(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(a)脂環式エポキシ樹脂、(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル、(c)OH末端ポリシロキサン、(d)環状ポリシロキサン、(e)非イオン性フルオロ脂肪族界面活性剤、(f)充填剤、(g)無水物から選択される硬化剤、および(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤、を含んでなる硬化性組成物の、計器用トランスフォーマーをパディングなしで封止するための使用。
硬化性組成物が、硬化性組成物の総重量を基準として、(a)脂環式エポキシ樹脂を3〜40重量%と;(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルを3〜40重量%と;(c)OH末端ポリシロキサンを0.3〜10重量%と;(d)環状ポリシロキサンを0.3〜10重量%と;(e)非イオン性フルオロ脂肪族界面活性剤を0.01〜1重量%と;(f)充填剤を1〜80重量%と;(g)無水物から選択される硬化剤を4〜25重量%と;(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤を0.1〜2重量%と;を含む、請求項1に記載の硬化性組成物の使用。
硬化性組成物が、成分(a)として、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルまたはヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルと脂肪族エポキシ樹脂との混合物を含む、請求項1〜2の少なくとも一項に記載の硬化性組成物の使用。
硬化性組成物が、成分(e)として、フルオロ脂肪族エステル、フルオロ脂肪族アルコキシル化アルコール、またはフルオロ脂肪族スルホンアミドから選択される非イオン性フルオロ脂肪族界面活性剤を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性組成物の使用。
金型中でエポキシ樹脂組成物を計器用トランスフォーマーに施し、計器用トランスフォーマーの鉄心とエポキシ樹脂組成物との間にパディングを使用せず、封止された計器用トランスフォーマーを引き続き金型中で硬化させる、計器用トランスフォーマーの封止方法であって、
該エポキシ樹脂組成物が、(a)脂環式エポキシ樹脂、(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル、(c)OH末端ポリシロキサン、(d)環状ポリシロキサン、(e)非イオン性フルオロ脂肪族界面活性剤、(f)充填剤、(g)無水物から選択される硬化剤、および(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤を含む、上記方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の好ましい実施態様では、組成物の総重量を基準として(a)脂環式エポキシ樹脂を3〜40重量%;(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルを3〜40重量%;(c)OH末端ポリシロキサンを0.3〜10重量%;(d)環状ポリシロキサンを0.3〜10重量%;(e)非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤を0.01〜1重量%;(f)充填剤を1〜80重量%;(g)無水物から選択される硬化剤を4〜25重量%;および(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤を0.1〜2重量%含んでなる組成物が使用される。さらに好ましい実施態様では、使用される組成物は、(a)脂環式エポキシ樹脂を10〜15重量%;(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルを10〜15重量%;(c)OH末端ポリシロキサンを1〜2重量%;(d)環状ポリシロキサンを1〜3重量%;(e)非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤を0.1〜0.7重量%;(f)充填剤を15〜70重量%;(g)無水物から選択される硬化剤を5〜30重量%;および(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤を0.2〜1重量%含んでなる。さらに好ましくは、使用される組成物は、(a)脂環式エポキシ樹脂を5〜20重量%;(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルを5〜20重量%;(c)OH末端ポリシロキサンを1〜2重量%;(d)環状ポリシロキサンを1〜3重量%;(e)非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤を0.1〜0.2重量%;(f)充填剤を40〜60重量%;(g)無水物から選択される硬化剤を10〜20重量%;および(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤を0.3〜0.4重量%含んでなる。最も好ましいのは、(a)ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルを5〜20重量%;(b)ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル5〜20重量%;(c)OH末端ポリジメチルシロキサンを1〜2重量%;(d)Si
