(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5965010
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】ブロックの据付
(51)【国際特許分類】
B66F 9/065 20060101AFI20160721BHJP
B66F 9/06 20060101ALI20160721BHJP
E03F 3/06 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
B66F9/065 Z
B66F9/06 A
E03F3/06
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-49950(P2015-49950)
(22)【出願日】2015年3月12日
【審査請求日】2015年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】592086880
【氏名又は名称】丸栄コンクリート工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081628
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 桂
(72)【発明者】
【氏名】阪口 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】奥村 英樹
(72)【発明者】
【氏名】棚橋 肇
【審査官】
三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−167433(JP,A)
【文献】
実開平06−056093(JP,U)
【文献】
実開昭62−124992(JP,U)
【文献】
実開平02−137397(JP,U)
【文献】
特開2000−328636(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3016050(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00−11/04
E03F 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックを順次接続して通路を構築するため、ブロック据付装置を使用する方法において、
ブロックは、横棒を左右の側面に左方、右方に突出して取り付け、
ブロック据付装置は、台車上に棒受部を左右に設け、左右の棒受部を横長にして前後方向に沿って配置し、左右の棒受部の間をブロック配置空間にし、
このブロック据付装置は、台車のブロック配置空間にブロックを位置させ、ブロックの左右の横棒を台車の左右の棒受部の上側に配置し、この配置状態で台車を上昇させ、上昇途中で左右の棒受部にブロックの左右の横棒を載せ、その後の上昇でブロックを持ち上げ、この上昇状態で台車を前進させ、持上げ中のブロックを前方へ運ぶ、
そして、据付位置で台車を停止させて下降させ、下降途中で持上げ中のブロックを下ろし、その後の下降で左右の棒受部をブロックの左右の横棒から下側に離し、ブロックを据付位置に置き、この下降状態で台車を後進させ、台車を据付位置のブロックから後方に退かせ、ブロックを据付位置に残置することを特徴とするブロックの据付方法。
【請求項2】
ブロックを順次接続して通路を構築するため、ブロックを据え付ける装置において、
台車は、後部を駆動部にし、左側部と右側部を左側持上げ部と右側持上げ部にし、左側持上げ部と右側持上げ部の間をブロック配置空間にし、ブロック配置空間に、横棒を左右の側面に左方、右方に突出して取り付けたブロックを位置させる構成にし、
左側持上げ部上と右側持上げ部上には棒受部を設け、左右の棒受部を横長にして前後方向に沿って配置し、左右の棒受部の上側に、ブロック配置空間のブロックの左右の横棒を配置する構成にし、
