【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明の目的は、特に線虫に関して、改善された活性を有する殺線虫、殺虫および殺ダニ有効成分の組み合わせを提供することにある。
【0007】
今般、有効成分の組み合わせであって、
(I−1)式(I)
【0008】
【化1】
のN−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]エチル}−2−トリフルオロメチルベンズアミド(フルオピラム)およびそのN−オキシドと、
(II)フルエンスルホン(II−1)、イミシアホス(II−2)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)(II−3)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)QST713株〔Serenade(商標)〕(II−4)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)(II−5)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)251株〔Bioact(商標)〕(II−6)、アザジラクチン(II−7)、チモール(II−8)、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)(II−9)、根粒菌(Rhizobium)種(II−10)、ボーベリア(Beauveria)種(II−11)、バーチシリウム(Verticillium)種(II−12)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)(II−13)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)NRRL Y−30752株(II−14)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)GB03株(II−15)、バシラス・プミルス(Bacillus pumilus)GB34株(II−16)、バシラス・プミルス(Bacillus pumilus)QST2808株(II−17)、バシラス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)IN937a株(II−18)、バシラス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)FZB42株(II−19)、ミロテシウム・ベルカリア(Myrothecium verrucaria)AARC−0255株(II−20)、ジョチュウギク(II−21)、コドリンガ(Cydia pomonella)顆粒ウイルス(CpGV)(II−22)、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)F52株(II−23)、アーバスキュラー菌根(arbuscular mycorrhiza)菌(II−24)、ボーベリア・バシアーナ(Beauveria bassiana)ATCC74040株(II−25)、ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)(II−26)、レカニシリウムウ・レカニ(Lecanicillium lecanii)〔バーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)としても知られている〕(II−27)、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種テネブリオニス(tenebrionis)(II−28)からなる群から選択される少なくとも1つの他の有効成分と
を含む有効成分の組み合わせが、茎葉および土壌施用において、特に種子処理に関連して、植物病原菌および動物害虫、さらに詳しく線虫の防除に極めてよく適しており、また収量を高めるのにも適していることを見出した。
【0009】
前記群(II)の殺虫剤または活性殺線虫成分は、下記:
国際公開第2001/002378号により知られているフルエンスルホン(II−1)
および/または
欧州特許第0464830号明細書により知られているイミシアホス(II−2)
および/または
バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)(II−3)
および/または
バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)QST713株(II−4)
および/または
ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)(II−5)
および/または
ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)251株(II−6)
および/または
アザジラクチン(Cas−No 11141−17−6)(II−7)
および/または
チモール(II−8)
および/または
メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)(II−9)、
および/または
根粒菌(Rhizobium)種(II−10)、
および/または
ボーベリア(Beauveria)種(II−11)、
および/または
バーチシリウム(Verticillium)種(II−12)、
および/または
Kurztman and Droby,System.Application Microbiol.(2001),24,pp395−399により知られているメチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)(II−13)
および/または
米国特許第6,994,849号明細書により知られているメチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)NRRL Y−30752株(II−14)
および/または
Gustafson LLCによって市販されているKodiak(商標)という名称で知られているバシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)GB03株(II−15)
および/または
Gustafson LLCによって市販されているYieldShield(商標)という名称で知られているバシラス・プミルス(Bacillus pumilus)GB34株
および/または
Agraquestによって市販されているSonata(商標)という名称で知られているバシラス・プミルス(Bacillus pumilus)QST2808株
および/または
バシラス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)IN937a株
および/または
Valent BioSciencesによって市販されているDiTera(商標)という名称で知られているミロテシウム・ベルカリア(Myrothecium verrucaria)AARC−0255株
および/または
ジョチュウギク(II−21)
および/または
コドリンガ(Cydia pomonella)顆粒ウイルス(CpGV)(II−22)
および/または
メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)F52株(II−23)
および/または
アーバスキュラー菌根(arbuscular mycorrhiza)菌(II−24)
および/または
ボーベリア・バシアーナ(Beauveria bassiana)ATCC74040株〔Naturalis(登録商標)という名称で知られている〕(II−25)
および/または
ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)(II−26)
および/または
レカニシリウムウ・レカニ(Lecanicillium lecanii)〔バーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)としても知られている〕(II−27)
および/または
バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種テネブリオニス(tenebrionis)(II−28)
からなる群から選択される。
【0010】
本発明の1つの好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、フルエンスルホン(II−1)、イミシアホス(II−2)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)(II−3)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)QST713株〔Serenade(商標)〕(II−4)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)(II−5)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)251株〔Bioact(商標)〕(II−6)、アザジラクチン(II−7)、チモール(II−8)、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)(II−9)、根粒菌(Rhizobium)種(II−10)、ボーベリア(Beauveria)種(II−11)、バーチシリウム(Verticillium)種(II−12)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)(II−13)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)NRRL Y−30752株(II−14)からなる群から選択される。
【0011】
本発明の1つの好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)(II−3)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)QST713株〔Serenade(商標)〕(II−4)、バシラス・サブチリスGB03株(II−15)、バシラス・プミルス(Bacillus pumilus)GB34株(II−16)、バシラス・プミルス(Bacillus pumilus)QST2808株(II−17)、バシラス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)IN937a株(II−18)、根粒菌(Rhizobium)種(II−10)、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種テネブリオニス(tenebrionis)(II−28)からなる細菌の群から選択される。
【0012】
本発明の1つの好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)(II−3)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)QST713株〔Serenade(商標)〕(II−4)、バシラス・サブチリスGB03株(II−15)、バシラス・プミルス(Bacillus pumilus)GB34株(II−16)、バシラス・プミルス(Bacillus pumilus)QST2808株(II−17)、バシラス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)IN937a株(II−18)、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種テネブリオニス(tenebrionis)(II−28)からなるバシラス(Bacillus)種の群から選択される。
【0013】
本発明の1つの好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)(II−5)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)251株〔Bioact(商標)〕(II−6)、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)(II−9)、ボーベリア(Beauveria)種(II−11)、バーチシリウム(Verticillium)種(II−12)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)(II−13)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)NRRL Y−30752株(II−14)、ミロテシウム・ベルカリア(Myrothecium verrucaria)AARC−0255株(II−19)、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)F52株(II−23)、アーバスキュラー菌根(arbuscular mycorrhiza)菌(II−24)、ボーベリア・バシアーナ(Beauveria bassiana)、特にATCC74040株(II−25)、ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)(II−26)、レカニシリウムウ・レカニ(Lecanicillium lecanii)〔以前はバーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)としても知られている〕(II−27)からなる真菌種の群から選択される。
【0014】
本発明の1つの好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、フルエンスルホン(II−1)、イミシアホス(II−2)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)(II−5)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)251株〔Bioact(商標)〕(II−6)、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)(II−9)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)(II−13)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)NRRL Y−30752株(II−14)、バシラス・サブチリスGB03株(II−15)、バシラス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)FZB42株(II−19)、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)亜種テネブリオニス(tenebrionis)(II−28)、ジョチュウギク(II−21)、コドリンガ(Cydia pomonella)顆粒ウイルス(CpGV)(II−22)、メタリジウム・アニソプリエ(Metarhizium anisopliae)F52株(II−23)、アーバスキュラー菌根(arbuscular mycorrhiza)菌(II−24)からなる群から選択される。
【0015】
本発明の1つの好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、フルエンスルホン(II−1)、イミシアホス(II−2)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)(II−3)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)QST713株〔Serenade(商標)〕(II−4)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)(II−5)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)251株〔Bioact(商標)〕(II−6)、メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)(II−13)からなる群から選択される。
【0016】
本発明の1つの特に好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、フルエンスルホン(II−1)、イミシアホス(II−2)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)QST713株〔Serenade(商標)〕(II−4)、ペシロミセス・リラシナス(Paecilomyces lilacinus)251株〔Bioact(商標)〕(II−6)からなる群から選択される。
【0017】
本発明の1つの好ましい実施形態において、群(II)の有効成分は、低分子量有効成分フルエンスルホン(II−1)、イミシアホス(II−2)、アザジラクチン(II−7)、チモール(II−8)からなる群から選択される。
【0018】
意外にも、本発明の有効成分の組み合わせの殺菌作用、殺虫作用および/または殺ダニ作用および/または殺線虫作用、さらに詳しくは殺線虫作用は、特に土壌施用後に、個々の有効成分の作用の合計よりも実質的に高い。この効果は、予測できない真の効果であり、単なる作用の付加ではない。また、本発明の有効成分の組み合わせは、収量に高めるのに適している。
【0019】
好ましい有効成分の組み合わせは、式(I−1)の化合物と、式(II)の少なくとも1つの有効成分との組み合わせを含む組み合わせである。
【0020】
以下の組み合わせ:
(I−1)+(II−1),(I−1)+(II−2),(I−1)+(II−3),(I−1)+(II−4),(I−1)+(II−5),(I−1)+(II−6),(I−1)+(II−7),(I−1)+(II−8),(I−1)+(II−9),(I−1)+(II−10),(I−1)+(II−11),(I−1)+(II−12),(I−1)+(II−13),(I−1)+(II−14),(I−1)+(II−15),(I−1)+(II−16),(I−1)+(II−17),(I−1)+(II−18),(I−1)+(II−19),(I−1)+(II−20),(I−1)+(II−21),(I−1)+(II−22),(I−1)+(II−23),(I−1)+(II−24),(I−1)+(II−25),(I−1)+(II−26),(I−1)+(II−27),(I−1)+(II−28)
が特に重要である。
【0021】
また、前記の有効成分の組み合わせは、殺菌活性、殺ダニ活性、殺線虫活性または殺虫活性を有する他の混合成分を含んでいてもよい。
【0022】
前記有効成分を、本発明の有効成分の組み合わせに特定の重量比で存在させるならば、改善された作用は、さらに明瞭に明らかである。しかし、有効成分の組み合わせの範囲内で、有効成分の重量比は、比較的広い範囲の中で変化させることができる。一般に、本発明の組み合わせは、式(I−1)の有効成分と混合相手を、以下の表に示す好ましい混合比および特に好ましい混合比で含む。
【0023】
【表1】
有害動物
有効成分の組み合わせは、植物の良好な耐性に、昆虫および/または蜘蛛類、さらに特に線虫のような有害動物の防除に適しているものの組み合わせであり、それらはブドウ栽培、果樹園芸、農業、園芸および山林管理においてよく見られる。それらは、好適には、作物保護組成物として使用することができる。それらは、通常敏感な種および耐性のある種、およびさらに全てあるいは個々の発育段階に対して活性である。上記の害虫は以下のものを含む:
昆虫
