(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
他の一以上の装置とピア・ツー・ピア無線接続でき、前記ピア・ツー・ピア無線接続によりウィリングネス要求を送信し、前記ウィリングネス要求に対する応答を受信する無線通信モジュールと、
前記ウィリングネス要求に対する応答をランク付けし、前記ランク付けに少なくとも部分的に基づいて、前記ピア・ツー・ピア無線接続のグループオーナーを選択し、前記ピア・ツー・ピア無線接続の一以上のその後のグループオーナーを選択するランキングモジュールと、
グループオーナー装置が前記ピア・ツー・ピア無線接続から切断されたことを装置が検知すると、前記ピア・ツー・ピア無線接続のグループオーナーの役割を引き受ける移行モジュールとを有し、
前記装置が前記グループオーナー装置からグループオーナービーコンを受信したとき、前記移行モジュールは前記グループオーナー装置に前記グループオーナーの役割を返却する、
装置。
前記装置のアドレス情報及び認証情報と、前記ピア・ツー・ピア無線接続を利用している一以上の装置のアドレス情報、認証情報、及びその後のグループオーナーランキングとを記憶するグループデータモジュールと、
前記装置の一以上の能力を記憶する設定モジュールとをさらに有する、
請求項1に記載の装置。
前記グループオーナー装置が前記ピア・ツー・ピア無線接続から切断されたことの検出は、前記装置が前記グループオーナー装置から離脱アナウンスメントメッセージを受信することに、少なくとも部分的基づく、請求項1に記載の装置。
前記グループオーナー装置が前記ピア・ツー・ピア無線接続から切断されたことの検出は、前記装置が配信時間ウィンドウ中に前記グループオーナービーコンを受信しないことに、少なくとも部分的基づく、請求項1に記載の装置。
前記その後のグループオーナーは、前記グループオーナーがある時間の間にアクセスできない場合、または前記グループオーナーが前記ピア・ツー・ピア無線ネットワークを離れたいとの表示を含む離脱アナウンスメントメッセージを提供した場合、前記グループオーナーの一以上の機能を引き受けるステップを含む、
請求項6に記載の方法。
前記装置のアドレス情報及び認証情報と、前記ピア・ツー・ピア無線接続を利用している一以上の装置のアドレス情報、認証情報、及びその後のグループオーナーランキングとを記憶するグループデータモジュールと、
前記装置の一以上の能力を記憶する設定モジュールとをさらに有する、
請求項14に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0005】
添付した図面には、本開示の実施形態を示した。以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。しかし、本開示は、異なる多くの形式で実施することができ、ここで説明する実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態を説明して、この開示を詳細かつ完全なものにし、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるようにするものである。
【0006】
本開示に記載された実施形態は、ピア・ツー・ピア無線ネットワークを構成する一群のデバイスの間で継承計画を実行するシステム、方法、及び装置を提供する。ハンドヘルドデバイスは移動性を有し、そのWiFi無線機能は範囲が比較的短いので、グループメンバーは自発的にまたは非自発的にネットワークを離れ易い。
【0007】
ピア・ツー・ピアネットワーキングの一態様では、ネットワークのグループオーナーは、他のグループメンバーのアクセスポイントとして機能する。グループオーナーはグループメンバー間の情報共有を可能とし、グループメンバーが共有環境において共にまたはコラボレーションのために用いるアプリケーションをホストする。一般的には、グループオーナーが離れたりグループメンバーとのコンタクトを失ったりしばとき、ピア・ツー・ピアネットワークを、リスタート及びリフォームしなければならず、ユーザ体験が中断される。グループメンバーはピア・ツー・ピアネットワークを再設定して自分たちの動作を再同期しようとするため、中断により遅延と情報の損失が生じる。例えば、ゲーム環境をホストしているグループオーナーがグループを離れると、そのグループは新しいグループオーナーを中心にネットワークをリスタートかつリフォームしなければならない。他の一例では、グループがミーティングをしており、グループオーナーによりホストされたスライドを見ている。グループオーナーが離れると、グループはネットワークをリフォームし、そのスライドをホスト(host)する他のグループオーナーを選択しなければならない。しかし、グループオーナーが脱退(departure)の前に継承計画を決めていれば、ピア・ツー・ピアネットワークをリスタートしリフォームする必要性が低下し、ユーザ体験が改善される。
【0008】
ここで、添付した図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
【0009】
図1は、ピア・ツー・ピア無線接続の代表的環境を示すブロック図であり、ネットワークを管理するグループオーナーデバイスと、グループメンバーデバイスを含む。環境100は、グループオーナーデバイス102を含み、グループオーナーデバイス102は、無線接続104を介して複数のグループメンバーデバイス106、108、110と結合している。この実施形態では、グループオーナーデバイス(グループオーナー)102は、グループメンバーデバイス(グループメンバー)106、108、110のソフトウェアアクセスポイントとして動作する。グループオーナー102は、グループのリソースを管理し、グループメンバー間の情報共有を容易にする。例えば、グループオーナー102を介して、一グループメンバー106と他の一グループメンバー108との間で情報を共有する。他の一例では、グループメンバーはゲームに関与し、グループオーナーは、各グループメンバー106、108、110が共にまたは互いにゲームをするゲーム環境を提供することにより、ゲームのホストとして機能する。同様に、他の一例では、グループオーナー102は、ミーティングのプレゼンテーションをホストし、グループメンバー106,108,110がそのプレゼンテーションを見たりインターラクトしたりする環境を提供する。
【0010】
グループオーナー102は、ピア・ツー・ピアネットワークにおいて、グループメンバー106、108,110に対してソフトウェアアクセスポイントとして、重要な役割を提供する。グループオーナー102が自発的にまたは非自発的にネットワークを離れると、ネットワークは破壊され、グループメンバー106,108,110はネットワークをリスタート(restart)しリフォーム(reform)しなければならない。しかし、この破壊は、残りのグループメンバー106,108,110中のグループオーナーの継承計画(succession plan)を作り実行することにより、緩和される。
【0011】
