特許第5965868号(P5965868)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5965868
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】刺入目標点設定装置及び超音波診断装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/20 20160101AFI20160728BHJP
   A61B 8/00 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   A61B34/20
   A61B8/00
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-123068(P2013-123068)
(22)【出願日】2013年6月11日
(65)【公開番号】特開2014-239767(P2014-239767A)
(43)【公開日】2014年12月25日
【審査請求日】2014年11月27日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】300019238
【氏名又は名称】ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(72)【発明者】
【氏名】橋本 浩
【審査官】 小川 恭司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−160013(JP,A)
【文献】 特表2001−510702(JP,A)
【文献】 特開2012−040220(JP,A)
【文献】 米国特許第6139544(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B8/00−8/15
13/00−18/18
34/00−90/98
A61F2/01
A61N7/00−7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の操作により、穿刺針が刺入される被検体における前記穿刺針の刺入目標点である第一の基準点と、前記被検体における注目部位を示す注目部位指示点である第二の基準点とを、前記被検体が存在している三次元空間に形成された座標において設定する基準点設定部と、
前記第一の基準点及び前記第二の基準点の前記三次元空間における座標を用いて、所定の作図手法に基づく演算によって図形を設定し該図形における所定の点を、前記三次元空間に形成された座標において前記第一の基準点以外の他の刺入目標点として設定する刺入目標点設定部と、
を備えることを特徴とする刺入目標点設定装置。
【請求項2】
前記刺入目標点設定部は、前記第一の基準点及び前記第二の基準点の前記三次元空間における座標を基準として、前記注目部位の周囲に頂点が位置する正多角形であって、前記第一の基準点である前記刺入目標点が一つの頂点である正多角形を設定し、該正多角形の他の頂点に前記他の刺入目標点を設定することを特徴とする請求項1に記載の刺入目標点設定装置。
【請求項3】
前記第一の基準点である前記刺入目標点及び前記注目部位指示点の少なくとも一方が、前記被検体の超音波画像において設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の刺入目標点設定装置。
【請求項4】
前記三次元空間に形成された座標において位置が検出される穿刺針の延長線上に前記第一の基準点である前記刺入目標点が設定される請求項1〜3のいずれか一項に記載の刺入目標点設定装置。
【請求項5】
前記刺入目標点設定部は、前記第二の基準点を中心とし該第二の基準点及び前記第一の基準点の間の距離を半径とする円の円周上に、前記他の刺入目標点を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の刺入目標点設定装置。
【請求項6】
請求項1〜5に記載の刺入目標点設定装置を含むことを特徴とする超音波診断装置。
【請求項7】
前記被検体の超音波画像において、前記刺入目標点の各々の位置にインジケータを表示させるインジケータ表示制御部を備えることを特徴とする請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記刺入目標点の各々と、前記被検体における超音波の送受信面との距離を示す距離インジケータを、前記被検体の超音波画像に表示させる距離インジケータ表示制御部を備えることを特徴とする請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記距離インジケータ表示制御部は、前記三次元空間における前記送受信面の位置と、前記三次元空間における前記刺入目標点の各々の位置とに基づいて前記距離の算出を行なうことを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記距離インジケータは、前記刺入目標点の各々を前記送受信面に投影した位置又は前記刺入目標点の位置に表示されることを特徴とする請求項8又は9のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穿刺針を刺入する目標となる刺入目標点を設定する刺入目標点設定装置及び超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置では、被検体の超音波画像をリアルタイム(real time)で表示することができる。