6O
6単位とSi
8O
8単位を含む環状ポリシロキサンを1〜3重量%;(e)フルオロ脂肪族エステル、フルオロ脂肪族アルコキシル化アルコール、およびフルオロ脂肪族スルホンアミドから選択される非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤を0.1〜0.2重量%;(f)シリカ粉末とアルミニウムトリヒドロキシドを含む充填剤を40〜60重量%;(g)ヘキサヒドロフタル酸無水物を10〜20重量%;および(h)イミダゾール硬化促進剤から選択される硬化促進剤を0.3〜0.4重量%含んでなる組成物の使用である。
【0009】
本発明の組成物は、湿潤剤、消泡剤、着色剤、シランカップリング剤、およびエポキシ化学において代表的な他の添加剤等の任意の成分をさらに含んでよい。これらのエポキシ樹脂組成物を新たに使用することにより、計器用トランスフォーマーを製造する際の製造コストの節減が可能となる。これらのエポキシ樹脂組成物を使用することで、剛性がより低く、耐浸食性とバードピック抵抗性(bird pick resistance)が良くて、塩水噴霧性能が良好である半可撓性コーティングが得られ、したがって追加のパディング材料なしで使用ができる、という大きな利点がもたらされる。
【0010】
(a):(b)の重量比は、得られる硬化組成物のT
gが0〜40℃となるように選択される。当業者は、これらの比の選択と調整の仕方を熟知している。(a):(b)の重量比は、30:70〜70:30の範囲であるのが好ましく、40:60〜60:40の範囲であるのがさらに好ましく、約1:1であるのが最も好ましい。
【0011】
全組成物中の充填剤の量は、該混合物が、計器用トランスフォーマーを製造するための金型中に流し込むに足る流動性を有するような量である。このことは通常、60℃にて0.1bis〜10Pasの粘度を有していなければならないということを意味する(ISO 12058;粘度計Rheomat 300;測定システムMS DIN 125;剪断速度10/秒)。充填剤の含量は、一般には15〜70%の範囲であり、40〜60%の範囲であるのが好ましく、45〜55%の範囲であるのが最も好ましい。
【0012】
成分(a)
本発明の成分(a)は脂環式エポキシ樹脂である。本発明の文脈における「脂環式エポキシ樹脂」は、脂環式構造単位を有する任意のエポキシ樹脂を示す。すなわち、脂環式グリシジル化合物とβ−メチルグリシジル化合物だけでなく、シクロアルキレンオキシドをベースとするエポキシ樹脂も含む。
【0013】
適切な脂環式グリシジル化合物とβ−メチルグリシジル化合物は、脂環式ポリカルボン酸(たとえばテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、および4−ヘキサヒドロフタル酸)のグリシジルエステルとβ−メチルグリシジルエステルである。
【0014】
さらに他の適切な脂環式エポキシ樹脂は、脂環式アルコール〔たとえば1,2−ジヒドロキシクロシヘキサン、1,3−ジヒドロキシクロシヘキサン、1,4−ジヒドロキシクロシヘキサン、1,4−シロヘキサンジメタノール、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキセ−3−エン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、およびビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)スルホン〕のジグリシジルエーテルとβ−メチルグリシジルエーテルである。
【0015】
シクロアルキレンオキシド構造を有するエポキシ樹脂の例としては、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、2,3−エポキシシクロペンチルグリシジルエーテル、1,2−ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エタン、ビニルシクロヘキサンジオキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペートなどがある。
【0016】
好ましい脂環式エポキシ樹脂は、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタンジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシジルエーテル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、4−メチルテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、および4−メチルヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルである。
