(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5966006
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法
(51)【国際特許分類】
B23K 26/57 20140101AFI20160728BHJP
B23K 26/066 20140101ALI20160728BHJP
B23K 26/70 20140101ALI20160728BHJP
B23K 26/12 20140101ALI20160728BHJP
B23K 26/00 20140101ALI20160728BHJP
B29C 65/16 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
B23K26/57
B23K26/066
B23K26/70
B23K26/12
B23K26/00 G
B29C65/16
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-525286(P2014-525286)
(86)(22)【出願日】2012年2月29日
(65)【公表番号】特表2014-528837(P2014-528837A)
(43)【公表日】2014年10月30日
(86)【国際出願番号】CN2012071781
(87)【国際公開番号】WO2013023449
(87)【国際公開日】20130221
【審査請求日】2014年2月17日
(31)【優先権主張番号】201110235234.0
(32)【優先日】2011年8月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514040882
【氏名又は名称】北京博暉創新光電技術股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】楊 奇
【審査官】
青木 正博
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−524170(JP,A)
【文献】
特開2000−218698(JP,A)
【文献】
特開2003−001455(JP,A)
【文献】
特開2011−143596(JP,A)
【文献】
特表平01−501032(JP,A)
【文献】
特開2010−140738(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0036817(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00−26/70
B29C 65/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接の前、基板を固定し、引っ張り力を掛けて隔膜を平らに前記基板の表面に被覆する工程と、
圧力を掛けることにより、隔膜を前記基板の表面に押し、溶接の時、レーザーで前記隔膜を透過し前記基板の溶接区域を照射し、前記溶接区域は熱を受け融解された後、前記基板と隔膜とを一体に溶接させる工程と、
を備え、
圧力を掛ける時、前記隔膜の弾性パラメータ及び圧力の大きさに応じて、前記引っ張り力を調整する
ことを特徴とする膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項2】
引張装置によって前記隔膜の両側から引っ張り力を掛けて前記隔膜をピンと引っ張り前記基板の表面に被覆することを特徴とする請求項1に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項3】
溶接する前、マスキングで前記基板の非溶接区域を遮ることにより、レーザーをマスキングの光透過区域に透過させ、前記基板の溶接区域に照射させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項4】
透明な圧力板で圧力を掛けて隔膜を前記基板の表面に押すことを特徴とする請求項3に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項5】
透明な圧力板で圧力を掛ける前に、前記隔膜と前記圧力板との間に透明な弾性クッションを配置することを特徴とする請求項4に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項6】
気圧室にて掛けられた圧力で、隔膜を前記基板の表面に押し、前記気圧室の気圧または外部気圧、または気圧室の気圧及び外部気圧を同時に前記隔膜と基板との溶接表面に掛け、且つ気圧を掛ける時、気圧室は密閉の状態であることを特徴とする請求項3に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項7】
前記気圧室は前記隔膜の側に配置され、前記隔膜で前記気圧室を密封し、前記気圧室に気体を注入し、注入された気体は前記隔膜の表面に気圧面を形成することにより前記隔膜に圧力を掛け、前記気圧室の本体は透明な材料で作られたものであることを特徴とする請求項6に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項8】
