(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965232
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】タレットパンチプレス
(51)【国際特許分類】
B21D 28/36 20060101AFI20160721BHJP
B21D 28/34 20060101ALI20160721BHJP
B21D 28/00 20060101ALI20160721BHJP
B23Q 17/24 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
B21D28/36 B
B21D28/34 L
B21D28/00 Z
B23Q17/24 D
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-158366(P2012-158366)
(22)【出願日】2012年7月17日
(65)【公開番号】特開2014-18818(P2014-18818A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2015年6月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 広一
【審査官】
石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−180376(JP,A)
【文献】
特開平10−043917(JP,A)
【文献】
特開2001−232429(JP,A)
【文献】
特開平04−157025(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 28/36
B21D 28/00
B21D 28/34
B23Q 17/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパンチを着脱交換自在かつ上下動自在に備えた上部タレットを、各パンチを加工位置へ回転割出し位置決め自在に備えると共に、前記各パンチと対応する複数のダイを着脱交換自在に備えた下部タレットを、前記各パンチに対応して前記各ダイを前記加工位置へ回転割出し位置決め自在に備え、前記加工位置に対して板状のワークを相対的にX,Y軸方向へ移動位置決め自在なワーク移動位置決め装置を備えたタレットパンチプレスであって、
前記上下のタレットにおける基準の装着穴に装着した基準のパンチ,ダイによるワークの基準の打抜き加工穴を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像した前記基準の打抜き加工穴の中心位置を演算する中心位置演算手段と、
前記上下のタレットにおける前記基準の装着穴に装着した別個のパンチ,ダイ又は前記上下のタレットにおける別個の装着穴に装着したパンチ,ダイによるワークの別個の打抜き加工穴を撮像する前記撮像手段及び上記別個の打抜き加工穴の中心位置を演算する前記中心位置演算手段と、
前記基準の打抜き加工穴の中心位置に対する前記別個の打抜き加工穴の中心位置の、X,Y軸方向への偏倚量を演算する偏倚量演算手段と、
前記上下のタレットにおける各装着穴にそれぞれ別個のパンチ,ダイをそれぞれ個別に装着してワークの打抜き加工を行ったときの、前記基準の打抜き加工穴の中心位置に対する当該打抜き加工穴のX,Y軸方向の偏倚量を、前記各装着穴と前記パンチ,ダイに関連付けて格納したデータベースと、
を備えていることを特徴とするタレットパンチプレス。
【請求項2】
複数のパンチを着脱交換自在かつ上下動自在に備えた上部タレットを、各パンチを加工位置へ回転割出し位置決め自在に備えると共に、前記各パンチと対応する複数のダイを着脱交換自在に備えた下部タレットを、前記各パンチに対応して前記各ダイを前記加工位置へ回転割出し位置決め自在に備え、前記加工位置に対して板状のワークを相対的にX,Y軸方向へ移動位置決め自在なワーク移動位置決め装置を備えたタレットパンチプレスであって、
前記上下のタレットにおける各装着穴の正規な位置に対する各装着穴の中心位置のX,Y軸方向への微小誤差をタレットパラメータとして格納したパラメータメモリと、
前記上下のタレットにおける各装着穴に装着したパンチ,ダイによるワークの打抜き加工穴を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像した前記打抜き加工穴の中心位置を演算する中心位置演算手段と、
