(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記層間絶縁膜及び前記パッシベーション膜の少なくとも一方に形成される少なくとも1つのラインホールパターンは、互いに重なるか又は重ならないことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル有機電界発光装置。
前記ラインホールパターンは、前記非表示領域のパッド領域に形成されるか、又は前記パッド領域と前記表示領域の外郭に位置する非表示領域に一体に形成されることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル有機電界発光装置。
前記非表示領域のパッド領域に形成されるラインホールパターンは、前記パッド領域の上面及び下面の縁部に定義されたトリミングラインを囲むように形成される曲線ホールパターンであることを特徴とする請求項5に記載のフレキシブル有機電界発光装置。
前記パッド領域と前記表示領域の外郭に位置する非表示領域に一体に形成されるラインホールパターンは、前記パッド領域の上面及び下面の縁部に定義されたトリミングラインを囲むように形成される曲線ホールパターンと、前記曲線ホールパターンから延びて前記表示領域の外郭の非表示領域に前記表示領域を囲むように形成される直線ホールパターンとが一体に形成されるクラック防止ホールパターンであることを特徴とする請求項5に記載のフレキシブル有機電界発光装置。
前記層間絶縁膜及び前記パッシベーション膜の少なくとも一方に形成される少なくとも1つのラインホールパターンは、互いに重なるか又は重ならないことを特徴とする請求項9に記載のフレキシブル有機電界発光装置の製造方法。
前記ラインホールパターンは、前記非表示領域のパッド領域に形成されるか、又は前記パッド領域と前記表示領域の外郭に位置する非表示領域に一体に形成されることを特徴とする請求項9に記載のフレキシブル有機電界発光装置の製造方法。
前記非表示領域のパッド領域に形成されるラインホールパターンは、前記パッド領域の上面及び下面の縁部に定義されたトリミングラインを囲むように形成される曲線ホールパターンであることを特徴とする請求項12に記載のフレキシブル有機電界発光装置の製造方法。
前記パッド領域と前記表示領域の外郭に位置する非表示領域に一体に形成されるラインホールパターンは、前記パッド領域の上面及び下面の縁部に定義されたトリミングラインを囲むように形成される曲線ホールパターンと、前記曲線ホールパターンから延びて前記表示領域の外郭の非表示領域に前記表示領域を囲むように形成される直線ホールパターンとが一体に形成されるクラック防止ホールパターンであることを特徴とする請求項12に記載のフレキシブル有機電界発光装置の製造方法。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display; FPD)の1つである有機電界発光装置は、高輝度特性及び低動作電圧特性を有する。また、前記有機電界発光装置は、自ら発光する自発光型であるのでコントラスト比(明暗比)が大きく、超薄型ディスプレイの実現が可能であり、応答時間が数マイクロ秒(μs)程度であるので動画像の実現が容易であり、視野角の制限がなく、低温でも安定しており、直流5〜15Vの低い電圧で駆動するので駆動回路の製造及び設計が容易である。
【0003】
さらに、前記有機電界発光装置の製造工程に必要な装置は蒸着(deposition)装置と封止(encapsulation)装置が全てといえるので、前記有機電界発光装置は製造工程が非常に簡単である。
【0004】
このような特性を有する有機電界発光装置は、大きくパッシブマトリクス方式とアクティブマトリクス方式に分けられる。
【0005】
パッシブマトリクス方式では、走査線と信号線とが交差してマトリクス状に素子を構成し、それぞれの画素を駆動するために時間毎に走査線を順次駆動するので、要求される平均輝度を得るためには、平均輝度にライン数をかけた瞬間輝度とならなければならない。
【0006】
それに対して、アクティブマトリクス方式では、画素領域をオン/オフにするスイッチング薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor; TFT)が駆動薄膜トランジスタに接続されており、前記駆動薄膜トランジスタが電源配線及び有機電界発光ダイオードに接続されている。前記スイッチング薄膜トランジスタ及び前記駆動薄膜トランジスタは各画素領域毎に設けられている。
【0007】
ここで、前記駆動薄膜トランジスタに接続される第1電極は、画素領域単位でオン/オフになり、前記第1電極に対向する第2電極は、共通電極の役割を果たすことにより、これらの2つの電極間に介在する有機発光層と共に前記有機電界発光ダイオードを構成する。
【0008】
このようなアクティブマトリクス方式では、画素領域に印加される電圧がストレージキャパシタ(Cst)に充電されており、次のフレーム信号が供給されるまで電源を供給するようにすることにより、走査線数に関係なく、1つの画面の間駆動し続ける。
【0009】
つまり、アクティブマトリクス方式は、低い電流を供給しても同じ輝度が得られるので、低消費電力、高精細、大型化が可能であるという利点を有する。よって、近年アクティブマトリクス方式の有機電界発光装置が主に用いられている。
【0010】
以下、従来の有機電界発光装置について
図9及び
図10を参照して説明する。
【0011】
図9は、従来の有機電界発光装置を示す概略平面図である。
【0012】
図10は、
図9のII−II線断面図であって、従来の有機電界発光装置の概略断面図である。
【0013】
図9を参照すると、従来の有機電界発光装置10は、基板(図示せず)に表示領域AAが定義されており、表示領域AAの外側にパッド領域を含む非表示領域(図示せず)が定義されており、表示領域AAにゲート配線(図示せず)とデータ配線(図示せず)とにより囲まれる領域として定義される複数の画素領域(図示せず)が設けられており、前記データ配線と平行に電源配線(図示せず)が備えられている。
【0014】
ここで、前記各画素領域には、スイッチング薄膜トランジスタ(STr)(図示せず)及び駆動薄膜トランジスタ(DTr)(図示せず)が形成されており、前記スイッチング薄膜トランジスタと前記駆動薄膜トランジスタとは電気的に接続されている。
【0015】
従来の有機電界発光装置10においては、駆動薄膜トランジスタ及び有機電界発光素子Eが形成された基板(
図10の符号11参照)が保護フィルム(
図10の符号47参照)により封止(カプセル化)されている。
【0016】
図10を参照してより詳細に説明すると、従来の有機電界発光装置10は、ガラス製の基板11に表示領域AAが定義されており、表示領域AAの外側にパッド領域PDを含む非表示領域(図示せず)が定義されており、表示領域AAにゲート配線(図示せず)とデータ配線(図示せず)とにより囲まれる領域として定義される複数の画素領域(図示せず)が設けられており、前記データ配線と平行に電源配線(図示せず)が備えられている。
【0017】
ここで、ガラス製の基板11上にはポリイミド層15が形成されており、ポリイミド層15と基板11との間には犠牲層13が形成されている。
