特許第5965326号(P5965326)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5965326レーザ切断装置用のドライ・アイス・ベルト洗浄システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965326
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】レーザ切断装置用のドライ・アイス・ベルト洗浄システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 45/22 20060101AFI20160721BHJP
   B65G 45/26 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   B65G45/22 Z
   B65G45/26 Z
【請求項の数】10
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-2316(P2013-2316)
(22)【出願日】2013年1月10日
(65)【公開番号】特開2013-147352(P2013-147352A)
(43)【公開日】2013年8月1日
【審査請求日】2016年1月6日
(31)【優先権主張番号】13/352,377
(32)【優先日】2012年1月18日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ピー・フィカラ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・シー・マクグロー
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン・ビー・リード
(72)【発明者】
【氏名】デリク・エイ・ブライル
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0216870(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0166328(US,A1)
【文献】 実開昭52−083188(JP,U)
【文献】 特開2008−183485(JP,A)
【文献】 特開2003−300030(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G45/10−45/26
B08B1/00−1/04,5/00−13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ切断装置へ、およびレーザ切断装置から紙物品を搬送する外側の搬送表面と、内側の表面と、を有するコンベヤベルトから破片を洗浄するベルト洗浄システムであって、
前記コンベヤベルト搬送表面上に複数のドライ・アイス・ペレットを放出して、これにより、前記複数のドライ・アイス・ペレットが前記コンベヤベルト搬送表面から前記破片を除去するようになされた前記コンベヤベルトに隣接して配置された少なくとも1つのノズルを有する送出システムを含むドライアイス吹き付け装置と、
破片回収サブシステムと、を含み、
前記破片回収サブシステムは、前記コンベヤベルト搬送表面に隣接して配置されたコレクタハウジングを含み、ここで、前記コレクタハウジングは、前記コンベヤベルト搬送表面から除去された前記破片を封じ込めて、前記コンベヤベルトから離れる方向に前記破片を導くようになっており、
また、前記破片回収サブシステムは、前記コレクタハウジングと、前記ドライアイス吹き付け装置の前記送出システムと、を気密連結する第1のシールと、前記コレクタハウジングと、前記コンベヤベルトと、を気密連結する第2のシールと、を含む、ベルト洗浄システム。
【請求項2】
請求項1に記載のベルト洗浄システムにおいて、
前記破片回収サブシステムが、前記コレクタハウジングの排気口と流体連通する廃棄物容器をさらに含む、ベルト洗浄システム。
【請求項3】
請求項2に記載のベルト洗浄システムにおいて、
前記廃棄物容器は、大気に放出されている、ベルト洗浄システム。
【請求項4】
請求項2に記載のベルト洗浄システムにおいて、
前記廃棄物容器は、真空装置に放出されている、ベルト洗浄システム。
【請求項5】
請求項1に記載のベルト洗浄システムにおいて、
真空システムが、前記コレクタハウジングの排気口と流体連通している、ベルト洗浄システム。
【請求項6】
請求項1に記載のベルト洗浄システムにおいて、
前記ドライアイス吹き付け装置の前記送出システムは、前記コンベヤベルトを横切るように延びるノズル配列を構成する複数のノズルを含む、ベルト洗浄システム。
【請求項7】
レーザ切断装置へ、およびレーザ切断装置から紙物品を搬送する外側の搬送表面と、内側の表面と、を有するコンベヤベルトから破片を洗浄するベルト洗浄システムであって、
前記コンベヤベルト搬送表面上に複数のドライ・アイス・ペレットを放出して、これにより、前記複数のドライ・アイス・ペレットが前記コンベヤベルト搬送表面から前記破片を除去するようになされた前記コンベヤベルトに隣接して配置された少なくとも1つのノズルを有する送出システムを含むドライアイス吹き付け装置と、
