特許第5965220号(P5965220)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社鷺宮製作所の特許一覧

<>
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000002
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000003
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000004
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000005
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000006
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000007
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000008
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000009
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000010
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000011
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000012
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000013
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000014
  • 特許5965220-ネジ送り機構 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965220
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】ネジ送り機構
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/20 20060101AFI20160721BHJP
   F16H 25/24 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   F16H25/20 H
   F16H25/24 B
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-141503(P2012-141503)
(22)【出願日】2012年6月22日
(65)【公開番号】特開2014-5867(P2014-5867A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2015年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100103218
【弁理士】
【氏名又は名称】牧村 浩次
(72)【発明者】
【氏名】中川 大樹
【審査官】 稲垣 彰彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平6−241338(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 25/20−25/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄ネジ部材と雌ネジ部材とが螺合し、前記雄ネジ部材に設けた雄ネジ側ストッパーが、前記雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーに当接することによって、雄ネジ部材と雌ネジ部材との相対的な回転角度を規制するように構成したネジ送り機構であって、
前記雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定するとともに、
前記雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定するように構成したネジ送り機構において、
前記雌ネジ部材が、雌ネジが形成された雌ネジ部材本体と、雌ネジ部材本体に装着され、雌ネジ側ストッパーが形成された雌ネジ側ストッパー部材を備え、
前記雌ネジ部材本体が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に対応した位置に形成された雌ネジ側位置合わせ部を備え、
前記雌ネジ側ストッパー部材が、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部に対応し、雌ネジ側ストッパーの位置に対して、一定の中心角となるように形成された雌ネジストッパー側位置合わせ部を備え、
前記雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部と、雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部との位置が合致した状態で、雌ネジ側ストッパー部材を雌ネジ部材本体に装着するとともに、
ネジ締め付け時、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが締結してしまう直前に、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーが、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーに当接するとともに、
ネジ締め付け時、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーとの当接距離Rが一定であるように構成したことを特徴とするネジ送り機構。
【請求項2】
前記雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に合致する位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のネジ送り機構。
【請求項3】
前記雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に対応して一定の中心角ずらした位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のネジ送り機構。
【請求項4】
前記雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材本体に形成された雌ネジ側切欠部であり、
