(54)【発明の名称】N−[5−[4−(5−{[(2R,6S)−2,6−ジメチル−4−モルホリニル]メチル}−1,3−オキサゾール−2−イル)−1H−インダゾール−6−イル]−2−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]メタンスルホンアミドの多形体および塩
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ナトリウム塩、トシル酸塩、マレイン酸塩、ヘミパモ酸塩、ヘミナフタレンジスルホン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、ヘミビフェニルジスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩(ナプシル酸塩)、ヘミ桂皮酸塩、ヘミセバシン酸塩、ヘミピロメリト酸塩またはヘミベンゼンジアクリル酸塩である、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドの塩。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の詳細な説明
一態様において、本発明は化合物Aの新規多形体に関する。
【0036】
一実施形態において、本発明は、約4.6、約9.2、約11.4および/または約12.7にピーク(°2θ)を含むXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態II)を提供する。
【0037】
別の実施形態において、本発明は、実質的に表1に示すピークを含むXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態II)を提供する。
【0038】
さらなる実施形態において、本発明は、実質的に
図1と一致するXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態II)を提供する。
【0039】
一実施形態において、本発明は、約6.7、約8.2、約9.7および/または約12.6にピーク(°2θ)を含むXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態III)を提供する。
【0040】
別の実施形態において、本発明は、実質的に表2に示すピークを含むXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態III)を提供する。
【0041】
さらなる実施形態において、本発明は、実質的に
図2と一致するXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態III)を提供する。
【0042】
一実施形態において、本発明は、約5.8、および/または約11.6にピーク(°2θ)を含むXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態IV)を提供する。
【0043】
別の実施形態において、本発明は、実質的に表3に示すピークを含むXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態IV)を提供する。
【0044】
さらなる実施形態において、本発明は、実質的に
図3と一致するXRPDパターンを与えることを特徴とする化合物Aの多形体(形態IV)を提供する。
【0045】
所与の値においてXRPDパターンにピークが存在することを本明細書中で示唆した場合、それは通常、該ピークは引用値の±0.2の範囲内、例えば引用値の±0.1の範囲内にあることを意味する。
【0046】
さらなる態様において、本発明は化合物Aの新規塩に関する。
【0047】
一実施形態において、本発明は、ナトリウム塩、トシル酸塩、マレイン酸塩、ヘミパモ酸塩(hemi pamoate)、ヘミナフタレンジスルホン酸塩(hemi naphthalenedisulfonate)、メシチレンスルホン酸塩、ヘミビフェニルジスルホン酸塩(hemi biphenyldisulfonate)、2-ナフタレンスルホン酸塩(ナプシル酸塩)、ヘミ桂皮酸塩(hemi cinnamate)、ヘミセバシン酸塩(hemi sebacate)、ヘミピロメリト酸塩(hemi pyromellitate)およびヘミベンゼンジアクリル酸塩(hemi benzenediacrylate)から選択される化合物Aの塩を提供する。
【0048】
別の実施形態において、本発明は、ナトリウム塩、トシル酸塩、マレイン酸塩、ヘミパモ酸塩およびヘミナフタレンジスルホン酸塩から選択される化合物Aの塩を提供する。
【0049】
別の実施形態において、本発明は、ヘミパモ酸塩、ヘミナフタレンジスルホン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、ヘミビフェニルジスルホン酸塩、ヘミ桂皮酸塩、ヘミセバシン酸塩、ヘミピロメリト酸塩およびヘミベンゼンジアクリル酸塩から選択される化合物Aの塩を提供する。
【0050】
別の実施形態において、本発明は、ヘミナフタレンジスルホン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、ヘミビフェニルジスルホン酸塩、ヘミ桂皮酸塩、ヘミセバシン酸塩、ヘミピロメリト酸塩およびヘミベンゼンジアクリル酸塩から選択される化合物Aの塩を提供する。
【0051】
別の実施形態において、本発明は、ヘミパモ酸塩およびヘミナフタレンジスルホン酸塩から選択される化合物Aの塩を提供する。
【0052】
別の実施形態において、本発明は、化合物Aのヘミパモ酸塩を提供する。
【0053】
さらなる実施形態において、本発明は、化合物Aのヘミナフタレンジスルホン酸塩を提供する。
【0054】
化合物Aのナトリウム塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドと水酸化ナトリウムとの間に化学量論比約1:1で形成される塩である。化合物Aのトシル酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとp-トルエンスルホン酸との間に化学量論比約1:1で形成されるモノトシル酸塩である。化合物Aのマレイン酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとマレイン酸との間に化学量論比約1:1で形成されるモノマレイン酸塩である。化合物Aのヘミパモ酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとパモ酸との間に化学量論比約2:1で形成される塩である。化合物Aのヘミナフタレンジスルホン酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとナフタレンジスルホン酸との間に化学量論比約2:1で形成される塩である。
【0055】
化合物Aのメシチレンスルホン酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとメチシレンスルホン酸二水和物との間に化学量論比約1:1で形成されるモノメシチレンスルホン酸塩である。化合物Aのヘミビフェニルジスルホン酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとビフェニルジスルホン酸との間に化学量論比約2:1で形成される塩である。化合物Aの2-ナフタレンスルホン酸塩(ナプシル酸塩)は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドと2-ナフタレンスルホン酸との間に化学量論比約1:1で形成されるモノ2-ナフタレンスルホン酸塩(ナプシル酸塩)である。化合物Aのヘミ桂皮酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとトランス-桂皮酸との間に化学量論比約2:1で形成される塩である。化合物Aのヘミセバシン酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとセバシン酸との間に化学量論比約2:1で形成される塩である。化合物Aのヘミピロメリト酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドとピロメリト酸との間に化学量論比約2:1で形成される塩である。化合物Aのヘミベンゼンジアクリル酸塩は、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドと1,4-ベンゼンジアクリル酸との間に化学量論比約2:1で形成される塩である。
【0056】
同様に本発明の範囲内に含まれるのは、本発明の塩の全ての溶媒和物、例えば水和物、複合体および多形体である。
【0057】
本発明の塩は、結晶形態もしくは非結晶形態で、またはその混合物として存在しうる。結晶形態である本発明の塩に関しては、結晶化の間にその結晶格子内に溶媒分子が取り込まれる、製薬上許容しうる溶媒和物が形成されうることが当業者には理解されよう。溶媒和物はエタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミン、およびEtOAcなどの非水溶媒を含んでいてもよいし、または溶媒和物はその結晶格子内に取り込まれる溶媒として水を含んでいてもよい。水が結晶格子内に取り込まれる溶媒である溶媒和物は、典型的には「水和物」と称される。水和物には、化学量論的水和物ならびに可変量の水を含有する組成物が含まれる。一実施形態においては、本発明は、化合物Aのナトリウム塩を水和物として提供する。
【0058】
本発明は、純粋な形態で単離された化合物Aの多形体および塩、あるいは他の物質、例えば化合物Aの他の多形体、もしくは塩もしくは溶媒和物(それらの多形体を含む)、または任意の他の物質と混合した場合の化合物Aの多形体および塩を包含する。
【0059】
従って、一態様においては、化合物Aの多形体または塩が単離されたかまたは純粋な形態で提供される。「単離された」または「純粋な」形態とは、試料中に存在しうる他の物質に対してその多形体または塩が>75%、特に>90%、より具体的には>95%およびさらにより具体的には>99%の量で存在する該試料を指す。
【0060】
用語および定義
本明細書中で使用する場合、これらのプロセス、スキームおよび実施例において使用する記号および慣例は、現代の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical SocietyまたはJournal of Biological Chemistryで使用されているものと一致する。一般に、標準的な1文字または3文字の略記を使用することによりアミノ酸残基を指定し、該アミノ酸残基は特に注記のない限りL立体配置であるとみなす。特に注記のない限り、全ての出発物質は商業的供給業者から取得し、さらなる精製を行わずに使用した。具体的には、本実施例および本明細書全体を通して以下の略記を使用しうる:
CLR 制御された実験用反応器(Controlled lab reactor)
DBU 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン
DCM ジクロロメタン
DMPU 1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-(1H)-ピリミジノン
DMSO ジメチルスルホキシド
Et エチル
EtOAc 酢酸エチル
g グラム
h 時間
HPLC 高性能液体クロマトグラフィ
IMS 工業用変性アルコール
IPA イソプロピルアルコール
LCMS 液体クロマトグラフィ質量分光法
L リットル
M モル濃度
MDAP 質量分析計直結型(Mass-directed)自動分取HPLC
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
mg ミリグラム
mins 分
ml ミリリットル
mmol ミリモル
Rt 保持時間
RT 室温
SCX 強陽イオン交換
SPE 固相抽出
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
UPLC 超高性能液体クロマトグラフィ
UV 紫外線。
【0061】
ブラインが指すものは全てNaClの飽和水溶液である。
【0062】
多形体および塩の調製
本発明は、化合物Aの多形体および塩を調製するためのプロセスにも関する。
【0063】
一態様において、本発明は、化合物Aの多形体を調製するためのプロセスであって、以下:
a)化合物Aを、酢酸エチルもしくはメタノールなどの適切な溶媒中、室温などの適切な温度で撹拌すること、または
b)化合物Aの飽和溶液を、テトラヒドロフランなどの適切な溶媒中で加熱すること
を含む上記プロセスを提供する。
【0064】
さらなる態様において、本発明は、化合物Aの塩を調製するためのプロセスであって、化合物Aを、適切な塩基または酸(例えば、水酸化ナトリウム、p-トルエンスルホン酸、マレイン酸、パモ酸、メチシレンスルホン酸二水和物、ビフェニルジスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、トランス-桂皮酸、セバシン酸、ピロメリト酸または1,4-ベンゼンジアクリル酸)と、適切な溶媒(例えば、メタノール、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフランおよび/または酢酸イソプロピル)の存在下で接触させることを含む上記プロセスを提供する。一実施形態において、本発明は、化合物Aの塩を調製するためのプロセスであって、化合物Aを、適切な塩基または酸(例えば、水酸化ナトリウム、p-トルエンスルホン酸、マレイン酸またはパモ酸)と、適切な溶媒(例えば、メタノール、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフランおよび/または酢酸イソプロピル)の存在下で接触させることを含む上記プロセスを提供する。さらなる実施形態において、本発明は、化合物Aの塩を調製するためのプロセスであって、化合物Aを、適切な酸(例えば、メチシレンスルホン酸二水和物、ビフェニルジスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、トランス-桂皮酸、セバシン酸、ピロメリト酸または1,4-ベンゼンジアクリル酸)と、適切な溶媒(例えば、メタノール、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフランおよび/または酢酸イソプロピル)の存在下で接触させることを含む上記プロセスを提供する。
【0065】
化合物Aは、公知手順、例えば、国際特許出願第PCT/EP2010/055666号(公開番号は国際公開第2010/125082号)および後述の実施例の節に開示した手順に従って調製してもよい。国際特許出願第PCT/EP2010/055666号(公開番号は国際公開第2010/125082号)の開示内容は、参照により本明細書中に組み込まれるものとする。
【0066】
使用方法
本発明の多形体および塩は、根底にある病理が不適切なPI3-キナーゼ活性に(少なくとも部分的に)起因する障害、例えば、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に有用でありうる。「不適切なPI3-キナーゼ活性」とは、特定の患者において予測される正常なPI3-キナーゼ活性から逸脱する全てのPI3-キナーゼ活性を指す。不適切なPI3-キナーゼ活性は、例えば、活性の異常な上昇、またはPI3-キナーゼ活性のタイミングおよびもしくは制御の異常という形を取りうる。その際、かかる不適切な活性は、不適切であるかまたは制御されない活性化をもたらすプロテインキナーゼの過剰発現または突然変異から生じる。従って、別の態様において、本発明はかかる障害を治療する方法に関する。
【0067】
かかる障害としては、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および特発性肺線維症(IPF)を含む呼吸器疾患;ウイルス性気道感染症および喘息やCOPDなどの呼吸器疾患のウイルス性増悪を含むウイルス感染症;アスペルギルス症およびリーシュマニア症を含む非ウイルス性呼吸器感染症;アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎を含むアレルギー性疾患;関節リウマチおよび多発性硬化症を含む自己免疫疾患;炎症性腸疾患を含む炎症性障害;血栓症およびアテローム性動脈硬化症を含む心血管疾患;血液悪性腫瘍;神経変性疾患;膵炎;多臓器不全;腎疾患;血小板凝集;癌;精子運動性;移植拒絶反応;移植片拒絶反応;肺損傷;ならびに関節リウマチまたは骨関節炎に関連する疼痛、背痛、全身の炎症性疼痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、炎症性の神経因性疼痛(外傷)、三叉神経痛および中枢痛を含む疼痛が挙げられる。一実施形態においては、かかる障害として、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む呼吸器疾患;アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎を含むアレルギー性疾患;関節リウマチおよび多発性硬化症を含む自己免疫疾患;炎症性腸疾患を含む炎症性障害;血栓症およびアテローム性動脈硬化症を含む心血管疾患;血液悪性腫瘍;神経変性疾患;膵炎;多臓器不全;腎疾患;血小板凝集;癌;精子運動性;移植拒絶反応;移植片拒絶反応;肺損傷;ならびに関節リウマチまたは骨関節炎に関連する疼痛、背痛、全身の炎症性疼痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、炎症性の神経因性疼痛(外傷)、三叉神経痛および中枢痛を含む疼痛が挙げられる。
【0068】
本発明の治療の方法は、安全かつ有効な量の本発明の多形体または塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。本発明の個々の実施形態には、安全かつ有効な量の本発明の多形体または塩を、それを必要とする患者に投与することにより、上述の障害のうちのいずれか1つを治療する方法が含まれる。
【0069】
本明細書において使用する場合、疾患に関連して「治療する」とは、(1)疾患、または疾患の生物学的徴候の1種もしくは複数を寛解または予防すること、(2)(a)疾患を誘発する、もしくは疾患に関与する生物学的カスケードにおける1種もしくは複数のポイントを妨げるか、または(b)疾患の生物学的徴候の1つもしくは複数を妨げる、(3)疾患に関連する症状または作用の1つもしくは複数を軽減する、あるいは(4)疾患、または疾患の生物学的徴候の1つもしくは複数の進行を遅らせることを意味する。
【0070】
上述のように、疾患の「治療」には該疾患の予防も含まれる。「予防」とは絶対的な用語ではないことは当業者には理解されよう。医学において、「予防」とは、疾患またはその生物学的徴候の可能性または重症度を実質的に低減させるか、かかる疾患またはその生物学的徴候の発症を遅らせるための薬剤の予防的投与を意味するものと理解する。
【0071】
本明細書において使用する場合、本発明の多形もしくは塩、または他の製薬上の活性薬剤に関連して「安全かつ有効な量」とは、的確な医学的判断の範囲内において、(論理的な効果/リスク比で)患者の症状を治療するのには十分であるが、重篤な副作用を回避するのに十分に低い量を意味する。安全かつ有効な量の化合物は、選択した特定化合物(例えば、化合物の効力、有効性、および半減期を考慮);選択した投与経路;治療する疾患;治療する疾患の重症度;治療を受ける患者の年齢、サイズ、体重、および身体状態;治療を受ける患者の病歴;治療の期間;併用療法の性質;所望する治療効果;並びに類似の要因によって変動するが、しかしながら、当業者により慣例的に決定することができる。
【0072】
本明細書において使用する場合、「患者」とは、ヒト(成人および子供を含む)または他の動物を意味する。一実施形態において、「患者」とは、ヒトを意味する。
【0073】
本発明の多形体及び塩は、全身投与および局所投与の両方をはじめとする、任意の適切な投与経路により投与することができる。全身投与としては、経口投与、非経口投与、経皮的投与および直腸投与が挙げられる。非経口投与とは、経腸的または経皮的以外の投与経路を意味し、典型的には、注射または注入によるものである。非経口投与としては、静脈内、筋内および皮下の注射または注入が挙げられる。局所投与としては、皮膚への塗布、ならびに眼球内投与、経耳投与、膣内投与、吸入投与および鼻腔内投与が挙げられる。吸入とは、口を通しての吸収または鼻道を通しての吸入にかかわらず、患者の肺への投与を意味する。一実施形態において、本発明の多形体及び塩は、経口的に投与することができる。別の実施形態において、本発明の多形体及び塩は、吸入によって投与することができる。さらなる実施形態において、本発明の多形体及び塩は、鼻腔内に投与することができる。
【0074】
本発明の多形体及び塩は、一度に投与可能であるか、複数回の用量を所定の期間に様々な時間の間隔で投与する投与計画に従って投与することができる。例えば、用量は、1日当たり1回、2回、3回または4回投与することができる。一実施形態において、用量は、1日当たり1回投与される。さらなる実施形態において、用量は、1日当たり2回投与される。用量は、所望する治療効果が得られるまで、または所望する治療効果を維持するために無期限に投与することができる。本発明の多形体及び塩に関する適切な投与計画は、その多形体又は塩の薬物動態特性、例えば吸収、分布および半減期などによって決まり、それは当業者により決定することができる。さらに、本発明の多形体及び塩はに関するかかる投与計画を投与する期間を含む適切な投与計画は、当業者の知識および専門的所見の範囲内において、治療する症状、治療する症状の重症度、治療を受ける患者の年齢および身体状態、治療を受ける患者の病歴、併用療法の性質、所望する治療効果、ならびに類似の要因によって変動する。さらに当業者には、適切な投与計画は、投与計画に対する個別の患者の応答を考えると、または時間経過に伴い個別の患者の必要性が変化するにつれて、調節が求められ得ることは理解されよう。