一実施形態では、グループオーナー102とグループメンバー106,108,110は、継承計画を実行するために、いろいろな同様のコンポーネント及びモジュールを含む。例えば、デバイス102、106,108,110は、メモリ114に記憶されたコンピュータ読み取り可能命令を実行するコンピュータプロセッサ112を含む。メモリ114により、デバイス102,106,108,110のハードウェア、アプリケーション、またはサービス上で命令を実行できるようになる。一以上のコンピュータプロセッサ112は、中央処理装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、複雑命令セットコンピュータ(CISC)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルアレイ(FPGA)、またはこれらの任意の組み合わせを含むが、限定されない。また、デバイス102は、一以上のプロセッサ112と、デバイス102の一以上のその他のコンポーネントとの間の通信を制御するチップセット(図示せず)も含む。ある実施形態では、デバイス102はインテル(登録商標)アーキテクチャシステムに基づき、プロセッサ112とチップセットは、インテル(登録商標)Atom(登録商標)プロセッサファミリなど、インテル(登録商標)プロセッサとチップセットのファミリのものである。また、一以上のプロセッサ112は、特定データ処理機能またはタスクを処理するための一以上の特定用途向け集積回路(ASIC)または特定用途向け標準製品(ASSP)も含む。
【0012】
メモリ114は、それに記憶されたアプリケーション及びデバイス102の他のシステム及びモジュールを管理・実行するオペレーティングシステム116を含む。例えば、デバイス102は、ユーザがデバイスにより表示されたコンテンツを見る、またはキーボード、タッチスクリーン、またはマウスなどの様々な触覚応答インタフェースを用いてデバイス102とインターラクトできる、入出力(I/O)インタフェース120を含む。メモリ114は、一以上の揮発性及び/または不揮発性メモリデバイスを含み、これはランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、スタティックRAM(SRAM)、シンクロナスダイナミックRAM(SDRAM)、ダブルデータレート(DDR)SDRAM(DDR−SDRAM)、RAM−BUS DRAM(RDRAM)、フラッシュメモリデバイス、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、不揮発性RAM(NVRAM)、ユニバーサルシリアルバス(USB)リムーバブルメモリ、またはこれらの組み合わせを含むが、限定されない。
【0013】
無線システム122は、デバイス102が、ピア・ツー・ピアネットワーク104により他のデバイス106,108,110と無線通信できるようにする。最後に、ピア・ツー・ピアモジュール124は、継承計画(succession plan)の生成及び実行を管理する。無線システム122は、WiFiダイレクト標準(2010年10月に公開されたWi-Fi Direct仕様書を参照)及び/またはIEEE802.11無線標準(2007年3月8日に公開されたIEE802.11−2007;2009年10月に公開されたIEEE 802.1 ln-2009を参照)を用いるメッセージをブロードキャスト及び受信するハードウェアとソフトウェアを含む。無線システム122は、802.11無線標準により決められた広い動作周波数範囲で動作可能な送信器及び受信器または送受信器(図示せず)を含み得る。
【0014】
一実施形態では、ピア・ツー・ピアモジュールは、ランキングモジュール126、移行モジュール128、グループデータモジュール130、及び設定モジュール132を含み得る。ランキングモジュール126は、グループオーナー102が他のグループメンバー106,108,110にウィリングネス要求(willingness request)を送信できるようにする。ウィリングネス要求は、グループオーナー候補を求める要求と、グループオーナーになる能力とを含む。グループオーナーを求める要求は、グループメンバーに、継承計画においてグループオーナーになりたいか、グループメンバーからの応答を求める。ランキングモジュールは、ウィリングネス要求に対する応答も受信する。この応答は、グループオーナー候補ステータスの肯定的または否定的なアクノレッジメントと、各グループオーナー候補の能力とを含む。能力には、デバイスのコンピュータプロセッサ能力、メモリ能力、帯域幅能力、バッテリーパワー能力、受信信号強度、ロケーション、アプリケーション能力、ビデオ能力、オーディオ能力、その他の任意のハードウェアまたはソフトウェア能力が含まれ得るが、限定されない。能力に関して提供される詳細には、メイク、モデル、バージョン、フォーマット、スタイル、またはデバイス102の能力を区別するその他の任意のフィーチャを含み得るが、限定されない。
【0015】
応答を受信後、ランキングモジュール128は、グループオーナー候補106,108,110をランク付けし、グループオーナー102がピア・ツー・ピアネットワーク104を離れた時に実行する、候補間の継承順序を決定する。ランキング基準は、各グループメンバー106,108,110の、ピア・ツー・ピアネットワーク104のアクセスポイントとして機能する能力に少なくとも部分的に基づく。能力には、デバイスのコンピュータプロセッサ能力、メモリ能力、帯域幅能力、バッテリーパワー能力、受信信号強度、ロケーション、アプリケーション能力、ビデオ能力、オーディオ能力、その他の任意のハードウェアまたはソフトウェア能力が含まれ得るが、限定されない。ランキングモジュール128は、継承計画が発動されるとき、グループオーナー102を代替する一以上のグループメンバーの階層的ランキングを割り当てる。第1の後継デバイスは候補1に割り当てられ、次の後継デバイスは候補2に割り当てられ、次の後継デバイスは候補3に割り当てられる。例えば、候補1 106が最初にグループオーナー102になり、候補2 108は、候補1が何らかの理由でグループオーナーとして機能出来なかった場合に、グループオーナーと交代する。ランキングが決定されると、グループオーナー102はグループメンバーにそのランキングを知らせ、グループメンバーが自分の移行モジュールを適宜更新できるようにする。
【0016】
この実施形態では、移行モジュール128はグループオーナー候補間で継承計画を実行する。継承計画は、グループオーナー102がピア・ツー・ピアネットワーク104を離れた時に実行され、候補1 106がグループオーナーの役割を引き継げるようにし、または引き継ぎをトリガーする。一実施形態では、グループメンバーデバイス106,108,110は、グループオーナー102により、ピア・ツー・ピアネットワーク104から一時的に離れることを、脱退アナウンスメントメッセージ(leaving announcement message)により通知される。候補1 106のピア・ツー・ピアモジュールは、脱退アナウンスメントメッセージを受信すると、残りのグループメンバー108,110にウィリングネス要求(willingness request)をブロードキャストして、候補1 106が新しいグループオーナーであることを通知する。ウィリングネス要求は、グループメンバー108,110に、グループオーナーの変更をアクノレッジし、グループオーナー候補ステータスと能力のアクノレッジメントを提供し、新しいグループオーナー106が別の継承計画を生成できるようにする。グループオーナー106のランキングモジュールが応答を受信した後、新しい継承計画が残りのグループメンバー108,110に提供される。
【0017】
