(54)【発明の名称】N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミド類のキラル合成
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0011】
(S)−14が、下のスキーム1および2に記載するとおり、(S)−エピクロロヒドリン(以後化合物“(S)−1”とも呼ぶ)から出発して、あるいはエナンチオマー的に純粋なグリシドール誘導体から、1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ナトリウム(以後、化合物“(S)−7”とも呼ぶ)のキラル合成を介して、合成できることを発見し、これが本発明の基礎をもたらす。
R−エナンチオマーも同様の方法で製造されている。
【0012】
下記スキーム1は、本発明に従う1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ナトリウム((S)−7)のキラル合成において使用する工程の一般的説明である。
【化4】
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【0013】
スキーム1における工程は、該合成に含まれる全中間体の(S)−エナンチオマーを使用する、(S)−7のエナンチオ選択的合成であることが明らかである。当業者には理解されるとおり、(R)−7のエナンチオ選択的合成は、(S)−エナンチオマーの代わりに全中間体の(R)−エナンチオマーを使用する以外、上記スキーム1において説明した(S)−7の合成と同一である。
【0014】
経済的価格のキラルエポキシプロパン誘導体から出発して、キラルである1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ナトリウム((S)−7)を製造し(上記スキーム1)、これを、下記スキーム2に従い、キラル1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルクロライド(S)−10に変換し、これを続いて最終生成物であるN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミド(S)−14)に変換した。
【0015】
下記スキーム2は、本発明に従う、1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ナトリウム((S)−7)からのN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミド((S)−14)のキラル合成に使用する工程の一般的説明である。
【化5】
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【0016】
スキーム2における工程は、該合成に含まれる全中間体の(S)−エナンチオマーを使用する、(S)−14のエナンチオ選択的合成であることが明らかである。当業者には理解されるとおり、(R)−14のエナンチオ選択的合成は、(S)−エナンチオマーの代わりに全中間体の(R)−エナンチオマーを使用する以外、(S)−14の合成と同一である。
【0017】
本発明のスキーム1および2に記載するRDEA 119の合成は、所望のエナンチオマー(S)−14を79〜85%含む化合物14をもたらし(工程A、B、Cを介する)、故に、わずか15〜21%の不所望の異性体しかクロマトグラフィーを介して除去する必要がない。中間体および廃棄物の量ならびに(S)−14の製造費用は、それ故に、本発明の合成を通して相当減少される。さらに、毒性四酸化オスミウムの使用が避けられる。
【0018】
さらに、本発明のスキーム1および2に記載するRDEA 119の合成は、所望のエナンチオマー(S)−14として化合物14をもたらし(工程E、F、Gを介する)、キラルクロマトグラフィーによるエナンチオマー分割の問題および毒性四酸化オスミウム使用の問題を軽減する。中間体および廃棄物の量ならびに(S)−14の製造費用は、それ故に、本発明の合成を通して相当減少される。
【0019】
本発明のスキーム1および2に記載する塩化スルホニル(S−10)の合成は、一保護工程((S)−1から出発する工程Cまたは(S)−8から出発する工程G)を含む、5工程(工程A、B、C、DおよびHまたは工程E、F、G、DおよびH)を含む。
【0020】
さらに、本発明のスキーム1および2に記載する塩化スルホニル(S−10)の合成は、(S)−8から>60%の全体的収率で進行する(工程E、F、G、D、H)。
【0021】
本発明のスキーム1および2に記載する塩化スルホニル(S−10)の合成に使用する全反応材(塩化ホスホリル、ジメトキシプロパン、ナトリウムメトキシド)は安価であり、大量に入手可能である。
【0022】
本発明のスキーム1および2に記載する塩化スルホニル(S−10)の合成は、中間体としてキラル1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ナトリウム(S)−7を提供し、これは結晶化により精製できる固体である。
【0023】
実験セクションの実施例9bに見られるとおり、1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパン−スルホニルクロライド(化合物(R)−10)と5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(化合物12)の、4−ジメチルアミノピリジンのピリジン溶液存在下の反応は、記載する条件下、N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホンアミド(化合物(R)−13)を38.9%収率でしか提供しないことが判明した。しかしながら、驚くべきことに、スキーム2、工程JおよびKに記載する本発明のブロマイド促進方法は、純粋(S)−14生成物を極めて良好な収率で提供する。実験セクションの実施例9aに具体的に見られるとおり、驚くべきことに、1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルクロライド(化合物(S)−10)と5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(化合物12)の、臭化テトラブチルアンモニウムのピリジン溶液およびスルホラン存在下の反応は、記載する条件下、N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホンアミド(化合物(S)−13)を92.2%の収率で提供することが判明し、故に、実施例9aの方法と実施例9bの方法を直接比較したとき、生成物の収率の50%を超える増加が示される。これは、方法の生産性の観点および不純物量減少の点で、化学開発の観点から明らかな利点である。
【0024】
さらに、より重要なことに、実験セクションの実施例10aに見られるとおり、驚くべきことに:
− 1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルクロライド(化合物(S)−10)と5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(化合物12)の、臭化テトラブチルアンモニウムのピリジン溶液およびスルホラン存在下の反応、次いで、N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホンアミド(化合物(S)−13)への完全な変換後、
− 得られた反応混合物を塩酸と撹拌して、
記載する条件下、N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミド(化合物(S)−14)を91.6%の収率で提供することが判明した。この実施例10aの“ワンポット”方法は、プロセス効率の点で、化学開発の観点から明らかな利点である。
【0025】
さらに、驚くべきことに(S)−10−Brからの(S)−13の製造およびR−14へのワンポット変換は、70℃の温度で進行する(S)−10から(S)−13への製造およびR−14へのワンポット変換と比較して、遙かに綺麗に、そして23℃の温度で進行することが判明した。
【0026】
ここに記載し、かつ定義する本発明の(S)−10からの(S)−14の製造方法、特に(S)−10からの(S)−14の製造のためのワンポット方法は、故に、明らかに驚くべきことに技術的利点である。
【0027】
次の記載は、上記スキーム1および2に示す各工程のさらなる一般的詳述を、その技術的利点と共に提供する。
【0028】
I. スキーム1、工程A、B、C、E、F、GおよびDに関して:
1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル類6の合成
シクロプロパンスルホン酸ブチル2のn−ブチルリチウムを用いる脱プロトン化および(S)−エピクロロヒドリン(S)−1との反応は、クロロアルコール3を良好な収率で提供した(上記スキーム1、工程Aおよび下記スキーム3参照)。クロロアルコール3を、水酸化ナトリウム水溶液を用いてテトラヒドロフラン中エポキシド4に定量的に変換した(スキーム1、工程Bおよび下記スキーム3参照)。
【化6】
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【0029】
添加物なしで一連の工程の第一工程を実施することにより、競合的自己アルキル化により生じる最大65%副生成物形成がもたらされた(下記スキーム4参照)。TMEDA(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)、DMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)、DMPU(1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン)、CuI、LiIのような数種の添加物をスクリーニングしたが、顕著な改善は示されなかった。驚くべきことに、1当量の三フッ化ホウ素エーテラートが副生成物形成を顕著に減少させることが判明した。
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0030】
臭化マグネシウムと行った反応から、1−ブロモ−3−クロロプロパン−2−オールが唯一の生成物として単離され、トリエチルボランを添加物として使用したとき変換は見られなかった。
試験した全添加物中、三フッ化ホウ素エーテラートが最も有望であると同定された。1.0当量の三フッ化ホウ素エーテラートで良好な結果が得られた一方、数当量ではポリマー類形成をもたらした。
【0031】
シクロプロパンスルホン酸イソプロピルと(S)−2−(ベンジルオキシメチル)オキシランの0.83当量のヘキサメチルリントリアミド(HMPT)存在下の反応は、国際特許出願WO2010/145197A1[参考文献3]に公開された。HMPTが発癌性および変異原性特性を示すため、工業的製造のためには添加物としてHMPTの代わりに三フッ化ホウ素エーテラートを使用することが好ましかった(下記スキーム5参照)。
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0032】
示されるとおり、三フッ化ホウ素エーテラートまたはリンモリブデン酸水和物により触媒されるアセトンを用いたエポキシド4の(R)−4直接変換により、ジオキソラン6を、それぞれ58.2および69.8%eeを有するエナンチオマーとして得た(スキーム5)。
【0033】
あるいは、クロロアルコール3を良好な収率で製造するのに最適化した同じ条件下、TBDMS−およびTHP−保護グリシドール類(それぞれ9aおよび9b)およびシクロプロパンスルホン酸ブチル(2)から、ラセミ化なして、キラルジオール5を得た(上記スキーム1、工程E参照)。幸運にも、TBDMS−およびTHP−保護基は、被保護中間体9aおよび9bの酸性処理により容易に除去でき、エナンチオマー的に純粋なジオール5が得られた(上記スキーム1、工程Fおよび下記スキーム6参照)。
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0034】
添加物なしで実施することにより、競合的自己アルキル化により生じる最大65%副生成物形成がもたらされた(下記スキーム7参照)。それ故にTMEDA、DMI、DMPU、CuI、LiIのような数種の添加物をスクリーニングしたが、顕著な改善は示されなかった(下記スキーム7参照)。
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0035】
臭化マグネシウムと行った反応から、1−ブロモ−3−クロロ−プロパン−2−オールが唯一の生成物として単離され、トリエチルボランを添加物として使用したとき変換は見られなかった。試験した全添加物中、三フッ化ホウ素エーテラートが最も有望であると同定された。1.0当量の三フッ化ホウ素エーテラートで良好な結果が得られている一方、数当量ではポリマー類形成をもたらした。
【0036】
シクロプロパンスルホン酸イソプロピルと(S)−2−(ベンジルオキシメチル)オキシランの0.83当量のヘキサメチルリントリアミド(HMPT)存在下の反応は、公開されている[参考文献3]。HMPTは発癌性および変異原性特性を示すため、我々は、工業的製造のためには添加物としてHMPTの代わりに三フッ化ホウ素エーテラートを使用することを好んだ。
【0037】
キラルジオール5を、TBDMS−ならびにTHP−保護グリシドール類(それぞれ8aおよび8b)およびシクロプロパンスルホン酸ブチル2からラセミ化なして得た。
幸運にもTBDMS−およびTHP−保護基は酸性処理により容易に除去でき、エナンチオマー的に純粋なジオール5が得られた(上記スキーム1、工程F参照)。
【0038】
続いてキラルジオール5を、p−トルエンスルホン酸ピリジニウムにより触媒される2,2−ジメトキシプロパンを用いて、所望のジオキソラン6に良好な収率で変換した(上記スキーム1、工程G参照)。
【0039】