【0075】
典型的な1日投与量は、選択した特定の投与経路に応じて変動し得る。経口投与のための典型的な1日投与量は、全体重1kg当たり0.001mg〜50mg、例えば全体重1kg当たり1mg〜10mgの範囲である。例えば、経口投与のための1日投与量は、患者につき0.5mg〜2g、例えば患者につき10mg〜1gであり得る。
【0076】
一態様においては、本発明は従って、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害を治療する方法であって、安全かつ有効な量の本発明の多形体または塩を、それを必要とする患者に投与することを含む該方法を提供する。
【0077】
一実施形態において、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される前記障害は、呼吸器疾患(喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および特発性肺線維症(IPF)を含む);ウイルス感染症(ウイルス性気道感染症および喘息やCOPDなどの呼吸器疾患のウイルス性増悪を含む); 非ウイルス性呼吸器感染症(アスペルギルス症およびリーシュマニア症を含む);アレルギー性疾患(アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎を含む);自己免疫疾患(関節リウマチおよび多発性硬化症を含む);炎症性障害(炎症性腸疾患を含む);心血管疾患(血栓症およびアテローム性動脈硬化症を含む);血液悪性腫瘍;神経変性疾患;膵炎;多臓器不全;腎疾患;血小板凝集;癌;精子運動性;移植拒絶反応;移植片拒絶反応;肺損傷;ならびに疼痛(関節リウマチまたは骨関節炎に関連する疼痛、背痛、全身の炎症性疼痛、ヘルペス後神経痛、糖尿病性神経障害、炎症性の神経因性疼痛(外傷)、三叉神経痛および中枢痛を含む)からなる群より選択される。
【0078】
一実施形態において、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害は呼吸器疾患である。別の実施形態において、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害は喘息である。別の実施形態において、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害は慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。さらなる実施形態において、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害は特発性肺線維症(IPF)である。
【0079】
一実施形態において、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害は疼痛である。
【0080】
一実施形態において、本発明は、呼吸器疾患を治療する方法であって、安全かつ有効な量の本発明の多形体または塩を、それを必要とする患者に投与することを含む該方法を提供する。
【0081】
別の実施形態において、本発明は、喘息を治療する方法であって、安全かつ有効な量の本発明の多形体または塩を、それを必要とする患者に投与することを含む該方法を提供する。
【0082】
一態様において、本発明は、薬物療法に使用するための本発明の多形体または塩を提供する。
【0083】
別の態様において、本発明は、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害の治療に使用するための本発明の多形体または塩を提供する。
【0084】
さらなる態様において、本発明は、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害の治療に使用するための薬物の製造における、本発明の多形体または塩の使用を提供する。
【0085】
組成物
本発明の多形体および塩は、必ずではないが、通常は、患者への投与に先立って医薬組成物に製剤化される。
【0086】
従って、一態様において本発明は、本発明の多形体または塩と1種以上の製薬上許容しうる賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
【0087】
別の態様において、本発明は、0.05〜1000mgの本発明の多形体または塩と0.1〜2gの1種以上の製薬上許容しうる賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
【0088】
さらなる態様において、本発明は、本発明の多形体または塩を含む、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害の治療または予防のための医薬組成物に関する。
【0089】
本発明の医薬組成物はバルク剤形で調製およびパッケージングすることができるが、この場合、安全かつ有効な量の本発明の多形体及び塩を抽出し、次いで粉末またはシロップなどと一緒に患者に与えることができる。あるいは、本発明の医薬組成物は、単位剤形で調製およびパッケージングすることができるが、この場合、それぞれの物理的個別単位は、本発明の多形体及び塩を含有する。単位剤形で調製される場合、本発明の医薬組成物は、典型的には、例えば、0.5mg〜1g、または1mg〜700mg、または5mg〜100mgの本発明の多形体及び塩を含有することができる。
【0090】
本発明の医薬組成物は、典型的には、1種類の本発明の多形体及び塩を含有する。
【0091】
本明細書において使用する場合、「製薬上許容可能な添加剤」とは、医薬組成物に形態または粘度を付与することに関する製薬上許容可能な物質、組成物またはビヒクルを意味する。各添加剤は、患者に投与された場合に本発明の多形体及び塩の有効性を実質的に低減させるような相互作用、および製薬上許容されない医薬組成物を生じる相互作用が回避されるように、混合した時に医薬組成物の他の成分と適合可能でなければならない。さらに、それぞれの添加剤は、当然、製薬上許容可能な、例えば、十分に高純度なものでなければならない。
【0092】
本発明の多形体及び塩および製薬上許容可能な添加剤または添加剤群は、典型的には、所望する投与経路によって患者に投与するのに適した剤形に製剤化される。例えば、剤形としては、(1)経口投与に適した剤形、例えば錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁液剤、溶液剤、乳剤、サシェ剤、およびカシェ剤;(2)非経口投与に適した剤形、例えば滅菌溶液剤、懸濁液剤、および再構成用の散剤;(3)経皮投与に適した剤形、例えば経皮パッチ剤;(4)直腸投与に適した剤形、例えば坐剤;(5)吸入に適した剤形、例えばエアゾール剤、溶液剤、および乾燥散剤;ならびに(6)局所投与に適した剤形、例えばクリーム剤、軟膏剤、ローション剤、溶液剤、ペースト剤、スプレー剤、フォーム剤、およびゲル剤などが挙げられる。
【0093】
適切な製薬上許容可能な添加剤は、選択した特定の剤形に応じて変動する。さらに、適切な製薬上許容可能な添加剤は、それらが組成物中で担い得る特定の機能について選択することができる。例えば、特定の製薬上許容可能な添加剤は、均一な剤形の製造を容易にするそれらの能力に対して選択することができる。特定の製薬上許容可能な添加剤は、安定性のある剤形の製造を容易にするそれらの能力に対して選択することができる。特定の製薬上許容可能な添加剤は、患者に投与されたならば、本発明の多形体及び塩が1つの器官または身体の部位から別の器官または身体の部位へ運搬または送達が容易なされるそれらの能力に対して選択することができる。特定の製薬上許容可能な添加剤は、患者の服薬順守を高めるそれらの能力に対して選択することができる。
【0094】
適切な製薬上許容可能な添加剤としては、下記のタイプの添加剤を挙げることができる:希釈剤、充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、コーティング剤、湿潤剤、溶剤、共溶剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、香味剤、香味マスキング剤、着色剤、固化防止剤、湿潤剤、キレート剤、可塑剤、粘度増強剤、抗酸化剤、保存剤、安定剤、界面活性剤および緩衝剤。当業者には、特定の製薬上許容可能な添加剤は、複数の機能を担うことがあり、しかもどのくらいの添加剤が製剤中に存在し、どのような他の添加剤が製剤中に存在するかに応じて、代替機能を果たすことがあることは理解されよう。
【0095】
当業者は、本発明において使用するための適切な量の適切な製薬上許容可能な添加剤を選択することを可能にする当該技術分野の知識および技術を有する。さらに、製薬上許容可能な添加剤について記載されており、かつ適切な製薬上許容可能な添加剤を選択するにあたって有用となり得る、当業者が利用可能な資料が多数ある。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)、およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
【0096】
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術および方法を用いて調製される。当該技術分野で一般に用いられる方法のいくつかは、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)に記載されている。
【0097】
したがって、別の態様において本発明は、本発明の多形体及び塩並びに1以上の製薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物の調製方法であって、成分を混合することを含む該方法に関する。本発明の多形体及び塩を含む訳組成物は、例えば周囲温度及び大気圧下で調製することができる。
【0098】
一実施形態においては、本発明の多形体及び塩は、経口投与用に製剤化される。別の実施形態においては、本発明の多形体及び塩は、吸入投与用に製剤化される。さらなる実施形態においては、本発明の多形体及び塩は、鼻腔内投与用に製剤化される。
【0099】
一態様によれば、本発明の組成物は、安全かつ有効な量の本発明の多形体及び塩と、希釈剤または充填剤とを含む固体経口剤形、例えば錠剤またはカプセル剤を対象とする。適切な希釈剤および充填剤としては、ラクトース、スクロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、およびアルファ化デンプン)、セルロースおよびその誘導体(例えば、微結晶性セルロース)、硫酸カルシウム、ならびに第二リン酸カルシウムが挙げられる。経口固体剤形は、結合剤をさらに含んでいてもよい。適切な結合剤としては、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、およびアルファ化デンプン)、ゼラチン、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカント、グアーガム、ポビドン、ならびにセルロースおよびその誘導体(例えば、微結晶性セルロース)が挙げられる。経口固体剤形は、崩壊剤をさらに含んでいてもよい。適切な崩壊剤としては、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロース、アルギン酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。経口固体剤形は、滑沢剤をさらに含んでいてもよい。適切な滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルクが挙げられる。
【0100】
適切な場合、経口投与用の投与単位製剤は、マイクロカプセル化することができる。また組成物は、例えば、コーティングによるか、ポリマー、ワックスなどの中に微粒子物質を包埋することにより、放出を持続または維持するように調製することもできる。
【0101】
また、本発明の多形体及び塩は、標的可能な薬物担体として可溶性ポリマーとカップリングさせることもできる。かかるポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール、またはパルミトイル残基によって置換されているポリエチレンオキシドポリリシンを挙げることができる。さらに、本発明の多形体及び塩は、薬物の制御放出の達成で有用な生分解性ポリマーの分類、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーとカップリングさせることができる。
【0102】
別の態様においては、本発明は、液体経口剤形に関する。経口液体、例えば溶液剤、シロップ剤およびエリキシル剤は、所定量が予め定められた量の本発明の多形体及び塩を含有するように、投与単位形態で調製することができる。シロップ剤は、本発明の多形体及び塩を適切に香味付与した水溶液に溶解することによって調製することができるが、エリキシル剤は、無毒性アルコール性ビヒクルを使用することによって調製される。懸濁液剤は、本発明の多形体及び塩を無毒性ビヒクルに分散させることによって製剤化することができる。可溶化剤および乳化剤、例えばエトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテル、保存剤、香味添加剤、例えばペパーミント油または天然甘味剤またはサッカリンまたは他の人工甘味剤なども添加することができる。
【0103】
別の態様においては、本発明は、例えば乾燥粉末、エアゾール、懸濁液または溶液組成物として、吸入により患者へ投与するのに適した剤形を対象とする。一実施形態においては、本発明に、乾燥粉末として吸入によって患者へ投与するのに適した剤形に関する。さらなる実施形態においては、本発明は、噴霧器を介する吸入により患者へ投与するのに適した剤形に関する。
【0104】
吸入による肺への送達のための乾燥粉末組成物は、典型的には、微粉化粉末として本発明の多形体又は塩を、微粉化粉末として1種または複数の製薬上許容可能な添加剤と共に含む。乾燥粉末における使用に特に適した製薬上許容可能な添加剤は当業者には公知であるが、例えば、ラクトース、デンプン、マンニトール、ならびに単糖類、二糖類および多糖類が挙げられる。微粉化粉末は、例えば、微粒子化および粉砕によって調製することができる。一般に、サイズ縮小した(例えば、微粒子化した)化合物は、約1〜約10ミクロンのD
50値(例えば、レーザー回折使用による測定の場合)により定義することができる。
【0105】
乾燥粉末は、複数(非定用量)の乾燥粉末形態の医薬の保存に好適なレザーバーを有するレザーバー乾燥粉末吸入器(RDPI)によって患者に投与することができる。RDPIには、典型的には、レザーバーから送達位置へとそれぞれの医薬用量を定量するための手段が含まれる。例えば、定量手段は、カップがレザーバーからの医薬で満たされ得る第1の位置から、吸入にあたって患者が医薬を定量することができる第2の位置への可動し得る定量カップを含むことができる。
【0106】
あるいは、乾燥粉末は、複数用量乾燥粉末吸入器(MDPI)での使用のためにカプセル(例えば、ゼラチンもしくはプラスチック)、カートリッジ、またはブリスターパック中に存在していてもよい。MDPIは、医薬が、複数の確定用量(またはその一部)の医薬を含有する(または別の方法で保持する)複数用量パック内に含まれている吸入器である。乾燥粉末がブリスターパックとして存在する場合、それは、乾燥粉末形態の医薬を含有するために複数のブリスターを含む。ブリスターは、典型的には、そこから医薬が容易に放出されるように一定間隔の様式で配置されている。例えば、ブリスターは、ディスク形態のブリスターパック上に通常環状の様式で配置されていてもよいし、ブリスターは、例えば、ストリップまたはテープを含んだ細長い形状であってもよい。各カプセル、カートリッジ、またはブリスターは、例えば、20μg〜10mgの本発明の多形体又は塩を含有することができる。
【0107】
エアゾール剤は、本発明の多形体又は塩を液化噴射剤に懸濁または溶解することによって形成することができる。適切な噴射剤としては、ハロカーボン、炭化水素、および他の液化ガスが挙げられる。代表的な噴射剤としては、トリクロロフルオロメタン(噴射剤11)、ジクロロフルオロメタン(噴射剤12)、ジクロロテトラフルオロエタン(噴射剤114)、テトラフルオロエタン(HFA-134a)、1,1-ジフルオロエタン(HFA-152a)、ジフルオロメタン(HFA-32)、ペンタフルオロエタン(HFA-12)、ヘプタフルオロプロパン(HFA-227a)、パーフルオロプロパン、パーフルオロブタン、パーフルオロペンタン、ブタン、イソブタン、およびペンタンが挙げられる。本発明の多形体又は塩を含むエアゾール剤は、典型的には、患者に定量吸入器(MDI)により投与される。かかる器具は、当業者には公知である。
【0108】
エアゾール剤は、MDIと典型的に用いられるさらなる製薬上許容可能な添加剤、例えば界面活性剤、滑沢剤、共溶剤および他の添加剤を含有し、製剤の物理的安定性を改善し、バルブ性能を改善し、溶解性を改善し、または味を改善することができる。
【0109】
したがって、本発明のさらなる態様として、本発明の多形体又は塩と、噴射剤としてのフルオロカーボンまたは水素含有クロロフルオロカーボンとを、場合により界面活性剤および/または共溶剤と組合せて含む、医薬エアゾール製剤が提供される。
【0110】
本発明の別の態様においては、噴射剤が1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパンおよびこれらの混合物から選択される、医薬エアゾール製剤が提供される。
【0111】
本発明の製剤は、適切な緩衝剤を添加することによって緩衝させることができる。
【0112】
例えばゼラチンの、吸入器(inhaler)または吹入器(insufflator)中で使用するためのカプセルおよびカートリッジは、本発明の多形体又は塩、および適切な粉末基剤、例えばラクトースまたはデンプンの吸入用混合粉末を含有して製剤化することができる。各カプセルまたはカートリッジは、一般に、20μg〜10mgの本発明の多形体又は塩を含有することができる。あるいは、本発明の多形体又は塩は、ラクトースなどの添加剤を含まないで存在することができる。
【0113】
本発明により使用するための局所組成物中の本発明の多形体又は塩の割合は、調製される製剤の的確なタイプに依存するが、一般的には、0.001〜10重量%の範囲である。一般に、調製品のほとんどのタイプについて、使用される割合は、0.005〜1%、例えば、0.01〜0.5%の範囲である。しかし、吸入用または吹入用の粉末において、使用される割合は通常、0.1〜5%の範囲である。
【0114】
エアゾール製剤は、好ましくは、エアゾールの各定量用量または「一吹き(puff)」が20μg〜10mg、好ましくは20μg〜2000μg、さらに好ましくは約20μg〜500μgの本発明の多形体又は塩を含有するように調整される。投与は、1日1回または1日数回、例えば2回、3回、4回または8回であり、例えば、毎回1、2または3用量を与えることができる。エアゾール剤による全体的な1日用量は、100μg〜10mg、好ましくは200μg〜2000μgの範囲内である。吸入器または吹入器中のカプセルおよびカートリッジにより送達される全体的な1日用量および定量用量は、一般に、エアゾール製剤で送達されるものの倍である。
【0115】
懸濁エアゾール製剤の場合には、微粒子状(例えば、微粒子化された)薬物の粒径は、エアゾール製剤の投与時に実質的にすべての薬剤が肺へ吸入されるようにされなければならない。このため、粒径は、100ミクロン未満、望ましくは20ミクロン未満、特に1〜10ミクロンの範囲、例えば1〜5ミクロン、さらに好ましくは2〜3ミクロンである。
【0116】
本発明の製剤は、例えば、超音波処理または高剪断ミキサーを使用して、適切な容器中で選択した噴射剤中の医薬および本発明の多形体又は塩の分散または溶解によって調製することができる。この方法は、望ましくは制御された湿度条件下で行なわれる。
【0117】
本発明のエアゾール製剤の化学的および物理的安定性ならびに製薬上の許容性は、当業者に公知の技術によって決定することができる。したがって、例えば、成分の化学的安定性は、例えば、生成物の長期保存後、HPLCアッセイにより決定することができる。物理的安定性データは、他の従来の分析技術から、例えば、漏洩試験により、バルブ送達アッセイ(作動毎の平均ショット重量)により、用量再現性アッセイ(作動毎の活性成分)および噴霧分散度分析により得ることができる。
【0118】
本発明の懸濁エアゾール製剤の安定性は、従来の技術によって、例えば、逆光散乱装置を使用する凝集粒度分布を測定することにより、またはカスケードインパクション(cascade impaction)による粒度分布を測定することにより、または「ツイン・インピンジャー(twin impinger)」分析法により測定することができる。本明細書において使用する場合、「ツイン・インピンジャー」アッセイへの言及は、British Pharmacopaeia 1988、A204〜207ページ、付録XVII Cに定義されているように、「装置Aを使用する加圧吸入における放出用量の付着の決定」を意味する。かかる技術により、エアゾール製剤の「呼吸に適した分画(respirable fraction)」を計算することができる。「呼吸に適した分画」の計算に用いられる方法の1つは、上記のツイン・インピンジャー法を使用して作動毎に送達される活性成分の総量の割合として表される、作動毎の下部のインピンジメントチャンバー中に集められた活性成分の量である「微粒子分画」が参考にされる。
【0119】