駆動部には操縦装置を設け、左側持上げ部と右側持上げ部に前輪を設け、駆動部に後輪を設け、操縦装置の走行操作で後輪又は前輪を正転又は逆転可能にし、台車は前進又は後進可能にし、
操縦装置の昇降操作で前輪と後輪を上方又は下方への移動可能にし、台車は上昇又は下降可能にして高さ調整可能にし、
台車を上昇させ、左右の棒受部にブロック配置空間のブロックの左右の横棒を載せてブロックを持ち上げ、この上昇状態で台車を前進させ、持上げ中のブロックを前方へ運ぶ構成にし、
そして、据付位置で台車を停止させて下降させ、持上げ中のブロックを下ろし、左右の棒受部をブロックの左右の横棒から下側に離し、ブロックを据付位置に置き、この下降状態で台車を後進させ、台車を据付位置のブロックから後方に退かせ、ブロックを据付位置に残置する構成にしていることを特徴とするブロック据付装置。
【請求項3】
左側持上げ部と右側持上げ部は、前側部分を上側後方に折り曲げ可能にし、
台車は、左側持上げ部と右側持上げ部を折り畳んで前後方向の長さを短縮可能にしていることを特徴とする請求項2に記載のブロック据付装置。
【請求項4】
左側持上げ部と右側持上げ部は、それらの間隔を増減可能にし、ブロック配置空間の左右方向の幅を調節可能にしていることを特徴とする請求項2又は3に記載のブロック据付装置。
【請求項5】
左側持上げ部と右側持上げ部は、棒受部を複数にして前後に配列していることを特徴とする請求項2、3又は4に記載のブロック据付装置。
【請求項6】
棒受部は、上側が開放した凹部を設け、凹部にブロックの横棒の下部が嵌る構成にしていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のブロック据付装置。
【請求項7】
凹部は、複数にして前後に配列していることを特徴とする請求項6に記載のブロック据付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水路などの通路を構築するブロックを据え付ける技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カルバートのようなブロックを順次接続して水路、地中線路や側溝などの通路を構築する場合、四角筒形状やU形断面形状などのブロックをクレーンで吊り下ろして所定の位置に据え付ける。次のブロックを吊り下ろして前回の据付済みブロックに向けて前進させ、前回の据付済みブロックの後端に今回のブロックの前端を接続する。ブロックをクレーンで吊って移動させる空間がない施工場所では、クレーンを使用することができない。ブロック据付装置を使用する。
【0003】
ブロック据付装置は、特許文献1に例示されているように、前後進可能な台車の上に、上下動と左右動が可能な取付け板を装置している。台車は、平面形状をコの字形にし、左側部と右側部の上にそれぞれ取付け板を前後方向に沿って垂直に配置している。左右の取付け板は、並列して対面している。
ブロック据付装置に四角筒形状やU形断面形状などのブロックを装着するときには、台車の左側部と右側部の間の空間にブロックを位置させる。ブロックは、左右の取付け板に挟まれる。左右の取付け板は、それぞれ、左右動してブロックの側面に重ね、ボルトでブロックのネジ穴付き側面に固定する。ブロックを左右の取付け板で挟んで持つ。
ブロックを移送するときには、左右の取付け板を上昇させてブロックを持ち上げる。台車を前進させてブロックを前方へ運ぶ。ブロックが据付位置に達すると、台車を停止し、左右の取付け板を下降させてブロックを下ろす。その後、左右の取付け板は、それぞれ、ボルトを捩戻してブロックとの固定を解除し、左右動してブロックの側面から離す。台車を後退させ、左右の取付け板を据付位置のブロックから後方に退かせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−167433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[課 題]
