特許第5965788号(P5965788)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965788
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】地下構造体の沈設方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 23/08 20060101AFI20160728BHJP
   E02D 23/00 20060101ALI20160728BHJP
   E02D 23/04 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   E02D23/08 F
   E02D23/00 B
   E02D23/04 Z
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-190761(P2012-190761)
(22)【出願日】2012年8月31日
(65)【公開番号】特開2014-47523(P2014-47523A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2015年3月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001373
【氏名又は名称】鹿島建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】森口 敏美
(72)【発明者】
【氏名】秦 輝道
(72)【発明者】
【氏名】中川 雅由
(72)【発明者】
【氏名】田口 浩
(72)【発明者】
【氏名】藤井 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】小林 修二
【審査官】 富山 博喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−046902(JP,A)
【文献】 特開平04−005305(JP,A)
【文献】 特開2011−256652(JP,A)
【文献】 特開昭63−210313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 23/00 − 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下構造体の沈設方法であって、
地下構造体の下面に形成される第1のレールと、
前記第1のレールに沿って移動可能なジャッキと、
を具備し、
前記地下構造体の下方を掘削しつつ、掘削位置に位置する前記ジャッキを縮退させて、前記第1のレールに沿って移動して退避させ、前記位置を掘削後、前記ジャッキを掘削済みの位置に移動し、伸長させて地盤に当接させることを繰り返して、地盤に対して前記地下構造体を支持し、
前記ジャッキを縮退させることで前記地下構造体を沈下させる工程を繰り返すことを特徴とする地下構造体の沈設方法。
【請求項2】
前記地下構造体の下面縁部近傍の刃口へ続くテーパ部には、各辺に沿って第2のレールが形成され、前記第2のレールに沿って移動可能な掘削機がそれぞれ設けられ、前記掘削機によって、前記地下構造体の縁部近傍の下方の掘削を行うことを特徴とする請求項1記載の地下構造体の沈設方法。
【請求項3】
前記ジャッキの下部には、受圧板が設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地下構造体の沈設方法。
【請求項4】
地盤に対して前記地下構造体を保持した状態における、複数の前記ジャッキから得られる計測値を監視することで、前記地下構造体の姿勢を把握して、前記地下構造体の姿勢に応じて前記ジャッキの条件を調整することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の地下構造体の沈設方法。
【請求項5】
前記地下構造体は、ニューマチックケーソンであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の地下構造体の沈設方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばニューマチックケーソンなどの地下構造体の沈設方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばニューマチックケーソンのように、地上から地下構造物を構築する方法がある。ニューマチックケーソンは、躯体下部の地盤を掘削することで、徐々に地下に沈設される。この際、例えば掘削地盤が固い場合などにおいて、ケーソン躯体が一気に沈降し、大きな振動を生じる場合がある。このような振動は、近隣の住民等に対して不快な振動・騒音等となる。
【0003】
