(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965193
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】無機質板
(51)【国際特許分類】
C04B 28/08 20060101AFI20160721BHJP
C04B 7/153 20060101ALI20160721BHJP
C04B 22/06 20060101ALI20160721BHJP
C04B 16/02 20060101ALI20160721BHJP
C04B 18/24 20060101ALI20160721BHJP
C04B 18/10 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
C04B28/08
C04B7/153
C04B22/06 Z
C04B16/02 Z
C04B18/24 Z
C04B18/10 A
C04B18/10 Z
【請求項の数】6
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-87785(P2012-87785)
(22)【出願日】2012年4月6日
(65)【公開番号】特開2013-216534(P2013-216534A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2015年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110860
【氏名又は名称】ニチハ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】寺井 健太
(72)【発明者】
【氏名】藤原 浩已
【審査官】
小川 武
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−107137(JP,A)
【文献】
特開2001−048634(JP,A)
【文献】
米国特許第05980627(US,A)
【文献】
中国特許出願公開第101429000(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 7/00−28/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
全固形分に対して、高炉スラグを30〜53質量%、平均粒径が200〜2000μmの石膏を2〜5質量%、アルカリ材を5〜11質量%、補強繊維を5〜15質量%、無機混和材を31〜50質量%含有し、かつ、前記高炉スラグ:前記石膏:前記アルカリ材の質量比が、1:0.05〜0.15:0.15〜0.35であるスラリーを脱水し、形成されたマットの硬化体であり、
前記アルカリ材は、セメント、消石灰、生石灰、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、水ガラスのうちの1種以上であり、
前記無機混和材は、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰、パーライト、シリカフューム、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ワラストナイト、バーミキュライト、セピオライト、ゾノトライトのうちの1種以上である
ことを特徴とする無機質板。
【請求項2】
前記高炉スラグは、比表面積が3000〜5000cm2/gである
ことを特徴とする請求項1に記載の無機質板。
【請求項3】
曲げ強度が10N/mm2以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の無機質板。
【請求項4】
前記高炉スラグは、高炉水砕スラグであり、
前記石膏は、石膏ボード廃材を粉砕して得られた再利用石膏であり、
前記無機混和材として、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰のいずれかを含み、
前記補強繊維として故紙を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の無機質板。
【請求項5】
前記高炉水砕スラグ、前記再利用石膏、前記石炭灰、前記製紙スラッジ焼却灰、前記故紙の合計が50〜95質量%である
ことを特徴とする請求項4に記載の無機質板。
【請求項6】
前記高炉スラグと、前記石膏と、前記アルカリ材と、前記補強繊維と、前記無機混和材とからなる硬化層が積層している
ことを特徴とする請求項1に記載の無機質板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築板に好適な無機質板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1に記載されているように、セメント、繊維物質等を水に懸濁したスラリーを抄造してマットを成形し、該マットを養生、硬化して無機質板を製造することが行われている。このような無機質板は、曲げ強度などの物性に優れるので、住宅の内壁材、外壁材等の建築板として使用されている。
しかし、近年、環境問題への意識が高まっており、企業においては、二酸化炭素の排出を抑制する取り組みや、産業廃棄物を有効利用する取り組みが行われている。それらの取り組みの一つとして、使用する原料を、製造過程において二酸化炭素発生量の少ないものに変更する取り組みがある。
