(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して貸出装置2及び遊技用装置3並びに呼出ランプ4が設置されている。これら遊技機1及び貸出装置2並びに遊技用装置3は、呼出ランプ4に内蔵された中継端末5(
図2参照)に接続されており、中継端末5及びLAN6を介して管理装置7(遊技者情報記憶手段、顔画像情報記憶手段、第1特定手段、第2特定手段、特典付与手段、禁止手段に相当)と接続されている。管理装置7は、遊技機側(遊技機1、貸出装置2等)から送信される遊技信号を受信することにより遊技機1毎の遊技データを管理する共に、後述するように会員登録された会員毎の個人データも管理する。景品交換端末(POS)8及び計数機9はLAN6を介して管理装置7と接続されている。計数機9は、遊技者が獲得した遊技媒体を計数し、遊技者の操作に応じて遊技媒体数を記録した記録媒体を発行したり、会員カードにより特定される遊技者の貯玉口座に遊技媒体数を加算記憶したりする。景品交換端末8は、遊技者が所持する記録媒体、又は遊技者の貯玉口座から読み出した遊技媒体数に基づいて景品交換処理を実行する。
管理装置7は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7a、モニタ7b、図示しないプリンタ等が接続されている。尚、
図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置7の管理対象となっている。
【0012】
遊技機1はCR(カードリーダ)機であり、発射装置を構成する操作ハンドル10、上部受皿11、下部受皿12を有すると共に、盤面13に、普図入賞口14、第1始動口15、第2始動口16、液晶表示部17、大入賞口18を有する。遊技機1は以下に示す動作を行う。
(1)操作ハンドル10が操作されたことにより盤面13に発射された玉が第1始動口15又は第2始動口16に入賞(始動入賞)することに応じて大当たり抽選を行い、抽選結果に基づいて所謂特別図柄(特図)による図柄変動を液晶表示部17にて実行し、その結果に応じて大当たりを発生させる。尚、所謂保留玉の上限は各4個ずつであり、保留中に始動入賞した場合は上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。
(2)第1始動口15は入賞率が変動しない所謂ヘソタイプの入賞口である一方、第2始動口16は普図抽選によって入賞率が変動する所謂電チュータイプの入賞口である。
(3)大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/300であり、大当たりのうち大当たり後に確変状態(確変)となる大当たりの割合は66.6%(2/3)であり、大当たりが発生すると対応するラウンド数(R)に応じた分だけ大入賞口18を開放する。尚、1Rの上限入賞数(上限数)は8個、上限開放時間は30秒であり、上限数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
(4)大当たりに対応するラウンド数は5Rと16Rとがあり、その振分割合は5Rが25%であり、16Rが75%である。
(5)確変中は大当たり確率が1/30に向上すると共に、第2始動口16への入賞率が向上する時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当たりまで継続するため、大当たり後に通常状態(通常)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続し、通常大当たりが発生した場合は通常状態へと戻る。
【0013】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打ち込みや第1始動口15又は第2始動口16への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
・アウト信号:使用玉を回収するアウトBOX(図示せず)から出力される使用遊技価値(使用媒体数、アウト)を特定可能な信号である。回収玉(使用玉、打込玉)10玉に対して1パルスが出力されるので、アウト信号数×10をアウトとして特定する。尚、遊技機1から直接出力される信号であってもよい。アウト信号により特定されるアウトは、遊技に使用された遊技価値の量に相当する。
