(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報表示装置、情報表示方法、情報表示プログラムおよび配信装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報表示装置、情報表示方法、情報表示プログラムおよび配信装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.表示処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る表示処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。
図1では、本願に係る情報表示装置に対応する端末装置100によって、ウェブページW10上に表示される広告コンテンツC20の表示処理が行われる例について説明する。
【0011】
図1に示した端末装置100は、スマートフォン等の携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の出力部130を有する。なお、実施形態に係る端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100のユーザは、指F10や専用ペンで出力部130の表示面をタッチすることにより各種操作を行う。
【0012】
ウェブページW10は、ニュース等の各種トピックスが掲載されるポータルサイト用のコンテンツである。ここでは、ウェブページW10の縦方向のサイズが、端末装置100の出力部130における縦方向の表示サイズよりも長いものとする。このため、端末装置100の出力部130内に位置するウェブページW10の領域のみが出力部130に表示され、出力部130外に位置するウェブページW10の領域は表示されない。端末装置100のユーザは、例えば、スクロール操作によって、ウェブページW10のうち出力部130内に表示させる内容を変更することができる。
【0013】
図1に示すように、ウェブページW10は、トピックスを表示する領域と、ウェブページW10とは別に配信される広告コンテンツC20を表示する領域である広告枠W11とを含む。
図1に示す例では、端末装置100は、ウェブページW10を表示するとともに、ウェブページW10に含まれる広告枠W11に広告コンテンツC20を表示する。ここで、広告コンテンツC20は、動画広告C21と、静止画広告C22及びC23との一群のコンテンツから構成される。すなわち、端末装置100は、広告枠W11において、広告コンテンツC20として、動画広告C21や、静止画広告C22や、静止画広告C23を出し分けて表示する。
【0014】
例えば、端末装置100は、所定の状況において、動画広告C21や、静止画広告C22やC23を出し分けることにより、広告枠W11で表示されるコンテンツの表示態様を変動させることができる。具体的には、端末装置100は、ユーザによってウェブページW10を移動させる操作であるスクロール操作が行われ、ウェブページW10が出力部130に対して移動された場合に、広告コンテンツC20に対するユーザの関心を惹起させるため、広告コンテンツC20の表示態様を変動させる。
【0015】
以下、
図1を用いて、端末装置100が行う広告コンテンツC20の表示処理について、流れに沿って説明する。以下の説明では、端末装置100の状態遷移を図示する場合、左から順に第1状態、第2状態、・・・、第N状態(Nは任意の数)と表記する。
【0016】
図1の第1状態は、端末装置100が出力部130にウェブページW10を表示する状態を示す。なお、端末装置100は、ウェブページW10の全体を表示できないので、初期状態ではウェブページW10の先頭から表示する。すなわち、端末装置100は、初期表示として、出力部130の上端UL1とウェブページW10の上端とが重なるように、ウェブページW10を表示する。そして、ユーザは、第1状態では表示されていないウェブページW10の下部を出力部130に表示させるために、指F10によってスクロール操作を行う。
【0017】
図1の例では、ユーザは、ウェブページW10を選択した後に、ウェブページW10を所定方向(
図1の例では上方向)にはらう操作(いわゆる、フリック操作)を行ったものとする。この場合、タッチパネルが採用される一般的な端末装置100は、ウェブページW10から指F10が離れた後であっても、ウェブページW10を所定の距離だけスクロール(慣性スクロール等と呼ばれる)させる。例えば、端末装置100は、ユーザが表示面をはらった速度に応じた距離だけ自動的にスクロールさせる。
【0018】
端末装置100は、フリック操作等のスクロール操作に応じて、第1状態から第2状態に遷移する(ステップS11)。第2状態では、端末装置100は、第1状態では出力部130に表示されていなかった広告コンテンツC20を新たに表示する。なお、広告コンテンツC20における初期表示は、動画広告C21が表示されるものとする。ここで、ユーザは、動画広告C21よりも下部に位置するトピックスを閲覧するため、さらにウェブページW10に対してスクロール操作を行うものとする。
【0019】
端末装置100は、スクロール操作に応じて、第2状態から第3状態に遷移する(ステップS12)。ここで、端末装置100は、スクロール操作に応じてウェブページW10を移動させる過程において、出力部130における所定の位置に、広告枠W11(すなわち、動画広告C21)の上端が到達したか否かを検知する。
図1の例では、端末装置100が検知する所定の位置は、出力部130の上端UL1であるものとする。すなわち、端末装置100は、動画広告C21の上端が、出力部130の上端UL1に到達したか否かを検知する。
【0020】
そして、
図1の第3状態に示すように、端末装置100は、動画広告C21の上端が出力部130の上端UL1に重なったと検知した場合に、動画広告C21の表示態様を変動させる。具体的には、端末装置100は、動画広告C21に所定のフィルタ処理を行い、動画広告C21の表示をぼかす処理を行う。また、端末装置100は、フィルタ処理を行った際に、動画広告C21の再生を停止させる。また、端末装置100は、動画広告C21に重ねて、静止画広告C22及びC23を出力部130内に表示する。このとき、端末装置100は、動画広告C21に重ねて、静止画広告C22を出力部130の左部から中央に向かって移動させながら徐々に表示する。また、端末装置100は、動画広告C21に重ねて、静止画広告C23を出力部130の右部から中央に向かって移動させながら徐々に表示する。すなわち、端末装置100は、動画広告C21を覆うシャッターのように、2枚の静止画広告C22及びC23を移動させる。
【0021】
端末装置100は、動画広告C21の表示態様を変動させることで、第3状態から第4状態に遷移する(ステップS13)。
図1の第4状態は、端末装置100によって動画広告C21の表示態様が変動された結果、動画広告C21が静止画広告C22及びC23によって完全に覆われている状態を示す。
図1の第4状態に示すように、端末装置100は、広告コンテンツC20が表示される広告枠W11に、静止画広告C22及びC23が上下に2分割された状態で表示する。
【0022】
このように、端末装置100は、ユーザがスクロール操作を行い、動画広告C21が出力部130の上端まで移動されたことを検知する。そして、端末装置100は、動画広告C21が出力部130の外(画面上部)に移動されようとする際に、動画広告C21の表示態様を変動させる。具体的には、端末装置100は、静止画広告C22及びC23を、それぞれ出力部130の一端から他端へ移動させながら、動画広告C21に重ねて表示する。
【0023】
これにより、端末装置100は、動画広告C21を出力部130の上部に移動させようとしたユーザに対して、不意の表示態様の変化を視認させることができる。このため、端末装置100は、ユーザに対して、広告コンテンツC20に興味関心を抱かせることができる。結果として、端末装置100は、ユーザに閲覧させたいコンテンツに係る情報の訴求効果を向上させることができる。また、広告コンテンツC20として表示されるコンテンツが動画である場合には、ある一定以上の領域が画面上に表示されなければ、ユーザからの視認性が顕著に低下する。ここで、端末装置100は、広告枠W11が出力部130の外側に移動されようとするタイミングで、動画広告C21に重ねて、画面外から移動してくるというアニメーションを伴って静止画広告C22及びC23を表示させる。また、端末装置100は、動画広告C21の表示をぼかして視認性を低下させることで、代わりに、静止画広告C22及びC23の視認性を向上させる。これにより、端末装置100は、例え広告枠W11の一部が出力部130の外側に位置したとしても、広告コンテンツC20が訴求しようとする内容を静止画広告C22及びC23によってユーザに宣伝することができる。このように、端末装置100は、動画広告C21の一部が表示されなくなる状態においても、広告コンテンツC20としての訴求効果が低下することを抑制することができる。
【0024】
