(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
クレジットカード決済のためのサーバコンピュータにより実行される方法であって、前記サーバコンピュータは、クライアントコンピュータおよび銀行システムに接続され、ならびに、
会員ごとのクレジットカード決済に対する請求データと、
前記会員ごとに定義された確認通知間隔および振替日間隔を含む会員データと、
直近確認通知日を含む確認通知データと
を記憶したデータ記憶部を備え、
前記データ記憶部から、延滞金が発生していることを示す請求データを取得するステップと、
前記データ記憶部から、前記取得した請求データと関連付けられた会員データを取得するステップと、
前記データ記憶部から、前記取得した請求データに対応する確認通知データを取得するステップと、
前記取得した会員データに含まれる確認通知間隔、および前記取得した確認通知データに含まれる直近確認通知日に基づいて、確認通知実行日を決定するステップと、
前記決定した確認通知実行日に、前記取得した請求データに基づいて、延滞金額および再口座振替予定日を設定した再口座振替確認通知データを、前記クライアントコンピュータに送信するステップであって、再口座振替予定日は、前記取得した会員データに含まれる振替日間隔、および前記決定した確認通知実行日に基づいて決定される、ステップと、
前記クライアントコンピュータから、前記再口座振替確認通知データに対する応答を受信するステップと、
前記受信した応答に応じて、前記延滞金額および前記再口座振替予定日に基づいて、再口座振替に対する口座振替データを作成するステップと、
前記作成した口座振替データを、前記銀行システムに送信するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、引き落とし不能に対する延滞金は、日単位で加算されることになるので、会員からすると、1日でも早く延滞金を支払いたいと考えることが予想される。
【0008】
従来の仕組みでは、延滞金が発生すると、クレジットカード会社から、再引き落とし案内の書面(再引き落とし額および再引き落とし日などを記載)を会員に送付され、再引き落とし日に延滞金が引き落とされる。この仕組みは、例えば、再引き落とし日よりも前に会員が延滞金額の支払いを準備することができる場合であっても、再引き落とし日までの期間の日数分、延滞金が加算されることになる。この仕組みは、1日でも早く延滞金を支払いたいと考える会員の要望に応えたものではない。また、クレジットカード会社は、再引き落とし案内の書面を送付する必要があるので、それに対する人的コスト等が発生することにもなる。
【0009】
会員が、延滞金額の支払いを準備することができた時点で、延滞金額を、クレジットカード会社の銀行口座に振り込む(口座振込)ことによって、即時に延滞金を支払うことが可能になる。しかし、この方法では、会員が口座振込に対する手数料を負担することになり、会員にとっては不利益となる。
【0010】
延滞金が発生した翌日から毎日、クレジットカード会社から会員に対し、口座振替を行うことで、即時に延滞金を支払うことが可能になる。しかし、この方法では、1回の引き落としに対して、複数回の口座振替依頼を金融機関に行うことになり、クレジットカード会社に不要な手数料を負担させ(例えば、延滞金が発生した翌日から毎日、会員口座から口座振替を行い、10日目に引き落としがされた場合(最初の9日分はすべて引き落とし不能))、クレジットカード会社にとっては不利益となる。
【0011】
非特許文献1では、リアルタイム口座振替サービスが開示されている。このサービスでは、収納企業において利用者との決済内容確定した時点で、決済電文(要求電文)が生成されて、利用者口座から資金が引き落としされる。この仕組みは、決済内容が完了した時点で、即時の口座振替が可能となるが、上述した延滞金の支払いに対する問題を解決するものではない。
【0012】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、クレジットカード決済に対する延滞金を即時に支払うことが可能な即時口座振替システムおよび即時口座振替方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第1の態様は、クレジットカード決済のためのサーバコンピュータにより実行される方法であって、前記サーバコンピュータは、クライアントコンピュータおよび銀行システムに接続され、および、会員ごとのクレジットカード決済に対する請求データを記憶したデータ記憶部を備え、前記データ記憶部から、延滞金が発生していることを示す請求データを取得するステップと、前記取得した請求データに含まれる延滞金額を、前記クライアントコンピュータに送信するステップと、前記クライアントコンピュータから、前記送信された延滞金額および入力された振替予定日を含む再口座振替依頼データを受信するステップと、前記受信した再口座振替依頼データに基づいて、口座振替データを作成するステップと、前記作成した口座振替データを、前記銀行システムに送信するステップとを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第2の態様は、クレジットカード決済のためのサーバコンピュータにより実行される方法であって、前記サーバコンピュータは、クライアントコンピュータおよび銀行システムに接続され、および、会員ごとのクレジットカード決済に対する請求データを記憶したデータ記憶部を備え、前記データ記憶部から、延滞金が発生していることを示す請求データを取得するステップと、前記取得した請求データに基づいて、延滞金額および再口座振替予定日を設定した再口座振替確認通知データを、前記クライアントコンピュータに送信するステップと、前記クライアントコンピュータから、前記再口座振替確認通知データに対する応答を受信するステップと、前記延滞金額および前記再口座振替予定日に基づいて、再口座振替に対する口座振替データを作成するステップと、前記作成した口座振替データを、前記銀行システムに送信するステップとを備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第3の態様は、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第2の態様において、前記データ記憶部は、前記再口座振替確認通知データの送信間隔をさらに記憶しており、前記再口座振替確認通知データは、前記送信間隔で送信されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第4の態様は、クレジットカード決済のためのクライアントコンピュータおよび銀行システムに接続されたコンピュータシステムであって、会員ごとのクレジットカード決済に対する請求データを記憶したデータ記憶部と、前記データ記憶部から、延滞金が発生していることを示す請求データを取得する手段と、前記取得した請求データに含まれる延滞金額を、前記クライアントコンピュータに送信する手段と、前記クライアントコンピュータから、前記送信された延滞金額および入力された振替予定日を含む再口座振替依頼データを受信する手段と、前記受信した再口座振替依頼データに基づいて、口座振替データを作成する手段と、前記作成した口座振替データを、前記銀行システムに送信する手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第5の態様は、クレジットカード決済のためのクライアントコンピュータおよび銀行システムに接続されたコンピュータシステムであって、会員ごとのクレジットカード決済に対する請求データを記憶したデータ記憶部と、前記データ記憶部から、延滞金が発生していることを示す請求データを取得する手段と、前記取得した請求データに基づいて、延滞金額および再口座振替予定日を設定した再口座振替確認通知データを、前記クライアントコンピュータに送信する手段と、前記クライアントコンピュータから、前記再口座振替確認通知データに対する応答を受信する手段と、前記延滞金額および前記再口座振替予定日に基づいて、再口座振替に対する口座振替データを作成する手段と、前記作成した口座振替データを、前記銀行システムに送信する手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第6の態様は、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第5の態様において、前記データ記憶部は、前記再口座振替確認通知データの送信間隔をさらに記憶しており、前記再口座振替確認通知データは、前記送信間隔で送信されることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第7の態様は、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第1乃至第3の態様のいずれかにおける方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムである。
【0020】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第8の態様は、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第7の態様におけるプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体である。
【0021】
また、本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第9の態様は、プロセッサとメモリを備えたコンピュータであって、メモリは前記プロセッサに本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の第1乃至第3の態様のいずれかにおける方法を実行させるプログラムを記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法によれば、会員およびクレジットカード会社が負担する手数料を最小限としつつ、会員が延滞金を即時に支払うことが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に係る即時口座振替システムを詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る即時口座振替システムを実現するコンピュータシステム全体の構成の例を示している。
【0026】
本実施形態に係る即時口座振替システムは、即時口座振替サーバ101、クライアントコンピュータ103、およびPOS(Point of sale)端末104を備えている。即時口座振替サーバ101は、専用線、または、インターネットなどの公衆回線などを含むネットワーク102を介して、クライアントコンピュータ103およびPOS端末104と接続されている。また、即時口座振替サーバ101は、専用線、または、インターネットなどの公衆回線などを含むネットワーク105を介して、銀行システム106に接続されている。なお、ネットワーク102および105は、同一のネットワークであってもよく、または、異なるネットワークであってもよい。
【0027】
