(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体層との間の前記浮遊ゲートの長さが、前記誘電体層の間の前記制御ゲートの長さに実質的に等しい、請求項1に記載の前記メモリセル。
前記窒化物の第1の部分及び前記第2の酸化物の第1の部分が、前記突起と前記第1の誘電体層の上面との間にあり、前記窒化物の第2の部分及び前記第2の酸化物の第2の部分が、前記突起と前記第2の誘電体層の下面との間にある、請求項1に記載の前記メモリセル。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1は、以前の内部実施形態であると発明者が考えるものによる、3D NAND(Not And)アーキテクチャのメモリセルから成る縦型ストリングを含む縦型メモリ100の実施例を示している。縦型メモリ100は、浮遊ゲート(FG)102と電荷ブロック構造(たとえば、IPD104)と制御ゲート(CG)106と誘電体層(たとえば、酸化物層108)とを含む、メモリセルのスタック110を含む。図示の実施例では、IPD104は、各浮遊ゲート(FG)102と制御ゲート(CG)106との間に配置されている。電荷は、FG102とそれぞれの誘電体層との間に水平方向に伸びるIPD104の部分などの、IPD104の部分上で捕獲され得る。
図1に示す通り、FG102の長さ、つまり、L
1は、それぞれのCG106の長さ、つまりL
2の約半分である。一実施形態では、たとえば、電流フロー(たとえば、メモリセルのストリングのピラー)の方向のFG102の長さは、それぞれのCG106の約30nmという長さと比較して、約15nmである。
【0006】
たとえば、所与のメモリセルのIPD104がONO(酸化物−窒化物−酸化物)である一実施形態では、窒化物は、窒化物の第1の実質的に水平な部分122及び/または窒化物の第2の実質的に水平な部分120において、電荷を望ましくなく捕獲し得る。したがって、本開示の実施形態は、これらのエリアでIPD104(たとえば、ONO型電荷ブロック構造の窒化物)を減少させ、及び/またはFG102の長さを、それぞれのCG106に対して増加させる。本明細書に提示する実施形態は、たとえば、メモリセルのIPD104を窪ませ、(
図1には図示しない)第2の浮遊ゲート材料(たとえば、FG2ポリ)がくぼみを埋めるために使用される実施形態を含む。たとえば、いくつかの実施形態では、IPD104は、乾式、気相、または湿式エッチング、またはそれらの組み合わせのいずれかによって、FG102の各々の上部と下部とから大部分は窪まされる。酸化物層堆積などの誘電堆積の代わりに、くぼみの結果的な容積は、代わりに導電体で満たされて、FG102の各々の大きさを増加させる。たとえば、特定の実施形態では、チャネル電流フローの方向のFG102の長さは、(たとえば、FG102の長さが、CG106の長さからIPD104、たとえば、酸化窒素(NO)またはONOの厚さの2倍を引いた長さに等しいのとは対照的に)それぞれのCG106の長さに実質的に等しい。たとえば、FG102とCG106との長さは、約30nmであることができる。実施形態のうちの少なくともいくつかでは、第1の(たとえば、最初の)浮遊ゲート材料(たとえば、FG1ポリ)は選択的に除去され、IPD104の第2の酸化物層が形成され、次いで、第2の浮遊ゲート材料(たとえば、FG2ポリ)が堆積させられて、FG102を形成するために使用される。
【0007】
図2A〜
図2Pは、一実施形態による、縦型NANDメモリを製造する技術を示している。
図2Aは、誘電体(たとえば、酸化物層240)と制御ゲート材料(たとえば、ドープポリシリコン層242などの導電体の層)との交代層を含む、材料のスタック200の断面図である。
図2Bは、
図2Aに示した材料のスタック200の斜視図である。
図2Aと
図2Bとでは、酸化物層240及びドープポリシリコン層242は、それらの中に伸びる開口部を形成するようにエッチングされており、開口部は、ドープポリシリコン層242に隣接する第1のくぼみ246を含む。底層244は、AlO
xなどのエッチング停止層である。
【0008】
図2Cは、電荷ブロック構造の第1の層(たとえば、第1の酸化物層248)が、ドープポリシリコン層242の各1つに隣接するくぼみ246の各々に形成された(たとえば、成長した)後の、材料のスタック200の断面図である。
【0009】
図2Dは、(いくつかの実施形態では、バリア膜を備える)電荷ブロック構造の第2の層250(たとえば、窒化物層250)が、第1の酸化物層248に隣接し、開口部の酸化物層240の露出面に隣接するくぼみ246の各々に形成された後の、材料のスタック200の断面図である。第2の層は内表面252を有する。
図2Eは、
図2Dに示した材料のスタック200の斜視図である。
【0010】
図2Fは、電荷ブロック構造の第3の層(たとえば、第2の酸化物層256)が、開口部の窒化物層250に隣接して形成された後の、材料のスタック200の断面図であり、開口部の各々は、これ以降、第1のくぼみ246に対応する第2のくぼみ258を含む。
【0011】
図2Gは、第1の浮遊ゲート(FG1)材料(たとえば、第1のポリシリコン)が第2のくぼみ258に形成された後の、材料のスタック200の断面図である。たとえば、少なくともいくつかの実施形態では、第1のポリシリコンを開口部に堆積させ、エッチングして、第2のくぼみ258の各々の中の第1のポリシリコンを窪ませることができ、それによって、内表面262を有する第1のFG1 260を形成する。他の実施形態では、第1のポリシリコンを酸化させ、その後、酸化物を除去して、第1のFG1 260を形成することができる。
図2Hは、
図2Gに示した材料のスタック200の斜視図である。
【0012】
図2Iは、開口部の各々の第2の酸化物層256の等方性エッチングをして、開口部の各々の第2の酸化物層256の内表面264を、それぞれの第1のFG1 260の内表面262から窪ませた後の、材料のスタック200の断面図である。エッチングは、湿式エッチング、気相エッチング、または乾式エッチングであってよく、窒化物に選択的であって、開口部の各々に窒化物層250を残すことができる。たとえば、第2の酸化物層256は、希釈フッ化水素(HF)気相エッチングを使用してエッチングすることができる。
【0013】
図2Jは、開口部の各々の窒化物層250の等方性エッチングをして、窒化物層250を、開口部の各々の第2の酸化物層256の内表面264を超える深さに窪ませた後の、材料のスタック200の断面図である。リン酸を窒化物層250に対する腐食液として使用することができ、リン酸は、ポリシリコンと酸化物とに対して選択的である。
【0014】
