【実施例1】
【0013】
実施例1の蓄電装置100について
図1〜3を参照して説明する。蓄電装置100は、二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池である。
図1に示すように、蓄電装置100は、ケース1と、電極組立体3と、かしめ端子5,7と、電流遮断装置30を備えている。ケース1は、金属製であり、略直方体形状である。ケース1の内部には、電極組立体3と電流遮断装置30が収容されている。電極組立体3は、負極電極と正極電極を備えている。負極集電タブ43が負極電極に固定されており、正極集電タブ45が正極電極に固定されている。ケース1の内部は、電解液で満たされており、大気が除去されている。負極電極と正極電極の詳細な説明は省略する。なお、かしめ端子5,7は請求項の「端子」の一例に相当する。
【0014】
ケース1の上壁には、開口11、13が形成されている。以下では、ケース1の上壁を特にケース上壁9と称する。かしめ端子5は、開口11を介してケース1の内外に通じており、かしめ端子7は、開口13を介してケース1の内外に通じている。即ち、かしめ端子5とかしめ端子7の双方が、電極組立体3に対して同じ方向に配置されている。ケース1の外部には、外部接続用の外部端子60、61及びボルト64、65が配置されている(後述)。かしめ端子5、外部端子60及びボルト64は、互いに電気的に接続されており、負極端子を構成している。同様に、かしめ端子7、外部端子61及びボルト65は、互いに電気的に接続されており、正極端子を構成している。かしめ端子5の下端はケース1の内部に位置しており、電流遮断装置30(後述)に接続されている。電流遮断装置30は、接続端子23及び負極リード25を介して、負極集電タブ43に接続されている。即ち、接続端子23の一端は負極電極(電極組立体3)に電気的に接続されている。負極リード25は、絶縁シート27によってケース上壁9から絶縁されている。一方、かしめ端子7の下端はケース1の内部に位置しており、正極リード41を介して正極集電タブ45に接続されている。正極リード41は、絶縁シート37によってケース上壁9から絶縁されている。なお、接続端子23は請求項の「接続部材」の一例に相当する。
【0015】
ケース上壁9の上面には、樹脂製のガスケット62,63が配置されている。ガスケット62は、ケース上壁9より上方に突出した突出部66と、ケース上壁9に沿って伸びる平板部68を有する。突出部66はケース上壁9の中央側に配置され、平板部68はケース上壁9の開口11側に配置される。ガスケット62の上面には、外部端子60が配置されている。外部端子60はガスケット62の上面の形状に倣う形状を有する。外部端子60はガスケット62の上面に沿うように配置されている。ガスケット62の突出部66には有底の穴62aが形成されている。穴62aにはボルト64の頭部が配置されている。ボルト64の軸部は外部端子60の開口を通って上方に突出している。外部端子60及びガスケット62は、かしめ端子5によりケース上壁9に取付けられている(後述)。ガスケット63、外部端子61及びボルト65の構成は上述したガスケット62、外部端子60及びボルト64の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0016】
ここで、
図2を参照してかしめ端子5について説明する。
図2は、
図1の二点鎖線部200の拡大図を示す。かしめ端子5は、円筒部14、基底部15及び固定部16を有する。円筒部14は円筒形状をしており、開口11を貫通している。このため、円筒部14の上部はケース1の外部に位置しており、下部はケース1の内部に位置している。円筒部14には軸方向(上下方向)に貫通孔14aが形成されている。このため、貫通孔14a内は大気圧に保たれる。
【0017】