即時口座振替サーバ101は、本実施形態の即時口座振替システムに係るサービス(以下、「即時口座振替サービス」)を提供する主要なコンピューティングデバイスである。即時口座振替サーバ101は、クライアントコンピュータ103に再口座振替確認データを送信し、および、銀行システム106に口座振替データを送信するなどの処理を実行する。なお、即時口座振替サーバ101は、単一のコンピューティングデバイス、または、複数のコンピューティングデバイスで実装されてもよい。
【0028】
クライアントコンピュータ103は、本実施形態に係る即時口座振替サービスを受ける会員が利用するコンピュータ端末である。クライアントコンピュータ103は、再口座振替依頼データを送信し、および、即時口座振替サーバ101によって送信された再口座振替確認データを受信するなどの処理を実行する。
【0029】
POS端末104は、本実施形態に係る即時口座振替サービスを提供する事業者(以下、「事業者」と提携している加盟店に設置され、クレジットカード決済データを即時口座振替サーバ101に送信するなどの処理を実行する、通信機能を備えているキャッシュレジスタ機器である。クレジットカード決済データの詳細は後述する。
【0030】
銀行システム106は、本実施形態に係る即時口座振替サービスにおいて利用される銀行口座を管理する金融機関が提供する、銀行の勘定系システムである。金融機関が提供する勘定系システムは、当業者において公知であることから、本明細書において詳細な説明は省略する。
【0031】
上述したクライアントコンピュータ103およびPOS端末104は、例えば、通信機能を備えているパーソナルコンピュータ、ワークステーション、PDAなどの情報端末機器であってもよい。コンピューティングデバイスおよび情報端末機器は、中央処理装置(CPU)、メモリ、記憶装置などを備えるコンピューティングデバイスであって、メモリまたは記憶装置に格納されたコンピュータプログラムをCPUが処理することによって統括的に制御され、本実施形態に係る処理を実行し、その機能を実現することができる。なお、上述したシステム構成は、例示のためのものであり、本実施形態を実行することができるシステム構成を限定するものではない。
【0032】
次に、
図2を参照して、本発明の一実施形態に係る即時口座振替システムを実現する各コンピューティングデバイスの詳細な例を説明する。
【0033】
即時口座振替サーバ101は、通信部110、制御部120、主記憶部130、および補助記憶部140を備えており、それらの各要素がシステムバスを介して結合されている。
【0034】
通信部110は、ネットワーク102および105を介してそれぞれ接続されたクライアントコンピュータ103、POS端末104、および銀行システム106との間で、データを送受信する。
【0035】
制御部120は、中央処理装置(CPU)とも呼ばれ、上記各構成要素の制御やデータの演算を実行する。また、制御部120は、補助記憶部140に格納されている各種プログラムを主記憶部130に読み出して、本実施形態に係る即時口座振替サービスの各種処理を実行する。
【0036】
主記憶部130は、メインメモリとも呼ばれ、即時口座振替サーバ101が受信した入力データ、コンピュータ実行可能な命令、および当該命令による演算処理後のデータなどを記憶する。
【0037】
補助記憶部140は、ハードディスク(HDD)などに代表される記憶装置であり、クレジットカード決済データテーブル400などのデータテーブルを記憶したデータベース141を格納している。また、補助記憶部140は、制御部120に、本実施形態に係る即時口座振替サービスの各種処理を実行させるためのプログラム(図示せず)を格納している。
【0038】
クライアントコンピュータ103は、通信部210、制御部220、主記憶部230、補助記憶部240、および表示部250を備えており、それらの各要素がシステムバスを介して結合されている。
【0039】
通信部210は、ネットワーク102を介して接続された即時口座振替サーバ101との間で、データを送受信する。
【0040】
制御部220は、中央処理装置であり、上記各構成要素の制御やデータの演算を行う。
【0041】
主記憶部230は、メインメモリとも呼ばれ、キーボード(図示せず)などの入力手段によって入力されたデータなどを記憶している。
【0042】
補助記憶部240は、ハードディスクなどの記憶装置であり、再口座振替依頼データ入力画面表示アプリケーションおよび再口座振替確認画面表示アプリケーションなどのプログラム(図示せず)を格納している。再口座振替依頼データ入力画面および再口座振替確認画面の詳細は後述する。
【0043】
表示部250は、制御部220は、補助記憶部240に格納された再口座振替依頼データ入力画面表示アプリケーションプログラムおよび再口座振替確認画面表示アプリケーションプログラムを実行することによって、再口座振替依頼データ入力画面および再口座振替確認画面をそれぞれ表示するディスプレイである。
【0044】
POS端末104は、通信部310、制御部320、主記憶部330、補助記憶部340、およびI/Oインタフェース350を備えており、それらの各要素がシステムバスを介して結合されている。POS端末104はまた、I/Oインタフェース350を介して接続されたリーダ360を備えている。
【0045】
通信部310は、ネットワーク102を介して接続された即時口座振替サーバ101との間で、データを送受信する。
【0046】
制御部320は、中央処理装置であり、上記各構成要素の制御やデータの演算を行う。
【0047】
主記憶部330は、メインメモリとも呼ばれ、リーダ360が読み取ったデータ、コンピュータ実行可能な命令および当該命令による演算処理後のデータなどを記憶している。
【0048】