【0017】
本発明に従って特に好ましいのは、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルあるいはヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルと脂肪族エポキシ樹脂との組み合わせ物の使用である。後者は、天然油のエポキシ化生成物をベースとしており、より詳細に後述されている。
【0018】
脂環式エポキシ樹脂は、硬化性組成物の総重量を基準として3〜40重量%の量にて、好ましくは5〜20重量%の量にて、さらに好ましくは10〜15重量%の量にて使用される。
【0019】
本発明の他の実施態様では、上記の脂環式エポキシ樹脂と脂肪族エポキシ樹脂との組み合わせ物を使用するのが好ましい。好ましい脂肪族エポキシ樹脂は、不飽和脂肪酸エステルのエポキシ化生成物である。12〜22個の炭素原子と30〜400のヨウ素価を有するモノ脂肪酸とポリ脂肪酸〔たとえばラウリン酸(lauroleic acid)、ミリスチン酸(myristoleic acid)、パルミチン酸(palmitoleic acid)、オレイン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸、リカン酸、アラキドン酸、およびクルパノドン酸〕から誘導されるエポキシ含有化合物を使用するのが好ましい。適切なのは、大豆油、アマニ油、エゴマ油、キリ油、オイチシカ油、サフラワー油、ケシ油、大麻油、綿実油、菜種油、ポリ不飽和トリグリセリド、ユーホルビア由来のトリグリセリド、落花生油、オリーブ油、オリーブ核油、アーモンド油、カポック油、ヘーゼルナッツ油、アプリコット核油、ブナの実油、ルピナス油、トウモロコシ油、ゴマ油、ブドウ種子油、ラレマンチア油(lallemantia oil)、ヒマシ油、ニシン油、イワシ油、メンハーデン油、鯨油、トール油、およびこれらの誘導体のエポキシ化生成物である。これら油の後続する脱水素反応によって得られる高級不飽和誘導体も適切である。上記化合物の不飽和脂肪酸基のオレフィン二重結合は、公知の方法に従って〔たとえば、過酸化水素(必要に応じて触媒の存在下にて)、アルキルヒドロペルオキシド、または過酸(たとえば、過ギ酸や過酢酸)との反応によって〕エポキシ化することができる。本発明の範囲内にて、完全エポキシ化油及びなお遊離の二重結合を含む部分エポキシ化誘導体を、脂環式エポキシ化合物と組み合わせて成分(a)として使用することができる。成分(a)として特に好ましいのは、エポキシ化大豆油とエポキシ化アマニ油である。
【0020】
成分(b)
成分(b)はポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルである。好ましいポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルは、直鎖もしくは分岐鎖のポリオキシエチレンジグリシジルエーテル、ポリオキシプロピレンジグリシジルエーテル、またはポリテトラヒドロフランジグリシジルエーテルである。オキシアルキレン単位の数は3〜100の範囲であってよく、好ましくは5〜50の範囲であってよく、さらに好ましくは5〜10の範囲であってよい。最も好ましいポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルは、平均で7オキシアルキレン単位を有する。本発明によれば、異なるポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルの混合物も使用することができる。
【0021】
好ましいポリオキシアルキレンジグリシジルエーテルは、Huntsman社から市販のAraldite(登録商標)DY3601である。
成分(b)は、硬化性組成物の総重量を基準として3〜40重量%の量にて、好ましくは5〜20重量%の量にて、さらに好ましくは10〜15重量%の量にて使用される。
【0022】
成分(c)
成分(c)は、公知の方法に従って(たとえば、対応するオルガノクロロシランの加水分解と後続するシラノールの重縮合によって)製造できるOH末端ポリシロキサンである。このようにして得られるポリシロキサン混合物は通常、1000〜150000g/モルの範囲の分子量を有する。種々のこうしたOH末端ポリシロキサンが市販されている。
【0023】
本発明に従って使用される組成物は、液状(23℃にて)のポリジメチルシロキサンを含むのが好ましい。好ましいのは、23℃にて4000〜8000mPa・sの粘度(DIN53018)を、好ましくは5000〜7000mPa・sの粘度を、最も好ましくは5500〜6500mPa・sの粘度を有するポリジメチルシロキサンである。
【0024】
下記式Iのポリシロキサンを含む組成物を使用するのが好ましく、式中、R
1とR
2は、互いに独立してC
1−C
18アルキル、C
5−C
14アリール、またはC
6−C
24アラルキルであり;nは、3〜150の範囲の、好ましくは30〜120の範囲の、さらに好ましくは30〜100の範囲の、最も好ましくは30〜50の範囲の平均値である。
【0026】