基底部15は円板形状であり、円筒部14の下端に接続されている。即ち、基底部15はケース1の内部に位置している。基底部15は、リング状に形成されており、円筒部14の軸方向と略直交するように円筒部14に接続されている。基底部15の外径は、円筒部14の外径より大きくされている。円筒部14と基底部15は同心円状に配置されている。基底部15の下面の外縁は、電流遮断装置30の変形板32(後述)の外縁と接続されている。基底部15の下面中央には、凹所15aが形成されている。凹所15aは、変形板32が上方に反転する際に、変形板32の反転部分が基底部15と当接することを防止するために形成されている。凹所15aの中心と貫通孔14aは連通しているため、凹所15a内も大気圧に保たれる。なお、基底部15の形状は円板形状に限られず、例えば直方体形状であってもよい。この場合、基底部15は円筒部14よりも大きくされていればよい。これは、後述する基底部95についても同様である。なお、変形板32は請求項の「第1変形板」の一例に相当する。
【0018】
固定部16はリング状を呈しており、円筒部14の上端に接続されている。即ち、固定部16はケース1の外部に位置している。かしめ端子5は、固定部16によりケース上壁9に固定されている。かしめ端子5がケース上壁9に固定される前は、固定部16は円筒部14の軸方向に延びている。即ち、円筒部14と固定部16は、軸方向に延びる1つの円筒状の部材を構成している。以下では説明を簡単にするため、上記の円筒状の部材を「円筒部材」と称する。
【0019】
かしめ端子5をケース上壁9に固定する際には、ケース上壁9の開口11にガスケット62及び外部端子60を取付けた状態で、円筒部材をケース1の内部から外部端子60に形成された開口に挿通させる。その後、円筒部材の上端(ケース1の外部に突出している部分)を径方向(軸方向と直交する方向)外側に屈曲させて当該円筒部材を径方向に押し広げる。これにより、当該円筒部材は外部端子60の上面に当接し、かしめ端子5がケース上壁9にかしめ固定される。当該円筒部材(即ち、円筒部材のうち屈曲された部分)が固定部16に相当する。かしめ端子5をケース上壁9に固定することで、Oリング19、ガスケット62及び外部端子60がかしめ端子5とケース上壁9との間に挟持される。このとき、ケース上壁9と基底部15と固定部16は互いに略平行となっている。Oリング19により基底部15とケース上壁9との間がシールされる。Oリング19は、基底部15及びケース上壁9の両者に接触するが、絶縁材料によって形成されているため、基底部15とケース上壁9との絶縁性は維持される。また、ガスケット62により、外部端子60とケース上壁9との絶縁性が確保される。
【0020】
Oリング19は、円筒部14と同心円状に配置される。Oリング19にはエチレン−プロピレン系ゴム(EPM)が用いられる。なお、Oリング19の材料はこれに限られず、電解液に対して適切な耐液性を有する材料であればよい。Oリング19の外周側には、環状の絶縁性の支持部材36が配置される。支持部材36にはエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)が用いられる。なお、支持部材36の材料はこれに限られず、電解液に対して適切な耐液性を有する材料であればよい。
【0021】
支持部材36は、基底部15と電流遮断装置30とを挟持して支持する部材である(後述)。支持部材36の一端面は、周方向に亘ってOリング19と当接している。支持部材36の他端部は、周方向に亘って電流遮断装置30の最下部の部材(破断板34(後述))の外縁を覆っている。なお、破断板34は請求項の「通電板」の一例に相当する。
【0022】
ガスケット62の平板部68に形成されている開口の外周には、下方に延びる部分68aが形成されている。部分68aは、開口11に嵌め込まれている。部分68aにより、かしめ端子5とケース上壁9との間はより確実に絶縁されると共に、ガスケット62を容易に位置決めできる。Oリング19と部分68aとの間には空間が形成されている。
【0023】
続いて、
図1を参照してかしめ端子7、及びかしめ端子7の近傍に配置される部材について説明する。かしめ端子5と同様の構成については説明を省略し、異なっている点について説明する。かしめ端子7は円柱部94、基底部95及び固定部96を有する。かしめ端子7は中実であり、貫通孔及び凹所が形成されていない。固定部96を径方向外側に屈曲させることにより、かしめ端子7がケース上壁9にかしめ固定される。これにより、Oリング99、ガスケット63及び外部端子60がかしめ端子7とケース上壁9との間に挟持される。このとき、ケース上壁9と基底部95と固定部96は互いに平行となっている。基底部95は、正極リード41に接続されている。なお、かしめ端子7は中実の部材に限られず、円柱部94に貫通孔が形成されていてもよい。