他の一実施形態では、グループメンバー106,108,110は、グループオーナービーコンを周期的な時間内に受信しないと、グループオーナー102により、ピア・ツー・ピアネットワーク104からすぐに離れることを通知される。例えば、グループオーナー102は、グループメンバー106,108,110のそれぞれに周期的な時間間隔でグループオーナービーコンを提供する。グループオーナービーコンは、グループメンバー106,108,110に、グループオーナー102がいること、またはグループオーナーとして機能していることを通知する。グループオーナーが周期的時間間隔でグループオーナービーコンを提供できないと、候補1 106の移行モジュール(transition module)が、移行メッセージを送信して、継承計画を実行する。移行メッセージ(transition message)には、別の継承計画を生成するために、残りのグループメンバー108,110から情報を集めるウィリングネス要求を含んでいてもよい。一例では、残りのグループメンバー108,110は、新しいグループオーナー106との通信を開始して、思い通りの動作を続ける。例えば、新しいグループオーナーは、前のグループオーナー102によりホストされていた新しいゲーム環境またはプレゼンテーション環境をホストし始める。しかし、前のグループオーナー102がグループオーナービーコンのブロードキャストを再び始めると、新しいグループオーナー106は前のグループオーナー102にグループオーナーの役割を譲る。あるいは、他の一実施形態では、新しいグループオーナー106は、グループオーナーシップを維持し、前のグループオーナーは新しいグループオーナー106からのウィリングネス要求への応答を提供する。新しいグループオーナー106は、前のグループオーナー102からの応答を用いて、前のグループオーナー106を新しい継承計画に組み込む。
【0018】
他の一実施形態では、グループオーナー102がある時間以内にグループオーナービーコンを送信せず、候補1 106が他の時間以内に移行メッセージを提供しないと、候補2 108が残りのグループメンバー110に移行メッセージを提供する。移行メッセージは、上記の通り、ウィリングネス要求を含む。ウィリングネス要求は、残りのグループメンバーに、グループ候補アクノレッジメントと能力情報とを提供し、新しいグループオーナー108が新しい継承計画を生成できるようにする。留意点として、この移行プロセスは、グループメンバーが1人だけになるまで、適宜実行できる。例えば、ピア・ツー・ピアネットワークが10人のグループメンバーを有する場合、継承計画は、新しいグループオーナーが検出され、残りの他のデバイスと移行プロセスを開始するまで、各グループオーナー候補をステップスルー(step through)する。
【0019】
他の一実施形態では、ウィリングネス要求は、グループメンバー106,108,110からアドレッシング及び認証情報を求める要求を含んでいてもよい。各デバイスのアドレッシング及び認証情報は、それぞれのグループデータモジュール130に記憶される。一実施形態では、グループデータモジュール130は、各グループメンバーの無線システム122の性能を記録できる。したがって、ランキングモジュール126は、グループオーナー候補ランキングの性能情報を用いる。
【0020】
他の一実施形態では、ピア・ツー・ピアモジュール124は設定モジュール(configuration module)132を含む。設定モジュール132は、デバイス102の、またはデバイス102のコンポーネント、モジュール、またはアプリケーションの設定情報を記憶する。
【0021】
図2は、グループオーナーデバイスが、ピア・ツー・ピア無線ネットワークの継承計画を決定する方法の一例を示すフロー図である。複数のグループメンバー106,108,110を含むピア・ツー・ピア無線ネットワークのグループオーナー102は、方法200を実行する。
【0022】
ブロック202において、グループオーナー102は、複数のグループメンバー106,108,110に、ピア・ツー・ピア無線ネットワーク104を介してウィリングネス要求(willingness request)を提供する。ウィリングネス要求は、ピア・ツー・ピア無線ネットワーク104の継承計画について、グループオーナー候補になりたいかについて、グループメンバーからのアクノレッジメントを要求する。ウィリングネス要求は、グループメンバーの能力及び設定を求める要求も含み得る。
【0023】
ブロック204において、グループオーナー102は、ピア・ツー・ピアネットワークのグループメンバー106,108,110からウィリングネス要求に対する応答を受信する。この応答は、継承計画におけるグループオーナー候補になるグループメンバーの意向(willingness)の表示を含み得る。また、この応答はグループメンバーデバイス106,108,110の能力と設定とを含む。能力には、デバイスのコンピュータプロセッサ能力、メモリ能力、帯域幅能力、バッテリーパワー能力、受信信号強度、ロケーション、アプリケーション能力、ビデオ能力、オーディオ能力、その他の任意のハードウェアまたはソフトウェア能力が含まれ得る。
【0024】
ブロック206において、グループオーナー102は、ランキングモジュール126により分析される応答情報に基づいて、グループオーナー候補のランキングを決定する。ランキングは、一以上の環境(例えば、ゲーム、プレゼンテーション、チャット(テキスト、オーディオ、ビジュアル)、及びファイル共有)をホストするデバイスの能力に少なくとも部分的に基づく。一実施形態では、グループメンバー106のランキングは、コンピュータプロセッサの処理能力、グループ環境をホストするのに利用できるメモリ量、グループメンバー106の無線システムの帯域幅能力、グループメンバーデバイス106上のアプリケーションのタイプと能力、グループメンバー106のバッテリーパワー能力とパワーレベル、グループメンバー106のWiFi信号の受信強度、及びグループメンバー106のグループオーナー候補となる意向の肯定的アクノレッジメントに基づく。
【0025】
一実施形態では、ランキングモジュール126は、応答のフィーチャそれぞれに相対値を割り当て、それらの値の和に基づきランキングを決定し得る。他の一実施形態では、ランキングモジュール126は、応答に列挙されたフィーチャそれぞれに相対値を割り当てるが、グループオーナー102によりホストされた環境に基づき、フィーチャのうちの一以上のフィーチャに重み付けする。例えば、ホスト環境がよりプロセッサインテンシブである場合(例えば、スライドプレゼンテーション環境)、ランキングモジュール126は、コンピュータプロセッサ能力より高い閾値にある利用可能なメモリ量を重み付けする。他方、帯域幅がより高く、ホスト環境がより効率的に機能する場合(例えば、ビデオチャットなど)、ランキングモジュール126は、帯域幅ランキングにより多くの重みを適用する。ランキングモジュール126は、ランキングプロセスを最適化して、ホストの各環境要件と、グループメンバーの要件及び能力とを収容する。
【0026】
ブロック208において、グループオーナー102は、ピア・ツー・ピアネットワークのグループメンバー106,108,110にグループオーナービーコンを提供する。グループオーナービーコンは、周期的時間間隔で送信され、グループオーナーが意図した通り動作しているとの確認を提供する。グループオーナービーコンは、グループオーナー候補ランキングも含み得る。時間の経過とともに、グループオーナー102は、追加的ウィリングネス要求を送信して、離脱(departing)または新しいグループメンバーを報告する(account for)グループオーナー候補ランキングを更新する。
【0027】
図3は、グループオーナーがピア・ツー・ピア無線ネットワークを抜けてしまうことによる、グループメンバーデバイスが、継承計画を実行する方法の一例を示すフロー図である。方法300は、グループオーナー102により生成された継承計画において、グループオーナー候補1 106として指定されたグループメンバーデバイス106を含む。
【0028】
ブロック302において、グループメンバー/グループオーナー候補1 106は、グループオーナー102から、脱退アナウンスメントメッセージ(leaving announcement message)を受信する。脱退アナウンスメントの受信により、グループオーナー102により提供される継承計画が可能になる。一実施形態では、グループオーナーは、候補1 106がピア・ツー・ピアネットワーク104のグループオーナーの役割を移行する時間ウィンドウを提供する。例えば、候補1 106は、他のグループメンバーに通知し、グループオーナーの役割(例えば、グループ環境をホストする)を受け入れるのに100msまで有する。したがって、候補1 106が新しいグループオーナー106になる。一実施形態では、前のグループオーナー102は、新しいグループオーナー106にホスト環境を生成するのに必要な情報を提供する。