なお、広告コンテンツC20など、広告に係るコンテンツとは、営利若しくは非営利の広告だけではなく、ボランティアの募集、公共広告、公共に対する通知、広告コンテンツC20に係る情報の一部、その他任意のコンテンツであるものとする。すなわち、広告コンテンツC20は、いわゆる広告関連の情報を含むコンテンツのみならず、ユーザに興味を抱かせ、広告コンテンツC20に含まれる情報、または、広告コンテンツC20と関連するコンテンツ(例えば、ランディングページ等)に含まれる情報を広く報知するものであれば、画像、動画像、文字、図形、記号、ハイパーリンク、その他任意のコンテンツを適用可能である。すなわち、ユーザに対してウェブページW10よりも興味を生じさせようとするコンテンツであれば、任意のコンテンツを広告コンテンツC20として適用可能である。
【0025】
また、上記では説明を省略したが、端末装置100は、上述した表示処理を任意の手法で実現することができる。例えば、端末装置100は、上述した表示処理を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
【0026】
また、端末装置100は、ウェブページW10や広告コンテンツC20の配信と同時に、上述した表示処理を実行させる制御情報の配信を受付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記した表示処理を行う。以下、このような制御情報に従って、
図1に示す表示処理を実行する端末装置100等について説明する。
【0027】
〔2.配信システムの構成〕
まず、
図2を用いて、実施形態に係る配信システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る配信システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示す配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
【0028】
端末装置100は、ユーザによる操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページW10を取得する。また、端末装置100は、ウェブページW10に後述する取得命令が含まれる場合には、広告コンテンツC20を広告配信サーバ20から取得する。そして、端末装置100は、広告コンテンツC20に含まれる制御情報の配信を広告配信サーバ20から受付けた場合は、かかる制御情報に従って動作し、
図1で示した表示処理を実現する。なお、以下では、端末装置100をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置100と読み替えることもできる。
【0029】
広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、広告コンテンツC20等を広告配信サーバ20に入稿する端末装置である。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツC20として、静止画像や、動画像や、テキストデータや、ランディングページを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。なお、広告主は、広告コンテンツC20に含まれる各コンテンツC21〜C23等をそれぞれ個別に入稿してもよい。
【0030】
また、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
【0031】
なお、広告主端末10や、上述した端末装置100は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、スマートフォン(Smartphone)や、タブレット型端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、ウェアラブル端末(Wearable Device)等である。
【0032】
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100から広告コンテンツの配信要求を受付けると、端末装置100の場所やユーザの属性等からユーザと広告コンテンツとのマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、上述した表示処理を実現するための制御情報を広告コンテンツC20とともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。
【0033】
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100に各種ウェブページを配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関する各種ウェブページを端末装置100に配信する。
【0034】
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページには、取得命令が含まれる。例えば、ウェブページを形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20から所定の広告コンテンツを取得する。
【0035】
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像、ウェブページとともに表示される動画像等である。
【0036】
〔3.広告配信サーバの構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。
図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0037】
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0038】
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
【0039】
ここで、
図4は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。
図4に示した例では、広告データベース24は、広告主ID、広告コンテンツ、インプレッション数、インプレッション保証数、対価といった項目を有する。なお、広告データベース24は、コンテンツとユーザとのマッチングを行うための情報や、CTR(Click Through Rate)といった情報をさらに記憶してもよい。
【0040】
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿されたコンテンツ、すなわち、広告コンテンツC20等の広告に係るコンテンツを示す。なお、
図4では「広告コンテンツ」に「C20」〜「C23」や「C30」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、共通する情報をユーザに伝えようとする個別の画像、動画像、音声と画像、テキストデータ、ゲームのデータ、ゲーム形式の広告等、各コンテンツが所在するURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。例えば、広告コンテンツC20は、共通する宣伝対象を有するコンテンツである動画広告C21、静止画広告C22及びC23から構成される。
【0041】
広告データベース24には、広告コンテンツとして、広告コンテンツC20(広告コンテンツC20を構成する動画広告C21や、静止画広告C22及びC23を含む。以下では、動画広告C21や、静止画広告C22及びC23等、広告コンテンツを構成する各コンテンツを単に「コンテンツ」と表記する場合がある。)の他にも、広告コンテンツC20の表示態様の変更を指示する表示指示が登録される。かかる表示指示には、例えば、広告コンテンツC20の初期表示は動画広告C21であることや、動画広告C21の表示態様を変動させ、静止画広告C22及びC23を表示させるタイミングなど、各種の設定等が含まれる。表示指示は、例えば、広告主が広告コンテンツを登録する際に、広告主によって任意の設定が行われる。
【0042】
「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「対価」は、「インプレション保証数」だけ広告コンテンツが表示された際に広告主から支払われる報酬を示す。すなわち、広告配信サーバ20は、広告に係るコンテンツをインプレッション保証型で配信するサーバである。
【0043】
すなわち、
図4では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、広告コンテンツC20を広告コンテンツとして入稿した例を示している。また、
図4では、広告コンテンツ「C20」のインプレッション数が「5000」であり、インプレッション保証数が「15000」であり、インプレッション保証数だけ広告コンテンツC20が表示された際の課金額が「aaa」である例を示している。ここで、広告配信サーバ20は、コンテンツC21〜C23ごとにインプレッション数を計数してもよい。
