(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技価値を消費する遊技を実行することで、通常状態よりも有利な遊技状態である特定状態を発生可能な遊技台が複数設置された遊技場に設けられる遊技場用システムであって、
遊技者が遊技を開始してから終了するまでの期間である遊技期間を遊技者単位で特定する遊技期間特定手段と、
遊技台における遊技により消費された遊技価値を示すアウトと、遊技台が通常状態である期間におけるアウトである通常アウトとを少なくとも含む遊技情報を、遊技台側から出力される遊技信号により遊技台単位で特定する遊技情報特定手段と、
前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報を機種別に区分けして集計することで、前記アウト、及び前記通常アウトの内、少なくとも一方の遊技台単位の平均値である台平均アウト情報を特定する台平均情報特定手段と、
前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報を前記遊技期間特定手段により遊技者単位で特定された遊技期間にて区分けした遊技情報である遊技者別情報を特定する遊技者情報特定手段と、
前記遊技者別情報を機種別に区分けして集計することで、前記通常アウトの遊技者単位の平均値である客平均通常アウトを特定する客平均情報特定手段と、
前記台平均アウト情報と、前記客平均通常アウトとを機種単位で比較可能に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
前記遊技者別情報により特定状態が発生したことを特定出来る場合、及び前記遊技者別情報に含まれる予め指定された指定遊技情報が予め設定される基準値に達した場合の内、少なくとも一方の場合に成立する除外条件が成立したか否かを前記遊技者別情報単位で特定し、その除外条件が成立した前記遊技者別情報を前記客平均情報特定手段における集計対象から除外する除外手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技場用システム。
前記遊技者別情報に含まれる遊技情報であって、前記通常アウトである遊技者別通常アウトと予め設定される基準値とを比較することによりBO客特定条件が成立したか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりBO客特定条件が成立した前記遊技者別情報の数を示すBO客数を特定するBO客数特定手段と、
前記BO客特定条件が成立したか否かに関わらず集計対象となり得る全ての前記遊技者別情報の数を示す全客数に対する前記BO客数の割合を示すBO客率、前記BO客数の遊技台単位の平均値、及び前記BO客数の内、少なくとも一方を示すBO客情報を特定するBO客情報特定手段と、を備え、
前記出力手段は、前記台平均アウト情報、前記客平均通常アウト、及び前記BO客情報を機種単位で比較可能に出力することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技場用システム。
前記BO客情報特定手段により前記BO客情報として前記BO客率が特定される場合に、前記遊技者別情報に含まれる特定状態におけるアウトである特定アウト、或いは前記アウトと、前記通常アウトとが予め設定される特定の関係となるか否か、及び前記特定アウトが予め設定される基準値に達するかの内、少なくとも一方を前記遊技者別情報単位で特定し、特定の関係となった前記遊技者別情報、及び前記特定アウトが基準値に達した前記遊技者別情報の内、少なくとも一方を前記BO客率の集計対象から除外するBO客情報除外手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の遊技場用システム。
前記遊技者別情報に含まれる遊技情報であって、対価と引換に遊技者に貸出された遊技価値と遊技台における入賞に応じて付与された遊技価値との合計値から前記アウトを減算した値を示す獲得価値である遊技者獲得価値であって、前記遊技期間の終了時における遊技者獲得価値を遊技者別情報単位で特定すると共に、その平均値である遊技者平均獲得価値を機種別に特定する獲得価値特定手段を備え、
前記出力手段は、前記台平均アウト情報、前記客平均通常アウト、及び前記遊技者平均獲得価値を機種単位で比較可能に出力することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技場用システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、新台導入後は一般的に最も稼動が高い時期なので、その間の稼動を単純に参照するだけでは、優良機種であるか劣悪機種であるかの判断を早期に行うことが難しかった。即ち、新台導入時には、例えばある遊技者が遊技した結果、面白くないと判断して短時間にて遊技を終了して空台となったとしても、新台であることから次の遊技者が直ぐに遊技を開始することで遊技台の稼動としては高い推移を示す場合があるからである。
【0005】