図2Kは、第2の浮遊ゲート(FG2)材料(たとえば、第2のポリシリコン266)が開口部に形成された後の、材料のスタック200の断面図である。第2のポリシリコン266は、第1のポリシリコンと同じ組成であってよく、または異なる組成であってよい。第2のポリシリコン266は、原子層堆積(ALD)法を使用して堆積され得、堆積したポリシリコン266が非常に等角であるようにする。少なくともいくつかの実施形態では、第2のポリシリコン266は、ドーパントを注入されてよい。たとえば、プラズマドーピングまたは他の非常に等角なドーピング法を使用することができる。加えて、ウェハがポリシリコンで完全に覆われているため、膜堆積除去技術を使用して堆積膜を除去することができる。
【0015】
図2Lから
図2Nは、第2のポリシリコン266を開口部でエッチングした後の、材料のスタック200の断面図であり、
図2L、
図2M、及び
図2Nはそれぞれ、たとえば、エッチングするタイミングのわずかな違いによる結果として生じる構造について、異なる代替物を示している。
図2Lから
図2Nに示す構造物の各々では、第2のポリシリコン266の内表面268が、開口部の酸化物層240の内表面270と実質的に同一平面上になるまで、第2のポリシリコン266を開口部においてエッチングする。第1のFG1 260とエッチングした第2のポリシリコン266(FG2)との組み合わせは、制御ゲート、CGに向かって伸びる(たとえば、第1のFG1 260に対応する)突起を有する浮遊ゲート、FGを集合的に形成することができる。
【0016】
その結果、
図2Nに示す通り、第1の誘電体層の上面と第2の誘電体層の下面との間の、またそれらに接触しているFGを含むメモリセルを、したがって形成することができる。FGは、これもまた第1の誘電体層の上面と第2の誘電体層の下面との間に形成されたCGに向かって伸びる突起を含む。電荷ブロック構造(たとえば、上記で説明したONO構造)は、FGとCGとの間である。
【0017】
電荷ブロック構造は、窒化物層などのバリア膜を含む。バリア膜の実質的に垂直な部分は、CGとFGとの間である。バリア膜の第1の実質的に水平な部分は、第1の誘電体層とFGとの間に部分的に水平方向に伸びる。同様に、バリア膜の第2の実質的に水平な部分は、第2の誘電体層とFGとの間に部分的に水平方向に伸びる。たとえば、
図2Nに示す実施形態では、バリア膜の第1の実質的に水平な部分は、それが突起と第1の誘電体層との間であるが、FGの別の部分と第1の誘電体層との間ではない地点まで、水平方向に伸びる。言い換えると、FGの他の部分については、FGと第1の誘電体層との間にはバリア膜がない。
【0018】
図2Nに示した実施形態では、電荷ブロック構造の少なくとの一部分は、突起の少なくとも一部分の周りを覆う。たとえば、第2の酸化物層256は、突起の周りを覆うことができる。窒化物層250の第1の部分(たとえば、前の段落で言及した第1の実質的に水平な部分)及び第2の酸化物層256の第1の部分は、突起と第1の誘電体層の上面との間にある(また、両者はFGに接している。窒化物層250の第2の部分(たとえば、前の段落で言及した第2の実質的に水平な部分)及び第2の酸化物層256の第2の部分は、突起と第2の誘電体層の下面との間にある(また、両者はFGに接している)。
【0019】
より具体的な詳細では、
図2Nに示す実施形態は、CGに向かって伸びる3つの突起を含むFGを示しており、それらは、第1の誘電体層の上面に隣接する第1の突起、第2の誘電体層の下面に隣接する第2の突起、及び第1の突起と第2の突起との間の中央の(たとえば、第1のFG1 260に対応する)突起である。
図2Nに示す通り、そのような実施形態では、第2の酸化物層256の第1の部分は、第1の突起と中央の突起との間にあることができ、第2の酸化物層256の第2の部分は、第2の突起と中央の突起との間にあることができる。
【0020】
したがって、メモリセルから成る縦型ストリング200は、誘電体層240(酸化物層)の間の制御ゲート242と、誘電体層240の間の浮遊ゲート260/266であって、制御ゲート242に向かって伸びる突起269を含む、浮遊ゲート260/266と、浮遊ゲート260/266と制御ゲートとの間の電荷ブロック構造(層248、250、256)であって、電荷ブロック構造の少なくとも一部が突起の周りを覆う、電荷ブロック構造(層248、250、256)と、を含むメモリセルを有するものとして示されている。
【0021】
電荷ブロック構造は、第1の酸化物層248と、窒化物層250と、第2の酸化物層256とを含み、電荷ブロック構造(層248、250、256)は、突起269の周りを覆うバリア構造(たとえば、第2の酸化物層)を含む。窒化物層250及び第2の酸化物層256の部分は、突起269と誘電体240との間に配置される。浮遊ゲート266は、窒化物層250と第2の酸化物層256とに接している。
【0022】
浮遊ゲート部分266は、誘電体層240に隣接しており、第2の酸化物層256の水平部分は、突起269と浮遊ゲート部分266との間に配置されている。浮遊ゲート部分266は、誘電体層240に接している。電荷ブロック構造のバリア膜、たとえば、層248と層250と層256とのうちの少なくとも1つは、制御ゲート242と浮遊ゲート260/266との間に配置された実質的に垂直な部分と、誘電体層240と浮遊ゲート260の一部との間に部分的に水平方向に伸びる第1の実質的に水平な部分とを有する。バリア膜は、窒化物層250であることができる。突起269は、バリア膜250の少なくとも水平部分と第2の酸化物層256とによって、誘電体層240から隔てられている。
【0023】
第2の酸化物層256は、実質的に水平な部分257と実質的に垂直な部分259とを含み、第2の酸化物層256の実質的に垂直な部分259の厚さ、及び第2の酸化物層256の水平な部分257の厚さは、実質的に同じである。浮遊ゲート260の第1の部分は、バリア膜250の実質的に水平な部分と第2の酸化物層256とによって、第1の誘電体層240から隔てられている。
【0024】
図2Oは、トンネル誘電体(たとえば、トンネル酸化物層280)が、第1のFG1 260の露出面上に形成され(たとえば、成長させられ)、開口部の第2のポリシリコン266をエッチングした後の、(
図2Nに示した実施形態で示した)材料のスタック200の断面
図228である。
【0025】
図2Pは、
図2Oに示した材料のスタック200の斜視図である。
図1に示した構造のメモリセルに対して、(メモリセルに対する)上部及び/または下部の寄生SONOSデバイスが減少し、FGの長さが実質的に2倍、たとえば、約15nmから約30nmになり、浮遊ゲートは、制御ゲートと実質的に同じ長さになる。
【0026】
図3Aから
図3Dは、一実施形態による、縦型NANDメモリを製造する別の技術を示している。
図3Aから
図3Dは、
図2Gに示したプロセスの後に始まる。
【0027】
図3Aは、
図2Gに示したメモリセルのスタック200に対応する、材料のスタック300の断面図であり、第1のFG1 360の内表面362をさらに窪ませて第1のくぼみ(246)にするように、等方性エッチングを継続した結果を示している。
【0028】