これに対し、例えば、ニューマチックケーソンの下部に、ジャッキを配置する方法がある(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−46902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のようにジャッキを用いることで、ケーソン躯体の沈下量を制御することができる。しかし、特許文献1のようにジャッキをケーソン躯体に埋設したのでは、ケーソン躯体を設置後、このジャッキをケーソン躯体とともに地下に埋設する必要がある。したがって、ジャッキを再利用することができず、ジャッキの残置によりケーソン躯体自体の強度も劣化する恐れがある。
【0006】
一方、このようなジャッキには、ケーソン躯体を支持できるだけの力が必要である。通常、大きな力と大きなストロークとを両立させるためには、大型のジャッキが必要となる。しかし、ジャッキをケーソン躯体に埋設せずに、ケーソン躯体の下面に撤去可能に設置しようとすると、作業空間の大きさから、ジャッキ本体のサイズには限界がある。したがって、大型のジャッキを設置することは困難である。
【0007】
このような狭い作業空間でも使用可能な比較的コンパクトなジャッキを用いて大きな力を発揮させるためには、ジャッキのストロークを短くする必要がある。ここで、ジャッキのストローク長として、ケーソン躯体の一度の沈下量のみを考慮した場合には、数10cm程度のストローク長でも十分である。この程度のストローク長であれば、ケーソン躯体の下面に設置可能であるとともに、ケーソン躯体を支持することができる。
【0008】
しかし、ストローク長が短いジャッキを用いるため、ケーソン躯体を沈設後、ジャッキを縮退させても、ジャッキ下部にはわずかな隙間しか得ることができない。したがって、ジャッキの下部の地盤を掘削するための重機等を用いることが困難である。このため、地盤掘削の作業性が悪い。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、ケーソン躯体等の地下構造体にジャッキを埋設することなく地下構造体の下面に設置することが可能であり、ジャッキ下部の地盤の掘削の妨げとなることがない地下構造体の沈設方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために本発明は、地下構造体の沈設方法であって、地下構造体の下面に形成される第1のレールと、前記第1のレールに沿って移動可能なジャッキと、を具備し、前記地下構造体の下方を掘削しつつ、掘削位置に位置する前記ジャッキを縮退させて、前記第1のレールに沿って移動して退避させ、前記位置を掘削後、前記ジャッキを掘削済みの位置に移動し、伸長させて地盤に当接させることを繰り返して、地盤に対して前記地下構造体を支持し、前記ジャッキを縮退させることで前記地下構造体を沈下させる工程を繰り返すことを特徴とする地下構造体の沈設方法である。
【0011】
前記地下構造体の下面縁部近傍の刃口へ続くテーパ部には、各辺に沿って第2のレールが形成され、前記第2のレールに沿って移動可能な掘削機がそれぞれ設けられ、前記掘削機によって、前記地下構造体の縁部近傍の下方の掘削を行うこともできる。
【0012】
前記ジャッキの下部には、受圧板が設けられることが望ましい。
【0013】
地盤に対して前記地下構造体を保持した状態における、複数の前記ジャッキから得られる計測値を監視することで、前記地下構造体の姿勢を把握して、前記地下構造体の姿勢に応じて前記ジャッキの条件を調整してもよい。
【0014】
前記地下構造体は、ニューマチックケーソンであってもよい。
【0015】
本発明によれば、ジャッキが地下構造体の下面に形成されたレールに沿って移動可能である。したがって、地面の掘削位置に応じて、ジャッキを退避させることができる。また、地下構造体の姿勢等に応じて、適切な位置にジャッキを移動させて地下構造体を支持することができる。したがって、地下構造体が斜めに傾くことを防止することができる。
【0016】
また、ジャッキは地下構造体の下面に設置されるため、地下構造体を沈設した後には、地下構造体の下部における作業空間において、ジャッキを撤去することも容易である。この際、地下構造体にジャッキを埋設するための孔を設ける必要もない。
【0017】
また、第2のレールに沿ってチェーンカッタ(ジブカッタ)等の掘削機を設けることで、地下構造体の外縁部の下部を少しずつ、等厚で確実な掘削とすることができる。したがって、地下構造体の沈下高さ等をより正確に制御することができる。
【0018】
また、ジャッキの下部に受圧板を設けることで、ジャッキによる支持力を地面に確実に伝達することができる。
【0019】
また、複数の計測値(例えば、ジャッキの圧力、ストローク、地下構造体の沈下量、傾斜、刃口反力等)を監視することで、地下構造体の姿勢を把握することができるため、適切な位置にジャッキを移動させて、地下構造体を確実に支持することができる。
【0020】
