【課題を解決するための手段】
【0007】
こもために、本発明に従うと、飲料調製装置およびカプセルを備える、飲料を調製するためのシステムであって、
該カプセルは、
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体、
該本体を閉じるための蓋、および
作動部材
を備え、
該装置は、
該カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、
該カプセルが該カプセルホールダ内にあるときに、該カプセルへ流体を供給するように配設された流体供給ユニット、
該カプセルへ供給されるべき該流体のパラメータを制御するように配設された流れ制御ユニット、ここで、該流れ制御ユニットは、少なくとも第1モードおよび第2モードの内の一つで選択的に操作されるように配設されている、
を備え、
第1モードにおいて、該パラメータは第1レベルへ調節され、かつ、第2モードにおいて、該パラメータは第1レベルとは別の第2レベルへ調節され、
該流れ制御ユニットは、第1位置と第2位置との間を動きうるスイッチング部材を備え、かつ該カプセルが該カプセルホールダ内にあるときに、該スイッチング部材は、該カプセルの該作動部材によって係合されて、該第1または第2位置に位置付けられるように配設されて、
該スイッチング部材が該第1位置にあるときには該流れ制御ユニットが該第1モードにあるように、そして該スイッチング部材が該第2位置にあるときには該流れ制御ユニットが該第2モードにあるように該システムは配設され、
好ましくは、該スイッチング部材は該カプセルホールダの内壁の第1窪み部内に配設され、かつ/又は
好ましくは、該作動部材は該カプセルの外側輪郭の第2窪み部内に配設されている、
上記システムが提供される。
【0008】
任意的には、該スイッチング部材は、該カプセルホールダの内壁に対して奥に置かれ、かつ該作動部材は該カプセルの外側輪郭に対して奥に置かれている。
【0009】
好ましくは、該パラメータは、該カプセルへ供給されるべき流体の流量、圧力および体積の内の1以上である。該パラメータは、温度、カプセルへ流体を供給する継続時間、時間の関数としてのカプセルへ供給されるべき流体の流量、時間の関数としてのカプセルへ供給されるべき流体の圧力、時間の関数としてのカプセルへ供給されるべき流体の体積、および時間の関数としてのカプセルへ供給されるべき流体の温度の内の1つ以上であってもよい。
【0010】
したがって、作動部材を有しているカプセルが装置に導入されるとき、カプセルの作動部材は、スイッチング部材が第2位置に位置付けられるように自動的に該スイッチング部材を係合しうる。したがって、流れ制御ユニットは第2モードにあるであろう。これにより、装置は、第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で流体を供給する。好ましくは、第2レベルは、飲料が調製されうるように設定されている。代替的に、カプセルが装置に導入されていないとき、作動部材が存在しないので、スイッチング部材は第1位置に存在しうる。したがって、流れ制御ユニットは第1モードにあるであろう。この場合、装置は、第1レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で自動的に流体を供給する。これはデフォルトモードとして参照されうる。第1レベルは、装置をすすぐための十分な流量及び/又は圧力を供給するように設定されうる一方で、第1レベルの流量及び/又は圧力は、ユーザーに対して与えられるリスクを取り除きまたは少なくとも低減するために十分に低く設定されうることが理解されよう。そのために、第1モードにおける流量及び/又は圧力は、第2モードにおける流量及び/又は圧力よりも小さくてよい。第1レベルおよび第2レベルの両方共に、カプセルへ供給された流体の流量および圧力がゼロでないように選択されるべきであることが理解されよう。
【0011】
代替的に、作動部材を有していないカプセルが装置に導入されるとき、作動部材が存在しないので、スイッチング部材は第1位置にありうる。したがって、流れ制御ユニットは第1モードにあるであろう。この場合、装置は、第1レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で自動的に流体を供給する。第1レベルは、第1タイプの飲料が調製されうるように設定されうる。作動部材を有しているカプセルが装置に導入されるとき、該カプセルの該作動部材は、スイッチング部材が第2位置に位置付けられるように自動的に該スイッチング部材を係合しうる。したがって、流れ制御ユニットは第2モードにあるであろう。このことは、自動的に装置に第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で流体を供給させる。第2レベルは、第2タイプの飲料が調製されうるように設定されうる。このことは飲料調製における多様性をもたらしうる。たとえば、第1モードを用いて、より低圧下で第1タイプの飲料、たとえば紅茶またはアメリカンコーヒーを調製すること、そして第2モードを用いて、より高圧下で第2タイプの飲料、たとえばエスプレッソコーヒーを調製することが可能である。