前記雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部が、前記雌ネジ側切欠部に嵌合するように、雌ネジ側ストッパー部材に形成された雌ネジストッパー側突設部であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のネジ送り機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが螺合することによって、雄ネジ部材と雌ネジ部材との相対的な回転角度を規制するように構成したネジ送り機構、例えば、電動弁に用いられ、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが螺合することによって、弁体が弁座に対して離接するように構成したネジ送り機構に用いられるネジ送り機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、永久磁石からなるローターマグネットを備えたこの種の電動弁、すなわち、流量制御弁では、所定の弁開度での流量が仕様上決まっており、それを達成させるためには、ランダムに組立てられたローターのストッパー位置と弁位置(閉弁位置、開弁位置)を、―定の位置に調整することが必要である。
【0003】
このようなステッピングモーターを駆動部としたアクチュエータにおいて、送りネジを用いた作動機構を備える場合、ローターの回転をストッパーを用いて規制することにより、送りネジの駆動範囲を制御できるようになる。
【0004】
例えば、ステッピングモーターにより動作する開閉機構には、送りネジが使用されるが、閉動作時において、ネジの過剰な回転による締結を防止するためには、ストッパー(回転規制手段)を設ける必要がある。しかも、ステッピングモーターにより正確な開閉動作を行うには、ネジ閉時に位置出しを正確に行わなければならない。
【0005】
このため、特許文献1(特開2008−291985号公報)、特許文献2(特開2012−62938号公報)などにおいて、様々な送りネジの位置決め構造が提案されている。
【0006】
図8は、このような従来のネジ送り機構100の雌ネジ部材104の縦断面図、図9は、図8のA方向の端面図、図10は、従来のネジ送り機構100の作動を説明する概略図、図11は、図10のネジ送り機構100のネジ締め付け時の部分拡大図である。
【0007】
図8図10に示したように、ネジ送り機構100は、雄ネジ部材102と、雌ネジ部材104とから構成されている。
【0008】
そして、雌ネジ部材104は、略筒状の雌ネジ本体106を備えており、この雌ネジ本体106の内部には、内周側に雌ネジ108が形成された筒状の雌ネジブッシュ110が嵌着されている。また、図8図9に示したように、雌ネジ本体106の一端側に形成したフランジ112上には、雌ネジ側ストッパー114が外方に突設するように形成されている。
【0009】
一方、図10に示したように、雄ネジ部材102は、略円柱形状であり、大径の基端部116と、この基端部116の先端に形成されたフランジ118を備えている。また、フランジ118の先端側には、雌ネジ本体106の内周に挿入される小径部120を備えている。さらに、小径部120の先端側の外周には、雌ネジブッシュ110の雌ネジ108と螺合する雄ネジ122が形成されている。
【0010】
そして、雄ネジ部材102のフランジ118には、先端側に突設するように形成された雄ネジ側ストッパー124が形成されている。
【0011】
このように構成されるネジ送り機構100では、図示しないステッピングモーターにより、雄ネジ部材102が、図10の矢印Bで示したように回転することによって、雄ネジ部材102の先端に形成された雄ネジ122が、雌ネジ部材104の雌ネジブッシュ110に形成された雌ネジ108に螺合する。
【0012】
これによって、雄ネジ部材102が、図10の矢印C方向に移動することによって、例えば、電動弁などの制御弁において、流量を制御するようになっている。
【0013】
そして、図11に示したように、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、ネジの過剰の回転による締結を防止するために、雄ネジ部材102と雌ネジ部材104とが締結してしまう直前に、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124が、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114に当接して、ネジ送り機構100の駆動範囲を規制するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2008−291985号公報
【特許文献2】特開2012−62938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、従来のネジ送り機構の製造方法においては、ネジ駆動範囲の設定は、送りネジである雄ネジ部材102の雄ネジ122、雌ネジ部材104の雌ネジ108のネジ位置を手動で調整した状態でストッパー部を組み立てていた。
【0016】
従って、このような従来のネジ送り機構100では、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114のそれぞれのストッパー高さが、不適切な状態で組まれた場合に、下記のような問題が生じる。
【0017】
すなわち、例えば、図12に示したように、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114との当接距離R、すなわち当接面積が、小さい場合には、耐久性が低下して繰り返しの使用によって、雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ側ストッパー114とが摩耗損傷してしまう。
【0018】
これによって、図13に示したように、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114とが当接しない状態となって、ストッパーとして機能せず、雄ネジ部材102が過剰に回転して、締結状態となり、ネジ送り機構100が正常に作動しないおそれがある。
【0019】
また、不適切な状態で組まれた場合に、当初から図13に示したように、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114とが当接しない状態となって、ストッパーとして機能せず、雌ネジ部材104が過剰に回転して、締結状態となり、ネジ送り機構100が正常に作動しない場合もある。
【0020】
さらに、図14に示したように、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114とが当接する前に、雄ネジ部材102が過剰に回転して、締結状態となり、ネジ送り機構100が正常に作動しないおそれがある。