上記のようなブロック据付装置は、台車の上に取付け板を装置していて、2段の構造になる。また、取付け板をブロックに着脱する手間が掛る。更に、ブロック据付装置は、前後方向に長いブロックに用いる長尺の装置になると、運搬や保管が困難になる。
ブロック据付装置は、構造が簡単で使用し易いことが望まれる。
【0006】
[着 想]
ブロック据付装置は、台車を昇降可能にする。台車には、棒受部を左右に設ける。左右の棒受部の間は、ブロック配置空間にする。ブロックは、横棒を左右に取り付ける。
台車のブロック配置空間には、ブロックを位置させる。ブロックの左右の横棒は、台車の左右の棒受部の上側に配置する。この配置状態で台車を上昇させる。上昇途中で左右の棒受部にブロックの左右の横棒を載せる。その後の上昇でブロックを持ち上げる。この上昇状態で台車を前進させる。持上げ中のブロックを前方へ運ぶ。そして、据付位置で台車を停止させて下降させる。下降途中で持上げ中のブロックを下ろす。その後の下降で左右の棒受部をブロックの左右の横棒から下側に離す。ブロックを据付位置に置く。この下降状態で台車を後進させる。台車は、据付位置のブロックから後方に退かせる。ブロックは、据付位置に残置する。
【0007】
ブロック据付装置は、具体的には、次のように構成する。
1.基本機構
台車は、後部を駆動部に、左側部と右側部を左側持上げ部と右側持上げ部にする。左側持上げ部と右側持上げ部の間は、ブロック配置空間にする。左側持上げ部と右側持上げ部には、棒受部を設ける。
駆動部には、操縦装置を設ける。左側持上げ部と右側持上げ部には、前輪を設ける。駆動部には、後輪を設ける。操縦装置の走行操作で後輪又は前輪を正転又は逆転可能にする。台車は、前進又は後進可能にする。操縦装置の昇降操作で前輪と後輪を上方又は下方への移動可能にする。台車は、上昇又は下降可能にして高さ調整可能にする。
【0008】
2.折り畳み機構
左側持上げ部と右側持上げ部は、前側部分を上側後方に折り曲げ可能にする。運搬時や保管時、左側持上げ部と右側持上げ部を折り畳む。台車は、前後方向の長さを短縮する。運搬し易くなる。保管し易くなる。
【0009】
3.幅調節機構
左側持上げ部と右側持上げ部は、それらの間隔を増減可能にし、ブロック配置空間の左右方向の幅を調節可能にする。
幅広のブロックにも、幅狭のブロックにも、使用可能になる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1.ブロックを順次接続して通路を構築するため、ブロック据付装置を使用する方法において、
ブロックは、横棒を左右
の側面に
左方、右方に突出して取り付け、
ブロック据付装置は、台車
上に棒受部を左右に設け、
左右の棒受部を横長にして前後方向に沿って配置し、左右の棒受部の間をブロック配置空間にし、
このブロック据付装置は、台車のブロック配置空間にブロックを位置させ、ブロックの左右の横棒を台車の左右の棒受部の上側に配置し、この配置状態で台車を上昇させ、上昇途中で左右の棒受部にブロックの左右の横棒を載せ、その後の上昇でブロックを持ち上げ、この上昇状態で台車を前進させ、持上げ中のブロックを前方へ運ぶ、
そして、据付位置で台車を停止させて下降させ、下降途中で持上げ中のブロックを下ろし、その後の下降で左右の棒受部をブロックの左右の横棒から下側に離し、ブロックを据付位置に置き、この下降状態で台車を後進させ、台車を据付位置のブロックから後方に退かせ、ブロックを据付位置に残置することを特徴とするブロックの据付方法。
【0011】
2.ブロックを順次接続して通路を構築するため、ブロックを据え付ける装置において、
台車は、後部を駆動部にし、左側部と右側部を左側持上げ部と右側持上げ部にし、左側持上げ部と右側持上げ部の間をブロック配置空間にし、ブロック配置空間に、横棒を左右
の側面に
左方、右方に突出して取り付けたブロックを位置させる構成にし、
左側持上げ部
上と右側持上げ部
上には棒受部を設け、