【0003】
例えば、セメントはその製造過程において多量の二酸化炭素を発生するので、環境問題の視点からみると、好ましい原料とはいえない。しかし、従来の無機質板は、特許文献1に記載されているように、セメントを50〜75質量%含有している。そのため、建築板を製造するにあたり、セメントから、製造時の二酸化炭素発生量が少ない高炉スラグに変更する、又は、セメントの配合比率を減らすことが検討されている。また、石炭灰や石膏ボード廃材などの産業廃棄物、副産物を原料として利用することも検討されている。
しかし、セメントを高炉スラグに変更する、セメントの配合比率を減らす、産業廃棄物、副産物の配合比率を増やすことを行うと、製造される無機質板の曲げ強度等の物性が低下し、建築板として使用できないおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭56−37106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の課題は、環境に配慮して、セメント含有量を0〜11質量%に抑えるとともに、廃棄物、副産物を多量に利用した、建築板に好適な無機質板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、建築板に好適な無機質板を提供する。該無機質板は、高炉スラグを30〜53質量%、平均粒径が200〜2000μmの石膏を2〜5質量%、アルカリ材を5〜11質量%、補強繊維を5〜15質量%、無機混和材を31〜50質量%含有し、かつ、高炉スラグ:石膏:アルカリ材の質量比が、1:0.05〜0.15:0.15〜0.35であるスラリーを脱水し、形成されたマットの硬化体であることを特徴とする。なお、高炉スラグは、製鉄所の高炉で銑鉄をつくるときに、副産物として生成されるものであり、本発明の無機質板によれば、セメントの含有量が抑えられるとともに、産業廃棄物の有効利用にも繋がる。また、高炉スラグは、比表面積が3000〜5000であると、必要な物性が確保できるとともに、原料製造時の二酸化炭素発生量がより抑えられるので、好ましい。ここで、比表面積とは、JIS A 6206に規定する試験方法で測定した値である。
また、本発明の無機質板は、曲げ強度が10N/mm
2以上であると、外壁材として適しており、好ましい。高炉スラグと、石膏と、アルカリ材と、補強繊維と、無機混和材とからなる硬化層は、単層又は積層とすることができる。
更に、高炉スラグは、高炉水砕スラグであり、石膏は、石膏ボード廃材を粉砕して得られた再利用石膏であり、無機混和材として、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰のいずれかを含み、補強繊維として故紙を含むと、産業廃棄物が有効利用されるので好ましい。高炉水砕スラグ、再利用石膏、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰、故紙の合計が50〜95質量%であると、産業廃棄物の有効利用がより促進されるので、好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、環境に配慮して、セメント含有量を0〜11質量%に抑えるとともに、廃棄物、副産物を多量に利用した、建築板に好適な無機質板を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
【0009】
本発明の無機質板は、高炉スラグと、石膏と、アルカリ材と、補強繊維と、無機混和材とからなる。
【0010】
高炉スラグは、製鉄所の高炉で銑鉄をつくるときに、副産物として生成されるものである。高炉スラグには、溶融スラグを冷却ヤードに流し込み、自然放冷と適度の散水により徐冷処理することで得られる、結晶質で岩石状の高炉徐冷スラグと、溶融スラグに加圧水を噴射するなど急激に冷却処理することにより得られる、ガラス質で粒状の高炉水砕スラグとあり、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類を含有してもよい。高炉スラグは、JIS A 6206に規定する比表面積が3000〜5000であることが好ましい。高炉スラグの比表面積が、JIS A 6206に規定する比表面積で3000未満では、得られる無機質板の曲げ強度は弱く、5000より大きいと、粉砕するためにエネルギーを要するとともに、二酸化炭素発生量も増えるため、環境面から好ましくない。なお、高炉スラグはJIS品である必要はなく、JIS品以外も用いることができる。
【0011】
石膏としては、無水石膏、半水石膏、二水石膏などがあり、これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよいが、平均粒径が200〜2000μmであることが必須である。石膏の平均粒径が200μm未満では、スラリーをフェルト上で脱水する時に、石膏が水と共にフェルトを通過し、フェルト上に捕捉できないためであり、2000μmより大きいと、得られる無機質板の曲げ強度は弱い。なお、近年、石膏ボード廃材の処理が環境問題となっており、再利用が望まれているので、石膏ボード廃材を粉砕して得られた再利用石膏を使用することが好ましい。
【0012】
