(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0011】
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、ケースの肉厚を厚くすることなく、剛性を高めた携帯式の電源装置を提供することにある。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一側面の係る電源装置によれば、給電対象の電気機器を接続して給電するための電源装置であって、第一ケースと第二ケースに分割された、一方向に延長された外形を有する本体ケースと、前記本体ケースに内蔵される二次電池と、前記二次電池を保持する電池ホルダと、を備え、前記第二ケースは有底箱状に形成され、長手方向に沿って一対のケース側壁を設けており、前記電池ホルダは、前記二次電池の両側を保持する一対のホルダ側壁を設けており、前記ホルダ側壁は、前記電池ホルダが前記第二ケースに収納された状態で、前記第二ケース内の底面から前記ケース側壁の内面の少なくとも一部に沿って上方に延びるよう形成されており、前記ホルダ側壁は、前記ケース側壁よりも高さを低く形成しており、前記第一ケース
の側壁と前記第二ケースの
ケース側
壁が接合する端縁を、長手方向に垂直な平面で切断した垂直断面視において段差状としており、前記第二ケースの端面側が前記本体ケースの内面側に、前記第一ケース側に延出された段差状突起を有し、前記第一ケースの端面側が前記本体ケースの外面側において、前記第二ケース側に延出された外面延出部を有すると共に、前記第二ケースの内面に沿って延長された内面延出部を形成しており、前記第一ケースは、前記第二ケースと接合した状態で、前記外面延出部と前記内面延出部との間で、前記第二ケース端面の段差状突起を挟み込むと共に、前記ホルダ側壁は、その上端面でもって、前記内面延出部の下端面を当接して支持してなるよう構成できる。
【0013】
また、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記本体ケースの肉厚を、1mm〜3mmとすることができる。
【0014】
さらに、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記電池ホルダが、無接点充電用の受電コイルを収納するコイル収納部を形成することができる。上記構成により、電源装置は無接点で外部から給電されて二次電池を充電可能とすると共に、このような受電コイルを収納する部材でもって、本体ケースの側壁を補強する機能も果たすことができ、部材を兼用して構成を簡素化でき、かつ低コスト化を図ることができる。
【0015】
さらにまた、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記第一ケースを被覆するための柔軟性を有するカバー部を備え、前記カバー部は、主面とほぼ平行な姿勢で離間されて内側に突出するカバー突起部を備えており、前記第一ケースは、その側壁に、前記カバー突起部を嵌入する嵌入溝を形成することができる。上記構成により、柔軟性を有するカバー部で本体ケースの一面を被覆することで、この面の方向から印加される外力を緩和して内部に収納する部材を保護できる。また本体ケースの外面やこれに近接、載置する電気機器に傷が付くことを防ぐ効果も得られる。さらにカバー部のカバー突起部を嵌入溝に嵌合して、カバー部が安易に外れないように保持できる。
【0016】
さらにまた、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記第一ケースに、前記カバー部との接合面の内、長手方向と直交する短手方向の略中央を、部分的に窪ませた指掛け部を形成することができる。上記構成により、カバー部の交換時等において指掛け部に指を掛けることで、カバー部の取り外しを容易に行える。特に、長手方向の中間は張力が弱くなって外れやすくなるため、この部分に指掛け部を設けると一層外れやすくなるところ、短手方向に設けたことでこのような指掛け部を設けたことにより外れやすくなる事態を回避できる。
【0017】
さらにまた、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、さらに前記第一ケースの表面に、該第一ケースの長手方向の中心から偏心した位置にスイッチ部を設けることができる。上記構成により、二次電池と抵触しない位置にスイッチ部を配置できる。
【0018】
さらにまた、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記カバー部は、前記第一ケースを被覆した状態で、前記スイッチ部と対応する部位に、前記スイッチ部が下部に存在することを示すカバー側スイッチマークを設けることができる。上記構成により、カバー部で第一ケースを被覆した状態でも、ユーザはカバー側スイッチマークでもってスイッチ部の位置を視認できるので、カバー部の上からスイッチ部を操作できる。
【0019】
さらにまた、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、さらに前記第一ケースの上面であって、前記スイッチ部を覆うように貼付されたラベル部を備えており、前記ラベル部は、前記スイッチ部を設けた位置に、前記スイッチ部が下部に存在することを示すラベル側スイッチマークを設けることができる。上記構成により、ユーザはラベル側スイッチマークでもってスイッチ部の位置を視認できるので、ラベル部の上からスイッチ部を操作できる。特に、カバー部を外した状態でもスイッチ部の位置を視認できるので、カバー部の無い状態でも電源装置を使用できる。また、電源装置の仕様等を記したラベル部に、ラベル側スイッチマークを併せて印字することで、部材点数を低減して製造コストを削減できる。
【0020】
さらにまた、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記ラベル部に、前記ラベル側スイッチマークをエンボス加工して形成することができる。
