(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
睡眠は日常生活の約3分の1を占める重要な生理的活動である。特に現代において、24時間化社会等と言われるような生活環境の変化や高齢者の増加等により、睡眠に不満を感じる人が増加し、社会問題としても捉えられている。
【0003】
睡眠障害としては、入眠困難(寝つきの悪い状態)、睡眠維持障害(一度寝付いてもたびたび起きてしまう)、早朝覚醒(朝早くに目が覚めてしまう)、熟眠不全(よく眠った感じがしない、眠りが浅かったような感じがする)、といった症状がある。このような睡眠時間及び睡眠の質に関しては、行動量、脳波等の解析により評価することが可能とされている(非特許文献1)。
【0004】
このような睡眠障害について、睡眠薬等による治療も一般的に行われているが、副作用や服用に対する不安などの課題もあることから、必ずしも睡眠障害に対する十分な解決策とはなっていない。
【0005】
そこで、食品由来の機能性成分を有効成分として含有する睡眠障害改善剤が望まれている。これまでに、テアニンを含有する睡眠促進用組成物(特許文献1)、グリシンを有効成分として含有する熟眠障害改善剤(特許文献2)、オルニチンを含有する寝つきまたは寝起き改善剤(特許文献3)などが報告されている。
【0006】
セサミン類は、ゴマに含まれる主要なリグナン化合物の一種で、ゴマ中には0.5−1%程度含まれている。セサミン類は、抗酸化作用(特許文献4)、抗疲労作用(特許文献5)、および自律神経調節作用(特許文献6)などが報告されている。しかし、セサミン類の睡眠に対する影響については報告されていなかった。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(睡眠障害改善剤)
睡眠障害の改善には、単に睡眠時間を長くするだけではなく、入眠潜時を短縮させる、中途覚醒回数及び時間を減少させる、熟眠時間を増加させるといった睡眠の質を向上させることが有効である。本発明の睡眠障害改善剤は、セサミン類を有効成分として含有する
ことにより、睡眠の質を改善させることができ、特に、眠りが浅い、寝覚めがすっきりしない、寝つきがよくないといった睡眠に関する不満を解消することに優れた効果を示す。また、本発明の睡眠障害改善剤は、短期間の摂取によっても効果を発揮するが、継続摂取することにより顕著に睡眠に関する不満を解消する効果を示す。
【0016】
睡眠の質は、アンケートによる主観評価のほか、例えば脳波(EEG)を測定することに
よっても分析することができる。急速眼球運動相(レム(REM)睡眠)では、覚醒状態に
近い低振幅の脳波パターンが確認されるが、深い睡眠である非急速眼球運動睡眠相(ノンレム(NREM)睡眠)では、デルタ波と呼ばれる振幅の大きい脳波が頻繁に現れる。このデルタ波が増加すると睡眠の質が向上されることが知られている(Psychopharmacology, 130, p.285-291 (1997)、J Pharmacol Exp Ther, 299, p.1095-1105 (2001)、参照)。
【0017】
(セサミン類)
本発明の睡眠障害改善剤は、セサミン類を有効成分として含有する。本発明に用いるセサミン類とは、セサミン及びその類縁体を含む。セサミン類縁体としては、エピセサミンの他、例えば特開平4-9331号公報に記載されたジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン誘導体がある。セサミン類の具体例としては、セサミン、セサミノール、エピセサミノール、セサモリン等を例示できる。なかでもセサミン、エピセサミン又はセサミンとエピセサミンの混合物が好ましく、特に、セサミンとエピセサミンとの混合物がより好ましい成分である。
【0018】
本発明に用いるセサミン類は、その形態や製造方法等によって、何ら制限されるものではない。例えば、セサミン類としてセサミンを選択した場合には、通常、ゴマ油から公知の方法(例えば、特開平4-9331号公報に記載された方法)によって抽出したセサミン(セサミン抽出物又はセサミン濃縮物という)を用いることもできるが、市販のゴマ油(液状)をそのまま用いることもできる。しかしながら、ゴマ油を用いた場合には、セサミン含量が低い(通常、1%未満)ため、セサミンの生理作用を得るのに必要なセサミンを配合しようとすると、処方される組成物の単位投与当りの体積が大きくなりすぎるため、摂取に不都合を生じることがある。特に、経口投与用に製剤化した場合は、製剤(錠剤、カプセルなど)が大きくなりすぎて摂取に支障が生じる。したがって、摂取量が少なくてよいという観点からもゴマ油からのセサミン抽出物(又はセサミン濃縮物)を用いることが好ましい。なお、ゴマ油特有の風味が官能的に好ましくないと評価されることもあることから、セサミン抽出物(又はセサミン濃縮物)を公知の手段、例えば活性白土処理等により無味無臭としてもよい。
