(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記分散剤が、オキシカルボン酸塩、ポリカルボン酸系化合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、アミノスルホン酸ホルマリン縮合物塩及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物からなる、請求項1記載のセメント組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的なコンクリート等のセメント硬化体は、施工時や施工後に、内部の水が表面に染み出す、いわゆるブリーディングと呼ばれる現象を引き起こすことが多い。このようなブリーディングによる水(ブリーディング水)の発生が過大となると、硬化体の表面での水の流動や、表面付近での水の含有量のばらつきが生じ、砂すじや色むらといった初期欠陥が生じる原因となる。
【0005】
ブリーディングは、上述したような混和剤のうち、増粘剤の添加によってある程度は抑制できることが知られている。しかしながら、ブリーディングを効果的に抑制できるような量の増粘剤を添加すると、施工前のセメント組成物の状態での粘性が大幅に増加して、施工性が低下する傾向にあるほか、凝結するために必要な時間が長くなるため、工程の大幅な遅延を招くおそれがある。
【0006】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ブリーディングを抑制しながら、良好な施工性が得られ、しかも実用的な凝結時間を得ることもできるセメント組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のセメント組成物は、セメント成分、混和剤及び水を含み、混和剤として、分散剤と、ヒドロキシプロピル高置換型ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる増粘剤とを少なくとも含むことを特徴とする。
【0008】
本発明のセメント組成物は、混和剤として、分散剤と、ヒドロキシプロピル高置換型ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる特定の増粘剤とを組み合わせて含有している。ここで、ヒドロキシプロピル高置換型ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、少ない添加量でも高い粘性付与効果を発揮できる一方、過度の粘性の増大や、凝結の遅延を引き起こすことが少ない。本発明のセメント組成物は、混和剤として、このような特定の増粘剤と分散剤とを組み合わせて含むことによって、ブリーディングの発生を大幅に抑制しながら、高い施工性を得ることができ、実用的な凝結時間で凝結可能なものとなる。
【0009】
本発明のセメント組成物において、分散剤は、オキシカルボン酸塩、ポリカルボン酸系化合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、アミノスルホン酸ホルマリン縮合物塩及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物からなることが好ましい。分散剤としてこれらの化合物を含むことにより、ブリーディングを一層抑制しながら、より良好な施工性及び凝結時間が得られるようになる。
【0010】
また、混和剤中の増粘剤の含有量は、0.005〜0.05質量%であると好ましい。さらに、セメント成分の含有量に対する、分散剤及び増粘剤の合計含有量は、0.5〜5.0質量%であると好ましい。これらの条件を満たすようにセメント組成物を配合することで、上述した効果が特に得られ易くなる傾向にある。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ブリーディングを抑制しながら、良好な施工性が得られ、しかも実用的な凝結時間を得ることもできるセメント組成物を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0014】
好適な実施形態に係るセメント組成物は、セメント成分、混和剤及び水を含み、混和剤として、分散剤と、ヒドロキシプロピル高置換型ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる増粘剤とを少なくとも含む。本実施形態のセメント組成物には、主としてセメント成分、混和剤及び水から構成されるセメントペースト、セメントペーストに細骨材を加えたモルタル組成物、並びに、モルタル組成物に粗骨材を加えたコンクリート組成物の全てが含まれる。
【0015】
以下、セメント組成物の例として、コンクリート組成物の好適な実施形態にについて説明するが、共通する成分の種類や含有割合は、セメントペーストやモルタル組成物でも同様とすることができる。まず、コンクリート組成物に含まれるセメント成分、細骨材、粗骨材、混和剤及び水について説明する。