【0021】
さらにまた、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記カバー部は、前記カバー突起部の内面における、該カバー部の長手方向の中心に対して非対称な位置に、前記位置決め用の位置決め突起を設けており、前記第一ケースは、前記位置決め突起と対応する位置に、該位置決め突起と係合する位置決め凹部を形成
し、前記位置決め突起が前記カバー部を非対称として前記第一ケースへの逆向きの装着を阻止することができる。上記構成により、位置決め突起と位置決め凹部との係合によって、カバー部と第一ケースとの嵌合状態をより強固にできる。加えて、カバー部を非対称として逆向きの装着を阻止できる。特にスイッチ部を第一ケースの長手方向において非対称な位置に設けている場合は、正しい向きにカバー部を装着することで、カバー側スイッチマークが異なる位置となることを回避できる。
【0023】
また、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、給電対象の電気機器を接続して給電するための電源装置であって、第一ケースと第二ケースに分割された、一方向に延長された外形を有する本体ケースと、前記本体ケースに内蔵される二次電池と、備え、前記第二ケースは有底箱状に形成され、長手方向に沿って一対のケース側壁と、前記ケース側壁に沿って、前記ケース側壁の内側に位置する内部周壁を設けており、前記内部周壁は、前記二次電池の両側を保持する一対の支持壁を設けており、前記支持壁は、前記第二ケース内の底面から前記ケース側壁の内面の少なくとも一部に沿って上方に延びるよう形成されており、前記支持壁は、前記ケース側壁よりも高さを低く形成しており、前記支持壁は、その上端面でもって、前記第一ケースを当接して支持してなり、前記第一ケースは、前記ケース側壁と前記内部周壁の間で嵌合する内部側壁を設けるよう構成できる。
【0024】
また、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記支持壁は、前記
ケース側壁に沿った部分と、前記
ケース側壁に交差する部分を有するコの字状壁とすることができる。
【0025】
また、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記二次電池の延在方向に隣接して配置される回路基板と、前記回路基板の下側に配置され、前記回路基板の発熱部品に熱的に結合された放熱板と、を備え、前記第二ケースと前記放熱板との間には、空間を有することができる。
【0026】
また、本発明の他の側面に係る電源装置によれば、前記二次電池は、角型二次電池であることができる。
【0027】
本発明によれば、ホルダの側壁でもって第一ケースの一部を支持することができ、もって第二ケースのケース側壁の断面積よりも広い面積でもって第一ケースを支持することが可能となり、第二ケース側壁の肉厚を維持したまま、実質的にケース側壁を厚くした状態と同様の強度を発揮できる。特に、二次電池を保持する電池ホルダのホルダ側壁でもって、本体ケースのケース側壁を補強することにより、部品点数を増やすことなく、またケース側壁を厚くすることなく強度を増すことが可能となる。
【0028】
また、本発明によれば、第二ケースの内部周壁は、第一ケースの内部側壁と嵌合して強度を高めると共に、コの字状壁の上端にて、第一ケースの内側と、当接していることより、上下方向の衝撃にも強い。
【0029】
また、コの字状壁の内側に、上面視矩形の角型二次電池を収納することより、コの字状壁が位置あわせ構造として、二次電池を所定の位置に収納できると共に、コの字状壁なので、二次電池が、側壁から間隔を持ち、間隔がケース損傷時の干渉部分となり、損傷が直接、二次電池に伝達されない。またケース側壁を厚くすることなく強度を増すことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。また、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。さらに、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
【0032】
(実施例1)
以下、本発明の実施例1に係る携帯型電源装置100を、
図1〜
図9に示す。
【0033】
これらの
図1〜9に示す携帯型電源装置100は、本体ケース10と、本体ケース10内に収納される二次電池1や回路基板30等を装着した電池ホルダ20で構成される。この携帯型電源装置100は、外部に表出させた外部出力端子31から、二次電池1の電力を放電して、外部に接続した電気機器BDを駆動、あるいは電気機器BDに内蔵される二次電池を充電できる。
図2に示す例では、USBケーブルUCを介して電気機器BDである携帯電話を充電している。すなわち、この例では外部出力端子31をUSB端子としている。ただ、本発明は外部出力端子をUSB端子に限定するものでなく、他の規格化された仕様に則った端子、あるいは独自規格の仕様に従った端子としてもよい。例えば
図3に示す例では、ライトニングケーブル(商品名)LCを使用している。
【0034】
また携帯型電源装置100が給電する電気機器BDには、携帯電話やスマートフォン、携帯型音楽プレーヤや携帯型ゲーム機やタブレット型PC、ノート型PCといった各種の携帯型の電子機器の他、このような携帯型電子機器を充電するためのブースターや補助電源といった別の携帯型電源装置も含まれる。
【0035】
図1〜
図9に示す携帯型電源装置100は、本体ケース10と、この本体ケース10に内蔵される二次電池1と、回路基板30と、二次電池1を保持する電池ホルダ20と、本体ケース10を被覆するカバー部60を備えている。
【0036】
(本体ケース10)
本体ケース10は、その外形を一方向に延長された略箱形としている。また隅部は適宜面取りすることで、携行時に他の部材に傷を付けないようにしている。さらに本体ケース10は、
図5及び
