特許第5965514号(P5965514)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5965514
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】介助ベルト
(51)【国際特許分類】
   A61G 1/00 20060101AFI20160721BHJP
   A61G 7/05 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   A61G1/00 702
   A61G7/05
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-97368(P2015-97368)
(22)【出願日】2015年5月12日
【審査請求日】2015年6月22日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515126488
【氏名又は名称】佐野 俊介
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】佐野 俊介
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−245931(JP,A)
【文献】 実開平07−001917(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3071498(JP,U)
【文献】 特許第4778099(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 1/00
A61G 7/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被介護者(B)の肩から大腿までの長さにほぼ相当する長さで平面的に見て細長い長方形状の当てベルト部(2)と、
当てベルト部(2)の長手方向の両端に各々設けられて、介護者(A)が両手で掴むための掴み部(16、26または27)と、
を備えた介助ベルト(1)であって、
各掴み部(16、26または27)は、介助ベルト(1)を側面から見たときに輪状に形成されており、手の指を掴み部(16、26または27)の中に当てベルト部(2)の幅方向へ通して掴むことができ、
介助ベルト(1)の使用時には、ベッド(30)に仰向けに寝た被介護者(B)の脇に、当てベルト部(2)が被介護者(B)の肩から大腿に来るように介助ベルト(1)が配置され、被介護者(B)に対し介助ベルト(1)とは反対側のベッド脇から介護者(A)が首下越しに一方の手の小指から人差し指までの4本の指を、当てベルト部(2)の一端側の掴み部(16)の中に介護者(A)から見て手前側から奥側となる当てベルト部(2)の幅方向へ通して掴むとともに、大腿下越しに他方の手の小指から人差し指までの4本の指を、当てベルト部(2)の他端側の掴み部(26または27)の中に介護者(A)から見て手前側から奥側となる当てベルト部(2)の幅方向へ通して掴み、両手で両掴み部(16、26または27)を引き上げると、当てベルト部(2)が被介護者(B)の背中と大腿に当接して被介護者(B)の背中と大腿をベッド(30)から引き上げ、続いて被介護者の首側の掴み部を奥へ移動し、大腿側の掴み部を手前に移動すると、被介護者(B)に当接している当てベルト部(2)が、被介護者(B)をベッド(30)に載ったでん部を軸にベッド脇向きに回してベッド(30)の脇に腰掛けた状態とさせること、
を特徴とする介助ベルト。
【請求項2】
当てベルト部(2)の長手方向の両端に設けられた掴み部(16、26または27)の内、一端側の掴み部(26、27)を、当てベルト部(2)の長手方向に複数併設したこと、
を特徴とする請求項1記載の介助ベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は介助ベルトに係り、とくに介護対象者をベッドから起こす起床介助を行う際に好適な介助ベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
自力での起床や、ベッドから車椅子への移乗が困難で介護を必要とする高齢者が増大している。けれども、介護者が被介護者を抱きかかえてベッドから起こしたり、ベッドから車椅子に移乗させることは大変な重労働であり、腰痛を引き起こすなどの問題が生じている。従来から、介護者の負担軽減を図るための介助補助具が提案されている。この補助具は、ベッドに仰向けに寝た被介護者を起床させる際に、被介護者の背中側に肩から腰に掛けて斜めに回したベルトの両端を面ファスナーにより介護者の着用したベストの背中側の肩と腰に装着し、介護者と被介護者の密着度を高め、介護者の上体を起こす動作に連動して被介護者を起こすことにより、介護者の腕や腰に掛かる負担を軽減するようにしたものである(特許文献1)。