このような傾向は新台導入時に最も顕著に表れるが、それ以外の期間においても例えば稼動の高い優良店である場合等にも見受けられる。また、優良機種であるか否かの判断は撤去機種選定時に利用可能性があり、この点においても、遊技者に未だ支持されている機種(優良機種)か支持されていない機種(劣悪機種)かの判断、即ち、遊技台に対する評価を早期に見定めるための遊技情報が切望されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技台に対する評価を適切に行い得る遊技情報を出力可能な遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技価値を消費する遊技を実行することで、通常状態よりも有利な遊技状態である特定状態を発生可能な遊技台が複数設置された遊技場に設けられる遊技場用システムであって、遊技者が遊技を開始してから終了するまでの期間である遊技期間を遊技者単位で特定する遊技期間特定手段と、遊技台における遊技により消費された遊技価値を示すアウトと、遊技台が通常状態である期間におけるアウトである通常アウトとを少なくとも含む遊技情報を、遊技台側から出力される遊技信号により遊技台単位で特定する遊技情報特定手段と、前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報を機種別に区分けして集計することで、前記アウト、及び前記通常アウトの内、少なくとも一方の遊技台単位の平均値である台平均アウト情報を特定する台平均情報特定手段と、前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報を前記遊技期間特定手段により遊技者単位で特定された遊技期間にて区分けした遊技情報である遊技者別情報を特定する遊技者情報特定手段と、前記遊技者別情報を機種別に区分けして集計することで、前記通常アウトの遊技者単位の平均値である客平均通常アウトを特定する客平均情報特定手段と、前記台平均アウト情報と、前記客平均通常アウトとを機種単位で比較可能に出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記遊技者別情報により特定状態が発生したことを特定出来る場合、及び前記遊技者別情報に含まれる予め指定された指定遊技情報が予め設定される基準値に達した場合の内、少なくとも一方の場合に成立する除外条件が成立したか否かを前記遊技者別情報単位で特定し、その除外条件が成立した前記遊技者別情報を前記客平均情報特定手段における集計対象から除外する除外手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記遊技者別情報に含まれる遊技情報であって、前記通常アウトである遊技者別通常アウトと予め設定される基準値とを比較することによりBO客特定条件が成立したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりBO客特定条件が成立した前記遊技者別情報の数を示すBO客数を特定するBO客数特定手段と、前記BO客特定条件が成立したか否かに関わらず集計対象となり得る全ての前記遊技者別情報の数を示す全客数に対する前記BO客数の割合を示すBO客率、前記BO客数の遊技台単位の平均値、及び前記BO客数の内、少なくとも一方を示すBO客情報を特定するBO客情報特定手段と、を備え、前記出力手段は、前記台平均アウト情報、前記客平均通常アウト、及び前記BO客情報を機種単位で比較可能に出力することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記BO客情報特定手段により前記BO客情報として前記BO客率が特定される場合に、前記遊技者別情報に含まれる特定状態におけるアウトである特定アウト、或いは前記アウトと、前記通常アウトとが予め設定される特定の関係となるか否か、及び前記特定アウトが予め設定される基準値に達するかの内、少なくとも一方を前記遊技者別情報単位で特定し、特定の関係となった前記遊技者別情報、及び前記特定アウトが基準値に達した前記遊技者別情報の内、少なくとも一方を前記BO客率の集計対象から除外するBO客情報除外手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記遊技者別情報に含まれる遊技情報であって、対価と引換に遊技者に貸出された遊技価値と遊技台における入賞に応じて付与された遊技価値との合計値から前記アウトを減算した値を示す獲得価値である遊技者獲得価値であって、前記遊技期間の終了時における遊技者獲得価値を遊技者別情報単位で特定すると共に、その平均値である遊技者平均獲得価値を機種別に特定する獲得価値特定手段を備え、前記出力手段は、前記台平均アウト情報、前記客平均通常アウト、及び前記遊技者平均獲得価値を機種単位で比較可能に出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載した発明によれば、台平均アウト情報と客平均通常アウトとを機種単位で比較可能に出力する。台平均アウト情報により遊技台の稼動がある程度認められる機種である場合、優良機種であれば客平均通常アウトもある程度多く見込められることになるが、劣悪機種であれば客平均通常アウトをあまり多くは見込めない。そのため、稼動がある程度認められる機種に対しては、その客平均通常アウトを参照することにより、優良機種であるのか、劣悪機種であるのかを見定めたり、遊技者に既に飽きられている(支持されなくなっている)のか否かを把握可能となる。これにより、遊技台に対する評価を適切に行うことができる。
