特許第5965755号(P5965755)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965755
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】複層材料及び複層材料の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 37/02 20060101AFI20160728BHJP
   B32B 15/04 20060101ALI20160728BHJP
   B32B 5/18 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   B01J37/02 301P
   B32B15/04 B
   B32B5/18
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-153797(P2012-153797)
(22)【出願日】2012年7月9日
(65)【公開番号】特開2014-14775(P2014-14775A)
(43)【公開日】2014年1月30日
【審査請求日】2015年1月20日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000101879
【氏名又は名称】イーグル工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】岡 昌男
(72)【発明者】
【氏名】長田 晴裕
(72)【発明者】
【氏名】大澤 芳夫
【審査官】 岡田 隆介
(56)【参考文献】
【文献】 特表平07−507482(JP,A)
【文献】 特開2001−300326(JP,A)
【文献】 特開2002−047558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 21/00−38/74
B32B 1/00−43/00
C23C 24/00−30/00
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性を有する基材を準備する工程と、
前記基材の表面に、多孔質な表面層及び前記基材と前記表面層の間に挟まれて配置され、前記基材から前記表面層に向かって、前記基材の成分が遷移的に減少する中間層と、を有する被膜を形成する被膜形成工程と、を有し、
前記被膜形成工程は、放電表面処理用電極と前記基材との間に放電を発生させ、そのエネルギーにより前記基材表面に前記中間層及び前記表面層を形成する放電表面処理方法によって行われることを特徴とする複層材料の製造方法。
【請求項2】
前記放電表面処理用電極は、炭素に被覆されており前記表面層の材料となる材料粒子を含むことを特徴とする請求項に記載の複層材料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒装置、ガスセンサ、摺動材料等に好適に用いられる複層材料及び複層材料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属等の基材の表面に多孔質な表面層が形成された複層材料が、多様な分野で用いられている。例えば、触媒装置等では、金属表面にアルミナやジルコニア、セリア等を主成分とする担体が形成されており、担体内に白金、パラジウム、ロジウム等の触媒金属が分散している複層材料が使用されている(特許文献1等参照)。
【0003】
また、従来技術に係る複層材料の製造方法としては、物理気相蒸着法(PVD法)や化学気相蒸着法(CVD法)等が提案されている(特許文献2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−241751
【特許文献2】特表2010−511787
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多孔質な表面層を備える従来の複層材料では、表面層と基材との密着性が十分ではなく、表面層と基材層の間で剥離等が発生するという問題があった。特に、表面層と基材層の材質や成分が異なり、両者の熱膨張率に差異を有する複層材料は、温度変化が発生する環境で使用される場合に、耐久性が不十分であるという課題を有していた。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、多孔質で下層との密着性に優れた表面層を有する複層材料及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明に係る複層材料は、
導電性を有する基材層と、
多孔質な表面層と、
前記基材層と前記表面層の間に挟まれて配置され、前記基材層から前記表面層に向かって、前記基材層の成分が遷移的に減少する中間層と、を有する。
【0008】
本発明に係る複層材料は、基材層と、多孔質な表面層との間に、前記基材層の成分が遷移的に減少する中間層が形成されている。したがって、たとえ基材層と表面層の熱膨張率が異なるような場合にでも、成分が遷移的に変化する中間層が介在することにより、熱膨張率のギャップを伴う界面の形成が抑制される。したがって、本発明に係る複層材料は、表面層及び中間層と基材層との密着性が高く、特に温度変化が発生する環境で使用される場合でも、高い耐久性を有する。