アルキルとしては、たとえばメチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ならびに種々の異性体ペンチル、異性体ヘキシル、異性体ヘプチル、異性体オクチル、異性体ノニル、異性体デシル、異性体ウンデシル、異性体ドデシル、異性体トリデシル、異性体テトラデシル、異性体ペンタデシル、異性体ヘキサデシル、異性体ヘプタデシル、異性体オクタデシル、異性体ノナデシル、および異性体エイコシル基などがある。
【0027】
R
1またはR
2としてのアリールは、好ましくは6〜14個の炭素原子を含み、たとえばフェニル、トリル、ペンタリニル、インデニル、ナフチル、アズリニル、またはアントリルであってよい。
【0028】
R
1またはR
2としてのアラルキルは、好ましくは7〜12個の炭素原子を、特に7〜10個の炭素原子を含む。例としては、ベンジル、フェニルエチル、3−フェニルプロピル、α−メチルベンジル、4−フェニルブチル、またはα,α−ジメチルベンジルなどがある。
【0029】
特に好ましいのは、R
1とR
2が、互いに独立してメチル、エチル、またはフェニルである場合の式Iのポリシロキサンである。
成分(b)として最も好ましいのは、R
1とR
2がメチルであってnが4〜20である場合の式Iのポリシロキサンである。このような適切なポリシロキサンの一例として、Wacker-Chemie社から市販のPolymer FD6がある。
【0030】
成分(c)は、硬化性組成物の総重量を基準として0.3〜10重量%の量にて、好ましくは0.5〜3重量%の量にて、さらに好ましくは1〜2重量%の量にて使用される。
成分(d)
環状ポリシロキサン(成分(d))も同様に当業者に公知であり、公知の方法に従って製造することができる。
【0031】
下記の式IIの環状ポリシロキサンを成分(d)として含む組成物を使用するのが好ましく、式中、R
1とR
2は、互いに独立してC
1−C
18アルキル、C
5−C
14アリール、またはC
6−C
24アラルキルであり;mは3〜12の整数である。
【0033】
式II中のアルキル、アリール、およびアラルキルは、式Iに従った対応する基と同じ定義を有する。成分(c)として好ましいのは、R
1とR
2が、互いに独立してメチル、エチル、またはフェニルであって、mが3〜8の範囲の整数である場合の式IIの環状ポリシロキサンである。好ましい実施態様では、R
1とR
2がメチルであり、mが6〜8の整数である。
【0034】
このような環状ポリシロキサンは、対応するジアルキルジクロロシラン、ジアリールジクロロシラン、またはジアラルキルジクロロシランの加水分解により形成される生成物混合物から単離することができる。
【0035】
特に好ましい実施態様では、成分(d)は、オクタメチルシクロテトラシロキサン(m=4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(m=5)、特にドデカメチルシクロヘキサシロキサン(m=6)、そしてさらにジメチルジクロロシランの加水分解物から選択される。未蒸留の加水分解物を使用するのが好ましい。なぜなら未蒸留加水分解物は、m=6〜8の好ましい環サイズを有する環状ポリシロキサン〔すなわち、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン(m=7)、およびヘキサデカメチルシクロオクタシロキサン(m=8)〕の含量がより高いからである。
【0036】
成分(d)は、硬化性組成物の総重量を基準として0.3〜10重量%の量にて、好ましくは0.5〜5重量%にて、さらに好ましくは1〜3重量%の量にて使用される。
成分(e)
本発明に従った成分(e)はフルオロ脂肪族界面活性剤である。適切な誘導体は非イオンフルオロ脂肪族ポリオキシアルキレンである。パーフルオロ化脂肪族アルキル単位R
fと炭化水素単位Rを含む化合物が好ましく、ここで後者は、少なくとも1つの(好ましくは酸素原子を含有する)一価もしくは二価の極性官能基(たとえば−OH、−COOH、−COOR、−COO−、−CO−、−O−)を含む。
【0037】
本発明の好ましい実施態様では、成分(e)は、フルオロ脂肪族エステル、フルオロ脂肪族アルコキシル化アルコール、およびフルオロ脂肪族スルホンアミドから選択される非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤である。本発明の目的に適うよう、後者はさらに、フルオロ脂肪族スルホンアミド含有構造単位を分子中に有する成分を含む。
【0038】
適切な化合物は、パーフルオロ化アルキル部分を末端もしくは非末端置換基として含むアルコキシル化(特にエトキシル化)脂肪酸誘導体である。好ましいのは下記の式で示される成分である:
R
f−COO−(CH
2CH
2O)
m−R
1(III)または
R
f−(CH
2CH
2O)
m−R
1(IV)または
R
f−SO
2−N(R
2)(R
3)(V)
〔式中、m=1〜200であり;R
fは、2〜22個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐鎖パーフルオロ化アルキル部分であり;R
1=H、C
1−C
6アルキルまたはR
fであり;R
2=H、C
1−C
6アルキルであり;R
3=−(CH
2)
