(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報表示装置、配信装置、情報表示方法および情報表示プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報表示装置、配信装置、情報表示方法および情報表示プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.端末装置100の一例〕
まず、
図1を用いて、情報処理装置の一例である端末装置100が実行する処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る端末装置の一例を示す図である。
図1では、端末装置100によって、ウェブページC10およびコンテンツC20、C30が表示される例を示す。
【0011】
図1に示した端末装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置100は、後述するように、液晶ディスプレイ等を含む出力部130を有する。なお、端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100の利用者は、指や専用ペンで出力部130(以下、画面と記載する場合がある)の表示面をタッチすることにより各種操作を行う。
【0012】
ウェブページC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが配置されたウェブページであり、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等で記述されたウェブページである。このようなウェブページC10には、検索キーワードを入力するための入力欄や、他のウェブページへのリンク等が含まれる。なお、以下の説明では、ウェブページC10は、いわゆるポータルサイトのウェブページであるものとする。また、ウェブページC10は、スマートデバイス用に最適化されたウェブページであり、横方向の表示サイズが、端末装置100が有する画面の横方向の表示サイズと同じウェブページであるものとする。また、ウェブページC10は、縦方向の表示サイズが、端末装置100が有する表示部130の縦方向の表示サイズよりも長いウェブページであるものとする。
【0013】
なお、ウェブページC10は、各コンテンツが独立したタイル状に配置され、タイル状に配置されたコンテンツごとに操作や更新等を行うことができるコンテンツであってもよい。ここで、ウェブページC10に配置される各タイルの大きさや配置位置は、タイルごとに自動で変更されてもよく、利用者の操作に応じて変更されてもよい。
【0014】
例えば、ウェブページC10には、「新着ニュース」や、「ニュース一覧」といった表示の下に箇条書きで各ニューストピックが表示される。係るニューストピックは、他のウェブページへのリンクが張られているアンカーテキスト(anchor text)に該当する。また、例えば、ウェブページC10には、「路線」、「オークション」、「お買いもの」等、各種サービスを提供するウェブページへのリンクが設定されたテキストやボタンが配置されてもよい。
【0015】
なお、端末装置100は、ウェブページC10とともに、後述するコンテンツC20、C30を表示するが、ウェブページC10ではなく、ゲーム等任意のコンテンツとともにコンテンツC20、C30を表示してもよい。すなわち、端末装置100は、ウェブページC10以外にも、任意のアプリケーションにより実現される任意のコンテンツとともに、コンテンツC20、C30を表示することができるものとする。
【0016】
コンテンツC20は、ウェブページC10と共に表示されるコンテンツであり、例えば、広告に係るコンテンツである。例えば、コンテンツC20は、いわゆるバナーコンテンツであり、ウェブページC10と重ねて表示されるコンテンツである。
図1に示す例では、コンテンツC20は、アラーム機能を実現するアプリケーションの広告に関するコンテンツであり、時計のアイコンが配置された領域と、「アラームアプリ」等いった広告対象の名称が配置されている。
【0017】
ここで、コンテンツC20のうち、アイコンや文字が付された領域以外の領域は、背面に配置されたコンテンツを透過させる透過領域である。なお、以下の説明では、コンテンツC20は、背面に配置されたコンテンツに所定の色彩を付して透過させる透過領域を有するものとするが、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0018】
コンテンツC30は、ウェブページC10とともに表示されるコンテンツであり、例えば、動画像である。ここで、コンテンツC30に含まれる動画像には、コンテンツC20と同じ広告対象に関する情報が含まれるものとする。すなわち、コンテンツC20、C30は、相互に関連するコンテンツである。例えば、コンテンツC20には、コンテンツC30に係る広告対象の名称等、コンテンツC30に係る情報と関連する情報が配置される。また、コンテンツC20に配置されたアイコンや広告対象の名称等が示す広告対象に関する動画像がコンテンツC30として表示される。なお、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、コンテンツC20とコンテンツC30とは、同一の広告に係るコンテンツであってもよく、それぞれ独立した異なるコンテンツであってもよい。
【0019】
また、
図1に示す例では、ウェブページC10の横方向の表示サイズと、コンテンツC20の横方向の表示サイズと、コンテンツC30の横方向の表示サイズとは、同一のサイズであるものとする。例えば、ウェブページC10およびコンテンツC20、C30の横方向の表示サイズは、端末装置100が有する画面の横幅と同じサイズであるものとする。
【0020】
ここで、コンテンツC20、C30は、
図1に示す態様に限定されるものではない。例えば、コンテンツC20、C30は、コンテンツC20、C30に関連する商品又はサービスの宣伝に係る広告だけではなく、ボランティアの募集、公共広告、公共に対する通知、動画像、静止画像、その他任意のコンテンツであるものとする。すなわち、コンテンツC20、C30は、利用者に興味を抱かせ、かかるコンテンツに含まれる情報または、係るコンテンツと関連する他のコンテンツ(例えば、ランディングページ等)に係る情報を広く知らせるものであれば、文字、図形、記号、ハイパーリンク、その他任意のコンテンツを適用可能である。
【0021】
また、コンテンツC20、C30は、広告にかかるコンテンツでなくともよい。例えば、端末装置100は、ウェブページC10に代えてゲームコンテンツを表示する際、ゲームのメニューやチュートリアル等の補助コンテンツをウェブコンテンツC20、C30として表示してもよい。すなわち、コンテンツC20、C30は、ウェブページC10のように主となるコンテンツに従属するコンテンツであってもよく、係るコンテンツに従属しないコンテンツであってもよい。
【0022】
〔2−1.端末装置100が実行する処理〕
ここで、従来の端末装置100は、ウェブページのスクロール操作が行われた際に、所定のコンテンツを表示する領域を拡大した。しかしながら、かかる従来技術では、コンテンツを表示する面積を増大させるに過ぎず、ウェブページを注視していた利用者に対しては、コンテンツに係る情報が伝わらない場合がある。
【0023】
そこで、端末装置100は、以下の表示変更処理を行う。まず端末装置100は、ウェブページC10を表示するとともに、コンテンツC20と、コンテンツC30の一部とを重ねて表示する。そして、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者が選択した場合は、コンテンツC30のうち画面上に表示される領域の広さを、コンテンツC30の再生を継続しつつ変更する。
【0024】
例えば、端末装置100は、ウェブページC10と、コンテンツC20、C30との配信を受付けた場合は、コンテンツC20を端末装置100が有する画面の下端に配置するとともに、コンテンツC20の背面にコンテンツC30を配置する。ここで、端末装置100は、コンテンツC30のうち、コンテンツC20と同じ表示サイズの領域が画面上に表示されるようにコンテンツC30を配置する。また、端末装置100は、コンテンツC30のうち表示される領域を、コンテンツC20の背面に配置する。
【0025】
そして、端末装置100は、各コンテンツC20、C30の背面にウェブページC10を配置し、ウェブページC10および各コンテンツC20、C30を表示するとともに、コンテンツC30の再生を開始する。この結果、端末装置100は、コンテンツC20の背面にコンテンツC30の上側の一部が配置され、コンテンツC20の透過領域を介して、背面に配置されたコンテンツC30の動画像が再生されるといった複雑な態様で、各コンテンツC20、C30を表示する。なお、以下の説明では、かかるコンテンツC20、C30の表示態様を初期状態と記載する。
【0026】
また、端末装置100は、利用者がコンテンツC20の表示領域を選択した場合は、コンテンツC30の再生を継続しつつ、コンテンツC30の表示領域の面積を拡大する。例えば、端末装置100は、利用者がコンテンツC20の表示領域を選択すると、かかる選択が行われている間、コンテンツC30を画面上方向へと徐々に移動させることで、コンテンツC30の表示領域の面積を拡大する。そして、端末装置100は、コンテンツC30をコンテンツC20よりも画面情報まで移動させた場合、すなわち、コンテンツC30の全体がコンテンツC20と重ならずに表示された場合は、コンテンツC30の移動を停止する。
【0027】
また、端末装置100は、利用者の指が画面から離れた場合、すなわち、コンテンツC20の選択を解除した場合は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の全体が、コンテンツC20の背面に配置される位置までコンテンツC30を徐々に移動させる。例えば、端末装置100は、利用者の指が画面から離れた場合は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の面積が、コンテンツC20の表示サイズの面積と同じになるようにコンテンツC30を移動させることで、コンテンツC20、C30の表示態様を初期状態に戻す。
【0028】
ここで、コンテンツC20、C30には、所定のウェブページ(いわゆるランディングページ)へのリンクが設定されていてもよい。すなわち、コンテンツC20、C30は、利用者に選択された際に所定のランディングページに遷移可能なコンテンツであってもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC20のうち、時計のアイコンが配置された領域を選択した場合は、コンテンツC20に設定されているランディングページを表示してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC30に含まれる動画像が最後まで再生されたら、コンテンツC30に設定されているランディングページを表示してもよい。また、端末装置100は、動画像の最後に所定のランディングページへのリンクが設定された画像等が表示されるコンテンツC30を表示し、利用者がかかる画像を選択した際に、ランディングページを表示してもよい。
【0029】
このように、端末装置100は、コンテンツC20の背面に動画像であるコンテンツC30の一部を配置して表示する。このため、端末装置100は、例えば、コンテンツC20の透過領域を介して、動画像の一部のみが再生されているといった複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示する。このため、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係る情報への興味を生じさせることができる。
【0030】
また、端末装置100は、利用者がコンテンツC20を選択した場合は、コンテンツC30のうち画面上に表示される領域の広さを、動画像を再生させながら変更する。例えば、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面上に表示される領域の広さを拡大する。このため、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係る情報を利用者に印象付けることができる結果、コンテンツC20、C30に係る情報の訴求力を向上させることができる。
【0031】
〔2−2.表示変更処理の一例〕
以下、
図1を用いて、端末装置100が実行する表示変更処理の一例を説明する。なお、以下の説明では、端末装置100が実行する表示変更処理の一例を第1状態〜第4状態に分けて説明する。
【0032】
まず、端末装置100は、ウェブページC10、コンテンツC20、C30の配信を受付ける。かかる場合、端末装置100は、ウェブページC10を表示するとともに、コンテンツC20を画面の下端に配置する。また、端末装置100は、コンテンツC30のうち、コンテンツC20と同じ表示サイズの領域をコンテンツC20の背面に配置する。そして、端末装置100は、ウェブページC10、コンテンツC20、C30を表示するとともに、コンテンツC30を再生させる。
【0033】
この結果、端末装置100は、
図1の第1状態に示すように、ウェブページC10を表示するとともに、コンテンツC20の透過領域を介して、コンテンツC30が再生されながら表示されるという複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示する。なお、端末装置100は、ウェブページC10が表示された領域においてスクロール操作が行われた場合は、ウェブページC10のみをスクロールさせる。
【0034】
ここで、
図1の第2状態に示すように、利用者の指F10がコンテンツC20を選択した場合は、端末装置100は、表示変更処理を実行する。すなわち、端末装置100は、コンテンツC30を再生させながら画面上方向に移動させることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の面積を徐々に拡大する。
【0035】
この結果、端末装置100は、
図1の第3状態に示すように、コンテンツC30のうち、コンテンツC20の表示サイズよりも広い範囲が画面内に表示されるとともに、かかる範囲の一部が、コンテンツC20に重なるという複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示する。また、端末装置100は、利用者の指F10がコンテンツC20を選択し続けている間、コンテンツC30を再生させながら移動させ、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の面積を徐々に拡大する。
【0036】
そして、端末装置100は、コンテンツC30の全体が画面内に配置され、かつ、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域がなくなるまで、コンテンツC30を再生させながら、移動させる。この結果、端末装置100は、
図1の第4状態に示すように、コンテンツC20とコンテンツC30とを重ねずに表示する。
【0037】
ここで、端末装置100は、利用者の指F10が画面から離れた場合、すなわち、コンテンツC20の選択が解除された場合は、コンテンツC30を再生させながら画面下方向へと徐々に移動させる。そして、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の表示サイズが、コンテンツC20の表示サイズと同じになった場合は、コンテンツC30の移動を終了する。この結果、端末装置100は、例えば、
図1に示す第4状態から第3状態、第2状態を経て、第1状態に示す表示態様で、コンテンツC20、C30を表示する。
【0038】
なお、上述した例では、端末装置100は、コンテンツC30を再生させながら、表示変更処理を行った。ここで、端末装置100は、コンテンツC30を最後まで再生させた場合は、再度コンテンツC30を最初から再生させてもよい。また、例えば、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大していない場合は、コンテンツC30の再生を行わずともよい。かかる場合、端末装置100は、コンテンツC20が選択され、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大し始めた際に、コンテンツC30の再生を開始してもよい。
【0039】
また、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さが所定の閾値を超えた際に、コンテンツC30の再生を開始してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC30の全体が表示され、かつ、コンテンツC20とコンテンツC30とが重ならくなった場合は、コンテンツC30の動画像を最初から再生しなおしてもよい。
【0040】
また、端末装置100は、第1状態において、コンテンツC30のうち画面に表示されている領域の広さをコンテンツC20の表示サイズよりも狭くしてもよい。すなわち、端末装置100は、初期状態において、コンテンツC30のうち画面に表示されている領域の全体が、コンテンツC20の背面に配置されているのであれば、任意の広さでコンテンツC30を表示して良い。
【0041】
〔2−3.実行主体について〕
なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、上述した処理を任意の手法で実現することができる。例えば、端末装置100は、上述した表示変更処理を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
【0042】
また、端末装置100は、ゲームや任意のコンテンツを再生するアプリケーションの実行時に、コンテンツC20、C30の配信とともに上述した表示変更処理を実行させる制御情報の配信を受付け、かかる制御情報に従って上記した表示変更処理を実行してもよい。また、端末装置100は、ウェブページC10やコンテンツC20、C30の配信と同時に、上述した表示変更処理を実行させる制御情報の配信を受け付け、上記した表示変更処理を行う。
【0043】
以下、このような制御情報に従って、上述した表示変更処理を実行する端末装置100等について説明する。なお、以下の説明では、コンテンツC20、C30の一例として、広告に係るコンテンツC20を配信する例について説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、コンテンツC20、C30は、広告に係るコンテンツに限定されるものではない。また、以下の説明では、コンテンツC20、C30のように広告に係るコンテンツを広告コンテンツと記載する。
【0044】
また、以下の説明では、端末装置100がウェブページC10とともにコンテンツC20、C30を表示する例について説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、端末装置100は、ウェブページC10に代えて、ゲーム、SNS(Social Networking Service)のコンテンツ、メッセンジャーアプリケーションの画面、カメラアプリケーションの画面、その他任意のコンテンツとともに、コンテンツC20、C30を表示し、上述した表示変更処理を実行してもよい。
【0045】
〔3.配信システムの構成〕
以下、上記した表示処理を実現する端末装置100等について説明する。まず、
図2を用いて、実施形態に係る配信システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る配信システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示す配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
【0046】
端末装置100は、ウェブページを閲覧する利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。端末装置100は、利用者による操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を取得し、取得したウェブページC10を表示する。また、端末装置100は、ウェブページC10とともに後述する取得命令が含まれる場合には、広告配信サーバ20からコンテンツC20、C30を取得し、取得したコンテンツC20、C30をウェブページC10とともに表示する。
【0047】
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、コンテンツC20を広告コンテンツとして広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、静止画像や、動画像や、テキストデータや、ランディングページを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。
【0048】
なお、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
【0049】
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100から広告コンテンツの配信要求を受付けると、端末装置100の場所や利用者の属性等から利用者と広告コンテンツとのマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、配信対象となる広告コンテンツの表示態様を指示する制御情報を広告コンテンツとともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。
【0050】
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にウェブページC10を配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報が配置されたポータルサイトであるウェブページC10を端末装置100に配信する。なお、コンテンツ配信サーバ30は、各種情報がタイル状に配置され、タイルごとに情報の更新などが行われるウェブページを端末装置100へ送信するサーバであってもよい。
【0051】
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページC10には、取得命令が含まれる。例えば、ウェブページC10を形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20からコンテンツC20、C30を広告コンテンツとして取得する。