図6の分解斜視図に示すように、第一ケース11と第二ケース12に二分割されている。この例では、第一ケース11が携帯型電源装置100の上面側、第二ケース12が下面側を構成するように、本体ケース10を水平面で分割している。よって第一ケース11が上側ケース、第二ケース12が下側ケースを構成する。第一ケース11と第二ケース12は、それぞれ有底箱状に形成される。また第二ケース12は、長手方向に沿って一対のケース側壁12aを設けている。
【0037】
携帯型電源装置100の上面側、すなわち第一ケース11は、カバー部60で被覆される。カバー部60は柔軟性を有する部材で構成される。具体的にはシリコーンゴム製等とする。
【0038】
また本体ケース10は、内部に二次電池1を2個内蔵している。これらの二次電池1は、電池ホルダ20で保持される。電池ホルダ20は、一対のホルダ側壁22を設けており、ホルダ側壁22同士の間で二次電池1の両側を狭持して、二次電池1を保持する。ここでは二次電池1は、幅よりも厚さを薄くした角形電池としている。これにより、円筒型の二次電池と比べて本体ケース内に効率よく配置でき、本体ケースの薄型化を図ることが可能となる。ただし、本発明は二次電池を薄型の角形電池に限定せず、例えば厚型の角形電池一枚としたり、ポリマー電池としたり、あるいは円筒形二次電池を水平方向に並べたものを利用してもよい。また二次電池は、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等、既知の充電可能な二次電池が利用できる。
【0039】
携帯型電源装置100の外観を構成する本体ケース10は、外形を面取りした箱形としている。ここでは平面視を長方形状とした矩形状に形成し、各隅部を面取りしている。このような面取り形状とすることで、エッジ部分を少なくして携行に便利とできる。また側面視においては、幅よりも厚さを薄くした長方形状としつつ、底面側の隅部を面取りしている。上面側の隅部を面取りしていないのは、
図3などに示すように、上面に電気機器BDを載置して充電できるよう、上面の載置面を平坦状として載置しやすく、また滑り落ち難いようにするためである。
【0040】
この本体ケース10は、絶縁性に優れた樹脂製、例えばポリカーボネート製とする。さらに本体ケース10の大きさは、内部に薄型の二次電池1を2枚積層し、さらにその長手方向の端面側に回路基板30を配置した状態で、これらの部材を収納できる大きさに設計される。
【0041】
本体ケース10の一方の端面には、
図1の外観斜視図及び
図4の分解斜視図に示すように、外部出力端子31と給電端子32が設けられる。本体ケース10の端面には、これら外部出力端子31と給電端子32を表出させる端子窓14を形成している。これら外部出力端子31や給電端子32は、規格化された端子とすることで、汎用性を高めることができる。
図2等の例では広く普及しているUSB端子を利用しており、外部出力端子31をUSB端子(A端子)とし、給電端子32をマイクロUSB端子としている。
【0042】
さらに本体ケース10の上面には、
図5に示すようにスイッチ部33が設けられている。スイッチ部33は電源スイッチや放電開始スイッチ等とできる。
【0043】
これらスイッチ部33や外部出力端子31、給電端子32は、後述する回路基板30上に実装される。回路基板30は、電池ホルダ20に固定され、電池ホルダ20を本体ケース10に収納した状態で、これらスイッチ部33や外部出力端子31、給電端子32を本体ケース10に開口された各端子窓14から表出されるように構成される。
【0044】
本体ケース10は、
図5、
図6等に示すように第一ケース11と第二ケース12に二分割されている。これら第一ケース11と第二ケース12は、嵌合構造とねじ42により固定される。ここでは嵌合構造として、第一ケース11、第二ケース12の周囲に沿って、爪部45と、爪部45を受ける爪受け部46とが、複数箇所、第一ケース11と第二ケース12との対応する位置にそれぞれ構成される。また各爪部45、各爪受け部46とは、それぞれ離間して設けられる。
図5、
図6の例では第二ケース12側に爪部45が、第一ケース11側に爪受け部46が、それぞれ設けられているが、逆に第一ケース側に爪部、第二ケース側に爪受け部を設けてもよい。また、嵌合構造として、このような爪部と爪受け部以外の他の既知の嵌合構造が適宜利用できる。あるいは、超音波溶着などにより第一ケースと第二ケースとを接着してもよい。
【0045】
さらに第一ケース11と第二ケース12の内面にはそれぞれ、ねじ止めのためのボス16が設けられる。ここでは2箇所にボス16を設けており、さらに電池ホルダ20にもホルダ側ボス24を設けて、これを貫通させるようにしている。これらのボス16は、本体ケース10の内、回路基板30の対角線状に離間させて配置させ、いいかえると二次電池1の収納される部分にはボスを設けないことで、ボスを設けることによる本体ケースの大型化を回避している。また本体ケース10の内、二次電池1の周囲にはねじ止め用のボスを設けない代わりに、上述した嵌合構造によって第一ケース11と第二ケース12とを連結している。このようにねじ止めと嵌合構造の併用によって、第一ケース11と第二ケース12の連結構造をコンパクトにして小型化を図りつつも、接合強度を維持している。
【0046】
(カバー部60)
上述の通り第一ケース11の主面は、柔軟性を有するシリコーン製のカバー部60で被覆される。本体ケース10の上面を柔軟性のあるカバー部60で被覆することで、この面を載置面として給電対象の電気機器を載置した際に、載置面の摩擦係数を高めて給電中は電気機器を安定的に保持し、これが滑り落ちることを阻止できる。また、携行時等において落下や他の部材との衝突等によって、上面から外力が印加された際にも、応力を緩和して内部に収納する部材を保護する効果も得られる。さらに本体ケースの上面やここに載置する電気機器に傷が付くことを防ぐ効果も得られる。
【0047】
さらにカバー部60は、本体ケース10と着脱式とすることで、例えば色調や模様など、デザインの異なるカバー部を複数用意して、着せ替えを楽しむことが可能となる。