【0024】
Oリング99の外周側には、環状の絶縁性の絶縁部材116が配置される。絶縁部材116の内周面は、周方向に亘ってOリング99と当接している。絶縁部材116の外周面は、基底部95の外側面の位置まで延びている。
【0025】
なお、複数の蓄電装置100を備えた蓄電装置モジュールでは、各蓄電装置100が直列に接続され、所望の電圧が得られるまで直列に接続される。これにより、高出力で大容量の蓄電装置モジュールを構成することができる。
【0026】
図2に戻って電流遮断装置30について説明する。電流遮断装置30は、金属製の変形板32と、金属製の破断板34を備えている。電流遮断装置30は、かしめ端子5の下方に位置しており、ボルト64の下方には位置していない。変形板32の外縁は、基底部15の外縁と接続されており、基底部15の凹所15aの下端は変形板32により覆われている。凹所15a内は大気圧に保たれているため、変形板32の上面には大気圧が作用する。変形板32、破断板34及び基底部15は、環状の絶縁性の支持部材36により支持されている。変形板32は、平面視したときに円形を有する導電性のダイアフラムであり、下方に凸となっている。上述したように、変形板32の外縁は基底部15の外縁と接続され、変形板32の中央部は破断板34と接続されている。破断板34は円形の板材であり(
図3参照)、変形板32の下方に位置している。破断板34は接続部18において接続端子23と接続されている。別言すれば、接続端子23の他端は接続部18において破断板34に電気的に接続されている。接続部18は破断板34の外縁に位置している。破断板34の下面の中央部には溝部34aが形成されている。溝部34aは、破断板34を底面視したときに円形となるように形成されている(
図3参照)。溝部34aの内側で破断板34と変形板32の中央部とが接続されている。溝部34aが形成されることで、溝部34aが形成された位置における破断板34の機械的強度が、溝部34a以外の位置における破断板34の機械的強度よりも低くなる。破断板34の一部には通気孔34bが形成されている。変形板32と破断板34との間の空間40は通気孔34bを介してケース1内の空間と連通している。このため、変形板32の下面にはケース1内の圧力が作用する。また、変形板32の外縁と破断板34の外縁との間にはリング形状の絶縁部材38が配置されている。なお、通気孔34bは、請求項の「連通孔」の一例に相当する。
【0027】
次に、
図3を参照して、破断板34に形成される通気孔34bについて具体的に説明する。
図3では、図を見易くするために破断板34のみを図示しており、周囲の部材の図示を省略している。
図3に示すように、溝部34aは、破断板34の中心Oと同心円状に形成されている。また、中心Oを中心とする環状の二点鎖線Cは、絶縁部材38の内周面の位置を示している。接続部18と中心Oを結ぶ線分をL1とし、中心Oを通り線分L1と直交する直線をL2とすると、破断板34の上面は直線L2により2つの略同一形状の領域に分割される。以下では、2つの領域のうち、接続部18を含まない領域をD1,接続部18を含む領域をD2と称する。また、溝部34aに囲まれている領域をD3,破断板34の領域であって二点鎖線Cから径方向外側の領域をD4と称する。領域D1には、3つの通気孔34bが形成されている。厳密には、通気孔34bは、領域D1から領域D3及び領域D4を除いた領域に形成されている。通気孔34bは、周方向に等間隔に配置されており、そのうちの1つは線分L1の延長線上に配置されている。
【0028】
電流遮断装置30は、接続端子23と、破断板34と、変形板32と、かしめ端子5とを直列につなぐ通電経路を有している。このため、電極組立体3とかしめ端子5は、電流遮断装置30の通電経路を介して電気的に接続されている。
【0029】