左右の棒受部を横長にして前後方向に沿って配置し、左右の棒受部の上側に、ブロック配置空間のブロックの左右の横棒を配置する構成にし、
駆動部には操縦装置を設け、左側持上げ部と右側持上げ部に前輪を設け、駆動部に後輪を設け、操縦装置の走行操作で後輪又は前輪を正転又は逆転可能にし、台車は前進又は後進可能にし、
操縦装置の昇降操作で前輪と後輪を上方又は下方への移動可能にし、台車は上昇又は下降可能にして高さ調整可能にし、
台車を上昇させ、左右の棒受部にブロック配置空間のブロックの左右の横棒を載せてブロックを持ち上げ、この上昇状態で台車を前進させ、持上げ中のブロックを前方へ運ぶ構成にし、
そして、据付位置で台車を停止させて下降させ、持上げ中のブロックを下ろし、左右の棒受部をブロックの左右の横棒から下側に離し、ブロックを据付位置に置き、この下降状態で台車を後進させ、台車を据付位置のブロックから後方に退かせ、ブロックを据付位置に残置する構成にしていることを特徴とするブロック据付装置。
3.上記2のブロック据付装置において、
左側持上げ部と右側持上げ部は、前側部分を上側後方に折り曲げ可能にし、
台車は、左側持上げ部と右側持上げ部を折り畳んで前後方向の長さを短縮可能にしていることを特徴とする。
4.上記2又は3のブロック据付装置において、
左側持上げ部と右側持上げ部は、それらの間隔を増減可能にし、ブロック配置空間の左右方向の幅を調節可能にしていることを特徴とする。
5.上記2、3又は4のブロック据付装置において、
左側持上げ部と右側持上げ部は、棒受部を複数にして前後に配列していることを特徴とする。
6.上記2〜5のいずれかのブロック据付装置において、
棒受部は、上側が開放した凹部を設け、凹部にブロックの横棒の下部が嵌る構成にしていることを特徴とする。
7.上記6のブロック据付装置において、
凹部は、複数にして前後に配列していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
ブロックを据え付け易い。ブロック据付装置は、構造が簡単で使用し易い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態のブロック据付装置の側面図。
【
図4】同ブロック据付装置のブロック配置空間にブロックを位置させた状態の側面図。
【
図7】同ブロック据付装置の台車を上昇させてブロックを持ち上げた状態の側面図。
【
図8】同ブロック据付装置の左側持上げ部と右側持上げ部を折り畳んだ状態の側面図。
【
図9】同ブロック据付装置のブロック配置空間の幅を広げた状態の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[基本機構(
図1〜
図7参照)]
〈ブロック据付装置の構成〉
実施形態のブロック据付装置では、
図1〜
図3に示すように、台車1は、後部を駆動部2に、左側部と右側部を左側持上げ部3と右側持上げ部4にしている。左側持上げ部3と右側持上げ部4は、前後方向に長く、並列している。左側持上げ部3と右側持上げ部4の間は、ブロック配置空間5にしている。ブロック配置空間5は、駆動部2の前側に位置している。
【0015】
左側持上げ部3と右側持上げ部4は、それぞれ、前側部11と後側部12を連結して構成している。前側部11と後側部12は、それぞれ、上面に棒受部13を固定している。棒受部13は、横長の板状にし、前後方向に沿って縦に配置している。棒受部13の上部には、上側が開放した凹部14を左右方向に貫通して形成している。凹部14は、割円形状にしている。ブロックの横棒の下部、左右方向に配置した丸棒の下部が嵌る構成にしている。凹部14は、複数にして前後に配列している。凹部付き棒受部13は、左側の前後と右側の前後にそれぞれ配置している。左側の前後の凹部付き棒受部13と右側の前後の凹部付き棒受部13との間にブロック配置空間5を配置している。左側の前後の凹部付き棒受部13は、それぞれ、右側の対応位置の凹部付き棒受部13と前後方向位置と上下方向位置を同じにしている。左側の各凹部14は、それぞれ、右側の対応位置の凹部14と同心状にしている。