【0029】
ブロック304において、新しいグループオーナー106は、残りのグループメンバー108,110に移行メッセージを提供する。移行メッセージは、移行に関する通知、新しいグループオーナー106のアドレス情報、及び残りのグループメンバー108,110のウィリングネス要求(willingness request)を含む。
【0030】
ブロック306において、新しいグループオーナー106は、ピア・ツー・ピアネットワーク104の残りのグループメンバーから、移行メッセージに対する応答を受信する。この応答は、グループメンバー108,110が新しいグループオーナー106により生成された新しい継承計画(succession plan)のグループオーナー候補となることに同意したか示す、ウィリングネス要求に対する応答を含む。
【0031】
ブロック308において、新しいグループオーナー106は、
図1と
図2の説明において説明したのと同様の手法に基づき、グループオーナー候補をランク付けする。ランキングに次いで、新しいグループオーナーは、新しい継承計画を生成し、残りのグループメンバー108,110にそのプランを提供する。
【0032】
ブロック310において、新しいグループオーナー106は、周期的な時間間隔で、ピア・ツー・ピアネットワークのメンバーに、新しいグループオーナービーコンを提供する。新しいグループオーナービーコンは、新しいグループオーナーが、意図した通りに、ピア・ツー・ピアネットワーク104のグループオーナーの役割を維持して動作しているとの中間的通知を、グループメンバー108,110に提供する。
【0033】
図4は、グループオーナーがピア・ツー・ピア無線ネットワークを非自発的に抜けてしまうことによる、グループメンバーデバイスが、継承計画を実行する方法の一例を示すフロー図である。方法400は、ピア・ツー・ピアネットワーク104のグループメンバー106を含む。グループメンバー106は、グループオーナー102により生成されたグループオーナー継承計画の候補1 106でもある。
【0034】
ブロック402において、グループメンバー106は、グループオーナー102から、周期的時間間隔で、グループオーナービーコンを受信する。グループオーナービーコンは、グループメンバー106に、グループオーナー102がピア・ツー・ピアネットワーク104のグループオーナーとしてまだ動作していることを通知する。したがって、グループメンバー106は、グループオーナー102にネットワークメッセージを送信することにより、動作を継続する。
【0035】
ブロック404において、グループメンバー106は、グループオーナービーコンが配信時間ウィンドウを過ぎたことを検出する。一実施形態では、配信時間ウィンドウは例えば20msである。それゆえ、グループメンバー106は、20msごとに1回は、グループオーナービーコンを受信することを期待する。別の実施形態では、配信時間ウィンドウは20msより長くても短くてもよい。グループメンバー106は、継承計画の候補1なので、他のグループメンバー108,110より先にグループオーナーの役割を引き受ける一義的な責任を有する。
【0036】
ブロック406において、候補1 106は、指定された配信時間ウィンドウ内にグループオーナービーコンを受信しないと、それに応じて移行メッセージを送信する。移行メッセージは、残りのグループメンバーに、グループオーナー102が非自発的にピア・ツー・ピアネットワーク104から離脱したことを通知する。移行メッセージは、残りのグループメンバー108,110がグループオーナー候補になりたいか、及びその能力(capabilities)について、残りのグループメンバー108,110にたずねるウィリングネス要求も含む。
【0037】
ブロック408において、新しいグループオーナー106は、残りのグループメンバー108,110からウィリングネス要求に対する応答を受信する。
【0038】
ブロック410において、新しいグループオーナー106は、
図1と
図2の説明において説明したランキング基準により、グループメンバー108,110をランク付けする。新しいグループオーナー106は、ランキングに続き、ピア・ツー・ピアネットワーク104の残りのメンバーを含む新しい継承計画を生成する。残りのグループメンバー108,110は、新しいグループオーナー106がピア・ツー・ピアネットワーク104を離れる場合に、新しい継承計画を受け取る。
【0039】
ブロック412において、新しいグループオーナー106は、ピア・ツー・ピアネットワーク104のグループメンバー108,110に新しいグループオーナービーコンを提供する。また、新しいグループオーナー106は、ピア・ツー・ピアネットワーク104の新しいホスティング環境を実施している。残りのグループメンバー108,110は、前のグループオーナー102ではなく新しいグループオーナー106に、ネットワークトラフィックを向け始める。
【0040】
図5は、グループオーナーがネットワークから抜けた後に、グループオーナーデバイスが、ピア・ツー・ピア無線ネットワークのグループオーナーの役割を再開する方法の一例を示すフロー図である。方法500は、グループオーナーの役割に移行し、前のグループオーナービ102がグループオーナーの役割を再開しようとした時に、グループメンバーの役割に戻るグループメンバー106を含む。
【0041】
ブロック502において、グループメンバー106は、グループオーナー102から、周期的時間間隔で、グループオーナービーコンを受信する。グループオーナービーコンは、グループメンバー106に、グループオーナー102がピア・ツー・ピアネットワーク104のグループオーナーとしてまだ動作していることを通知する。したがって、グループメンバー106は、グループオーナー102にネットワークメッセージを送信することにより、動作を継続する。
【0042】
ブロック504において、グループメンバー106は、グループオーナービーコンが配信時間ウィンドウを杉田ことを検出する。一実施形態では、配信時間ウィンドウは例えば20msである。それゆえ、グループメンバー106は、20msごとに1回以上は、グループオーナービーコンを受信することを期待する。別の実施形態では、配信時間ウィンドウは20msより長くても短くてもよい。グループメンバー106は、継承計画の候補1なので、他のグループメンバー108,110より先にグループオーナーの役割を引き受ける一義的な責任を有する。
【0043】
ブロック506において、候補1 106は、指定された配信時間ウィンドウ内にグループオーナービーコンを受信しないと、それに応じて移行メッセージを送信する。移行メッセージは、残りのグループメンバーに、グループオーナー102が非自発的にピア・ツー・ピアネットワーク104から離脱したことを通知する。移行メッセージは、残りのグループメンバー108,110がグループオーナー候補になりたいか、及びその能力(capabilities)について、残りのグループメンバー108,110にたずねるウィリングネス要求も含む。
【0044】
ブロック508において、新しいグループオーナー106は、残りのグループメンバー108,110からウィリングネス要求に対する応答を受信する。
【0045】
ブロック510において、新しいグループオーナー106は、
図1と
図2の説明において説明したランキング基準により、グループメンバー108,110をランク付けする。新しいグループオーナー106は、ランキングに続き、ピア・ツー・ピアネットワーク104の残りのメンバーを含む新しい継承計画を生成する。残りのグループメンバー108,110は、新しいグループオーナー106がピア・ツー・ピアネットワーク104を離れる場合に、新しい継承計画を受け取る。
