(54)【発明の名称】7−(ヘテロアリ−ル−アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体及びプロスタグランジンD2受容体調節剤としてのそれらの使用
【文献】
Michel Gallant et al.,Discovery of MK-7246, a selective CRTH2 antagonist for the treatment of respiratory diseases,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2011年,21(1),p.288-293
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
喘息、アレルギ−性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、鼻炎、アレルギ−性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギ−、薬剤アレルギ−、アレルギ−性副鼻腔炎、アレルギ−性腎炎、アレルギ−性結膜炎、アトピ−性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギ−、全身性肥満細胞症、アナフィラキシ−ショック、じん麻疹、湿疹、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性腸疾患、関節リウマチ、チャ−グ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナ−肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラ−心内膜炎)、好酸球増多筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病、ドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)、好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症からなる群より選択される疾患の予防及び/又は治療のための医薬の製造のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
喘息、アレルギ−性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、鼻炎、アレルギ−性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギ−、薬剤アレルギ−、アレルギ−性副鼻腔炎、アレルギ−性腎炎、アレルギ−性結膜炎、アトピ−性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギ−、全身性肥満細胞症、アナフィラキシ−ショック、じん麻疹、湿疹、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性腸疾患、関節リウマチ、チャ−グ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナ−肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラ−心内膜炎)、好酸球増多筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病、ドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)、好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症からなる群より選択される疾患の予防及び/又は治療のための請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【発明の概要】
【0011】
本発明の記述
1) 本発明は、式(I)の7−(ヘテロアリ−ル−アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体及びそのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)に関する。
【0013】
式中、
R
1及びR
2は、互いに独立に、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコ
キシ、ハロゲン、トリフルオロメトキシ又はトリフルオロメチルを表し;
R
3は、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
2)アルコキシ−(C
2−C
3)アルキル、(C
1−C
4)フルオロアルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキル−(C
1−C
2)アルキルを表し;そして
R
4は、未置換であるか又は1、2若しくは3個の置換基により置換されたヘテロアリ−ル基を表し、当該置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
4)フルオロアルキル及びフェニルからなる群より(好ましくは、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)フルオロアルキルから)独立に選択される。
【0014】
態様1)に従う式(I)の化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子などの、1又は2以上のキラル又は不斉中心を含んでいてもよい。二重結合の置換基は、特に明記しない限り、(Z)−又は(E)−配置で存在してもよい。従って、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
【0015】
以下の段落では、本発明の化合物の種々の化学的部分の定義をしており、他の表現によりなされた定義が、より広い又はより狭い定義を与えない限り、当該定義は、本明細書及び請求項を通じて、一律に適用されることを意図している。
【0016】
「アルキル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、1から4個の炭素原子を含む、直鎖又は分枝鎖アルキル基を意味する。「(C
x−C
y)アルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義したアルキル基を意味する。例えば、(C
1−C
4)アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルキル基の代表的な例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルを含む。
【0017】
「R
1」が「(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル基を表す。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくはメチルである。
【0018】
「R
2」が「(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル基を表す。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくはメチルである。
【0019】
「R
3」が「(C
1−C
4)アルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル基を表す。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル及びイソ−ブチルであり;より好ましくはメチル、エチル及びn−プロピルであり;最も好ましくはメチルである。
【0020】
「R
4」が「(C
1−C
4)アルキルで置換されたヘテロアリ−ル」を表す場合には、「(C
1−C
4)アルキル」という用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルキル基を表す。当該基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。好ましくはメチルである。
【0021】
「アルコキシ」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、アルキル基が前記部分で定義した通りのアルキル−O−基を意味する。「(C
x−C
y)アルコキシ」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義した通りのアルコキシ基を意味する。例えば、(C
1−C
4)アルコキシ基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルコキシ基の代表的な例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシを含む。
【0022】
「R
1」が「(C
1−C
4)アルコキシ」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルコキシ基を意味する。当該基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。好ましくは、メトキシである。
【0023】
「R
2」が「(C
1−C
4)アルコキシ」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルコキシ基を意味する。当該基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。好ましくは、メトキシである。
【0024】
「R
4」が「(C
1−C
4)アルコキシで置換されたヘテロアリ−ル」を表す場合には、「(C
1−C
4)アルコキシ」という用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)アルコキシ基を意味する。当該基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。好ましくは、メトキシである。
【0025】
「(C
1−C
2)アルコキシ−(C
2−C
3)アルキル」という用語は、1個の水素原子が、前記部分で定義した(C
1−C
2)アルコキシ基で置換された、前記部分で定義した(C
2−C
3)アルキル基を意味する。(C
1−C
2)アルコキシ−(C
2−C
3)アルキル基の例は、メトキシ−エチル(特に2−メトキシ−エチル)、メトキシ−プロピル(特に2−メトキシ−プロピル及び3−メトキシ−プロピル)、エトキシ−エチル(特に2−エトキシ−エチル)及びエトキシ−プロピル(特に2−エトキシ−プロピル及び3−エトキシ−プロピル)である。好ましくは2−メトキシ−エチルである。
【0026】
「(C
3−C
6)シクロアルキル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、3〜6個の炭素原子を含むシクロアルキル基を意味する。(C
3−C
6)シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルである。好ましくはシクロプロピルである。
【0027】
「(C
3−C
6)シクロアルキル−(C
1−C
2)−アルキル」という用語は、1個の水素原子が、前記部分で定義した(C
3−C
6)シクロアルキル基で置換された、前記部分で定義した(C
1−C
2)アルキル基を意味する。(C
3−C
6)シクロアルキル−(C
1−C