【0048】
また、第一ケース11の肉厚を、3mm以上とし55Jの衝撃強度に対応できるようにし、第一ケース11に発生する引けをカバー部60で覆う設計としている。或いは、第一ケース11の肉厚を、2.5〜3.0mmとし、カバー部60の厚みを1.0〜2.0mmとして第一ケース11に引けが発生しないようにし、第一ケース11の肉厚とカバー部60の肉厚を加算した厚みを3.5〜5.0mmとして55Jの衝撃力に対応できる強度とする。つまり、携帯型電源装置100は引けの無い外観と、外部からの55Jの衝撃に対する強度を有することとなる。
【0049】
(カバー突起部62)
またこのカバー部60は、主面とほぼ平行な姿勢で離間されて内側に突出するカバー突起部62を備えている。また第一ケース11の側壁には、このカバー突起部62を嵌入する嵌入溝15を形成している。このようにすることで、カバー部60と本体ケース10との連結性を高め、携帯型電源装置の携行時等に、例えば鞄内に入れられた携帯型電源装置が他の部材と触れてカバー部が不意に外れるといった事態を回避できる。
【0050】
さらにカバー部60の硬度を高めることで、安易に変形することを阻止して、外れやすさを一層回避できる。例えば、カバー部60の硬度をHs40〜Hs70とすることが好ましい。このようにすることで、カバー部の変形を抑制して外れ難くし、携帯型電源装置の携行時等にカバー部が不意に外れる事態を阻止できる。
【0051】
また一方で、カバー突起部62の、嵌入溝15に嵌入する突出量をある程度確保して、嵌合性を高めることも好ましい。例えば、カバー突起部62の嵌入溝15に嵌入する突出量を1.1〜2.0mmとする。このようにして、十分な摩擦力と保持力を発揮させ、カバー部が第一ケースから安易に外れないようにできる。
【0052】
またカバー部60を第一ケース11に被覆した状態で、このカバー部60の側面と本体ケース10の側面とが、ほぼ同一平面上となるよう構成することが好ましい。
図8の拡大断面図及び
図9の断面図に示すように、カバー部60を本体ケース10に被覆した状態で、カバー部60を本体ケース10の側面から突出させないことで、携帯型電源装置の携行時に突出したカバー部が引っかかって不意に外れるといった事態を回避できる。また、カバー部60と本体ケース10との一体感を醸し出し、意匠的な纏まりの良さを表現できる。
【0053】
(指掛け部44)
その一方で、カバー部と本体ケースとの結合力を高めると、カバー部を交換する際などにカバー部を取り外し難くなる。そこで、実施例1では、
図10のように第一ケース11の内、カバー部60と接している界面の一部に、部分的に窪ませた指掛け部44を形成している。これによって、カバー部60の交換時等においてユーザが指掛け部44に指を掛けることで、カバー部60の取り外しを容易に行える。特に、長手方向の中間は張力が弱くなって外れやすくなるため、この部分に指掛け部44を設けると一層外れやすくなるところ、長手方向と直交する短手方向に設けたことでこのような指掛け部44を設けたことにより外れやすくなる事態を回避できる。
【0054】
指掛け部44を設ける位置は、第一ケースとカバー部との嵌合が弱くなる部分に設けることが好ましい。この例では、第一ケース11はカバー部60との接合面の内、短手方向のほぼ中央に、部分的に窪ませた指掛け部44を形成している。カバー部60の隅部では、しっかりと第一ケース11と接合されているため、外れにくい。一方でカバー部60の長手方向の中間では、ゴムの張力が低下して第一ケースとの嵌合が弱くなるものの、この部分に指掛け部44を形成すると、他の部材と接触して意図しない脱離が発生する可能性もある。そこで、他の部材と接触する可能性が相対的に低い短辺側に設けることで、不意な脱離を回避している。実施例1においては、
図10の背面から見た斜視図のように、背面側に指掛け部44を形成している。このようにすることで、正面側の外部出力端子31や表示部48を設けた部分と干渉することなく、いいかえると本体ケース10の構造を複雑化させることなく、指掛け部44を設けることができる。またユーザが指掛け部44に指を掛ける際に外部接続端子や表示部48に指が触れることを回避して、これらの部材が指に付着したゴミや油脂等で汚れたり破損したりする事態も阻止できる。このようにして、カバー部60の硬度を高めて使用時に外れにくくしつつも、交換作業は容易に行える。
【0055】
(電池ホルダ20)
電池ホルダ20は、本体ケース10内に二次電池1や回路基板30等を装着して、これらを位置決めして保持する。この電池ホルダ20は、
図7の分解斜視図に示すように、2枚の二次電池1を積層して配置し、さらに二次電池1の長手方向に回路基板30を配置する。このように配置することで、二次電池1の放熱性を改善できる。すなわち、従来の構成では、二次電池と重ねるように回路基板を配置する結果、回路基板に実装されたパワー系半導体等の発熱によって二次電池の放熱性が阻害される虞があった。これに対して
図7等の構成では、回路基板30を電池の上面に重ねて配置するのでなく、二次電池1の端面側に配置したことで、回路基板30上に実装された部材の発熱が二次電池1側に及ぶ事態を回避でき、もって二次電池1の放熱性、及び回路基板30に実装された部材自体の放熱性も改善することができる。加えて、電池に重ねて基板を配置する構成では、厚さが増して大型化するところ、このような肥大化を回避して、携帯型電源装置100のデザイン性の悪化を回避できる効果も得られる。
【0056】
ここでは、電池ホルダ20に二次電池1として2枚の角形電池を積層して収納している。ただ本発明の携帯型電源装置100は、二次電池を2枚に限定せず、1枚のみ、又は3枚以上とすることもできる。二次電池1の個数は、求められる電気容量や外形の大きさ、重さなどの条件に応じて決定される。
【0057】
また二枚の角形電池は、両面テープによって接着されている。なお
図8の断面図に示すように、両面テープは本体ケース10の長手方向に沿って延長されたスリップ状とし、角形電池の両側にそれぞれ貼付される。言い換えると、角形電池の中央領域には両面テープは貼付されず、隙間が形成される。これにより、角形電池が充放電によって膨張しても、この隙間によって外装缶の多少の変形を吸収できる。