破片回収サブシステムと、を含み、
前記破片回収サブシステムは、
前記コンベヤベルト搬送表面に隣接して配置され、排気口を有する第1コレクタハウジングと、
前記コレクタハウジングを前記ドライアイス吹き付け装置の前記送出システムに対してシールする第1シールと、
前記コレクタハウジングを前記コンベヤベルトに対してシールする第2シールと、
前記コレクタハウジングの前記排気口に流体連通する廃棄物容器と、
を含み、
前記第1コレクタハウジングは、前記コンベヤベルト搬送表面から取り除かれた前記破片を収容するように構成され、前記破片を前記コンベヤベルトから前記廃棄物容器に導くように構成される、ベルト洗浄システム。
【請求項8】
請求項に記載のベルト洗浄システムにおいて、
前記廃棄物容器は、大気に放出されている、ベルト洗浄システム。
【請求項9】
請求項に記載のベルト洗浄システムにおいて、
前記廃棄物容器は、真空装置に放出されている、ベルト洗浄システム。
【請求項10】
請求項に記載のベルト洗浄システムにおいて、
前記ドライアイス吹き付け装置の前記送出システムは、前記コンベヤベルトを横切るように延びるノズル配列を構成する複数のノズルを含む、ベルト洗浄システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、紙のレーザ切断用の装置に関する。さらに詳細には、本開示は、レーザ切断装置へ、およびレーザ切断装置から紙物品を搬送するのに使用するコンベヤベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
紙の破片および汚染物が、レーザ切断真空搬送ベルト上に蓄積する。レーザは、次に来る通路上の破片を加熱して、続いて破片を搬送ベルト上に焼き付け、焼き付けられた破片は余計なエネルギーを吸収して、ベルトをゆがませ、ベルトの至る所を焦がして、ベルトの損傷を早める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この問題の従来の解決方法は、機械が作動している間に手で、または作動された機械的なスクレーパブレードを用いて、ベルトを定期的に洗浄することである。しかしながら、破片は洗浄の間に蓄積して、ベルトはゆがみ、粘着性になり、文書の取り外しが困難になる。
【0004】
破片をこすり落とすと、1)破片がスクレーパブレードのこすり落とし縁端部上に蓄積して、スクレーパブレードの効果を低下させて、2)スクレーパブレードがベルトをこすって、汚染物の除去がより困難になり、3)スクレーパブレードが搬送ベルトのゆがんだ領域に近づくことができない。手で洗浄すると、洗浄液と破片の両方が吸引孔により引っ張られて、ベルトの下側に移動して、それにより、駆動問題と、より多くのベルト不具合とを引き起こす可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
搬送表面を有するコンベヤベルトを洗浄するためのベルト洗浄システムを提供する。ベルト洗浄システムは、ドライアイス吹き付け装置と、破片回収サブシステムと、を含んでいる。ドライアイス吹き付け装置は、コンベヤベルトに隣接して配置された少なくとも1つのノズルを有する送出システムを含んでいる。コンベヤベルト搬送表面上にノズルからドライ・アイス・ペレットを放出して、これにより、ドライ・アイス・ペレットが搬送表面から破片を除去する。破片回収サブシステムは、コンベヤベルト搬送表面に隣接して配置されたコレクタハウジングを含んでいる。コレクタハウジングは、コンベヤベルト搬送表面から除去された破片を封じ込めて、コンベヤベルトから離れる方向に破片を導く。
【0006】
また、破片回収サブシステムは、コレクタハウジングと、ドライアイス吹き付け装置送出システムと、を気密連結する第1のシールと、コレクタハウジングと、コンベヤベルトと、を気密連結する第2のシールと、を含んでいる。
【0007】
破片回収サブシステムは、コレクタハウジングの排気口と流体連通する廃棄物容器をさらに含んでいてもよい。廃棄物容器は、大気に、または真空装置に放出されてもよい。
【0008】
破片回収サブシステムは、コレクタハウジングの排気口と流体連通する真空システムをさらに含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、コンベヤ上に設置した本開示のドライ・アイス・ベルト洗浄システムの第1の実施形態の模式図である。
図2図2は、図1のノズルの第1の変形の模式図である。
図3図3は、図1のノズルの第2の変形の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照すると、いくつかの図面を通して類似の番号は類似の部分を示しており、本開示のベルト洗浄システム全体を番号10で示している。ドライ・アイス・ベルト洗浄システム10は、コンベヤベルト、例えば、レーザ切断装置へ、およびレーザ切断装置から物品を搬送するためのコンベヤベルトなど、のウェブの洗浄に使用してもよい。
【0011】
