外側に屈曲されており、外側に屈曲された2つの部位に第1水平偏波素子46aと第2水平偏波素子46bとが設けられ、第2基板45の表面に水平偏波用給電線路47aが形成されると共に、その裏面には水平偏波用給電線路47bが形成されている。第1水平偏波素子46aと第2水平偏波素子46bとは、第1垂直偏波素子41と第2垂直偏波素子42との間に設置され、第2基板45の長軸に垂直な面内に位置すると共にC形の同形状とされている。C形の第1水平偏波素子46aと第2水平偏波素子46bとは、細長い金属板を円弧状に折曲して形成されており、図11(b)に示すように弧度がθ2とされ、半径がr2の2つの円弧状の素子からなるダイポールアンテナとされている。2つの円弧状の素子の一端は、それぞれ水平偏波用給電線路47aおよび水平偏波用給電線路47bに接続され、円弧状の素子の他端は開放されて間隙46cを持って対向している。半径r2は、第2垂直偏波素子42の無給電素子12e,12fの半径r1を超える大きさとされている。水平偏波用給電線路47aと水平偏波用給電線路47bの下端に水平偏波用給電点48が設けられており、この水平偏波用給電点48から水平偏波用給電線路47aおよび水平偏波用給電線路47bを介して、第1水平偏波素子46aおよび第2水平偏波素子46bに直列給電されている。この水平偏波アンテナ4bは、水平偏波用給電点48から給電された垂直偏波アンテナ4aが動作する周波数帯域より低い周波数帯域で動作させており、第1水平偏波素子46aおよび第2水平偏波素子46bの長さは、該動作する周波数帯域に応じた長さとされている。例えば、水平偏波素子46a,46bの弧度θ2は約169°、半径r2は約13.5mmとされている。また、第1実施例の広帯域アンテナ1あるいは第2実施例の広帯域アンテナ2を適用することができる垂直偏波アンテナ4aは、上記したように広帯域で動作する。
【0023】
次に、本発明の第5実施例の広帯域アンテナ5の構成を図14図15に示す。図14は、第5実施例の広帯域アンテナ5の構成を示す正面図およびその上面図であり、図15は、第5実施例の広帯域アンテナ5の基板50の構成を示す背面図である。
これらの図に示すように、本発明の第5実施例の広帯域アンテナ5は、上記説明した本発明の第2実施例の広帯域アンテナ2において放射パターンをチルトするようにしたものである。このため、第1分岐線路54aに位相線路57が挿入されている。
【0024】
第5実施例の広帯域アンテナ5の概要を説明すると、フッ素樹脂基板等の高周波特性の良好な細長い矩形状の基板50の裏面において、その両縁の長手方向に沿って単位素子である1段目素子51における2本のホット素子21a,21bと2本のアース素子21c,21d、および、単位素子である2段目素子52における2本のホット素子22a,22bと2本のアース素子22c,22dが一対づつ形成されている。ホット素子21a,21b,22a,22b、および、アース素子21c,21d,22c,22dは、第2実施例の広帯域アンテナ2において説明した通りの構成とされている。1段目素子51において、ホット素子21aとアース素子21cとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子11eが近接配置され、ホット素子21bとアース素子21dとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子11fが近接配置されている。また、2段目素子52において、ホット素子22aとアース素子22cとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子12eが近接配置され、ホット素子22bとアース素子22dとからなるダイポールアンテナを囲むように、円弧状の無給電素子12fが近接配置されている。無給電素子11e,11f,12e,12fは、第1実施例の広帯域アンテナ1において説明した通りであり、半径がr1で弧度がθ1とされている。
【0025】
基板50のほぼ中央より若干上に給電点53が配置されて、この給電点53のホット側に接続されている位相線路57が挿入された第1分岐線路54aと第2分岐線路54bが、基板50の表面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう形成されている。位相線路57は、メアンダライン状に屈曲されて構成されているが、分布定数や集中定数により実現しても良い。給電点53から位相線路57を介して下側に延伸する第1分岐線路54aの先端はT字状に形成されて、さらに、その先が下方向に折曲され、その先端がスルーホール55a,55bを介して1段目素子51のホット素子21a,21bに接続されている。また、給電点53から上側に延伸する第2分岐線路54bの先端はT字状に形成されて、さらに、その先が下方向に折曲され、その先端がスルーホール56a,56bを介して2段目素子52のホット素子22a,22bに接続されている。また、給電点53のアース側に接続されている幅広のアース線路54cが、基板50の裏面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう形成されている。給電点53から下側に延伸するアース線路54cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された1段目素子51のアース素子21c,21dの端部が接続され、給電点53から上側に延伸するアース線路54cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された2段目素子52のアース素子22c,22dが接続されている。これにより、位相線路57が挿入された第1分岐線路54aと第2分岐線路54bおよびアース線路54cからなる伝送線路を介して、給電点53から1段目素子51および2段目素子52に給電される。