2)アルキル基の例は、シクロプロピル−メチル、シクロブチル−メチル、シクロペンチル−メチル、シクロヘキシル−メチル、シクロプロピル−エチル(特に1−シクロプロピル−エチル及び2−シクロプロピル−エチル)、シクロブチル−エチル(特に1−シクロブチル−エチル及び2−シクロブチル−エチル)、シクロペンチル−エチル(特に1−シクロペンチル−エチル及び2−シクロペンチル−エチル)及びシクロヘキシル−エチル(特に1−シクロヘキシル−エチル及び2−シクロヘキシル−エチル)である。好ましくはシクロプロピル−メチルである。
【0028】
「(C
x−C
y)フルオロアルキル」(x及びyは、それぞれ整数である。)という用
語は、1又は2以上の(そして多分にすべての)水素原子がフッ素で置換された、x〜y個の炭素原子を含む、前記部分で定義した通りのアルキル基を意味する。例えば、(C
1−C
4)フルオロアルキル基は、1から4個の炭素原子を含み、1から9個の水素原子がフッ素で置換されている。
【0029】
「R
3」が「(C
1−C
4)フルオロアルキル」を表す場合には、この用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)フルオロアルキル基を意味する。当該基の例は、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルである。好ましい例は、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルである。最も好ましくは2,2−ジフルオロエチルである。
【0030】
「R
4」が「(C
1−C
4)フルオロアルキルで置換されたヘテロアリ−ル」を表す場合には、「(C
1−C
4)フルオロアルキル」という用語は、前記部分で定義した(C
1−C
4)フルオロアルキル基を意味する。当該基の例は、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルである。好ましい例は、ジフルオロメチル及びトリフルオロメチルである。最も好ましい例は、トリフルオロメチルである。
【0031】
ハロゲンという用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨ−ドを意味する。
【0032】
「R
1」が「ハロゲン」を表す場合には、この用語は、好ましくはフッ素及び塩素を、そして最も好ましくはフッ素を意味する。
【0033】
「R
2」が「ハロゲン」を表す場合には、この用語は、好ましくはフッ素及び塩素を、そして最も好ましくはフッ素を意味する。
【0034】
「R
4」が、「ハロゲンで置換されたヘテロアリ−ル」を表す場合には、「ハロゲン」という用語は、好ましくはフッ素、塩素及び臭素を、より好ましくはフッ素及び塩素を、そして最も好ましくは塩素を意味する。
【0035】
「ヘテロアリ−ル」という用語は、単独で使用される場合も、又は組み合わせて使用される場合も、酸素、窒素及び硫黄から独立に選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む、5−〜10−員の、単環式又は二環式芳香環を意味する。好ましくは、「ヘテロアリ−ル」という用語は、1個の窒素原子及び酸素、窒素及び硫黄から選択されるさらに1個の任意のヘテロ原子を含む5−〜10−員の単環式又は二環式芳香環を意味する。最も好ましくは、1又は2個の窒素原子を含む、6−員の単環式芳香環系である。そのようなヘテロアリ−ル基の例は、フラニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[2,1,3]オキサジアゾリル、ベンゾ[2,1,3]チアジアゾリル、ベンゾ[1,2,3]チアジアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル及びフタラジニルである。そのようなヘテロアリ−ル基の好ましい例は、ピリジル(特にピリジン−2−イル)、ピリミジル(特にピリミジン−2−イル)、ベンズオキサゾリル(特にベンズオキサゾ−ル−2−イル)、ベンゾチアゾリル(特にベンゾチアゾ−ル−2−イル)及びキナゾリニル(特にキナゾリン−2−イル及びキナゾリン−4−イル)である。さらなる好ましい例は、イソキサゾリル(特にイソキサゾ−ル−3−イル)、チアゾリル(特にチアゾ−ル−2−イル)、チアジアゾリル(特にチアジアゾ−ル−2−イル)、ピラゾリ
ル(特にピラゾ−ル−3−イル)及びキノキサリニル(特にキノキサリン−2−イル)である。より好ましくは、ピリミジル(特にピリミジン−2−イル)、ベンズオキサゾリル(特にベンズオキサゾ−ル−2−イル)及びベンゾチアゾリル(特にベンゾチアゾ−ル−2−イル)である。最も好ましくは、ピリミジル(特にピリミジン−2−イル)である。ヘテロアリ−ル基は、未置換であっても、又は1、2若しくは3個の置換基により置換されていてもよく(好ましくは、未置換であるか又は1個の置換基により置換され、そして最も好ましくは1個の置換基により置換され)、当該置換基は、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
4)フルオロアルキル及びフェニルからなる群より独立に選択される。そのような未置換であるか、1、2又は3個の置換基により置換されヘテロアリ−ル基の例は、5−フルオロ−ピリミジン−2−イル、5−クロロ−ピリミジン−2−イル、5−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−イル、5−フルオロ−ベンズオキサゾ−ル−2−イル、6−フルオロ−ベンズオキサゾ−ル−2−イル、5−フルオロ−ベンゾチアゾ−ル−2−イル及び6−フルオロ−ベンゾチアゾ−ル−2−イルである。さらなる例は、5−メチル−ピリミジン−2−イル、キナゾリン−2−イル、6−フルオロ−キナゾリン−2−イル、7−フルオロ−キナゾリン−2−イル、2−メチル−キナゾリン−4−イル及び6−フルオロ−キノキサリン−2−イルである。好ましい例は、5−フルオロ−ピリミジン−2−イル、5−クロロ−ピリミジン−2−イル、5−メチル−ピリミジン−2−イル、5−フルオロ−ベンズオキサゾ−ル−2−イル、6−フルオロ−ベンズオキサゾ−ル−2−イル、キナゾリン−2−イル、7−フルオロ−キナゾリン−2−イル及び6−フルオロ−キノキサリン−2−イルである。より好ましい例は、5−フルオロ−ピリミジン−2−イル、5−クロロ−ピリミジン−2−イル、5−フルオロ−ベンズオキサゾ−ル−2−イル及び6−フルオロ−ベンズオキサゾ−ル−2−イルである。最も好ましくは、5−フルオロ−ピリミジン−2−イル及び5−クロロ−ピリミジン−2−イルである。
【0036】
2) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、ハロゲン又はトリフルオロメトキシを表し;
R
2が、水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルを表し;
R
3が、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
2)アルコキシ−(C
2−C
3)アルキル、(C
1−C
4)フルオロアルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキル−(C
1−C
2)アルキルを表し;そして
R
4が、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換されたヘテロアリ−ル基を表し、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、(C
1−C
4)フルオロアルキル及びフェニルからなる群より(好ましくは、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)フルオロアルキルから)独立に選択される;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0037】
3) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
4)アルコキシ、ハロゲン又はトリフルオロメトキシを表し;
R
2が、水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルを表し;
R
3が、水素又は(C
1−C
4)アルキルを表し;そして
R
4が、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換された(特に1個の置換基により置換された)ヘテロアリ−ル基を表し、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル及び(C
1−C
4)フルオロアルキルからなる群より(好ましくは、ハロゲン及び(C
1−C
4)フルオロアルキルから)独立に選択される;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する
。
【0038】
4) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、水素、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ又はトリフルオロメトキシ(特に水素)を表し;
R
2が、水素、フルオロ、クロロ又はトリフルオロメチル(特に、フルオロ、クロロ又はトリフルオロメチル)を表し;
R
3が、水素又はメチルを表し;そして
R
4が、未置換であるか又は1個のフルオロ、クロロ若しくはトリフルオロメチル(特に、フルオロ若しくはクロロ)により置換されたヘテロアリ−ル基を表す;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0039】
5) 本発明のさらなる態様は、
R
1が水素を表し;
R
2が、水素、フルオロ、クロロ又はトリフルオロメチル(特に、フルオロ又はクロロ)を表し;
R
3がメチルを表し;そして
R
4が、1個のフルオロ又はクロロにより置換されたヘテロアリ−ル基を表し、当該ヘテロアリ−ル基が、ピリミジン−2−イル、ベンズオキサゾ−ル−2−イル及びベンゾチアゾ−ル−2−イルから選択される;
態様1)に従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0040】
6) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、水素、(C
1−C
4)アルキル又はハロゲン(特に、水素、メチル、フルオロ又はクロロ)を表す;
態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0041】
7) 本発明のさらなる態様は、
R
1が、水素又はハロゲン(特に、水素、フルオロ又はクロロ)を表す;
態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0042】
8) 本発明のさらなる態様は、
R
1が水素を表す;
態様1)〜5)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0043】
9) 本発明のさらなる態様は、
R
2が、水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルを表す;
態様1)〜3)又は6)〜8)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0044】
10) 本発明のさらなる態様は、
R
2が、水素、フルオロ、クロロ又はトリフルオロメチルを表す;
態様1)〜4)又は6)〜8)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0045】
11) 本発明のさらなる態様は、
R
2が、フルオロ又はクロロを表す;