【0018】
ポリイミド層15上には絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなるバッファ層(図示せず)が形成されている。
【0019】
また、前記バッファ層上の表示領域AA内の各画素領域には、駆動領域(図示せず)及びスイッチング領域(図示せず)に対応して純粋ポリシリコンからなる活性層19が形成されている。活性層19は、チャネルを形成する中央部のチャネル領域19a、並びにチャネル領域19aの両側に高濃度の不純物がドーピングされて形成されるソース領域19b及びドレイン領域19cから構成される。
【0020】
活性層19を含むバッファ層上にはゲート絶縁膜21が形成されており、ゲート絶縁膜21上には前記駆動領域及び前記スイッチング領域において各活性層19のチャネル領域19aに対応してゲート電極23が形成されている。
【0021】
また、ゲート絶縁膜21上には、前記スイッチング領域に形成されたゲート電極23に接続されて一方向に延びるように前記ゲート配線が形成されている。
【0022】
一方、前記ゲート配線及びゲート電極23上の表示領域全面には層間絶縁膜25が形成されている。ここで、層間絶縁膜25とその下部のゲート絶縁膜21には、各活性層19のチャネル領域19aの両側面に位置するソース領域19b及びドレイン領域19cをそれぞれ露出するコンタクトホール(図示せず)が設けられている。
【0023】
また、前記コンタクトホールを含む層間絶縁膜25上には、前記ゲート配線と交差して前記画素領域を定義し、金属物質からなる前記データ配線と、前記データ配線から離隔した前記電源配線が形成されている。ここで、前記電源配線は、前記ゲート配線が形成された層、すなわちゲート絶縁膜21上に前記ゲート配線から離隔して前記ゲート配線と平行に形成されてもよい。
【0024】
また、層間絶縁膜25上の前記駆動領域及び前記スイッチング領域には、互いに離隔して前記コンタクトホールから露出するソース領域19b及びドレイン領域19cとそれぞれ接触するように、前記データ配線と同じ金属物質からなるソース電極27a及びドレイン電極27bが形成されている。ここで、前記駆動領域に順次積層された活性層19、ゲート絶縁膜21、ゲート電極23及び層間絶縁膜25と、互いに離隔して形成されたソース電極27a及びドレイン電極27bとは、駆動薄膜トランジスタを構成する。
【0025】
一方、前記駆動薄膜トランジスタ及びスイッチング薄膜トランジスタ(図示せず)上には、前記駆動薄膜トランジスタのドレイン電極27bを露出するドレインコンタクトホール(図示せず)を有する第1パッシベーション膜31と平坦化膜33が形成されている。
【0026】
また、平坦化膜33上には、前記ドレインコンタクトホールを介して前記駆動薄膜トランジスタのドレイン電極27bと接触し、各画素領域別に分離された形態を有する第1電極35が形成されている。
【0027】
また、第1電極35上には、各画素領域を分離して形成するための画素定義膜37が形成されている。ここで、画素定義膜37は、隣接する画素領域間に配置されている。
【0028】
画素定義膜37で囲まれた各画素領域内の第1電極35上には、それぞれ赤、緑及び青色を発光する発光層(図示せず)で構成された有機発光層39が形成されている。
【0029】
また、有機発光層39及び画素定義膜37上には、表示領域AA全面に第2電極41が形成されている。ここで、第1電極35、第2電極41、及び第1電極35と第2電極41との間に介在する有機発光層39は、有機電界発光素子Eを構成する。
【0030】
第2電極41を含む基板全面には有機膜43が形成され、有機膜43上には第2パッシベーション膜45が形成されている。
【0031】
また、第2パッシベーション膜45上には、有機電界発光素子Eの封止及び上部からの透湿を防止するための保護フィルム47が配置され、基板11と保護フィルム47との間には、粘着剤(Pressure Sensitive Adhesive; PSA)(図示せず)が空気層を含まないように基板11及び保護フィルム47と完全に密着して介在しており、保護フィルム47上には、偏光板53が配置されている。ここで、第2パッシベーション膜45及び保護フィルム47は、フェイスシール(face seal)構造を形成する。
【0032】
このように、前記粘着剤により基板11と保護フィルム47とが固定されてパネル状態を形成することにより、従来の有機電界発光装置10が構成される。
【0033】
上記構成の従来の有機電界発光装置10をフレキシブル有機電界発光装置にするためには、まず、有機電界発光装置10の基板11の背面を洗浄し、次いでレーザ照射により基板11とポリイミド層15との間に介在する犠牲層13を熱により分離し、基板11を有機電界発光装置10から剥離する。
【0034】
次に、前記分離された有機電界発光装置10のポリイミド層15の表面にバックプレート(図示せず)をラミネートすることにより、フレキシブル有機電界発光装置を形成する。
【0035】
しかし、従来のフレキシブル有機電界発光装置の製造方法においては、基板11を有機電界発光装置10から剥離する工程を行う際に、有機電界発光装置10を構成する保護フィルム47、偏光板53及び薄膜トランジスタ部自体のストレスにより、有機電界発光装置10が反る。
【0036】
図11は、従来の有機電界発光装置の概略斜視図であって、有機電界発光装置のパッド領域からのクラックにより有機電界発光装置に反りが発生したことを示す概略図である。
【0037】
図11に示すように、基板11が剥離したポリイミド層15の表面にバックプレート(図示せず)をラミネートする工程を行う際に、反りと戻りが繰り返される脆弱領域、例えばプリント基板(FPC)が接続されるパッド領域PDにクラックCが発生し、そのクラックCが装置内部の薄膜トランジスタ部まで伝播することから、有機電界発光装置の不良をもたらす。特に、基板を除去した後のポリイミド層15の破損の程度が大きく(brittle)、パッド領域PDを構成する層のほとんどが無機膜で形成されており、クラックの発生に非常に脆弱な構造である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の好ましい実施の形態によるフレキシブル有機電界発光装置及びその製造方法について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0050】
本発明の構成及びそれによる作用効果は以下の発明の詳細な説明により明確に理解されるであろう。なお、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明するにあたって、異なる図であっても同一の構成要素には同一の符号を付し、公知の構成については、その具体的な説明を省略する。
【0051】
本発明によるフレキシブル有機電界発光装置は、発光した光の透過方向によって上部発光方式(top emission type)と下部発光方式(bottom emission type)に分けられるが、以下では下部発光方式を例に挙げて説明する。
【0052】
まず、本発明の好ましい実施の形態によるフレキシブル有機電界発光装置について