【0026】
なお、基板50の表面に形成された位相線路57および第1分岐線路54aと第2分岐線路54bとは、基板50の裏面に形成された幅広のアース線路54c上に形成されて、上記伝送線路はストリップ線路とされている。このストリップ線路により、給電点53から1段目素子51および2段目素子52に並列に給電されている。この場合、1段目素子51には、2段目素子52より位相線路57の位相量だけ遅れて給電される。これにより、第5実施例の広帯域アンテナ5が立設されて垂直面内に置かれた際に、放射パターンが位相線路57の位相量に応じて下向きにチルトするようになる。
なお、本発明の第5実施例の広帯域アンテナ5では、1段目素子51におけるホット素子21a,21bとアース素子21c,21dにより構成された2組のダイポールアンテナが垂直偏波アンテナとして動作すると共に、2段目素子52におけるホット素子22a,22bとアース素子22c,22dにより構成された2組のダイポールアンテナが垂直偏波アンテナとして動作する。そして、第5実施例の広帯域アンテナ5の寸法は第2実施例の広帯域アンテナ2の寸法と同様とされ、1段目素子51と2段目素子52の配置位置は1段目素子21と2段目素子22の配置位置と同様となる。これにより、約2500MHz〜約2650MHzの周波数帯域において約1.5以下の電圧定在波比(VSWR)を得ることができる。
【0027】
ここで、本発明にかかる広帯域アンテナのアンテナ特性を図16ないし図23に示す。これらの図に示すアンテナ特性は、本発明の第5実施例の広帯域アンテナ5における単位素子を16段スタックして構成した第6実施例の広帯域アンテナ6のアンテナ特性とされている。広帯域アンテナ6は、立設されて垂直面内に置かれており、そのVSWRの周波数特性を図16に、単位素子における無給電素子の弧度θ1を約120°、周波数を2570MHzとした時の垂直面内の放射パターンを図17に、単位素子における無給電素子の弧度θ1を約120°、周波数を2570MHzとした時の水平面内の放射パターンを図18に、単位素子における無給電素子の弧度θ1を約90°、周波数を2570MHzとした時の垂直面内の放射パターンを図19に、単位素子における無給電素子の弧度θ1を約180°、周波数を2570MHzとした時の垂直面内の放射パターンを図20に、広帯域アンテナ6のVSWRの他の周波数特性を図21に、単位素子における無給電素子の弧度θ1を約120°、周波数を3600MHzとした時の垂直面内の放射パターンを図22に、単位素子における無給電素子の弧度θ1を約120°、周波数を3600MHzとした時の水平面内の放射パターンを図23に示す。
【0028】
図16を参照すると弧度θ1を約120°とした時に、2500MHz〜2650MHzとされる2.5GHz帯の周波数帯域において約1.5以下の良好なVSWRが得られている。この時の中心周波数f0は2575MHzとなる。図17に示す放射パターンはグラフの最外周に正規化されており、図17を参照すると周波数を2570MHz、弧度θ1を約120°とした時に、半値角が約4°のシャープな放射パターンとされており、放射パターンのピークは、水平面から下方へ約8°チルトした方向となっていることがわかる。また、図18を参照すると周波数を2570MHz、弧度θ1を約120°とした時に、水平面内の放射パターンにおける最大値と最小値の偏差は約0.5dBとされた無指向性とされていることが分かる。また、図19を参照すると周波数を2570MHz、弧度θ1を約90°とした時に、半値角が約5°のシャープな放射パターンとされており、放射パターンのピークは、水平面から下方へ約8°チルトした方向となっていることがわかる。そして、約−98°方向に比べて約98°方向の放射パターンは約−0.6dBの僅かな差となっている。また、図20を参照すると周波数を2570MHz、弧度θ1を約180°とした時に、半値角が約4°のシャープな放射パターンとされており、放射パターンのピークは、水平面から下方へ約8°チルトした方向となっていることがわかる。そして、約−98°方向に比べて約98°方向の放射パターンは約−0.7dBの僅かな差となっている。
【0029】
図21を参照すると弧度θ1を約120°とした時に、3200MHz〜3750MHzとされる3.5GHz帯の周波数帯域において約1.5以下の良好なVSWRが得られている。この時の中心周波数f0は3475MHzとなる。図22に示す放射パターンはグラフの最外周に正規化されており、図22を参照すると周波数を3600MHz、弧度θ1を約120°とした時に、半値角が約3°又は約4°のシャープな放射パターンとされており、放射パターンのピークは、水平面から下方へ約8°チルトした方向となっていることがわかる。また、図23を参照すると周波数を3600MHz、弧度θ1を約120°とした時に、水平面内の放射パターンにおける最大値と最小値の偏差は約1.0dBとされた無指向性とされていることが分かる。
第6実施例の広帯域アンテナ6は垂直偏波アンテナであり、上記のように、2.5GHz帯および3.5GHz帯において動作する広帯域アンテナとなる。これは、それぞれの段の単位素子における2組のダイポールアンテナを囲むように無給電素子を近接配置したことで広帯域化されたものである。また、第6実施例の広帯域アンテナ6の無給電素子の弧度θ1を狭くして約90°としても、弧度θ1を広くして約180°としても、弧度θ1を約120°とした場合と同等のアンテナ特性が得られており、本発明にかかる広帯域アンテナにおいては、無給電素子の弧度を約90°〜約180°とすることができる。なお、弧度θ1を約180°とした時には、無給電素子の端部同士が接触しないように配置する。
【0030】
