(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5965013
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】電子記録債権自動排除システム、その方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20120101AFI20160721BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-54759(P2015-54759)
(22)【出願日】2015年3月18日
【審査請求日】2015年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】397077955
【氏名又は名称】株式会社三井住友銀行
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 智子
【審査官】
谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−005215(JP,A)
【文献】
特開2015−032062(JP,A)
【文献】
特許第5522868(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者番号、および譲渡制限排除フラグを格納する格納手段と、
電子債権記録機関システムから受信された発生記録に関する通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれるか否かを判定し、含まれると判定される場合、前記通知情報に含まれる通知先利用者番号に基づいて前記格納手段を検索し、前記利用者番号に関連付けられた前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されているか否かを判定する発生記録通知検査手段と、
前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されていると判定される場合、前記通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、前記電子債権記録機関システムに送信する取消請求作成手段と
を備えたことを特徴とする電子記録債権自動排除システム。
【請求項2】
利用者番号、口座情報および譲渡制限排除フラグを格納する格納手段と、
電子債権記録機関システムから受信された発生記録に関する通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれるか否かを判定し、含まれると判定される場合、前記通知情報に含まれる債権者の口座情報に基づいて前記格納手段を検索し、前記債権者の口座情報に関連付けられた前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されているか否かを判定する発生記録通知検査手段と、
前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されていると判定される場合、前記通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、前記電子債権記録機関システムに送信する取消請求作成手段と
を備えたことを特徴とする電子記録債権自動排除システム。
【請求項3】
前記格納手段は、電子記録債権の利用者への通知用メールアドレスの情報をさらに格納し、前記電子記録債権自動排除システムは、
前記取消請求に対する受付通知を前記電子債権記録機関システムから受信して、前記受付通知に含まれる債権者情報に関連付けられる第1のメールアドレスの情報を少なくとも前記格納手段から取得し、取消理由を含む通知であって、取消請求を行った旨の前記通知を前記取得した第1のメールアドレスの情報を利用して送信する取消通知作成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子記録債権自動排除システム。
【請求項4】
前記取消通知作成手段は、前記受付通知に含まれる債務者情報に関連付けられる第2のメールアドレスの情報を前記格納手段からさらに取得し、取消理由を含む通知であって、取消請求を行った旨の前記通知を前記取得した第2のメールアドレスの情報を利用してさらに送信することを特徴とする請求項3に記載の電子記録債権自動排除システム。
【請求項5】
利用者番号、および譲渡制限排除フラグを格納する格納手段を備えた電子記録債権自動排除システムにおいて、
前記電子記録債権自動排除システムの発生記録通知検査手段が、電子債権記録機関システムから受信された発生記録に関する通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれるか否かを判定するステップと、
通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれると判定される場合、前記発生記録通知検査手段が、前記通知情報に含まれる通知先利用者番号に基づいて前記格納手段を検索し、前記利用者番号に関連付けられた前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されているか否かを判定するステップと、
前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されていると判定される場合、前記電子記録債権自動排除システムの取消請求作成手段が、前記通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、前記電子債権記録機関システムに送信するステップと