図3Bは、窒化物層350の露出面及び開口部の第2の酸化物層356が第1のFG1 360の内表面362と実質的に同一平面上になるまで、第2の酸化物層356及び窒化物層350をエッチングした後の、材料のスタック300の断面図である。少なくともいくつかの実施形態では、たとえば、第2の酸化物層356は、窒化物に選択的にエッチングされ得、その後、窒化物層350は、ポリシリコンと酸化物とに選択的に(たとえば、リン酸を使用して)エッチングされ得る。エッチングは、湿式エッチング、気相エッチング、または乾式エッチング、またはそれらの組み合わせであることができる。
【0029】
図3Cは、第2の浮遊ゲート(FG2)材料(たとえば、第2のポリシリコン366)が開口部に形成され、材料のスタック300の長さ311を覆った後の、材料のスタック300の断面図である。第2のポリシリコン366は、第1のポリシリコンと同じ組成であることができ、または第1のポリシリコンと異なる組成であることができる。
【0030】
図3Dは、第2のポリシリコン366の内表面368が、酸化物層340の内表面370と実質的に同一平面上になるまで、第2のポリシリコン366を開口部でエッチングした後の、材料のスタック300の断面図である。第1のFG1 360とエッチングした第2のポリシリコン366(FG2)との組み合わせは、制御ゲート、CGに向かって伸びる(たとえば、第1のFG1 360に対応する)突起を有する浮遊ゲート、FGを集合的に形成することができる。
図2Nに示す構造とは対照的に、
図3Dに示す構造では、FGはCGに向かって伸びる1つの突起を有する。
【0031】
したがって、メモリセルから成る縦型ストリング300は、誘電体層340(酸化物層)の間の制御ゲート342と、誘電体層340の間の浮遊ゲート360/366であって、制御ゲート342に向かって伸びる突起369を含む、浮遊ゲート360/366と、浮遊ゲート360/266と制御ゲート342との間の電荷ブロック構造(層348、350、356)であって、電荷ブロック構造(層348、350、356)のうちの少なくとも一部が突起369の周りを覆う、電荷ブロック構造(層348、350、356)と、を有するメモリセルを有しているものとして示されている。
【0032】
電荷ブロック構造は、第1の酸化物層348と、窒化物層350と、第2の酸化物層356とを含み、電荷ブロック構造(層348、350、356)は、突起369の周りを覆うバリア構造(たとえば、第2の酸化物層356及び/または窒化物層350)を含む。窒化物層350の層及び第2の酸化物層356の部分は、突起369と誘電体340との間に配置されている。
【0033】
浮遊ゲート366は、窒化物層350と第2の酸化物層356とに接触している。浮遊ゲート部分366は、誘電体層340に接している。浮遊ゲート360/266の突起369のみが、制御ゲート342にむかって伸びる。電荷ブロック構造のバリア膜、たとえば、層348と層350と層356とのうちの少なくとも1つは、制御ゲート342と浮遊ゲート360/366との間に配置された実質的に垂直な部分と、誘電体層340と浮遊ゲート360の一部との間に部分的に水平方向に伸びる第1の実質的に水平な部分とを有する。バリア膜は、窒化物層350であることができる。
【0034】
突起369は、バリア膜350の少なくとも水平部分と第2の酸化物層356とによって、誘電体340の層から隔てられている。第2の酸化物層356は、第1と第2との実質的に水平な部分357と、実質的に垂直な部分359とを含み、第2の酸化物層356の実質的に垂直な部分359の厚さ及び第2の酸化物層356の水平部分357の厚さは、実質的に同じである。浮遊ゲート360の第1の部分は、バリア膜350の実質的に水平な部分と第2の酸化物層356とによって、第1の誘電体層340から隔てられている。
【0035】
いくつかの場合では、
図2Aから
図2Pと
図3Aから
図3Dとに示した構造は、潜在的に負の状態の影響を受けやすい。たとえば、
図3Dに示す通り、CGをFGから隔てている、薄い酸化物層348と窒化物層350と第2の酸化物層356とがある。電荷ブロック構造の少なくとも一部は、突起の少なくとも一部の周りを覆う(たとえば、窒化物層350及び第2の酸化物層256は、第1のFG1 360によって形成された突起の周りを覆う)。第1のFG1 360とエッチングした第2のポリシリコン366(FG2)の組み合わせは、制御ゲート、CGに向かって伸びる(たとえば、第1のFG1 360に対応する)突起を有する浮遊ゲート、FGを集合的に形成することができる。しかしながら、窒化物層350が比較的厚い時でさえも、まだ電荷漏洩が発生することがある。
【0036】
図4Aから
図4H、及び
図5Aから
図5Gは、上記の状態に対処する2つの代替的なプロセスを示している。
図4Aから
図4Gと、
図5Aから
図5Gとによって示されているプロセスは、(いくつかの実施形態では、バリア膜を備える)電荷ブロック構造の第2の層450、550(たとえば、窒化物層)がそれぞれ、第1の酸化物層448、548それぞれに隣接し、酸化物層440、540それぞれの露出面に隣接するくぼみに形成された後に開始する。
【0037】
図4Aは、誘電体(たとえば、酸化物層440)と制御ゲート材料(たとえば、ドープポリシリコン層442などの導電体層)との交代層を含む、材料のスタック400の断面図である。
図4Aでは、電荷ブロック構造は、窪んでいるCG層442の上に実質的に垂直に形成された第1の酸化物層448と、ピラー411全体の長さに渡って形成された(いくつかの実施形態では、バリア膜を備える)第2の層450(たとえば、窒化物層)とを含んで形成される。
図2Aから
図2F、及び
図3Aとは異なり、第2の酸化段階は、ピラー窒化物450の堆積の後に実行されない。第2の層450(たとえば、窒化物層)は、第1の酸化物層448に隣接し、開口部の酸化物層440の露出面に隣接するくぼみ446の各々に形成され得る。
【0038】
図4Bは、交互に重なった、酸化物層440と制御ゲート層442と第1のくぼみ446と第1の酸化物層448と窒化物層450との形成を示す、スタックセル400の斜視図である。第1の酸化物層448及び窒化物層450は、電荷ブロック構造を作るために形成される(たとえば、成長させられる)。
図4A及び
図4Bでは、ドープポリシリコン層442に隣接する第1のくぼみ446を含む開口部は、それを貫通して伸びるように形成されている。底層444は、AlO
xなどのエッチング停止層であることができる。
【0039】
図4Cは、第1の浮遊ゲート(FG1)材料(たとえば、第1のポリシリコン)が、
図4Aから
図4Bに示す第1のくぼみ446に形成された後の材料のスタック400の断面図である。たとえば、少なくともいくつかの実施形態では、第1のポリシリコン460は、開口部に堆積させられ、第1のくぼみ446の各々の第1のポリシリコンを窪ませるためにエッチングされてよく、それによって、内表面462を有する第1のFG1 460を形成する。第1のFG層460の内表面462は、第2の層450(たとえば、窒化物層)の内表面452と同じ高さになるようにエッチングされ得る。代替的に、適切で良い等角堆積を有する使い捨て層を使用することができる。