次に、垂直偏波アンテナとされる本発明の実施例5の広帯域アンテナ5において、実施例4の広帯域アンテナ4における水平偏波アンテナ4bを備えた実施例7の広帯域アンテナ7のアンテナ特性を図24ないし図28に示す。すなわち、実施例7の広帯域アンテナ7は垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとを備えている。ただし、水平偏波素子は20段スタックされて直列給電されており、20段の水平偏波素子には放射パターンが下方向にチルトするよう位相を異ならせて給電されている。また、水平偏波素子の弧度θ2は約169°、半径r2は約13.5mmとされている。広帯域アンテナ7における水平偏波アンテナのVSWRの周波数特性を図24に、広帯域アンテナ7の垂直偏波アンテナにおける無給電素子の弧度θ1を約120°、周波数を1900MHzとした時の水平偏波アンテナの垂直面内の放射パターンを図25に、広帯域アンテナ7における無給電素子の弧度θ1を約120°、周波数を1900MHzとした時の水平偏波アンテナの水平面内の放射パターンを図26に、広帯域アンテナ7における無給電素子の弧度θ1を約90°、周波数を1900MHzとした時の水平偏波アンテナの垂直面内の放射パターンを図27に、広帯域アンテナ7における無給電素子の弧度θ1を約180°、周波数を1900MHzとした時の水平偏波アンテナの垂直面内の放射パターンを図28に示す。
【0031】
図24を参照すると弧度θ1を約120°とした時に、1840MHz〜1960MHzとされる1.9GHz帯の周波数帯域において約1.5以下の良好なVSWRが得られている。この時の中心周波数f0は1900MHzとなる。図25に示す放射パターンはグラフの最外周に正規化されており、図25を参照すると周波数を1900MHz、弧度θ1を約120°とした時に、半値角が約5°のシャープな放射パターンとされており、放射パターンのピークは、水平面から下方へ約8°チルトした方向となっていることがわかる。また、図26を参照すると周波数を1900MHz、弧度θ1を約120°とした時に、水平面内の放射パターンにおける最大値と最小値の偏差は約0.6dBとされた無指向性とされていることが分かる。また、図27を参照すると周波数を1900MHz、弧度θ1を約90°とした時に、半値角が約5°のシャープな放射パターンとされており、放射パターンのピークは、水平面から下方へ約8°チルトした方向となっていることがわかる。そして、約98°方向に比べて約−98°方向の放射パターンは約−0.2dBの僅かな差となっている。また、図28を参照すると周波数を1900MHz、弧度θ1を約180°とした時に、半値角が約4°のシャープな放射パターンとされており、放射パターンのピークは、水平面から下方へ約8°チルトした方向となっていることがわかる。そして、約−98°方向に比べて約98°方向の放射パターンは約−1.8dBの差となっている。
以上のことから、広帯域アンテナ7の垂直偏波アンテナにおける無給電素子の弧度θ1によっては、垂直偏波アンテナの無給電素子とC型の水平偏波素子が電磁結合を起こし、アンテナ特性に影響を与えることが分かる。この場合、無給電素子の弧度θ1が約180°未満の場合は、垂直偏波アンテナの無給電素子とC型の水平偏波素子との電磁結合の影響が小さいことから、無給電素子の弧度θ1を約90°以上で約180°未満とすることにより、水平偏波アンテナの放射パターン性能を高品質で維持することができる。
【0032】
次に、本発明の第8実施例の広帯域アンテナ8の構成を図29に示し、そのA部を拡大して断面図で示す正面図を図30(a)に、A部の構成を拡大して断面図で示す側面図を図30(b)に示す。また、第8実施例の広帯域アンテナ8の組立工程を図31(a)〜(d)に示し、第8実施例の広帯域アンテナ8における第1スペーサ90の構成を図32(a)〜(d)に示し、第2スペーサ91の構成を図33(a)〜(d)に示す。
本発明の第8実施例の広帯域アンテナ8は、図29に示す径が細くされた円筒状の円筒状ケース80を備えており、この円筒状ケース80は、比誘電率が1に近い電磁波の透過性が良好な合成樹脂製とされている。この円筒状ケース80内に、第4実施例の広帯域アンテナ4の垂直偏波素子および水平偏波素子を多段にスタックした広帯域アンテナが収納されている。スタックされる段数は、好適には8段ないし18段とされる。すなわち、15段ないし25段の垂直偏波素子が形成された基板40と、15段ないし25段にスタックされた水平偏波素子が設けられている第2基板45とがほぼ直交して円筒状ケース80内に収納されている。
【0033】
第8実施例の広帯域アンテナ8において特徴的な構成は、図30(a)(b)に示すように無給電素子を所定位置に保持する無給電素子部81が、上記基板40と上記第2基板45とをほぼ直交するよう取り付ける固着具を兼用している構成である。無給電素子部81は、円筒を半截した半円状の形状とされた第1スペーサ90および第2スペーサ91から構成されている。第1スペーサ90および第2スペーサ91は、電磁波の透過性が良好な合成樹脂製とされている。
【0034】
第1スペーサ90の構成を示す正面図を図32(a)に、その背面図を図32(b)に、その側面図を図32(c)に、その下面図を図32(d)に示す。これらの図に示すように、第1スペーサ90は、円筒を半截した半円状の形状とされ、その内部は収納スペース90dとされて、円弧状の無給電素子を収納できるようにされている。左右の縁の外周面の上下には一対の挿入部90cが突出して形成され、一対の挿入部90cの間に先端面が丸みを帯びた矩形状のガイド片90bが突出して形成されている。このガイド片90bは、外周面のほぼ中央にも突出して形成されている。また、挿入部90cは矩形の挿入孔を有する門型に形成されている。さらに、半円形状の立設片90eが第1スペーサ90の内周面において上面より若干下に形成されていると共に、内周面の下面より若干上にそれぞれ形成されて、収納スペース90dの上下が立設片90eにより塞がれている。これにより、収納スペース90dに円弧状の無給電素子を収納した際に、第1スペーサ90内から無給電素子が脱落しないようになる。また、立設片90eのほぼ中央に第2基板45の厚さとほぼ同様の幅とされた溝部90fが形成されている。
