特許第5965154号(P5965154)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5965154エンボスキャリアテープ、および部品収納体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965154
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】エンボスキャリアテープ、および部品収納体
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/86 20060101AFI20160721BHJP
   B65D 73/02 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   B65D85/38 N
   B65D85/38 Q
   B65D73/02 D
   B65D73/02 K
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-25988(P2012-25988)
(22)【出願日】2012年2月9日
(65)【公開番号】特開2013-163524(P2013-163524A)
(43)【公開日】2013年8月22日
【審査請求日】2015年1月8日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】田中 清文
【審査官】 谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−273620(JP,A)
【文献】 特開2006−232320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/86
B65D 73/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を収納するための凹状の部品収納部が形成されたエンボスキャリアテープにおいて、
部品を粘着固定する、可撓性を有する粘着材料からなるフィルム状の粘着部の裏面が、前記部品収納部の底部に接着して設けられ、
部品が粘着部の表面に粘着固定された際に、粘着部が部品収納部の底部に接着している接着領域における部品が粘着部と接する部分の面積の合計が、部品の粘着部に接する側の面の表面積よりも小さくなるように、かつ前記接着領域以外で部品が粘着部と接するように、粘着部の裏面が部品収納部の底部に部分接着していることを特徴とするエンボスキャリアテープ。
【請求項2】
前記粘着部の周縁が、部品収納部の底部に接着していることを特徴とする請求項に記載のエンボスキャリアテープ。
【請求項3】
請求項1に記載のエンボスキャリアテープの部品収納部に部品が収納された部品収納体であって、
前記部品は、前記接着領域における部品が粘着部と接する部分の面積の合計が、部品の粘着部に接する側の面の表面積よりも小さくなるように、前記接着領域以外で粘着部の表面に粘着固定されていることを特徴とする部品収納体。
【請求項4】
前記部品が収納された部品収納部がカバーテープで封止されたことを特徴とする請求項に記載の部品収納体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンボスキャリアテープ、および部品収納体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップや電子部品(例えばセラミックコンデンサ、チップ抵抗、コイル等)などの部品は、紙製のキャリアテープやプラスチック製のエンボスキャリアテープ等のキャリアテープの部品収納部に収納される。そして、キャリアテープの表面から部品が飛び出さないように部品収納部をカバーテープで封止してから、各種サイズのリールに巻き取られる。さらに、通常は湿気の影響を受けにくくする目的で乾燥剤を入れたポリエチレン製の袋などに収容し、袋の口を溶着シールした後、段ボール箱等に梱包した状態で目的地へ搬送される。
目的地へ搬送された部品は、実装機により基板等の所定の位置に載置される。具体的には、部品がキャリアテープの部品収納部に収納され、部品収納部をカバーテープで封止された部品収納体を実装機のカセットにかけ、カバーテープを剥離しながらバキュームピンセットなどを用いて部品を一つずつピックアップし、基板等に載置する。
【0003】
近年、半導体チップの厚さが薄くなるなど、部品の微小化が進行している。薄い半導体チップは、搬送中の振動や衝撃で割れやすい。また、チップ同士が積層された三次元積層チップや、三次元的な形状を設けたMEMSと呼ばれる電子部品なども、搬送中の振動や衝撃により壊れやすい。そのため、薄くて割れやすい半導体チップや壊れやすい電子部品などをキャリアテープで搬送し、実装することは容易ではなかった。
【0004】
そこで、振動や衝撃により壊れやすい部品を収納する保持具として、2インチ、3インチ、4インチなどの外形を有するトレイの表面に、部品を載置可能な粘着フィルムが接着された粘着トレイが用いられている。このような粘着トレイとしては、例えば減圧孔が穿孔されたトレイの表面に、シリコーンゲルからなる粘着フィルムがメッシュ状の網体を介して接着された粘着トレイが知られている。この粘着トレイによれば、部品は粘着フィルムに粘着固定されるので、搬送中の部品の破損を防止できる。また、部品を実装する際は、減圧孔より網体を通じて減圧することで、粘着フィルムが網体に追従して凹凸に変形し、その結果、部品との接触面積が小さくなり、部品を容易にピックアップできるようになる。