【0046】
ブロック512において、新しいグループオーナー106は、ピア・ツー・ピアネットワーク104のグループメンバー108,110に新しいグループオーナービーコンを提供する。また、新しいグループオーナー106は、ピア・ツー・ピアネットワーク104の新しいホスティング環境を実施している。残りのグループメンバー108,110は、前のグループオーナー102ではなく新しいグループオーナー106に、ネットワークトラフィックを向け始める。
【0047】
ブロック514において、新しいグループオーナー106は、前のグループオーナー102からグループオーナービーコンを受信する。一実施形態では、新しいグループオーナーは、グループオーナーの役割を、前のグループオーナー102に返却する。例えば、新しいグループオーナー106は、所定時間フレーム中に前のグループオーナーからグループオーナービーコンを受信した時、グループオーナーの役割を前のグループオーナーに返却する。グループオーナーの役割の返却の一部として、新しいグループオーナー106は、その返却をアクノレッジして、新しい継承計画を生成するように前のグループオーナーに要求する。したがって、前のグループオーナー102は、新しい継承計画を生成する情報を求めるウィリングネス要求を含む移行メッセージを送出する。
【0048】
しかし、他の実施形態では、所定期間後、前のグループオーナー102からグループオーナービーコンを受信すると、新しいグループオーナー106は、グループオーナーの役割を返却しない。前のグループオーナー102は、ピア・ツー・ピアネットワークに、グループメンバーとして参加することを要求する。
【0049】
ブロック516において、グループメンバー106は、グループオーナー102から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。また、グループメンバー106は、グループオーナー102がグループオーナーの役割を再開すると、ピア・ツー・ピアネットワーク104環境のホスティングをやめる。
【0050】
図6は、ピア・ツー・ピア無線ネットワークのグループオーナーデバイスの継承計画を決定する方法の一例を示すフロー図である。方法600は、グループメンバー106,108,110を用いて継承計画を生成するグループオーナー102を含む。
図6に示したフロー図は、グループオーナー102、グループメンバー106,グループメンバー108,及びグループメンバー110を含む。フロー図は、デバイス102,106,108,110の潜在的順序付け(potential sequencing)を説明する時間軸602を含む。
図6は、継承計画を決定する一実施形態を表す。別の実施形態は、動作を異なる順序で実行すること、追加動作を実行すること、及び
図6に示した動作の一部を省略することを含む得る。
【0051】
ブロック604において、グループオーナー102は、ピア・ツー・ピアネットワークのグループメンバー106,108,110にウィリングネス要求を提供する。ウィリングネス要求は、ピア・ツー・ピア無線ネットワーク104の継承計画について、グループオーナー候補になりたいかについて、グループメンバーからのアクノレッジメントを要求する。ウィリングネス要求は、グループメンバーの能力及び設定を求める要求も含み得る。
【0052】
ブロック606において、グループメンバー106は、グループオーナー102から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー106がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス106の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0053】
ブロック608において、グループメンバー108は、グループオーナー102から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー108がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス108の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0054】
ブロック610において、グループメンバー110は、グループオーナー102から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー110がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス110の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0055】
ブロック612において、グループオーナー102は、グループオーナー候補のランキングを決定する。グループオーナー102は、グループメンバー106,108,110に提供される継承計画を生成する。
【0056】
ブロック614において、グループオーナー102は、周期的時間間隔でグループメンバーにグループオーナービーコンを提供する。上記の通り、グループオーナービーコンは、グループメンバー106,108,110に、グループオーナー102がまだグループオーナーであり、ピア・ツー・ピアネットワークの環境をホストしていることを通知する。したがって、グループメンバー106,108,110は、自分のネットワークトラフィックを、ピア・ツー・ピア無線ネットワーク104のアクセスポイントとして機能しているグループオーナー102に向ける。
【0057】
図7は、グループオーナーが自発的にピア・ツー・ピア無線ネットワークを抜けてしまうことによる、継承計画を実行する方法の一例を示すフロー図である。方法700は、グループオーナーが自発的にピア・ツー・ピア無線ネットワーク104から離れた時に、グループオーナー102とグループメンバー106,108,110の動作を示す。フロー図は、デバイス102,106,108,110の潜在的順序付け(potential sequencing)を説明する時間軸702を含む。
図7は、グループオーナー102がピア・ツー・ピア無線ネットワーク104を自発的に離れる時に、継承計画を決定する一実施形態を示している。別の実施形態は、動作を異なる順序で実行すること、追加動作を実行すること、及び
図7に示した動作の一部を省略することを含む得る。
【0058】
ブロック704において、グループオーナー102は、グループメンバー106,108,110に離脱アナウンスメントメッセージ(leaving announcement message)を提供する。離脱アナウンスメントメッセージは、グループメンバーに、グループオーナーが今後ピア・ツー・ピア無線ネットワーク環境をホストしないことを通知する。したがって、事前に設けられた継承計画が実行される。一実施形態では、離脱アナウンスメントメッセージは、グループメンバーがどれくらい長く新しいグループオーナーへの移行を実行しなければならないかを示す。離脱アナウンスメントメッセージは、新しいグループオーナーが新しいホスティング環境を設定できる情報も含む。例えば、この情報は、離脱するグループオーナー102によりホストされたスライドプレゼンテーション、または新しいグループオーナーが最小の中断で、継続中のゲームをホストできるゲームログ(gaming log)を含み得る。
【0059】