【0035】
第2スペーサ91の構成を示す正面図を図33(a)に、その背面図を図33(b)に、その側面図を図33(c)に、その下面図を図33(d)に示す。これらの図に示すように、第2スペーサ91は、円筒を半截した半円状の形状とされ、その内部は収納スペース91dとされて、円弧状の無給電素子を収納できるようにされている。左右の縁の外周面の上下には一対の係合片91cが接線方向に突出して形成されている。また、外周面のほぼ中央から突出して先端面が丸みを帯びた矩形状のガイド片91bが形成されている。第1スペーサ90と第2スペーサ91とを嵌合した際に、係合片91cは、挿入部90cの挿入孔に挿入される部位であり、挿入しやすいように先端が斜面とされ、抜け止めのために斜面に続いて段部が形成されている。さらに、半円形状の立設片91eが第2スペーサ91の内周面において上面より若干下に形成されていると共に、内周面の下面より若干上にそれぞれ形成されて、収納スペース91dの上下が立設片91eにより塞がれている。これにより、収納スペース91dに円弧状の無給電素子を収納した際に、第2スペーサ91内から無給電素子が脱落しないようになる。また、立設片91eのほぼ中央に第2基板45の厚さとほぼ同様の幅とされた溝部91fが形成されている。
【0036】
第8実施例の広帯域アンテナ8の組立工程を説明すると、まず、図31(a)に示すように第1スペーサ90の収納スペース90dに円弧状の無給電素子12fを収納する。次いで、図31(b)に示すように第2スペーサ91の収納スペース91dに円弧状の無給電素子12eを収納する。そして、図31(c)に示すように第4実施例の広帯域アンテナ4の基板40に第1スペーサ90を位置合わせして、基板40の上部を第1スペーサ90の溝部90fを挿入していくと共に、第4実施例の広帯域アンテナ4の基板40の反対側から第2スペーサ91を位置合わせして、基板40の下部を第2スペーサ91の溝部91fに挿入していく。そして、第1スペーサ90と第2スペーサ91とを嵌合すべく、第2スペーサ91の一対の係合片91cを、第1スペーサ90の一対の挿入部90cに形成されている挿入孔にそれぞれ挿入していくと、係合片91cが挿入孔から抜け出ないように嵌合されるようになる。この場合、基板40が第1スペーサ90の溝部90fおよび第2スペーサ91の溝部91fに挿入されて保持されると共に、向き合っている第1スペーサ90の立設片90eと第2スペーサ91の立設片91eとの間に第2基板45が挟持されて保持される。これにより、図30(a)(b)に示すように、第2基板45は基板40に対してほぼ直交して保持されるようになると共に、第1スペーサ90に収納された無給電素子12fと、第2スペーサ91に収納された無給電素子12eは、第n垂直偏波素子46nにおけるダイポールアンテナに近接配置されるようになる。そして、第1スペーサ90に第2スペーサ91が嵌合されて組み立てられた無給電素子部81は、第n水平偏波素子46nとその下に隣接して配置された図示しない第(n−1)水平偏波素子46(n−1)とのほぼ中間位置に配置される。図30(a)に示す広帯域アンテナ8の上面図が図31(d)に示されている。また、組み立て後の無給電素子部81においては、断面形状がほぼ円筒状とされ、第1スペーサ90に形成されている3つのガイド片90bと第2スペーサ91に形成されているガイド片91bの先端面が円筒状ケース80の内周面に当接される。これにより、基板40および第2基板45が円筒状ケース80内のほぼ中央に直交するよう確実に保持されるようになる。
【0037】
なお、円筒状ケース80内にスタックした第4実施例の広帯域アンテナ4を収納するようにしたが、これに限ることはなく、第1実施例ないし第3実施例の広帯域アンテナあるいは第5実施例ないし第7実施例の広帯域アンテナのいずれかを収納するようにしてもよい。この場合においても、収納された広帯域アンテナの基板を無給電素子部81により円筒状ケース80内のほぼ中央に位置するよう保持することができる。
以上のように、2つに分割した第1スペーサ90および第2スペーサ91にそれぞれ無給電素子を収納し、基板40および第2基板45を側面から挟み込むように第1スペーサ90に第2スペーサ91を嵌合すればよく、組立工数が削減できると共に、組立時の部品変形や破損を防止することができる。特に、複数段の垂直偏波素子を備える基板40に複数段の水平偏波素子を備える第2基板45を連結した状態で、円筒状ケース80内を長い距離滑らせて挿入し、更に定位置に固定することは困難となり、量産時の歩留まり劣化の要因となるが、本発明の第8実施例の広帯域アンテナ8においては、この問題を以上説明したように解決することができる。
【0038】
次に、本発明の第9実施例の広帯域アンテナ9の構成を図34および図35に示す。図34は、第9実施例の広帯域アンテナ9の構成の概要を示す正面図および保持具120の構成を示す上面図であり、図35は、第9実施例の広帯域アンテナ9の構成の概要を示す側面図である。
これらの図に示すように、本発明の第9実施例の広帯域アンテナ9は、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとを備えるアンテナとされている。垂直偏波アンテナは、垂直偏波1段目素子111、垂直偏波2段目素子112、垂直偏波3段目素子113、垂直偏波4段目素子114の4段をスタックして構成している。垂直偏波1段目素子111ないし垂直偏波4段目素子14は単位素子とされ、基板110の表面に形成された1対のホット素子と、このホット素子とダイポールアンテナを構成し、基板110の裏面に形成された1対のアース素子と、2つのダイポールアンテナにそれぞれ近接して配置された無給電素子とから構成されている。
【0039】
