【実施例】
【0035】
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。
図1は本発明のスイッチ付き表示器を備えた容積流量計の斜視図であり、(a)は表示部が流量計の前方を向いた図、(b)は表示部の向きを変えた図である。また、
図2は
図1のスイッチ付き表示器の構成図、
図3は
図2の要部拡大図、
図4〜
図6は
図2の矢印A〜C方向の図、
図7は取り外したカバーをユニットケースに引っ掛けた状態の図である。
【0036】
以下の説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができるものとする。
【0037】
<容積流量計1の構成について>
図1において、容積流量計1(流量計)は、従来例と同様の本体部102と、この本体部102に取り付けられるスイッチ付き表示器2(従来例の計数部に相当する)とを備えて構成される。また、容積流量計1は、従来例と同様に配管104(
図9参照)の途中に取り付けられて、配管104の内部を流れる被測定流体を計量し、そして、スイッチ付き表示器2の内部で流量に係る演算をして表示をすることができるように構成される。
【0038】
<スイッチ付き表示器2の構成について>
図1及び
図2において、スイッチ付き表示器2は、取付台座112と、この取付台座112よりも前方の方向変更機構111と、方向変更機構111よりも前方の表示器本体ユニット3と、この表示器本体ユニット3よりも前方の樹脂製のカバー4と、カバー4を表示器本体ユニット3に固定するための複数のネジ5(カバー固定手段)とを備えて構成される。
【0039】
<表示器本体ユニット3について>
図2及び
図3において、表示器本体ユニット3は、弾力性を有する二つのラバースイッチ6、7(
図5及び
図6参照)と、樹脂製のユニットケース8と、表示基板9とを有する。
【0040】
尚、引用符号10はセンサ部を示す。また、引用符号11はセンサケーブルを示す。また、引用符号12はアース線を示す。図中の中心線に関し、中心線CL1はユニットケース8のケース軸であって、特許請求の範囲に記載された第一の方向に相当する。また、中心線CL2は方向変更機構111の回転軸に相当する。さらに、中心線CL3(
図4参照)は特許請求の範囲に記載された第二の方向に相当する。
【0041】
<ラバースイッチ6、7について>
ラバースイッチ6、7は、操作用のスイッチであって、従来例のスイッチ131、132(
図8参照)を代替するものである。ラバースイッチ6、7は、共に同じ形状に形成される。以下、ラバースイッチ7を代表例に挙げて説明をする。ラバースイッチ7は、上記の如く弾力性を有し、本実施例においてはシリコンゴム製のものが採用される。ラバースイッチ7は、スイッチ軸部13と、スイッチ土台部14とを有する。
【0042】
スイッチ軸部13は、ユニットケース8の中心線CL1に沿った第一の方向にのびる略円柱形状に形成される。このようなスイッチ軸部13の一端側には、操作部15が形成される。また、スイッチ軸部13の他端には、導電性の可動接点16が設けられる。スイッチ軸部13は、この操作部15がユニットケース8の後述するスイッチ用貫通孔33を貫通してケース外部に突出するような長さに形成される。また、スイッチ軸部13は、ラバースイッチ7が操作されると、可動接点16が表示基板9の後述する固定接点42に接触するような長さに形成される。
【0043】
スイッチ土台部14は、ユニットケース8の所定位置に取り付けることができるように形成される。また、スイッチ土台部14は、表示基板9を載置することができるように形成される。さらに、スイッチ土台部14は、スイッチ軸部13を中心線CL1に沿って往復自在にすることができるように形成される。すなわち、スイッチ土台部14は、ケース取り付け部17と、基板載置部18と、軸部連結部19とを有する。スイッチ土台部14は、本実施例において、平面視円形状に形成される(
図4参照)。
【0044】