【0040】
図4Dは、第1のFG/使い捨て層460の内表面462を、段状酸化物層440の内表面470を超えて窪ませるために、第1のFG層460をエッチングした後の、材料のスタック400の断面図である。窒化物に選択的な腐食液を使用して、第1のFG/使い捨て層460をエッチングすることができる。
【0041】
図4Eは、窒化物層450を、開口部の各々の第1のFG/使い捨て層460の内表面462を超える深さに窪ませるために、開口部の各々の窒化物層450の等方性エッチングが実行された後の、材料のスタック400の断面図である。リン酸は、窒化物層450に対する腐食液として使用され得、それは、ポリシリコンと酸化物とに選択的である。
【0042】
図4Fは、エッチング、たとえば、乾式、湿式、または気相エッチングを介したFG/使い捨て層460の除去後の、材料のスタック400の断面図である。第2のくぼみ458が、窒化物層450と段状酸化物層440との間に残される。
【0043】
図4Gは、ONO層を完成させるために、第2の酸化物層456を形成した後の、材料のスタック400の断面図である。
図4Gは、また、第2のFG層466のための、ピラー全体411の長さに渡るポリシリコンの堆積を示している。第2のFG層466のポリシリコンは、任意でドープされ得る。
【0044】
図4Hは、第2のFG層466の内表面468が段状酸化物層440の内表面470と実質的に同じ高さになるまで、エッチングまたは酸化によって第2のFG層466を分離させた後の、材料のスタック400の断面図である。酸化物に選択的な腐食液を使用して、第2のFG層466をエッチングすることができる。第2のFG466は、これもまた第3のくぼみ459内に形成された、CG442に向かって伸びる突起469を含む。
【0045】
図4Hでは、メモリセルから成る縦型ストリング400は、誘電体層440(酸化物層)の間に配置された制御ゲート442と、誘電体層440の間の浮遊ゲート466であって、制御ゲート442に向かって伸びる突起469を含む、浮遊ゲート466と、浮遊ゲート466と制御ゲート442との間の電荷ブロック構造(層448、450、456)であって、電荷ブロック構造の少なくとも一部(たとえば、窒化物層450及び/または第2の酸化物層456)が、突起469の周りを覆う、電荷ブロック構造(層448、450、456)と、を有するメモリセルを有するものとして示されている。
【0046】
電荷ブロック構造は、第1の酸化物層448と窒化物層450と第2の酸化物層456とを含み、電荷ブロック構造(層448,450、456)は、突起469の周りを覆うバリア構造(たとえば、たとえば、窒化物層450及び/または第2の酸化物層456)を含む。窒化物層450及び第2の酸化物層456の部分は、突起469と誘電体440との間に配置されている。第2の酸化物層456は、窒化物層450を浮遊ゲート466から完全に隔てる。浮遊ゲート466は、第2の酸化物層456に接しており、窒化物層450には接していない。
【0047】
浮遊ゲート部分466は、誘電体層440に接している。浮遊ゲート466の突起469のみが、制御ゲート442に向かって伸びる。電荷ブロック構造のバリア膜、たとえば、層448と層450と層456とのうちの少なくとも1つは、制御ゲート442と浮遊ゲート466との間に配置された実質的に垂直な部分と、誘電体層440と浮遊ゲート466の一部との間に部分的に水平方向に伸びる、第1の実質的に水平な部分とを有する。バリア膜は、窒化物層450であることができる。
【0048】
突起469は、第2の酸化物層456によって、またはバリア膜450の水平部分と第2の酸化物層456とによって、誘電体層440から隔てられている。第2の酸化物層456は、第1と第2との実質的に水平な部分457と、実質的に垂直な部分459とを含み、第2の酸化物層456の実質的に垂直な部分459の厚さ、及び第2の酸化物層456の実質的に水平な部分459の厚さは、実質的に同じである。浮遊ゲート466の第1の部分は、第2の酸化物層456の実質的に水平な部分によって、第1の誘電体層440から隔てられている。浮遊ゲート466の別の部分は、バリア膜450の実質的に水平な部分と第2の酸化物層456の第1の部分とによって、第1の誘電体層440から隔てられている。
【0049】
図5Aから
図5Hは、一実施形態による、材料のスタック500の形成を示している。
図5Aから
図5Hは、
図2Dに示したピラー酸化物の堆積の後に開始する。
図5Aは、誘電体(たとえば、酸化物層540)と制御ゲート材料(たとえば、ドープポリシリコン層542などの導電体の層)との交代層を含む、材料のスタック500の断面図である。
図5Aでは、電荷ブロック構造は、窪んでいるCG層542の上に実質的に垂直に形成された第1の酸化物層548と、ピラー511全体の長さに渡って形成された(いくつかの実施形態では、バリア膜を備える)第2の層550(たとえば、窒化物層)とを含んで形成される。
図2Aから
図2Fと、
図3Aとは異なり、第2の酸化段階は、ピラー窒化物550の堆積の後に実行されない。第2の層550(たとえば、窒化物層)は、第1の酸化物層548に隣接し、開口部の酸化物層540の露出面に隣接するくぼみ546の各々で形成され得る。
【0050】
図5Bは、交互に重なっている、酸化物層540と制御ゲート層542と第1のくぼみ546と第1の酸化物層548と窒化物層550との形成を示した、スタックセル500の斜視図である。第1の酸化物層548及び窒化物層550は、電荷ブロック構造を作るために形成される(たとえば、成長させられる)。
図5Aと
図5Bとでは、ドープポリシリコン層542に隣接する第1のくぼみ546を含む開口部は、それを貫通して伸びるように形成されている。底層544は、AlO
xなどのエッチング停止層であることができる。
【0051】
図5Cは、第1の浮遊ゲート(FG1)材料(たとえば、第1のポリシリコン)が、
図5Aから
図5Bに示す第1のくぼみ546に形成された後の、材料のスタック500の断面図である。たとえば、少なくともいくつかの実施形態では、第1のポリシリコン560は、開口部に堆積させられ、第1のくぼみ546の各々で第1のポリシリコンを窪ませるためにエッチングされ、それによって、内表面562を有する第1のFG1 560を形成する。第1のFG層560の内表面562は、第2の層550(たとえば、窒化物層)の内表面552と同じ高さになるようにエッチングされ得る。代替的に、適切な良い等角堆積を有する使い捨て層を使用することができる。
【0052】
図5Dは、段状酸化物層540の内表面570と同じ高さになるように、第1のFG/使い捨て層560の内表面562を窪ませるために第1のFG層560をエッチングした後、かつ第2の層550(たとえば、窒化物層)の内表面552を、段状酸化物層540の内表面570を超えてエッチングした後の、材料のスタック500の断面図である。ポリシリコンに選択的な腐食液と窒化物に選択的な腐食液とを使用して、第1のFG/使い捨て層560と窒化物層とを、それぞれエッチングすることができる。