【0021】
このように従来のネジ送り機構100では、不適切な状態で組まれた場合に、ネジの駆動範囲がばらついて、上記のような問題が発生していた。
【0022】
また、従来のネジ送り機構100では、製作に時間がかかり、位置出し機構を備えた送りネジを構成する部品点数が多くなり、複雑な工程が必要でコストも高くつくことになっていた。
【0023】
本発明は、このような現状に鑑み、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーとの当接距離、すなわち、当接面積が常に一定で、雄ネジ部材が過剰に回転して、締結状態となることがなく、ネジ送り機構を正常に作動することができ、しかも、部品点数が少なく、複雑な工程が不要でコストも低減できるネジ送り機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明のネジ送り機構は、
雄ネジ部材と雌ネジ部材とが螺合し、前記雄ネジ部材に設けた雄ネジ側ストッパーが、前記雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーに当接することによって、雄ネジ部材と雌ネジ部材との相対的な回転角度を規制するように構成したネジ送り機構であって、
前記雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定するとともに、
前記雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定するように構成したネジ送り機構において、
前記雌ネジ部材が、雌ネジが形成された雌ネジ部材本体と、雌ネジ部材本体に装着され、雌ネジ側ストッパーが形成された雌ネジ側ストッパー部材を備え、
前記雌ネジ部材本体が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に対応した位置に形成された雌ネジ側位置合わせ部を備え、
前記雌ネジ側ストッパー部材が、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部に対応し、雌ネジ側ストッパーの位置に対して、一定の中心角となるように形成された雌ネジストッパー側位置合わせ部を備え、
前記雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部と、雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部との位置が合致した状態で、雌ネジ側ストッパー部材を雌ネジ部材本体に装着するとともに、
ネジ締め付け時、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが締結してしまう直前に、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーが、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーに当接するとともに、
ネジ締め付け時、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーとの当接距離Rが一定であるように構成したことを特徴とする。

【0025】
このように構成することによって、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定するとともに、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定されている。
【0026】
従って、雄ネジ部材に設けた雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーとの相対位置が一定となる。
【0027】
これにより、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーとの当接距離、すなわち、当接面積が常に一定で、雄ネジ部材が過剰に回転して、締結状態となることがなく、ネジ送り機構を正常に作動することができ、しかも、部品点数が少なく、複雑な工程が不要でコストも低減できる。
【0028】
しかも、雌ネジ部材が、雌ネジが形成された雌ネジ部材本体と、雌ネジ部材本体に装着され、雌ネジ側ストッパーが形成された雌ネジ側ストッパー部材を備えている。
【0029】
そして、雌ネジ側ストッパー部材が、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部に対応し、雌ネジ側ストッパーの位置に対して、一定の中心角となるように形成された雌ネジストッパー側位置合わせ部を備えている。
【0030】
これに対応して、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部と、雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部との位置が合致した状態で、雌ネジ側ストッパー部材を雌ネジ部材本体に装着している。
【0031】
これにより、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部と、雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部との位置が合致した状態で、雌ネジ側ストッパー部材を雌ネジ部材本体に装着するだけで、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定するとともに、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように簡単に設定することができる。
【0032】
その結果、雄ネジ部材に設けた雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーとの相対位置を、容易に、しかも、正確に常に一定とすることができる。
【0033】
また、本発明のネジ送り機構は、前記雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に合致する位置に形成されていることを特徴とする。
このように、雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に合致する位置に形成されていても良い。
【0034】
また、本発明のネジ送り機構は、前記雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に対応して一定の中心角ずらした位置に形成されていることを特徴とする。
このように、雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2に対応して一定の中心角ずらした位置に形成されていても良い。
