【実施例】
【0086】
<3.実施例>
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、厚み、最低溶融粘度到達温度、搭載温度における溶融粘度等が異なるNCF(Non Conductive Film)−A〜NCF―Eを作製し、これを用いて第1の接着剤層と第2の接着剤層とが積層された2層構造の回路接続材料を作製した。そして、回路接続材料を用いてハンダ付き電極を有するICチップと、これに対向する電極を有するIC基板とを接続させ、実装体を作製した。各実装体について、温度サイクル(TCT)試験を行い、濡れ性の評価、及び導通抵抗の評価、及びボイドの評価を行った。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0087】
最低溶融粘度到達温度及び搭載温度における溶融粘度の測定、温度サイクル試験、濡れ性の評価、導通抵抗の評価、及びボイドの評価は、次のように行った。
【0088】
[最低溶融粘度到達温度、及び搭載温度における溶融粘度の測定]
各NCFについて、レオメータ(TA社製ARES)を用いて、5℃/min、1Hzの条件でサンプルの最低溶融粘度到達温度、及び搭載温度(100℃)における溶融粘度を測定した。
【0089】
[温度サイクル(TCT)試験]
各実装体について、−55℃(30min)⇔125℃(30min)の温度サイクルを2000サイクル行った。
【0090】
[濡れ性の評価]
各実装体を切断し、断面研磨を行い、
図10及び
図11に示す断面図のように、ハンダ付き電極とこれに対向する電極との間のハンダの濡れ広がりの状態をSEM(Scanning Electron Microscope)観察した。
図10に示すように対向する電極へのハンダ濡れ広がり距離が25%以上のものを◎、10%以上25%未満のものを○、及び
図11に示すように10%未満のものを×と評価した。
【0091】
[導通抵抗の評価]
各実装体について、温度サイクル(TCT)試験後、デジタルマルチメータを用いて280ピンのそれぞれの導通抵抗値の測定を行った。1箇所もOPENが無いものを◎、1箇所以上あるものを×と評価した。
【0092】
[ボイドの評価]
各実装体について、SAT(Scanning Acoustic Tomograph, 超音波映像装置)を用いて観察し、ボイドの発生が無いものを◎、ICチップ面積の10%以下であるものを○、ICチップ面積の10%超のものを×とした。
【0093】
<NCFの作製>
(NCF−A)
フェノキシ樹脂(品名:PKHH、ユニオンカーバイド社製)を13.7質量部、エポキシ樹脂(品名:HP7200H、大日本インキ化学社製)を13.7質量部、酸無水物(品名:MH−700、新日本理化社製)を8.1質量部、イミダゾール(品名:2MZ−A、四国化成工業社製)を0.07質量部、アクリル樹脂(品名:DCP、新中村化学社製)を13.7質量部、有機過酸化物(品名:パーブチルZ、日本油脂社製)を0.7質量部、フィラー(品名:SO−E5、アドマテックス社製)を44.6質量部、及びフィラー(品名:アエロジルRY200、日本アエロジル社製)を5.5質量部配合し、NCF−Aの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPET(Polyethylene terephthalate)にバーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブンで3分間乾燥させ、所定厚みのNCF−Aを作製した(カバー剥離PET(25μm)/NCF/ベース剥離PET(50μm))。表1に示すように、NCF−Aの最低溶融粘度到達温度は118℃であった。また、搭載温度における溶融粘度は1500Pa・sでった。
【0094】
(NCF−B)
フェノキシ樹脂(品名:PKHH、ユニオンカーバイド社製)を13.7質量部、エポキシ樹脂(品名:HP7200H、大日本インキ化学社製)を22.7質量部、酸無水物(品名:MH−700、新日本理化社製)を13.4質量部、イミダゾール(品名:2MZ−A、四国化成工業社製)を0.11質量部、フィラー(品名:SO−E2、アドマテックス社製)を44.6質量部、及びフィラー(品名:アエロジルRY200、日本アエロジル社製)を5.5質量部配合し、NCF−Bの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPET(Polyethylene terephthalate)にバーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブンで3分間乾燥させ、所定厚みのNCF−Bを作製した(カバー剥離PET(25μm)/NCF/ベース剥離PET(50μm))。表1に示すように、NCF−Bの最低溶融粘度到達温度は135℃であった。また、搭載温度における溶融粘度は1450Pa・sでった。
【0095】
(NCF−C)
フェノキシ樹脂(品名:PKHH、ユニオンカーバイド社製)を13.7質量部、エポキシ樹脂(品名:HP7200H、大日本インキ化学社製)を20.6質量部、酸無水物(品名:MH−700、新日本理化社製)を12.1質量部、イミダゾール(品名:2MZ−A、四国化成工業社製)を0.10質量部、アクリル樹脂(品名:DCP、新中村化学社製)を3.3質量部、有機過酸化物(品名:パーブチルZ、日本油脂社製)を0.2質量部、フィラー(品名:SO−E2、アドマテックス社製)を44.6質量部、及びフィラー(品名:アエロジルRY200、日本アエロジル社製)を5.5質量部配合し、NCF−Cの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPET(Polyethylene terephthalate)にバーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブンで3分間乾燥させ、所定厚みのNCF−Cを作製した(カバー剥離PET(25μm)/NCF/ベース剥離PET(50μm))。表1に示すように、NCF−Cの最低溶融粘度到達温度は130℃であった。また、搭載温度における溶融粘度は1460Pa・sでった。
【0096】
(NCF−D)
フェノキシ樹脂(品名:PKHH、ユニオンカーバイド社製)を13.7質量部、エポキシ樹脂(品名:HP7200H、大日本インキ化学社製)を15.1質量部、酸無水物(品名:MH−700、新日本理化社製)を8.9質量部、イミダゾール(品名:2MZ−A、四国化成工業社製)を0.08質量部、アクリル樹脂(品名:DCP、新中村化学社製)を11.6質量部、有機過酸化物(品名:パーブチルZ、日本油脂社製)を0.6質量部、フィラー(品名:SO−E2、アドマテックス社製)を44.6質量部、及びフィラー(品名:アエロジルRY200、日本アエロジル社製)を5.5質量部配合し、NCF−Dの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPET(Polyethylene terephthalate)にバーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブンで3分間乾燥させ、所定厚みのNCF−Dを作製した(カバー剥離PET(25μm)/NCF/ベース剥離PET(50μm))。表1に示すように、NCF−Dの最低溶融粘度到達温度は120℃であった。また、搭載温度における溶融粘度は1480Pa・sでった。