【0016】
セメント成分としては、公知のセメントを適用することができる。例えば、普通、早強、中庸熱、低熱、耐硫酸塩性、白色などの各種ポルトランドセメント、高炉スラグや通常のフライアッシュをポルトランドセメントに混合した混合セメント、エコセメント、超早強セメントや急硬セメント等が挙げられる。また、これらのセメントの複数を任意量混合したセメントも使用することができる。なお、セメント成分は、セメントのみから構成されてもよいが、必要に応じて、セメントに加えて高炉スラグ微粉末や石炭灰等のセメントと置換し得る粉体を更に含有していてもよい。
【0017】
骨材は、細骨材及び粗骨材に分類されるが、本実施形態のコンクリート組成物は、それらのいずれか又は両方を含むことができる。本明細書において、細骨材とは、JIS A 5308 レディミクストコンクリート 付属書Iに合致するコンクリート用細骨材をいうこととする。細骨材としては、通常、コンクリートにおいて細骨材として用いられるものを特に制限なく適用することができ、例えば、川砂、山砂、海砂等の天然骨材や、砕石、砕砂、高炉スラグ細骨材等の人工骨材、コンクリート廃材から取り出した再生骨材等が挙げられる。
【0018】
粗骨材は、上記細骨材よりも大きい平均粒径を有する骨材であることを意味する。本明細書において、粗骨材とは、JIS A 5308 レディミクストコンクリート 付属書Iに合致するコンクリート用粗骨材をいうこととする。粗骨材としては、コンクリートにおいて粗骨材として用いられるものを特に制限なく適用することができ、川砂利、海砂利、山砂利、砕石、スラグ砕石等が挙げられる。
【0019】
分散剤としては、コンクリートの混和剤として添加される分散剤を特に制限なく適用することができる。好適な分散剤としては、オキシカルボン酸塩、ポリカルボン酸系化合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、アミノスルホン酸ホルマリン縮合物塩及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。なかでも、分散剤としては、オキシカルボン酸塩、ポリカルボン酸系化合物が好ましい。
【0020】
ヒドロキシプロピル高置換型ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、「高置換HPMC」と略す。)は、メチルセルロースにおけるメトキシ基部分のメチル基の一部がヒドロキシプロピル基によって置換された構造を有する化合物であり、ヒドロキシプロピル基による置換量が通常よりも大きい点で従来のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)と相違する。具体的には、高置換HPMCとは、ヒドロキシプロピル基による置換度(DS値)が1.5〜2.5であるHPMCである。ここで、置換度(DS値)とは、グルコース一分子あたりの置換基の数を表す。
【0021】
高置換HPMCのヒドロキシプロピル基による置換度が1.5未満であると、コンクリート組成物の凝結時間が不都合に長くなる傾向にある。他方、2.5を超えると、親水性が高くなり過ぎ、粘性付与効果が低下する傾向にある。コンクリート組成物において凝結時間及び施工性の両方をより良好に得る観点からは、高置換HPMCのヒドロキシプロピル基による置換度は、2.0〜2.5であると好ましい。
【0022】
高置換HPMCの分子量は、2000〜30000程度とすることができる。このような分子量の範囲で上述した置換度を有する高置換HPMCを含むことによって、コンクリート組成物は、ブリーディングの発生が少なく、しかも施工性及び凝結時間の点でも優れるものとなる。
【0023】
本実施形態のコンクリート組成物は、混和剤として分散剤と高置換HPMCからなる増粘剤とを少なくとも含むが、分散剤や増粘剤としては、それぞれ複数種類を組み合わせて含有していてもよい。また、所望とする特性に応じて、AE減水剤、高性能AE減水剤など、分散剤や増粘剤以外の混和剤を更に含有していてもよい。
【0024】
本実施形態のコンクリート組成物は、セメント成分、骨材及び水に加え、混和剤として少なくとも分散剤と高置換HPMCからなる増粘剤とを組み合わせて含有することから、ブリーディングの発生が少なく、優れた施工性が得られるとともに、実用に十分な程度に短い凝結時間を有するものとなる。その要因については必ずしも明らかではないものの、本発明者らは次のように推測している。
【0025】
すなわち、増粘剤である高置換HPMCは、従来の増粘剤に比べ、コンクリート組成物に対して粘性を付与する効果が高い。そのため、少ない添加量でも高い増粘効果を発揮でき、ブリーディングを大幅に低減することができる。また、高置換HPMCは、上述したようなヒドロキシプロピル基の特定の置換度を有するため、粘性を高める効果を有する反面、コンクリート組成物の施工性を不都合に低下させたり、凝結時間を過度に長期化させたりすることが無い。これは、高置換HPMCは、ヒドロキシプロピル基による置換度が高く、その外郭にOH基が存在し易いことから、コンクリート組成物中の水分子の移動を阻害し難いためであると考えられる。