【0016】
駆動部2には、回転駆動装置、舵取り装置、上下動駆動装置と蓄電池を内蔵し、操縦装置16を設けている。左側持上げ部3と右側持上げ部4は、それぞれ、前側部11に前輪17を設けている。駆動部2には、後輪18を左右に設けている。左右の後輪18は、回転駆動装置の電動機に連結している。電動機は、電気制御回路を介して蓄電池に接続している。操縦装置16の走行操作で左右の後輪18を正転又は逆転する構成にしている。台車1は、前進又は後進可能にしている。左右の後輪18は、舵取り装置に連結し、操縦装置16の舵取り操作で左方又は右方に旋回する構成にしている。台車1は、左方又は右方へ進路変更可能にしている。
【0017】
左右の前輪17と左右の後輪18は、上下動駆動装置に連結し、操縦装置16の昇降操作で上方又は下方に移動する構成にしている。台車1は、上昇又は下降可能にして高さ調整可能にしている。
【0018】
左側持上げ部3と右側持上げ部4では、それぞれ、前側部11は、門型断面形状の基体に枢軸21を左右方向に沿って軸受している。枢軸21には、可動板22を回転可能に取り付けている。可動板22は、2枚にして左右に配置している。左右の可動板22は、前端部に車軸23を左右方向に沿って軸受している。車軸23には、前輪17を回転可能に取り付けている。前輪17は、可動板22を下後側又は上前側に回転すると、下後方又は上前方に移動する構成にしている。左右の前輪17は、上下動可能にしている。
【0019】
駆動部2には、回転軸24、25、26を左右方向に貫通している。回転軸24、25、26は、中央部24を駆動部2に軸受し、左側部25を左側持上げ部3の後側部12に、右側部26を右側持上げ部4の後側部12に軸受している。回転軸の左側部25と右側部26には、それぞれ、可動腕27を前側に突出して固定している。可動腕27の前端部と可動板22の後下端部は、連結棒28、29を掛け渡して連結している。回転軸の中央部24には、駆動腕30を後側に突出して固定している。駆動部2には、上下動駆動装置の前輪用の油圧シリンダ装置31、32を縦に設けている。油圧シリンダ装置31、32は、シリンダ31から上方に突出したピストンロッド32の上端を駆動部2に回転可能に支持し、シリンダ31の下端を駆動腕29の後端に回転可能に連結している。油圧シリンダ装置31、32は、油圧制御回路を介して油圧ポンプに接続している。油圧ポンプは、電動機に連結している。電動機は、電気制御回路を介して蓄電池に接続している。
【0020】
油圧シリンダ装置31、32を伸長作動すると、駆動腕29が下前側に回転し、回転軸24、25、26が正転し、可動腕27が上後側に回転し、連結棒28、29を介して可動板22が下後側に回転し、前輪17が下後方に移動する。逆に、油圧シリンダ装置31、32を縮小作動すると、回転軸24、25、26が逆転し、前輪17が上前方に移動する。油圧シリンダ装置31、32の伸縮による回転軸24、25、26の正逆転で前輪17を上下動する機構を構成している。この機構は、左右の前輪17について同様に構成している。
【0021】
駆動部2には、上下動駆動装置の後輪用の油圧シリンダ装置41を縦に設けている。油圧シリンダ装置41は、シリンダを駆動部2に支持し、シリンダから下方に突出したピストンロッドの下端を後輪18に連結している。油圧シリンダ装置41を伸長作動すると、後輪18が下方に移動する。逆に、油圧シリンダ装置41を縮小作動すると、後輪18が上方に移動する。油圧シリンダ装置41の伸縮で後輪18を上下動する機構を構成している。この機構は、左右の後輪18について同様に構成している。左右の後輪18は、上下動可能にしている。
【0022】
〈ブロック据付装置の使用方法、ブロックの据付方法〉
ブロック51を順次接続して水路などの通路を構築するため、ブロック据付装置を使用するときには、ブロック51は、横棒53を左右の側面にそれぞれ左方、右方へ突出して取り付ける。
【0023】
実施形態のブロック51は、