【0012】
請求項2に記載した発明によれば、除外条件が成立した遊技者別情報を客平均情報特定手段における集計対象から除外する。客平均通常アウトは、劣悪機種等の場合に少なくなる傾向があるものの、優良機種であっても偶々特定状態が連続(例えば、大当りが連荘)する等により特定期間(特定状態である期間)が長くなり通常期間(通常状態である期間。即ち、特定状態でない期間)が短くなった遊技者が発生すると、客平均通常アウトが小さくなる場合もある。そのため、そのような遊技者の遊技別情報を集計対象から除外した上で客平均通常アウトを特定することで、客平均通常アウトにより優良機種であるか否かを判定する際の精度を高めることが出来る。
【0013】
請求項3に記載した発明によれば、台平均アウト情報、客平均通常アウト及びBO客情報を機種単位で比較可能に出力するので、BO客情報により、遊技台を気に入って(優良機種であると考えて)遊技した遊技客であるBO客数を把握出来るようになり、その機種を支持している遊技者数等を把握出来るようになる。
【0014】
請求項4に記載した発明によれば、特定の関係となった遊技者別情報及び特定アウトが基準値に達した遊技者別情報の内、少なくとも一方をBO客率の集計対象から除外するので、BO客率を特定する際に特定期間が長くなることを考慮する必要がある場合であっても、BO客率を精度高く特定し得るようになる。
【0015】
請求項5に記載した発明によれば、台平均アウト情報、客平均通常アウト及び遊技者平均獲得価値を機種単位で比較可能に出力する。優良機種の場合、持玉(遊技者獲得価値)を得ればある程度遊技に消費してから遊技を終了するが、劣悪機種の場合、持玉を得てもあまり遊技に費やすことなく遊技を終了すると考えられる。即ち、遊技終了時の持玉の平均値(遊技者平均獲得価値)を参照することにより、優良機種と劣悪機種との区別をより正確に行える情報を出力出来るようになる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態による遊技場用システムについて、
図1から
図6を参照しながら説明する。
図1に示すように、遊技場用システム1が設けられている遊技場内には、複数の遊技台2が設置されており、各遊技台2に対応して遊技装置3が付設されている。これら遊技台2及び遊技装置3は、それぞれ中継装置4に接続している。中継装置4は、LAN5を介して管理装置6に接続しており、遊技台2や遊技装置3等の遊技機側の装置から出力される後述する遊技信号を管理装置6に送信すると共に、管理装置6から各種の情報を受信して遊技機側の装置に中継する。管理装置6は、遊技場内の例えば事務所等に設置されており、出力手段としてのモニタ7等が接続されている。遊技場内には例えば数百台の遊技台2が設置されており、管理装置6の管理対象となっている。また、遊技場内には、景品交換のための周知のPOS等も設置されている。
【0018】
本実施形態の遊技台2は、所謂パチンコ遊技機であり、遊技媒体としての玉(遊技価値に相当する)を盤面に発射するためのハンドル10、玉を入賞させるための普図入賞口11と始動口12、玉の入賞に応じて表示図柄が変動する表示部13、大当り時に開放する大入賞口14、玉が払い出される上皿15、及び上皿15から溢れた玉を一時的に貯留する下玉受皿16等を備えている。遊技台2は、始動口12への玉の入賞(始動入賞)に応じて所定の当選確率にて大当り抽選を行い、その抽選結果に基づき所謂特別図柄(特図)による図柄変動を表示部13にて実行する。そして、表示部13に停止表示された図柄が大当り図柄の場合に大当りを発生させる。大当りが発生すると、遊技台2は、対応するラウンド数に応じた回数分だけ大入賞口14を開放する。
【0019】
遊技装置3は、玉の貸出を受けるための対価(例えば、貨幣)を投入する貨幣投入口30、各種の情報を表示する液晶表示部31、所謂再遊技を行うために遊技客が操作する再遊技釦32、玉を遊技台2に払出す払出ノズル33、ICカード8等の記録媒体を挿入するカード挿入口34、及び遊技客を撮像する撮像カメラ35等を備えている。遊技装置3は、遊技客によって貨幣投入口30に対価が投入されて貸出釦(図示省略)が操作されると、例えば1玉4円で貸出す場合には125玉等の貸出単位の玉(対価と引換に遊技客に貸出された遊技価値に相当する)を払出ノズル33から遊技台2に払出す貸出処理を実行する。このとき、遊技装置3は、投入された対価から払出した玉数に対応する対価を減算した残高を記憶しており、遊技客による返却釦(図示省略)の操作に応じて残高を記録したICカード8(残高カード)を発行する。なお、遊技装置3は、ICカード8として、残高カードだけでなく、遊技客個人を特定可能な会員情報を記録した所謂会員カードも受付可能である。会員カードを受付けた場合、遊技装置3は、会員カードに記録されている会員情報(例えば、会員番号や遊技客の氏名等の情報)を読出し、読出した会員情報を管理装置6へ送信する。