図1〜
図3を参照して詳細に説明する。
【0053】
図1は、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置を示す概略平面図である。
【0054】
図2は、
図1のV−V線断面図であって、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置の概略断面図である。
【0055】
図3は、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置のパッド領域を拡大して示す概略断面図である。
【0056】
図1を参照すると、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置は、駆動薄膜トランジスタ(DTr)(図示せず)及び有機電界発光素子Eが形成された基板101が保護フィルム151により封止(カプセル化)されている。
【0057】
より具体的には、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置は、
図1及び
図2に示すように、ガラス製の基板101に表示領域AAが定義されており、表示領域AAの外側にパッド領域PDを含む非表示領域NAが定義されており、表示領域AAにゲート配線(図示せず)とデータ配線(図示せず)とにより囲まれる領域として定義される複数の画素領域(図示せず)が設けられており、前記データ配線と平行に電源配線(図示せず)が備えられている。
【0058】
ここで、ガラス製の基板101は、有機電界発光装置を製造した後に剥離し、剥離した部分にはフレキシブルなバックプレート(
図4Sの符号161参照)がラミネートされるが、バックプレート161は、フレキシブル有機電界発光装置(OLED)が紙のように曲がっても表示性能をそのまま維持できるように、フレキシブルガラス基板又はプラスチック材質からなる。
【0059】
また、基板101上には、有機物質のポリイミド層105が形成されており、ポリイミド層105上には、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる多層構造のバッファ層107が形成されている。ここで、バッファ層107を次の工程で形成される活性層109の下部に形成する理由は、活性層109が結晶化する際に基板101の内部から放出されるアルカリイオンにより活性層109の特性が低下することを防止するためである。
【0060】
基板101とポリイミド層105との間には非晶質シリコン又は窒化シリコン(SiNx)からなる犠牲層103が形成されているが、犠牲層103は、有機電界発光装置を製造した後にレーザ照射工程で基板101をポリイミド層105から容易に剥離できるようにする役割を果たす。
【0061】
また、バッファ層107上の表示領域AA内の各画素領域には、駆動領域(図示せず)及びスイッチング領域(図示せず)に対応して純粋ポリシリコンからなる活性層109が形成されている。活性層109は、チャネルを形成する中央部のチャネル領域109a、並びにチャネル領域109aの両側に高濃度の不純物がドーピングされて形成されるソース領域109b及びドレイン領域109cから構成される。
【0062】
活性層109を含むバッファ層107上にはゲート絶縁膜113が形成されており、ゲート絶縁膜113上には前記駆動領域及び前記スイッチング領域において各活性層109のチャネル領域109aに対応してゲート電極115aが形成されている。ここで、パッド領域PDに位置するゲート絶縁膜113には、少なくとも1つのラインホールパターン(図示せず)がパッド領域PDの長辺方向、すなわち表示領域AAに対向して形成されてもよい。
【0063】
また、ゲート絶縁膜113上には、前記スイッチング領域に形成されたゲート電極115aに接続されて一方向に延びるように前記ゲート配線が形成されている。ここで、前記ゲート配線及びゲート電極115aは、低抵抗特性を有する第1金属物質、例えばアルミニウム(Al)、アルミニウムとネオジムの合金(AlNd)、銅(Cu)、銅合金、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)のいずれか1つからなり、単一層構造を有するようにしてもよく、2つ以上の前記第1金属物質からなり、二重層又は三重層構造を有するようにしてもよい。同図においては、前記ゲート配線及びゲート電極115aが単一層構造を有する場合を例示する。
【0064】
一方、前記ゲート配線及びゲート電極115aを含む基板101の表示領域全面には、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる層間絶縁膜121が形成されている。ここで、層間絶縁膜121とその下部のゲート絶縁膜113には、活性層109のチャネル領域109aの両側面に位置するソース領域109b及びドレイン領域109cをそれぞれ露出する活性層コンタクトホール(図示せず)が設けられている。
【0065】
また、パッド領域PDに位置する層間絶縁膜121には、少なくとも1つの第1ラインホールパターン125cが形成されている。ここで、第1ラインホールパターン125cは、パッド領域PDの長辺方向、すなわち表示領域AAに対向して形成されている。
【0066】
また、前記活性層コンタクトホールを含む層間絶縁膜121上には、前記ゲート配線と交差して前記画素領域を定義し、第2金属物質、例えばアルミニウム(Al)、アルミニウムとネオジムの合金(AlNd)、銅(Cu)、銅合金、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)、クロム(Cr)、チタン(Ti)のいずれか1つ又は2つ以上の物質からなる前記データ配線と、前記データ配線から離隔した前記電源配線が形成されている。ここで、前記電源配線は、前記ゲート配線が形成された層、すなわちゲート絶縁膜113上に前記ゲート配線から離隔して前記ゲート配線と平行に形成されてもよい。
【0067】
さらに、層間絶縁膜121上の前記駆動領域及び前記スイッチング領域には、互いに離隔して前記活性層コンタクトホールから露出するソース領域109b及びドレイン領域109cとそれぞれ接触するように、前記データ配線と同じ第2金属物質からなるソース電極127a及びドレイン電極127bが形成されている。ここで、前記駆動領域に順次積層された活性層109、ゲート絶縁膜113、ゲート電極115a及び層間絶縁膜121と、互いに離隔して形成されたソース電極127a及びドレイン電極127bとは、前記駆動薄膜トランジスタを構成する。
【0068】
一方、同図においては、前記データ配線、ソース電極127a及びドレイン電極127bが単一層構造を有する場合を例示するが、これらの構成要素は二重層又は三重層構造を有するようにしてもよい。
【0069】
図示していないが、前記スイッチング領域には、前記駆動薄膜トランジスタ(DTr)と同じ積層構造を有するスイッチング薄膜トランジスタ(STr)(図示せず)が形成されている。ここで、前記スイッチング薄膜トランジスタは、前記駆動薄膜トランジスタ、前記ゲート配線及び前記データ配線に電気的に接続されている。つまり、前記ゲート配線及び前記データ配線は、それぞれ前記スイッチング薄膜トランジスタのゲート電極(図示せず)及びソース電極(図示せず)に接続されており、前記スイッチング薄膜トランジスタのドレイン電極(図示せず)は前記駆動薄膜トランジスタのゲート電極115aに電気的に接続されている。