従って、被検体内に穿刺針を刺入する時に、穿刺針が焼灼位置まで刺入されたか否かを、超音波画像によって確認することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−245092号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、腫瘤などの病変部の周囲に複数本の穿刺針を刺入して、焼灼を行なう場合がある。この場合、穿刺針の位置が偏ると、病変部を万遍なく焼灼することができない場合がある。従って、病変部が万遍なく十分に焼灼されるように、病変部に対して位置が偏らないよう複数本の穿刺針を刺入することが望ましい。そのために、複数本の穿刺針が刺入される場合の刺入目標を設定できるようになっていることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するためになされた一の観点の発明は、穿刺針が刺入される被検体における前記穿刺針の刺入目標点である第一の基準点と、前記被検体における注目部位を示す注目部位指示点である第二の基準点とを、前記被検体が存在している三次元空間に形成された座標において設定する基準点設定部と、所定の作図手法を用いて、前記第一の基準点及び前記第二の基準点を基準にして、前記三次元空間に形成された座標において前記第一の基準点以外の他の刺入目標点を設定する刺入目標点設定部と、を備えることを特徴とする刺入目標点設定装置である。
【0006】
また、他の観点の発明は、上記一の観点の発明において、前記刺入目標点設定部は、前記第一の基準点及び前記第二の基準点を基準として、前記注目部位の周囲に頂点が位置する正多角形であって、前記第一の基準点である前記刺入目標点が一つの頂点である正多角形を設定し、該正多角形の他の頂点に前記他の刺入目標点を設定することを特徴とする刺入目標点設定装置である。
【0007】
また、他の観点の発明は、上記一の観点の発明の刺入目標点設定装置を含む超音波診断装置であって、前記被検体の超音波画像において、前記刺入目標点の各々の位置にインジケータを表示させるインジケータ表示制御部を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【0008】
また、他の観点の発明は、上記一の観点の発明の刺入目標点設定装置を含む超音波診断装置であって、前記刺入目標点の各々と、前記被検体における超音波の送受信面との距離を示す距離インジケータを、前記被検体の超音波画像に表示させる距離インジケータ表示制御部を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
【発明の効果】
【0009】
上記一の観点の発明によれば、前記第一の基準点及び前記第二の基準点が設定されると、これらを基準にして、所定の作図手法により、他の刺入目標点が設定されるので、複数本の穿刺針を刺入する際の刺入目標を設定することができる。
【0010】
また、上記他の観点の発明によれば、前記注目部位の周囲に正多角形の頂点が設定され、この頂点に前記刺入目標点が設定されるので、この刺入目標点に対して穿刺針が刺入されれば、位置が偏らないように穿刺針を刺入することができる。
【0011】
前記他の観点の発明によれば、前記超音波画像において、前記刺入目標点の各々の位置にインジケータが表示されるので、このインジケータを目標にして穿刺針を刺入することができる。
【0012】
他の観点の発明によれば、前記刺入目標点の各々と、前記被検体における超音波の送受信面との距離を示す距離インジケータが表示されるので、前記刺入目標点の各々を含む超音波画像を容易に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第一実施形態における超音波診断装置及びRFA装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図2】第一実施形態の超音波診断装置における表示制御部の構成を示すブロック図である。
図3】三本の穿刺針が刺入されることを説明する図である。
図4】穿刺針の針先を示す拡大図である。
図5】穿刺目標点の設定の処理を示すフローチャートである。
図6】超音波画像が表示された表示部を示す図である。
図7】病変部にマーカーが設定された状態の表示部を示す図である。
図8】穿刺針を用いたマーカーの設定を説明する図である。
図9】穿刺針の延長線と平面の交点との位置にマーカーが表示された表示部を示す図である。
図10】平面PにおけるマーカーMt,Mn、第一の基準点pb1及び第二の基準点pb2を示す図である。
図11図10に示す平面Pに設定された正三角形及びその頂点に設定された第一刺入目標点、第二刺入目標点及び前記第三刺入目標点を示す図である。