前記パラメータメモリに格納されたタレットパラメータによって補正された各装着穴の補正中心位置に対する、前記中心位置演算手段によって演算された打抜き加工穴の中心位置のX,Y軸方向への偏倚量を演算する偏倚量演算手段と、
前記上下のタレットにおける各装着穴にそれぞれ別個のパンチ,ダイをそれぞれ個別に装着してワークの打抜き加工を行ったときの、各装着穴の補正中心位置に対する当該打抜き加工穴のX,Y軸方向の偏倚量を、前記各装着穴と前記パンチ,ダイに関連付けて格納したデータベースと、
を備えていることを特徴とするタレットパンチプレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のパンチ,ダイを着脱交換自在に備えた上下のパレットを、加工位置へ回転割出し位置決め自在なタレットパンチプレスに係り、さらに詳細には、上下のタレットに備えた装着穴にパンチ,ダイを装着したとき、前記装着穴の内径とパンチ,ダイの外径との差に起因するミクロンオーダのX,Y軸方向への偏倚量をデータベースとして備えているタレットパンチプレスに関する。
【背景技術】
【0002】
タレットパンチプレスは、複数のパンチ,ダイを着脱交換自在に備えた上下のタレットを、加工位置へ回転割出し位置決め自在に備えている。そして、加工位置へ割出し位置決めされたパンチ,ダイによって板状のワークに打抜き加工を行うために、ワークをX,Y軸方向へ相対的に移動位置決めするための、ワーク移動位置決め装置が備えられている。
【0003】
従来、タレットパンチプレスにおける上下のタレットを上下に重ねて、パンチ,ダイの装着穴を同時に加工することなどにより、上下のタレットにおける装着穴の心合せ(心出し)は極めて高精度に行われている。そして、上下のタレットに対する前記装着穴の加工は、許容範囲内の位置に行われているものの、上下のタレットにおける所定の位置に対する前記装着穴の位置ずれは、上記位置ずれを検出して工具位置補正が行われている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−157025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載の工具位置補正は、タレットに対する装着穴の加工位置の誤差を補正するものである。ところで、タレットパンチプレスにおいては、上部タレットに備えたパンチ装着穴にパンチを上下動自在に挿入装着し、キーとキー溝の関係において、パンチの方向性を一定に保持しているものである。
【0006】
すなわち、パンチは、上部タレットに備えた装着穴に上下動自在に挿入装着するものであるから、前記装着穴の内周面と前記パンチの外周面との間にはミクロンオーダの間隙(クリアランス)が存在するものである。そして、各装着穴と各パンチとの組合せによっては、前記クリアランスの存在に起因して、装着穴の中心(軸心)に対してパンチの中心(軸心)がX,Y軸方向へ僅かに偏倚することがあり、かつ偏倚量が組合せによってそれぞれ異なるものである。したがって、ワークの打抜き加工をより高精度に行うには、各装着穴に対する各パンチのX,Y軸方向へのミクロンオーダの偏倚量を補正する必要があるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、複数のパンチを着脱交換自在かつ上下動自在に備えた上部タレットを、各パンチを加工位置へ回転割出し位置決め自在に備えると共に、前記各パンチと対応する複数のダイを着脱交換自在に備えた下部タレットを、前記各パンチに対応して前記各ダイを前記加工位置へ回転割出し位置決め自在に備え、前記加工位置に対して板状のワークを相対的にX,Y軸方向へ移動位置決め自在なワーク移動位置決め装置を備えたタレットパンチプレスであって、前記上下のタレットにおける基準の装着穴に装着した基準のパンチ,ダイによるワークの基準の打抜き加工穴を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像した前記基準の打抜き加工穴の中心位置を演算する中心位置演算手段と、前記上下のタレットにおける前記基準の装着穴に装着した別個のパンチ,ダイ又は前記上下のタレットにおける別個の装着穴に装着したパンチ,ダイによるワークの別個の打抜き加工穴を撮像する前記撮像手段及び上記別個の打抜き加工穴の中心位置を演算する前記中心位置演算手段と、前記基準の打抜き加工穴の中心位置に対する前記別個の打抜き加工穴の中心位置の、X,Y軸方向への偏倚量を演算する偏倚量演算手段と、前記上下のタレットにおける各装着穴にそれぞれ別個のパンチ,ダイをそれぞれ個別に装着してワークの打抜き加工を行ったときの、前記基準の打抜き加工穴の中心位置に対する当該打抜き加工穴のX,Y軸方向の偏倚量を、前記各装着穴と前記パンチ,ダイに関連付けて格納したデータベースと、を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
