(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置と、前記変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき前記変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記装飾表示装置の周囲かつ当該装飾表示装置の表示面よりも前方に可動役物を備え、
前記装飾表示装置は、前記表示面において視認される平面画像と、前記表示面より前方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成され、
前記可動役物は、前記表示面からの距離が異なる複数の構成部材を備え、
前記演出制御手段は、前記立体画像を前記装飾表示装置に表示させる際には、前記複数の構成部材のうち前記表示面の縁部から当該表示面の中央部側へと移動した構成部材の当該表示面からの距離に応じて、当該立体画像の前後方向の出現位置を変更することを特徴とする遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
【0019】
本実施形態の遊技機10は開閉枠12を備え、該開閉枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(
図2参照)は開閉枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、開閉枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が開閉可能に取り付けられている。
【0020】
また、ガラス枠15の上部には、ランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、開閉枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
【0021】
また、開閉枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23、打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、開閉枠12下部右側には、開閉枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
【0022】
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(
図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(
図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
【0023】
次に、
図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。
図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
【0024】
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた正面視略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、開口部40aが形成された枠状のセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた開口部40aに、当該センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は、表示装置41の表示面41aの周囲を囲うとともに、表示面41aよりも前方へ突出するように形成されている。
【0025】
センターケース40の上部および右側部には、各種の可動役物(本実施形態の場合、第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13および第2役物40d2)が設けられている。
また、センターケース40の下部には、ステージ40bが前方に向けて張り出すように形成され、センターケース40の左側部には、センターケース40の外側と内側(開口部40a)とを連通するワープ流路40cが形成されている。これにより、センターケース40の外側を流下する遊技球を開口部40a内に誘導してステージ40b上を左右方向に転動させることが可能となっている。また、ワープ流路40c内には、当該ワープ流路40cを通過した遊技球を検出するための流路スイッチ(図示省略)が設けられている。
【0026】
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示面41aを有する装置で構成されている。表示面41aの画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示領域においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示領域には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
【0027】
遊技盤30の遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(
図3参照)が配設されている。
【0028】
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b,37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
【0029】
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(
図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
【0030】
また、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
【0031】
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
すなわち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(
図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(
図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
【0032】
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
【0033】
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特
図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特
図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部(始動記憶表示器)54〜56を備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する高確率報知器(第3遊技状態表示器)58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器59が設けられている。
【0034】
特
図1表示器51と特
図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば、「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
【0035】
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
【0036】
特
図1始動記憶表示器54は、特
図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特
図2始動記憶表示器55は、特
図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特
図1始動記憶表示器54と同様にして表示する。
【0037】
普図始動記憶表示器56は、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
【0038】
第1遊技状態表示器57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
【0039】
第3遊技状態表示器58(高確率報知器)は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
【0040】
ラウンド数表示器59は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド数表示器59は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
【0041】
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(
図3参照)によって制御される払出ユニットから、開閉枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
【0042】
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(
図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図始動記憶表示器56に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
【0043】
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
【0044】
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(
図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、普図低確率状態ならば0.3秒間、普図高確率状態ならば0.8秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
【0045】
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(
図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の特
図1始動記憶表示器54、特
図2始動記憶表示器55に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても保留図柄R1〜R4(例えば
図27参照)として表示される。
【0046】
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特
図1表示器51(変動表示装置)又は特
図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41(変動表示装置)にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特
図1表示器51若しくは特
図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
【0047】
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を、左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
【0048】
なお、特
図1表示器51、特
図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特
図1表示器51、特
図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0049】
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
【0050】
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38a、ワープ流路40c内の流路スイッチには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や開閉枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
【0051】
図3は、本実施形態の遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
【0052】
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチに接続されたインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
【0053】
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
【0054】
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
【0055】
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
【0056】
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
【0057】
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
【0058】
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
【0059】
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
【0060】
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
【0061】
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ、スペシャル4リーチ等が設定されている。
【0062】
なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<スペシャル4リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
【0063】
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号等を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
【0064】
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
【0065】
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
【0066】
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aが近接I/F121を介して接続される。近接I/F121は、接続されるスイッチが近接スイッチである場合に、スイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップである。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
【0067】
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
【0068】
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
【0069】
また、入力部120には、遊技機10の開閉枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
【0070】
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び開閉枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
【0071】
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
【0072】
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
【0073】
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
【0074】
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
【0075】
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
【0076】
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
【0077】
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
【0078】
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
【0079】
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
【0080】
次に、
図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
【0081】
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
【0082】
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
【0083】
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と開閉枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
【0084】
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
【0085】
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、変動停止コマンド、大当り終了コマンド、エラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
【0086】
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、開閉枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば、枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば、表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、開閉枠12に設けられている枠演出装置45(例えば、ムービングライト16を動作させるモータ等)を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
【0087】
さらに、演出制御装置300には、開閉枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、開閉枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、開閉枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
【0088】
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
【0089】
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a,337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、本実施形態例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
【0090】
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器53に、識別情報(識別図柄)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b,37bを所定時間(例えば、0.3秒間)、前述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0091】
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)をRAM111C等に記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶をRAM111C等に記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
【0092】
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特
図1表示器51や特
図2表示器52に、識別情報(識別図柄)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態(演出モード)の設定、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
【0093】
すなわち、表示装置41が、複数の識別情報(飾り特別図柄)を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置をなす。
また、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300が、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令情報に基づき変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段をなす。
【0094】
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特
図1表示器51や特
図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特
図1表示器51や特
図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0095】
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。
この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
【0096】
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(普図高確率状態)を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
【0097】
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000ミリ秒が600ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(例えば、1604ミリ秒が704ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、300ミリ秒が800ミリ秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態)よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。
【0098】
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。
また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
なお、以下の説明や図中では、時短状態を特定遊技状態や普電サポート状態又は電サポ状態と称することがある。
【0099】
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする、立体画像の表示と、可動役物と、について説明する。
【0100】
表示装置41は、変動表示ゲーム用の特別図柄や演出画像を立体(3次元)表示できるように構成されている。本実施形態では、立体表示を行う方式としてパララックスバリア方式を採用している。
【0101】
図5に、パララックスバリア方式の表示装置による立体表示の原理について示した。
図5(a)は、表示装置41の画像表示部を上方から示したもので、
図5(a)の上下方向は表示装置41の左右方向に対応している。表示装置41の液晶パネル42の水平方向の画素には、左画像Lと右画像Rとが交互に表示されるように画像データ処理が行われる。左画像Lとは遊技者の左目に対応する画像であり、右画像Rとは遊技者の右目に対応する画像である。なお、液晶パネル42の裏面側には図示しないバックライト部が配置され、液晶パネルを後方から照らしている。
【0102】
液晶パネル42の前方(図では右方)には、パララックスバリア部43が配置される。このパララックスバリア部43は、バリアとスリットとが交互に設けられており、バリアは閉鎖部分であって液晶パネル42から光を遮断し、スリットは開口部分であって液晶パネル42から光を通過させることができるもので、スリットは所定のピッチで形成されている。したがって、スリットとスリットとの間がバリアとなって画像の一部を遮るようになり、遊技者の目を所定の位置に位置させることにより、右目には右目用の右画像Rだけが見え、左目には左目用の左画像Lだけが見えることになる。その結果、遊技者には、