気体を注入する時、さらに前記気圧室の気圧を調節する工程を備えることを特徴とする請求項7に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項9】
前記気圧室は前記隔膜の側に配置され、前記隔膜の表面に圧膜を被覆し、前記圧膜で前記気圧室を密封し、前記気圧室に気体を注入し、注入された気体は前記圧膜の表面に気圧面を形成することにより、前記隔膜に圧力を掛け、前記気圧室の本体は透明な材料で作られるものであることを特徴とする請求項6に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項10】
前記圧膜を前記隔膜の表面に被覆した後、前記圧膜に対して引っ張り力を掛けて、気体を注入する時、気圧の大きさに応じて引っ張り力を調節することを特徴とする請求項9に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項11】
前記圧膜の材料特性は前記隔膜の材料特性と同じであることを特徴とする請求項9に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項12】
気体を注入する時、さらに前記気圧室の気圧を調節する工程を備えることを特徴とする請求項9に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項13】
前記気圧室は前記基板の側に配置され、前記隔膜で前記気圧室を密封し、気圧室の気体を抽出し、外部気圧は前記隔膜の表面に気圧面を形成することにより前記隔膜に圧力を掛けることを特徴とする請求項6に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項14】
気圧室の気体を抽出する時、さらに前記気圧室の気圧を調節する工程を備えることを特徴とする請求項13に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項15】
隔膜の側に配置されている第一気圧室と、基板の側に配置されている第二気圧室とを備え、
前記隔膜で前記第一気圧室及び前記第二気圧室を密封し、前記第一気圧室に気体を注入するとともに、第二気圧室から気体を抽出し、二つの気圧室の気体圧力差は前記隔膜の表面に気圧面を形成することにより前記隔膜に圧力を掛け、前記第一気圧室の本体は透明な材料で作られたものであることを特徴とする請求項6
に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項16】
気体を注入する時及び気体を抽出する時、さらに前記第一気圧室及び前記第二気圧室の気圧を調節する工程を備えることを特徴とする請求項15に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項17】
隔膜の側に配置されている第一気圧室と、基板の側に配置されている第二気圧室とを備え、
前記隔膜の表面に圧膜を被覆し、前記圧膜で前記第一気圧室を密封し、前記隔膜で前記第二気圧室を密封し、第一気圧室に気体を注入するとともに第二気圧室から気体を抽出し、前記第一気圧室の気圧で圧膜の表面に形成された気圧面は外部気圧で前記隔膜の表面に形成された気圧面とともに、前記隔膜に圧力を掛け、前記第一気圧室の本体は透明な材料で作られたものであることを特徴とする請求項6に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項18】
前記圧膜を前記隔膜の表面に被覆した後、前記圧膜に対して引っ張り力を掛けて、気体を注入する時、気圧の大きさに応じて引っ張り力を調節することを特徴とする請求項17に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項19】
前記圧膜の材料特性は前記隔膜の材料特性と同じであることを特徴とする請求項17に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【請求項20】
気体を注入する時及び気体を抽出する時、さらに前記第一気圧室及び第二気圧室の気圧を調節する工程を備えることを特徴とする請求項17に記載の膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの製造分野に関し、特に膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの製造方法及び装置は、マイクロフルイディクスが産業化の規模で生産され、且つ市場に応用される要点であり、レーザー照射溶融溶接方法でポリマーを溶接すれば、溶接の精度や品質が上がり、微溶接加工を行うことができる。
【0003】
中国発明特許に係る「プラスチック部品、あるいはプラスチッとほかの材料とをレーザーで溶接する方法及び装置ZL00101924.4」には、レーザーでプラスチック部品を溶接する方法が公開された。この方法は二つの溶接しようとする部品を押し、溶接面を接触させ、レーザーに近づく部品がレーザーを透過でき、もう一つの部品が透過できなく、光を吸収し熱量を発生させ、レーザーを照射することにより溶接することを行う。中国発明特許に係る「部品を加工するための方法及び装置ZL 03132664.1」には、レーザー溶接で部品を加工するための固定方法及び装置が公開された。その装置は、光透過上圧板及び光透過弾性膜を含む上圧部分と、下圧板、圧力室及び圧力ピストンを含む下圧部分とからなり、その溶接区域コントロールは、光透過上圧板の上に配置されているマスキングの光透過や非光透過の区域によって実現したのである。二つの溶接ツールの溶接面を圧力で接触させ、上のレーザー光源に近づく部品はレーザー光束を透過し、下の部品はできるだけレーザーを吸収する必要がある。この方法及び装置は、二つの部品が剛性的で、且つ変形を考慮しない弾性材料の溶接に適用する。