【0009】
また、例えば、前記表面層は、触媒を担持する担体であっても良い。
【0010】
本発明における複層材料において、表面層は、基材層の損傷を防止するための保護層等であっても良いが、触媒を担持する担体であっても良い。表面層は、多孔質であるため表面積が広く、触媒を好適に作用させることができるとともに、中間層を介して基材層に接続されているために、触媒反応のために発生し、若しくは供給される熱による温度変化に対して、高い耐久性を有する。
【0011】
また、例えば、前記表面層は、γアルミナを含んでいても良い。
【0012】
表面層の材質は特に限定されないが、γアルミナは、水の保存及び放出を行うことができる「反応性スポンジ」として作用することが可能であり、表面層を有する複層材料は、触媒装置やガスセンサ等の一部として、特に好適に用いられる。
【0013】
本発明に係る複層材料の製造方法は、導電性を有する基材を準備する工程と、
前記基材の表面に、多孔質な表面層及び前記基材と前記表面層の間に挟まれて配置され、前記基材から前記表面層に向かって、前記基材の成分が遷移的に減少する中間層と、を有する被膜を形成する被膜形成工程と、を有し、
前記被膜形成工程は、放電表面処理用電極と基材との間に放電を発生させ、そのエネルギーにより前記基材表面に前記中間層及び前記表面層を形成する放電表面処理方法によって行われることを特徴とする複層材料の製造方法。
【0014】
本発明に係る製造方法によって製造された複層材料は、表面層及び中間層と基材との密着性が高く、特に温度変化が発生する環境で使用される場合でも、高い耐久性を有している。
【0015】
また、例えば、前記放電表面処理用電極は、炭素に被覆されており前記表面層の材料となる材料粒子を含んでいても良い。
【0016】
このような放電表面処理用電極を使用することにより、本発明に係る製造方法は、基材の表面に、導電性の材料粒子によって構成される表面層だけでなく、絶縁性の材料粒子によって構成される表面層を、好適に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る複層材料の部分断面図である。
図2図2は、図1に示す基材層、中間層及び表面層に含まれる成分を表すグラフである。
図3図3は、表面層に形成される細孔を模式的に表した断面図である。
図4図4は、図1に示す複層材料の製造で使用する放電表面処理装置の概略図である。
図5図5は、図4に示す放電表面処理装置で用いられる電極の製造方法を説明した概念図である。
図6図6は、図1に示す複層材料を含む触媒装置を表す概念図である。
図7図7は、図1に示す複層材料を含むガスセンサを表す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
複層材料
図1は、本発明の一実施形態に係る複層材料10の表面近傍を表す部分断面図である。複層材料10は、導電性を有する基材層18と、中間層28bと、多孔質な表面層28aとを有する。複層材料10は、後述するように、触媒装置における触媒担体や、ガスセンサにおける感知部、摺動材料等として好適に用いることができるが、複層材料10の用途は特に限定されない。
【0019】
基材層18は、その表面の少なくとも一部を中間層28bによって覆われている。基材層18の材質は、導電性を有する材料であれば特に限定されず、例えばNi、Fe系等の金属若しくは合金材料、炭素材料、炭化珪素材料などが挙げられる。また、基材層18の厚さ及び形状等も特に限定されず、複層材料10の用途等に応じて決定される。
【0020】
後述のように、複層材料10を放電表面処理によって製造する場合、基材層18は、被膜形成処理を行う対象となる被処理材料(基材19(図4参照))によって構成される。放電表面処理によれば、基材層18となる被処理材料が複雑な形状を有する場合であっても、基材層18の上に中間層28b及び表面層28aを形成し、複層材料10を製造することができる。
【0021】
図1に示す表面層28aは多孔質であり、表面層28aは、開気孔及び閉気孔のいずれか一方又は両方を有する。表面層28aの気孔率は特に限定されないが、例えば20〜80%程度である。表面層28aの材質も特に限定されないが、例えば、アルミナ、活性炭、シリカゲル(SiO)、TiO、ゼオライト、酸化セリウム(CeO)、ジルコニア、ニオビア(Nb、NbO)、SiC、酸化スズ(SnO、SnO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化鉄等が挙げられる。また、表面層28aがγアルミナを含む複層材料10は、γアルミナが水の保存及び放出を行うことができる「反応性スポンジ」として作用することが可能であり、後述する触媒装置やガスセンサの一部として、特に好適に用いられる。
【0022】
図1に示す中間層28bは、基材層18と表面層28aの間に挟まれて配置されており、基材層18と表面層28aとを接続している。図2は、図1に示す複層材料10における成分の深さ方向(図2Aに示すX軸方向)の変化を、図1に示す基材層18、中間層28b及び表面層28aに対応させて表したものである。図2における実線40は、基材層18の成分を表しており、一点鎖線42は、表面層28aの成分を表している。
【0023】