【0035】
この場合には、雌ネジストッパー側位置合わせ部が、雌ネジ側ストッパーの位置に対して、一定の中心角となるように形成して、雌ネジ側ストッパー部材を雌ネジ部材本体に装着した状態で、雌ネジ側ストッパー部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定すればよい。
【0036】
また、本発明のネジ送り機構は、
前記雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部が、雌ネジ部材本体に形成された雌ネジ側切欠部であり、
前記雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部が、前記雌ネジ側切欠部に嵌合するように、雌ネジ側ストッパー部材に形成された雌ネジストッパー側突設部であることを特徴とする。
【0037】
このように構成することによって、雌ネジ側ストッパー部材に形成された雌ネジストッパー側突設部を、雌ネジ部材本体に形成された雌ネジ側切欠部に嵌合するだけで、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定するとともに、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるようにさらに簡単に設定することができる。
【0038】
その結果、雄ネジ部材に設けた雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーとの相対位置を、さらに容易に、しかも、正確に常に一定とすることができる。
【0039】
これにより、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーとの当接距離、すなわち、当接面積が常に一定で、雄ネジ部材が過剰に回転して、締結状態となることがなく、ネジ送り機構を正常に作動することができ、しかも、部品点数が少なく、さらに複雑な工程が不要でコストも低減できる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定するとともに、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定されている。
【0041】
従って、雄ネジ部材に設けた雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーとの相対位置が一定となる。
【0042】
これにより、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材の雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパーとの当接距離、すなわち、当接面積が常に一定で、雄ネジ部材が過剰に回転して、締結状態となることがなく、ネジ送り機構を正常に作動することができ、しかも、部品点数が少なく、複雑な工程が不要でコストも低減できる。
【0043】
しかも、雌ネジ部材が、雌ネジが形成された雌ネジ部材本体と、雌ネジ部材本体に装着され、雌ネジ側ストッパーが形成された雌ネジ側ストッパー部材を備えている。
【0044】
そして、雌ネジ側ストッパー部材が、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部に対応し、雌ネジ側ストッパーの位置に対して、一定の中心角となるように形成された雌ネジストッパー側位置合わせ部を備えている。
【0045】
これに対応して、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部と、雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部との位置が合致した状態で、雌ネジ側ストッパー部材を雌ネジ部材本体に装着している。
【0046】
これにより、雌ネジ部材本体の雌ネジ側位置合わせ部と、雌ネジ側ストッパー部材の雌ネジストッパー側位置合わせ部との位置が合致した状態で、雌ネジ側ストッパー部材を雌ネジ部材本体に装着するだけで、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの位置P1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定するとともに、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーの高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材に形成された雌ネジのネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように簡単に設定することができる。
【0047】
その結果、雄ネジ部材に設けた雄ネジ側ストッパーと、雌ネジ部材に設けた雌ネジ側ストッパーとの相対位置を、容易に、しかも、正確に常に一定とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は、本発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の縦断面図である。
図2図2は、図1のA方向の端面図である。
図3図3は、本発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の分解斜視図である。
図4図4は、本発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の雌ネジ部材本体の図1のA方向の端面図である。
図5図5は、発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパー部材の図1のA方向の端面図である。
図6図6は、本発明のネジ送り機構の作動を説明する概略図である。
図7図7は、図6のネジ送り機構のネジ締め付け時の部分拡大図である。
図8図8は、従来のネジ送り機構100の雌ネジ部材104の縦断面図である。
図9図9は、図8のA方向の端面図である。
図10図10は、従来のネジ送り機構100の作動を説明する概略図である。
図11図11は、図10のネジ送り機構100のネジ締め付け時の部分拡大図である。
図12図12は、図10のネジ送り機構100のネジ締め付け時の部分拡大図である。
図13図13は、図10のネジ送り機構100のネジ締め付け時の部分拡大図である。
図14図14は、図10のネジ送り機構100のネジ締め付け時の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
【実施例1】
【0050】