態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0046】
12) 本発明のさらなる態様は、
R
3が、水素、(C
1−C
4)アルキル、(C
1−C
2)アルコキシ−(C
2−C
3)アルキル又は(C
3−C
6)シクロアルキル−(C
1−C
2)アルキルを表す;
態様1)、2)又は6)〜11)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0047】
13) 本発明のさらなる態様は、
R
3が、水素、メチル、エチル、n−プロピル、2−メトキシ−エチル、2,2−ジフルオロエチル又はシクロプロピル−メチルを表す;
態様1)、2)又は6)〜11)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0048】
14) 本発明のさらなる態様は、
R
3が、水素又はメチルを表す;
態様1)〜4)又は6)〜11)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0049】
15) 本発明のさらなる態様は、
R
3が(C
1−C
4)アルキル(特にメチル)を表す;
態様1)〜11)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0050】
16) 本発明のさらなる態様は、
R
3が水素を表す;
態様1)〜4)又は6)〜11)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0051】
17) 本発明のさらなる態様は、
R
4が、未置換であるか又は1若しくは2個の置換基により置換された(特に、1個の置換基により置換された)ヘテロアリ−ル基を表し、当該置換基が、ハロゲン、(C
1−C
4)アルキル、(C
3−C
6)シクロアルキル、(C
1−C
4)アルコキシ及び(C
1−C
4)フルオロアルキルからなる群より独立に選択される;
態様1)、2)又は6)〜16)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0052】
18) 本発明のさらなる態様は、
R
4が、未置換であるか又は1個の置換基により置換された(特に、1個の置換基により置換された)ヘテロアリ−ル基を表し、当該置換基が、ハロゲン、(C
3−C
6)シクロアルキル又は(C
1−C
4)フルオロアルキル(特に、フッ素、塩素、シクロプロピル又はトリフルオロメチル)である;
態様1)、2)又は6)〜16)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0053】
19) 本発明のさらなる態様は、
R
4が、1個のハロゲン又は(C
1−C
4)フルオロアルキル(特に、フルオロ、クロロ
又はトリフルオロメチル)により置換されたヘテロアリ−ル基を表す;
態様1)〜3)又は6)〜16)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0054】
20) 本発明のさらなる態様は、
R
4が、1個のフルオロ又はクロロにより置換されたヘテロアリ−ル基を表す;
態様1)〜16)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0055】
21) 本発明のさらなる態様は、
ヘテロアリ−ル基が、ピリミジル(特にピリミジン−2−イル)、ベンズオキサゾリル(特にベンズオキサゾ−ル−2−イル)及びベンゾチアゾリル(特にベンゾチアゾ−ル−2−イル)から選択される;
態様17)〜20)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0056】
22) 本発明のさらなる態様は、
ヘテロアリ−ル基がピリミジル(特にピリミジン−2−イル)である;
態様17)〜20)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0057】
23) 本発明のさらなる態様は、
ヘテロアリ−ル基がベンズオキサゾリル(特にベンズオキサゾ−ル−2−イル)である;態様17)〜20)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0058】
24) 本発明のさらなる態様は、
ヘテロアリ−ル基がベンゾチアゾリル(特にベンゾチアゾ−ル−2−イル)である;
態様17)〜20)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0059】
25) 本発明のさらなる態様は、
キラル中心の絶対配置が式I
St1で表される通りである、
【0061】
態様1)〜24)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0062】
26) 本発明のさらなる態様は、
キラル中心の絶対配置が式I
St2で表される通りである、
【0064】
態様1)〜24)のいずれか1つに従う化合物及びそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)に関する。
【0065】
27) 態様1)に定義する式(I)の好ましい化合物は、下記の化合物から成る群より選択される:
2−(7−((5−クロロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−(メチル(5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((6−フルオロベンゾ[d]チアゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;2−(7−((5−フルオロベンゾ[d]チアゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(2−フルオロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸,2−(2−フルオロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−フルオロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;2−(3−フルオロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−2−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;2−(7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−2−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(2−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(2−クロロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−クロロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−3−フルオロ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−フルオロ−7−(メチル(5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−フルオロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]チアゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−フルオロ−7−((6−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−クロロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−クロロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−クロロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−2−(トリフルオロメトキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−2−(トリフルオロメトキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((6−フルオロベンゾ[d]チアゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((6−フルオロベンゾ[d]チアゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−2−(トリフルオロメトキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチル)アミノ)−2−(トリフルオロメトキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(メチ
ル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
(S)−2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
(R)−2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−フルオロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−フルオロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;及び
2−(3−クロロ−7−((5−クロロピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
又はそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)。
【0066】
上記のいずれの化合物についても、具体的に帰属されていないキラル中心は、絶対(R)−配置にあっても、又は絶対(S)−配置にあってもよいことが理解されるべきである。
【0067】
28) 態様1)に定義する式(I)のさらなる好ましい化合物は、下記の化合物から成る群より選択される:
2−(3−クロロ−7−(メチル(5−メチルピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−(メチル(キナゾリン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((6−フルオロキナゾリン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((7−フルオロキナゾリン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−(メチル(2−メチルキナゾリン−4−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((6−フルオロキノキサリン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;2−(3−クロロ−7−((2,2−ジフルオロエチル)(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−(エチル(5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(イソプロピル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(2−メトキシエチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)(イソブチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−1