II. 上記スキーム2、工程H、J(およびI)およびKに関して:
塩化スルホニル(S)−10を介する(S)−14の合成
上に見られるとおり、スルホン酸ナトリウム7の形成は、相当に高価なチオシアン酸カリウムの代わりにナトリウムメトキシドを使用して達成された[参考文献1、2](上記スキーム1、工程Dおよび下記スキーム8参照)。純粋スルホン酸ナトリウム7を、エタノールまたはイソプロパノールからの結晶化により得た。7のピリジン溶液と塩化ホスホリルの反応[参考文献4]は、塩素化剤として塩化シアヌル[参考文献5]と比較して塩化スルホニル10へのはるかに経済的な経路であることが証明された(上記スキーム2、工程Hおよび下記スキーム8参照)。水性後処理後、10をジオキソラン保護基の崩壊なく良好な収率で得た。塩化オキサリルまたはトリフェニルホスフィン/塩化スルフリルとの反応[参考文献6]はあまり有効ではなかった。10のエナンチオマー純度を、対応するアニリド類11のキラルHPLCにより評価した(上記スキーム2、工程Iおよび下記スキーム8参照)。塩化スルホニル10とアニリンの反応は、臭化リチウム添加により加速された。
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0040】
塩化スルホニル(S)−10から出発して、エナンチオマー的に純粋な(S)−14を、70℃でスルホラン/ピリジン2:1中、添加剤として臭化テトラブチルアンモニウムを用い、水性後処理中に(S)−13を酸性脱保護して製造した(上記スキーム2、工程Kおよび下記スキーム9参照)。アミド形成は臭化テトラブチルアンモニウム添加により加速された(下記スキーム9参照)。
【0041】
塩化スルホニル(R)−10は、その結果エナンチオマー(R)−14を提供した(下記スキーム9参照)。
14のエナンチオマー純度をキラルHPLCで測定した。
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0042】
故に、第一の面において、本発明は、式(S)−14
【化13】
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のN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミドの製造方法であって、下記スキーム1および2に示す次の工程を経る方法を提供する。
【0043】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0044】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0045】
第一の面の一態様において、本発明は、式(S)−14
【化16】
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の化合物の製造方法であって、
i)
式(S)−10
【化17】
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の化合物を式(12)
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドまたは臭化リチウムのようなブロマイドの存在下、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−13
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を得るものである工程J;
次いで、
ii)
例えば塩酸のような鉱酸水溶液を、式(S)−13の化合物を含む該反応混合物に添加し、それにより式(S)−14の化合物を得るものである工程K
を含む方法に関する。
【0046】
あるいは、上記工程Jにおいて、例えば4−ジメチルアミノピリジンのような触媒を該ブロマイドの代わりに使用できる。
【0047】
あるいは、スキーム2、工程Jにおいて、式(S)−10−Br
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
を化合物(S)−10の代わりに使用してよい。
【0048】
故に、第一の面の一態様において、本発明は、式(S)−14
【化21】
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の化合物の製造方法であって、
i)
式(S)−10−Br
【化22】
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の化合物を、式(12)
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−13
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を得るものである工程J;次いで、
ii)
例えば塩酸のような鉱酸水溶液を、式(S)−13の化合物を含む該反応混合物に添加し、それにより式(S)−14の化合物を得るものである工程K
を含む方法に関する。
【0049】
第一の面の他の態様において、本発明は、式(S)−14
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物の製造方法であって、
例えば塩酸のような鉱酸水溶液を、式(S)−13
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物に添加し、それにより式(S)−14の化合物を得るものである工程K
を含む、方法に関する。
【0050】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−13
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、
式(S)−10
【化28】
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の化合物を、式(12)
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドまたは臭化リチウムのようなブロマイドの存在下、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−13
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を提供するものである工程Jにより製造する。
【0051】
あるいは、上記工程Jにおいて、例えば4−ジメチルアミノピリジンのような触媒を該ブロマイドの代わりに使用できる。
【0052】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−13
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、
式(S)−10−Br
【化32】
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の化合物を、式(12)
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させて、
それにより式(S)−13
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を提供するものである工程Jにより製造する。
【0053】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−10
【化35】
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の化合物を、式(S)−7
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばP(O)Cl
3、PCl
3またはSOCl
2のような塩素化剤と所望により例えばピリジンのような溶媒中で反応させ、それにより式(S)−10の化合物を得ることにより製造する。
【0054】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−10−Br
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(S)−7
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばP(O)Br
3またはPBr
3のような臭素化剤と所望により例えばピリジンのような溶媒中で反応させ、それにより式(S)−10−Brの化合物を得ることにより製造する。
【0055】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−7
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(S)−6
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばナトリウムメトキシドのようなナトリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−7の化合物を得ることにより製造する。
【0056】
第一の面のさらなる態様において、本発明は、式(S)−10
【化41】
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の化合物の製造方法であって、式(S)−7’
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばP(O)Cl
3、PCl
3またはSOCl
2のような塩素化剤と所望により例えばピリジンのような溶媒中で反応させ、それにより式(S)−10の化合物を得る方法に関する。
【0057】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−7’
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(S)−6
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばカリウムメトキシドのようなカリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−7’の化合物を得ることにより製造する。
【0058】
本発明の第一の面のさらなる態様は、式(S)−14
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
のN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミドの製造方法であって、
式(S)−6
【化46】
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の化合物を、例えばナトリウムメトキシドのようなナトリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−7
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を提供するものである工程Dを含む、方法に関する。
【0059】
本発明の第一の面のさらなる態様は、式(S)−14
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
のN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミドの製造方法であって、
式(S)−6
【化49】
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の化合物を、例えばカリウムメトキシドのようなカリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−7’
【化50】
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の化合物を得るものである工程Dを含む方法により関する。
【0060】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−6
【化51】
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の化合物を、式(S)−4
【化52】
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の化合物を、
a) 例えば三フッ化ホウ素エーテラート錯体、例えば三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体または三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体のような三フッ化ホウ素エーテラート錯体のような錯体の形態の三フッ化ホウ素と、所望により例えばアセトンのような溶媒中で反応させるかまたは
b) リンモリブデン酸水和物と、所望により例えばアセトンのような溶媒中で反応させて、
それにより式(S)−6の化合物を得ることにより製造する。
【0061】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−4
【化53】
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の化合物を、式(S)−3
【化54】
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の化合物を、例えば水酸化ナトリウムのような塩基と、所望により例えば水のような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−4の化合物を得る方法により製造する。
【0062】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−3
【化55】
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の化合物を:
a) 式2
【化56】
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の化合物を、例えばn−ブチルリチウムのような塩基と、所望により例えばテトラヒドロフランのような溶媒中で反応させ、
b) 式(S)−1の化合物および三フッ化ホウ素を、所望により例えば三フッ化ホウ素エーテラート錯体のような、例えば三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体または三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体のような錯体の形態で添加し;そして
c) こうして得た脱プロトン化した式2の化合物を式(S)−1
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と反応させて、それにより式(S)−3の化合物を得ることにより製造する。
【0063】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−6
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(S)−5
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、2,2−ジメトキシプロパンと、所望により例えばテトラヒドロフランのような溶媒中および所望により例えばp−トルエンスルホン酸ピリジニウムのような触媒存在下で反応させ、
それにより式(S)−6の化合物を得ることにより製造する。
【0064】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−5
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(S)−9
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
〔式中、PGは例えばt−ブチルジメチルシリル基(化合物(S)−9a)またはテトラヒドロピラニル基(化合物(S)−9b)のような保護基である。〕
の化合物を、例えば塩酸またはp−トルエンスルホン酸のような酸と、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(S)−5の化合物を得る方法により製造する。
【0065】
本発明の第一の面のさらなる態様において、上記式(S)−9
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
〔式中、PGはt−ブチルジメチルシリル基(化合物(S)−9a)またはテトラヒドロピラニル基(化合物(S)−9b)である。〕
の化合物を、
a) 式2
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばn−ブチルリチウムのような塩基と、所望により例えばテトラヒドロフランのような溶媒中で反応させ、
b) 式(S)−8の化合物および所望により例えば三フッ化ホウ素エーテラート錯体のような、例えば三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体または三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体のような錯体の形態の三フッ化ホウ素を添加し;そして
c) こうして得た脱プロトン化した式2の化合物を式(S)−8
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
〔式中、PGはそれぞれt−ブチルジメチルシリル基(化合物(S)−8a)またはテトラヒドロピラニル基(化合物(S)−8b)である。〕
の化合物と反応させ、それにより式(S)−9の化合物を得ることにより製造する。
【0066】
第一の面のさらなる態様において、本発明は、上記スキーム1および2に示す各工程A〜Kが上記スキーム3〜9に関連して記載されている式(S)−14の化合物の製造方法に関する。
【0067】
第二の面によって、本発明は、上記式(S)−14の化合物の製造に有用である中間体に関する。
【0068】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルブロマイド(S)−10−Br
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0069】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパン−スルホン酸カリウム(S)−7’
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−6
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0071】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−5
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0072】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2S)−オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−4
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0073】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2S)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−3
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0074】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2S)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパン−スルホン酸ブチル(S)−9a
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0075】
該第二の面の一つの態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−9b
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0076】
第三の面において、本発明は、上記式(S)−14の化合物の製造のための、第二の面に従う中間体の使用に関する。
【0077】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルブロマイド(S)−10−Br
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0078】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパン−スルホン酸カリウム(S)−7’
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0079】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−6
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0080】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−5
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0081】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−[(2S)−オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−4
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0082】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−[(2S)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−3
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0083】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−[(2S)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパン−スルホン酸ブチル(S)−9a
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0084】
該第三の面の一態様において、本発明は
1−[(2S)−2−ヒドロキシ−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−9b
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(S)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0085】
第四の面において、本発明は、式(R)−14
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
のN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミドの、下記スキームCおよびDに示す次の工程を経る製造方法に関する。
【0086】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0087】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0088】
第四の面のさらなる態様において、本発明は、上記スキームCおよびDの各工程A〜Kが、上記スキームAおよびBおよびスキーム3〜9における(S)−14の製造について記載したものに準じる、式(R)−14の化合物の製造方法に関する。
【0089】
第四の面の一態様において本発明は式(R)−14
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物の製造方法であって、
i)
式(R)−10
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(12)
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドまたは臭化リチウムのようなブロマイド、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−13
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を得るものである工程J;次いで、
ii)
例えば塩酸のような鉱酸水溶液を式(R)−13の化合物を含む該反応混合物に添加して、
それにより式(R)−14の化合物を得るものである工程K
を含む方法に関する。
【0090】
あるいは、上記工程Jにおいて、例えば4−ジメチルアミノピリジンのような触媒を該ブロマイドの代わりに使用できる。
【0091】
あるいは、スキームD、工程Jにおいて、式(R)−10−Br
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を化合物(R)−10の代わりに使用してよい。
【0092】
故に、第四の面の一態様において本発明は、式(R)−14
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物の製造方法であって、
i)
式(R)−10−Br
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(12)
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−13
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を得るものである工程J;次いで、
ii)
例えば塩酸のような鉱酸水溶液を式(R)−13の化合物を含む該反応混合物に添加して、
それにより式(R)−14の化合物を得るものである工程K
を含む方法に関する。
【0093】
第四の面の他の態様において、本発明は、式(R)−14
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物の製造方法であって、
次の例えば塩酸のような鉱酸水溶液を式(R)−13
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物に添加し、
それにより式(R)−14の化合物を得るものである工程Kを含む、方法に関する。
【0094】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−13
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、(R)−10
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(12)
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドまたは臭化リチウムのようなブロマイド、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−13
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を得るものである工程Jにより製造する。
【0095】