【0044】
なお、広告コンテンツが選択される度に課金が行われるクリック課金形式で広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、コンテンツが選択された回数や、コンテンツが選択された際の課金額等が登録される。また、配信要求を受信した際に、入札形式で広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、1インプレッションあたりの報酬として広告主が設定した広告料金である入札価格や、CTR等が登録される。
【0045】
図3に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0046】
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0047】
入稿受付部25は、広告主端末10から、対価の指定とともに、広告コンテンツの入稿や表示指示を受付ける。かかる場合、入稿受付部25は、広告コンテンツ、表示指示、広告主ID、及び受付けた対価の値を対応付けて広告データベース24に登録する。
【0048】
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0049】
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、端末装置100の位置やユーザの属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツの中から、配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。
【0050】
かかるマッチングにおいては、インプレッション数が、インプレッション保証数よりも多くなるように、広告コンテンツの選択が行われる。例えば、広告選択部27は、インプレッション保証数とインプレッション数との差が最も大きい広告コンテンツを優先して選択する。なお、広告選択部27は、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。
【0051】
また、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、ユーザの属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。その後、広告選択部27は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部28に出力する。
【0052】
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した表示指示が示す内容の表示処理を端末装置100に実行させるための制御情報を生成する。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツとを端末装置100に対して配信する。詳細は後述するが、配信部28により配信される制御情報は、例えば、動画広告C21を所定の表示領域に表示する表示手順と、表示手順によって表示された動画広告C21に対する移動操作が行われ、動画広告C21が表示領域における所定の位置に移動された場合に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる処理を開始する表示制御手順と、を端末装置100に実行させる。
【0053】
〔4.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。
図5は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。
図5に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
【0054】
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
【0055】
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。
【0056】
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0057】
図5に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、
図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0058】
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0059】
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。
【0060】
また、配信部35は、ウェブページW10を生成し、生成したウェブページW10を端末装置100に配信する。かかる場合、端末装置100は、ウェブページW10を受信すると、広告配信サーバ20に対して広告の配信要求を送信し、応答として受信した広告コンテンツを表示する。そして、端末装置100は、ユーザの操作に応じて、広告コンテンツを変更する表示処理を実行する。
【0061】
〔5.端末装置の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。
図6は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、制御部140とを有する。
【0062】
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0063】
入力部120は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置であり、すなわち、画面である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。また、以下の説明では、出力部130を画面と記載する場合がある。
【0064】
また、入力部120は、各種センサから取得された情報を入力として受け付けてもよい。例えば、端末装置100が物理センサを有する場合、入力部120は、物理センサから取得された情報を入力として受け付ける。物理センサは、端末装置100の物理的な状態を検知するセンサである。例えば、物理センサは、端末装置100の3軸方向の傾きを測定するジャイロセンサである。なお、物理センサは、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、任意のセンサが適用可能である。
【0065】
制御部140は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部140は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0066】
図6に示すように、制御部140は、要求部141と、受付部142と、出力制御部143とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部140の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部140が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0067】
要求部141は、外部装置に対して各種要求を実行する。例えば、要求部141は、受付部142からウェブページW10のURLを受信した場合は、コンテンツ配信サーバ30に対して受信したURLが示すウェブページW10の取得要求を送信する。また、要求部141は、コンテンツ配信サーバ30から受信したウェブページW10に取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツC20の取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
【0068】
受付部142は、入力部120を介して、各種入力を受け付ける。例えば、受付部142は、ユーザが入力部120に対してウェブページW10の表示操作を行った場合は、かかる表示操作に対応する入力情報を受け付ける。そして、受付部142は、入力部120を介して受け付けたスクロール操作やタップ操作等、ユーザの操作の内容を出力制御部143に出力する。
【0069】
出力制御部143は、受信したウェブページW10および広告コンテンツC20を出力部130に表示し、上述した表示処理を実行する。例えば、出力制御部143は、制御部140が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、
図6に示すように、表示部144、検知部145、表示制御部146として動作し、表示処理を実行する。表示部144、検知部145、表示制御部146は、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0070】