実線40の変化から分かるように、中間層28bでは、基材層18から表面層28aに向かって、基材層18の成分が遷移的に減少する。すなわち、基材層18と中間層28bの境界部においてほぼ100%である基材層18の成分が、基材層表面18aから離間するに伴い低下し、中間層28bと表面層28aとの境界部で0%に近い値となっている。また、中間層28bにおける表面層28bの成分は、一点鎖線42で示すように、基材層表面18aから離間するに伴い、基材層18の成分の低下を補う形で上昇している。なお、中間層28bは、表面層28aと同様に気孔を含んでいても良いが、必ずしも多孔質である必要はない。
【0024】
実施形態に係る複層材料10では、基材層18と表面層28aとは、少なくとも構成元素の一部が異なっており、中間層28bの成分は、基材層18の成分と表面層28aの成分の間で変化する。したがって、基材層18と表面層28aの熱膨張率差が大きい場合であっても、成分が遷移的に変化する中間層28bが基材層18と表面層28aの間に介在することにより、熱膨張率の急激な変化を伴う界面の形成が抑制される。したがって、複層材料10は、表面層28a及び中間層28bと基材層18の密着性が高く、特に温度変化が発生する環境で使用される場合でも、表面層28aの剥離を防止することができ、高い耐久性を有する。なお、図2に示す例では、表面層28aは深さ方向の組成が略一定となっているが、表面層28aの構成としてはこれに限定されず、深さ方向又は表面方向に沿って、組成が変化する態様であっても良い。
【0025】
後述のように、放電表面処理方法を用いて複層材料10を製造する場合、表面層28a及び中間層28bは、放電表面処理によって被処理材料の表面に形成される被膜によって構成される。この場合、表面層28aは、主に放電表面処理に用いた電極に含まれる材料粒子によって構成される。また、中間層28bは、放電に伴うエネルギーにより電極に含まれる材料粒子が基材層18を構成する被処理材料中に拡散するか、若しくは放電表面処理中に被処理材料の表面付近が溶融することによって、被処理材料と電極に含まれる材料粒子とが混ざり合って形成されると考えられる。
【0026】
中間層28bの厚さは、特に限定されないが、例えば1nm〜1μm程度の厚さとすることができる。また、表面層28aの厚さは、複層材料10の用途等に応じて適宜設定することができるが、例えば1μm〜10μm程度とすることができる。
【0027】
ここで、多孔質な表面層28aは、触媒を担持する担体であっても良い。図3(a)に示すように、表面層28aに形成された気孔30(特に開気孔)に、触媒32を付着させることにより、表面層28aを担体として用いることができる。また、図3(b)に示すように、表面層29aを構成する材料の中に、触媒として作用する材料を混入することにより、表面層29aを担体として用いることも可能である。
【0028】
図3に示す表面層28a,29aは、多孔質であるため表面積が広く、触媒32を好適に作用させることができるとともに、中間層28bを介して基材層18に接続されているために(図1参照)、触媒反応のために発生し、若しくは供給される熱による温度変化に対して、高い耐久性を有する。また、表面層28aがγアルミナを含み、かつ、図3(a)又は図3(b)に示すように触媒を有することにより、複層材料10は、触媒を特に好適に作用させることができる。
【0029】
図1に示す複層材料10の製造方法は特に限定されないが、例えば、図4に示すような放電表面処理装置を用いて製造することができる。放電表面処理方法による複層材料10の製造においては、まず導電性を有する基材19を準備する。次に、加工液16中に放電表面処理に用いる材料粒子を含む電極11と基材19を設置し、電極11と基材19の間に放電を発生させ、放電のエネルギーによる電極11から基材表面19aへの材料粒子の移動を起こさせ、基材表面19aに材料粒子を含む被膜層28を形成する。基材19は、図1に示す基材層18となり、被膜層28は、中間層28bと表面層28aとを含む。
【0030】
放電表面処理で形成される被膜層28には、材料粒子の他にも、材料粒子以外の電極材料、加工液若しくは基材19の一部が含まれる場合がある。また、被膜層28中の材料粒子は、電極11に含まれていた時と同様の状態であっても良いが、放電時に反応し、電極11に含まれていた時とは異なる化合物若しくは単体の状態で含有されていても良い。例えば、材料粒子としてαアルミナを含む電極11を用いて、γアルミナを含む表面層28aを形成することができる。
【0031】
放電表面処理によって図1に示す中間層28b及び表面層28aを形成する場合、放電表面処理の第1段階において中間層28bを形成し、第2段階において表面層28aを形成する。放電表面処理の第1段階では、放電により基材19側に移動した材料粒子14が基材19と混ざり合い、中間層28bを形成する。第1段階では、中間層28bの厚さが厚くなるに従って、中間層28bに含まれる基材19の成分が減少する。放電表面処理の第2段階では、第1段階で形成した中間層28bの上に、基材19の成分をほとんど含まず主に材料粒子14によって構成される表面層28aを形成する。なお、放電表面処理における放電時間及び放電条件等を調整することにより、中間層28b及び表面層28aの厚さ等を変更することができる。
【0032】
