特許第5965252号(P5965252)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965252
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】間伐材を利用したフェンス
(51)【国際特許分類】
   E04H 17/16 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
   E04H17/16 105Z
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-186333(P2012-186333)
(22)【出願日】2012年8月27日
(65)【公開番号】特開2014-43705(P2014-43705A)
(43)【公開日】2014年3月13日
【審査請求日】2015年1月20日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成24年7月9日に有限会社三弘組が鶴ケ岱公園駐車場にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】000221351
【氏名又は名称】JFE建材フェンス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】特許業務法人 インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100083839
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 泰男
(72)【発明者】
【氏名】木村 勝好
【審査官】 新井 夕起子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−169749(JP,A)
【文献】 特開2004−339742(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 17/00 − 17/26
E01F 15/00 − 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱と、前記支柱間に固定された上胴縁および下胴縁と、前記上胴縁と前記下胴縁の間に取り付けられた金網とからなり、前記支柱は、V形鋼と、前記V形鋼が嵌め込まれるV字状溝が形成された、前記V形鋼に対して支柱用ボルトにより着脱可能な支柱用カバー材からなり、前記上胴縁は、上胴縁用L形鋼と、前記上胴縁用L形鋼が嵌め込まれる角状溝が下部に形成された、前記上胴縁用L形鋼に対して上胴縁用ボルトにより着脱可能な上胴縁用カバー材からなり、前記下胴縁は、下胴縁用L形鋼と、前記下胴縁用L形鋼が嵌め込まれる角状溝が上部に形成された、前記下胴縁用L形鋼に対して下胴縁用ボルトにより着脱可能な下胴縁用カバー材からなり、前記上胴縁用ボルトは、前記上胴縁用カバー材の上部から前記上胴縁用L形鋼の水平部に挿入され、前記下胴縁用ボルトは、前記下胴縁用カバー材の下部から前記下胴縁用L形鋼の水平部に挿入され、前記支柱用カバー材、前記上胴縁用カバー材および前記下胴縁用カバー材は、何れも、間伐材からなり、フェンスを正面から見たときに、前記V形鋼、前記上胴縁用L形鋼および前記下胴縁用L形鋼は、前記支柱用カバー材、前記上胴縁用カバー材および前記下胴縁用カバー材により覆われて見えないことを特徴とする、間伐材を利用したフェンス。
【請求項2】
前記金網は、格子状金網からなっていることを特徴とする、請求項1に記載の、間伐材を利用したフェンス。
【請求項3】
前記金網は、菱形金網からなっていることを特徴とする、請求項1に記載の、間伐材を利用したフェンス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、間伐材を利用したフェンス、特に、間伐材の有効利用が図れると共に、景観に優れ、しかも、間伐材からなる、支柱および上下胴縁用カバー材の交換が容易に行え、さらに、鋼製フェンスと同等の強度を有する、間伐材を利用したフェンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
間伐材を利用したフェンスの一例が特許文献1に開示されている。以下、このフェンスを従来フェンスといい、図面を参照しながら説明する。
【0003】
図9は、従来フェンスを示す斜視図、図10は、スリットが形成された横桟を示す斜視図、図11は、ワイヤに嵌め込まれた横桟を示す斜視図である。
【0004】
図9において、21は、支柱、22は、支柱21間に上下多段に張り渡されたワイヤ、23は、ワイヤ22が嵌め込まれた横桟である。横桟23は、杉等の間伐材からなり、図10に示すように、その長手方向全長に亘ってスリット23aが形成され、図11に示すように、スリット23a内にワイヤ22が嵌め込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−300742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来フェンスによれば、間伐材の有効利用を図ることはできるが、以下のような問題があった。