表示部144は、受付部142によって受け付けられたウェブページW10を広告コンテンツC20とともに出力部130に表示する。具体的には、実施形態に係る表示部144は、ウェブページW10を表示するとともに、ウェブページW10に含まれる広告枠W11の位置に基づいて広告コンテンツC20の表示位置を特定し、特定された表示位置に広告コンテンツC20を表示する。
【0071】
検知部145は、広告コンテンツC20の位置を検知する。例えば、実施形態に係る検知部145は、各種情報を表示する表示領域である出力部130における、広告コンテンツC20の位置を検知する。例えば、検知部145は、ユーザからのスクロール操作などの移動操作により、ウェブページW10(すなわち、広告コンテンツC20)が移動された場合に、広告コンテンツC20が画面上のいずれの位置にあるかを検知する。
【0072】
例えば、検知部145は、広告コンテンツC20が画面の端部の近傍に移動されたか否かを検知する。この場合、検知部145は、画面の端部の近傍として認識する位置を予め設定しておく。例えば、検知部145は、広告コンテンツC20の上端が、画面全体の長さの所定の割合よりも上部まで移動された場合に、広告コンテンツC20が画面の端部の近傍に移動したと検知する。
【0073】
あるいは、検知部145は、移動操作によって、広告コンテンツC20のいずれかの端部が画面の端部と重なったことを検知するようにしてもよい。例えば、
図1で示したように、検知部145は、広告コンテンツC20の上端と、出力部130の上端UL1が重なったことを検知する。
【0074】
あるいは、検知部145は、移動操作によって、広告コンテンツC20の少なくとも一部が画面の外に移動され、かつ、広告コンテンツC20の少なくとも一部が画面内に表示されていることを検知する。すなわち、検知部145は、画面上において、広告コンテンツC20の全体が表示されず、一部が表示されている状態であることを検知する。
【0075】
表示制御部146は、表示部144によって表示された広告コンテンツC20に対する移動操作が行われ、広告コンテンツC20(初期表示では、動画広告C21)が出力部130における所定の位置に移動された場合に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる処理を開始する。
【0076】
表示制御部146は、検知部145によって、動画広告C21が所定の位置に移動されたと検知された場合に、表示制御処理を開始する。例えば、表示制御部146は、所定の位置として、動画広告C21が画面の端部の近傍に移動された場合や、動画広告C21のいずれかの端部が画面の端部と重なった場合や、動画広告C21の少なくとも一部が画面の外に移動され、かつ、動画広告C21の少なくとも一部が画面内に表示されている場合等に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねるような表示制御処理を開始する。
【0077】
例えば、表示制御部146は、
図1に示したように、静止画広告C22及びC23を動画広告C21上に動かしていくことで、静止画広告C22及びC23を徐々に動画広告C21に重ねて表示するような処理を開始する。この場合、表示制御部146は、静止画広告C22及びC23という2種類の異なる静止画を、互いに逆方向から動画広告C21上を動かしていくことで、静止画広告C22及びC23を徐々に動画広告C21に重ねて表示する。このように、表示制御部146は、アニメーションのように動きを伴う制御処理によって広告コンテンツC20の表示態様を変動させることで、ユーザの興味関心を惹起させることができる。
【0078】
また、表示制御部146は、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる処理を開始したときに、動画広告C21に所定のフィルタ処理を行う。例えば、表示制御部146は、動画広告C21の表示をぼかす処理を行う。また、端末装置100は、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる処理を開始したときに、動画広告C21の再生を停止させる。このように、表示制御部146は、静止画広告C22及びC23を表示する際に、動画広告C21の視認性を低下させる。これにより、表示制御部146は、新たに表示する静止画広告C22及びC23の視認性を相対的に向上させ、静止画広告C22及びC23にユーザを注目させることができる。
【0079】
〔6.他の表示例〕
上記では、
図1に例示した表示態様を用いながら、端末装置100が実行する表示制御処理について説明した。具体的には、上記では、端末装置100が、画面上部外側に動画広告C21が移動されようとする場合に、動画広告C21に重ねるように、静止画広告C22及びC23を表示する例を示した。ここで、
図7、
図8及び
図9を用いて、端末装置100が実行する表示制御処理について、他の表示例を説明する。
【0080】
〔6−1.他の表示例(1)〕
例えば、端末装置100は、静止画広告C22及びC23に代えて、ユーザの操作を促すような画像を表示することができる。この点について、
図7を用いて説明する。
図7は、実施形態に係る他の表示処理の一例(1)を示す図である。
【0081】
図7に示す例では、端末装置100は、ウェブページW10に表示する広告コンテンツとして、広告コンテンツC40を表示するものとする。広告コンテンツC40は、動画広告C41と、静止画コンテンツC42及びC43とから構成される。
【0082】
図7の第1状態に示すように、端末装置100は、ウェブページW10と、広告コンテンツC40の初期表示である動画広告C41を表示する。そして、端末装置100は、ユーザの指F10によってウェブページW10が操作された場合に、ウェブページW10を出力部130の上部に移動させる。
【0083】
そして、端末装置100は、移動操作に応じて、第1状態から第2状態に遷移する(ステップS21)。第2状態では、端末装置100は、動画広告C41の上端が出力部130の上端UL1と重なったことを検知する。そして、端末装置100は、動画広告C41に対する表示制御処理を開始する。
【0084】
端末装置100は、画面上部の外側に動画広告C41が移動されそうな場合には、動画広告C41に重ねて、動画広告C41を下側(すなわち、画面内)に移動させることを促す内容が描かれた静止画コンテンツC42を表示する。具体的には、静止画コンテンツC42は、下向きの矢印が描かれた静止画コンテンツである。また、静止画コンテンツC42は、矢印以外は、下に位置する表示をそのまま表示させるよう、透過した静止画コンテンツである。
【0085】
すなわち、端末装置100は、動画広告C41に静止画コンテンツC42を重ねて表示した場合、動画広告C41に下向きの矢印のみが表示されるような態様により、広告コンテンツC40を表示する。これにより、端末装置100は、ユーザに対して、広告コンテンツC40を下向きに移動させることを促す。このように、端末装置100は、広告コンテンツC40を画面内に留まらせるような表示を行うことにより、より広告コンテンツC40が画面内に表示されやすくすることができる。
【0086】
なお、ウェブページW10が下向きに移動された場合には、端末装置100は、第2状態から第3状態に遷移する(ステップS22)。第3状態では、端末装置100は、動画広告C41の下端が出力部130の下端DL1と重なったことを検知する。そして、端末装置100は、動画広告C41に対する表示制御処理を開始する。
【0087】
この場合、端末装置100は、動画広告C41に重ねて、動画広告C41を上側に移動させることを促す内容が描かれた静止画コンテンツC43を表示する。具体的には、静止画コンテンツC43は、上向きの矢印が描かれた静止画コンテンツである。
【0088】
このように、端末装置100は、広告コンテンツC40が移動されようとする方向とは逆の方向をユーザに意識させるような表示を有する静止画コンテンツC42又はC43を表示する。これにより、端末装置100は、広告コンテンツC40をより長く画面内に留まらせたり、一度画面外に移動されようとした広告コンテンツC40を画面内に戻すことを促したりすることができるため、広告コンテンツC40の表示時間を伸ばすことができ、広告コンテンツC40の訴求効果を高めることができる。
【0089】
〔6−2.他の表示例(2)〕
また、端末装置100は、一度画面外に移動された広告コンテンツの表示を元に戻す処理を行うことができる。この点について、
図8を用いて説明する。
図8は、実施形態に係る他の表示処理の一例(2)を示す図である。
【0090】
図8に示す例では、端末装置100は、
図7と同様に、ウェブページW10に表示する広告コンテンツとして、広告コンテンツC40を表示する。
図8の第1状態では、広告コンテンツC40の一部が画面外に表示されている状態から、ユーザの指F10によって上部に移動されようとしている状態を示している。この場合、広告コンテンツC40は、動画広告C41に静止画コンテンツC43が重ねられている状態である。
【0091】