を実行することを特徴とする方法。
【請求項6】
利用者番号、口座情報、および譲渡制限排除フラグを格納する格納手段を備えた電子記録債権自動排除システムにおいて、
前記電子記録債権自動排除システムの発生記録通知検査手段が、電子債権記録機関システムから受信された発生記録に関する通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれるか否かを判定するステップと、
通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれると判定される場合、前記発生記録通知検査手段が、前記通知情報に含まれる債権者の口座情報に基づいて前記格納手段を検索し、前記債権者の口座情報に関連付けられた前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されているか否かを判定するステップと、
前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されていると判定される場合、前記電子記録債権自動排除システムの取消請求作成手段が、前記通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、前記電子債権記録機関システムに送信するステップと
を実行することを特徴とする方法。
【請求項7】
前記格納手段は、電子記録債権の利用者への通知用メールアドレスの情報をさらに格納し、
前記電子記録債権自動排除システムの取消通知作成手段が、前記取消請求に対する受付通知を前記電子債権記録機関システムから受信して、前記受付通知に含まれる債権者情報に関連付けられる第1のメールアドレスの情報を少なくとも前記格納手段から取得するステップと、
前記取消通知作成手段が、取消理由を含む通知であって、取消請求を行った旨の前記通知を前記取得した第1のメールアドレスの情報を利用して送信するステップと
をさらに実行することを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記取消通知作成手段が、前記受付通知に含まれる債務者情報に関連付けられる第2のメールアドレスの情報を前記格納手段から取得するステップと、
前記取消通知作成手段が、取消理由を含む通知であって、取消請求を行った旨の前記通知を前記取得した第2のメールアドレスの情報を利用して送信するステップと
をさらに実行することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項5乃至8のいずれかに記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子記録債権自動排除システム、その方法およびプログラムに関し、より詳細には、電子債権記録機関のシステムから金融機関のシステムに送信される発生記録に関する通知情報において、電子記録債権の譲渡制限有無フラグに「制限あり」が設定されている場合に、金融機関のシステムから電子債権記録機関のシステムに自動で取消請求を送信することにより、譲渡に制限がかかる電子記録債権の予期せぬ受領を防止することを可能とした電子記録債権自動排除システム、その方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
手形・指名債権(売掛債権等)の問題点を克服した新たな金銭債権として平成25年にスタートしたでんさい(登録商標)は、手形に代わる新たな決済手段として注目を集めている。電子記録債権は、債務者からの発生記録請求(債務者請求方式)、または債権者からの発生記録請求(債権者請求方式)を受け、電子債権記録機関がその内部に保持する記録原簿に発生記録を記録することにより発生する。
【0003】
発生記録請求には、債務者情報、債権者情報、記録請求日、債権金額、支払期日などに加えて、譲渡時の制限に関する譲渡制限有無フラグが含まれる。譲渡制限有無フラグには「0:制限なし」または「1:金融機関のみに制限」のいずれかを設定することが可能である。譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている場合、対象の電子記録債権に対して、金融機関以外には譲渡できないという制限がかかることとなる。
電子記録債権は手形と同様に転々流通できることがその特徴の一つであり、債権者はそれを期待して電子記録債権を受け取り、譲渡することによって自身の支払いにあてようとする。ところが、金融機関以外に譲渡できない旨の制限が付されていると債権者の意図するように支払いに充てられなくなる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】三井住友銀行、“情報ライブラリ”、[online]、[平成26年11月17日検索]、インターネット<URL: http://www.smbc.co.jp/hojin/denshisaiken/densai/service/library.html>
【非特許文献2】全銀電子債権ネットワーク、“でんさいネットの仕組みと実務”、[online]、[平成27年2月12日検索]、インターネット<URL: http://www.densai.net/pdf/Pamphlet.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば債務者請求方式の発生記録請求において、誤って譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている場合に、5銀行営業日以内であれば、債権者は単独で発生記録を取り消す取消請求を行うことができる。ここで、発生記録の通知において、債権者は一定の注意力を持ってその内容を確認しているものの、電子記録債権の本質的な内容(債務者情報、債権者情報、記録請求日、債権金額、支払期日など)に注目している場合が多く、譲渡制限有無フラグについては誤りを見過ごしてしまうことも多い。