・セーフ信号:遊技機1から出力される払出遊技価値(払出媒体数、セーフ)を特定可能な信号である。払出玉10玉に対して1パルスが出力されるので、セーフ信号数×10をセーフとして特定する。尚、補給装置(図示せす)から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。セーフ信号により特定されるセーフは、入賞により付与された遊技価値の量に相当する。
・始動入賞信号:遊技機1から出力される第1始動口15又は第2始動口16への入賞(始動入賞)を特定可能な信号である。第1始動口15又は第2始動口16への入賞1回につき1パルスが出力されるので、始動入賞信号の受信に応じて始動入賞を特定する。
・図柄変動信号(スタート信号):遊技機1から出力される第1始動口15又は第2始動口16への始動入賞により変動(作動)を開始する図柄変動(役物作動)を特定可能な信号である。図柄変動の確定時(終了時)に出力されるので、図柄変動信号の受信に応じて図柄変動(スタート)を特定する。尚、図柄変動の開始時に出力される信号であってもよい。
・大当たり信号:遊技機1から出力される大当たり状態である期間を特定可能な信号である。大当たり状態中にレベル出力されるので、大当たり信号受信中を大当たり状態中として特定する。
・確率変動信号:遊技機1から出力される大当たりの当選確率が高い確変状態中である期間を特定可能な信号である。確変状態中にレベル出力されるので、確率変動信号受信中を確変状態中として特定する。
尚、
図1では遊技機1としてパチンコ機を示したが、多数のパチスロ機も設置されている。
【0014】
貸出装置2はCR機である遊技機1に対して設けられており、複数の貸出カードがストックされているカードストック部、このカードストック部にストックされている貸出カードの中から最後にストックされた貸出カードに残高情報を記憶したり、貸出カードから残高情報を読取ったりするカードリーダ、このカードリーダにより入金残高が記録された貸出カードを発行するカード発行部を備えている。遊技者が紙幣挿入口19に紙幣を挿入して遊技機1に設けられた貸出ボタン(図示せず)を操作すると、遊技機1から1単位分(例えば500円分)に相当する数の玉が上部受皿11に払出される。このとき、遊技機1から貸出装置2に1単位分に相当する玉を払い出したことを示す信号が出力されるので、遊技機1に設けられた残高表示部(図示せず)に表示している残高を示す数字を1減数すると共に売上信号を出力する。この売上信号は玉の払出し毎に1パルスが出力されるので、1回の貸出玉数に貸出単価(例えば4円)を乗じた値を売上額として特定する。遊技機1に設けられた返却ボタン20が操作された場合は、入金残高を記録した貸出カードをカード挿入口21から発行する。カード挿入口21に入金残高のある貸出カードが挿入された場合は、入金残高の範囲内で玉の貸出が可能となる。
【0015】
遊技用装置3は、遊技機1の遊技状態を示す状態表示ランプ22、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の遊技データや後述する顔画像等を表示するタッチパネル式の液晶表示部23(表示手段に相当)、対応する遊技機1にて遊技を行う遊技者の顔を撮像する顔認証用のカメラ24(顔画像取得手段に相当)、禁止ボタン25(禁止操作手段に相当)、会員カードを挿入するカード挿入口27、カード排出ボタン26等を備えている。
【0016】
図2は、遊技用装置3の電気的な構成を示す機能ブロック図である。遊技用装置3は、CPU28a、ROM28b、RAM28c、I/O28dを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部28、当該制御部28と接続された各周辺装置を備えて構成されている。周辺装置としては、中継端末5との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部29、上記した状態表示ランプ22、液晶表示部23、当該液晶表示部23上に設けられたタッチパネル23a、カード挿入口27に挿入された会員カード30(記録媒体に相当)に記憶されている各種情報を読取るカードリーダ31、カメラ24、禁止ボタン25、カード排出ボタン26等である。