シラミ目(order of the Anoplura(シラミ目(Phthiraptera))からの例:ダマリニア属(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属(Haematopinus spp.)、リノグナツス属(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0024】
クモ綱(class of the Arachnida)からの例:アカルス属種(Acarus spp.)、 アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アキュロプス属種(Aculops spp.)、アカルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アムピテトラニュクス・ビエネンシス(Amphitetranychus viennensis)、アルガス属種(Argas spp.)、ブーフィラス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニカス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ハロチデウス・デストルクトル(Halotydeus estructor)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、イボマダニ属(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラクロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニカス属種(Metatetranychus spp.)、ヌペルサ属種(Nuphersa spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(Tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici)。
【0025】
ニマイガイ網(class of the Bivalva)からの例:ドレイセナ属種(Dreissena spp.)。
【0026】
唇脚綱(order of the Chilopoda)からの例:ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スクチゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0027】
鞘翅目(order of the Coleoptera)からの例:アカリマ・ビタツム(Acalymma vittatum)、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロホラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アピオン属種(Apion spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、カッシダ属種(Cassida spp.)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンクス属種(Ceutorrhynchus spp.)、カエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クウテニセラ属種(Ctenicera spp.)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、シリンドロコプツルス属種(Cylindrocopturus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、ジコクロキス属種(Dichocrocis spp.)、ジロボデルス属種(Diloboderus spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、エピトリックス属種(Epitrix spp.)、ファウスチヌス属種(Faustinus spp.)、ジビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘルラウンダリス(Hellula undalis)、ヘテロニュクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヘテロニュクス属種(Heteronyx spp.)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レマ属種(Lema spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、ロイコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リキスス属種(Lixus spp.)、ルペロデス属種(Luperodes spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メガセリス属種(Megascelis spp.)、メラノツス属種(Melanotus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ属種(Melolontha spp.)、ミゴドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オリザファグス・オリザエ(Oryzaphagus oryzae)、オチオリンクス属種(Otiorrhynchus spp.)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、フィロトレタ属種(Phyllotreta spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス属種(Psylliodes spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、タニメクス属種(Tanymecus spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)。
【0028】
トリムシ目(order of the Collembola)からの例: オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)。
【0029】
倍脚綱(order of the Diplopoda)からの例:ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)。
【0030】
双翅目(order of the Diptera)からの例:アエデス属種(Aedes spp.)、アグロミザ属種(Agromyza spp.)、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、アスポンジュリア属種(Asphondylia spp.)、バクトロケラ属種(Bactrocera spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、キロノムス属(Chironomus spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)、コンタリニア属種(Contarinia spp.)、コルジオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、ダシネウラ属種(Dasyneura spp.)、デリア属種(Delia spp.)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、エキノクネムス属種(Echinocnemus spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒドレリア属種(Hydrellia spp.)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴマイア属種(Pegomyia spp.)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、プロジプロシス属種(Prodiplosis spp.)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)、ラゴレチス属種(Rhagoletis spp.)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、テタノプス属種(Tetanops spp.)、チプラ属種(Tipula spp.)、
腹足綱(class of the Gastropoda)からの例:アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、ポマケア属種(Pomacea spp.)、スクネシア属種(Succinea spp.)。
【0031】
蠕虫類(class of the helminths)からの例:アンシロストマ・ズオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・セイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マライ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボトリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、シストソメン属種(Schistosomen spp)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
【0032】
さらに、原生動物(protozoa)、例えばアイメリア(Eimeria)を防除することも可能である。
【0033】
ヘテロプテラ目(order of the Heteroptera)からの例:アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプチス属種(Antestiopsis spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメックス属種(Cimex spp.)、コラリア属種(Collaria spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ペピリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・イクスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、モナロニオン・アトラツム(Monalonion atratum)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピアスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス属種(Psallus spp.)、プセウドアシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サールベンゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
【0034】
ホモプテラ目(order of the Homoptera)からの例:アシルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アクロゴニア属種(Acrogonia spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルズィ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウズス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリジポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリストミズル・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ジアホリナ属種(Diaphorina spp.)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、ジスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、フェリシア属種(Ferrisia spp.)、ゲオコックス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ヒエログリフス属種(Hieroglyphus spp.)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルバ属種(Mahanarva spp.)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・ニビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテッチキス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラテロンガ(Orthezia praelonga)、パラベムシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコックス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、 プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエホリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス属種(Trialeurodes spp.)、トリオザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)、ジギナ属種(Zygina spp.)。
【0035】
膜翅目(order of the Hymenoptera)からの例:アタリア属種(Athalia spp.)、ジプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、ベスパ属種(Vespa spp.)。
【0036】
等脚目(order of the Isopoda)からの例:アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0037】
等翅目(order of the Isoptera)からの例:アクロミルメックス属種(Acromyrmex spp.)、アッタ属種(Atta spp.)、コルニテルメス・クムランス(Cornitermes cumulans)、ミクロテルメス・オベシ(Microtermes obesi)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0038】
鱗翅目(order of the Lepidoptera)からの例:アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アドキソフィエス属種(Adoxophyes spp.)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ属種(Alabama spp.)、アミュエロイス・トランシテッラ(Amyelois transitella)、アナルシア属種(Anarsia spp.)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、アルギロプロス属種(Argyroploce spp.)、バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ボルボ・シンナラ(Borbo cinnara)、ブックラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ブッセオラ属種(Busseola spp.)、カコエキア属種(Cacoecia spp.)、カロプチリア・ティボラ(Caloptilia theivora)、カプラ・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、カルポシナ・ニポメンシス(Carposina niponensis)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ属種(Choristoneura spp.)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、クネファシア属種(Cnephasia spp.)、コノポモルファ属種(Conopomorpha spp.)、コノトラケルス属種(Conotrachelus spp.)、コピタルシア属種(Copitarsia spp.)、シディア属種(Cydia spp.)、ダラカ・ノクツイデス(Dalaca noctuides)、ジアファニア属種(Diaphania spp.)、ジアトラエア・サッカラリス(Diatraea saccharalis)、エアリアス属種(Earias spp.)、エクデュトロパ・アウランティウム(Ecdytolopha aurantium)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エフェスチア・クエーニエラ(Ephestia kuehniella)、エピノチア属種(Epinotia spp.)、エピフィアス・ポスティフィッタナ(Epiphyas postvittana)、エチエッラ属種(Etiella spp.)、エウリア属種(Eulia spp.)、ユーポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクチス属種(Euproctis spp.)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、グラシラリア属(Gracillaria spp.)、グラホリタ属種(Grapholitha spp.)、ヘジレプタ属種(Hedylepta spp.)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテア(Hofmannophila pseudospretella)、ホモエオソマ属種(Homoeosoma spp.)、ホモナ属種(Homona spp.)、ヒピノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、カキボリア・フラボファシアタ(Kakivoria flavofasciata)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、ラスペイレシア・モレスタ(Laspeyresia molesta)、ロイシノデス・オルボナリス(Leucinodes orbonalis)、ロイコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リトコレチス属種(Lithocolletis spp.)、リトファネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロベシア属種(Lobesia spp.)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、リオネチア属種(Lyonetia spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マルカ・テスツラリス(Maruca testulalis)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モキス属種(Mocis spp.)、ミチムナ・セパラタ(Mythimna separata)、ニュムプラ属種(Nymphula spp.)、オイケチクス属種(Oiketicus spp.)、オリア属種(Oria spp.)、オルタガ属種(Orthaga spp.)、オストリニア属種(Ostrinia spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、パルナラ属種(Parnara spp.)、ペクチノホラ属種(Pectinophora spp.)、ペリロイコプテラ属種(Perileucoptera spp.)、フソリマエア属種(Phthorimaea spp.)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、フィロノリクテル属種(Phyllonorycter spp.)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プラチノタ・スツルタナ(Platynota stultana)、プルシア属種(Plusia spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プラユス属種(Prays spp.)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プロトパルセ属種(Protoparce spp.)、プセウダレチア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、スコエノビウス属種(Schoenobius spp.)、スキルポファガ属種(Scirpophaga spp.)、スコチア・セゲツム(Scotia segetum)、セサミア属種(Sesamia spp.)、スパルガノチス属種(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、スタトモポダ属種(Stathmopoda spp.)、ストモプテリュクス・サブセシヴェラ(Stomopteryx subsecivella)、シナンテドン属種(Synanthedon spp.)、テシア・ソラニボラ(Tecia solanivora)、、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス属種(Tortrix spp.)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)、ビラコラ属種(Virachola spp.)。