「定量吸入器」またはMDIという用語は、缶、缶を覆う安全なキャップおよびキャップ中に位置する製剤定量バルブを含むユニットを意味する。MDIシステムは、適切なチャネリング器具が含まれる。適切なチャネリング器具には、例えば、バルブアクチュエータ、および円柱状通路または円錐状通路(これにより、医薬は充填キャニスターから定量バルブを通って患者の鼻または口に送達され得る、例えばマウスピースアクチュエータ)が含まれる。
【0120】
MDIキャニスターは、一般に、使用される噴射剤の蒸気圧に耐え得る容器、例えば、プラスチック製もしくはプラスチックコーティングされたガラス製ビン、または好ましくは金属缶、例えば、場合により陽極処理されていてもよいし、ラッカーコーティングされされていてもよいし、かつ/もしくはプラスチックコーティングされていてもよい、アルミニウムもしくはその合金(例えば、参照により本明細書中に組み入れられるものとするWO 96/32099、この中では、内表面の一部または全部が、1種または複数の非フルオロカーボンポリマーと場合により組み合わされた1種または複数のフルオロカーボンポリマーでコーティングされている)を含み、その容器は定量バルブで閉じられている。キャップは、超音波溶接、スクリュー式継手またはクリンプ処理により缶上に取り付けることができる。本明細書で教示されているMDIは、当該技術分野の方法により調製することができる(例えば、Byron(上記)、およびWO 96/32099を参照されたい)。好ましくは、キャニスターにはキャップアセンブリが取り付けられており、そこでは薬物定量バルブがキャップ中に配置されており、前記キャップはその場所で圧着されている。
【0121】
本発明の一実施形態においては、缶の金属性内表面は、好ましくは非フルオロポリマーとブレンドされている、フルオロポリマーでコーティングされる。本発明の別の実施形態においては、缶の金属性内表面は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリエーテルスルホン(PES)のポリマーブレンドでコーティングされている。本発明のさらなる実施形態においては、缶の金属性内表面全体は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリエーテルスルホン(PES)のポリマーブレンドでコーティングされている。
【0122】
定量バルブは、動作毎に定量の製剤を送達し、バルブを介した噴射剤の漏れを防ぐためのガスケットを組み込むように設計する。ガスケットは、任意の適切なエラストマー材料、例えば、低密度ポリエチレン、クロロブチル、ブロモブチル、EPDM、ブラックおよびホワイトのブタジエン−アクリロニトリルゴム、ブチルゴムおよびネオプレンを含むことができる。適切なバルブは、エアゾール産業で公知の製造業者、例えば、Valois、France (例えば、DF10、DF30、DF60)、Bespak plc、UK (例えば、BK300、BK357)および3M-Neotechnic Ltd、UK (例えば、Spraymiser(商標))から市販されている。
【0123】
様々な実施形態において、MDIはまた、用量計数ユニット等の他の構造、例えば、限定するものではないが、米国特許第6,119,853号;同第6,179,118号;同第6,315,112号;同第6,352,152号;同第6,390,291号;および同第6,679,374号に記載されているものをはじめとする、MDIを保存および含有するためのオーバーラップパッケージ、ならびに、これらに限定するものではないが、米国特許第6,360,739号および同第6,431,168号に記載されているものと併せて使用することもできる。
【0124】
医薬エアゾール製造の当業者には周知である、従来のバルク製造法および機構を、充填キャニスターの工業生産における大規模なバッチ製造に用いることができる。したがって、例えば、懸濁エアゾール製剤を調製するための一バルク製造法においては、定量バルブをアルミニウム缶に圧着させ、空のキャニスターを形成させる。微粒子状医薬を投入槽に入れ、液化噴射剤を任意の添加剤と一緒に投入槽を通して製造槽に圧力充填する。薬物懸濁液を混合した後、充填機に再循環させ、その後、薬物懸濁液のアリコート(分注物)を、定量バルブを通してキャニスターに充填する。溶液エアゾール製剤を調製するためのバルク製造法の一例においては、定量バルブをアルミニウム缶に圧着させ、空のキャニスターを形成させる。液化噴射剤は、任意の添加剤および溶解させた医薬と一緒に投入槽から製造槽に圧力充填する。
【0125】
代替方法においては、液化製剤のアリコートを、製剤が確実に気化しない十分に冷却した条件下で開口キャニスターに加え、その後、定量バルブをキャニスターに圧着させる。
【0126】
典型的には、製薬上の用途用に調製されたバッチにおいて、各充填キャニスターは、放出試験の前に秤量され、バッチナンバーがコード付けされ、保存用トレイに包装される。
【0127】
また、本発明の多形体又は塩を含む懸濁液剤および溶液剤は、ネブライザーを介して患者に投与することもできる。噴霧のために用いられる溶剤または懸濁剤は任意の製薬上許容可能な液体であってもよく、例えば水、食塩水、アルコールもしくはグリコール、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、またはそれらの混合物である。食塩溶液は、投与後に薬理活性をほどんど示さない、または全く示さない塩を用いる。両有機塩、例えばアルカリ金属またはアンモニウムハロゲン塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、または有機塩、例えばカリウム塩、ナトリウム塩およびアンモニウム塩、または有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸などをこの目的において使用することができる。
【0128】
別の製薬上許容可能な添加剤を懸濁液剤または溶液剤に添加することができる。本発明の多形体又は塩は、無機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸および/またはリン酸;有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸および酒石酸など、錯化剤、例えばEDTAまたはクエン酸およびその塩など;あるいは抗酸化剤、例えばビタミンEまたはアスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することによって安定化させることができる。これらは、単独で使用するか、一緒に使用して、本発明の多形体又は塩を安定化させることができる。保存剤、例えば塩化ベンザルコニウムまたは安息香酸およびそれらの塩を添加することができる。特に懸濁液剤の物理的安定性を改善するために界面活性剤を添加することができる。これらとしては、レシチン、ジナトリウムジオクチルスルホスクシネート、オレイン酸およびソルビタンエステルが挙げられる。
【0129】
さらなる態様においては、本発明は、鼻腔内投与に適した剤形に関する。
【0130】
鼻に投与するための製剤としては、加圧式エアゾール製剤、および加圧式ポンプにより鼻に投与される水性製剤が挙げられる。非加圧式であり、鼻腔への局所投与に適した製剤が特に好ましい。適切な製剤は、この目的において希釈剤または担体として水を含有する。肺または鼻へ投与するための水性製剤は、従来の添加剤、例えば緩衝剤、張性改良剤など一緒に提供することができる。また水性製剤は、噴霧により鼻に投与することができる。
【0131】
本発明の多形体及び塩は、流体ディスペンサー、例えば、それを通って流体ディスペンサーのポンプ機序へ使用者が力をかけることによって定用量の流体製剤が分注される、分注ノズルまたは分注開口部を有する流体ディスペンサーから送達するための流体製剤として製剤化することができる。かかる流体ディスペンサーは、一般に、複数定用量の流体製剤のリザーバーが備えられており、用量が連続的なポンプ動作時に分注される。分注ノズルまたは開口部は、流体製剤を鼻腔へスプレー分注するために、使用者の鼻孔へ挿入するように構成することができる。上記タイプの流体ディスペンサーは、WO 05/044354(その全内容は参照により本明細書中に組み入れるものとする)に記載、例示されている。ディスペンサーは、流体製剤を含有するための容器上に取り付けられた圧縮ポンプを有する流体排出器具を収容するハウジングを有する。このハウジングは、容器をハウジング中で上方向へ動かし、ポンプを圧縮させ、ハウジングの経鼻ノズルを通して定用量の製剤をポンプステム部からポンプ注入するように、ハウジングに対して内方向に可動できる、少なくとも1つの指で操作可能なサイドレバーを有する。一実施形態においては、流体ディスペンサーは、WO 05/044354の
図30〜40に示された一般的なタイプのものである。
【0132】
担体が固体である、鼻腔内投与に適した医薬組成物は、鼻近くに保持した粉末の容器から鼻道を介して急速吸入することにより投与される、例えば20〜500ミクロンの範囲の粒径を有する粗粉末を含む。鼻用スプレーとして、または点鼻薬として投与するための、担体が液体である適切な組成物は、本発明の多形体又は塩の水溶液または油溶液を含む。
【0133】
経皮投与に適した医薬組成物は、長期間、患者の表皮と密接に接着し続けるようにした個別のパッチとして提供することができる。例えば、活性成分は、Pharmaceutical Research、3(6)、318(1986)に一般に記載されているように、イオン浸透療法によりパッチから送達することができる。
【0134】
局所投与に適した医薬組成物は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁液剤、ローション剤、散剤、溶液剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアゾール剤または油剤として製剤化することができる。
【0135】
軟膏剤、クリーム剤およびゲル剤は、例えば、適切な増粘剤および/またはゲル化剤および/または溶剤を添加した、水性基剤または油性基剤と共に製剤化することができる。したがって、かかる基剤としては、例えば、水および/または油、例えば流動パラフィンまたは植物油(例えばラッカセイ油もしくはヒマシ油)、あるいは溶剤、例えばポリエチレングリコールを含むことができる。基剤の性質により使用することができる増粘剤およびゲル化剤としては、軟パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、ミツロウ、カルボキシポリメチレンおよびセルロース誘導体、および/またはモノステアリン酸グリセリルおよび/または非イオン性乳化剤が挙げられる。
【0136】
ローション剤は、水性基剤または油性基剤と共に製剤化することができる。また一般に、1種または複数の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁化剤または増粘剤を含有する。
【0137】
外用のための散剤は、任意の適切な粉末基剤、例えば、タルク、ラクトースまたはデンプンを用いて形成させることができる。ドロップ剤は、水性基剤または非水性基剤と共に、1種または複数の分散剤、可溶化剤、懸濁化剤または保存剤も含んで製剤化することができる。
【0138】
局所調製剤は、患部領域へ1日当たり1回または複数回塗布することにより投与することができ;皮膚領域を覆う密封包帯を使用するのが有利である。連続的送達または持続的送達は、接着性リザーバー系により達成することができる。
【0139】
目部または他の外部組織、例えば口および皮膚を治療するためには、本組成物は、局所軟膏剤またはクリーム剤として塗布することができる。軟膏剤に製剤化する場合、本発明の多形体又は塩は、パラフィン性または水混和性軟膏基剤と共に用いることができる。あるいは、本発明の多形体又は塩は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤と共にクリーム剤に製剤化することができる。
【0140】
非経口投与に適した医薬組成物としては、水性および非水性の滅菌注射液(これは、抗酸化剤、緩衝液、制菌剤、および意図したレシピエントの血液と製剤を等張にさせる溶質を含有していてもよい);ならびに水性および非水性の滅菌懸濁液(これは、懸濁化剤および増粘剤を含んでもよい)が挙げられる。本組成物は、単位用量または複数用量の容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルで提供することが可能であり、注射用の滅菌液体担体、例えば水を使用直前に加えることだけが要求されるフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。即時調製の注射液および懸濁液は、滅菌散剤、顆粒剤および錠剤から調製することができる。
【0141】
本発明による多形体および塩および医薬組成物は、例えば、抗炎症薬、抗コリン作動薬(特にM
1/M
2/M
3受容体アンタゴニスト)、β
2-アドレノレセプターアゴニスト、抗感染薬(抗生物質もしくは抗ウイルス薬など)、または抗ヒスタミン薬から選択される1種以上の他の治療薬と組み合わせて使用してもよいし、または該治療薬を含んでいてもよい。従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩を、例えば、抗炎症薬(コルチコステロイドもしくはNSAIDなど)、抗コリン作動薬、β
2-アドレノレセプターアゴニスト、抗感染薬(抗生物質もしくは抗ウイルス薬など)、または抗ヒスタミン薬から選択される1種以上の他の治療上有効な薬剤と共に含む組み合わせを提供する。本発明の一実施形態は、本発明の多形体または塩を、β
2-アドレノレセプターアゴニスト、および/または抗コリン作動薬、および/またはPDE-4阻害剤、および/または抗ヒスタミン薬と共に含む組み合わせを包含する。
【0142】
一実施形態において、本発明は、本発明の多形体または塩を1種以上の治療上有効な薬剤と共に含む安全かつ有効な量の組み合わせを投与することを含む、不適切なPI3-キナーゼ活性により媒介される障害を治療する方法を包含する。
【0143】
さらなる態様において、本発明は、PI3Kδに対して選択的である本発明の多形体または塩を、別のPI3-キナーゼ(例えばPI3Kγ)に対して選択的である化合物またはその製薬上許容しうる塩と共に含む組み合わせを提供する。
【0144】
本発明の一実施形態は、1種または2種の他の治療薬を含む組み合わせを包含する。
【0145】
適切であれば、他の治療成分(複数可)を塩の形態で、例えば、アルカリ金属塩もしくはアミン塩として、または酸付加塩として、またはプロドラッグ、またはエステル、例えば低級アルキルエステルとして、または溶媒和物、例えば水和物として使用することにより、該治療成分の活性および/または安定性および/または溶解度などの物理的特性を最適化しうることが当業者には明らかであろう。同様に、適切であれば、前記治療成分を光学的に純粋な形態で使用しうることも明らかであろう。
【0146】
一実施形態において、本発明は、本発明の多形体または塩をβ
2-アドレノレセプターアゴニストと共に含む組み合わせを包含する。
【0147】
β
2-アドレノレセプターアゴニストの具体例としては、サルメテロール(ラセミ化合物またはR-エナンチオマーなどの単一のエナンチオマーでありうる)、サルブタモール(ラセミ化合物またはR-エナンチオマーなどの単一のエナンチオマーでありうる)、ホルモテロール(ラセミ化合物またはR,R-ジアステレオマーなどの単一のジアステレオマー(duastereomer)でありうる)、サルメファモール、フェノテロール、カルモテロール、エタンテロール、ナミンテロール、クレンブテロール、ピルブテロール、フレルブテロール、レプロテロール、バンブテロール、インダカテロール、テルブタリンおよびこれらの塩、例えば、サルメテロールのキシナホ酸(1-ヒドロキシ-2-ナフタレンカルボン酸)塩、サルブタモールの硫酸塩もしくは遊離塩基またはホルモテロールのフマル酸塩が挙げられる。一実施形態においては、長時間作用性のβ
2-アドレノレセプターアゴニスト、例えば、約12時間以上有効な気管支拡張をもたらす化合物が好ましい。
【0148】
他のβ
2-アドレノレセプターアゴニストとしては、国際公開第02/066422号、国際公開第02/070490号、国際公開第02/076933号、国際公開第03/024439号、国際公開第03/072539号、国際公開第03/091204号、国際公開第04/016578号、国際公開第2004/022547号、国際公開第2004/037807号、国際公開第2004/037773号、国際公開第2004/037768号、国際公開第2004/039762号、国際公開第2004/039766号、国際公開第01/42193号および国際公開第03/042160号に記載されているβ
2-アドレノレセプターアゴニストが挙げられる。
【0149】
β
2-アドレノレセプターアゴニストの具体例としては、以下:
3-(4-{[6-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3-(3-{[7-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}-アミノ)ヘプチル]オキシ}プロピル)ベンゼンスルホンアミド;
4-{(1R)-2-[(6-{2-[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
4-{(1R)-2-[(6-{4-[3-(シクロペンチルスルホニル)フェニル]ブトキシ}ヘキシル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
N-[2-ヒドロキシル-5-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-[[2-4-[[(2R)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]アミノ]フェニル]エチル]アミノ]エチル]フェニル]ホルムアミド;
N-2{2-[4-(3-フェニル-4-メトキシフェニル)アミノフェニル]エチル}-2-ヒドロキシ-2-(8-ヒドロキシ-2(1H)-キノリノン-5-イル)エチルアミン;および
5-[(R)-2-(2-{4-[4-(2-アミノ-2-メチル-プロポキシ)-フェニルアミノ]-フェニル}-エチルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン
が挙げられる。
【0150】
β
2-アドレノレセプターアゴニストは、硫酸、塩酸、フマル酸、ヒドロキシナフトエ酸(例えば1-または3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸)、桂皮酸、置換桂皮酸、トリフェニル酢酸、スルファミン酸、スルファニル酸、ナフタレンアクリル酸、安息香酸、4-メトキシ安息香酸、2-または4-ヒドロキシ安息香酸、4-クロロ安息香酸および4-フェニル安息香酸から選択される製薬上許容しうる酸との間に形成される塩の形態であってもよい。
【0151】
適切な抗炎症剤としては副腎皮質ステロイドが挙げられる。本発明の多形体又は塩と組合せて使用できる適切な副腎皮質ステロイドは、抗炎症活性を有するそれらの経口および吸入副腎皮質ステロイドならびにそれらのプロドラッグである。例としては、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、デキサメサゾン、プロピオン酸フルチカソン、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル(フロ酸フルチカゾン)、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)エステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-(2,2,3,3-テトラメチシクロプロピルカルボニル)オキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-シアノメチルエステルおよび6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-(1-メチシクロプロピルカルボニル)オキシ-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、ベクロメタゾンエステル(例えば、17-プロピオン酸エステルまたは17,21-ジプロピオン酸エステル)、ブデソニド、フルニソリド、モメタゾンエステル(例えば、フロ酸モメタゾン)、トリアムシノロンアセトニド、ロフレポニド、シクレソニド(16α,17-[[(R)-シクロヘキシルメチレン]ビス(オキシ)]-11β,21-ジヒドロキシ-プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン)、プロピオン酸ブチキソコルト、RPR-106541、およびST-126が挙げられる。好ましい副腎皮質ステロイドとしては、プロピオン酸フルチカソン、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-(2,2,3,3-テトラメチシクロプロピルカルボニル)オキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-シアノメチルエステルおよび6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-(1-メチシクロプロピルカルボニル)オキシ-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルが挙げられる。一実施形態においては、副腎皮質ステロイドは、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルである。
【0152】
副腎皮質ステロイドの例としては、WO2002/088167、WO2002/100879、WO2002/12265、WO2002/12266、WO2005/005451、WO2005/005452、WO2006/072599およびWO2006/072600に記載されているものが挙げられる。