【0052】
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像、ウェブページと重ねて表示される動画像等であるが、以下では、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データをウェブコンテンツと表記する場合がある。
【0053】
〔4.広告配信サーバの構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。
図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0054】
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0055】
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
【0056】
ここで、
図4は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。
図4に示した例では、広告データベース24は、広告主ID、広告コンテンツ、インプレッション数、インプレッション保証数、対価といった項目を有する。なお、広告データベース24は、コンテンツと利用者とのマッチングを行うための情報や、CTR(Click Through Rate)といった情報をさらに記憶してもよい。
【0057】
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿されたコンテンツ、すなわち、広告に係るコンテンツを示す。
図4では「広告コンテンツ」に「C20」〜「C60」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、音声を含む動画像、音声と画像、音声とテキストデータ、音声を含むゲーム形式の広告等、音声を含む任意のコンテンツやかかるコンテンツが所在するURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0058】
「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「対価」は、「インプレション保証数」だけ広告コンテンツが表示された際に広告主から支払われる報酬を示す。すなわち、広告配信サーバ20は、広告に係るコンテンツをインプレッション保証型で配信するサーバである。
【0059】
すなわち、
図4では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、コンテンツC20〜C40を広告コンテンツとして入稿した例を示している。また、
図4では、広告コンテンツ「C20」のインプレッション数が「10000」であり、インプレッション保証数が「20000」であり、インプレッション保証数だけコンテンツ「C20」が表示された際の課金額が「aaa」である例を示している。
【0060】
なお、
図4に示す例では、コンテンツC20のインプレッション数とコンテンツC30のインプレッション数とがそれぞれ個別に取得される例について記載した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、広告データベース24には、コンテンツC20とコンテンツC30との組に対し、インプレッション保証数が設定される場合は、コンテンツC20とコンテンツC30との組に対し、インプレッション数、インプレッション保証数、対価等が登録される。
【0061】
ここで、広告データベース24には、広告コンテンツとして、各コンテンツをどのような表示態様で表示するかを指示する制御指示が登録される。例えば、コンテンツC20とともに登録される制御指示には、コンテンツC20を配置する位置、表示変更処理を実行するか否か、表示変更処理を行う場合に、コンテンツC20を画面内のどの位置に配置するか、コンテンツC20の背面にどのコンテンツが配置されるか、どのような条件で表示変更処理を開始するか、ランディングページのURL等の情報が含まれているものとする。また、コンテンツC30と共に登録される制御指示には、表示変更処理を実行する際にどのタイミングで再生を行うか、どのコンテンツの背面に配置されるか、コンテンツC30を再生する際にどの範囲が表示されるか、再生を繰り返すか否か、ランディングページのURL等の情報が含まれているものとする。
【0062】
なお、広告コンテンツが選択される度に課金が行われるクリック課金形式で広告に係るコンテンツを配信する場合は広告データベース24には、コンテンツが選択された回数や、コンテンツが選択された際の課金額等が登録される。また、配信要求を受信した際に、入札形式で広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、1インプレッションあたりの報酬として広告主が設定した広告料金である入札価格や、CTR等が登録される。
【0063】
図3に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0064】
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0065】
入稿受付部25は、広告主端末10から広告コンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、入稿受付部25は、入札価格の指定とともに広告コンテンツ(すなわち、コンテンツC20、C30)の入稿を受け付ける。また、入稿受付部25は、制御指示を受付ける。かかる場合、入稿受付部25は、広告コンテンツと、制御指示と、広告主IDとを広告データベース24に登録する。また、入稿受付部25は、広告主端末10からの登録や、配信システム1が提供するサービスの提供主による設定に応じて、インプレッション保証数や対価等を登録する。
【0066】
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0067】
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、端末装置100の位置や利用者の属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツから配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。かかるマッチングにおいては、インプレッション数が、インプレッション保証数よりも多くなるように、広告コンテンツの選択が行われる。例えば、広告選択部27は、インプレッション保証数とインプレッション数との差が最も大きい広告コンテンツを優先して選択する。なお、広告選択部27は、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。そして、広告選択部27は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部28に出力する。
【0068】
なお、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、利用者の属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
【0069】
なお、広告選択部27は、配信対象としたコンテンツC20の制御指示に、コンテンツC30を背面に配置して表示する旨の指示が含まれる場合は、コンテンツC30を広告データベース24から読出し、各コンテンツC20、C30を配信部28に出力することとなる。
【0070】
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる制御指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した制御指示が示す内容の表示変更処理を端末装置100に実行させるための制御情報を生成する。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツとを端末装置100に対して配信する。
【0071】
〔5.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。
図5は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。
図5に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
【0072】
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
【0073】
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。
【0074】
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0075】
図5に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、
図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0076】
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0077】
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。かかる場合、端末装置100は、ウェブページC10を受信すると、広告配信サーバ20に対して広告の配信要求を送信し、応答として受信した広告コンテンツを表示変更処理に応じて表示する。
【0078】
〔6.端末装置の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。
図6は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、物理センサ140と、制御部150とを有する。
【0079】
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0080】
入力部120は、利用者から各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。
【0081】
物理センサ140は、端末装置100の物理的な状態を検知するセンサである。例えば、物理センサ140は、端末装置100の3軸方向の傾きを測定するジャイロセンサである。なお、物理センサ140は、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、任意のセンサが適用可能である。
【0082】
制御部150は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部150は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0083】
図6に示すように、制御部150は、要求部151と、操作制御部152と、表示制御部153とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部150の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部150が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0084】