【0012】
代替的に、作動部材を有している第1カプセルが装置に導入されるとき、第1カプセルの作動部材は、スイッチング部材が第1位置に位置付けられるように自動的に該スイッチング部材を係合しうる。したがって、流れ制御ユニットは第1モードにあるであろう。この場合、装置は、第1レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で自動的に流体を供給する。第1レベルは、第1カプセルを用いて第1タイプの飲料が調製されうるように設定されうる。別の作動部材を有している第2カプセルが装置に導入されるとき、第2カプセルの該別の作動部材は、スイッチング部材が第2位置に位置付けられるように自動的に該スイッチング部材を係合しうる。したがって、流れ制御ユニットは第2モードにあるであろう。このことは、自動的に装置に第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で流体を供給させる。第2レベルは、第2カプセルを用いて第2タイプの飲料が調製されうるように設定されうる。このことは飲料調製における多様性をもたらしうる。たとえば、第1モードを用いてより低圧下での第1タイプの飲料、たとえば紅茶またはアメリカンコーヒーを調製すること、そして第2モードおよび別の作動部材を有している第2カプセルを用いてより高圧下での第2タイプの飲料、たとえばエスプレッソコーヒーを調製することが可能である。
【0013】
カプセルホールダの内壁に対して第1窪み部内に奥まって置かれたスイッチング部材は、該スイッチング部材が、たとえば異物による損傷から保護されるという利点をもたらすことが理解されよう。カプセルの外側輪郭に対して第2窪み部内に奥まって置かれたスイッチング部材は、該スイッチング部材が、たとえばカプセルの製造、輸送または取扱中の損傷から保護されるという利点をもたらすことが理解されよう。それ故に、本発明に従うシステムは堅牢である。任意的に、スイッチング部材はカプセルホールダの内壁に対して奥まって置かれ、かつ作動部材はカプセルの外側輪郭に対して奥まって置かれる。
【0014】
任意的に、カプセルホールダの内壁は突出部分を備え、スイッチング部材は上記突出部分に対して奥まって置かれる。これは突出部分がスイッチング部材を囲んでいる保護壁を形成しうるという利点をもたらす。
【0015】
任意的に、カプセルがカプセルホールダ内にあるとき、カプセルホールダの内壁の突出部分は、カプセルの第2窪み部内に延在している。したがって、カプセルと装置とは、スイッチング部材と作動部材とに対する追加的な保護を提供するので、調和しうる。
【0016】
任意的に、作動部材、たとえば突起部は、カプセルの対称軸上に位置付けられる。対称軸は、カプセルが上記軸の周りに回転対称であるような軸でありうる。このことは、装置内のカプセルの回転配位は重要ではなく、そして作動部材が装置に対して常に正しく位置付けられるという利点をもたらし、カプセルの装置への挿入が消費者に取って容易になる。
【0017】
任意的に、カプセルがカプセルホールダ内にあるときには、スイッチング部材はカプセルの対称軸に同軸の軸上に位置付けられる。したがって、スイッチング部材は、装置内のカプセルの回転配位が重要でないように位置付けられ得、そして、作動部材は、スイッチング部材に対して常に正しく置かれるであろう。スイッチング部材は、カプセルホールダの対称軸上に位置付けられうる。より一般的には、カプセルがカプセルホールダ内にあるときには、スイッチング部材の少なくとも部分は、作動部材に対して同軸的に位置付けられうる。
【0018】
1実施態様において、作動部材はカプセルの突起部である。このことは、作動部材を含んでいるカプセルの製造を容易にする。また、突起部は、簡単な仕方でスイッチング部材に係合しうる。スイッチング部材はスイッチの部分でありえ、好ましくは、カプセルの突起部と相互作用するように配設されうる。
【0019】