【0153】
トランス活性化よりもトランス抑制に対して選択性を有する可能性があり、しかも併用療法において有用であり得る、グルココルチコイドアゴニズムを有する非ステロイド性化合物としては、下記の特許の中に網羅されているものが挙げられる:WO03/082827、WO98/54159、WO04/005229、WO04/009017、WO04/018429、WO03/104195、WO03/082787、WO03/082280、WO03/059899、WO03/101932、WO02/02565、WO01/16128、WO00/66590、WO03/086294、WO04/026248、WO03/061651およびWO03/08277。さらなる非ステロイド性化合物は、WO2006/000401、WO2006/000398およびWO2006/015870の中に網羅されている。
【0154】
抗炎症剤の例としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が挙げられる。
【0155】
NSAIDの例としては、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤(例えば、テオフィリン、PDE4阻害剤もしくは混合型PDE3/PDE4阻害剤)、ロイコトリエンアンタゴニスト、ロイコトリエン合成阻害剤(例えば、モンテルカスト)、iNOS阻害剤、トリプターゼ阻害剤およびエラスターゼ阻害剤、β-2インテグリンアンタゴニストおよびアデノシン受容体アゴニストもしくはアンタゴニスト(例えば、アデノシン2aアゴニスト)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、CCR3アンタゴニストなどのケモカインアンタゴニスト)もしくはサイトカイン合成阻害剤、または5-リポキシゲナーゼ阻害剤が挙げられる。iNOS(誘導型一酸化窒素シンターゼ阻害剤)は、好ましくは、経口投与用である。iNOS阻害剤の例としては、WO93/13055、WO98/30537、WO02/50021、WO95/34534およびWO99/62875に記載されているものが挙げられる。CCR3阻害剤の例としては、WO02/26722に記載されているものが挙げられる。
【0156】
一実施形態において、本発明は、特に吸入に適合した製剤の場合において、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤と組合せた、本発明の多形体及び塩の使用を提供する。本発明のこの態様において有用なPDE4-特異的阻害剤は、PDE4酵素を阻害することが公知であり、またはPDE4阻害剤として作用することが発見されており、しかもPDE4唯一の阻害剤である任意の化合物であってよく、PDE4と同じくPDEファミリーの他のメンバー、例えばPDE3およびPDE5などを阻害する化合物ではない。
【0157】
化合物としては、cis-4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸、2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オンおよびcis-[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール]が挙げられる。また、1996年9月3日に発行の米国特許第5,552,438号(この特許およびそれが開示している化合物は、本明細書において参照によりその全体を組み入れるものとする)に開示されている、cis-4-シアノ-4-[3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]シクロヘキサン-1-カルボン酸(シロミラストとしても公知)およびその塩、エステル、プロドラッグまたは物理的形態も挙げられる。
【0158】
別の化合物としては、Elbion製のAWD-12-281(Hofgen,N.ら、第15回EFMC Int Symp Med Chem (9月6〜10日、Edinburgh) 1998、アブストラクトP.98;CAS参照番号247584020-9);NCS-613(INSERM)と呼ばれている9-ベンジルアデニン誘導体;Chiroscience and Schering-Plough製のD-4418;CI-1018(PD-168787)として同定され、Pfizerに帰属しているベンゾジアゼピンPDE4阻害剤;WO99/16766においてKyowa Hakkoによって開示されているベンゾジオキソール誘導体;Kyowa Hakko製のK-34;Napp製のV-11294A (Landells,L.J.ら、Eur Resp J[Annu Cong Eur Resp Soc (9月19〜23日、Geneva)1998] 1998、12(追補28):アブストラクトP2393);Byk-Gulden製のロフルミラスト(CAS参照番号162401-32-3)およびプタラジノン(WO99/47505、その開示は参照により本明細書に組み入れるものとする);Byk-Gulden(現Altana)によって調製され、発表された、混合型PDE3/PDE4阻害剤であるプマフェントリン、(-)-p-[(4aR
*,10bS
*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ[c][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド;Almirall-Prodesfarmaで目下開発されているアロフィリン;Vernalis製のVM554/UM565;またはT-440(Tanabe Seiyaku;Fuji,K.ら、J Pharmacol Exp Ther、1998、284(1):162)、およびT2585が挙げられる。
【0159】
さらなる化合物は、WO04/024728 (Glaxo Group Ltd)、WO04/056823 (Glaxo Group Ltd)およびWO04/103998 (Glaxo Group Ltd)(例えば、その中に開示されている実施例399または544)に開示されている。またさらなる化合物は、WO2005/058892、WO2005/090348、WO2005/090353およびWO2005/090354にも開示されている(すべてGlaxo Group Limitedの名義)。
【0160】
抗コリン作動薬の具体例は、ムスカリン受容体においてアンタゴニストとして働く化合物、特に、M
1もしくはM
3受容体のアンタゴニスト、M
1/M
3もしくはM
2/M
3受容体のデュアルアンタゴニストまたはM
1/M
2/M
3受容体のpan-アンタゴニストである化合物である。吸入による投与のための例示的化合物としては、イプラトロピウム(例えば、Atroventという名称で販売されている臭化物としてのCAS 22254-24-6)、オキシトロピウム(例えば、臭化物としてのCAS 30286-75-0)およびチオトロピウム(例えば、Spirivaという名称で販売されている臭化物としてのCAS 136310-93-5)が挙げられる。また注目すべきは、レバトロパート(例えば、臭化水素酸塩としてのCAS 262586-79-8)および国際公開第01/04118号に開示されているLAS-34273である。経口投与のための例示的化合物としては、ピレンゼピン(CAS 28797-61-7)、ダリフェナシン(CAS 133099-04-4、またはその臭化水素酸塩についてはEnablexという名称で販売されているCAS 133099-07-7)、オキシブチニン(Ditropanという名称で販売されているCAS 5633-20-5)、テロジリン(CAS 15793-40-5)、トルテロジリン(CAS 124937-51-5、またはその酒石酸塩についてはDetrolという名称で販売されているCAS 124937-52-6)、オチロニウム(例えば、Spasmomenという名称で販売されている臭化物としてのCAS 26095-59-0)、塩化トロスピウム(CAS 10405-02-4)およびソリフェナシン(CAS 242478-37-1、またはそのコハク酸塩についてはYM-905としても知られかつVesicareという名称で販売されているCAS 242478-38-2)が挙げられる。
【0161】
さらなる化合物が、参照により本明細書中に組み込まれるものとする国際公開第2005/037280号、国際公開第2005/046586号および国際公開第2005/104745号に開示されている。本組み合わせとしては、以下:
(3-エンド)-3-(2,2-ジ-2-チエニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(3-エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニルエチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
4-[ヒドロキシ(ジフェニル)メチル]-1-{2-[(フェニルメチル)オキシ]エチル}-1-アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンブロミド;および
(1R,5S)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニルエチル)-8-メチル-8-{2-[(フェニルメチル)オキシ]エチル}-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
が挙げられるが、これらに限定されない。
【0162】
他の抗コリン作動薬としては、例えば、以下:
(3-エンド)-3-(2,2-ジ-2-チエニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3-エンド)-3-(2,2-ジフェニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3-エンド)-3-(2,2-ジフェニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン4-メチルベンゼンスルホナート;
(3-エンド)-8,8-ジメチル-3-[2-フェニル-2-(2-チエニル)エテニル]-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;および/または
(3-エンド)-8,8-ジメチル-3-[2-フェニル-2-(2-ピリジニル)エテニル]-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
を含む、米国特許出願第60/487981号に開示されている化合物が挙げられる。
【0163】
さらなる抗コリン作動薬としては、例えば以下:
(エンド)-3-(2-メトキシ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオニトリル;
(エンド)-8-メチル-3-(2,2,2-トリフェニル-エチル)-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオンアミド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオン酸;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロパン-1-オール;
N-ベンジル-3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオンアミド;
(エンド)-3-(2-カルバモイル-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
1-ベンジル-3-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-尿素;
1-エチル-3-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-尿素;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-アセトアミド;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-ベンズアミド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-プロピオニトリル;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-ベンゼンスルホンアミド;
[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-尿素;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクト-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-メタンスルホンアミド;および/または
(エンド)-3-{2,2-ジフェニル-3-[(1-フェニル-メタノイル)-アミノ]-プロピル}-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
を含む、米国特許出願第60/511009号に開示されている化合物が挙げられる。
【0164】
さらなる化合物としては、以下:
(エンド)-3-(2-メトキシ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(エンド)-3-(2-カルバモイル-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;および/または
(エンド)-3-{2,2-ジフェニル-3-[(1-フェニル-メタノイル)-アミノ]-プロピル}-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド
が挙げられる。
【0165】
一実施形態において、本発明は、本発明の多形体または塩をH1アンタゴニストと共に含む組み合わせを提供する。H1アンタゴニストの具体例としては、限定するものではないが、アンレキサノクス(amelexanox)、アステミゾール、アザタジン、アゼラスチン、アクリバスチン、ブロムフェニラミン、セチリジン、レボセチリジン、エフレチリジン、クロルフェニラミン、クレマスチン、シクリジン、カレバスチン、シプロヘプタジン、カルビノキサミン、デスカルボエトキシロラタジン、ドキシラミン、ジメチンデン、エバスチン、エピナスチン、エフレチリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、ロラタジン、レボカバスチン、ミゾラスチン、メキタジン、ミアンセリン、ノベラスチン、メクリジン、ノルアステミゾール、オロパタジン、ピクマスト、ピリラミン、プロメタジン、テルフェナジン、トリペレナミン、テメラスチン、トリメプラジンおよびトリプロリジン、特にセチリジン、レボセチリジン、エフレチリジンおよびフェキソフェナジンが挙げられる。さらなる実施形態において、本発明は、本発明の多形体または塩をH3アンタゴニスト(および/またはインバースアゴニスト)と共に含む組み合わせを提供する。H3アンタゴニストの具体例としては、例えば、国際公開第2004/035556号および国際公開第2006/045416号に開示されている化合物が挙げられる。本発明の多形体および塩と組み合わせて使用しうる他のヒスタミン受容体アンタゴニストとしては、H4受容体のアンタゴニスト(および/またはインバースアゴニスト)、例えば、Jablonowskiら、J. Med. Chem. 46:3957-3960 (2003)に開示されている化合物が挙げられる。
【0166】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩をPDE4阻害剤と共に含む組み合わせを提供する。
【0167】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩をβ
2-アドレノレセプターアゴニストと共に含む組み合わせを提供する。
【0168】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩をコルチコステロイドと共に含む組み合わせを提供する。
【0169】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩を非ステロイド性GRアゴニストと共に含む組み合わせを提供する。
【0170】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩を抗コリン作動薬と共に含む組み合わせを提供する。
【0171】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩を抗ヒスタミン薬と共に含む組み合わせを提供する。
【0172】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩をPDE4阻害剤およびβ
2-アドレノレセプターアゴニストと共に含む組み合わせを提供する。
【0173】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩を抗コリン作動薬およびPDE-4阻害剤と共に含む組み合わせを提供する。
【0174】
先に言及した組み合わせは、医薬組成物の形態での使用のために好都合に提示することが可能であり、従って、先に定義した組み合わせを製薬上許容しうる希釈剤または担体と共に含む医薬組成物は本発明のさらなる態様を表す。
【0175】
かかる組み合わせの個々の成分は、別個のまたは組み合わせた医薬製剤の形で逐次または同時に投与してもよい。一実施形態においては、個々の成分を、組み合わせた医薬製剤の形で同時に投与する。既知治療薬の適切な用量は、当業者には容易に理解されよう。
【0176】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせを別の治療上有効な薬剤と共に含む医薬組成物を提供する。
【0177】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせをPDE4阻害剤と共に含む医薬組成物を提供する。
【0178】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせをβ
2-アドレノレセプターアゴニストと共に含む医薬組成物を提供する。
【0179】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせをコルチコステロイドと共に含む医薬組成物を提供する。
【0180】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせを非ステロイド性GRアゴニストと共に含む医薬組成物を提供する。
【0181】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせを抗コリン作動薬と共に含む医薬組成物を提供する。
【0182】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせを抗ヒスタミン薬と共に含む医薬組成物を提供する。
【0183】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせをPDE4阻害剤およびβ
2-アドレノレセプターアゴニストと共に含む医薬組成物を提供する。
【0184】
従って本発明は、さらなる態様において、本発明の多形体または塩の組み合わせを抗コリン作動薬およびPDE4阻害剤と共に含む医薬組成物を提供する。
【0185】
次に、本発明を以下の非限定的実施例により説明する。
【0186】
(実施例)
以下の実施例により本発明を説明する。これらの実施例は本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、当業者に本発明の多形、塩、組成物、および方法を調製および使用するための手引きを提供することを意図するものである。本発明の特定の実施形態を記載するが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の変更および修正をおこなうことができることが当業者に理解されるであろう。
【0187】
例えば「化合物X(Aldrich)」または「化合物X/Aldrich」のように、化合物または試薬の名称の後に商業的供給者の名称を記載する場合、これは化合物Xが名称を記載した商業的供給者などの商業的供給者から入手可能であることを意味する。本明細書に言及されない場合、その化合物または試薬は、Sigma Aldrich、Lancaster、Fluorochem、TCI等などの一般的な供給者から購入することができる。
【0188】
化合物の名称は、化合物命名プログラム(例えば、ACD/Name Batch v 9.0)を用いて、命名すべき構造に一致するものを得た。
【0189】
一般的な実験の詳細
液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)法
LCMS分析を下に記載する方法のうちの1つを用いて実施した。
方法A:
LCMS機器は以下の物からなる:
カラム:Acquity UPLC BEH C
18 1.7μm 2.1mm×50mm、カラムオーブンを40℃に調節する。
【0190】
溶媒A:水0.1%ギ酸 + 10mM酢酸アンモニウム
溶媒B:MeCN:水95:5 + 0.05%ギ酸
インジェクション量:0.5μl
インジェクション手法:パーシャルループオーバーフィル(Partial loop overfill)
UV検出:220〜330 nm
UVサンプリング速度:40ポイント/秒
MSスキャン範囲:100〜1000 amu
MSスキャン速度:0.2秒スキャン、0.1秒のインタースキャンディレイを有する
MSスキャン機能:正負切り替えを有するエレクトロスプレー