なお、本発明による地下構造体の沈設方法は、ニューマチックケーソンに対して、特に好適に適用することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ケーソン躯体等の地下構造体にジャッキを埋設することなく地下構造体の下面に設置することが可能であり、ジャッキ下部の地盤の掘削の妨げとなることがない地下構造体の沈設方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】地下構造体1をジャッキ3で支持した状態を示す立面図。
図2】地下構造体1の底面図。
図3】伸長した状態のジャッキ3近傍の拡大図。
図4】縮退した状態のジャッキ3近傍の拡大図。
図5】ジャッキ3を退避させて地盤を掘削する工程を示す図。
図6】地盤掘削後、ジャッキ3によって地下構造体1を支持した状態を示す図。
図7】掘削機5近傍の拡大図。
図8】ジャッキ3を縮退させて地下構造体1を沈下させた状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、地下構造体1をジャッキ3で支持した状態を示す立面図、図2は、地下構造体1の底面図である。なお、以下の説明においては、地下構造体1がニューマチックケーソンである例について説明するが、オープンケーソンなど他の地下構造体に対しても当然に適用可能である。
【0024】
地下構造体1は、略矩形の形状であり、下部の縁部には、下方に突出する刃口7が形成される。地下構造体1は、地下構造体1下部の地盤13の掘削と、掘削した分だけの地下構造体1の沈下を繰り返しながら、地下に沈設される。
【0025】
地下構造体1の底面15(刃口7を除く)には、第1のレールであるレール9aが複数併設される。図に示す例では、4本のレール9aが配置される。それぞれのレール9aには、ジャッキ3が取り付けられる。ジャッキ3は、レール9aに沿って移動可能である。したがって、地下構造体1の下部において、レール9a上の任意の位置にジャッキ3を配置することができる。なお、レール9aの配置および配置数は図示した例には限られないが、ジャッキ3によって地下構造体1を支持するためには、最低でもジャッキ3は3台必要である。
【0026】
地下構造体1の下面において、地下構造体1の各辺の縁部近傍の刃口7へ続くテーパ部には、各辺に沿って第2のレールであるレール9bが設けられる。それぞれのレール9bには、掘削機5が取り付けられる。掘削機5は、レール9bに沿って移動可能である。掘削機5は、前述したチューンカッターなどであり、刃口7近傍(刃口7下部)の地盤13を掘削することができる。したがって、地下構造体1の各辺に沿って掘削機5を移動させながら、刃口7下部の地盤13を掘削することができる。なお、レール9bの配置および配置数は図示した例には限られない。
【0027】
次に、ジャッキ3の動作について説明する。図3は、地下構造体1をジャッキ3によって支持した状態を示す図である。前述の通り、ジャッキ3は、地下構造体1の底面15に設けられたレール9aに設けられる。ジャッキ3は図示を省略した油圧配管等に接続され、例えば地上からジャッキ3の伸縮動作を制御することができる。
【0028】
ジャッキ3の先端には、必要に応じて受圧板11が連結される。なお、一つの受圧板11に対して複数のジャッキ3を連結してもよい。受圧板11を設けることで、軟らかい地盤13に対しても、ジャッキ3先端が地盤13に埋没することなく、確実に地下構造体1の荷重を地盤13に伝達することができる。
【0029】
この状態から、図4に示すように、ジャッキ3を縮退させることで地下構造体1を沈降させることができる(図中矢印A方向)。なお、この際、所定位置に配置された複数のジャッキ3は、全て同一速度に制御して縮退させることで、地下構造体1を傾けずに沈降させることができる。なお、地下構造体1の姿勢を修正する場合には、ジャッキ3を全て同一速度とせず、それぞれのジャッキ3の速度および縮退量をそれぞれ個別に制御することもできる。
【0030】
図5(a)は、地下構造体1を沈下させた状態を示す図である。なお、この状態において、地下構造体1は刃口7によって地盤13上に支持されていても良く、ジャッキ3によって、地盤13上に支持されていても良い。
【0031】
この状態から、図5(b)に示すように、掘削位置に位置するジャッキ3をさらに縮退させて、レール9aに沿って移動させる(図中矢印B)。なお、ジャッキ3は、図示を省略した駆動部を地上から制御することで移動させることができる。このように、ジャッキ3を退避させることで、退避前のジャッキ3位置の下部に十分な作業スペースを確保することができる。したがって、当該部位の地盤13を容易に掘削することができる(図中矢印C)。なお、地盤13の掘削には、図示を省略した重機等が用いられる。
【0032】
当該位置の掘削後、ジャッキ3を掘削済みの位置に移動させ(図中矢印D方向)、ジャッキ3を伸長させて地盤13に当接させる(図中矢印E方向)。このようにすることで、ジャッキ3によって地下構造体1を支持することができる。なお、ジャッキ3を移動させることで、移動前の位置の地盤13を容易に掘削することができる(図中矢印F)。このように、ジャッキ3の退避および掘削を繰り返すことで、ジャッキ3が掘削の妨げになることがない。また、任意の位置でジャッキ3を伸長させて地下構造体1を支持することができる。