ここで、電流遮断装置30の遮断動作について説明する。上述した蓄電装置100においては、かしめ端子5と負極集電タブ43(負極電極)が導通しており、かしめ端子7と正極集電タブ45(正極電極)が導通している。このため、かしめ端子5とかしめ端子7の間が通電可能な状態となっている。ケース1内の空間と空間40とは通気孔34bを介して連通しているため、ケース1内の圧力が上昇すると、変形板32の下面に作用する圧力が上昇する。一方、変形板32の上面には大気圧が作用する。このため、変形板32の下面と上面にそれぞれ作用する圧力の差が一定の値に到達すると(別言すれば、ケース1内の圧力が所定値を超えると)、変形板32が反転して、下方に凸の状態から上方に凸の状態に変化する。すると、変形板32の変化に応じて、変形板32の中央部に接続されていた破断板34が、機械的に脆弱な溝部34aを起点に破断する。そして、破断板34は、溝部34aで囲まれていた部分と、溝部34aの外周部分とに分離する。これによって、破断板34と変形板32とを接続する通電経路が遮断され、電極組立体3とかしめ端子5との間の通電が遮断される。このとき、変形板32は接続端子23から絶縁されると共に、破断板34はかしめ端子5から絶縁されている。なお、請求項でいう「第1変形板は、電極組立体と端子とが非導通のときは通電板から離間しており」とは、変形板32と破断板34とが電気的に離間することを意味しており、変形板32に破断板34の分離した部分(即ち、溝部34aで囲まれていた部分)が接続された状態で破断板34が破断する場合も含まれる。これは、実施例2の第1変形板75と破断板73についても同様である。
【0030】
実施例1の電流遮断装置30の作用効果について説明する。かしめ端子5,7間が通電しているときは、破断板34は接続部18において接続端子23と接続されており、中央部において変形板32と接続されている。このため、破断板34の接続部18から中央部までの経路が破断板34の通電経路となる。電流は、破断板34の接続部18と中央部とを直線で結んだ経路(即ち、線分L1)及び当該経路の近傍の領域を主に流れる。本実施例では、通気孔34bは、領域D1から領域D3,D4を除いた領域に形成されている。別言すれば、通気孔34bは、主な通電経路として用いられる領域(即ち、領域D2から領域D3,D4を除いた領域)には形成されていない。このため、破断板34に通気孔34bが形成されても、破断板34の通電経路の抵抗が上昇することを抑制することができ、電流が破断板34を適切に流れることができる。
【実施例2】
【0031】
次に、
図4を参照して実施例2について説明する。以下では、実施例1と相違する点について説明し、実施例1と同一の構成についてはその詳細な説明を省略する。その他の実施例でも同様である。
【0032】
図4の二点鎖線部300は、
図1の二点鎖線部200に相当し、実施例2のかしめ端子5近傍の部分拡大図を示す。この蓄電装置では、電流遮断装置の構成が実施例1と異なっている。電流遮断装置70は、金属製の第1変形板75と、金属製の破断板73と、金属製の第2変形板71を備えている。第1変形板75、破断板73、第2変形板71及びかしめ端子5の基底部15は、絶縁性の支持部材77により挟持されて支持されている。すなわち、支持部材77は、第1変形板75と破断板73と第2変形板71と基底部15に対して外側より嵌め込まれる。この構成により、電流遮断装置70がかしめ端子5に取り付けられている。なお、破断板73は請求項の「通電板」の一例に相当する。
【0033】
第2変形板71は、円形状の板材であり、破断板73の下方に配置されている。第2変形板71の外縁の下面は、全周に亘って支持部材77に支持されている。第2変形板71の外縁の上面には絶縁部材81が配置されている。絶縁部材81は、リング状の部材であり、第2変形板71と破断板73とを絶縁している。また、第2変形板71の上面には突出部83が設けられている。突出部83は第2変形板71の中央に位置している。突出部83は、破断板73に向かって上方に突出している。突出部83の上方には破断板73の中央部73b(溝部73aに囲まれた部分)が位置している。破断板73及び突出部83を底面視すると、突出部83の外周は、中央部73bの外周より小さくされている。第2変形板71の下面にはケース1内の空間の圧力が作用する。第2変形板71の上面には、第2変形板71と破断板73の間の空間86の圧力が作用する(後述)。空間86はケース1内の空間からシールされている。よって、ケース1内の空間の圧力が高くなると、第2変形板71の上面と下面に作用する圧力は相違することとなる。なお、突出部83は「突起」の一例に相当する。