【0020】
撮像カメラ35は、例えば周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を有しており、遊技装置3が付設されている遊技台2を遊技している遊技客を撮像する。撮像カメラ35は、遊技客の存在・不在に関わらず、所定時間が経過する等の撮像条件が成立する毎に撮像を繰り返しており、撮像カメラ35で撮像された遊技客の顔画像は管理装置6に送信される。そして、後述するように、管理装置6にて顔認証処理を行うことにより、遊技客が特定される。つまり、撮像カメラ35は、後述する遊技期間や遊技客別情報等を特定する際に同一の遊技客であるか否か等を特定する遊技者特定手段として機能する。尚、遊技客の特定は、撮像カメラ35によるものの他に、上記した会員カードにより特定しても良いし、両者を併用しても良い。
【0021】
このような構成の遊技台2側の装置(遊技台2および遊技装置3)からは、遊技の進行に伴って、以下のような遊技信号が出力される。
・アウト信号:消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト。遊技により消費された遊技価値に相当する)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技台2から出力される信号でも良い。
【0022】
・セーフ信号:遊技台2から払出(付与)される入賞付与価値(セーフ。入賞に応じて付与された遊技価値に相当する)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、玉を補給する補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
・始動信号:遊技台2から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部13(役物)におけるスタート(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じて図柄変動を特定する。尚、始動口12に入賞したことを示す信号としても良い。
【0023】
・大当り信号:遊技台2から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
・特別状態信号:遊技台2から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。始動口12の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。また、大当り信号と特別状態信号のいずれも入力していない期間を通常状態として特定し、通常状態でない遊技状態を特定状態として特定する。
【0024】
管理装置6は、CPU、ROM及びRAM等で構成された制御部、HDD等で構成された記憶部、及び上記した遊技信号等の送受信を行う入出力部等を備えている。管理装置6は、記憶部に記憶されている制御プログラムに従って作動し、入出力部に入力される遊技台2側の装置からの遊技信号に基づいて各種の遊技情報を特定する。例えば、管理装置6は、アウト信号に基づくアウトの特定、セーフ信号に基づくセーフの特定、始動信号に基づくスタートの特定等を行い、出玉率や稼動率或いは売上額等の遊技情報を特定し、特定した遊技情報を後述する
図4や
図5のように遊技台2単位、後述する
図6のように遊技台2の機種単位、或いは、遊技客単位や遊技場全体等に区分けして集計する。
【0025】
また、管理装置6は、上記したように撮像カメラ35で撮像した遊技客の画像(本実施形態では、顔画像)に基づいて遊技客を特定し、遊技期間を遊技者単位で特定する。具体的には、撮像した顔画像から目、鼻、口等の位置や大きさ、顔の輪郭等の各パーツのデータを抽出し、抽出したデータを予め登録されている遊技客毎のデータベース(会員登録時等に登録されている)と照合する所謂顔認証を行うことにより遊技客個人を特定し、同一遊技客を特定している期間をその遊技客の遊技期間として特定する。尚、顔認証の手法そのものは公知或いは周知の手法を採用すればよいので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0026】
次に、遊技性等が面白く遊技客に受け入れられ易い機種(面白度が高い機種。優良機種)と、遊技性等が面白くなく遊技客に受け入れられ難い(面白度が低い機種。劣悪機種)とにおいて、遊技情報にどのような傾向が見られるかについて説明する。尚、この遊技情報の傾向が、優良機種であるか劣悪機種であるかを判断するための判断基準となる。
いわゆる新台として導入された遊技台2は、遊技客が最も遊技したいと考える機種であることから、その遊技台2は新台導入時における稼動が高くなる。つまり、新台の場合、機種全体でのアウト(以下、便宜的に全体アウトと称する)が多くなる。この場合、全体アウトは多くなっているものの、その遊技情報を詳細に分析すると、以下のような差違が見受けられる。尚、以下の1)〜4)は、