ブロック706において、筆頭のグループオーナー候補106は、残りのグループメンバー108,110に移行メッセージを提供する。移行メッセージは、上記の通り、ウィリングネス要求を含む。ウィリングネス要求は、残りのグループメンバーに、グループ候補アクノレッジメントと能力情報とを提供し、新しいグループオーナー106が新しい継承計画を生成できるようにする。移行メッセージは、移行に関する通知、新しいグループオーナー106のアドレス情報、及び残りのグループメンバー108,110のウィリングネス要求(willingness request)を含む。
【0060】
ブロック708において、グループメンバー108は、新しいグループオーナー106から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー108がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス108の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0061】
ブロック710において、グループメンバー110は、新しいグループオーナー106から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー110がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス110の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0062】
ブロック712において、新しいグループオーナー106は、グループオーナー候補のランキングを決定する。グループオーナー106は、グループメンバー108,110に提供される継承計画を生成する。
【0063】
ブロック714において、新しいグループオーナー106は、周期的時間間隔でグループメンバーにグループオーナービーコンを提供する。上記の通り、グループオーナービーコンは、グループメンバー108,110に、新しいグループオーナー106がグループオーナーであり、ピア・ツー・ピアネットワーク104の環境をホストしていることを通知する。したがって、グループメンバー108,110は、自分のネットワークトラフィックを、ピア・ツー・ピア無線ネットワーク104のアクセスポイントとして機能しているグループオーナー106に向ける。
【0064】
図8は、グループオーナーが非自発的にピア・ツー・ピア無線ネットワークを抜けてしまうことによる、継承計画を実行する方法の一例を示すフロー図である。方法800は、グループオーナー102が非自発的にピア・ツー・ピア無線ネットワーク104から離れた時に、グループオーナー102とグループメンバー106,108,110の動作を示す。フロー図は、デバイス102,106,108,110の潜在的順序付け(potential sequencing)を説明する時間軸802を含む。
図8は、グループオーナー102がピア・ツー・ピア無線ネットワーク104を非自発的に離れる時に、継承計画を決定する一実施形態を示している。別の実施形態は、動作を異なる順序で実行すること、追加動作を実行すること、及び
図8に示した動作の一部を省略することを含む得る。
【0065】
ブロック804において、グループオーナー102は、グループメンバー106,108,110に、配信時間ウィンドウ中にグループオーナービーコンを提供できない。したがって、残りのグループメンバー106,108,110が、事前に設けられた継承計画を実行する。
【0066】
ブロック806において、筆頭のグループオーナー候補106は、残りのグループメンバー108,110に移行メッセージを提供する。移行メッセージは、上記の通り、ウィリングネス要求を含む。ウィリングネス要求は、残りのグループメンバーに、グループ候補アクノレッジメントと能力情報とを提供し、新しいグループオーナー106が新しい継承計画を生成できるようにする。移行メッセージは、移行に関する通知、新しいグループオーナー106のアドレス情報、及び残りのグループメンバー108,110のウィリングネス要求(willingness request)を含む。
【0067】
ブロック808において、グループメンバー108は、新しいグループオーナー106から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー108がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス108の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0068】
ブロック810において、グループメンバー110は、新しいグループオーナー106から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー110がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス110の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0069】
ブロック812において、新しいグループオーナー106は、グループオーナー候補のランキングを決定する。グループオーナー106は、グループメンバー108,110に提供される継承計画を生成する。
【0070】
ブロック814において、新しいグループオーナー106は、周期的時間間隔でグループメンバーにグループオーナービーコンを提供する。上記の通り、グループオーナービーコンは、グループメンバー108,110に、新しいグループオーナー106がグループオーナーであり、ピア・ツー・ピアネットワーク104の環境をホストしていることを通知する。したがって、グループメンバー108,110は、自分のネットワークトラフィックを、ピア・ツー・ピア無線ネットワーク104のアクセスポイントとして機能しているグループオーナー106に向ける。
【0071】
図9は、グループオーナーがネットワークを抜けた後、ピア・ツー・ピア無線ネットワークのグループオーナーを再開する方法の一例を示すフロー図である。方法900は、グループオーナー102が非自発的にピア・ツー・ピア無線ネットワーク104から離れ、グループオーナーの役割を再開しようとする時に、グループオーナー102とグループメンバー106,108,110の動作を示す。フロー図は、デバイス102,106,108,110の潜在的順序付け(potential sequencing)を説明する時間軸902を含む。
図9は、グループオーナー102がピア・ツー・ピア無線ネットワーク104を非自発的に離れる時に、継承計画を決定する一実施形態を示している。別の実施形態は、動作を異なる順序で実行すること、追加動作を実行すること、及び
図9に示した動作の一部を省略することを含む得る。
【0072】
ブロック904において、グループオーナー102は、グループメンバー106,108,110に、配信時間ウィンドウ中にグループオーナービーコンを提供できない。したがって、残りのグループメンバー106,108,110が、設けられている継承計画を実行する。
【0073】
ブロック906において、筆頭のグループオーナー候補106は、残りのグループメンバー108,110に移行メッセージを提供する。移行メッセージは、上記の通り、ウィリングネス要求を含む。ウィリングネス要求は、残りのグループメンバーに、グループ候補アクノレッジメントと能力情報とを提供し、新しいグループオーナー106が新しい継承計画を生成できるようにする。移行メッセージは、移行に関する通知、新しいグループオーナー106のアドレス情報、及び残りのグループメンバー108,110のウィリングネス要求(willingness request)を含む。
【0074】
ブロック908において、グループメンバー108は、新しいグループオーナー106から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー108がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス108の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0075】