あるいは、上記工程Jにおいて、例えば4−ジメチルアミノピリジンのような触媒を該ブロマイドの代わりに使用できる。
【0096】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−13
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−10−Br
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(12)
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と、所望により例えばピリジンのような塩基の存在下、所望により例えばスルホランのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−13
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を含む反応混合物を得るものである工程Jにより製造する。
【0097】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記(R)−10
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−7
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばP(O)Cl
3、PCl
3またはSOCl
2のような塩素化剤と、所望により例えばピリジンのような溶媒中で反応させて、それにより式(R)−10の化合物を得ることにより製造する。
【0098】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−10−Br
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−7
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばP(O)Br
3またはPBr
3のような臭素化剤と、所望により例えばピリジンのような溶媒中で反応させて、それにより式(R)−10−Brの化合物を得ることにより製造する。
【0099】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−7
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−6
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばナトリウムメトキシドのようなナトリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−7の化合物を得ることにより製造する。
【0100】
第四の面のさらなる態様において、本発明は、(R)−10
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物の製造方法であって、式(R)−7’
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばP(O)Cl
3、PCl
3またはSOCl
2のような塩素化剤と、所望により例えばピリジンのような溶媒中で反応させて、それにより式(R)−10の化合物を得る方法に関する。
【0101】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−7’
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−6
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばカリウムメトキシドのようなカリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−7’の化合物を得ることにより製造する。
【0102】
本発明の第四の面のさらなる態様は、式(R)−14
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
のN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミドの製造方法であって、式(R)−6
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばナトリウムメトキシドのようなナトリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−7
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を得るものである工程Dを含む方法に関する。
【0103】
本発明の第四の面のさらなる態様は、式(R)−14
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
のN−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミドの製造方法であって、式(R)−6
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばカリウムメトキシドのようなカリウムアルコキシドと、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−7’
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を得るものである工程Dを含む方法に関する。
【0104】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−6
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−4
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、
a) 例えば三フッ化ホウ素エーテラート錯体、例えば三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体または三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体のような三フッ化ホウ素エーテラート錯体のような錯体の形態の三フッ化ホウ素と、所望により例えばアセトンのような溶媒中で反応させるかまたは
b) リンモリブデン酸水和物と、所望により例えばアセトンのような溶媒中で反応させて、
それにより式(R)−6の化合物を得ることにより製造する。
【0105】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−4
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−3
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えば水酸化ナトリウムのような塩基と、所望により例えば水のような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−4の化合物を得ることにより製造する。
【0106】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記化合物式(R)−3
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、
a) 式2
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばn−ブチルリチウムのような塩基と、所望により例えばテトラヒドロフランのような溶媒中で反応させ、
b) 式(R)−1の化合物および所望により例えば三フッ化ホウ素エーテラート錯体のような、例えば三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体または三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体のような錯体の形態の三フッ化ホウ素を添加し;そして
c) こうして得た脱プロトン化した式2の化合物を式(R)−1
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物と反応させて、
それにより式(R)−3の化合物を得ることにより製造する。
【0107】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−6
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−5
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、2,2−ジメトキシプロパンと、所望により例えばテトラヒドロフランのような溶媒中および所望により例えばp−トルエンスルホン酸ピリジニウムのような触媒存在下で反応させ、
それにより式(R)−6の化合物を得ることにより製造する。
【0108】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−5
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、式(R)−9
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
〔式中、PGは例えばt−ブチルジメチルシリル基(化合物(R)−9a)またはテトラヒドロピラニル基(化合物(R)−9b)のような保護基である。〕
の化合物を、例えば塩酸またはp−トルエンスルホン酸のような酸と、所望により例えばメタノールのような溶媒中で反応させ、
それにより式(R)−5の化合物を得ることにより製造する。
【0109】
本発明の第四の面のさらなる態様において、上記式(R)−9
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
〔式中、PGはt−ブチルジメチルシリル基(化合物(R)−9a)またはテトラヒドロピラニル基(化合物(R)−9b)である。〕
の化合物を、
a) 式2
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物を、例えばn−ブチルリチウムのような塩基と、所望により例えばテトラヒドロフランのような溶媒中で反応させ、
b) 式(R)−8の化合物および所望により例えば三フッ化ホウ素エーテラート錯体のような、例えば三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体または三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体のような錯体の形態の三フッ化ホウ素を添加し;そして
c) こうして得た脱プロトン化した式2の化合物を式(R)−8
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
〔式中、PGはそれぞれt−ブチルジメチルシリル基(化合物(R)−8a)またはテトラヒドロピラニル基(化合物(R)−8b)である。〕
の化合物と反応させて、
それにより式(R)−9の化合物を得ることにより製造する。
【0110】
第四の面のさらなる態様において、本発明は、上記スキームCおよびDに示す各工程A〜Kが上記スキーム3〜9に関連して記載されている式(R)−14の化合物の製造方法に関する。
【0111】
第五の面によって、本発明は、上記式(R)−14の化合物の製造に有用である中間体に関する。
【0112】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルブロマイド(R)−10−Br
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパン−スルホン酸カリウム(R)−7’
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−6
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−5
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0116】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2R)−オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−4
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2R)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−3
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0118】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
1−[(2R)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパン−スルホン酸ブチル(R)−9a
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
該第五の面の一態様において、本発明は次の化合物に関する。
ブチル1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−9b
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
第六の面において、本発明は、上記式(R)−14の化合物の製造のための、第五の面に従う中間体の使用に関する。
【0121】
第六の面の一態様において、本発明は
1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルブロマイド(R)−10−Br