【0053】
図5Eは、湿式、乾式、または気相エッチングを介して、FG/使い捨て層560を除去した後の、材料のスタック500の断面図である。第2のくぼみ558が、窒化物層550と段状酸化物層540との間に残される。
【0054】
図5Fは、ONO層を完成させるために、第2の酸化層556を形成した後の、材料のスタック500の断面図である。第2の酸化層556の形成は、第3のくぼみ559をもたらす。
【0055】
図5Gは、ピラー511全体の長さに渡って、また第2のFG層566の第3のくぼみ559の中にポリシリコンを堆積させた後の、材料のスタック500の断面図である。
第2のFG層566のポリシリコンは、任意でドープされてよい。
【0056】
図5Hは、第2のFG層566の内表面568が段状酸化物層540の内表面570と実質的に同じ高さになるまで、エッチングまたは酸化によって第2のFG層566を分離させた後の、材料のスタック500の断面図である。酸化物に選択的な腐食液を使用して、第2のFG層566を、段状酸化物層540の内表面570と同じ高さにエッチングすることができる。第2のFG566は、これもまた第3のくぼみ559の中に形成された、CG542に向かって伸びる突起569を含む。
【0057】
図5Hでは、メモリセルから成る縦型ストリング500は、誘電体層540(酸化物層)の間に配置された制御ゲート542と、誘電体層540の間の浮遊ゲート566であって、制御ゲート542に向かって伸びる突起569を含む、浮遊ゲート566と、浮遊ゲート566と制御ゲート542との間の電荷ブロック構造(層548、550、556)であって、電荷ブロック構造の少なくとも一部(たとえば、窒化物層550及び/または第2の酸化物層556)が突起569の周りを覆う、電荷ブロック構造(層548、550、556)と、を有するメモリセルを有するものとして示されている。
【0058】
電荷ブロック構造は、第1の酸化物層548と、窒化物層550と、第2の酸化物層556とを含み、電荷ブロック構造(層548、550、556)は、突起569の周りを覆うバリア構造(たとえば、たとえば、窒化物層550及び/または第2の酸化物層556)を含む。窒化物層550及び第2の酸化物層556の部分は、突起569と誘電体540との間に配置されている。第2の酸化物層556は、窒化物層550を浮遊ゲート566から完全に隔てる。浮遊ゲート566は、第2の酸化物層556に接し、窒化物層550には接していない。
【0059】
浮遊ゲート部分566は、誘電体層540に接している。浮遊ゲート566の突起569のみが、制御ゲート542に向かって伸びる。電荷ブロック構造のバリア膜、たとえば、層548と層550と層556とのうちの少なくとも1つは、制御ゲート542と浮遊ゲート566との間に配置された実質的に垂直な部分と、誘電体層540と浮遊ゲート566の一部との間に部分的に水平方向に伸びる、第1の実質的に水平な部分とを有する。バリア膜は、窒化物層550であることができる。
【0060】
突起569は、第2の酸化物層556によって、またはバリア膜550の水平部分と第2の酸化物層556とによって、誘電体層540から隔てられている。第2の酸化物層556は、第1と第2との実質的に水平な部分557と、実質的に垂直な部分559とを含み、第2の酸化物層556の実質的に垂直な部分559の厚さ、及び第2の酸化物層556の実質的に水平な部分559の厚さは、実質的に同じである。浮遊ゲート566の第1の部分は、第2の酸化物層556の実質的に水平な部分によって、第1の誘電体層540から隔てられている。浮遊ゲート566の別の部分は、バリア膜550の実質的に水平な部分と第2の酸化物層556の第1の部分とによって、第1の誘電体層540から隔てられている。
【0061】
図2Aから
図2Pと、
図3Aから
図3Dと、
図4Aから
図4Hと、
図5Aから
図5Hとを参照して上記で説明した実施形態は、
図1に示した構造のメモリセルに少なくとも対して、(メモリセルに対する)上部及び/または下部の寄生SONOSデバイスが減少し、FGの長さが実質的に2倍になった(また、現在は、CGの長さに実質的に等しいかもしれない)実施形態を示している。長くなったFGは、たとえば、より長いFGと、寄生SONOSデバイスの欠如または小型化とにより、NANDストリング電流の調整に対してより多くの影響を潜在的に与える。
【0062】
悪影響は、ゲートカップリング比(CGR)の減少を含むことがある。シミュレーションでは、GCRは、38%から31.4%に減少した。しかしながら、この減少は、側壁を形成するために誘電体層をエッチングすることを増加させることによって、減少し得る、つまり、CGRが増加する。誘電体のエッチングは、誘電体の50%から75%に増加し得る。このGCRの減少は、より大きなV
gV
tとV
wV
tとをもたらし、V
gはゲート電圧であり、V
tは閾値電圧であり、Vwは書き込み電圧である。
【0063】
少なくともいくつかの実施形態では、FGエリアは著しく増加し、2つの潜在的な寄生SONOSデバイス、及びそれらがCGからチャネルに移動している電子に提供する直接投入経路は、減少または除去される。NANDチャネルの方向にFG長を増加させることは、より多くのチャネルコンダクタンス変調(たとえば、より高いオン/オフ比)と、ノイズ低減(たとえば、より大きなFG)と、NANDチャネルコンダクタンスに影響を与える2つのSiN領域をより大きなFG(たとえば、チャネルの長さ方向に約2倍長い)で置き換えることによる信頼性ゲインとをもたらし得る。さらに、構造は、CG−AA(活性領域)と、FGと共重合体誘電体(IPD)デバイスとの境界とで、2つの寄生電流を減少または除去する。両者は、窒化物トラッピングの原因となり得る。
【0064】
FG端部とLDD領域との間の電流である対角FG−AA電流が発生した場合、トラッピングが低下する。しかしながら、SiNの下の薄い酸化物は、より多くのSiNがLDD電流経路へのFG内にあり、追加的なSiNトラッピングに繋がるために、望ましくないトレードオフを提供することがある。端部におけるSiNがフリンジE場を変調させたことによる端部E場の増加は、この寄生電流を増加させ得、またこれは望ましくない。
【0065】
窪んだセル内のより大きなFG長は、フォワードトンネル電圧(FTV)及びリバーストンネル電圧(RTV)などのセルノイズを減少させることができる。たとえば、GCR = CIPD/(CIPD+CTUNOX)である場合、式中、CTUNOXはトンネル酸化物層の容量であり、CIPDは制御誘電体またはIPDの容量を指す。窪んだセルは、より大きなCTUNOXとより大きなCIPDとを有することができる。CTUNOXの増加がより大きいため、GCRが減少する。これは、V
tウィンドウ損失、及びV
pgm/eraseの増加であり、式中、V
pgmはプログラム電圧である。プログラム電圧V