補助記憶部340は、ハードディスクなどの記憶装置であり、クレジットカード読み取りアプリケーションなどのプログラム(図示せず)を格納している。
【0049】
I/Oインタフェース350は、USBなどの方式によって、リーダ360などの周辺機器を接続するインタフェースであり、それらの周辺機器とデータを送受信する。
【0050】
リーダ360は、会員が有するクレジットカードを読み取って、会員識別番号を制御部320に送信するなどの処理を実行する。
【0051】
<決済額請求処理>
次に、
図3のフローチャートを参照して、本発明の一実施形態に係る即時口座振替システムが実行する決済額請求処理の例を説明する。決済額請求処理は、本発明に係る即時口座振替処理の前提となる。本実施形態では、会員A(会員識別番号「0000000001」)は、事業者と提携している加盟店Aにおいて、クレジットカードを利用した決済を行い、即時口座振替システムにおいて、所定のタイミングで(例えば、月次で)、決済額に対する請求処理が実行される。
【0052】
会員がクレジットカード決済を行うと、加盟店Aに設置されたPOS端末104のリーダ360がクレジットカードを読み取る。また、POS端末104の入力装置(図示せず)から、会員のクレジットカード利用に対する決済額等が入力される。そして、POS端末104の制御部320は、クレジットカード決済に対するクレジットカード決済データを作成し、通信部310がクレジットカード決済データを即時口座振替サーバ101に送信する(ステップS301)。クレジットカード決済データは、少なくとも、会員識別番号、決済額(複数の商品・サービスを購入・利用した場合は、その合計額)、および加盟店識別番号を含んでいる。
【0053】
即時口座振替サーバ101の通信部110は、POS端末104から送信されたクレジットカード決済データを受信すると、制御部120は、受信したクレジットカード決済データに基づいて、クレジットカード決済データテーブル400にレコードを追加する(ステップS302)。
【0054】
図4を参照して、クレジットカード決済データテーブル400を説明する。クレジットカード決済データテーブル400は、補助記憶部140のデータベース141に記憶されたデータベーステーブルである。
【0055】
クレジットカード決済データテーブル400は、項目「会員識別番号」、「決済日」、「加盟店識別番号」、「決済額」、および「請求済みフラグ」を備えている。
【0056】
項目「会員識別番号」、「クレジットカード決済額」、および「加盟店識別番号」には、ステップS302で受信したクレジットカード決済データに含まれるそれぞれのデータが設定される。項目「決済日」は、即時口座振替サーバ101において、クレジットカード決済データを受信した日を設定してもよく、または、POS端末104において、クレジットカードを使用した日を設定して、クレジットカード決済データに含めてもよい。項目「請求済みフラグ」は、「0:未請求」、「1:請求済み」などの値が設定される。レコードを新規に追加する場合は、項目「請求済みフラグ」に「0:未請求」が設定される。
【0057】
上記ステップS301およびステップS302の処理において、会員のクレジットカード決済データが、クレジットカード決済データテーブル400において累積される。
【0058】
図4の説明に戻ると、事業者が定めているクレジットカード決済の支払い日に(例えば、毎月の所定の日)、即時口座振替サーバ101の制御部120は、クレジットカード決済データテーブル400から、項目「請求済みフラグ」の「0:未請求」のレコードを取得する(ステップS303)。
【0059】
次に、制御部120は、ステップS303で取得したクレジットカード決済データレコードを、会員別(すなわち、項目「会員識別番号」別に)に項目「決済額」の値を合算して、請求額として算出する(ステップS304)。
【0060】
次に、制御部120は、ステップS303で取得したクレジットカード決済データレコードに含まれる項目「会員識別番号」に基づいて、会員データテーブル500から該当のレコードを取得する(ステップS305)。
【0061】
図5を参照して、会員データテーブル500を説明する。会員データテーブル500は、補助記憶部140のデータベース141に記憶されたデータベーステーブルである。
【0062】
会員データテーブル500は、項目「会員識別番号」、「会員氏名」、「口座情報」、「確認通知間隔」、「振替日間隔」、および「メールアドレス」を備えている。これらの項目に、所定の値が設定されている。
【0063】
項目「口座情報」は、クレジットカード決済の支払いにおいて、決済額の引き落としがされる口座情報である。項目「確認通知間隔」は、後述する再口座振替の確認通知を行う間隔を示しており、例えば、「1:毎日」、「2:隔日」、「3:3日毎」、「4:一週間毎」などの値が設定されてもよい。項目「振替日間隔」は、後述する再口座振替の確認通知を実行した日から起算して、振替予定日が設定される間隔を示しており、例えば、「1:翌日」、「2:翌々日」、「3:一週間後」などが設定されてもよい。
【0064】
図4の説明に戻ると、即時口座振替サーバ101の制御部120は、ステップS304で算出した請求額、およびステップS305で取得した会員データレコードの各項目を含む、口座振替データを作成し、銀行システム106に送信する(ステップS306)。口座振替データとは、会員の口座情報から設定された請求額の引き落としを行うために、金融機関に依頼するための、全金融機関共通のフォーマットを有するデータである。
【0065】