【0039】
直翅目(order of the Orthoptera)からの例:アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ジクロプルス属種(Dichroplus spp.)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカ(Periplaneta americana)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0040】
ノミ目(order of Siphonaptera)からの例:セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、キシノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0041】
コムカデ目(order of the Symphyla)からの例:スクチゲラ属種(Scutigerella spp.)。
【0042】
総翅目(order of the Thysanoptera)からの例:クサキイロアザミウマ(Anaphothrips obscurus)、バリオトリプス・ビホルミス(Baliothrips biformis)、ドレパノトリス・レウテリ(Drepanothris reuteri)、エンネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルチノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、リピホロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.)。
【0043】
シミ目(order of the Thysanura)からの例:レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)。
線虫
植物寄生線虫の種は原則、全て本発明の有効成分の組み合わせを使用して、防除されてもよい。本発明の有効成分の組み合わせは、以下のものからなる群から選択される線虫の防除において特に好都合であることが判明している::通例、アグレンクス・アグリコーラ(Aglenchus agricola)、アングイナ・トリチシ(Anguina tritici)、アフェレンコイデス・アラキディス(Aphelenchoides arachidis)、アフェレンコイデス・フラガリエ(Aphelenchoides fragariae)、ベロノライムス・グラキリス(Belonolaimus gracilis)、ベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)、ロノライムス・ノルトニ(Belonolaimus nortoni)、カコパウルス・ペスティス(Cacopaurus pestis)、クリコネメラ・クルバタ(Criconemella curvata)、クリコネメラ・オノエンシス(Criconemella onoensis)、クリコネメラ・オルナタ(Criconemella ornata)、クリコネメラ・ルシウム(Criconemella rusium)、クリコネメラ・キセノプラクス(Criconemella rusium)(=メソクリコネマ・キセノプラクス(Mesocriconema xenoplax))、およびクリコネメラ属種(Criconemella spp.)、クリコネモイデス・フェルニアエ(Criconemoides ferniae)、クリコネモイデス・オノエンス(Criconemoides onoense)、クリコネモイデス・オルナツム(Criconemoides ornatum)、およびクリコネモイデス属種(Criconemoides spp.)、通例、ジチレンクス・デストルクトル(Ditylenchus destructor)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、ジチレンクス・ミセリオファグス(Ditylenchus myceliophagus)、およびジチレンクス属種(Ditylenchus spp.)、通例、ドリコドルス・ヘテロセファルス(Dolichodorus heterocephalus)、グロボデラ・パリダ(Globodera pallida)(=ヘテロデラ・パリダ(Heterodera pallida))、グロボデラ・ロストチエンシス(Globodera rostochiensis)、グロボデラ・ソラナセラム(Globodera solanacearum)、グロボデラ・タバクム(Globodera tabacum)、グロボデラ・ビルギニアエ(Globodera virginiae)、ヘリコチレンクス・ジゴニクス(Helicotylenchus digonicus)、ヘリコチレンクス・ディヒステラ(Helicotylenchus dihystera)、ヘリコチレンクス・エリトリン(Helicotylenchus erythrine)、ヘリコチレンクス・ムルチキンクツス(Helicotylenchus multicinctus)、ヘリコチレンクス・ナヌス(Helicotylenchus nannus)、ヘリコチレンクス・シュードロブスタス(Helicotylenchus pseudorobustus)、およびヘリコティレンクス属種(Helicotylenchus spp.)、通例、ヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)、ヘミシクリオフォラ・アレナリア(Hemicycliophora arenaria)、ヘミシクリオフォラ・ヌダタ(Hemicycliophora nudata)、ヘミシクリオフォラ・パルバナ(Hemicycliophora parvana)、ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae)、ヘテロデラ・クルシフェラエ(Heterodera cruciferae)、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・オリザエ(Heterodera oryzae)、ヘテロデラ・シャクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロデラ・ゼアエ(Heterodera zeae)、およびヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、通例、ホプロライムス・アエギプチ(Hoplolaimus aegyptii)、ホプロライムス・カリホルニクス(Hoplolaimus californicus)、ホプロライムス・コルムブス(Hoplolaimus columbus)、ホプロライムス・ガレアツス(Hoplolaimus galeatus)、ホプロライムス・インジクス(Hoplolaimus indicus)、ホプロライムス・マグニスチルス(Hoplolaimus magnistylus)、ホプロライムス・パラロブルツス(Hoplolaimus pararobustus)、ロンギドルス・アフリカヌス(Longidorus africanus)、ロンギドルス・ブレビアンヌラタス(Longidorus breviannulatus)、ロンギドルス・エロンガトス(Longidorus elongatus)、ロンギドルス・ラエビカピタツス(Longidorus laevicapitatus)、ロンギドルス・ビネアコラ(Longidorus vineacola)、およびロンギドルス属種(Longidorus spp.)、通例、メロイドギネ・アクロネア(Meloidogyne acronea)、メロイドギネ・アフリカナ(Meloidogyne africana)、メロイドギネ・アレナリア(Meloidogyne arenaria)、メロイドギネ・アレナリア・テムジ(Meloidogyne arenaria thamesi)、メロイドギネ・アルチエラ(Meloidogyne artiella)、メロイドギネ・キトウデイ(Meloidogyne chitwoodi)、メロイドギネ・コフェイコラ(Meloidogyne coffeicola)、メロイドギネ・エチオピカ(Meloidogyne ethiopica)、メロイドギネ・エクシグア(Meloidogyne exigua)、メロイドギネ・グラミニコラ(Meloidogyne graminicola)、メロイドギネ・グラミニス(Meloidogyne graminis)、メロイドギネ・ハプラ(Meloidogyne hapla)、メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギネ・インコグニタ・アクリタ(Meloidogyne incognita acrita)、メロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica)、メロイドギネ・キクイエンシス(Meloidogyne kikuyensis)、メロイドギネ・ナアシ(Meloidogyne naasi)、メロイドギネ・パラナエンシス(Meloidogyne paranaensis)、メロイドギネ・テムジ(Meloidogyne thamesi)、およびメロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、通例、メロイネマ属種(Meloinema spp.)、ナコブス・アベランス(Nacobbus aberrans)、ネオチレンクス・ビギッシ(Neotylenchus vigissi)、パラフェレンクス・シュードパリエンクス(Paraphelenchus pseudoparietinus)、パラトリコドルス・アリウス(Paratrichodorus allius)、パラトリコドルス・ロバツス(Paratrichodorus lobatus)、パラトリコドルス・ミノル(Paratrichodorus minor)、パラトリコドルス・ナヌス(Paratrichodorus nanus)、パラトリコドルス・ポロスス(Paratrichodorus porosus)、パラトリコドルス・テレス(Paratrichodorus teres)、およびパラトリコドルス属種(Paratrichodorus spp.)、通例、パラチレンクス・ハマトゥス(Paratylenchus hamatus)、パラチレンクス・ミヌツス(Paratylenchus minutus)、パラチレンクス・プロジェクツス(Paratylenchus projectus)、およびパラチレンクス種(Paratylenchus spp.)、通例、プラチレンクス・アジリス(Pratylenchus agilis)、プラチレンクス・アレニ(Pratylenchus alleni)、プラチレンクス・アンディヌス(Pratylenchus andinus)、プラチレンクス・ブラキウルス(Pratylenchus brachyurus)、プラチレンクス・セレアリス(Pratylenchus cerealis)、プラチレンクス・コフェアエ(Pratylenchus coffeae)、プラチレンクス・クレナツス(Pratylenchus crenatus)、プラチレンクス・デラットレイ(Pratylenchus delattrei)、プラチレンクス・ギイッビカウダツス(Pratylenchus giibbicaudatus)、プラチレンクス・ゴオディ(Pratylenchus goodeyi)、プラチレンクス・ハマトゥス(Pratylenchus hamatus)、プラチレンクス・ヘキシンシスス(Pratylenchus hexincisus)、プラチレンクス・ロオシ(Pratylenchus loosi)、プラチレンクス・ネグレクツス(Pratylenchus neglectus)、プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクス・プラテンシス(Pratylenchus pratensis)、プラチレンクス・スクリブネリ(Pratylenchus scribneri)、プラチレンクス・テレス(Pratylenchus teres)、プラチレンクス・トルネイ(Pratylenchus thornei)、プラチレンクス・ブルヌス(Pratylenchus vulnus)、プラチレンクス・ゼアエ(Pratylenchus zeae)、およびプラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、通例、シュードハレンクス・ミヌツス(Pseudohalenchus minutus)、プシレンクス・マグニデンス(Psilenchus magnidens)、プシレンクス・ツミドゥス(Psilenchus tumidus)、プンクトデラ・チャルコエンシス(Punctodera chalcoensis)、クイニスルシウス・アクツス(Quinisulcius acutus)、ラドフォルス・シトロフィルス(Radopholus citrophilus)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)、ロチレンクルス・ボレアリス(Rotylenchulus borealis)、ロチレンクルス・パルヴス(Rotylenchulus parvus)、ロチレンクルス・レニホルミス(Rotylenchulus reniformis)、およびロチレンクルス属種(Rotylenchulus spp.)、通例、ロチレンクス・ラウレンティヌス(Rotylenchus laurentinus)、ロチレンクス・マクロドラツス(Rotylenchus macrodoratus)、ロチレンクス・ロブスタス(Rotylenchus robustus)、ロチレンクス・ユニフォルミス(Rotylenchus uniformis)、およびロチレンクス属種(Rotylenchus spp.)、通例、スクテロネマ・ブラキュルム(Scutellonema brachyurum)、スクテロネマ・ブラディス(Scutellonema bradys)、スク
テロネマ・クラスリカウダツム(Scutellonema clathricaudatum)、およびスクテロネマ属種(Scutellonema spp.)、通例、スバングイナ・ラジシオラ(Subanguina radiciola)、チレンコリンカス・ニコチナエ(Tetylenchus nicotianae)、チレンコリンカス・シリンドリカス(Trichodorus cylindricus)、トリコドルス・ミノル(Trichodorus minor)、トリコドルス・プリミティバス(Trichodorus primitivus)、トリコドルス・プロキシマス(Trichodorus proximus)、トリコドルス・シミリス(Trichodorus similis)、トリコドルス・スパースス(Trichodorus sparsus)、およびトリコドルス属種(Trichodorus spp.)、通例、チレンコリンカス・アグリ(Tylenchorhynchus agri)、チレンコリンカス・ブラシカエ(Tylenchorhynchus brassicae)、チレンコリンカス・クラリス(Tylenchorhynchus clarus)、チレンコリンカス・クレイトニ(Tylenchorhynchus claytoni)、チレンコリンカス・ジジタツス(Tylenchorhynchus digitatus)、チレンコリンカス・エブリエンシス(Tylenchorhynchus ebriensis)、チレンコリンカス・マキシムス(Tylenchorhynchus maximus)、チレンコリンカス・ヌダス(Tylenchorhynchus nudus)、チレンコリンカス・ブルガリス(Tylenchorhynchus vulgaris)、およびチレンコリンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、通例、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマ・アメリカヌム(Xiphinema americanum)、キシフィネマ・ブレビコーレ(Xiphinema brevicolle)、キシフィネマ・ジモルフィカウダツム(Xiphinema dimorphicaudatum)、キシフィネマ・インデックス(Xiphinema index)、およびキシフィネマ属種(Xiphinema spp.)。
【0044】