また、複数のパンチを着脱交換自在かつ上下動自在に備えた上部タレットを、各パンチを加工位置へ回転割出し位置決め自在に備えると共に、前記各パンチと対応する複数のダイを着脱交換自在に備えた下部タレットを、前記各パンチに対応して前記各ダイを前記加工位置へ回転割出し位置決め自在に備え、前記加工位置に対して板状のワークを相対的にX,Y軸方向へ移動位置決め自在なワーク移動位置決め装置を備えたタレットパンチプレスであって、前記上下のタレットにおける各装着穴の正規な位置に対する各装着穴の中心位置のX,Y軸方向への微小誤差をタレットパラメータとして格納したパラメータメモリと、前記上下のタレットにおける各装着穴に装着したパンチ,ダイによるワークの打抜き加工穴を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像した前記打抜き加工穴の中心位置を演算する中心位置演算手段と、前記パラメータメモリに格納されたタレットパラメータによって補正された各装着穴の補正中心位置に対する、前記中心位置演算手段によって演算された打抜き加工穴の中心位置のX,Y軸方向への偏倚量を演算する偏倚量演算手段と、前記上下のタレットにおける各装着穴にそれぞれ別個のパンチ,ダイをそれぞれ個別に装着してワークの打抜き加工を行ったときの、各装着穴の補正中心位置に対する当該打抜き加工穴のX,Y軸方向の偏倚量を、前記各装着穴と前記パンチ,ダイに関連付けて格納したデータベースと、を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、タレットにおける各装着穴に、各パンチ,ダイを装着したときの、各装着穴の軸心に対する各パンチ,ダイにおける軸心のX,Y軸方向への偏倚量を、各装着穴と各パンチ,ダイとに関連付けて格納したデータベースを備えているものであるから、板状のワークの打抜き加工を行うとき、当該打抜き加工を行うパンチ,ダイと、当該パンチ,ダイを装着してある装着穴との関係から、当該装着穴の軸心に対するパンチ,ダイにおける軸心のX,Y軸方向の偏倚量を補正することができるものである。したがって、より高精度の打抜き加工が行われ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】タレットパンチプレスの構成を概念的、概略的に示した説明図である。
【
図2】撮像手段による打抜き穴の中心位置の求め方を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明するに、先ず、理解を容易にするために、タレットパンチプレスの全体的構成について概念的、概略的に説明する。
【0012】
タレットパンチプレス1はフレーム本体3を備えており、このフレーム本体3には、良く知られているように、複数のパンチPを着脱交換自在かつ上下動自在に備えた上部タレット5と、前記各パンチPに対応した複数のダイDを着脱交換自在に備えた下部タレット7とが、上下に対向して回転自在に備えられている。さらに、前記フレーム本体3にはラム(ストライカ)9が上下動自在に備えられている。上記ストライカ9が上下動する位置が板状のワークWの打抜き加工を行う加工位置であって、前記パンチP及びダイDを前記加工位置に位置決めするために、前記上下のタレット5,7はパンチP,ダイDを前記加工位置へ回転割出し位置決め自在に備えられている。
【0013】
前記加工位置に対してワークWをX軸方向,Y軸方向へ相対的に移動位置決めするために、タレットパンチプレス1には、ワーク移動位置決め装置11が備えられている。既に知られているように、前記ワーク移動位置決め装置11は、Y軸方向へ移動位置決め自在なキャリッジベース13がX軸方向へ長く備えられている。そして、このキャリッジベース13には、ワークWをクランプ自在な複数のワーククランプ15を備えたキャリッジ17がX軸方向へ移動位置決め自在に備えられている。