【0070】
一方、本実施の形態においては、駆動薄膜トランジスタ及びスイッチング薄膜トランジスタが、ポリシリコンの活性層109を有し、かつトップゲートタイプで構成された場合を例に挙げて説明するが、駆動薄膜トランジスタ及びスイッチング薄膜トランジスタは、非晶質シリコンの活性層を有し、かつボトムゲートタイプで構成されるようにしてもよい。
【0071】
前記駆動薄膜トランジスタ及び前記スイッチング薄膜トランジスタがボトムゲートタイプで構成される場合、その積層構造は、ゲート電極/ゲート絶縁膜/純粋非晶質シリコンの活性層/互いに離隔して形成される不純物非晶質シリコンのオーミックコンタクト層/互いに離隔して形成されるソース電極及びドレイン電極からなる。ここで、前記ゲート配線は、前記ゲート電極が形成された層に前記スイッチング薄膜トランジスタのゲート電極に接続されるように形成され、前記データ配線は、前記スイッチング薄膜トランジスタのソース電極が形成された層に前記ソース電極に接続されるように形成される。
【0072】
一方、前記駆動薄膜トランジスタ及び前記スイッチング薄膜トランジスタ上には、前記駆動薄膜トランジスタのドレイン電極127bを露出するドレインコンタクトホール(図示せず)を有するパッシベーション膜131及び平坦化膜133が積層されている。ここで、パッシベーション膜131としては、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)を使用し、平坦化膜133としては、フォトアクリルを含む有機物質群からいずれかを選択して使用する。
【0073】
一方、パッシベーション膜131のうちパッド領域PDに位置する部分には、少なくとも1つの第2ラインホールパターン135bが形成されている。ここで、第2ラインホールパターン135bは、パッド領域PDの長辺方向、すなわち表示領域AAに対向して形成されている。なお、少なくとも1つの第2ラインホールパターン135bは、その下部の第1ラインホールパターン125cと重なるように形成されてもよく、重ならないように形成されてもよい。
【0074】
また、平坦化膜133上には、前記ドレインコンタクトホールを介して前記駆動薄膜トランジスタのドレイン電極127bと接触し、各画素領域別に分離された形態を有する第1電極137が形成されている。ここで、第1電極137は、透明電極又は反射型電極で構成されるが、透明電極で構成される場合は、ITO、IZO、ZnO又はIn
2O
3で形成し、反射型電極で構成される場合は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr及びこれらの化合物などで反射膜を形成し、その上にITO、IZO、ZnO又はIn
2O
3を積層して形成するようにしてもよい。
【0075】
また、第1電極137上の各画素領域の境界領域には、絶縁物質、例えばベンゾシクロブテン(BCB)、ポリイミド又はフォトアクリルからなる画素定義膜139が形成されている。ここで、画素定義膜139は、各画素領域を囲む形態であって、第1電極137の縁部と重なるように形成されており、表示領域AA全体では複数の開口部を有する格子状となっている。
【0076】
画素定義膜139により囲まれた各画素領域内の第1電極137上には、それぞれ赤、緑及び青色を発光する有機物質からなる有機発光層141が形成されている。有機発光層141は、有機発光物質からなる単一層で構成してもよく、図示していないが、発光効率を向上させるために、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層の多重層で構成してもよい。
【0077】
また、有機発光層141及び画素定義膜139を含む表示領域AA全面には、第2電極143が形成されている。ここで、第1電極137、第2電極143、及び第1電極137と第2電極143との間に介在する有機発光層141は、有機電界発光素子Eを構成する。
【0078】
よって、有機電界発光素子Eは、選択された色信号に応じて第1電極137と第2電極143に所定の電圧が印加されると、第1電極137から注入された正孔と第2電極143から注入された電子が有機発光層141に輸送されてエキシトン(exciton)を形成し、そのエキシトンが励起状態から基底状態に遷移する際に光が発生して可視光線の形で放出される。このとき発生した光が透明な第2電極143を通過して外部に放出されるので、フレキシブル有機電界発光装置は任意の画像を実現する。
【0079】
一方、第2電極143を含む基板101全面には、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる下部パッシベーション膜145が形成されている。これは、第2電極143だけでは有機発光層141への水分の浸透を完全に抑制することができないので、第2電極143上に下部パッシベーション膜145を形成することにより、有機発光層141への水分の浸透を完全に抑制するためのものである。
【0080】
また、下部パッシベーション膜145上の表示領域AAには、ポリマーなどの高分子有機物質からなる有機膜147が形成されている。ここで、有機膜147を構成する高分子有機物質としては、オレフィン系高分子(ポリエチレンやポリプロピレンなど)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリシロキサンなどが用いられる。
【0081】
また、有機膜147を含む基板101全面には、有機膜147を介して水分が浸透することを遮断するために、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる上部パッシベーション膜149がさらに形成されている。
【0082】
また、上部パッシベーション膜149を含む基板101全面には、有機電界発光素子Eの封止のための保護フィルム151が対向して配置されるが、基板101と保護フィルム151との間には、透明で接着特性を有するフリット、有機絶縁物質、高分子物質のいずれかからなる粘着剤(図示せず)が空気層を含まないように基板101及び保護フィルム151と完全に密着して介在しており、保護フィルム151上には、偏光板153が配置されている。
【0083】
このように、前記粘着剤により基板101と保護フィルム151とが固定されてパネル状態を形成することにより、本発明による有機電界発光装置が構成される。
【0084】
上記構成の有機電界発光装置をフレキシブル有機電界発光装置にするためには、まず、前記有機電界発光装置の基板101の背面を洗浄し、次いでレーザ照射により基板101とポリイミド層105との間に介在する犠牲層103を熱により分離し、基板101を前記有機電界発光装置から剥離する。
【0085】
次に、前記分離された有機電界発光装置のポリイミド層105の表面にバックプレート(図示せず)をラミネートすることにより、フレキシブル有機電界発光装置を形成する。