【0007】
(a)横桟23は、そのスリット23a内にワイヤ22を嵌め込むことによって取り付けられるので、横桟23がワイヤ22から脱落するおそれがある。従って、脱落防止を図るために、横桟23のスリット23a内に詰め物を入れる等の脱落防止手段を講じる必要があるが、これに時間と手間を要する。
【0008】
(b)腐食等による横桟23の交換に際しては、再度、脱落防止手段を講じる必要があるので、横桟23の交換に時間と手間を要する。
【0009】
(c)支柱21は、間伐材ではなく、しかも、横桟23の端部と支柱21との間には、隙間が形成されるので、景観が悪い。
【0010】
従って、この発明の目的は、間伐材の有効利用が図れると共に、景観に優れ、しかも、間伐材からなる、支柱および上下胴縁用カバー材の交換が容易に行え、さらに、鋼製フェンスと同等の強度を有する、間伐材を利用したフェンスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、下記を特徴とするものである。
【0012】
請求項1記載の発明は、支柱と、前記支柱間に固定された上胴縁および下胴縁と、前記上胴縁と前記下胴縁の間に取り付けられた金網とからなり、前記支柱は、V形鋼と、前記V形鋼が嵌め込まれるV字状溝が形成された、前記V形鋼に対して支柱用ボルトにより着脱可能な支柱用カバー材からなり、前記上胴縁は、上胴縁用L形鋼と、前記上胴縁用L形鋼が嵌め込まれる角状溝が下部に形成された、前記上胴縁用L形鋼に対して上胴縁用ボルトにより着脱可能な上胴縁用カバー材からなり、前記下胴縁は、下胴縁用L形鋼と、前記下胴縁用L形鋼が嵌め込まれる角状溝が上部に形成された、前記下胴縁用L形鋼に対して下胴縁用ボルトにより着脱可能な下胴縁用カバー材からなり、前記上胴縁用ボルトは、前記上胴縁用カバー材の上部から前記上胴縁用L形鋼の水平部に挿入され、前記下胴縁用ボルトは、前記下胴縁用カバー材の下部から前記下胴縁用L形鋼の水平部に挿入され、前記支柱用カバー材、前記上胴縁用カバー材および前記下胴縁用カバー材は、何れも、間伐材からなり、フェンスを正面から見たときに、前記V形鋼、前記上胴縁用L形鋼および前記下胴縁用L形鋼は、前記支柱用カバー材、前記上胴縁用カバー材および前記下胴縁用カバー材により覆われて見えないことに特徴を有するものである。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記金網は、格子状金網からなっていることに特徴を有するものである。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記金網は、菱形金網からなっていることに特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、以下のような効果がもたらされる。
【0016】
(1)支柱を構成するV形鋼の正面側を支柱用カバー材で覆い、上下胴縁を構成するL形鋼の正面側を間伐材からなる上下胴縁用カバー材により覆うことによって、間伐材の有効利用が図れる。
【0017】
(2)フェンスを正面から見たときに、支柱用カバー材および上下胴縁用カバー材によってV形鋼およびL形鋼は見えないので、優れた景観が得られる。
【0018】
(3)V形鋼に対して支柱用カバー材をボルトにより着脱可能に取り付け、L形鋼に対して上下胴縁用カバー材をボルトにより着脱可能に取り付けることによって、腐食等による支柱用カバー材および上下胴縁用カバー材の交換が容易に行える。
【0019】
(4)V形鋼からなる支柱間にL形鋼からなる上下胴縁が取り付けられている構造になっているので、鋼製フェンスと同等の強度を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明の、間伐材を利用したフェンスを示す正面図である。
図2】この発明の、間伐材を利用したフェンスを示す背面図である。
図3】この発明の、間伐材を利用したフェンスを示す平面図である。
図4図2のA−A線断面図である。
図5図2のB部拡大図である。
図6図4のC部拡大図である。
図7図4のD部拡大図である。
図8図5のE−E線断面図である。
図9】従来フェンスを示す斜視図である。
図10】スリットが形成された横桟を示す斜視図である。
図11】ワイヤが嵌め込まれた横桟を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
この発明の、間伐材を利用したフェンスの一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、この発明の、間伐材を利用したフェンスを示す正面図、図2は、この発明の、間伐材を利用したフェンスを示す背面図、図3は、この発明の、間伐材を利用したフェンスを示す平面図、図4は、図2のA−A線断面図、図5は、図2のB部拡大図、図6は、 図4のC部拡大図、図7は、図4のD部拡大図、図8は、図5のE−E線断面図である。