【0017】
遊技用装置3は、以下に示す機能を備えている。
(1)液晶表示部23に対する操作入力に応じて対応する遊技機1或いは指定された他の遊技機1の遊技データを表示したり、遊技場からのメッセージを表示したり、遊技者が会員であることが特定された場合は遊技機1の遊技データを表示する。
(2)遊技者が会員カード30をカード挿入口27に挿入すると、その会員カード30に記録されている会員ID等の情報をカードリーダ31により読出して管理装置7に送信する。
(3)対応する遊技機1の遊技データを中継端末5から受信して累積記憶し、その遊技データを液晶表示部23に表示する。
(4)カードリーダ31が読取った会員カード30が真の場合は、管理装置7から貯玉データを受信し、遊技者による操作に応じて貯玉(遊技機がパチスロ機の場合は貯メダル)の範囲内で遊技機1から(パチスロ機の場合は貸出機から)遊技媒体を払出す。
(5)カメラ24は例えば周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を有しており、遊技用装置3に対応した遊技機1に着席した遊技者の顔を所定周期毎に(例えば4秒毎に)静止画として撮像する。即ち、対応する遊技機1にて遊技を行う遊技者の顔をカメラ24により撮像して顔画像情報を取得し、その取得した顔画像情報を管理装置7に出力する。
(6)会員カード30が挿入されない状態では、管理装置7において顔画像情報による認証が終了したことを条件として特定した会員の遊技データの表示を許可する。
(7)会員カード30が挿入されている状態で禁止ボタン25が操作されたときは、カメラ24による顔の撮像を禁止する。顔の撮像を一度禁止すると、当日中は当該会員カード30が挿入されている状態に限り顔画像による特定が実行されないが、次の営業開始となった時点で禁止状態が解除される。尚、禁止状態の解除操作が行われるまで禁止状態を継続したり、翌営業日以降も禁止状態を継続するようにしてもよい。
【0018】
管理装置7は、記憶しているコンピュータプログラムにしたがって作動し、遊技機の稼動状況を示す遊技データを表示する遊技情報表示サービス、並びに遊技者が遊技により獲得した遊技媒体を一旦貯蓄し、後日遊技に再利用できるようにする貯玉サービスを実行可能となっている。これらのサービスを実行するために、遊技機1や貸出装置2等から入出力部に入力される遊技信号に基づいて、遊技機1の稼動状態を特定して遊技機1毎に遊技データを管理すると共に、会員カード30による認証(以下「カード認証」)及び顔画像情報による認証(以下「顔認証」)を実行するための会員属性データ(遊技者特定情報に相当)及び会員毎の遊技データである会員遊技データを管理するようになっている。
【0019】
遊技機1毎に管理する遊技データは次の通りである。
・アウト
・セーフ
・差玉=セーフ−アウト
・出玉率=セーフ÷アウト
・大当たり確率=大当たり回数÷スタート回数
【0020】
図3は会員属性データを示している。会員属性データには、次の各項目が設定されている。
・会員ID:会員カード30を登録した際に発行された登録番号。
・パスワード:遊技者が会員カード30を使用して会員として特典を遊技場から付与される場合に入力が必要となるもので、会員登録時に任意に設定。
・顔画像情報:遊技者が会員カード30を使用した際にカメラ24が撮像した遊技者の顔の特徴を示すデータ。
・認証精度:顔認証の精度の判定結果。この認証精度の判定は、会員カード30が遊技用装置3に挿入されている状態で顔画像情報の認証を実行し、当該会員カード30を所持する遊技者であると特定できなかった割合に基づいて精度の高低を判定する。つまり、特定できなかった割合が10%未満である遊技者については認証精度が「高」と判定し、10%以上である遊技者については認証精度が「低」と判定する。このような認証精度は、認証回数が少ないと信頼性が低いことから、認証精度の信頼性を担保するために、認証回数が所定回数(例えば10回)未満の場合は上記割合が10%未満であっても認証精度は「低」とする。尚、会員属性データに会員IDが登録された時点では認証精度には「低」が記憶されている。
図4は会員遊技データを示している。会員遊技データは会員の遊技日毎の遊技データであり、会員ID、日付、台番、アウト、セーフ、スタート回数、大当たり回数の各項目が設定されている。