ブロック910において、グループメンバー110は、新しいグループオーナー106から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー110がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス110の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0076】
ブロック912において、前のグループオーナー102は、グループメンバー106,108,110にグループオーナービーコンを提供する。一実施形態では、新しいグループオーナー106は、グループオーナーの役割を、前のグループオーナー102に返却する。しかし、前のグループオーナー102からのグループオーナービーコンは、所定時間中のビーコンではない場合、新しいグループオーナーは、グループオーナーの役割を返却せず、グループオーナーとして動作し続ける。また、前のグループオーナーは、グループオーナーの役割を再開する時に、新しい継承計画を確立する他のウィリングネス要求を提供する。
【0077】
ブロック914において、グループメンバー106、108,110は、前のグループオーナー102により提供されたウィリングネス要求への応答を提供する。
【0078】
図10は、一以上のデバイスが非自発的にピア・ツー・ピア無線ネットワークを抜けてしまうことによる、継承計画を実行する方法の一例を示すフロー図である。方法1000は、グループオーナー102と筆頭のグループオーナー候補106とが非自発的にピア・ツー・ピア無線ネットワーク104から離れた時の、グループオーナー102とグループメンバー106,108,110の動作を示す。フロー図は、デバイス102,106,108,110の潜在的順序付け(potential sequencing)を説明する時間軸1002を含む。
図10は、グループオーナー102とグループメンバーとがピア・ツー・ピア無線ネットワーク104を非自発的に離れる時に、継承計画を決定する一実施形態を示している。別の実施形態は、動作を異なる順序で実行すること、追加動作を実行すること、及び
図10に示した動作の一部を省略することを含む得る。
【0079】
ブロック1004において、グループオーナー102は、グループメンバー106,108,110に、配信時間ウィンドウ中にグループオーナービーコンを提供できない。したがって、残りのグループメンバー106,108,110が、設けられている継承計画を実行する。
【0080】
ブロック1006において、筆頭のグループオーナー候補106も、残りのグループメンバー108,110に移行メッセージを提供できない。
【0081】
ブロック808において、第2のグループオーナー候補108は、残りのグループメンバー110に移行メッセージを提供する。移行メッセージは、上記の通り、ウィリングネス要求を含む。ウィリングネス要求は、残りのグループメンバーに、グループ候補アクノレッジメントと能力情報とを提供し、新しいグループオーナー108が新しい継承計画を生成できるようにする。移行メッセージは、移行に関する通知、新しいグループオーナー108のアドレス情報、及び残りのグループメンバー110のウィリングネス要求(willingness request)を含む。
【0082】
ブロック1010において、グループメンバー110は、新しいグループオーナー108から受信したウィリングネス要求への応答を提供する。この応答は、グループメンバー110がグループオーナー候補として考慮されたいか、及びグループメンバーデバイス110の能力に関するアクノレッジメントを含む。
【0083】
ブロック1012において、新しいグループオーナー108は、グループオーナー候補のランキングを決定し、グループメンバー110に提供される継承計画を生成する。
【0084】
ブロック1014において、新しいグループオーナー108は、周期的時間間隔でグループメンバーにグループオーナービーコンを提供する。上記の通り、グループオーナービーコンは、グループメンバー110に、新しいグループオーナー108がグループオーナーであり、ピア・ツー・ピアネットワーク104の環境をホストしていることを通知する。したがって、グループメンバー110は、自分のネットワークトラフィックを、ピア・ツー・ピア無線ネットワーク104のアクセスポイントとして機能しているグループオーナー108に向ける。
【0085】
ここに説明した実施形態は、例えば、ここに説明した方法及び/または動作を実行するハードウェア、ソフトウェア、及び/またはファームウェアを用いて実装できる。ここに説明した実施形態は、機械により実行されると、その機械に、ここに説明した方法及び/または動作を実行させる機械実行可能命令を格納した有体の機械読み取り可能媒体として設けてもよい。有体の機械読み取り可能媒体には、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、コンパクトディスク・リードオンリメモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク・リライタブル(CD−RW)、光磁気ディスク等の任意タイプのディスク、リードオンリメモリ(ROM)、ダイナミック及びスタティックランダムアクセスメモリ(DRAM)等のランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブル・リードオンリメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル・リードオンリメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ等の半導体デバイス、磁気または光カード、その他の電子的命令を記憶するのに好適な有体の媒体が含まれるが、これらに限定はされない。機械は、好適な処理または計算プラットフォーム、デバイス、またはシステムを含み、ハードウェア及び/またはソフトウェアの任意の好適な組み合わせを用いて実施できる。命令は、任意の好適なタイプのコードを含み、任意の好適なプログラミング言語を用いて実施できる。他の実施形態では、ここに説明した方法及び/または動作を実行する機械実行可能命令は、ファームウェアで実施してもよい。
【0086】
ここに、様々なフィーチャ、態様、及び実施形態を説明した。当業者には言うまでもなく、フィーチャ、態様、及び実施形態は、相互の組み合わせ及びバリエーションや修正の影響を受けやすい。本開示は、かかる組み合わせ、バリエーション、及び修正を含むと考えるべきである。
【0087】
ここで用いた用語や表現は、説明として用いたものであり、限定として用いたものではない。かかる用語と表現の使用において、図示し説明したフィーチャ(features)の等価物(またはその一部)を排除する意図はなく、特許請求の範囲内でいろいろな修正が可能である。他の修正、バリエーション、及び代替も可能である。したがって、特許請求の範囲はかかる等価物をすべてカバーするものである。
【0088】
本発明の実施形態を、現在のところ最も現実的である様々な実施形態に関して説明したが、言うまでもなく、本発明は開示の実施形態には限定されず、逆に、特許請求の範囲内に含まれる様々な修正及び等価の構成をカバーするものである。ここでは具体的な用語を用いたが、これらは一般的かつ記述的な意味で用いたものであり、限定を目的としたものではない。
【0089】