要求部151は、操作制御部152からウェブページC10のURLを受信した場合は、コンテンツ配信サーバ30に対して受信したURLが示すウェブページC10の取得要求を送信する。また、要求部151は、コンテンツ配信サーバ30から受信したウェブページに取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
【0085】
操作制御部152は、入力部120を介して受け付けた利用者の操作にしたがって、各種制御を実行する。例えば、操作制御部152は、利用者が入力部120に対してウェブページC10の表示操作を行った場合は、表示対象となるウェブページC10のURLを要求部151に出力する。また、操作制御部152は、入力部120を介して受け付けた利用者の操作の内容を表示制御部153に出力する。
【0086】
例えば、操作制御部152は、ウェブページC10が表示された領域で、利用者の指F10が画面に触れたまま移動した場合は、ウェブページC10のスクロール操作が行われたと判定し、指F10が移動した方向、すなわちスクロールの方向と、指の移動量、すなわちスクロールさせる量とを表示制御部153に通知する。
【0087】
一方、操作制御部152は、コンテンツC20が表示された領域に利用者の指F10が触れた場合は、コンテンツC20が選択された旨を表示制御部153に通知する。また、操作制御部152は、コンテンツC20が表示された領域から利用者の指F10が離れた場合は、選択が解除された旨を表示制御部153に通知する。
【0088】
表示制御部153は、受信したウェブページおよび広告コンテンツを出力部130に表示し、上述した表示変更処理を実行する。例えば、表示制御部153は、制御部150が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、
図6に示すように表示部154、再生部155、変更部156として動作し、表示変更処理を実行する。表示部154、再生部155、変更部156は、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0089】
表示部154は、コンテンツC20と動画像であるコンテンツC30の一部とを重ねて表示する。より具体的には、表示部154は、コンテンツC30のうち一部の領域が画面内に表示されるようにコンテンツC30を配置する。より詳細な例を挙げると、表示部154は、コンテンツC30のうち、コンテンツC20の表示サイズと同じ面積の範囲が画面内に表示されるようにコンテンツC30を配置する。
【0090】
また、表示部154は、透過領域を有するコンテンツC20を、コンテンツC30のうち画面内に表示された範囲の前面に配置する。そして、表示部154は、コンテンツC20、C30の背面にウェブページC10を配置し、ウェブページC10と各コンテンツC20、C30とを表示する。この結果、表示部154は、ウェブページC10の前面にコンテンツC30の一部を重ねて表示し、かかるコンテンツC30の前面に透過領域を有するコンテンツC20を重ねて表示する。
【0091】
ここで、表示部154は、後述する再生部155の制御により、コンテンツC30の動画像を再生させる。このため、表示部154は、コンテンツC20の透過領域を介し、再生されている動画像の一部が表示されるといった複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示できる。
【0092】
また、表示部154は、後述する変更部156の制御により、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の面積を変更する。例えば、表示部154は、コンテンツC30を画面内に移動させることにより、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の面積を拡大する。また、表示部154は、コンテンツC30を画面外に移動させることにより、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の面積を縮小する。
【0093】
また、表示部154は、コンテンツC20に配置されたアイコンを利用者が選択した場合は、コンテンツC20に設定されたランディングページを表示する。また、表示部154は、コンテンツC30の全体が画面内に配置されている際に、コンテンツC30の再生が終了した場合、もしくは、コンテンツC30の最後に表示される画像が利用者により選択された場合は、コンテンツC30に設定されたランディングページを表示する。
【0094】
再生部155は、コンテンツC30の再生を制御する。例えば、再生部155は、広告主が制御指示として設定したタイミングでコンテンツC30の再生を開始する。例えば、再生部155は、コンテンツC30が表示された場合や、コンテンツC30のうち表示される領域の面積が所定の閾値を超えた場合等にコンテンツC30の再生を開始する。また、再生部155は、コンテンツC30の動画像を最後まで再生した場合は、動画像の最初から再生を繰り返す。
【0095】
なお、再生部155は、利用者の操作に応じてコンテンツC30の再生を制御してもよい。例えば、再生部155は、利用者によりコンテンツC20が選択された場合に、コンテンツC30の再生を開始してもよい。また、再生部155は、コンテンツC30の全体が表示され、かつ、コンテンツC20とコンテンツC30とが重ならない場合は、コンテンツC30を最初から再生しなおしてもよい。
【0096】
変更部156は、コンテンツC20が表示された領域が選択された場合は、コンテンツC30のうち表示される領域の広さを、コンテンツC30を再生させつつ変更する。より具体的には、変更部156は、コンテンツC20が表示された領域が選択され続けている間、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大する。また、変更部156は、利用者が選択を解除した場合は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを縮小する。
【0097】
例えば、変更部156は、コンテンツC20が表示された領域が選択され続けている間、一部の領域が画面外に配置されたコンテンツC30を徐々に移動させることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを徐々に拡大する。そして、変更部156は、コンテンツC30の全体が画面内に配置され、かつ、コンテンツC20とコンテンツC30とが重ならない位置までコンテンツC30を移動させた場合は、コンテンツC30の位置を固定する。
【0098】
また、変更部156は、コンテンツC20の選択が解除された場合は、コンテンツC30を画面下方向に徐々に移動させ、コンテンツC30のうち一部の領域を画面外まで移動させることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを縮小する。そして、変更部156は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の全体が、コンテンツC20の背面に配置された場合は、コンテンツC30の移動を終了する。例えば、変更部156は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さがコンテンツC20の表示合図と同じになるまで、コンテンツC30を移動させる。
【0099】
なお、変更部156は、初期状態において、コンテンツC20が画面下端に配置し、コンテンツC20の上端とコンテンツC30の上端とを揃えて配置する場合は、コンテンツC30をコンテンツC30の縦方向の表示サイズと同じ距離だけ画面情報に移動させればよい。すなわち、変更部156は、コンテンツC20、C30の表示サイズと、コンテンツC20、C30の配置位置とに応じて、コンテンツC30の移動距離を特定し、特定した距離だけ移動させることで、コンテンツC30の全体をコンテンツC20と重ならないように表示させればよい。
【0100】
なお、変更部156は、表示部154を制御することで、上述した表示変更処理を実現することとなる。また、コンテンツC30の動画像の再生は、再生部155によって制御される。このため、表示部154は、コンテンツC30の動画像を再生させつつ、画面内に表示される面積の広さを変更することとなる。
【0101】
〔7.表示変更処理のバリエーション〕
上記では、
図1に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示変更処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示変更処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示変更処理は、例えば変更部156による制御により表示部154が各種表示を行うことにより実現されるが、実施形態は、これに限定されるものではない。また、以下においてコンテンツC30の動画像を制御する処理は、例えば、再生部155によって実現されるが、かかる処理は、変更部156によって実現されてもよい。
【0102】
〔7−1.画面内に表示される領域を変更する際の態様について〕
上述した端末装置100は、コンテンツC20の表示位置を固定したまま、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。端末装置100は、画面上側にコンテンツC20とコンテンツC30とを配置してもよい。かかる場合、端末装置100は、コンテンツC20の背面に、コンテンツC30のうち下側の領域を配置して表示することとなる。
【0103】
また、端末装置100は、コンテンツC30の移動に合わせてコンテンツC20を移動させてもよい。具体的には、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者が選択した場合は、コンテンツC20とコンテンツC30とを画面上方向に移動させる。すなわち、端末装置100は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域の広さを変更することなく、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大する。
【0104】
そして、端末装置100は、コンテンツC30の全体が画面内に配置された場合は、コンテンツC30の位置を固定する一方で、コンテンツC20を画面上方向に移動し続ける。そして、端末装置100は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重ならなくなった場合は、コンテンツC20の位置を固定する。すなわち、端末装置100は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域の広さを減少させつつ、コンテンツC20を移動させる。
【0105】
この結果、例えば、端末装置100は、コンテンツC30の全体が表示されるまでコンテンツC20とコンテンツC30とを移動させ、コンテンツC30の全体が表示された場合は、コンテンツC30を固定し、コンテンツC20とコンテンツC30とが重ならなくなるまでコンテンツC20のみを移動させるという複雑な態様を実現できる。このため、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係る情報を利用者に印象付けることができる。