【0005】
しかしながら、シリコーンゲルからなる粘着フィルムは、低分子シロキサンを多く含み、粘着トレイから部品をピックアップする際に低分子シロキサンが部品に移行することがあった。低分子シロキサンが移行した部品を基板上に載置した後でハンダ付けを行うと、低分子シロキサンがハンダの濡れ性に影響を与えることとなり、部品を基板に確実に接続することが困難となる。
【0006】
そこで、この問題を解決する粘着トレイとして、例えば特許文献1には、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル系樹脂などからなるエラストマーを材料とした粘着層が、保持板に着脱自在に積層された部品保持具が提案されている(例えば特許文献1参照)。この部品保持具によれば、シリコーンゲルに代わる材料からなる粘着層を備えているので、部品への低分子シロキサンの移行を解消でき、ハンダ付けを行ってもハンダの濡れ性に影響を与えることがない。
【0007】
ところで、部品を基板などに実装する実装機としては、部品がキャリアテープと粘着トレイのいずれに収納されていても対応できるように、キャリアテープと粘着トレイの両方を導入できる実装機が用いられているが、キャリアテープのみに対応した実装機も数多く販売、使用されている。
【0008】
そのため、キャリアテープの外形を有し、かつ粘着トレイのように部品を粘着固定できるキャリアテープが求められており、例えば図16に示すような部品収納部11の底部11aにフィルム状の粘着部13が接着部14により接着して設けられたエンボスキャリアテープ3や、図17に示すような所定の間隔で収納孔51が形成された基材シート10の裏面に、テープ本体52と粘着部13とで構成された粘着テープ53を貼り付け、収納孔51から粘着テープ53の粘着部13を露出させたキャリアテープ4が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0009】
しかしながら、図16、17に記載のキャリアテープは、粘着トレイと同様に部品が粘着部に粘着固定されているので保持性に優れる一方で、部品が粘着部から剥がれにくく、無理に剥がそうとすれば部品が破損することがあった。
そこで、部品を容易にピックアップできるキャリアテープとして、例えば部品収納部に部品を押し上げて剥離するためのピン挿入用孔を設けた電子部品用搬送体(例えば特許文献3参照)、粘着部を電子部品面に対して不均一な接着力の分布で形成させた電子部品用搬送体(例えば特許文献4参照)、収納孔から粘着テープの粘着部を露出させ、かつ収納孔のテープ幅方向の両側縁に内側に向けて突出する張り出し部を設け、該張り出し部により粘着テープを収納孔の上面にまで押し上げて支持する電子部品の搬送帯(例えば特許文献5参照)などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−23725号公報
【特許文献2】特許第2532448号公報
【特許文献3】実開平5−42187号公報
【特許文献4】実開平2−114667号公報
【特許文献5】特許第2887110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献3に記載の電子部品用搬送体は、部品をピックアップする際にピン等の専用の治具を用いなければならない。
特許文献4に記載の電子部品用搬送体は、粘着部の粘着力分布が不均一になるように粘着材料を設計する必要があった。
特許文献5に電子部品の搬送帯は、収納孔に張り出し部を設ける必要があるため、搬送帯の成形が複雑となる。
このように、粘着部を備えた従来のキャリアテープは、部品をピックアップするのが困難であり、ピックアップするためにはピンなどの専用の治具が必要であった。また、粘着剤の設計や複雑な成形は、キャリアテープの生産性の低下につながる。
【0012】
本発明は上記事情を鑑みてなされたもので、破損しやすい部品を収納する場合でも保持性に優れ、かつ専用の治具を用いることなく部品を容易にピックアップでき、生産性に優れたエンボスキャリアテープ、および該エンボスキャリアテープに部品が収納された部品収納体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、以下の態様を有する。
[1]部品を収納するための凹状の部品収納部が形成されたエンボスキャリアテープにおいて、部品を粘着固定する、可撓性を有する粘着材料からなる粘着部の裏面が、前記部品収納部の底部に接着して設けられ、部品が粘着部の表面に粘着固定された際に、粘着部が部品収納部の底部に接着している接着領域における部品が粘着部と接する部分の面積の合計が、部品の粘着部に接する側の面の表面積よりも小さくなるように、粘着部の裏面が部品収納部の底部に部分接着または全面接着していることを特徴とするエンボスキャリアテープ。
[2]前記粘着部がフィルム状であり、部品収納部の底部に部分接着していることを特徴とする[1]に記載のエンボスキャリアテープ。
[3]部品が粘着部の表面に粘着固定された際に、前記接着領域以外で部品が粘着部と接するように、粘着部が部品収納部の底部に部分接着していることを特徴とする[2]に記載のエンボスキャリアテープ。