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0122】
第六の面の一態様において、本発明は
1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパン−スルホン酸カリウム(R)−7’
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0123】
第六の面の一態様において、本発明は
1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−6
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0124】
第六の面の一態様において、本発明は
1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−5
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0125】
第六の面の一態様において、本発明は
1−[(2R)−オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−4
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0126】
第六の面の一態様において、本発明は
1−[(2R)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−3
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0127】
第六の面の一態様において、本発明は
1−[(2R)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパン−スルホン酸ブチル(R)−9a
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0128】
第六の面の一態様において、本発明は
ブチル1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−9b
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
の、上記式(R)−14の化合物の製造のための使用に関する。
【0129】
本発明の文脈の範囲内で、本発明のあらゆる方法において所望により存在する“溶媒”なる用語は、当業者が理解するとおり、他の物質が溶解して溶液を形成するあらゆる物質を意味すると解釈され、例えば、限定はしないが、極性溶媒、例えば水、n−ブタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、エタノール、メタノールまたはギ酸または酢酸などのような極性プロトン性溶媒、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、スルホラン、ピリジンまたはジメチルスルホキシドなどのような極性非プロトン性溶媒またはペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、酢酸エチルなどのような非極性溶媒または上記溶媒の任意の混合物である。
【0130】
上記態様において示した定義のあらゆる組み合わせが、本発明の範囲内である可能性は理解されるべきである。
【0131】
本発明は、本発明を説明するために提供する下記実施例を読むことにより、より良く理解されよう。下記実施例は、本願明細書に記載し、かつ添付する特許請求の範囲において定義する本発明を、いかなる構成要素であれ、決して限定するものではない。
【実施例】
【0132】
実験セクション
使用する略語:
次の実施例で使用する用語は、次の意味を有する:
【表1】
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【0133】
概要
シクロプロパンスルホン酸ブチル2および5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミンをそれぞれ参考文献2、実施例12、工程Bおよび実施例50、工程Bに記載のとおり製造できる。他の全ての反応材は市販されている。
【0134】
実施例1:置換1−[2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル類の一般的合成法(GP1):
シクロプロパンスルホン酸ブチル2(1.2g、6.7mmol)のTHF(24mL)溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン中1.6M、5.0mL、8.1mmol)を5分間以内に添加した。混合物を30分間撹拌し、エポキシプロパン誘導体1または8(8.1mmol)を添加し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(0.84mL、6.7mmol)を添加した。溶液を1時間、−78℃で撹拌し、冷却浴を外し、撹拌をさらに2時間続けた。水性後処理のために、希塩酸(10%、0.8mL)、水(10mL)および酢酸エチル(20mL)を添加した。有機層を40℃で濃縮して、対応する1−[2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル3を得た。
GP1に従い、次の化合物を製造した。
【0135】
実施例1a:1−[(2S)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−3
【化149】
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(S)−3を(S)−エピクロロヒドリン(S)−1から81.3%収率で得た。
R
f:0.19(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル3:1)
MS (DCI): m/z = 288.0 [M+NH
4]
+ (100), 271 [M+H]
+ (14)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 0.90 - 1.04 (m, 4 H) 1.15 - 1.23 (m, 1 H) 1.39 - 1.57 (m, 4 H) 1.67 - 1.80 (m, 2 H) 1.90 (dd, J=15.28, 8.68 Hz, 1 H) 2.15 (dd, J=15.41, 3.67 Hz, 1 H) 2.5 - 3.0 (br. s, 2H) 3.51 - 3.73 (m, 2 H) 4.13 - 4.34 (m, 3 H) ppm
【0136】
実施例1b:1−[(2R)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−3
【化150】
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(R)−3を(R)−エピクロロヒドリン(R)−1から98.7%収率で得た。分析データは(S)−3参照。
【0137】
実施例1c:1−[3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチルrac−3
【化151】
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rac−3をエピクロロヒドリンから72.5%収率で得た。分析データは(S)−3参照
【0138】
実施例1d:1−[(2S)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−9a
【化152】
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(S)−9aをtert−ブチル(ジメチル)[(2S)−オキシラン−2−イルメトキシ]シランから100%収率で得た(粗製の生成物)。
R
f:0.43(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル3:1)
GC-MS: m/z = 384.1 [M+NH
4]
+ (100), 367.0 [M+H]
+ (8)
粗製の生成物をさらに精製することなく(S)−5に変換した。
【0139】
実施例1e:1−[(2R)−3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−9a
【化153】
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(R)−9aをtert−ブチル(ジメチル)[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]シランから100%収率で得た(粗製の生成物)。
GC−MS:70%(R)−9a、7%(R)−5
R
f:0.43(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル3:1)
MS (DCI): m/z = 384.0 [M+NH
4]
+ (34), 367.1 [M+H]
+ (38), 270.1 [M
(R)-2 +NH
4]
+ (100)
粗製の生成物をさらに精製することなく(R)−5に変換した。
【0140】
実施例1f:ブチル1−[(2R)−2−ヒドロキシ−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−9b
【化154】
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(R)−9bを2−[(2R)−オキシラン−2−イルメトキシ]テトラヒドロ−2H−ピランから100%収率で得て(粗製の生成物)、精製せずに(R)−5に変換した。
R
f:0.29(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル3:1)
MS (DCI): m/z = 354.0 [M+NH
4]
+ (5), 337.1 [M+H]
+ (4), 270.1 [M
(R)-2 +NH
4]
+ (100), 253.1 [M
(R)-2 +H]
+ (15)
【0141】
実施例2:ブチル1−[オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパン−スルホン酸ブチル類4の一般的合成法(GP2):
3(22.1mmol)のテトラヒドロフラン(29mL)溶液に、水酸化ナトリウム(33.2mmol)の水(22mL)溶液を添加し、混合物を一夜、室温で撹拌して変換を完了させた(TLCシリカゲル、トルエン/酢酸エチル5:1)。反応混合物を酢酸エチル(30mL)で洗浄し、有機層を濃縮し、粗製の生成物をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、トルエン/酢酸エチル5:1)。GP2に従い、次の化合物を製造した。
【0142】
実施例2a:1−[(2S)−オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−4
【化155】
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(S)−4を(S)−3から85.0%収率で得た。
R
f:0.40(シリカゲル、トルエン/酢酸エチル5:1)
MS (DCI): m/z = 252.1 [M+NH
4]
+ (100), 235.0 [M+H]
+ (10),
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 0.89 - 1.06 (m, 4 H) 1.14 - 1.23 (m, 1 H) 1.37 - 1.55 (m, 4 H) 1.61 - 1.79 (m, 3 H) 2.40 (m, J=15.28, 4.52 Hz, 1 H) 2.48 (dd, J=4.89, 2.69 Hz, 1 H) 2.76 - 2.85 (m, 1 H) 3.14 - 3.23 (m, 1 H) 4.25 (td, J=6.48, 0.98 Hz, 2 H) ppm
【0143】
実施例2b:1−[(2R)−オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−4
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−4を(R)−3から86.3%収率で得た。分析データは(S)−4参照
【0144】
実施例2c:1−[オキシラン−2−イルメチル]シクロプロパンスルホン酸ブチルrac−4
【化157】
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rac−4をrac−3から92.5%収率で得た。分析データは(S)−4参照
【0145】
実施例3:9aの酸性脱保護による1−[2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパン−スルホン酸ブチル類5の一般的合成法(GP3):
9a(6.7mmol)に、塩酸(10%、4ml)およびメタノール(24.5mL)を添加し、TLC(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル3:1)が完全な変換を示すまで撹拌した(1時間)。水性後処理のために酢酸エチル(50mL)を添加し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×20mL)で洗浄した。有機層を濃縮し、残存油状物をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、1. ヘキサン/酢酸エチル3:1、2. 酢酸エチル)。
GP3に従い、次の化合物を製造した。
【0146】
実施例3a:1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−5