【0021】
さて、本実施形態では、会員を認証する会員認証方法として、カード認証と顔認証の2つの方法を採用しており、管理装置7は、それらの認証の何れを用いてデータ表示或いは貯玉を実行するかを設定するための会員認証設定を記憶している。
図5は会員認証設定を示しており、処理、会員カード、顔画像の各項目が設定されている。処理としては、データ表示及び貯玉が設定され、それらに対して、カード認証及び顔認証を実行するか(ON)実行しないか(OFF)を設定可能となっているが、貯玉に関しては、カード認証はON、顔画像はOFFに固定されている。ここで、カード認証の信頼性は極めて高いものの会員カード30をいちいち使用する必要があるのに対して、顔画認証の信頼性は低いものの会員カード30を使用する必要がなく利便性が高い。一般的にデータ表示の対象となる遊技者を誤っても問題となることはないから、データ表示に関しては利便性を優先して会員カードをOFF、顔画像をONとする。しかしながら、貯玉の対象となる遊技者を誤ることは問題であることから、会員カードをON、顔画像をOFFに固定されている。つまり、計数機9で貯玉する際に顔認証の認証精度が「高」の場合は顔認証により会員を特定することで、会員カード30を用いることなく貯玉を行うことも考えられるが、顔認証の認証精度が「高」であってもその信頼性は100%でなく、貯玉という極めて信頼性が要求される処理については会員カード30の使用を必須とした。同様の理由で、遊技用装置3に対する操作により貯玉を払出す場合も会員カード30の使用を必須とした。尚、データ表示に対応した会員カードをONすることで会員認証によりデータ表示を行うようにしてもよい。会員カード及び顔画像の両方がONの場合は、カード認証を優先して会員を特定し、会員カード30から会員IDの読取りを失敗した場合は、顔認証により会員を特定するようにしてもよい。顔認証の精度が極めて高い場合は、貯玉に関してもON/OFFを選択可能としてもよい。この場合は、計数機9に顔認証用のカメラを設ける必要がある。
【0022】
次に、管理装置7が顔認証のみ(
図5の設定で会員カードがOFF、顔画像がONの場合)により会員認証を実行する方法について説明する。
顔認証では、入力した顔画像情報に対して例えば特徴点の抽出(例えば輪郭、目や鼻の形、皺の位置の抽出)等の画像処理を行い、既に会員属性データとして記憶している各顔画像情報とを比較する。つまり、両方の顔画像情報が同一人物のものであるか否かを特徴点の一致率に基づいて判定する。撮像した顔画像情報と会員属性データに記憶されている各顔画像情報との特徴点の一致率が最も高く、かつその一致率が所定値(例えば80%)以上の顔画像情報の遊技者が遊技開始したものと推測するが、後述するように顔認証による認証精度が「低」の場合は、遊技者に対して会員カード30を使用することを要求し、使用された会員カード30に基づいて会員を特定する。顔認証で特定した会員と、会員カード30で特定した会員とが異なる場合は顔認証による会員認証を失敗と判定する。失敗した回数に対する認証回数である失敗割合が10%以上の場合は、顔認証による認証精度を「低」とし、10%未満となったときは認証精度を「高」とし、会員カード30を使用することなく顔認証のみでの会員を特定する。
【0023】
次に上記構成の作用について説明する。尚、
図5の会員認証設定は、データ表示に対して会員カードがOFF、顔画像がONに設定されているものとする。又、
図3の会員属性データには遊技を開始する遊技者の会員IDとパスワードが既に登録されている一方、遊技者Aの顔画像情報は登録されていないものとする。
遊技者Aが会員カード30を使用することなく遊技を開始すると、管理装置7は、そのことを検知して遊技用装置3のカメラ24が撮像した顔画像情報を会員属性データに記憶されている各顔画像情報と比較する。このとき、会員属性データには遊技者Aの顔画像情報は記憶されておらず遊技者Aを特定できないことから、遊技用装置3に会員カード30を挿入することを促すメッセージを表示する。遊技者Aが会員の場合は会員カード30を挿入することから、遊技用装置3は、会員カード30から会員IDを読取って管理装置7に送信する。これにより、管理装置7は会員IDを特定することができるので、その特定した会員IDの顔画像情報に遊技者Aを撮像した顔画像情報を記憶する。このとき顔認証精度は「低」のままである。このように会員カード30が挿入されるにしても顔画像情報が登録されていない場合、或いは会員カード30が挿入されなかった場合は、遊技用装置3に対して認証結果をフィードバックすることはない。