サイクル時間:2分および30秒
勾配:
方法B:
HPLC分析は、Sunfire C18カラム(30mm×4.6mm i.d. 3.5μmパッキング直径)を用いて30℃で実施した。
【0191】
溶媒A = 0.1% v/vギ酸水溶液
溶媒B = 0.1% v/vギ酸アセトニトリル溶液
使用した勾配は以下の通りであった。
【0192】
UV検出は210nm〜350nmの波長からの平均シグナルであり、質量分析は交互スキャン正および負モードエレクトロスプレーイオン化を使用して質量分析装置により記録した。
【0193】
方法C:
HPLC分析は、Phenomenex Luma C18(2)(50mm×2mm i.d. 3μmパッキング直径、またはバリデートされた同等物)を用いて40℃で実施した。
【0194】
溶媒A = 0.05% v/v TFA水溶液
溶媒B = 0.05% v/v TFAアセトニトリル溶液
使用した勾配は以下の通りであった。
【0195】
UV検出の波長は検体に依存し、質量分析は正イオンエレクトロスプレーを使用して質量分析装置により記録した。
【0196】
方法D:
HPLC分析は、Phenomenex Luma C18(2)(50mm×2mm i.d. 3μmパッキング直径、またはバリデートされた同等物)を用いて60℃で実施した。
【0197】
溶媒A = 0.05% v/v TFA水溶液
溶媒B = 0.05% v/v TFAアセトニトリル溶液
使用した勾配は以下の通りであった。
【0198】
UV検出の波長は検体に依存し、質量分析は正イオンエレクトロスプレーを使用して質量分析装置により記録した。
【0199】
質量分析(Mass Directed)自動分取HPLC法
化合物の精製に使用した質量分析自動分取HPLCの方法を下に記載する。
【0200】
方法A - 高いpH
カラムの詳細:Waters XBRIDGE Prep C18カラム5um OBD(30×150 mm)
使用した溶媒:
A = アンモニア溶液によりpH10に調節された10 mM炭酸水素アンモニウム水溶液
B = アセトニトリル + 0.1%アンモニア水溶液
回収はUV、MSまたは二者の組合せをトリガーとした。UV検出は210 nm〜350 nmの波長からの平均シグナルであった。質量分析は交互スキャン正および負モードエレクトロスプレーイオン化を使用して質量分析装置により記録した。
【0201】
方法B - 低いpH
カラムの詳細:SUNFIRE C18カラム(30×150 mm i.d. 5 uMパッキング直径)
使用した溶媒:
A = 0.1% v/vギ酸水溶液
B = 0.1% v/vギ酸アセトニトリル溶液
回収はUV、MSまたは二者の組合せをトリガーとした。UV検出は210 nm〜350 nmの波長からの平均シグナルであった。質量分析は交互スキャン正および負モードエレクトロスプレーイオン化を使用して質量分析装置により記録した。
【0202】
化合物Aの調製
中間体及び実施例
中間体1
6-クロロ-4-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール
【化5】
【0203】
方法A
6-クロロ-4-ヨード-1H-インダゾール(30 g、108 mmol、Sinovaより入手可能)をN,N-ジメチルホルムアミド(300 ml)に溶解し、窒素雰囲気下、氷水浴中で冷却した。水素化ナトリウム(5.17 g、129 mmol)を、温度を10℃未満に維持しながら少しずつ加えた。すべてを加えた後、反応混合物を20分間攪拌し、次いでベンゼンスルホニルクロリド(16.5 ml、129 mmol)を15分間かけて滴下して加えた。反応液を一晩放置して室温に温めた後、氷水(2 L)上に注いだ。沈殿した生成物を濾過により回収し、水(約400 ml)により洗浄し、真空オーブン中で一晩乾燥して、表題の化合物(43.3 g)を得た。
LCMS(方法A):Rt 1.38分、MH
+ 419。
【0204】
方法B
6-クロロ-4-ヨード-1H-インダゾール(633.6 g)のTHF(5.7L)溶液を攪拌して、水素化ナトリウム(227.4 g)、次いでテトラ-n-ブチルアンモニウムビスルフェート(38.0 g)を、窒素雰囲気下、20±3℃で加えた。混合物を20±3℃で1時間3分間攪拌した後、ベンゼンスルホニルクロリド(319 ml)を、内部温度を25℃未満に維持するような速度で加えた。残ったベンゼンスルホニルクロリドをTHF(630 mL)により容器にすすぎ入れた後、混合物を1時間10分間攪拌した。混合物を5℃未満に冷却し、水(12.7 L)を、5±3℃よりも低い内部温度を維持するような速度で加えた後、混合物を0〜5℃で1時間20分間攪拌した。固体を減圧濾過により回収し、水(2×1.9 L)により洗浄し、吸引乾燥した後、さらに一晩、窒素抽気しながら40℃±3℃で減圧乾燥して、表題の化合物(780.8 g)を得た。
LCMS(方法C):Rt 6.28分、MH
+ 419。
【0205】
方法C
すべての重量、体積および当量は6-クロロ-4-ヨード-1H-インダゾールに対するものである。
【0206】
6-クロロ-4-ヨード-1H-インダゾール(1.0当量、1重量、50 g)、ナトリウムヒドロキシド(2.25当量、0.324重量、16.16 g)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(0.05当量、0.061重量、3.05 g)をTHF(9.5体積、475 ml)中で、窒素雰囲気下、20±3℃で1時間攪拌する。混合物を15±3℃に冷却し、ベンゼンスルホニルクロリド(1.10当量、0.51体積、25.5 ml)を、反応温度を25℃未満に維持しながら20分間かけて滴下して加え、THF(0.5体積、25 ml)により洗い入れる。次に、得られる混合物を窒素雰囲気下、20±3℃で、少なくとも1時間攪拌した後、HPLCにより反応の終了を確認する。次に、反応混合物を、0±3℃に冷却した0.25 M塩酸溶液(18体積、900 ml)に、水性懸濁液の温度を20℃未満に維持しながら15分間かけて加える。これを0.25M塩酸溶液(2体積、100 ml)により洗い入れる。次に、得られた橙色の懸濁液を2±3℃で少なくとも1時間攪拌する。固体を濾過し、水(2×3体積、2×150 ml)により洗浄し、20分間吸引乾燥した後、高減圧下、40℃(±3℃)で一定のプローブ温度になるまで乾燥して、6-クロロ-4-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾールを橙色の固体として得る。
【0207】
中間物質2
6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-4-(トリメチルスタンナニル(stannanyl))-1H-インダゾール
【化6】
【0208】
6-クロロ-4-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(30 g、71.7 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(8.1 g、7.01 mmol)、キシレン(200 ml)、トリエチルアミン(19.98 ml、143 mmol)およびヘキサメチル二スズ(21.8 ml、105 mmol)を150℃に2時間加熱した。反応混合物を熱いままセライトで濾過し、さらなるキシレンにより洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をシクロヘキサンと共に摩砕し、沈殿を濾過により回収し、真空オーブン中で乾燥して、表題の化合物(14.4 g)を得た。
LCMS(方法A):Rt 1.51分、MH
+ 457。
【0209】
中間物質3a
エチル2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート
【化7】
【0210】
4つのバッチで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.37 g、2.92 mmol)、エチル2-クロロ-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート(6.65 g、37.9 mmol、Apollo Scientificより入手可能)およびヨウ化銅(I)(1.11 g、5.83 mmol)を6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-4-(トリメチルスタンナニル)-1H-インダゾール(13.28 g、29.2 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(52 ml)溶液に加えた。バッチのうちの3つにおいて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.03 g、0.89 mmol)、エチル2-クロロ-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート(2.03 g、11.59 mmol)およびヨウ化銅(I)(0.34 g、1.78 mmol)を6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-4-(トリメチルスタンナニル)-1H-インダゾール(4.06 g、8.91 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(16 ml)溶液に加えた。4番目のバッチにおいて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.28 g、0.24 mmol)、エチル2-クロロ-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート(0.55 g、3.14 mmol)およびヨウ化銅(I)(0.09 g、0.48 mmol)を6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-4-(トリメチルスタンナニル)-1H-インダゾール(1.10 g、2.42 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(4 ml)溶液に加えた。それぞれのバッチをマイクロ波照射下、100℃で30分間加熱攪拌した。混合物を室温に冷却し、沈殿した生成物を合わせてジエチルエーテルに懸濁し、濾過により回収し、さらなるジエチルエーテルにより洗浄した後、真空オーブン中で72時間乾燥した。得られた固体(約5.2 g)をジクロロメタンに溶解し、セライトを通し、さらなるジクロロメタンで溶出した。溶媒を減圧下で蒸発させて表題の化合物を淡橙色の固体(4.95 g)として得た。
LCMS(方法A):Rt 1.38分、MH
+ 432。
【0211】
中間物質3b
メチル2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート
【化8】
【0212】
6-クロロ-4-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(549.8 g)のトルエン(1.43 L)溶液を窒素雰囲気下、20±3℃で攪拌して、トリエチルアミン(380 ml)を加えた。トルエン(825 ml)中のヘキサメチル二スズ(385 ml)を加え、それに続きトルエン(275 ml)、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(154.7 g)を加えた。反応混合物を120℃に加熱し、この温度で3時間攪拌した。混合物を20±3℃に冷却し、濾過した後、トルエン(4.95 L)により洗浄した。濾液を5μm Dominick hunterインラインフィルターを通して清潔な容器に移し、さらなるトルエン(550 ml)によりすすいだ。次に、バッチを50% KF水溶液(5.5 L)により洗浄し、水性スラリーを濾過し、濾液を再度有機相と合わせた。水層を分離し、有機層を50% KF水溶液(5.5 L)、次いで水(5.5 L)により順に洗浄した。有機層をDMPU(2.75 L)により希釈した後、減圧蒸留により約5.4体積に濃縮した。得られた溶液にヨウ化銅(I)(25.5 g)、次いでメチル2-クロロ-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート(279 g、Apollo Scientificより入手可能)を20±3℃で加えた。溶液を減圧および窒素パージ(×3)により脱ガスした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(78 g)を加え、混合物を脱ガス(×3)した後、85〜90℃に10時間加熱した。混合物をDMSO(13.75 L)により希釈し、20±3℃に冷却した後、水(2.75 L)を約1体積ずつ、結晶化が開始されるまで約15分かけて加えた。得られた懸濁液を20℃±3℃で1.5時間熟成した。固体を減圧濾過により回収し、水(2×2.75 L)により洗浄し、吸引乾燥した後、さらに窒素抽気しながら45℃±5℃で一晩減圧乾燥して、表題の化合物(341.1 g)を得た。
LCMS(方法C):Rt 6.08分、MH
+ 418。
【0213】
中間物質4
{2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-イル}メタノール
【化9】
【0214】
方法A
エチル2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート(5.11 g、11.8 mmol)のジクロロメタン(80 ml)溶液をオーブンで乾燥させた丸底フラスコに入れて-25℃に冷却した。ジイソブチルアルミニウムヒドリド(25 ml、37.5 mmol、1.5Mトルエン溶液)を滴下して加えて、反応液を-20℃で3時間攪拌した。酒石酸ナトリウムカリウムの10%水溶液(80 ml)を加えて、反応混合物を5分間攪拌した。沈殿した固体を濾過して、酢酸エチル(500 ml)と水(500 ml)との間で分配した。層を分離して水層をさらなる酢酸エチル(3×150 ml)により洗浄した。有機層を合わせて乾燥し、減圧下で蒸発させて、表題の化合物を黄色の固体(1.1 g)として得た。
LCMS(方法A):Rt 1.09分、MH
+ 390。
【0215】
残った濾液の大部分を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(500 ml)と水(500 ml)との間で分配した。層を分離して、水層をさらなる酢酸エチル(3×150 ml)で抽出した。有機層を合わせて水(2×150 ml)により洗浄し、無水硫酸ナトリウムにより乾燥し、蒸発させて、表題の化合物を黄色の固体(1.9 g)として得た。
LCMS(方法A):Rt 1.09分、MH
+ 390。
【0216】
方法B
エチル2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート(1.15 g)のTHF(17.25 ml)溶液を窒素雰囲気下、氷浴中で攪拌し、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(5.08 ml、5.64 mmol)のトルエン溶液を加えた。反応混合物を0℃で2時間攪拌した。硫酸ナトリウム十水和物(2.5 g)を加えて、混合物を室温で1時間攪拌した後、濾過し、THF(2×5体積)により洗浄し、減圧下で濃縮して、表題の化合物(0.98 g)を得た。
LCMS(方法D):Rt 2.20分、MH
+ 390。
【0217】
方法C
エチル2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-カルボキシレート(604.5 g)のTHF(8.7 L)溶液を窒素雰囲気下、0±3℃で攪拌し、約1.3Mのジイソブチルアルミニウムヒドリド(1.8 kg)のトルエン溶液を加えた。反応混合物を0±3℃で30分間攪拌した後、THF(3 L)により希釈した。硫酸ナトリウム十水和物(1.3 kg)を、温度を5℃未満に維持しながら加えた。混合物を0±3℃で10分間攪拌した後、20±3℃に温め、この温度に1時間保った。懸濁液を濾過し、THF(4×3 L)により洗浄し、減圧下で濃縮して、表題の化合物(529.6 g)を得た。
LCMS(方法C):Rt 5.18分、MH
+ 390。
【0218】
方法D
すべての重量、体積および当量は、6-クロロ-4-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾールに対するものである。
【0219】
塩化亜鉛(3.6当量、1.17重量、52.7 g)をテトラヒドロフラン(5体積、225 ml)に入れ、0〜5℃に冷却する。エチルオキサゾール-5-カルボキシレート(1.1当量、0.37重量、18.1 g、92重量%アッセイに対して修正)のテトラヒドロフラン(5体積、225 ml)溶液を容器に加える。懸濁液を窒素雰囲気下で-10℃(+/-5℃)に冷却し、ビス-(トリメチルシリル)-リチウムアミドの1Mテトラヒドロフラン溶液(1.80当量、4.30体積、193 ml)を、温度を-10℃(+/-5℃)に維持しながら15分間かけて加える。得られる溶液を窒素雰囲気下、-10℃(+/-5℃)で1時間攪拌する。溶液に6-クロロ-4-ヨード-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(1.0当量、1.0重量、45.0 g)およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.03当量、0.083重量、3.73 g)(混合物は真空/窒素により3回脱ガスされている)を加えた後、60℃(+/-3℃)に少なくとも6時間加熱する。次に、反応の終了をHPLCにより確認する。反応溶液を0℃(+/-3℃)に冷却して、25% w/wのジイソブチルアルミニウムヒドリドのトルエン溶液(4.0当量、6.4体積、288 ml)を、温度を5℃未満に維持しながら加える。次に、得られる反応溶液を0℃(+/-3℃)で少なくとも1時間攪拌する。次に、反応の終了をHPLC(一般)により確認する。反応混合物を、クエン酸(4.0当量、2.0重量、90 g)の水(10体積、450 ml)溶液に、0℃(+/-5℃)で約1時間かけて少しずつ加える。得られた溶液を20℃で15分間攪拌し、酢酸エチル(10体積、450 ml)で抽出し、有機層を水(2×3体積、2×135 ml)により洗浄し、多孔度4のシンターで濾過する。次に、有機層を減圧下(45℃、100 mbar)で蒸発させて2〜3体積まで減少させ、ジメチルスルホキシド(10体積、450 ml)を加え、溶液を減圧下(45℃、50 mbar)で蒸発させて、他の溶媒を完全に除去する。溶液に、45℃で水(5体積、225 ml)を30分かけて滴下して加え、得られる反応混合物を3時間かけて20℃に冷却し、20℃で少なくとも15時間攪拌する。生成物を濾過し、ジメチルスルホキシド:水(1:2)の溶液(2体積、90 ml)により洗浄し、次に水(3体積、135 ml)により洗浄した後、高減圧下、60℃(±3℃)で一定のプローブ温度になるまで乾燥して、(2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メタノールをベージュ色の固体として得る。
【0220】
中間物質5
4-[5-(ブロモメチル)-1,3-オキサゾール-2-イル]-6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール
【化10】
【0221】
方法A
{2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-イル}メタノール(1.626 g、4.17 mmol)を無水ジクロロメタン(20 ml)に溶解し、四臭化炭素(2.77 g、8.34 mmol)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(2.188 g、8.34 mmol)のジクロロメタン(20 ml)溶液を滴下して加えた。室温に温めた後、さらに3時間攪拌し、溶媒を減圧下で部分的に除去し、溶液を直接シリカゲルクロマトグラフィーにより、0〜100%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出して精製した。適切なフラクションを合わせて、表題の化合物をクリーム色の固体(1.16 g)として得た。
LCMS(方法B):Rt 3.70分、MH
+ 454。
【0222】
方法B
トリフェニルホスフィンジブロミド(20.60 g、48.8 mmol)を、0℃で{2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-イル}メタノール(9.06 g、23.2 mmol)のジクロロメタン(181 ml)懸濁液に加えた。反応混合物を反応が終了するまで0℃で攪拌した。水(91 ml)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(91 ml)を加えて、混合物を攪拌した後、分離した。水層をさらなるジクロロメタン(45 ml)で抽出し、有機層を合わせて水(91 ml)により洗浄した。層を分離し、有機層を濃縮乾固した後、メタノール(136 ml)に再溶解した。30分間攪拌した後、得られた白色の懸濁液を濾過し、固体を減圧乾燥して、表題の化合物を灰白色の固体(9.58 g)として得た。
LCMS(方法D):Rt 2.57分、MH+ 452/454。
【0223】
方法C