[4]前記粘着部の周縁が、部品収納部の底部に接着していることを特徴とする[2]または[3]に記載のエンボスキャリアテープ。
[5][1]に記載のエンボスキャリアテープの部品収納部に部品が収納された部品収納体であって、前記部品は、前記接着領域における部品が粘着部と接する部分の面積の合計が、部品の粘着部に接する側の面の表面積よりも小さくなるように、粘着部の表面に粘着固定されていることを特徴とする部品収納体。
[6]前記部品は、前記接着領域以外で粘着部の表面に粘着固定されていることを特徴とする[5]に記載の部品収納体。
[7]前記部品が収納された部品収納部がカバーテープで封止されたことを特徴とする[5]または[6]に記載の部品収納体。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、破損しやすい部品を収納する場合でも保持性に優れ、かつ専用の治具を用いることなく部品を容易にピックアップでき、生産性に優れたエンボスキャリアテープ、および該エンボスキャリアテープに部品が収納された部品収納体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態のエンボスキャリアテープの一例を示す斜視図である。
図2図1に示すエンボスキャリアテープに部品が収納された部品収納体を幅方向に切断した断面図である。
図3】部品が粘着部から剥がれる様子を示す断面図である。
図4】(a)、(b)は、第1実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図5】(a)は、第1実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す断面図であり、(b)、(c)は、第1実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図6】(a)は、第1実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す断面図であり、(b)、(c)は、第1実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図7】(a)は、第1実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す断面図であり、(b)、(c)は、第1実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図8】第1実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す平面図である。
図9】(a)は、第1実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す断面図であり、(b)、(c)は、第1実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図10】(a)は、第1実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す断面図であり、(b)、(c)は、第1実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図11】第1実施形態の部品収納体がリールに巻き取られた状態の一例を示す斜視図である。
図12】本発明の第2実施形態のエンボスキャリアテープに部品が収納された部品収納体を幅方向に切断した断面図である。
図13】(a)は、第2実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す断面図であり、(b)は、第2実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図14】(a)は、第2実施形態のエンボスキャリアテープの他の例を示す断面図であり、(b)は、第2実施形態の部品収納体の他の例を示す断面図である。
図15】実施例1で得られたエンボスキャリアテープを示す平面図である。
図16】従来のエンボスキャリアテープを幅方向に切断した断面図である。
図17】従来のキャリアテープを幅方向に切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
<エンボスキャリアテープ>
本発明の第1実施形態のエンボスキャリアテープについて、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態のエンボスキャリアテープ1の斜視図であり、図2図1に示すエンボスキャリアテープ1に部品20が収納された部品収納体100を幅方向に切断した断面図である。
なお、図1および後述する図2〜17においては、説明の便宜上、寸法比などは実際のものと異なったものである。また、図2〜17において、図1と同じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0017】
この例のエンボスキャリアテープ1は、長尺な基材シート10をエンボス加工して、凹状の部品収納部11が一定間隔で形成されたものである。本実施形態における部品収納部11の形状は、開口部が平面視略矩形の有底四角筒状の凹状とされている。