【0058】
また、電池ホルダ20のホルダ側壁22は、電池ホルダ20が本体ケース10に収納された状態で、本体ケース10の側壁を補強する機能も果たす。具体的には、ホルダ側壁22は、電池ホルダ20が第二ケース12に収納された状態で、この第二ケース12内の底面から一対のケース側壁12aの内面の一部に沿って上方に延びるよう形成されている。
【0059】
一方、本体ケース10側の、第一ケース11
の側壁と第二ケース12の
ケース側
壁が接合する端縁は、長手方向に垂直な平面で切断した垂直断面視において段差状としている。特に第二ケース12は、
図8の拡大断面図に示すように、長手方向に沿って設けられた一対のケース側壁12aの断面が、本体ケース10の内面側に、第一ケース11側に延出された段差状突起12bを有している。
【0060】
一方で第一ケース11の端面側は、本体ケース10の外面側において、第二ケース12側に延出された外面延出部11bを有すると共に、第二ケース12の内面に沿って延長された内面延出部11cを形成している。この第一ケース11は、第二ケース12と接合した状態で、外面延出部11bと内面延出部11cとの間で、第二ケース12端面の段差状突起12bを挟み込む。このようなインロー構造によって第一ケース11と第二ケース12の接合面は強固に連結され、本体ケース10の側壁の強度を高める。
【0061】
しかしその一方で、携帯型電源装置は携行使用されるという性質上、相応の強度が求められており、落下等の衝撃においても耐え得るよう、より一層の強度改善が求められている。しかし、本体ケースの側壁を厚くすると大型化する上、樹脂成型に際して樹脂の硬化時にいわゆる引けが生じ、見栄えや強度が悪くなるという問題があった。特に、後述するように二次電池への無接点充電に対応させるため受電コイル40を本体ケースの底面に配置する場合は、受電コイル40と、送電側の送電コイル51との電磁結合効率を高めるため、これらのコイルを極力接近させるべく、本体ケース底面の肉厚を薄くせざるを得ない。この結果、本体ケースの肉厚が底面で薄く、側面で厚くなると、不均一な肉厚となって、引けの発生がより顕著となる。
【0062】
そこで本実施例においては、本体ケースの肉厚を厚くすることなく強度を改善するため、電池ホルダ20のホルダ壁22を利用している。すなわち、ホルダ壁22を第二ケース12の
ケース側壁と重ねて、第一ケース11の端面を共に支持する構成とすることで、実質的に第二ケース12の肉厚を増すのと同様の効果を発揮させて、本体ケース
の側壁の強度を改善できる。
【0063】
具体的には、
図8に示すように、電池ホルダ20のホルダ側壁22を、第二ケース12内の底面側から一対のケース側壁12aの内面の一部に沿って、上方に延びるよう形成する。このホルダ側壁22は、その上端面でもって、内面延出部11cの下端面を当接して支持する。この構成により、ホルダ側壁22でもって第一ケース11の一部を支持することができ、もって第二ケース12のケース側壁12aの断面積よりも広い面積でもって第一ケース11を支持することが可能となり、ケース側壁12aの肉厚を維持したまま、実質的にケース側壁12aを厚くした状態と同様の強度を発揮できる。特に二次電池1を保持するホルダ側壁22でもって、本体ケース10の側壁を補強することにより、部品点数を増やすことなく、またケース側壁12aを厚くすることなく強度を増すことが可能となる。
【0064】
例えば、第二ケース12のケース側壁12aの肉厚、及び、電池ホルダ20のホルダ側壁22の肉厚を1.0〜2.5mmとしてケース側壁12aに引けが発生しないようにし、ケース側壁12aの肉厚とホルダ側壁22の肉厚を加算した厚みを3.0〜5.0mmとして55Jの衝撃力に対応できる強度とする。このようにして、携帯型電源装置100は引けを極減した外観と、外部からの55Jの衝撃に対する強度を有することができる。
【0065】
各ホルダ側壁22は、各ケース側壁12aよりも高さを低く形成している。言い換えると、ホルダ側壁22と第一ケース11の内面延出部11cとの接合面は、第二ケース12のケース側壁12aの内面となる。これにより、内面延出部11cがケース側壁12aの内面で支持乃至ガイドされた状態で、ホルダ側壁22の上面でもって内面延出部11cを下面から支えることができ、ホルダ側壁22と内面延出部11cとの当接面が安定する。
【0066】
さらに外面延出部11bは、内面延出部11cよりも第二ケース12側への延出量を小さくしている。これにより、第一ケース11及び第二ケース12の肉厚が薄くなる領域を小さくしてケース側壁12aの強度低下を抑制する。一方で上述の通り、内面延出部11cはケース側壁12aの内面で支持される領域を広くして、ホルダ側壁22との接触面を安定させることが可能となる。
【0067】
またホルダ側壁22は、
図8の垂直断面図に示すように、好ましくはケース側壁12aの表面と密着させるのでなく、隙間を設ける。これによって、内蔵する二次電池1の製造公差や、大電流での充放電により二次電池1の外装缶が膨張した際の変形を吸収する緩衝領域として作用する。
【0068】
さらにホルダ側壁22は、好ましくは長手方向の側面において、複数のホルダ側壁22を離間して設けている。このようにして二次電池1の側面の全面をホルダ側壁22で覆うのでなく、部分的に二次電池1を表出させることで、上記と同様、二次電池1の製造公差や膨張分を吸収する効果が得られる。
【0069】
なお以上の例では、第一ケース11と第二ケース12との接合界面における段差構造は、外部接続端子を設けた面を除いて、いいかえると長手方向の側面に加えて、短手方向の側面においても、長さ方向に沿って連続的に設けている。一方で電池ホルダ20のホルダ側壁22は
図7等に示すように、長手方向の側面で、かつ部分的に空間を設けた態様で形成している。ただ、この構成に限らず、例えばホルダ側壁22を長手方向の側面に沿って連続的に延長させて形成したり、あるいは短手方向の側面にもホルダ側壁22を設けてもよい。