図12】第一の基準点及び第二の基準点を半径とし、第二の基準点を中心とする円を示す図である。
図13図12に示された円の円周上に第二刺入目標点及び第三刺入目標点が設定されることを説明する図である。
図14】第一刺入目標点を通る平面、第二刺入目標点を通る平面及び第三刺入目標点を通る平面を示す図である。
図15】第一距離インジケータ、第二距離インジケータ及び第三距離インジケータが表示された表示部を示す図である。
図16】超音波の送受信面上に第一刺入目標点が存在している状態の超音波画像を示す図である。
図17】被検体に穿刺針が刺入された状態の超音波画像を示す図である。
図18】本発明の第二実施形態における超音波診断装置及びRFA装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
図19】第二実施形態の超音波診断装置における表示制御部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第一実施形態)
図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信ビームフォーマ3、エコーデータ処理部4、表示制御部5、表示部6、操作部7、制御部8、記憶部9を備える。送受信ビームフォーマ3、エコーデータ処理部4、表示制御部5、表示部6、操作部7、制御部8、記憶部9は超音波診断装置1の装置本体1aに設けられている。また、この装置本体1aと前記超音波プローブ2がケーブルを介して接続されている。前記超音波診断装置1は、本発明における刺入目標点設定装置を含んでいる。
【0015】
前記超音波プローブ2は、アレイ状に配置された複数の超音波振動子(図示省略)を有して構成され、この超音波振動子によって被検体に対して超音波を送信し、そのエコー信号を受信する。前記超音波プローブ2により、後述するように、被検体の三次元領域に対する超音波の送受信が行われ、ボリュームデータが得られる。
【0016】
前記超音波プローブ2には、例えばホール素子で構成される前記第一磁気センサ10が設けられている。この第一磁気センサ10により、例えば磁気発生コイルで構成される磁気発生部11から発生する磁気が検出されるようになっている。前記磁気発生部11により、三次元空間において座標が形成される。従って、前記三次元空間にいる被検体の三次元領域にも、前記磁気発生部11による座標が形成される。
【0017】
前記第一磁気センサ10における検出信号は、前記表示制御部5へ入力されるようになっている。前記第一磁気センサ10における検出信号は、図示しないケーブルを介して前記表示制御部5へ入力されてもよいし、無線で前記表示制御部5へ入力されてもよい。前記磁気発生部11及び前記第一磁気センサ10は、後述のように前記超音波プローブ2の位置及び傾きを検出するために設けられている。
【0018】
前記送受信ビームフォーマ3は、前記超音波プローブ2から所定の走査条件で超音波を送信するための電気信号を、前記制御部8からの制御信号に基づいて前記超音波プローブ2に供給する。また、前記送受信ビームフォーマ3は、前記超音波プローブ2で受信したエコー信号について、A/D変換、整相加算処理等の信号処理を行ない、信号処理後のエコーデータを前記エコーデータ処理部4へ出力する。
【0019】
前記エコーデータ処理部4は、前記送受信ビームフォーマ3から出力されたエコーデータに対し、超音波画像を作成するための処理を行なう。例えば、前記エコーデータ処理部4は、対数圧縮処理、包絡線検波処理等のBモード処理を行ってBモードデータを作成する。
【0020】
前記表示制御部5は、図2に示すように、送受信面位置特定部51、針位置特定部52、基準点設定部53、刺入目標点設定部54、距離インジケータ表示制御部55及び表示画像制御部56を有する。前記送受信面位置特定部51は、先ず、前記第一磁気センサ10からの磁気検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における前記超音波プローブ2の位置及び傾きの情報(以下、「プローブ位置情報」という)を算出する。次に、前記送受信面位置特定部51は、前記プローブ位置情報に基づいてエコー信号の前記三次元空間の座標系における位置情報を算出する。これにより、前記三次元空間の座標における超音波の送受信面の位置が特定される。
【0021】
前記針位置特定部52は、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間における座標系における穿刺針Nの位置及び向きを特定する。より詳細に説明すると、前記穿刺針Nには、例えばホール素子で構成される第二磁気センサ12が設けられている。この第二磁気センサ12により、前記磁気発生部11から発生する磁気が検出されるようになっている。前記第二磁気センサ12における検出信号は、前記表示制御部5へ入力される。前記針位置特定部52は、第二磁気センサ12からの磁気検出信号に基づいて、前記磁気発生部11を原点とする三次元空間の座標系における前記穿刺針Nの位置及び向きの特定を行なう。
【0022】