【0086】
このように、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置によれば、フレキシブル有機電界発光装置を製造する際に、反りと戻りが繰り返される脆弱領域であり、プリント基板(FPC)が接続されるパッド領域PDに位置する複数の無機膜、すなわちゲート絶縁膜、層間絶縁膜又はパッシベーション膜の表面にラインホールパターンを形成し、クラックの経路を迂回させてクラックが装置内部に伝播しないようにすることにより、フレキシブル有機電界発光装置のダメージを最小限に抑えることができる。
【0087】
特に、スクライブラインSL(Scribe Line)に隣接するウィークポイントに複数のラインホールパターンを形成し、クラック発生時に前記ウィークポイントでの線破壊及びクラックの経路を迂回させることにより、クリティカルポイントであるパネル配線のクラックを防止することができる。
【0088】
次に、本発明の好ましい実施の形態によるフレキシブル有機電界発光装置の製造方法について
図4A〜
図4Sを参照して詳細に説明する。
【0089】
図4A〜
図4Sは、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置の製造工程を示す概略断面図である。
【0090】
まず、
図4Aに示すように、表示領域AA及び表示領域AAの外側に設けられてパッド領域PDを含む非表示領域NAが定義されたガラス製の基板101を準備する。ここで、基板101は、有機電界発光装置を製造した後に剥離し、剥離した部分にはフレキシブルなバックプレート(
図4Sの符号161参照)がラミネートされるが、バックプレート161は、フレキシブル有機電界発光装置(OLED)が紙のように曲がっても表示性能をそのまま維持できるように、フレキシブルガラス基板又はプラスチック材質からなる。
【0091】
次いで、基板101上に有機物質のポリイミド層105を形成し、ポリイミド層105上に絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる多層構造のバッファ層107を形成する。ここで、バッファ層107を次の工程で形成される活性層109の下部に形成する理由は、活性層109が結晶化する際に基板101の内部から放出されるアルカリイオンにより活性層109の特性が低下することを防止するためである。
【0092】
基板101とポリイミド層105との間には非晶質シリコン又は窒化シリコン(SiNx)からなる犠牲層103が形成されているが、犠牲層103は、有機電界発光装置を製造した後にレーザ照射工程で基板101をポリイミド層105から容易に剥離できるようにする役割を果たす。
【0093】
次に、
図4Bに示すように、バッファ層107上に純粋ポリシリコンからなる活性層109を形成する。ここで、活性層109は、バッファ層107上の表示領域AA内の各画素領域(図示せず)において、駆動領域(図示せず)及びスイッチング領域(図示せず)に対応して形成され、チャネルを形成する中央部のチャネル領域109a、並びにチャネル領域109aの両側に高濃度の不純物がドーピングされて形成されるソース領域109b及びドレイン領域109cから構成される。
【0094】
次に、
図4Cに示すように、活性層109上に第1感光膜(図示せず)を塗布し、露光及び現像工程で前記第1感光膜を選択的にパターニングすることにより、第1感光膜パターン111を形成する。
【0095】
次に、
図4Dに示すように、第1感光膜パターン111をエッチングマスクとして活性層109を選択的に除去し、その後第1感光膜パターン111を除去する。
【0096】
次に、
図4Eに示すように、活性層109を含むバッファ層107上にゲート絶縁膜113と第1金属物質層115を順次蒸着する。ここで、第1金属物質層115は、低抵抗特性を有する第1金属物質、例えばアルミニウム(Al)、アルミニウムとネオジムの合金(AlNd)、銅(Cu)、銅合金、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)のいずれか1つからなり、単一層構造を有するようにしてもよく、2つ以上の前記第1金属物質からなり、二重層又は三重層構造を有するようにしてもよい。同図においては、第1金属物質層115が単一層構造を有する場合を例示する。
【0097】
次いで、第1金属物質層115上に第2感光膜(図示せず)を塗布し、露光及び現像工程で前記第2感光膜を選択的にパターニングすることにより、第2感光膜パターン117を形成する。
【0098】
次に、
図4Fに示すように、第2感光膜パターン117をエッチングマスクとして第1金属物質層115を選択的にエッチングすることにより、ゲート電極115aを形成する。このとき、ゲート絶縁膜113上には、前記スイッチング領域に形成されたゲート電極115aに接続されて一方向に延びるゲート配線(図示せず)が形成される。
【0099】
次いで、第2感光膜パターン117を除去し、ゲート電極115aの両側下の活性層109に不純物を注入し、活性層109の中央部でチャネルを形成するチャネル領域109a、並びにチャネル領域109aを基準として離隔したソース領域109b及びドレイン領域109cを形成する。
【0100】
次に、
図4Gに示すように、前記ゲート配線及びゲート電極115a上の表示領域全面に絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる層間絶縁膜121を形成する。
【0101】
次いで、層間絶縁膜121上に第3感光膜(図示せず)を塗布し、露光及び現像工程で前記第3感光膜を選択的にパターニングすることにより、第3感光膜パターン123を形成する。
【0102】
次に、
図4Hに示すように、第3感光膜パターン123をエッチングマスクとして層間絶縁膜121とその下のゲート絶縁膜113を選択的にエッチングすることにより、活性層109のソース領域109bを露出するソース領域コンタクトホール125a、及び活性層109のドレイン領域109cを露出するドレイン領域コンタクトホール125bを同時に形成する。なお、ソース領域コンタクトホール125a及びドレイン領域コンタクトホール125bを形成する際に、層間絶縁膜121のうちパッド領域PDに位置する部分に少なくとも1つのラインホールパターン125cが共に形成される。ここで、第1ラインホールパターン125cは、パッド領域PDの長辺方向、すなわち表示領域AAに対向して形成される。
【0103】
次に、第3感光膜パターン123を除去し、
図4Iに示すように、第1ラインホールパターン125cを含む層間絶縁膜121上に第2金属物質層127を形成する。ここで、第2金属物質層127は、アルミニウム(Al)、アルミニウムとネオジムの合金(AlNd)、銅(Cu)、銅合金、モリブデン(Mo)、モリブデンチタン(MoTi)、クロム(Cr)、チタン(Ti)のいずれか1つ又は2つ以上の物質からなる。
【0104】
次いで、第2金属物質層127上に第4感光膜(図示せず)を塗布し、露光及び現像工程でパターニングすることにより、第4感光膜パターン129を形成する。
【0105】
次に、