【0034】
破断板73は、円形状の板材であり、第2変形板71と第1変形板75の間に配置されている。破断板73は接続部18において接続端子23と接続されている。破断板73の下面の中央には溝部73aが形成されている。溝部73aは、底面視すると円形状に形成されている。また、溝部73aの断面形状は上方に凸となる三角形状をしている。溝部73aが形成されることで、溝部73aが形成された位置における破断板73の機械的強度が、溝部73a以外の位置における破断板73の機械的強度よりも低くなる。破断板73は、溝部73aによって、溝部73aに囲まれた中央部73bと、溝部73aの外周側に位置する外周部73cに区分されている。中央部73bの板厚は薄く、外周部73cの板厚は厚くされている。破断板73の一部には通気孔73dが形成されている。空間86は、通気孔73dを介して第1変形板75と破断板73との間の空間88と連通している。なお、通気孔73dは、請求項の「連通孔」の一例に相当する。
【0035】
破断板73は、中央部73bの板厚が薄く、外周部73cの板厚が厚い点で実施例1の破断板34と異なっている。しかしながら、上記の説明から明らかなように、平面視したときの破断板73の形状は、破断板34の形状と略同一である。破断板73には、3つの通気孔73dが形成されている。各通気孔73dの位置は、各通気孔34bと略同一の位置となっている。即ち、通気孔73dは、破断板34の領域D1に相当する領域から領域D3及び領域D4に相当する領域を除いた領域に形成されている。なお、本実施例における領域D4に相当する領域とは、絶縁部材85(後述)の内周面の位置から径方向外側の領域を指している。
【0036】
第1変形板75は、円形状の板材であり、破断板73の上方に配置されている。第1変形板75の中央部は、下方に凸となっており、かつ破断板73の中央部73bに接続されている。第1変形板75の外周部は、かしめ端子5の基底部15に接続されている(後述)。第1変形板75と破断板73の間には、絶縁部材85が配置されている。絶縁部材85は、リング状の部材であり、第1変形板75の外周部と破断板73の外周部とに接触している。第1変形板75の上面と基底部15の下面(凹所15aの内壁)との間には空間87が形成されている。空間87は、かしめ端子5に設けられた貫通孔14aと連通しており、大気圧に保たれている。破断板73と基底部15の外周部との間にはシール部材89が配置されている。シール部材89は、リング状の部材であり、絶縁部材85の外側に配置されている。シール部材89は、基底部15の下面及び破断板73の上面に接触し、基底部15及び破断板73の外周部に沿って一巡している。シール部材89は、基底部15と破断板73との隙間をシールしている。
【0037】
電流遮断装置70の通電経路について説明する。
図4に示す電流遮断装置70では、破断板73が中央部73bにおいて、第1変形板75と接続されている。第1変形板75の外周部は、かしめ端子5に接続されている。よって、電流遮断装置70は、接続端子23と、破断板73と、第1変形板75と、かしめ端子5とを直列につなぐ通電経路を有している。このため、電極組立体3とかしめ端子5は、電流遮断装置70の通電経路を介して電気的に接続されている。
【0038】
ここで、電流遮断装置70の遮断動作について
図4、及び
図5を参照して説明をする。上述した蓄電装置ではかしめ端子5と負極集電タブ43(負極電極)が導通しており、かしめ端子7と正極集電タブ45(正極電極)が導通している。このため、かしめ端子5とかしめ端子7の間が通電可能な状態となっている。ケース1内の圧力が上昇すると、第2変形板71の下面に作用する圧力が上昇する。一方、第2変形板71の上面には、ケース1内の空間からシールされた空間86の圧力が作用する。このため、第2変形板71の下面と上面にそれぞれ作用する圧力の差が一定の値に到達すると(別言すれば、ケース1内の圧力が所定値を超えると)、第2変形板71が反転して、下方に凸の状態から上方に凸の状態に変化する。