特許第5965198号(P5965198)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965198
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】車両用内装部品およびその端末処理方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 13/01 20060101AFI20160721BHJP
   B60R 13/02 20060101ALI20160721BHJP
   B29C 43/02 20060101ALI20160721BHJP
   B32B 3/02 20060101ALI20160721BHJP
   B32B 3/26 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   B60R13/01
   B60R13/02 Z
   B29C43/02
   B32B3/02
   B32B3/26 A
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-93537(P2012-93537)
(22)【出願日】2012年4月17日
(65)【公開番号】特開2013-220733(P2013-220733A)
(43)【公開日】2013年10月28日
【審査請求日】2015年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000244280
【氏名又は名称】盟和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】山本 悟
(72)【発明者】
【氏名】小林 孝至
【審査官】 菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−305062(JP,A)
【文献】 特開2006−103027(JP,A)
【文献】 特開平10−109393(JP,A)
【文献】 米国特許第03856611(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 13/01
B29C 43/02
B32B 3/02
B32B 3/26
B60R 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の凹部と凸部を有する合成樹脂製の本体部材と、該本体部材の表面側に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第1部材と、前記本体部材の裏面側に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第2部材と、を備え、前記第1部材の端部は、前記第2部材の端部に向けて湾曲して延在すると共に、この湾曲した端部の端縁が前記本体部材の端部の端縁を介して前記第2部材の端部の端縁に接合された車両用内装部品であって、
前記第1部材の端部の端縁、本体部材の端部の端縁および第2部材の端部の端縁は、前記第1部材に向けて斜めに延びる傾斜部に形成され、前記傾斜部の傾斜角度は、第2部材の面方向を基準として45°〜65°に設定されていることを特徴とする車両用内装部品。
【請求項2】
前記第1部材および第2部材の少なくともいずれかに表皮材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用内装部品。
【請求項3】
前記請求項1または2に記載の車両用内装部品における傾斜部を成形する端末処理方法であって、
熱ブロックの傾斜角度が45°〜65°の傾斜面を有すると共に温度が160℃〜190℃に加熱された前記熱ブロックを、前記第1部材の端部の端縁、本体部材の端部の端縁および第2部材の端部の端縁に5〜10秒間押し当てることにより、前記傾斜部を形成することを特徴とする車両用内装部品の端末処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用内装部品およびその端末処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両室内の外観向上を図るために、各種の内装部品を装着することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載された内装部品は、平シートの表面に繊維布を貼着したハニカム化粧板を刃受け熱ブロックの上に載置し、上方から押切刃を下降させて前記押切刃で繊維布と平シートを押し曲げながら切断することにより成形される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−305062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1においては、内装部品における切断した端縁が鋭利になるため、乗員が端縁を把持した場合に手に違和感を感じるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、乗員が把持したときに違和感を感じにくい端縁を有する車両用内装部品およびその端末処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る車両用内装部品は、複数の凹部と凸部を有する合成樹脂製の本体部材と、該本体部材の表面側に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第1部材と、前