【0004】
膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの製造技術における溶接部品は、その一つが光透過弾性フィルムであり、もう一つが非光透過剛性基板である。それらを溶接する時、溶接面を平らに接触させ、垂直圧力が必要である。実際に溶接基板の溶接面は理想の平面ではなく、凹凸を有することもあり、上圧板は平板を採用しても、圧力の下に全平面の不平で隙や空気膜が生じるため、溶接できなくとなることもある。平板の下に光透過弾性クッションを増加すると、平面の不平を補うことが可能であるが、その原理は、弾性クッションの圧力弾性変形に基づいているので、基板の突出の高いところは圧力が大きいため変形が大きく、凹地は圧力が小さいため変形が小さくなる。その結果、溶融溶接後、平面の凹凸程度が異なる区域において圧力が異なり、溶接の効果も異なる。ある程度の凹地に溶接が固くなく、さらに溶接できない状況もある。基板の溝のへりに平面が急変し、隔膜の下に支持を失い、圧力で隔膜に対して引っ張り力が発生し、直接に隔膜を溶接した後の平精度に影響することもある。マイクロフルイディクスのような精密隔膜の溶接として、その要望を満たすことができない。光透過弾性クッションを厚く、硬くすれば、より大きい平面弾性変形の幅を確保し、且つ溝などの結構に変形が多くすぎないようにコントロールすることができるが、光透過クッションが厚くなることは、照射光を吸収し、溶接に影響することもある。
【0005】
そのため、従来の技術ではマイクロフルイディクチップの基板と隔膜との固い溶接を実現できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許第ZL00101924.4
【特許文献2】中国特許第ZL03132664.1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は、いかにして膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを固く溶接し、且つその溶接面を平ら、均等にさせるかを達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、溶接の前、基板を固定し、引っ張り力を掛けて基板の表面に隔膜を平らに被覆する工程と、圧力を掛けることにより隔膜を前記基板の表面に押し、溶接の時、レーザーで隔膜を透過し基板の溶接区域を照射し、前記の溶接区域は熱を受け融解された後、前記の基板と隔膜とを溶接させる工程とを備え
、圧力を掛ける時、前記隔膜の弾性パラメータ及び圧力の大きさに応じて、前記引っ張り力を調整する膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法を提供する。
【0009】
その中、
引張装置によって前記隔膜
の両側から引っ張り力を掛けて前記隔膜をピンと引っ張り前記基板の表面に被覆する。
【0011】
その中、溶接する前に、マスキングで前記基板の非溶接区域を遮ることにより、レーザーをマスキングの光透過区域に透過させ、前記基板の溶接区域に照射させる。
【0012】
その中、透明な圧力板で圧力を掛けて隔膜を前記基板の表面に押す。
【0013】
その中、透明な圧力板で圧力を掛ける前に、前記隔膜と圧力板との間に透明な弾性クッションを配置する。
【0014】
その中、気圧室にて掛けられた圧力で、隔膜を前記基板の表面に押す。前記気圧室の気圧や外部気圧、あるいは気圧室の気圧や外部気圧を同時に前記隔膜と基板との溶接表面に掛ける。気圧を掛ける時、気圧室は密閉状態である。
【0015】
その中、前記気圧室は前記隔膜の側に配置され、前記隔膜で前記気圧室を密封し、前記気圧室に気体を注入し、注入された気体は前記隔膜の表面に気圧面を形成することにより前記隔膜に圧力を掛ける。前記気圧室の本体は透明な材料で作られたものである。
【0016】
その中、気体を注入する時、さらに前記気圧室の気圧を調節する工程を備える。
【0017】
その中、前記気圧室は前記隔膜の側に配置され、前記隔膜の表面に圧膜を被覆し、前記圧膜で前記気圧室を密封し、前記気圧室に気体を注入し、注入された気体は前記圧膜の表面に気圧面を形成することにより前記隔膜に圧力を掛ける。前記気圧室の本体は透明な材料で作られたものである。
【0018】
その中、前記圧膜を前記隔膜の表面に被覆した後、前記圧膜に対して引っ張り力を掛けて、気体を注入する時、気圧の大きさに応じて引っ張り力を調節する。
【0019】
その中、前記圧膜の材料特性は前記隔膜の材料特性と同じである。
【0020】
その中、気体を注入する時、さらに前記気圧室の気圧を調節する工程を備える。
【0021】
その中、前記気圧室は前記基板の側に配置され、前記隔膜で前記気圧室を密封し、気圧室の気体を抽出し、外部気圧は前記隔膜の表面に気圧面を形成することにより前記隔膜に圧力を掛ける。
【0022】