口座振替データは、少なくとも、引き落とし口座情報、入金先口座情報、請求額、および振替予定日を含む。引き落とし口座情報には、ステップS305で取得した会員データレコードに含まれる項目「口座情報」が設定される。入金先口座情報には、事業者が指定する口座情報がステップS306において設定される。請求額には、ステップS304で算出した請求額が設定される。振替予定日には、事業者が指定する日付がステップS306において設定され、または、会員ごとに定められた日付が設定される(この場合は、会員データテーブル500は、毎月の引き落とし日を示す項目「引き落とし日」を含むことになり、ステップS305で取得した会員データレコードから日付が設定される)。
【0066】
次に、制御部120は、クレジットカード決済データテーブル400の項目「請求済みフラグ」に「1:請求済み」の値を設定して、該当のレコードを更新する(ステップS307)。
【0067】
銀行システム106は、ステップS306で送信された口座振替データを受信すると、口座振替データに含まれる引き落とし口座情報から請求額を引き落とし、入金先口座情報に請求額を入金する、すなわち、口座振替処理を実行する(ステップS308)。そして、これらの処理において引き落としが正常にされたか否か(すなわち、引き落とし口座情報で指定された口座に請求額以上の残高が存在するか否か)の口座振替結果通知を即時口座振替サーバ101に送信する。口座振替結果通知は、例えば、少なくとも、引き落とし口座情報、入金先口座情報、請求額、および振替結果(例えば、「1:引き落とし正常」、「2:引き落とし不能」などの値が設定される)を含む。なお、上述した口座振替処理は、従来から金融機関において実行されている処理なので、本明細書における詳細な説明は省略する。
【0068】
即時口座振替サーバ101の通信部110がステップS308で送信された、口座振替結果通知を受信すると、制御部120は、請求データテーブル600にレコードを追加する(ステップS309)。
【0069】
図6を参照して、請求データテーブル600を説明する。請求データテーブル600は、補助記憶部140のデータベース141に記憶されたデータベーステーブルである。
【0070】
請求データテーブル600は、項目「請求識別番号」、「会員識別番号」、「振替日」、「請求額」、「引き落とし口座情報」、「入金先口座情報」および「振替結果」を備えている。
【0071】
項目「振替日」、「請求額」、「引き落とし口座情報」、および「入金先口座情報」には、ステップS306で作成した口座振替データに含まれる、振替予定日、請求額、引き落とし口座情報、および入金先口座情報の値がそれぞれ設定される。項目「請求識別番号」は、例えば、請求データテーブル600にレコードが追加される都度、シーケンシャルな番号が設定される。項目「会員識別番号」には、ステップS305で取得した会員データレコードに含まれる会員識別番号の値が設定される。項目「振替結果」には、ステップS308で送信された口座振替結果通知に含まれる振替結果に対応する値が設定される(例えば、「1:引き落とし正常」、「2:引き落とし不能」)。本実施形態では、ステップS308の口座振替処理において引き落とし不能となり、項目「振替結果」には、「2:引き落とし不能」の値が設定されるものとする。この値が設定されると、該当の請求データレコードに対応するクレジットカード決済において、延滞金が発生することを示すことになる。
【0072】
<第1の実施形態・即時口座振替処理>
次に、
図7のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施形態に係る即時口座振替処理の例を説明する。本実施形態では、会員A(会員識別番号「0000000001」)に対して、上述した決済額請求処理が2014年12月26日に実行され、引き落とし不能になり、延滞金が発生しているものとする。会員Aは、2015年1月5日の時点で延滞金の支払い準備ができており、即時に延滞金に対する口座振替処理を希望している(次回の決済額請求処理、すなわち、延滞金を含むカード決済に対する請求処理が実行されるのは、2015年1月26日であるものとする)。
【0073】
まず、会員Aが有するクライアントコンピュータ103の制御部220は、後述する再口座振替依頼データ入力画面に対する初期画面(図示せず)を表示部250上に表示する。会員Aは、初期画面において会員識別番号を入力する。入力された会員識別は、通信部210によって即時口座振替サーバ101に送信される(ステップS701)。
【0074】
即時口座振替サーバ101の通信部110が、ステップS701で送信された会員識別番号を受信すると、制御部120は、会員識別番号に基づいて、請求データテーブル600から、項目「振替結果」に「2:引き落とし不能」の値が設定されている請求データレコードを取得する(ステップS702)。本実施形態では、
図6で示す、請求識別番号「0001928」のレコードが取得される。請求データレコードは、通信部110によってクライアントコンピュータ103に送信される。なお、ステップS702において、複数の請求データレコードが取得された場合(つまり、複数のクレジットカード利用の決済に対し、それぞれ延滞金が発生している場合)、複数の請求データレコードが送信される。
【0075】
クライアントコンピュータ103の通信部210が、ステップS702で送信された請求データレコードを受信すると、制御部220は、再口座振替依頼データ入力画面を表示部250上に表示する(補助記憶部240に格納された再口座振替依頼データ入力画面表示アプリケーションプログラムを実行することによって)(ステップS703)。
図8を参照して、再口座振替依頼データ入力画面800を説明する。
【0076】
再口座振替依頼データ入力画面800は、会員Aが延滞金の支払いに対する再口座振替を依頼することを示す、再口座振替依頼データを入力するための入力インタフェース画面である。
【0077】