アルカリ材としては、セメント、消石灰、生石灰、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、水ガラス等があり、これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。アルカリ材は、スラグと石膏の反応を開始させる役割をもつ。
【0013】
補強繊維としては、木片、竹片、木粉、故紙、針葉樹未晒しクラフトパルプ(NUKP)、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒しクラフトパルプ(LUKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の木質補強材や、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維や、ガラス繊維、カーボン繊維、セラミック繊維、ロックウール等があり、これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。環境問題を考慮すると、リサイクル品である故紙を使用することが好ましい。
【0014】
無機混和材としては、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰、パーライト、シリカフューム、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ワラストナイト、バーミキュライト、セピオライト、ゾノトライト等があり、これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。石炭灰、製紙スラッジ焼却灰は、産業廃棄物であり、環境問題を考慮すると、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰を含有することが好ましい。
【0015】
なお、無機組成物も使用することができる。無機組成物としては、製造工程で発生した硬化前の無機質板の不良板、硬化後の無機質板の不良板、建築現場で発生した無機質板の端材、廃材などがある。いずれも衝撃式粉砕機及び/又は擦過式粉砕機で粉砕し、使用する。該無機組成物を使用することで、産業廃棄物を減らすことができ、環境問題を考慮すると好ましい。
【0016】
更に、珪砂、ケイ石粉、シリカ粉、珪藻土、カオリナイト、ゼオライト、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、蟻酸カルシウム、酢酸カルシウム、アクリル酸カルシウム等の硬化促進剤や、ベントナイト等の鉱物粉末や、ロウ、ワックス、パラフィン、シリコン、コハク酸、高級脂肪酸の金属塩等の防水剤、撥水剤や、発泡性熱可塑性プラスチックビーズ、プラスチック発泡体等や、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水性糊料、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリル樹脂エマルジョンなどの合成樹脂エマルジョンの強化剤も使用することができる。
【0017】
そして、本発明の無機質板は、高炉スラグを30〜53質量%、石膏を2〜5質量%、アルカリ材を5〜11質量%、補強繊維を5〜15質量%、無機混和材を31〜50質量%含有し、かつ、高炉スラグ:石膏:アルカリ材の質量比が、1:0.05〜0.15:0.15〜0.35であるスラリーを脱水し、形成されたマットを養生して硬化させることにより製造される。石膏を2〜5質量%とするのは、2質量%未満であると、得られる無機質板の強度は不足し、5質量%より多いと、寸法変化率等の物性が悪化するためである。アルカリ材を5〜11質量%とするのは、5質量%未満では高炉スラグと石膏の反応が不十分で、得られる無機質板の強度は不足し、11質量%より多いと、環境面から好ましくないためである。繊維補強材を5〜15質量%とするのは、5質量%未満では得られる無機質板の強度は不足し、15質量%より多いと、硬化が不十分となり、それを改善するためには薬品が必要となるので、環境への負荷が大きく、好ましくないためである。無機混和剤を31〜50質量%とするのは、31質量%未満では、産業廃棄物、副産物の利用促進には不十分であり、50質量%より大きいと、得られる無機質板の強度は不足する懸念があるためである。また、高炉スラグ、石膏、アルカリ材を質量比、1:0.05〜0.15:0.15〜0.35で含有することにより、得られる無機質板は、十分な強度を発現できるとともに、寸法変化率が小さくなる。
【0018】
なお、本発明の無機質板は、曲げ強度が10N/mm
2以上であると、外壁材として適しており、好ましい。また、高炉スラグと、石膏と、アルカリ材と、補強繊維と、無機混和材とからなる硬化層は、単層又は積層とすることができる。
高炉スラグは、高炉水砕スラグであり、石膏は、石膏ボード廃材を粉砕して得られた再利用石膏であり、無機混和材として、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰のいずれかを含み、補強繊維として故紙を含むと、産業廃棄物が有効利用されるので好ましい。高炉水砕スラグ、再利用石膏、石炭灰、製紙スラッジ焼却灰、故紙の合計が50〜95質量%であると、産業廃棄物の有効利用がより促進されるので、好ましい。
【0019】