そして、ユーザによる移動操作に従い、端末装置100は、第1状態から第2状態に遷移する(ステップS31)。
図8の第2状態では、端末装置100は、広告コンテンツC40の全体を画面内に表示する。すなわち、第2状態は、ユーザの操作によって、動画広告C41に静止画コンテンツC43が重ねて表示された状態から、再び画面内に広告コンテンツC40が戻された状態を示す。
【0092】
このとき、端末装置100は、動画広告C41に対するフィルタ処理を解除する。また、端末装置100は、動画広告C41に静止画コンテンツC43を重ねて表示した処理を解除する。すなわち、端末装置100に係る表示部144が、動画広告C41に重ねられた静止画コンテンツC43を出力部130に表示し、表示制御部146が、静止画コンテンツC43に対する移動操作が行われ、静止画コンテンツC43が動画広告C41を伴って出力部130における所定の位置に移動された場合に、動画広告C41を出力部130に表示する処理を開始する。この場合、表示制御部146は、フィルタ処理とともに静止画コンテンツC43を消去するようなエフェクト処理によって動画広告C41を表示してもよいし、
図1のように、動画広告C41上を静止画コンテンツC43が移動するようなアニメーション処理によって動画広告C41を表示するようにしてもよい。また、上記の所定の位置とは、動画広告C41に静止画コンテンツC43が重ねられる処理が行われた位置から画面内側に戻された位置をいう。一例としては、端末装置100は、広告コンテンツC40が画面端部から画面内側(例えば、広告コンテンツC40が画面端部に接しない位置)に移動された場合に、動画広告C41を表示する処理を行う。また、端末装置100は、動画広告C41の表示処理に伴い、再生を停止していた動画広告C41の再生を開始する。このように、端末装置100は、表示態様を変動する処理を開始した所定の位置から復帰した広告コンテンツC40に対して、再び、もとの動画広告C41を表示する処理を開始する。これにより、端末装置100は、広告コンテンツC40を画面内に戻すよう促されたユーザに対して、動画広告C41を再び視聴させることができる。なお、端末装置100は、再生が停止された時点から動画広告C41の再生を再開してもよいし、動画の最初から動画広告C41の再生を開始させてもよい。
【0093】
〔6−3.他の表示例(3)〕
また、端末装置100は、
図1のように、画面の左右から静止画広告C22及びC23を重ねる処理ではなく、他の方向から静止画広告を重ねてもよい。この点について、
図9を用いて説明する。
図9は、実施形態に係る他の表示処理の一例(3)を示す図である。
【0094】
図9に示す例では、端末装置100は、ウェブページW10に表示する広告コンテンツとして、広告コンテンツC50を表示するものとする。広告コンテンツC50は、動画広告C51と、静止画広告C52及びC53とから構成される。
【0095】
図9の第1状態に示すように、端末装置100は、ウェブページW10と、広告コンテンツC50の初期表示である動画広告C51とを表示する。そして、端末装置100は、ユーザの指F10によってウェブページW10が操作された場合に、ウェブページW10を出力部130の上部に移動させる。
【0096】
そして、端末装置100は、移動操作に応じて、第1状態から第2状態に遷移する(ステップS41)。第2状態では、端末装置100は、動画広告C51が所定の位置に移動されたことを検知したものとする。すなわち、端末装置100は、動画広告C51の表示態様を変動させる処理を開始する。第2状態に示すように、端末装置100は、静止画広告C52及びC53を、動画広告C51に重ねて、上下方向で、互いに逆方向から移動させて表示する。例えば、端末装置100は、静止画広告C52を動画広告C51に対して上側から徐々に移動させ、静止画広告C53を動画広告C51に対して下側から徐々に移動させる。
【0097】
そして、端末装置100は、表示処理に伴い、第2状態から第3状態に遷移する(ステップS42)。第3状態に示すように、広告コンテンツC50は、縦に2分割された静止画広告C52及びC53によって表示される。このように、端末装置100は、動画広告C51に重ねる静止画広告C52及びC53について、横方向に限られず、縦方向の移動により表示することができる。なお、動画広告C51に対して静止画広告C52及びC53を重ねる処理において、
図1や
図9で示した例は一例であり、他の方向や、異なる移動手法を伴って、動画広告C51に重ねてもよい。
【0098】
このように、端末装置100は、動画広告C51に対して、様々な態様で静止画広告C52及びC53を重ねる処理を行うことができる。例えば、端末装置100は、いくつかの表示態様の変動処理から、ランダムに処理を選択することにより、ユーザに目新しい処理を印象付けることができる。これにより、端末装置100は、ユーザの興味を惹くことができるため、よりコンテンツの訴求効果を高めることができる。
【0099】
また、端末装置100は、単に静止画広告をスライドさせるように移動するのみならず、例えば、拡大縮小処理を伴ったり、表示を段階的に変動させたりといった、様々な表示の変動処理のバリエーションを組み合わせてもよい。
【0100】
〔7−1.配信システムの処理手順〕
次に、
図10を用いて、実施形態に係る配信システム1による配信処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る配信システム1による配信処理手順を示すシーケンス図である。
【0101】
図10に示すように、端末装置100は、ユーザ操作に従って、ウェブページの取得要求をコンテンツ配信サーバ30に送信する(ステップS101)。そして、コンテンツ配信サーバ30は、ウェブページの取得要求に応じて、制御情報を含むウェブページを端末装置100に配信する(ステップS102)。なお、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページには、広告配信サーバ20のURL等である広告取得命令が含まれる。
【0102】
続いて、端末装置100は、ウェブページに含まれる広告取得命令に基づいて、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する(ステップS103)。そして、広告配信サーバ20は、広告コンテンツの取得要求に応じて、広告コンテンツを端末装置100に配信する(ステップS104)。
【0103】
そして、端末装置100は、ステップS102において受信したウェブページに含まれる制御情報に従って、ウェブページと、ステップS104において受信した広告コンテンツとを表示する表示処理を行う(ステップS105)。
【0104】
〔7−2.端末装置の処理手順〕
次に、
図11を用いて、制御情報を実行した端末装置100が実行する処理の手順について説明する。
図11は、実施形態に係る端末装置が実行する表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図11に示す例では、広告コンテンツを構成するコンテンツが、動画コンテンツと静止画コンテンツである例を示す。
【0105】
図11に示す例では、端末装置100に係る表示部144は、出力部130にウェブページを表示する(ステップS201)。ここで、受付部142は、ユーザがウェブページの表示を継続するか否かを判定する(ステップS202)。言い換えれば、受付部142は、ウェブページの表示を終了させる(例えば、ウェブブラウザを終了させる等)操作をユーザから受け付けたか否かを判定する。ウェブページの表示を継続しないと判定した場合(ステップS202;No)、端末装置100による表示処理は終了する。
【0106】
一方、ウェブページの表示を継続すると判定した場合(ステップS202;Yes)、受付部142は、ウェブページのスクロール操作を受け付けたか否かを検知する(ステップS203)。スクロール操作を受け付けない場合(ステップS203;No)、受付部142は、スクロール操作を受け付けるまで待機する。
【0107】
一方、スクロール操作を受け付けた場合(ステップS203;Yes)、検知部145は、出力部130内における動画コンテンツの位置を検知する(ステップS204)。さらに、検知部145は、動画コンテンツが所定の位置にあるか否かを判定する(ステップS205)。検知部145は、動画コンテンツが所定の位置にないと判定した場合(ステップS205;No)、以降の処理を行わず、再びスクロール操作を受け付けるまで待機する。
【0108】
一方、動画コンテンツが所定の位置にあると判定した場合(ステップS205;Yes)、表示制御部146は、動画コンテンツを変動する処理を開始する(ステップS206)。
図11の例では、表示制御部146は、動画コンテンツに、異なる広告コンテンツ(ここでは、静止画コンテンツ)を重ねて表示する(ステップS207)。
【0109】
また、検知部145は、動画コンテンツが所定の位置から移動したかを判定する(ステップS208)。動画コンテンツが所定の位置から移動していないと判定した場合(ステップS208;No)、表示制御部146は、動画コンテンツの表示態様を変動させず、異なる広告コンテンツを重ねた状態のまま表示する。