このとき、空間86内の空気は通気孔73dを通って空間88に移動し、空間88内の圧力が上昇する。このため、第2変形板71が下方に凸の状態から上方に凸の状態に変化する過程(別言すれば、空間86内の容積が小さくなる過程)では、第1変形板75の下面に作用する圧力と第1変形板75の上面に作用する圧力(即ち、大気圧)との差圧が大きくなる。また、第2変形板71が反転すると、第2変形板71の突出部83が破断板73の中央部73bに衝突し、破断板73が溝部73aで破断する。第1変形板75の上面と下面にそれぞれ作用する圧力の差が上昇すること、及び第2変形板71の突出部83が上方に変位して破断板73の中央部73bに衝突することにより、第1変形板75が反転し、第1変形板75及び破断板73の中央部73bが上方に変位する。別言すれば、破断板73と第1変形板75とが電気的に離間する。これにより破断板73と第1変形板75を接続する通電経路が遮断され、電極組立体3とかしめ端子5との間の導通が遮断される。このとき、第1変形板75は接続端子23から絶縁されると共に、破断板73はかしめ端子5から絶縁されている。通気孔73dが形成されていることにより、第2変形板71が反転する際に空間86内の空気が通気孔73dを通って空間88に移動するため、第2変形板71がスムーズに反転することができる。なお、第2変形板71が下方に凸の状態のときの突出部83の位置(即ち、
図4に示される突出部83の位置)が請求項の「第1位置」の一例に相当し、第2変形板71が上方に凸の状態のときの突出部83の位置が請求項の「第2位置」の一例に相当する。また、破断板73が破断しておらず、中央部73bにおいて第1変形板75と接続されている状態(即ち、
図4に示される状態)が請求項の「第1状態」の一例に相当する。一方、破断板73が破断し、破断板73と第1変形板75とが電気的に離間した状態が請求項の「第2状態」の一例に相当する。実施例2の電流遮断装置70の構成によっても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
【0039】
以上、本明細書が開示する技術の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本明細書が開示する電流遮断装置及び当該電流遮断装置を用いた蓄電装置は、上記の実施例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、通気孔の少なくとも一部が領域D1から領域D3,D4を除いた領域に位置していれば、この通気孔は領域D2(厳密には、領域D2から領域D3,D4を除いた領域)に形成されていてもよい。また、通気孔の数は3つに限られず、1つでもよい。また、通気孔が複数形成される場合は、通気孔は周方向に等間隔に形成されなくてもよい。
【0040】
また、上記の実施例ではケース上壁9にはかしめ端子5,7が取付けられたが、端子はかしめ端子に限られず、ケース外部からナットにより締結されるタイプの端子が用いられてもよい。また、上記の実施例では接続端子23の一端が負極電極に電気的に接続されており、接続端子23の他端が破断板34の接続部18に電気的に接続されている構成としたが、接続端子23が接続される部分は端部に限られない。接続端子23が電極組立体3と破断板34との間に配置されており、両者(電極組立体3と破断板34)を電気的に接続していれば、接続端子23は端部以外の部分で電極組立体3及び/又は破断板34と接続されていてもよい。
【0041】
また、上記の実施例では電流遮断装置がかしめ端子5の直下に配置されたが、電流遮断装置の位置はこれに限られない。変形板32(電流遮断装置70の場合は第1変形板75)が端子に電気的に接続されており、接続端子23が接続部18において破断板34(電流遮断装置70の場合は破断板73)と電気的に接続されており、電極組立体と端子とが非導通のときは変形板32(第1変形板75)が接続端子23から絶縁されると共に、破断板34(破断板73)が端子から絶縁される構成であれば、電流遮断装置は端子の直下に配置されていなくてもよい。
【0042】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。