本発明の有効成分の組み合わせは、次のものからなる群から選択される線虫の防除において特に好都合であることが判明している:メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica)、メロイドギネ・ハプラ(Meloidogyne hapla)、メロイドギネ・アレナリア(Meloidogyne arenaria)等のメロイドギネ属種(Meloidogyne spp.);ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、ジチレンクス・デストルクトル(Ditylelenchus destructor)等のジチレンクス属種(Ditylenchus ssp.);プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクス・ファラックス(Pratylenchus fallax)、プラチレンクス・コフェアエ(Pratylenchus coffeae)、プラチレンクス・ロオシ(Pratylenchus loosi)、プラチレンクス・ブルヌス(Pratylenchus vulnus)等のプラチレンクス属種(Pratylenchus ssp.);グロボデラ・ロストチエンシス(Globodera rostochiensis)、グロボデラ・パリダ(Globodera pallida)等のグロボデラ属種(Globodera spp.);ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・シャクチイ(Heterodera shachtoii)等のヘテロデラ属種(Heterodera spp.);アフェレンコイデス・ベッセイ(Aphelenchoides besseyi)、アフェレンコイデス・リッツェマボッシ(Aphelenchoides ritzemabosi)、アフェレンコイデス・フラガリエアエ(Aphelenchoides fragarieae)のようなアフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.);アフェレンクス・アベネ(Aphelenchus avenae)のようなアフェレンクス属種(Aphelenchus ssp);ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)のようなラドホルス属種(Radopholus ssp);チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)のようなチレンクルス属種(Tylenchulus ssp);ロチレンクルス・レニホルミス(Rotylenchulus reniformis)のようなロチレンクルス属種(Rotylenchulus ssp);
ブルサフェレンクス・キシロフィルス(Bursaphelenchus xylophilus)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ロンギドルス属種(Aphelenchoides spp.)、キシフィネマ属種(Xiphinema spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)のようなブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)。
【0045】
さらに、本発明の有効成分組み合わせは、回虫(round worm)、蟯虫(pin worm)、糸状虫(filaria)、バンクロフト糸状虫(Wuchereri bancrofti)、および蟯虫(thread worm)(回旋糸状虫(convoluted filarial))のような、人間あるいは動物を感染させる線虫の防除において活性であると判明している。
動物の健康
本発明の有効成分の組み合わせは植物、衛生および貯蔵製品の害虫に対してのみ作用するのではなく、また、マダニのような動物寄生虫(外部寄生虫および内部寄生虫)に対して、獣医学の分野で、カタダニ類、軟ダニ類、疥癬ダニ、リーフマイツ類(leaf mites)、ハエ類(かみつき(biting)および舐め(licking))、寄生するハエ幼虫、シラミ、毛シラミ、羽シラミおよびノミに対しても作用する。これらの寄生虫には下記のものが含まれる:
アノプルリダ目(order of the Anoplurida)からの例:ハエマトピヌス属(Haematopinus spp.)、リノグナツス属(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、フチルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
【0046】
マロファギダ目(order of the Mallophagida)、アンブリセリナ亜目(the suborder Amblycerina)、およびイスクノセリナ亜目(the suborder Ischnocerina)の例:トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.)。
【0047】
双翅目(the order Diptera)、ネマトセリナ亜目(the suborder Nematocerina)、およびブラキセリナ亜目(the suborder Brachycerina)からの例:アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、クレクス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイア属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファグス属種(Melophagus spp.)。
【0048】
シフォナプテリダ目(order of the Siphonapterida)からの例:プレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)。
【0049】
ヘテロプテリダ目(order of the Heteropterida)からの例:シメックス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロギルス属種(Panstrongylus spp.)。
【0050】
ブラッタリダ目(order of the Blattarida)からの例:ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペラ属種(Supella spp.)。
【0051】
ダニ亜綱(subclass of the Acari)(ダニ目(Acarina))の、およびメタスチグマタ目(order of the Metastigmata)およびメソスチグマタ目(order of the Metostigmata)からの例:アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、ブーフィラス属種(Boophilus spp.)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、イボマダニ属(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、ライリアチア属種(Raillietia spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)。
【0052】
アクチネジダ目(order of the Actinedida)(前気門類(Prostigmata))およびアカリジダ目(order of Acaridida)(アスチグマタ(Astigmata))からの例:アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0053】
さらに、本発明の有効成分の組み合わせは、例えば、ウシ、羊、ヤギ、馬、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、七面鳥、アヒル、ガチョウおよびミツバチのような農畜産物、例えばイヌ、猫、かごに入れられた鳥および観賞魚のような他の飼育された動物、および例えば、ハムスター、モルモット、ラットおよびマウスのようないわゆる実験動物が感染する節足動物の防除においても好適である。これらの節足動物を防除する目的は、致死の低減と、産出物(食肉、ミルク、羊毛、皮、卵、蜂蜜など)の減少の軽減することであり、その結果、本発明の有効成分の組み合わせの使用を通じて、より経済的でより容易な畜産が可能になる。
【0054】
獣医学の分野、および畜産における本発明の有効成分の組み合わせの施用は、従来の方法で、例えば錠剤(tablets)、カプセル剤(calsules)、屯服水剤(potions)、水薬(drenches)、果粒剤(granules)、ペースト剤(pastes)、ボーラス(boluses)、フィードスルー方法および坐剤(suppositories)の剤形をしている経腸投与を通じて、およびにこれに関するものである、および、例えば、注射剤(injections)(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内、など)、移植片(implants)による非経口投与、鼻からの投与、例えば、入浴または浸漬、噴霧散布、注ぎ(pour−on)、点滴(spot−on)、洗浄、および粉をかけるという形態での皮膚投与によって、さらに、首輪、耳標、尾部マーク、リム・バンド、端綱、マーキング装置等の有効成分を含有する成形品の助けを借りて行われる。
【0055】
家畜、家禽、飼育動物などのための施用においては、有効成分の組み合わせは、1から80重量%までの量の有効成分を含む製剤(例えば粉剤、乳剤、フロアブル組成物)として、直接あるいは100から10,000倍の希釈の後に適用されてもよいし、あるいは薬浴の形で使用されてもよい。
作物
保護されるべき作物は、概略のみ述べられてきたが、以下に、区別され特定される。使用に関して、野菜とは、例えば、野菜としての果菜類および頭状花、例えば、ニンジン、シシトウガラシ、唐辛子、トマト、ナス、キュウリ、ウリ科の植物、クルジェット、ソラマメ、サヤインゲン、ツルナシインゲン、エンドウ、アーティチョーク、トウモロコシ;
また葉菜、例えばレタス、チコリー、エンダイブ、クレソン、ロケットサラダ、フィールドサラダ(field salad)、アイスバーグレタス、ニラ、ほうれん草、フダンソウ(swiss chard);
さらに塊茎菜、根菜類(例えばセロリアック、ビートルート、ニンジン、ハツカダイコン、ワサビダイコン(ホースラディッシュ)、バラモンジン(salsify)、アスパラガス、テーブルビート、ヤシ芽)および茎菜類、筍、およびまた、例えばタマネギ、ニラ、ウイキョウ、タイサンなどの鱗茎菜類;
さらにカリフラワー、ブロッコリ、コールラビ、赤キャベツ、白いキャベツ、緑のキャベツ、ちりめんたまなキャベツ、芽キャベツ、白菜のようなアブラナ植物を意味するものと理解される。
【0056】
使用に関して、多年生作物は柑橘果実、例えばオレンジ、グレープフルーツ、マンダリン、レモン、ライム、ダイダイ、キンカン、温州ミカン;
また、なし状果果実、例えばリンゴ、西洋ナシ、マルメロ、および核果、例えば桃、ネクタリン、さくらんぼ、プラム、セイヨウスモモ、アプリコット;
さらに、ブドウのつる、ホップ、オリーブ、茶、大豆、アブラナ、綿、サトウキビ、ビート、ジャガイモ、タバコ、および、例えばマンゴー、パパイヤ、イチジク、パイナップル、ナツメヤシ、バナナ、ドリアン、カキ、ココナッツ、カカオ、コーヒー、アボカド、レイシ、マラキュジャス、グアバ等の熱帯作物、
またさらにアーモンドおよびナッツ、例えば、ヘーゼルナッツ、クルミ、ピスタチオ、カシューナッツ、ブラジルナッツ、ピーカンナッツ、バターナッツ、クリ、ヒッコリーの実、マカデミアナッツ、ピーナッツ、
そして、さらに、ソフトフルーツ、例えば、クロフサスグリ、スグリ、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、イチゴ、赤いコケモモ、キーウィ、クランベリーを意味するものと理解される。
【0057】
使用に関して、観賞植物は、一年生植物および多年生植物例えばバラ、カーネーション、センボンヤリ、ユリ、マーガレット、キク、チューリップ、ラッパズイセン、アネモネ、ポピー、アマリリス、ダリア、ツツジ、アオイなどの切花、また、例えば、花壇用植物、鉢植え植物および低木、例えば、バラ、マリーゴールド、パンジー、ゼラニウム、フクシャ、ハイビスカス、キク、インパチェンス、シクラメン、セントポーリア、ヒマワリ、ベゴニア、ゴルフ場の芝生の観賞用の芝生、また、大麦、小麦、ライ麦、トリティカーレ、ライ小麦、イネ、キビ、トウモロコシ等の穀物において、
さらに、例えば、灌木(bush)および針葉樹、例えばイチジク木、シャクナゲ、トウヒの木、モミ木、松の木、セイヨウイチイ、セイヨウバクシン木、カサマツ(stone pines)、キョウチクトウを意味するものと理解される。
【0058】
使用に関して、香辛料は一年生植物および多年生植物、例えばアニスの実、唐辛子、シシトウガラシ、コショウ、バニラ、マジョラム、タイム、ショウコウ、セイヨウバクシン液果、シナモン、タラゴン、コエンドロ、サフラン、カンショウキョウを意味するものと理解される。
【0059】
保護されるべき作物としては、特に以下のものが強調される:シシトウガラシ、唐辛子、トマト、ナス、キュウリ、ウリ科の植物、クルジェット、アーティチョーク、トウモロコシ、セロリアック、ビートルート、ニンジン、ハツカダイコン、ワサビダイコン、バラモンジン(salsify)、アスパラガス、テーブルビート、ヤシ芽、筍、タマネギ、ニラ、オレンジ、グレープフルーツ、マンダリン、レモン、ライム、ダイダイ、キンカン、温州ミカン、りんご、西洋ナシ、またマルメロ、また核果、例えば、桃、ネクタリン、さくらんぼ、プラム、共通のプラム、アプリコット、ブドウのつる、ホップ、大豆、アブラナ、綿、サトウキビ、ビート、ジャガイモ、タバコ、ヘーゼルナッツ、クルミ、ピスタチオ、カシューナッツ、ブラジルナッツ、ピーカンナッツ、バターナッツ、クリ、ヒッコリーの実、マカデミアナッツ、ピーナッツ、バラ、カーネーション、センボンヤリ、ユリ、マーガレット、キク、チューリップ、ラッパズイセン、アネモネ、ポピー、アマリリス、ダリア、ツツジ、アオイ、大麦、小麦、ライ麦、トリティカーレ、ライ小麦、イネ、キビ、トウモロコシ。
【0060】
本発明によれば、全ての植物および植物部位を処理することが可能である。植物は、本明細書において、望ましいものであるか望ましくないかにかかわらず、野生植物また作物植物(crop plants)(自然発生の作物植物(crop plants)を含む)のような全ての植物および植物群を意味するものと理解される。作物植物(crop plants)は、従来の育種および最適化方法、または生物工学の方法および遺伝子工学方法、またはこれらの方法の組み合わせによって得られ、トランスジェニック植物を含み、植物育種家の証明によって保護され得るか、保護できない植物栽培品種を含む植物であり得る。
遺伝子組換え生物
さらに好適な実施例においては、遺伝子工学方法によって、また適宜、従来の方法(遺伝子組換え生物)と組み合わせて得られたトランスジェニック植物および植物栽培品種、およびそれらの部位が処理される。用語「部位」および「植物部位」が上記に説明されている。
【0061】
より好ましくは、市販のまたは使用される植物栽培品種の植物は、個々の場合に、本発明によって処理される。
【0062】
植物種または植物栽培品種、それらの場所および生育条件(土壌、気候、植物期間、栄養)によって、本発明による処理は、超相加効果(「相乗効果」)をもたらすかもしれない。例えば、減少した施用量および/または拡大された活性スペクトル、および/または本発明によって使用することのできる物質および組成物の活性の増加、より良い植物生長、高温または低温への耐性の向上、干ばつまたは土壌の塩分含有への耐久性の向上、増加した開花能力、より容易な収穫、成熟速度の加速、より高い収穫高、より良い品質、または、収穫された作物のより高い栄養価、実際に期待されていた結果を上回る、より良い貯蔵性および/または収穫された作物の加工性を得ることが可能である。
【0063】
本発明によれば、全ての植物および植物部位を処理はすることができる。植物という用語は、望ましいものと望ましくないものを含む野生植物、栽培品種および植物品種(植物品種権(property)または植物育種家の権利によって保護されているか否かとは無関係である)などのような植物および植物個体群を意味する。栽培品種と植物品種は、倍加半数体(double haploids)、プロトプラスト融合、ランダムおよび定方向突然変異誘発、分子マーカーまたは遺伝標識の使用などの1つ以上の生物工学的方法、または生物工学的および遺伝子工学的方法によって、支援されるか補足することができる、従来の増殖方法および育種方法によって得られる植物であり得る。植物部位という用語は、芽、葉、花および根のような植物の地面の上および下の全ての部位を意味し、例えば、葉、針状葉、茎、枝、花、子実体、果肉、および種子、またさらに根、球茎、および根茎が挙げられる。穀物および栄養繁殖器官および生殖繁殖器官、例えば切り穂、球茎、根茎(rhizones)、匍匐茎、および種子も、植物部位に属する。
【0064】
本発明による方法で保護することができる植物の中でも、以下のものなどの主要な作物に言及することができる:トウモロコシ、大豆、綿、ブラッシカ・ナプス(Brassica napus)(例えばキャノーラ)、ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)、ブラッシカ・ジュンセア(B. juncea)(例えばからし)およびブラッシカ・カリナタ(Brassica carinata)のようなアブラナ油料種子、イネ、小麦、甜菜、サトウキビ、ライ小麦、ライ麦、大麦、キビ、トリティカーレ、ライ小麦、アマ、ブドウの木、およびロサセアエ属種(例えばリンゴと西洋ナシのようなナシ状果(pome fruits)またアプリコット、さくらんぼ、アーモンドおよび桃のような核果も、そしてまたイチゴのようなソフトフルーツ)、リベシオイダエ属種(Ribesioidae sp.)、ジュグランダセアエ属種(Juglandaceae sp.)、ベツラセアエ属種(Betulaceae sp.)、アナカルジアセアエ属種(Anacardiaceae sp.)、ファガセアエ属種(Fagaceae sp.)、モラセアエ属種(Moraceae sp.)、オレセアエ属種(Oleaceae sp.)、アクチニダセアエ属種(Actinidaceae sp.)、ラウラセアエ属種(Lauraceae sp.)、ムサセアエ属種(Musaceae sp.)(例えばバナナ木および植え付け)、ルビアセアエ属種(Rubiaceae sp.)(例えばコーヒー)、テアセアエ属種(Theaceae sp.)、ステルクリセアエ属種(Sterculiceae sp.)、ルタセアエ属種(Rutaceae sp.)(例えばレモン、オレンジおよびグレープフルーツ)のような様々な植物分類群の様々な果物および野菜;ソラナセアエ属種(Solanaceae sp.)(例えばトマト、ジャガイモ、コショウ、ナス)、リリアセアエ属種(Liliaceae sp.)、コンポジチアエ属種(Compositiae sp.)(例えばレタス、アーティチョークおよび根チコリー、エンダイブまたは一般のチコリーを含むチコリー)、ウンベリフェラエ属種(例えばニンジン、パセリ、セロリおよびセロリアック)、ククルビタセアエ属種(例えば、ピックリングキュウリ、スカッシュ、スイカ、ヒョウタンおよびメロンを含むキュウリ)、アリアセアエ属種(例えばタマネギとニラ)、クルシフェラエ属種(例えば白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリ、カリフラワー、芽キャベツ、パクチョイ、コールラビ、ハツカダイコン、ワサビダイコン、クレソン、白菜)、レグミノサエ属種(Leguminosae sp.)(例えばピーナッツ、エンドウおよび豆−インゲンマメとソラマメのような豆)、カノポディアケアエ属種(Chenopodiaceae sp.)(例えばフダンソウ(Swiss chard)、白キャベツ、ほうれん草、ビートルート)、マルバセアエ(Malvaceae)(例えばオクラ)、アスパラガス科(Asparagaceae)(例えばアスパラガス);園芸および森林用作物;観賞用植物;またさらに、これらの作物の遺伝子組換え同族体。
【0065】
本発明の処理方法は、遺伝子組換え生物(GMO)、例えば植物または種子の処理において使用できる。遺伝子組換え植物(すなわちトランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノムの中に安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」とは、本質的に、植物の外で提供されるかまたは組み立てられる遺伝子であって、核、葉緑体またはミトコンドリアのゲノムに導入されると、興味のあるタンパク質またはポリペプチドを発現することにより、あるいはその植物内に存在する他の遺伝子(1つまたは複数)をダウンレギュレートするかまたはサイレンシングすることにより(例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術またはRNA干渉(RNAi)技術を使用して)新たなまたは改善された作物学的性質あるいはその他の性質を付与する遺伝子を意味する。ゲノム内に配置される異種遺伝子は、導入遺伝子とも呼ばれる。植物ゲノム内のその特定の位置によって定義される導入遺伝子は、形質転換イベントまたはトランスジェニックイベントと呼ばれる。