図5(b)に示すように、液晶パネル42に表示されている画像が表示面41aから前方に離間した位置で立体的に見えたり、液晶パネル42に表示されている画像が表示面41aから後方に離間した位置で立体的に見えたりすることになる。
すなわち、装飾表示装置としての表示装置41は、表示面41aにおいて視認される平面画像と、表示面41aより前または後、もしくは前後方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成されている。
【0103】
また、右画像Rと左画像Lによって生じる視差に変化をつけるように右画像Rと左画像Lの表示を制御することにより、立体画像が視認される表示面41aからの位置(すなわち、立体表示される画像の飛び出し量等)を変化させることができる。
なお、立体表示を行うための方式は、パララックスバリア方式に限られるものではなく、レンティキュラ方式やフレームシーケンシャル方式(この場合は各遊技機に専用の眼鏡を備えるようにする)など他の方式を採用してもよい。
【0104】
また、本実施形態の遊技機10は、可動役物として、センターケース40の右側部に設けられた第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12および第1役物C40d13)と、センターケース40の上部に設けられた第2役物40d2とを備えている。
図24(a)に、センターケース40の正面斜視図を示し、
図24(b)に、センターケース40の側面断面図を示す。
例えば
図24(a),(b)に示すように、第1役物40d11〜40d13及び第2役物40d2は、表示面41aよりも前方に配置されている。そして、第1役物B40d12は、第1役物A40d11よりも表示面41aから離れた位置に配置されている。また、第1役物C40d13は、第1役物B40d12よりも表示面41aから離れた位置に配置されている。また、第2役物40d2は、第1役物C40d13よりも表示面41aから離れた位置に配置されている。
【0105】
ここで、本実施形態において、演出制御手段(演出制御装置300)は、立体画像が視認される表示面41aからの位置を複数の離間位置から選択し、選択した離間位置に立体画像を出現させることが可能となるように構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、例えば
図24(b)に示すように、立体画像の離間位置として、第1役物A40d11の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル1」)と、第1役物B40d12の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル2」)と、第1役物C40d13の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル3」)と、第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置(「3Dレベル4」)との中からいずれかを選択し、選択した離間位置に立体画像を表示可能となっている。
【0106】
また、本実施形態において、演出制御手段(演出制御装置300)は、可動役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13または第2役物40d2)の表示面41aからの位置と対応した離間位置に立体画像を出現させた場合に、当該可動役物を動作させる演出を実行可能となるように構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、例えば
図24(b)に示すように、離間位置「3Dレベル1」に立体画像を出現させた場合、第1役物A40d11を動作させる演出を実行可能となっている。また、離間位置「3Dレベル2」に立体画像を出現させた場合、第1役物B40d12を動作させる演出を実行可能となっている。また、離間位置「3Dレベル3」に立体画像を出現させた場合、第1役物C40d13を動作させる演出を実行可能となっている。また、離間位置「3Dレベル4」に立体画像を出現させた場合、第2役物40d2を動作させる演出を実行可能となっている。
このように、複数の可動役物のうち、立体画像が出現した位置(立体画像の前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物を動作させることで、立体画像が出現した位置が明確になるので、立体画像の立体感を際立たせることが可能となる。
【0107】
以下、このような遊技を行う遊技機10の制御について説明する。
まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に、
図6及び
図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば、4ミリ秒)で行われる
図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
【0108】
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、遊技機10の電源が投入されることで開始される。
このメイン処理においては、
図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
【0109】
次いで、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため、例えば4ミリ秒の時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、遊技機10の電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
次いで、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートに出力が無い状態にするOFFデータを出力する(ステップS6,S7)。
次いで、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
【0110】
次いで、電源装置400内の初期化スイッチがONしているか否かを判定する(ステップS9)。
ステップS9で、初期化スイッチがOFFと判定した場合(ステップS9;No)には、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1であるかをチェックし(ステップS10)、停電検査領域1の値が正常であるか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11で、停電検査領域1の値が正常であると判定した場合(ステップS11;Yes)には、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2であるかをチェックし(ステップS12)、停電検査領域2の値が正常であるか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13で、停電検査領域2の値が正常であると判定した場合(ステップS13;Yes)には、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出したチェックサムと電源遮断時のチェックサムとを比較して(ステップS15)、チェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16で、チェックサムが一致すると判定した場合(ステップS16;Yes)には、
図7のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
【0111】
また、ステップS9で初期化スイッチがONと判定した場合(ステップS9;Yes)や、ステップS11又はステップS13で停電検査領域の値が正常でないと判定した場合(ステップS11;No又はステップS13;No)、ステップS16でチェックサムが一致しないと判定した場合(ステップS16;No)には、
図7のステップS24へ移行して、初期化の処理を行う。
【0112】
図7のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。
次いで、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20で、高確率状態でないと判定した場合(ステップS20;No)には、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
【0113】
一方、ステップS20で、高確率状態であると判定した場合(ステップS20;Yes)には、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(高確率報知器58)をオン(点灯)させるONデータをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。
次いで、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
【0114】
一方、ステップS9,S11,S13,S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。
次いで、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。
【0115】
ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
【0116】
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。
次いで、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
【0117】
次いで、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
【0118】
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がONであるか否かを判定する(ステップS35)。
ステップS35で、停電監視信号がONでないと判定した場合(ステップS35;No)には、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
【0119】
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
【0120】
また、ステップS35で、停電監視信号がONであると判定した場合(ステップS35;Yes)には、ステップS35で設定したチェック回数の分だけ停電監視信号のON状態が継続しているか否かを判定する(ステップS36)。
ステップS37で、継続していないと判定した場合(ステップS36;No)には、停電監視信号がONであるか否かの判定(ステップS35)に戻る。
一方、ステップS36で、継続していると判定した場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合には、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
【0121】
次いで、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。
次いで、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS42)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、停電等に伴う遊技機10の電源遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを、遊技機10の電源再投入時に判断することができる。
【0122】
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。CPU111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、
図8のタイマ割込み処理が開始される。
【0123】
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。
次いで、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。
次いで、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
【0124】
次いで、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(開閉枠12やガラス枠15が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。
次いで、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
【0125】
次いで、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁気エラー監視処理(ステップS61)、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。
そして、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS41で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
【0126】
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
【0127】
図9に示すように、特図ゲーム処理において、遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
この始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
【0128】
次いで、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。
このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
【0129】
次いで、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしているか、又は、当該特図ゲーム処理タイマの更新(−1)によりタイムアップしたかをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップA4)。
ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
次いで、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
【0130】
ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
【0131】
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
【0132】
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8で、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
【0133】
次いで、特
図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特
図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。
次いで、特
図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特
図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行い、特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
【0134】
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。
図10に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100は、まず、始動口1(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
【0135】
次いで、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(ステップA113)。
ステップA113で、普通電動役物が作動中であると判定した場合(ステップA113;Yes)には、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA113で、普通電動役物が作動中でないと判定した場合(ステップA113;No)には、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(ステップA115)。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
【0136】
ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上でないと判定した場合(ステップA115;No)には、始動口2(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合(ステップA115;Yes)にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
【0137】
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
【0138】
図11に示すように、特図始動口スイッチ共通処理において、遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるかをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA202)。
ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力がないと判定した場合(ステップA202;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力があると判定した場合(ステップA202;Yes)には、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
【0139】
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードする(ステップA205)。
次いで、始動口信号出力回数を更新(+1)して出力回数がオーバーフローするかをチェックし(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA207)。
ステップA207で、出力回数がオーバーフローしないと判定した場合(ステップA207;No)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。
一方、ステップA207で、出力回数がオーバーフローしたと判定した場合(ステップA207;Yes)には、処理をステップA209に移行する。
【0140】
そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かをチェックして(ステップA209)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する(ステップA210)。
【0141】
ステップA210で、特図保留数が上限値未満であると判定した場合(ステップA210;Yes)には、更新対象の特図保留数(例えば、特
図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA211)を行う。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA212)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
次いで、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出して(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA216)。
【0142】
次いで、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA218)。
次いで、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブし(ステップA219、A220、A221)、特図保留情報判定処理(ステップA222)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100(具体的には、RAM111C)は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行に関する複数の乱数を抽出し、当該変動表示ゲームの始動記憶として所定個数を上限に記憶することが可能な始動記憶保留手段をなす。
【0143】
一方、ステップA210で、特図保留数が上限値未満でないと判定した場合(ステップA210;No)には、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA223)、始動口1スイッチ36aの入力であるか否かを判定する(ステップA224)。
ステップA224で、始動口1スイッチ36aの入力であると判定した場合(ステップA224;Yes)には、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA225)、コマンド設定処理(ステップA226)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA224で、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合(ステップA224;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
【0144】
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA222)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
【0145】
図12に示すように、特図保留情報判定処理において、遊技制御装置100は、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかをチェックして(ステップA231)、先読み演出を実行してよい条件を満たしているか否かを判定する(ステップA232)。
ここで、「先読み演出を実行してよい条件」とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力であること、又は当該始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力の場合には、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない、すなわち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)でなく、且つ、大当り中でないことを意味する。つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるかにかかわらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行うこととなる。
【0146】
ステップA232で、先読み演出を実行してよい条件を満たしていないと判定した場合(ステップA232;No)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA232で、先読み演出を実行してよい条件を満たしていると判定した場合(ステップA232;Yes)には、大当り判定処理(ステップA233)を行い、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA234)。
【0147】
ステップA234で、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りであると判定した場合(ステップA234;Yes)には、監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定する(ステップA235)。次いで、大当り図柄乱数をチェックし、対応する大当り情報テーブルを取得して設定し(ステップA236)、ステップA238へ移行する。
一方、ステップA234で、ステップA233における大当り判定処理の判定結果が大当りでないと判定した場合(ステップA234;No)には、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA237)、ステップA238へ移行する。
【0148】
次いで、設定した情報テーブル(大当り情報テーブル又ははずれ情報テーブル)から図柄情報を取得し、取得した図柄情報を図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA238)。
次いで、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンド(遊技結果情報)を取得し、取得した始動口入賞演出図柄コマンドを入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA239)。