好ましくは、突起部は、カプセルの第2窪み部内に備えられ、突起部は実質的にコップ状本体の外側輪郭内に存在している。したがって、突起部は、製造、運搬若しくは取扱中の変形またはその他の損傷から保護されている。したがって、突起部の正しい機能が保証されうる。それ故に、カプセルがカプセルホールダ内にあるときには、カプセルホールダの内壁の突出部分は、カプセルの第2窪み部内に延在しうる。一方、作動部材は、カプセルの突起部の形状にあり、突出部分内の第1窪み部内に奥まって置かれているところのスイッチング部材と係合するためにカプセルホールダの内壁の突出部分内に延在している。
【0020】
好ましくは、第2窪み部の最大幅は、突起部の最小幅の6倍未満、より好ましくは4倍未満である。したがって、突起部は、窪み部内に近接して保持され、損傷またはタンパー(不正な変更など)からよりよくさえ保護される。
【0021】
任意的に、システムは、スイッチング部材の位置を検出するための光検出手段を備える。したがって、システムの機械的摩耗は最小化される。光検出手段は、少なくとも1の光遮蔽ユニットを備えうる。そのような光遮蔽ユニットは、それ自体公知であり、そして光源と光検出器を通常は含んでいる。光源と光検出器は、通常は光経路に沿ってお互いに向き合って位置付けられる。スイッチング部材は、少なくとも1の光遮蔽ユニットの光経路を選択的に遮蔽しまたは自由(遮蔽なし)にするための羽根を備えうる。
【0022】
任意的に、システムは、スイッチング部材の位置を検出するための磁気検出手段を備える。したがって同様に、機械的摩耗は最小化される。磁気検出手段は、少なくとも1の磁気誘導センサーを備えうる。スイッチング部材は、磁気誘導センサーによって検出されるための磁気指示器、たとえば磁石若しくは磁化可能部分を備えうる。通常は、磁気指示器は、磁気誘導センサーに十分に近いときに検出され、かつ磁気誘導センサーから十分離れたときには検出されない。このことは、磁気指示器が磁気誘導センサーに近い所定の位置にあるか否かを決定するための簡単な仕方を提供する。
【0023】
任意的に、システムは、作動部材の位置を検出するための光検出手段を備える。光検出手段は、少なくとも1の光遮蔽ユニットを備えうる。作動部材は、少なくとも1の光遮蔽ユニットの光経路を選択的に遮蔽しまたは自由にするための羽根を備えうる。
【0024】
任意的に、システムは、作動部材の位置を検出するための磁気検出手段を備える。磁気検出手段は、少なくとも1の磁気誘導センサーを備えうる。作動部材は、磁気検出手段によって検出されるための磁気指示器を備える。
【0025】
任意的に、流れ制御ユニットは、流体の流量を制御するための弁を備える。代替的に、流れ制御ユニットは、流体の圧力を制御するための弁を備える。代替的に、流れ制御ユニットは、流体の流量及び/又は圧力を制御するための弁を備える。したがって、流量及び/又は圧力は、簡単な仕方で制御されうる。
【0026】
任意的に、弁は、カプセルの作動部材によって機械的に作動される。このことは、機械的に単純で信頼性の高いシステムを提供する。カプセルの作動部材、たとえば突起部は、たとえば、弁の軸または頭と直接的または間接的に相互作用しうる。スイッチング部材は、たとえば、軸または頭と結合しうる。スイッチング部材は、たとえば、弁の軸または頭の部分でありうる。
【0027】
代替的または付加的に、弁は電子式、電気式、磁気式、空気圧式及び/又は油圧式のアクチュエーターによって作動される。上記電子式、電気式、磁気式、空気圧式及び/又は油圧式のアクチュエーターは、スイッチング部材によって起動されうる。スイッチング部材は、たとえば、電気式のスイッチの部分でありえ、このスイッチの作動が、弁を電気的に、磁気的に、空気圧的及び/又は油圧的に作動させる。スイッチング部材は、スイッチの作動が弁を電気的、磁気的、空気圧的及び/又は油圧的に作動させるところの空気圧的または油圧的スイッチの部分でありえる。
【0028】
任意的に、弁は、第1モードにおける流量及び/又は圧力が第2モードにおける流量及び/又は圧力よりも小さいように配設される。
【0029】
任意的に、流れ制御ユニットは、カプセルへ供給されるべき流体の流量及び/又は圧力を制御するために流体供給ユニットへ指示するように配設される。
【0030】
任意的に、弁は、第1モードにおいて弁は閉位置にあるが漏洩を許容し、第2モードにおいて弁は開位置にあるような、漏洩弁として設計される。閉位置と開位置との間でスイッチングをおこなう弁は、閉位置において弁は漏洩し、第1モードにおける流量及び/又は圧力は第2モードにおける流量及び/又は圧力と異なる非常に簡単な仕方を提供する。簡単な仕方の漏洩弁は、第1レベルでの流量及び/又は圧力を、たとえばすすぐために提供しうる。
【0031】
任意的に、スイッチング部材は、スイッチング部材がカプセルの作動部材によって係合されないとき、第1位置にある。このことは、第1モード、たとえばすすぎモードの任意の簡単な起動を提供する。