【0014】
したがって、前記上下のタレット5,7を回転して対をなす所望のパンチP,ダイDを加工位置に割出し位置決めすると共に、ワークWをX,Y軸方向へ移動し、ワークWの加工すべき位置を前記パンチP,ダイDに対応した加工位置へ位置決めする。その後に、ストライカ9を上下動してパンチPを打圧することにより、パンチPとダイDとの協働によってワークWに打抜き加工が行われるものである。
【0015】
前述のごとく、パンチP,ダイDによってワークWの所望位置へ打抜き加工を行うとき、ワークWのX,Y軸方向への移動位置決め、及び上下のタレット5,7の回転位置決めは高精度に行い得るものの、より高精度にワークWの打抜き加工を行う場合、上部タレット5においてパンチPを上下動自在に支持したパンチPの装着穴(図示省略)の内周面とパンチP(上金型としてのパンチ)の外周面との間に存在する微小な間隙(クリアランス)が問題になることがある。
【0016】
すなわち、上下のタレット5,7におけるパンチP,ダイDの装着穴は、例えば上下のタレット5,7を重ねた状態において同時に加工するなど、パンチ,ダイの互の装着穴位置は高精度に整合した状態に加工されている。そして、上下のタレット5,7に対するパンチ,ダイの装着穴位置は予め高精度に測定し、正規の位置に対する上記装着穴のX,Y軸方向への微小な誤差は、各装着穴の位置(ステーション位置)毎に、タレットパラメータとして、制御装置19のパラメータメモリ21に格納されている。
【0017】
したがって、所望のパンチP,ダイDを装着した所望のステーション位置を加工位置に割出し位置決めしてワークWの打抜き加工を行うとき、前記所望のステーション位置に対応したタレットパラメータを用いて、ワークWの位置決め位置を補正することにより、前記所望のパンチP,ダイDによってワークWの正確な位置に打抜き加工を行うことができるものである。
【0018】
ところが、パンチPの外周面と前記装着穴の内周面との間にはミクロンオーダのクリアランスが存在するので、このクリアランス内において、前記装着穴の中心(軸心)に対してパンチPの軸心がX軸,Y軸方向に偏倚すると、この偏倚に起因して加工位置精度が低下するものであった。
【0019】
そこで、本実施形態においては、前記加工位置からX,Y軸方向に予め所定距離の位置に、例えばCCDカメラなどのごとき撮像手段23を備えている。前記撮像手段23は、前記加工位置で打抜き加工された打抜き加工穴を撮像し、カメラ視野において前記打抜き加工穴の中心位置を求めるためのもので、前記打抜き加工穴の中心位置は、前記制御装置19に備えられた画像処理手段25によって画像処理された後、中心位置演算手段27によって演算されるものである。
【0020】
なお、加工位置の中心と前記撮像手段23の中心は、
図1に示すように、Y軸方向に予め設定した距離だけ偏在してある。しかし、上記両中心のX軸方向の位置は一致するように設定してある。
【0021】
そして、前記上下のタレット5,7における基準の装着穴に装着した基準のパンチP,ダイDによって打抜き加工した基準の打抜き加工穴29A(
図2参照)を前記撮像手段23によって撮像し、上記基準の打抜き加工穴29Aの中心位置(X1,Y1)をカメラの視野31において、前記中心位置演算手段27によって求める。また、所望の別個の装着穴に装着した別個の所望のパンチP,ダイDによってワークWに別個の打抜き加工穴29Bを加工し、前記撮像手段23によって同一条件の下に撮像する。そして、この別個の打抜き加工穴29Bの中心位置(X2,Y2)を同様にして求める。
【0022】
なお、前記別個の打抜き加工穴29Bは、ワークWをX軸方向又はY軸方向へ移動して打抜き加工を行うものである。この場合、X軸方向,Y軸方向への移動位置は正確に測定して行うものであり、X,Y軸方向への移動誤差は補正された状態にあるものである。
【0023】
前記基準の打抜き加工穴29Aの中心位置(X1,Y1)と前記別個の打抜き加工穴29Bの中心位置(X2,Y2)を基にして、前記別個の装着穴の中心位置に対する別個のパンチP,ダイDの中心位置X,Y軸方向への偏倚量ΔX,ΔYを、偏倚量演算手段33によってΔX=X1−X2,ΔY=Y1−Y2として求める。そして、この求めた偏倚量ΔX,ΔYは、上下のタレット5,7における各装着穴のステーションNoと、前記別個の打抜き加工穴29Bの加工を行ったパンチP,ダイDの工具Noとを関連付けてデータベース35に格納されている。