図4Jに示すように、第4感光膜パターン129をエッチングマスクとして第2金属物質層127を選択的にエッチングすることにより、前記ゲート配線と交差して前記画素領域を定義するデータ配線(図示せず)、及び前記データ配線から離隔した電源配線(図示せず)を形成し、その後第4感光膜パターン129を除去する。ここで、前記電源配線は、前記ゲート配線が形成された層、すなわちゲート絶縁膜113上に前記ゲート配線から離隔して前記ゲート配線と平行に形成してもよい。
【0106】
また、前記データ配線を形成する際に、層間絶縁膜121上の前記駆動領域及び前記スイッチング領域に、互いに離隔してソース領域コンタクトホール125a及びドレイン領域コンタクトホール125bを介して活性層109のソース領域109b及びドレイン領域109cとそれぞれ接触するように、前記データ配線と同じ第2金属物質からなるソース電極127a及びドレイン電極127bを同時に形成する。ここで、前記駆動領域に順次積層された活性層109、ゲート絶縁膜113、ゲート電極115a及び層間絶縁膜121と、互いに離隔して形成されたソース電極127a及びドレイン電極127bとは、駆動薄膜トランジスタ(DTr)(図示せず)を構成する。
【0107】
一方、同図においては、前記データ配線、ソース電極127a及びドレイン電極127bが単一層構造を有する場合を例示するが、これらの構成要素は二重層又は三重層構造を有するようにしてもよい。
【0108】
図示していないが、前記スイッチング領域には、前記駆動薄膜トランジスタ(DTr)と同じ積層構造を有するスイッチング薄膜トランジスタ(STr)(図示せず)が形成されている。ここで、前記スイッチング薄膜トランジスタは、前記駆動薄膜トランジスタ、前記ゲート配線及び前記データ配線に電気的に接続されている。つまり、前記ゲート配線及び前記データ配線は、それぞれ前記スイッチング薄膜トランジスタのゲート電極(図示せず)及びソース電極(図示せず)に接続されており、前記スイッチング薄膜トランジスタのドレイン電極(図示せず)は前記駆動薄膜トランジスタのゲート電極115aに電気的に接続されている。
【0109】
一方、本実施の形態においては、駆動薄膜トランジスタ及びスイッチング薄膜トランジスタが、ポリシリコンの活性層109を有し、かつトップゲートタイプで構成された場合を例に挙げて説明するが、駆動薄膜トランジスタ及びスイッチング薄膜トランジスタは、非晶質シリコンの活性層を有し、かつボトムゲートタイプで構成されるようにしてもよい。
【0110】
前記駆動薄膜トランジスタ及び前記スイッチング薄膜トランジスタがボトムゲートタイプで構成される場合、その積層構造は、ゲート電極/ゲート絶縁膜/純粋非晶質シリコンの活性層/互いに離隔して形成される不純物非晶質シリコンのオーミックコンタクト層/互いに離隔して形成されるソース電極及びドレイン電極からなる。ここで、前記ゲート配線は、前記ゲート電極が形成された層に前記スイッチング薄膜トランジスタのゲート電極に接続されるように形成され、前記データ配線は、前記スイッチング薄膜トランジスタのソース電極が形成された層に前記ソース電極に接続されるように形成される。
【0111】
次に、
図4Kに示すように、ソース電極127a及びドレイン電極127bを含む基板101全面にパッシベーション膜131を形成する。ここで、パッシベーション膜131としては、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)を使用する。
【0112】
次に、
図4Lに示すように、パッシベーション膜131上に有機物質からなる平坦化膜133を形成する。ここで、前記有機物質としては、絶縁特性を有する疎水性有機系であって、ポリアクリル、ポリイミド、ポリアミド(PA)、ベンゾシクロブテン(BCB)及びフェノール樹脂からなる群からいずれか1つを選択して使用してもよい。
【0113】
次に、
図4Mに示すように、平坦化膜133とその下部のパッシベーション膜131を順次エッチングし、ドレイン電極127bを露出するドレインコンタクトホール135aを形成する。なお、ドレインコンタクトホール135aを形成する際に、パッシベーション膜131のうちパッド領域PDに位置する部分に少なくとも1つの第2ラインホールパターン135bを共に形成する。ここで、第2ラインホールパターン135bは、パッド領域PDの長辺方向、すなわち表示領域AAに対向して形成され、層間絶縁膜121に形成された第1ラインホールパターン125cと重なるように形成されてもよく、重ならないように形成されてもよい。
【0114】
次に、
図4Nに示すように、平坦化膜133上に導電物質層(図示せず)を蒸着し、その後マスク工程で前記導電物質層を選択的にエッチングすることにより、ドレインコンタクトホール135aを介して前記駆動薄膜トランジスタのドレイン電極127bと接触し、各画素領域別に分離された形態を有する第1電極137を形成する。ここで、前記導電物質層は、透明電極又は反射型電極として設けられるが、透明電極として設けられる場合は、ITO、IZO、ZnO又はIn
2O
3で形成し、反射型電極として設けられる場合は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr及びこれらの化合物などで反射膜を形成し、その上にITO、IZO、ZnO又はIn
2O
3を積層して形成するようにしてもよい。
【0115】
次に、
図4Oに示すように、第1電極137上の各画素領域の境界領域に絶縁物質層(図示せず)を形成する。ここで、前記絶縁物質層は、例えばベンゾシクロブテン(BCB)、ポリイミド又はフォトアクリルからなるようにしてもよい。
【0116】
次いで、前記絶縁物質層を選択的にパターニングすることにより、画素定義膜139を形成する。ここで、画素定義膜139は、各画素領域を囲む形態であって、第1電極137の縁部と重なるように形成されており、表示領域AA全体では複数の開口部を有する格子状となっている。
【0117】
次に、
図4Pに示すように、画素定義膜139により囲まれた各画素領域内の第1電極137上にそれぞれ赤、緑及び青色を発光する有機発光層141を形成する。ここで、有機発光層141は、有機発光物質からなる単一層で構成してもよく、図示していないが、発光効率を向上させるために、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層の多重層で構成してもよい。
【0118】
次に、
図4Qに示すように、有機発光層141及び画素定義膜139を含む表示領域AA全面に第2電極143を形成する。ここで、第2電極143は、透明電極又は反射型電極で構成されるが、透明電極で構成される場合は、カソード電極として用いられるので、仕事関数が小さい金属、すなわちLi、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Ag、Mg及びこれらの化合物を有機発光層141側に蒸着し、その上にITO、IZO、ZnO又はIn
2O
3などの透明電極形成用物質で補助電極層やバス電極ラインを形成してもよい。また、第2電極143が反射型電極で構成される場合は、Li、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Ag、Mg及びこれらの化合物を全面蒸着して形成する。