【0032】
任意的に、流れ制御ユニットはカプセルの作動部材によって係合されると第2位置にある。任意的に、スイッチング部材はカプセルの別の作動部材によって係合されると第1位置にある。
【0033】
任意的に、流れ制御ユニットは、さらに第3モードにおいて稼働するように配設される、ここで第3モードにおいては、パラメータ、たとえば流量、体積及び/又は圧力が、第1レベルおよび第2レベルとは別の第3レベルへ調節される。流れ制御ユニットはまた、4以上の異なるモードにおいて稼働するように配設されうることが理解されよう。第3モードは、第2モードを作動させる作動部材とは異なる第2作動部材を有するカプセルによって起動されうる。第2作動部材はまた、第1モードを作動する作動部材と異なりうる。任意的に、スイッチング部材は、カプセルの第2作動部材によって係合されると第3位置にある。しかし、第2作動部材は、好ましくはカプセルの同じ位置に置かれており、好ましくは唯一の点で、たとえば突起部の長さにおいてのみ異なる。
【0034】
類似の作動部材によって作動せられる3以上のモードを提供することは、複数の作動部材が単一のカプセル上に存在する必要がなく、むしろカプセル毎に単一の作動部材で十分であるという利点をもたらす。たとえば、カプセルの単一の突起部は、存在するときはその長さで及び/又はその不存在で、装置を3以上のモードの内の1つにおいて稼働させうる。このことは、作動部材が上で記載されたようにカプセルの対称軸上に位置付けられているとき、より一層容易に実装されうる。
【0035】
制御ユニットはまた、パラメータ(たとえば、流量、体積及び/又は圧力)の無段制御を最小および最大レベル間で可能にするように配設されうる。突起部の長さは、流量及び/又は圧力及び/又は体積の代表値でありえる。流量は、カプセルの突起部の長さに比例することが可能である。圧力がカプセルの突起部の長さに比例することも可能である。体積がカプセルの突起部の長さに比例することも可能である。
【0036】
任意的に、システムは、第1カプセルと第2カプセルとを備える。第1カプセルは、第1作動部材を備えうる。第2カプセルは、第1作動部材とは別の第2作動部材を備えうる。第1作動部材は、流れ制御ユニットを第2モードにおいて稼働させるように配設されうる。第2作動部材は、流れ制御ユニットを第3モードにおいて稼働させるように配設されうる。第1作動部材は、たとえば第1長さを有する突起部でありえ、かつ第2作動部材は、カプセル上の同じ位置にあるけれども、第1長さとは異なる第2長さを有する類似の突起部でありうる。
【0037】
それ故に、第1作動部材を有するカプセルが装置に導入されるとき、カプセルの第1作動部材は、装置に第2レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で、自動的に流体を供給させる。第2レベルは、第1タイプの飲料が調製されるように設定されうる。第2作動部材を有するカプセルが装置に導入されるとき、カプセルの第2作動部材は、自動的にスイッチング部材を第3位置にさせる。このことは、装置に第3レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で、流体を供給させる。第3レベルは、第2タイプの飲料が調製されるように設定されうる。このことは、飲料の調製において多能性を提供しうる。たとえば、低圧での第1タイプの飲料、たとえば紅茶またはアメリカンコーヒーを調製すること、そして高圧での第2タイプの飲料、たとえばエスプレッソコーヒーを調製することが可能である。付け加えると、カプセルが装置に導入されていないとき、作動部材がないので、装置は第1レベルでの流量及び/又は圧力で、自動的に流体を供給する。第1レベルは、装置をすすぐために十分な流量及び/又は圧力を供給するように設定されうること、一方、装置をすすぐための第1レベルの流量及び/又は圧力は、ユーザーへ与えられるリスクを取り除くまたは少なくとも低減するために、十分に低く設定されうることが理解されよう。それに加えて、第1モードにおける流量及び/又は圧力は、第2モードおよび第3モードにおける流量及び/又は圧力よりも小さいものでありうる。装置に第1レベルでのパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力で流体を供給させることは、第1および第2作動部材とは異なる長さを有する別の作動部材を備えた第3カプセルを提供することによって得られうることも理解されよう。このことは、第3タイプの飲料を調製するためにも利用されうる。
【0038】
任意的に、システムのカプセルは、飲料成分、好ましくは抽出可能な製品、たとえば焙煎されかつ挽かれたコーヒーを備える。