0−イル)酢酸;
2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(プロピル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;2−(3−クロロ−7−(エチル(5−フルオロベンゾ[d]オキサゾ−ル−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;及び
2−(3−クロロ−7−((シクロプロピルメチル)(5−フルオロピリミジン−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸;
又はそのような化合物の塩(特に薬学的に許容される塩)。
【0068】
上記のいずれの化合物についても、具体的に帰属されていないキラル中心は、絶対(R)−配置にあっても、又は絶対(S)−配置にあってもよいことが理解されるべきである。
【0069】
特に明示しない限り、前記及び下記部分で使用する一般的な用語及び名称は、本開示の文脈内において、好ましくは以下の意味を有する:
化合物、塩、医薬組成物、疾病等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩等をも意味することが意図されている。
【0070】
「薬学的に許容される塩」という用語は、無毒性の無機若しくは有機酸及び/又は塩基付加塩を意味する。「Salt selection for basic drugs」、Int.J.Pharm.(1986)、33、201−217」を参照してもよい。
【0071】
態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:
喘息、アレルギ−性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、鼻炎、アレルギ−性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギ−、薬剤アレルギ−、アレルギ−性副鼻腔炎、アレルギ−性腎炎、アレルギ−性結膜炎、アトピ−性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギ−、全身性肥満細胞症、アナフィラキシ−ショック、じん麻疹、湿疹、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性腸疾患及び関節リウマチを含む慢性及び急性両方のアレルギ−性/免疫性疾患/障害;チャ−グ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナ−肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎(及び後者の臓器特異的亜群)、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラ−心内膜炎)、好酸球増多筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病及びドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)を含む好酸球関連疾患;並びに好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症を含む好塩基球関連疾患。
【0072】
好ましい態様において、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:喘息、アレルギ−性喘息、好酸球性喘息、重症喘息、アレルギ−性鼻炎、血管性浮腫、昆虫毒アレルギ−、薬剤アレルギ−、アレルギ−性副鼻腔炎、アレルギ−性腎炎、アレルギ−性結膜炎、アトピ−性皮膚炎、食物アレルギ−、全身性肥満細胞症、アナフィラキシ−ショック、じん麻疹及び湿疹。
【0073】
別の好ましい態様において、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群
から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:チャ−グ・ストラウス症候群等の小血管性血管炎、ヴェグナ−肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎(及び後者の臓器特異的亜群)、好酸球性肺炎等の好酸球増加症候群、好酸球性食道炎、逆流性食道炎、好酸球性心内膜炎(レフラ−心内膜炎)、好酸球増多筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、好酸球性膿疱性毛包炎(大藤病)、好酸球性潰瘍、好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症(ALHE)、好酸球性蜂巣炎(ウェルズ症候群)、慢性好酸球性白血病及びドレス症候群(好酸球増加と全身症状を伴う薬疹)を含む好酸球関連疾患。
【0074】
なお別の好ましい態様において、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、医薬の製造のために使用してもよく、そして下記の群から選択される疾患の予防及び/又は治療に適している:好塩基球性白血病及び好塩基球性白血球増加症を含む好塩基球関連疾患。
【0075】
本発明はまた、上記の疾患の治療及び/又は予防のための医薬組成物の製造のための態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物の使用に関する。
【0076】
本発明はまた、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物の薬学的に許容される塩並びに医薬組成物及び製剤に関する。
【0077】
本発明に従う医薬組成物は、活性成分として、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物の少なくとも1つ(又は、その薬学的に許容される塩)を、そして任意に、担体及び/又は希釈剤及び/又はアジュバントを含む。
【0078】
態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩は、医薬として、たとえば(特に経口等の)経腸又は(局所的適用又は吸入を含む)非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
【0079】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者によく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part 5、「Pharmaceutical Manufacturing」[Lippincott Williams&Wilkinsにより出版]を見よ。)、記述された式(I)の化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な治療上許容される固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0080】
本発明はまた、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物又はそれらの薬学的に許容される塩の薬学的に活性な量を患者に投与することを含む、本明細書において言及した疾患又は障害の予防又は治療のための方法にも関する。
【0081】
本発明はまた、同位体標識された、特に
2H(デュ−テリウム)標識された式(I)の化合物をも含み、当該同位体標識された化合物は、1又は2以上の原子が、同じ原子番号を有するが、自然において通常見出される原子量と異なる原子量を有する原子によってそれぞれ置き換えられていることを除いては、式(I)の化合物と同一である。同位体標識された、特に
2H(デュ−テリウム)標識された式(I)の化合物、及びその塩は、本発明の範囲に含まれる。水素をより重い同位体
2H(デュ−テリウム)に置換することにより代謝安定性が増大するため、例えば、in−vivoでの半減期が長くなり、あるいは、必要用量を減らすことができ、又は、チトクロ−ムP450酵素の阻害が軽減され得るため、例えば、安全性プロファイルが改善される。本発明の1つの態様においては、式(I)の化合物は同位体標識されていないか、又は、それらは1若しくは2以上のデュ−テ
リウム原子によってのみ標識されている。副態様においては、式Iの化合物は全く同位体標識されていない。同位体標識された式Iの化合物は、適切な試薬又は出発物質の適宜な同位体種を用いることを除いては、下記の方法と同様に製造してもよい。
【0082】
式(I)、(I
ST1)又は(I
ST2)の化合物に対する本明細書におけるいかなる言及も、適切かつ好都合なように、そのような化合物の塩(そして特に薬学的に許容される塩)をも指すものと理解されるべきである。式(I)の化合物について示した好適性は、当然のことながら、式(I
ST1)の化合物及び式(I
ST2)の化合物、並びに式(I)の、式(I
ST1)の又は式(I
ST2)の化合物の塩及び薬学的に許容される塩に準用される。本発明に従う、医薬としてのこれらの化合物、これらの化合物を有効成分として含む医薬組成物又は疾患の治療のための医薬の製造のためのこれらの化合物の使用においても同様に扱われる。
【0083】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」(あるいは「付近」)という用語は、本出願において、X−10%XからX+10%Xの間、好ましくはX−5%XからX+5%Xの間を表す。温度の特定の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」(あるいは「付近」)という用語は、この出願において、Y−10℃からY+10℃の間、好ましくはY−5℃からY+5℃の間を表す。さらに、本明細書で使用される「室温」(rt)という用語は、約25℃の温度を表す。
【0084】
数値の範囲を記述するために「間」という単語が使用される場合は常に、示された範囲の末端の点は明示的にその範囲に含まれることが理解されるべきである。これは、例えば、温度範囲が40℃と80℃の間であると記述される場合、末端の点である40℃と80℃はその範囲に含まれることを意味し、あるいは、可変数が1と4の間の整数であると定義される場合、可変数は整数の1、2、3又は4であることを意味する。
【0085】
前述したように、式Iの化合物は、CRTH2受容体のPGD
2活性化を調節する。そのような化合物の生物学的作用は、様々なインビトロ、エクスビボ及びインビボでのアッセイにて試験してもよい。式Iの化合物のCRTH2受容体に結合する能力は、文献(各々、Arimura A.ら、J.Pharmacol.Exp.Ther.2001、298(2)、411−419;及びSawyer N.ら、Br.J.Pharmacol、2002、137、1163−1172)に記載されているものと同様の方法、及び以下の実験部分に記載されているアッセイにより測定してもよい。
【0086】
本発明のさらなる側面は、式(I)の化合物の製造方法である。本発明の式(I)に従う化合物は、下記のスキ−ム中に概略した反応シ−クェンスに従って製造することができ、ここでR
1、R
2、R
3及びR
4は、式(I)に対して定義した通りである。使用される他の略語は、実験セクション中に定義する。いくつかの状況においては、包括的な基R
1、R
2、R
3及びR