図2の1〜4にそれぞれ対応している。
【0027】
1)面白度が低い遊技台2において、大当りが大連荘して出玉を多数取得出来た場合、特定期間(特定状態である期間)での遊技時間が長くなり(つまり、通常状態である期間が短くなり)、少人数(主に1人)の遊技客が長時間遊技する。この場合、台平均BO(通常状態時のアウト(遊技台2の1台当りの平均))、客平均BO(遊技客の1人当りの平均)は共に低くなる。このため、遊技情報の傾向は、
図2の1に示すように、面白度=×(面白度が低い)、出玉=○(多い)、台BO(台平均BO)=少、客BO(客平均BO)=少、BO率(客1人当りのBOの比率。BO÷アウトで算出)=低、交替数=少、BO客(BOが基準値以上の客の割合)=少となる。尚、基準値については、後述する
図3にて説明する。
【0028】
2)面白度が低い遊技台2において、大当り数が少ない場合、BO率が高くなる一方、遊技客1人当りの遊技時間は短くなるが、空台となっても次の遊技客が新台であるという理由で直ぐに遊技し、多人数の遊技客が遊技する。このため、遊技情報の傾向は、
図2の2に示すように、面白度=×、出玉=×(少ない)、台BO=多、客BO=少、BO率=高、交替数=多、BO客=少となる。
【0029】
3)面白度が高い遊技台2において、大当り数が少ない場合、面白度が高いことから少人数の遊技客が長時間遊技する。このため、遊技情報の傾向は、
図2の3に示すように、面白度=○(面白度が高い)、出玉=×、台BO=多、客BO=多、BO率=高、交替数=少、BO客=多となる。
4)面白度が高い遊技台2において、大当りが大連荘して出玉を多数取得出来た場合、少人数の遊技客が長時間遊技する。このため、遊技情報の傾向は、
図2の4に示すように、面白度=○、出玉=○、台BO=少、客BO=少、BO率=低、交替数=少、BO客=多となる。
【0030】
さて、
図2に示す各項目のうち、出玉及び台BO(台平均BO)は従来構成のシステムにおいても集計されている遊技情報である。しかし、この
図2に示すように、1)のように出玉=○であっても面白度=×の機種がある一方、4)のように出玉=○、且つ面白度=○の機種もある。また、2)のように台BO=多であっても面白度=×の機種がある一方、3)のように台BO=多、且つ面白度=○の機種もある。さらには、出玉=○、台BO=小であっても、1)のように面白度=×の機種と4)のように面白度=○の機種とがある。つまり、従来から集計されている出玉や台平均BOを参照するだけでは、遊技客が遊技台2に対して感じている面白度を把握出来ない。
【0031】
そこで、遊技場用システム1は、遊技台2の面白度を判断可能とするために、遊技客単位での遊技情報に着目して遊技情報を出力する。即ち、
図2に示す1)及び2)の遊技台2と、3)の遊技台2との違いは、客BO(客平均BO)により判別出来る。つまり、面白度が高い遊技台2は大当りとならなくても長時間遊技となるが、面白度が低い遊技台2は大当りにならない限り短時間遊技となるので、客BOを参照すれば少なくとも3)の遊技台2であるか否かを把握出来る。また、BO客を比較すれば1)又は2)の遊技台2ではなく、3)又は4)の遊技台2であることを把握出来る。このように、遊技客単位の遊技情報を参照することで、遊技台2の面白度を判断出来るとともに、後述する
図4〜
図6のように他の手法についても判断可能となる。
【0032】
このような判断を行うため、管理装置6は、
図3に示す基準値設定を設定している。この基準値設定には、本実施形態では、BO率に対する基準値と、BOに対する基準値とが設定されている。
・BO率に対する基準値:大当りが発生し、出玉を得ることを理由に遊技を継続したと推定される遊技客の遊技情報を除外するためにBO率に対して設定される基準値。除外客情報を出力する際に、BO率がこの設定値に満たない遊技客の遊技情報を除外して出力する。除外条件が成立したか否かを判定するための基準値に相当する。
・BOに対する基準値:大当りの発生有無に関わらず遊技を継続した遊技客、即ち、出玉を得る事が難しい通常状態にて一定以上の遊技を行った遊技客であるBO遊技者(BO客)を特定するための設定値で、BOがこの設定値以上となった遊技客をBO遊技者として特定する。BO客特定条件が成立したか否かを判定するための基準値に相当する。
【0033】
次に、上記した構成による作用について説明する。
管理装置6は、従来構成のシステムと同様に、上記した遊技信号に基づいて各種の遊技情報を集計している。管理装置6は、例えば、アウト信号の入力に応じてアウトを加算し、セーフ信号の入力に応じてセーフを加算し、始動信号の入力に応じてスタートを加算する。このとき、特別状態(大当り)の発生から通常状態に戻るまでを特定状態として特定するとともに、特定状態でない状態を通常状態として特定する(遊技期間を特定する)。そして、アウトについては、通常状態中(通常期間)と特定状態中(特定期間)とに区分けして、通常状態におけるアウト(BO)と特定状態におけるアウト(TO)とを特定する。
【0034】