【0039】
任意的に、カプセルは、流体が入ることを可能にする及び/又は飲料がカプセルから出ることを可能にする、多孔質の及び/又は穿孔された入口面及び出口面を夫々備える。
【0040】
任意的に、本発明に従う飲料調製装置に用いるのに適したカプセルは、装置をすすぎ及び/又は湯垢を除去するための洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を夫々備える。適切な洗浄剤および湯垢除去剤はそれ自体公知である。すすぎ及び/又は湯垢除去は上で記載されたようにデフォルトモードで実行されうるので、洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を備えているカプセルは必ずしも作動部材を備える必要はないことが理解されよう。
【0041】
本発明はまた、上に記載されたシステムの飲料調製装置に関する。そのような装置は、カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、カプセルが該カプセルホールダ内にあるときに流体をカプセルへ供給する流体供給ユニット、カプセルへ供給されるべき流体のパラメータを制御するように配設された流れ制御ユニットを備えうる。ここで、該流れ制御ユニットは、少なくとも第1モードおよび第2モードの内の1つで選択的に操作されるように配設され、第1モードにおいて、パラメータは第1レベルに調節され、そして第2モードにおいて、パラメータは第1レベルとは異なる第2レベルに調節される。該流れ制御ユニットは、第1位置と第2位置との間を動きうるスイッチング部材を備え、該スイッチング部材は、カプセルが該カプセルホールダ内にあるとき、カプセルの作動部材によって係合されるように配設され、第1または第2位置に位置付けられる。そして、該流れ制御ユニットは、スイッチング部材が第1位置にあるときには、該流れ制御ユニットが第1モードにあるように配設され、そして該流れ制御ユニットは、スイッチング部材が第2位置にあるときには、該流れ制御ユニットが第2モードにあるように配設される。任意的に、スイッチング部材は、カプセルホールダの内壁の第1窪み部内に位置付けられる。
【0042】
飲料調製装置は、それ自体公知の追加的な部材、たとえば貯水槽、ヒーター、圧力下で水を供給するポンプ、飲料分配注ぎ口、使用済みカプセルのためのくず入れ等の内の1つ以上を装備された一層複雑な機械(たとえばコーヒーマシン)の部分でありうる。
【0043】
本発明はまた、本発明に従うシステムのカプセルに関する。前に述べたように、そのようなカプセルは飲料成分を備えうる。そのようなカプセルは、上に記載されたように飲料調製装置をすすぎ及び/又は湯垢を除去するための洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を備えることも可能である。そのようなカプセルは、作動部材を備えうることが明らかであろう。そのようなカプセルは、作動部材、たとえば飲料調製装置のデフォルトモードを起動するためのものを備えないこともありえる。
【0044】
本発明の1側面に従うと、飲料調製装置において摂取可能な飲料を調製するためのカプセルであって、
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体
該本体を閉じるための蓋、および
該飲料調製装置のスイッチング部材と係合するように配設された作動部材
を備えている、上記カプセルが提供される。
【0045】
そのようなカプセルは、上に記載されたようにシステムの飲料調製装置において飲料を調製するために用いられうることが理解されよう。そのようなカプセルは、飲料調製装置のスイッチング部材に係合しうる。
【0046】
好ましくは、作動部材はカプセルの突起部である。これは容易に製造されうる。突起部は、たとえばコップ状本体から延在しているピンでありうる。該ピンは、たとえば幅が0.5〜4mmでありうる。該ピンは、たとえば長さが1〜6mmでありうる。
【0047】
コップ状本体は、プラスチック材料から、たとえば射出成形法によって実質的に製造されうる。突起部は、目的に適った、コップ状本体の射出位置の伸長でありうる。したがって、突起部は、コップ状本体のデザインにおいて容易に組み込まれうる。
【0048】
任意的に、突起部はカプセルの窪み部内に含まれ、該突起部はコップ状本体の外側輪郭内に実質的に存在する。したがって、突起部は、製造、運搬または取扱中の変形または他の損傷から保護される。それ故に、突起部の正しい機能が保証されうる。
【0049】
代替的に、作動部材はカプセルの窪み部である。窪み部の深さは、スイッチング部材に第1および第2(および任意的に別の)位置の間の違いを識別させうる。