また、水平偏波アンテナは、水平偏波1段目素子101、水平偏波2段目素子102、水平偏波3段目素子103、水平偏波4段目素子104の4段をスタックして構成している。この水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104は、フッ素樹脂基板等の高周波特性の良好な細長い矩形状の第2基板100に長軸に垂直な面内に位置するよう設けられており、垂直偏波1段目素子111ないし垂直偏波4段目素子114は、フッ素樹脂基板等の高周波特性の良好な細長い矩形状の基板110に設けられている。この第2基板100の水平偏波3段目素子103と水平偏波4段目素子104との間から上端までの上部が基板110の垂直偏波1段目素子111の中途から下端までの下部と重なっており、この重なる部位における基板同士が直交するように保持具120および垂直偏波4段目素子104の無給電素子部により固着されている。保持具120は合成樹脂製とされ、図34(b)に示すように基板110の断面形状とほぼ同じ形状の細長い矩形状の第1保持部120aと、この第1保持部120aとほぼ直交し、第2基板100の厚さより若干狭い幅の溝とされた第2保持部120bとが形成されており、第1保持部120aと第2保持部120bとでT字状の溝が形成されている。この第1保持部120aに基板110が挿入されて保持されると共に、第2保持部120bで第2基板100が挟持されることにより、基板110と第2基板100とが直交するように保持される。また、垂直偏波4段目素子104の無給電素子部は、第8実施例で説明した第1スペーサおよび第2スペーサとを備え、上記説明したように基板110と第2基板100とを直交するように保持している。
【0040】
第9実施例の広帯域アンテナ9における垂直偏波アンテナでは、垂直偏波用給電点115から2分岐されて1,2段目給電点115aと3,4段目給電点115bに給電され、1,2段目給電点115aから2分岐されて垂直偏波1段目素子111と垂直偏波2段目素子112に給電されると共に、3,4段目給電点115bから2分岐されて垂直偏波3段目素子113と垂直偏波4段目素子114に給電される。このように、垂直偏波1段目素子111ないし垂直偏波4段目素子114は、垂直偏波用給電点115から電力分配されて並列給電されることになる。
この垂直偏波アンテナの各段を構成する単位素子の寸法は第2実施例の広帯域アンテナ2の寸法と同様とされ、2500MHz〜2650MHzとされる2.5GHz帯の周波数帯域、3200MHz〜3750MHzとされる3.5GHz帯の周波数帯域における2周波の垂直偏波アンテナとして動作する。
【0041】
第2基板100は所定間隔毎に外側に屈曲されており、外側に屈曲された4つの部位に水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104がそれぞれ設けられ、第2基板100の表面に給電線路106が形成されると共に、図示しないがその裏面にも給電線路106が形成されている。水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104は、垂直偏波1段目素子111の下側に設置され、それぞれ細長い金属板を円弧状に折曲して形成したC形の形状とされている。C形の水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104は、第4実施例における水平偏波アンテナ4bにおける水平偏波素子と同じ構成とされ、図11(b)に示すように弧度がθ2とされ、半径がr2の2つの円弧状の素子からなるダイポールアンテナとされている。2つの円弧状の素子の一端は、給電線路106にそれぞれ接続され、円弧状の素子の他端は開放されて間隙を持って対向している。第2基板100の表裏に設けられた給電線路106の下端に水平偏波用給電点105が設けられており、この水平偏波用給電点105から給電線路106を介して、水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104が直列給電されている。
【0042】
この水平偏波アンテナは、水平偏波用給電点105から給電され、水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104の長さは、動作する周波数帯域に応じた長さとされている。例えば、水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104の弧度θ2は約169°、半径r2は約13.5mmとされている。動作する周波数帯域は、垂直偏波アンテナが動作する周波数帯域より低い1840MHz〜1960MHzとされる1.9GHz帯の周波数帯域とされている。なお、広帯域アンテナ9における水平偏波の放射パターンが下方向にチルトするように、水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104には、素子間の給電線路106の長さが調整されて上段にいくほど位相が進むように給電されている。
【0043】
第9実施例の広帯域アンテナ9では、垂直偏波1段目素子111ないし垂直偏波4段目素子114の各段の距離は水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104の間隔によらず自由に設定できるため、所望の特性に合った垂直偏波アンテナが構成できる。例えば、垂直偏波1段目素子111素子ないし垂直偏波4段目素子114の各段の無給電素子は、実施例4の広帯域アンテナ4の垂直偏波アンテナに比べて約86%の距離とすることができる。同様に、水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104の各段の距離も垂直偏波1段目素子111ないし垂直偏波4段目素子114の間隔によらず自由に設定できる。例えば、水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104の各段の素子間隔は、実施例4の広帯域アンテナ4における水平偏波アンテナに比べて約157%の距離とすることができる。