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−5を(S)−9aから97.1%収率で得た。
R
f:0.36(シリカゲル、酢酸エチル);
MS (DCI): m/z = 270.1 [M+NH
4]
+ (100), 253.1 [M+H]
+ (17)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 0.90 - 1.03 (m, 4 H) 1.12 - 1.19 (m, 1 H) 1.38 - 1.54 (m, 4 H) 1.68 - 1.79 (m, 2 H) 1.84 (dd, J=15.41, 9.29 Hz, 1 H) 2.00 (dd, J=15.41, 3.42 Hz, 1 H) 2.55 (m, 1 H) 3.23 (d, J=3.91 Hz, 1 H) 3.47 (dt, J=11.37, 5.81 Hz, 1 H) 3.60 - 3.72 (m, 1 H) 4.11 (dt, J=6.11, 2.81 Hz, 1 H) 4.25 (td, J=6.60, 1.47 Hz, 2 H) ppm
【0147】
実施例3b:1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−5
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−5を(R)−9aから88.2%収率で得た。
R
f:0.36(シリカゲル、酢酸エチル);
MS (DCI): m/z = 270.1 [M+NH
4]
+ (100), 253.1 [M+H]
+ (17)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 0.90 - 1.03 (m, 4 H) 1.12 - 1.19 (m, 1 H) 1.38 - 1.54 (m, 4 H) 1.68 - 1.79 (m, 2 H) 1.84 (dd, J=15.41, 9.29 Hz, 1 H) 2.00 (dd, J=15.41, 3.42 Hz, 1 H) 2.55 (m, 1 H) 3.23 (d, J=3.91 Hz, 1 H) 3.47 (dt, J=11.37, 5.81 Hz, 1 H) 3.60 - 3.72 (m, 1 H) 4.11 (dt, J=6.11, 2.81 Hz, 1 H) 4.25 (td, J=6.60, 1.47 Hz, 2 H) ppm
【0148】
実施例3c:(R)−9bの加水分解による1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−5
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
の製造
粗製の(R)−9b(10mmol)をメタノール(38mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(30mg)を添加し、撹拌を5.5時間、反応が完了するまで続けた(TLC、シリカゲル、酢酸エチル)。混合物を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製して、無色油状物を得た。
収量:1.1g、40.4%
R
f:0.36(シリカゲル、酢酸エチル);
MS (DCI): m/z = 270.1 [M+NH
4]
+ (100), 253.1 [M+H]
+ (17)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 0.90 - 1.03 (m, 4 H) 1.12 - 1.19 (m, 1 H) 1.38 - 1.54 (m, 4 H) 1.68 - 1.79 (m, 2 H) 1.84 (dd, J=15.41, 9.29 Hz, 1 H) 2.00 (dd, J=15.41, 3.42 Hz, 1 H) 2.55 (m, 1 H) 3.23 (d, J=3.91 Hz, 1 H) 3.47 (dt, J=11.37, 5.81 Hz, 1 H) 3.60 - 3.72 (m, 1 H) 4.11 (dt, J=6.11, 2.81 Hz, 1 H) 4.25 (td, J=6.60, 1.47 Hz, 2 H) ppm
【0149】
実施例4:ジオール類5からの1−{[2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}−シクロプロパンスルホン酸ブチル類6の一般的合成法
5(0.6g、4.0mmol)のTHF(2.4mL)溶液に2,2−ジメトキシプロパン(1.5ml、11.9mmol)およびp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(29.9mg、0.1mmol)を添加した。変換が完了するまで一夜撹拌した(TLC、シリカゲル、酢酸エチル)。酢酸エチル(20mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を添加した。有機層を塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で濃縮した。残渣をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル3:1)。
【0150】
実施例4a:1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(S)−6
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−6を(S)−5から84.1%収率で得た。
R
f:0.40(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル3:1)
MS (DCI): m/z = 310.1 [M+NH
4]
+ (27), 293.0 [M+H]
+ (100), 277.0 (6), 235.0 (14), 196.0 (3)
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ = 0.83 - 0.96 (m, 4 H) 1.12 - 1.20 (m, 1 H) 1.27 (s, 3 H) 1.31 (s, 3 H) 1.33 - 1.44 (m, 4 H) 1.62 - 1.70 (m, 2 H) 1.75 (dd, J=15.11, 8.32 Hz, 1 H) 2.27 (dd, J=15.15, 4.31 Hz, 1 H) 3.46 (dd, J=8.05, 6.98 Hz, 1 H) 4.05 (dd, J=8.16, 6.10 Hz, 1 H) 4.12 - 4.22 (m, 2 H) 4.28 - 4.39 (m, 1 H) ppm
【0151】
実施例4b:1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−6
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−6を(R)−5から74.8%収率で得た。
R
f:0.40(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル3:1)
MS (DCI): m/z = 310.1 [M+NH
4]
+ (27), 293.0 [M+H]
+ (100), 277.0 (6), 235.0 (14), 196.0 (3)
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ = 0.83 - 0.96 (m, 4 H) 1.12 - 1.20 (m, 1 H) 1.27 (s, 3 H) 1.31 (s, 3 H) 1.33 - 1.44 (m, 4 H) 1.62 - 1.70 (m, 2 H) 1.75 (dd, J=15.11, 8.32 Hz, 1 H) 2.27 (dd, J=15.15, 4.31 Hz, 1 H) 3.46 (dd, J=8.05, 6.98 Hz, 1 H) 4.05 (dd, J=8.16, 6.10 Hz, 1 H) 4.12 - 4.22 (m, 2 H) 4.28 - 4.39 (m, 1 H) ppm
【0152】
実施例5:エポキシド類4から1−{[2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}−シクロプロパンスルホン酸ブチル類6の直接的な一般的合成法(GP4)
GP4に従い、次の化合物を製造した。
【0153】
実施例5a i):エポキシド(R)−4からの1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−6の合成
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−4(12.5g、53.3mmol)のアセトン(115mL)溶液に三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.8g、12.8mmol)を添加した。溶液を2時間、室温で撹拌した。酢酸エチル(235mL)および飽和炭酸ナトリウム水溶液(235mL)を添加し、有機層を分離し、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチル(250mL)に溶解し、水で2回洗浄した(各50mL)。有機層を真空で濃縮した。収量:15.3g、98.1%
光学純度:58.2%ee(対応するアニリド(R)−11のキラルHPLCにより決定した))
【0154】
実施例5a ii):(R)−4からの1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ブチル(R)−6の合成
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−4(0.6g、2.5mmol)のアセトン(5mL)溶液にリンモリブデン酸水和物(50mg、0.03mmol)を添加した。2時間、室温でTLC(シリカゲル、酢酸エチル)が変換の完了を示すまで撹拌した。粗製の生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製して、油状物を得た。
収量:0.65g、86.8%
光学純度:69.8%ee(対応するアニリド(R)−11のキラルHPLCにより決定した))
【0155】
実施例6:1−{[2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}−シクロプロパンスルホン酸ナトリウム類7の一般的合成法(GP5)
6(0.5g、1.7mmol)の1,2−ジメトキシエタン(3.3mL)溶液に、ナトリウムメトキシド(30%メタノール溶液、0.49mL、2.6mmol)を添加した。還流温度下に変換が完了するまで撹拌し(TLC、シリカゲル、酢酸エチル)(1.5時間)、45℃で濃縮して固体を得た。固体をヘキサン(5mL)と撹拌し、濾過により単離し、エタノール(3.5mL/g)またはイソプロパノール(8.0mL/g)から、還流温度下に結晶化させ、真空で45℃で乾燥させた。
GP5に従い、次の化合物を製造した。
【0156】
実施例6a:1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ナトリウム(S)−7
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
(S)−7を(S)−6から定量的収率で得た。
MS: m/z = 281.0 [M+Na]
+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ = 0.36 - 0.50 (m, 2 H) 0.78 - 0.90 (m, 2 H) 1.23 (s, 3 H) 1.26 (s, 3 H) 1.69 (dd, J=14.18, 7.58 Hz, 1 H) 1.91 - 2.01 (m, 1 H) 3.48 (t, J=7.70 Hz, 1 H) 4.02 (dd, J=7.82, 5.87 Hz, 1 H) 4.44 (s, 1 H) ppm
光学純度:>99.9%ee
(工程E、F、G、D(上記スキーム1参照)を介して(S)−8から得た)
(対応するアニリド(S)−11のキラルHPLCにより決定した)
【0157】
実施例6b:1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホン酸ナトリウム(R)−7
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−7を(R)−6から定量的収率で得た。
MS: m/z = 281.0 [M+Na]
+
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ = 0.36 - 0.50 (m, 2 H) 0.78 - 0.90 (m, 2 H) 1.23 (s, 3 H) 1.26 (s, 3 H) 1.69 (dd, J=14.18, 7.58 Hz, 1 H) 1.91 - 2.01 (m, 1 H) 3.48 (t, J=7.70 Hz, 1 H) 4.02 (dd, J=7.82, 5.87 Hz, 1 H) 4.44 (s, 1 H) ppm
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
(対応するアニリド(R)−11のキラルHPLCにより決定した)
【0158】
実施例7:1−{[2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルクロライド類10の一般的合成法(GP6aおよびGP6b)
GP6a:7(0.50g、1.9mmol)のピリジン(5mL)懸濁液に、冷却下、三塩化リン(P(O)Cl
3)(0.30g、1.9mmol)を添加し、混合物を一夜、室温で撹拌した。懸濁液を水(10mL)およびトルエン(15mL)に添加した。水層を分離し、トルエン(10mL)で洗浄した。合わせた有機層を45℃で濃縮した。2回トルエン(各5mL)を添加し、留去して、痕跡量の塩酸を除去した。