【0066】
植物種または植物栽培品種、ならびにこれらの生育場所および栽培条件(土壌、気候、植物成長期間、養分)に応じて、本発明の処理は、超付加(「相乗」)効果ももたらし得る。したがって、例えば、本発明に従って使用できる活性化合物および組成物の施用量の低減および/または活性スペクトルの拡大および/または活性の増大、より良い植物成長、高温または低温に対する耐性の増大、干ばつまたは水分もしくは土壌塩分に対する耐性の増大、高められた開花性能、より容易な収穫、成熟の促進、より高い収穫量、より大きな果実、より大きな草丈、より青々とした葉の色、より早い開花、収穫物のより高い品質および/またはより高い栄養価、果実内のより高い糖濃度、収穫物のより良い貯蔵性および/または加工性が可能であり、これらは通常期待される効果を上回る。
【0067】
特定の施用量において、本発明の有効成分の組み合わせは、植物において強化効果も有し得る。したがって、本発明の有効成分の組み合わせは、望まれない微生物による攻撃に対して植物の防御系を動員させるのにも適している。これは、適切ならば、例えば菌類に対する本発明の組み合わせの高められた活性の理由のうちの1つであり得る。植物強化(抵抗性誘導)物質は、これに関連して、その後に望まれない微生物を接種された場合に、処理植物がこれらの微生物に対してかなりの程度の抵抗性を示すように植物の防御系を刺激することができる物質または物質の組み合わせも意味すると理解されるべきである。この場合に、望まれない微生物は、病原性の真菌、細菌およびウイルスを意味すると理解されるべきである。したがって、本発明の物質は、処理後の一定期間内、前述の病原体による攻撃から植物を保護するのに用いることができる。保護が有効となる期間は、一般に、有効成分による植物の処理後1〜10日間、好ましくは1〜7日間にわたる。
【0068】
本発明に従って処理されるのが好ましい植物および植物栽培品種は、特に都合のよい有用な形質を植物に付与する遺伝物質を有している全ての植物(育種によって得られるものであろうとおよび/または生物工学的手段方法によって得られるものであろうと)が挙げられる。
【0069】
本発明に従って同様に処理されるのが好ましい植物および植物栽培品種は、1つまたはそれ以上の生物ストレスに対して抵抗性を示す、すなわち前記植物は、動物および微生物害虫に対して、例えば線虫、昆虫、ダニ、植物病原性の真菌、細菌、ウイルスおよび/またはウイロイドに対して良好な防御を示す。
【0070】
例えば、線虫抵抗性植物は、米国特許出願第11/765,491号、同第11/765,494号、同第10/926,819号、同第10/782,020号、同第12/032,479号、同第10/783,417号、同第10/782,096号、同第11/657,964号、同第12/192,904号、同第11/396,808号、同第12/166,253号、同第12/166,239号、同第12/166,124号、同第12/166,209号、同第11/762,886号、同第12/364,335号、同第11/763,947号、同第12/252,453号、同第12/209,354号、同第12/491,396号または同第12/497,221号明細書に記載されている。
【0071】
本発明に従って同様に処理し得る植物および植物品種は、1つまたはそれ以上の非生物的ストレスに対して抵抗性を示す植物である。非生物的ストレス状態としては、例えば、干ばつ、低温曝露、熱曝露、浸透ストレス、洪水、増大した土壌塩分、増大した無機物曝露、オゾン曝露、高い光曝露、窒素養分の限られた利用可能性、リン養分の限られた利用可能性、または日陰回避を挙げ得る。
【0072】
本発明に従って同様に処理し得る植物および植物品種は、高められた収量特性を特徴とする植物である。前記植物の収量増加は、例えば、改善された植物生理機能、成長および発育、例えば水利用効率、水保持効率、改善された窒素利用、高められた炭素同化作用、改善された光合成、上昇した発芽効率および促進された成熟の結果であり得る。また、収量は、早い開花、ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の生命力、植物サイズ、節間の数および距離、根の成長、種子サイズ、果実サイズ、さやサイズ、さやまたは穂の数、さやまたは穂当たりの種子数、種子体積、高められた種子充填、低減された種子分散、低減されたさやの裂開および耐倒伏性を含め改善された植物構造によって影響を受け得る(ストレスおよび非ストレス条件下)。また、収量形質として、種子組成、例えば炭水化物含量、タンパク質含量、油の含量および組成、栄養価、非栄養化合物の低減、改善された加工性ならびによりよい貯蔵性が挙げられる。
【0073】
前述の形質を有する植物の例を、表Aに非網羅的に列記する。
【0074】
本発明に従って処理し得る植物は、一般的により高い収量および成長力、ならびに生物的および非生物的ストレス因子に対する改善された健康状態ならびに抵抗性をもたらす雑種強勢(heterosis or hybrid vigor)の特性を既に発現しているハイブリッド植物である。このような植物は、典型的には、近交雄性不稔親系(雌性親)を別の近交雄性稔性親系(雄性親)と交配させることによって作られる。ハイブリッド種子は、典型的には、雄性不稔植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、時には(例えば、トウモロコシにおいて)房を取り除くことによって、すなわち雄性生殖器(または雄花)の機械的除去によって産生させることができるが、より典型的には、雄性不稔性は、植物ゲノム内の遺伝的決定因子の結果である。その場合、および特に種子がハイブリッド植物から収穫されるべき所望の産生物である場合には、典型的には、ハイブリッド植物において雄性稔性が完全に回復させることを確実にすることが有用である。これは、雄性不稔性に関与する遺伝的決定因子を含んでいるハイブリッド植物において雄性稔性を回復させることができる適切な稔性回復遺伝子を雄性親が有していることを確実にすることによって達成することができる。雄性不稔性の遺伝的決定因子は、細胞質内に位置し得る。細胞質雄性不稔(CMS)の例は、例えば、アブラナ属(Brassica)種において記載されている(国際公開第92/05251号、同第95/09910号、同第98/27806号、同第05/002324号、同第06/021972および米国特許第6,229,072号明細書)。しかし、雄性不稔性の遺伝的決定因子は、核ゲノム内にも位置し得る。雄性不稔植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によっても得ることができる。雄性不稔植物を得る特に有用な手段は、国際公開第89/10396号に記載されており、そこでは、例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼが、雄ずい中のタペータム細胞内で選択的に発現される。次いで、稔性は、タペータム細胞内でのバルスターなどのリボヌクレアーゼ阻害剤の発現にによって回復させることができる(例えば、国際公開第91/02069号)。
【0075】
本発明に従って同様に処理し得る植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、除草剤耐性植物、すなわち1つまたはそれ以上の所定の除草剤に対して耐性にされた植物である。このような植物は、遺伝的形質転換によって、またはこのような除草剤耐性を付与する突然変異を含む植物を選択することによって得ることができる。
【0076】
除草剤抵抗性植物は、例えば、グリホサート耐性植物、すなわち除草剤グリホサートまたはその塩に対して耐性にされた植物である。植物は、種々の手段でグリホサートに対して耐性にすることができる。例えば、グリホサート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによって得ることができる。このようなEPSPS遺伝子の例は、細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異体CT7)〔Comai et al.,Science(1983),221,370−371〕、細菌アグロバクテリウム(Agrobacterium)種のCP4遺伝子〔Barry et al.,Curr.Topics Plant Physiol.,(1992),7,139−145〕、ペチュニアのEPSPSをコードする遺伝子〔Shah et al.,Science(1986),233,478−481〕、トマトのEPSPSをコードする遺伝子〔Gasser et al.,J.Biol.Chem.(1988),263,4280−4289〕またはオヒシバ(Eleusine)のEPSPSをコードする遺伝子(国際公開第01/66704号)である。このようなEPSPS遺伝子は、例えば欧州特許出願公開第0837944号明細書、国際公開第00/66746号、同第00/66747号または同第02/26995号に記載されている突然変異EPSPSであることもできる。グリホサート耐性植物は、米国特許第5,776,760号および第5,463,175号明細書に記載されているようにグリホサートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホサート耐性植物は、例えば、国際公開第02/036782号、同第03/092360号、同第05/012515号および同第07/024782号に記載されているようにグリホサートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホサート耐性植物は、例えば国際公開第01/024615号または同第03/013226号に記載されているように、前述の遺伝子の自然発生突然変異を含んでいる植物を選択することによって得ることもできる。グリホサート耐性を付与するEPSPS遺伝子を発現する植物は、例えば米国特許出願第11/517,991号、同第10/739,610号、同第12/139,408号、同第12/352,532号、同第11/312,866号、同第11/315,678号、同第12/421,292号、同第11/400,598号、同第11/651,752号、同第11/681,285号、同第11/605,824号、同第12/468,205号、同第11/760,570号、同第11/762,526号、同第11/769,327号、同第11/769,255号、同第11/943801号または同第12/362,774号明細書に記載されている。グリホサート耐性を付与する他の遺伝子、例えばデカルボキシラーゼ遺伝子を含む植物は、例えば米国特許出願第11/588,811号、同第11/185,342号、同第12/364,724号、同第11/185,560号または同第12/423,926号明細書に記載されている。
【0077】
別の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤、例えばビアラホス、ホスフィノトリシンまたはグルホシネートに対して耐性にされている植物である。このような植物は、例えば米国特許出願第11/760,602号明細書に記載されているように、前記除草剤を解毒する酵素、または阻害に抵抗性を示す突然変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることによって得ることができる。1つのこのような有効な解毒酵素は、例えばホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素〔例えば、ストレプトマイセス(Streptomyces)種由来のbarタンパク質またはpatタンパク質〕である。外因性ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えば米国特許第5,561,236号;同第5,648,477号;同第5,646,024号;同第5,273,894号;同第5,637,489号;同第5,276,268号;同第5,739,082号;同第5,908,810号および同第7,112,665号明細書に記載されている。
【0078】
別の除草剤耐性植物はまた、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物である。HPPDは、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)をホモゲンチセートに変換する反応を触媒する酵素である。HPPD阻害薬に耐性を示す植物は、国際公開第96/38567号、同第99/24585および同第99/24586号に記載されているように自然発生抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子、あるいは突然変異またはキメラHPPD酵素をコードする遺伝子を用いて形質転換させることができる。HPPD阻害剤に対する耐性は、HPPD阻害剤による未変性HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートの形成を可能にする特定の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによっても得ることができる。このような植物および遺伝子は、国際公開第99/34008号および同第02/36787号に記載されている。HPPD阻害剤に対する植物の耐性は、国際公開第2004/024928号に記載されているように、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子の他に、プレフェン酸デヒドロゲナーゼ(PDH)活性を有する酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによって改善することもできる。また、植物は、そのゲノムに、HPPD阻害剤を代謝または分解することができる酵素、例えば国際公開第2007/103567号および同第2008/150473号に示されているCYP450酵素をコードする遺伝子を加えることによって除草剤をHPPD阻害剤に対してさらにより耐性にすることができる。
【0079】
さらに別の除草剤抵抗性植物は、アセト乳酸シンターゼ(ALS)阻害剤に対して耐性にされている植物である。公知のALS阻害剤としては、例えば、スルホニル尿素系除草剤、イミダゾリノン系除草剤、トリアゾロピリミジン系除草剤、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエート系除草剤および/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系除草剤が挙げられる。ALS酵素〔アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)としても知られている〕における種々の突然変異体は、例えば、Tranel and Wright,Weed Science(2002),50,700−712の他に米国特許第5,605,011号、同第5,378,824号、同第5,141,870号および同第5,013,659号明細書に記載されているように、種々の除草剤および除草剤の群に耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の産生は、米国特許第5,605,011号;同第5,013,659号;同第5,141,870号;同第5,767,361号;同第5,731,180号;同第5,304,732号;同第4,761,373号;同第5,331,107号;同第5,928,937号;および同第5,378,824号明細書;ならびに国際公開第1996/033270号に記載されている。また、別のイミダゾリノン耐性植物が、例えば国際公開第2004/040012号、同第2004/106529号、同第2005/020673号、同第2005/093093号、同第2006/007373号、同第2006/015376号、同第2006/024351号および同第2006/060634号に記載されている。さらなるスルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物は、例えば国際公開第2007/024782号および米国特許出願第61/288958号明細書に記載されている。
【0080】
イミダゾリノンおよび/またはスルホニル尿素に耐性を示す他の植物は、例えば、ダイズについては米国特許第5,084,982号明細書、イネについては国際公開第97/41218号、テンサイについては米国特許第5,773,702号明細書および国際公開第99/057965号、レタスに関して米国特許第5,198,599号明細書、またはヒマワリについては国際公開第01/065922号に記載されているように誘導突然変異誘発、前記除草剤の存在下での細胞培養における選別または突然変異育種によって得ることができる。
【0081】
本発明に従って同様に処理し得る植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物、すなわち特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。このような植物は、遺伝的形質転換によって、またはこのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選択することによって得ることができる。
【0082】
本明細書で使用する「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」としては、少なくとも1つの導入遺伝子を含む任意の植物であって:
1)バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の殺虫性結晶タンパク質またはその殺虫性部分、例えばオンラインのhttp://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/においてCrickmore et al.,Microbiology and Molecular Biology Reviews(1998),62,807−813によって列記され、Crickmoreらによってアップデートされた(2005)殺虫性結晶タンパク質、またはその殺虫性部分、例えばCryタンパク質クラスCry1Ab、Cry1Ac、Cry1B、Cry1C、Cry1D、Cry1F、Cry2Ab、Cry3AaまたはCry3Bbあるいはこれらの殺虫性部分(例えば、欧州特許第1999141号明細書および国際公開第2007/107302号)、あるいは例えば米国特許出願第12/249,016号明細書に記載されているような合成遺伝子によってコードされているこのようなタンパク質;あるいは
2)バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の結晶タンパク質またはその部分であって、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の第二の他の殺虫性結晶タンパク質またはその部分の存在下で殺虫性である結晶性タンパク質またはその部分、例えばCry34結晶タンパク質とCry35結晶タンパク質で構成された二成分毒素〔Moellenbeck et al.,Nat.Biotechnol.(2001),19,668−72;Schnepf et al.,Applied Environm.Microbiol.(2006),71,1765−1774〕;あるいはCry1またはCry1Fタンパク質と、Cry2AaまたはCry2AbまたはCry2Aeタンパク質で構成された二成分毒素(米国特許出願第12/214,022号および欧州特許出願公開第08010791.5号明細書);あるいは、