【0119】
つまり、有機電界発光素子Eは、電流の流れによって赤、緑及び青の光を発光して所定の画像情報を表示するものであって、駆動薄膜トランジスタのドレイン電極127bに接続されて当該ドレイン電極127bからプラス(+)電源が供給される第1電極137と、画素全体を覆うように備えられてマイナス(−)電源が供給される第2電極143と、第1電極137と第2電極143との間に配置されて発光する有機発光層141とから構成される。
【0120】
第1電極137と第2電極143とは、有機発光層141により絶縁されており、有機発光層141に異なる極性の電圧を印加して有機発光層141を発光させる。
【0121】
よって、このような有機電界発光素子Eは、選択された色信号に応じて第1電極137と第2電極143に所定の電圧が印加されると、第1電極137から注入された正孔と第2電極143から注入された電子が有機発光層141に輸送されてエキシトンを形成し、そのエキシトンが励起状態から基底状態に遷移する際に光が発生して可視光線の形で放出される。このとき発生した光が透明な第2電極143を通過して外部に放出されるので、フレキシブル有機電界発光装置は任意の画像を実現することができる。
【0122】
次に、
図4Rに示すように、第2電極143を含む基板101全面に、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる下部パッシベーション膜145を形成する。これは、第2電極143だけでは有機発光層141への水分の浸透を完全に抑制することができないので、第2電極143上に下部パッシベーション膜145を形成することにより、有機発光層141への水分の浸透を完全に抑制するためのものである。
【0123】
次いで、スクリーン印刷法などの塗布方法により、下部パッシベーション膜145上の表示領域AAにポリマーなどの高分子有機物質からなる有機膜147を形成する。ここで、有機膜147を構成する高分子有機物質としては、オレフィン系高分子(ポリエチレンやポリプロピレンなど)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリシロキサンなどが用いられる。
【0124】
その後、有機膜147を含む基板101全面に、有機膜147を介して水分が浸透することを遮断するために、絶縁物質、例えば無機絶縁物質である酸化シリコン(SiO
2)又は窒化シリコン(SiNx)からなる上部パッシベーション膜149をさらに形成する。
【0125】
次いで、上部パッシベーション膜149を含む基板101全面に有機電界発光素子Eの封止のための保護フィルム151を対向して配置するが、基板101と保護フィルム151との間には、透明で接着特性を有するフリット、有機絶縁物質、高分子物質のいずれかからなる粘着剤(図示せず)を介在させて、空気層を含まないように基板101及び保護フィルム151を完全に密着させ、その後、保護フィルム151上に偏光板153を貼り付ける。
【0126】
このように、前記粘着剤により基板101と保護フィルム151とが固定されてパネル状態を形成することにより、本発明による有機電界発光装置の製造工程を完了する。
【0127】
次に、
図4Sに示すように、上記構成の有機電界発光装置をフレキシブル有機電界発光装置にするために、前記有機電界発光装置の基板101の背面を洗浄し、次いでレーザ照射により基板101とポリイミド層105との間に介在する犠牲層103を熱により分離し、基板101を前記有機電界発光装置から剥離する。
【0128】
次に、前記分離された有機電界発光装置のポリイミド層105の表面にバックプレート161をラミネートすることにより、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置の製造工程を完了する。
【0129】
図5は、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置の概略斜視図である。
【0130】
図6は、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置のパッド領域を拡大して示す概略平面図であって、クラックの経路が複数のラインホールパターンに沿って迂回することを示す概略平面図である。
【0131】
図5に示すように、フレキシブル有機電界発光装置を製造する際に、反りと戻りが繰り返される脆弱領域であり、プリント基板(FPC)170が接続されるパッド領域PDに位置する複数の無機膜、例えば層間絶縁膜121又はパッシベーション膜131の表面にラインホールパターン125c、135bを形成する。
【0132】
図6に示すように、フレキシブル有機電界発光装置を製造する際に、反りと戻りが繰り返される脆弱領域であり、プリント基板(FPC)170が接続されるパッド領域PDに位置する複数の無機膜、例えば層間絶縁膜121又はパッシベーション膜131の表面に、スクライブラインSLに隣接してラインホールパターン125c、135bを形成することにより、外部衝撃時に衝撃吸収や破壊によりウィークポイントに発生するクラックの伝播経路を迂回させ、従って、クラックが表示領域内に伝播することを最小限に抑えることができる。
【0133】
一方、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置のパッド領域に設けられるラインホールパターンの他の例について
図7を参照して概略的に説明する。
【0134】
図7は、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置のパッド領域のラインホールパターンの他の例を示す概略平面図である。
【0135】
本発明によるフレキシブル有機電界発光装置には、適用分野によって別途の部材、例えばカメラやその他の部材が必要に応じて配置されるが、これらの部材は、表示領域AAに配置されてはならず、非表示領域NAのパッド領域PDに配置される。この場合、非表示領域NAの一部の領域にこれらのカメラやその他の部材が配置されなければならないので、それだけパッド領域PDの面積を小さくして設計しなければならないことがある。
【0136】
そうすると、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置のパッド領域PDの面積が小さくなることにより、パッド領域PDに形成されるラインホールパターンの形状も変更しなければならない。
【0137】
以下、本発明の他の例による第1、第2ラインホールパターン225、235については、
図2に示すようにゲート絶縁膜113、層間絶縁膜121及びパッシベーション膜131の少なくとも1つに形成される場合と同じ場合を例に挙げて説明する。
【0138】
すなわち、第1ラインホールパターン225が層間絶縁膜(図示せず、
図2の符号121参照)に形成され、第2ラインホールパターン235がパッシベーション膜(図示せず、
図2の符号131参照)に形成される場合を例に挙げて説明する。
【0139】