図4〜
図6に示すように、前後方向を上下方向より長くし、四角筒形状のボックスカルバート、プレキャストコンクリートブロックにしている。コンクリート成形品のブロック51は、左右の側面にそれぞれインサートのネジ穴52を設けている。左右のネジ穴52は、左右方向に沿って配置し、同心状にしている。前後方向に長いブロック51は、前部と後部にそれぞれ左右のネジ穴52を設けている。前部の左右のネジ穴52と後部の左右のネジ穴52は、同じ高さにしている。即ち、ブロック51は、左側面と右側面とで、ネジ穴52の前後方向位置と上下方向位置を同じにしている。
【0024】
実施形態の横棒53は、鋼材の丸棒にし、一端側を螺軸部に、他端側をネジのない突出部にしている。
ブロック51は、左右前後のネジ穴52にそれぞれ横棒53の螺軸部をねじ込み、左右の側面にそれぞれ横棒53の突出部を左方、右方へ突き出す。
【0025】
ブロック据付装置は、運転者が駆動部2の後側に立って操縦装置16を操作する。台車1又はブロック51を移動させて、
図4〜
図6に示すように、ブロック51をブロック配置空間5に位置させる。ブロック51は、その長手方向の前後方向をブロック配置空間5の前後方向と一致させ、左側持上げ部3、右側持上げ部4と並列する。ブロック配置空間5のブロック51は、左右の横棒53を左右の棒受部13の上側に配置する。前側の左右の横棒53は前側の左右の棒受部13の上側に、後側の左右の横棒53は後側の左右の棒受部13の上側に配置する。この配置状態で、前輪用の上下動駆動装置31、32と後輪用の上下動駆動装置41を伸長作動し、
図7に示すように、台車1を上昇させる。台車1は、上昇途中で、前後左右の棒受部13にブロック51の前後左右の横棒53を載せる。その後の上昇で、棒受部13に横棒53を載せた状態でブロック51を持ち上げる。台車1は、傾くことなく、前後方向と左右方向を維持して上昇する。ブロック51は、傾くことなく、前後方向と左右方向を維持して持ち上る。
【0026】
台車1は、この上昇状態で前進させる。持上げ中のブロック51を前方へ運ぶ。ブロック51が据付位置に達すると、台車1を停止させて下降させる。下降途中で、持上げ中のブロック51を下ろす。その後の下降で、前後左右の棒受部13を前後左右の横棒53から下方に離す。ブロック51を据付位置に置く。この下降状態で台車1を後進させる。台車1は、据付位置のブロック51から後方に退く。ブロック51は、据付位置に残置される。その後、据付位置のブロック51から横棒53を取り外す。
【0027】
[折畳み機構(
図1、
図2、
図8参照)]
実施形態のブロック据付装置では、運搬時や保管時、
図8に示すように、左側持上げ部3と右側持上げ部4は、前側部分を上側後方に折り曲げて折り畳み、台車1の前後方向の長さを短縮する。
【0028】
折畳み機構では、左側持上げ部3と右側持上げ部4は、それぞれ、前側部11と後側部12を連結するに当たり、
図1と
図2に示すように、ピン接合を用いている。前側部11の上面後端と後側部12の上面前端をピン61で接合している。ピン61は、左右方向に配置している。前側部11は、ピン61を中心として後側部12の上側に回転可能にしている。
【0029】
また、左右の前輪17を回転軸24〜26の正逆転で上下動する機構は、それぞれ、連結棒28、29を構成するに当たり、前側棒28と後側棒29を分離可能に連結している。前側棒28の後端と後側棒29の前端はピン62で接合している。ピン62は抜取可能にしている。前側棒28と後側棒29の連結端は、前後方向位置を前側部11と後側部12の連結端とほぼ同じにしている。左側持上げ部3と右側持上げ部4は、それぞれ、前側部11と後側部12に案内環63を設けている。前側部11の案内環63には連結棒の前側棒28を、後側部12の案内環63には連結棒の後側棒29を移動可能に貫通している。
【0030】
折り畳み時、