上記したように、第9実施例の広帯域アンテナ9では、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとはそれぞれ独立したアンテナとされて、上下に離間して配置されていることから、両アンテナが互いにおよぼす影響が低減されている。このことから、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとは良好な無指向性の放射パターンを示すようになる。この場合、放射パターンはいずれの偏波の周波数帯域においても約8°下向きにチルトするようになる。また、本発明の第9実施例の広帯域アンテナ9では、上記した周波数帯域において良好なVSWRを得ることができる。
なお、第8実施例の広帯域アンテナ8における円筒状ケース80内に第9実施例の広帯域アンテナ9を収納するようにしても良い。この場合、収納された広帯域アンテナ9の基板110および第2基板100を第1スペーサ90および第2スペーサ91からなる無給電素子部により挟持して円筒状ケース80内のほぼ中央に位置するよう保持することができる。
【0044】
次に、本発明の第10実施例の広帯域アンテナ10の構成を図36および図37に示す。図36は、第10実施例の広帯域アンテナ10の構成の概要を示す正面図であり図37は、第10実施例の広帯域アンテナ10の構成の概要を示す側面図である。
これらの図に示す本発明の第10実施例の広帯域アンテナ10は、第9実施例の広帯域アンテナ9において、第2基板100と基板110との重なりを長くした構成とされており、具体的には第2基板100の上半分と基板110の下半分とが重なる構成とされている。他の構成は第9実施例の広帯域アンテナ9と同様とされていることから、上記した構成以外についての説明は省略する。
第10実施例の広帯域アンテナ10では、第2基板100の水平偏波3段目素子103と水平偏波段目素子102との間から上端までの上半分が、基板110の垂直偏波2段目素子112の中途から下端までの下半分に直交して重なるよう配置され、第2基板100の上部と基板110の垂直偏波2段目素子112が設けられている部位とが垂直偏波2段目素子112の無給電素子部により直交するよう固着され、第2基板100の水平偏波3段目素子103と水平偏波4段目素子104との間と基板110の垂直偏波1段目素子111が設けられている部位とが、垂直偏波1段目素子111の無給電素子部により直交するよう固着され、第2基板100のほぼ中央である水平偏波2段目素子102と水平偏波3段目素子103との間と基板110の下端部とが、保持具120により直交するよう固着されている。
【0045】
第10実施例の広帯域アンテナ10においても、垂直偏波1段目素子111ないし垂直偏波4段目素子114の各段の距離は水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104の間隔によらず自由に設定できるようになり、所望の特性に合った垂直偏波アンテナが構成できる。同様に、水平偏波1段目素子101ないし水平偏波4段目素子104の各段の距離も垂直偏波1段目素子111ないし垂直偏波4段目素子114の間隔によらず自由に設定できる。第10実施例の広帯域アンテナ10の放射パターンおよびアンテナ特性は、第9実施例の広帯域アンテナ9における放射パターンおよびアンテナ特性とほぼ同様となる。
なお、第8実施例の広帯域アンテナ8における円筒状ケース80内に第10実施例の広帯域アンテナ10を収納するようにしても良い。この場合、収納された広帯域アンテナ10の基板110および第2基板100を第1スペーサ90および第2スペーサ91からなる無給電素子部により挟持して円筒状ケース80内のほぼ中央に位置するよう保持することができる。また、第2基板100と基板110との重なりの程度は任意の長さで重なるようにすることができる。
【0046】
次に、本発明の第11実施例の広帯域アンテナ11の構成を図38ないし図40に示す。図38は、第11実施例の広帯域アンテナ11の構成を示す正面図および上面図であり、図39は、第11実施例の広帯域アンテナ11の構成を示す背面図であり、図40は、第11実施例の広帯域アンテナ11における基板の構成を示す正面図および背面図である。
これらの図に示す本発明の第11実施例の広帯域アンテナ11は、上記説明した本発明の第5実施例の広帯域アンテナ5おいて3周波で動作するようにしたものである。本発明の第11実施例の広帯域アンテナ11における基板140には、1段目素子141および2段目素子142が設けられており、1段目素子141および2段目素子142は同じ構成の単位素子から構成されている。基板140はフッ素樹脂基板等の高周波特性の良好な細長い矩形状とされ、基板140の裏面において、その両縁の長手方向に沿って1段目素子141におけるそれぞれ2本の第1ホット素子141a,141cと第2ホット素子141b,141d、それぞれ2本の第1アース素子141e,141gと第2アース素子141f,141h、および、2段目素子142におけるそれぞれ2本の第1ホット素子142a,142cと第2ホット素子142b,142d、それぞれ2本の第1アース素子142e,142gと第2アース素子142f,142hが形成されている。第1ホット素子141a,141c(142a,142c)および第1アース素子141e,141g(142e,142g)とで構成される1対のダイポールアンテナは、第2ホット素子141b,141d(142b,142d)および第2アース素子141f,141h(142f,142h)とで構成される1対のダイポールアンテナより素子長が長くされて、動作する周波数帯域が低くされている。この1段目素子141および2段目素子142における素子長の異なる2対のダイポールアンテナにより、2周波で動作させることができる。