【0070】
(回路基板30)
回路基板30には、二次電池1の放電電流を電力変換する電力変換回路や、二次電池1の温度や電池電圧等の状態を監視する監視回路等の電子回路を実装することもできる。なお
図7の例では、2枚の二次電池1は互いに並列に接続されているため、電池電圧と全体の総電圧が等しくなっている。例えば二次電池を直列に接続する場合は、二次電池の端面同士を接続するリード板からの電位を測定することで、電池電圧を検出する。また二次電池1には、温度センサも接続しており、電池温度を検出して監視回路で所定の閾値温度を超えないよう監視し、閾値温度を超えた場合は充放電を停止するなどの処理を行う。
【0071】
さらに回路基板30は、外部出力端子31と給電端子32を備えている。ここでは、外部出力端子31であるUSBのコネクタを回路基板30上に直接実装した状態で、回路基板30を電池ホルダ20に固定して本体ケース10に収納すると、本体ケース10に設けられた端子窓14から外部出力端子31が表出するように構成されている。これによって、外部出力端子31の位置決めが図られ、組立によって外部出力端子31が所定の端子窓14から表出するように構成できる。同様に給電端子32も、回路基板30上の所定の位置に実装することで、組み立てられた本体ケース10の所定の端子窓14から表出するよう構成される。加えてスイッチ部33と対応する位置に、回路基板30上には電源スイッチ34が実装されている。
【0072】
(表示部48)
加えて回路基板30は、携帯型電源装置100の動作状態を示す表示部48を備えている。ここでは、二次電池1の充電状態、放電状態を発光色や発光パターンで示す発光体を表示部48として設けている。発光体は、低消費電力で機械的衝撃に強く長寿命なLED等の半導体発光素子が好適に利用できる。表示部48は、
図1等に示すように、本体ケース10の側面側に表出するように設けられる。ここでは、
図7等に示すように、回路基板30上に実装されたLEDを、ランプリーダを介して本体ケース10の端面側に導光している。これによって、カバー部60で本体ケース10の上面を被覆しても、表示部48を外部から視認させることができ、動作状態をユーザは目視できる。すなわち従来の携帯型電源装置では、本体ケースの上面側にパイロットランプなどを設けることが多かったところ、カバー部で本体ケースの上面の全面を被覆してしまうと、このような発光を外部から目視することが困難となる。特に、カバー部の色を様々な色として交換可能とする場合は、紺色やピンク色といった濃い色のカバー部とした場合に、遮光効果が高くなって表示部48の発光を目視することが一層困難となる。そこで、表示部48を側面側とすることで、このような問題を回避し、カバー部60で本体ケース10の上面を被覆しつつも、携帯型電源装置の動作状態を表示部48を通じてユーザに告知することが実現される。
【0073】
また、表示部48を設ける側面は、好ましくは外部接続端子を表出させた面とする。これによりユーザが携帯型電源装置の使用時に外部接続端子を接続する際に、ユーザはその近傍に設けられた表示部48に注目するため、ユーザが操作時に必ず注目する面に動作状態を示す表示部48を設けることで、表示部48の視認性を高めることができる。
【0074】
(端子カバー36)
なお外部接続端子は、必要に応じて端子窓14を閉塞する端子カバー36を設けて防塵、防水等を図ることもできる。
図4に示す例では、給電端子32の端子窓14にゴム製のキャップを設けており、非使用時には給電端子32を閉塞している。また図示しないが、外部出力端子の端子窓にもこのようなキャップを設けてもよい。
【0075】
(カバー側スイッチマーク66)
またカバー部60は、
図1、
図4等に示すように第一ケース11を被覆した状態で、スイッチ部33と対応する部位に、このスイッチ部33が下部に存在することを示すカバー側スイッチマーク66を設けている。これにより、カバー部60で第一ケース11を被覆した状態でも、ユーザはカバー側スイッチマーク66でもってスイッチ部33の位置を視認できるので、カバー部60の上からスイッチ部33を操作できる。
【0076】
(ラベル部70)
さらに第一ケース11側にも、同様にスイッチマークを設けることができる。
図4、
図5等に示す例では、第一ケース11の上面に、スイッチ部33を覆うようにラベル部70を貼付している。このラベル部70には、スイッチ部33を設けた位置に、スイッチ部33が下部に存在することを示すラベル側スイッチマーク72を設けることができる。このようにすることで、ユーザはラベル側スイッチマーク72でもってスイッチ部33の位置を視認できるので、ラベル部70の上からスイッチ部33を操作できる。特に、カバー部60を外した状態でもスイッチ部33を位置を視認できるので、カバー部の無い状態でも携帯型電源装置を使用できる。また、携帯型電源装置の仕様等を記したラベル部70に、ラベル側スイッチマーク72を併せて印字することで、部材点数を低減して製造コストを削減できる。
【0077】
またラベル側スイッチマーク72は、エンボス加工して形成することが好ましい。これによってユーザは指先の感覚でスイッチの位置を探ることができるので、目視できないときや暗がりでもスイッチを操作し易くできる。
【0078】
(位置決め機構)
またカバー部60は、長手方向において本来の装着姿勢と逆向きに、第一ケースを被覆しないような位置決め機構を設けることが好ましい。このような例を
図10〜
図12に示す。これらの図に示す例では、カバー部60は、
図12の分解斜視図に示すように、カバー突起部62の内面における、このカバー部60の長手方向の中心に対して非対称な位置に、位置決め用の位置決め突起64を設ける。一方、第一ケース11には、
図11及び