4は、下記のスキ−ムに図示した構成と適合しないかもしれず、そのため、保護基(PG)の使用が必要となる。例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオ又はカルボキシ基等の反応性官能基は、最終生成物中に所望される場合、これらを保護して望ましくない反応への関与を回避する必要があるかもしれない。保護基の使用は、当該技術分野において周知である。それらの保護基は、必要に応じて、定位置に存在すると想定される。
【0087】
概して、すべての化学的変換は、文献に記載され、又は下記の手順に記載したような、よく知られた標準的方法論に従って行うことができる。得られた化合物は、それ自体知られた方法により、その薬学的に許容される塩に変換してもよい。
【0088】
式(I)の化合物は、各(E)−エチル 3−(1−(2−(tert−ブトキシ)−
2−オキソエチル)−1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体(4)から製造してもよい。化合物(4)は、Cs
2CO
3等の塩基の存在下、DMF等の非プロトン性溶媒中で、対応する(E)−エチル 3−(1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体(3)をtert−ブチルブロモアセテ−トと反応させることにより得られる。(E)−エチル 3−(1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体(3)は、DCM等の非プロトン性溶媒中で、カルベトキシメチレントリフェニルホスホランと反応させることにより、市販の又は周知の1H−インド−ル−2−カルバルデヒド誘導体(1)から、Wittig反応を介して、又は、AcOHとジオキサンの混合物中で、Pd(OAc)
2等の触媒及び過安息香酸tert−ブチル等の酸化剤の存在下、アクリル酸エチルと反応させることにより、市販の又は周知のインド−ル誘導体(2)から、Heck反応を介して、製造してもよい(Gaunt M.J.ら、Angewandte Chemie、2005、44、3125−3129)。
【0089】
得られた(E)−エチル 3−(1−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体(4)を、EA等の非プロトン性溶媒中、Pd−C10%又はPtO
2等の触媒上で水素化し、次いでTHF等の非プロトン性溶媒中で、KOtBuと反応させることにより、対応するtert−ブチル 7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−6−カルボキシレ−ト誘導体(5)が得られる。トルエン等の非プロトン性溶媒中で、シリカゲルとの反応により脱カルボキシル化し、次いで、まず、NaBH(OAc)
3等の還元剤の存在下、DCM等の非プロトン性溶媒中、ベンジルアミンを用いて、2番目に、NaBH
4等の還元剤の存在下、MeOH等のプロトン性溶媒中、(R
3の前駆体としての)適宜なアルデヒドを用いて還元的アミノ化を行うことにより、対応するN−ベンジル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−アミン誘導体(6)が得られる。DCM等の非プロトン性溶媒中、塩化オキサリルを用いてFriedel−Craftアシル化を行い、次いでMeOHでエステル化し、さらにTFAの存在下、トリエチルシランで還元することにより、対応するメチル 2−(7−(ベンジルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体(7)が得られる。EtOH等のプロトン性溶媒中、Pd−C10%等の触媒上で水素化することにより脱ベンジル化するか、又はDCM等の非プロトン性溶媒中、1−クロロエチル クロロギ酸エステル及びMeOHと反応させることにより、各N−置換メチル 2−(7−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体(8)が得られる。K
2CO
3等の塩基の存在下、DMA等の非プロトン性溶媒中で、R
4−Cl等の適宜なヘテロアリ−ルハライドと反応させ、次いでNaOH等の塩基でけん化することにより、式(I)の化合物が得られる(方法A)。
【0091】
R
3が水素を表す式(I)の化合物は、各tert−ブチル 7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−6−カルボキシレ−ト誘導体(5)から製造してもよい。トルエン等の非プロトン性溶媒中で、シリカゲルとの反応により脱カルボキシル化することにより、対応する8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]イン
ド−ル−7(6H)−オン誘導体(9)が得られる。NaBH
3CN等の還元剤の存在下、AcOHとEtOHの混合物中で、酢酸アンモニウムを用いて還元的アミノ化を行い、次いでBoc保護することにより、対応するtert−ブチル (6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−イル)カ−バメ−ト誘導体(10)が生成する。DCM等の非プロトン性溶媒中、塩化オキサリルとの反応によりFriedel−Craftアシル化を行い、次いでMeOHでエステル化し、さらにTFAの存在下、トリエチルシランで還元することにより、対応するメチル 2−(7−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト(11)が得られる。K
2CO
3等の塩基の存在下、DMA等の非プロトン性溶媒中で、R
4−Cl等の適宜なヘテロアリ−ルハライドと反応させ、次いでNaOH等の塩基でけん化することにより、式(I)の化合物が得られる。
【0093】
1H−インド−ル−2−カルバルデヒド誘導体(1)は、市販の又は周知のエチル 1H−インド−ル−2−カルボキシレ−ト誘導体(12)を、THF等の非プロトン性溶媒中で、LAH等の還元剤で還元して、対応する(1H−インド−ル−2−イル)メタノ−ル誘導体(13)を得ることにより製造してもよい。DCM等の非プロトン性溶媒中で、活性化二酸化マグネシウム等の酸化剤で酸化することにより、所望の1H−インド−ル−2−カルバルデヒド誘導体(1)が得られる。
【0095】
式(I)の化合物は、各8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7(6H)−オン誘導体(9)から製造してもよい。NaBH
3CN等の還元剤の存在下、AcOHとEtOHの混合物中で、酢酸アンモニウムを用いて還元的アミノ化を行うことにより、対応する6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−アミン誘導体(14)が生成する。K
2CO
3等の塩基の存在下、DMA等の非プロトン性溶媒中で、R
4−Cl等の適宜なヘテロアリ−ルハライドと反応させ、次いでNaH等の強塩基の存在下、DMA等の非プロトン性溶媒中で、各R
3−X(X=I、Br、OTf)を用いてアルキル化することにより、所望の7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル誘導体(15)が得られる。DCM等の非プロトン性溶媒中、塩化オキサリルとの反応によりFriedel−Craftアシル化を行い、次いでMeOHでエステル化し、TFAの存在下、トリエチルシランで還元し、最後にNaOH等の塩基でけん化することにより、式(I)の化合物が得られる(方法B)。
【0097】
式(I)の化合物又は構造6〜8、10又は15の中間体がエナンチオマ−の混合物の形態で得られる場合には常に、エナンチオマ−は、当業者に知られた方法、例えばジアステレオマ−塩の形成及び分離、又はRegis Whelk−O1(R,R)(10μm)カラム、Daicel ChiralCel OD−H(5〜10μm)カラム又はD
aicel ChiralPak IA(10μm)又はAD−H(5μm)カラム等のキラル固定相上のHPLC、を用いて分離することができる。キラルHPLCの典型的な条件は、0.8から150mL/分の流速における、溶出液A(EtOH。TEA及び/又はジエチルアミン等のアミンの存在下又は非存在下で)及び溶出液B(ヘキサン)の無勾配混合物である。
【0098】
実験の部
(本明細書で使用する)略語
Ac アセチル
AcOH 酢酸
aq. 水性
APC アロフィコシアニン
Bdg 結合
Boc tert−ブトキシカルボニル
BSA ウシ血清アルブミン
DCM ジクロロメタン
DEA ジエチルアミン
DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
DMA ジメチルアセタミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dpm 分当たりの壊変数
EA 酢酸エチル
EDTA エチレンジアミン四酢酸
Eq. 当量
ESI−MS 電子スプレ−イオン化質量分析
Et エチル
EtOH エタノ−ル
FC フラッシュクロマトグラフィ−
h 時間
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸HPLC 高速液体クロマトグラフィ−
HSA ヒト血清アルブミン
iPr イソプロピル
l リットル
LAH 水素化リチウムアルミニウム
LC−MS 液体クロマトグラフィ−−質量分析
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノ−ル
min 分
MS 質量分析
MW マイクロ波
N 溶液の規定度
PBS リン酸緩衝生理食塩水
PEI ポリエチレンイミン
PG 保護基
PGD
2 プロスタグランジンD
2
Ph フェニル
Pr プロピル
rt 室温
s 秒
sat. 飽和
tBu tert−ブチル
TEA トリエチルアミン
Tf トリフルオロメタンスルホニル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
t
R 保持時間
トリス トリス−(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝液
Vol 体積
化学
一般的事項
全ての溶媒及び試薬は、特に断らない限り、商業的供給源から得られたままで使用される。
【0099】
温度は、摂氏温度(℃)で示す。特に断らない限り、反応は、室温(rt)で行われる。
【0100】
混合物において、溶媒若しくは溶出液又は液体形態の試薬混合物の割合の関係は、特に断らない限り、体積関係で提供される(v/v)。
【0101】
以下の実施例で使用される分析HPLC条件:
HPLC/MS分析は、Dionex P580バイナリポンプ、Dionex PDA−100 Photodiode Array Detector及びFinnigan
AQA質量分析計を備えたAgilent 1100システム上で行う(LC−1及びLC−2)。
【0102】
LC保持時間は、下記の溶出条件を用いて得られる:
− LC−1:Waters Atlantis T3カラム(4.6×30mm、5μm)上の分析HPLC;水/0.04%TFA(A)及びMeCN(B)の5%から95%Bの1.5minに渡る直線勾配;流速4.5mL/min、210nmで検出。
【0103】
− LC−2:Zorbax(登録商標) SB−AQカラム(4.6×50mm、3.5μm、Agilent)上の分析HPLC;水/0.04%TFA(A)及びMeCN(B)の5%から95%Bの1.5minに渡る直線勾配;流速4.5mL/min、210nmで検出。
【0104】