また、エンボスキャリアテープ1には、幅方向の一方の端部側に、搬送用の送り孔12が一定間隔で形成されている。
【0018】
基材シート10の材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等が挙げられる。
【0019】
さらに、本実施形態におけるエンボスキャリアテープ1には、部品を粘着固定する、可撓性を有する粘着材料からなるフィルム状の粘着部13の裏面13aの周縁が、接着剤からなる接着部14を介して部品収納部11の底部11aに部分接着して設けられている。具体的には、図2に示すように、部品20が粘着部13の表面13bに粘着固定された際に、粘着部13が接着部14を介して部品収納部11の底部11aに接着している領域を接着領域I、粘着部13が部品収納部11の底部11aに接着していない領域を非接着領域IIとしたときに、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分の面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sよりも小さくなるように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着し、粘着部13と部品収納部11の底部11aとの間に隙間を形成している。
なお、図2に示す部品収納体100の場合、部品20が粘着部13の非接着領域IIのみに粘着固定されており、接着領域Iでは部品20は粘着部13に粘着固定されていない。従って、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分の合計T=0である。
【0020】
本発明のエンボスキャリアテープ1によれば、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分の面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sよりも小さくなるように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに接着しているので、図3に示すように、部品20を持ち上げたときに粘着部13も引っ張られることで、粘着部13が伸びて変形する。その結果、部品20と粘着部13との間に隙間Gが発生し、剥離の起点となる(図3(a))。そして、部品20をより高く持ち上げるに連れて隙間Gが大きくなり(図3(b))、やがて部品20が粘着部13から剥がれ(図3(c))、部品20を容易にピックアップできる。
【0021】
また、本実施形態のエンボスキャリアテープ1は、粘着部13の裏面13aが部品収納部11の底部11aに部分接着している。すなわち、粘着部13の裏面13aにおいて、部品収納部11の底部11aに接着していない部分が形成されている。よって、図3に示すように部品20を持ち上げたときに、接着領域Iの部分の粘着部13は接着部14によって部品収納部11の底部11aに接着固定されているので、非接着領域IIの部分の粘着部13が伸びやすく、変形しやすい。従って、部品20をより容易にピックアップできる。
【0022】
さらに、本実施形態のエンボスキャリアテープ1は、図2に示すように、粘着部13の裏面13aの周縁のみが部品収納部11の底部11aに接着し、粘着部13の中央は底部11aに接着していないので、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分の合計Tが大きくなることなく、非接着領域IIを十分に確保できる。その結果、部品20を粘着部13の非接着領域IIのみに、部品20の粘着部13に接する側の面20aの全面を粘着部13に接触させることができるので、部品20を部品収納部11に収納したときの保持性が高まり、搬送時などにおいて部品20が粘着部13から剥がれにくくなる。
【0023】
粘着部13を構成する粘着材料は、少なくとも室温(部品を実装する際の室内温度)において可撓性を有する材料である。このような粘着材料としては、例えばスチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系等のエラストマーなどが挙げられる。
粘着部13の厚さd13は特に限定されないが、25〜250μmであることが好ましい。
【0024】
接着部14を構成する接着剤としては、例えばシリコーン系、アクリル系、エチレンプロピレンゴム系、エポキシ系、ウレタン系、ポリイミド系、ポリエステル系等の接着剤が挙げられる。
【0025】
エンボスキャリアテープ1は、例えば以下のようにして製造できる。
まず、基材シート10をエンボス加工し、部品収納部11を形成する。エンボス加工の方法としては、例えばプレス成形法、圧空成形法、真空成形法、あるいはこれらを組みあわせた成形方法を適用できる。また、部品収納部11の形状や大きさについては特に制限されず、収納する部品に応じて適宜決定される。
ついで、基材シート10の幅方向の一方の端部側に送り孔12を形成する。送り孔12の形成方法としては、公知の穿孔方法を適用できる。
ついで、部品収納部11の底部11aの周縁4辺に接着剤を塗布し、別途作製した粘着材料からなるフィルム状の粘着部13を貼り付け、部品収納部11の底部11aに粘着部13を部分接着させて、エンボスキャリアテープ1を得る。