【0019】
このように、セサミン類としては、ゴマ油等の食品由来の素材から抽出及び/又は精製によりセサミン類の含有濃度を向上させて得られるセサミン類濃縮物を用いるのが好ましい。濃縮の度合いは、用いるセサミン類の種類や配合する組成物の形態により適宜設定すればよいが、通常、セサミン類が総量で1重量%以上となるように濃縮されたセサミン類濃縮物を用いるのが好ましい。セサミン類濃縮物中のセサミン類総含量は、20重量%以上がより好ましく、さらに50重量%以上が好ましく、さらにまた70重量%以上が好ましく、90重量%以上まで濃縮(精製)されたものが最適である。
【0020】
(飲食品)
本発明の睡眠障害改善剤は、例えばサプリメントのようにセサミン類を有効成分とする飲食品、ならびに一般の飲食品にセサミン類を1成分として配合して、その飲食品に睡眠障害改善効果を付与した機能性食品(健康補助食品、栄養機能食品、特別用途食品、特定保健用食品等の健康食品、動物用サプリメントを含む)、動物用飼料等、経口摂取される形態として使用できる。本発明の睡眠障害改善剤は、包装、容器または説明書に有効成分の種類、用途、睡眠障害改善に関する効能効果、および/または摂取方法を表示すること
ができる。
【0021】
本発明の睡眠障害改善剤には、セサミン類の効果を損なわない、すなわち、セサミン類との配合により好ましくない相互作用を生じない限り、必要に応じて、他の生理活性成分、例えば、ミネラル;ビタミンE、ビタミンC、ビタミンA等のビタミン類;栄養成分;香料;色素などの他の添加物を混合することができる。これらの添加物はいずれも飲食品に一般的に用いられるものが使用できる。
【0022】
本発明の睡眠障害改善剤は、慣用の飲食品材料に有効成分であるセサミン類を添加、配合して調製する形態であってもよく、例えば、ジュース、牛乳、コーヒー飲料、茶飲料等の飲料、スープ等の液状食品、ヨーグルト等のペースト状食品、ゼリー、グミ等の半固形状食品、クッキー、ガム等の固形状食品、ドレッシング、マヨネーズ等の油脂含有食品等のどのような形態でもよい。
【0023】
本発明の睡眠障害改善剤は、有効成分であるセサミン類を、好ましくは0.001〜10重量%、より好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.05〜5重量%で含有する。
【0024】
(医薬品)
本発明の睡眠障害改善剤は、セサミン類をそのままの形態で、又は薬学的に許容される添加剤を配合した医薬品の形態で使用することができる。
【0025】
本発明の医薬品の形態である睡眠障害改善剤は、薬理学的に許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤等と共に、一般的な方法により目的に応じて製剤化できる。希釈剤、担体の例としては、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン等の液体希釈剤、グルコース、シュークロース、デキストリン、シクロデキストリン、アラビアガム等固体希釈剤又は賦形剤を挙げることができる。また、製剤化において一般的に使用される乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤等を適宜配合することもできる。
【0026】
本発明の医薬品の形態である睡眠障害改善剤には、セサミン類の効果を損なわない、すなわち、セサミン類との配合により好ましくない相互作用を生じない限り、必要に応じて、他の生理活性成分、例えば、ミネラル;ビタミンE、ビタミンC、ビタミンA等のビタミン類;栄養成分;香料;色素などの他の添加物を混合することができる。これらの添加物はいずれも医薬品に一般的に用いられるものが使用できる。
【0027】
本発明の睡眠障害改善剤は、その形態は特に制限されるものではなく、例えば、粉末状、顆粒状、錠剤状などの固体状;溶液状、乳液状、分散液状等の液状;またはペースト状等の半固体状等の、任意の形態に調製することができる。具体的な剤形としては、散剤、顆粒剤、細粒剤、錠剤、丸剤、トローチ剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤を含む)、チュアブル剤、溶液剤などが例示できる。
【0028】
本発明の睡眠障害改善剤には、有効成分であるセサミン類を、好ましくは0.001〜10量%、より好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.05〜5重量%で含有する形態として使用できる。
【0029】
