【課題を解決するための手段】
【0013】
第一の主要な実施態様によれば、本発明は、セラミック物質から形成された生成物であって、好ましくは焼結された生成物に関し、上記生成物の少なくとも一部、好ましくは全部が孔を有し、かつ下記規準(a)および(b)を満たし、かつ下記規準(c)および(d)のうちの少なくとも1を満たす。
(a)上記孔の数の少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、または実質的に100%すらが、互いに長手方向に実質的に平行に延びる切頭円錐形の管状孔(すなわち、円錐の上部が切られた形状を表わす)である、
(b)少なくとも1の横断面において、特に中央の横断面において、好ましくは任意の横断面において、(横断面中に見える孔の全てを考慮した)孔の横断面の平均サイズ(以降、「平均孔サイズ」と言う)が、0.15μmより大きくかつ
200ミクロン未
満である、
(c)少なくとも1の横断面において、特に中央の横断面において、好ましくは任意の横断面において、(横断面中に見える孔の全てを考慮した)孔の数の少なくとも50%が、87%より大きい凸指数(convexity index)Icを有する、ここで、1つの孔の凸指数は、表面積SpとScの比Sp/Scに等しく、SpおよびScはそれぞれ、上記孔の周囲によっておよび凸状エンベロープ(convex envelope)によって境界を定められる、
(d)少なくとも1の横断面において、特に中央の横断面において、好ましくは任意の横断面において、(横断面中に見える孔の全てを考慮した)孔の数の少なくとも50%が、87%より大きい固体性指数(solidity index)Isを有する、ここで1つの孔の固体性指数は、後述する方法に従って測定される。ここで、上記セラミック物質が、酸化ジルコニウム、部分的に安定化された酸化ジルコニウム、安定化された酸化ジルコニウム
、酸化アルミニウム、水和されたアルミナ
、炭化ケイ素、
およびそれらの混合物によって形成される群から選択され
、かつ該生成物の開放多孔率が、基準ISO15901−1に従って測定されるとき、60%未満である。
【0014】
本明細書の以降においてより詳細に示されるように、本発明者らは、孔の特定の形状が、多孔性生成物中に浸透することが可能である含浸物質の量を改善することを可能にすることを見出した。特に、本発明者らは、わずかに切頭された円錐形の管形状であること、低下された横断面であること、および(外面から見た)凹状の周囲が少ないことの組合せが、浸透することが可能である含浸物質の量を増加することを可能にすることを見出した。燃料電池の用途では、この結果が、電池の性能を増加することを可能にする。
【0015】
この理論に縛られることなく、本発明者らは、この結果を、孔の特定の形状が含浸物質の粒子の通過を容易にするという事実によって説明する。すなわち、これらの粒子は、孔中に非常に深く浸透できる。
【0016】
本発明の第一の主要な実施態様に従う多孔性生成物はまた、下記の任意的な特徴の1以上を含み得る。
−平均孔サイズが、0.5μmより大きい、好ましくは1μmより大きい、または2μmより大きい、または5μmより大きい、および/または200μm未満であり、または150μm未満であり、または100μm未満であり、または50μm未満であり、または15μm未満であり、または10μm未満である。
−平均孔サイズが、1〜10μmである。この特徴は、マイクロ反応器および/または濾過のための用途において特に有利である。
−平均孔サイズが2〜5μmである。この特徴は、SOFC電池の電極のための用途に特に有利である。
−平均孔サイズが、10〜30μmである。この特徴は、SOFC電池の電解質のための用途に特に有利である。
−平均孔サイズが、100〜270μmである。この特徴は、熱交換器のための用途において特に有利である。
−平均孔サイズが、1〜100μmである。この特徴は、単室型燃料電池のための用途において特に有利である。
−孔の形状が以下の通りである。
孔の数の少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%が、87%より大きい凸指数Icおよび/または固体性指数Isを有する、および/または
孔の数の少なくとも40%、好ましくは少なくとも44%、好ましくは少なくとも54%が、88%より大きい凸指数Icおよび/または固体性指数Isを有する、および/または
孔の数の少なくとも30%、好ましくは少なくとも36%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも44%、好ましくは少なくとも50%が、89%より大きい凸指数Icおよび/または固体性指数Isを有する、および/または