トリフェニルホスフィンジブロミド(1.2 kg)を、窒素雰囲気下、10±3℃で攪拌した{2-[6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル]-1,3-オキサゾール-5-イル}メタノール(544.7 g)のジクロロメタン(3.8 L)懸濁液に加えた。反応混合物を10±3℃で20分間攪拌した。水(2.7 L)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(5.4 L)を加えて、混合物を攪拌した後、分離した。水層をさらなるジクロロメタン(2.7 L)で抽出し、有機層を合わせて水(2.7 L)により洗浄した。層を分離し、有機層を濃縮乾固した後、メタノール(6.5 L)に再溶解した。5時間攪拌した後、得られた白色の懸濁液を濾過し、メタノール(2×1.1 L)により洗浄し、固体を減圧下40±5℃で減圧乾燥して、表題の化合物を灰白色の固体(514.0 g)として得た。
LCMS(方法C):Rt 6.40分、MH
+ 453/455。
【0224】
方法D
すべての重量、体積および当量は、(2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メタノールに対するものである。
【0225】
(2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メタノール(1.0当量、1重量、34.0 g)およびトリフェニルホスフィンジブロミド(1.3当量、1.32重量、45.0 g)をジクロロメタン(15体積、510 ml)中、窒素雰囲気下、20℃(±3℃)で1時間攪拌する。次に、反応の終了をHPLCにより確認する。反応が終了した後、メタノール(0.8体積、27.2 ml)を反応液に加えて激しく攪拌しながら、8%w/w炭酸水素ナトリウム溶液(10体積、340 ml)を15分間かけて滴下して加える(水層のpH >7を確認する)。混合物を30℃(±3℃)に加熱して、一緒に10分間攪拌した後に分離し、水層をジクロロメタン(5体積、170 ml)で逆抽出し、ジクロロメタン層を合わせて水(5体積、170 ml)により洗浄する。次に、ジクロロメタン溶液を減圧下で蒸発させて約4体積に減少させる。溶液にメタノール(15体積、510 ml)を加え、溶液を260 mbarの減圧下、20℃で蒸発させて、残留するジクロロメタンを約15体積まで除去する。次に、懸濁液を20℃で少なくとも6時間攪拌する。固体を濾過し、メタノール(2×1体積、2×34 ml)により洗浄し、20分間吸引乾燥した後、高減圧下、30℃(±3℃)で一定のプローブ温度になるまで乾燥して、5-(ブロモメチル)-2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾールをベージュ色の固体として得る。
【0226】
中間物質6
6-クロロ-4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール
【化11】
【0227】
方法A
4-[5-(ブロモメチル)-1,3-オキサゾール-2-イル]-6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(0.580 g、1.28 mmol)をジクロロメタン(5 ml)に溶解し、(2R、6S)-2,6-ジメチルモルホリン(0.317 ml、2.56 mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した後、溶媒を窒素気流下で除去した。得られた黄色の固体をジクロロメタン(5 ml)に溶解して水(2×2.5 ml)により洗浄した。層を分離して(疎水性フリット)、有機層を減圧下で蒸発させ、表題の化合物を淡黄色の固体(0.60 g)として得た。
LCMS(方法A):Rt 0.86分、MH
+ 487。
【0228】
1H NMR (400MHz ,クロロホルム-d) δ(ppm) 8.93 (d, J = 1.0 Hz, 1 H), 8.33 (dd, J = 1.0, 1.5 Hz, 1 H), 8.04 - 8.00 (m, 2 H), 7.98 (d, J = 1.5 Hz, 1 H), 7.62 (tt, J = 1.5, 7.5 Hz, 1 H), 7.51 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 7.15 (s, 1 H), 3.67 (s, 2 H), 3.75 - 3.66 (m, 2 H), 2.79 - 2.72 (m, 2 H), 1.86 (dd, J = 10.5, 11.0 Hz, 2 H), 1.16 (d, J = 6.5 Hz, 6 H)。
【0229】
方法B
(2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリン(160 ml)、次いでトリエチルアミン(180 ml)を、窒素雰囲気下、25℃未満で攪拌した4-[5-(ブロモメチル)-1,3-オキサゾール-2-イル]-6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(478.1 g)のアセトン(3.8 L)懸濁液に加えた。反応混合物を20〜25℃で2.5時間攪拌した後、水(3.8 L)を加えた。得られた懸濁液を25℃で35分間攪拌した後、濾過し、2:1 v/v水:アセトン混合物(2×1.0 Lにより洗浄し、固体を45±5℃で減圧乾燥して、表題の化合物を灰白色の固体(500.5 g)として得た。
LCMS(方法B):Rt 3.43分、MH
+ 487。
【0230】
方法C
すべての重量、体積および当量は、5-(ブロモメチル)-2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾールに対するものである(アッセイに対して修正される)。
【0231】
5-(ブロモメチル)-2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール(1重量、540 g)のアセトン(8.7体積、4.7 L)懸濁液に、窒素雰囲気下、25℃未満で2,6-ジメチルモルホリン(0.33体積、1.2当量、178 ml)、次いでトリエチルアミン(0.37体積、1.2当量、200 ml)を加える。得られる混合物を20〜25℃で少なくとも0.5時間攪拌した後、反応の終了をHPLCにより確認する。次に、水(8.7体積、4.7 L)を、約5分間以上かけて混合物に加える。得られる懸濁液を25℃未満で少なくとも0.5時間熟成した後、固体を減圧濾過により回収し、水/アセトン(2:1 v/v、2×2.2体積、2×1.2 L)により洗浄し、45±5℃で、窒素抽気しながら減圧乾燥する。
【0232】
再結晶 - すべての重量、体積および当量は、((2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メチル)-cis-2,6-ジメチルモルホリンに対するものである。((2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メチル)-cis-2,6-ジメチルモルホリン(1重量、30 g)のDMSO(9体積、270 ml)懸濁液を攪拌し、窒素雰囲気下、75〜80℃に加熱する。得られる透明な溶液を、5μm Domnick hunterインラインフィルターを通して結晶化容器に移した後、ラインをさらなるDMSO(1.0体積、30 ml)により洗浄する。熱い溶液を少なくとも2時間かけて20〜25℃に冷却した後、得られる懸濁液をこの温度で少なくとも1時間熟成する。得られる固体を濾過し、DMSO(1.5体積、45 ml)、次いで水/アセトン(2:1 v/v、2×2体積、2×60 ml)により洗浄した後、0.5時間吸引乾燥する。バッチを45℃で一定のプローブ温度になるまで減圧乾燥して、((2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メチル)-cis-2,6-ジメチルモルホリンを灰白色の固体として得る。
【0233】
中間物質7
2-(メチルオキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-ピリジンアミン
【化12】
【0234】
5-ブロモ-2-(メチルオキシ)-3-ピリジンアミン(18.93 g、93 mmol、Asymchem Internationalより入手可能)を1Lの丸底フラスコに入れ、窒素パージした1,4-ジオキサン(500 ml)、次いで4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン(47.4 g、186 mmol)、酢酸カリウム(27.5 g、280 mmol)およびジクロロ{1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(7.61 g、9.32 mmol)を加えた。次に、混合物を窒素雰囲気下、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を冷却した後、酢酸エチルと水との間で分配し、セライトパッドで濾過した。水層を酢酸エチル(2×)でさらに抽出し、有機層を合わせて水、食塩水により洗浄し、硫酸マグネシウムにより一晩乾燥した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して暗褐色の固体を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより、0〜50%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶出して精製した。適切なフラクションを合わせて蒸発乾固し、残渣をシクロヘキサンと共に摩砕した。得られた固体を濾過し、減圧乾燥して、表題の化合物を淡桃色の固体(11.1g)として得た。
LCMS(方法A) Rt 0.91分、MH
+ 251。
【0235】
中間物質8
N-[2-(メチルオキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド
【化13】
【0236】
2-(メチルオキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-ピリジンアミン(0.5 g、1.999 mmol)のピリジン(5 ml)溶液にメタンスルホニルクロリド(0.309 ml、4.00 mmol)を加えて、混合物を20℃で18時間攪拌した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10 ml)とジクロロメタン(20 ml)との間で分配し、疎水性フリットにより分離し、シリカゲルクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンとメタノールの勾配で溶出して精製して、表題の化合物を褐色の固体(0.46g)として得た。
【0237】
LCMS(方法A):Rt 0.98分、MH
+ 329。
【0238】
中間物質9
N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド
【化14】
【0239】
方法A
6-クロロ-4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(5.40 g)、トリフルオロ{6-(メチルオキシ)-5-[(メチルスルホニル)アミノ]-3-ピリジニル}ホウ酸カリウム(6.19 g)および炭酸水素ナトリウム(2.87 g)をイソプロパノール(27 ml)および水(38 ml)に懸濁し、窒素雰囲気下、60〜65℃で攪拌して、酢酸パラジウム(II)(0.05 g)およびトリシクロヘキシルホスフィン(0.16 g)のイソプロパノール(27 ml)懸濁液を加えた。反応混合物を60〜65℃で2.5時間攪拌した後、室温に冷却した。得られた懸濁液を濾過し、1:1 v/v 水:イソプロパノール(11 ml、次いで22 ml)により洗浄し、固体を40℃で減圧乾燥して、表題の化合物を灰色の固体(7.73 g)として得た。
LCMS(方法B):Rt 2.59分、MH
+ 653。
【0240】
方法B
すべての重量、体積および当量は、((2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メチル)-cis-2,6-ジメチルモルホリンに対するものである。
【0241】
((2-(6-クロロ-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-4-イル)オキサゾール-5-イル)メチル)-cis-2,6-ジメチルモルホリン(1.00重量、460 g)、N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド(0.741重量、1.1当量、341 g)およびリン酸カリウム(0.523重量、1.2当量、241 g)を清潔なCLR中、窒素雰囲気下でIPA(5体積、2.3 L)および水(5体積、2.3 L)に混合する。水素二フッ化カリウム(0.353重量、2.2当量、163 g)を加えて、混合物を75〜80℃に加熱し、この温度で少なくとも1時間脱ガスする。別の容器で、IPA(5体積、2.3 L)を加熱還流した後、N
2気流下、この温度でさらに20分間攪拌し、次いで窒素雰囲気下で20〜25℃に冷却することにより脱ガスする。脱ガスしたIPA(5体積、2.3 L)に酢酸パラジウム(II)(0.00922重量、0.02当量、4.25 g)、次いでトリシクロヘキシルホスフィン(0.0230重量、0.04当量、10.6 g)を加え、混合物を20〜25℃で少なくとも0.5時間攪拌する。得られる黄色の溶液を反応混合物に加えて、75〜80℃で少なくとも2時間攪拌した後、反応の終了をHPLCにより確認する。混合物を1時間かけて30℃に冷却し、水(5体積、2.3 L)を加える。スラリーを20℃に冷却した後、この温度で少なくとも0.5時間熟成し、濾過し、IPA:水(1:1 v/v、2×2体積、2×920 ml)により洗浄し、吸引乾燥する。固体を60℃で一定のプローブ温度になるまで減圧乾燥して、N-(5-(4-(5-((cis-2,6-ジメチルモルホリノ)メチル)オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-6-イル)-2-メトキシピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドを灰白色の固体として得る。
【0242】
中間物質10
5-ブロモ-2-(メチルオキシ)-3-ニトロピリジン
【化15】
【0243】
方法A
窒素雰囲気下、0〜5℃で攪拌した5-ブロモ-2-クロロ-3-ニトロピリジン(1.70 kg)のメタノール(6.6 L)懸濁液に25重量%のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(2.1 L)を加えた。反応混合物を5〜10℃で2.75時間攪拌した後、水(8.5 L)を加えた。反応混合物を20〜25℃に冷却した。次に、混合物を減圧下で濃縮し、得られた懸濁液を濾過し、水(8.5L、次いで2×4.25 L)により洗浄し、固体を減圧乾燥して、表題の化合物を灰白色の固体(1.37 kg)として得た。
1H NMR (400MHz ,クロロホルム-d)δ(ppm) 8.46 (s, 1 H), 8.40 (s, 1 H)。
【0244】
方法B
すべての重量、体積および当量は5-ブロモ-2-クロロ-3-ニトロピリジンに対するものである。
【0245】
5-ブロモ-2-クロロ-3-ニトロピリジン(75.0 g、1重量、1当量)のメタノール(300 mL、4体積)懸濁液に、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(25重量%、88.6 g、1.3当量)を、内部温度を20±5℃に維持しながら約1時間かけて加える。混合物を20℃で少なくとも0.5時間攪拌した後、反応の終了をHPLCにより確認する。次に、内部温度を30℃未満に維持するような速度で混合物に水(375 mL、5体積)を加えた後、この温度で少なくとも0.5時間熟成する。次にバッチを6体積まで減圧下で濃縮する。得られたスラリーを20〜25℃に冷却した後、減圧濾過により回収し、水により洗浄し、窒素抽気しながら20〜25℃で一定の重量になるまで減圧乾燥して、5-ブロモ-2-メトキシ-3-ニトロピリジンを白色の固体として得る。
【0246】
中間物質11
5-ブロモ-2-(メチルオキシ)-3-ピリジンアミン
【化16】
【0247】
窒素雰囲気下、20〜25℃で攪拌した5-ブロモ-2-(メチルオキシ)-3-ニトロピリジン(1.36 kg)のIMS(6.1 L)懸濁液に鉄粉末(1.17 kg)を加えた。次に、水(0.8 L)を加えて、混合物を10℃未満に冷却した。次に、温度を10〜15℃未満に維持しながら、反応混合物に塩酸水溶液(0.8Lの濃塩酸および0.8Lの水)を加えた。懸濁液を20〜25℃に温めた後、この温度で23時間攪拌した。懸濁液を濾過し、濾過ケークをIMS(2×2.7 L)により洗浄し、濾液を合わせて減圧下で濃縮した。濃縮された溶液に水(4.1 L)をゆっくりと加え、得られた懸濁液を20〜25℃に1.75時間維持した。得られた懸濁液を濾過し、水(2×6.8 L)により洗浄し、固体を減圧乾燥して、表題の化合物を灰白色の固体(1.13 kg)として得た。
LCMS(方法B):Rt 2.16分、MH
+ 204。
【0248】
中間物質12
N-[5-ブロモ-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド
【化17】
【0249】
方法A
窒素雰囲気下、25℃未満で攪拌した5-ブロモ-2-(メチルオキシ)-3-ピリジンアミン(902.0 g)のアセトニトリル(2.1 L)懸濁液にピリジン(540 ml)を加えた。混合物を10℃未満に冷却し、温度を25℃未満に維持しながらメタンスルホニルクロリド(605.3 g)を加えた。反応混合物を15〜25℃で3時間攪拌した。混合物に、温度を25℃未満に維持しながら、水(3.6 L)を1時間かけてゆっくりと加えた。得られた懸濁液を濾過し、3:1 v/v 水:アセトニトリル(2×1.35L)により洗浄し、固体を45±5℃で減圧乾燥して、表題の化合物を灰白色の固体(1.13 kg)として得た。
LCMS(方法B):Rt 1.42分、MH
+ 282。
【0250】
方法B
すべての重量、体積および当量は、5-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-アミン塩酸塩に対するものである。
【0251】
5-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-アミン塩酸塩(100 g、1重量、1当量)をアセトニトリル(220 mL、2.2体積)およびピリジン(101 mL、1.01体積、99 g、0.99重量)の混合物の入ったCLRに室温で加える。次に、メタンスルホニルクロリド(56.4 g、0.564重量、1.18当量)を、温度を20℃に維持しながら20分間かけて混合物に加える。20℃でさらに1.5時間攪拌した後、混合物のサンプルを取り、HPLCにより分析する。反応が終了した後、混合物を20℃に維持しながら、攪拌速度を上げて1時間かけて水を加えることにより反応を止める。得られるスラリーを17時間攪拌した後、減圧濾過する。ケークを3:1 水:アセトニトリル(2×50 mL、2×0.5体積)により洗浄した後、40〜45℃で減圧乾燥して、N-(5-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドを得る。
【0252】
中間物質13
トリフルオロ{6-(メチルオキシ)-5-[(メチルスルホニル)アミノ]-3-ピリジニル}ホウ酸カリウム
【化18】
【0253】
N-[5-ブロモ-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(499.4 g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(498.2 g)および酢酸カリウム(361.8 g)を反応容器に入れた。反応容器に10分間窒素をパージした後、1,4-ジオキサン(8.0 L)を加えた。得られた溶液を95±5℃に加熱して、この温度で、窒素雰囲気下で攪拌した。脱ガスしたトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(16.6 g)およびトリシクロヘキシルホスフィン(25.0 g)の1,4-ジオキサン(2.5 L)溶液を30分間かけて反応容器に加えた。次に、反応混合物を95±5℃で14時間攪拌した。混合物を20±3℃に冷却し、この温度を1時間維持した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。水(1.0 L)およびフッ化水素カリウム(555.0g)を加えて、得られた混合物を1時間攪拌した。懸濁液に水(2.0 L)を加えて、水層を除去して残った有機層を濾過した。溶液に1,4-ジオキサン(12.0 L)を加えた後、共沸減圧蒸留により乾燥した。蒸留が完了した後、混合物を20±3℃に冷却して、この温度に30分間維持した。得られた懸濁液を濾過し、1,4-ジオキサン(2×1 L)、次いでt-ブチルメチルエーテル(2×1.0 L)により洗浄し、固体を減圧乾燥して、表題の化合物を灰白色の固体(708.3 g)として得た。
LCMS(方法C):Rt 2.26分、MH
+ 247。
【0254】
中間物質14
エチルオキサゾール-5-カルボキシレート
【化19】
【0255】
すべての重量、体積および当量は、トルエンスルホニルメチルイソシアニドに対するものである。
【0256】
トルエンスルホニルメチルイソシアニド(TosMIc)(12.31 g、1重量、1当量)を、N
2雰囲気下、0℃で、DCM(61.6 ml、5体積)に溶解する。別の容器で、エチルグリオキサレート(50重量%トルエン溶液、20.6 g、20.0 ml、1.67重量)をN
2雰囲気下でDCM(61.6 ml、5体積)により希釈し、DBU(12.48 g、12.35 ml、1.3当量、1.01重量)を加えて紫色の溶液を得る。第2の溶液を、温度を0℃に維持しながら1時間かけてTosMIc溶液に加えた後、さらに20分後に反応の終了をHPLCにより確認する。2M HCl(10体積、123 ml)をゆっくりと加えることにより反応を止め、DCM層を分離する。水層をDCM(5体積、61.6 ml)で再抽出し、有機層を合わせてNa