本発明の睡眠障害改善剤の投与量や投与形態は、対象、病態やその進行状況、その他の条件によって適宜選択すればよい。例えば、セサミン類として、セサミンを選択し、ヒト(成人)を対象に睡眠障害改善効果を得ることを目的として経口投与する場合には、一般に、セサミンを1日当たり1〜200mg、好ましくは3〜100mg、さらに好ましく
は5〜50mg程度となるように、1日に1〜2回程度、週に5回以上となる割合で連続投与するとよい。
【0030】
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0031】
セサミン類による睡眠改善効果
セサミン類の睡眠改善効果については、睡眠に不満を感じる健常な成人男女95名を被験対象として、プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験により検証した。
被験食品は、セサミン類含有カプセルを用いた。セサミン類含有カプセル(1カプセル当りの内容物重量203mg)は、セサミン類原末3.71mg(セサミン:エピセサミン(重量比)=1:1のセサミン/エピセサミン混合物を97%以上含有)、ビタミンE含有油54.05mg(α−トコフェロール18.33mg、γ−トコフェロール14.7mgを含有)、トコトリエノール含有油1.03mg(トコトリエノール0.66mgを含有)、小麦胚芽油144.21mgをカプセルに充填して製造した。また、プラセボとしては、小麦胚芽油203mgを充填したカプセルを使用した。
【0032】
被験者を年齢、性別、睡眠に関する主観評価等を基に、セサミン類摂取群(47名)、プラセボ摂取群(48名)の2群に割り付け、セサミン類含有カプセル又はプラセボカプセルを一日当り3粒、計8週間継続摂取してもらった。睡眠改善効果は、被験食品又はプラセボの摂取開始前(0週)、摂取開始から2週、4週、8週経過時点で睡眠に関するアンケートを行って、主観的な睡眠状態を評価した。
【0033】
睡眠に関するアンケートは、表1に示す通り、「眠りが浅い」、「寝覚めがすっきりしない」、および「寝つきがよくない」の3項目に関して、0から4までの5段階評価により主観的なスコアとして数値化した。
【0034】
【表1】
アンケート結果を
図1および
図2に示す。
図1は、各群被験者の各項目のスコアの平均値の推移を示している。
図2は、各群被験者の各項目のスコアの平均値の推移(変化量)を示している。両図は、数値が低下するほど睡眠に関する不満が改善されたことを意味する。プラセボ摂取群では一貫して改善する傾向は認められず、悪化の変動も一部で認められた。しかし、セサミン類摂取群では、摂取開始後に安定して改善し続け、かつ改善が維持されることが分かり、セサミン類の継続摂取が睡眠改善に有効であることが確認された。尚、ビタミンEに関して、高齢女性にビタミンE単独またはプラバスタチンとの併用で、1日当たり400IU(≒268mg)を6ヶ月〜12ヶ月摂取させて睡眠への影響を調べた結果、睡眠改善効果は認められなかったという報告(Carlsson CMら、Drugs Aging. 2002;19(10):793-805)や、夜間こむら返しの症状を持つ人に1日当たり800IU(
≒573mg)を4週間摂取させたところ、睡眠障害を抑制しなかったという報告(Connolly PSら、Arch Intern Med. 1994 May 9; 154(9):1037-8)がある。従って、本試験に
て観察された睡眠障害の改善効果は、セサミン類の効果によるものと考えられる。
【0035】
さらに、各主観評価項目で摂取開始前にスコアが2以上ある、不満の大きい人を対象に
抽出して層別解析した。その結果を
図3〜5に示す。3項目とも、全体の結果と同様に、プラセボ摂取群の変動と比較してセサミン類摂取群では摂取開始後に安定して改善し続け、かつ改善が維持されることが認められた。さらに継続摂取によりプラセボ摂取群との差が明確に認められたことから、セサミン類摂取群のこれらの睡眠関連体感項目に対する有効性が確認された。
【実施例2】
【0036】
四宮ら(Folia Pharmacol. Jpn., 131, 33-36, 2008)により確立された、ラット睡眠
障害モデルを用いて、セサミンの睡眠改善効果を評価した。
【0037】
実施例2−1 セサミンの睡眠時間および睡眠の質に及ぼす影響
<被験物質の調製>
被験物質となるセサミンは、胡麻から抽出したセサミン(純度96%以上)を用いた。また投与の基剤としてはオリーブ油を用いた。動物への投与は、基剤にセサミンを加熱溶解させ、常温に戻した後、ゾンデを用いて経口投与した。
<測定方法>