また、管理装置6は、上記したように遊技客の顔画像に基づいて同一遊技客であるかを特定する。顔画像に基づく同一遊技客の判定は、営業開始後に所定時間(例えば1分)が経過する等の所定の撮像条件が成立した場合に撮像した遊技客の顔画像を台番に対応付けて記憶しておき、上記した顔認証のようにその顔画像と新たな顔画像との類似度が許容値以上の場合に同一遊技客とする等の周知の特定方法を採用すれば良い。尚、顔画像に限らず指紋等の他の生体情報や上記した会員カード等、周知のどのような遊技者特定手段を採用しても良い。
【0035】
このように集計された遊技情報は、
図4及び
図5に示すように、同一遊技客毎にレコードに区分けされた遊技者別情報として特定され、遊技台2毎の遊技客履歴として記憶される。
図4及び
図5に示す各項目の意味は以下の通りである。
・時刻:レコードの対応時刻を示す。本実施形態では遊技客を最初に撮像した(遊技開始)時刻であるが、大当り発生時刻等、レコードに対応していればどのような時刻でも良い。
・売上額:売上玉に対応した売上額(売上玉×貸単価(4円等))を示す。売上玉は、遊技装置3から出力される売上玉数(貸出玉数)を特定可能な売上信号に基づいて特定される。尚、売上信号は、直接的に売上額を特定可能な信号であっても良い。
【0036】
・アウト、セーフ:アウトは遊技台2への打込玉数(消費価値)、セーフは遊技台からの払出玉数(入賞獲得価値)を示す。
・S、TY:Sは図柄変動数(スタート)、TYは大当り発生から通常状態に戻るまで(大当り中又は甘中(確変中、時短中)等の特定状態中)の出玉(セーフ−アウト)を示す。
・BO、TO、BO率:BOは通常状態におけるアウト、TOは特定状態中のアウト、BO率はアウトに対するBOの割合を示す。
・持玉、収支:持玉は対応する持玉数(獲得価値=売上玉+セーフ−アウト)。収支は遊技客の収支(持玉×交換単価(3円等)−売上額)を示す。尚、持玉は遊技客が獲得した価値を示すため、例えば上記以外に計数機にて遊技した台番を特定可能に獲得した玉数を計数した値や、所謂各台計数機にて発行した玉数を採用しても、上記演算式により示される値となる。
・顔ID:撮像した画像のID(台番4桁+連番3桁)を示す。合計は、全体或いは除外に対応する顔画像数(特定した遊技客数)を示す。
【0037】
つまり、管理装置6は、全体のアウト、通常状態である期間に特定されたアウトである通常アウト(BO)、アウト及びBOの遊技台単位の平均値である台平均アウト情報を機種別及び遊技台2別に区分けして集計している。また、管理装置6は、同一の顔IDが特定されている期間、即ち遊技客単位の遊技期間を特定し、上記したアウトやBO等の遊技情報を遊技期間別に区分けして集計している。つまり、これら
図4等は、台平均情報、遊技者別情報、客平均情報に相当する。また、管理装置6は、特定状態が発生したことを特定した場合には、特定状態中の遊技情報(TY、TO等)も集計している。
【0038】
図4は上記した面白度の低い機種(機種A)の遊技情報の一例であり、レコードNO4、6、7のように大当りにより出玉を多く得られない場合には早々に遊技に見切りを付けられている(遊技客が交替している)。また、レコードNO1、2、3のように出玉を多く得た場合でもTYと持玉がほぼ同じ値で遊技を終了する遊技客、即ち、連荘終了後、直ぐに遊技を終了してしまう遊技客が多数見受けられる。つまり、この
図4からは、機種Aは、遊技客があまり遊技を継続しようとしない機種であることが分かる。
【0039】
一方、
図5は上記した面白度の高い機種(機種B)の遊技情報の一例であり、レコードNO1、2のように大当りにより出玉を多く得られず、収支が大きくマイナスとなっても遊技が継続されていることが見受けられる。また、レコードNO1、2では、遊技客単位(顔ID単位)のBOが
図3の設定値を上回る程大きな値になっていると共に、持玉もほぼ0となるまで遊技が継続されている。つまり、この
図5からは、機種Bは、遊技客が遊技を継続しようとする機種であることが分かる。尚、レコードNO3のようにBOが少ないまま大当りとなり、その後に閉店等を迎えて遊技を終了する場合がある旨も把握出来る。レコードNO3のようになる他の理由として、遊技客の遊技できる時間上の制約で遊技の大半が特定状態となるケースもある。
【0040】
この
図4及び
図5に示す「全体」は、全ての遊技客の遊技客平均値と合計値であり、「除外」は、BO率が
図3の設定値に満たない遊技客、即ち、遊技期間中の特定期間が長く、面白度に関わりなく特定期間が長いことより遊技期間が長くなった遊技客である除外遊技者の遊技情報である除外情報を除外した上での平均値と合計値である。より具体的には、管理装置6は、集計した遊技情報のBO率(指定遊技情報に相当する)と、
図3に示す基準値設定とを比較し、基準値設定に達した遊技情報があるか否か(除外条件が成立したか否か)をレコード単位(遊技者別情報単位)で特定し、除外条件が成立した遊技情報である除外情報を特定し、除外情報を識別可能(
図4、
図5ではハッチングにて示す)に出力すると共に、除外条件が成立した遊技情報を「全体」の遊技情報の集計対象から除外し、「除外」の遊技情報を特定している。
【0041】