図1を最初に参照すると、コンベヤ12が、そのまわりにコンベヤベルト16またはウェブが巻き付いているノーズローラ14を含んでいる。ベルト16の幅全体に広がるドライ・アイス・ベルト洗浄システム10の第1の実施形態が、コンベヤベルト16の周辺部に密に隣接して設置されている。ドライ・アイス・ベルト洗浄システム10は、コンベヤベルト16を実質的に途切れることなく洗浄して、それにより、コンベヤベルト16の搬送表面18上に破片8が蓄積するのを防ぐとともに、破片8がレーザ領域(図示せず)に達する可能性がある前に破片8を除去する。きれいなベルト表面18はレーザを反射して、従来のシステムで見られるレーザ誘起エッチングおよびゆがみを防止し、それにより、コンベヤベルト16の寿命を延ばす。ドライ・アイス・ベルト洗浄システムは、コンベヤベルト16から汚染物を除去するために、ドライアイス吹き付け装置20と、破片回収サブシステム22と、を利用する。
【0012】
ドライアイス吹き付けは、吹き付け研磨の一形態であり、ドライアイスを加圧空気流内で加速してドライアイスを高速で表面に当てて表面を洗浄する。方法は、砂の吹き付けのような他の形態の吹き付け研磨と似ているが、吹き付け媒体としてドライアイスを代用する。ドライ・アイス・ペレットは、吹き付け洗浄で使用する他の媒体(すなわち、砂またはプラスチックペレット)よりも柔らかくて密度が低い。ドライ・アイス・ペレットは衝突した瞬間に実質的に昇華して、衝突時に表面に伝達する運動エネルギーが最小であり、摩耗を最小に抑えて、残留物を残さない。昇華プロセスは表面から多くの熱を吸収して、熱衝撃に起因するせん断応力を生成する。これは、最上層の破片が下層の基板よりも多くの熱を伝達し、容易にはがれ落ちると予想されるため、洗浄を改善すると考えられている。また、固体から気体への状態の急激な変化が微視的な衝撃波を引き起こし、このこともまた、破片の除去を助けると考えられる。
【0013】
図2および図3をさらに参照すると、ドライアイス吹き付け装置20は、ノズル24またはノズルの配列24’と、ドライアイスの供給を保持するためのドライアイス貯蔵容器26またはドライアイスの供給を受け取るためのホッパーと、貯蔵容器/ホッパーからドライアイスを搬送して、ドライアイスをノズル24、24’からコンベヤベルト16の搬送表面18上に放出するための送出システム28、28’と、を含んでいる。圧縮空気とドライアイスを混合して、送出ノズル24、24’からドライアイス粒子を加速するために、2つの送出システム28、28’のうちの1つを使用してもよい。
【0014】
2ホース送出システム28は1本のホースを通して圧縮空気を送出して、第2のホースからベンチュリ効果によりドライ・アイス・ペレットを吸い込んだ。単一ホース送出システム28’は、単一のホースを使用して空気とドライアイスを送出する。単一ホースシステム26’と比較して、2ホースシステム28は、単一ホースシステムよりも小さい力(所与の空気供給量に対して約5%)でドライ・アイス・ペレットを送出する。また、2ホースシステム28は、機械と吹き付け器の間の垂直距離に制限がある。これは一般に重要ではなく、その理由は、制限が25フィートをかなり上回っているためである。2ホースシステム28は設計がはるかに簡単であるため、一般に、製作にそれほど費用がかからず、2ホースシステム28では、暖かい空気と冷たい氷とを遅く混合することによりホース内での昇華がより少なくなるため、より細かい粒子のドライアイスをより低速で送出できる。後者の特性は、より繊細な表面の洗浄を可能にする。
【0015】
ノズルから放出されるドライ・アイス・ペレットをコンベヤベルト16の搬送表面18上に導くように、コンベヤベルト16に隣接してノズル24、24’を設置する。吹き付けの結果として、汚染物を除去する。1つ以上のノズル24をクロスプロセス横行装置30に取り付けて、ノズル24を揺動させて、コンベヤベルトを一度に一区域ずつ系統的に洗浄できる。あるいは、コンベヤベルト16の幅32全体にわたってドライアイスを放出するノズル配列24’を用いてコンベヤベルト16の全幅32を同時に洗浄してもよい。洗浄は、要件に応じて、連続的にまたは断続的に行うことができる。
【0016】
破片回収サブシステム22、22’はコレクタハウジング34を含み、このコレクタハウジング34は吹き付けたドライアイスの風を封じ込めて、吹き飛ばされた破片と、ドライアイス粒子と、CO2ガスとをコンベヤベルト16から離れる方向に導く。コレクタハウジング34は、ノズルまたはホースの周囲にシール36を有することにより、およびコンベヤベルト16に対してもシール38を有することにより、吹き付け領域を密閉する。破片と、ドライアイス粒子と、CO2ガスとを、ハウジング34を出る排気口40を通じて運び、排出管44を通じて廃棄物容器42に導いてもよい。廃棄物容器42は大気に放出46できて、ドライアイス吹き付けプロセスからの空気流が破片を廃棄物容器42まで運ぶことを可能にする。あるいは、廃棄物容器42を真空装置50に放出48してコレクタハウジング34から破片を排出し易くしてもよく、または排気口40を真空装置50に連結52してもよい。
【0017】
ドライアイス吹き付けを用いれば、汚染物の中で最も取りにくい汚染物をもコンベヤベルト16から除去できる一方で、残留物を残さないことを理解すべきである。ドライアイス粒子は真空ベルト穴を通り抜けて、徹底的な洗浄を行うことができる。ベルトから汚染物を洗浄することは、搬送表面18の反射率を維持するのに役立つ。これは、余分なレーザエネルギーがコンベヤベルト16に吸収され損傷を与えるのを防ぐ。
図1
図2
図3