6週齢のSprague-Dawley系雄性ラット(日本エスエルシー株式会社)を、12時間サイクルで明暗期がコントロールされた試験環境(11時〜23時が明期)に馴化させた後、ラットの頭部に脳波及び筋電図を記録するための電極を埋め込んだ。データ測定用のケーブルを電極と接続し、動物が自由に動ける環境下で更に1週間以上飼育して回復させた後、被験物質の投与及び睡眠脳波測定を実施した。
【0038】
被験物質の投与は明期開始1時間前に行い、明期開始2時間後(即ち被験物質投与の3時間後)からストレス負荷及び睡眠脳波測定を開始した。ストレス負荷および睡眠脳波測定は、四宮らの方法に準じて実施した。具体的には、ケージ内に足場として金網を置き、この金網の1cm下に水面が来るように水を張ることでラットにストレス負荷がかかる状態を作成し、ストレス負荷開始から6時間の明期における脳波及び筋電図のデータを測定した。なお、被験物質投与と測定時間については、セサミンの血中濃度が最大となる投与後4〜6時間に睡眠への影響を評価できるように設定した。
【0039】
試験条件は、以下に示すA,B,Cの3条件を設定し、同一個体に対し全ての条件下で測定を行った。具体的には、被験動物5匹を、3匹と2匹の2群に分け、試験順序をA→B→Cとする2匹の群、A→C→Bとする3匹の群を設定した。各施行の間は、5日間以上の間隔を空けて実施した。
【0040】
A: ストレス負荷なし+投与(5mlオリーブ油/kg))
B: ストレス負荷あり+投与(5mlオリーブ油/kg))
C: ストレス負荷あり+投与(100mgセサミン/5mlオリーブ油/kg)
<データ解析>
覚醒・睡眠ステージの判定に関しては、脳波及び筋電図のデータから、覚醒期、ノンレム睡眠期(低周波かつ高振幅の脳波及び筋電が低い状態)、レム睡眠期(高周波かつ低振幅の脳波及び筋電が非常に低い状態)の3段階に分類した。なお、脳波については高速フーリエ変換を行い、低周波高振幅脳波であるデルタ波は0.75〜4.0Hzの領域として、高周
波低振幅脳波であるシータ波は6.0〜10.0Hzの領域として判定した。
【0041】
睡眠時間の評価は、測定開始からの明期6時間に占める覚醒期、ノンレム睡眠期、レム睡眠期の時間の割合を算出して比較した。
睡眠の質に関しては、ノンレム睡眠期中のデルタ波の出現が多いほど質の高い睡眠であることが報告されている(Faulhaberら、Psychopharmacology(Berl).1997, Apr;130(3):285-91.)。本実施例では、睡眠中に主要な脳波であるデルタ波とシータ波の合計に対する
デルタ波の比率により睡眠の質を評価した。すなわち、明期6時間中におけるノンレム睡眠期のデルタ波の出現比率を以下の式に基づいて算出し比較した。
【0042】
(デルタ波比率)=(デルタ波強度)/(デルタ波強度+シータ波強度)
<結果>
測定開始からの明期6時間における覚醒期、ノンレム睡眠期、レム睡眠期の割合を
図6、
図7、
図8に示す。ストレス負荷なしの条件Aと比較してストレス負荷をかけた条件Bでは覚醒時間の増加、ノンレム睡眠時間及びレム睡眠時間の減少がみられ、ストレスによる睡眠障害の発生が確認された。この睡眠障害下においてセサミンを投与した条件Cでは、基剤のみ投与した条件Bと比較して覚醒時間の減少、ノンレム睡眠時間及びレム睡眠時間の増加が認められた。
【0043】
また、測定開始からの明期6時間におけるノンレム睡眠期のデルタ波比率を
図9に示す。ストレス負荷なしの条件Aと比較してストレス負荷をかけた条件Bでは睡眠障害によるデルタ波比率の減少がみられた。この睡眠障害下においてセサミンを投与した条件Cでは、基剤のみ投与した条件Bと比較してデルタ波比率の増加、即ち睡眠の質の改善が認められた。
【0044】
実施例2−2 セサミンの入眠促進作用
<被験物質の調製及び測定方法>
試験条件を以下の通りとした以外は、実施例2−1と同様に行った。
【0045】
A: ストレス負荷なし+投与なし
B: ストレス負荷あり+投与(5mlオリーブ油/kg)
C: ストレス負荷あり+投与(100mgセサミン/5mlオリーブ油/kg)
被験動物6匹に対しA,B,Cの順に試験を行い、各施行の間は、5日間以上の間隔を空けて実施した。
<データ解析>
覚醒・睡眠ステージの判定については実施例2−1と同様に行い、覚醒・睡眠ステージの判定を基に、ストレス負荷開始から寝つくまでの時間を入眠潜時として評価した。
<結果>
入眠潜時を測定した結果を
図10に示す。ストレス負荷をかけた条件Bでは、負荷なしの条件Aと比較して入眠潜時の延長が確認され、ストレス負荷による入眠障害の発生が確認された。この入眠障害下において、セサミンを投与した条件Cでは入眠潜時の短縮を認め、正常時である条件Aとほぼ同等の水準まで改善された。
【0046】
以上の結果から、セサミン類は、睡眠量の増加だけでなく、睡眠の質の改善や、入眠促進作用を有することが明らかとなり、睡眠障害の改善に有効であることが確認された。