分取用HPLC/MS精製は、Gilson215オ−トサンプラ−及びフラクションコレクタ−、Dionex UVD340U DAD検出器、polymerlabs PL−ELS 1000 ELS検出器及びFinnigan AQA MS検出器又はThermo MSQ Plus MS検出器を備えたGilson 333/334バイナリ高圧勾配ポンプシステム上で、Waters Atlantis T3カラム(10μm、30×75mm、)を用いて、MeCN(A)及び水/0.5%ギ酸(B)の5minに渡る直線勾配で行う;流速75ml/min。
【0105】
キラル固定相上の分析用HPLCは、Daicel ChiralPak AD−H(4.6×250mm、5μm)カラム上で行う。キラルHPLCの典型的な条件は、210nmで検出を行う、0.8mL/min.の流速における、50%ヘプタン+0.05%DEA及び50%EtOH+0.05%DEAの無勾配混合物(キラルHPLC−1)
又は210nmで検出を行う、0.8mL/min.の流速における、50%ヘプタン及び50%EtOH+0.1%TFAの無勾配混合物(キラルHPLC−2)である。
【0106】
キラル固定相上の分取用HPLCは、Daicel ChiralPak AD−H(20×250mm、5μm)カラム上で行う。キラルHPLCの典型的な条件は、210nmで検出を行う、16mL/min.の流速における、50%EtOH及び50%ヘキサンの無勾配混合物(キラルHPLC−3)である。
【0107】
A. 7−(ヘテロアリ−ル−アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体の合成(方法A)
A.1. エチル 3−(1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体の合成
一般的手法A(Wittig反応を介して):
【0109】
各1H−インド−ル−2−カルバルデヒド誘導体(12mmol)のDCM(135ml)中の溶液に、カルベトキシメチレントリフェニルホスホラン(12mmol)を添加した。反応混合物をrtにて16h撹拌し、真空濃縮し、残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から3/7へ)により精製して、表題化合物を固体として得た。
【0110】
下記の(E)−エチル 3−(1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0112】
一般的手法B(Heck反応を介して):
【0114】
各インド−ル誘導体(14mmol)、アクリル酸エチル(28mmol)、過安息香酸tert−ブチル(12.6mmol)の、ジオキサン(27ml)とAcOH(9ml)の混合物中の混合物に、Pd(OAc)
2を添加した。反応混合物を70℃にて18h撹拌した。Rtに冷却した後、反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で中和し、EAで希釈し、セライト上でろ過した。有機抽出物を、飽和NaHCO
3溶液、塩水(brine)で再び洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から3/7へ)により精製して、表題化合物を固体として得た。
【0115】
下記の(E)−エチル 3−(1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0117】
A.2 (E)−エチル 3−(1−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体の合成
【0119】
一般的手順:
各(E)−エチル 3−(1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体(26mmol)の乾燥DMF(85ml)中の溶液に、tert−ブチル ブロモアセテ−ト(43mmol)とCs
2CO
3(56mmol)を添加した。反応混合物を60℃にて20h撹拌した。Rtに冷却した後、反応混合物をアセトン(85ml)で希釈し、ろ過した。ろ液を真空濃縮し、残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から2/8へ)により
精製して、表題化合物をオイルとして得た。
【0120】
下記の(E)−エチル 3−(1−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0122】
A.3 tert−ブチル 7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−6−カルボキシレ−ト誘導体の合成
【0124】
一般的手順:
各(E)−エチル 3−(1−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−1H−インド−ル−2−イル)アクリレ−ト誘導体(8.5mmol)、Pd−C10%(300mg)の、EA(28ml)中の懸濁液を、水素雰囲気下、rtにて2h撹拌した。次いで、反応液をセライト上でろ過して、粗製のジエステルを得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。粗製ジエステル(8.5mmol)の乾燥THF(22.5ml)中の冷(−10℃)溶液に、カリウムtert−ブトキシド(8.5mmol)の乾燥THF(112.5ml)中の溶液を滴下した。反応混合物をrtにて10min撹拌し、HCl 1N(12ml)でクェンチし、n−ヘキサンで抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から1/9へ)により精製して、表題化合物をオイルとして得た。
【0125】
下記のtert−ブチル 7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−6−カルボキシレ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。ただし、tert−ブチル 3−クロロ−7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−6−カルボキシレ−トに対しては、Pd−C10%をPtO
2水和物で置き換えた。
【0127】
A.4 8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7(6H)−オン誘導体の合成
【0129】
一般的手順:
各tert−ブチル 7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−6−カルボキシレ−ト誘導体(5.3mmol)とシリカゲル(7g)の、トルエン(70ml)中の混合物を、6h還流撹拌し、rtにて一晩撹拌した。次いで反応混合物をろ過し、固形物をEAで洗浄し、ろ液を真空濃縮して表題化合物を得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0130】
下記の8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7(6H)−オン誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した.
【0132】
A.5 N−ベンジル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−アミン誘導体の合成
【0134】
一般的手順:
各8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7(6H)−オン誘導体(2.7mmol)の乾燥DCM(20ml)中の溶液に、ベンジルアミン(3mmol)及びNaBH(OAc)
3(2.7mmol)を連続的に添加した。得られた反応混合物をrtにて1h撹拌し、次いで飽和NaHCO
3溶液でクェンチした。水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を水、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から3/7へ)により精製して、表題化合物をオイルとして得た。
【0135】
下記のN−ベンジル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−アミン誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0137】
A.6 N−ベンジル−N−アルキル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−アミン誘導体の合成
【0139】
一般的手順:
各N−ベンジル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−アミン誘導体(2mmol)及びホルムアルデヒド(水中36.5%、10mmol)の、乾燥MeOH(20ml)中の冷(0℃)溶液に、NaBH
4(6mmol)を20min.に渡って少しずつ添加した。得られた反応液をrtに温め、一晩撹拌した。次いで反応混合物を水中に注ぎ、EAで抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮して、表題化合物をオイルとして得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0140】
下記のN−ベンジル−N−アルキル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−アミン誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0142】
A.7 メチル 2−(7−(ベンジル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)−2−オキソアセテ−ト誘導体の合成
【0144】
一般的手順:
各N−ベンジル−N−アルキル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]イ
ンド−ル−7−アミン誘導体(2mmol)の乾燥DCM(40ml)中の冷(0℃)溶液に、塩化オキサリル(4mmol)を添加した。0℃にて1h冷却した後、MeOH(3ml)を添加し、反応混合物を0℃にて1h撹拌し、飽和NaHCO
3溶液でクェンチした。水相をDCMで抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮して、表題化合物をオイルとして得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0145】
下記のメチル 2−(7−(ベンジル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)−2−オキソアセテ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0147】
A.8 メチル 2−(7−(ベンジル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体の合成
【0149】
一般的手順:
各メチル 2−(7−(ベンジル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)−2−オキソアセテ−ト(1mmol)のTFA(11ml)中の溶液に、トリエチルシラン(2mmol)を添加した。反応混合物をrtにて2h撹拌し、真空濃縮した。得られた残渣をEA中に溶解し、飽和NaHCO
3溶液、水、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から3/7へ)により精製して、表題化合物を固体として得た。
【0150】
下記のメチル 2−(7−(ベンジル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した.