孔の数の少なくとも24%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも36%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも44%、好ましくは少なくとも50%が、90%より大きい凸指数Icおよび/または固体性指数Isを有する、および/または
孔の数の少なくとも20%、好ましくは少なくとも24%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも35%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも45%が、91%より大きい凸指数Icおよび/または固体性指数Isを有する、および/または
孔の数の少なくとも16%、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも24%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%が、92%より大きい凸指数Icおよび/または固体性指数Isを有する、および/または
孔の数の少なくとも4%、好ましくは少なくとも8%、好ましくは少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%が、93%より大きい凸指数Icおよび/または固体性指数Isを有する。
【0017】
第二の主要な実施態様によれば、本発明は、セラミック物質から形成された生成物であって、好ましくは焼結された生成物に関し、上記生成物の少なくとも一部、好ましくは全部がアモルファスシリカから形成されておらず、孔を有し、かつ下記規準を満たす。
(a’)上記孔の数の少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、または実質的に100%すらが、互いに長手方向に実質的に平行に延びる管状の孔であり、好ましくは切頭円錐形の孔である、
(b’)少なくとも1の横断面において、特に中央の横断面において、好ましくは任意の横断面において、孔の数の少なくとも30%が(外面から見て)凸六角形状の断面を有し(以降、これらの孔を「六角形の孔」と言う)、上記六角形の孔の数の少なくとも80%が0.7より大きい丸み指数(roundness index)を有し、ここで、上記丸み指数は、上記断面が内接するところの楕円の短軸および長軸の長さの比SA/LAに等しく、上記孔の横断面の平均サイズ(上記横断面中に見える全ての孔を考慮した「平均孔サイズ」)が0.15μmより大きくかつ25μm未満である。
【0018】
本明細書の以降においてより詳細に示されるように、本発明者らは、本発明の第二の主要な実施態様に従う生成物の孔の凸六角形状および大きさが、大きい暴露表面積および顕著な機械的強度を得ることを可能にすることを見出した。管状孔の特定の形状はまた、触媒による効率的な浸透を特に可能にする。
【0019】
本発明の第二の主要な実施態様に従う多孔性生成物はまた、下記の任意的な特徴の1以上を含み得る。
−好ましくは、上記横断面において、各六角形の孔が凸六角形HG(自明のこととして、その全ての辺が直線である)で外接されている、ここで上記凸六角形HGは正六角形であってもなくてもよく、最小面積A
HGを有し、凸六角形HGの最も長い辺の長さと最も短い辺の長さとの比をRとするとき、
六角形の孔の数の少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、または少なくとも80%すらが0.7より大きい比Rを有し、および/または
六角形の孔の数の少なくとも35%、好ましくは少なくとも40%、または少なくとも50%すら、または少なくとも60%すらが0.75より大きい比Rを有し、および/または
六角形の孔の数の少なくとも20%または少なくとも30%すらが0.8より大きい比Rを有する。
−好ましくは、上記横断面において、孔の数の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%が、凸六角形状の断面を有し、かつ0.75より大きい、好ましくは0.80より大きい丸み指数を有する。
−好ましくは、上記横断面において、孔の数の少なくとも35%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、または少なくとも90%すら、または95%すら、または実質的に100%すらが、凸六角形状の断面を有する。