【0006】
この場合、5銀行営業日経過後は、発生した電子記録債権の取り消しには、すべての利害関係者の承諾が必要となり、その手続きは煩雑となる。
【0007】
また、5銀行営業日以内に債権者が発生記録を取り消す取消請求を行った場合、債務者に取消通知が送信されることとなるが、取消通知を受領した債務者はその取消理由を知ることはできず、取消理由を知るために債権者へ問い合わせを行うなどの手間が債権者、債務者の双方にかかっていた。
【0008】
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたもので、電子債権記録機関のシステムから金融機関のシステムに送信される発生記録に関する通知情報において、電子記録債権の譲渡制限有無フラグに「制限あり」が設定されている場合に、金融機関のシステムから電子債権記録機関のシステムに自動で取消請求を送信することにより、譲渡に制限がかかる電子記録債権の予期せぬ受領を防止することを可能とした電子記録債権自動排除システム、その方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明に係る電子記録債権自動排除システムは、利用者番号、および譲渡制限排除フラグを格納する格納手段と、電子債権記録機関システムから受信された発生記録に関する通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれるか否かを判定し、含まれると判定される場合、前記通知情報に含まれる通知先利用者番号に基づいて前記格納手段を検索し、前記利用者番号に関連付けられた前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されているか否かを判定する発生記録通知検査手段と、前記譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されていると判定される場合、前記通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、前記電子債権記録機関システムに送信する取消請求作成手段とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る全体ネットワーク構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る電子記録債権自動排除システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る利用者マスタ記憶部に格納された情報の一例を示す図である。
【
図4】通知情報のデータフォーマットを示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る電子記録債権自動排除処理を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態に係る通知情報のデータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に係る電子記録債権自動排除システムおよび電子記録債権自動排除方法を詳細に説明する。
【0012】
(システム構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る全体ネットワーク構成を示す図である。
図1において、銀行1に設置された電子記録債権自動排除システム101は、銀行1の顧客である電子記録債権利用企業2に設置されたクライアントコンピュータ102と、インターネットなどのネットワーク103を介して通信を行うよう構成されている。また、電子記録債権自動排除システム101は、電子債権記録機関3に設置された電子債権記録機関システム104と、専用回線などのネットワーク105を介して通信を行うよう構成されている。
【0013】
電子記録債権自動排除システム101は、銀行1との間で電子債権記録機関3の利用契約を結んでいる電子記録債権利用企業2に関する情報を格納する利用者マスタ記憶部106を備える。電子記録債権自動排除システム101は、電子債権記録機関システム104が提供するサービスを利用可能にするものであって、本実施形態では、電子債権記録機関3の記録原簿107で管理される電子記録債権について、債権者が意図しない譲渡制限が設定されている場合に、利用者マスタ記憶部106の設定に応じて、電子債権記録機関システム104に自動で取消請求を送信することができる。
【0014】
また、電子記録債権自動排除システム101は、電子債権記録機関システム104から取消請求に対する受付通知を受信すると、債権者および/または債務者に、取消理由を付した上で、取消請求を行った旨の通知を行う。
【0015】
次に、
図2のブロック図を参照して、上記した電子記録債権自動排除システム101の構成を詳細に説明する。なお、
図2では、単一のコンピュータシステムを想定し、必要な機能構成だけを示しているが、電子記録債権自動排除システム101を、複数のコンピュータシステムによる多機能の分散システムの一部として構成することもできる。
【0016】