pgmは、プログラムメモリセルへのワード線(WL)に印加される。容量が増加するため、ノイズは小さくなり得る。窪んだセルの段状酸化物(TO)のより均一なE場は、信頼性(周期劣化)ゲインを提供することができる。その結果、GCR損失及びノイズ改善は、機能性と信頼性とに対する純ゲインを得るように構成され得る。
【0066】
図6Aから
図6Cは、さまざまな実施形態による、本明細書で以下に説明する方法に従って形成された、3つの追加的な縦型NANDメモリ602、604、606を示している。
図7Aから
図7Fは、一実施形態による、
図6Aに示した縦型メモリの製造を示している。
【0067】
図7Aは、ピラー711を形成する、誘電体(たとえば、酸化物層740)と制御ゲート材料(たとえば、ドープポリシリコン層742などの導電体層)との交代層を含む材料のスタック700の断面図である。CG層742は、所定の深さにエッチングされて、段状酸化物層740の間に第1のくぼみエリア746を作る。
【0068】
図7Bは、電荷ブロック構造が形成された後の、材料のスタック700の断面図である。
図7Bでは、電荷ブロック構造は、窪んだCG層742の上に実質的に垂直に形成された第1の酸化物層748と、ピラー711全体の長さに渡って形成された(いくつかの実施形態では、バリア膜を備える)第2の層750(たとえば、窒化物層)とを含む。第2の層750(たとえば、窒化物層)は、第1の酸化物層748に隣接し、開口部の酸化物層740の露出面に隣接するくぼみ746の各々の中に形成され得る。第2の酸化物層756は、第2のくぼみ758を形成するために、第2の層750(たとえば、窒化物層)の上に実質的に垂直に形成される。
【0069】
図7Cは、FG層760のための、ピラー711全体の長さに渡ってポリシリコンを堆積させた後の、材料のスタック700の断面図である。FG層760は、段状酸化物層740の間と、窒化物層754の水平部分の上と、実質的に垂直な第2の酸化物層756の上とで、(
図7Bに示す)くぼみ758を埋める。FG層760は、内表面762を含む。FG層760のポリシリコンは、任意でドープされてよい。
【0070】
図7Dは、FG層760(たとえば、ポリシリコン)が、第2の層750(たとえば、窒化物層)の内表面752と同じ高さにされた後の、材料のスタック700の断面図である。FG層760は、酸化物デキャッピング段階とその後に続く熱リン酸エッチングとを使用して、第2の層750(たとえば、窒化物層)の内表面752と同じ高さにされ得る。
【0071】
図7Eは、第2の層750(たとえば、窒化物層)の内表面752を、段状酸化物層740の内表面770を超えてエッチングした後の、材料のスタック700の断面図である。ポリシリコンに選択的な腐食液と酸化物に選択的な腐食液とを使用して、窒化物層750をエッチングすることができる。
【0072】
図7Fは、チャネル材料780の堆積の後の、材料のスタック700の断面図である。チャネル材料は、窒化物層750の内表面770と等角である。
【0073】
従って、
図7Fでは、浮遊ゲート760は、バリア膜、たとえば、窒化物層750の水平部分によって、誘電体層740から隔てられている。バリア膜750の実質的に垂直な部分781の厚さは、バリア膜750の実質的に水平な部分783の厚さよりも大きい。
【0074】
図8は、一実施形態による、
図6Bに示した縦型NANDセル800を示している。
図8は、ピラー811を形成するために、段上酸化物層840とポリシリコン段状制御ゲート(CG)層842との交代層を有する、縦型メモリセル802を示している。CG層842は、所定の深さにエッチングされて、段状酸化物層840の間に第1のくぼみエリアを作る。酸化物層848及び窒化物層850は、窪んでいるCG層842の上に形成される。ポリシリコン浮遊ゲート(FG)層860は、窒化物層850の水平部分849の間のくぼみに形成される。TuO
x層または第2の酸化物層890は、FG層860の上に形成される。FG層860が実質的に円形に示されているが、当業者は、FG層が、少なくとも
図7Aから
図7Fに示す長方形であることができるということを認識する。第2の層850(たとえば、窒化物層)の内表面852は、段状酸化物層840の内表面870を超えてエッチングされる。
【0075】
図8では、第2の酸化物層890は、窒化物層850を浮遊ゲート860から完全に隔てる。浮遊ゲート860は、第2の酸化物層890に接しており、窒化物層850には接していない。電荷ブロック構造のバリア膜、たとえば、層848と層850と層890とのうちの少なくとも1つは、制御ゲート842と浮遊ゲート860との間に配置された実質的に垂直な部分859と、誘電体層840と浮遊ゲート860の一部との間に部分的に水平方向に伸びる実質的に水平な部分857とを有する。バリア膜は、窒化物層850であることができる。浮遊ゲート860は、バリア膜250の実質的に水平な部分859と第2の酸化物層890とによって、第1の誘電体層240から隔てられている。
【0076】
図9Aから
図9Dは、一実施形態による、
図6Cに示した縦型メモリセル606の製造を示している。
図6Cに示した縦型メモリセル606の製造では、初期プロセスは、
図7Aから
図7Dに示すものと同様である。
【0077】
図9Aは、誘電体(たとえば、酸化物層940)と制御ゲート材料(たとえば、ドープポリシリコン層942などの導電体層)との交代層を含む、材料のスタック900の断面図である。
図9Aでは、電荷ブロック構造は、窪んだCG層942の上に実質的に垂直に形成された第1の酸化物層948と、ピラー911全体の長さに渡って形成された(いくつかの実施形態では、バリア膜を備える)第2の層950(たとえば、窒化物層)とを含んで形成される。第2の層950(たとえば、窒化物層)は、第1の酸化物層948に隣接して形成され得る。第2の層950は、第2の層950をピラーの全長に沿って堆積させ、その後、第2の層950の内表面962をくぼみ958を形成する段状酸化物層940の内表面970を超えて窪ませるために、第2の層950をエッチングすることによって、形成され得る。酸化物に選択的な腐食液を使用して、第2の層950をエッチングすることができる。
【0078】
図9Bは、ONO層を完成させるために、第2の酸化物層956を形成した後の、材料のスタック900の断面図である。第2の酸化物層956の形成は、第2のくぼみ959をもたらす。ポリシリコン層は、第2のFG層966のピラー411全体の長さに渡って堆積される。第2のFG層966のポリシリコンは、任意でドープされてよい。
【0079】
図9Cは、第2のFG層966の内表面968が段状酸化物層940の内表面970と実質的に同じ高さになるまで、エッチングまたは酸化によって第2のFG層966を分離させた後の、材料のスタック900の断面図である。酸化物に選択的な腐食液を使用して、第2のFG層966を段状酸化物層940の内表面970と同じ高さにエッチングすることができる。第2のFG966は、CGに向かって伸びる突起969を含む。