−上記横断面において、平均孔サイズが、0.25μmより大きく、好ましくは0.5μmより大きく、好ましくは1μmより大きく、好ましくは2μmより大きく、および/または20μm未満、好ましくは18μm未満、好ましくは15μm未満、好ましくは10μm未満である。
−1実施態様において、本発明に従う生成物の壁(すなわち、孔同士の間の物質)が多孔性である(すなわち、壁の多孔度が典型的に10体積%より大きい、または10体積%に等しい)。別の実施態様では、本発明に従う生成物の壁が、密である(すなわち、壁の多孔度が典型的に10体積%未満である)。
−好ましくは、六角形の孔以外の孔が、そうでなければ六角形の孔であるところの孔の互いの浸透によって形成された孔である。
【0020】
主要な実施態様に関係なく、本発明に従う多孔性生成物はまた、下記の任意的な特徴の1以上を含み得る。
―孔の横断面の幾何学が、考慮される横断面に関係なく、実質的に一定である。例えば、孔は、考慮される横断面に関係なく、凸六角形の一般的な形状の横断面を有し、これは、孔が切頭円錐形状であるときには特に、この断面の面積が変わり得ることの可能性を排除しない。
−開放多孔率(open porosity)が、30%超であり、または40%超ですらあり、および/または90%未満であり、好ましくは80%未満であり、好ましくは70%未満であり、または60%未満ですらあり、または50%未満ですらある。有利には、機械的特性がそれによって改善される。
−孔の数の少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%が、それぞれ大きい開口および狭い開口を有する2つの端を介して開放している切頭円錐形の管状孔である。これらの孔は、「貫通孔」として知られる。従って、それらを特に触媒で含浸することがより容易である。触媒担体として使用する場合には、触媒反応もそれによって改善される。
−上記孔の数の少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、または実質的に100%すらが、切頭円錐形の管状貫通孔であり、狭い開口の平均等価直径(上記貫通孔の全ての平均)と大きい開口の平均等価直径(上記貫通孔の全ての平均)との比R’が0.99未満であり、好ましくは0.95未満であり、または0.90未満ですらあり、または0.85未満ですらあり、または0.80未満ですらあり、または0.75未満ですらあり、第二の主要な実施態様の場合には特に、0.90未満であり、または0.85未満ですらあり、または0.80未満ですらあり、または0.75未満ですらある。
−セラミック物質が、少なくとも1の酸化物を含み、または少なくとも1の酸化物から形成され、好ましくは、上記酸化物が、酸化ジルコニウムまたはジルコニア(ZrO
2)、部分的に安定化された酸化ジルコニウム、安定化された酸化ジルコニウム、酸化イットリウム(Y
2O
3)、ドープされた酸化イットリウム、好ましくは酸化サマリウムでドープされた酸化イットリウム、酸化チタン(TiO
2)、アルミノシリケート、例えばムライト、菫青石(Al
3Mg
2AlSi
5O
18)、酸化アルミニウムまたはアルミナ(Al
2O
3)、水和されたアルミナ、特にベーマイト、酸化マグネシウム(MgO)、タルク(Mg
3Si
4O
10(OH)
2)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(FeO、Fe
2O
3、Fe
3O
4)、酸化セリウム、ドープされた酸化セリウム、灰チタン石構造の酸化物、特にガレート、LaAlO
3またはLaGaO
3またはLa
(1−x)Sr
xMO
3(0≦x≦1であり、Mは、クロム、コバルト、マグネシウム、鉄、ガドリニウムおよびマンガン、ならびにそれらの混合物から形成される群から選択される元素である)型のランタン含有化合物、白金および/またはパラジウムおよび/またはロジウムおよび/または金および/または銀でドープされた灰チタン石構造の酸化物、例えばLa
(1−x)Sr
xM
(1−y)M’
yO
3(0≦x≦1であり、0≦y≦0.15であり、Mは、クロム、コバルト、マグネシウム、鉄、ガドリニウムおよびマンガン、ならびにそれらの混合物から形成される群から選択される元素であり、M’は白金、パラジウム、ロジウム、金および銀、ならびにそれらの混合物から形成される群から選択される元素である)、La
4Sr
8Ti
11Mn
1−xGa
xO
38(0≦x≦1)およびLa
4Sr
8Ti
12−nMn
nO
38(0≦n≦1)型のチタン含有化合物、BaTiO
3、BaZrO
3、Pb(Mg
0.25Nb
0.75)O
3、Ba(Zn
0.25Nb
0.75)O
3、Pb(Zn
0.25Nb