2−O−CO−CH=CH
2、R
2、または−CH
2−CH
2−OHである〕。
【0039】
好ましい化合物はさらに、(V)と3−メルカプト−1,2−プロパンジオールとのテロマーであり、これらのテロマーをさらに2−メチルオキシランおよびオキシランジ−2−プロペノエートと反応させて、CAS Nr.1017237−78−3に従って登録されているような化合物〔3M社からNovec(商標)FC4430の商品名で市販されている〕を得る。
【0040】
式(V)に従った構造は、たとえば、以下である。
【0042】
理論的な実験式(theoretical empirical formula)に従った分子量が200〜10000の範囲(特に300〜8000の範囲)である式(III)または(IV)の化合物を使用するのが好ましい。最も好ましいのはNovec(商標)FC4430の使用である。
【0043】
好ましい化合物は、たとえば、F
3C−(CF
2)
5−(CH
2CH
2O)−Hすなわち1,1,2,2−テトラヒドロ−パーフルオロオクタノール(R
f=パーフルオロ化n−ヘキシルであり、m=1であり、R=Hである場合の式IVに相当する)またはR
f−COO−(CH
2CH
2O)
m−R(式中、R
fは16〜18個の炭素原子を有する直鎖パーフルオロ化アルキルであり、m=110〜であり、R=Hである)である。
【0044】
こうした化合物の幾つかは、多くの供給メーカー(sources)から、たとえば、ZONYL(登録商標)フルオロケミカル中間体(Du Pont社)〔たとえば、ZONYL(登録商標)BA−LフルオロアルコールとBAフルオロアルコール〕として、あるいはFLUORAD(登録商標)フルオロ界面活性剤(3M社)〔たとえば、FLUORAD(登録商標)FC431とNovec(商標)フルオロ界面活性剤FC4430〕として市販されている。本発明に従って使用するのに適したさらなる界面活性化合物は、上記メーカーの技術広報/データシート中に見出すことができる。Zonylに関する技術情報は、DuPont社からインターネットで提供されている技術データシート中に見られる(すなわち、Zonyl(登録商標)FS100やZonyl(登録商標)FSO)。
【0045】
本発明によれば、(a)〜(e)の各成分の1つ以上の化合物を組成物の形で使用することができる。
成分(e)は、硬化性組成物の総重量を基準として0.01〜1重量%の量にて、好ましくは0.1〜0.7重量%の量にて、さらに好ましくは0.1〜0.2重量%の量にて使用される。
【0046】
成分(f)
本発明によるパディングなしのトランスフォーマーを製造するのに使用される硬化性組成物はさらに、充填剤を成分(f)として含む。充填剤は、種々の金属粉末、木粉、ガラス粉末、ガラスビーズ、および半金属酸化物と金属酸化物〔たとえば、SiO
2(ケイ砂、石英粉末、シラン処理した石英粉末、溶融シリカ粉末、シラン処理した溶融シリカ粉末)〕;種々の金属水酸化物〔たとえば、Mg(OH)
2、Al(OH)
3、シラン処理したAl(OH)
3、およびシラン処理したAlO(OH)〕;半金属窒化物と金属窒化物(たとえば、窒化ケイ素、窒化ホウ素、および窒化アルミニウム);半金属炭化物と金属炭化物(SiCや炭化ホウ素);金属炭酸塩(ドロマイト、白亜、CaCO
3);金属硫酸塩(バライト、石膏);粉砕鉱物(たとえば、ハイドロマグネサイトやハンタイトの);および主としてケイ酸塩系列の天然もしくは合成鉱物〔たとえば、ゼオライト(特にモレキュラーシーブ)、滑石、雲母、カオリン、および珪灰石など〕であってよい。好ましい充填剤は、石英粉末、シラン処理した石英粉末、ケイ酸、水酸化アルミニウム、および酸化アルミニウムである。成分(f)は、硬化性組成物の総重量を基準として1〜80重量%の量にて、さらに好ましくは15〜70重量%の量にて、最も好ましくは40〜60重量%の量にて使用される。充填剤はさらに、チキソトロピー効果をもたらす助剤(たとえば、高度に分散したヒュームドシリカ)を含むのが好ましい。高度に分散した未処理の親水性ケイ酸が特に適している。これらは、たとえばAerosil(登録商標)の形態で市販されている。ヒュームドシリカの効果的な量は、成分(a)〜(d)の合計を基準として0.01〜3.5重量%(好ましくは0.05〜3.0重量%)の範囲であり、一次粒子の平均サイズは、約7〜20nmであるのが有利である。本発明によれば、シリカ粉末とアルミニウム三水酸化物〔Al(OH)
3〕との組み合わせ物を使用するのが最も好ましい。
【0047】
成分(g)
本発明によれば、硬化性組成物中に成分(g)として使用される硬化剤は無水物硬化剤である。
【0048】
このような無水物は、直鎖脂肪族ポリマー無水物(たとえば、ポリセバシン酸ポリ無水物やポリアゼライン酸ポリ無水物)または環状カルボン酸無水物であってよい。
本発明によれば、完全飽和環状カルボン酸無水物が特に好ましい。これらは、不飽和無水物を使用することができない場合の屋外用途に好ましい。
【0049】