図9Dは、チャネル材料980の堆積の後の、材料のスタック900の断面図である。
【0080】
したがって、
図9Dでは、メモリセルから成る縦型ストリング900は、誘電体層940(酸化物層)の間の制御ゲート942と、誘電体層940の間の浮遊ゲート966であって、制御ゲート942に向かって伸びる突起969を含む、浮遊ゲート966と、浮遊ゲート966と制御ゲート942との間の電荷ブロック構造(層948、950、956)であって、電荷ブロック構造(層948、950、956)の少なくとも一部が、突起969の周りを覆う、電荷ブロック構造(層948、950、956)と、を有するメモリセルを含むものとして示されている。
【0081】
電荷ブロック構造は、第1の酸化物層948と窒化物層950と第2の酸化物層956とを含み、電荷ブロック構造(層948,950、956)は、突起969の周りを覆うバリア構造(たとえば、第2の酸化物層956または窒化物層950)を含む。窒化物層950及び第2の酸化物層956の部分は、突起969と誘電体940との間に配置されている。浮遊ゲート966は、窒化物層950と第2の酸化物層956とに接している。内表面970の近くで、浮遊ゲート部分966は、誘電体層940に接する。浮遊ゲート966の突起969のみが、制御ゲート942に向かって伸びる。誘電体層940の間の浮遊ゲート966の長さ971は、誘電体層940の間の制御ゲート942の長さ943に実質的に等しい。
【0082】
電荷ブロック構造のバリア膜、たとえば、少なくとも窒化物層950は、制御ゲート942と浮遊ゲート966との間に配置された実質的に垂直な部分959と、誘電体層940と浮遊ゲート966の一部との間に部分的に水平方向に伸びる実質的に水平な部分957とを有する。バリア膜は、窒化物層950であることができる。突起969は、バリア膜950の少なくとも水平部分と第2の酸化物層956とによって、誘電体層940から隔てられている。
【0083】
第2の酸化物層956は、第1と第2との実質的に水平な部分987と、実質的に垂直な部分989とを含み、第2の酸化物層956の実質的に垂直な部分989の厚さ、及び第2の酸化物層956の水平な部分987の厚さは、実質的に同じである。浮遊ゲート966の第1の部分は、バリア膜950の実質的に水平な部分957と第2の酸化物層987の水平部分987とによって、第1の誘電体層940から隔てられている。バリア膜950の実質的に垂直な部分959の厚さ999は、バリア膜950の実質的に水平な部分957の厚さ997よりも大きい。
【0084】
図10Aから
図10Fは、いくつかの実施形態による、
図6Cに示した縦型メモリの製造を示している。
図10Aは、ピラー1011を形成する、段状酸化物1040とポリシリコン段状制御ゲート(CG)層1042との交代層を示した、スタックセル1000の断面図である。CG層1042は、所定の深さにエッチングされて、段状酸化物層1040の間に第1のくぼみエリア1043を作る。
【0085】
図10Bは、電荷ブロック構造が形成された後の、材料のスタック1000の断面図である。
図10Bでは、電荷ブロック構造は、窪んでいるCG層1042の上に実質的に垂直に形成された第1の酸化物層1048と、ピラー1011全体の長さに渡って形成された(いくつかの実施形態では、バリア膜を備える)第2の層1050(たとえば、窒化物層)とを含む。しかしながら、
図10Bでは、第2の層1050は、CG層1042に向かって進むにつれて狭くなる傾斜端を有する。第2の層1050は、第1の酸化物層1048に隣接して、また、開口部の酸化物層1040の露出面に隣接して形成され得る。第2の層1050(たとえば、窒化物層)は、くぼみ1046を形成する。
【0086】
図10Cは、第2の層1050(たとえば、窒化物層)の内表面1052を、段状酸化物層1040の内表面1070を超えてエッチングした後の、材料のスタック1000の断面図である。酸化物に選択的な腐食液を使用して、窒化物層をエッチングすることができる。
【0087】
図10Dは、ONO層を完成させるために、第2の酸化物層1056を第2の層1050の上に形成した後の、材料のスタック1000の断面図である。
図10Dは、また、ピラー1011全体の長さに渡る、第2の酸化層1056と段状酸化物層1040との上の、FG層1060のためのポリシリコンの堆積を示している。FG層1060のポリシリコンは、任意でドープされてよい。
【0088】
図10Eは、FG層1060の内表面1062が段状酸化物層1040の内表面1070と実質的に同じ高さになるまで、エッチングまたは酸化によって第2のFG層1060を分離させた後の、材料のスタック1000の断面図である。酸化物に選択的な腐食液を使用して、FG層1060を、段状酸化物層1040の内表面1070と同じ高さにエッチングすることができる。FG1060は、CG1042に向かって伸びる突起1069を含む。
【0089】
図10Dは、TuOx層1090をFG層1060の上に形成した後の、材料のスタック1000の断面図である。TuOx層1090を、FG層1060の上に成長させることができる。
【0090】
本明細書で説明した装置と方法とを実装した結果として、より高い密度とより信頼性の高いメモリ動作とを達成することができる。顧客満足の上昇が生じ得る。
【0091】
したがって、
図10Fでは、メモリセルから成る縦型ストリング1000は、誘電体層1040(酸化物層)の間の制御ゲート1042と、誘電体層1040の間の浮遊ゲート1060であって、制御ゲート1042に向かって伸びる突起1069を含む、浮遊ゲート1060と、浮遊ゲート1060と制御ゲート1042との間の電荷ブロック構造(層1048、1050、1056)であって、電荷ブロック構造の少なくとも一部、たとえば、窒化物層1050及び/または第2の酸化物層1056が、突起1069の周りを少なくとも部分的に覆う、電荷ブロック構造(層1048、1050、1056)と、を含むメモリセルを有するものとして示されている。
【0092】
電荷ブロック構造は、第1の酸化物層1048と窒化物層1050と第2の酸化物層1056とを含み、電荷ブロック構造(層1048,1050、1056)は、突起1069の周りを少なくとも部分的に覆うバリア構造(たとえば、第2の酸化物層1056及び/または窒化物層1050)を含む。窒化物層1050の部分及び第2の酸化物層1056の部分は、突起1069と誘電体1040との間に配置されている。第2の酸化物層1056は、窒化物層1050を浮遊ゲート1060から完全に隔てる。浮遊ゲート1060は、第2の酸化物層1056に接しており、窒化物層1050には接していない。
【0093】
浮遊ゲート1060の突起1069のみが、制御ゲート1042に向かって伸びる。電荷ブロック構造のバリア膜、たとえば、層1050と層1056とのうちの少なくとも1つは、制御ゲート1042と浮遊ゲート1060との間に配置された実質的に垂直な部分1059と、誘電体層1040と浮遊ゲート1060の一部との間に少なくとも部分的に水平方向に伸びる実質的に水平な部分1057とを有する。バリア膜は、窒化物層1050であることができる。