ちなみに、前記穿刺針Nは、ラジオ波焼灼療法(RFA:radiofrequency ablation)に用いられる針であり、ラジオ波を照射する。前記穿刺針Nは、RFA装置本体100aと接続されている。前記穿刺針Nと前記RFA装置本体100aとでRFA装置100が構成される。前記RFA装置本体100aにより、前記穿刺針Nによるラジオ波の照射が制御される。
【0023】
ちなみに、図1では、前記穿刺針Nは一つのみしか図示されていないが、後述するように、本例では、前記穿刺針Nが複数本刺入された状態で焼灼が行われる。従って、前記RFA装置本体100aには、前記穿刺針が複数本接続されている。
【0024】
前記表示制御部5の説明に戻る。前記基準点設定部53は、被検体における前記穿刺針Nの第一刺入目標点pt1である第一の基準点pb1と、被検体における注目部位を示す注目部位指示点pnである第二の基準点pb2を設定する。前記第一刺入目標点pt1は、被検体において前記穿刺針Nの刺入目標となる点である。また、被検体における注目部位は例えば病変部であり、前記注目部位指示点pnは、被検体の病変部に設定される。
【0025】
前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2は、前記三次元空間に形成された座標において設定される。詳細は後述する。前記基準点設定部53は、本発明における基準点設定部の実施の形態の一例である。
【0026】
前記刺入目標点設定部54は、前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2を基準にして、前記第一刺入目標点pt1以外の他の刺入目標点(後述の第二刺入目標点pt2及び第三刺入目標点pt3)を設定する。詳細は後述する。前記刺入目標点設定部54は、本発明における刺入目標点設定部54の実施の形態の一例である。
【0027】
前記距離インジケータ表示制御部55は、前記各刺入目標点pt1〜pt3と超音波の送受信面との距離を示す距離インジケータIn(後述の第一距離インジケータIn1、第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3、図15等参照)を、前記表示部6に表示させる。詳細は後述する。前記距離インジケータ表示制御部55は、本発明におけるインジケータ表示制御部及び距離インジケータ表示制御部の実施の形態の一例である。
【0028】
前記表示画像制御部56は、前記エコーデータ処理部4から入力されたデータを、スキャンコンバータ(Scan Converter)によって走査変換して超音波画像データを作成する。また、前記表示画像制御部56は、前記超音波画像データに基づく超音波画像を前記表示部6に表示させる。前記超音波画像は、例えばBモード画像である。
【0029】
前記表示部6は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどである。
【0030】
前記操作部7は、特に図示しないが、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード(keyboard)や、トラックボール(trackball)等のポインティングデバイス(pointing device)などを含んで構成されている。
【0031】
前記制御部8は、特に図示しないがCPU(Central Processing Unit)を有して構成される。この制御部8は、前記記憶部9に記憶された制御プログラムを読み出し、前記超音波診断装置1の各部における機能を実行させる。
【0032】
前記記憶部9は、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)や、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の半導体メモリ(Memory)である。
【0033】
さて、本例の超音波診断装置1の作用について説明する。本例では、被検体Pに対して、図3に示すように三本の穿刺針N1,N2,N3が刺入され、ラジオ波による焼灼が行われる。前記三本の穿刺針N1,N2,N3は、腫瘤などの病変部Lの周囲に刺入される。
【0034】
ちなみに、前記穿刺針N1〜N3の針先には、図4に示すように、第一電極E1と第二電極E2とが設けられている。これら第一電極E1及び第二電極E2の間は、絶縁体Iによって絶縁されている。
【0035】
前記穿刺針N1,N2,N3は、これら穿刺針N1〜N3による焼灼範囲が、前記病変部Lを含むように、前記被検体に対して刺入される。前記穿刺針N1〜N3は、焼灼範囲が偏らないように、互いに平行でなおかつ正三角形の頂点を通るように刺入されることが望ましい(従って、穿刺針N1,N2,N3は、三角柱(図示省略)の角部に位置する)。本例では、前記穿刺針N1〜N3が刺入される前に、これら穿刺針N1〜N3が、正三角形の頂点を通るように刺入されるよう、穿刺目標点が設定される。
【0036】
具体的に、図5のフローチャートに基づいて説明する。先ず、ステップS1では、図6に示すように、前記表示部6に超音波画像UIが表示される。操作者は、被検体Pの体表面に当接した前記超音波プローブ2によって超音波の送受信を行なう。この超音波プローブ2で得られた超音波のエコー信号に基づく超音波画像UIが前記表示部6に表示される。操作者は、前記超音波画像UIに病変部Lが表示されるように前記超音波プローブ2を位置させ、超音波の送受信を行なう。