ケース取り付け部17は、軸部連結部19を支える部分として形成される。スイッチ土台部14は、基板載置部18を介し、表示基板9からの圧縮の力が作用すると、固定部34に対し密着して気密性や液密性を確保することができるように形成される。基板載置部18は、表示基板9における後述する基板40の裏面(被載置部41)に対する載置部分として形成される。本発明では、表示基板9がユニットケース8に載置されず、スイッチ土台部14に載置される。軸部連結部19は、薄肉の環状部分に形成される。軸部連結部19は、スイッチ軸部13の往復運動に必要な長さに形成される。軸部連結部19は、可動接点16が固定接点42に接触しない位置の形状が初期形状になるように形成される。
【0045】
<ユニットケース8について>
図2ないし
図6において、ユニットケース8は、ガラス繊維入りの樹脂材料を用いて形成される樹脂成形品であって、第一ケース20と、第二ケース21とを備えて構成される。本実施例において、第一ケース20は本発明に係るケースであって、第二ケース21は、従来同様のケースが採用される。これら第一ケース20及び第二ケース21の係合部分は、方向変更機構111に該当する部分として形成される。すなわち、従来同様の構成及び構造を有する。尚、引用符号22はサイドプレートを示す。ユニットケース8に関しては、第一ケース20が本発明に係る部分であることから、第一ケース20における特徴部分についてのみ、以下に説明をする。
【0046】
第一ケース20は、表示基板9を収容する部分として形成される基板収容部23を有する。この基板収容部23は、複数の壁からなる周壁24と、周壁24の一端に開口する開口部25(
図4参照)と、周壁24の他端に位置する底壁26とを有する。
【0047】
周壁24は、相対向する一対の壁27を有する。一対の壁27の壁外面は、この壁外面を凹ませるようにして形成される凹部28を有する。凹部28は、上記第二の方向に沿って(中心線CL3に沿って)のびるように形成される。また、凹部28は、上記第一の方向に沿って(中心線CL1にも沿って)のびるようにも形成される。凹部28は、略長方形の凹み形状に形成される。尚、凹部28に関し、上方の開口部分はカバー4の後述する凸部51に対する導入口を示す(符号省略)。
【0048】
開口部25は、表示基板9における後述する基板40の形状に合わせて開口するように形成される。
図4に示す如く、開口部25を生じさせる周壁24の一端には、複数のネジ穴29と、パッキン溝30とが形成される。パッキン溝30には、パッキン31が収納される。尚、引用符号32は、周壁24の壁内面に形成される位置決め凸部を示す。この位置決め凸部32は、内方に小さく突出する凸形状の部分であって、表示基板9における後述する基板40の位置決めをすることができるように形成される。
【0049】
底壁26は、ラバースイッチ6、7に係る部分として、複数のスイッチ用貫通孔33及び固定部34を有する。また、底壁26は、出力ケーブル35に係る部分としてケーブル貫通孔36を有する。スイッチ用貫通孔33は、スイッチ軸部13を貫通させて操作部15をケース外部に突出させることができるように形成される。固定部34は、ケース取り付け部17を固定することができるように形成される。ケーブル貫通孔36は、出力ケーブル35を引き出すことができるように形成される。
【0050】
尚、引用符号37はゴムブッシュを示す。このゴムブッシュ37は、出力ケーブル35に取り付けられてケーブル貫通孔36に圧入される。また、引用符号38はゴムブッシュ押さえを示す。ゴムブッシュ押さえ38は、ケーブル貫通孔36に係合してゴムブッシュ37を押さえ付けることができるように形成される。出力ケーブル35は、表示基板9における後述する基板40に接続される。
【0051】
<表示基板9について>
図2ないし
図4において、表示基板9は、表示部39と、この表示部39を実装する基板40とを有する。表示部39は、公知のLCDであって、平面視長方形状に形成される。表示部39には、数値や電池残量等が表示される。基板40には、センサケーブル11やアース線12や出力ケーブル35が接続される。
【0052】