【0152】
A.9 メチル 2−(7−(アルキルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体の合成
一般的手法A(Pd−C10%上での水素化を介して):
【0154】
各メチル 2−(7−(ベンジル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体(1mmol)及びPd−C10%(60mg)の、MeOH(30ml)中の混合物を、水素雰囲気下で12h撹拌した。反応混合物をセライト上でろ過し、ろ液を真空濃縮して、表題化合物をオイルとして得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0155】
下記のメチル 2−(7−(アルキルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0157】
一般的手法B(1−クロロエチル クロロギ酸エステルとの反応を介して):
【0159】
封止したチュ−ブ内の各メチル 2−(7−(ベンジル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体(1mmol)の乾燥DCM(15ml)中の溶液に、1−クロロエチル クロロギ酸エステル(2mmol)を添加した。反応混合物を80℃にて12h撹拌した。Rtに冷却した後、反応混合物を真空濃縮した。残渣にMeOH(15ml)を添加し、反応混合物を1h還流撹拌し、真空濃縮した。残渣をEA中に溶解し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。水相をEAで抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(DCM/MeOH:10/0から9/1へ)により精製して、表題化合物をオイルとして得た。
【0160】
下記のメチル 2−(7−(アルキルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0162】
A.10 7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体の合成
【0164】
一般的手法:
各メチル 2−(7−(アルキルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体(1mmol)、適宜なR
4−Cl(1mmol)及びK
2CO
3(1.5mmol)の、DMA(20ml)中の混合物を、130℃にて12h撹拌した。Rtに冷却した後、1N NaOH(20ml)を反応混合物に添加した。反応混合物をrtにて2h撹拌し、次いで37%HClをpH1−2になるまで添加した。生成物をprep.HPLCにより直接精製して、最終化合物を得た。
【0165】
実施例の製造
下記の7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0170】
B.1 (S)−2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸及び(R)−2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸の合成
B.1.1 (S)−メチル 2−(3−クロロ−7−(メチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト及び(R)−メチル 2−(3−クロロ−7−(メチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−トの合成
【0172】
封止したチュ−ブ内のメチル 2−(7−(ベンジル(メチル)アミノ)−3−クロロ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト(365mg、0.92mmol)の乾燥DCM(13.4ml)中の溶液に、1−クロロエチル クロロギ酸エステル(0.2ml、1.84mmol)を添加した。反応混合物を80℃にて12h撹拌した。Rtに冷却した後、反応混合物を真空濃縮した。残渣にMeOH(13.4ml)を添加し、反応混合物を1h還流撹拌し、真空濃縮した。残渣をEA中に溶解し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。水相をEAで抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(DCM/MeOH:10/0から9/1へ)により精製して、ラセミ体をオイルとして得た。LC−MS(LC−1):t
R:0.59min./[M+H]
+:306.96。
【0173】
得られた生成物の2つのエナンチオマ−を分取用キラルHPLC(キラルHPLC−3)により分離した:
(S)−メチル 2−(3−クロロ−7−(メチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト(60mg、21%):HPLC(キラルHPLC−1):t
R:8.45min;
(R)−メチル 2−(3−クロロ−7−(メチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト(60mg、21%):HPLC(キラルHPLC−1):t
R:10.23min。
【0174】
B.1.2 (S)−2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸(実施例32)の合成
【0176】
(S)−メチル 2−(3−クロロ−7−(メチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト(60mg、0.19mmol)、2−クロロ−5−フルオロピリミジン(0.0175ml、0.19mmol)及びK
2CO
3(65.5mg、0.47mmol)の、DMA(2ml)中の混合物を、130℃にて2日間撹拌した。Rtに冷却した後、1N NaOH(2.5ml)を反応混合物に添加した。反応混合物をrtにて2h撹拌し、次いで37%HClをpH1−2になるまで添加した。生成物をprep.HPLCにより直接精製して、表題化合物をオイルとして得た。LC−MS(LC−2):t
R:0.91min./[M+H]
+:389.18。HPLC(キラルHPLC−2):t
R:8.6min。
【0177】
B.1.3 (R)−2−(3−クロロ−7−((5−フルオロピリミジン−2−イル)(メチル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸の合成(実施例33)
【0179】
(R)−メチル 2−(3−クロロ−7−(メチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト(60mg、0.19mmol)、2−クロロ−5−フルオロピリミジン(0.0175ml、0.19mmol)及びK
2CO
3(65.5mg、0.47mmol)の、DMA(2ml)中の混合物を、130℃にて2日間撹拌した。Rtに冷却した後、1N NaOH(2.5ml)を反応混合物に添加した。反応混合物をrtにて2h撹拌し、次いで37%HClをpH1−2になるまで添加した。生成物をprep.HPLCにより直接精製して、表題化合物をオイルとして得た。LC−MS(LC−2):t
R:0.91min./[M+H]
+:389.16。HPLC(キラルHPLC−2):t
R:11.25min。
【0180】
C.1 2−(7−(ヘテロアリ−ルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸誘導体(R
3はHを表す。)の合成
C.1.1 tert−ブチル (6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−イル)カ−バメ−ト誘導体の合成
【0182】
一般的手順:
各8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7(6H)−オン誘導体(0.23mmol)のEtOH(5ml)中の溶液に、酢酸アンモニウム(4.6mmol、20eq)及びNaBH
3CN(0.11mmol、0.5eq)を連続的に少しずつ添加した。次いでAcOHを添加し(0.3ml)、反応混合物をrtにて1h30撹拌した。次いで反応混合物を水でクェンチし、1N NaOHでpH9まで塩基性化し、ろ過した。ろ液をDCMで2回抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮して、アミンを得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0183】
この粗製アミン(0.23mmol)の乾燥DCM(2ml)中の溶液に、Boc
2O(0.23mmol)及びDIEA(0.46mmol)を連続的に添加した。反応混合物をrtにて3h撹拌し、DCMで希釈し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。水相をDCMで2回抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から2/8へ)により精製して、表題化合物をオイルとして得た。
【0184】
下記のtert−ブチル (6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−イル)カ−バメ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0186】
C.1.2 メチル 2−(7−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体の合成
【0188】
一般的手順:
各tert−ブチル (6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7−イル)カ−バメ−ト誘導体(1.4mmol)の乾燥DCM(28.5ml)中の冷(0℃)溶液に、塩化オキサリル(2.8mmol)を添加した。0℃にて1h撹拌した後、MeOH(2.3ml)を添加し、反応混合物を0℃にて1h撹拌し、飽和NaHCO
3溶液でクェンチした。水相をDCMで抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮して、ケト−エステルをオイルとして得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0189】
TFA(12.3ml)中の粗製ケト−エステル(1.28mmol)に、トリエチルシラン(2.56mmol)を添加した。反応混合物をrtにて2h撹拌し、真空濃縮した。得られた残渣をEA中に溶解し、飽和NaHCO
3溶液、水、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(EA/n−ヘプタン:0/10から3/7へ)により精製して、表題化合物を固体として得た。
【0190】
下記のメチル 2−(7−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0192】
C.1.3 2−(7−(ヘテロアリ−ルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸誘導体の合成
【0194】
一般的手順:
各メチル 2−(7−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)アセテ−ト誘導体(1mmol)、適宜なR
4−Cl(1mmol)及びK
2CO
3(1.5mmol)の、DMA(20ml)中の混合物を、130℃にて12h撹拌した。Rtに冷却した後、1N NaOH(20ml)を反応混合物に添加した。反応混合物をrtにて2h撹拌し、次いで37%HClをpH1−2になるまで添加した。生成物をprep.HPLCにより直接精製して、最終化合物を得た。
【0195】
実施例の製造
下記の2−(7−(ヘテロアリ−ルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−10−イル)酢酸誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0197】
D.1 7−(ヘテロアリ−ル−アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体の合成(方法B)
D.1.1 7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル誘導体の合成
【0199】
一般的手順:
各8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]インド−ル−7(6H)−オン誘導体(9.1mmol)のEtOH(208ml)中の溶液に、酢酸アンモニウム(182mmol、20eq)及びNaBH
3CN(4.55mmol、0.5eq)を連続的に少しずつ添加した。次いでAcOHを添加し(12ml)、反応混合物をrtにて1h30撹拌した。次いで反応混合物を水でクェンチし、1N NaOHでpH9まで塩基性化し、ろ過した。ろ液をDCMで2回抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮してアミンを得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0200】
粗製アミン(0.77mmol)のDMA(2ml)中の溶液に、適宜なR
4−Cl(0.77mmol、1eq)及びK
2CO
3(1.15mmol、1.5eq)を連続的に添加した。反応混合物を100℃にて3h撹拌した。Rtに冷却した後、混合物をEAで希釈し、飽和NaHCO
3溶液、水、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮した。得られた残渣をFC(n−ヘプタンからn−ヘプタン/EA:8/2へ)により精製して、所望の7−(ヘテロアリ−ル−アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル誘導体を固体として得た。
【0201】
各7−(ヘテロアリ−ル−アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル誘導体(0.045mmol)のDMA(1ml)中の溶液に、NaH(鉱油中50%)(0.09mmol、2eq)を添加した。反応混合物をrtにて5min.撹拌し、次いで適宜なR
3−X(X=I、Br又はOTf)(0.45mmol、10eq)を添加し、反応混合物を50℃にて16h撹拌した。NaH(4eq)及びR
3−X(10eq)をさらに添加し、撹拌を50℃にて1日間続けた。生成物をprep.HPLCにより直接精製して、表題化合物をオイルとして得た。
【0202】
下記の7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0204】
D.1.2 7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体の合成
【0206】
一般的手順:
各7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル誘導体(0.05mmol)のDCM(1ml)中の冷(0℃)溶液に、塩化オキサリル(0.1mmol、2eq)を添加した。0℃にて1h撹拌した後、MeOH(0.08ml)を添加し、反応混合物を0℃にて1h撹拌し、飽和NaHCO
3溶液でクェンチした。水相をDCMで抽出し、合わせた抽出物をMgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮して、ケト−エステルをオイルとして得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0207】
TFA(0.1ml)中の粗製ケト−エステル(0.01mmol)に、トリエチルシラン(0.025mmol、2.5eq)を添加した。反応混合物をrtにて16h撹拌し、真空濃縮した。得られた残渣をEA中に溶解し、飽和NaHCO
3溶液、水、塩水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、ろ過し、真空濃縮して、メチル 7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ルアセテ−ト誘導体をオイルとして得、それをさらに精製することなく次の工程のために使用した。
【0208】
粗製のメチル 7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ルアセテ−ト誘導体(0.01mmol)の、MeCN(0.5ml)/DMF(0.1ml)混合物中の溶液に、1N NaOH(1ml)を添加した。反応混合物をrtにて3h撹拌し、37%HCl(0.02ml)で酸性化し、prep−HPLCで精製して、最終化合物を固体として得た。
【0209】
下記の7−(ヘテロアリ−ル(アルキル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インド−ル酢酸誘導体を、上記の一般的手法に従って合成した。
【0211】
生物学的アッセイ:
hCRTH2受容体膜の調製及び放射性リガンド置換アッセイ:
まず、組み換えHEK293−hCRTH
2細胞を、ラバ−・ポリスマンを用いて、培養プレ−トから、5mlバッファ−A/プレ−ト(バッファ−A:5mM トリス、1mM MgCl
2−6H
2O pH=7.4)中に剥がした。次いで細胞を遠心分離管内に移し、400gにて5分間遠心した。細胞のペレットを同じバッファ−中に再懸濁し、そして遠心分離管を−80℃で凍結した。細胞を融かし、そしてPolytronホモジナイザ−を用いたホモジナイゼ−ション(30秒)により、膜画分を生成した。次いで、その膜画分を3000gで20分間遠心し、そしてバッファ−C中に再懸濁した(バッファ−C:75mM トリス、25mM MgCl
2、250mM サッカロ−ス、pH7.4)。膜画分を小分けして−20℃にて保存した。
【0212】
結合試験を、最終試験容積250μlで行った。まず、前もって結合バッファ−(結合バッファ−:50mM トリス−塩基、100mM NaCl、1mM EDTA、0.1%BSA(プロテア−ゼフリ−)、0.01%NaN
3、10mM MnCl
2、pH7.0)で希釈した25μlの試験化合物を、各ウェル内に入れた。75μlの結合バッファ−を添加した後、50μlの放射性リガンド
3H−PGD
2(ANAWA製ART0662、2.5nMにて(220.000dpm/ウェル))を各ウェルに添加した。結
合試験は、100μlのCRTH
2膜画分の添加により開始し、最終濃度を20μg/ウェルとした。非特異的結合については、反応混合物にPGD
2を、最終濃度が10mMとなるように添加した。この試験混合物を室温にて90分間インキュベ−トし、次いで、予め0.5%のポリエチレンイミン(PEI)に3時間浸したGF/Cフィルタ−96−ウェルプレ−トでろ過した。フィルタ−−ウェルを氷冷結合バッファ−で3回洗浄した。次いで40μlのMicroscint−40(Packard)を各ウェルに添加し、そして残った放射活性をTopcount(Packard)で定量した。
【0213】
例示化合物の拮抗活性を表16に示す。
【0218】
放射性リガンド置換試験−ヒト血清アルブミン(HSA):
ヒト血清アルブミン(HSA)存在下での放射性リガンド置換試験を上記の通りに行ったが、下記の変更を行った。結合バッファ−−HSA:結合バッファ−+ヒト血清A1887からのSigma Albumin0.5%(0.1%BSAの代わりに)。前もって結合バッファ−−HSAで希釈した25μlの試験化合物を、各ウェル内に入れた。75μlの結合バッファ−−HSAを添加した後、50μlの
3H−PGD
2(ANAWA製ART0662、2.5nMにて(220.000dpm/ウェル))を、各ウェルに添加した。それ以外のプロトコルは上記したものと同一であった。
【0219】
例示化合物の拮抗活性を表17に示す。
【0223】
細胞内カルシウム動員試験(FLIPR):
発現ベクタ−pcDNA5(Invitrogen)の単一挿入からのサイトメガロウイルスプロモ−タ−の制御下で、hCRTH2受容体を安定的に発現している細胞(HEK−293)を、標準的な哺乳動物細胞培養条件下(37℃、5%CO2の加湿雰囲気中)、10%ウシ胎仔血清(Bioconcept、Switzerland)を添加したDMEM(低ブドウ糖、Gibco)培地中で、コンフルエンシ−まで増殖させる。解離バッファ−(PBS中0.02%EDTA、Gibco)を用いて細胞を培養皿から1分間剥がし、試験バッファ−(当量のHank’s BSS(HBSS、Bioconcept)及びDMEM(低ブドウ糖、フェノ−ルレッドなし、Gibco))中、200gでrtにて5分間の遠心分離により収集する。1μM Fluo−4及び0.04% Pluronic F−127(両方ともMolecular Probe)並びに20m
M HEPES(Gibco)の存在下、試験バッファ−中で45分間インキュベ−ション(37℃及び5%CO
2)した後、細胞を試験バッファ−で洗浄し、試験バッファ−中に再懸濁し、次いで384−ウェルFLIPRアッセイプレ−ト(Greiner)上に、各ウェルに66μl、50,000細胞を播種し、遠心分離により沈降させる。
【0224】
試験化合物のストック溶液をDMSO中で濃度10mMとし、阻害用量応答曲線に必要な濃度に、試験バッファ−で段階希釈する。プロスタグランジンD
2(Biomol、PlymouthMeeting、PA)を作動薬として用いる。
【0225】
FLIPRテトラ装置(Molecular Devices)を製造業者の標準的な取扱説明書に従って操作し、DMSO中に10mMで溶解し、実験に先立ち試験バッファ−中で希釈して所望の最終濃度を得た4μlの試験化合物を加える。次いで0.8%ウシ血清アルブミン(脂肪酸含有量<0.02%、Sigma)を添加した試験バッファ−中の80nMプロスタグランジンD
2(Biomol、Plymouth Meeting、PA)10μlを加えて、各々、最終濃度10nM及び0.1%を得る。試験化合物の添加前及び添加後の蛍光の変化をλex=488nm及びλem=540nmにてモニタ−する。プロスタグランジンD
2添加後の基準レベルを超える発光ピ−ク値を、ベ−スライン減算後にエクスポ−トする。ベ−スライン値(プロスタグランジンD
2添加せず)の減算後、値を高レベルコントロ−ル(化合物添加せず。)に正規化する。プログラムXLlfit3.0(IDBS)を使用して、デ−タを方程式(A+((B−A)/(1+((C/x)^D))))の単サイト用量応答曲線へ適合させ、IC
50値を計算する。