図8に示すように、再口座振替依頼データ入力画面800は、振替予定日入力ボックス801、請求額表示欄802、引き落とし口座情報表示欄803、入金先口座情報表示欄804、および送信ボタン805を備える。
【0078】
振替予定日入力ボックス801は、会員Aが延滞金の再口座振替処理が実行されるのを希望する日付を入力するための入力ボックスであり、ここに入力された日付で再口座振替処理が実行される。請求額表示欄802は、再口座振替処理で請求される請求額、つまり、現在発生している延滞金が表示される。請求額表示欄802、引き落とし口座情報表示欄803、および入金先口座情報表示欄804には、ステップS703で受信した請求データレコードに含まれる項目「請求額」、「引き落とし口座情報」、および「入金先口座情報」の値がそれぞれ設定される。なお、入金先口座情報に変更がある場合は、再口座振替依頼データ入力画面800において、変更後の引き落とし口座情報の入力を受け付けるようにしてもよい。
【0079】
ステップS702において、複数の請求データレコードが送信された場合(つまり、複数のクレジットカード利用の決済に対し、それぞれ延滞金が発生している場合)、再口座振替依頼データ入力画面800において、複数の再口座振替依頼データの入力を受け付けるように構成してもよい。つまり、複数の延滞金に対する複数の再口座振替依頼を受け付ける。この場合、上述した請求額表示欄802、引き落とし口座情報表示欄803、および入金先口座情報表示欄804がそれぞれ再口座振替依頼データ入力画面800上に表示され、それぞれの請求データレコードに対応する値が設定される。振替予定日入力ボックス801においては、それぞれの振替予定日の入力を受け付けるようになる。
【0080】
また、複数の請求データレコードが送信された場合、請求額表示欄802には複数の延滞金額を合算した額を表示し、単一の振替予定日の入力を受け付けるようにしてもよい。つまり、複数の延滞金を合算して、単一の再口座振替依頼を受け付ける。
【0081】
会員Aが送信ボタン805を押下すると、クライアントコンピュータ103の制御部120が再口座振替依頼データを作成し(複数ある場合は、複数の再口座振替依頼データを作成)、通信部210が、作成した再口座振替依頼データを即時口座振替サーバに送信する(ステップS704)。再口座振替依頼データは、少なくとも、口座振替予定日、請求額、引き落とし口座情報、および入金先口座情報を含む。口座振替予定日には、再口座振替依頼データ入力画面800の振替予定日入力ボックス801に入力された日付が設定される。すなわち、再口座振替依頼データ入力画面800の振替予定日入力ボックス801に入力された振替予定日で再口座振替処理が実行される。
【0082】
即時口座振替サーバ101の通信部110が、ステップS704で送信された再口座振替依頼データを受信すると、制御部120は受信した再口座振替依頼データに基づいて、口座振替データを作成し、銀行システム106に送信する(ステップS705)。口座振替データは、
図3で説明したので、ここでの説明は省略する。
【0083】
銀行システム106は、ステップS705で送信された口座振替データを受信すると、口座振替データに含まれる引き落とし口座情報から請求額を引き落とし、入金先口座情報に請求額を入金する、すなわち、口座振替処理を実行する(ステップS706)。そして、これらの処理において引き落としが正常にされたか否か(すなわち、引き落とし口座情報で指定された口座に請求額以上の残高が存在するか否か)の口座振替結果通知を即時口座振替サーバ101に送信する。口座振替結果通知は、例えば、少なくとも、引き落とし口座情報、入金先口座情報、請求額、および振替結果(例えば、「1:引き落とし正常」、「2:引き落とし不能」などの値が設定される)を含む。なお、上述した口座振替処理は、従来から金融機関において実行されている処理なので、本明細書における詳細な説明は省略する。
【0084】
最後に、即時口座振替サーバ101の通信部110がステップS706で送信された、口座振替結果通知を受信すると、制御部120は、項目「振替結果」に「1:引き落とし正常」を設定して(ステップS706において、正常に引き落としが完了した場合)、請求データテーブル600のレコードを更新する(ステップS707)。
【0085】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態に係る即時口座振替システムによれば、クレジットカード会社に対する人的コスト、および、会員の口座振込に対する手数料等を発生させることなく、会員の延滞金に対する再口座振替処理を即時に実行することができる。
【0086】
また、会員が希望する日付を振替予定日として再口座振替処理が実行されるので、会員が希望する日付で即時に延滞金の支払いを行うことができる。
【0087】
さらに、会員からの口座振替依頼に応じて口座振替データが作成されるので、延滞金が発生した翌日から毎日、口座振替を行うことと比較して、クレジットカード会社への不要な口座振替手数料を課すこともない。
【0088】
なお、本実施形態で再口座振替が実行される際の請求額は、延滞金に対する延滞利息は含まれないことを想定している。再口座振替に対する口座振替処理を実行した際に、引き落とし不能となると、利息額が再度変動し得るので、再口座振替が確定した時点(つまり、再口座振替において引き落とし正常となった時点)で、利息額を確定する(最初の口座振替日(引き落とし不能日)から再口座振替日(引き落とし正常日)までの期間に基づいて、延滞金額が算出される)。この場合、延滞利息は、次回の会員への口座振替処理において請求することになる。このように構成することによって、延滞金に対する延滞利息の計算を容易にする。
【0089】