【0149】
次いで、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備し(ステップA240)、監視対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備する(ステップA241)。 次いで、特図情報設定処理(ステップA242)、後半変動パターン設定処理(ステップA243)、変動パターン設定処理(ステップA244)を行う。
次いで、前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備し(ステップA245)、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(ステップA246)、コマンド設定処理(ステップA247)を行う。
次いで、始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA248)、コマンド設定処理(ステップA249)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。
【0150】
すなわち、遊技制御装置100は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶された乱数に基づき変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果を当該変動表示ゲームの開始前に判定し、遊技結果情報(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)を生成する遊技結果事前判定手段をなす。
また、遊技制御装置100は、遊技結果事前判定手段(遊技制御装置100)により生成された遊技結果情報を事前判定情報として演出制御手段(演出制御装置300)に送信することが可能な事前判定情報送信手段をなす。
【0151】
〔特図普段処理〕
次に、前述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図13に示すように、特図普段処理において、遊技制御装置100は、まず、特
図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックして(ステップA271)、特
図2保留数が0であるか否かを判定する(ステップA272)。
【0152】
ステップA272で、特
図2保留数が0であると判定した場合(ステップA272;Yes)には、特
図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックして(ステップA273)、特
図1保留数が0であるか否かを判定する(ステップA274)。
ステップA274で、特
図1保留数が0であると判定した場合(ステップA274;Yes)には、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA275)、既に客待ちデモが開始されているか否かを判定する(ステップA276)。
【0153】
ステップA276で、客待ちデモを開始していない、すなわち、開始済みでないと判定した場合(ステップA276;No)には、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブし(ステップA277)、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA278)、コマンド設定処理(ステップA279)を行う。
一方、ステップA276で、既に客待ちデモが開始されていると判定した場合(ステップA276;Yes)には、既に客待ちデモ中フラグは客待ちデモフラグ領域中にセーブ(ステップA277)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA278)され、コマンド設定処理(ステップA279)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA280に移行する。
そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA280)を行って、特図普段処理を終了する。
【0154】
一方、ステップA272で、特
図2保留数が0でないと判定した場合(ステップA272;No)には、特
図2変動開始処理1(ステップA281)を行う。
そして、特
図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA282)を行って、特図普段処理を終了する。
【0155】
また、ステップA274で、特
図1保留数が0でないと判定した場合(ステップA274;No)には、特
図1変動開始処理1(ステップA283)を行う。
そして、特
図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA284)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA271とステップA272における特
図2保留数のチェックを、ステップA273とステップA274における特
図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特
図2保留数が0でない場合には、特
図2変動開始処理1(ステップA281)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
【0156】
〔特
図1変動開始処理1〕
次に、前述の特図普段処理における特
図1変動開始処理1(ステップA283)の詳細について説明する。
特
図1変動開始処理1は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
【0157】
図14に示すように、特
図1変動開始処理1において、遊技制御装置100は、まず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA301)を行う。
次いで、第1特図停止図柄(特
図1停止図柄)の設定に係る特
図1停止図柄設定処理(ステップA302)を行った後、第1特図停止図柄番号(特
図1停止図柄番号)に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA303)。
次いで、特
図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA304)。
【0158】
次いで、特
図1変動フラグを設定して準備し(ステップA305)、特
図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA306)。
次いで、変動パターンに関する情報を設定するテーブル(特
図1用)を準備して(ステップA307)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA308)を行う。
次いで、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA309)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA310)を行う。
そして、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA311)を行って、特
図1変動開始処理1を終了する。
【0159】
〔特
図2変動開始処理1〕
次に、前述の特図普段処理における特
図2変動開始処理1(ステップA281)の詳細について説明する。
特
図2変動開始処理1は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
【0160】
図15に示すように、特
図2変動開始処理1において、遊技制御装置100は、まず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA321)を行う。
次いで、第2特図停止図柄(特
図2停止図柄)の設定に係る特
図2停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、第2特図停止図柄番号(特
図2停止図柄番号)に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA323)。
次いで、特
図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報をロードした後、当該停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA324)。
【0161】
次いで、特
図2変動フラグを設定して準備し(ステップA325)、特
図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA326)。
次いで、変動パターンに関する情報を設定するテーブル(特
図2用)を準備して(ステップA327)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA328)を行う。
次いで、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA329)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA330)を行う。
そして、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA331)を行って、特
図2変動開始処理1を終了する。
【0162】
次に、演出制御装置300によって実行される制御について説明する。
演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311によって、
図16に示す1stメイン処理を実行し、映像制御用マイコン(2ndCPU)312によって、
図17に示す2ndメイン処理を実行する。
【0163】
〔1stメイン処理〕
まず、主制御用マイコン(1stCPU)311によって実行される1stメイン処理について説明する。
この1stメイン処理においては、
図16に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。
次いで、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
【0164】
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。
このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。
次いで、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
【0165】
次いで、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
【0166】
次いで、遊技の演出の制御に関するシーン制御処理(ステップB22)を行う。
次いで、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理(例えば、スピーカからの音声の出力であれば、サウンド制御処理)において制御を行う。
【0167】
次いで、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)、スピーカ(上スピーカ19、下スピーカユニット29)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。
次いで、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。
そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
【0168】
〔2ndメイン処理〕
次に、映像制御用マイコン(2ndCPU)312によって実行される2ndメイン処理について説明する。
この2ndメイン処理においては、
図17に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。
次いで、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。
次いで、各種制御処理の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
【0169】
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。
このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、通常ゲーム処理(ステップB41)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
【0170】
〔通常ゲーム処理〕
次に、前述の2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB41)の詳細について説明する。
図18に示すように、通常ゲーム処理において、演出制御装置300は、まず、受信コマンドチェック処理(ステップB51)を行う。この受信コマンドチェック処理では、1stCPUから送信されるコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
【0171】
次いで、背景の設定を行う背景処理(ステップB52)を行い、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理であるリール制御/表示処理(ステップB53)を行う。
次いで、表示装置41に表示される3D演出表示の設定等を行う3D表示処理(ステップB54)、特
図1保留表示器及び特
図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図保留数表示(保留図柄)の設定を行う保留表示処理(ステップB55)を行う。
次いで、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップB56)、受信したコマンドに基づいて表示内容を決定するシーン制御/表示処理(ステップB57)、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップB58)を行って、通常ゲーム処理を終了する。
【0172】
〔シーン制御処理〕
次に、前述の1stメイン処理におけるシーン制御処理(ステップB22)の詳細について説明する。
図19に示すように、シーン制御処理において、演出制御装置300は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(ステップB61)。
ステップB61で、テストモード中であると判定した場合(ステップB61;Yes)には、シーン制御処理を終了する。
一方、ステップB61で、テストモード中でないと判定した場合(ステップB61;No)には、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。
【0173】
ステップB62で、シーン変更コマンドを受信したと判定した場合(ステップB62;Yes)には、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるか否かを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。
次いで、有効なコマンドであると判定した場合(ステップB64;Yes)には、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
【0174】
一方、ステップB62でシーン変更コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB62;No)や、ステップB64で有効なコマンドでないと判定した場合(ステップB64;No)には、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
【0175】
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。
電源投入コマンドを受信した場合は、電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。
また、停電復旧コマンドを受信した場合は、停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。
また、客待ちデモコマンドを受信した場合は、客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
【0176】
また、変動パターンコマンドを受信した場合は、飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
また、図柄停止コマンドを受信した場合は、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB72)を行う。この図柄停止処理では、飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。
【0177】
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は、特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB73)を行う。
また、大入開放n回目コマンドを受信した場合は、ラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB74)を行う。
また、インターバルコマンドを受信した場合は、ラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB75)を行う。
また、エンディングコマンドを受信した場合は、特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB76)を行う。
【0178】
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された前述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。
この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB77)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特
図1保留数コマンド、特
図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB78)を行う。
【0179】
次いで、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド、転落情報コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップB79)を行う。
次いで、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンド(転落情報コマンド、確率情報コマンド(低確率、高確率))に基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB80)を行う。
【0180】
〔先読みコマンド受信処理〕
次に、前述のシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB79)の詳細について説明する。
図20に示すように、先読みコマンド受信処理において、演出制御装置300は、まず、事前判定コマンド(始動口入賞演出コマンドと始動口入賞演出図柄コマンド:事前判定情報)の受信待ちをしている始動記憶があるか確認して(ステップB101)、該当する始動記憶(すなわち、受信待ちをしている始動記憶)があるか否かを判定する(ステップB102)。
【0181】
ステップB102で、該当する始動記憶がないと判定した場合(ステップB102;No)には、先読みコマンド受信処理を終了する。
一方、ステップB102で、該当する始動記憶があると判定した場合(ステップB102;Yes)には、事前判定コマンドを遊技制御装置100から受信したか否かを判定する(ステップB103)。
【0182】
ステップB103で、事前判定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップB103;No)には、先読みコマンド受信処理を終了する。
一方、ステップB103で、事前判定コマンドを受信したと判定した場合(ステップB113;Yes)には、普電サポート中(時短状態)であるか否かを判定する(ステップB104)。
【0183】
ステップB104で、普電サポート中であると判定した場合(ステップB104;Yes)には、先読みコマンド受信処理を終了する。
一方、ステップB104で、普電サポート中でないと判定した場合(ステップB104;No)には、受信した事前判定コマンドの内容をRWMの対応する始動記憶領域にセーブする(ステップB105)。
【0184】
次いで、受信した始動口入賞演出図柄コマンドから当該始動記憶の図柄情報(すなわち、表示装置41に表示する保留図柄を特定するための情報)を取得し(ステップB106)、当該始動記憶の結果が「はずれ」であるか否かを判定する(ステップB107)。
ステップB107で、「はずれ」であると判定した場合(ステップB107;Yes)には、事前演出振分テーブル1(
図21(a)参照)をセットする(ステップB108)。
一方、ステップB107で、「はずれ」でないと判定した場合(ステップB107;No)、すなわち、当該始動記憶の結果が「当り」である場合には、事前演出振分テーブル2(
図21(b)参照)をセットする(ステップB109)。
【0185】
次いで、受信した始動口入賞演出コマンドから当該始動記憶のリーチの系統情報を取得し(ステップB110)、ステップB108またはステップB109でセットした事前演出振分テーブルおよびステップB110で取得したリーチの系統情報から、事前演出態様(すなわち、保留図柄の色(後述)や3D表示するか否か(後述)等)を選択する(ステップB111)。
次いで、先読み演出フラグをオンして(ステップB112)、先読みコマンド受信処理を終了する。
【0186】
すなわち、演出制御装置300は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶されたことに基づき、当該始動記憶に対応する保留図柄(保留図柄R1,R2,R3,R4)を、遊技者に認識可能に装飾表示装置(表示装置41)の保留表示領域に表示させる始動記憶表示手段をなす。
また、演出制御装置300は、事前判定情報送信手段(演出制御装置300)により送信された事前判定情報に基づき、対応する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行内容(リーチ系統等)または結果(特別結果態様となるか否か等)を事前に示唆する予告報知(事前演出)を実行することが可能な事前予告報知手段をなす。
【0187】
ここで、ステップB108で設定される事前演出振分テーブル1と、ステップB109で設定される事前演出振分テーブル2とについて、
図21を参照して説明する。
事前演出とは、始動記憶に対応する保留図柄の表示態様を通常(通常の保留記憶表示態様)と異なる表示態様に変化させることによって、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの実行内容(例えば、どのリーチが発生するか)や結果(例えば、特別結果態様となるか)に対する期待度を、当該特図変動表示ゲームの開始前に遊技者に報知する演出のことである。
【0188】
具体的には、演出制御装置300は、保留図柄の色をデフォルトの色(例えば、白)から異なる色に変化させることによって、或いは、保留図柄の色をデフォルトの色から異なる色に変化させるとともに当該保留図柄を平面表示(すなわち、デフォルトの表示状態)から立体表示に変化させることによって、事前演出を実行する。
本実施形態の場合、保留図柄の色として、期待度が低いものから順に、「変化なし(デフォルトの色)」と「青」と「黄」と「赤」と「レインボー」とがある。
また、保留図柄の色が同じである場合、保留図柄が平面表示される場合と立体表示される場合とで期待度が異なることとする。具体的には、本実施形態の場合、保留図柄が平面表示(2D表示)される場合よりも、立体表示(3D表示)される場合の方が、期待度が高いこととする。
【0189】
図21(a)に示すように、事前演出振分テーブル1が設定される場合(すなわち、始動記憶の結果が「はずれ」である場合)は、保留図柄の色として期待度が最も高い「レインボー」は選択されないようになっている。
また、
図21(b)に示すように、事前演出振分テーブル2が設定される場合(すなわち、始動記憶の結果が「当り」である場合)は、事前演出振分テーブル1が設定される場合(
図21(a)参照)よりも、保留図柄の色として期待度が最も低い「変化なし」の選択率が低くなっている。
なお、保留図柄の色として「変化なし」が選択された場合は、当該保留図柄の表示状態は平面表示のままであるとする。
【0190】
〔変動中処理〕
次に、前述のシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)の詳細について説明する。
図22に示すように、変動中処理において、演出制御装置300は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB121)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
【0191】