図4に示す電極11としては、放電表面処理によって基材表面19aに被膜層28を形成できるものであれば特に限定されないが、例えば炭素に被覆された材料粒子を含むものを用いることができる。従来の放電表面処理用電極では、材料粒子にも導電性が要求されていたが、炭素に被覆された材料粒子を含む電極11では、非導電性材料を材料粒子として採用することができる。
【0033】
炭素に被覆された材料粒子14を含む電極11は、図5に示すように、フェノール樹脂等の被覆材12で被覆された材料粒子14を圧縮・形成した後、被覆材12であるフェノール樹脂が炭素化する温度で、これを焼結することによって作製される。このようにして製造された電極11では、材料粒子14として、チタン(Ti)、チタン水素化物(TiH)、チタン炭化物(TiC)、チタンニッケル合金(TiN)、タングステンカーバイド、クロムカーバイド、コバルト、BN、B4C、ホウ化物、MoSi2、酸化鉄、酸化亜鉛等の導体だけでなく、チタン酸化物(TiO)、アルミナ、酸化クロム、ジルコニア等の非導電材料を採用することができる。また、電極11に含まれる材料粒子14としては、クロミア、イットリア、セリア、カルシア、グレーアルミナ、アルミナ−チタニア、ムライト、SiO、ベリリア等も適用可能である。
【0034】
また、複層材料10の表面層28aを触媒担体とする場合には、材料粒子14として、アルミナ、活性炭、シリカゲル(SiO)、TiO、ゼオライト、酸化セリウム(CeO)、ジルコニア、ニオビア(Nb、NbO)、SiC、酸化スズ(SnO、SnO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化鉄等を採用し、これらの材料粒子14を含む被膜層28を、基材表面19aに形成することができる。
【0035】
触媒装置
図6(a)は、図1に示す複層材料10を含む触媒装置50の概略図である。触媒装置50は、車両の排ガス浄化装置等として用いられるものであり、ハニカム状の複層材料10を有している。図6(b)に示すように、複層材料10における基材層18は、四角形の多数の格子輪郭を有しており、各格子内に、被膜層28が形成されている。被膜層28は、図1に示すように、中間層28bと表面層28aとを有している。
【0036】
触媒装置50は、不図示の電極を有しており、導電性の基材層18へ電流を流すことにより、表面層28aを加熱することが可能である。触媒装置50に用いられる複層材料10の材質としては、例えば基材層18として炭化ケイ素やステンレス等、表面層28aとしてアルミナ、ジルコニア、セリア等、触媒として白金、パラジウム、ロジウム等が挙げられるが、特に限定されない。なお、中間層28bは、表面層28aと基材層18の中間の材質である。
【0037】
表面層28aに触媒を担持させる方法は特に限定されないが、上述した放電表面処理で用いる電極11の材料粒子に触媒を混ぜる方法や、放電表面処理では担体のみを形成し、その後に析出法、PVD法、CVD法等によって触媒を表面層28aに付着させる方法を用いることができる。
【0038】
複層材料10を含む触媒装置50では、表面層28aが中間層28bを介して基材層18に接続されているため、触媒装置50は、表面層28aの密着性が高く、表面層28aの剥離を防止することができる。また、触媒装置50は、表面層28aと基材層18との密着性が高いため、基材層18を介して電流を流し、表面層28aを好適に加熱することが可能である。
【0039】
図7は、図1に示す複層材料10を含むガスセンサ60の概略図である。ガスセンサ60は、流体中の所定のガス(例えば一酸化炭素)を検知するものであり、感知部として機能する複層材料10と、流量センサ61と、ヒーター62と、温度計63と、演算部64と、フィルタ65と、保護層66とを含む。
【0040】
複層材料10における表面層28a(図1参照)は、一酸化炭素と反応する触媒を担持する担体であり、例えばアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等によって構成される。表面層28aに担持される触媒としては、例えば白金、ルテニウム、イリジウム等の単体金属およびこれらを含む合金が挙げられる。
【0041】
流量センサ61は、フィルタ65を通過して複層材料10へ向かう流体の流量を測定する。ヒーター62は、複層材料10の表面層28aに担持される触媒を加熱し、温度計63は、複層材料10の温度を測定する。演算部64は、ヒーター62を制御するとともに、流量センサ61及び温度計63の出力から、ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を測定する。
【0042】
複層材料10を含むガスセンサ60は、表面層28aの密着性が高く、温度変化に対して高い耐久性を有する。また、ガスセンサ60は、表面層28aの密着性が高いため、温度計63によって触媒による発熱を正確に検出することが可能であり、高い検出精度を実現することが可能である。
【符号の説明】
【0043】
10…複層材料
11…電極
12…被覆材
14…材料粒子
16…加工液
18…基材層
18a…基材層表面
19…基材
19a…基材表面
28…被膜層
28a…表面層
29a…表面層
28b…中間層
30…気孔
32…触媒
40…実線
42…一点鎖線
50…触媒装置
60…ガスセンサ
61…流量センサ
62…ヒーター
63…温度計
64…演算部
65…フィルタ
66…保護層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7