3)バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の2種類の殺虫性結晶タンパク質の部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)のタンパク質のハイブリッドまたは上記2)のタンパク質のハイブリッド、例えばトウモロコシイベントMON98034によって産生されるCry1A.105タンパク質(国際公開第2007/027777号);あるいは、
4)上記1)〜3)のいずれか1つのタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/または影響を及ぼす標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/またはクローニングまたは形質転換中にコード化DNA中で誘発される変化のために、幾つかのアミノ酸、特に1〜10個のアミノ酸が、別のアミノ酸で置換されているタンパク質、例えばトウモロコシイベントMON863またはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質、あるいはトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質;あるいは、
5)バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバシラス・セレウス(Bacillus cereus)由来の殺虫性分泌タンパク質またはその殺虫性部分、例えばhttp://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.htmlにおいて列記されている植物性殺虫性タンパク質(VIP)、例えばVIP3Aaタンパク質クラス由来のタンパク質;あるいは
6)バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバシラス・セレウス(Bacillus cereus)由来の分泌タンパク質であって、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバシラス・セレウス(B. cereus)由来の第2の分泌タンパク質の存在下で殺虫性である分泌タンパク質、例えばVIP1Aタンパク質とVIP2Aタンパク質で構成された二成分毒素(国際公開第94/21795号);または、
7)バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバシラス・セレウス(Bacillus cereus)由来の種々の分泌タンパク質由来の部分を含んでいるハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)のタンパク質のハイブリッド、または上記2)のタンパク質のハイブリッド;あるいは
8)上記5)〜7)のいずれか1つのタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/または影響を及ぼす標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/またはクローニングまたは形質転換中にコード化DNA中に誘導された変化のために(同時に殺虫性タンパク質をさらにコードしながら)、幾つかのアミノ酸、特に1〜10個のアミノ酸が別のアミノ酸で置換されているタンパク質、例えばトウモロコシイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質;あるいは、
9)バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)またはバシラス・セレウス(Bacillus cereus)由来の分泌タンパク質であって、バシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の結晶タンパク質の存在下で殺虫性である分泌タンパク質、例えばVIP3とCry1AまたはCry1Fで構成された二成分毒素(米国特許出願第61/126083号および同第61/195019号明細書)、あるいはVIP3タンパク質とCry2AaまたはCry2AbまたはCry2Aeタンパク質で構成された二成分毒素(米国特許出願第12/214,022号および欧州特許出願公開第08010791.5号明細書);あるいは、
10)上記9のタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/または影響を及ぼす標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/またはクローニングまたは形質転換中にコード化DNA中に誘導された変化のために(同時に殺虫性タンパク質をさらにコードしながら)、幾つかのアミノ酸、特に1〜10個のアミノ酸が別のアミノ酸で置換されているタンパク質
をコードするコード配列を含んでいる少なくとも1つの導入遺伝子を含む任意の植物が挙げられる。
【0083】
勿論、本明細書で使用する昆虫抵抗性トランスジェニック植物は、上記の分類1〜10のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子の組み合わせを含む任意の植物も包含する。一つの実施形態において、昆虫抵抗性植物は、異なる標的昆虫種に向けられる異なるタンパク質を使用する場合に影響を及ぼす標的昆虫種の範囲を拡大するために、または同じ標的昆虫種に殺虫性であるが異なる作用様式を有する、例えば昆虫の異なる受容体結合部位に対する結合を有する異なるタンパク質を使用することによって植物に対する昆虫抵抗性の発現を遅らせるために、上記分類1〜10のいずれか1つのタンパク質をコードする2つ以上の導入遺伝子を含む。
【0084】
本明細書で使用する「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」は、さらに、例えば国際公開第2007/080126号、同第2006/129204号、同第2007/074405号、同第2007/080127号および国際公開第2007/035650号に記載されているように、植物昆虫害虫による摂食の際にこの昆虫害虫の成長を阻害する二本鎖RNAを発現の際により生じる配列を含んでいる少なくとも1つの導入遺伝子を含有する任意の植物を包含する。
【0085】
本発明に従って同様に処理し得る植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、非生物的ストレスに耐性を示す。このような植物は、遺伝形質転換によって、またはこのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物の選択によって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物として:
1)国際公開第00/04173号、同第2006/045633号、欧州特許出願公開第04077984.5号明細書または同第06009836.5号明細書に記載されているような植物細胞または植物においてポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低下させることができる導入遺伝子を含む植物;
2)例えば国際公開第2004/090140号に記載されているような、植物または植物細胞のPARGコード遺伝子の発現および/または活性を低下させることができるストレス耐性を高める導入遺伝子を含む植物;
3)例えば欧州特許出願公開第04077624.7号明細書、国際公開第2006/133827号、PCT/EP07/002433号、欧州特許第1999263号明細書または国際公開第2007/107326号に記載されているようなニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンテターゼまたはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ含むニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能性酵素をコードするストレス耐性を高める導入遺伝子を含有する植物
が挙げられる。
【0086】
本発明に従って同様に処理し得る植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、収穫物の量、品質および/または貯蔵性の変化、および/または収穫物の特定成分の性質の変化を示す、例えば:
1)変性デンプンを合成するトランスジェニック植物であって、変性デンプンが、その物理化学的特性において、特にアミロース含量またはアミロース/アミロペクチン比、枝分かれ度、平均鎖長、側鎖分布、粘度挙動、ゲル化強度、デンプン粒度および/またはデンプン粒子形態が、野生型の植物細胞または植物において合成されたデンプンと比較して変化しており、それによりこの変性デンプンが特殊用途により良く適しているものであるトランスジェニック植物。このような変性デンプンを合成するトランスジェニック植物は、例えば欧州特許第0571427号明細書、国際公開第95/04826号、欧州特許第0719338号明細書、国際公開第96/15248号、同第96/19581号、同第96/27674号、同第97/11188号、同第97/26362号、同第97/32985号、同第97/42328号、同第97/44472号、同第97/45545号、同第98/27212号、同第98/40503号、同第99/58688号、同第99/58690号、同第99/58654号、同第00/08184号、同第00/08185号、同第00/08175号、同第00/28052号、同第00/77229号、同第01/12782号、同第01/12826号、同第02/101059号、同第03/071860号、同第2004/056999号、同第2005/030942号、同第2005/030941号、同第2005/095632号、同第2005/095617号、同第2005/095619号、同第2005/095618号、同第2005/123927号、同第2006/018319号、同第2006/103107号、同第2006/108702号、同第2007/009823号、同第00/22140号、同第2006/063862号、同第2006/072603号、同第02/034923号、欧州特許出願公開第06090134.5号明細書、同第06090228.5号明細書、同第06090227.7号明細書、同第07090007.1号明細書、同第07090009.7号明細書、国際公開第01/14569号、同第02/79410号、同第03/33540号、同第2004/078983号、同第01/19975号、同第95/26407号、同第96/34968号、同第98/20145号、同第99/12950号、同第99/66050号、同第99/53072号、米国特許第6,734,341号明細書、国際公開第00/11192号、同第98/22604号、同第98/32326号、同第01/98509号、同第01/98509号、同第2005/002359号、米国特許第5,824,790号明細書、同第6,013,861号明細書、国際公開第94/04693号、同第94/09144号、同第94/11520号、同第95/35026号および同第97/20936号に開示されている。
【0087】
2)非デンプン性糖質ポリマーを合成するかまたは遺伝子組換えなしで野生型植物と比較して変化した特性を有する非デンプン性糖質ポリマーを合成するトランスジェニック植物。その例は、欧州特許第0663956号明細書、国際公開第96/01904号、同第96/21023号、同第98/39460号および同第99/24593号に開示されているようなポリフルクトース、特にイヌリン型およびレバン型のポリフルクトースを産生する植物、国際公開第95/31553号、米国特許出願公開第2002031826号明細書、米国特許第6,284,479号明細書、同第5,712,107号明細書、国際公開第97/47806号、同第97/47807号、同第97/47808号および同第00/14249号に開示されているようなα−1,4−グルカン類を産生する植物号、同第00/73422号に開示されているようなα−1,6−分枝α−1,4−グルカン類を産生する植物、ならびに国際公開第00/47727号、同第00/73422号、欧州特許出願公開第06077301.7号明細書、米国特許第5,908,975号および欧州特許第0728213号明細書に開示されているようなアルテルナンを産生する植物である。
【0088】
3)ヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物であって、例えば国際公開第2006/032538号、同第2007/039314号、同第2007/039315号、同第2007/039316号、JP2006304779号および国際公開第2005/012529号に開示されているようなトランスジェニック植物。
【0089】
4)トランスジェニック植物またはハイブリッド植物、例えば米国特許出願第12/020,360号および同第61/054,026号明細書に記載されているような、「高可溶性固形分含量」、「弱い辛味(LP)」および/または「長期保存(LS)」などの特性を有するタマネギ。
【0090】
本発明に従って同様に処理し得る植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られている)は、変化させた繊維特性を有するワタ植物などの植物である。このよう植物は、遺伝形質転換によって、またはこのような変化させた繊維特性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができ、下記:
a)国際公開第98/00549号に記載されているような変化させた形態のセルロースシンターゼ遺伝子を含む植物、例えばワタ植物;
b)国際公開第2004/053219号に記載されているような変化させた形態のrsw2またはrsw3相同性核酸を含む植物、例えばワタ植物;
c)国際公開第01/17333号に記載されているようなスクロースリン酸シンターゼの発現が高められた植物、例えばワタ植物;
d)国際公開第02/45485号に記載されているようなスクロースシンターゼの発現が高められた植物、例えばワタ植物;
e)繊維細胞の基部での原形質ゲーティングのタイミングが、例えば国際公開第2005/017157号に記載されているように、あるいは欧州特許出願公開第08075514.3号明細書または米国特許出願第61/128,938号明細書に記載されているように繊維選択的β−1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションによって変えられている植物、例えばワタ植物;
f)国際公開第2006/136351号に記載されているようなnodCを含有するN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子およびキチンシンターゼ遺伝子の発現により変化させた反応性をもつ繊維を有する植物、例えばワタ植物
を包含する。
【0091】
本発明に従って同様に処理し得る植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られている)は、変化させた油プロフィール特性を有する植物、例えばナタネまたは関連アブラナ属植物である。このよう植物は、遺伝形質転換によって、またはこのような変化させた油特性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができ、以下:
a)例えば米国特許第5,969,169号明細書、同第5,840,946号明細書または同第6,323,392号明細書あるいは同第6,063,947号明細書に記載されているような高いオレイン酸含量を有する油を産生する植物、例えばナタネ植物;
b)米国特許第6,270,828号明細書、同第6,169,190明細書または同第5,965,755明細書に記載されているような低いリノレン酸含量を有する油を産生する植物、例えばナタネ植物;
c)例えば米国特許第5,434,28号明細書または米国特許出願第12/668303号明細書に記載されているような低濃度の飽和脂肪酸を有する油を産生する植物、例えばナタネ植物
を包含する。
【0092】
本発明に従って同様に処理し得る植物または植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られている)は、変化させた種子脱粒特性を有する植物、例えばナタネまたは関連アブラナ属植物である。このような植物は、遺伝形質転換によって、またはこのような変化させた種子脱粒特性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができ、米国特許出願第61/135,230号明細書、国際公開第09/068313号および同第10/006732号に記載されているような遅延または低下した種子脱粒を有するナタネ植物などの植物を包含する。
【0093】
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、米国において米国農務省(United States Department of Agriculture)(USDA)の動植物検疫局(Animal and Plant Health Inspection Service)(APHIS)に対して規制除外状態(non−regulated status)についての申請の対象である(このような申請が認可されているか未だ係属中であるかにかかわらず)形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含む植物である。いつでも、この情報は、例えばそのインターネットサイト(URL http://www.aphis.usda.gov/brs/not_reg.html)でAPHIS(4700 River Road、Riverdale,MD20737,USA)から容易に入手できる。本願の出願日での、APHISで係属中であるかまたはAPHISによって認可された規制除外状態についての申請は、下記の情報を含む表Bに列記した申請であった:
−申請:申請の識別番号。形質転換イベントの技術的説明は、例えば本申請番号を参照することによって、APHISウェブサイトでAPHISから得ることができる個々の申請書面に見出すことができる。これらの説明は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
−申請の拡張:拡張が請求される先の申請についての言及。
−機関:申請を提出する組織の名称。
−規制物:関連する植物種。
−トランスジェニック表現型:形質転換イベントによって植物に付与される形質。
−形質転換イベントまたは系統:規制除外状態を請求する1つまたは複数のイベント(場合により、1つまたは複数の系統としても指定される)の名称。
−APHIS書面:申請に関連してAPHISによって刊行され、APHISから請求することができる種々の書面。
【0094】
単一の形質転換イベントまたは複数の形質転換イベントの組み合わせを含む別の特に有用な植物は、例えば様々な国または地域の監督機関からのデータベースに列記されている(例えばhttp://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspxおよびhttp://cera−gmc.org/index.php?evidcode=&hstIDXCode=&gType=&AbbrCode=&atCode=&stCode=&coIDCode=&action=gm_crop_database&mode=Submit参照)。
【0095】
別の特定のトランスジェニック植物として、表Cに列記されている特許刊行物のいずれかに記載されているような農学的に中立または有益な位置に導入遺伝子を含む植物が挙げられる。
【0096】