記本体部材の裏面側に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第2部材と、を備え、前記第1部材の端部は、前記第2部材の端部に向けて湾曲して延在すると共に、この湾曲した端部の端縁が前記本体部材の端部の端縁を介して前記第2部材の端部の端縁に接合された車両用内装部品であって、前記第1部材の端部の端縁、本体部材の端部の端縁および第2部材の端部の端縁は、前記第2部材から第1部材に向けて斜めに延びる傾斜部に形成され、前記傾斜部の傾斜角度は、第2部材の面方向を基準として45°〜65°に設定されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、前記傾斜部は、前記第1部材に向けて斜めに延びているため、乗員が傾斜部を把持した場合に手に違和感を感じることが大幅に抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態によるデッキボードを配設した車両内部を斜め後方から見た斜視図である。
図2図1におけるデッキボードを示す斜視図である。
図3図2のA−A線による断面図である。
図4】本発明の実施形態によるデッキボードを成形する際の中間成形品を示す断面図である。
図5図4のデッキボードを把持して熱ブロック治具に下降させる状態を示す、一部が断面に示された側面図である。
図6図4のデッキボードの端部を熱ブロック治具に押しつけた状態を示す、一部が断面に示された側面図である。
図7】成形が完了したデッキボードの断面図である。
図8】本発明の実施例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0011】
図1に示すように、本実施形態による車両1の車室内には、前部シート3および後部シート5が配設されており、該後部シート5の後方には、トランクルーム7が配設されている。このトランクルーム7の床面には、スペアタイヤや工具等を収容する収容凹部(図示せず)が設けられており、この収容凹部には、上部開口を覆うデッキボード9(車両用内装材)が配設されている。前記デッキボード9は、図2に示すように、平面視が略矩形状に形成されており、後述するように合成樹脂からなる板状部材に構成されている。
【0012】
図3に示すように、前記デッキボード9は、複数の凹部11と凸部13を有する合成樹脂製の本体部材15と、該本体部材15の表面側(上面側)に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第1部材17と、前記本体部材15の裏面側(下面側)に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第2部材19と、を備えている。
【0013】
前記本体部材15の凸部13は断面矩形状に形成されて上方に突出しており、凸部13の頂部が第1部材17の裏面に接合されている。また、前記本体部材15の凹部11は断面矩形状に形成されて下方に凹んでおり、凹部11の底部が第2部材19の表面に接合されている。
【0014】
前記第1部材17の端部21は、前記第2部材19の端部20の端縁19aに向けて湾曲して延在すると共に、この湾曲した端部21の端縁17aが本体部材15の端部22の端縁15aを介して前記第2部材19の端部20の端縁19aに接合されている。具体的には、第1部材17の端部21は、断面J字状に湾曲し、図3中の下方に向けて延びている。また、本体部材15の端部22は、第1部材17の端部21に沿って断面J字状に湾曲して形成されている。そして、第1部材17の端部21の端縁17aと、本体部材15の端部22の端縁15aと、第2部材19の端部20の端縁19aとが一体に接合されている。ここで、第1部材17の端部21の端縁17aと、本体部材15の端部22の端縁15aと、第2部材19の端部20の端縁19aとは、後述する面取加工を施すことによって第1部材17の端部21に向けて斜め上方に延びる傾斜部23に形成されている。この傾斜部23の延在方向と第2部材19の面方向Pとのなす傾斜角度θは、45°〜65°に設定されており、好ましくは、傾斜角度θは、50°〜60°である。傾斜角度θが45°未満の場合は、図4に示すように第2部材19の端部20の端縁19aが前記面方向Pに向けて突出する鋭利な部位に形成されるため、乗員がデッキボード9の端部を触ったときに手に違和感を感じるおそれがある。傾斜角度θが65°よりも大きい場合は、加熱による面取加工の際に傾斜部23が必要以上に潰れてしまうため、見栄えが低下すると共にバリが生じやすくなる。
【0015】
前記第1部材17、本体部材15および第2部材19の材料は、例えば以下の合成樹脂が好ましい。低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロック状ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂およびこれらのモノマー共重合体若しくはモノマーと他のモノマーとの共重合体と他のモノマーとの共重合体、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ABS、AAS、AES、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、ポリエーテルケトン及びこれらのコモノマー若しくはコモノマーと他のモノマーとの共重合体等が挙げられる。これらの材料は単独で使用しても併用しても良い。以上のように各種の熱可塑性樹脂を用いることができるが、コスト面、成形性、物性、耐低温性、耐熱性等の特性とのバランスを考慮すると、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。なお、デッキボード9の剛性を高める場合は、フィラーを副材料として配合しても良い。副材料は、特に限定されるものではないが、コスト面、成形性、取り扱い性等とのバランスを考慮すると、タルク、炭酸カルシウム等が好ましい。フィラーの添加量が増加すると、コスト高、比重の増大につながるので、これらのバランスを考慮すると、添加量は総重量に対してタルクの場合は5〜30質量%、炭酸カルシウムの場合は20質量%程度以下とするのが好ましい。さらに、前記フィラーの他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤、光安定剤、滑剤等を必要に応じて添加もしてもよい。