環状カルボン酸無水物の例としては、コハク酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニル置換コハク酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、マレイン酸無水物、トリカルバリル酸無水物、シクロペンタジエンもしくはメチルシクロペンタジエンの無水マレイン酸付加物、無水マレイン酸のリノール酸付加物、アルキル化エンドアルキレンテトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、およびテトラヒドロフタル酸無水物などがあり、最後の2つの化合物の異性体混合物が特に適している。特に好ましいのは、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、または両方の混合物である。
【0050】
環状カルボン酸無水物のさらなる例は、芳香族無水物(たとえば、ピロメリット酸二無水物、トリメリット酸無水物、およびフタル酸無水物)である。
塩素化もしくは臭素化無水物(たとえば、テトラクロロフタル酸無水物、テトラブロモフタル酸無水物、ジクロロマレイン酸無水物、およびクロレンド酸無水物)も使用することができる。
【0051】
成分(g)は、硬化性組成物の総重量を基準として4〜45重量%の量にて、好ましくは5〜30重量%の量にて、さらに好ましくは10〜20重量%の量にて使用される。
成分(h)
本発明に従って使用される組成物は、エポキシ樹脂を酸無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤(h)を含む。適切な促進剤は当業者に公知である。挙げることのできる例としては、以下などがある:アミン(特に第三アミン)と三塩化ホウ素もしくは三フッ化ホウ素との錯体;ベンジルジメチルアミン等の第三アミン;N−4−クロロフェニル−N’,N’−ジメチルウレア(モヌロン)等のウレア誘導体;イミダゾールや2−フェニルイミダゾール等の未置換もしくは置換イミダゾール;Huntsman Advanced Materials社から市販のAccelerators2950と960−1等のマンニッヒ塩基型促進剤;および、水酸化物や硝酸塩等の金属塩(特に、カルシウムやリチウム等の第I族金属と第II族金属の水酸化物や硝酸塩)。
【0052】
好ましい促進剤は、第三アミン(特にベンジルジメチルアミン)およびイミダゾール類(たとえば1−メチルイミダゾール)である。
本発明の別の目的は、(a)脂環式エポキシ樹脂;(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル;(c)OH末端ポリシロキサン;(d)環状ポリシロキサン;(e)非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤;(f)充填剤;(g)無水物硬化剤;および(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤;を含む、計器用トランスフォーマーをパディングなしで封止するための組成物である。
【0053】
組成物のための好ましい成分およびそれらの量は、組成物の使用に関して記載したものと同じである。
特に好ましいのは、(a)未置換もしくはアルキル置換ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルから選択される脂環式エポキシ樹脂;(b)5〜10のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル、ここで(a):(b)の重量比が40:60〜60:40である;(c)10〜2000のSi−O繰り返し構造単位を有するOH末端直鎖ポリジメチルシロキサン;(d)ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサデカシクロオクタシロキサン、およびジメチルジクロロシランの加水分解物から選択される環状シロキサン;(e)エステル、アルコキシル化エステル、およびパーフルオロ化アルキル基を有するアルコキシル化アルコールから選択される非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤;(f)シリカを含む充填剤;(g)未置換もしくはアルキル置換ヘキサヒドロフタル酸無水物から選択される無水物硬化剤;および(h)第三アミンまたはイミダゾール類から選択される硬化促進剤;を含む組成物である。
【0054】
本発明のさらなる目的は、本発明の硬化性組成物を硬化させることにより得られる、計器用トランスフォーマーをパディングなし封止するための硬化組成物である。
硬化剤(curing agent)(g)−硬化剤(hardener)とも呼ばれる−は、通例の有効量(すなわち、本発明の組成物を硬化させるに足る量)にて使用される。成分〔(a)+(b)〕:成分〔(g)+(h)〕の比は、使用される化合物の性質、必要とされる硬化速度、および最終生成物において求められる特性に依存し、当業者であれば容易に決定することができる。エポキシ1当量当たり、一般には0.4〜1.6当量の、好ましくは0.8〜1.2当量の無水物基が使用される。
【0055】
樹脂混合物(a)〜(f)および硬化剤(g)と促進剤(h)を含む硬化剤混合物(どちらも追加の安定剤と助剤を含む)は、一般には二成分混合物として別々に保存され、使用する直前に混合される。樹脂混合物(a)〜(f)を、硬化の前に暫定貯蔵にて保持しなければならない場合、これを保存安定状態に保つために追加の助剤が必要となることがある。安定化助剤は、乳化剤や増粘剤(高度に分散性のケイ酸、および例えばジベンジリデンソルビトール等)であってよい。このような助剤とこれらの使い方は当業者によく知られている。