その中、気圧室の気体を抽出する時、さらに前記気圧室の気圧を調節する工程を備える。
【0023】
その中、隔膜の側に配置されている第一気圧室と、基板の側に配置されている第二気圧室とを備え、前記隔膜で前記第一気圧室及び前記第二気圧室を密封し、前記第一気圧室に気体を注入するとともに、第二気圧室から気体を抽出する。二つの気圧室の気体圧力差は前記隔膜の表面に気圧面を形成することにより前記隔膜に圧力を掛ける。前記第一気圧室の本体は透明な材料で作られたものである。
【0024】
その中、気体を注入する時及び気体を抽出する時、さらに前記第一気圧室及び前記第二気圧室の気圧を調節する工程を備える。
【0025】
その中、隔膜の側に配置されている第一気圧室と、基板の側に配置されている第二気圧室とを備え、前記隔膜の表面に圧膜を被覆し、前記圧膜で前記第一気圧室を密封し、前記隔膜で前記第二気圧室を密封する。第一気圧室に気体を注入するとともに第二気圧室から気体を抽出する。前記第一気圧室の気圧で圧膜の表面に形成された気圧面は外部気圧で前記隔膜の表面に形成された気圧面とともに、前記隔膜に圧力を掛ける。前記第一気圧室の本体は透明な材料で作られたものである。
【0026】
その中、前記圧膜を前記隔膜の表面に被覆した後、前記圧膜に対して引っ張り力を掛けて、気体を注入する時、気圧の大きさに応じて引っ張り力を調節する。
【0027】
その中、前記圧膜の材料特性は前記隔膜の材料特性と同じである。
【0028】
その中、気体を注入する時及び気体を抽出する時、さらに前記第一気圧室及び第二気圧室の気圧を調節する工程を備える。
【発明の効果】
【0029】
本発明は隔膜をピンと引き延ばした後、圧力を掛け溶接することにより、膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜との間に、隔膜を損なわなく、溶接面が平ら、均等に固く溶接させることができる。溶接成型後の運動部品バルブは気圧で駆動される場合、正常に5000回以上運行することができる。表1の「隔膜レーザー溶接の疲労実験データ表」を参照する。
【0030】
隔膜の弾性パラメータ及び圧力掛け装置の圧力に応じて引っ張り力を調整することにより、隔膜の平ら、引っ張り変形をコントロールし、溶接品質を確保することができる。
【0031】
気圧室-圧膜という圧力掛け方法は、隔膜のパラメータに応じてそれと適切な圧膜を選択することができる。圧膜の引っ張り力及び気圧室の圧力を調整することにより、圧力掛けのため溶接面の変形程度をコントロールし、溶接品質をコントロールできる。気圧室の機構は相対的に独立しており、コントロールしやすい。
【0032】
気圧室から気体を抽出するという圧力掛け方法は、溶接光路における部品を部分的に減少することにより、光路画像形成において精度の高い溶接を進行し、溶接光路の消耗を減少することができ、機構も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の実施例1にかかる膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法の溶接機構を示す図面である。
【
図2】本発明の実施例2にかかる膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法の溶接機構を示す図面である。
【
図3】本発明の実施例3にかかる膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法の溶接機構を示す図面である。
【
図4】本発明の実施例4にかかる膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法の溶接機構を示す図面である。
【
図5】本発明の実施例5にかかる膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法の溶接機構を示す図面である。
【
図6】本発明の実施例6にかかる膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法の溶接機構を示す図面である。
【
図7】膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接した後の上面図、つまり溶接輪郭図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面及び実施例を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。以下の実施例は本発明を説明するためのもので、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0035】
<実施例1>
本実施例は膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法を提供する。
図1のように、それは本実施例の溶接方法を採用する溶接機構の図面である。溶接の前、基板100を固定し、隔膜200で基板100の表面に被覆し、圧力を掛けることにより隔膜200を基板100の表面に押し、本実施例において、透明な圧力板300で隔膜に圧力を掛ける。
【0036】