【0016】
また、前記デッキボード9の製品厚みは3〜10mm、目付量は1000〜3000g/mが好ましい。
【0017】
なお、第1部材17の表面側および第2部材19の裏面側に、表皮材を接着剤や熱融着によって貼付しても良い。この表皮材としては、不織布、立毛した布、人工皮革様シート、合成樹脂フィルムなどの表皮、或いはそれらの表皮にクッション材を裏打ちした表皮材を適用することができる。特に、一般的な不織布や、ポリエステル繊維単独または、ポリエステル繊維にポリプロピレン繊維が0〜20質量%混合された混合繊維からなる目付け20〜500g/mのニードルパンチ不織布が好ましい。
【0018】
次いで、図4図7を用いて、本実施形態によるデッキボード9の端末処理方法を説明する。
【0019】
まず、図4に示すように、最終成形品であるデッキボードを成形する際の中間成形品9Aを用意する。この中間成形品9Aは、複数の凹部11と凸部13を有する合成樹脂製の本体部材15と、該本体部材15の表面側(上面側)に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第1部材17と、前記本体部材15の裏面側(下面側)に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第2部材19と、を備えている。ただし、第1部材17の端部21の端縁17aと、本体部材15の端部22の端縁15aと、第2部材19の端部20の端縁19aとは、断面直線状に形成されると共に図4中の下方に向かうに従って第2部材19の面方向外側に向けて傾斜する鋭角面26に形成されている。従って、第2部材19の端部20の端縁19aは鋭利な角部に形成されている。
【0020】
次に、図5に示すように、中間成形品9Aの上下を保持治具31,33によって挟持して保持しつつ、矢印に示すように下降させる。中間成形品9Aの下側には、傾斜部成形治具35が配置されている。この傾斜部成形治具35は、平板状に形成された治具本体37と、該治具本体37の端部の上に固定された熱ブロック39とから構成される。熱ブロック39は、上下方向に延在する縦面40と、該縦面40の頂部から斜め下方に傾斜する平面状の傾斜面41とを有する。傾斜面41は、治具本体37の面方向に対して傾斜角度θに傾斜している。この傾斜角度θは、図3に示したデッキボード9の端部の傾斜角度θと同一であり、45°〜65°に設定されている。なお、熱ブロック39は、合成樹脂からなる中間成形品9Aの端部を軟化させる温度である160℃〜190℃に加熱されている。
【0021】
そして、図6に示すように、保持治具31,33によって挟持された中間成形品9Aは、傾斜部成形治具35の上に載置される。具体的には、保持治具33が治具本体37の上に載置され、中間成形品9Aの端部の端縁17a,15a,19aが熱ブロック39の傾斜面41に5〜10秒間押し当てられる。ここで、熱ブロック39は加熱されているため、前記端縁17a,15a,19aは熱によって軟化し、図7に示すように、第1部材17の端部21に向けて斜め上方に延びる傾斜部23が形成される。本実施形態では、端縁17a,15a,19aを加熱して軟化させることによる傾斜部23の成形が面取加工となる。前記図7に示す最終成形品であるデッキボード9は、図3で説明したデッキボード9と同一に構成されている。
【0022】
なお、熱ブロック39の加熱温度が160℃未満の場合は温度が低すぎるため、端縁17a,15a,19aが十分に軟化しない一方、190℃より高い場合は、軟化しすぎて下方にバリが発生する。また、熱ブロック39を押し当てる時間が5秒間未満の場合は、端縁17a,15a,19aが十分に軟化しない一方、10秒間より長い場合は、軟化しすぎて下方にバリが発生する。
【0023】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0024】
(1)本実施形態によるデッキボード9(車両用内装部品)は、複数の凹部11と凸部13を有する合成樹脂製の本体部材15と、該本体部材15の表面側に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第1部材17と、前記本体部材15の裏面側に接合され、板状に形成された合成樹脂からなる第2部材19と、を備えている。前記第1部材17の端部21は、前記第2部材19の端部20に向けて湾曲して延在すると共に、この湾曲した端部21の端縁17aが前記本体部材15の端部22の端縁15aを介して前記第2部材19の端部20の端縁19aに接合されている。前記第1部材17の端部21の端縁17a、本体部材15の端部22の端縁15aおよび第2部材19の端部20の端縁19aに面取加工を施すことによって、前記第1部材17に向けて斜めに延びる傾斜部23を形成している。