【0056】
硬化剤成分と促進剤を合わせたものの代わりに、樹脂混合物がエポキシ樹脂のカチオン重合のための開始剤系を含んでよい。
本発明の硬化性混合物はさらに、追加の強靭化剤(たとえばコア/シェルポリマー)を含んでよい。適切な強靭化剤が、たとえば欧州特許第449776号に記載されている。強靭化剤は通常、組成物中のエポキシ樹脂の合計量を基準として1〜20重量%の量にて使用される。
【0057】
上記の添加剤の他に、本発明の硬化性混合物は、さらなる通常の成分(たとえば、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、結晶水を含有する充填剤、可塑剤、色素、顔料、殺真菌剤、チキソトロープ剤、靱性改良剤、消泡剤、帯電防止剤、滑剤、沈降防止剤、湿潤剤、および離型剤)をさらに含んでよい。
【0058】
本発明の組成物は、公知の混合装置(たとえば、攪拌機、ニーダー、ローラー、またはドライミキサー)を使用して公知の方法に従って製造することができる。
本発明の混合物の硬化は、60℃〜200℃(特に80℃〜180℃)の温度にて公知の方法で行われる。
【0059】
本発明のさらなる目的は、計器用トランスフォーマーの鉄心とエポキシ樹脂組成物との間にパディングを使用せず、封止された計器用トランスフォーマーを引き続き金型中にて硬化させるという条件下で、(a)脂環式エポキシ樹脂、(b)ポリオキシアルキレンジグリシジルエーテル、(c)OH末端ポリシロキサン、(d)環状ポリシロキサン、(e)非イオンフルオロ脂肪族界面活性剤、(f)充填剤、(g)無水物から選択される硬化剤、および(h)エポキシ樹脂を無水物硬化させるための促進剤から選択される硬化促進剤を含んでなるエポキシ樹脂組成物を金型中にて計器用トランスフォーマーに施す、という計器用トランスフォーマーの封止方法である。
計器用トランスフォーマーは減圧注型法によって封止するのが好ましい。
【0060】
減圧注型法は下記のような条件/工程を含むのが好ましい:
(a)予め組み立てられたパディングなし計器部材を収容する金型を60〜100℃に加熱し、約5〜100ミリバールの圧力に達するまで排気する;
(b)請求項8に記載の組成物を減圧脱気する;
(c)脱気した組成物を排気された金型中に移送する;
(d)金型中の減圧を解除して大気圧にする;
(e)金型を硬化炉に移送し、80〜140℃の温度で1〜10時間加熱する;および
(f)金型を冷却し、硬化・封止されたパディングなし計器用トランスフォーマーを取り出す。
【0061】
別の好ましい方法では、計器用トランスフォーマーが自動圧力ゲル化法により封止される。自動圧力ゲル化法は下記のような工程/条件を含むのが好ましい:
(a)パディングなし計器用トランスフォーマーの予め組み立てられた部材を80℃〜160℃の温度に加熱する;
(b)計器用トランスフォーマーの予め組み立てられた高温部材を自動圧力ゲル化金型に移送し、これを100℃〜160℃の温度に加熱する;
(c)請求項8に記載の組成物を、減圧下にて20℃〜80℃の温度で脱気する;
(d)請求項8に記載の組成物を、100℃〜160℃の範囲の金型温度にて金型中に注入する;
(e)金型が充填された後に約1〜5バールの圧力を加える;および
(f)金型中の部材を、完全に硬化するまで1〜5バールに保持し、その後に部材を取り出す;あるいは90%の転化率に達したときに金型を開放し、部材を最終硬化のための後硬化炉に移送する。
【0062】
本発明のさらなる目的は、上記方法の1つによって得られるトランスフォーマーである。
後述の実施例では、下記のような市販物質が使用されている:
(1)エポキシ樹脂1:液体ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル(エポキシ含量:5.6〜6.2eq./kg;Araldite(登録商標)CY184”;供給業者:Huntsman社)
(2)エポキシ樹脂2:Araldite(登録商標)DY3601(ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル;エポキシ含量:2.5〜2.8eq./kg;供給業者:Huntsman社)
(3)Polymer FD6:23℃にて6000mPa・sの粘度(DIN:53018)を有するOH末端ポリジメチルシロキサン(供給業者:Wacker社)
(4)環状ポリシロキサン:「Di-Methyl-Methanolysate」(環状ポリシロキサン(≧60%)(特に高級環状ポリシロキサン)と直鎖状ポリシロキサンを含む混合物;供給業者:Momentive Performance Chemicals社)
(5)3M Novec(商標)フッ素系界面活性剤FC4430:界面活性物質を含有する非イオンフッ素化添加剤(CAS Nr.1017237-78-3として登録されている)
(6)Silbond(登録商標)W12EST:エポキシシランで前処理した石英粉末(供給業者:Quartzwerke Frechen社)
(7)Apyral(登録商標)2E(ATH=アルミニウム三水酸化物):供給業者:Nabaltec社