0.75)O
3、PbTiO
3、CaCu
3Ti
4O
12の型の化合物、bimevox型構造の化合物、例えばBi
2V
1−xMe
xO
z(0≦x≦1であり、zは電気的中性を確実にし、Meは、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マンガン、アンチモン、タンタル、ニオブ、クロム、モリブデン、タングステンおよびウラニウム、ならびにそれらの混合物から形成される群から選択される元素である)、lamox型構造の化合物、例えばLa
2Mo
2O
9、アパタイト構造の化合物、例えばMe’
10(XO
4)
6Y’
2(Me’はCa
2+、Cd
2+、Sr
2+、Ba
2+、Pb
2+、Na
+およびK
+、希土類金属カチオン、好ましくはLa
3+およびNd
3+、Al
3+、U
4+、Th
4+によって形成される群から選択される金属カチオンであり、(XO
4)はPO
43−、SiO
44−、AsO
43−、MnO
4−、SO
42−、CO
32−、HPO
42−、SiO
44−およびGeO
44−、ならびにそれらの混合物から選択されるアニオンであり、Y’はF
−、Cl
−、OH
−、Br
−、I
−、Co
32−およびO
2−、ならびにそれらの混合物から選択されるアニオンである)、SrCe
1−xM
xO
3(0≦x≦1であり、Mは希土類金属であり、Mは好ましくはイッテルビウムである)型の化合物、BaCe
1−xM
xO
3(0≦x≦1であり、Mは希土類金属である)型の化合物、例えば化合物BaCeO
3、La
xSr
1−xScO
3(0≦x≦1)ファミリーの化合物、例えばLa
0.9Sr
0.1ScO
3、Na
x1Ca
x2Mg
x3Ba
x4K
x5Al
x6(Si
x7O
x8)・x9H
2O(x1〜x9は、x6>0、x7>0、x8>0、x9>0およびx1+x2+x3+x4+x5>0を満たす正の整数または0である)の構造のゼオライト、ならびにそれらの混合物によって形成されるA群から選択される。好ましくは、酸化ジルコニウムが、酸化イットリウムおよび/または酸化カルシウムおよび/または酸化マグネシウムおよび/または酸化セリウムおよび/または酸化スカンジウムおよび/または酸化サマリウムおよび/または酸化ストロンチウムおよび/または酸化チタンで、好ましくは酸化イットリウムで部分的に、好ましくは全体的に安定化されている。好ましくは、酸化セリウムが、酸化サマリウムおよび/または酸化ガドリニウムおよび/または酸化イットリウムおよび/または酸化鉄によって、好ましくは酸化ガドリニウムによってドープされている。
−特に生成物が、酢酸ジルコニウムを使用する本発明に従う方法に従って製造されるとき、上記生成物が少なくとも微量のジルコニアを含む。好ましくは、ジルコニア含量が、1.5%超、2%超、または5%超ですらあり、および/または40%未満、好ましくは20%未満、好ましくは15%未満、好ましくは10%未満である。好ましくは、ジルコニアが、上記生成物内に均一に分散されている。
−1実施態様において、セラミック物質が、アモルファスシリカ(SiO
2)からまたはシリカから形成されておらず、またはアモルファスシリカをまたはシリカ(SiO
2)を99%より多く含まず、90%より多く含まず、80%より多く含まず、10%より多く含まず、またはそれらを含まない。有利には、蒸気の存在下で1000℃より上の温度でのエージングがそれによって改善される。
−セラミック物質が、少なくとも1の非酸化物を含み得、または少なくとも1の非酸化物から形成され得る。好ましくは、上記非酸化物が、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化タングステン、二ケイ化モリブデン(MoSi
2)およびホウ化チタン(TiB
2)、ならびにそれらの混合物によって形成されるB群から選択される。
−生成物が、「氷晶プレーティング」法によって製造される。
−本発明に従う多孔性生成物の最も小さい寸法が、10μm超であり、好ましくは15μm超、または50μm超、または100μm超、または200μm超、または500μm超、または1mm超、または5mm超、または10mm超である。
【0021】
本発明はまた、下記の順次の工程を含む製造法に関する。
a)水性液体相中に懸濁された4体積%超のセラミック粒子の粉末を含むスリップ(slip)を製造すること、ここで上記液体相は
、酢酸ジルコニウムを含む結晶成長活性剤を含む、
b)任意的に、上記スリップを型に注入することおよび/または上記スリップに含まれる気泡を除去すること、