ステップB121で、演出リクエストフラグがあると判定した場合(ステップB121;Yes)には、演出ボタン25の入力に関する情報をクリアし(ステップB122)、可動体リクエストセット処理(ステップB123)を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB124)を行い、当該飾り特図変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの結果は「当り」であるか否かを判定する(ステップB125)。
【0192】
ステップB125で、当該飾り特図変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの結果は「当り」でないと判定した場合(ステップB125;No)には、3D演出パターン選択テーブル1(
図23(a)参照)を設定して(ステップB126)、設定した3D演出パターン選択テーブル1に基づき3D演出パターンを選択して設定する(ステップB127)。
一方、ステップB125で、当該飾り特図変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの結果は「当り」であると判定した場合(ステップB125;Yes)には、3D演出パターン選択テーブル2(
図23(b)参照)を設定して(ステップB128)、設定した3D演出パターン選択テーブル2に基づき3D演出パターンを選択して設定する(ステップB129)。
【0193】
次いで、乱数シード初期化処理(ステップB130)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB131)。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。なお、モード状態についても遊技制御装置100から送信された情報に基づきシーンシーケンステーブルに設定される。ただし、演出制御装置300が単独で演出状態を決定して設定する場合もある。
【0194】
次いで、各種期間を演出制御装置300で管理する変動回数管理処理(ステップB132)を行い、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB133)、変動中処理を終了する。
【0195】
また、ステップB121で、演出リクエストフラグがないと判定した場合(ステップB121;No)は、更新タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップB134)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。
ステップB134で、更新タイマの値が0でないと判定した場合(ステップB134;No)には、変動中処理を終了する。
一方、ステップB134で、更新タイマの値が0であると判定した場合(ステップB134;Yes)には、次シーンデータの設定を行って(ステップB135)、変動中処理を終了する。
【0196】
ここで、ステップB126で設定される3D演出パターン選択テーブル1と、ステップB128で設定される3D演出パターン選択テーブル2とについて、
図23を参照して説明する。
3D演出(立体画像演出)とは、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を立体表示する演出のことである。
具体的には、演出制御装置300は、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を立体表示することによって、或いは、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を立体表示するとともに可動役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13または第2役物40d2)を作動させることによって、3D演出を実行する。
【0197】
本実施形態の場合、3D演出パターンとして、期待度が低いものから順に、「3D演出パターン1」と「3D演出パターン2」と「3D演出パターン3」と「3D演出パターン4」と「3D演出パターン5」と「3D演出パターン6」と「3D演出パターン7」と「3D演出パターン8」と「3D演出パターン9」とがある。
3D演出パターンとして「3D演出パターン1」が選択されて設定された場合は、3D演出も、可動役物の作動も行われない。
【0198】
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン2」または「3D演出パターン3」が選択されて設定された場合は、立体画像の離間位置として「3Dレベル1」、すなわち第1役物A40d11の表示面41aからの位置に対応した離間位置(
図24(b)参照)が選択され、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、表示装置41に表示される画像のうち立体表示する画像)が選択された離間位置に出現する3D演出が行われる。そして、3D演出パターンとして「3D演出パターン2」が設定された場合は、可動役物は作動しないが、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合は、対応する可動役物(第1役物A40d11)が作動する。
【0199】
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン4」または「3D演出パターン5」が選択されて設定された場合は、立体画像の離間位置として「3Dレベル2」、すなわち第1役物B40d12の表示面41aからの位置に対応した離間位置(
図24(b)参照)が選択され、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、表示装置41に表示される画像のうち立体表示する画像)が選択された離間位置に出現する3D演出が行われる。そして、3D演出パターンとして「3D演出パターン4」が設定された場合は、可動役物は作動しないが、3D演出パターンとして「3D演出パターン5」が設定された場合は、対応する可動役物(第1役物B40d12)が作動する。
【0200】
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン6」または「3D演出パターン7」を選択されて設定された場合は、立体画像の離間位置として「3Dレベル3」、すなわち第1役物C40d13の表示面41aからの位置に対応した離間位置(
図24(b)参照)が選択され、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、表示装置41に表示される画像のうち立体表示する画像)が選択された離間位置に出現する3D演出が行われる。そして、3D演出パターンとして「3D演出パターン6」が設定された場合は、可動役物は作動しないが、3D演出パターンとして「3D演出パターン7」が設定された場合は、対応する可動役物(第1役物C40d13)が作動する。
【0201】
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン8」または「3D演出パターン9」が選択されて設定された場合は、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」、すなわち第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置(
図24(b)参照)が選択され、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、表示装置41に表示される画像のうち立体表示する画像)が選択された離間位置に出現する3D演出が行われる。そして、3D演出パターンとして「3D演出パターン8」が設定された場合は、可動役物は作動しないが、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合は、対応する可動役物(第2役物40d2)が作動する。
【0202】
すなわち、演出には、遊技者に特別結果態様となる可能性を報知する第1演出(本実施形態の場合、「3D演出パターン3」に基づく演出、「3D演出パターン5」に基づく演出、「3D演出パターン7」に基づく演出)と、当該第1演出よりも特別結果態様となる可能性が高い旨を報知する第2演出(本実施形態の場合、「3D演出パターン9」に基づく演出)と、が含まれている。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出が実行される場合と第2演出が実行される場合とで、それぞれ異なる離間位置を選択可能である。具体的には、本実施形態の場合、第1演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル1」、「3Dレベル2」または「3Dレベル3」を選択し、第2演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル4」を選択する。
また、可動役物は、第1演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第1演出が実行される場合に作動する第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13)と、第2演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第2演出が実行される場合に作動する第2役物40d2と、により構成されている。
【0203】
また、立体画像の離間位置が同じである場合、可動役物が作動した場合と作動しなかった場合とで期待度が異なるように構成されている。
具体的には、例えば、可動役物が作動した場合は、リーチ状態が発生し、可動役物が作動しなかった場合は、リーチ状態が発生しないように構成することも可能である。また、例えば、可動役物が作動した場合は、特別遊技状態の終了後に高確率状態の発生を伴う大当り(確変大当り)を発生させる確変図柄でリーチ状態が発生し、可動役物が作動しなかった場合には、特別遊技状態の終了後に高確率状態の発生を伴わない大当り(通常大当り)を発生させる非確変図柄(通常図柄)でリーチ状態が発生するように構成することも可能である。
【0204】
図23(a)に示すように、3D演出パターン選択テーブル1が設定される場合(すなわち、特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合)は、期待度が最も高い「3D演出パターン9」は選択されないようになっている。
また、
図23(b)に示すように、3D演出パターン選択テーブル2が設定される場合(すなわち、特図変動表示ゲームの結果が「当り」である場合)は、3D演出パターン選択テーブル1が設定される場合(
図23(a)参照)よりも、期待度が最も低い「3D演出パターン1」の選択率が低くなっている。
【0205】
〔3D表示処理〕
次に、前述の通常ゲーム処理における3D表示処理(ステップB54)の詳細について説明する。
図25に示すように、3D表示処理において、演出制御装置300は、まず、設定された3D演出パターンを確認して(ステップB141)、「3D演出パターン2」〜「3D演出パターン9」のいずれかが設定されているか否か、すなわち3D演出を行う3D演出パターンが設定されているか否かを判定する(ステップB142)。
【0206】
ステップB142で、「3D演出パターン2」〜「3D演出パターン9」のいずれかが設定されていないと判定した場合(ステップB142;No)、すなわち3D演出を行わない3D演出パターンである「3D演出パターン1」が設定されている場合には、選択された2D演出を表示して(ステップB143)、3D表示処理を終了する。
【0207】
一方、ステップB142で、「3D演出パターン2」〜「3D演出パターン9」のいずれかが設定されていると判定した場合(ステップB142;Yes)、すなわち3D演出を行う3D演出パターンが設定されている場合には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)を、選択された3Dレベル(離間位置)に表示する3D演出を行う(ステップB144)。
【0208】
具体的には、「3D演出パターン2」または「3D演出パターン3」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル1」なので、「3Dレベル1」として予め設定されている位置に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を出現させる。
また、「3D演出パターン4」または「3D演出パターン5」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル2」なので、「3Dレベル2」として予め設定されている位置に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を出現させる。
また、「3D演出パターン6」または「3D演出パターン7」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル3」なので、「3Dレベル3」として予め設定されている位置に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を出現させる。
また、「3D演出パターン8」または「3D演出パターン9」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル4」なので、「3Dレベル4」として予め設定されている位置に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像を出現させる。
【0209】
次いで、設定されている3D演出パターンが役物作動なしの3D演出パターンであるか否かを判定する(ステップB145)。
ステップB145で、設定されている3D演出パターンが役物作動なしの3D演出パターンであると判定した場合(ステップB145;Yes)、すなわち、設定されている3D演出パターンが「3D演出パターン2」、「3D演出パターン4」、「3D演出パターン6」または「3D演出パターン8」である場合には、3D表示処理を終了する。
【0210】
一方、ステップB145で、設定されている設定されている3D演出パターンが役物作動ありの3D演出パターンであると判定した場合(ステップB145;No)、すなわち、設定されている3D演出パターンが「3D演出パターン3」、「3D演出パターン5」、「3D演出パターン7」または「3D演出パターン9」である場合には、選択された可動役物を作動させて(ステップB146)、3D表示処理を終了する。
【0211】
具体的には、「3D演出パターン3」が設定されている場合、選択された可動役物は第1役物A40d11なので、第1役物A40d11を作動させる。
また、「3D演出パターン5」が設定されている場合、選択された可動役物は第1役物B40d12なので、第1役物B40d12を作動させる。
また、「3D演出パターン7」が設定されている場合、選択された可動役物は第1役物C40d13なので、第1役物C40d13を作動させる。
また、「3D演出パターン9」が設定されている場合、選択された可動役物は第2役物40d2なので、第2役物40d2を作動させる。
【0212】
〔保留表示処理〕
次に、前述の通常ゲーム処理における保留表示処理(ステップB55)の詳細について説明する。
図26に示すように、保留表示処理において、演出制御装置300は、まず、先読み演出フラグ(
図20のステップB112参照)がオンしているか否かを判定する(ステップB151)。
【0213】
ステップB151で、先読み演出フラグがオンしていると判定した場合(ステップB151;Yes)には、先読み実行条件が成立しているか否かを判定する(ステップB152)。なお、本実施形態では、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定されており、それに対応する立体表示および可動役物作動が実行された場合に、先読み実行条件が成立していると判定することとするが、先読み実行条件は適宜任意に変更可能である。
【0214】
ステップB152で、先読み実行条件が成立していると判定した場合(ステップB152;Yes)には、前述の先読みコマンド受信処理のステップB111で選択されて設定された事前演出態様で、保留記憶(保留図柄)を表示し(ステップB153)、先読み演出フラグをオフして(ステップB154)、保留表示処理を終了する。
【0215】
また、ステップB151で先読み演出フラグがオンしていないと判定した場合(ステップB151;No)や、ステップB152で先読み実行条件が成立していないと判定した場合(ステップB152;No)には、通常の保留記憶表示態様(すなわち、デフォルトの表示態様)で、保留記憶(保留図柄)を表示して(ステップB155)、保留表示処理を終了する。
【0216】
(3D演出の表示例1)
図27には、3D演出パターンとして「3D演出パターン2」が設定された場合の3D演出表示の一例を示した。
3D演出パターンとして「3D演出パターン2」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル1」、すなわち第1役物A40d11の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択されるので、例えば
図27(a),(b)に示すように、選択された離間位置「3Dレベル1」に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図27の場合、魚のエサの画像G1)が出現する。さらに、
図27等の場合、立体画像である魚のエサの画像G1と平面画像である釣竿の画像G2とを連結する釣り糸の画像G3も、釣竿の画像G2から魚のエサの画像G1に向けて飛び出す立体画像となっている。すなわち、図中に破線で示す画像は立体画像となっている。
【0217】
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン2」が設定された場合、可動役物は作動しないので、第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13および第2役物40d2のいずれも作動しないまま、例えば
図27(c)に示すように、リーチ状態が発生しなかったり、例えば
図27(d)に示すように、リーチ状態が発生したりする。
【0218】
(3D演出の表示例2−1)
図28には、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合の3D演出表示の一例と、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例とを示した。
【0219】
3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル1」、すなわち第1役物A40d11の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択されるので、例えば
図28(a)に示すように、選択された離間位置「3Dレベル1」に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図28の場合、魚のエサの画像G1)が出現する。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば
図28(c)に示すように、対応する可動役物(第1役物A40d11)が作動する。具体的には、例えば、第1役物A40d11が作動することによって、魚がエサに食い付くように、魚の形をした立体役物である第1役物A40d11が魚のエサの画像G1に向けて移動するとともに、魚の形をした第1役物A40d11の口部分が開閉する。それに伴い、立体表示されていた魚のエサの画像G1が消える。
そして、第1役物(この場合、第1役物A40d11)が作動したので、例えば
図28(d)に示すように、リーチ状態が発生する。
【0220】
一方、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」、すなわち第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択されるので、例えば
図28(b)に示すように、選択された離間位置「3Dレベル4」に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図28の場合、魚のエサの画像G1)が出現する。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば
図28(e)に示すように、対応する可動役物(第2役物40d2)が作動する。具体的には、例えば、第2役物40d2が作動することによって、魚がエサに食い付くように、魚の形をした立体役物である第2役物40d2が魚のエサの画像G1に向けて移動するとともに、魚の形をした第2役物40d2の口部分が開閉する。それに伴い、立体表示されていた魚のエサの画像G1が消える。
そして、第2役物40d2が作動したので、例えば
図28(f)に示すように、擬似的な変動表示を繰り返す擬似連変動(すなわち、特図変動表示ゲームの実行中に、単位変動表示を二回以上の複数回行って停止結果態様を導出する擬似連変動)が見かけ上発生して、2回目の擬似的な変動表示が開始する。
【0221】
ここで、
図28(f)では、本実施形態における先読み実行条件、すなわち、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定されており、それに対応する立体表示および可動役物作動が実行されるという条件が成立しているので、保留図柄R1〜R4を、設定された事前演出態様で表示する。しかし、
図28には、保留図柄R1〜R4のすべてに対し事前演出態様として「保留色;変化なし」が選択された場合が示されているので、保留図柄R1〜R4の表示態様は変化せず、通常の保留記憶表示態様のままとなっている。
【0222】
なお、
図28の場合、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、リーチ状態が発生し、第2役物40d2が作動すると、擬似連変動が発生することとしたが、これに限定されるものではない。第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、擬似連変動が発生するように構成することも可能であるし、リーチ状態も擬似連変動も発生しないように構成することも可能である。また、第2役物40d2が作動すると、リーチ状態が発生するように構成することも可能であるし、リーチ状態も擬似連変動も発生しないように構成することも可能である。
【0223】
(3D演出の表示例2−2)
図28の場合、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、リーチ状態が発生し、第2役物40d2が作動すると、擬似連変動が発生することとしたが、第1役物が作動した場合よりも第2役物40d2が作動した場合の方が遊技者にとって有利となる等、第1役物が作動した場合と第2役物が作動した場合とで遊技者が得られる特典が異なるのであれば、当該特典の内容は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば
図29に示すように、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する所定の予告演出を行い、第2役物40d2が作動すると、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する所定の予告演出を行うとともに事前演出を行うように構成することも可能である。また、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動すると、チャンスアップ演出を行い、第2役物40d2が作動すると、大当り確定演出を行うように構成することも可能である。
【0224】
図29には、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合の3D演出表示の一例と、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例とを示した。
【0225】
3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル1」、すなわち第1役物A40d11の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択されるので、例えば
図29(a)に示すように、選択された離間位置「3Dレベル1」に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図29の場合、魚のエサの画像G1)が出現する。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン3」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば
図29(b)に示すように、対応する可動役物(第1役物A40d11)が作動する。
そして、第1役物A40d11が作動したので、所定の予告演出を実行することによって、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する。
図29の場合、所定の予告演出として識別情報(飾り特別図柄)を立体表示する演出を実行することによって、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知しているが、所定の予告演出の仕方は適宜任意に変更可能である。
【0226】