なお、送り孔12は、エンボス加工と同時に成形してもよいし、エンボス加工の前に形成してもよいし、エンボス加工の後かつ粘着部13の接着前に形成してもよいし、粘着部13の接着後に形成してもよい。また、接着剤からなる両面テープを部品収納部11の底部11aの周縁4辺に貼着してもよい。
【0026】
以上説明した本発明のエンボスキャリアテープ1は、部品収納部11の底部11aに粘着部13が接着して設けられているので、部品20を粘着部13の表面13bに粘着固定でき、破損しやすい部品を収納する場合でも保持性に優れる。
【0027】
ところで、例えば図16に示すように、従来のエンボスキャリアテープ3は、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分20bの面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sと等しくなるように、部品収納部11の底部11aに粘着部13が全面接着して設けられている。すなわち、部品20の粘着部13に接する側の面20aの全面が、接着領域Iにおいて粘着部13と接するように、部品収納部11の底部11aに粘着部13が全面接着して設けられており、この場合、T=Sである。
従って、部品20を持ち上げても粘着部13が接着部14によって部品収納部11の底部11aに固定されているため伸びにくく、変形しにくい。よって、部品20をピックアップするのが困難であり、ピンなどの専用の治具を用いてピックアップする必要があった。また、粘着材料の設計や複雑な形状の部品収納部11の成形が必要となり、エンボスキャリアテープ3の生産性が低下しやすかった。
【0028】
また、例えば図17に示すような、所定の間隔で収納孔51が形成された基材シート10の裏面に、テープ本体52と粘着部13とで構成された粘着テープ53を貼り付け、収納孔51から粘着テープ53を露出させたキャリアテープ4についても、図16に示すエンボスキャリアテープ3と同様に、テープ本体52に粘着部13が固定されているため粘着部13が伸びにくく、変形しにくい。よって、部品20をピックアップするのが困難であった。そのため、テープ本体52を伸び易い材料で成形する必要があるが、その場合は基材シート10を巻回した際に、基材シート10が裏側から押され、部品20が剥がれて動いてしまうという問題があった。
【0029】
しかし、本発明のエンボスキャリアテープ1であれば、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分の面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sよりも小さくなるように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに接着している。よって、部品20を持ち上げたときに粘着部13も引っ張られることで、粘着部13が伸びて変形する。その結果、部品20と粘着部13との間に隙間が発生し、この隙間が剥離の起点となって、部品20が粘着部13から剥がれる。
従って、本発明のエンボスキャリアテープ1は、ピンなどの専用の治具を用いなくても部品20を容易にピックアップできる。また、本発明のエンボスキャリアテープ1は部品20を容易にピックアップできるので、粘着部13の粘着力分布が不均一になるように粘着材料を設計したり、部品収納部11の形状を複雑に成形したりする必要がない。よって、生産性にも優れる。
【0030】
また、本実施形態のエンボスキャリアテープ1は、粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着しているので、部品20を持ち上げたときに非接着領域IIにおける粘着部13が伸びやすく、変形しやすい。従って、部品20をより容易にピックアップできる。
さらに、本実施形態のエンボスキャリアテープ1は、粘着部13の裏面13aの周縁のみが部品収納部11の底部11aに接着しているので、部品20を粘着部13の非接着領域IIのみに、部品20の粘着部13に接する側の面20aの全面を粘着部13に接触させることができる。よって、部品20を部品収納部11に収納したときの保持性が高まり、搬送時などにおいて部品20が粘着部13から剥がれにくい。
【0031】
本発明のエンボスキャリアテープは、部品を収納(保持)するものであり、部品を搬送したり、保管したりする場合に適している。特に、薄くて割れやすい半導体チップや壊れやすい電子部品など、振動や衝撃により破損しやすい部品を収納して搬送するのに好適である。
【0032】
なお、本実施形態のエンボスキャリアテープは、図1〜3に示す形態に限定されない。図1〜3に示すエンボスキャリアテープ1は、部品20が粘着部の接着領域I以外で接するように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着しているが(すなわち、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分20bの面積の合計T=0)、Tが部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sよりも小さければ、例えば図4(a)、(b)に示すように、接着領域Iで部品20が粘着部13に接する部分20bが形成されるように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着していてもよく、この場合、0<T<Sである。