【0047】
また、1段目素子141の上記した2対のダイポールアンテナが形成されている基板140の両縁のそれぞれを囲むように、円弧状の無給電素子141i,141jが近接配置されている。また、2段目素子142においても同様に上記した2対のダイポールアンテナが形成されている基板140の両縁のそれぞれを囲むように、円弧状の無給電素子142i,142jが近接配置されている。無給電素子141i,141j,142i,142jは、第1実施例の広帯域アンテナ1において説明した通りであり、半径がr1で弧度がθ1とされている。この無給電素子141i,141j,142i,142jの作用により、1段目素子141および2段目素子142は、3周波の垂直偏波アンテナとして動作するようになる。
【0048】
基板140のほぼ中央より若干上に1,2段目給電点145aが配置されて、この給電点145aのホット側に接続されている位相線路147が挿入された第1分岐線路146aと第2分岐線路146bが、基板140の表面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう形成されている。位相線路147は、メアンダライン状に屈曲されて構成されているが、分布定数や集中定数により実現しても良い。給電点145aから位相線路147を介して下側に延伸する第1分岐線路146aの先端はT字状に形成されて、さらに、その先が下方向に折曲され、その折曲された角にスルーホール148a,148bが形成され、スルーホール148a,148bを介して1段目素子141の第1ホット素子141a,141cと第2ホット素子141b,141dが給電されている。また、給電点145aから上側に延伸する第2分岐線路146bの先端はT字状に形成されて、さらに、その先が下方向に折曲され、その先端にスルーホール149a,149bが形成され、スルーホール149a,149bを介して2段目素子142の第1ホット素子142a,142cと第2ホット素子142b,142dが給電されている。また、給電点145aのアース側に接続されている幅広のアース線路146cが、基板140の裏面において、その長手方向の中心線にほぼ沿って上下に延伸するよう形成されている。給電点145aから下側に延伸するアース線路146cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された1段目素子141の第1アース素子141e,141gと第2アース素子141f,141hの端部が接続され、給電点145aから上側に延伸するアース線路146cに、下端部が互いに相向かうようにL字状に折曲された2段目素子142の第1アース素子142e,142gと第2アース素子142f,142hが接続されている。これにより、位相線路147が挿入された第1分岐線路146aと第2分岐線路146bおよびアース線路146cからなる伝送線路を介して、給電点145aから1段目素子141および2段目素子142に給電される。
【0049】
なお、基板140の表面に形成された位相線路147および第1分岐線路146aと第2分岐線路146bとは、基板140の裏面に形成された幅広のアース線路146c上に形成されて、上記伝送線路はストリップ線路とされている。このストリップ線路により、給電点145aから1段目素子141および2段目素子142に並列に給電されている。この場合、1段目素子141には、2段目素子142より位相線路147の位相量だけ遅れて給電される。これにより、第11実施例の広帯域アンテナ11が立設されて垂直面内に置かれた際に、放射パターンが位相線路147の位相量に応じて下向きにチルトするようになる。
【0050】
なお、本発明の第11実施例の広帯域アンテナ11では、1840MHz〜1960MHzとされる1.9GHz帯の周波数帯域、2500MHz〜2650MHzとされる2.5GHz帯の周波数帯域、3200MHz〜3750MHzとされる3.5GHz帯の周波数帯域における3周波の垂直偏波アンテナとして動作する。第1ホット素子141a,141c(142a,142c)および第1アース素子141e,141g(142e,142g)の寸法を除く垂直偏波アンテナの寸法は第2実施例の広帯域アンテナ2の寸法と同様とされており、上記した周波数帯域において第11実施例の広帯域アンテナ11は良好なVSWRを得ることができる。なお、第1ホット素子141a,141c(142a,142c)および第1アース素子141e,141g(142e,142g)の寸法は、1840MHz〜1960MHzとされる1.9GHz帯の周波数帯域で動作する長さに設定されている。
なお、第11実施例の広帯域アンテナ11における3周波で動作する単位素子を、本発明の他の実施例の広帯域アンテナが備える単位素子に適用して、当該広帯域アンテナにおいて3周波で動作するようにしても良い。また、第11実施例の広帯域アンテナ11を多段にスタックして、円筒状ケース80内に収納するようにしても良い。この場合、収納された広帯域アンテナ11の基板140を第1スペーサ90および第2スペーサ91により挟持して円筒状ケース80内のほぼ中央に位置するよう保持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上説明した本発明にかかる広帯域アンテナでは、ダイポールアンテナに近接して円弧状の無給電素子が配置されて単位素子が構成され、この単位素子を複数段スタックすることができる。段数は、8段ないし18段スタックするのが好適とされる。この本発明にかかる広帯域アンテナは、複数の周波数帯において動作する広帯域アンテナとなる。また、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとを備える本発明にかかる広帯域アンテナにおいては、垂直偏波アンテナとされる単位素子を複数段スタックすることができると共に、水平偏波アンテナを構成する水平偏波素子を複数段スタックすることができる。この水平偏波素子をスタックする段数は、15段ないし25段スタックするのが好適とされる。