基板40は、この裏面に複数の被載置部41と固定接点42とを有する。また、基板40は、この表面に複数の被押圧部43を有する。被載置部41は、スイッチ土台部14の基板載置部18に載置される部分として形成される。基板40は、被載置部41の部分でラバースイッチ6、7に載置される。固定接点42は、図示しない回路パターン上に設けられる接点であって、被載置部41の内側に配置される。
【0053】
被押圧部43は、カバー4の後述する押圧部49により押圧される部分として形成される。基板40は、押圧部49にて被押圧部43が押圧される。この押圧により、カバー4とラバースイッチ6、7との間に基板40が挟み込まれて保持されることになる。すなわち、ネジレスで保持されることになる。
【0054】
基板40の縁部には図示しない位置決め凹部が形成される。この位置決め凹部は、凹形状に形成されて、基板収容部23の凸形状になる位置決め凸部32に差し込まれる。基板40は、位置決め凹部と位置決め凸部32とにより位置決めされる。
【0055】
<カバー4について>
図2ないし
図7において、カバー4は、透明な樹脂材料を用いて形成される樹脂成形品であって、カバー本体44と、このカバー本体44に連成される一対のカバー壁45とを有する。カバー本体44は、開口部25を覆うことができるように平面視矩形状に形成される。このようなカバー本体44は、表示部39を臨む透明な部分としての視認部46を有する。尚、透明な樹脂材料からなるカバー4は、視認部46以外の部分が例えばユニットケース8と同じ色に塗装される。
【0056】
カバー本体44の表面側は、この四隅位置にネジ止め部47を有する。また、カバー本体44の裏面側は、パッキン溝係合部48(
図7参照)と、複数の押圧部49とを有する。押圧部49は、基板40の被押圧部43を押圧する部分として形成される。
【0057】
一対のカバー壁45は、第一ケース20の一対の壁27に対向するように配置形成される。カバー壁45は、カバー本体44から離れる側に凸になる形状に形成される。すなわち、頂部50を有する略三角形状に形成される。頂部50は、ラバースイッチ6、7の位置を導く部分として形成される。頂部50は、目視しなくてもこれを触ればラバースイッチ6、7の位置が分かるような形状に形成される。頂部50の裏側は(カバー壁45の壁内面には)、第一ケース20の壁27の凹部28に差し込まれて移動自在になる凸部51を有する。凸部51は、凹部28の深さに合わせて突出する丸ピン形状に形成される。
【0058】
尚、壁27の凹部28をカバー壁45に形成し、逆にカバー壁45の凸部51を壁27に配置してもよいものとする(この場合、カバー壁45の形状を上記三角形状から変更する必要がある)。
【0059】
<スイッチ付き表示器2のまとめ>
以上、
図1ないし
図7を参照しながら説明してきたように、容積流量計1のスイッチ付き表示器2は、表示器本体ユニット3と、樹脂製のカバー4と、カバー固定手段としてのネジ5とを備える。表示器本体ユニット3は、弾力性を有するラバースイッチ6、7と、樹脂製のユニットケース8と、表示基板9とを有する。ラバースイッチ6、7は、スイッチ軸部13と、スイッチ土台部14と、操作部15と、可動接点16と、ケース取り付け部17と、基板載置部18とを有する。
【0060】
ユニットケース8は、この第一ケース20に基板収容部23を有する。基板収容部23は、周壁24と、開口部25と、底壁26と、位置決め凸部32とを有する。周壁24の一対の壁27は、この壁外面に凹部28を有する。底壁26は、スイッチ用貫通孔33と、固定部34と、ケーブル貫通孔36とを有する。
【0061】
表示基板9は、表示部39と、基板40とを有する。基板40の裏面は、被載置部41と、固定接点42とを有する。また、基板40の表面は、被押圧部43を有する。基板40は、この縁部に図示しない位置決め凹部を有する。カバー4は、カバー本体44と一対のカバー壁45とを有する。カバー本体44は、視認部46を有する。一対のカバー壁45は、頂部50を有する。また、カバー壁45は、この壁内面に凸部51を有する。
【0062】
<スイッチ付き表示器2の作用効果について>
本発明に係るスイッチ付き表示器2によれば、ユニットケース8に略長方形の凹み形状になる凹部28を有し、カバー4は丸ピン形状の凸部51を有することから、これら凹部及び凸部の係合により、例えば電池交換の際、取り外したカバー4を