【0110】
一方、動画コンテンツが所定の位置から移動したと判定した場合(ステップS208;Yes)、表示制御部146は、異なる広告コンテンツが重ねられていた状態から、再び動画コンテンツを表示するよう制御処理を行う(ステップS209)。その後、端末装置100は、処理をステップS202に遷移させ、再びユーザがウェブページの表示を継続するか否かを判定する。なお、端末装置100は、ステップS203〜S209の処理を実行している途中であっても、ユーザがウェブページの表示を終了させた場合には、コンテンツの表示処理を終了することができる。
【0111】
〔8.変形例〕
上記では、図に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100の変形例について説明する。
【0112】
〔8−1.コンテンツの態様について〕
上述した実施形態では、端末装置100は、所定の場合に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる例を示した。しかし、端末装置100は、必ずしも動画に係るコンテンツに静止画に係るコンテンツを重ねることを要しない。例えば、端末装置100は、動画に係るコンテンツに動画に係るコンテンツを重ねてもよいし、静止画に係るコンテンツに静止画に係るコンテンツを重ねてもよい。すなわち、端末装置100が行う表示制御処理において、コンテンツの態様は任意に変更可能である。
【0113】
〔8−2.コンテンツについて〕
上述した実施形態では、端末装置100が、広告コンテンツC20を表示する例について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、端末装置100によって表示が制御されるコンテンツは、広告に係るコンテンツに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、広告以外の文字列、模様、画像、動画像等を含む任意のコンテンツを表示してもよい。また、端末装置100は、広告にかかるコンテンツではなく、ゲーム等を含むコンテンツを表示してもよく、いわゆるプレイアブル広告を含むコンテンツを表示してもよい。また、端末装置100は、音声を含むコンテンツを表示してもよい。また、コンテンツに含まれる文字列、模様、画像、動画像、ゲーム、音声等は、広告に限定されるものではない。
【0114】
また、端末装置100は、SNS(Social Networking Service)のコンテンツ、メッセンジャーアプリケーションの画面、カメラアプリケーションの画面、その他任意のコンテンツとともに、広告コンテンツC20を表示し、上述した表示処理を実行してもよい。また、端末装置100は、ウェブページW10以外にも、ゲーム、地図、音楽再生画面、動画再生画面等、任意のコンテンツを表示してもよい。
【0115】
〔8−3.制御情報について〕
上述した実施形態では、端末装置100は、広告コンテンツC20とともに配信される制御情報を用いて表示処理を実行する例を示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、制御情報をコンテンツ配信サーバ30からウェブページW10とともに受信し、広告配信サーバ20から広告コンテンツC20とともに制御指示を受信する。そして、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から受信した制御情報を実行するとともに、受信した制御指示に従って表示処理を実行してもよい。
【0116】
また、端末装置100は、ウェブページW10の表示処理や、上述した表示処理等を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、かかるアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
【0117】
〔8−4.装置構成〕
また、上記実施形態では、配信システム1に、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とが含まれる例を示したが、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、
図3に示した広告配信サーバ20は、例えば、
図5に示したコンテンツ記憶部32、受付部34、配信部35を有する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツとともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0118】
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100に広告コンテンツC20が配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20から広告コンテンツC20を取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20の要求受付部26は、コンテンツ配信サーバ30から広告コンテンツC20の取得要求を受け付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30に広告コンテンツC20を配信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、広告配信サーバ20から取得した広告コンテンツC20とともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0119】
〔8−5.ログについて〕
端末装置100は、広告コンテンツC20が表示されたか否かを示すログや、ユーザによって選択された広告コンテンツC20のログを取ってもよい。また、端末装置100は、広告コンテンツC20の表示回数や選択回数だけではなく、ユーザが選択した時間を、コンテンツごと(例えば、動画広告C21が視聴された時間や、静止画広告C22及びC23がクリックされた回数等)に測定してもよい。
【0120】
このように端末装置100が取得したログは、広告コンテンツC20のインプレッション数やCTRの更新、広告コンテンツC20の表示に対する課金処理、および、広告主に広告効果を報告する際等に有用なログとなる。言い換えれば、広告コンテンツC20の表示回数を示すログやスクロール操作の内容を示すログ、どのタイミングで広告コンテンツC20が選択されたかを示すログは、ユーザが広告コンテンツC20に対して興味を有したか否かの指標となりえる。また、一度のアクセスで各広告コンテンツC20を表示した回数や、操作した回数等は、ユーザの広告に対する認知度を示す指標になりえる。
【0121】
そこで、広告配信サーバ20は、取得された各ログを用いて、インプレッション数の更新や、課金額の変更等を行ってもよい。例えば、広告配信サーバ20は、動画広告C21が表示された後に、静止画広告C22及びC23が表示され、その後、さらに動画広告C21が表示(再生)された回数や時間等に応じて、課金額を変更してもよい。
【0122】
〔8−6.ランディングページについて〕
端末装置100は、ユーザが広告コンテンツC20を選択した際に、所定のランディングページを表示してもよい。また、端末装置100は、広告コンテンツC20のうち、ユーザが選択したコンテンツに応じて、異なるランディングページを表示してもよい。すなわち、端末装置100は、動画広告C21がクリックされた場合、静止画広告C22がクリックされた場合、静止画広告C23がクリックされた場合の各々について、異なるランディングページを表示させることができる。
【0123】
〔8−7.処理の組合せ〕
端末装置100は、上述した任意の処理を適宜組み合わせて、表示処理を実行してもよい。かかる組合せは、広告配信サーバ20に広告コンテンツを登録する際、表示指示として広告主が任意に設定することができる。そして、広告配信サーバ20は、広告主が設定した処理の組合せを端末装置100に実行させる制御情報を生成し、生成した制御情報を端末装置100に配信する。この結果、端末装置100は、上述した任意の処理を広告主の設定に応じて組合せ、実行することができる。
【0124】
また、端末装置100は、動画コンテンツの視聴状況に応じて異なる処理を組み合わせるような処理を行ってもよい。例えば、端末装置100は、動画コンテンツの視聴が未完了である場合には、画面外に移動されようとしている動画コンテンツを可視領域内に移動することを促す視覚効果(例えば、
図7に示した静止画コンテンツC42やC43の表示)を行う。一方、端末装置100は、動画コンテンツの視聴が完了している場合には、ランディングページへの遷移を促す視覚効果(例えば、ランディングページへの遷移を促す静止画の表示)を行う。このように、端末装置100は、動画広告C21の視聴状況に応じて、動画広告C21に重ねるコンテンツを適宜選択する。すなわち、端末装置100は、動画コンテンツの視聴状況に応じて、実行する表示制御処理や、表示制御処理で扱う静止画等のコンテンツを選択したり、組み合わせたりすることで、広告コンテンツの広告効果を向上させることができる。具体的には、端末装置100は、広告コンテンツの視聴時間や訴求力を高めることにより、CTR等を向上させることができる。