【0106】
なお、端末装置100は、利用者の選択が解除された場合は、コンテンツC30を固定したままコンテンツC20を画面下方向に移動させる。そして、端末装置100は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域の広さが、コンテンツC20の表示サイズと同じになった場合は、初期状態まで、コンテンツC20とコンテンツC30とを画面下方向に移動させてもよい。
【0107】
〔7−2.利用者の操作について〕
上述した端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者が選択している間、コンテンツC30のうち表示される領域の広さを拡大した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0108】
例えば、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者がタップした場合は、コンテンツC30の全体が表示されるまで、コンテンツC30のうち表示される領域の広さを拡大してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者が再度タップした場合は、コンテンツC30のうち表示される領域の広さを初期状態まで縮小してもよい。
【0109】
また、端末装置100は、移動操作に応じて、コンテンツC30を移動させ、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者が選択し、そのまま選択した位置を移動させる移動操作が行われた場合は、移動方向にコンテンツC30を移動させることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大または縮小してもよい。かかる処理を行った場合、端末装置100は、例えば、コンテンツC20の背面に隠れていた動画像を再生させながら引っ張り出すといった複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示できる。
【0110】
また、端末装置100は、移動操作に応じて、コンテンツC30の全体が表示されるまでコンテンツC20とコンテンツC30とを移動させ、コンテンツC30の全体が表示された場合は、コンテンツC30を固定し、コンテンツC20とコンテンツC30とが重ならなくなるまでコンテンツC20のみを移動させてもよい。以下、
図7を用いて、かかる表示変更処理の一例について説明する。
【0111】
図7は、実施形態に係る端末装置が実行する表示変更処理のバリエーションを説明する図である。例えば、
図7に示す例では、端末装置100は、ウェブページC10とコンテンツC20、C30との配信を受付ける。かかる場合、端末装置100は、
図7の第1状態に示すように、コンテンツC20を画面上端に配置するとともに、コンテンツC30のうちの一部をコンテンツC20の背面に配置し、各コンテンツC20、C30の背面にウェブページC10を配置して表示する。
【0112】
ここで、端末装置100は、
図7の第2状態に示すように、コンテンツC20が表示されている領域を利用者の指F10が選択し、その後、指F10を画面から離す事無く下方向に移動させた場合、すなわち、移動操作が行われた場合は、かかる移動操作に従って、以下の表示変更処理を実行する。まず、端末装置100は、
図7の第3状態に示すように、コンテンツC30を再生させながら、移動操作に従って、コンテンツC20とコンテンツC30とを画面下方向に移動させる。
【0113】
そして、端末装置100は、コンテンツC30の全体が画面内に配置された場合は、コンテンツC30の位置を固定する。また、端末装置100は、さらに移動操作が行われた場合は、コンテンツC20を移動操作に従って移動させる。この結果、端末装置100は、
図7の第4状態に示すようにコンテンツC10の前面に、コンテンツC20とコンテンツC30とを重ねずに表示する。
【0114】
このように、端末装置100は、利用者の移動操作に従って、コンテンツC20とコンテンツC30とを移動させ、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更する。より具体的には、端末装置100は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域の広さを変更することなく、コンテンツC20を移動させ、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更する。そして、端末装置100は、所定の閾値以上移動操作が行われた場合、例えば、コンテンツC30の全体が画面内に配置された場合は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域の広さを縮小させつつ、コンテンツC20のみを移動させる。
【0115】
このため、端末装置100は、利用者の移動操作に従って、コンテンツC20とコンテンツC30とを引き出し、コンテンツC30の全体が表示された場合は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重ならなくなるまでコンテンツC20のみを移動させるという複雑な態様を実現できる。このため、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係る情報を利用者に印象付けることができる。
【0116】
〔7−3.再生速度の制御について〕
上述した例では、端末装置100は、コンテンツC30を再生させながら、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更した。ここで、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さに応じて、コンテンツC30の再生速度を変更してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更していない場合、すなわち、かかる領域の広さが、コンテンツC20の表示サイズと同じ場合は、コンテンツC30を所定の再生速度よりも遅い再生速度で再生する。そして、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大するほど、コンテンツC30の再生速度を所定の再生速度に近づけてもよい。
【0117】
以下、
図8を用いて、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さに応じて、端末装置100がコンテンツC30の再生速度を変更する処理の一例について説明する。
図8は、実施形態に係る端末装置が動画像の再生速度を変更する処理の一例を説明する図である。なお、以下の説明では、コンテンツC30の動画像に設定された再生速度を「100%」として、再生速度を変更する処理の一例を説明する。また、以下の説明では、コンテンツC20の縦方向の表示サイズを「α」とする。
【0118】
例えば、端末装置100は、
図8の第1状態に示すように、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さが、コンテンツC20の広さと同じ場合には、コンテンツC30の再生速度を「10%」に設定して再生する。すなわち、端末装置100は、コンテンツC30を所定の再生速度の10分の1の速度で再生する。
【0119】
また、端末装置100は、
図8の第2状態に示すように、画面上端からコンテンツC30の下端までの距離が「α」よりも長い「β」となった場合は、コンテンツC30の再生速度を「40%」に設定して再生する。より具体的には、端末装置100は、「β―α」の長さが、コンテンツC30の縦方向の表示サイズの「40%」となった場合は、コンテンツC30の再生速度を「40%」に設定する。
【0120】
また、端末装置100は、
図8の第3状態に示すように、画面上端からコンテンツC30の下端までの距離が「β」よりも長い「γ」となった場合は、コンテンツC30の再生速度を「70%」に設定して再生する。より具体的には、端末装置100は、「γ―α」の長さが、コンテンツC30の縦方向の表示サイズの「70%」となった場合は、コンテンツC30の再生速度を「70%」に設定する。
【0121】
また、端末装置100は、
図8の第4状態に示すように、画面上端からコンテンツC30の下端までの距離が「γ」よりも長い「η」となった場合は、コンテンツC30の再生速度を「100%」に設定して再生する。より具体的には、端末装置100は、「η―α」の長さが、コンテンツC30の縦方向の表示サイズと同じになった場合、すなわち、コンテンツC30の全体がコンテンツC20と重なることなく画面内に表示された場合は、コンテンツC30の再生速度を「100%」に設定する。
【0122】
なお、端末装置100は、コンテンツC30の再生速度を
図8に示す4種類の再生速度のいずれかに設定してもよく、また、より細かく変更してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さ、すなわち、コンテンツC30を移動させた距離に応じて、コンテンツC30の再生速度を1%単位や10%単位で変更してもよい。
【0123】
また、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さ、かかる領域のうちコンテンツC20と重なっていない範囲の広さ、コンテンツC30の移動量、利用者の操作が行われてから経過した時間や、利用者の操作量等に基づいて、コンテンツC30の再生速度を変更してもよい。
【0124】
〔7−4.コンテンツC20、C30の配置位置について〕
上述した例では、端末装置100は、コンテンツC20、C30をウェブページC10の前面に配置した。また、端末装置100は、コンテンツC20、C30を画面の下端または上端に配置した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、コンテンツC20、C30を画面右端または左端に配置してもよい。
【0125】
また、端末装置100は、表示サイズの横幅が画面の横幅よりも短いコンテンツC20を画面上の4隅のいずれかに配置するとともに、コンテンツC30のうち、コンテンツC20と同じ表示サイズの領域をコンテンツC20と重ねて表示する。そして、端末装置100は、コンテンツC20が選択された場合は、コンテンツC30を斜めに移動させる(例えば、画面中央方向に移動させる)ことで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を拡大してもよい。
【0126】
例えば、端末装置100は、正方形のコンテンツC20を画面左下の角に配置するとともに、コンテンツC30のうちの右上の領域であって、コンテンツC20と同じ表示サイズの領域を、コンテンツC20と重ねて画面内に表示する。そして、端末装置100は、利用者がコンテンツC20を選択した場合は、コンテンツC30を画面右上方向に移動させることで、あたかもコンテンツC30が左下から表示されるといった態様で、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大してもよい。