2SO
4により乾燥した後、Buchiにより、25℃、100 mbarで蒸発させてDCMおよびトルエンを除去する。12 mbar、ジャケット温度105℃、蒸気温度60〜80℃で蒸留して、エチルオキサゾール-5-カルボキシレートを無色のオイルとして得る。
【0257】
中間物質15
5-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-アミン
【化20】
【0258】
すべての重量、体積および当量は、5-ブロモ-2-メトキシ-3-ニトロピリジンに対するものである。
【0259】
窒素パージしたフラスコに、5-ブロモ-2-メトキシ-3-ニトロピリジン(1重量、5.0 g)および鉄粉末(325メッシュ、0.86重量、4.31 g)を入れる。IMS(12体積、60 ml)を水(0.6体積、3 ml)と共に加えて、混合物を激しく攪拌しながら35〜40℃に加熱する。濃HCl(37重量%、0.146体積、0.73 ml)および水(0.56体積、2.8 ml)の混合物を調製する。酸溶液を、35〜40℃で少なくとも2.5時間かけて反応液に加える。反応液を少なくともさらに1.5時間攪拌し、サンプルを取ってHPLCにより反応の終了を試験する。反応液を冷却し、セライトで濾過し、容器およびベッドをIMS(2×2体積、2×10 ml)により洗浄する。濾液を合わせて減圧蒸留して5体積に減少させ、トルエン(10体積、50 ml)を加えて混合物を蒸留し、これをIMS濃度がNMRにより5%未満になるまで繰り返す。溶液を冷却し、5M HCl IPA溶液(0.9体積、1.05当量、4.5 ml)を少なくとも30分間かけて加える。得られたスラリーを少なくとも60分間攪拌し、濾過し、ケークをトルエン(2×2体積、2×10 ml)により洗浄する。ケークを40℃で一晩減圧乾燥して、5-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-アミン塩酸塩を白色の固体として得る。
【0260】
中間物質16
N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド
【化21】
【0261】
すべての重量、体積および当量は、N-(5-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドに対するものである。
【0262】
トリシクロヘキシルホスフィン(0.1191 g、0.425 mmol、0.008当量、0.008重量)およびPd
2(dba)
3(0.1438 g、0.157 mmol、0.003当量、0.01重量)を混合した後、トルエン(15.00 mL、1体積、0.86重量、1時間窒素パージしたもの)を加える。混合物を攪拌し、40〜45℃に45分間加熱した後、室温に戻し、窒素雰囲気下に静置して、懸濁した黒色の粒子を有する橙色がかった金色の溶液を得る。別の容器に、N-(5-ブロモ-2-メトキシピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド(15.0323 g、53.5 mmol、1重量、1当量)、ビス(ピナコラト)ジボロン(16.2962 g、64.2 mmol、1.2当量、1.08重量)および酢酸カリウム(10.4879 g、107 mmol、2当量、0.70重量)をトルエン(150 mL、10体積、8.6重量)と共に混合する。得られるスラリーを攪拌し、窒素気流下で90℃に加熱する。所望の温度に到達した後、触媒混合物を10分間かけて加え、次いでトルエン(7.50 mL、0.5体積、0.43重量)により洗浄する。混合物を90℃で少なくとも1時間攪拌した後、サンプルを取ってHPLCにより分析する。反応が終了した後、反応混合物を50℃に冷却し、濾過して無機物質を除去する。濾過した固体をトルエン(2×15 mL、2×1体積、2×0.86重量)により洗浄し、溶液および洗浄液を合わせて蒸留により5体積に減少させる。生成物溶液を室温に冷却すると、この段階により溶液がスラリーになる。スラリーにヘプタン(75 mL、5体積、3.4重量)をゆっくりと加える。スラリーを熟成し、上清をHPLCにより分析して十分な結晶化が起こったことを確認する。スラリーを濾過し、固体生成物を1:1 トルエン:ヘプタン(2×15mL、2×1体積)により洗浄し、40〜50℃で減圧乾燥して、N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドを灰白色の固体として得る。
【0263】
再結晶 - すべての重量、体積および当量はN-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドに対するものである。N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド(1重量、1.01 kg)のプロパン-2-オール(4体積、4.05 L)懸濁液を攪拌し、窒素雰囲気下で70〜75℃に加熱した後、この温度で少なくとも2時間熟成する。バッチを少なくとも1時間かけて20〜25℃に冷却した後、懸濁液をこの温度でさらに1時間熟成する。溶液からサンプルを取ってHPLCにより分析し、完全な結晶化を確認した後、得られた固体を濾過し、プロパン-2-オール(2×1体積、2×1.01 L)により洗浄した後、0.5時間吸引乾燥し、次にバッチを50℃で一定のプローブ温度になるまで減圧乾燥して、N-(2-メトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミドを白色の固体として得る。
【0264】
実施例1
N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド
【化22】
【0265】
方法A
1,4-ジオキサン(2ml)中の6-クロロ-4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(0.20g、0.411mmol)及びN-[2-(メトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-ピリジル]メタンスルホンアミド(0.175g、0.534mmol)の溶液に、クロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニルイル]パラジウム-1(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(11.5mg、0.021mmol)、リン酸三カリウム(0.262g、1.23mmol)及び水(0.2ml)を添加した。反応混合物をマイクロ波照射下、120℃で1h加熱及び撹拌した。さらにクロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニルイル]パラジウム-1(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(11.5mg、0.021mmol)及びリン酸三カリウム(80mg)を添加し、反応物をマイクロ波照射下、120℃で1h加熱した。さらにリン酸三カリウム(80mg)を添加し、反応物を同じ条件下でさらに1h加熱した。反応混合物をシリカSPEを通して濾過し、メタノールで溶出した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン(5ml)と水(5ml)の間に分配した。層を分離し、水層をさらなるジクロロメタン(2×2ml)で抽出した。合わせた有機層を窒素流下で濃縮し、残渣をMeOH:DMSO(3ml、1:1、v/v)中に溶解し、MDAP(方法H)により3回の注入で精製した。好適な画分を合わせ、濃縮したところ、白色の固体が得られ、これをMeOH:DMSO(1ml、1:1、v/v)中に溶解し、MDAP(方法I)によりさらに精製した。好適な画分を飽和重炭酸ナトリウム溶液でpH6に塩基性化し、酢酸エチル(2×25ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し、減圧下で蒸発させたところ、白色の固体が得られ、これを窒素下、40℃で3hさらに乾燥したところ、白色の固体として表題の化合物(26mg)が得られた。
LCMS(方法A):Rt 0.53min、MH
+513。
【0266】
方法B
N-[2-(メチルオキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(101g、308mmol)、6-クロロ-4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール(83.3g、154mmol)及び重炭酸ナトリウム(38.8g、462mmol)を1,4-ジオキサン(1840ml)及び水(460ml)中に窒素下で懸濁し、80℃に加熱した。クロロ[2'-(ジメチルアミノ)-2-ビフェニルイル]パラジウム-1(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル[(1S,4R)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]ホスファン(8.63g、15.40mmol)を添加し、混合物を80℃で一晩撹拌した。
【0267】
反応混合物を45℃に冷却し、2M水酸化ナトリウム水溶液(770ml、1540mmol)を添加し、反応物を45℃に4時間加熱した。混合物をRTに冷却し、水(610mL)で希釈した。ジクロロメタン(920mL)を添加し、混合物をセライトを通して二回濾過した(毎回200mL 1,4-ジオキサン/DCM 2:1で洗浄)。相を分離し、水相を1,4-ジオキサン/DCM 2:1(500mL)で洗浄した。水相を塩酸でpH約7に中和し、1,4-ジオキサン/DCM 2:1(1L)、次いで1,4ジオキサン/DCM 1:1(2×500mL)で抽出した。有機相を塩水(500mL)で洗浄し、セライトを通して濾過し(200mL 1,4ジオキサン/DCM 2:1で洗浄)、蒸発させたところ、暗黒色の固体が得られ、これを4バッチで精製した。
【0268】
バッチ1: 28gをトルエン/エタノール/アンモニア80:20:2(100mL)に溶解し、トルエン/エタノール/アンモニア80:20:2で溶出するカラムクロマトグラフィー(1.5kgのシリカカラム)により精製したところ、灰白色の固体として表題の化合物(14.78g)が得られた。
【0269】
バッチ2: 30gをメタノール中に溶解し、フルオリジルと混合した。次いで、溶媒を蒸発により除去し、固体をトルエン/エタノール/アンモニア80:20:2で溶出するカラムクロマトグラフィー(1.5kgのシリカカラム、固体試料注入モジュール)により精製したところ、灰白色の固体として表題の化合物(9.44g)が得られた。
【0270】
バッチ3: 31gをトルエン/エタノール/アンモニア80:20:2(100mL)中に溶解し、トルエン/エタノール/アンモニア80:20:2で溶出するカラムクロマトグラフィー(1.5kgのシリカカラム)により精製したところ、灰白色の固体として表題の化合物(17g)が得られた。
【0271】
バッチ4: 29gをトルエン/エタノール/アンモニア80:20:2(100mL)中に溶解し、トルエン/エタノール/アンモニア80:20:2で溶出するカラムクロマトグラフィー(1.5kgのシリカカラム)により精製したところ、灰白色の固体として表題の化合物(21g)が得られた。
【0272】
四つのカラムに由来する混合された画分を合わせ、蒸発させたところ、19gが得られ、これを200mLのトルエン/エタノール/アンモニア80:20:2(溶解を助けるためにさらに4mlの0.88 NH3を加える)に溶解した後、トルエン/エタノール/アンモニア80:20:2で溶出するカラムクロマトグラフィー(1.5kgのシリカカラム)により精製したところ、灰白色の固体として表題の化合物(6.1g)が得られた。
【0273】
全ての純粋なバッチを合わせ(68g)、エタノール(1200mL)から再結晶させた。懸濁液を還流下で加熱し、溶液を形成させた。次いで、得られた溶液を室温まで一晩冷却した。次いで、得られた固体を濾過により回収し、エタノールで慎重に洗浄し、減圧下で乾燥したところ、灰白色の固体として表題の化合物(56g)が得られた。この材料をエタノール(1100mL)から再度再結晶させた。懸濁液を還流下で加熱し、溶液を形成させた。次いで、得られた溶液を室温で一晩、撹拌しながら冷却した。得られた固体を濾過により回収し、エタノールで慎重に洗浄した。固体を600℃で5h、減圧下で乾燥したところ、灰白色の固体として表題の化合物(45.51g)が得られた。
LCMS(方法A):Rt 0.61min、MH
+513。
【0274】
二つの再結晶物に由来する濾液を蒸発させたところ、約23gの固体残渣が得られ、これを200mLのトルエン/エタノール/アンモニア80:20:2(溶解を助けるためにさらに4mlの0.88 NH3を加える)に溶解した後、トルエン/エタノール/アンモニア80:20:2で溶出するカラムクロマトグラフィー(1.5kgのシリカカラム)により精製したところ、灰白色の固体として表題の化合物のさらなる群(18.5g)が得られた。次いで、この固体をエタノール(370mL)から再結晶させた。懸濁液を還流下で加熱した後、得られた溶液を20min撹拌した後、一晩自然に室温まで冷却させた。次いで、固体を65℃で一晩減圧下で乾燥したところ、灰白色の固体として表題の化合物(11.90g)が得られた。
LCMS(方法A):Rt 0.62min、MH
+513。
【0275】
方法C
10M水酸化ナトリウム溶液(0.70ml)を、水(5.8ml)中のN-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(1.17g)の撹拌懸濁液に添加した。得られた混合物を室温で3.75h撹拌した後、酢酸エチル(2×6ml)で洗浄した。層を分離し、水相を2M塩酸(0.8ml)でpH6に酸性化した。酸性化された水層を酢酸エチル(11ml、次いで5ml)で二回抽出した。合わせた酢酸エチル抽出物を共沸蒸留により乾燥し、さらなる酢酸エチル(11ml)で希釈した。混合物を室温で112時間撹拌した。スラリーを播種した後、室温で48時間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、酢酸エチル(2×2ml)で洗浄し、固体を40℃で減圧下で乾燥したところ、淡黄色の固体として表題の化合物(0.58g)が得られた。
LCMS(方法B):Rt 1.86min、MH
+513。
【0276】
方法D
水(3.8L)中のN-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(596.5g、0.91mol)の懸濁液に、5M水酸化ナトリウム(715ml、3.56mol)を25℃未満で20minかけて添加する。混合物を20±3℃で2h45min撹拌した後、EtCN(3L)で洗浄する。塩基性水相のpHを、2M塩酸(1.4L)を用いてpH6.6に調整し、30℃未満の温度を維持する。次いで、混合物をMeTHF(2×4.8L)で抽出し、合わせたMeTHF抽出物を水(1.2L)で洗浄する。混合物を約2.4Lに濃縮し、EtOAc(3L)を添加する。この添加及び除去式蒸留(put and take distillation)をさらに三回繰り返す。混合物を60±3℃に調整し、35分の間隔で二回(2×3g)播種する。得られた物質を1時間10分熟成させた後、2hかけて20〜25℃に冷却し、さらに15時間50分熟成させる。スラリーを濾過し、EtOAc(2×1.2L)で洗浄し、減圧下で45±5℃で約3日間乾燥したところ、表題の化合物が得られた。
【0277】
化合物Aの多形の調製
形態(II)
酢酸エチル(15ml)を、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(2.1g)に添加し、周囲条件で一晩撹拌した。得られたスラリーを濾過し、減圧下、50℃で乾燥したところ、新しい固体状態の形態(91%w/w)が得られた。
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.49 (br s, 1H), 9.39 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.42 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.93 (d, J=1.2Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.58 (m, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.80 (d, J = 10.3Hz, 2H), 1.78 (t, J = 10.3Hz, 2H), 1.05 (d, J = 6.4Hz, 6H)。
【0278】
形態(III)
メタノール(4ml)を、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.3g)、次いでメタノール(2ml)中のフマル酸(0.0764g)に添加した。得られた懸濁液をメタノール(3ml)でさらに希釈し、周囲条件で一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、メタノールで洗浄し、空気乾燥したところ、新しい固体状態の形態(64%w/w)が得られた。
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.50 (br s, 1H), 9.39 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.42 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.93 (d, J=1.2Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.58 (m, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.80 (d, J = 10.3Hz, 2H), 1.78 (t, J = 10.5Hz, 2H), 1.05 (d, J = 6.4Hz, 6H)。
【0279】
形態(IV)
テトラヒドロフランを、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドで室温にて飽和させ、加熱した。懸濁液を室温に冷却し、固体を濾過し、THFで洗浄し、減圧下、30℃で乾燥したところ、新しい固体状態の形態が得られた。
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.50 (br s, 1H), 9.39 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.41 (d, J = 2.0Hz, 1H), 7.98 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.93 (d, J=0.7Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.58 (m, 2.4H), 3.11 (s, 3H), 2.80 (d, J = 10.5Hz, 2H), 1.78 (t, J = 10.5Hz, 2.4H), 1.05 (d, J = 6.1Hz, 6H)。
【0280】
試料は0.2モル等価量のテトラヒドロフランを含有する。
【0281】
形態(II)〜(IV)のX線粉末回折(XRPD)
X'Celerator検出器を用いるPANalytical X'Pert Pro粉末回折計、モデルPW3040/60上で、データを獲得した。獲得条件は、照射:Cu Kα、生成器電圧:40kV、生成器電流:45mA、開始角:2.0°2θ、終止角:40.0°2θ、ステップサイズ:0.0167°2θ、ステップあたりの時間:31.75秒であった。数ミリグラムの試料をシリコンウェハー(ゼロバックグラウンド)プレート上に載せ、粉末の薄層を得ることにより試料を調製した。
【0282】
形態(III)を、乳棒と乳鉢で軽く挽いて、優先的配向性を減少させた。
【0283】
形態(II)
XRPDデータを
図1に示す。
【0284】
固体状態形態に関する特徴的なXRPD角及びd-間隔を表1にまとめる。ピーク位置をHighscoreソフトウェアを用いて測定した。
【0286】
形態(III)
XRPDデータを
図2に示す。
【0287】
固体状態形態に関する特徴的なXRPD角及びd-間隔を表2にまとめる。ピーク位置をHighscoreソフトウェアを用いて測定した。
【0289】
形態(IV)
XRPDデータを
図3に示す。
【0290】
固体状態形態に関する特徴的なXRPD角及びd-間隔を表3にまとめる。ピーク位置をHighscoreソフトウェアを用いて測定した。
【0292】
化合物Aの塩の調製
ナトリウム塩
メタノール(2ml)を、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.3g)、次いで、水性水酸化ナトリウム(0.129ml)に添加して、溶液を得た。tert-ブチルメチルエーテル(4ml)を溶液に添加した後、ナトリウム塩の種結晶を添加し、この懸濁液を周囲条件で一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、tert-ブチルメチルエーテル(2ml)で洗浄し、空気乾燥したところ、水和物としてナトリウム塩(0.2312g)が得られた。
NMR:塩形成と一致