c)氷晶のアッセンブリを含むブロックを形成するように上記スリップを配向凍結すること、ここで各氷晶は、細長く、そして好ましくは切頭円錐形の管形状を有し、該配向凍結は、1以上の与えられた方向に沿って漸次に行われる凍結である、
d)任意的に、上記凍結されたスリップのブロックを型から取り出すこと、
e)多孔性のプリフォームが得られるように、任意的に型から取り出された、上記スリップの凍結されたブロックから、好ましくは昇華によって、氷晶を除去すること、
f)任意的に、工程e)の終わりに得られた多孔性のプリフォームからバインダーを除去すること、
g)任意的に、多孔性の焼結された生成物が得られるように、工程e)またはf)の終わりに得られた多孔性のプリフォームを焼結すること、
h)任意的に、上記多孔性の焼結された生成物を機械加工することおよび/または含浸すること。ここで、該セラミック
粒子が、酸化ジルコニウム、部分的に安定化された酸化ジルコニウム、安定化された酸化ジルコニウム
、酸化アルミニウム、水和されたアルミナ
、炭化ケイ素、
およびそれらの混合物によって形成される群から選択される
セラミック物質から成る。
【0022】
1実施態様では、結晶成長活性剤が酢酸ジルコニウム(ZrA)を含み、または酢酸ジルコニウムから形成される。好ましくは、酢酸ジルコニウムが、酢酸ジルコニウムによって与えられるジルコニウムの濃度が、スリップの液体相1リットルにつき14g〜170gであるような量でスリップに添加される。
【0023】
好ましくはまた、および特に、結晶成長活性剤が酢酸ジルコニウムを含み、または酢酸ジルコニウムから形成されるとき、スリップのpHが2.75〜5に調整される。そのとき、氷晶の成長は有利に実質的に一方向である。
【0024】
好ましくはまた、および特に、結晶成長活性剤が酢酸ジルコニウムを含み、または酢酸ジルコニウムから形成されるとき、固体化最前部(solidification front)の速度が、400μm/s未満、好ましくは300μm/s未満である。
【0025】
結晶成長活性剤が酢酸ジルコニウムを含み、または酢酸ジルコニウムから形成されるとき、固体化最前部の速度は、第二の主要な実施態様に従う生成物を製造するためには、40μm/s超でなければならない。
【0026】
好ましくは、上記方法が、工程a)とb)の間、および/またはb)とc)の間、および/またはc)とd)の間、および/またはd)とe)の間、および/またはe)とf)の間、および/またはf)とg)の間、および/またはg)とh)の間に中間工程を含まない。好ましくは、工程a)の前、および/または工程h)の後に工程を含まない。
【0027】
好ましくは、工程a)において、
−酢酸ジルコニウムが、酢酸ジルコニウムによって与えられるジルコニウムの濃度が、スリップの液体相1リットルにつき14g〜170gであるような量でスリップに添加され、および
−セラミック粒子の粉末が、酢酸ジルコニウムまたは酢酸ジルコニウム前駆体の導入後に導入され、および
−スリップのpHが2.75〜5に調整され、および
−スリップ中のセラミック粒子の粉末の量が50体積%未満である。
【0028】
何らの理論に縛られることなく、本発明者らは、溶液中の酢酸ジルコニウムが、錯体、特にZr(OH)
3(CH
3COO)
2、の形成をもたらし得、これが、いくつかの結晶面上での氷晶の成長を活性化することを可能にする特定の形状(configuration)を有すると考える。
【0029】
方法パラメータの機能として、円柱状の管状孔、すなわち一定の横断面を有する孔(横断面は必ずしも円形ではない)、または切頭円錐形の管状孔を得ることが可能である。
【0030】
切頭円錐形の孔を製造することを可能にする固体化最前部の速度を確立するための条件を以下に、特に実施例において、記載する。
【0031】
円柱状の孔を製造することを可能にする固体化最前部の速度を確立するための条件が、「新規な加工経路として両面冷却を使用するセラミックの凍結鋳造中のラメラ空間の制御(Control of lamellae spacing during freeze casting of ceramics using double-side cooling as a novel processing route)」、Waschkiesら、J. Am. Ceram. Soc.,92[S1]S79-S84(2009)に、特に
図2の説明に記載されている。
【0032】
本発明はまた、上記工程a)〜e)を含む方法の後に得られるまたは得られているかもしれないプリフォームに関する。
【0033】
本発明はまた、本発明に従う方法によって得られる、または得られているかもしれない生成物に関する。
【0034】