【0023】
図1から図8において、1は、支柱である。図8に示すように、支柱1は、フランジ2aが形成されたV形鋼2と支柱用カバー材3とからなっている。支柱用カバー材3は、杉や松等の間伐材を円柱状に削ったものからなり、その長手方向には、V形鋼2が嵌め込まれるV字状溝3aが形成されている。図8に示すように、V形鋼2は、支柱用カバー材3のV字状溝3a内に嵌め込まれ、化粧板4を介して支柱用ボルト5により支柱用カバー材3に容易に着脱可能に固定される。
【0024】
6は、支柱1の上部間に固定された上胴縁である。図6に示すように、上胴縁6は、上胴縁用L形鋼7と上胴縁用カバー材8とからなっている。上胴縁用カバー材8は、杉や松等の間伐材を円柱状に削ったものからなっている。上胴縁用カバー材8の下部には、上胴縁用カバー材8の長手方向に亘って角状溝8aが形成されている。図6に示すように、L形鋼7は、角状溝8a内に嵌め込まれ、上胴縁用L形鋼7の水平部に挿入される上胴縁用ボルト9により上胴縁用カバー材8に容易に着脱可能に固定される。
【0025】
10は、支柱1の下部間に固定された下胴縁である。図7に示すように、下胴縁10は、下胴縁用L形鋼11と下胴縁用カバー材12とからなっている。下胴縁用カバー材12は、杉や松等の間伐材を円柱状に削ったものからなっている。下胴縁用カバー材12の上部には、下胴縁用カバー材12の長手方向に亘って角状溝12aが形成されている。図7に示すように、下胴縁用L形鋼11は、角状溝12a内に嵌め込まれ、下胴縁用L形鋼11の水平部に挿入される下胴縁用ボルト13により下胴縁用カバー材12に容易に着脱可能に固定される。
【0026】
14は、上胴縁6と下胴縁10の間に取り付けられた格子状金網である。格子状金網14の代わりに菱形金網を用いても良い。
【0027】
この発明の、間伐材を利用したフェンスを組み立てるには、以下のようにする。
【0028】
先ず、支柱用カバー材3のV字状溝3a内にV形鋼2を嵌め込んだ支柱1を立設する。
【0029】
次いで、図6に示すように、上胴縁用カバー材8の角状溝8a内に上胴縁用L形鋼7を嵌め込んだ上胴縁6の端部に、連結用L形鋼15を上胴縁用ボルト9により固定して、上胴縁用L形鋼7と上胴縁用カバー材8と連結用L形鋼15とを一体化する。次いで、連結用L形鋼15をボルト16により支柱1に固定して、上胴縁6を支柱1の上部に固定する。
【0030】
次いで、図7に示すように、下胴縁用カバー材12の角状溝12a内に下胴縁用L形鋼11を嵌め込んだ下胴縁10の端部に、連結用L形鋼17を下胴縁用ボルト13により固定して、下胴縁用L形鋼11と下胴縁用カバー材12と連結用L形鋼17とを一体化する。次いで、連結用L形鋼17をボルト18により支柱1に固定して、下胴縁10を支柱1の下部に固定する。なお、上胴縁6と下胴縁10の組立順序は、逆であっても良い。
【0031】
このようにして、支柱1に上下胴縁6、10を取り付けたら、上下胴縁6、10間に格子状金網14を留め金具19によって固定し(図5参照)、図5から図7に示すように、格子状金網14の端部を支柱1と化粧板4との間に挟み、ボルト5により固定すれば、フェンスを組み立てることができる。
【0032】
以上説明したように、この発明によれば、支柱1を構成するV形鋼2の正面側を支柱用カバー材3で覆い、上下胴縁6、10を構成するL形鋼7、11の正面側を間伐材からなる上下胴縁用カバー材8、12により覆うことによって、間伐材の有効利用が図れる。また、フェンスを正面から見たときに、支柱用カバー材3および上下胴縁用カバー材8、12によってV形鋼2およびL形鋼7、11は見えないので、優れた景観が得られる。さらに、V形鋼2に対して支柱用カバー材3をボルトにより着脱可能に取り付け、L形鋼7、11に対して上下胴縁用カバー材8、12をボルト9、13により着脱可能に取り付けることによって、腐食等による支柱用カバー材3および上下胴縁用カバー材8、12の交換が容易に行える。しかも、V形鋼2からなる支柱1間にL形鋼7、11からなる上下胴縁6、10が取り付けられている構造になっているので、鋼製フェンスと同等の強度を有する。
【符号の説明】
【0033】
1:支柱
2:V形鋼
2a:フランジ
3:支柱用カバー材
3a:V字状溝
4:化粧板
5:支柱用ボルト
6:上胴縁
7:上胴縁用L形鋼
8:上胴縁用カバー材
8a:角状溝
9:上胴縁用ボルト
10:下胴縁
11:下胴縁用L形鋼
12:下胴縁用カバー材
12a:角状溝
13:下胴縁用ボルト
14:格子状金網
15:連結用L形鋼
16:ボルト
17:連結用L形鋼
18:ボルト
19:留め金具
21:支柱
22:ワイヤ
23:横桟
23a:スリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11