図7を参照すると、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置200は、基板(図示せず)に表示領域AAが定義されており、表示領域AAの外側にパッド領域PDを含む非表示領域NAが定義されている。
【0140】
パッド領域PDに隣接する非表示領域NAの両側縁部には、カメラやその他の部材が配置される空間部240が設けられている。この場合、パッド領域PDは、
図1に示すパッド領域PDより面積が小さく、それにより、パッド領域PDに位置する層間絶縁膜又はパッシベーション膜に形成される第1、第2ラインホールパターン225、235の形状も変更される。
【0141】
ここで、第1、第2ラインホールパターン225、235は、それぞれ直線部225a、235aと折曲部225b、235bとからなるが、直線部225a、235aは第1、第2ラインホールパターン225、235の中央領域に該当し、折曲部225b、235bは第1、第2ラインホールパターン225、235の両側端領域に該当する。
【0142】
つまり、本発明においては、必要に応じてパッド領域PDの面積が小さくなることに鑑み、第1、第2ラインホールパターン225、235の両側端領域に折曲部225b、235bを形成することにより、フレキシブル有機電界発光装置を製造する際に、反りと戻りの繰り返しにより発生する衝撃などによるクラックの経路を迂回させてクラックが装置内部に伝播しないようにすることにより、フレキシブル有機電界発光装置のダメージを最小限に抑えることができる。
【0143】
このように、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置及びその製造方法においては、フレキシブル有機電界発光装置を製造する際に、反りと戻りが繰り返される脆弱領域であり、プリント基板(FPC)が接続されるパッド領域PDに位置する複数の無機膜、すなわちゲート絶縁膜、層間絶縁膜又はパッシベーション膜の表面にラインホールパターンを形成し、クラックの経路を迂回させてクラックが装置内部に伝播しないようにすることにより、フレキシブル有機電界発光装置のダメージを最小限に抑えることができる。
【0144】
特に、スクライブラインSLに隣接するウィークポイントにラインホールパターンを形成し、クラック発生時に前記ウィークポイントでの線破壊及びクラックの経路を迂回させることにより、クリティカルポイントであるパネル配線のクラックを防止することができる。
【0145】
一方、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置のパッド領域に設けられるラインホールパターンのさらに他の例について
図8を参照して概略的に説明する。
【0146】
図8は、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置のパッド領域のラインホールパターンのさらに他の例を示す概略平面図である。
【0147】
以下、本発明のさらに他の例によるクラック防止ホールパターン325について説明するにあたっては、
図2に示すようにゲート絶縁膜113、層間絶縁膜121及びパッシベーション膜131の少なくとも1つに形成される場合と同じ場合を例に挙げて説明する。ここで、クラック防止ホールパターン325が層間絶縁膜(図示せず、
図2の符号121参照)に形成される場合を例に挙げて説明する。
【0148】
図8を参照すると、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置300は、基板(図示せず)に表示領域AAが定義されており、表示領域AAの外側にパッド領域PDを含む非表示領域NAが定義されており、非表示領域NAの外側にスクライブラインSLが形成されており、パッド領域PDの上面及び下面の縁部に第1トリミングラインTL1が定義されており、パッド領域PDの反対側に位置する非表示領域NAの上面及び下面の縁部に第2トリミングラインTL2が定義されている。
【0149】
ここで、フレキシブル有機電界発光装置300を製造する際に、パネルのパッド領域PDの上面及び下面の縁部に定義された第1トリミングラインTL1、及びパッド領域PDの反対側に位置する非表示領域NAの上面及び下面の縁部に定義された第2トリミングラインTL2にトリミングカットが行われる。
【0150】
図8を参照すると、パッド領域PDの上面及び下面の縁部には、第1トリミングラインTL1を囲む第1ホールパターン325aが形成されている。ここで、第1ホールパターン325aは曲線状又は直線状に形成される。
【0151】
第1ホールパターン325aは、第1トリミングラインTL1からクラックがパネルの内部に侵入することを防止するための迂回段差を形成する。
【0152】
つまり、第1トリミングラインTL1からクラックがパネルの内部に侵入することを防止するための迂回段差を第1ホールパターン325aが形成することにより、パッド領域PDの上面及び下面の縁部の第1トリミングラインTL1からクラックが表示領域AAに伝播されることが防止される。
【0153】
また、
図8を参照すると、表示領域AAの外郭に位置する非表示領域NAには、パッド領域PDの第1ホールパターン325aから延びて表示領域AAを囲むように、第2ホールパターン325bが第1ホールパターン325aと一体に形成されており、パッド領域PDの第1ホールパターン325aと非表示領域NAの第2ホールパターン325bとは、クラック防止ホールパターン325を構成する。ここで、第2ホールパターン325bは直線状に形成される。
【0154】
第2ホールパターン325bは、非表示領域NAの第2トリミングラインTL2からクラックがパネルの内部に侵入することを防止するための迂回段差を形成する。
【0155】
つまり、非表示領域NAの第2トリミングラインTL2からクラックがパネルの内部に侵入することを防止するための迂回段差を第2ホールパターン325bが形成することにより、非表示領域NAの第2トリミングラインTL2からクラックが表示領域AAに伝播されることが防止される。
【0156】
以上のように、本発明によるフレキシブル有機電界発光装置及びその製造方法においては、パッド領域の上面及び下面の縁部に第1トリミングラインを囲むように形成された第1ホールパターンと当該第1ホールパターンから延びて表示領域を囲むように形成された第2ホールパターンとを一体に形成してクラック防止ホールパターンを構成することにより、前記パッド領域の上面及び下面の縁部の第1トリミングラインからクラックが前記表示領域に伝播されることが防止されるだけでなく、前記非表示領域の第2トリミングラインからクラックが前記表示領域に伝播されることが防止される。
【0157】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な実施の形態が可能であることを理解するであろう。
【0158】
よって、前述した実施の形態はあくまで例示的なものであり、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲により定められるものであり、特許請求の範囲の思想及び範囲、並びにその等価概念から導き出される全ての変更又は変形形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。