(8)Apyral(登録商標)60D(ATH=アルミニウム三水酸化物):供給業者:Nabaltec社
(9)灰色ペーストAraldite(登録商標)DW9134:ヘキサヒドロフタル酸エステルと顔料との混合物;供給業者:Huntsman社
(10)Byk(登録商標)E410:変性ウレアの溶液;レオロジー添加剤;供給業者:Byk Chemie社
(11)Aerosil(登録商標)200:親水性のヒュームドシリカ;供給業者:Evonik社
(12)促進剤DY070:1−メチル−イミダゾール;供給業者:Huntsman社
(13)Aradur(登録商標)HY1235BD:ヘキサヒドロフタル酸無水物とメチルヘキサヒドロフタル酸無水物;供給業者:Huntsman社
(14)Byk(登録商標)W9010:湿潤剤と分散剤;酸性基を有するコポリマー;供給業者:Byk Chemie社
(15)Aerosil(登録商標)R202:疎水性のヒュームドシリカ;供給業者:Evonik社
(16)Silquest(登録商標)A−187Silane:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;接着促進剤;供給業者:GE Silicones社。
【実施例】
【0063】
1. 硬化性組成物:実施例1(1aと1b)
【0064】
【化4】
【0065】
樹脂の調製方法
アンカー攪拌機と高速分散機を備えたMolteniミキサーに、樹脂CY184を3800g、Silan A−187を100g、DY3601を3970g、23℃にて5000〜7000mPa・sの粘度(DIN53018)を有するOH末端ポリジメチルシロキサンを400g、Dimethylmethanolysatを1000g、Novec FC4430を50g、Byk410を100g、およびDW9134を400g装入した。容器の内容物を、23℃にて大気圧で15分、50rpm(アンカー攪拌機)と1500rpm(分散機)の速度でミキシングした。引き続き、30℃で大気圧にて180gのAerosil200を4回に分けて加えてから、50ppm(アンカー攪拌機)と1500rpm(分散機)での各時点後に5分ミキシングした。次いで攪拌機を一時的に停止して、ミキサーの壁面と上部に付着している物質を全て除去し、これを再び容器中に導入した。容器の内容物を、30℃にて10ミリバールでさらに60分、50rpm(アンカー攪拌機)と1500rpm(分散機)にてミキシングした。次いで1787gのApyral60Dを混合物に加えた。容器の内容物を、30℃にて10ミリバールで20分、50rpm(アンカー攪拌機)と1500rpm(分散機)にて再びミキシングした。最後に該材料を排出した。
【0066】
【化5】
【0067】
硬化剤の調製方法
加熱・排気することができてミキサーを装備した2.5リットルの容器に、541.16gのAradur HY1235、12gのAccelerator DY070、および10gのByk W9010を装入した。これらの成分を30rpmの速度で、大気圧にて23℃で10分ミキシングした。引き続き20gのAerosil R202を加え、これらの成分を30rpmの速度で、大気圧にて23℃で5分ミキシングした。次いで攪拌機を一時的に停止して、ミキサーの壁面と上部に付着している物質を全て除去し、これを再び容器中に導入した。成分を30rpmの速度で、大気圧にて23℃でさらに10分混合した。引き続き200gのApyral60Dを混合物に加え、30rpmの速度で、大気圧にて23℃で10分ミキシングを続けた。次いで423.4gのApyral2Eを混合物に加え、30rpmの速度で、大気圧にて23℃で10分ミキシングを続けた。最後に793.44gのW12ESTをミキサーに4回に分けて装入し、各回ごとに、30rpmの速度で大気圧にて23℃で5分撹拌してから次の部分を加えた。その後、組成物を30rpmの速度で大気圧にて23℃で25分ミキシングし、次いで5ミリバールで10分ミキシングした。最後に、窒素雰囲気下で材料を排出した。
【0068】
樹脂部分と硬化剤部分のプロセシング
上記実施例の樹脂部分(1a)と硬化剤部分(1b)を、メーター混合機(a meter mixing equipment)により容量比1:1の混合比〔樹脂100重量部(pbW)と硬化剤155pbWに相当する〕にて23℃で、スタティックミキサーを介して、好ましくは約10ミリバールの減圧にて金型中にポンプ移送した。さらに、金型を約80℃に予熱することができる。金型を充填した後、金型を炉中に入れ、120℃で1時間キュアーした。
【0069】
硬化樹脂の最終的な特性を表1に示す。
表1は、パディングなし計器用トランスフォーマーにおける使用に関連した実施例1の硬化サンプルの幾つかの特性〔たとえば、23℃での高い破断点伸び(これは亀裂抵抗が良好であることを示している)および23℃での引張試験からの低いEモジュラス(これは封止部品に及ぼす応力が低いことを示している)〕を強調表示している。ガラス転移温度が15〜25℃であるということは、この材料が周囲温度にて半硬質であることを示している。
【0070】
【化6】
【0071】
表2は、計器用トランスフォーマーの封止に使用される3種の注型用樹脂の基本的特徴の比較を示す。
【0072】
【化7】