そして、本発明の無機質板は、高炉スラグと、石膏と、アルカリ材と、補強繊維と、無機混和材とからなるスラリーを脱水し、形成されたマットを硬化させることにより製造される。
【0020】
スラリーは、高炉スラグと、石膏と、アルカリ材と、補強繊維と、無機混和材とを含有している。高炉スラグと、石膏と、アルカリ材と、補強繊維と、無機混和材は、粉体(乾燥)状態で混合してから水に分散させてスラリーとしても良いし、予め各原料を別の水に分散しておいてから混合してスラリーとしても良い。
【0021】
スラリーは、抄造方式、型枠方式により、脱水され、マットが形成される。
抄造方式では、フェルト、金網等を用いて、スラリーを水と固形物に分離することによりマットが形成される。具体的には、フェルトの上にスラリーを流下させ、スラリーを脱水する方法や、スラリーを円形の金網ですきあげて脱水する方法などにより行うことができる。なお、得られた抄造シートは、上に別の抄造シートを積層して、積層マットとすることもできる。積層方法としては、抄造シートの搬送方向に、抄造シートを製造する装置を複数用意し、各装置で製造された抄造シートを積層する方法や、抄造シートをロールに巻き付けて積層し、所定の厚みが得られたら該ロールより外す方法等がある。なお、抄造方式において、脱水前のスラリーの固形分濃度は、20質量%以下となるように調整する。スラリーの固形分濃度を20質量%以下とするのは、20質量%より多いとスラリーを脱水する際に時間がかかり、脱水された抄造シートに亀裂が入りやすく、抄造しにくいなどの問題が発生するためである。
型枠方式では、下側に吸引脱水装置を備えた枠内にスラリーを流し込み、下側側から吸引脱水して、スラリーを水と固形物に分離することによりマットが形成される。なお、型枠方式では、脱水前のスラリーの固形分濃度は20〜40質量%となるように調整する。スラリーの固形分濃度を20質量%以上とするのは、20質量%より少ないとスラリーを脱水する際に時間がかかり、脱水されたマットに亀裂が入りやすいなどの問題が発生するためである。スラリーの固形分濃度を40質量%以下とするのは、40質量%より多いとスラリーの流動性が悪くなり、脱水されたマットに亀裂が入りやすいなどの問題が発生するためである。
【0022】
得られたマットは、通常10kg/cm
2以上の圧力でプレスし、その後、自然養生、蒸気養生、オートクレーブ養生等の加熱養生により養生する。なお、プレスの際に、マットの上、又は下に型板を配置し、マットの表面に凹凸模様を形成することもできる。また、通常、蒸気養生は、60〜90℃で5〜36時間の条件で行い、オートクレーブ養生は、通常170〜200℃、0.5MPa以上の圧力で7〜15時間行う。更に、該加熱養生の前に一次養生を行っても良い。
【0024】
表1に示す固形分組成のスラリーをフェルトの上に流下させて脱水し、得られたシートを積層し、80℃で蒸気養生して、実施例1〜5、比較例1〜3の無機質板を製造した。なお、スラリーの固形分濃度は、全て14質量%とし、20kg/cm
2でプレスして板厚は14mmとした。
【0025】
そして、得られた実施例1〜5、及び比較例1〜3の各無機質板について、比重、曲げ強度、たわみ、7日間吸水時の寸法変化率を測定したので、その結果も表1に示す。なお、曲げ強度、たわみは、7×20cmとした試験片を用いること以外はJIS A 1408に準じて測定した。7日間吸水時の寸法変化率は、20℃、湿度65%の恒温恒湿室で試験体を平衡状態とさせた後、該試験体の長さ(l
3とする)を測定し、その後、該試験体を水中に浸せきし、7日経過した後に、該試験体を水中から取り出し、布で表面に付着した水を拭き取った後、再度、該試験体の長さ(l
4とする)を測定し、(l
4−l
3)をl
3で除算した値に100を乗算することにより求めた値である。
【0027】
平均粒径4000μmの再利用石膏を含有するスラリーから製造した比較例1の無機質板は、曲げ強度が10N/mm
2より小さく、曲げ強度に劣った。また、高炉スラグの固形分対比含有量が30質量%よりも少なく、かつ、高炉スラグ:アルカリ材の質量比が1:0.35より大きく、かつ、無機混和材の固形分対比含有量が50質量%よりも多いスラリーから製造した比較例2の無機質板は、曲げ強度が10N/mm
2を大きく下回り、曲げ強度に劣るとともに、7日間吸水時の寸法変化率が高かった。更に、アルカリ材、無機混和材の固形分対比含有量が5質量%、31質量%よりも少なく、かつ、高炉スラグ:石膏の質量比が1:0.15より大きく、高炉スラグ:アルカリ材の質量比が1:0.15より小さく、かつ、石膏、補強繊維の固形分対比含有量が5質量%、15質量%よりも多いスラリーから製造した比較例3の無機質板も、曲げ強度が10N/mm
2より小さく、曲げ強度に劣るとともに、7日間吸水時の寸法変化率が高かった。
一方、実施例1〜5の無機質板は、いずれも曲げ強度が10N/mm
2より大きいとともに、7日間吸水時の寸法変化率も小さく、外壁材として好適であった。
【0028】
以上に本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載の発明の範囲において種々の変形態を取り得る。
【産業上の利用可能性】
【0029】
以上説明したように、本発明によれば、環境に配慮して、セメント含有量を0〜11質量%に抑えるとともに、廃棄物、副産物を多量に利用した、建築板に好適な無機質板を提供することができる。