【0094】
突起1069は、少なくともバリア膜1050の水平部分及び/または第2の酸化物層1056によって、誘電体層1040から隔てられている。第2の酸化物層1056は、実質的に水平な部分1087と実質的に垂直な部分1089とを含み、第2の酸化物層1056の実質的に垂直な部分1089の厚さ、及び第2の酸化物層1056の水平な部分1087の厚さは、実質的に同じである。浮遊ゲート1060の第1の部分は、第2の酸化物層1056の実質的に水平な部分1087によって、第1の誘電体層1040から隔てられている。浮遊ゲート1060の別の部分は、バリア膜1050の実質的に水平な部分1057と、第2の酸化物層1056の水平部分1087とによって、第1の誘電体層1040から隔てられている。
【0095】
本発明的主題のこのような実施形態は、1つより多くが実際に開示された場合、本明細書では、本出願の範囲を1つの概念に自発的に限定する意図なしに、個別的に及び/または集合的に参照され得る。したがって、特定の実施形態を本明細書で示し説明したが、同じ目的を達成するために計算された配置は、示した特定の実施形態を置き換えることができる。本開示は、さまざまな実施形態の任意の及び/または全ての適応物または変形物を含むことを意図している。上記の実施形態の組み合わせ、及び本明細書で具体的に説明しなかった他の実施形態は、上記の説明を検討することで当業者に明白になる。
【0096】
本出願で使用される「水平」という言葉は、ウェハまたは基板の実際の方向に関わらず、ウェハまたは基板の平面または表面に並行な平面として定義される。「垂直」という言葉は、上記で定義した水平に垂直な方向のことをいう。「上に(on)」、「横の」、「より高い」、「より低い」、「上に(over)」、及び「下に」などの前置詞は、ウェハまたは基板の実際の方向に関わらず、ウェハまたは基板の上面の上にある平面または表面に対して定義される。「ウェハ」及び「基板」という言葉は、本明細書では、一般に、その上に集積回路が形成された構造物のことをいい、また、集積回路の製造のさまざまな段階中のそのような構造物のことをいう。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味に取られず、実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって、そのような特許請求の範囲を受ける同等物の全範囲とともに、定められる。
【0097】
NANDアレイアーキテクチャは、ワード線と呼ばれる、(メモリセルのCGに連結され、場合によっては、メモリセルのCGによって少なくとも部分的に形成された)アクセスラインに、アレイのメモリセルが論理的な行で連結されるように配置されたメモリセルのアレイである。アレイのいくつかのメモリセルは、直列に、ソースからドレインに、ソース線とデータ線との間で連結され、ビット線と呼ばれる。
【0098】
NANDアレイアーキテクチャのメモリセルを、所定のデータ状態にプログラムすることができる。たとえば、メモリセルのFGに電荷を累積させ(たとえば、注入し)、またはメモリセルのFGから電荷を除去して、セルを多くのデータ状態のうちの1つにプログラムすることができる。たとえば、シングルレベルセル(SLC)と呼ばれるメモリセルは、2つのデータ状態、たとえば、「1」状態または「0」状態のうちの1つにプログラムされ得る。マルチレベルセル(MLC)と呼ばれるメモリセルは、2つ以上のデータ状態のうちの1つにプログラムされ得る。
【0099】
電子がFGに貯められると、電子はセルのV
tを変更する。したがって、CGに特定の電圧をかけることによって(たとえば、セルに連結されたアクセスラインを読み出し電圧で動作させることによって)セルが「読み出される」と、セルのV
tにより、セルのソース接続とドレイン接続との間に電流が流れる、または流れない、のうちのいずれかとなる。この電流の有無を感知し、「1」と「0」とに変換することができ、記憶されているデータを再現する。
【0100】
各メモリセルは、ソース線とデータ線とに直接連結されていないことがある。代わりに、例示のアレイのメモリセルは、通常各8、16、32、またはその以上のストリングにまとめられ得、ストリング中のメモリセルは、直列に、ソースからドレインに、共通のソース線と共通のデータ線との間で連結される。
【0101】
NANDアーキテクチャは、これらのセルに連結されたアクセスラインを、電圧を用いて動作させることによってメモリセルの行を作動させる、行デコーダによってアクセスされ得る。加えて、各ストリングの選択されていないメモリセルに連結されたアクセスラインを、別の電圧を用いて動作させることができる。たとえば、各ストリングの選択されていないメモリセルは、それらをパストランジスタとして動作させるために、通過電圧を用いて動作され得、それらが、電流を、それらのプログラムされたデータ状態によって制限されないような方法で通過させることを可能にする。次いで、電流は、読み出されるように選択された各ストリングのメモリセルによって制限された、直列に連結されたストリングの各浮遊ゲートメモリセルを通って、ソース線からデータ線に流れる。これは、選択されたメモリセルの行の、現在符号化され、記憶されているデータ値を列ビット線に乗せる。データ線の列ページが選択され、感知され、次いで、個別のデータワードが、列ページからの感知されたデータワードから選択され、メモリ装置から通信される。NANDアレイなどのフラッシュメモリは、浮遊ゲート(FG)と電荷ブロック構造(たとえば、IPD)と制御ゲート(CG)と誘電体層(たとえば、酸化物層108)とを含むメモリセルのスタックを有する、3Dメモリとして形成され得る。示した実施例では、IPD104は、各FG102とCG106との間に配置されている。くぼみは、IPDのCGと、FGとに隣接して形成される。
【0102】
本開示の要約は、読者が技術的開示の性質をすばやく確かめることを可能にする要約を要求する、米国特許法施行規則第1.72条第(b)項に従うために提供される。要約は、特許請求の範囲または意味を解釈または限定するためにそれが使用されないという理解のもとに提出されている。加えて、前述の詳細な説明では、本開示を簡素化する目的のために、さまざまな特徴が1つの実施形態中にまとめられているということを理解することができる。開示のこの方法は、特許請求の範囲の実施形態が、各請求項で明示的に挙げられたものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるものでない。むしろ、以下の特許請求の範囲が示す通り、実施形態の主題は、1つの開示された実施形態の1つまたは複数の特徴のうちにある。したがって、以下の特許請求の範囲は、ここに、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、それ自体で独立の実施形態として存在する。