【0125】
〔8−8.動画の再生態様〕
上記実施形態において、端末装置100は、動画コンテンツの可視領域内への移動を促す視覚効果処理を行い、ユーザが動画コンテンツを可視領域内へ移動させた場合には、視覚効果処理を元に戻す例を示した。例えば、
図8において、端末装置100は、動画コンテンツが可視領域内へ移動させられた場合に、動画コンテンツの表示を再開する例を示した。
【0126】
ここで、端末装置100は、動画コンテンツの再生開始位置を任意に調整可能である。例えば、動画コンテンツを画面外に移動させようとしていたユーザは、動画コンテンツを注視していなかった可能性が高い。このため、動画コンテンツが画面外に移動されようとする時点をそのまま再生開始位置とすると、興味を持って画面内に動画コンテンツを戻したユーザは、途中から動画コンテンツを視聴することとなり、内容を理解できない場合がある。
【0127】
そこで、端末装置100は、ユーザが動画コンテンツを画面外へ移動させようとし、動画コンテンツに視覚効果処理を施した時点の動画コンテンツの再生位置を一時的に記憶する。そして、端末装置100は、視覚効果処理を解除した場合に、記憶しておいた動画コンテンツの再生位置から所定時間(例えば、10秒など)前を再生開始位置として、動画コンテンツの再生を開始させる。このように、端末装置100は、ユーザが視聴していたと想定される範囲まで動画コンテンツの再生位置を遡らせ、一部の動画コンテンツの内容を重複してユーザに視聴させる。これにより、端末装置100は、動画コンテンツにあらためて興味を持ったユーザに動画コンテンツを適切に視聴させることができる。
【0128】
また、端末装置100は、ユーザが視聴していたと想定される動画コンテンツの再生位置を、視覚効果処理を施す前の動画コンテンツの画面内の所定の位置に基づいて予測してもよい。例えば、動画コンテンツが画面中央に位置していた時点では、動画コンテンツはユーザに視聴されていた可能性が高い。このため、端末装置100は、動画コンテンツが画面中央に位置した時点の動画コンテンツの再生位置を記憶する。そして、端末装置100は、動画コンテンツを再び表示する際には、記憶していた位置から再生を開始させる。これにより、端末装置100は、ユーザの視聴状況に応じて適切に動画コンテンツの再生を行うことができる。なお、端末装置100は、記憶していた再生位置を数秒間遡って再生させるなど、再生位置について任意の調整を行うことができる。
【0129】
〔8−9.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0130】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図6に示した要求部141および受付部142は統合されてもよい。
【0131】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0132】
〔9.プログラム〕
また、上記してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、例えば、
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告配信サーバ20を例に挙げて説明する。
図12は、広告配信サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0133】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0134】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網500(
図2のネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0135】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、生成したデータを出力装置へ出力する。
【0136】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0137】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信サーバ20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部22内のデータ、例えば広告データベース24が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
【0138】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部140の機能を実現する。
【0139】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。
【0140】
〔10.効果〕
上述したように、実施形態に係る端末装置100は、表示部144と、表示制御部146とを有する。表示部144は、広告コンテンツC20として、動画広告C21(第1コンテンツの一例)を出力部130に表示する。表示制御部146は、表示部144によって表示された動画広告C21に対する移動操作が行われ、動画広告C21が出力部130における所定の位置に移動された場合に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23(第2コンテンツの一例)を重ねる処理を開始する。
【0141】
このように、実施形態に係る端末装置100は、動画広告C21を出力部130の上部に移動させようとしたユーザに対して、不意の表示態様の変化を視認させることができる。このため、端末装置100は、ユーザに対して、広告コンテンツC20に興味関心を抱かせることができるので、広告コンテンツC20に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
【0142】
また、表示制御部146は、動画広告C21が出力部130の端部の近傍に移動された場合に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる処理を開始する。
【0143】
このように、実施形態に係る端末装置100は、出力部130の外側に移動されようとする動画広告C21について、移動される直前に移動態様を変動させる。これにより、端末装置100は、動画広告C21が画面内から移動される直前に、ユーザに動画広告C21の表示が変動する処理を視認させることができるため、画面内に動画広告C21を表示させ続ける動機付けをユーザに与えることができる。
【0144】
また、表示制御部146は、移動操作によって動画広告C21のいずれかの端部が出力部130の端部と重なった場合に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる処理を開始してもよい。
【0145】
これにより、端末装置100は、動画広告C21が画面内から移動される直前に、ユーザに動画広告C21の表示が変動する処理を視認させることができるため、画面内に動画広告C21を表示させ続ける動機付けをユーザに与えることができる。
【0146】
また、表示制御部146は、動画広告C21の少なくとも一部が出力部130の外に移動された場合に、動画広告C21に静止画広告C22及びC23を重ねる処理を開始してもよい。
【0147】
このように、実施形態に係る端末装置100は、動画広告C21の一部が画面外に移動された後であっても、表示態様を変動させることができる。すなわち、端末装置100は、任意に動画広告C21の表示態様を変動させるタイミングを決定することができるので、様々な状況に応じて、動画広告C21への興味関心を抱かせることができる。
【0148】
また、表示制御部146は、動画広告C21上に静止画広告C22等を移動させることにより、静止画広告C22等を徐々に動画広告C21に重ねて表示する。
【0149】
すなわち、実施形態に係る端末装置100は、アニメーションのように、静止画を移動させながら動画広告C21に静止画を重ねるといった変動処理を行うことができる。これにより、端末装置100は、画面外に動画広告C21を移動させようとしたユーザに対して、再び関心を抱かせるような表示処理を視認させることができる。
【0150】
また、表示制御部146は、2種類の異なる画像を含む第2コンテンツ(例えば、静止画広告C22及びC23)において、互いに逆方向から静止画広告C22及びC23を動画広告C21上に移動させることにより、静止画広告C22及びC23を徐々に動画広告C21に重ねて表示してもよい。
【0151】
このように、実施形態に係る端末装置100は、複数の画像により、よりユーザの興味を惹くような動きによって、動画広告C21が静止画広告C22及びC23に覆われていく様子を視認させることができる。これにより、端末装置100は、よりユーザの興味関心を惹きつけることができる。