図1は、本発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の縦断面図、図2は、図1のA方向の端面図、図3は、本発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の分解斜視図、図4は、本発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の雌ネジ部材本体の図1のA方向の端面図、図5は、発明のネジ送り機構の雌ネジ部材の雌ネジ側ストッパー部材の図1のA方向の端面図、図6は、本発明のネジ送り機構の作動を説明する概略図、図7は、図6のネジ送り機構のネジ締め付け時の部分拡大図である。
【0051】
図1図7において、符号10は、全体で本発明のネジ送り機構を示している。
【0052】
図6に示したように、ネジ送り機構10は、雄ネジ部材12と、雌ネジ部材14とから構成されている。
【0053】
そして、雌ネジ部材14は、図1図5に示したように、略筒状の雌ネジ部材本体16を備えており、この雌ネジ部材本体16の内部には、内周側に雌ネジ18が形成されている。また、雌ネジ部材本体16の雄ネジ部材12側の一端には、雌ネジ部材本体16よりも小径の嵌合部20が形成されている。
【0054】
この嵌合部20には、図2図4に示したように、雌ネジ側位置合わせ部22が形成されており、雌ネジ側位置合わせ部22は、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2に対応した位置に形成されている。
【0055】
すなわち、この実施例では、雌ネジ側位置合わせ部22は、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2に合致する位置に形成されている。
【0056】
なお、この実施例の場合には、図3に示したように、雌ネジ側位置合わせ部22は、スリット形状の雌ネジ側切欠部24から構成されている。
【0057】
また、図1図3図5に示したように、雌ネジ部材14は、雌ネジ部材本体16の嵌合部20の外周に装着される雌ネジ側ストッパー部材26を備えている。この雌ネジ側ストッパー部材26には、図3図5に示したように、外方に略扇形状に突設した雌ネジ側ストッパー28が外方に突設するように形成されている。
【0058】
そして、雌ネジ側ストッパー部材26には、雌ネジ部材本体16の雌ネジ側位置合わせ部22に対応して、雌ネジストッパー側位置合わせ部30が形成されている。この実施例の場合、雌ネジストッパー側位置合わせ部30は、雌ネジ側位置合わせ部22の雌ネジ側切欠部24に嵌合する突設形状の雌ネジストッパー側突設部32から構成されている。
【0059】
また、図5に示したように、雌ネジストッパー側位置合わせ部30、すなわち、雌ネジストッパー側突設部32が、雌ネジ側ストッパー28のストッパー当接面28aの位置に対して、一定の中心角となるように形成されている。
【0060】
すなわち、実施例の場合には、雌ネジストッパー側位置合わせ部30、すなわち、雌ネジストッパー側突設部32が、雌ネジ側ストッパー28のストッパー当接面28aの位置P1に対して、一定の中心角αとなるように形成されている。
【0061】
このように構成される本発明の雌ネジ部材14は、図3の矢印で示したように、雌ネジ部材本体16の雌ネジ側位置合わせ部22(雌ネジ側切欠部24)と、雌ネジ側ストッパー部材26の雌ネジストッパー側位置合わせ部30(雌ネジストッパー側突設部32)との位置が合致した状態で、雌ネジ側ストッパー部材26を雌ネジ部材本体16に装着する。
【0062】
すなわち、雌ネジ側ストッパー部材26の雌ネジストッパー側位置合わせ部30(雌ネジストッパー側突設部32)が、雌ネジ部材本体16の雌ネジ側位置合わせ部22(雌ネジ側切欠部24)に嵌合するように、雌ネジ側ストッパー部材26を雌ネジ部材本体16の小径の嵌合部20の外周に装着して固定する。
【0063】
なお、この場合、雌ネジ側ストッパー部材26を雌ネジ部材本体16に装着して固定する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、圧入、溶着、成形、かしめ加工などによって行うことができる。
【0064】
また、図1図2に示したように、雌ネジ側ストッパー部材26を雌ネジ部材本体16に装着した状態では、雌ネジ側ストッパー部材26に設けた雌ネジ側ストッパー28のストッパー当接面28aの位置P1に対して、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定されている。
【0065】
また、図1図3に示したように、雌ネジ側ストッパー部材26に設けた雌ネジ側ストッパー28の高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定している。
【0066】
すなわち、この実施例の場合には、図1図3に示したように、雌ネジ側ストッパー部材26の端部26aが、雌ネジ部材本体16の小径の嵌合部20の段部20aに当接した状態で、雌ネジ側ストッパー部材26に設けた雌ネジ側ストッパー28の高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定されている。
【0067】
なお、この場合、図示しないが、雌ネジ部材本体16の雌ネジ側位置合わせ部22(雌ネジ側切欠部24)と、雌ネジ側ストッパー部材26の雌ネジストッパー側位置合わせ部30(雌ネジストッパー側突設部32)との当接高さ位置を調節することによって、雌ネジ側ストッパー部材26に設けた雌ネジ側ストッパー28の高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定することも可能である。
【0068】
一方、図6に示したように、雄ネジ部材12は、略円柱形状であり、大径の基端部34と、この基端部34の先端に形成されたフランジ36を備えている。また、フランジ36の先端側には、雌ネジ部材本体16の内周に挿入される小径部38を備えている。さらに、小径部38の先端側の外周には、雌ネジ部材本体16の雌ネジ18と螺合する雄ネジ40が形成されている。
【0069】
そして、雄ネジ部材12のフランジ36には、先端側に突設するように形成された雄ネジ側ストッパー42が形成されている。
【0070】
このように構成されるネジ送り機構10では、図示しないステッピングモーターにより、雄ネジ部材12が、図6の矢印Bで示したように回転することによって、雄ネジ部材12の先端に形成された雄ネジ40が、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18に螺合する。
【0071】
これによって、雄ネジ部材12が、図6の矢印C方向に移動することによって、例えば、電動弁などの制御弁において、流量を制御するようになっている。
【0072】