また、管理装置6は、遊技者別情報に含まれる遊技情報であって、遊技期間の終了時における遊技者獲得価値(持玉)を遊技者別情報単位で特定すると共に、その平均値である遊技者平均獲得価値(「全体」の平均)を機種別に特定している。これら
図4及び
図5は、例えばモニタ7やプリンタ等に表示出力或いは印字出力される。
【0042】
このように遊技客単位及び遊技台2単位で集計された遊技情報は、
図6に示すように、遊技台2の機種毎に再集計される。
図6は、遊技場の管理者等の操作入力により指定された指定期間(
図6では1日分)における
図4及び
図5の遊技情報を機種別に集計した集計例であり、台平均は遊技台2の1台当り、客平均は遊技客の1人当り、除外客平均は除外遊技者の1人当りの平均値を示している。
図6の各項目の内、
図4及び
図5に示されている項目については同義で、それ以外の項目の内、粗利は所謂遊技場側の粗利益で、
図4等の収支の正負を逆転した値、客数は対象となる遊技客数、BO客はBOが
図3の設定値以上の遊技客数(BO客特定条件が成立した遊技客の数。BO客数に相当する)、BO客率は客数の内のBO客数の割合を示している。つまり、管理装置6は、BO客特定条件が成立したか否かに関わらず集計対象となり得る全ての遊技者別情報の数を示す全客数に対するBO客数の割合を示すBO客率、BO客数の遊技台単位の平均値及びBO客数を特定し、
図6のようにBO客情報として集計していると共に、この
図6に示すようなBO客情報をモニタ7やプリンタ等の出力手段に表示出力又は印字出力している。
【0043】
機種A〜Dの台平均を比較すると、アウト(台平均アウト情報に相当する)はいずれも同程度であり、BO、BO率、粗利は機種Aと機種D、或いは機種Bと機種Cが同程度であり、機種A、Dの方が出玉を多く獲得している旨を把握出来る。即ち、台平均によれば機種Aと機種Dが上記した1)又は4)に対応し、機種Bと機種Cが上記した2)又は3)に対応することが把握出来る。
【0044】
また、客平均を比較すると、客数は機種Bが多く、それ以外は同程度で機種Bよりも少ないこと、及び、BO(客平均通常アウトに相当する)を比較すると、機種A、Bは少なく、機種C、Dは多いことを把握出来る。これらのことから、機種A、Bは通常状態時に遊技を継続し難い、即ち、面白度の低い機種である一方、機種C、Dは通常時に遊技を終了し難い、即ち、面白度の高い機種である旨を把握出来る。
【0045】
さて、上記した通り、出玉を多く獲得する、即ち、大当りや甘中等の特定状態である期間が長いと、相対的に通常状態が短くなることから、台平均のBO率等が少なくなり、単純にBOを比較するだけでは面白度を把握するのが難しくなる。この場合、上述した通り、客平均にてBOを参照するだけでも、ある程度の違いは把握出来るものの、出玉を得ずに投資する遊技よりも、獲得した出玉による遊技の方が交換率を考慮すると得である等の理由により、上記した1)は2)よりもBOが多くなる傾向がある一方、特定期間を考慮すると、上記した4)は3)よりもBOが少なくなる傾向があるため、機種Aと機種Dとの違いを見定めることが困難である。しかし、そのような場合であっても、本実施形態のように除外客平均を参照すれば、出玉を得たことにより遊技した遊技客を極力除外した上で客平均のBOを比較出来るため、単純に客平均のBOを比較するよりも機種Aと機種Dとの違いを明確に把握し得るようになる。
【0046】
同様に、客平均におけるBO客率が機種A、Bよりも機種C、Dの方が遙かに高いことから、機種C、Dは通常時に遊技を継続する遊技客、即ち、大当りしなくとも遊技を継続したり、仮に大当りが発生してもその後に遊技を継続したりする遊技客が多いことを把握出来、逆に機種A、Bは通常時に遊技を継続する遊技客が少ないことを把握出来る
また、客平均における持玉によれば粗利等が同等の機種Aと機種Dとの内、持玉は機種Dの方が少ないこと、同様に粗利等が同等の機種Bと機種Cとの内、持玉は機種Cの方が少ないことを把握出来、これにより、機種C、Dは遊技終了する際に機種A、Bよりも持玉(出玉)をある程度遊技に費やしてから遊技を終了すること等を把握出来る。
このように、遊技場用システム1では、遊技情報を遊技客毎に集計して遊技客単位でのBOやBO率を特定し、それらBOやBO率を参照することにより、遊技台2の面白度を判断することが可能となる。
【0047】
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
図4等に示すように台平均アウト情報と客平均通常アウトとを機種単位で比較可能に出力するので、稼動がある程度認められる機種に対しては、その客平均通常アウトを参照することにより、優良機種であるのか、劣悪機種であるのかを見定めたり、遊技者に既に飽きられている(支持されなくなっている)のか否かを把握可能となる。これにより、遊技台2に対する評価を適切に行うことができる。
【0048】
除外条件が成立した遊技者別情報を集計対象から除外して
図4等に示す「除外」を集計するので、客平均通常アウトは劣悪機種等の場合に少なくなる傾向があるものの、優良機種であっても偶々特定状態が連続(例えば、大当りが連荘)する等により特定期間が長くなり通常期間が短くなった遊技者の遊技別情報を集計対象から除外した上で客平均通常アウトを特定することが可能となり、客平均通常アウトに基づいて優良機種であるか否かを判定する際に、その判定の精度を高めることが出来る。