【0097】
(NCF−E)
フェノキシ樹脂(品名:PKHH、ユニオンカーバイド社製)を13.7質量部、エポキシ樹脂(品名:HP7200H、大日本インキ化学社製)を22.7質量部、酸無水物(品名:MH−700、新日本理化社製)を13.4質量部、イミダゾール(品名:2MZ−A、四国化成工業社製)を0.11質量部、フィラー(品名:SO−E2、アドマテックス社製)を41.8質量部、及びフィラー(品名:アエロジルRY200、日本アエロジル社製)を8.2質量部配合し、NCF−Eの樹脂組成物を調製した。これを、剥離処理されたPET(Polyethylene terephthalate)にバーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブンで3分間乾燥させ、所定厚みのNCF−Eを作製した(カバー剥離PET(25μm)/NCF/ベース剥離PET(50μm))。表1に示すように、NCF−Eの最低溶融粘度到達温度は135℃であった。また、搭載温度における溶融粘度は3200Pa・sでった。
【0098】
【表1】
【0099】
[実施例1]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Bを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=25μm)/NCF−B(Ha2=25μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0100】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルムの第1の接着剤層側をウエハ上にプレス機にて、50℃−0.5MPaの条件で貼り合わせ、ダンシングしてハンダ付き電極を有するICチップを得た。
【0101】
ICチップは、その大きさが7mm□、厚み200μmであり、Cuからなる電極の先端にハンダ(Sn−3.5Ag、融点221℃)が形成されたペリフェラル配置のバンプ(φ30μm、85μmピッチ、280ピン)を有するものである。
【0102】
また、これに対向するIC基板は、ICチップと同様、その大きさは7mm□、厚み200μmであり、Cuからなる電極が形成されたペリフェラル配置のバンプ(φ30μm、85μmピッチ、280ピン)を有するものである。
【0103】
図1に示す断面図において、ICチップに相当する半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、IC基板に相当する回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は25μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は25μmであった。
【0104】
すなわち、実施例1における厚み基準値は、0.5×He1=10、He1+0.75×Hs=32、0.25×Hs+He2=24、0.5×He1+Hs+He2=46であった。これより、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は、10μm以上32μm以下の範囲であった。
【0105】
次に、
図2に示すように、半導体チップ10のハンダ13と回路基板30の電極32とが接する状態に、フリップチップボンダーを用いて、100℃−2秒−10Nの条件でIC基板上にICチップを搭載した。そして、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1を測定した。
【0106】
その後、フリップチップボンダーを用いて、150℃−5秒−10Nの条件で加熱加圧後、230℃−20秒−30Nの条件でICチップとIC基板とを熱圧着した。さらに、150℃−2時間の条件でキュアし、実装体を得た。この実装体について、前述のように濡れ性の評価、導通抵抗の評価、及びボイドの評価を行った。なお、フリップチップボンダー使用時における温度は、サンプルの実温を測定したものである。
【0107】
(評価結果)
表2に、実施例1の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は25μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は◎、導通抵抗の評価は◎、及びボイドの評価は○であった。
【0108】
[実施例2]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Cを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=25μm)/NCF−C(Ha2=25μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0109】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は25μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は25μmであった。
【0110】
(評価結果)
表2に、実施例2の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は12であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は25μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は◎、導通抵抗の評価は◎、及びボイドの評価は◎であった。
【0111】
[実施例3]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Bを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=15μm)/NCF−B(Ha2=35μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0112】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は15μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は35μmであった。
【0113】
(評価結果)
表2に、実施例3の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は15μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は◎、導通抵抗の評価は◎、及びボイドの評価は○であった。
【0114】
[実施例4]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Bを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=30μm)/NCF−B(Ha2=20μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0115】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は30μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は20μmであった。