<第2の実施形態・即時口座振替処理>
次に、
図9のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施形態に係る即時口座振替処理の例を説明する。本実施形態においても、会員A(会員識別番号「0000000001」)に対して、上述した決済額請求処理が2014年12月26日に実行され、引き落とし不能になり、延滞金が発生しているものとする。
【0090】
まず、即時口座振替サーバ101の制御部120は、請求データテーブル600から、項目「振替結果」に「2:引き落とし不能」の値が設定されている請求データレコードを取得する(ステップS901)。本実施形態では、
図6で示す、請求識別番号「0001928」のレコードが取得される。
【0091】
次に、制御部120は、ステップS701で取得された請求データレコードに含まれる会員識別番号に基づいて、会員データテーブル500から、会員データレコードを取得する(ステップS902)。本実施形態では、
図5で示す、会員識別番号「0000000001」のレコードが取得される。
【0092】
次に、制御部120は、ステップS701で取得された請求データレコードに含まれる請求識別番号に基づいて、確認通知データテーブル1000から、確認通知データレコードを取得する(ステップS903)。
【0093】
図10を参照して、確認通知データテーブル1000を説明する。確認通知データテーブル1000は、補助記憶部140のデータベース141に記憶されたデータベーステーブルである。
【0094】
確認通知データテーブル1000は、項目「請求識別番号」および「直近確認通知日」を備えている。確認通知データのレコードは、後述する確認通知が実行された際にレコードが追加され、項目「直近確認通知日」には確認通知が実行された日付が設定される。
【0095】
図9の説明に戻ると、本実施形態では、ステップS903においては、確認通知データテーブル1000から請求識別番号「0001928」のレコードが取得されないことになる。このことは、請求識別番号「0001928」で示す請求に対して、確認通知がいまだ実行されていないことを意味する。
【0096】
次に、制御部120は、ステップS902で取得した会員データレコードの項目「確認通知間隔」の値を参照して、確認通知間隔を確認する。本実施形態では、会員識別番号「0000000001」の確認通知間隔は、「1:毎日」が設定されている。そして、制御部120は、ステップS901で取得した請求データレコードの項目「振替日」を参照して、本ステップ実行日(2014年12月27日)が、確認通知を実行するべき日であるか否かを判定する(ステップS904)。本実施形態では、会員識別番号「0000000001」の確認通知間隔は「1:毎日」であり、請求データレコードの項目「振替日」に2014年12月26日が設定されているので、本ステップ実行日は、確認通知を実行する日であると判定される(つまり、直近の口座振替日から、確認通知間隔の値が示す間隔で確認通知が実行される)。
【0097】
なお、ステップS903において確認通知データレコードが取得されている場合は、ステップS904においては、確認通知データレコードの項目「直近確認通知日」に設定された日付に基づいて判定される(つまり、直近確認通知日から、確認通知間隔の値が示す間隔で確認通知が実行される)。
【0098】
ステップS904において、確認通知を実行するべき日であると判定された場合(ステップS904においてYes)、ステップS905に進み、そうでない場合は(ステップS904においてNo)、本フローチャートを終了する。
【0099】
ステップS905においては、制御部120は、ステップS901およびステップS902でそれぞれ取得した請求データレコードおよび会員データレコードのそれぞれに基づいて、確認通知データを作成する。作成した確認通知データは、ステップS902で取得した会員データレコードに含まれる項目「メールアドレス」を宛先とするクライアントコンピュータ103に、通信部110によって送信される。なお、ステップS901において、複数の請求データレコードが取得された場合(つまり、複数のクレジットカード利用の決済に対し、それぞれ延滞金が発生している場合)、複数の請求データレコードに基づいて、複数の確認通知データが作成・送信される。
【0100】
確認通知データは、少なくとも、会員識別番号、会員氏名、請求額、引き落とし口座情報、入金先口座情報、および振替予定日を含む。振替予定日は、ステップS904で確認通知を実行するべきと判定された日(確認通知実行日)から起算して、ステップS902で取得した会員データレコードに含まれる項目「
振替日間隔」が示す値に基づいて算出された日付が設定される(例えば、項目「
振替日間隔」に「1:翌日」が設定されている場合は、確認通知実行日の翌日が振替予定日となる)。
【0101】
ステップS906では、制御部120は、ステップS901で取得した請求データレコードに含まれる項目「請求識別番号」およびステップS904で判定した確認通知実行日を、項目「振替予定日」および「直近確認通知日」をそれぞれ設定した確認通知データレコードを確認通知データテーブル1000に追加する(すでに、同一の請求識別番号を有する確認通知データレコードが存在している場合は、項目「直近確認通知日」に確認通知実行日を設定して、確認通知データテーブル1000を更新する)。
【0102】
次にステップS907では、クライアントコンピュータ103の通信部210が、ステップS905で送信された確認通知データを受信すると、制御部220は、再口座振替確認画面を表示部250に表示する(制御部220が補助記憶部240に格納された再口座振替確認画面表示アプリケーションプログラムを実行することによって)。なお、クライアントコンピュータ103の通信部210が確認通知データを受信すると、表示部250に確認通知データを受信したことを示すインジケーションを表示するようにしてもよい。