【0050】
任意的に、窪み部は、蓋と反対方向のコップ状本体内に設置される。
【0051】
任意的に、作動部材は蓋と反対方向のコップ状本体に設置される。作動部材は、好ましくはコップ状本体の外側輪郭に設置される。
【0052】
任意的に、作動部材は、カプセルの対称軸上に位置付けられる。対称軸は、カプセルが上記軸の周りに回転対称である。このことは、装置内のカプセルの回転配位が重要でなく、そして作動部材は装置に対して常に正しく位置付けられるであろうという利点をもたらし、装置内へのカプセルの挿入は消費者にとって容易である。
【0053】
任意的に、作動部材とコップ状本体とは、同一材料(モノリシック)部分を形成する。
【0054】
任意的に、カプセルは周囲を囲むリムを備える。好ましくは、周囲を囲むリムは、コップ状本体の開端部で該本体に対して外向きに延在する。好ましくは、カプセルは、該開端部を閉じる蓋を備える。
【0055】
好ましくは、カプセルは、(或る量の)飲料成分、たとえば抽出可能な製品、たとえば焙煎されかつ挽かれたコーヒーを備える。カプセルは、流体が入ることを可能にする多孔質の及び/又は穿孔された入口面、及び/又は飲料がカプセルから出ることを可能にする多孔性の及び/又は穿孔された出口面を夫々備えうる。
【0056】
そのようなカプセルはまた、キットの部分(好ましくは該キットの第2カプセルとして)を形成しうる。そのようなキットは、飲料調製装置内に第1の摂取可能な飲料を調製するための第1カプセルと第2の摂取可能な飲料を調製するための第2カプセルとを備え得、各カプセルは、
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体、
該本体を閉じるための蓋、
飲料成分の或る量
を備え、
該第1カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された作動部材を備えておらず、かつ
該第2カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された作動部材を備えている。
【0057】
そのようなカプセルは、上に記載されたようにシステムの飲料調製装置で飲料を調製するために使用されうることが理解されよう。そのようなカプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材を係合しえ、または係合しなくてもよい。
【0058】
それ故に、第1飲料は、第1の流量及び/又は圧力での流体で調製されえ、一方、第2飲料は、第2の流量及び/又は圧力での流体で調製されうる。第1飲料成分は第2飲料成分とは異なっていることが理解されよう。
【0059】
本発明はまた、飲料調製装置内に第1の摂取可能飲料を調製するための第1カプセルと第2の摂取可能飲料を調製するための第2カプセルとを備えるキットであって、各カプセルは
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体、
該本体を閉じるための蓋、
飲料成分の或る量
を備え、
該第1カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された第1作動部材を備え、かつ
該第2カプセルは、該飲料調製装置のスイッチング部材に係合するように配設された、該第1作動部材とは別の第2作動部材を備えている、
上記キットに関する。
【0060】
そのようなカプセルは、上に記載されたようなシステムの装置内において第1および第2飲料を調製するために用いられうることが理解されよう。そのような第1カプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材が第1位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設され得、そして流れ制御ユニットは第1モードにおいて稼働する。そのような第2カプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材が第2位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設されえ、そして流れ制御ユニットは第2モードにおいて稼働する。代替的に、そのような第1カプセルは、上記の飲料調製装置のスイッチング部材が第2位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設されえ、そして流れ制御ユニットは第2モードにおいて稼働する。そのような第2カプセルは、上記飲料調製装置のスイッチング部材が第3位置にあるような該スイッチング部材と係合するように配設されえ、そして流れ制御ユニットは第3モードにおいて稼働する。