【0026】
特に、コンクリート組成物の凝結は、セメントと水とが接触し易いほど促進されるため、従来、ブリーディングを十分に低減できるほどに増粘剤を添加すると、コンクリート組成物の粘性が過度に高まり、これによってセメントと水との接触も阻害され、凝結時間が著しく長くなる傾向にあった。これに対し、本実施形態において、高置換HPMCは、水分子の移動を過度に阻害することが無いため、ブリーディングを十分に低減しながら、凝結時間も十分に短くすることができると考えられる。
【0027】
そして、本実施形態のコンクリート組成物は、このような高置換HPMCと分散剤とを組み合わせて含有していることから、組成物の全体にわたって上記の効果が得られ易く、その結果、ブリーディングが十分に低減されるとともに、良好な施工性及び凝結時間が得られ易いものとなる。
【0028】
本実施形態のコンクリート組成物は、上記の効果をより良好に得る観点から、各成分が以下のような条件を満たすように配合されたものであると好ましい。
【0029】
まず、コンクリート組成物の水結合材比(W/C)は、35〜60%であると好ましく、45〜55%であるとより好ましい。水結合材比が好適な範囲であるほど、特定の混和剤を含有することによる上記の効果が良好に得られるようになる。本実施形態における水結合材比とは、コンクリート組成物中のセメントなどの結合材成分の質量に対する水の質量の割合(%)である。上記のように、セメント成分として、セメントに加えて高炉スラグ微粉末や石炭灰等のセメントと置換し得る粉体を更に含む場合は、それらの合計をセメント成分の質量として水結合材比を計算する。なお、組成物中には石粉を添加する場合があるが、石粉は結合材には含まない。
【0030】
コンクリート組成物の1m
3あたりの水量は、140〜185kg/m
3であると好ましく、150〜175kg/m
3であるとより好ましい。また、コンクリート組成物の1m
3あたりのモルタル量は、400〜1000kg/m
3であると好ましく、600〜900kg/m
3であるとより好ましい。ここで、1m
3あたりのモルタル量とは、コンクリート組成物1m
3あたりに含まれるセメント成分、細骨材及び水の合計質量を表す。これらの条件が好適な範囲内であるほど、特定の混和剤を含有することによる上記の効果が良好に得られるようになる。
【0031】
コンクリート組成物中の混和剤の合計含有量は、セメント成分の含有量に対して、0.5〜5.0質量%であると好ましく、1.0〜3.0質量%であるとより好ましい。このような割合で、分散剤及び高置換HPMCを少なくとも含む混和剤を含有することで、ブリーディングの発生を抑制しながら、高い施工性及び短い凝結時間を得ることが可能となる。
【0032】
また、混和剤中の高置換HPMCからなる増粘剤の含有量は、0.005〜0.05質量%であると好ましく、0.01〜0.03質量%であるとより好ましい。このような割合で高置換HPMCを含むことにより、ブリーディングの発生を低減しながら、高い施工性及び短い凝結時間が一層得られ易くなる傾向にある。なお、混和剤として分散剤及び高置換HPMCのみを含む場合は、高置換HPMCの残部が分散剤であればよいが、これら以外の混和剤も含む場合は、上記効果を良好に得るため、混和剤中の99.5質量%以上が分散剤であることが好ましい。
【0033】
セメント成分、骨材及び水に加えて、混和剤として分散剤及び高置換HPMCからなる増粘剤を組み合わせて含む組成を有するとともに、好適な場合には上述した条件を満たすように配合された本実施形態のコンクリート組成物は、上述の如く、ブリーディングの発生を低減しながらも、高い施工性が得られ、しかも実用に十分な程度に短い凝結時間での凝結が可能なものとなる。したがって、本実施形態のコンクリート組成物を用いるコンクリートの施工方法によれば、従来の増粘剤を含むコンクリート組成物を用いる場合に比して、短時間かつ容易に施工を行うことが可能となり、しかも、砂すじや色むらといった初期欠陥を大幅に低減することも可能となる。
【0034】
また、このように、本実施形態のコンクリート組成物は、特に、混和剤として分散剤と高置換HPMCからなる増粘剤とを組み合わせて含むことによって、上述した優れた効果を発揮することができる。したがって、セメント、水及び骨材を含むコンクリート組成物に、分散剤と高置換HPMCからなる増粘剤とを組み合わせて含む混和剤を添加することにより、コンクリートのブリーディングの発生を低減するブリーディングの低減方法を提供することも可能となる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0036】
[コンクリート組成物の調製]
(実施例1〜3、比較例1及び標準例)