さらに、溶接が固いために、引張装置600で隔膜200に対してある程度の引っ張り力を掛けることにより、ピンと張った隔膜200を基板100の表面に被覆することが好ましい。圧力を掛ける時、隔膜200の弾性パラメータ及び圧力の大きさに応じて引っ張り力の大きさを調整する。隔膜200がピンと張られるから、基板100は下の方から隔膜200を支持することにより、隔膜200を基板100の表面に平らに付着させ、張り変形をコントロールすることにより、溶接品質を確保することができる。
【0037】
実際に溶接基板100の溶接面は理想的な平面ではなく、凹凸を有することもあり、圧力板300が平板であるが、圧力の下に全体平面の不平で隙や空気膜が生じるため、溶接できないこともある。従って、圧力を掛ける前に、隔膜200の表面に光を透過できる弾性クッション500を一層配置することにより、平面の不平を補し、溶接を固くさせ、且つ隔膜200が損われない。
【0038】
一般的に、溶接の時、特定の区域だけに対して溶接するので、溶接前にマスキング400をレーザー700の光路に配置する。つまり、弾性クッション500を置く前に、マスキング400を隔膜200表面に置き、または弾性クッション500を置いた後にマスキング400を弾性クッション500に置いた後に圧力板300を置き、または圧力板300を置いた後にマスキング400を圧力板300に置く。本実施例では、マスキング400を圧力板300の上に置く。マスキング400の光透過区域は基板100の溶接区域と対応する。溶接の時、レーザー700は光透過区域を透過しから、基板100の溶接区域に照射し、溶接区域は熱を受け融解され、それが凝固した後、基板100と隔膜200は一体に付着される。溶接が完成される。
【0039】
本実施例の溶接方法は隔膜200をピンと張った後でそれを基板200の上に被覆して溶接することにより、基板100と隔膜200との溶接は固くさせ、且つ溶接面は平ら、均等である。それに、この方法を実施するための構造は簡単、便利である。
【0040】
<実施例2>
本実施例は膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法を提供する。
図2のように、それは本実施例の溶接方法を採用する溶接機構の図面である。溶接の工程は実施例1とほとんど同じであるが、その相違点は隔膜100に対して圧力を掛ける方式である。本実施例では気圧―圧膜という方式で隔膜100に圧力を掛ける。溶接の前に、基板100を固定し、隔膜200を基板100の表面に被覆し、さらに、引張装置600で隔膜200をピンと張ってからそれを基板100の表面に被覆することが好ましい。気圧室800及び圧膜900を隔膜200の表面に置き、予め圧膜900で気圧室800を密封し、気圧室800の本体に圧力センサー801及び制御弁802が配置されている。圧力を掛ける時、制御弁802にて気圧室800に気体を注入する。気圧は隔膜200の表面に気圧面を形成することにより、隔膜200に対して圧力を掛ける。
【0041】
さらに、所望の圧力に実現するために、圧力センサー801のフィードバックによって、気圧室800の気圧を調節することができる。圧膜900として、隔膜200と同じな材料を選択することができ、圧膜900に対して引っ張り力を掛けて、その伸び程度及び気圧の大きさを調節することにより、ある溶接圧力の下で圧膜900表面の基板100表面に従う変形量をコントロールし、このように溶接する時の隔膜200の変形量をコントロールすることができ、従って、隔膜200の伸び程度を厳しくコントロールする必要はない。
【0042】
気圧室800の気密性は不良という状況があるので、圧力センサー801のフィードバックによって制御弁802を間隔で開き、気圧室800の気圧の大きさを調節することで、所望な圧力を実現することができる。調節の後、制御弁802を閉めて、気圧室800の圧力を一定に保持する。
【0043】
溶接の前に、マスキング400をレーザー700の光路に配置し、
図2に示されたように、予めマスキング400を圧膜900に置いてから、圧膜900で気圧室800を密封することができる。または、レーザー700で照射する前に、マスキング400を気圧室800の上に置くこともでき、即ち、マスキング400の光透過区域は基板100の溶接区域と対応することが必要である。溶接の時、レーザー700は光透過区域を透過してから、基板100の溶接区域に照射し、溶接区域は熱を受け融解され、それが凝固した後、基板100と隔膜200は一体に付着される。溶接が完成される。
【0044】
レーザーを基板100の溶接区域に照射させるので、本実施例では気圧室800及び圧膜900のいずれも透明の材料である。
【0045】
本実施例は気圧―圧膜の方式で圧力を掛けるので、気圧面は圧膜と同時に隔膜200を基板100の表面に平らに付着させることを確保することができ、溶接が固く、且つ溶接面が平ら、均等となった。
【0046】
<実施例3>
図3に示されたように、本実施例に提供された膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法は、実施例2とほとんど同じであるが、その相違点は圧膜で気圧室800を密封することではなく、基板100及び隔膜200をちゃんと置いてから気圧室800と合うシールホルダー803にて隔膜200を気圧室800の周りにしっかり押すことにより気圧室800を密封することである。さらに、密封の前に、引張装置600で隔膜200に引っ張り力を掛けることにより、それをピンと張らせる。圧力を掛ける方式は実施例2と同じである。