電子記録債権自動排除システム101は、CPU201に、システムバス202を介してRAM203、入力装置204、出力装置205、通信制御装置206および不揮発性記憶媒体(ROMやHDDなど)で構成される記憶装置207が接続された構成を有する。記憶装置207は、上記した機能を奏するためのソフトウェアプログラムを格納するプログラム格納領域と、随時取得するデータや処理結果としてのデータ等を格納するデータ格納領域とを備えている。以下に説明するプログラム格納領域の各手段は、実際は独立したソフトウェアプログラム、そのルーチンやコンポーネントなどであり、CPU201によって記憶装置207から呼び出されRAM203のワークエリアに展開されて、データベース等を適宜参照しながら順次実行されることで、各機能を奏するものである。
【0017】
データ格納領域は、利用者マスタ記憶部106を備える。
【0018】
利用者マスタ記憶部106は、電子債権記録機関3に登録された利用者に関する情報を格納する。一実施形態では、
図3に示されるように、利用者番号、利用者名、決済口座情報(支店番号、預金種目(普通預金の場合は「1」、当座預金の場合は「2」)、口座番号)、譲渡制限排除フラグ(未設定の場合は「0」、排除する場合は「1」)、およびメールアドレスを格納する。本実施形態では、当該銀行1との間で電子債権記録機関3の利用契約を結んだ利用者について、利用者マスタ記憶部106に登録するものとする。
【0019】
プログラム格納領域に格納されているソフトウェアプログラムは、本発明に関連するものだけを列挙すると、発生記録通知検査手段208、取消請求作成手段209、および取消通知作成手段210を備えている。
【0020】
発生記録通知検査手段208は、発生記録請求の成立時に電子債権記録機関3の電子債権記録機関システム104から通知される通知情報に含まれる譲渡制限有無フラグを検査して、譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されているか否かを判定する。
図4に、通知情報のデータフォーマットを示す。
【0021】
譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている場合、発生記録通知検査手段208は、通知情報に含まれる通知先利用者番号に基づいて利用者マスタ記憶部106を参照し、対象の利用者の譲渡制限排除フラグに「1:排除」が設定されているか否かを判定する。
【0022】
利用者の譲渡制限排除フラグに「1:排除」が設定されている場合、取消請求作成手段209は、通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、電子債権記録機関システム104に送信する。
【0023】
取消通知作成手段210は、電子債権記録機関システム104から取消請求に対する受付通知を受信すると、債権者および/または債務者に、取消理由を付した上で、取消請求を行った旨の通知を行う。
【0024】
本実施形態では、取消通知作成手段210は、電子債権記録機関システム104から取消請求に対する受付通知を受信すると、受付通知に含まれる債権者情報および債務者情報に基づいて利用者マスタ記憶部106を参照し、対象の利用者のメールアドレスを取得する。取消通知作成手段210は、受付通知で特定される発生記録に対して、譲渡制限が設定されていたので取消請求を行った旨の通知を作成して、取得したメールアドレスに送信する。
【0025】
(実施形態)
次に、
図5のフローチャートを参照して、本発明の一実施形態に係る電子記録債権自動排除処理を説明する。電子記録債権利用企業2は、銀行1との間で電子債権記録機関3の利用契約を事前に結び、電子債権記録機関3から利用者番号(000000001)が付与されているものとする。
【0026】
電子記録債権自動排除システム101の利用者マスタ記憶部106には、
図3に示されるレコードが格納されているものとする。
図3に示されるように、電子記録債権利用企業2は、譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている発生記録を排除するための自動排除に関する契約を銀行1との間で結び、利用者番号(000000001)で特定されるレコードの譲渡制限排除フラグには、「1:排除」が設定されているものとする。
【0027】
S501において、電子債権記録機関システム104から発生記録に関する通知情報を受信すると、S502において、電子記録債権自動排除システム101の発生記録通知検査手段208は、通知情報に含まれる譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されているか否かを判定する。
【0028】
本実施形態では、
図6に示されるような通知情報を受信して、発生記録通知検査手段208は、譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されていると判定する。
【0029】
譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている場合、S503において、発生記録通知検査手段208は、通知情報に含まれる通知先利用者番号に基づいて利用者マスタ記憶部106を参照し、対象の利用者の譲渡制限排除フラグに「1:排除」が設定されているか否かを判定する。
【0030】
本実施形態では、発生記録通知検査手段208は、利用者番号(000000001)に基づいて利用者マスタ記憶部106を参照し、譲渡制限排除フラグに「1:排除」が設定されていると判定する。
【0031】
利用者の譲渡制限排除フラグに「1:排除」が設定されている場合、S504において、電子記録債権自動排除システム101の取消請求作成手段209は、通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、電子債権記録機関システム104に送信する。
【0032】