【0037】
次に、ステップS2では、操作者は、前記操作部7のトラックボール等を用いて、図7に示すように、前記超音波画像UIに表示された病変部LにマーカーMnを設定する。前記基準点設定部53は、前記操作部7から入力される信号に基づいて、前記マーカーMnを設定する。このマーカーMnが設定された点は、注目部位指示点pnであり、第二の基準点pb2である。
【0038】
前記基準点設定部53は、前記三次元空間の座標系における前記マーカーMnの座標を特定する。前記基準点設定部53は、前記送受信面位置特定部51によって特定される超音波の送受信面の位置と、前記超音波画像UIにおける前記マーカーMnの位置とから、前記三次元空間の座標系における前記マーカーMnの座標を特定する。前記マーカーMnの座標は、前記記憶部9に記憶されてもよい。
【0039】
次に、ステップS3では、前記基準点設定部53は、前記超音波画像UIにおいて前記穿刺針N1の刺入目標となる点に、マーカーMtを設定する。このマーカーMtが設定された点は、第一刺入目標点pt1であり、第一の基準点pb1である。本例では、操作者が前記穿刺針N1を用いることにより、前記マーカーMtが設定される。前記基準点設定部53は、図8に示すように、前記穿刺針N1の延長線lと平面Pとの交点に、前記マーカーMtを設定する。ちなみに、図8において、符号BSは被検体の体表面を示している。
【0040】
前記マーカーMtの設定について具体的に説明する。前記平面Pは、前記マーカーMnが設定された点(前記注目部位指示点pn、第二の基準点pb2)を通り、前記穿刺針N1の延長線lと直交する平面である。前記基準点設定部53は、先ず前記針位置特定部52によって特定される前記穿刺針N1の位置及び向きに基づいて、前記三次元空間の座標系において、前記穿刺針N1の延長線lの位置及び向きを特定する。
【0041】
次に、前記基準点設定部53は、前記穿刺針N1の延長線lと直交しなおかつ前記マーカーMnが設定された点を通る平面Pを前記三次元空間の座標系において特定し、この平面Pと前記穿刺針N1の延長線lとの交点plを特定する。そして、前記基準点設定部53は、図9に示すように、前記超音波画像UIにおける前記交点plの位置に、前記マーカーMtを表示させる。ただし、超音波の送受信面上に、前記交点plがあるものとする。
【0042】
前記超音波画像UIに前記マーカーMtが表示されると、前記穿刺針N1を持っている術者は、前記穿刺針N1の向きや位置を変えることにより、前記超音波画像UIにおいて前記マーカーMtを容易に移動させることができる。術者は、前記穿刺針N1の向きや位置を調節して、前記超音波画像UIにおいて、前記穿刺針N1を刺入する目標点として適切な位置に、前記マーカーMtを置く。
【0043】
術者は、前記マーカーMtを所望の位置に置いたら、このマーカーMtの位置を確定させる入力を行なう。この入力があると、前記基準点設定部53は、前記マーカーMtの位置を確定し、前記穿刺針N1の位置及び向きが変わっても、前記マーカーMtの位置を変えない。以上により、前記超音波画像UIへのマーカーMtの設定が完了する。本例では、前記マーカーMtは、図9に示すように、前記病変部Lの外側であって、この病変部Lの近傍に設定される。
【0044】
前記基準点設定部53は、前記マーカーMtが設定されると、前記三次元空間の座標系における前記マーカーMtの座標を特定する。この座標は前記記憶部9に記憶されてもよい。
【0045】
ステップS3において、第一刺入目標点Pt1に前記マーカーMtが設定されると、ステップS4の処理へ移行する。このステップS4では、前記刺入目標点設定部54は、前記マーカーMt及び前記ステップS2において設定された前記マーカーMnを基準にして、前記第一刺入目標点Pt1以外の刺入目標点を設定する。本例では、このステップS4において、前記穿刺針N2の刺入目標点として第二刺入目標点pt2が設定され、前記穿刺針N3の刺入目標点として第三刺入目標点pt3が設定される。
【0046】
具体的に前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3の設定について説明する。前記刺入目標点設定部54は、前記マーカーMtが設定された点、すなわち第一の基準点pb1と、前記マーカーMnが設定された点、すなわち第二の基準点pb2とを基準にして、前記第一の基準点pb1が一つの頂点である正三角形Tを設定する。図10は、前記平面Pにおける前記第一の基準点pb1(第一刺入目標点pt1)及び前記第二の基準点pb2(前記注目部位指示点pn)を示す図である。前記刺入目標点設定部54は、前記平面Pにおいて、図11に示すように前記正三角形Tを設定する。この正三角形Tの頂点が、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3である。前記正三角形Tは、その三つの頂点が前記病変部Lの周囲に位置している。
【0047】