GP6aに従い、次の化合物を製造した。
【0159】
実施例7a:1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルクロライド(S)−10
【化167】
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(S)−10を(S)−7から96.0%収率で得た。
R
f:0.53(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル1:1)
MS (DCI): m/z = 255.1 [M+H]
+ (100), 223.1 (40), 196.2 (10), 148.2 (4)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 1.29 - 1.37 (m, 4 H) 1.39 (s, 3 H) 1.56 - 1.65 (m, 1 H) 1.70 - 1.87 (m, 2 H) 2.06 (dd, J=15.41, 9.05 Hz, 1 H) 2.56 - 2.67 (m, 1 H) 3.59 (dd, J=7.83, 7.09 Hz, 1 H) 4.15 (dd, J=8.07, 6.11 Hz, 1 H) 4.40 (d, J=6.11 Hz, 1 H) ppm
【0160】
実施例7b:1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルクロライド(R)−10
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−10を(R)−7から86.2%収率で得た。
R
f:0.53(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル1:1)
MS (DCI): m/z = 255.1 [M+H]
+ (100), 223.1 (40), 196.2 (10), 148.2 (4)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 1.29 - 1.37 (m, 4 H) 1.39 (s, 3 H) 1.56 - 1.65 (m, 1 H) 1.70 - 1.87 (m, 2 H) 2.06 (dd, J=15.41, 9.05 Hz, 1 H) 2.56 - 2.67 (m, 1 H) 3.59 (dd, J=7.83, 7.09 Hz, 1 H) 4.15 (dd, J=8.07, 6.11 Hz, 1 H) 4.40 (d, J=6.11 Hz, 1 H) ppm
【0161】
GP6b:7(5.0g、19.0mmol)のピリジン(36mL)懸濁液に、60℃で塩化チオニル(SOCl
2)(13.8g、116.0mmol)のトルエン(38mL)溶液を10分間かけて添加した。混合物を30分間、60℃で撹拌した。室温に冷却後、トルエン(75mL)を添加し、反応懸濁液を冷水(60mL)に添加した。有機層を分離し、冷水(各60mL)で2回洗浄した。合わせた有機層を50℃で濃縮した。
GP6bに従い、次の化合物を製造した。
【0162】
実施例7c:1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルクロライド(S)−10
【化169】
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(S)−10を(S)−7から95.1%収率で得た。
【0163】
実施例7−Br:1−{[2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルブロマイド類10−Brの一般的合成法(GP6−Br)
7(5.00g、19.4mmol)のピリジン(50mL)懸濁液に、冷却下、三臭化リン(P(O)Br
3)(8.33g、29.0mmol)を添加し、混合物を1時間、室温で撹拌した。懸濁液を水(100mL)およびトルエン(150mL)に添加した。水層を分離し、トルエン(100mL)で洗浄した。合わせた有機層を45℃で濃縮した。2回トルエン(各50mL)を添加し、留去して、痕跡量の塩酸を除去した。
GP6−Brに従い、次の化合物を製造した。
【0164】
実施例7d.1:1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルブロマイド(S)−10−Br
【化170】
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(S)−10−Brを(S)−7から89.8%収率で得た。
R
f:0.53(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル2:1)
MS (DCI): m/z = 317.9, 315.9 [M+NH
4]
+ (20), 301.0, 299.0 [M+H]
+ (100), 196.2 (18), 136.1 (46), 130.2 (16), 102.2 (70)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 1.31 - 1.43 (m, 1 H) 1.34 (s, 3 H) 1.40 (s, 3 H) 1.61 - 1.69 (m, 1 H) 1.69 - 1.77 (m, 1 H) 1.84 (m, 1 H) 2.04 (dd, J=15.41, 9.05 Hz, 1 H) 2.57 - 2.64 (m, 1 H) 3.60 (dd, J=8.19, 6.72 Hz, 1 H) 4.16 (dd, J=8.31, 6.11 Hz, 1 H) 4.39 (dd, J=6.24, 3.06 Hz, 1 H) ppm
【0165】
実施例7e:1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホニルブロマイド(R)−10−Br
【化171】
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(R)−10−BrをGP6−Brに従い(R)−7から86.9%収率で得た。
R
f:0.55(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル2:1)
MS (DCI): m/z = 318.0, 316.0 [M+NH
4]
+ (25), 301.0, 299.0 [M+H]
+ (100), 238.2 (20), 221.1 (34), 196.1 (70), 180.1 (20)
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ = 1.31 - 1.43 (m, 1 H) 1.34 (s, 3 H) 1.40 (s, 3 H) 1.61 - 1.69 (m, 1 H) 1.69 - 1.77 (m, 1 H) 1.84 (m, 1 H) 2.04 (dd, J=15.41, 9.05 Hz, 1 H) 2.57 - 2.64 (m, 1 H) 3.60 (dd, J=8.19, 6.72 Hz, 1 H) 4.16 (dd, J=8.31, 6.11 Hz, 1 H) 4.39 (dd, J=6.24, 3.06 Hz, 1 H) ppm
【0166】
実施例8:1−{[2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホンアミド類11の一般的合成法(GP7)
10(0.67mmol)のジクロロメタン(0.35mL)溶液に、室温で臭化リチウム(57.9mg、0.67mmol)、ピリジン(270μL、3.3mmol)およびアニリン(54.7μL、0.6mmol)を添加した。懸濁液を一夜撹拌し、ジクロロメタン(5mL)を添加し、有機層を塩酸(2.5%、各17mL)で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、橙色油状物を得た。
6のエナンチオマー純度をキラルHPLCで決定した(Chiralpak IB、5μm カラム長25cm、内径4.6mm;カラムオーブン温度 35℃;溶離剤 n−ヘプタン/エタノール95:5v/v;流速 1.0mL/分;検出波長 228nm;保持時間 (R)−11 約10.6分、(S)−11 約13.4分。)
GP7に従い、次の化合物を製造した。
【0167】
実施例8a:1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}−N−フェニルシクロプロパンスルホンアミド(S)−11
【化172】
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(S)−11を(S)−10から70.0%収率で得た。
R
f:0.48(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル1:1)
MS (DCI): m/z = 329.0 [M+NH
4]
+ (67), 312.2 [M+H]
+ (100), 254.1 (35), 223.1 (5).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ = 0.80 - 0.92 (m, 1 H) 0.92 - 1.01 (m, 1 H) 1.07 (s, 2 H) 1.16 - 1.24 (m, 3 H) 1.26 (s, 3 H) 1.89 - 2.02 (m, 1 H) 2.02 - 2.18 (m, 1 H) 3.41 (s, 1 H) 3.96 (s, 1 H) 4.15 - 4.31 (m, 1 H) 7.09 (s, 1 H) 7.18 - 7.27 (m, 1 H) 7.29 (d, J=7.34 Hz, 2 H) 9.80 (br. s, 1 H) ppm
【0168】
実施例8b:1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}−N−フェニルシクロプロパンスルホンアミド(R)−11
【化173】
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(R)−11を(R)−10から81.9%収率で得た。
R
f:0.48(シリカゲル、n−ヘキサン/酢酸エチル1:1)
MS (DCI): m/z = 329.0 [M+NH
4]
+ (67), 312.2 [M+H]
+ (100), 254.1 (35), 223.1 (5).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ = 0.80 - 0.92 (m, 1 H) 0.92 - 1.01 (m, 1 H) 1.07 (s, 2 H) 1.16 - 1.24 (m, 3 H) 1.26 (s, 3 H) 1.89 - 2.02 (m, 1 H) 2.02 - 2.18 (m, 1 H) 3.41 (s, 1 H) 3.96 (s, 1 H) 4.15 - 4.31 (m, 1 H) 7.09 (s, 1 H) 7.18 - 7.27 (m, 1 H) 7.29 (d, J=7.34 Hz, 2 H) 9.80 (br. s, 1 H) ppm
【0169】
実施例9a:N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−{[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホンアミド(S)−13の合成
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン[参考文献2、実施例50、工程B](0.9g、2.3mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(0.74g、2.3mmol)のピリジン溶液(0.76mL)およびスルホラン(1.5mL)の混合物に、(S)−10(0.8g、3.0mmol)を添加した。70℃で、18時間撹拌した。酢酸エチル(20mL)および塩酸(10%、5mL)で希釈した。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)および水(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、固体を得た。固体をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル1:1)。
収量:1.3g、92.2%
R
f=0.46(シリカゲルヘキサン/酢酸エチル1:1)
MS (DCI): m/z = 613.3 [M+H]
+ (100), 555.2 (30), 459.1 (20), 393.0 (45) 267.1 (10),219.0 (5)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ = 0.82 - 1.02 (m, 4 H) 1.24 (s, 3 H) 1.29 (s, 3 H) 2.07 (dd, J=15.28, 7.70 Hz, 1 H) 2.35 (dd, J=15.28, 4.52 Hz, 1 H) 3.46 (t, J=7.70 Hz, 1 H) 3.83 (s, 3 H) 4.03 (m, J=7.34 Hz, 2 H) 4.19 - 4.29 (m, 1 H) 6.48 (td, J=8.80, 4.65 Hz, 1 H) 7.07 (dd, J=12.59, 7.21 Hz, 1 H) 7.33 (d, J=8.56 Hz, 1 H) 7.36 - 7.41 (br. s, 1 H) 7.56 (dd, J=10.76, 1.71 Hz, 1 H) 9.14 (s, 1 H) ppm
【0170】
(S)−13を(S)−10−Brから100.0%収率で得た。