一方、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」、すなわち第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択されるので、選択された離間位置「3Dレベル4」に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図29の場合、魚のエサの画像G1)が出現する。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば
図29(d)に示すように、対応する可動役物(第2役物40d2)が作動する。
そして、第2役物40d2が作動したので、所定の予告演出(
図29の場合、識別情報(飾り特別図柄)を立体表示する演出)を実行することによって、変動中の特図変動表示ゲームにおける期待度を報知する。また、
図29(e)では、本実施形態における先読み実行条件、すなわち、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定されており、それに対応する立体表示および可動役物作動が実行されるという条件が成立しているので、保留図柄R1〜R4を、設定された事前演出態様で表示する。
図29の場合、保留図柄R1,R3,R4に対し事前演出態様として「保留色;変化なし」が選択され、保留図柄R2に対し事前演出態様として「保留色;青、表示状態;3D」、「保留色;黄、表示状態;3D」、「保留色;赤、表示状態;3D」または「保留色;レインボー、表示状態;3D」が選択されたので、保留図柄R2の表示態様のみが変化している。
【0227】
すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13)が作動した場合に、変動中である変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)が特別結果態様となる期待度を報知する予告演出を実行可能であり、第2役物40d2が作動した場合に、予告演出を実行可能であるとともに、事前予告報知手段(演出制御装置300)によって予告報知(事前演出)を実行可能となるように構成されている。
【0228】
以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、複数の識別情報(飾り特別図柄)を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置(表示装置41)と、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段(遊技制御装置100)と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、装飾表示装置(表示装置41)の周囲かつ当該装飾表示装置の表示面41aよりも前方に配置され、所定条件に基づき動作を行う可動役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13、第2役物40d2)を備え、装飾表示装置(表示装置41)は、表示面41aにおいて視認される平面画像と、表示面41aより前または後、もしくは前後方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成され、演出制御手段(演出制御装置300)は、立体画像が視認される表示面41aからの位置を複数の離間位置から選択し、選択した離間位置に立体画像を出現させることが可能であり、可動役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13または第2役物40d2)の表示面41aからの位置と対応した離間位置に立体画像を出現させた場合に、当該可動役物を動作させる演出を実行可能となるように構成されている。
【0229】
すなわち、可動役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13、第2役物40d2)の位置と対応した離間位置に立体画像が出現した場合に、当該可動役物を動作させる演出が実行されるので、可動役物によって立体画像出現位置の知覚をアシストできるだけでなく、立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることができる。このように立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることで、演出の相乗効果が生じるので、よりインパクトの大きな演出を実行することが可能となる。
【0230】
なお、本実施形態では、可動役物として、第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13および第2役物40d2の4つの役物を設けたが、可動役物の個数は適宜任意に変更可能である。
また、本実施形態では、立体画像の離間位置として、「3Dレベル1」〜「3Dレベル4」の4つのレベルを設けたが、立体画像の離間位置の個数も適宜任意に変更可能である。
【0231】
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、演出には、遊技者に特別結果態様となる可能性を報知する第1演出(本実施形態の場合、「3D演出パターン3」に基づく演出、「3D演出パターン5」に基づく演出、「3D演出パターン7」に基づく演出)と、当該第1演出よりも特別結果態様となる可能性が高い旨を報知する第2演出(本実施形態の場合、「3D演出パターン9」に基づく演出)と、が含まれている。
そして、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出が実行される場合と第2演出が実行される場合とで、それぞれ異なる離間位置を選択可能である。具体的には、本実施形態の場合、第1演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル1」、「3Dレベル2」または「3Dレベル3」を選択し、第2演出が実行される場合は、離間位置「3Dレベル4」を選択するように構成されている。
また、可動役物は、第1演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第1演出が実行される場合に作動する第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13)と、第2演出が実行される場合に選択される離間位置と対応した位置に配置され、第2演出が実行される場合に作動する第2役物40d2と、により構成されている。
【0232】
したがって、演出の種類によって立体画像の前後方向の出現位置が異なるとともに作動する可動役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13、第2役物40d2)が異なるので、より立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることが可能となる。
【0233】
なお、本実施形態では、第1可動役物として、第1役物A40d11、第1役物B40d12および第1役物C40d13の3つの役物を設けたが、第1可動役物の個数は適宜任意に変更可能である。
【0234】
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行に関する複数の乱数を抽出し、当該変動表示ゲームの始動記憶として所定個数を上限に記憶することが可能な始動記憶保留手段(遊技制御装置100)と、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶された乱数に基づき変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果を当該変動表示ゲームの開始前に判定し、遊技結果情報(始動口入賞演出コマンド、始動口入賞演出図柄コマンド)を生成する遊技結果事前判定手段(遊技制御装置100)と、遊技結果事前判定手段(遊技制御装置100)により生成された遊技結果情報を事前判定情報として演出制御手段(演出制御装置300)に送信することが可能な事前判定情報送信手段(遊技制御装置100)と、を備えている。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶されたことに基づき、当該始動記憶に対応する保留図柄(保留図柄R1,R2,R3,R4)を、遊技者に認識可能に装飾表示装置(表示装置41)の保留表示領域に表示させる始動記憶表示手段(演出制御装置300)と、事前判定情報送信手段(遊技制御装置100)により送信された事前判定情報に基づき、対応する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の実行内容(リーチ系統等)または結果(特別結果態様となる否か等)を事前に示唆する予告報知(事前演出)を実行することが可能な事前予告報知手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動した場合に、変動中である変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)が特別結果態様となる期待度を報知する予告演出を実行可能であり、第2役物40d2が作動した場合に、予告演出を実行可能であるとともに、事前予告報知手段(演出制御装置300)によって予告報知(事前演出)を実行可能となるように構成されている。
【0235】
すなわち、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12または第1役物C40d13)が作動した場合は、変動中の変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)が特別結果態様となる期待度を報知する予告演出が実行され、第2役物40d2が作動した場合は、予告演出が実行されるとともに始動記憶の事前判定結果を事前に示唆する予告報知(事前演出)が実行されるので、可動役物が作動するか否か、可動役物が作動した場合にはその可動役物が第2役物40d2であるか否かについて、ひいては立体画像の前後方向の出現位置について遊技者に興味を持たせることが可能となる。
【0236】
〔第1実施形態の変形例1〕
次に、第1実施形態の変形例1について説明する。
演出制御装置300は、
図25に示す3D演出処理に替えて、
図30に示す3D表示処理2を行ってもよい。
【0237】
〔3D表示処理2〕
図30に示すように、3D表示処理2において、演出制御装置300は、ステップB142で、「3D演出パターン2」〜「3D演出パターン9」のいずれかが設定されていると判定した場合(ステップB142;Yes)、すなわち3D演出を行う3D演出パターンが設定されている場合には、飛び出し量変更処理(ステップB201)を行った後、設定されている3D演出パターンが役物作動なしの3D演出パターンであるか否かを判定する(ステップB202)。
【0238】
ステップB202で、設定されている3D演出パターンが役物作動なしの3D演出パターンであると判定した場合(ステップB202;Yes)、すなわち、設定されている3D演出パターンが「3D演出パターン2」、「3D演出パターン4」、「3D演出パターン6」または「3D演出パターン8」である場合には、3D表示処理2を終了する。
一方、ステップB202で、設定されている設定されている3D演出パターンが役物作動ありの3D演出パターンであると判定した場合(ステップB202;No)、すなわち、設定されている3D演出パターンが「3D演出パターン3」、「3D演出パターン5」、「3D演出パターン7」または「3D演出パターン9」である場合には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル1」であるか否かを判定する(ステップB203)。
【0239】
ステップB203で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル1」であると判定した場合(ステップB203;Yes)には、対応する可動役物(第1役物A40d11)を作動させて(ステップB204)、3D表示処理2を終了する。
一方、ステップB203で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル1」でないと判定した場合(ステップB203;No)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル2」であるか否かを判定する(ステップB205)。
【0240】
ステップB205で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル2」であると判定した場合(ステップB205;Yes)には、対応する可動役物(第1役物B40d12)を作動させて(ステップB206)、3D表示処理2を終了する。
一方、ステップB205で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル2」でないと判定した場合(ステップB205;No)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル3」であるか否かを判定する(ステップB207)。
【0241】
ステップB207で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル3」であると判定した場合(ステップB207;Yes)には、対応する可動役物(第1役物C40d13)を作動させて(ステップB208)、3D表示処理2を終了する。
一方、ステップB207で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル3」でないと判定した場合(ステップB207;No)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル4」であるか否かを判定する(ステップB209)。
【0242】
ステップB209で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル4」であると判定した場合(ステップB209;Yes)には、対応する可動役物(第2役物40d2)を作動させて(ステップB210)、3D表示処理2を終了する。
一方、ステップB209で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)は「3Dレベル4」でないと判定した場合(ステップB209;No)、すなわち、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)を平面表示している場合等には、3D表示処理2を終了する。
【0243】
〔飛び出し量変更処理〕
次に、前述の3D表示処理2における飛び出し量変更処理(ステップB201)の詳細について説明する。
図31に示すように、飛び出し量変更処理において、演出制御装置300は、まず、設定された演出パターンを確認して(ステップB221)、飛び出し量変更期間が終了したか否かを判定する(ステップB222)。
【0244】
ステップB222で、飛び出し量変更期間が終了したと判定した場合(ステップB222;Yes)には、飛び出し量変更処理を終了する。
一方、ステップB222で、飛び出し量変更期間が終了していないと判定した場合(ステップB222;No)には、飛び出し量変更期間の開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップB223)。
ステップB223で、飛び出し量変更期間の開始から所定時間が経過していないと判定した場合(ステップB223;No)には、飛び出し量変更処理を終了する。
【0245】
一方、ステップB223で、飛び出し量変更期間の開始から所定時間が経過したと判定した場合(ステップB223;Yes)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達しているか否かを判定する(ステップB224)。
具体的には、3D演出パターンとして「3D演出パターン6」または「3D演出パターン7」が設定されている場合、選択された3Dレベル(離間位置)は「3Dレベル3」なので、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が「3Dレベル3」であれば、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していると判定し、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が「3Dレベル1」や「3Dレベル2」であれば、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定する。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が「3Dレベル0」である場合、すなわち、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)が平面表示されている場合も、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定する。
【0246】
ステップB224で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していると判定した場合(ステップB224;Yes)には、飛び出し量変更処理を終了する。
一方、ステップB224で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定した場合(ステップB224;No)には、3Dレベル(離間位置)を+1更新する(ステップB225)。なお、3Dレベル(離間位置)の初期値は「3Dレベル0」であるとする。
【0247】
次いで、更新された3Dレベル(離間位置)に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)が表示されるよう、3D演出の飛び出し量を変更して(ステップB226)、飛び出し量変更処理を終了する。
このように、
図31の飛び出し量変更処理によって、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が選択された3Dレベル(離間位置)に到達するまで、当該画像が時間経過に応じて徐々に飛び出してくる。
【0248】
なお、
図31の飛び出し量変更処理では、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が選択された3Dレベル(離間位置)に到達するまで、当該画像が時間経過に応じて徐々に飛び出してくるように構成したが、例えば、当該画像が遊技者の演出ボタン25等の操作に応じて徐々に飛び出してくるように構成することも可能である。
すなわち、演出制御装置300は、
図31に示す飛び出し量変更処理に替えて、
図32に示す飛び出し量変更処理2を行ってもよい。
【0249】
〔飛び出し量変更処理2〕
図32に示すように、飛び出し量変更処理2において、演出制御装置300は、まず、設定された演出パターンを確認し(ステップB231)、演出ボタン25等のプッシュボタンを有効に変更、すなわちプッシュボタンの操作を受け付ける状態に変更して(ステップB232)、飛び出し量変更期間が終了したか否かを判定する(ステップB233)。
【0250】
ステップB233で、飛び出し量変更期間が終了したと判定した場合(ステップB233;Yes)には、演出ボタン25等のプッシュボタンを無効に変更、すなわちプッシュボタンの操作を受け付けない状態に変更して(ステップB234)、飛び出し量変更処理を終了する。
一方、ステップB233で、飛び出し量変更期間が終了していないと判定した場合(ステップB233;No)には、演出ボタン25等のプッシュボタンが所定操作されたことを検出したか否かを判定する(ステップB235)。具体的には、例えば、演出ボタン25等のプッシュボタンが、所定回数(例えば、5回)連続してプッシュされた場合に、演出ボタン25等のプッシュボタンが所定操作されたと判定する。
【0251】
ステップB235で、演出ボタン25等のプッシュボタンが所定操作されたことを検出していないと判定した場合(ステップB235;No)には、飛び出し量変更処理2を終了する。
一方、ステップB235で、演出ボタン25等のプッシュボタンが所定操作されたことを検出したと判定した場合(ステップB235;Yes)には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達しているか否かを判定する(ステップB236)。
【0252】
ステップB236で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していると判定した場合(ステップB236;Yes)には、飛び出し量変更処理2を終了する。
一方、ステップB236で、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が、選択された3Dレベル(離間位置)に到達していないと判定した場合(ステップB236;No)には、3Dレベル(離間位置)を+1更新する(ステップB237)。
次いで、更新された3Dレベル(離間位置)に、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)が表示されるよう、3D演出の飛び出し量を変更して(ステップB238)、飛び出し量変更処理2を終了する。
【0253】
(3D演出の表示例1)
次に、本変形例における3D演出表示例を示す。
図33には、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例を示した。
3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」、すなわち第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択される。
そして、まず、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図33の場合、魚のえさの画像G1)が平面表示される。
【0254】
次いで、例えば
図33(a)に示すように、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル1」に出現する。すなわち、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が立体表示される。
また、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、可動役物が作動するので、例えば
図33(a)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物A40d11)が作動する。
【0255】
次いで、例えば
図33(b)に示すように、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル2」に出現する。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物B40d12)が作動する。
次いで、例えば
図33(c)に示すように、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル3」に出現する。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物C40d13)が作動する。
そして、例えば
図33(d)に示すように、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル4」に出現する。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第2役物40d2)が作動する。
【0256】
すなわち、第1実施形態では、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)を、立体画像の離間位置として選択された位置にいきなり表示するように構成した。
これに対し、第1実施形態の変形例1では、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の前後方向の出現位置が、所定の条件(例えば、時間経過やプッシュボタン操作)に応じて立体画像の離間位置として選択された位置に徐々に近づくように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の飛び出し量を徐々に変化させながら表示するように構成されている。すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、所定条件の成立(例えば、時間経過やプッシュボタン操作)に応じて、選択した離間位置よりも表示面41aに近い位置から当該選択した離間位置へと立体画像の前後方向の出現位置を変更するように構成されている。
【0257】
なお、
図33の場合、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物のみを作動させるように構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、既に作動済みの可動役物は表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の前後方向の出現位置にかかわらず作動させるように構成することも可能である。具体的には、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の3Dレベル(前後方向の出現位置)が「3Dレベル2」である場合、第1役物A40d11の作動を停止してから第1役物B40d12を作動させるのではなく、第1役物A40d11の作動を継続した状態で第1役物B40d12を作動させるように構成することも可能である。
【0258】