【0033】
以上のようにして、地下構造体1の下方の略全体の掘削が終了し、地下構造体1をそれぞれのジャッキ3によって支持した状態で、刃口7下部の地盤13を掘削機5によって掘削する。前述したように、掘削機5は、レール9bに沿って移動しながら刃口7下部を掘削することができる。このように刃口7下部の地盤13を掘削機5によって少しずつ掘削することで、刃口7下部で支持していた荷重をジャッキ3へ徐々に移管していく。なお、掘削機5は、図示を省略した駆動源によって移動させることができる。また、掘削機5の駆動および移動は、地上において制御することができる。
【0034】
図8(a)は、ジャッキ3によって地下構造体1を支持し、刃口7下部を掘削機5で掘削した状態を示す図である。この状態では、地下構造体1は、略ジャッキ3のみによって支持され、地盤13に対しては浮いた状態となる。
【0035】
次に、図8(b)に示すように、ジャッキ3を同時に縮退させることで(図中矢印G)、地下構造体1を地下に沈設することができる(図中矢印H方向)。以下、ジャッキ3の移動および地盤13の掘削を繰り返して、地下構造体1を地下に沈設することができる。
【0036】
なお、図8(a)の状態において、各ジャッキ3に接続された圧力計などの計測器により、油圧等を監視することもできる。また、この他にも、各ジャッキ3の配置やストローク、並びに地下構造体1の沈下量や傾斜、刃口7の反力などの計測値を各種計測器により監視することができる。このような各種計測値を監視することで、地下構造体1の姿勢を把握することができる。したがって、各ジャッキ3の位置や速度、ストローク長などを細かく調整することができる。このようにすることで、地下構造体1をまっすぐに沈設することができる。
【0037】
以上、本発明によれば、地下構造体1の下面にジャッキ3を設けることで、ジャッキ3を地下構造体1に埋設する必要がない。したがって、地下構造体1にジャッキ3埋設用の孔などを設ける必要もない。また、使用後は、ジャッキ3を撤去することができる。
【0038】
また、地下構造体1の底面15に設置されたレール9aに沿ってジャッキ3を移動可能とすることで、ジャッキ3の配置を、地下構造体1の姿勢や地盤状態および掘削状態によって、適切な配置とすることができる。また、ジャッキ3の下方の地盤13を掘削する際に、ジャッキ3を退避させることができるため、ストローク長が小さくても、掘削の妨げとなることがない。このため、より小型のジャッキ3を使用することができる。
【0039】
また、刃口7下部の地盤13の掘削には、チェーンカッター(ジブカッター)などの掘削機5を用いることができる。このような掘削機5を用いることで、刃口7下部の地盤13を等厚で確実に掘削することができる。したがって、掘削量(沈下量)をより正確に制御することができる。また、掘削機5は、地下構造体1の下面縁部に配置されたレール9bに沿って移動可能であるため、地下構造体1の所望の位置の刃口7下部を確実に掘削することができる。
【0040】
なお、ジャッキ3の伸縮および移動は、全て地上からの遠隔操作で行うことができるため、作業者がジャッキ3の操作を地下作業空間で行う必要もない。同様に、掘削機5の操作や移動も、全て地上からの遠隔操作で行うこともできる。
【0041】
また、ジャッキ3の先端には受圧板11が設けられるため、軟弱な地盤13に対しても、ジャッキ3の先端が地盤13に埋没することを防止し、確実に地下構造体1を支持することができる。
【0042】
また、それぞれ位置に配置されたジャッキ3の圧力等の状態を監視することで、地下構造体1の姿勢を把握することができる。このため、地下構造体1をまっすぐに沈設可能なように、ジャッキ3の配置を微調整することができ、さらにはジャッキ3の速度や縮退量なども制御することができる。また、地下構造体1の下部の地盤13の凹凸形状なども把握できるため、適正な姿勢を確保するために、適切な掘削量となるよう、掘削作業を行うこともできる。
【0043】
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0044】
例えば、地下構造体1は、ケーソン躯体や基礎など、地下に沈設される構造体であれば、いずれの構造体に対しても適用可能である。また、地下構造体1の形状は、前述したような矩形に限られず、例えば円形や多角形等他の形状であってもよい。円形の場合には、レール9bは、地下構造体1の縁部に1周設けることもできる。
【0045】
また、オープンケーソンの場合には、刃口近傍から中心方向に張り出し部を形成し、当該張り出し部の下面にレール9a等を設けても良い。
【符号の説明】
【0046】
1………地下構造体
3………ジャッキ
5………掘削機
7………刃口
9a、9b………レール
11………受圧板
13………地盤
15………底面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8