前記正三角形Tの設定についてより詳細に説明する。前記刺入目標点設定部54は、先ず図12に示すように、平面P(図12では図示省略)において前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2の間の距離を半径rとし、前記第二の基準点pb2を中心とする円Cを設定する。次に、前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2を結ぶ線分sに対し、中心角θが120度になる円周上の点pc1,pc2を特定する。この円周上の点pc1,pc2は、図13に示すように、正三角形Tの頂点であり、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3である。
【0048】
ここで、前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2は、それぞれ前記マーカーMt及び前記マーカーMnが設定された点であるので、前記三次元空間の座標系における座標が特定されている。前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3は、上述のように前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2を基準にして設定されるので、前記刺入目標点設定部54は、前記三次元空間の座標系における前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3の座標を、前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2の座標に基づいて特定する。前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3の座標は、前記記憶部9に記憶されてもよい。
【0049】
前記第一の基準点pb1は、前記病変部Lの外側に位置しているので、前記円Cの円周上の点である前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3は、前記病変部Lの外側であって、この病変部Lの近傍に設定されている。従って、前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3は、病変部Lを囲むようにして設定される。このような位置に設定された前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3に対して、後述するように前記穿刺針N1,N2,N3を刺入することにより、前記病変部Lを万遍なく焼灼することができる位置に前記穿刺針N1,N2,N3を配置することができる。
【0050】
操作者は、穿刺針N2,N3によって前記病変部Lを万遍なく焼灼することができる位置に前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3が設定されるように、前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2を設定する。
【0051】
ステップS4において前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3が設定されると、ステップS5では、操作者は、前記穿刺針N1,N2,N3を被検体に対して刺入し、これら穿刺針N1,N2,N3によってラジオ波による焼灼を行なう。前記穿刺針N1は、前記第一刺入目標点pt1を通るように刺入される。また、前記穿刺針N2は、前記第二刺入目標点pt2を通るように刺入される。また、前記穿刺針N3は、前記第三刺入目標点pt3を通るように刺入される。
【0052】
前記穿刺針N1が刺入される時には、操作者は、図14に示すように、前記第一刺入目標点pt1を通る平面Ppt1が送受信面となるように超音波の送受信を行ない、この送受信面についての超音波画像UIを表示させる。前記穿刺針N2が刺入される時には、操作者は、前記第二刺入目標点pt2を通る平面Ppt2が送受信面となるように超音波の送受信を行ない、この送受信面についての超音波画像UIを表示させる。前記穿刺針N3が刺入される時には、操作者は、前記第三刺入目標点pt3を通る平面Ppt3が送受信面となるように超音波の送受信を行ない、この送受信面についての超音波画像UIを表示させる。
【0053】
前記平面Ppt1,Ppt2,Ppt3は、ここでは前記平面Pに対して垂直な平面であるものとする。
【0054】
前記距離インジケータ表示制御部55は、図15に示すように、前記超音波画像UIに、第一距離インジケータIn1、第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3を表示させる。第一距離インジケータIn1は、前記第一刺入目標点pt1と超音波の送受信面との距離d1を示す。第二距離インジケータIn2は、前記第二刺入目標点pt2と超音波の送受信面との距離d2を示す。第三距離インジケータIn3は、前記第三刺入目標点pt3と超音波の送受信面との距離d3を示す。
【0055】