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.35 (br s, 1H), 8.53 (s, 1H),7.90 (d, J = 1.2Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.65 (d, J=2.5Hz, 1H), 7.62 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.33 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.59 (m, 2H), 2.83 (d, J = 10.3, 2H), 2.61 (s,3H), 1.78 (t, J = 10.5Hz, 2H), 1.05 (d, J = 6.1Hz, 6H)。
【0293】
トシレート塩
テトラヒドロフラン(3ml)中のN-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.3g)の溶液を、p-トルエンスルホン酸(0.1224g)に添加して、まず溶液を得た。撹拌時に懸濁液が形成され、これをテトラヒドロフラン(2ml)で希釈し、周囲条件で一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、テトラヒドロフラン(2ml)で洗浄し、空気乾燥したところ、トシレート塩(0.3759g)が得られた。
NMR:モノトシレート形成と一致。
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.56 (br s, 1H),10.38 (br s, 1H), 9.43 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.43 (d, J = 2.5Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.46 (d, J = 7.8Hz, 2H), 7.11 (d, J = 7.8Hz, 2H), 4.69 (br s, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.80 (br s, 2H), 3.50 (br s, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.80 (br s, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.05 (d, J = 6.1Hz, 6H)
試料は0.5モル当量のテトラヒドロフランを含有している。NMRシグナル3.60(m、2H)、1.76(m、2H)。
【0294】
マレエート塩
メタノール(4ml)を、メタノール(2ml)中のN-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.3g)、次いで、マレイン酸(0.0749g)に添加した。溶液を周囲条件で一晩結晶化させた。得られた懸濁液を濾過し、メタノール(1ml)で洗浄し、空気乾燥したところ、マレエート塩(0.1441g)が得られた。
NMR:モノマレエート塩形成と一致。
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.53 (br s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.42 (d, J = 2.4Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.4Hz, 1H), 7.98 (d, J=1.2Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.51 (s, 1H),6.16 (s, 2H), 4.16 (br s, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.69 (br s, 2H)*, 3.11 (s + br s, 3H + 2H), 2.22 (br s, 2H), 1.10 (d, J = 6.4Hz, 6H)
*広いHODピークとの重複に起因する積分の部分的増加。
【0295】
ヘミパモエート塩
テトラヒドロフラン(1ml)を、パモ酸(0.0759g)に添加したところ、懸濁液が得られた。この懸濁液をN-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.2g)に添加した。さらにテトラヒドロフラン(7ml)及び水(12ml)を添加した後、溶液を窒素流下、約10%容量を減少させた。得られた懸濁液を超音波処理し、周囲条件で一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、水で洗浄し、減圧下、50℃で乾燥したところ、5%w/wの水を含有するヘミパモエート塩(0.092g)が得られた。
NMR: ヘミパモエート形成と一致。
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.51 (br s, 1H), 9.40 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.42 (m, 2H), 8.13 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.33 (t, J = 7.3Hz, 1H), 7.18 (t, J = 7.1Hz, 1H), 4.78 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.92 (br s, 2H), 3.63 (m, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.95 (d, J = 11.0Hz, 2H), 1.97 (m, 2H), 1.07 (d, J = 6.4Hz, 6H)。
【0296】
ヘミナフタレンジスルホネート塩
イソプロピルアセテート(12ml)を、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.2g)、次いでイソプロピルアセテート(2ml)中のナフタレンジスルホン酸(0.0703g)に添加した。懸濁液を周囲温度で9日間撹拌した後、濾過し、減圧下、40℃で3h乾燥したところ、ヘミナフタレンジスルホネート塩が得られた。
【0297】
NMR:ヘミナフタレンジスルホネート形成と一致。
1H NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.56 (br s, 1H), 10.38 (br s, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.85 (d, J = 8.8Hz, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.43 (d, J = 2.5, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.93 (d, J = 7.1Hz, 1H), 7.69 (br s, 1H), 7.40 (t, J = 7.8Hz, 1H), 4.68 (br s, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.80 (br s, 2H), 3.50 (br s, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.80 (br s, 2H), 1.15 (d, J = 6.1Hz, 6H)
4.68及び2.80での積分は1.6Hのみにあり、予想される2Hにはない。
【0298】
その他のピークは約0.1当量のイソプロピルアセテートに起因する。
【0299】
Raman:公知の遊離塩基形態と一致しない。
【0300】
メシチレンスルホネート塩
テトラヒドロフラン(0.5ml)中のメシチレンスルホン酸二水和物(0.0698g、0.295mmol、1.0eq)の溶液を、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.1505g、0.294mmol)に添加し、超音波処理したところ、透明な溶液が得られた。周囲温度で約2min撹拌した後、溶液は非常に濃い懸濁液を形成した。これを周囲温度で一晩保持した。固体を濾過により回収し、テトラヒドロフラン(1〜2ml)で洗浄した後、減圧下、50℃で一晩乾燥したところ、メシチレンスルホネート塩(0.1399g、66.8%th)が得られた。
NMR:塩形成と一致。
NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.56 (s, 1H), 10.39 (bs, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.43 (d, J = 2.2Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 6.73 (s, 2H), 4.69 (bs, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.81 (bs, 2H), 3.49 (bs, 4H), 3.11 (s, 3H), 2.79 (bs, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.15 (d, J = 6.1Hz, 6H).
メシチレンスルホン酸に由来する二つのメチル基は、それらがd
5H-DMSOに由来する共鳴と重複するため、認められない。
【0301】
ヘミビフェニルジスルホネート塩
テトラヒドロフラン(0.2ml)及び水(0.2ml)中のビフェニルジスルホン酸(0.0465g、0.148mmol、0.5eq)の溶液を、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.1506g、0.294mmol)に添加し、超音波処理したところ、溶液が得られ、これを周囲温度で一晩撹拌した。この時間の後、溶液は沈降に起因して固体に固まった。これらの固体を濾過により回収し、テトラヒドロフラン(1〜2ml)で洗浄した後、減圧下、50℃で一晩乾燥したところ、ヘミ-ビフェニルジスルホネート塩(0.117g、59.5%th)が得られた。
NMR:塩形成と一致。
NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.55 (s, 1H), 10.37 (bs, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.43 (d, J = 2.2Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.66 (s + d, J = 8.1Hz , 1H + 2H), 7.61 (d, J = 8.3Hz, 2H), 4.69 (bs, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.81 (bs, 2H), 3.50 (bs, 4H), 3.11 (s, 3H), 2.79 (bs, 2H), 1.16 (d, J = 6.1Hz, 6H)。
【0302】
2-ナフタレンスルホネート塩(ナプシレート)
N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.200g、0.390mmol)を、テトラヒドロフラン(3.2ml)及び水(0.8ml)に溶解した。別に、2-ナフタレンスルホン酸(0.081mg、0.390mmol、1.0eq)をテトラヒドロフラン(0.8ml)に溶解し、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド溶液に添加した。これに以前のナプシレート塩を播種したが、これらの種は溶解した。溶液を周囲温度で2日間蒸発させた。形成された白色の固体を水中で磨砕し、超音波処理した後、濾過し、水で洗浄した。湿った固体を減圧下、40〜50℃で5日間さらに乾燥したところ、ナプシレート塩(254.8mg、91%th)が得られた。
NMR:塩形成と一致。
NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.56 (s, 1H), 10.38 (bs, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.43 (d, J = 2.2Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 8.00 (d, J = 2.0Hz, 1H), 7.96 (m, 2H), 7.86 (m, 2H), 7.71 (m, 2H), 7.53 (m, 2H), 4.68 (bs, 2H), 4.01 (s, 3H), 3.79 (bs, 2H), 3.50 (bs, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.78 (bs, 2H), 1.14 (d, J = 6.1Hz, 6H).
NMRはまた、いくらかの未確認の低レベルの不純物及び残留テトラヒドロフラン(0.1モル当量)も示す。
【0303】
ヘミ桂皮酸塩(シンナメート塩)
方法A
N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.02505g、0.049mmol)を、メタノール(0.5ml)中のtrans-桂皮酸(0.01453g、0.098mmol、2.0eq)で処理した。これを、溶解が起こるまで熱空気銃で加熱した後、室温まで冷却した。室温まで戻る時に固体が沈降し、これを一晩撹拌させた。固体を濾過し、ケーキを通す吸引濾過により溶媒を除去したところ、塩が得られた。
【0304】
方法B
N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(80g、0.156mol)及びtrans-桂皮酸(58.66g、0.396mol、2.5eq)を、65℃に加熱することによりメタノール(3.2L)に溶解した。溶液を60℃に冷却し、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドヘミ-シンナメート(0.0802g)を播種し、これらは溶解したので、50℃にさらに冷却し、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドヘミ-シンナメートを再度播種した。これを50℃で1h撹拌した後、約0.167℃/minで20℃まで冷却した。2h後、試料を取り、Raman分析により形態3であることが証明された。スラリーを還流下に戻して加熱して溶液を得て、余分のメタノール(100ml)を添加して、長い高温プロセス中に受けた溶媒損失を補った。溶液を25℃に冷却し、試料を取り、これにN-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミドヘミ-シンナメートを播種した。この播種された試料を20min熟成させた後、バルク溶液に播種するために用いた。これを25℃で16h撹拌させた。スラリーを濾過し、吸引乾燥した後、減圧下、50℃で乾燥したところ、塩(75.4g、82.5%th)が得られた。
NMR:塩形成と一致。
NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.49 (bs, 1H), 9.40 (bs, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.42 (d, J = 2.5Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.68 (m, 1H), 7.57 (d, J = 16.1Hz, 0.5H), 7.42 (m, 1.5H), 7.35 (s, 1H), 6.55 (d, J = 15.9Hz, 0.5H), 4.01 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.58 (m, 2H), 3.12 (s, 3H), 2.80 (d, J = 10.5, 2H), 1.78 (t, J = 10.5, 2H), 1.05 (d, J = 6.1Hz, 6H).
NMRはまた、0.1モル当量未満の残留メタノール(シグナル3.18ppm)を示す。
【0305】
ヘミセバケート塩
THF(2ml)中のセバシン酸(118.6mg、0.586mmol、2.0eq)の溶液を作製し、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(150.6mg、0.294mmol)に添加し、加熱したところ、透明な溶液が得られた。溶液を撹拌しながら室温まで冷却したところ、2h後、固体が存在した。THFのさらなるアリコートをこの時点で添加し、懸濁液を周囲温度で一晩撹拌した。固体を濾過により単離し、減圧下、50℃で一晩乾燥したところ、ヘミ-セバケート塩が得られた。
NMR:塩形成と一致。
NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.49 (s, 1H), 11.94 (bs, 1H), 10.38 (bs, 1H), 9.38 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.42 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.0Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.80 (d, J = 10.5, 2H), 2.18 (t, J = 7.3Hz, 2H), 1.48 (t, J = 6.8Hz, 2H), 1.25 (s, 4H), 1.05 (d, J = 6.1Hz, 6H).
試料は0.85モル当量のテトラヒドロフランを含有する - NMRシグナル3.60ppm(m、3.3H)及び1.76ppm(m、3.4H)。
【0306】
ヘミピロメリテート
ピロメリト酸(0.0546g、0.215mmol、0.55eq)の溶液を、テトラヒドロフラン(1ml)中で作製し、N-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.1999g、0.390mmol)に添加した後、さらにテトラヒドロフラン(1ml)を添加した。この懸濁液を超音波処理したところ、その時点で固体は物理特性が変化し、固体に固まった。テトラヒドロフランのさらなるアリコート(2ml)を添加し、溶液を加熱及び超音波処理したが、溶解は観察されなかった。懸濁液を冷却し、室温で一晩撹拌させた。固体を濾過により回収し、テトラヒドロフラン(2ml)で洗浄した後、減圧下、50℃で一晩乾燥したところ、テトラヒドロフラン溶媒和物としてヘミ-ピロメリテート塩が得られた。
NMR:塩形成と一致。
NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.52 (s, 1H), 9.39 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.42 (d, J = 2.2Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 4.01 (s, 5H), 3.60 (m, 6H), 3.11 (s, 3H), 3.02 (d, J = 10.8Hz, 2H), 2.06 (bs, 2H), 1.76 (m, 4H), 1.05 (d, J = 6.1Hz, 6H).
テトラヒドロフランのシグナルは3.60ppm(m、4H)及び1.76ppm(M、4H)であり、1モル当量に相当する。
【0307】
ヘミベンゼンジアクリレート
1,4-ベンゼンジアクリル酸(0.0431g、0.197mmol、0.5eq)をジメチルスルホキシド(0.5ml)中に加熱しながら溶解し、これをN-[5-[4-(5-{[(2R,6S)-2,6-ジメチル-4-モルホリニル]メチル}-1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インダゾール-6-イル]-2-(メチルオキシ)-3-ピリジニル]メタンスルホンアミド(0.2003g、0.391mmol)に添加し、加熱したところ、溶液が得られた。テトラヒドロフラン(1ml)を溶液に添加した後、それを加熱及び超音波処理した後、室温で一晩撹拌させた。固体を濾過により単離し、テトラヒドロフランで洗浄した後、減圧下、65℃で一晩乾燥したところ、ヘミベンゼンジアクリレート塩(0.1385g、57%th)が得られた。
NMR:塩形成と一致
NMR (400MHz, DMSO d6) d = 13.49 (bs, 1H), 12.40 (bs, 1H), 9.38 (bs, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.42 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.99 (d, J = 2.2Hz, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.73 (s, 2H), 7.58 (d, J = 16.1Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 6.62 (d, J = 16.1Hz, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.11 (s, 3H), 2.80 (d, J = 10.5Hz, 2H), 1.05 (d, J = 6.4Hz, 6H).
テトラヒドロフランのシグナルは3.60ppm(m、2.7H)及び1.78ppm(m、2.7H)であり、0.68モル当量に相当する。ジメチルスルホキシドのシグナルは2.54ppm(s、0.7H)であり、0.12モル当量に相当する。