本発明はまた、セラミック電気化学セル、燃料電池、特にSOFC電池、IT−SOFC電池、PCFC電池、単室型燃料電池、液体または気体流体のためのフィルター要素、孔中に物質を貯蔵するために使用される貯蔵ミクロ構造、触媒担体、熱交換器、断熱材、上記流体を運ぶための流体分配器、特に気体分配器、空気処理プラントのための滴分離器(drop separator)または細流ブロック(trickle block)、バッテリー、特にバッテリー電解質、スーパーキャパシター、水分吸着材、燃焼マイクロチャンバーから選択されるデバイスに関し、上記デバイスは、本発明に従う生成物または本発明に従う方法に従って製造された生成物を含む。この生成物は、上記電池に含浸された電解質として特に使用され得る。
【0035】
本発明は、下記から選択される含浸物質で含浸された、本発明に従う生成物を含む担体を含むデバイスに特に関する。
−上記A群および/またはB群の物質、
−金属、好ましくは鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、およびそれらの混合物;酸化物、好ましくはスカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)およびレニウム(Re)の酸化物、灰チタン石構造の酸化物、フルオライト構造の酸化物、ゼオライト、ランタニドの酸化物、好ましくはCeO
2、およびそれらの混合物;カーバイド、式(カーバイド)
1−xO
x(0<x<1)のオキシカーバイド;およびそれらの混合物から選択される触媒物質を含む、または上記触媒物質から形成された触媒コーティング、
−ならびにそれらの混合物。
【0036】
本発明の目的のために、用語「触媒コーティング」は、化学反応を触媒することが知られている触媒物質を含むコーティングまたは上記触媒物質から形成されたコーティングを意味する。この触媒コーティングはまた、触媒物質の分散を確実にするように、周知のやり方で、触媒物質と混合された担体物質、一般的には高い比表面積の担体物質を含み得る。この担体物質は酸化物であり得る。
【0037】
特に、第一の主要な実施態様では、含浸物質が、上記A群および/またはB群から選択され得る。特に、第二の主要な実施態様では、含浸物質が、
−A群の物質、
−B群の物質、
−金属、好ましくは鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、レニウム(Re)、およびそれらの混合物;酸化物、好ましくはスカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)およびレニウム(Re)の酸化物、灰チタン石構造の酸化物、フルオライト構造の酸化物、ゼオライト、ランタニドの酸化物、好ましくはCeO
2、およびそれらの混合物;カーバイド、式(カーバイド)
1−xO
x(0<x<1)のオキシカーバイド;およびそれらの混合物から選択される触媒物質を含む、または上記触媒物質から形成された触媒コーティング
から選択され得る。
【0038】
含浸はまた、上記孔の表面での簡単なコーティングをもたらし得、または上記孔の部分的または全体的な充填をもたらし得る。
【0039】
好ましくは、含浸物質が、それが浸透されるところの本発明に従う生成物の物質と異なる。
【0040】
1実施態様では、含浸物質が、前駆体、例えばナイトレート、アセテート、スルフェート、クロライドまたは有機分子化合物、例えばジルコニウムアルコキシド、の形で導入される。
【0041】
1実施態様では、含浸物質が、切頭円錐形の管状孔の大きい開口の平均等価直径の0.1倍未満の、好ましくは上記孔の狭い開口の平均等価直径の0.1倍未満の中央サイズを有する粒子を含む。含浸物質の粒子の中央サイズは、典型的には0.01μm〜4μmであり得る。
【0042】
本発明はまた、本発明に従うデバイスの使用に関し、上記生成物が孔を含み、上記孔の数の少なくとも70%が、互いに長手方向に実質的に平行に延びる管状孔であり、上記孔の横断面が、少なくとも1の横断面、特に中央の横断面、好ましくは任意の横断面において、
−1〜10μmの平均サイズを有する、ここで、上記生成物は、マイクロ反応器および/または濾過のための用途に使用される、
−2〜5μmの平均サイズを有する、ここで、上記生成物は、SOFC型の固体酸化物形燃料電池の電極のための用途に使用される、
−10〜30μmの平均サイズを有する、ここで、上記生成物は、SOFC型の固体酸化物形燃料電池の電解質のための用途に使用される、
−100〜270μmの平均サイズを有する、ここで、上記生成物は、熱交換器のための用途に使用される、または
−1〜100μmの平均サイズを有する、ここで、上記生成物は、単室型燃料電池のための用途に使用される。