けれども、上記した補助具では、介護者が特殊なベストを着用しなければならない欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4778099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記した従来技術の問題に鑑みなされたもので、シンプルな構成で起床介助が可能な介助ベルトを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明では、
被介護者(B)の肩から大腿までの長さにほぼ相当する長さで平面的に見て細長い長方形状の当てベルト部(2)と、
当てベルト部(2)の長手方向の両端に各々設けられて、介護者(A)が両手で掴むための掴み部(16、26または27)と、
を備えた介助ベルト(1)であって、
各掴み部(16、26または27)は、介助ベルト(1)を側面から見たときに輪状に形成されており、手の小指から人差し指までの4本の指を掴み部(16、26または27)の中に当てベルト部(2)の幅方向へ通して掴むことができ、
介助ベルト(1)の使用時には、ベッド(30)に仰向けに寝た被介護者(B)の脇に、当てベルト部(2)が被介護者(B)の肩から大腿に来るように介助ベルト(1)が配置され、被介護者(B)に対し介助ベルト(1)とは反対側のベッド脇から介護者(A)が首下越しに一方の手の小指から人差し指までの4本の指を、当てベルト部(2)の一端側の掴み部(16)の中に介護者(A)から見て手前側から奥側となる当てベルト部(2)の幅方向へ通して掴むとともに、大腿下越しに他方の手の小指から人差し指までの4本の指を、当てベルト部(2)の他端側の掴み部(26または27)の中に介護者(A)から見て手前側から奥側となる当てベルト部(2)の幅方向へ通して掴み、両手で両掴み部(16、26または27)を引き上げると、当てベルト部(2)が被介護者(B)の背中と大腿に当接して被介護者(B)の背中と大腿をベッド(30)から引き上げ、続いて被介護者の首側の掴み部を奥へ移動し、大腿側の掴み部を手前に移動すると、被介護者(B)に当接している当てベルト部(2)が、被介護者(B)をベッド(30)に載ったでん部を軸にベッド脇向きに回してベッド(30)の脇に腰掛けた状態とさせること、
を特徴としている。
請求項2記載の発明では
てベルト部(2)の長手方向の両端に設けられた掴み部(16、26または27)の内、一端側の掴み部(26、27)を、当てベルト部(2)の長手方向に複数併設したこと、
を特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ベッドに仰向けに寝た被介護者の脇に、当てベルト部が被介護者の肩から大腿に来るように介助ベルトを配置し、被介護者に対し介助ベルトとは反対側のベッド脇から介護者が首下越しに一方の手の小指から人差し指までの4本の指を、当てベルト部の一端側の掴み部の中に介護者から見て手前側から奥側となる当てベルト部の幅方向へ通して掴むとともに、大腿下越しに他方の手の小指から人差し指までの4本の指を、当てベルト部の他端側の掴み部の中に介護者から見て手前側から奥側となる当てベルト部の幅方向へ通して掴み、両手で両掴み部を引き上げると、当てベルト部が被介護者の背中と大腿に当接して被介護者の背中と大腿をベッドから引き上げ、被介護者の上体からでん部までが自然に丸みのある姿勢に維持されるため、被介護者のベッドに載ったでん部を軸に容易に向きを変えられる。また、掴みやすい掴み部を両手で掴むだけで被介護者を起床させ易い姿勢にでき、被介護者の上体を両手で直接抱き起こさなくて済み、起床介助時の介護者の負担が著しく軽減し、安全な起床介助が可能となる。また、被介護者も起床介助を受けている間、当てベルト部で身体が支えられるので、無理な姿勢とならず、痛みが生じ難い。また、介助ベルトだけで起床介助が可能となり、他の特殊な装備が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例に係る介助ベルトの平面図である(実施例1)。
図2図1の介助ベルトの底面図である。
図3図1の介助ベルトの側面図である。
図4】介助ベルトを介護者の上半身にタスキ掛けした状態を示す説明図である。
図5】介助ベルトによる起床介助の説明図である。
図6】介助ベルトによる起床介助の説明図である。
図7】介助ベルトによる起床介助の説明図である。
図8】介助ベルトによる起床介助の説明図である。
図9】介助ベルトによる起床介助の説明図である。
図10】介助ベルトによる起床介助の説明図である。
図11】介助ベルトによる起床介助の説明図である。
図12】介助ベルトによる移乗介助の説明図である。
図13】介助ベルトによる移乗介助の説明図である。
図14】介助ベルトによる移乗介助の説明図である。
図15】介助ベルトによる車両内での向き変えの方法を示す説明図である。
図16】介助ベルトによる車両内での向き変えの方法を示す説明図である。