【0033】
接着領域Iにおいて部品20が粘着部13に接する部分20bが形成されるように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着している場合、TはSの2分の1以下であることが好ましい。TがSの2分の1以下であれば、部品20のピックアップ性を良好に維持できる。
また、例えば図4(a)に示すように、少なくとも部品20の一方の端部が、非接着領域IIに位置するように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着していることが好ましい。これにより、部品20を持ち上げたときに、部品20の非接着領域IIに位置する側の端部から、部品20が粘着部13より剥がれるので、剥離の起点が形成されやすく、部品20の両端が接着領域Iに位置するように粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着している場合(例えば図4(b))よりも部品20をピックアップしやすくなる。
【0034】
また、図1〜3に示すエンボスキャリアテープ1は、粘着部13の裏面13aの周縁のみが部品収納部11の底部11aに接着しているが、例えば図5(a)、図6(a)、図7(a)に示すように、粘着部13の裏面13aの中央など、周縁以外の場所が底部11aに接着していてもよい。
また、例えば図8に示すように、粘着部13の裏面が接着部14を介してドット状に底部11aに接着していてもよい。なお、図8は、エンボスキャリアテープの平面図である。
【0035】
さらに、上述したエンボスキャリアテープ1は、部品収納部11の底部11aの全面が粘着部13により覆われている(すなわち、底部11aと粘着部13の大きさが略等しい)が、粘着部13の大きさについては特に制限されず、例えば図9(a)、図10(a)に示すように底部11aの一部が粘着部13により覆われ、残りが露出していてもよい。また、底部11aにおける粘着部13の接着場所についても特に制限されない。
なお、図1〜10に示すエンボスキャリアテープ1は、フィルム状の粘着部13を備えているが、粘着部13の形状はフィルム状に限定されない。フィルム状以外の形状の粘着部を備えたエンボスキャリアテープについては、後述の第2実施形態において説明する。
【0036】
<部品収納体>
次に、本発明の部品収納体について、図面を参照して説明する。図2は、図1に示す第1実施形態のエンボスキャリアテープ1に部品20が収納された部品収納体100を幅方向に切断した断面図である。
部品20としては特に限定されないが、半導体チップや、セラミックコンデンサ、チップ抵抗、コイル等の電子部品などが好適である。
電子部品の大きさについても特に限定されず、0603、0402、03015、0201など、各大きさの電子部品に対応できる。また、薄くて割れやすい半導体チップや、壊れやすい電子部品(例えば三次元積層チップ、MEMS等)など、振動や衝撃により破損しやすい部品にも対応できる。
【0037】
この例の部品収納体100は、部品20が、エンボスキャリアテープ1の粘着部13の接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分の面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sよりも小さくなるように、粘着部13の表面13bに粘着固定されている。
部品収納体100は、通常、図11に示すように、部品が収納された部品収納部がカバーテープ30で封止され、さらにリール40に巻き取られた状態で保管、搬送される。カバーテープ30の材質としては、基材シート10と同様の材質のものが挙げられる。
【0038】
以上説明した本発明の部品収納体100は、本発明のエンボスキャリアテープ1の部品収納部11に部品20が収納されている。よって、部品20が搬送等の衝撃で破損しやすい場合でも、保持性に優れる。特に、部品収納体100は、粘着部13の非接着領域IIのみに、部品20の粘着部13に接する側の面20aの全面が粘着部13に接して粘着固定されているので、部品20を部品収納部11に収納したときの保持性が高まり、搬送時などにおいて部品20が粘着部13から剥がれにくい。
【0039】
また、部品20を実装する際は、カバーテープを剥離しながらバキュームピンセットなどを用いて部品20を一つずつピックアップし、基板等に載置するが、本発明の部品収納体100であれば、図3に示すように、部品20を持ち上げたときに粘着部13も引っ張られることで、粘着部13が伸びて変形する。その結果、部品20と粘着部13との間に隙間Gが発生し、この隙間Gが剥離の起点となって、部品20が粘着部13から剥がれる。よって、ピンなどの専用の治具を用いなくても部品20を容易にピックアップできる。
【0040】
なお、本実施形態の部品収納体は、図2、3に示す形態に限定されない。図2、3に示す部品収納体100は、部品20が粘着部13の非接着領域IIのみに粘着固定されており、接着領域Iでは部品20は粘着部13に粘着固定されていないが、例えば図4(a)、(b)、図5(b)、(c)、図6(b)、(c)、図7(b)、(c)に示すように、部品20が接着領域Iでも粘着部13に接するように、粘着部13に粘着固定されていてもよい。