【0152】
また、表示制御部146は、移動操作による移動方向に対応する画像に係るコンテンツ(例えば、静止画コンテンツC42及びC43)を選択し、第2コンテンツとして動画広告C21に重ねて表示してもよい。
【0153】
このように、実施形態に係る端末装置100は、ユーザに対して移動操作を促すような画像を視認させることにより、画面外に移動されようとする広告コンテンツC20の移動を促す。これにより、端末装置100は、広告コンテンツC20を画面内に留まらせることができるため、広告コンテンツC20の視認時間を延ばすことができ、訴求効果の向上につなげることができる。
【0154】
また、表示制御部146は、動画広告C21に静止画広告C22又はC23を重ねる処理を開始した際に、動画広告C21に所定のフィルタ処理を実行する。
【0155】
このように、実施形態に係る端末装置100は、例えば、表示をぼかしたり、白黒表示にしたりといったフィルタ処理を動画広告C21に実行する。これにより、端末装置100は、相対的に静止画広告C22又はC23の視認性を向上させ、よりユーザの興味を惹きやすくするような表示処理を実行できる。
【0156】
また、表示制御部146は、動画広告C21に静止画広告C22又はC23を重ねる処理を開始した際に、動画広告C21の再生を停止させる。
【0157】
このように、実施形態に係る端末装置100は、動画広告C21の再生を停止させたうえで、静止画広告C22又はC23を重ねる処理を実行する。例えば、動画広告C21が再生を継続している場合、ユーザは、静止画広告C22又はC23よりも動画に関心が向かう場合がある。そこで、端末装置100は、静止画広告C22又はC23を重ねる処理を実行する際には、動画広告C21の再生を停止させることにより、新たに表示する静止画広告C22又はC23にユーザの関心を惹きつけることができる。
【0158】
また、表示制御部146は、動画広告C21の再生を停止した後に、動画広告C21が所定の位置から移動されたときには、動画広告C21の再生を再開する。
【0159】
これにより、実施形態に係る端末装置100は、画面外に移動されようとしていた動画広告C21に再び興味を持ち、画面内に動画広告C21を戻したユーザに対して、動画広告C21が提供する宣伝内容を伝えることができる。これにより、端末装置100は、広告コンテンツC20の訴求効果を向上させることができる。
【0160】
また、表示制御部146は、動画広告C21の再生を停止した時点の再生位置、又は、動画広告C21の再生を停止した時点の所定時間前の再生位置に基づいて、動画広告C21の再生を再開する際の再生の開始位置を決定する。
【0161】
このように、端末装置100は、動画広告C21の再生を停止した時点、すなわち動画広告C21に視覚効果処理が施された時点での再生位置や、かかる時点から所定時間前(例えば、10秒)の再生位置に基づき、動画広告C21の再開位置を決定する。これにより、端末装置100は、動画広告C21に興味を持ったユーザに対して、適切な再生位置から動画広告C21を視聴させることができ、動画広告C21の内容を適切に伝えることができる。
【0162】
また、表示制御部146は、動画広告C21の再生を停止する前の再生位置であって、出力部130内の所定の位置における動画広告C21の再生位置に基づいて、動画広告C21の再生を再開する際の再生の開始位置を決定してもよい。
【0163】
このように、端末装置100は、動画広告C21に視覚効果処理が施される前に、動画広告C21がユーザから視聴されていたと想定される所定の位置(例えば、画面中央)における再生位置に基づいて、動画広告C21の再開位置を決定する。すなわち、端末装置100は、ユーザが動画広告C21を視聴していたと想定される再生位置(もしくは、その時点から数秒前)から継続した位置で動画広告C21を視聴させることができるので、適切に動画広告C21の内容をユーザに伝えることができる。
【0164】
また、実施形態に係る端末装置100は、動画広告C21の上に重ねられた静止画広告C22等を出力部130に表示する表示部144と、表示部144によって表示された静止画広告C22等に対する移動操作が行われ、静止画広告C22等が動画広告C21を伴って出力部130における所定の位置に移動された場合に、動画広告C21を出力部130に表示する処理を開始する表示制御部146とを備えてもよい。
【0165】
このように、端末装置100は、動画広告C21と静止画広告C22のように、重ねられたコンテンツを表示し、所定の移動操作に伴い、静止画広告C22の表示から動画広告C21を表示するように表示態様を制御する。一例として、端末装置100は、画面外に移動されようとしていた動画広告C21に再び興味を持ち、画面内に動画広告C21を戻したユーザに対して、再び動画広告C21を視聴させることができる。これにより、端末装置100は、広告コンテンツC20に関心を抱いたユーザに、動画広告C21が提供する宣伝内容を伝えることができる。
【0166】
また、表示制御部146は、動画広告C21上に重ねられていた静止画広告C22等を動画広告C21上から移動させることにより、動画広告C21を徐々に出力部130に表示する。
【0167】
すなわち、実施形態に係る端末装置100は、動画広告C21上に静止画広告C22等を表示させた際と同様に、アニメーションのように、静止画広告C22等を移動させながら動画広告C21を徐々に表示する。このように、端末装置100は、画面内に広告コンテンツC20が戻されることに伴い、特徴的な表示処理を実行することができる。
【0168】
また、表示制御部146は、静止画広告C22等が出力部130の外側から内側へ移動されることによって静止画広告C22等の一部が出力部130に表示された場合に、動画広告C21上から静止画広告C22等を移動させる処理を開始する。
【0169】
すなわち、実施形態に係る端末装置100は、一度画面外に移動された、又は、移動されようとした広告コンテンツC20が画面の内側に戻されることを検知して、動画広告C21を表示する処理を開始する。これにより、端末装置100は、再び広告コンテンツC20を表示しようとするユーザに特徴的な表示処理を視認させ、より広告コンテンツC20への関心を高めさせることができる。
【0170】
また、表示制御部146は、静止画広告C22等を移動させる処理を行うとともに、動画に係る動画広告C21の再生を開始させる。
【0171】
すなわち、実施形態に係る端末装置100は、重ねられた静止画広告C22から、アニメーションを伴い再び動画広告C21を表示するとともに、動画広告C21の再生を開始する。これにより、端末装置100は、動画広告C21の内容を即座にユーザに視聴させることができる。
【0172】
また、表示制御部146は、動画広告C21の視聴状況に応じて、動画広告C21に重ねる静止画広告C22又はC23等を選択する。
【0173】
このように、端末装置100は、動画広告C21の視聴状況(例えば、動画の視聴が完了したか否か)に応じて、動画広告C21に重ねるコンテンツを選択する。例えば、表示制御部146は、動画広告C21の視聴が完了しているのであれば、動画広告C21の画面内への移動を促す静止画よりも、ランディングページへの遷移を促す静止画を出す、などの選択を行う。これにより、端末装置100は、ユーザの状況に応じて適切な視覚効果処理を行うことができるので、広告コンテンツの訴求効果(例えば、広告効果)を向上させることができる。
【0174】
また、表示部144は、第1コンテンツとして、ウェブページ(第3コンテンツの一例)が有する広告枠W11に表示される広告に係るコンテンツ(例えば、動画広告C21)を表示し、第2コンテンツとして、第1コンテンツと共通する対象を宣伝する広告に係るコンテンツ(例えば、静止画広告C22及びC23)を表示する。
【0175】
このように、実施形態に係る端末装置100は、第1コンテンツ及び第2コンテンツとして、ウェブページに含まれる広告枠等の表示枠に表示される広告コンテンツに対して、表示を重ねる変動処理を実行する。これにより、端末装置100は、第1コンテンツと第2コンテンツのいずれを表示する場合であっても、共通する対象を宣伝することができる。これにより、端末装置100は、コンテンツの訴求効果を向上させることができる。
【0176】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0177】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。
【解決手段】本願に係る情報表示装置は、表示部と、表示制御部とを有する。表示部は、第1コンテンツを所定の表示領域に表示する。表示制御部は、表示部によって表示された第1コンテンツに対する移動操作が行われ、第1コンテンツが表示領域における所定の位置に移動された場合に、第1コンテンツに第2コンテンツを重ねる処理を開始する。例えば、表示制御部は、第1コンテンツが表示領域の端部の近傍に移動された場合に、第1コンテンツに第2コンテンツを重ねる処理を開始する。