【0024】
遊技者Aが台移動、或いは次の来場時に遊技を開始した場合は、管理装置7は、遊技用装置3から受信した顔画像情報と会員属性データに記憶されている各顔画像情報とを比較することにより顔認証を実行し、最も一致率が高いと共に一致率が80%以上の会員を特定する。この場合、遊技者Aの一致率が最も高く一致率が80%以上であるにしても、認証精度が「低」であることから、遊技者が遊技者Aであることを特定するために、会員確認画面を表示する。
【0025】
図6は会員確認画面を示している。会員確認画面には、「Aさん、こんにちは。恐れ入りますが、Aさんじゃないときは、会員カード30を挿入するか、NGボタンをタッチしてください。」というメッセージを表示すると共に、「OK」ボタン32及び「NG」ボタン33を表示する。「OK」ボタン32がタッチ操作された場合は、顔認証は成功したと判断し、パスワードの入力画面を表示し、パスワードが入力されたときは、そのパスワードを管理装置7に送信する。管理装置7においてパスワードが会員属性データに予め登録されているパスワードと一致していることが確認された場合は、遊技用装置3に蓄積されている対応する遊技機1の遊技データを表示したり、操作に応じて管理装置7から入力した他の遊技機1の遊技データを表示したりすることが可能となる。
【0026】
管理装置7は、遊技用装置3に会員カード30が挿入された場合は、顔認証結果が会員カード30に記憶された会員IDによる認証結果と一致するか否かを判定し、一致した場合は、顔認証は成功したものと判断する。この場合、認証回数は1増加するものの失敗回数はそのままであることから、失敗割合が低下する。一致しなかった場合は、顔認証に失敗したものとする。この場合、認証回数及び失敗回数も1増加することから、失敗割合が増加する。
【0027】
一方、「NG」ボタン33がタッチ操作された場合は、認証結果を取り消す。
以上のようにして、顔認証により特定した遊技者Aに会員カード30を使用することを要求し、その認証回数が10回以上で顔認証精度が「高」となった場合は、会員カード30を挿入するメッセージが表示されなくなるから、遊技者Aは、会員カード30を使用することなく遊技データを表示することができるようになる。尚、このように顔認証の認証精度が「高」かつ顔認証回数が10回以上となった場合でも、会員カード30が使用された場合はカード認証により会員を特定すると共に、カード認証と顔認証とを比較することにより顔認証が失敗か否かを判定し、その判定結果に基づいて認証精度を更新する。
【0028】
ところで、遊技者の中には、自分の顔をカメラ24により撮像されることに対して抵抗感を抱いている者が少なからず存在しており、そのような遊技者にとっては顔画像を撮像することが来店意欲を阻害する要因になってしまう恐れがある。このように感じる遊技者は、遊技用装置3への会員カード30の挿入状態で禁止ボタン25を操作することによりカメラ24による撮像を禁止することができる。
【0029】
遊技用装置3は、会員カード30の挿入状態で禁止ボタン25が操作された場合は、カメラ24による撮像を禁止する。このような禁止は、管理装置7が認証結果を遊技用装置3にフィードバックしないことで実施される。つまり、管理装置7は、上述したように顔認証を行った場合は、その認証結果を遊技用装置3にフィードバックするが、遊技用装置3の禁止ボタン25が操作されたことが通知された場合は、当該遊技用装置3に対しては認証結果をフィードバックすることを禁止する。このようなカメラ24による撮像を禁止する方法としては、カメラ24の電源を遮断したり、カメラ24の前面を遮蔽したりすることでも実施可能である。このような禁止状態は顔画像の撮像を禁止した会員に限り当日中にわたって行われるが、一度禁止状態を設定した会員に対しては禁止状態の解除操作が行われるまで翌営業日以降も継続して禁止状態としてもよい。この場合、カメラ24による撮像が禁止されていることを液晶表示部23に表示する。これにより、遊技者はカメラ24による撮像が禁止されていることを認識し、安心して遊技に集中することができる。