【0041】
また、図2、3に示す部品収納体100は、部品20の粘着部13に接する側の面20aの全面が粘着部13に接しているが、例えば図9(b)、(c)、図10(b)、(c)に示すように、部品20の粘着部13に接する側の面20aの一部が粘着部13に接していてもよい。
【0042】
[第2実施形態]
<エンボスキャリアテープ>
次に、本発明の第2実施形態のエンボスキャリアテープについて、図面を参照して説明する。図12は、本実施形態のエンボスキャリアテープ2に部品20が収納された部品収納体200を幅方向に切断した断面図である。
【0043】
本実施形態のエンボスキャリアテープ2は、部品20が粘着部13の表面13bに粘着固定された際に、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分20bの面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sよりも小さくなるように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに全面接着している。
本実施形態のエンボスキャリアテープ2は、粘着部13がフィルム状でなく、かつ粘着部13が部品収納部11の底部11aに部分接着していない点で、第1実施形態のエンボスキャリアテープと異なる。
【0044】
なお、本実施形態のエンボスキャリアテープ2は、粘着部13が部品収納部11の底部11aに全面接着している点で、図16に示す従来のエンボスキャリアテープ3と同じである。
しかし、図16に示す従来のエンボスキャリアテープ3の場合は、上述したように、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分20bの面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sと等しくなるように、部品収納部11の底部11aに粘着部13が全面接着して設けられている。具体的には、部品収納部11の底部11aに全面接着された粘着部13上に、部品20が全面粘着固定されている。そのため、部品20を持ち上げても粘着部13が接着部14によって部品収納部11の底部11aに固定されているため伸びにくく、変形しにくい。
【0045】
対して、本実施形態のエンボスキャリアテープ2は、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分20bの面積の合計Tが、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sよりも小さくなるように、粘着部13が部品収納部11の底部11aに全面接着している。すなわち、部品20の粘着部13に接する側の面20aの全面が粘着部13に接しているのではなく、面20aの一部が粘着部13に接している。そのため、部品20を持ち上げたときに粘着部13も引っ張られ、粘着部13が伸びて変形する。その結果、部品20と粘着部13との間に隙間が発生し、この隙間が剥離の起点となって、部品20が粘着部13から剥がれる。
【0046】
本実施形態のエンボスキャリアテープ2の場合、粘着部13を構成する粘着材料としてはウレタンゲルやアクリルゲル等のゲル状粘着剤が特に好ましい。
また、粘着部13の厚さd13は、200〜500μmであることが好ましい。
【0047】
また、本実施形態のエンボスキャリアテープ2の場合、接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分20bの面積の合計Tは、部品20の粘着部13に接する側の面20aの表面積Sの10分の1以上であることが好ましく、2分の1以下であることが好ましい。TがSの10分の1以上であれば、部品20を部品収納部11に収納したときに十分な保持性が得られる。一方、TがSの2分の1以下であれば、部品20のピックアップ性を良好に維持できる。
【0048】
以上説明したように、本発明のエンボスキャリアテープ2は、部品収納部11の底部11aに粘着部13が接着して設けられているので、部品20を粘着部13の表面13bに粘着固定でき、破損しやすい部品を収納する場合でも保持性に優れる。
また、本発明のエンボスキャリアテープ2は、粘着部13を構成する粘着材料がゲル状なので、ピンなどの専用の治具を用いなくても部品20を容易にピックアップできる。特に、粘着部13の厚さd13が上記範囲内であれば、部品20をより容易にピックアップできる。
また、本発明のエンボスキャリアテープ2は部品20を容易にピックアップできるので、粘着部13の粘着力分布が不均一になるように粘着材料を設計したり、部品収納部11の形状を複雑に成形したりする必要がない。よって、生産性にも優れる。
【0049】
なお、本実施形態のエンボスキャリアテープは、図12に示す形態に限定されない。図12に示すエンボスキャリアテープ2は、2つの粘着部13が部品収納部11の底部11aに全面接着しているが、粘着部13の数については制限されず、例えば図13(a)に示すように1つでもよいし、3つ以上でもよい。
また、図12に示すエンボスキャリアテープ2は、2つの粘着部13が部品収納部11の底部11aの中央に位置しているが、粘着部13の位置についても特に制限されず、例えば図14(a)に示すように粘着部13が部品収納部11の底部11aの端部に位置していてもよい。