図8に示すように、左右の連結棒28、29は、それぞれ、ピン62を抜き取り、前側棒28と後側棒29を分離する。その後、左側持上げ部3と右側持上げ部4は、それぞれ、前側部11を上側後方に回転し、前側部11の棒受部13を後側部12の棒受部13に載せる。前側部11を後側部12の上側に折り曲げる。左側持上げ部3と右側持上げ部4の折り畳みで、台車1は前後方向の長さを短縮する。
【0031】
[幅調節機構(
図1〜
図3、
図9、
図10参照)]
実施形態のブロック据付装置は、ブロック51の左右方向の幅に合わせて、
図2、3と
図9、10に示すように、左側持上げ部3と右側持上げ部4の間隔を増減する。ブロック配置空間5の左右方向の幅を調節する。幅調節機構は、幅増減機構と幅確定機構を備えている。
【0032】
幅増減機構では、左右の前輪17を回転軸24〜26の正逆転で上下動する機構は、回転軸24〜26を構成するに当たり、左側部25と右側部26を、それぞれ、中央部24に対して回転伝達機能を維持した状態で軸心方向、左右方向に移動可能にしている。スプライン軸にしている。回転軸24〜26では、中央部24、左側部25と右側部26をそれぞれ軸受するに当たり、軸受方向を径方向と軸方向にしている。
【0033】
図1〜
図3に示すように、左側持上げ部3と右側持上げ部4は、それぞれ、後側部12に幅増減用の螺軸71を左右方向に貫通して径方向と軸方向に軸受している。左右の螺軸71は、それぞれ、内端側を左側持上げ部3、右側持上げ部4の内面から突出している。駆動部2は、前面の左右にそれぞれ螺孔部材72を固定している。左右の螺孔部材72は、それぞれ、螺孔を左右方向に貫通している。左右の螺孔部材72には、それぞれ、左右の螺軸71の内端側の突出部分を貫通して螺合している。左右の螺軸71の外端は、それぞれ、左側持上げ部3、右側持上げ部4の外面に露出している。左右の螺軸71の外端には、それぞれ、回転工具73を連結可能にしている。
【0034】
螺軸71は、外端に回転工具73を連結して回転する。左側の螺軸71を正転又は逆転すると、左側持上げ部3が左方又は右方に移動する。左側持上げ部3の左方又は右方への移動に従って、回転軸の左側部25が左方又は右方に移動する。回転軸24〜26が伸長又は縮小する。右側の螺軸71を正転又は逆転すると、右側持上げ部4が左方又は右方に移動する。右側持上げ部4の左方又は右方への移動に従って、回転軸の右側部26が左方又は右方に移動する。回転軸24〜26が縮小又は伸長する。左右の螺軸71の正転又は逆転によって左側持上げ部3と右側持上げ部4の間隔、ブロック配置空間5の左右方向の幅が増減する。
【0035】
幅確定機構では、左側持上げ部3と右側持上げ部4は、それぞれ、後側部12に幅確定板76を内側に突出して固定している。左右の幅確定板76には、それぞれ、ボルト孔77を前後方向に貫通している。ボルト孔77は、多数にして左右方向に等間隔に配列している。駆動部2は、前面にネジ穴78を開口している。ネジ穴78は、多数にして左右方向に等間隔に配列している。ネジ穴78とボルト孔77は、配列間隔を同じにしている。左右のボルト孔77付き幅確定板76は、それぞれ、駆動部2のネジ穴78付き前面に重なっている。ボルト孔77とネジ穴78は、同心にし、ボルト79を捩じ込んでいる。左右の幅確定板76は、それぞれ、多数のボルト79で駆動部2に固定している。左右の幅確定機構76〜79は、それぞれ、左側持上げ部3、右側持上げ部4を駆動部2に固定している。
【0036】
各ボルト79は、捩戻して抜取可能にしている。幅確定板76は、ボルト79による駆動部2への固定を解除可能にしている。左右の幅確定機構76〜79は、それぞれ、左側持上げ部3、右側持上げ部4と駆動部2の固定を解除可能にしている。
【0037】
幅調節時、先ず、幅確定機構76〜79でボルト79を抜き取って幅確定板76と駆動部2の固定を解除する。左側持上げ部3、右側持上げ部4と駆動部2の固定を解除する。次に、幅増減機構71〜73で螺軸71を正転又は逆転して左側持上げ部3と右側持上げ部4の間隔を増加又は減少する。最後に、幅確定機構76〜79でボルト79を捩じ込んで幅確定板76を駆動部2に固定する。左側持上げ部3、右側持上げ部4を駆動部2に固定する。左側持上げ部3と右側持上げ部4の増減後の間隔、ブロック配置空間5の増減後の幅が確定する。