本明細書は、実施例を用いて、本発明の実施形態を、ベストモードも含め、開示し、当業者が本発明の実施形態を、装置やシステムの生産及び使用、及び方法の使用を含めて、実施できるようにしている。本発明の実施形態の特許可能な範囲は、請求項に規定されており、当業者が想到する他の実施例も含み得る。他の実施例は、請求項の文言と相違しない構成を有する場合、または請求項の文言と実質的に相違しない等価な構成を含む場合、特許請求の範囲内にあるものとする。
【0090】
以下の実施例は実施形態に関する。装置であって、他の一以上の装置とピア・ツー・ピア無線接続でき、前記ピア・ツー・ピア無線接続によりウィリングネス要求を送信し、前記ウィリングネス要求に対する応答を受信する無線通信モジュールと、前記ウィリングネス要求に対する応答をランク付けし、前記ランク付けに少なくとも部分的に基づいて、前記ピア・ツー・ピア無線接続のグループオーナーを選択し、前記ピア・ツー・ピア無線接続の一以上のその後のグループオーナーを選択するランキングモジュールと、前記装置が、グループオーナー装置がピア・ツー・ピア無線接続から切断することを検出したとき、前記ピア・ツー・ピア無線接続のグループオーナーの役割を引き受け、前記装置が、前記グループオーナー装置からグループオーナービーコンを受信したとき、前記グループオーナーの役割を前記グループオーナー装置に返却する移行モジュールとを有する。
【0091】
前記デバイスはさらに、前記装置のアドレス情報及び認証情報と、前記ピア・ツー・ピア無線接続を利用している一以上の装置のアドレス情報、認証情報、及びその後のグループオーナーランキングとを記憶するグループデータモジュールと、前記装置の一以上の能力を記憶する設定モジュールとをさらに有する。
【0092】
一実施形態において、前記グループオーナー装置が前記ピア・ツー・ピア無線接続から切断することの検出は、前記装置が前記グループオーナー装置から離脱アナウンスメントメッセージを受信することに、少なくとも部分的基づく。他の一実施形態において、前記グループオーナー装置が前記ピア・ツー・ピア無線接続から切断することの検出は、前記装置が配信時間ウィンドウ中に前記グループオーナービーコンを受信しないことに、少なくとも部分的基づく。
【0093】
他の一実施形態において、前記ウィリングネス要求は、グループオーナー候補であることの了承の要求と、一以上の装置能力を求める要求とを含む。
【0094】
他の一実施形態に関する方法は、ピア・ツー・ピア無線接続の一以上のグループオーナー候補の1つになるウィリングネス要求を提供するステップと、前記ピア・ツー・ピア無線接続の一以上のグループメンバーから前記ウィリングネス要求に対する一以上の応答を受信するステップと、コンピュータプロセッサを用いて、前記一以上のグループメンバーがその後のグループオーナーになるランキングを決定するステップと、前記ランキングを前記グループメンバーに提供するステップと、周期的な時間フレームで前記グループメンバーにグループオーナービーコンを提供するステップとを有する。
【0095】
他の一実施形態において、前記方法は、さらに、一以上の装置にグループオーナーネゴシエーションメッセージを提供するステップと、前記グループオーナーメッセージへの応答に少なくとも部分的に基づいて、前記一以上のグループメンバーのピア・ツー・ピア無線ネットワークのアクセスポイントであるグループオーナーを選択するステップとを有する。
【0096】
さらに他の一方法実施形態では、方法は、グループオーナーから離脱アナウンスメントを受信するステップと、前記ピア・ツー・ピア無線ネットワークの一以上のグループメンバーに、グループオーナー候補になるウィリングネス要求を含む移行メッセージを提供するステップと、前記ウィリングネス要求に対する一以上の応答を受信するステップと、コンピュータプロセッサを用いて、前記ウィリングネス要求に対する応答に少なくとも部分的に基づいて、その後のグループオーナーになる前記一以上のグループメンバーのランキングを決定するステップと、前記ランキングを前記グループメンバーに提供するステップと、周期的な時間フレームで前記グループメンバーにグループオーナービーコンを提供するステップとを有する。
【0097】
一実施形態において、前記離脱アナウンスメントは、グループオーナーがピア・ツー・ピア無線ネットワークの一以上のグループメンバーの1つのグループを離れたいことの表示を含む。
【0098】
他の一実施形態において、前記方法は、さらに、その後のグループオーナーの事前ランキングに少なくとも部分的に基づいて、グループオーナーの役割を引き受けるステップと、前記離脱アナウンスメントメッセージを受信するステップとを有する。
【0099】
方法のさらに別の一実施形態では、方法は、周期的にピア・ツー・ピア無線ネットワークの第1のグループオーナービーコンを受信するステップと、コンピュータプロセッサを用いて、前記第1のグループオーナービーコンが配信時間ウィンドウを過ぎたことを判断するステップと、前記ピア・ツー・ピア無線ネットワークにより、ウィリングネス要求を含む移行メッセージを提供するステップと、前記ウィリングネス要求に対する一以上の応答を受信するステップと、前記ウィリングネス要求に対する応答に少なくとも部分的に基づいて、その後のグループオーナーになる前記一以上のグループメンバーのランキングを決定するステップと、前記グループメンバーに前記ランキングを提供するステップと、周期的時間フレームで前記ピア・ツー・ピア無線ネットワークにより第2のグループオーナービーコンを提供するステップと、を有する。
【0100】
他の一実施形態において、前記方法は、その後のグループオーナーの事前ランキングに少なくとも部分的に基づいてグループオーナーの役割を引き受けるステップと、前記第1のグループオーナービーコンが前記配信時間ウィンドウを過ぎたことを判断するステップとをさらに有する。
【0101】
他の一実施形態において、前記方法は、さらに、前記移行メッセージを提供するステップに続いて前記第1のグループオーナービーコンを受信するステップと、前記第1のグループオーナービーコンの受信に少なくとも部分的に基づいてグループオーナーの役割を返却するステップとをさらに有する。さらに他の一実施形態において、上記の方法はさらに、前記一以上のグループメンバーに前記ランキングを提供するステップと、アドレス情報とグループデータのフォーマット要件とを含むグループ情報を提供するステップと、前記ランキングと前記グループ条件のアクノレッジメントを受信するステップとをさらに有する。
【0102】
さらに他の一実施形態において、前記方法は、さらに、前記一以上の応答は、前記一以上のグループオーナー候補になるアクノレッジメントと、次のうちの一以上とを含む:コンピュータプロセッサ能力;バッテリーパワー容量;受信信号強度;ロケーション;帯域幅能力;アプリケーション能力;オーディオ能力;またはビデオ能力。
【0103】
もう一実施形態において、前記その後のグループオーナーは、前記グループオーナーがある時間の間にアクセスできない場合、または前記グループオーナーが前記ピア・ツー・ピア無線ネットワークを離れたいとの表示を含む離脱アナウンスメントメッセージを提供した場合、前記グループオーナーの一以上の機能を引き受け役割を含む。
【0104】
前記ランキングは、少なくとも部分的に、次に基づく:一以上のグループオーナー候補の1つになるアクノレッジメント;メモリ能力;コンピュータプロセッサ能力;バッテリーパワー容量;受信信号強度;ロケーション;帯域幅能力;アプリケーション能力;オーディオ能力;及びビデオ能力。
【0105】
他の一実施形態において、少なくとも一コンピュータプロセッサにより実行されたとき、前記少なくとも一コンピュータプロセッサに、上記の方法を実施できるようにするコンピュータ実行可能命令を含む一以上の有体のコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【0106】
他の一実施形態において、上記の方法を実行するように構成された通信装置。