ところで、従来のネジ送り機構100について説明したように、図12に示したように、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114との当接距離R、すなわち当接面積が、小さい場合には、耐久性が低下して繰り返しの使用によって、雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ側ストッパー114とが摩耗損傷してしまう。
【0073】
これによって、図13に示したように、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114とが当接しない状態となって、ストッパーとして機能せず、雄ネジ部材102が過剰に回転して、締結状態となり、ネジ送り機構100が正常に作動しないおそれがある。
【0074】
また、不適切な状態で組まれた場合に、当初から図13に示したように、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114とが当接しない状態となって、ストッパーとして機能せず、雌ネジ部材104が過剰に回転して、締結状態となり、ネジ送り機構100が正常に作動しない場合もある。
【0075】
さらに、図14に示したように、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材102の雄ネジ側ストッパー124と、雌ネジ部材104の雌ネジ側ストッパー114とが当接する前に、雄ネジ部材102が過剰に回転して、締結状態となり、ネジ送り機構100が正常に作動しないおそれがある。
【0076】
このため、前述したように、図1図2に示したように、雌ネジ側ストッパー部材26を雌ネジ部材本体16に装着した状態では、雌ネジ側ストッパー部材26に設けた雌ネジ側ストッパー28のストッパー当接面28aの位置P1に対して、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定されている。
【0077】
また、前述したように、図1図3に示したように、雌ネジ側ストッパー部材26の端部26aが、雌ネジ部材本体16の小径の嵌合部20の段部20aに当接した状態で、雌ネジ側ストッパー部材26に設けた雌ネジ側ストッパー28の高さ位置Q1に対して、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め高さ位置Q2との距離Sが、一定の距離になるように設定されている。
【0078】
このように構成することによって、図7に示したように、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、ネジの過剰の回転による締結を防止するために、雄ネジ部材12と雌ネジ部材14とが締結してしまう直前に、雄ネジ部材12の雄ネジ側ストッパー42が、雌ネジ部材14の雌ネジ側ストッパー28に当接して、ネジ送り機構10の駆動範囲を規制することができるようになる。
【0079】
これにより、図7に示したように、ネジ締め付け時、例えば、弁閉時において、雄ネジ部材12の雄ネジ側ストッパー42と、雌ネジ部材14の雌ネジ側ストッパー28との当接距離R、すなわち、当接面積が常に一定で、雄ネジ部材12が過剰に回転して、締結状態となることがなく、ネジ送り機構10を正常に作動することができ、しかも、部品点数が少なく、複雑な工程が不要でコストも低減できる。
【0080】
例えば、雌ネジ部材14の雌ネジ部材本体16、雌ネジ側ストッパー部材26の材質としては、特に限定されるものではなく、金属、樹脂などを採用することができる。
【0081】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはない。例えば、上記実施例では、雌ネジ側位置合わせ部22は、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2に対応した位置に形成されている。
【0082】
すなわち、上記実施例では、雌ネジ側位置合わせ部22(雌ネジ側切欠部24)は、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2に合致する位置に形成したが、図示しないが、雌ネジ側位置合わせ部22を、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2に対応して一定の中心角ずらした位置に形成することも可能である。
【0083】
この場合には、雌ネジストッパー側位置合わせ部30(雌ネジストッパー側突設部32)が、雌ネジ側ストッパー28の位置に対して、一定の中心角となるように形成して、雌ネジ側ストッパー部材26を雌ネジ部材本体16に装着した状態で、雌ネジ側ストッパー部材26に設けた雌ネジ側ストッパー28のストッパー当接面28aの位置P1に対して、雌ネジ部材14に形成された雌ネジ18のネジ切始め位置P2が、中心角度αが一定の角度になるように設定すればよい。
【0084】
また、上記実施例では、雌ネジ側位置合わせ部22をスリット形状の雌ネジ側切欠部24とし、雌ネジ側ストッパー部材26の雌ネジストッパー側位置合わせ部30を突設形状の雌ネジストッパー側突設部32とした。しかしながら、その逆に、雌ネジ側位置合わせ部22を突設形状とし、雌ネジストッパー側位置合わせ部30をスリット形状にすることも可能である。また、スリット形状とする他にも、凹部、凹溝形状とすることも可能である。
【0085】
さらに、本発明は、電動弁以外にも、雄ネジ部材と雌ネジ部材との相対的な回転角度を規制するように構成した様々なネジ送り機構に適用することができるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが螺合することによって、雄ネジ部材と雌ネジ部材との相対的な回転角度を規制するように構成したネジ送り機構、例えば、電動弁に用いられ、雄ネジ部材と雌ネジ部材とが螺合することによって、弁体が弁座に対して離接するように構成したネジ送り機構に用いられるネジ送り機構に適用することができる。
【符号の説明】
【0087】
10 ネジ送り機構
12 雄ネジ部材
14 雌ネジ部材
16 雌ネジ部材本体
18 雌ネジ
20 嵌合部
20a 段部
22 雌ネジ側位置合わせ部
24 雌ネジ側切欠部
26 雌ネジ側ストッパー部材
26a 端部
28 雌ネジ側ストッパー
28a ストッパー当接面
30 雌ネジストッパー側位置合わせ部
32 雌ネジストッパー側突設部
34 基端部
36 フランジ
38 小径部
40 雄ネジ
42 雄ネジ側ストッパー
100 ネジ送り機構
102 雄ネジ部材
104 雌ネジ部材
106 雌ネジ本体
108 雌ネジ
110 雌ネジブッシュ
112 フランジ
114 雌ネジ側ストッパー
116 基端部
118 フランジ
120 小径部
122 雄ネジ
124 雄ネジ側ストッパー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14