【0024】
すなわち、前記データベース35は、
図3に示すように、上下のタレット5,7における各ステーションNo(ST105,ST306・・・)と、上記各ステーションに装着した各工具No(K1,K2,・・・)とを関連付けて、X,Y方向の偏倚量が関連付けて格納してある。なお、上記データベース35において、ステーションST105は基準の装着穴を備えたステーションであり、工具No.K1は、基準のパンチ,ダイである。したがって、ST105とK1との関連付けにおいては、ΔX,ΔYの偏倚量X,Yはそれぞれ0になるものである。
【0025】
以上のごとき説明より理解されるように、上下のタレット5,7における各ステーションNo(各装着穴)と、当該各装着穴に装着した各パンチP,ダイD(各工具No.K1,K2,・・・)とを関連付けて、各装着穴の中心位置に対する各パンチP,ダイDの中心位置の偏倚量を予めデータベース化してあるので、ワークWの打抜き加工を行うとき、前記データベースを用いて位置補正することができ、ワークWのより正確な位置に打抜き加工を行うことができるものである。
【0026】
なお、本発明は、前述のごとき実施形態のみに限るものではなく、適宜の変更を行うことにより、その他の形態でもって実施可能である。すなわち、上下のタレット5,7における正規な位置に対する各装着穴の中心位置のX,Y軸方向への微小誤差は、前記パラメータメモリ21にタレットパラメータとして格納されている。したがって、各装着穴を加工位置に割出し位置決めしたとき、正規な位置に対する各装着穴における中心位置のX,Y軸方向への微小誤差は、前記パラメータメモリ21に格納されているタレットパラメータによって補正できることになる。
【0027】
そして、各装着穴に装着したパンチP,ダイDによってワークWに打抜き加工を行ったときの打抜き加工穴を撮像手段23によって撮像し、中心位置演算手段27によって当該打抜き加工穴の中心位置を演算する。したがって、タレットパラメータを用いて補正した装着穴の補正中心位置に対する、中心位置演算手段27によって演算された中心位置のX,Y軸方向への偏倚量を偏倚量演算手段33によって演算する。
【0028】
前述のごとく、偏倚量演算手段33によって、各装着穴の補正中心位置に対する各打抜き加工穴のX,Y軸方向への偏倚量を、各装着穴と各パンチP,ダイDに関連付けてデータベース35に格納する。
【0029】
すなわち、複数のパンチを着脱交換自在かつ上下動自在に備えた上部タレットを、各パンチを加工位置へ回転割出し位置決め自在に備えると共に、前記各パンチと対応する複数のダイを着脱交換自在に備えた下部タレットを、前記各パンチに対応して前記各ダイを前記加工位置へ回転割出し位置決め自在に備え、前記加工位置に対して板状のワークを相対的にX,Y軸方向へ移動位置決め自在なワーク移動位置決め装置を備えたタレットパンチプレスであって、前記上下のタレットにおける各装着穴の正規な位置に対する各装着穴の中心位置のX,Y軸方向への微小誤差をタレットパラメータとして格納したパラメータメモリと、前記上下のタレットにおける各装着穴に装着したパンチ,ダイによるワークの打抜き加工穴を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像した前記打抜き加工穴の中心位置を演算する中心位置演算手段と、前記パラメータメモリに格納されたタレットパラメータによって補正された各装着穴の補正中心位置に対する、前記中心位置演算手段によって演算された打抜き加工穴の中心位置のX,Y軸方向への偏倚量を演算する偏倚量演算手段と、前記上下のタレットにおける各装着穴にそれぞれ別個のパンチ,ダイをそれぞれ個別に装着してワークの打抜き加工を行ったときの、各装着穴の補正中心位置に対する当該打抜き加工穴のX,Y軸方向の偏倚量を、前記各装着穴と前記パンチ,ダイに関連付けて格納したデータベースとを備えている構成とすることもできる。
【0030】
上記構成においても、前述した実施形態と同様の効果を奏し得るものである。
【符号の説明】
【0031】
1 タレットパンチプレス
5 上部タレット
7 下部タレット
11 ワーク移動位置決め装置
19 制御装置
21 パラメータメモリ
23 撮像手段(CCDカメラ)
25 画像処理手段
27 中心位置演算手段
31 カメラの視野
33 偏倚量演算手段
35 データベース