【0050】
<部品収納体>
次に、本発明の部品収納体について、図面を参照して説明する。図12は、第2実施形態のエンボスキャリアテープ2に部品20が収納された部品収納体200の断面図である。
この例の部品収納体200は、部品20が、エンボスキャリアテープ2の粘着部13の接着領域Iにおける部品20が粘着部13と接する部分20bの面積の合計Tが、部品の粘着部に接する側の面20aの表面積Sよりも小さくなるように、粘着部13の表面13bに粘着固定されている。
部品収納体200は、第1実施形態の部品収納体と同様に、通常は、部品が収納された部品収納部がカバーテープで封止され、さらにリールに巻き取られた状態で保管、搬送される。
【0051】
以上説明した本発明の部品収納体200は、本発明のエンボスキャリアテープ2の部品収納部11に部品20が収納されている。よって、部品20が搬送等の衝撃で破損しやすい部品であっても、保持性に優れる。
また、本発明の部品収納体200であれば、部品20を持ち上げたときに粘着部13も引っ張られることで、粘着部13が伸びて変形する。その結果、部品20と粘着部13との間に隙間が発生し、この隙間が剥離の起点となって、部品20が粘着部13から剥がれる。よって、ピンなどの専用の治具を用いなくても部品20を容易にピックアップできる。
【0052】
なお、本実施形態の部品収納体は、図12に示す形態に限定されない。図12に示す部品収納体200は、部品20が2つの粘着部13と接しているが、例えば図13(b)に示すように、部品20は1つの粘着部13と接していてもよいし、3つ以上の粘着部と接していてもよい。
また、図12に示す部品収納体200は、部品20が粘着部13の表面13bの全面に接しているが、例えば図14(b)に示すように、部品20が粘着部13の表面13bの一部に接していてもよい。
【実施例】
【0053】
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。
【0054】
[実施例1]
ポリ塩化ビニルからなる長尺な基材シート(幅24mm×厚さ0.3mm)をプレス成形機に移送し、縦15mm×横15mm×深さ5mmであり、底部が四角状の部品収納部を、長さ方向に沿って20mmピッチで成形した。また、直径1.5mmの位置決めのための送り孔を打ち抜き加工した。
ついで、部品収納部の底部の周縁に、アクリル系接着剤からなる両面テープを幅1mmで貼り付けて接着部を形成し、その上に、ポリスチレン系エラストマー(住友化学株式会社製、「アクリフト」)からなるフィルム(厚さ100μm)を、縦15mm×横15mmにカットしたものを、弛まないように接着して粘着部を形成し、図15に示すようなエンボスキャリアテープ1Aを得た。
得られたエンボスキャリアテープ1Aの粘着部13の表面の中央に、部品20として縦10mm×横10mm×厚さ100μmのチップを粘着固定し、部品収納部11に部品20を収納した。
【0055】
部品収納後のエンボスキャリアテープ1Aを10cmの長さに切り出し、部品収納部11を下向きにして10cmの高さからテーブル上に落下させたが、部品20は粘着部13から剥がれず、良好な保持性を示した。
次に、部品収納部11を上向きにしてエンボスキャリアテープ1Aを作業台に固定し、部品20を上方からバキュームピンセットで持ち上げたところ、粘着部13が部品20の周縁から徐々に剥がれ、最終的に全てが剥がれ、部品20をエンボスキャリアテープ1Aの部品収納部11から容易に取り出すことができ、良好なピックアップ性を示した。
【0056】
[比較例1]
部品収納部の底部の全面に、アクリル系接着剤からなる両面テープを貼り付けて接着部を形成し、その上に、ポリスチレン系エラストマー(住友化学株式会社製、「アクリフト」)からなるフィルム(厚さ100μm)を、縦15mm×横15mmにカットしたものを、弛まないように接着して粘着部を形成した以外は、実施例1と同様にして、図16に示すようなエンボスキャリアテープ3を得た。
得られたエンボスキャリアテープ3を用い、実施例1と同様にして、部品収納部11に部品20を収納した。
【0057】
部品収納後のエンボスキャリアテープ3を10cmの長さに切り出し、部品収納部11を下向きにして10cmの高さからテーブル上に落下させたが、部品20は粘着部13から剥がれず、良好な保持性を示した。
次に、部品収納部11を上向きにしてエンボスキャリアテープ3を作業台に固定し、部品20を上方からバキュームピンセットで持ち上げようとしたが、粘着部13が部品20から剥がれず、ピックアップできなかった。そこで、部品20を無理に持ち上げようとしたところ、部品20が割れた。
【符号の説明】
【0058】
1、1A、2、3:エンボスキャリアテープ、
4:キャリアテープ、
10:基材シート、
11:部品収納部、
11a:底部(部品収納部の底部)、
12:送り孔、
13:粘着部、
13a:裏面(粘着部の裏面)、
13b:表面(粘着部の表面)、
14:接着部、
20:部品、
20a:部品の粘着部に接する側の面、
20b:接着領域における部品が粘着部と接する部分、
30:カバーテープ、
40:リール、
100、200:部品収納体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17