本発明の1つの実施形態において、表Aの植物A−1〜A−183(全体でまたは部分で)または前記植物の繁殖材料は、本発明の有効成分の組み合わせ(単独で、または有効成分の組み合わせを含む組成物の形態で)で処理されるかまたは前記組み合わせと接触させられる。
【0097】
【表2】
本発明の1つの実施形態において、表Bの植物B−1〜B−129(全体的にまたは部分的に)または前記植物の繁殖材料は、本発明の有効成分の組み合わせ(単独でまたは有効成分の組み合わせを含む組成物の形態で)で処理されるかまたは前記組み合わせと接触させられる。
表B
米国農務省(USDA)のAPHISデータベースからの本発明を実施するためのトランスジェニック植物の非網羅的リスト。このデータベースは、以下で見出すことができる:
http://www.aphis.usda.gov/animal_welfare/efoia/index.shtml。
この表で使用される略記:
CMV−キュウリモザイクウイルス、
CPB−コロラドハムシ、
PLRV−ジャガイモ葉巻ウイルス、
PRSV−パパイア輪点ウイルス、
PVY−ジャガイモウイルスY、
WMV2−カボチャモザイクウイルス2、
ZYMV−ズッキーニ黄色モザイクウイルス
【0098】
【表3】
1つの実施形態において、表DのD−1〜D−48のようなトランスジェニックイベントを含むか、あるいはこのような形質(全体的にまたは部分的に)を発現する植物またはこれらの植物の繁殖材料は、本発明の有効成分の組み合わせ(単独でまたは有効成分の組み合わせを含む組成物の形態で)で処理されるかまたは前記組み合わせと接触させられる。
表D
本発明のトランスジェニックイベントおよび形質の非網羅的リストは、種々の特許出願を参照して、作成できる。
【0099】
【表4】
1つの実施形態において、表EのE−1〜E−50のようなトランスジェニックイベントを含むかまたはこのような形質を発現する植物(全体的にまたは部分的に)またはこれらの植物の繁殖材料は、本発明の有効成分の組み合わせ(単独でまたは有効成分の組み合わせを含む組成物の形態で)と接触させられるかまたは前記組み合わせで処理される。
表E
トランスジェニックイベントおよび形質ならびにこれらの商品名の非網羅的リスト
【0100】
【表5】






本発明に従って処理することができる遺伝子組換え作物植物は、好ましくは、形質転換イベント(形質転換組み込みイベント)または形質転換イベント(形質転換組み込みイベント)の組み合わせを含み、例えば種々の国または地域の登録機関のデータベースに列記されている植物であって、イベント1143−14A(ワタ、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2006/128569号に記載されている);イベント1143−51B(ワタ、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2006/128570号に記載されている);イベント1445(ワタ、除草剤耐性、申請されていない、米国特許出願公開第2002120964号明細書または国際公開第2002/034946号に記載されている);イベント17053(イネ、除草剤耐性、PTA−9843として申請されている、国際公開第2010/117737号に記載されている);イベント17314(イネ、除草剤耐性、PTA−9844として申請されている、国際公開第2010/117735号に記載されている);イベント281−24−236(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として申請されている、国際公開第2005/103266号または米国特許出願公開第2005216969号明細書に記載されている);イベント3006−210−23(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として申請されている、米国特許出願公開第2007143876号明細書または国際公開第2005/103266号に記載されている);イベント3272(トウモロコシ、品質形質、PTA−9972として申請されている、国際公開第2006098952号または米国特許出願公開第2006230473号明細書に記載されている);イベント40416(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−11508として申請されている、国際公開第2011/075593号に記載されている);イベント43A47(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−11509として申請されている、国際公開第2011/075595号に記載されている);イベント5307(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC PTA−9561として申請されている、国際公開第2010/077816号に記載されている);イベントASR−368[ベントグラス、除草剤耐性、ATCC PTA−4816として申請されている、米国特許出願公開第2006162007号明細書または国際公開第2004053062号に記載されている];イベントB16(トウモロコシ、除草剤耐性、申請されていない、米国特許出願公開第2003126634号明細書に記載されている);イベントBPS−CV127−9(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB No.41603として申請されている、国際公開第2010/080829号に記載されている);イベントCE43−67B(ワタ、昆虫防除、DSM ACC2724として申請されている、米国特許出願公開第2009217423号明細書または国際公開第2006/128573号に記載されている);イベントCE44−69D(ワタ、昆虫防除、申請されていない、米国特許出願公開第20100024077号明細書に記載されている);イベントCE44−69D(ワタ、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2006/128571号に記載されている);イベントCE46−02A(ワタ、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2006/128572号に記載されている);イベントCOT102(ワタ、昆虫防除、申請されていない、米国特許出願公開第2006130175号明細書または国際公開第2004039986号に記載されている);イベントCOT202(ワタ、昆虫防除、申請されていない、米国特許出願公開第2007067868号明細書または国際公開第2005054479号に記載されている);イベントCOT203(ワタ、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2005/054480号に記載されている);イベントDAS40278(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA−10244として申請されている、国際公開第2011/022469号に記載されている);イベントDAS−59122−7(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA11384として申請されている、米国特許出願公開第2006070139明細書に記載されている);イベントDAS−59132(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、申請されていない、国際公開第2009/100188号に記載されている);イベントDAS68416(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−10442として申請されている、国際公開第2011/066384号または国際公開第2011/066360号に記載されている);イベントDP−098140−6(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA−8296として申請されている、米国特許出願公開第2009137395または国際公開第2008/112019号に記載されている);イベントDP−305423−1(ダイズ、品質形質、申請されていない、米国特許出願公開第2008312082明細書または国際公開第2008/054747号に記載されている);イベントDP−32138−1(トウモロコシ、ハイブリッド系、ATCC PTA−9158として申請されている、米国特許出願公開第20090210970号明細書または国際公開第2009/103049号に記載されている);イベントDP−356043−5(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−8287として申請されている、米国特許出願公開第20100184079号明細書または国際公開第2008/002872号に記載されている);イベントEE−1(ナス、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2007/091277号に記載されている);イベントFI117(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209031として申請されている、米国特許出願公開第2006059581号明細書または国際公開第1998/044140号に記載されている);イベントGA21(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209033として申請されている、米国特許出願公開第2005086719号明細書または国際公開第1998/044140号に記載されている);イベントGG25(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209032として申請されている、米国特許出願公開第2005188434号明細書または国際公開第1998/044140号に記載されている);イベントGHB119(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−8398として申請されている、国際公開第2008/151780号に記載されている);イベントGHB614(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA−6878として申請されている、米国特許出願公開第2010050282号明細書または国際公開第2007/017186号に記載されている);イベントGJ11(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC 209030として申請されている、米国特許出願公開第2005188434号明細書または国際公開第1998/044140号に記載されている);イベントGM RZ13(テンサイ、ウイルス抵抗性、NCIMB−41601として申請されている、国際公開第2010/076212号に記載されている);イベントH7−1(テンサイ、除草剤耐性、NCIMB 41158またはNCIMB 41159として申請されている、米国特許出願公開第2004172669号明細書または国際公開第2004/074492号に記載されている);イベントJOPLIN1(コムギ、真菌類抵抗性、申請されていない、米国特許出願公開第2008064032号明細書に記載されている);イベントLL27(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41658として申請されている、国際公開第2006/108674号または米国特許出願公開第2008320616号明細書に記載されている);イベントLL55(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB 41660として申請されている、国際公開第2006/108675号または米国特許出願公開第2008196127号明細書に記載されている);イベントLLcotton25(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA−3343として申請されている、国際公開第2003013224号または米国特許出願公開第2003097687号明細書に記載されている);イベントLLRICE06(イネ、除草剤耐性、ATCC−23352として申請されている、米国特許第6468747号明細書または国際公開第2000/026345号に記載されている);イベントLLRICE601(イネ、除草剤耐性、ATCC PTA−2600として申請されている、米国特許出願公開第20082289060号明細書または国際公開第2000/026356号に記載されている);イベントLY038(トウモロコシ、品質形質、ATCC PTA−5623として申請されている、米国特許出願公開第2007028322号明細書または国際公開第2005061720号に記載されている);イベントMIR162(トウモロコシ、昆虫防除、PTA−8166として申請されている、米国特許出願公開第2009300784号明細書または国際公開第2007/142840号に記載されている);イベントMIR604(トウモロコシ、昆虫防除、申請されていない、米国特許出願公開第2008167456号明細書または国際公開第2005103301号に記載されている);イベントMON15985(ワタ、昆虫防除、ATCC PTA−2516として申請されている、米国特許出願公開第2004−250317号明細書または国際公開第2002/100163号に記載されている);イベントMON810(トウモロコシ、昆虫防除、申請されていない、米国特許出願公開第2002102582号明細書に記載されている);イベントMON863(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC PTA−2605として申請されている、国際公開第2004/011601号または米国特許出願公開第2006095986号明細書に記載されている);イベントMON87427(トウモロコシ、受粉制御、ATCC PTA−7899として申請されている、国際公開第2011/062904号に記載されている);イベントMON87460(トウモロコシ、ストレス耐性、ATCC PTA−8910として申請されている、国際公開第2009/111263号または米国特許出願公開第20110138504号明細書に記載されている);イベントMON87701(ダイズ、昆虫防除、ATCC PTA−8194として申請されている、米国特許出願公開第2009130071号明細書または国際公開第2009/064652号に記載されている);イベントMON87705(ダイズ、品質形質−除草剤耐性、ATCC PTA−9241として申請されている、米国特許出願公開第20100080887号明細書または国際公開第2010/037016号に記載されている);イベントMON87708(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA9670として申請されている、国際公開第2011/034704号に記載されている);イベントMON87754(ダイズ、品質特性、ATCC PTA−9385として申請されている、国際公開第2010/024976号に記載されている);イベントMON87769(ダイズ、品質形質、ATCC PTA−8911として申請されている、米国特許出願公開第20110067141号明細書または国際公開第2009/102873号に記載されている);イベントMON88017(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−5582として申請されている、米国特許出願公開第2008028482号明細書または国際公開第2005/059103号に記載されている);イベントMON88913(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA−4854として申請されている、国際公開第2004
/072235号または米国特許出願公開第2006059590号明細書に記載されている);イベントMON89034(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC PTA−7455として申請されている、国際公開第2007/140256号または米国特許出願公開第2008260932号明細書に記載されている);イベントMON89788(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA−6708として申請されている、米国特許出願公開第2006282915号明細書または国際公開第2006/130436号に記載されている);イベントMS11(ナタネ、受粉制御−除草剤耐性、ATCC PTA−850またはPTA−2485として申請されている、国際公開第2001/031042号に記載されている);イベントMS8(ナタネ、受粉制御−除草剤耐性、ATCC PTA−730として申請されている、国際公開第2001/041558号または米国特許出願公開第2003188347号明細書に記載されている);イベントNK603(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA−2478として申請されている、米国特許出願公開第2007−292854号明細書に記載されている);イベントPE−7(イネ、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2008/114282号に記載されている);イベントRF3(ナタネ、受粉制御−除草剤耐性、ATCC PTA−730として申請されている、国際公開第2001/041558号または米国特許出願公開第2003188347号明細書に記載されている);イベントRT73(ナタネ、除草剤耐性、申請されていない、国際公開第2002/036831号または米国特許出願公開第2008070260号明細書に記載されている);イベントT227−1(テンサイ、除草剤耐性、申請されていない、国際公開第2002/44407号または米国特許出願公開第2009265817号明細書に記載されている);イベントT25(トウモロコシ、除草剤耐性、申請されていない、米国特許出願公開第2001029014号明細書または国際公開第2001/051654号に記載されている);イベントT304−40(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−8171として申請されている、米国特許出願公開第2010077501号明細書または国際公開第2008/122406号に記載されている);イベントT342−142(ワタ、昆虫防除、申請されていない、国際公開第2006/128568号に記載されている);イベントTC1507(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、申請されていない、米国特許出願公開第2005039226号明細書または国際公開第2004/099447号に記載されている);イベントVIP1034(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCC PTA−3925として申請されている、国際公開第2003/052073号に記載されている);イベント32316(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11507として申請されている、国際公開第2011/084632号に記載されている);イベント4114(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11506として申請されている、国際公開第2011/084621号に記載されている)を含む植物である。
【0101】
列記された植物は、本発明の有効成分混合物を用いて特に都合のよい方法で、本発明に従って処理することができる。混合物について上記で述べた好ましい範囲は、これらの植物の処理にも該当する。特に重要なのは、本明細書に具体的に述べた混合物を用いた植物の処理である。