また、垂直偏波アンテナと水平偏波アンテナとを備える本発明にかかる広帯域アンテナにおいては、垂直偏波アンテナとされる単位素子と、水平偏波アンテナを構成するC形の水平偏波素子とが電磁結合して、アンテナ特性に影響をおよぼす場合がある。そこで、円弧状の無給電素子の弧度を約90°以上で約180°未満とすることにより、垂直偏波アンテナのアンテナ特性を維持しながら、水平偏波アンテナにおよぼす影響を軽減することができる。
なお、本発明にかかる広帯域アンテナの単位素子におけるホット素子およびアース素子の電気長は、使用周波数帯域に応じた長さとされる。例えば、使用周波数帯域の中心周波数の波長の1/4波長とするのが一般的である。この場合、基板の誘電率による波長短縮率を考慮して物理長が決定される。また、無給電素子の長さは、ホット素子およびアース素子からなるダイポールアンテナに近接配置した際に広帯域化される長さとされる。
また、第11実施例の広帯域アンテナにおいては、各段において、基板の両縁の長手方向に沿ってそれぞれ長さが異なる2対のホット素子と2対のアース素子とを対向するよう設けて、単位素子が3周波で動作するようにしているが、他の実施例における単位素子に適用して他の実施例における単位素子が3周波で動作するようにしても良い。
また、以上説明した本発明にかかる広帯域アンテナの各実施例ではチルト角は8°としたが、これに限ることはなく、任意のチルト角(例えば、3°,5°,・・・)とすることができる。
【符号の説明】
【0052】
1〜11 広帯域アンテナ、4a 垂直偏波アンテナ、4b 水平偏波アンテナ、10 基板、11 1段目素子、11a,11b ホット素子、11c,11d アース素子、11e,11f 無給電素子、12 2段目素子、12a,12b ホット素子、12c,12d アース素子、12e、12f 無給電素子、13 給電点、14a 第1分岐線路、14b 第2分岐線路、14c アース線路、20 基板、21 1段目素子、21a,21b ホット素子、21c,21d アース素子、21e,21f,22e,22f 無給電素子、22 2段目素子、22a,22b ホット素子、22c、22d アース素子、23 給電点、24a 第1分岐線路、24b 第2分岐線路、24c アース線路、25a,26a スルーホール、31 1段目素子、32 2段目素子、33 3段目素子、34 4段目素子、35 5段目素子、36 6段目素子、37 7段目素子、38 8段目素子、39 1〜8段目給電点、39a 1〜4段目給電点、39b 5〜8段目給電点、39c 1〜2段目給電点、39d 3〜4段目給電点、39e 5〜6段目給電点、39f 7〜8段目給電点、40 基板、41 第1垂直偏波素子、42 第2垂直偏波素子、45 第2基板、46a 第1水平偏波素子、46b 第2水平偏波素子、46c 間隙、47a 水平偏波用給電線路、47b 水平偏波用給電線路、48 水平偏波用給電点、50 基板、51 1段目素子、52 2段目素子、53 給電点、54a 第1分岐線路、54b 第2分岐線路、54c アース線路、55a,56a スルーホール、57 位相線路、80 円筒状ケース、81 無給電素子部、90 第1スペーサ、90b ガイド片、90c 挿入部、90d 収納スペース、90e 立設片、90f 溝部、91 第2スペーサ、91b ガイド片、91c 係合片、91d 収納スペース、91e 立設片、91f 溝部、100 第2基板、101 水平偏波1段目素子、102 水平偏波2段目素子、103 水平偏波3段目素子、104 水平偏波4段目素子、105 水平偏波用給電点、106 給電線路、110 基板、111 垂直偏波1段目素子、112 垂直偏波2段目素子、113 垂直偏波3段目素子、114 垂直偏波4段目素子、120 保持具、140 基板、141a,141c 第1ホット素子、141b,141d 第2ホット素子、141e,141g 第1アース素子、141f,141h 第2アース素子、141i,141j 無給電素子、142a,142c 第1ホット素子、142b,142d 第2ホット素子、142e,142g 第1アース素子、142f,142h 第2アース素子、142i,142j 無給電素子、145a 1,2段目給電点、146a 第1分岐線路、146b 第2分岐線路、146c アース線路、147 位相線路、148a,148b スルーホール、149a,149b スルーホール、200 コリニアアンテナ、210 1段目スリーブ素子、210a 上段スリーブパイプ、210b 下段スリーブパイプ、211 2段目スリーブ素子、211a 上段スリーブパイプ、211b 下段スリーブパイプ、212 給電ケーブル、213 給電ケーブル
【要約】
【課題】 シンプルな構造とされて部品点数が少なく、組立性が向上できると共にコストを低減し、量産時の歩留まりを向上する。
【解決手段】 細長い基板10の表面にホット素子11a,11bが形成され、裏面にアース素子11c,11dが形成され、無給電素子11e,11fが近接配置されて1段目素子11が構成され、2段目素子12も同様に構成されている。給電点13から、1段目素子11および2段目素子12のホット素子に給電する第1分岐線路14a,第2分岐線路14bが表面に形成され、1段目素子11および2段目素子12のアース素子に給電するアース線路14cが裏面に形成されている。ホット素子とアース素子とでダイポールアンテナが構成され、該ダイポールアンテナに無給電素子が近接配置されることにより、広帯域化される。
【選択図】 図1
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