図12の分解斜視図に示すように、位置決め突起64と対応する位置に、この位置決め突起64と係合する位置決め凹部13を形成する。このようにすることで、位置決め突起64に位置決め凹部13を係合させて、カバー部60と第一ケース11との嵌合状態をより強固にできる。加えて、カバー部60を非対称として逆向きの装着を阻止できる。特にスイッチ部33を第一ケース11の長手方向において非対称な位置に設けている場合は、カバー部60を本来の姿勢と逆向きに装着すると、カバー側スイッチマーク66の位置が、スイッチ部33の位置とずれてしまい、操作ができなくなる。そこで位置決め機構を設けて逆向きの装着を防止することで、このような事態を回避できる。
【0079】
なお位置決め突起64と、上述したカバー部60の剥離用の指掛け部44とは、第一ケース11の同じ短辺側に設けることもできる。これにより、カバー部60を第一ケース11から分離する際に、位置決め用の位置決め突起64によってしっかりと係合されたカバー部60と第一ケース11との係合部分から、指掛け部44によって剥離できるため、これらの分離作業をスムーズに行える効果が得られる。
【0080】
上述の通り、この携帯型電源装置100は、
図2、
図3に示すように外部の電気機器BDと接続して、この電気機器BDに対して電力を供給でき、電気機器BDを駆動したり、これに代えてあるいはこれに加えて、電気機器BDに内蔵される二次電池を充電する。一方、二次電池1の残容量が低下すると、これを充電するため、
図13に示すように、給電端子32にUSBケーブルUC2等を接続して、外部のACアダプタACやUSB給電アダプタUA等を介して、商用電源から電力供給を受けて二次電池1を充電できる。
【0081】
(無接点充電)
さらにこの携帯型電源装置100は、
図14に示すように、充電台50に載置して、充電台50から送出される電力でもって無接点で二次電池1を充電することも可能としている。このため携帯型電源装置100は、
図6の分解斜視図に示すように受電コイル40を備えている。受電コイル40は、電池ホルダ20の背面側に形成されたコイル収納部26に固定されている。また受電コイル40の端縁は回路基板30上に実装された充電回路と接続される。この受電コイル40は
図8、
図9の垂直断面図に示すように、第二ケース12の内面側に面して固定され、携帯型電源装置100を充電台50に載置することで、受電コイル40を充電台50に近接させる。
【0082】
一方、充電台50側には、送電コイル51が設けられており、送電コイル51と受電コイル40とを電磁結合させることによって、送電コイル51からの電力を受電コイル40側で受領でき、これを電力変換して二次電池1を充電することが可能となる。このような無接点充電を行うため、充電台50の送電コイル51と、受電コイル40を対向させるように、携帯型電源装置100を充電台50に載置する必要がある。このため携帯型電源装置100と充電台50との間に、位置決め機構を設けている。このような位置決め機構として、
図15の底面側から見た斜視図に示す例では、携帯型電源装置の受電コイル40を設けた位置に受電側マーク41を表示させている。一方、
図14に示すように、充電台側にも、送電コイル51を設けた位置に送電側マーク52を設けている。これによりユーザは、受電側マーク41が送電側マーク52と一致するように、携帯型電源装置を充電台50に載置して、受電コイル40を送電コイル51に位置決めできる。
【0083】
(実施例2)
またカバー突起部の形状は、上述した実施例1に限定されず、本体ケースからの意図しない脱離を阻止可能な他の形状も適宜選択できる。例えば実施例2として
図16の断面図に示す携帯型電源装置200では、さらにカバー突起部62Bを挿入する嵌入溝15Bの内面に凸条18を形成し、またカバー突起部62Bの対応する位置には、この凸条18を嵌入する凹部62bを設けている。このような凸条18と凹部62bの嵌合構造によってカバー突起は嵌入溝15Bで保持されるので、カバー突起を嵌入溝15Bから一層抜け難くできる。特に、凸条18は嵌入溝15Bの内面で上下に設け、さらに凹部62bもカバー突起の上下面に設けることで、両側からカバー突起を確実に嵌合できる。
【0084】
(実施例3)
あるいは、実施例3として
図17の断面図に示す携帯型電源装置300では、カバー突起部62Cの先端をさらに下方側に折曲させた折曲片62cを設けている。また第一ケース11には、この折曲片62cを案内するための窪み部19を形成している。これによって、カバー部60を第一ケース11に装着した状態で、カバー突起を嵌合溝に挿入すると共に、折曲片62cを窪み部19に嵌入させて先端を保持し、カバー突起が抜け落ちる事態を阻止できる。
【0085】
(実施例4)
また端子カバーは、別部材とする他、カバー部と共通化することもできる。例えば
図18に示す実施例4に係る携帯型電源装置400に示すように、柔軟性を有するカバー部60Bと一体的に、端子窓を閉塞する端子カバー36Bを形成することで、部材を共通化してコストを削減すると共に、小さな端子カバーが外れて紛失するような事態も回避できる。
【0086】
(実施例5)
以上の例では、有線接続による充電に限らず、無接点でも充電可能な携帯型電源装置の例を示したが、本発明の携帯型電源装置はこのような無接点機能を備えるタイプに限定しない。無接点機能を省いた携帯型電源装置の例を、実施例5として
図19の分解斜視図に示す。この図に示す携帯型電源装置500は、受電コイルを備えておらず、他の部材は実施例1と共通としており、実施例1と同じ符号を付して詳細説明を省略する。この携帯型電源装置500は、有線による充電によって、同様に二次電池1を充電できる。また受電コイルを省略した分、構成を簡素化してコストを削減できる。
【0087】
(実施例6)
以下、本発明の実施例6に係る携帯型電源装置600を、
図20〜
図24に示す。
図20に示すように、本実施例の携帯型電源装置600は、高さが小さい箱型形状で、二次電池1、回路基板30等を内蔵する。携帯型電源装置600の本体ケース10は樹脂製で、上側の第一ケース11と、これと嵌合する下側の第二ケース12とからなる。
【0088】
第一ケース11は、上面が板状の上部11uで、この外周に鍔部11tを備え、第二ケース12と嵌合する内部側壁11sを備えている。
【0089】