【0102】
植物の種子を処理することによる動物害虫、特に線虫の防除は、長い間知られており、継続的な改善の対象である。しかし、種子の処理においては、満足の行く方法で必ずしも解決できるとは限らない多数の問題に遭遇する。したがって、播種後または植物の出芽後の作物保護剤のさらなる施用を少なくとも有意に減らすかまたは不必要にする種子および発芽植物の保護方法を開発することが望ましい。さらに、動物害虫、特に線虫による攻撃からの最大保護を種子および発芽植物に提供するが、植物自体を使用する有効成分によって損傷させることがないような方法で、用いる有効成分の量を最適化することが望ましい。特に、種子の処理方法は、用いる作物保護剤を最小限に抑えて種子および発芽植物の最適保護を達成するためにはトランスジェニック植物の固有の殺虫性も考慮すべきである。
【0103】
したがって、本発明はまた、特に、動物害虫、特に線虫による攻撃から種子および発芽植物を保護する方法に関し、さらにまた本発明の組成物で種子を処理することによって収量を増加させる方法に関する。
【0104】
本発明は、同様に、動物害虫、特に線虫から種子および発芽植物を保護するための種子を処理するためのおよび収量を増加させるための本発明の組成物の使用に関する。
【0105】
さらに、本発明は、動物害虫、特に線虫から保護するために本発明の組成物で処理されている種子に関する。
【0106】
本発明の利点の1つは、本発明の組成物の特定の浸透性は、これらの組成物による種子の処理が、種子自体を保護するだけではなく、出芽後に得られる植物も動物害虫、特に線虫から保護することを意味することである。このようにして、播種時またはその後間もなくの作物の即時処理を省くことができる。
【0107】
さらに、本発明の混合物は、特にトランスジェニック種子に使用することもできることが都合がよいと考えられる。
製剤
本発明の有効成分の組み合わせは、葉面および土壌施用のために、慣用の製剤、例えば液剤、エマルジョン、水和剤、懸濁剤、粉末、微粉、ペースト剤、可溶性粉末、粒剤、サスポエマルジョン濃縮製剤、有効成分を含浸させた天然および合成物質、ならびに高分子物質中のマイクロカプセルに変換することができる。
【0108】
これらの製剤は、公知の方法で、例えば有効成分を、場合により界面活性剤、すなわち乳化剤および/または分散剤、および/または起泡剤を使用して増量剤、すなわち液状溶媒および/または固形担体と混合することにより製造される。
【0109】
使用する増量剤が水を含む場合には、例えば、有機溶媒を共溶媒として使用することも可能である。以下のものが、液状溶媒として本質的に適している:芳香族化合物、例えばキシレン、トルエンまたはアルキルナフタレン、塩素化芳香族化合物または塩素化脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン、クロロエチレン類または塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンまたはパラフィン、例えば鉱油留分、鉱油および植物油、アルコール類、例えばブタノールまたはグリコールならびにこれらのエーテルおよびエステル、ケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えばジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシド、ならびに水。
【0110】
適切な固体担体は:
例えば、アンモニウム塩および粉砕天然鉱物、例えばカオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたはケイソウ土、ならびに粉砕合成鉱物、例えば高分散シリカ、アルミナおよびケイ酸塩であり;粒剤に適した固形担体は:例えば、破砕および分別天然岩石、例えば方解石、大理石、軽石、海泡石およびドロマイト、あるいは無機および有機粉末の合成顆粒、ならびに有機材料、例えばおが屑、ヤシ殻、トウモロコシの穂軸およびタバコの茎の顆粒であり;適当な乳化剤および/または起泡剤は:例えば非イオン性および陰イオン性乳化剤、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリールスルホン酸塩、またはタンパク加水分解物であり;適当な分散剤は:例えばリグノ亜硫酸パルプ廃液およびメチルセルロースである。
【0111】
増粘剤、例えばカルボキシメチルセルロースならびに粉末、顆粒またはラテックスの形態の天然および合成ポリマー、例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニル、または天然リン脂質、例えばセファリンおよびレシチンならびに合成リン脂質を製剤に使用することができる。他の可能な添加剤は、鉱油および植物油である。
【0112】
着色剤、例えば無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルー、ならびに有機染料、例えばアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料、ならびに微量栄養素、例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩を使用することが可能である。
【0113】
製剤は、有効成分を一般的に0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%含有する。
【0114】
本発明の有効成分の組み合わせは、市販の標準製剤で、およびこれらの製剤から他の有効成分、例えば殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、生長調節物質または除草剤との混合物として調製される使用形態で存在させてもよい。殺虫剤としては、例えばホスフェート、カルバメート、カルボキシラート、塩素化炭化水素、フェニル尿素および微生物により産生される物質などが挙げられる。
【0115】
他の公知の有効成分、例えば除草剤または肥料および生長調節剤と混合することも可能である。
【0116】
殺虫剤として使用する場合には、本発明の有効成分の組み合わせは、さらに、その市販の製剤で存在させてもよいし、これらの製剤から協力剤との混合物として調製される使用形態で存在させてもよい。協力剤は、有効成分の作用を高める化合物であり、加えられる協力剤それ自体が活性である必要はない。
【0117】
市販の製剤から調製される使用形態の有効成分含有量は、広い限度内で変化し得る。この使用形態の有効成分濃度は、有効成分0.0000001〜95重量%、好ましくは0.0001〜50重量%であり得る。
【0118】
前記化合物は、使用形態に適切な慣用の方法で用いられる。
使用形態
本発明の有効成分を、動物害虫、さらに詳しくは線虫を防除するのに使用する場合には、その施用量は、施用の様式に応じて比較的広い範囲内で変化させてもよい。本発明の有効成分の施用量は、
・植物の部分、例えば葉を処理する場合には、以下の通りである:0.1〜10000g/ha、好ましくは10〜1000g/ha、さらに好ましくは50〜300g/ha(散水または滴下によって施用する場合には、特にロックウールやパーライトなどの不活性基質がしようされている場合には、施用量はさらに減らしてもよい);
・種子の処理では、以下の通りである:種子100kg当たり2〜200g、好ましくは種子100kg当たり3〜150g、種子100kg当たり2.5〜25g、極めて好ましくは種子100kg当たり2.5〜12.5gである;
・土壌処理については、0.1〜10000g/ha、好ましくは1〜5000g/haである。
【0119】
これらの施用量は、単なる例として示すものであり、本発明の目的を限定するものではない。
【0120】
従って、本発明の有効成分および/または組成物は、動物害虫、さらに詳しくは線虫による蔓延(infestation)に対して、植物を処理後の一定の期間で保護するのに使用できる。植物の保護がもたらされる期間は、植物の有効成分による処理後、一般的には1〜28日、好ましくは1〜14日、さらに好ましくは1〜10日、極めて好ましくは1〜7日に及び、または種子処理後には最大200日に及ぶ。
茎葉施用
葉面施用とは、植物および植物部分の本発明の処理であって、有効成分を直接に用いるか、あるいは慣用の処理方法によって、例えば浸漬、噴霧、気化、霧化、散布、塗布および注入することによって植物および植物の部分の環境、生息環境または貯蔵空間に作用させることによる植物および植物部分の本発明の処理を意味すると理解される。植物部分とは、植物の全ての地上および地下部分ならびに器官、例えば新芽、葉、花および根(例として葉、針状葉、幹、茎、花、子実体、果実および種子、さらには根、塊茎および根茎を含む)を意味するものと理解される。植物部分は、収穫植物ならびに栄養および生殖繁殖材料、例えば苗、塊茎、根茎、挿し木および種子も包含する。
土壌施用
土壌施用とは、農薬を土壌表面に灌注し、農薬を土壌に取り込ませることによるおよび灌漑システムにおいて土壌表面への液滴施用としての昆虫および/またはハダニおよび/または線虫の防除を意味すると理解される。あるいは、本発明の有効成分の組み合わせは、固体の形態で(例えば、粒剤の形態で)植物の部位に導入することができる。イネ作物の場合には、これは、本発明の有効成分の組み合わせを固体施用形態(例えば、粒剤として)で湛水田に計量供給することによって達成させてもよい。
【0121】
本発明は、屋外でまたは閉鎖系(例えば、温室またはフィルムカバー下)においておよび一年生作物(例えば、野菜、ジャガイモ、ワタ、ビート、観賞植物)または多年生作物(例えば、柑橘植物、果実、熱帯作物、香辛料、堅果、蔓植物、針葉樹および観賞植物)において天然基質(土壌)または人工基質(例えば、ロックウール、ガラスウール、ケイ砂、小石、発泡クレー、バーミキュライト)に対するこれらの施用形態に関する。さらに、有効成分を微量法により散在させることが可能であるし、あるいは有効成分の製剤または有効成分自体を土壌中に注入することが可能である。
種子処理
本発明の有効成分の組み合わせは、特に、農業、温室、森林または園芸において使用される任意の植物品種の種子を前述の動物害虫、特に線虫から保護するのに適している。さらに詳しくは、種子は、穀物(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、キビおよびモロコシ、ならびにカラスムギ)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、ジャガイモ、ヒマワリ、マメ類、コーヒー、ビート(例えば、テンサイおよび飼料ビート)、ラッカセイ、野菜(例えばトマト、キュウリ、タマネギおよびレタス)、芝生および観賞植物の種子である。穀物(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギおよびカラスムギ)、トウモロコシおよびイネの種子の処理、ならびにワタおよびダイズ種子の処理が特に重要である。
【0122】
本発明に関連して、本発明の組成物は、それ自体でまたは適当な製剤で種子に施用される。好ましくは、種子は、処理が何ら損傷を生じない十分に安定な状態で処理される。一般に、種子の処理は、収穫と播種の間の任意の時点で行ってもよい。典型的には、使用する種子は、植物から分離され、穂軸、殻、茎、皮、毛または果肉を含まない。例えば、収穫され、清浄され、15重量%未満の含水率に乾燥した種子を使用することが可能である。または、乾燥後に、例えば水により処理され、次いで再度乾燥された種子を使用することも可能である。
【0123】
種子を処理する場合には、一般に、種子に施用する本発明の組成物の量および/またはさらなる添加剤の量は、種子の発芽に悪影響を及ぼさないように、および得られる植物に損傷を与えないように選択されることを確実にしなければならない。これは、特に特定の施用量で植物毒性を示す可能性のある有効成分の場合には、心に留めておかなければならない。
【0124】
本発明の有効成分の組み合わせ/組成物は、直接に施用できる、すなわち何ら別の成分を含ませずにおよび希釈せずに施用できる。一般に、本発明の組成物を適当な製剤の形態で種子に施用することが好ましい。種子を処理するのに適した製剤および方法は、当業者には公知であり、例えば以下の文献:米国特許第4,272,417号明細書、同第4,245,432号明細書、同第4,808,430号明細書、同第5,876,739号明細書、米国特許出願公開第2003/0176428号明細書、国際公開第2002/080675号、同第2002/028186号に記載されている。
【0125】
本発明に従って使用できる有効成分の組み合わせは、慣用の種子粉衣品製剤、例えば液剤、エマルジョン、懸濁剤、粉末、フォーム、スラリーおよび他の種子用コーティング組成物、ならびにULV製剤に変換することができる。
【0126】
これらの製剤は、公知の方法で、有効成分または有効成分の組み合わせを、慣用の添加剤、例えば慣用の増量剤、さらに溶媒または希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、二次増粘剤、固着剤、ジベレリン、さらには水と混合することによって調製される。
【0127】
本発明に従って使用できる種子粉衣製品製剤に存在させてもよい着色剤は、このような目的に慣用の全ての着色剤である。難水溶性の顔料と水溶性の着色剤の両方を使用してもよい。着色剤の例として、Rhodamine B、C.I.Pigment Red 112およびC.I.Solvent RED 1という名称で知られている着色剤が挙げられる。
【0128】
本発明に従って使用できる種子粉衣製品製剤に存在させてもよい湿潤剤は、農薬有効成分の製剤におよび湿潤の促進に慣用される全ての物質である。アルキルナフタレンスルホン酸塩、例えば、ジイソプロピルまたはジイソブチルナフタレンスルホン酸塩を優先して使用できる。
【0129】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤に存在させてもよい有用な分散剤および/または乳化剤は、農薬有効成分の製剤に慣用される全ての非イオン性、陰イオン性および陽イオン性の分散剤である。非イオン性または陰イオン性分散剤、あるいは非イオン性または陰イオン性分散剤の混合物を、優先して使用できる。適当な非イオン性分散剤としては、特にエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー、アルキルフェノールポリグリコールエーテルおよびトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル、ならびにこれらのリン酸化または硫酸化誘導体が挙げられる。適当な陰イオン性分散剤は、特に、リグノスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩およびアリールスルホン酸塩/ホルムアルデヒド縮合物である。
【0130】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤に存在させてもよい消泡剤は、農薬有効成分の製剤に慣用される全ての気泡抑制物質である。シリコーン消泡剤およびステアリン酸マグネシウムを優先して使用できる。
【0131】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤に存在させてもよい防腐剤は、このような目的に農薬組成物に用いることができる全ての物質である。例として、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールが挙げられる。
【0132】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤に存在させてもよい二次増粘剤は、このような目的に農薬組成物に用いることができる全ての物質である。セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、変性クレーおよび微細シリカが好ましい。
【0133】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤に存在させてもよい固着剤は、種子粉衣品に用いることができる全ての慣用の結合剤である。ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールおよびチロースが好ましい。
【0134】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤に存在させてもよいジベレリンは、好ましくは、ジベレリンA1、A3(=ジベレリン酸)、A4およびA7であり、ジベレリン酸の使用が特に好ましい。ジベレリンは公知である(R.Wegler「Chemie der Pflanzenschutz−und Schadlingsbekampfungsmittel」[Chemistry of Plant Protectants and Pesticides],Vol.2,Springer Verlag,1970,pp.401−412を参照)。
【0135】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤は、種々様々な種子の処理に、直接的にまたは水で予め希釈した後に用いることができる。例えば、濃厚物またはそれから水を加えることによって得られる調製物は、穀物、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギおよびライコムギの種子、ならびにトウモロコシ、イネ、ナタネ、エンドウ、マメ類、ワタ、ダイズ、ヒマワリおよびビートの種子、または種々様々な異なる野菜種子を粉衣するのに使用できる。本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤またはその希釈調製物も、トランスジェニック植物の種子を粉衣するのに使用できる。これに関連して、さらなる相乗効果も、発現によって形成される物質との相互作用の結果として生じ得る。
【0136】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤、またはそれから水で希釈することによって得られる調製物を用いて種子を処理するのに使用できる有用な装置は、種子を粉衣するために典型的に使用できる全ての混合装置である。具体的には、種子粉衣手順は、種子を混合機に入れ、それぞれの場合に望まれる種子粉衣品製剤の量を、そのままで加えるかまたは水で予め希釈した後に加え、製剤が種子表面に均一に分布するまで混合することである。適当ならば、この後に乾燥工程が続く。
【0137】
本発明に従って使用できる種子粉衣品製剤の施用量は、比較的広い範囲内で変化させることができる。この施用量は、製剤の有効成分の特定の含有量および種子によって左右される。有効成分の組み合わせの施用量は、一般的には種子1kg当たり0.001〜50g、好ましくは種子1kg当たり0.01〜25gである。
2つの有効成分の組み合わせの殺滅率(mortarity)の計算式
所定の2つの有効成分の組み合わせについて予期される効果は、以下の通りに算出し得る(Colby,S.R.「Calculating Synergistic and antagonistic Responses of Herbicide Combinations」,Weeds 15,pp.20−22,1967参照):
Xが、有効成分Aをm ppmまたはm g/haの施用量で使用する場合の殺滅率(未処理対照の%で表される)であり、
Yが、有効成分Bをn ppmまたはn g/haの施用量で使用する場合の殺滅率(未処理対照の%で表される)であり、
Eが、有効成分Aと有効成分Bをそれぞれm ppmおよびn ppmまたはm g/haおよびn g/haの施用量で使用する場合の殺滅率(未処理対照の%で表される)である場合には、
【0138】
【数1】
である。
【0139】
実際の殺虫剤の殺滅率が計算値を上回る場合には、前記組み合わせは、その殺滅において超付加である−すなわち相乗効果が存在する。この場合には、実際に観察された殺滅率は、前記の式に基づいて計算される期待される殺滅率(E)の値を上回らなければならない。