前記距離インジケータ表示制御部55は、前記三次元空間の座標系における前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3の位置と、前記三次元空間の座標系における超音波の送受信面の位置とに基づいて、前記距離d1,d2,d3を算出する。前記距離インジケータ表示制御部55は、前記距離d1,d2,d3に基づいて、前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3を表示させる。
【0056】
前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3は、前記距離d1,d2,d3に応じた面積を有する四角形である。前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3は、前記距離d1,d2,d3が大きくなるほど面積が大きくなり、前記距離d1,d2,d3が小さくなるほど面積が小さくなる。
【0057】
前記距離d1,d2,d3が零になり、超音波の送受信面が前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3と一致すると、前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3は、十字形状(「+」)になる。例えば、図16には前記距離d1が零になり前記超音波の送受信面上に前記第一刺入目標点pt1が存在している状態の超音波画像UIが示されている。この図16では、前記第一距離インジケータIn1が十字形状になっている。
【0058】
前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3の表示位置について説明する。前記第一距離インジケータIn1は、前記第一刺入目標点pt1が超音波の送受信面に存在している場合、前記超音波画像UIにおいて、前記第一刺入目標点pt1の位置に表示される。一方、前記第一距離インジケータIn1は、前記第一刺入目標点pt1が超音波の送受信面に存在していない場合、前記超音波画像UIにおいて、前記第一刺入目標点pt1を超音波の送受信面に投影した位置に表示される。
【0059】
前記第二距離インジケータIn2の表示位置も、前記第一距離インジケータIn1の表示位置と同様に、前記超音波画像UIにおいて、前記第二刺入目標点pt2の位置又はこの第二刺入目標点pt2を超音波の送受信面に投影した位置である。また、前記第三距離インジケータIn3の表示位置も、前記第一距離インジケータIn1及び前記第二距離インジケータIn2の表示位置と同様に、前記超音波画像UIにおいて、前記第三刺入目標点pt3の位置又はこの第三刺入目標点pt3を超音波の送受信面に投影した位置である。
【0060】
前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3が十字形状になった時、十字の交点が前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2、前記第三刺入目標点pt3である。
【0061】
前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3は、本発明における距離インジケータの実施の形態の一例である。
【0062】
操作者は、前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2又は前記第三距離インジケータIn3のいずれかが十字形状になるように、前記超音波プローブ2を動かし、いずれかの前記平面Ppt1,Ppt2,Ppt3についての超音波画像UIを表示させる。そして、操作者は、いずれかの平面Ppt1,Ppt2,Ppt3についての超音波画像UIが表示されると、この超音波画像UIが表示されている送受信面(前記平面Ppt1,Ppt2,Ppt3)に沿って、穿刺針Nを被検体に対して刺入する。例えば、図17には、前記平面Ppt1についての超音波画像UIが示されている。操作者は、この超音波画像UIを見ながら、前記平面Ppt1に沿って前記第一刺入目標点pt1に向かって穿刺針N1を刺入する。前記超音波画像UIには、穿刺ガイドラインGLが表示されてもよい。この場合、操作者はこの穿刺ガイドラインGLに沿って前記穿刺針NIを刺入する。操作者は、例えば針先が前記第一刺入目標点pt1を所定の距離通りすぎる位置まで前記穿刺針N1を刺入する。
【0063】
操作者は、特に図示しないが、前記穿刺針N2,N3についても、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3が十字形状になるように前記超音波プローブ2を動かし、前記平面Ppt2,Ppt3についての超音波画像UIを表示させる。そして、操作者は、前記平面Ppt2に沿って前記第二距離インジケータIn2に向かって前記穿刺針N2を刺入し、前記平面Ppt3に沿って前記第三距離インジケータIn3に向かって前記穿刺針N3を刺入する。
【0064】
十字形状の前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3は、超音波画像UIにおいて、前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点の位置に表示されるので、本発明におけるインジケータの実施の形態の一例である。