【0061】
任意的に、第1作動部材の寸法は、第2作動部材の寸法とは異なる。
【0062】
第1作動部材は、第1カプセルの第1突起物でありうる。第2作動部材は、第2カプセルの第2突起物でありうる。第2突起物は、第1突起物よりも背が高くありうる。第1または第2突起物は、たとえば、コップ状本体から延在しているピンでありうる。該ピンは、たとえば幅が0.5〜4mmでありうる。該ピンは、たとえば長さが1〜6mmでありうる。
【0063】
コップ状本体は、プラスチック材料から、たとえば射出成形法によって実質的に製造されうる。突起部は、目的に適った、コップ状本体の射出位置の伸長でありうる。
【0064】
任意的に、突起部はカプセルの窪み部内に含まれ、該突起部はコップ状本体の外側輪郭内に実質的に存在する。
【0065】
代替的に、第1作動部材は第1カプセルの第1窪み部でありうる。第2作動部材は第2カプセルの第2窪み部でありうる。第1窪み部の深さは、第2窪み部の深さと異なりうる。
【0066】
任意的に、作動部材と夫々のコップ状本体とは、一体的部分を形成する。
【0067】
好ましくは、第1カプセルは第1飲料成分を備える。好ましくは、第2カプセルは第2飲料成分を備える。好ましくは、第1飲料成分は第2飲料成分と異なる。したがって、第1飲料は、第1飲料成分と1つの流量及び/又は圧力での流体とを用いて調製されうる。したがって、第2飲料は、第2飲料成分と別の流量及び/又は圧力での流体とを用いて調製されうる。
【0068】
第1飲料成分は、たとえば、体積、質量、密度、組成、挽かれたサイズなどにおいて第2飲料成分と異なりうる。
【0069】
第1及び/又は第2飲料成分は、抽出可能な製品、たとえば焙煎されかつ挽かれたコーヒーでありうる。
【0070】
カプセルは、流体がカプセルに入ること及び/又は飲料がカプセルから出ることを夫々可能にする、多孔質及び/又は穿孔された、入口面及び/又は出口面を夫々備えうる。
【0071】
本発明はまた、洗浄剤及び/又は湯垢除去剤を備える第1カプセルと、たとえば飲料成分を備える第2カプセルとを備えるキットに関する。ここで、上に記載したように、第1カプセルは飲料調製装置を第1モードにさせるように配設されえ、かつ第2カプセルは飲料調製装置を第2モードにさせるように配設されうる。
【0072】
本発明はまた、飲料成分を備えているカプセルから摂取に適した飲料を調製するための方法であって、
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体、および
該本体を閉じるための蓋
を備えたカプセルを準備すること、
該カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、
該カプセルが該カプセルホールダ内にあるときに、流体を該カプセルへ供給するための流体供給ユニット
を備えた飲料調製装置を準備すること、および
該カプセルの作動部材の存在及び/又は不存在に応じて、少なくとも第1モードおよび第2モードの1つにおいて流体を該カプセルへ選択的に準備すること、ここで、該第1モードにおいては、該カプセルへ供給されるべき該流体のパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力は第1レベルへ調節され、かつ該第2モードにおいては、該パラメータ、たとえば流量及び/又は圧力は第1レベルとは別の第2レベルへ調節される、
を包含している、
上記方法に関する。
【0073】
本発明はまた、飲料成分を備えているカプセルから摂取に適した飲料を調製するための方法であって、
好ましくは実質的に剛性のコップ状本体、
該本体を閉じるための蓋、および
作動部材
を備えたカプセルを準備すること、
該カプセルを保持するように配設されたカプセルホールダ、
該カプセルが該カプセルホールダ内にあるときに、流体を該カプセルへ供給するための流体供給ユニット
を備えた飲料調製装置を準備すること、および
該カプセルの該作動部材に応じて、少なくとも第1モードおよび第2モードの1つにおいて流体を該カプセルへ選択的に準備すること、ここで、該第1モードにおいては、該カプセルへ供給されるべき該流体のパラメータ、たとえば流量及び/又は圧力は第1レベルへ調節され、かつ該第2モードにおいては、該パラメータ、たとえば流量及び/又は圧力は第1レベルとは異なる第2レベルへ調節される、
を包含している、
上記方法に関する。
【0074】
本発明はまた、飲料を調製するための発明に従う飲料調製装置のカプセルの使用方法に関する。
【0075】
本発明は、図面を参照しつつ、これらに限定されない実施例によってこれ以降説明されるであろう。