5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン[参考文献2、実施例50、工程B](0.9g、2.3mmol)のピリジン溶液(0.76mL)およびスルホラン(1.5mL)の混合物に、(S)−10−Br(0.94g、3.0mmol)を添加した。23℃で、18時間撹拌した。酢酸エチル(20mL)および塩酸(10%、5mL)で希釈した。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)および水(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、固体を得た。固体をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル1:1)。
収量:1.4g、100.0%
【0171】
実施例9b:N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−{[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル}シクロプロパンスルホンアミド(R)−13の合成
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−10(400mg、1.57mmol)、5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(618mg、1.57mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(38mg、0.31mmol)のピリジン溶液(5mL)中の混合物を50℃で、45時間撹拌した。溶媒を真空で留去し、残渣をクロマトグラフィーで精製して(シリカゲル1. ジクロロメタン、2. メタノール)、820mgの粗製の生成物を得た。
R
f=0.28(シリカゲル、ジクロロメタン)
粗製の生成物を第二のクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル1:1)で精製した。
収量:350mg 38.9%
R
f=0.46(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル1:1)
MS (DCI): m/z=613.3 [M+H]
+ (100), 555.2 (30), 459.1 (20), 393.0 (45) 267.1 (10),219.0 (5)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ=0.82 - 1.02 (m, 4 H) 1.24 (s, 3 H) 1.29 (s, 3 H) 2.07 (dd, J=15.28, 7.70 Hz, 1 H) 2.35 (dd, J=15.28, 4.52 Hz, 1 H) 3.46 (t, J=7.70 Hz, 1 H) 3.83 (s, 3 H) 4.03 (m, J=7.34 Hz, 2 H) 4.19 - 4.29 (m, 1 H) 6.48 (td, J=8.80, 4.65 Hz, 1 H) 7.07 (dd, J=12.59, 7.21 Hz, 1 H) 7.33 (d, J=8.56 Hz, 1 H) 7.36 - 7.41 (br. s, 1 H) 7.56 (dd, J=10.76, 1.71 Hz, 1 H) 9.14 (s, 1 H) ppm
【0172】
実施例10a.1:N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミド(S)−14の合成
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン[参考文献2、実施例50、工程B](0.9g、2.3mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(TBAB)(0.74g、2.3mmol)のピリジン溶液(0.76mL)およびスルホラン(1.5mL)中の混合物に、(S)−10(0.8g、3.0mmol)を添加した。70℃で、18時間撹拌して、(S)−13に完全に変換させた。反応混合物を塩酸(10%、4mL)中で1時間撹拌した。酢酸エチル(20mL)で希釈し、有機層を水(30mL、2×15mL)で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、固体を得た。固体をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、酢酸エチル)。
収量:1.2g、91.6%
R
f:0.12(シリカゲル、酢酸エチル)
MS (DCI): m/z 590.1 [M+NH
4]
+ (40), 573.0 [M+H]
+ (28), 395.0 (76), 372.9 (18), 269.0 (100), 247.0 (25), 130.0 (20), 114.0 (16)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ=0.88-1.04 (m, 4 H) 1.79 (dd, J=14.98, 9.41 Hz, 1 H) 2.32 (dd, J=14.92, 2.38 Hz, 1 H) 3.21 - 3.37 (m, 2 H) 3.56 - 3.66 (m, 1 H) 3.83 (s, 3 H) 4.50 (d, J=5.32 Hz, 1 H) 4.57 (t, J=5.53 Hz, 1 H) 6.49 (td, J=8.85, 4.55 Hz, 1 H) 7.03 (dd, J=12.62, 7.24 Hz, 1 H) 7.34 (d, J=9.29 Hz, 1 H) 7.45 (br. s, 1 H) 7.56 (dd, J=10.91, 1.86 Hz, 1 H) 9.04 (br. s, 1 H) ppm
光学純度:>99.9%ee
【0173】
(S)−14を、(S)−10−Brから製造した(S)−13から得た
(S)−13(1.3g、2.1mmol)のピリジン(0.76mL)、スルホラン(1.5mL)および塩酸(10%、4mL)中の溶液を1.5時間撹拌した。酢酸エチル(20mL)および水(30mL)で希釈し、有機層を水(30mL、2×15mL)で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、固体を得た。固体をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、酢酸エチル)。
収量:1.1g、91.6%
R
f:0.12(シリカゲル、酢酸エチル)
MS (DCI): m/z 590.1 [M+NH
4]
+ (40), 573.0 [M+H]
+ (28), 395.0 (76), 372.9 (18), 269.0 (100), 247.0 (25), 130.0 (20), 114.0 (16)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ=0.88-1.04 (m, 4 H) 1.79 (dd, J=14.98, 9.41 Hz, 1 H) 2.32 (dd, J=14.92, 2.38 Hz, 1 H) 3.21 - 3.37 (m, 2 H) 3.56 - 3.66 (m, 1 H) 3.83 (s, 3 H) 4.50 (d, J=5.32 Hz, 1 H) 4.57 (t, J=5.53 Hz, 1 H) 6.49 (td, J=8.85, 4.55 Hz, 1 H) 7.03 (dd, J=12.62, 7.24 Hz, 1 H) 7.34 (d, J=9.29 Hz, 1 H) 7.45 (br. s, 1 H) 7.56 (dd, J=10.91, 1.86 Hz, 1 H) 9.04 (br. s, 1 H) ppm
光学純度:>99.5%ee
【0174】
実施例10b:N−{3,4−ジフルオロ−2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−6−メトキシフェニル}−1−[(2R)−2,3−ジヒドロキシ−プロピル]シクロプロパンスルホンアミド(R)−14
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
(R)−13(120mg、0.6mmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)および塩酸(10%、2mL)中の溶液を、室温でTLC(シリカゲル、酢酸エチル)が完全な変換を示すまで撹拌した(2時間)。酢酸エチル(2.5mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.5mL)を添加し、水層を酢酸エチル(2.0mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×2mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、固体を得た。固体をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル1. 酢酸エチル、2. 酢酸エチル/メタノール10:1)。
収量:61mg 54.4%
R
f:0.12(シリカゲル、酢酸エチル)
MS (DCI): m/z 590.1 [M+NH
4]
+ (40), 573.0 [M+H]
+ (28), 395.0 (76), 372.9 (18), 269.0 (100), 247.0 (25), 130.0 (20), 114.0 (16)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ=0.88-1.04 (m, 4 H) 1.79 (dd, J=14.98, 9.41 Hz, 1 H) 2.32 (dd, J=14.92, 2.38 Hz, 1 H) 3.21 - 3.37 (m, 2 H) 3.56 - 3.66 (m, 1 H) 3.83 (s, 3 H) 4.50 (d, J=5.32 Hz, 1 H) 4.57 (t, J=5.53 Hz, 1 H) 6.49 (td, J=8.85, 4.55 Hz, 1 H) 7.03 (dd, J=12.62, 7.24 Hz, 1 H) 7.34 (d, J=9.29 Hz, 1 H) 7.45 (br. s, 1 H) 7.56 (dd, J=10.91, 1.86 Hz, 1 H) 9.04 (br. s, 1 H) ppm
光学純度:>99.9%ee
【0175】
(R)−14を(R)−10−Brから得た
5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン[参考文献2、実施例50、工程B](0.8g、2.0mmol)のピリジン(0.68mL)およびスルホラン(1.3mL)中の混合物に、(R)−10−Br(0.7g、2.4mmol)を添加した。23℃で、18時間撹拌して、(R)−13に完全に変換させた。反応混合物を塩酸(10%、6mL)と1.5時間撹拌した。酢酸エチル(20mL)および水(30mL)で希釈し、有機層を水(30mL、2×15mL)で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、固体を得た。固体をクロマトグラフィーで精製した(シリカゲル、酢酸エチル)。
収量:1.1g、90.5%
R
f:0.12(シリカゲル、酢酸エチル)
MS (DCI): m/z 590.1 [M+NH
4]
+ (40), 573.0 [M+H]
+ (28), 395.0 (76), 372.9 (18), 269.0 (100), 247.0 (25), 130.0 (20), 114.0 (16)
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ=0.88-1.04 (m, 4 H) 1.79 (dd, J=14.98, 9.41 Hz, 1 H) 2.32 (dd, J=14.92, 2.38 Hz, 1 H) 3.21 - 3.37 (m, 2 H) 3.56 - 3.66 (m, 1 H) 3.83 (s, 3 H) 4.50 (d, J=5.32 Hz, 1 H) 4.57 (t, J=5.53 Hz, 1 H) 6.49 (td, J=8.85, 4.55 Hz, 1 H) 7.03 (dd, J=12.62, 7.24 Hz, 1 H) 7.34 (d, J=9.29 Hz, 1 H) 7.45 (br. s, 1 H) 7.56 (dd, J=10.91, 1.86 Hz, 1 H) 9.04 (br. s, 1 H) ppm
光学純度:>99.6%ee
【0176】
14のエナンチオマー純度をキラルHPLC(Chiralpak AD-H、5μm カラム長25cm、内径4.6mm;カラムオーブン温度 35℃;溶離剤 n−ヘプタン/イソプロパノール8:2 v/v;流速 1.5mL/分;検出波長 300nm;保持時間 (S)−14約10分、(R)−14 約16分)で決定した。
【0177】
参考文献:
[1] C. Iverson, G. Larson, C. Lai, L.-T. Yeh, C. Dadson, P. Weingarten, T. Appleby, T. Vo, A. Maderna, J.-M. Vernier; R. Hamatake, J.N. Miner, B. Quart, Cancer Res. 2009, 69, 6839-6847
[2] 2008/0058340の下に公開された米国特許出願
[3] WO2010/145197A1の下に公開されたPCT特許出願
[4] S. Fujita, Synthesis 1982, 423
[5] G. Blotny, Tetrahedron Lett. 2003, 44, 1499-1501
[6] J. Huang, T.S. Widlanski, Tetrahedron Lett. 1992, 33, 2657-2660
[7] WO2011/009541A1の下に公開されたPCT特許出願