【0127】
また、例えば、端末装置100は、コンテンツC20、C30を所謂インラインバナーとして表示してもよい。具体的には、端末装置100は、ウェブページC10が有する所定の領域内に、コンテンツC20と、コンテンツC30のうちコンテンツC20の表示サイズと同じ広さの領域とを重ねて配置する。また、端末装置100は、ウェブページC10に対するスクロール操作が行われた場合は、ウェブページC10と各コンテンツC20、C30とをスクロールさせる。
【0128】
そして、端末装置100は、コンテンツC20が選択されると、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を徐々に拡大してもよい。なお、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の拡大と共に、若しくは、コンテンツC30の全体が画面内に表示された後で、コンテンツC30を移動させ、コンテンツC30の全体をコンテンツC20と重ねずに表示してもよい。
【0129】
〔7−5.動画像の再生状態に応じたコンテンツC20の変更について〕
上述した例では、端末装置100は、相互に関連するコンテンツC20、C30を表示した。ここで、端末装置100は、コンテンツC20に配置される情報とコンテンツC30とを連動させることで、コンテンツC20とコンテンツC30との関連性を強調し、コンテンツC20、C30に係る情報をより強く印象付けてもよい。
【0130】
具体的には、端末装置100は、上述した表示変更処理とともに、コンテンツC30の再生状態を特定する。例えば、端末装置100は、コンテンツC30のうちどこまで再生が進んだが、コンテンツC30が何回再生されたか、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を拡大したか否か、コンテンツC30の全体が表示される状態でどこまで再生が進んだか、コンテンツC30の全体が表示された状態で何回再生されたか等の情報を、コンテンツC30の再生状態として特定する。
【0131】
そして、端末装置100は、特定したコンテンツC30の再生状態に応じて、コンテンツC20に配置された情報を変更する。例えば、端末装置100は、コンテンツC30の全体が表示される状態で、コンテンツC30の最初から最後までが再生された場合は、コンテンツC20に「今ならアラームアプリが無料!」等といった文章を新たに表示する。
【0132】
ここで、端末装置100は、「今ならアラームアプリが無料!」等といった文章が表示される前に、利用者がコンテンツC20のアイコンを選択した場合は、コンテンツC20に関連するアラームアプリを有料でダウンロード可能なランディングページを表示する。一方、端末装置100は、「今ならアラームアプリが無料!」等といった文章が新たに表示されたコンテンツC20を利用者が選択した場合は、コンテンツC20に関連するアラームアプリを無料でダウンロード可能なランディングページを表示する。なお、端末装置100は、コンテンツC30の再生状態に応じた割引率をコンテンツC20に表示し、利用者がコンテンツC20を選択した場合は、コンテンツC30の再生状態に応じた割引率でアラームアプリを購入可能なランディングページを表示してもよい。
【0133】
なお、端末装置100は、コンテンツC30の再生状態に応じて、コンテンツC20上の広告文をさらに変更してもよく、また、アイコンを変更してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC30が「1回」再生された場合は「あと2回で無料!」等といった文章をコンテンツC20上に配置し、コンテンツC30が「2回」再生された場合は、「あと1回で無料!」等といった文章をコンテンツC20上に配置する。そして、端末装置100は、コンテンツC30が「3回」再生された場合は、コンテンツC20に「今ならアラームアプリが無料!」等といった文章を新たに表示してもよい。
【0134】
なお、端末装置100は、コンテンツC20とは関連しないコンテンツC30を表示してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC20とは関連しない広告に係る動画であるコンテンツC30を表示し、コンテンツC30の再生状態に応じて、コンテンツC30に係る広告対象とは異なる対象の提供を受けるためのリンクをコンテンツC20に設定してもよい。
【0135】
また、端末装置100は、コンテンツC30の再生状態の累積を利用者ごとに特定し、特定した再生状態の累積に応じて、コンテンツC20に表示する情報を変更してもよい。例えば、端末装置100は、ウェブページC10を表示してからコンテンツC30が1回しか再生されていないとしても、ウェブページC10を表示するまでに、他のウェブページ等の表示とともにコンテンツC30が2回再生されていた場合は、コンテンツC30を3回再生したものとして、上述した処理を実行してもよい。
【0136】
また、端末装置100は、端末装置100が記憶する各種履歴情報に基づいて、コンテンツC30の再生状態を特定してもよく、端末装置100から各種ログを取得して記憶するログサーバ等から、コンテンツC30の再生状態を取得してもよい。
【0137】
このように、端末装置100は、コンテンツC30の再生状態に応じて、コンテンツC20に配置される情報を変更する。このため、端末装置100は、利用者に対してコンテンツC20、C30に係る情報を強く印象付けることができる。
【0138】
例えば、端末装置100は、利用者に対し、動画像への興味を持たせ、動画像を最後まで閲覧する動機づけを提供できる。また、端末装置100は、利用者に動画像を最後まで閲覧させやすくなるので、例えば、コンテンツC20、C30に係る広告対象の認知率や広告対象の販売を促進できる。詳細な例を挙げると、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係るアラームアプリの認知率を向上させ、インストールを促進することができる。
【0139】
〔7−6.ランディングページの切り替えについて〕
上述した端末装置100は、コンテンツC20に配置されたアイコンや、コンテンツC30の再生後に表示される画像を選択した場合等に、コンテンツC20、C30の設定されたランディングページを表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、利用者がどのような操作を行ったか、コンテンツC30がどれくらい画面内に表示されたか、コンテンツC30のうちどの範囲が再生されたか、コンテンツC30の全体が表示された状態で最初から最後まで再生されたか等に応じて、異なるランディングページを表示してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC30の再生状態に応じて、異なるランディングページを表示してもよい。
【0140】
〔7−7.コンテンツC30の移動方向について〕
上述した例では、コンテンツC30を上方向または下方向に移動させることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を拡大したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、コンテンツC30を画面左右方向や、斜め方向等に移動させることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更してもよい。
【0141】
また、例えば、端末装置100は、コンテンツC30を移動させるのではなく、例えば、アルファチャンネル等の技術により、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を直接変更してもよい。また、例えば、端末装置100は、初期状態において、コンテンツC30のうち中心に配置された領域を画面内に表示し、かかる領域を徐々に広げることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大してもよい。
【0142】
〔7−8.コンテンツの種別〕
なお、端末装置100は、動画像であるコンテンツC30を表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、動画像と音声とを含むコンテンツC30を表示してもよい。かかる場合、例えば、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さが所定の閾値を超えた際に、音声の再生を開始してもよい。また、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さに応じて、コンテンツC30の音量を変更してもよい。
【0143】
詳細な例を説明すると、端末装置100は、初期状態においては、コンテンツC30を消音状態で再生し、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さが拡大するにしたがって、音量を徐々に上昇させる。そして、端末装置100は、コンテンツC30の全体が画面内に表示された場合は、コンテンツC30の音声を所定の音量で出力する。かかる場合、端末装置100は、コンテンツC30の全体が画面内に表示された際に、コンテンツC30の動画像および音声を最初から再生しなおしてもよい。
【0144】
〔7−9.初期状態について〕
なお、端末装置100は、初期状態において、コンテンツC30のうちコンテンツC20と同じ表示サイズの領域を表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、端末装置100は、動画像であるコンテンツC30の一部を表示するのであれば、初期状態において、任意の表示サイズの領域をコンテンツC20と重ねて表示してもよい。
【0145】
また、例えば、端末装置100は、コンテンツC20が透過領域を有しない場合は、コンテンツC20の周囲にコンテンツC30の一部を再生しながら表示し、コンテンツC20が選択された場合に、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を拡大してもよい。例えば、端末装置100は、初期状態において、コンテンツC30のうち、コンテンツC20の表示サイズよりも広い領域をコンテンツC20と重ねて表示してもよい。
【0146】
〔7−10.表示変更処理のトリガについて〕
端末装置100は、選択操作や移動操作以外の操作に応じて表示変更処理を実行してもよい。例えば、端末装置100は、「叩いて!」等といった説明文が掲載されたコンテンツC20を表示する。そして、例えば、端末装置100は、物理センサ140を用いて、利用者が端末装置100を叩く動作を検出した場合は、上述した表示変更処理を実行してもよい。
【0147】
〔7−11.その他〕
端末装置100は、上述した任意の処理を適宜組み合わせて、表示変更処理を実行してもよい。かかる組合せは、広告配信サーバ20に広告コンテンツを登録する際、広告主が任意に設定することができる。そして、広告配信サーバ20は、広告主が設定した処理の組合せを端末装置100に実行させる制御情報を生成し、生成した制御情報を端末装置100に配信する。この結果、端末装置100は、上述した任意の処理を広告主の設定に応じて組合せ、実行することができる。
【0148】
〔8.端末装置の処理フロー〕