本実施形態では、記録番号(00000000299999999999)で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、電子債権記録機関システム104に送信したものとする。
【0033】
S505において、電子債権記録機関システム104から取消請求に対する受付通知を受信すると、S506において、取消通知作成手段210は、受付通知に含まれる債権者情報および債務者情報に基づいて、利用者マスタ記憶部106から対象の利用者のメールアドレスを取得する。
【0034】
本実施形態では、債権者利用者番号(000000001)および債務者利用者番号(000000002)を含む受付通知を受信して、取消通知作成手段210は、利用者マスタ記憶部106から債権者メールアドレス(aaa@・・・)および債務者メールアドレス(bbb@・・・)を取得したものとする。
【0035】
S507において、取消通知作成手段210は、受付通知で特定される発生記録に対して、譲渡制限が設定されていたので取消請求を行った旨の通知を作成して、取得したメールアドレスに送信する。
【0036】
本実施形態では、記録番号(00000000299999999999)で特定される発生記録に対して、譲渡制限が設定されていたので取消請求を行った旨の通知を作成して、債権者メールアドレス(aaa@・・・)および債務者メールアドレス(bbb@・・・)に送信して処理を終了する。
【0037】
本実施形態では、譲渡制限有無フラグの設定によりその後の譲渡で制限を受ける債権者が、譲渡に制限がかかる電子記録債権の予期せぬ受領を防止することを主な目的として債務者請求方式の発生記録請求について説明してきたが、同様の技術を、債権者請求方式の発生記録に適用することもできる。
【0038】
また、本実施形態では、当該銀行1との間で電子債権記録機関3の利用契約を結んだ利用者について、利用者マスタ記憶部106に登録されており、S506において、債務者が他行利用者である場合には、債務者に対する取消通知の送信は省略されるものとする。
【0039】
以上、本発明によれば、電子債権記録機関のシステムから金融機関のシステムに送信される発生記録に関する通知情報において、電子記録債権の譲渡制限有無フラグに「制限あり」が設定されている場合に、金融機関のシステムから電子債権記録機関のシステムに自動で取消請求を送信することにより、譲渡に制限がかかる電子記録債権の予期せぬ受領を防止することができる。
【0040】
銀行1の自動排除サービスを利用する電子記録債権利用企業2は、譲渡の際に制限がかかる電子記録債権を誤って受領するリスクから解放され、安心して電子記録債権を利用することができる。
【0041】
さらに、誤って譲渡制限を設定した債務者も取消請求が行われた取消理由を知ることができるので、債務者・債権者双方の意思疎通が図られた上で、誤りを是正する処理を進めることができる。
【0042】
(追加の実施形態)
上述の実施形態では、電子記録債権利用企業2が、譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている発生記録を排除するための自動排除に関する契約を銀行1との間で結び、利用者番号(000000001)で特定されるレコードの譲渡制限排除フラグに「1:排除」が設定されている例について説明した。
【0043】
追加の実施形態では、電子記録債権利用企業2が、自社が保有する複数の決済口座のうちの特定の決済口座を指定する発生記録の譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている場合に自動排除を行う契約を銀行1との間で結び、当該特定の決済口座を指定する発生記録については、譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている場合に自動排除を行い、他の決済口座を指定する発生記録については、譲渡制限有無フラグに「1:金融機関のみに制限」が設定されている場合であっても自動排除を行わないという電子記録債権利用企業2の要求に対応することができる。
【0044】
追加の実施形態では、利用者マスタ記憶部106において、利用者番号に関連付けて複数の決済口座情報が格納され、決済口座情報ごとに譲渡制限排除フラグが設定される。
【0045】
図5を用いて説明した電子記録債権自動排除処理においては、追加の実施形態では、S503の処理に代わって、発生記録通知検査手段208は、通知情報に含まれる債権者の口座情報に基づいて利用者マスタ記憶部106を参照し、対象の決済口座の譲渡制限排除フラグに「1:排除」が設定されているか否かを判定する。
【0046】
以上、本発明によれば、銀行1の自動排除サービスを利用する電子記録債権利用企業2は、自社の業務に添った細やかな設定を行うことができる。
【要約】 (修正有)
【課題】譲渡に制限がかかる電子記録債権の予期せぬ受領を防止する電子記録債権自動排除システムを提供する。
【解決手段】利用者番号及び譲渡制限排除フラグを格納する格納手段106と、電子債権記録機関システムから受信された発生記録に関する通知情報に譲渡制限を示す情報が含まれるか否かを判定し、含まれると判定される場合、通知情報に含まれる通知先利用者番号に基づいて格納手段を検索し、利用者番号に関連付けられた譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されているか否かを判定する発生記録通知検査手段208と、譲渡制限排除フラグに排除することを示す値が設定されていると判定される場合、通知情報で特定される発生記録を取り消す取消請求を作成して、電子債権記録機関システムに送信する取消請求作成手段209とを備えた。
【選択図】
図2