図7に示す如くユニットケース8に引っ掛けておくことができるという効果を奏する。そして、取り外したカバー4をユニットケース8の上側もしくは下側の任意の方向(ヒンジと異なり二方向に開けることができるのが特徴になる)に引っ掛けておくことができれば、傷付きが生じなく、カバー4を元の状態に戻す際には方向性を気にせずに作業をすることができるという効果を奏する。従って、スイッチ付き表示器2によれば、作業性を向上させることができるという効果を奏する。
【0063】
また、スイッチ付き表示器2によれば、ラバースイッチ6、7をカバー4側でなく表示器本体ユニット3の方に設けることから、表示面積を大きく確保することができたり、スイッチの誤操作防止や劣化防止を図ったりすることができるという効果を奏する。
【0064】
また、スイッチ付き表示器2によれば、カバー4にラバースイッチ6、7が存在しないことから、カバー4にスイッチ操作者の手が触れることは基本的に無くなり、透明樹脂に劣化を生じさせ得る油分等が繰り返し恒常的にカバー4に付着することの防止をすることができるという効果を奏する。更に、カバー4上にスイッチ用の開口部、及び、それを密閉して気密性を確保する構造そのものが無くなることから、カバー4の劣化・変形等による開口部からの気密性低下が本質的に生じないという効果を奏する。
【0065】
また、スイッチ付き表示器2によれば、シリコーンゴム製のラバースイッチ6、7を採用することから、材質の面から耐油性能や耐振動性能等の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0066】
また、スイッチ付き表示器2によれば、カバー壁45の頂部50によってラバースイッチ6、7の位置を目視しなくても分からせることができるという効果を奏する。すなわち、ラバースイッチ6、7をカバー4側でなく表示器本体ユニット3の方に設けても十分な操作性を確保することができるという効果を奏する。
【0067】
また、スイッチ付き表示器2によれば、弾力性を有するラバースイッチ6、7の上に基板40を載置することができるという効果を奏する。これにより、基板40への振動の伝達を抑制することができるという効果を奏する。
【0068】
また、スイッチ付き表示器2によれば、ラバースイッチ6、7自身が振動や外力を吸収できることから、表示部39及び基板40の信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【0069】
また、スイッチ付き表示器2によれば、カバー4とラバースイッチ6、7との間に基板40を挟み込むことから、ネジ止めをせずに基板40を保持することができ、結果、コストダウンや作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0070】
また、スイッチ付き表示器2によれば、カバー4の押圧によりラバースイッチ6、7のスイッチ土台部14をユニットケース8の底壁26に押し付けることから、気密性や液密性を確保することができるという効果を奏する。
【0071】
また、スイッチ付き表示器2によれば、図示しない位置決め凹部と位置決め凸部32とを係合させることから、容易に基板40の位置決めをすることができるという効果や、位置決め凹部と位置決め凸部32との配置を工夫することで誤組み付けを防止することができるという効果を奏する。従って、作業性の向上に寄与することができるという効果を奏する。
【0072】
また、スイッチ付き表示器2によれば、基板収容部23の底壁26から出力ケーブル35を引き出すことから、カバー4の着脱に影響を来すことがなく、結果、作業性の向上に寄与することができるという効果や、出力ケーブル35を最短で基板40に接続して耐ノイズ性能を向上させることができるという効果を奏する。
【0073】
以上、スイッチ付き表示器2によれば、作業性の向上や表示面積の増大、さらには各部分の保護などを図ることができるという効果を奏する。
【0074】
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。