【0065】
前記穿刺針N1〜N3が被検体に刺入されると、これら三本の穿刺針N1〜N3が刺入された状態で、ラジオ波による焼灼が行われる。
【0066】
本例によれば、上述の図11に示されるように、前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3が、前記平面Pにおいて、前記正三角形Tの頂点に設定される。従って、操作者は、前記超音波画像UIにおいて、十字形状の前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3を目標にして前記穿刺針N1,N2,N3を刺入すれば、これら穿刺針N1,N2,N3を、病変部Lに対して位置が偏らずに刺入することができる。
【0067】
前記超音波画像UIには、前記第一距離インジケータIn1、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3が表示されるので、前記第一刺入目標点pt1、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3を含む平面Ppt1,Ppt2,Ppt3の超音波画像UIを容易に表示させることができる。
【0068】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。ただし、第一実施形態との重複事項については説明を省略する。
【0069】
本例では、刺入目標点設定部54は、図18に示すように、前記RFA装置本体100aに設けられている。この場合、前記表示制御部5は、図19に示すように、送受信面位置特定部51、針位置特定部52、基準点設定部53、距離インジケータ表示制御部55及び表示画像制御部56を有する。従って、本例では、本発明における刺入目標点設定装置は、前記超音波診断装置1及び前記RFA装置100によって構成される。
【0070】
本例においては、前記ステップS4において前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3を設定するために、前記ステップS2,S3において設定された第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pb2の前記三次元空間の座標系における座標が、前記超音波診断装置1から前記RFA装置本体100aへ入力される。このRFA装置本体100aの刺入目標点設定部54は、前記第一の基準点pb1及び前記第二の基準点pbの座標に基づいて、上述の第一実施形態と同様にして、前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3を前記三次元空間の座標系において設定する。
【0071】
前記第二刺入目標点pt2及び前記第三刺入目標点pt3の位置情報は、前記RFA装置本体100aから前記超音波診断装置1へ入力される。これにより、前記ステップS5において、前記第二距離インジケータIn2及び前記第三距離インジケータIn3を表示することができる。
【0072】
本例によっても、前記第一実施形態と同一の効果を得ることができる。
【0073】
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、設定される刺入目標点は三つに限られるものではない。前記刺入目標点設定部54は、設定される刺入目標点の数に応じた図形を作図して刺入目標点を設定する。例えば、設定される刺入目標点が四つである場合、前記第一の基準点pb1と前記第二の基準点pb2の間の距離を半径とし、前記第二の基準点pb2を中心とする円を描き、90度ずつ円周上に点を定めることによって正四角形の頂点を刺入目標点として設定する。
【0074】
すなわち、設定される刺入目標点の数をnとすると、前記刺入目標点設定部54は、第一の基準点pb1と第二の基準点pb2の間の距離を半径とし、第二の基準点pb2を中心とする円を描き、360°/nずつ円周上に点を定めることによって正n角形の頂点を刺入目標点として設定する。
【0075】
また、前記第一刺入目標点pt1は、前記穿刺針Nを用いることなく、操作者が前記操作部7のポインティングデバイス等を用いて、前記超音波画像UIにおいて設定されてもよい。
【0076】
また、前記第一刺入目標点pt1は、被検体に穿刺針Nを刺入することによって設定されてもよい。具体的には、前記針位置特定部52が被検体に刺入された穿刺針Nの針先の位置を特定し、この位置に、前記基準点設定部53は、前記第一刺入目標点ptを設定してもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 超音波診断装置
53 基準点設定部
54 刺入目標点設定部
55 距離インジケータ表示制御部
pt1 第一刺入目標点
pt2 第二刺入目標点
pt3 第三刺入目標点
pn 注目部位指示点
pb1 第一の基準点
pb2 第二の基準点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19