また、まず、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)を平面表示させ、所定条件が成立すると、当該画像を「3Dレベル1」として予め設定されている位置に立体表示させる。そして、選択した離間位置が「3Dレベル2」〜「3Dレベル4」のいずれかである場合は、その後、所定条件が成立する度に、当該選択した離間位置へと徐々に立体画像の前後方向の出現位置を変更するように構成したが、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)を平面表示させることなく、まず、「3Dレベル1」として予め設定されている位置に立体表示させてもよい。すなわち、3Dレベル(離間位置)の初期値は「3Dレベル1」であってもよい。
【0259】
(3D演出の表示例2)
また、時間経過やプッシュボタン操作に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)が徐々に飛び出してくるのではなく、例えば
図34に示すように、擬似連変動の見かけ上の発生に応じて、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像が徐々に飛び出してくるように構成することも可能である。
【0260】
図34には、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例を示した。
3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」、すなわち第2役物40d2の表示面41aからの位置に対応した離間位置が選択される。
【0261】
そして、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図34の場合、魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル1」に出現すると、例えば
図34(a)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物A40d11)が作動する。
【0262】
次いで、例えば
図34(b)に示すように擬似連変動が見かけ上発生すると、例えば、2回目の擬似的な変動表示の開始とともに、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル2」に出現する。
また、例えば
図34(c)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物B40d12)が作動する。
【0263】
次いで、例えば
図34(d)に示すように再び擬似連変動が見かけ上発生すると、例えば、3回目の擬似的な変動表示の開始とともに、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル3」に出現する。
また、例えば
図34(e)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第1役物C40d13)が作動する。
【0264】
そして、例えば
図34(f)に示すように再び擬似連変動が見かけ上発生すると、例えば、4回目の擬似的な変動表示の開始とともに、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル4」に出現する。
また、例えば
図34(g)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された可動役物(第2役物40d2)が作動する。
【0265】
以上説明した第1実施形態の変形例1によれば、第2役物40d2は、第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13)よりも表示面41aから離れた位置に配置され、演出制御手段(演出制御装置300)は、所定条件の成立(本変形例の場合、時間経過、プッシュボタン操作、擬似連変動の発生)に応じて、選択した離間位置よりも表示面41aに近い位置から当該選択した離間位置へと立体画像の前後方向の出現位置を変更するように構成されている。
【0266】
すなわち、立体画像が、選択した離間位置へと徐々に飛び出してくるので、遊技者の興趣を高めることが可能となる。
【0267】
また、以上説明した第1実施形態の変形例1によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、複数の可動役物のうち、立体画像の前後方向の出現位置と対応した位置に配置された可動役物を作動させるように構成されている。
【0268】
したがって、3D演出だけ(すなわち、立体画像の表示だけ)では、立体画像がどの程度飛び出しているのか遊技者は認識し難いが、立体画像の飛び出し量に応じて、複数の可動役物のうち立体画像の前後方向の出現位置と対応した位置に配置された可動役物が作動することで、立体画像の飛び出し量を遊技者に認識させることが可能となる。
【0269】
〔第1実施形態の変形例2〕
次に、第1実施形態の変形例2について説明する。
遊技機10は、複数の第1役物(第1役物A40d11、第1役物B40d12および第1役物C40d13)に替えて、例えば
図35に示すように、1つの第1役物40d1を備えるものであってもよい。
第1役物40d1は、
図35に示すように、第1実施形態等の第1役物A40d11が配置されていた位置から、第1実施形態等の第1役物B40d12が配置されていた位置を経て、第1実施形態等の第1役物C40d13が配置されていた位置へと移動可能となっている。すなわち、第1役物40d1は、上下移動可能であるとともに、上に移動するにつれて表示面41aから離れるように移動可能となっている。
【0270】
なお、本変形例では、遊技機10が、第1実施形態の変形例1の遊技機10のように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)の前後方向の出現位置が、所定条件の成立(具体的には、時間経過やプッシュボタン操作、擬似連変動の発生等)に応じて立体画像の離間位置として選択された位置の徐々に近づくように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像の飛び出し量を徐々に変化させながら表示するように構成されていることとして説明するが、これに限定されるものではない。具体的には、本変形例の遊技機10は、例えば、第1実施形態の遊技機10のように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(すなわち、立体表示する画像)を、立体画像の離間位置として選択された位置にいきなり表示するように構成されていてもよい。
【0271】
(3D演出の表示例1)
次に、本変形例における3D演出表示例を示す。
図36には、3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合の3D演出表示の一例を示した。
3D演出パターンとして「3D演出パターン9」が設定された場合、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」が選択される。
【0272】
そして、例えば
図36(a),(b)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図36の場合、魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル1」に出現すると、例えば
図36(c),(d)に示すように、第1役物40d1が、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された状態で作動する。
【0273】
次いで、所定条件が成立すると、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル2」に表示される。また、第1役物40d1が、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に移動して作動する。
次いで、所定条件が成立すると、例えば
図36(e),(f)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル3」に表示される。また、第1役物40d1が、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に移動して作動する。
そして、所定条件が成立すると、例えば
図36(g),(h)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)が、離間位置「3Dレベル4」に表示される。また、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(魚のエサの画像G1)の3Dレベル(前後方向の出現位置)に対応する位置に配置された第2役物40d2が作動する。
【0274】
(3D演出の表示例2)
なお、第1役物40d1や第2役物40d2の形状は魚に限ることはなく、適宜任意に変更可能であり、例えば
図37に示すように、第1役物40d1の形状がバットで第2役物40d2の形状がグローブであってもよい。また、第1役物40d1や第2役物40d2の配設位置も適宜任意に変更可能であり、例えば
図37に示すように、第1役物40d1がセンターケース40の左側部に配置され、第2役物40d2がセンターケース40の右側部に配置されていてもよい。
【0275】
図37の場合、第1役物40d1は「3Dレベル2」に対応する位置に配置され、第2役物40d2は「3Dレベル4」に対応する位置に配置されているとする。
まず、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(
図37の場合、野球ボールの画像G4)が、例えば
図37(a)に示すように、バットの形をした第1役物40d1に向けて徐々に飛び出してくるように表示される。
【0276】
そして、例えば
図37(b)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第1役物40d1の配置された位置に対応する位置まで到達しない場合(すなわち、立体画像の離間位置として「3Dレベル1」が選択された場合)には、第1役物40d1は作動せず、例えば通常図柄でリーチ状態が発生する。或いは、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第1役物40d1の配置された位置に対応する位置まで到達したにもかかわらず、第1役物40d1が作動しない場合(すなわち、立体画像の離間位置として「3Dレベル2」が選択され、役物作動なしの場合)に、例えば通常図柄でリーチ状態が発生するように構成することも可能である。
【0277】
一方、例えば
図37(c)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第1役物40d1の配置された位置に対応する位置まで到達した場合には、第1役物40d1が作動して、例えば確変図柄でリーチ状態が発生する。
次いで、例えば
図37(d)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)が、グローブの形をした第2役物40d2に向けて徐々に飛び出してくるように表示される。
【0278】
そして、例えば
図37(e)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第2役物40d2の配置された位置に対応する位置まで到達した場合(すなわち、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」が選択された場合)には、第2役物40d2が作動して、例えば擬似連変動が見かけ上発生する。
一方、例えば
図37(f)に示すように、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第2役物40d2の配置された位置に対応する位置まで到達しない場合(すなわち、立体画像の離間位置として「3Dレベル3」が選択された場合)には、第2役物40d2は作動せず、例えば確変図柄でリーチ状態が発生した状態のままとなる。或いは、表示装置41に表示される画像のうち少なくとも一部の画像(野球ボールの画像G4)の前後方向の出現位置が、第2役物40d2の配置された位置に対応する位置まで到達したにもかかわらず、第2役物40d2が作動しない場合(すなわち、立体画像の離間位置として「3Dレベル4」が選択され、役物作動なしの場合)に、例えば確変図柄でリーチ状態が発生した状態のままとなるように構成することも可能である。
【0279】
以上説明した第1実施形態の変形例2によれば、可動役物(第1役物40d1)は、立体画像の前後方向の出現位置と対応した位置に移動可能であり、演出制御手段(演出制御装置300)は、所定条件の成立(例えば、時間経過やプッシュボタン操作、擬似連変動の発生等)に応じて、選択した離間位置よりも表示面41aに近い位置から当該選択した離間位置へと立体画像の前後方向の出現位置を変更するとともに、当該立体画像の前後方向の出現位置と対応した位置に可動役物(第1役物40d1)を移動させるように構成されている。
【0280】
すなわち、立体画像が徐々に飛び出してくるとともに、第1役物40d1も徐々に飛び出してくるので、遊技者の興趣を高めることが可能となる。
【0281】
また、以上説明した第1実施形態の変形例2によれば、第1役物40d1は、表示面41a近傍から第2役物40d2近傍へと移動可能であり、演出制御手段(演出制御装置300)は、立体画像の前後方向の出現位置の変更に応じて第1役物40d1を表示面41a近傍から第2役物40d2近傍へと移動させ、その後、第2役物40d2の表示面41aからの位置と対応した位置に立体画像が出現すると、第2役物40d2を作動させるように構成されている。
【0282】
すなわち、第1役物40d1が3D演出(すなわち、立体画像の表示)に連動して第2役物40d2近傍まで移動すると、第2役物40d2が作動するので、第1役物40d1が第2役物40d2を作動させるような演出を行うことが可能となる。
【0283】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第2実施形態の遊技機10においては、表示装置41の周囲かつ当該表示装置41の表示面41aよりも前方に配置される可動役物40d3と、表示装置41に立体表示される3D役物Yとにより構成される特殊役物によって、通常の演出とは異なる特殊演出を実行可能な点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0284】
まず、
図38を用いて可動役物40d3の一例について説明する。
本実施形態の可動役物40d3は、
図38(a),(b)に示すように、一対の刃のうち一方の刃を有さないハサミの形をした立体役物である。可動役物40d3には、ハサミと同様、ハサミの支点に相当する部分に回動軸Jが設けられており、
図38(a)に示すように閉じたり、
図38(b)に示すように開いたりできるように構成されている。また、可動役物40d3は、例えば
図39(a),(b)に示すように、当該可動役物40d3の刃部分を表示面41aの前方に配置可能となるよう、表示面41aの周囲(本実施形態の場合、センターケース40の右側部)に設けられている。
【0285】
次に、
図39を用いて3D役物Yの一例について説明する。
本実施形態の3D役物Yは、
図39(a),(b)に示すように、ハサミが有する一対の刃のうち一方の刃の形をした立体画像である。3D役物Yは、可動役物40d3の動きに応じて出現したり可動役物40d3の動きに連動して動いたりするように構成されている。また、3D役物Yは、
図39(a)に示すように、基準面(具体的には、表示装置41に表示された平面画像)よりも手前側(遊技者側)に立体表示することも可能であるし、
図39(b)に示すように、基準面よりも奥側に立体表示することも可能である。
【0286】
(特殊演出の例1−1)
図40〜
図42には、特殊演出として、表示装置41に表示されている画面を分割する画面分割演出を実行する場合の一例を示した。
まず、例えば
図40(a)に示すように、可動役物40d3は、当該可動役物40d3の回動軸Jの延在方向が上下方向に対して略垂直であり、かつ当該可動役物40d3の刃部分が表示面41aの前方に配置されない第1停止位置で待機している。なお、本実施形態において、画面分割演出は、可動役物40d3が、当該可動役物40d3の回動軸Jの延在方向が上下方向に対して略平行であり、かつ当該可動役物40d3の刃部分が表示面41aの前方に配置される第2停止位置に停止した状態で実行され、画面分割演出の開始前に実行される画面分割演出開始演出は、可動役物40d3が第2停止位置の近傍に停止した状態で実行されることとする。
【0287】
次いで、例えば
図40(b)に示すように、可動役物40d3が、第1停止位置と第2停止位置の近傍との間を揺動する。これにより、画面分割演出開始演出が開始されるのではという期待感を高めることができる。なお、可動役物40d3は、このように第1停止位置と第2停止位置の近傍との間を揺動した後、第2停止位置の近傍で停止する場合もあるし、第1停止位置に戻る場合もある。
【0288】
次いで、例えば
図40(c)に示すように、可動役物40d3が、第2停止位置の近傍で停止する。このように、可動役物40d3が作動して第2停止位置の近傍に停止した場合に3D役物Yが出現するが、可動役物40d3が作動して第2停止位置の近傍に停止しても3D役物Yが出現しない場合もある。
例えば
図40(d)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置の近傍に停止したにもかかわらず、3D役物Yが出現しない場合には、例えば
図40(e)に示すように、可動役物40d3が第1停止位置に戻り、画面分割演出開始演出は実行されない。このように、画面分割演出開始演出を実行しない場合には、可動役物40d3が第1停止位置に戻るので、遊技者は、可動役物40d3の位置によって、画面分割演出開始演出を実行するか否かを確実に認識することが可能となる。
【0289】
一方、例えば
図40(f)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置の近傍に停止して、3D役物Yが出現した場合には、画面分割演出開始演出が実行される。具体的には、例えば
図40(g)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(
図40の場合、変動中の識別情報(飾り特別図柄))をハサミで上下に分割するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。なお、
図40の場合、3D役物Yは、平面表示されている飾り特別図柄よりも奥側に立体表示されている。すなわち、可動役物40d3と3D役物Yとによる画面分割演出開始演出が基準面(すなわち、表示面41a)で行われている。
【0290】
そして、表示装置41に表示されている画面を分割し終わると、例えば
図40(h)、
図41(a)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置で停止して、画面分割演出が実行される。具体的には、第2停止位置で停止している可動役物40d3の刃部分に対向する位置を境界として画面が上段の変動領域と下段の変動領域とに分割され、それぞれの変動領域において飾り特別図柄の変動表示が行われる。このように、画面分割演出が開始すると、可動役物40d3が第2停止位置に移動するので、遊技者は、可動役物40d3の位置によって、画面分割演出が開始したか否かを確実に認識することが可能となる。
【0291】
次いで、例えば
図41(b)に示すように、上段の変動領域で行われている変動表示でも、下段の変動領域で行われている変動表示でも結果が「はずれ」であった場合には、例えば
図41(c)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置で停止した状態のまま、次の特図変動表示ゲームが開始されて、上段の変動領域と下段の変動領域とのそれぞれにおいて変動表示が再開する。
【0292】
そして、例えば
図41(d)に示すように、上段の変動領域で行われている変動表示または下段の変動領域で行われている変動表示(
図41の場合、上段の変動領域で行われている変動表示)においてリーチ状態が発生すると、例えば
図41(e)、
図42(a)に示すように、可動役物40d3が第1停止位置と第2停止位置との間の第3停止位置に移動して停止するとともに、リーチ状態が発生している方の変動領域(
図41の場合、上段の変動領域)が、リーチ状態が発生していない方の変動領域(
図41の場合、下段の変動領域)よりも大きく表示されて、スペシャルリーチ演出が開始される。このように、スペシャルリーチ演出の開始とともに、可動役物40d3は第3停止位置に移動して停止するので、可動役物40d3がスペシャルリーチ演出の邪魔になることがない。また、可動役物40d3は第3停止位置に移動して停止し、第1停止位置には戻らないので、遊技者は、可動役物40d3の位置によって、スペシャルリーチ演出中であるか否かを確実に認識することが可能となる。さらに、この場合、例えば
図41(e)、
図42(a)に示すように、スペシャルリーチ演出の開始とともに、保留図柄(
図41の場合、保留図柄R1〜R3)を表示する保留表示領域の位置を移動させてもよい。
【0293】
次いで、例えば
図42(b)に示すように、スペシャルリーチ演出が実行されて、例えば
図42(c)に示すように、大当りが発生した場合には、例えば
図42(d)に示すように、画面分割演出が終了して、可動役物40d3が第1停止位置に戻り、大当りラウンドが開始される。
また、例えば
図42(e)に示すように、大当りが発生しなかった場合で、画面分割演出を継続する場合には、例えば
図42(f)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置に戻り、次の特図変動表示ゲームが開始されて、上段の変動領域と下段の変動領域とのそれぞれにおいて変動表示が再開する。
また、例えば
図40(g)に示すように、大当りが発生しなかった場合で、画面分割演出を継続しない場合には、例えば
図42(h)に示すように、画面分割演出が終了して、可動役物40d3が第1停止位置に戻り、次の特図変動表示ゲームが開始される。
このように、画面分割演出が終了すると、可動役物40d3が第1停止位置に戻るので、遊技者は、可動役物40d3の位置によって、画面分割演出が終了したか否かを確実に認識することが可能となる。
【0294】
すなわち、演出制御装置300は、可動役物40d3と、立体画像からなる画像役物(3D役物Y)と、により構成される特殊役物が所定の態様にて制御される特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出等)を経て、変動中の変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の表示内容に対して変化を付与可能な特殊役物演出(画面分割演出等の特殊演出)を実行する特殊役物演出実行手段をなす。
また、可動役物40d3は、装飾表示装置(表示装置41)の側方であり、通常状態の停止位置である第1停止位置と、装飾表示装置(表示装置41)の前方であり、特殊役物演出(画面分割演出等の特殊演出)を開始する際の停止位置である第2停止位置と、の間を移動可能に設けられている。
また、特殊役物演出実行手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出等)として、可動役物40d3を、第2停止位置の近傍へ移動させて装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(本実施形態の場合、識別情報(飾り特別図柄))の前方に配置する一方、画像役物(3D役物Y)を、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち当該少なくとも一部の画像よりも後方において視認される位置に表示するように構成されている。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出(本実施形態の場合、画面分割演出)が実行されると、表示面41aを複数の変動領域(本実施形態の場合、上段の変動領域と下段の変動領域)に分割し、それぞれの変動領域において識別情報(飾り特別図柄)の変動表示を行うように構成されている。
【0295】
(特殊演出の例1−2)
図40〜
図42の場合、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(具体的には、識別情報(飾り特別図柄))を常に平面表示することとしたが、例えば、当該画像を表示面41aよりも奥側に立体表示することも可能であるし、
図43に示すように当該画像を表示面41aよりも手前側に立体表示することも可能である。
また、
図40〜
図42の場合、可動役物40d3と3D役物Yとによる画面分割演出開始演出を、例えば
図44(a),(b)に示すように、基準面(すなわち、表示面41a)で行うこととしたが、画面分割演出開始演出を行う位置は適宜任意に変更可能であり、例えば、画面分割演出開始演出を基準面よりも奥側の位置で行うことも可能であるし、
図43、
図44(c)に示すように画面分割演出開始演出を基準面よりも手前側の位置で行うことも可能である。
【0296】
図43には、特殊演出として、表示装置41に表示されている画面を分割する画面分割演出を実行する場合の一例を示した。
まず、例えば
図43(a)に示すように、可動役物40d3は、第1停止位置で待機している。
次いで、例えば
図43(b)に示すように、可動役物40d3が、第1停止位置と第2停止位置の近傍との間を揺動する。
【0297】
次いで、例えば
図43(c)に示すように、可動役物40d3が、第2停止位置の近傍で停止して、例えば
図43(d)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(
図43の場合、変動中の識別情報(飾り特別図柄))が表示面41aよりも手前側に立体表示されると、例えば