図17】介助ベルトによる車両内での向き変えの方法を示す説明図である。
図18】介助ベルトによる車両内での向き変えの方法を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の最良の形態を実施例に基づき説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は本発明の一実施例に係る介助ベルトの平面図、図2は介助ベルトの底面図、図3は介助ベルトの側面図である。
これらの図において、1は介助ベルト、2は厚手の布製の当てベルト部であり、被介護者の肩から大腿までの長さにほぼ相当する長さを有している。具体的には、幅が4乃至7cm程度、長さが50乃至70cm程度に形成されている。3と4は当てベルト部2の両端部に縫着により設けられた掴みベルト部である。
掴みベルト部3は長さの異なる上下2枚の厚手で細長の帯状の布体5と6の右端部が当てベルト部2を挟むようにして縫い目7により、当てベルト部2の左端部に縫着されており、2枚の布体5、6が当てベルト部2の左端より外側の間隔の狭い3箇所の縫い目8、9、10と間隔の広い縫い目11により縫い合わされて、隣接する2つの小さい輪部12、13から成る指掛け部14A、14Bと、この指掛け部14A、14Bに併設された大きい輪部15からなる掴み部16とが形成されている。掴み部16の外側の底面側には、留め具としてのオス側スナップボタン17が縫着されている。なお、後述するように掴み部16は指掛け部としても使用できる。
掴みベルト部4も長さの異なる上下2枚の厚手で細長の布体18と19の左端部が当てベルト部2を挟むようにして縫い目20により、当てベルト部2の右端部に縫着されており、2枚の布体18、19が当てベルト部2の右端より外側の間隔の広い3箇所の縫い目21乃至23により縫い合わされて、隣接する2つの大きい輪部24、25から成る掴み部26、27が併設的に形成されている。掴み部27の表面と掴み部27の外側の布体18の表面には、留め具としてのメス側スナップボタン28、29が縫着されている。
【0010】
次に、上記した介助ベルト1の使用方法を説明する。
介護者Aは介助ベルト1の非使用時、上半身にタスキ掛けし、オス側スナップボタン17をメス側スナップボタン28または29に留めて保持する(図4参照)。これにより、両手が空くので介護オムツ等の他の用具を持つことができる。
【0011】
(1)起床介助
図5に示す如くベッド30に仰向けに寝た被介護者Bをベッド脇に腰掛た状態に起こしたい場合、介護者Aはベッド30の脇の外に立ち、被介護者Bの奥側の脇に沿って介助ベルト1を配置する。この際、掴みベルト部3、4のいずれが肩側に来ても良いが、図5では掴みベルト部3を肩側に配置した例を示す。
次に、介護者Aは被介護者Bの首下越しに掴みベルト部3の掴み部16を掴み(図6参照)、大腿下越しに掴みベルト部4の掴み部26または27を掴み、被介護者Bの背中と大腿を引き上げる(図7図8参照)。若し、被介護者Bの身体の大きさと介護者Aの両手の間隔が合わない場合は、掴み部26または27を変えて掴む。図7では掴み部26を掴んでいるが、図8では27に掴み変えている。
被介護者Bの背中と大腿を引き上げると、当てベルト部2により被介護者Bの上体からでん部までが自然に丸みのある姿勢に維持されるため、でん部を軸に向きを変え易くなる。そこで、介護者Aは被介護者Bの背中と大腿を引き上げたまま左手の掴み部16を奥へ移動し、右手の掴み部27を手前へ移動し、被介護者Bをでん部を軸にベッド30の脇に向く方向へ約90度回すことにより、被介護者Bをベッド30の脇に腰掛けた状態に起床させることができる(図9乃至図11参照)。
このようにして、介護者Aは介助ベルト1の掴みやすい掴み部16と、26または27を両手で掴み、引き上げるだけで被介護者Bを起床させ易い姿勢にでき、被介護者Bの上体を両手で直接抱き起こさなくて済み、起床介助時の介護者Aの負担が著しく軽減し、安全な起床介助が可能となる。また、被介護者Bも起床介助を受けている間、当てベルト部2で身体が支えられるので、無理な姿勢とならず、痛みが生じ難い。
【0012】
(2)移乗介助
被介助者Bをベッド30の脇に腰掛けた状態から車椅子に移乗させたい場合、被介護者Bに向き合う姿勢で介護者Aが被介護者Bの背中に手の甲を当てるように背中に回した両親指を指掛け部14Aと14B、または掴み部16に掛け、抱き上げる(図12図13参照)。なお、図12図13では掴み部16に両親指を掛けた例を示すが、指掛け部14Aと14Bに掛けても良い。そして、ベッド30の脇に置いた車椅子40に被介助者Bを降し、移乗させる(図14参照)。