次に、
図9を用いて、制御情報を実行した端末装置100が実行する処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る端末装置が実行する表示変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、コンテンツC20をバナーコンテンツと記載し、コンテンツC30を動画コンテンツと記載する。
【0149】
図9に示す例では、端末装置100は、利用者の操作に応じてコンテンツ配信サーバ30にウェブページC10の配信を要求し、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を受信する(ステップS101)。次に、端末装置100は、配信されたウェブページC10に取得命令が含まれる場合は、広告配信サーバ20に対してリクエストを送信する(ステップS102)。次に、端末装置100は、動画コンテンツとバナーコンテンツとを受信したか否かを判定する(ステップS103)。そして、端末装置100は、動画コンテンツとバナーコンテンツとを受信していないと判定した場合は(ステップS103:No)、再度ステップS103を実行する。
【0150】
また、端末装置100は、動画コンテンツとバナーコンテンツとを受信した場合は(ステップS103:Yes)、ウェブページC10に動画コンテンツの一部を重ね、動画コンテンツにバナーコンテンツを重ねて動画コンテンツを再生する(ステップS104)。また、端末装置100は、バナーコンテンツが選択されたか否かを判定し(ステップS105)、バナーコンテンツが選択された場合は(ステップS105:Yes)、操作に応じて、動画コンテンツのうち画面内に表示される領域の広さを拡大する(ステップS106)。また、端末装置100は、指が画面から離れたか否かを判定し(ステップS107)、離れた場合は(ステップS107:Yes)、動画コンテンツのうち画面内に表示される領域の広さを元の大きさに戻し(ステップS108)、処理を終了する。
【0151】
一方、端末装置100は、指が画面から離れていない場合は(ステップS107:No)、再度ステップS106を実行する。また、端末装置100は、バナーコンテンツが選択されていない場合は(ステップS105:No)、ステップS105を実行する。
【0152】
〔9.変形例〕
上記では、
図1に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示変更処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示変更処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示変更処理は、例えば変更部156が表示部154を制御することにより実現される。
【0153】
〔9−1.コンテンツの種別〕
上述した端末装置100は、コンテンツC20、C30として、広告主が登録した広告に関するコンテンツC20、C30を表示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、端末装置100は、任意のコンテンツに対して表示変更処理を適用することができる。例えば、端末装置100は、広告以外にも、例えばゲームや利用者の操作を受付けるウェブページ等、任意のコンテンツに対して上述した表示変更処理を適用することができる。より具体的な例を説明すると、端末装置100は、ゲームの実行時や、フラッシュやCSS(Cascading Style Sheets)等の技術により作成されたインタラクティブ形式のウェブページを表示する際等に表示される任意のコンテンツについて表示変更処理を実行してもよい。
【0154】
かかる処理を行うことで、端末装置100は、例えば、他のコンテンツの背面に隠された動画像の一部を再生しながら表示することで、隠されたコンテンツに対する利用者の興味を生じさせ、その後、選択操作や移動操作等、利用者の操作に応じて隠された動画像の表示範囲を拡大することで、隠された動画像に対して興味を持った利用者に対し、隠された動画像が利用者に伝えようとする情報を印象付けることができる。
【0155】
〔9−2.ログについて〕
ここで、端末装置100は、実際に表示されたコンテンツや、利用者によって選択されたコンテンツのログを取ってもよい。例えば、端末装置100は、利用者がコンテンツC20を選択せずに、ウェブページC10の表示を終了した場合は、コンテンツC20のみが閲覧され、コンテンツC30が閲覧されていない旨のログを取得する。一方で、端末装置100は、利用者がコンテンツC20を選択し、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大した場合は、コンテンツC20、C30が閲覧された旨のログを取得する。また、端末装置100は、コンテンツC30の全体が画面に表示された場合は、コンテンツC30の全体が閲覧された旨のログを取得する。
【0156】
このように端末装置100が取得したログは、各広告コンテンツのインプレッション数やCTRの更新、および、広告主に広告効果を報告する際等に有用なログとなる。なお、端末装置100は、コンテンツC30が閲覧された場合と、コンテンツC30の全体が閲覧された場合とで、インプレッションあたりの報酬を変更してもよい。
【0157】
また、端末装置100が取得したログは、ランディングページに配置されるコンテンツの変更に用いられてもよい。例えば、端末装置100は、同一のランディングページを取得するとともに、かかるランディングページを配信するサーバに対して、コンテンツC20が選択されたか否か、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を拡大したか否か、コンテンツC30の全体が画面内に表示されたか否か等の情報を通知する。かかる際、ランディングページを配信するサーバは、受信した情報に応じて、ランディングページに配置するコンテンツを特定し、特定したコンテンツをランディングページに配置するよう端末装置100に指示してもよい。
【0158】
〔9−3.制御情報について〕
上記した端末装置100は、広告配信サーバ20がコンテンツC20、C30とともに配信する制御情報を用いて、上記した表示処理を実行した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、上記した制御情報をコンテンツ配信サーバ30からウェブページとともに受信し、広告配信サーバ20からコンテンツC20、C30とともに表示指示を受信する。そして、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から受信した制御情報を実行するとともに、受信した表示指示に従って広告コンテンツの表示態様を変更してもよい。
【0159】
また、端末装置100は、ウェブページC10の表示処理や、上述した表示変更処理等を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、かかるアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
【0160】
〔9−4.装置構成〕
また、上記実施形態では、広告配信システム1に、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とが含まれる例を示したが、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、
図3に示した広告配信サーバ20は、例えば、
図5に示したコンテンツ記憶部32、受付部34、配信部35を有する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツとともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0161】
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100にコンテンツC20が配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20からコンテンツC20、C30を取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20の要求受付部26は、コンテンツ配信サーバ30からコンテンツC20、C30の取得要求を受け付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30にコンテンツC20、C30を配信する。また、コンテンツ配信サーバ30は、広告配信サーバ20から取得したコンテンツC20、C30とともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0162】
〔9−5.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係るコンテンツC20、C30が表示されたウェブページに対して、利用者がどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、端末装置100は、コンテンツC20、C30が表示されたウェブページC10に対して利用者が行うスクロール操作や、コンテンツC20に対する選択操作や移動操作、利用者が各種操作を行った位置、回数、時間等を記録する。
【0163】
また、端末装置100は、コンテンツC20に対する選択操作や移動操作、ウェブページC10をリロードした回数や、コンテンツC20を特定する情報について端末装置からの発信操作(例えば、SNSへの書き込みなど)など、利用者が端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、端末装置100は、操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
【0164】
かかる場合、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。例えば、広告配信サーバ20は、実施形態に係る制御情報を伴うウェブページC10とかかる制御情報を伴わないウェブページC10とについて、スクロール操作の回数や、移動操作が行われた回数、表示変更処理を実行した回数、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更した回数、コンテンツC30の全体を表示した回数、表示したランディングページの種別やランディングページに配置されたコンテンツの種別、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。
【0165】
ここで、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20、C30が表示されるウェブページC10に対する操作履歴は、広告効果を示す指標となりうる。すなわち、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20、C30が表示されるウェブページにおいては、コンテンツC20、C30自体が選択されることによりコンテンツC20の先のウェブページ(ランディングページ)が表示されることのみならず、かかるウェブページC10に対して利用者がどれだけ操作を行ったか(例えば、利用者がどれだけ移動操作を行って画面の表示態様を変化させたか)という操作履歴自体が利用者のコンテンツC20、C30への興味を示す指標といえる。