図43(e)に示すように、3D役物Yが出現して、画面分割演出開始演出が実行される。具体的には、例えば
図43(f)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(
図43の場合、変動中の識別情報(飾り特別図柄))をハサミで上下に分割するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。なお、
図43の場合、3D役物Yは、表示面41aよりも手前側に出現している飾り特別図柄と表示面41aとの間に立体表示されている。すなわち、可動役物40d3と3D役物Yとによる画面分割演出開始演出が表示面41a(すなわち、基準面)よりも手前側で行われている。
そして、表示装置41に表示されている画面を分割し終わると、例えば
図43(g)に示すように、可動役物40d3が第2停止位置で停止して、画面分割演出が実行される。具体的には、第2停止位置で停止している可動役物40d3の刃部分に対向する位置を境界として画面が上段の変動領域と下段の変動領域とに分割され、それぞれの変動領域において飾り特別図柄の変動表示が行われる。
【0298】
すなわち、特殊役物演出実行手段(演出制御装置300)は、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(本実施形態の場合、識別情報(飾り特別図柄))が平面画像である場合(例えば、「特殊演出の例1−1」の場合)には、画像役物(3D役物Y)を表示面41aよりも後方において視認されるように表示し、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち当該少なくとも一部の画像が表示面41aよりも前方において視認される位置に表示された立体画像である場合(例えば、「特殊演出の例1−2」の場合)には、画像役物(3D役物Y)を表示面41aよりも前方かつ当該立体画像よりも後方において視認されるように表示するように構成されている。
【0299】
(特殊演出の例2−1)
図45には、特殊演出として、表示装置41に表示されている識別情報(飾り特別図柄)を切り替える図柄切替演出を実行する場合の一例を示した。
まず、例えば
図45(a)に示すように、可動役物40d3は、第1停止位置で待機している。ここで、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて、飾り特別図柄(
図45の場合、トランプカード型の画像内に表示された飾り特別図柄)が停止(仮停止)表示されている。
【0300】
次いで、例えば
図45(b)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(
図45の場合、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像、具体的には右変動表示領域に停止表示されている飾り特別図柄を含むトランプカード型の画像)のサイズが大きくなる。
次いで、例えば
図45(c)に示すように、可動役物40d3が、第2停止位置の近傍で停止して、3D役物Yが出現すると、図柄切替演出開始演出が実行される。具体的には、例えば
図45(d)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(
図45の場合、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像)をハサミで分割するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。なお、
図45の場合、3D役物Yは、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像よりも奥側に立体表示されている。すなわち、可動役物40d3と3D役物Yとによる図柄切替演出開始演出が基準面(すなわち、表示面41a)で行われている。
【0301】
そして、例えば
図45(e)に示すように、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像を分割できた場合には、例えば
図45(f)に示すように、図柄切替演出が実行される。具体的には、分割された画像に含まれていた飾り特別図柄の代わりに他の飾り特別図柄が出現する再変動演出が実行されて、例えばリーチ状態が発生し、可動役物40d3が第1停止位置に戻る。すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出(本実施形態の場合、図柄切替演出)が実行されると、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)において変動表示を行い仮停止していた識別情報(飾り特別図柄)を他の識別情報(飾り特別図柄)に変更する再変動演出を行うように構成されている。
一方、例えば
図45(g)に示すように、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像を分割できなかった場合には、図柄切替演出は実行されずに、当該飾り特別図柄が表示されたままの状態で、可動役物40d3が第1停止位置に戻る。なお、可動役物40d3が作動して第2停止位置の近傍に停止しても3D役物Yが出現しない場合もある。この場合、図柄切替演出開始演出やその後の図柄切替演出は実行されない。
【0302】
(特殊演出の例2−2)
図45の場合、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(具体的には、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像)を常に平面表示することとしたが、例えば、当該画像を表示面41aよりも奥側に立体表示することも可能であるし、
図46に示すように当該画像を表示面41aよりも手前側に立体表示することも可能である。
また、
図45の場合、可動役物40d3と3D役物Yとによる図柄切替演出開始演出を、例えば
図44(a),(b)に示すように、基準面(すなわち、表示面41a)で行うこととしたが、図柄切替演出開始演出を行う位置は適宜任意に変更可能であり、例えば、図柄切替演出開始演出を基準面よりも奥側の位置で行うことも可能であるし、
図46、
図44(c)に示すように図柄切替演出開始演出を基準面よりも手前側の位置で行うことも可能である。
【0303】
図46には、特殊演出として、表示装置41に表示されている識別情報(飾り特別図柄)を切り替える図柄切替演出を実行する場合の一例を示した。
まず、例えば
図46(a)に示すように、可動役物40d3は、第1停止位置で待機している。ここで、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて、飾り特別図柄(
図46の場合、トランプカード型の画像内に表示された飾り特別図柄)が停止(仮停止)表示されている。
【0304】
次いで、例えば
図46(b)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(
図46の場合、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像、具体的には右変動表示領域に停止表示されている飾り特別図柄を含むトランプカード型の画像)のサイズが大きくなるとともに、当該画像が表示面41aよりも手前側に表示されて立体画像となる。
次いで、例えば
図46(c)に示すように、可動役物40d3が、第2停止位置の近傍で停止して、3D役物Yが出現すると、図柄切替演出開始演出が実行される。具体的には、例えば
図46(d)に示すように、表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(
図46の場合、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像)をハサミで分割するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。なお、
図46の場合、3D役物Yは、表示面41aよりも手前側に出現している可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像と表示面41aとの間に立体表示されている。すなわち、可動役物40d3と3D役物Yとによる図柄切替演出開始演出が表示面41a(すなわち、基準面)よりも手前側で行われている。
【0305】
そして、例えば
図46(e)に示すように、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像を分割できた場合には、例えば
図46(f)に示すように、図柄切替演出が実行される。具体的には、分割された画像の含まれていた飾り特別図柄の代わりに他の飾り特別図柄が出現する再変動演出が実行されて、例えばリーチ状態が発生し、可動役物40d3が第1停止位置に戻る。
一方、例えば
図46(g)に示すように、可動役物40d3側の飾り特別図柄を含む画像を分割できなかった場合には、図柄切替演出は実行されずに、当該飾り特別図柄が表示されたままの状態で、可動役物40d3が第1停止位置に戻る。
【0306】
なお、可動役物40d3と3D役物Yとによる画面分割演出開始演出を基準面(すなわち、表示面41a)よりも手前側で行う場合(特殊演出の例1−2の場合(
図43))や、可動役物40d3と3D役物Yとによる図柄切替演出開始演出を基準面(すなわち、表示面41a)よりも手前側で行う場合(特殊演出の例2−2の場合(
図46))には、少なくともハサミを閉じた状態(
図44(c)参照)の時、すなわちハサミを閉じて表示装置41に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(本実施形態の場合、変動中の識別情報(飾り特別図柄)や識別情報(飾り特別図柄)を含むトランプカード型の画像)を挟んだ状態の時に、3D役物Yが表示面41aよりも手前側に立体表示されていればよい。したがって、この場合、ハサミを開いた状態の時に、3D役物Yは、表示面41aよりも手前側に立体表示されていてもよいし、例えば
図44(a)に示すように表示面41aよりも奥側に立体表示されていてもよい。
【0307】
(特殊演出の例3−1)
上述の各例の場合では、可動役物40d3と3D役物Yとにより形成されるハサミ型の特殊役物を前後方向に開閉することとしたが、このハサミ型の特殊役物の開閉方向は適宜任意に変更可能であり、例えば
図47に示すように、ハサミ型の特殊役物を上下方向に開閉することも可能である。
【0308】
図47には、特殊演出として、表示装置41に表示されている識別情報(飾り特別図柄)を切り替える図柄切替演出を実行する場合の一例を示した。
まず、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて飾り特別図柄が停止(仮停止)表示されると、そのうちの可動役物40d3側の飾り特別図柄(
図47の場合、右変動表示領域で停止表示されている飾り特別図柄)が、表示面41a(表示面41aよりも奥側であってもよい。)から当該表示面41aよりも手前側に向けて棒状に飛び出す立体画像の先端に表示される。
【0309】
次いで、例えば
図47(a)に示すように、3D役物Yが出現すると、図柄切替演出開始演出が実行される。具体的には、例えば
図47(c)に示すように、棒状の立体画像をハサミで切断するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。
棒状の立体画像が切断されると、図柄切替演出が実行される。具体的には、切断前に表示されていた飾り特別図柄の代わりに切断面から他の飾り特別図柄が出現する再変動演出が実行されて、例えば
図47(c)に示すように、リーチ状態が発生したり、例えば
図47(d)に示すように、リーチ状態が発生しなかったりする。
【0310】
(特殊演出の例3−2)
例えば
図48に示すように、棒状の立体画像の一部に特定範囲(激アツゾーン)を設けて、当該棒状の立体画像が激アツゾーンで切断されたら、特別結果態様となる可能性(期待度)が高い旨を報知する演出(激アツ報知演出)を実行するように構成することも可能である。さらに、例えば
図48に示すように、棒状の立体画像の長さが変化したり、激アツゾーンが動いたりして、表示面41aに対する激アツゾーンの位置が変化するように構成することも可能である。
【0311】
図48には、特殊演出として、表示装置41に表示されている識別情報(飾り特別図柄)を切り替える図柄切替演出を実行する場合の一例を示した。
まず、左変動表示領域と右変動表示領域とにおいて飾り特別図柄が停止(仮停止)表示されると、そのうちの可動役物40d3側の飾り特別図柄(
図48の場合、右変動表示領域で停止表示されている飾り特別図柄)が、表示面41a(表示面41aよりも奥側であってもよい。)から当該表示面41aよりも手前側に向けて棒状に飛び出す立体画像の先端に表示される。
【0312】
次いで、例えば
図48(a)に示すように、3D役物Yが出現すると、図柄切替演出開始演出が実行される。具体的には、例えば
図48(c)に示すように、棒状の立体画像をハサミで切断するように、可動役物40d3と3D役物Yとが動く。
棒状の立体画像が切断されると、図柄切替演出が実行されて、切断前に表示されていた飾り特別図柄の代わりに切断面から他の飾り特別図柄が出現する再変動演出が実行される。
図48の場合、棒状の立体画像が激アツゾーンで切断されているので、例えば
図48(c)に示すように、リーチ状態が発生したり、例えば
図48(d)に示すように、大当り確定演出が行われたりする。
【0313】
以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、複数の識別情報(飾り特別図柄)を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置(表示装置41)と、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段(遊技制御装置100)と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、装飾表示装置(表示装置41)の周囲かつ当該装飾表示装置の表示面41aよりも前方に配置され、所定条件に基づき動作を行う可動役物40d3を備え、装飾表示装置(表示装置41)は、表示面41aにおいて視認される平面画像と、表示面41aより前または後、もしくは前後方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成され、演出制御手段(演出制御装置300)は、可動役物40d3と、立体画像からなる画像役物(3D役物Y)と、により構成される特殊役物が所定の態様にて制御される特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出や図柄切替演出開始演出等)を経て、変動中の変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の表示内容に対して変化を付与可能な特殊役物演出(画面分割演出や図柄切替演出等の特殊演出)を実行する特殊役物演出実行手段(演出制御装置300)を備えている。
【0314】
すなわち、可動役物40d3と、立体画像からなる画像役物(3D役物Y)とにより構成される特殊役物によって特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出や図柄切替演出開始演出等)を実行するので、立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることができる。このように立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることで、演出の相乗効果が生じるので、よりインパクトの大きな演出を実行することが可能となる。
また、可動役物40d3と画像役物(3D役物Y)とにより構成される特殊役物による特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出や図柄切替演出開始演出等)の後に実行する特殊役物演出(画面分割演出や図柄切替演出等の特殊演出)が、表示内容に変化を与え得る演出であるので、よりインパクトの大きな演出を実行することが可能となる。
【0315】
また、本実施形態の場合、可動役物40d3が作動しても、画像役物(3D役物Y)が出現しない場合もあるので、遊技者は特殊役物演出(画面分割演出や図柄切替演出等の特殊演出)が実行されるか否かというドキドキ感を、可動役物40d3が作動するか否かと、画像役物(3D役物Y)が出現するか否かとの2段階で味わうことが可能となる。
なお、本実施形態の場合、可動役物40d3が作動した後に、画像役物(3D役物Y)が出現するように構成したが、例えば、画像役物(3D役物Y)が出現した後に、可動役物40d3を作動させるように構成し、画像役物(3D役物Y)が出現しても、可動役物40d3が作動しない場合を設けてもよい。
【0316】
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、可動役物40d3は、装飾表示装置(表示装置41)の側方であり、通常状態の停止位置である第1停止位置と、装飾表示装置(表示装置41)の前方であり、特殊役物演出(画面分割演出や図柄切替演出等の特殊演出)を開始する際の停止位置である第2停止位置と、の間を移動可能に設けられ、特殊役物演出実行手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出開始演出(画面分割演出開始演出や図柄切替演出開始演出等)として、可動役物40d3を、第2停止位置の近傍へ移動させて装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(本実施形態の場合、変動中の識別情報(飾り特別図柄)や識別情報(飾り特別図柄)を含むトランプカード型の画像)の前方に配置する一方、画像役物(3D役物Y)を、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち当該少なくとも一部の画像よりも後方において視認される位置に表示するように構成されている。
【0317】
したがって、特殊役物演出開始演出として、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(識別情報(飾り特別図柄))を、可動役物40d3と画像役物(3D役物Y)とで前後から挟むような立体的な演出が実行可能となる。
【0318】
なお、本実施形態では、特殊役物演出開始演出として、可動役物40d3を、第2停止位置の近傍へ移動させて、変動中の識別情報(飾り特別図柄)や識別情報(飾り特別図柄)を含むトランプカード型の画像等の前方に配置するように構成したが、可動役物40d3を、第2停止位置の近傍ではなく第2停止位置へ移動させて、変動中の識別情報(飾り特別図柄)や識別情報(飾り特別図柄)を含むトランプカード型の画像等の前方に配置するように構成することも可能である。
【0319】
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、特殊役物演出実行手段(演出制御装置300)は、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(本実施形態の場合、変動中の識別情報(飾り特別図柄)や識別情報(飾り特別図柄)を含むトランプカード型の画像)が平面画像である場合(例えば、「特殊演出の例1−1」や「特殊演出の例2−1」の場合)には、画像役物(3D役物Y)を表示面41aよりも後方において視認されるように表示し、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち当該少なくとも一部の画像が表示面41aよりも前方において視認される位置に表示された立体画像である場合(例えば、「特殊演出の例1−2」や「特殊演出の例2−2」の場合)には、画像役物(3D役物Y)を表示面41aよりも前方かつ当該立体画像よりも後方において視認されるように表示するように構成されている。
【0320】
したがって、特殊役物の一部を画像役物(3D役物Y)で構成することによって表示面41aの前方(すなわち、表示面41aよりも手前側)だけでなく表示面41aの後方(すなわち、表示面41aよりも奥側)も演出に使用可能となり、装飾表示装置(表示装置41)に表示されている画像のうち少なくとも一部の画像(変動中の識別情報(飾り特別図柄)や識別情報(飾り特別図柄)を含むトランプカード型の画像)の表示位置にかかわらず、当該画像を、可動役物40d3と画像役物(3D役物Y)とで前後から挟むような立体的な演出が実行可能となるので、演出の幅が広がる。
【0321】
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出(本実施形態の場合、画面分割演出)が実行されると、表示面41aを複数の変動領域(本実施形態の場合、上段の変動領域と下段の変動領域)に分割し、それぞれの変動領域において識別情報(飾り特別図柄)の変動表示を行うように構成されている。
【0322】
したがって、特殊役物演出(画面分割演出)が実行されると、通常とは異なり、複数の変動領域において識別情報(飾り特別図柄)変動表示が行われるので、遊技者の興趣が高まる。
【0323】
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、演出制御手段(演出制御装置300)は、特殊役物演出(本実施形態の場合、図柄切替演出)が実行されると、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)において変動表示を行い仮停止していた識別情報(飾り特別図柄)を他の識別情報(飾り特別図柄)に変更する再変動演出を行うように構成されている。
【0324】
したがって、特殊役物演出(図柄切替演出)が実行されると、通常の演出とは異なり、仮停止していた識別情報(飾り特別図柄)を他の識別情報(飾り特別図柄)に変更する再変動演出が行われるので、遊技者の興趣が高まる。
【0325】
なお、可動役物40d3と、立体画像により表示される画像役物(3D役物Y)と、により構成される特殊役物の形状はハサミに限ることはなく、適宜任意に変更可能である。
【0326】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第3実施形態の遊技機10においては、立体画像出現位置の知覚をアシストする可動役物(例えば、第1役物A40d11、第1役物B40d12、第1役物C40d13および第2役物40d2)に替えて、或いは、立体画像出現位置の知覚をアシストする可動役物に加えて、立体画像出現位置の知覚をアシストする可動枠役物80を備えている点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0327】
まず、
図49を用いて可動枠役物80の一例について説明する。
本実施形態の可動枠役物80は、表示装置41の周囲かつ当該表示装置41の表示面41aよりも前方に配設されるよう、センターケース40の開口部40a内に設置されている。そして、可動枠役物80は、
図49(a)に示すように、左右方向に長尺な略直方体形状の上枠構成部材81と、上枠構成部材81の下面の左端部から垂下する上下方向に長尺な細長い棒状の第1左枠構成部材821および第2左枠構成部材822と、上枠構成部材81の下面の右端部から垂下する上下方向に長尺な細長い棒状の第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832と、を備えて構成されている。
第1左枠構成部材821および第2左枠構成部材822は、第2左枠構成部材822が第1左枠構成部材821よりも表示面41aから離れた位置に配置されるよう、前後に並んでいる。
また、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832は、第2右枠構成部材832が第1右枠構成部材831よりも表示面41aから離れた位置に配置されるよう、前後に並んでいる。
【0328】
図49(b)に示すように、上枠構成部材81の下面には、左右方向に沿って前後に2本のスライド溝(第1スライド溝81aおよび第2スライド溝81b)が設けられている。
2本のスライド溝のうち表示面41a側の第1スライド溝81aには第1左枠構成部材821の上端部と第1右枠構成部材831の上端部とが係合しており、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は、第1スライド溝81aに沿ってスライド可能となっている。すなわち、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は、第1スライド溝81aに沿って左右方向にスライド可能に、上枠構成部材81に取り付けられている。
また、2本のスライド溝のうち遊技者側の第2スライド溝81bには第2左枠構成部材822の上端部と第2右枠構成部材832の上端部とが係合しており、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は、第2スライド溝81bに沿ってスライド可能となっている。すなわち、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は、第2スライド溝81bに沿って左右方向にスライド可能に、上枠構成部材81に取り付けられている。
【0329】
可動枠役物80(本実施形態の場合、可動枠役物80を構成する第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832)は、通常時は表示装置41の表示を妨げない位置にて待機しており、表示装置41が立体画像を表示する場合に作動して、当該立体画像の前後方向の出現位置の目安として用いられる。
具体的には、例えば