水、セメント成分、細骨材、粗骨材及び混和剤を表1に示すように配合して、実施例1〜3、比較例1及び標準例のコンクリート組成物をそれぞれ調製した。なお、実施例1〜3は、増粘剤として高置換HPMCを用いた例であり、比較例1は、増粘剤として従来のHPMCを用いた例であり、標準例は、増粘剤を用いずに従来の分散剤のみを用いた例である。
【表1】
【0037】
表1中、Wは水、Cは普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製、商品名:普通ポルトランドセメント)、Sは細骨材(千葉県君津産山砂)、Gは粗骨材(東京都八王子産砕石)を示し、W/Cは水結合材比(水セメント比)(セメントの質量に対する水の質量の比)を示す。また、混和剤Aは、高置換HPMC(ヒドロキシプロピル基による置換度:2.0)を添加した分散剤(フローリック社製、商品名:フローリックLB)であり、混和剤Bは、HPMC(ヒドロキシプロピル基による置換度:1.3)を添加した分散剤(グレースケミカル社製、商品名:ADVA−CAST)であり、混和剤Cは、オキシカルボン酸系分散剤(フローリック社製、商品名:フローリックS)である。なお、表1中、混和剤の配合量の単位(%/C)は、セメントの質量に対する混和剤の質量を表している。
【0038】
[特性評価]
(ブリーディング)
実施例1〜3、比較例1及び標準例のコンクリート組成物を用いる場合のブリーディングの発生量を、「JIS A 1123 コンクリートのブリーディング試験方法」にしたがって測定し、標準例で得られたブリーディングの発生量を基準とし、実施例1〜3及び比較例1において、基準に対してブリーディングの発生が低減された割合(ブリーディング低減率(%))を算出した。得られた結果を
図1に示す。
【0039】
図1に示されるように、実施例1〜3のコンクリート組成物によれば、標準例に比してブリーディングを低減することが可能であった。また、増粘剤として従来のHPMCを用いた比較例1と比較して、実施例1では混和剤の量が少ないにもかかわらず遜色ないブリーディング低減率が得られたほか、実施例2及び3では、ブリーディングが大幅に低減されたことが確認された。
【0040】
(施工性)
実施例1〜3、比較例1及び標準例のコンクリート組成物それぞれについて、タンピング試験(コンクリートの施工性能の照査・検査システム研究小委員会報告書に記載された方法に準拠)を行い、0打及び20打でのスランプフローをそれぞれ測定した。なお、0打とは、コンクリート組成物のスランプ試験を行って得られたスランプフロー値であり、20打とは、スランプ試験後、その状態でスランプ板をタンピングにより20回打突した場合のスランプフロー値を示す。これらの値が大きいほど、コンクリート組成物の流動性が高く、施工性が良好であることを意味する。得られた結果を
図2に示す。
【0041】
図2に示される結果より、実施例1〜3のコンクリート組成物によれば、いずれも標準例と遜色ないか、標準例を超える施工性が得られ、また、比較例1と比較して優れた施工性が得られることが判明した。
【0042】
(凝結時間)
実施例1〜3、比較例1及び標準例のコンクリート組成物それぞれについて、JIS A 1147 「コンクリートの凝結時間試験方法」により、凝結が開始するまでの時間(凝結始発時間)を測定した。得られた結果を
図3に示す。
【0043】
図3に示されるように、実施例1〜3のコンクリート組成物によれば、標準例に比べると凝結始発時間が長くなったものの、従来のHPMCを用いた比較例1に比べると、凝結始発時間を大幅に短縮できることが確認された。
【0044】
(コンクリートの外観)
実施例2、比較例1及び標準例のコンクリート組成物を用いて施工されたコンクリートの外観を観察した。
図4及び
図5に、各コンクリートの外観写真を示す。
図4、5中、(a)が標準例、(b)が比較例1、(c)が実施例2で得られたコンクリートを示している。
【0045】
図4、5に示されるように、実施例2によれば、砂すじ(
図4参照)や色むら(
図5参照)の発生が無い良好な表面が得られる一方、標準例や比較例1では、砂すじや色むらが著しく生じており、良好な外観が得られなかった。ブリーディングの発生量が多いほど、砂すじの発生が多いことが知られており(三田ほか,「ブリーディング水がコンクリート表層部の品質に与える影響に関する実験的検討」,コンクリート工学年次論文集, Vol.33, No.1, 2011)、本例でも同様の傾向となることが確認された。
【0046】
また、色むらについては、実施例2、比較例1及び標準例のコンクリート組成物を用いて施工されたコンクリートの表面の明度を測色計によって測定し、得られた明度の分散値によって評価することも試みた。この場合、明度が高いほど白く、低いほど黒いことを示しており、明度の標本分散値が高いほど色むらの度合いが大きく、低いほど色むらの度合いが小さいことを意味する。特に、明度の標本分散が15(s
2)以下であると、色むらがないと判断することができる。得られた結果を
図6に示す。
【0047】
図6に示されるように、実施例2によれば、比較例1や標準例に比べて大幅に色むらの発生を低減できたことが確認された。