【0030】
遊技を終了した遊技者が獲得した玉を貯玉する場合は、計数機9に会員カード30を挿入した状態で獲得した玉を投入し、計数終了後に貯玉を選択する。計数機9は、貯玉が選択されたときは、会員カード30から読取った会員IDを含む計数情報を管理装置7へ送信する。管理装置7は、
図5の会員認証設定により会員カードの使用が必須であることから、計数機9から受信した会員IDに基づいて対応する会員属性データの貯玉に計数値を加算する。
【0031】
一方、遊技者が貯玉を払戻す場合は、遊技用装置3に会員カード30を挿入することにより管理装置7から受信した個人データとしての貯玉数を表示した状態で、その貯玉数の範囲内で払戻し操作を行うことで遊技機1から遊技媒体を払出すことができる。
以上のようにして、遊技者は、会員カード30を使用することで獲得した遊技媒体を貯玉することができると共に貯玉の払戻しを受けることができる。
【0032】
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
遊技者が所持する会員カード30に基づいて遊技者を特定するカード認証と、遊技者の顔画像情報に基づいて遊技者を特定する顔認証との両方を実行可能な構成において、顔認証を禁止ボタン25に対する操作により顔認証を任意に有効・無効できるようにしたので、自分の顔画像情報を勝手に取得されることに対して抵抗感を抱く遊技者は、顔認証を任意に禁止することにより安心して遊技を行うことができる。一方、そのような抵抗感の無い遊技者は、顔認証を積極的に利用することによって、いちいち会員カード30を使用する煩わしさから解放されて快適に遊技を行うことができる。
【0033】
しかも、遊技用装置3への会員カード30の挿入状態で禁止ボタン25が操作されたことを条件として顔画像の撮像を禁止するようにしたので、顔画像情報が取得できなくても遊技場側は確実に遊技者を特定することができる。
会員カード30による遊技者の特定は信頼性が高いものの利便性が低いのに対して、顔認証による遊技者の特定は信頼性が低いものの利便性が高いことから、遊技者に提供するサービスに応じて認証方法を使い分けることで、サービスの向上を図ることができる。
【0034】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張できる。
図5の会員認証設定のデータ表示に関して、会員カードをOFF、顔画像をONに固定するようにしてもよい。
遊技者に付与する特典の種類は上記実施形態のように遊技機1の遊技データの表示に限定されず、どのような種類の特典であってもよい。例えば、遊技者を特定したときに所謂来店ポイントを付与し、その来店ポイントの累積値に応じて何らかのプレゼントを贈呈するような特典であってもよい。又、遊技者を特定したときに貯玉の利用を許可するという特典を付与してもよい。
遊技者が携帯する記録媒体は会員カード30に限定されず、どのような形態の記録媒体であってもよい。例えば、遊技者が所持する携帯電話を記録媒体として利用することもできる。
【0035】
遊技用装置3に遊技媒体の計数装置を付設してもよい。
貸出装置2と遊技用装置3とを一体的に設けるようにしてもよい。この場合、会員カード30に入金残高を記録可能とし、会員カード30を所持している遊技者は貸出カードを使用する必要が無いようにするのが望ましい。
対象となる遊技機は、点数による遊技を可能とする所謂封入式やクレジット式の遊技機であってもよい。この点を考慮し、遊技媒体と点数とを包含して遊技価値と表現している。又、本実施形態では遊技機がパチンコ機である場合を説明したが、遊技機がスロットマシンであってもよい。
遊技機1のスペックや設定した値等、例示した全ての数値(特別遊技価値を含む)、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよい。勿論、その他の遊技データも、直接的、間接的を問わず適宜最適な特定方法にて特定すればよい。
管理装置7が行う情報処理の一部を中継端末5や貸出装置2等の他の装置にて行ってもよい。例えば管理装置7が顔画像情報を比較する構成を例示したが、遊技用装置3が顔画像情報を比較してもよい。