【0116】
(評価結果)
表2に、実施例4の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は30μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は◎、導通抵抗の評価は◎、及びボイドの評価は○であった。
【0117】
[実施例5]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Eを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=40μm)/NCF−E(Ha2=30μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0118】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は40μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は30μmであった。
【0119】
(評価結果)
表2に、実施例5の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は0.47であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は15μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は◎、導通抵抗の評価は◎、及びボイドの評価は○であった。
【0120】
[実施例6]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Dを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=25μm)/NCF−D(Ha2=25μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0121】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は25μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は25μmであった。
【0122】
(評価結果)
表2に、実施例6の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は4であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.01であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は25μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は○、導通抵抗の評価は◎、及びボイドの評価は◎であった。
【0123】
[実施例7]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Bを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=10μm)/NCF−B(Ha2=40μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0124】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は10μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は40μmであった。
【0125】
(評価結果)
表2に、実施例7の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は10μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は○、導通抵抗の評価は◎、及びボイドの評価は○であった。
【0126】
【表2】
【0127】
[比較例1]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Bを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Aを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−B(Ha1=25μm)/NCF−A(Ha2=25μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0128】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は25μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は25μmであった。
【0129】
(評価結果)
表3に、比較例1の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は0.045であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は0.97であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は25μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は×、導通抵抗の評価は×、及びボイドの評価は○であった。
【0130】
[比較例2]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Bを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=5μm)/NCF−B(Ha2=45μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0131】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は5μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は45μmであった。
【0132】
(評価結果)
表3に、比較例2の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は5μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は×、導通抵抗の評価は×、及びボイドの評価は○であった。
【0133】
[比較例3]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Bを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=40μm)/NCF−B(Ha2=10μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0134】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は40μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は10μmであった。