【0166】
例えば、広告配信サーバ20は、利用者がコンテンツC20を選択し、表示変更処理を実行させることで、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域を拡大した回数や時間、コンテンツC30の全体を画面内に配置させた回数や時間、コンテンツC30の再生回数等を比較することで、実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20、C30を表示した際に、コンテンツC20、C30が広く伝えようとする情報、すなわち広告に対する関心をどれくらい発生させたかを示す指標を提供することができる。したがって、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報を送信することにより、実施形態に係るコンテンツC20、C30が表示されるウェブページC10に対する広告効果の指標を示すレポートとすることができる。なお、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報をそのまま送信してもよい。
【0167】
これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴うコンテンツC20の表示態様の有用性を広告主に示すことができる。
【0168】
〔9−6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0169】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図6に示した要求部151および操作制御部152は統合されてもよい。また、再生部155が実行する処理は、表示部154または変更部156が実行することで、上述した表示変更処理を実現してもよい。
【0170】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0171】
〔9−7.プログラム〕
また、上記してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告配信サーバ20を例に挙げて説明する。
図10は、広告配信サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0172】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0173】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0174】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0175】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0176】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信サーバ20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部22内のデータ、すなわち広告データベース24が格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
【0177】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。
【0178】
なお、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。
【0179】
〔10.効果〕
上述したように、端末装置100は、コンテンツC20と、動画像であるコンテンツC30の一部とを重ねて表示する。そして、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者が選択した場合は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを、コンテンツC30を再生させつつ変更する。
【0180】
このため、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係る情報に対する利用者の興味を生じさせることができるので、コンテンツC20、C30に係る情報の訴求力を向上させることができる。例えば、端末装置100は、コンテンツC20の背面に動画像であるコンテンツC30の一部を配置する。そして、端末装置100は、コンテンツC20に興味を持った利用者がコンテンツC20を選択すると、コンテンツC30を再生しつつ、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを徐々に拡大するといった態様でコンテンツC30を表示する。
【0181】
この結果、端末装置100は、コンテンツC20、C30を印象付けることができるので、コンテンツC20、C30に係る情報の訴求力を向上させることができる。また、端末装置100は、画像等であるコンテンツC20だけではなく、動画像であるコンテンツC30を表示するので、多くの情報を利用者に印象付けることができる。
【0182】
より具体的な例を説明すると、端末装置100は、コンテンツC20、C30として広告に係る広告コンテンツを表示した場合、広告コンテンツに対する利用者の興味を生じさせることができるので、広告コンテンツが伝えようとする情報の訴求力を向上させる結果、広告効果を向上させることができる。
【0183】
また、端末装置100は、透過領域を含むコンテンツC20の背面に、コンテンツC30の一部を配置して表示する。このため、端末装置100は、例えば、コンテンツC30に半透明のコンテンツC20を重ねて表示するといった複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示することができる。この結果、端末装置100は、コンテンツC20、C30を利用者に印象付けることができる。
【0184】
また、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を利用者が選択し続ける間、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大する。このため、端末装置100は、コンテンツC20、C30を利用者に印象付けることができる。
【0185】
また、端末装置100は、初期状態においてコンテンツC30のうちコンテンツC20が表示される領域と同じ表示サイズの領域を画面内に表示し、利用者が選択を解除した場合は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さをコンテンツC20が表示される領域と同じ表示サイズに戻す。このため、端末装置100は、利用者が選択を解除した際にコンテンツC20、C30の表示態様を元に戻すので、例えば、ウェブページC10の閲覧を阻害しない結果、コンテンツC20、C30の印象の悪化を防ぐことができる。
【0186】
また、端末装置100は、コンテンツC20が表示された領域を移動させる操作に従って、コンテンツC20を移動させるとともに、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更する。このため、例えば、端末装置100は、移動操作に応じてコンテンツC20の背面に隠されていたコンテンツC30が引き出されるといった複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示できる。
【0187】
また、端末装置100は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域の広さを変更することなく、コンテンツC20を移動させるとともに、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを変更する。このため、例えば、端末装置100は、移動操作に応じてコンテンツC20と、コンテンツC20の背面に隠されていたコンテンツC30が引き出されるといった複雑な態様で、コンテンツC20、C30を表示できる。
【0188】
また、端末装置100は、コンテンツC20を移動させる操作が所定の閾値以上行われた場合は、コンテンツC20とコンテンツC30とが重なる領域の広さを縮小させつつ、コンテンツC20を移動させる。このため、端末装置100は、コンテンツC30の全体をコンテンツC20と重ねることなく、画面内に表示させることができる。
【0189】
上述した各処理の結果、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係る情報を利用者に対して印象付けることができる。
【0190】
また、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さに応じて、コンテンツC30の再生速度を変更する。
【0191】
詳細には、端末装置100は、コンテンツC20が表示される領域の表示サイズと、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の表示サイズとが一致する場合は、コンテンツC30を所定の再生速度よりも遅い再生速度で再生し、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さを拡大するほど、コンテンツC30の再生速度を所定の再生速度に近づける。
【0192】
上述した処理の結果、端末装置100は、コンテンツC30のうち画面内に表示される領域の広さに応じて、再生速度が変化するといった複雑な態様で、コンテンツC30を表示するので、コンテンツC30に係る情報を利用者に印象付けることができる。
【0193】
また、端末装置100は、コンテンツC30を再生させながら、コンテンツC20とコンテンツC30とを重ねて表示する。このため、端末装置100は、コンテンツC20に動画像が隠されている旨を利用者に示唆することができるので、コンテンツC20、C30に対する利用者の興味を生じさせることができる。
【0194】
また、端末装置100は、利用者に選択された際に所定のランディングページに遷移可能なアイコンを含むコンテンツC20を表示する。
【0195】
また、端末装置100は、利用者に選択された際に所定のランディングページに遷移可能な画像が再生終了後に表示されるコンテンツC30を表示する。
【0196】
上述した処理の結果、端末装置100は、例えば、コンテンツC20、C30が伝えようとする情報をより詳細に示すランディングページを表示するので、コンテンツC20、C30が伝えようとする情報の訴求力を向上させることができる。
【0197】
また、端末装置100は、コンテンツC30の動画像に関連する説明文等、コンテンツC30と関連する情報が配置されたコンテンツC20を表示し、コンテンツC30の再生状態に応じて、コンテンツC20に配置された情報を変更する。このため、端末装置100は、コンテンツC20、C30に係る情報を利用者に強く印象付けることができる。
【0198】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0199】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。