【0025】
この傾斜部23は、前記第1部材17に向けて斜めに延びているため、乗員が傾斜部23を把持した場合に手に違和感を感じることが大幅に抑制される。即ち、デッキボード9の端末が、図4に示すように第2部材19の面方向外側に向けて傾斜する鋭角面26に形成されている場合は、乗員が鋭角面26を感じて多少の痛み等も覚えるおそれがある。しかし、本実施形態のように端末が傾斜部23に形成されていれば、乗員が違和感を感じることがほとんどなくなる。
【0026】
(2)前記傾斜部23の傾斜角度θは、第2部材19の面方向Pを基準として45°〜65°に設定している。
【0027】
前述したように、傾斜角度θが45°未満の場合は、乗員がデッキボード9の端部を触ったときに手に違和感を感じるおそれがある。傾斜角度θが65°よりも大きい場合は、加熱による面取加工の際に傾斜部23が必要以上に潰れてしまうため、見栄えが低下すると共にバリが生じやすくなる。従って、傾斜角度θは、45°〜65°が好ましい。
【0028】
(3)前記傾斜部23は、加熱した熱ブロック39と前記第1部材17の端部21の端縁17a、本体部材15の端部22の端縁15aおよび第2部材19の端部20の端縁19aとを互いに押し当てて成形される。このように、端縁17a、15a、19aと熱ブロック39とを互いに押し当てるという簡単な作業で傾斜部23を成形することができる。また、端縁17a、15a、19aが開いてしまうような成形不良やバリ等の生成を抑制することができる。
【0029】
(4)前記第1部材17および第2部材19の少なくともいずれかに表皮材を設けることによって、外観上の見栄えを向上させることができると共に、傾斜部23における表皮材部分が熱ブロック39の熱で潰れて感触が良好になる。
【0030】
(5)本実施形態によるデッキボード9(車両用内装部品)の端末処理方法は、傾斜角度θが45°〜65°の傾斜面41を有すると共に温度が160℃〜190℃に加熱された熱ブロック39を、前記第1部材17の端部21の端縁17a、本体部材15の端部22の端縁17aおよび第2部材19の端部20の端縁19aに5〜10秒間押し当てることにより、前記傾斜部23を形成するため、端縁17a、15a、19aが開いてしまうような成形不良やバリ等の生成を抑制することができる。
【0031】
次いで、本発明を実施例を通じて更に具体的に説明する。
【実施例】
【0032】
図4図7で説明した手順に沿ってデッキボード9の端末処理方法を行った結果を図8の表に示す。
【0033】
熱ブロックの傾斜角度を35°〜75°とし、熱ブロックを押し当てる時間を5秒間または10秒間とし、熱ブロックの加熱温度を160℃または190℃とした。端末処理が終了したデッキボードの傾斜部におけるバリの有無と傾斜部を手で触ったときの感応評価も表中に示した。
【0034】
バリについては、傾斜部にバリが発生した場合は「有」とし、バリが発生しない場合を「無」とした。また、感応評価については、傾斜部を触ったときに手に違和感を感じなかった場合を○、若干の違和感を感じた場合を△、明確に違和感を感じた場合を×とした。
【0035】
表から明らかなように、熱ブロックの傾斜角度が75°の場合は、熱ブロックを押し当てる時間および熱ブロックの加熱温度に関わらず、バリが発生し、かつ、感応評価も×であった。具体的には、傾斜部の面積が大きくなり、溶融した樹脂が下側にダレてバリが発生し、手で傾斜部を触ったときにエッジ感があった。また、熱ブロックの傾斜角度が35°の場合は、傾斜部の傾斜角度が鋭角となるため、手で傾斜部を触ったときにエッジ感があった。
【0036】
また、熱ブロックの傾斜角度が65°において、熱ブロックの加熱温度が160℃の場合は感応評価は○だったが、熱ブロックの加熱温度が190℃の場合は△であった。
【0037】
一方、熱ブロックの傾斜角度が45°において、熱ブロックの加熱温度が190℃の場合は感応評価は○だったが、熱ブロックの加熱温度が160℃の場合は△であった。
【0038】
以上より、熱ブロックの傾斜角度が45°〜65°であれば、傾斜部を手で触ったときにエッジ感がなく全体評価としてほぼ良好となり、50°〜60°であれば全体評価として問題なく良好となった。従って、熱ブロックの傾斜角度は45°〜65°が好ましく、50°〜60°が更に好ましいことが判明した。
【0039】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、種々の変更および変形が可能である。例えば、本実施形態においては、傾斜部23を断面直線状に形成したが、断面が略円弧状に湾曲していても良い。また、車両用内装部品としてデッキボード9を適用したが、これ以外のドアトリム等の内装部品に適用することも可能である。さらに、本実施形態では、前記第1部材17の端部21の端縁17a、本体部材15の端部22の端縁15aおよび第2部材19の端部20の端縁19aを、加熱した熱ブロック39に押し当てて傾斜部23が成形される形態を説明した。しかし、前記第1部材17の端部21の端縁17a、本体部材15の端部22の端縁15aおよび第2部材19の端部20の端縁19aを静止させた状態で、加熱した熱ブロック39を移動させて押し当てるようにしても良い。
【符号の説明】
【0040】
9…デッキボード(車両用内装部品)
11…凹部
13…凸部
15…本体部材
15a…端縁
17…第1部材
17a…端縁
19…第2部材
19a…端縁
20…端部
21…端部
22…端部
23…傾斜部
39…熱ブロック
41…傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8