【0103】
図11を参照して、再口座振替確認画面1100を説明する。
図11に示すように、再口座振替確認画面1100には、振替予定日、請求額、引き落とし口座情報、および入金先口座情報が表示される。このような状態で、クライアントコンピュータ103の会員が、再口座振替確認画面1100において示される再口座振替を承認する場合は、承認ボタン1101を押下し、承認しない場合は、非承認ボタン1102を押下することになる。
【0104】
なお、再口座振替確認画面1100を介して、振替予定日の入力を受け付けて、入力された振替予定日に基づいて、後述する口座振替データを作成するようにしてもよい。この場合、会員が指定した任意の日付で口座振替が実行されることになる。
【0105】
ステップS907において、複数の確認通知データが送信された場合(つまり、複数のクレジットカード利用の決済に対し、それぞれ延滞金が発生している場合)、再口座振替確認画面1100において、複数の確認通知データを表示するように構成してもよい。つまり、複数の延滞金に対する複数の確認通知に対する承認または非承認を受け付ける。この場合、上述した振替予定日、請求額、引き落とし口座情報、および入金先口座情報がそれぞれ再口座振替確認画面1100上に表示され、それぞれの確認通知データに対応する値が設定される。再口座振替確認画面1100を介して、振替予定日の入力を受け付ける場合は、それぞれの振替予定日の入力を受け付けるようになる。
【0106】
また、複数の確認通知データが送信された場合、再口座振替確認画面1100において、単一の確認通知データを表示するように構成してもよい。つまり、複数の延滞金に対する単一の確認通知に対して、単一の承認または非承認を受け付ける。この場合、再口座振替確認画面1100には、単一の振替予定日、請求額(複数の延滞金を合算した額)、引き落とし口座情報、および入金先口座情報が再口座振替確認画面1100上に表示される。
【0107】
ステップS908では、会員が押下した承認ボタン1101または非承認ボタン1102に基づいて、承認電文が通信部210によって即時口座振替サーバ101に送信される。
【0108】
即時口座振替サーバ101の通信部110が、ステップS908で送信された承認電文を受信すると、制御部120は受信した承認電文に基づいて、再口座振替が承認されたか否かを判定する(ステップS909)。承認された場合は(ステップS909でYes)、ステップS910に遷移し、非承認の場合は(ステップS909でNo)、処理を終了する。
【0109】
次に、即時口座振替サーバ101の制御部120は、ステップS901およびステップS902でそれぞれ取得した請求データレコードおよび会員データレコードのそれぞれに基づいて、口座振替データを作成し、銀行システム106に送信する(ステップS910)。口座振替データは、
図3で説明したので、ここでの説明は省略する。
【0110】
銀行システム106は、ステップS910で送信された口座振替データを受信すると、口座振替データに含まれる引き落とし口座情報から請求額を引き落とし、入金先口座情報に請求額を入金する、すなわち、口座振替処理を実行する(ステップS911)。そして、これらの処理において引き落としが正常にされたか否か(すなわち、引き落とし口座情報で指定された口座に請求額以上の残高が存在するか否か)の口座振替結果通知を即時口座振替サーバ101に送信する。口座振替結果通知は、例えば、少なくとも、引き落とし口座情報、入金先口座情報、請求額、および振替結果(例えば、「1:引き落とし正常」、「2:引き落とし不能」などの値が設定される)を含む。なお、上述した口座振替処理は、従来から金融機関において実行されている処理なので、本明細書における詳細な説明は省略する。
【0111】
最後に、即時口座振替サーバ101の通信部110がステップS911で送信された、口座振替結果通知を受信すると、制御部120は、項目「振替結果」に「1:引き落とし正常」を設定して(ステップS911において、正常に引き落としが完了した場合)、請求データテーブル600のレコードを更新する(ステップS912)。
【0112】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態に係る即時口座振替システムによれば、クレジットカード会社に対する人的コスト、および、会員の口座振込に対する手数料等を発生させることなく、会員の延滞金支払いを即時に行うことができる。
【0113】
また、予め定義された間隔で、再口座振替の確認通知が行われるので、例えば、会員が意図せずに引き落とし不能としてしまった場合にも、延滞金が発生していることを即時に把握することができ、会員は承認をすることのみによって、延滞金の即時口座振替が可能となる。
【0114】
さらに、確認通知に対して会員が承認をすることによって口座振替データが作成されるので、延滞金が発生した翌日から毎日、口座振替を行うことと比較して、クレジットカード会社への不要な口座振替手数料を課すこともない。
【0115】
なお、本実施形態においても再口座振替が行われる際の請求額は、延滞金に対する延滞利息は含まれないことを想定しているが、詳細はすでに説明しているので、ここでの説明は省略する。
【0116】
以上のように、本実施形態に係る即時口座振替システムおよび即時口座振替方法の説明を詳述したが、実施形態で説明した、クレジットカード決済データテーブル400などの具体的なデータ構造は例示的なものにすぎず、特許請求する事項から逸脱しない範囲で変更がされてもよい。