ここで、介護者Aは被介護者Bの背中に手のひらを当てて抱き上げようとすると力が入り難いが、手の甲側を当てて抱き上げると腕にしっかり力が入ることが知られている。けれども、補助具を使わず、手が自由な状態では介護者Aの自身の姿勢を安定させるために高度な技術が必要となる。この点、この実施例では、介護者Aの両親指を指掛け部14Aと14B、または掴み部16に掛けることで、安定した姿勢が整えられるので、楽に安全に移乗可能となり、被介護者Bは身体への負担を少なく感じることができ、介護者Aも腰痛防止となる。
【0013】
(3)車両から車椅子への移乗介助
被介助者Bを車両の椅子から降ろして外に置いた車椅子に移乗させたい場合、介護者Aは開けたドアの外側から被介護者Bの奥側の肩または二の腕から大腿に掛けて当てベルト部2を当て、首または肩越しに上側の掴み部16を掴み、大腿下越しに下側の掴み部26または27を掴む(図15参照。なお、図15以下の図では符号50の椅子を車両の椅子と見立てている)。そして、掴み部26または27を手前の上方へ引っ張ると、でん部を軸に当てベルト部2により被介護者Bの上体からでん部までが自然に丸みのある姿勢に維持されるため、でん部を軸に向きを変え易くなる(図16参照)。そこで、介護者Aは被介護者Bの大腿を引き上げたまま掴み部26または27を手前へ移動することで、被介護者Bをでん部を軸に椅子50の側方へ約90度回した腰掛けた状態にすることができる(図17図18参照)。
あとは、図12乃至図14と同様にして、車椅子へ移乗させれば良い。
【0014】
この実施例によれば、ベッド30に仰向けに寝た被介護者Bの脇に介助ベルト1を配置し、介助ベルト1とは反対側のベッド脇から介護者Aが両手で首下越しと大腿下越しに掴み部16と、26または27を掴み、被介護者Bの背中と大腿を引き上げると、当てベルト部2により被介護者Bの上体からでん部までが自然に丸みのある姿勢に維持されるため、でん部を軸に向きを変え易くなる。また、掴みやすい掴み部16と、26または27を両手で掴むだけで被介護者Bを起床させ易い姿勢にでき、被介護者Bの上体を両手で直接抱き起こさなくて済み、起床介助時の介護者Aの負担が著しく軽減し、安全な起床介助が可能となる。また、被介護者Bも起床介助を受けている間、当てベルト部2で身体が支えられるので、無理な姿勢とならず、痛みが生じ難い。また、介助ベルト1だけで起床介助が可能となり、他の特殊な装備が不要となる。また、当てベルト部2の少なくとも一端側に掴み部26、27を長手方向に複数併設したことにより、1つの介助ベルト1で身体の大きさの異なる被介護者Bに使用できる。
また、ベッド脇に腰掛けた被介護者Bに向き合う姿勢で介護者Aが被介護者Bの背中に手の甲を当てるように背中に回した両親指を指掛け部14Aと14B、または指掛け部兼用の掴み部16(または26、27)に掛け、抱き上げることで、介護者Aが腕にしっかり力を入れて被介護者Bを立たせ、車椅子等へ移乗可能となる。
また、非使用時、留め具としてのオス側スナップボタン17と、メス側スナップボタン28または29により、介助ベルト1を介護者Aの上半身にタスキ掛けにして保持でき、手に介護オムツ等の他の用具を持つことが可能である。
また、介助ベルト1を使用することで、車両内の椅子からドア外の車椅子への移乗も容易にできる。
また、介助ベルト1を使用することで、着替え等のため、立ち上がった被介護者Bに対して、被介護者Bに向き合う姿勢で介護者Aが被介護者Bの背中に手の甲を当てるように背中に回した両親指を指掛け部に掛け、介護者Aが腕にしっかり力を入れて被介護者Bを安定した立ち姿勢に保つ立位介助を可能となる。
【0015】
なお、上記した実施例では留め具をスナップボタンとする例を挙げたが、両側の掴みベルト部に装着したメス側面ファスナー及びオス側面ファスナーとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、介護現場、医療現場等でベッドからの起床介助、ベッド等から車椅子等への移乗介助などを行ないたい場合に適用可能である。
【符号の説明】
【0017】
1 介助ベルト
2 当てベルト部
14A、14B 指掛け部
16、26、27 掴み部
17 オス側スナップボタン
28、29 メス側スナップボタン
【要約】
【課題】 シンプルな構成で起床介助が可能な介助ベルトを提供する。
【解決手段】 介助ベルト1は被介護者の肩から大腿までの長さにほぼ相当する長さの厚手の布製の当てベルト部2を有する。当てベルト部2の両端部に縫着により掴みベルト部3と4が設けられている。掴みベルト部3には隣接する2つの小さい輪部12、13から成る指掛け部14A、14Bと、この指掛け部14A、14Bに併設された大きい輪部15からなる掴み部16とが形成されている。掴みベルト部4には隣接する2つの大きい輪部24、25から成る掴み部26、27が併設的に形成されている。掴み部16の外側の底面側には、留め具としてのオス側スナップボタン17が縫着されている。掴み部27の表面と掴み部27の外側の布体18の表面には、留め具としてのメス側スナップボタン28、29が縫着されている。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18