【0038】
[変形例]
本発明は、上記の実施形態に限定されない。次のような変形が例示される。
1.上記の実施形態において、前輪用の上下動駆動装置31、32、後輪用の上下動駆動装置41は、油圧シリンダ装置にしているが、油圧モータ又は電動機にする。
2.上記の実施形態において、前輪用の上下動駆動装置31、32は、設置位置を駆動部2にしているが、左側持上げ部3、右側持上げ部4にする。
3.上記の実施形態において、棒受部13は、板状にしているが、棒状や塊状、又は、その他の形状にする。
4.上記の実施形態において、凹部14は、割円形状にしているが、逆三角形状や逆台形状、又は、その他の形状にする。
5.上記の実施形態において、台車1は、後輪駆動にしているが、前輪駆動にする。又は、四輪駆動にする。
6.上記の実施形態において、台車1は、運転者の座席を設けていないが、運転者の座席を設ける。
7.上記の実施形態において、幅調節機構は、幅増減機構71〜73と幅確定機構76〜79を備えているが、幅確定機構76〜79は必要がなければ備えない。
8.上記の実施形態において、ブロック51は、暗渠や地中線路を構築する四角筒形状のボックスカルバートにしているが、三面水路を構築するU形断面形状のカルバートにする。又は、その他の通路を構築するブロック、若しくは、その他の形状のブロックにする。
9.上記の実施形態において、ブロック51は、前後方向を上下方向より長くしているが、短くする。又は、等寸にする。
【符号の説明】
【0039】
1 ブロック据付装置の台車
2 ブロック据付装置の駆動部
3 ブロック据付装置の左側持上げ部
4 ブロック据付装置の右側持上げ部
5 ブロック据付装置のブロック配置空間
11 左側持上げ部、右側持上げ部の前側部
12 左側持上げ部、右側持上げ部の後側部
13 棒受部
14 棒受部の凹部
16 操縦装置
17 前輪
18 後輪
21 枢軸
22 可動板
23 前輪の車軸
24、25、26 回転軸、スプライン軸
24 回転軸の中央部
25 回転軸の左側部
26 回転軸の右側部
27 可動腕
28、29 連結棒
28 連結棒の前側棒
29 連結棒の後側棒
30 駆動腕
31、32 上下動駆動装置の前輪用油圧シリンダ装置、前輪用の上下動駆動装置
31 シリンダ
32 ピストンロッド
41 上下動駆動装置の後輪用油圧シリンダ装置、後輪用の上下動駆動装置
51 ブロック、ボックスカルバート、プレキャストコンクリートブロック
52 ブロックのネジ穴
53 横棒
61、62、63 折畳み機構
61 左側持上げ部、右側持上げ部のピン
62 連結棒のピン
63 連結棒の案内環
71、72、73 幅増減機構
71 幅増減用の螺軸
72 螺孔部材
73 回転工具
76、76、77、78、79 幅確定機構
76 幅確定板
77 幅確定板のボルト孔
78 駆動部のネジ穴
79 ボルト
【要約】
【課題】 ブロック据付装置において、構造を簡単にして使用し易くする。
【解決手段】 前進又は後進可能な台車1は左側持上げ部3と右側持上げ部4を設け、それらの間を、横棒53を左右に取り付けたブロック51を位置させるブロック配置空間5にする。左側持上げ部と右側持上げ部に棒受部13を設け、左右の棒受部の上側にブロックの左右の横棒を配置する構成にする。台車は上昇又は下降可能にする。台車を上昇させ、左右の棒受部にブロック配置空間のブロックの左右の横棒を載せてブロックを持ち上げ、この上昇状態で台車を前進させ、持上げ中のブロックを前方へ運ぶ。据付位置で台車を停止させて下降させ、持上げ中のブロックを下ろし、左右の棒受部をブロックの左右の横棒から下側に離し、ブロックを据付位置に置き、この下降状態で台車を後進させ、台車を据付位置のブロックから後方に退かせ、ブロックを据付位置に残置する。
【選択図】
図4