第二ケース12は、第二ケース12のケース側壁12aの内側に、ケース側壁12aと間隔を設けて位置する内部周壁12cを備えており、ケース側壁12aと内部周壁12cの間で第一ケース11の内部側壁11sと嵌合する。さらに、内部周壁12cは、第二ケース12の内側に上面視でコの字形状のコの字状壁12kを有し、コの字状壁12kの上端は、第一ケース11の内側と当接する。また、第二ケース12は、ケース側壁12aの上端の内部に、鍔部11tと係合する段部12nを備え、下面には板状の下部12dを備えている。
【0090】
図20、
図23に示すように、第二ケース12の内部周壁12cに複数の開口12hと、第一ケース11の内部側壁11sに複数の凸部11pとを備えている。これにより、第二ケース12のケース側壁12aと内部周壁12cとの間隔に第一ケース11の内部側壁11sを挿入することで、内部周壁12cの開口12hに、内部側壁11sの凸部11pが嵌合し、第一ケース11と第二ケース12とが連結することができる。
【0091】
また、第二ケース12のケース側壁12aと内部周壁12cとの間には、連結板12rを下部12dから一体成型することにより、強度を大きくしている。さらに、連結板12rの上端部には、第一ケース11の内部側壁11sの下端部が当接して、外部からの衝撃力に対する強度を大きくしている。
【0092】
第二ケース12の上面視において、二次電池1を収納するエリアと、回路基板30を収納するエリアとに区分けする区画壁12wを備えている。二次電池1を収納するエリアにおいて、二次電池1の方向に突出するように、内部周壁12cはコの字状壁12kを4ケ所に設けている(
図20、
図21参照)。コの字状壁12kにより二次電池1の収納する位置決めを行うことができると共に、二次電池1とケース側壁12aとの間隔を保ち、この間隔が外部からの衝撃力に対する干渉部分となり、衝撃力が二次電池1に直接伝達されない。また、コの字状壁12kは、ケース側壁12aに対して垂直部分を有するコの字形状になるので、側方からの衝撃力に強くなっている。
【0093】
コの字状壁12kは、上端が第一ケース11の内側と当接し、側端が二次電池1と当接して、第一ケース11と二次電池1の支持壁としての役割を果たしている。
【0094】
図21、
図22に示すように、コの字状壁12kには補強のため、さらにケース側壁12aに対して垂直な2つの柱体12mが一体成型されている。
図23に示すように、コの字状壁12kの場所に、第一ケース11の内部側壁11sの内側に、補強のため板状部11qが設けられており、コの字状壁12kと当接することで、本体ケース10を補強することができる。
【0095】
コの字状壁12kの上端は、第一ケース11の上部11uの内側と当接している。これにより、上下方向の衝撃力に対して、強度が大きくなっている。ここで、コの字状壁12kと第一ケース11が当接しているとは、コの字状壁12kの上端と、第一ケース11の上部11uの内側との間には、通常時、クリアランスが存在し、衝撃力が加わったときに当接することも、意味している。
【0096】
二次電池1を収納するエリアにおいて、第二ケース12の下部12dに下側の二次電池1が両面テープにより固定され、その上に両面に粘着層を備えるスペーサーを介して、上側の二次電池1が固定される。上側の二次電池1と第一ケース11の上部11uとの間には、両面に粘着層を備える厚みのある板状のクッションが配置され、二次電池1を本体ケース10内に固定すると共に、衝撃力を緩和させている。ここで、二次電池1は、上面視において、矩形の厚みのある板状である角型二次電池を利用している。
【0097】
回路基板30を収納するエリアには、回路基板30が二次電池1の正負極に接続されたリード板と電気接続されており、二次電池1を並列接続している。また、一方の極は、ブレーカーを介してリード板と電気接続されている。なお、一方の極に電気接続されたリード板は、絶縁板を介して二次電池1の他方の極と絶縁されている。
【0098】
第一ケース11の上面には開口11hが設けられ、ここに押圧操作できるボタンを配置している。そして、回路基板30のボタンの直下部分には、電子スイッチが配置されている。ボタンは、押圧操作により放電を開始、停止するON/OFF機能を有している。
【0099】
第二ケース12の短辺のケース側壁12aには、開口を設けて、回路基板30の下側に取り付けられた2つのUSB端子からなる外部出力端子31と、マイクロUSB端子からなる給電端子32とを有する。回路基板30の下側には、給電端子32からの入力電力を利用する充電回路、充電された二次電池1からの出力を外部出力端子31の規格出力に変換する出力変換回路等が、搭載されている。これらの回路には、発熱しやすい発熱部品が含まれている。
【0100】
本実施例においては、これら発熱部品とシリコーン樹脂等からなる伝熱体とを接触させ、伝熱体の下にアルミ等からなる放熱板37を配置することで、発熱部品からの熱を、放熱板37より放熱している。放熱板37と、第二ケース12の下部12dとの間に空間が保持できるように、下部12dの内部に、台座凸部(一つの箇所の例として
図20において凸部として記載される)を設けてある。放熱板37と凸部とが両面テープにて接続され、放熱板37と回路基板30との間に、絶縁板が配置され、絶縁されている。また、一つのUSB端子の下面には、水没判定ラベルが貼られる。
【0101】
第一ケース11と第二ケース12とは、複数のネジとによりネジ止めされる。また、第二ケース12の下面には、本実施例の携帯型電源装置600の定格出力等が記載される定格ラベルが貼られる。
【0102】
かかる構成によれば、本体ケースのケース側壁に加えて、ホルダ側壁やコの字状壁で第一ケースを支持することが可能となり、ケース側壁を樹脂の硬化時に引けが生じない厚みのままで、ケース側壁の強度を補強することができる。
【0103】
なお、実施例1〜6において携帯型電源装置としたが、据置型の電源装置としてもよい。特に、本体ケースの厚みが1mm〜3mmと薄い場合に、本発明の構成にすることで外部の衝撃力に対する強度を大きくすることができる。