【0135】
(評価結果)
表3に、比較例3の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は40μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は×、導通抵抗の評価は×、及びボイドの評価は○であった。
【0136】
[比較例4]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Eを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=20μm)/NCF−E(Ha2=50μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0137】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は20μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は50μmであった。
【0138】
(評価結果)
表3に、比較例4の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は22であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は0.47であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は2μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は×、導通抵抗の評価は×、及びボイドの評価は○であった。
【0139】
[比較例5]
(回路接続材料の作製)
第1の接着剤層としてNCF−Aを使用し、第2の接着剤層としてNCF−Bを使用し、ロールラミネータを用いてラミネートし、NCF−A(Ha1=25μm)/NCF−B(Ha2=25μm)の2層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0140】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム、及び、150℃−5秒−10Nの条件で加熱加圧後、200℃−20秒−30Nの条件で熱圧着した以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。また、第1の接着剤層21の厚みHa1は25μmであり、第2の接着剤層22の厚みHa2は25μmであった。
【0141】
(評価結果)
表3に、比較例5の評価結果を示す。第1の接着剤層の溶融粘度と第2の接着剤層の溶融粘度との比の最大値は70であった。また、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比は1.03であった。また、搭載時における第1の接着剤層の厚みHb1は25μmであった。また、実装体のハンダ濡れ性の評価は×、導通抵抗の評価は×、及びボイドの評価は○であった。
【0142】
[従来例]
(回路接続材料の作製)
NCF−A(厚み50μm)の1層構成のアンダーフィルフィルムを作製した。
【0143】
(実装体の作製)
アンダーフィルフィルム以外は、実施例1と同様に実装体を作製した。すなわち、
図1に示す断面図において、半導体チップ10の電極12の厚みHe1は20μmであり、ハンダ13の厚みHsは16μmであった。また、回路基板30の電極32の厚みHe2は20μmであった。
【0144】
(評価結果)
表3に、従来例の評価結果を示す。実装体のハンダ濡れ性の評価は×、導通抵抗の評価は×、及びボイドの評価は◎であった。
【0145】
【表3】
【0146】
比較例1は、第2の接着剤層の最低溶融粘度到達温度T2が第1の接着剤層の最低溶融粘度到達温度T1よりも低く、T1<T2を満たさないため、対向電極へハンダが濡れ広がらず、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子が発生した。
【0147】
比較例2は、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比が0.8以上の場合であって、搭載前における第1の接着剤層の厚みHa1が厚み基準値よりも小さいため、搭載後の第1の接着剤層の厚みHb1が式(1)を満たさなくなる。このため、比較例2は、対向電極へハンダが濡れ広がらず、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子が発生した。
【0148】
比較例3は、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比が0.8以上の場合であって、搭載前における第1の接着剤層の厚みHa1が厚み基準値よりも大きいため、搭載後の第1の接着剤層の厚みHb1が式(1)を満たさなくなる。このため、比較例3は、対向電極へハンダが濡れ広がらず、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子が発生した。
【0149】
比較例4は、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比が0.6以下の場合であって、搭載前における第2の接着剤層の厚みHa2が厚み基準値よりも大きいため、搭載後の第1の接着剤層の厚みHb1が式(1)を満たさなくなる。このため、比較例4は、対向電極へハンダが濡れ広がらず、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子が発生した。
【0150】
比較例5は、圧着時の加熱温度がハンダ融点よりも低いため、対向電極へハンダが濡れ広がらず、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子が発生した。
【0151】
従来例は、対向電極へハンダが濡れ広がらないため、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子が発生した。
【0152】
一方、実施例1〜4、6、7は、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比が0.8以上の場合であって、搭載前における第1の接着剤層の厚みHa1が厚み基準値の範囲であるため、搭載後の第1の接着剤層の厚みHb1が式(1)を満たすものとなる。このため、対向電極へハンダが十分に濡れ広がり、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子は発生しなかった。
【0153】
また、実施例5は、搭載温度(100℃)における第1の接着剤層の溶融粘度η1と第2の接着剤層の溶融粘度η2との比が0.6以下の場合であって、搭載前における第2の接着剤層の厚みHa2が厚み基準値の範囲であるため、搭載後の第1の接着剤層の厚みHb1が式(1)を満たすものとなる。このため、対向電極へハンダが十分に濡れ広がり、温度サイクル(TCT)試験後の導通抵抗がOPENとなる端子は発生しなかった。
【0154】
また、実施例2、6は、第1の接着剤層及び第2の接着剤層の両方が、エポキシ系とラジカル系の2種類の硬化反応を有するため、搭載温度と圧着時の最高到達温度との差が70℃以上あるような急加熱を行っても、ボイドの発生を防ぐことができた。