図50に示すように、演出制御装置300は、3D演出を開始して表示装置41に所定の画像(本実施形態の場合、識別情報(飾り特別図柄))を立体表示する場合に、第1左枠構成部材821および/または第2左枠構成部材822を所定位置(本実施形態の場合、左変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させるとともに、第1右枠構成部材831および/または第2右枠構成部材832を所定位置(本実施形態の場合、右変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させるように構成されている。
【0330】
なお、本実施形態では、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は共に所定位置へと移動することとして説明するが、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は別々に所定位置へと移動してもよい。すなわち、第1左枠構成部材821が所定位置へと移動した後に、第1右枠構成部材831が所定位置へと移動するように構成することも可能であるし、また、その逆も可能である。さらに、第1左枠構成部材821が所定位置へと移動したにもかかわらず、第1右枠構成部材831は移動しないように構成することも可能であるし、また、その逆も可能である。
同様に、本実施形態では、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は共に所定位置へと移動することとして説明するが、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832は別々に所定位置へと移動してもよい。すなわち、第2左枠構成部材822が所定位置へと移動した後に、第2右枠構成部材832が所定位置へと移動するように構成することも可能であるし、また、その逆も可能である。さらに、第2左枠構成部材822が所定位置へと移動したにもかかわらず、第2右枠構成部材832は移動しないように構成することも可能であるし、また、その逆も可能である。
【0331】
そして、演出制御装置300は、立体画像を表示装置41に表示させる際には、可動枠役物80の前面の位置と対応した位置に当該立体画像を出現させるように構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、例えば
図50(a)に示すように、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831のみを所定位置に移動させた場合には、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831の前面の位置と対応した位置に立体画像を出現させる。一方、例えば
図50(b)に示すように、少なくとも第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832を所定位置に移動させた場合には、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832の前面の位置と対応した位置に立体画像を出現させる。したがって、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831のみが移動した場合よりも、少なくとも第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832が移動した場合の方が、立体画像の飛び出し量は大きくなる。
【0332】
すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、複数の枠構成部材(本実施形態の場合、第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832)のうち作動した枠構成部材の前面の表示面41aからの距離に応じて、立体画像の前後方向の出現位置を変更するように構成されている。
なお、
図50(b)の場合、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832だけでなく、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831も移動しているが、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832が移動する場合には、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831は移動しなくてもよい。
【0333】
以上説明した第3実施形態の遊技機10によれば、複数の識別情報(飾り特別図柄)を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な装飾表示装置(表示装置41)と、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段(遊技制御装置100)と、当該遊技制御手段からの指令情報に基づき変動表示ゲームの表示制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、変動表示ゲームの停止結果態様が予め定めた特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機10において、装飾表示装置(表示装置41)の周囲かつ当該装飾表示装置の表示面41aよりも前方に可動枠役物80を備え、装飾表示装置(表示装置41)は、表示面41aにおいて視認される平面画像と、表示面41aより前または後、もしくは前後方向において視認される立体画像と、を表示可能に構成され、演出制御手段(演出制御装置300)は、立体画像を装飾表示装置(表示装置41)に表示させる際には、可動枠役物80の前面の位置と対応した位置に当該立体画像を出現させるように構成されている。
【0334】
すなわち、可動枠役物80の前面の位置と対応した位置に立体画像が出現するので、可動枠役物80によって立体画像出現位置の知覚をアシストできるだけでなく、立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることができる。このように立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることで、演出の相乗効果が生じるので、よりインパクトの大きな演出を実行することが可能となる。
【0335】
また、以上説明した第3実施形態の遊技機10によれば、可動枠役物80(本実施形態の場合、可動枠役物80を構成する第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832)は、通常時は装飾表示装置(表示装置41)の表示を妨げない位置にて待機し、装飾表示装置(表示装置41)が立体画像を表示する場合に作動して、当該立体画像の前後方向の出現位置の目安として用いられる。
【0336】
したがって、立体画像が表示される場合にのみ可動枠役物80が作動して、立体画像出現位置の知覚をアシストするので、より立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることが可能となる。
また、可動枠役物80は、通常時は装飾表示装置(表示装置41)の表示を妨げない位置にて待機しているので、可動枠役物80が通常時の演出の邪魔になることがない。
【0337】
また、以上説明した第3実施形態の遊技機10によれば、可動枠役物80は、表示面41aからの距離が異なる複数の枠構成部材(本実施形態の場合、第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832)を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、当該複数の枠構成部材のうち作動した枠構成部材の表示面41aからの距離に応じて、立体画像の前後方向の出現位置を変更するように構成されている。
【0338】
したがって、可動枠役物80の動作態様に応じて立体画像の前後方向の出現位置が変更されるので、可動枠役物80の動作に対する関心をより高めることが可能となる。
また、表示面41aからの距離が異なる複数の枠構成部材のうち作動した枠構成部材の表示面41aからの距離に応じて、立体画像の前後方向の出現位置を変更することで、立体画像が出現した位置が明確になるので、立体画像の立体感を際立たせることが可能となる。
【0339】
なお、本実施形態では、可動枠役物80に、第1左枠構成部材821および第2左枠構成部材822の2つの左枠構成部材を備えるとともに、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832の2つの右枠構成部材を備えたが、可動枠役物80が備える左枠構成部材および右枠構成部材の個数は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831だけを備えていてもよいし、第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822、第1右枠構成部材831および第2右枠構成部材832に加えて、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832よりも表示面41aから離れた位置に配置された第3左枠構成部材および第3右枠構成部材を備えてもよい。
また、本実施形態では、可動枠役物80に、表示面41aからの距離が異なる複数の枠構成部材として、左右方向にスライド可能な枠構成部材を備えたが、枠構成部材のスライド方向は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、表示面41aからの距離が異なる複数の枠構成部材として、上下方向にスライド可能な枠構成部材を備えてもよい。
【0340】
〔第3実施形態の変形例1〕
次に、第3実施形態の変形例1について説明する。
第3実施形態では、左枠構成部材(第1左枠構成部材821や第2左枠構成部材822)および右枠構成部材(第1右枠構成部材831や第2右枠構成部材832)として、表示面41aの前後方向に略直交する(すなわち、湾曲していない真っ直ぐな)細長い棒状の部材を用いたが、左枠構成部材および右枠構成部材は、
図51に示す左枠構成部材84および右枠構成部材85のように、表示面41aの前後方向に湾曲した細長い棒状の部材であってもよい。
【0341】
図51(a)に示すように、本変形例の左枠構成部材84および右枠構成部材85は、表示面41aの上下方向中央部と対向する部分が最も表示面41aから離れるように湾曲している。
そして、上枠構成部材81が有する2本のスライド溝のうちの一方のスライド溝(例えば、表示面41a側の第1スライド溝81a)には左枠構成部材84の上端部と右枠構成部材85の上端部とが係合しており、左枠構成部材84および右枠構成部材85は、当該一方のスライド溝に沿ってスライド可能となっている。すなわち、左枠構成部材84および右枠構成部材85は、当該一方のスライド溝に沿って左右方向にスライド可能に、上枠構成部材81に取り付けられている。なお、この場合、上枠構成部材81には、2本のスライド溝のうちの他方のスライド溝を設けなくてもよい。
【0342】
そして、演出制御装置300は、立体画像を表示装置41に表示させる際には、可動枠役物80の前面の位置と対応した位置に当該立体画像を出現させるように構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、3D演出を開始して、例えば
図51(b)に示すように、左枠構成部材84を所定位置(本実施形態の場合、左変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させるとともに、右枠構成部材85を所定位置(本実施形態の場合、右変動表示領域と中変動表示領域との境界に対向する位置)に移動させると、左枠構成部材84および右枠構成部材85の前面の各部分の表示面41aからの距離に応じて、前後方向の各出現位置が異なる立体画像を出現させる。したがって、立体画像の各部分のうち表示面41aの上端部および下端部に対向する部分(すなわち、立体画像が出現可能な空間(3次元立体空間)の上端部および下端部に出現する画像部分)の飛び出し量が最も小さく、表示面41aの上端部に対向する部分から表示面41aの上下方向中央部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の上下方向中央部に出現する画像部分)にかけて飛び出し量が徐々に大きくなり、表示面41aの上下方向中央部に対向する部分から表示面41aの下端部に対向する部分にかけて飛び出し量が徐々に小さくなる。
このように、演出制御装置300は、枠構成部材(本変形例の場合、左枠構成部材84および右枠構成部材85)の前面の湾曲形状に対応して湾曲して表示されるよう立体画像を出現させる。これにより、表示装置41にドラム型のスロットマシンのリールが出現したように見える。
【0343】
以上説明した第3実施形態の変形例1の遊技機10によれば、枠構成部材(本変形例の場合、左枠構成部材84および右枠構成部材85)は、表示面41aの前後方向に湾曲した細長い棒状の部材であり、演出制御手段(演出制御装置300)は、当該枠構成部材の各部分の表示面41aからの距離に応じて、立体画像の各部分の前後方向の出現位置を異ならせるように構成されている。
【0344】
したがって、枠構成部材(左枠構成部材84および右枠構成部材85)の湾曲形状に対応して立体画像が出現するので、より立体画像と可動枠役物80とに一体感が生じ、より立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることが可能となる。
【0345】
なお、本変形例では、左枠構成部材84および右枠構成部材85を、表示面41aの上下方向中央部と対向する部分が最も表示面41aから離れるように湾曲する部材で構成したが、左枠構成部材84および右枠構成部材85は、表示面41aの前後方向に湾曲していればよく、左枠構成部材84および右枠構成部材85は、例えば、表示面41aの上下方向中央部と対向する部分が最も表示面41aに近づくように湾曲する部材で構成してもよい。
【0346】
また、本変形例では、可動枠役物80に、1つの左枠構成部材(左枠構成部材84)を備えるとともに、1つの右枠構成部材(右枠構成部材85)を備えたが、可動枠役物80が備える左枠構成部材および右枠構成部材の個数は適宜任意に変更可能である。
具体的には、例えば、第3実施形態の左枠構成部材(第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822)および右枠構成部材(第1右枠構成部材831、第2右枠構成部材832)を、表示面41aの前後方向に湾曲した細長い棒状の部材で構成してもよい。また、第3実施形態の左枠構成部材(第1左枠構成部材821、第2左枠構成部材822)および右枠構成部材(第1右枠構成部材831、第2右枠構成部材832)を、湾曲していない真っ直ぐな状態と湾曲した状態とに切替可能な細長い棒状の部材で構成し、例えば、所定位置に移動すると、湾曲していない真っ直ぐな状態から表示面41aの前後方向に湾曲した状態へと切り替わるようにしてもよい。これらの場合、立体画像が、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831の湾曲形状に対応して前後方向に湾曲して表示されるように出現する場合と、第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832の湾曲形状に対応して前後方向に湾曲して表示されるように出現する場合とがある。すなわち、第1左枠構成部材821および第1右枠構成部材831のみが移動した場合よりも、少なくとも第2左枠構成部材822および第2右枠構成部材832が移動した場合の方が、立体画像の飛び出し量は大きくなるため、演出の幅が広がり、遊技者の興趣を向上させることが可能となる。
【0347】
〔第3実施形態の変形例2〕
次に、第3実施形態の変形例2について説明する。
第3実施形態や第3実施形態の変形例1では、可動枠役物80を、上枠構成部材81と、複数の細長い棒状の左枠構成部材および右枠構成部材とにより構成したが、可動枠役物80は、
図53に示すように、上枠構成部材86と、矩形枠状の回動枠構成部材87とにより構成されていてもよい。
【0348】
まず、
図52を用いて本変形例の上枠構成部材86および回動枠構成部材87の一例について説明する。
上枠構成部材86は、
図52(a)に示すように、第3実施形態等の上枠構成部材81と同様、左右方向に長尺な略直方体形状をなしており、
図52(b)に示すように、上枠構成部材86の下面の左右方向略中央部には、穴部86aが設けられている。
また、回動枠構成部材87は、
図52(a)に示すように、左変動表示領域と中変動表示領域と右変動表示領域とからなる変動表示領域と略同じサイズの開口部を有する矩形枠形状をなしている。また、
図52(b)に示すように、回動枠構成部材87の上面の左右方向略中央部には、上枠構成部材86の穴部86aに挿入可能な回動軸部87aが設けられている。
【0349】
図52(b)に示すように、穴部86aには回動軸部87aが係合しており、回動枠構成部材87は、回動軸部87aを軸として回動可能となっている。すなわち、回動枠構成部材87は、当該回動枠構成部材87の左側部87bと右側部87cとが前後方向に揺動可能に、上枠構成部材86に取り付けられている。
このように、可動枠役物80(本変形例の場合、可動枠役物80を構成する回動枠構成部材87)は、当該可動枠役物80の前面が表示面41aに対して傾斜するように、少なくとも一部(本変形例の場合、左側部87bおよび右側部87c)が移動可能となっている。
【0350】
そして、演出制御装置300は、立体画像を表示装置41に表示させる際には、可動枠役物80の前面の位置と対応した位置に当該立体画像を出現させるように構成されている。
具体的には、演出制御装置300は、3D演出を開始して、回動枠構成部材87を回動させると、回動枠構成部材87の前面の各部分の表示面41aからの距離に応じて、前後方向の各出現位置が異なる立体画像を出現させる。
したがって、例えば
図53(a)に示すように、回動枠構成部材87が第1移動位置に移動するように(具体的には、回動枠構成部材87の左側部87bが後側(奥側)に右側部87cが前側(手前側)に移動するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、立体画像の各部分のうち表示面41aの左端部に対向する部分(すなわち、立体画像が出現可能な空間(3次元立体空間)の左端部に出現する画像部分)の飛び出し量が最も小さく、表示面41aの左端部に対向する部分から表示面41aの右端部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の右端部に出現する画像部分)にかけて飛び出し量が徐々に大きくなる。
また、例えば
図53(b)に示すように、回動枠構成部材87が通常停止位置に移動するように(具体的には、回動枠構成部材87の左側部87bと右側部87cとの前後方向の位置が一致するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、3次元立体空間内の左右方向の出現位置にかかわらず立体画像の飛び出し量が一定となる。
また、例えば
図53(c)に示すように、回動枠構成部材87が第2移動位置に移動するように(具体的には、回動枠構成部材87の左側部87bが前側に右側部87cが後側に移動するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、立体画像の各部分のうち表示面41aの左端部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の左端部に出現する画像部分)の飛び出し量が最も大きく、表示面41aの左端部に対向する部分から表示面41aの右端部に対向する部分(すなわち、3次元立体空間の右端部に出現する画像部分)にかけて飛び出し量が徐々に小さくなる。
このように、演出制御装置300は、可動枠役物80(本変形例の場合、可動枠役物80を構成する回動枠構成部材87)の前面の傾斜に対応して傾斜して表示されるよう立体画像を出現させる。
【0351】
以上説明した第3実施形態の変形例2の遊技機10によれば、可動枠役物80(本変形例の場合、可動枠役物80を構成する回動枠構成部材87)は、当該可動枠役物80の前面が表示面41aに対して傾斜するように、少なくとも一部(本変形例の場合、左側部87bおよび右側部87c)が移動可能であり、演出制御手段(演出制御装置300)は、可動枠役物80の各部分の表示面41aからの距離に応じて、立体画像の各部分の前後方向の出現位置を異ならせるように構成されている。
【0352】
したがって、可動枠役物80(可動枠役物80を構成する回動枠構成部材87)の表示面41aに対する傾斜に対応して立体画像が出現するので、より立体画像と可動枠役物80とに一体感が生じ、より立体画像演出と役物演出とに関連性を持たせることが可能となる。
【0353】
なお、本変形例では、3D演出の際、立体表示する画像(本変形例の場合、識別情報(飾り特別図柄))を表示面41aよりも手前側に立体表示するように構成したが、例えば
図54に示すように、表示面41aよりも手間側への立体表示と、平面表示と、表示面41aよりも奥側への立体表示とを組み合わせてもよい。
【0354】
具体的には、演出制御装置300は、例えば、立体表示する画像の各部分のうち回動枠構成部材87の回動軸に対応する部分(すなわち、立体画像が出現可能な空間(3次元立体空間)の左右方向中央部に出現する画像部分)を平面表示し、それを基準として、回動枠構成部材87の前面の傾斜に対応して傾斜して表示されるよう立体画像を出現させるように構成してもよい。
【0355】
より詳細には、演出制御装置300は、例えば
図54(a)に示すように、第1移動位置に移動するように(具体的には、左側部87bが後側(奥側)に右側部87cが前側(手前側)に移動するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、立体表示する画像の各部分のうち回動枠構成部材87の回動軸に対応する部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部に出現する画像部分)を平面表示し、回動軸に対応する部分よりも左側の部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部よりも左側に出現する画像部分)を、回動軸に対応する部分から離れるにつれて表示面41aからの離間距離が徐々に大きくなるように表示面41aよりも奥側に立体表示し、回動軸に対応する部分よりも右側の部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部よりも右側に出現する画像部分)を、回動軸に対応する部分から離れるにつれて表示面41aからの離間距離が徐々に大きくなるように(すなわち、飛び出し量が徐々に大きくなるように)表示面41aよりも手前側に立体表示する。
また、例えば
図54(b)に示すように、通常停止位置に移動するように(具体的には、左側部87bと右側部87cとの前後方向の位置が一致するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、3次元立体空間内の左右方向の出現位置にかかわらず、立体表示する画像を平面表示する。
また、例えば
図53(c)に示すように、第2移動位置に移動するように(具体的には、左側部87bが前側に右側部87cが後側に移動するように)、回動枠構成部材87を回動させた場合には、立体表示する画像の各部分のうち回動枠構成部材87の回動軸に対応する部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部に出現する画像部分)を平面表示し、回動軸に対応する部分よりも左側の部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部よりも左側に出現する画像部分)を、回動軸に対応する部分から離れるにつれて表示面41aからの離間距離が徐々に大きくなるように(すなわち、飛び出し量が徐々に大きくなるように)表示面41aよりも手前側に立体表示し、回動軸に対応する部分よりも右側の部分(すなわち、3次元立体空間の左右方向中央部よりも右側に出現する画像部分)を、回動軸に対応する部分から離れるにつれて表示面41aからの離間距離が徐々に大きくなるように表示面41aよりも奥側に立体表示するように構成してもよい。
【0356】
また、本変形例では、回動軸部87aを回動枠構成部材87の上面の左右方向略中央部に設けて、当該回動枠構成部材87の左側部87bと右側部87cとが前後方向に揺動可能となるように構成したが、回動軸部87aを設ける箇所は適宜任意に変更可能である。具体的には、例えば、回動軸部87aを回動枠構成部材87の上面の左端部(すなわち、左側部87bの上面)に設けて、当該回動枠構成部材87の右側部87cが前後方向に揺動可能となるように構成してもよいし、また、例えば、回動軸部87aを回動枠構成部材87の左面(および/または右面)の上下方向略中央部に設けて、当該回動枠構成部材87の上側部と下側部とが前後方向に揺動可能となるように構成してもよい。
また、回動枠構成部材87の形状は、矩形枠形状に限ることはなく、枠状であれば適宜任意に変更可能であり、例えば、円環形状であってもよい。
【0357】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0358】
例えば、本発明の遊技機は、遊技機として、上記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
【0359】
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、前述の実施形態及び変形例の構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。