【0049】
図6に示すように台平均アウト情報、客平均通常アウト及びBO客情報を機種単位で比較可能に出力するので、BO客情報により、遊技台2を気に入って(優良機種であると考えて)遊技した遊技客であるBO客数を把握出来るようになり、その機種を支持している遊技者数等を把握出来るようになる。
【0050】
図4等に示すように台平均アウト情報、客平均通常アウト(BO)及び遊技者平均獲得価値(持玉)を機種単位で比較可能に出力するので、優良機種の場合には持玉を得ればある程度遊技に消費してから遊技を終了するが、劣悪機種の場合、持玉を得てもあまり遊技に費やすことなく遊技を終了すると考えられるものの、遊技終了時の持玉の平均値(持玉の平均値)を参照することにより、優良機種と劣悪機種との区別をより正確に行える情報を出力出来るようになる。このとき、
図6に示すように遊技情報を機種別で一覧表示することにより、遊技場の管理者が優良機種と劣悪機種とにおける遊技情報の差違を一目で把握出来るようになり、より迅速に判断することが出来るようになる。
【0051】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した一実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張することが出来る。
除外情報をBO率と基準値とを比較することで特定したが、例えばTOや大当り回数等が基準値に達しているかや、BOやBサが基準値に達していないか等により、他の遊技情報を予め指定(設定等)される指定遊技情報として指定した上で基準値と比較すること、或いは大当りや特別状態(特定状態)が発生したこと等を除外条件として、除外情報を特定しても良い。
【0052】
除外情報の対象として遊技客単位の遊技情報としたが遊技台単位の遊技情報にて除外条件が成立したかを判定して除外情報を特定しても良い。
遊技客の撮像条件として所定時間が経過することを例示したが、例えば遊技客の判定不能状態から判定可能状態となったこと等を条件としても良い。この場合も、遊技客が継続遊技中かを、撮像した画像と記憶している画像とを比較することで判定し、新たな遊技客である旨を特定した場合に、客交替と判定すれば良い。また、実施例にも示したが遊技客識別情報として会員カード等のカードIDにて遊技客を特定する等、遊技客を識別するための情報であればどのような識別情報を採用しても良い。また、撮像カメラ35の構成も、例えば貸出装置3以外に設けたり、複数の遊技客を1台のカメラで特定する等、どのような構成を採用しても良い。
【0053】
BO客率を集計する場合に、TOが基準値に達している遊技客、BO率、或いはTOに対するBOの割合が基準値に達していない等、アウトやTOとBOとの関係が特定の関係となっている遊技客の遊技情報を除外してBO客率を集計しても良い。これにより、BO客率を特定する際に特定期間が長くなることを考慮する必要がある場合であっても、BO客率を精度高く特定し得るようになる。
BO客数を出力する際に、遊技台1台当りの平均値を出力しても良い。
図3の設定は遊技場管理者が任意に設定しても、予め管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。
【0054】
図6等の集計として営業日1日を例示したが、複数の営業日が含まれる営業期間を任意に設定して、その期間における遊技情報を集計対象として抽出した上で集計を行っても良く、この場合、台平均情報は営業日1日当りの1台当りの平均値とすることが望ましい。また、期間を指定せず帳票を出力することで、予め設定される営業日(出力日当日)を指定したとして期間を特定しても良い。
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。また、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良いし、例示していない他の項目を特定するような構成であっても良い。また、遊技台側から出力される遊技信号には遊技装置にて持玉情報等を特定可能な記録媒体を受付けていることを特定可能な信号等も含まれる。
【0055】
対象となる遊技台2としては遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式等の例示したパチンコ遊技台以外のパチンコ遊技台や、スロットマシン等も採用できる。尚、所謂封入式やクレジット式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現している。
管理装置6が行う処理の一部を遊技装置3或いは中継装置4等にて行っても良い。また、変形例を含む例示した構成をどのように組合わせても良い。
一実施形態では新台導入時の状況を例にして説明したが、導入後にある程度の期間が経過した場合に、遊技台2がまだ遊技客から支持されているか否かを判断するために本発明を適用しても良い。即ち、本発明は、新台導入時以外の期間でも活用することが出来る。