【0047】
さらに、気体を注入する時、隔膜200の弾性パラメータ及び気圧の大きさに応じて引っ張り力を調整することにより、引っ張り変形をコントロールし、溶接品質を確保することが好ましい。本実施例では、隔膜200で気圧室800を密封するので、隔膜200に対する引っ張り力を調整すると、気圧室800の気密性が不良あるいはその自身の気密性が不良ということがあるかもしれない。従って、圧力センサー801のフィードバックによって制御弁802を間隔開き、気圧室800の気圧の大きさを調節することで、所望な圧力を実現することができる。調節の後、制御弁802を閉めて、気圧室800の圧力を一定に保持する。
【0048】
溶接の前に、マスキング400をレーザー700の光路に配置し、
図3に示されたように、予めマスキング400を隔膜200に置いてから、隔膜200で気圧室800を密封することができる。または、レーザー700で照射する前に、それを気圧室800の上に置くこともでき、即ち、マスキング400の光透過区域は基板100の溶接区域と対応することが必要である。溶接の時、レーザー700は光透過区域を透過してから基板100の溶接区域に照射し、溶接区域は熱を受け融解され、それが凝固した後、基板100と隔膜200は一体に付着され、溶接が完成される。本実施例では気圧室800は透明な材料である。
【0049】
本実施例は実施例2に対して、圧膜900を省き、レーザー700の光路におけるエネルギー損失を減少し、溶接の精度及び効率を向上させた。且つ、同様に固い溶接が実現された。溶接面も平ら、均等である。
【0050】
<実施例4>
本実施例は膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法を提供する。
図4に示されたように、実施例3と比べて、異なる圧力掛け方法を採用した。即ち、気圧室800と基板100は同じ側に配置され、気体を抽出することにより圧力を掛ける。具体的に下記の通りである。
【0051】
溶接の前に、基板100を固定し、隔膜200を基板100の表面に被覆する。さらに、引張装置600で隔膜をピンと張った後、基板100の表面に被覆することが好ましい。気圧室800を基板100の側に置き、気圧室800と合うシールホルダー803にて隔膜200を気圧室800の周りにしっかり押すことにより、気圧室800を密封する。圧力を掛ける時、制御弁802にて気圧室800から気体を抽出し、圧力センサー801で気圧室800の気圧を検定する。気体を抽出した後、外部気圧は隔膜200の表面に気圧面を形成することにより圧力を掛ける。つまり、外部気圧は隔膜200を下へ押す。隔膜200で気圧室800を密封するので、隔膜200の基板100と接触しない部分は外部から気圧掛けされ、隔膜200を基板100の表面に付着させる。
【0052】
さらに、気体を抽出する時、隔膜200の弾性パラメータ及び気圧の大きさに応じて引っ張り力を調整することにより、引っ張り変形をコントロールし、溶接品質を確保することが好ましい。本実施例では、隔膜200で気圧室800を密封するので、隔膜200に対する引っ張り力を調整すると、気圧室800の気密性が不良あるいはその自身の気密性が不良ということがあるかもしれない。従って、圧力センサー801のフィードバックによって制御弁802を間隔で開き、気圧室800の気圧の大きさを調節することで、所望な圧力を実現することができる。調節の後、制御弁802を閉めて、気圧室800の圧力を一定に保持する。
【0053】
溶接の前に、マスキング400をレーザー700の光路に配置し、
図4に示されたように、レーザー700で照射する前にマスキング400を隔膜200の上に置き、マスキング400の光透過区域は基板100の溶接区域と対応することを確保する。溶接の時、レーザー700は光透過区域を透過して基板100の溶接区域に照射し、溶接区域は熱を受け融解され、それが凝固した後、基板100と隔膜200は一体に付着される。溶接が完成される。
【0054】
本実施例は本実施例2、3と比べて、溶接光路においてマスキング400だけあるので、光路画像形成において精度の高い溶接を進行し、溶接光路の消耗を減少することができ、機構も簡単であり、且つ同様に固い溶接が実現された。溶接面も平ら、均等である。
【0055】
<実施例5>
本実施例は膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法を提供する。溶接の工程は実施例2、3、4とほとんど同じであるが、その相違点は二つの気圧室で圧力を掛けることである。
図5に示されたように、第一気圧室800aと隔膜200の側に配置され、第二気圧室800bと基板100は同じ側に配置される。具体的に下記の通りである。
【0056】
溶接の前に、基板100を固定し、隔膜200を基板100の表面に被覆し、さらに、引張装置600で隔膜200をピンと張ってからそれを基板100の表面に被覆することが好ましい。本実施例では、第二気圧室800bと合うシールホルダー803bにてピンと張った隔膜200を第二気圧室800bの周りにしっかり押すことにより、第二気圧室800bを密封する。第一気圧室800a及び圧膜900を隔膜200の表面に置き、予め圧膜900で第一気圧室800aを密封する。第一気圧室800aの本体に圧力センサー801a及び制御弁802aが配置されており、第二気圧室800bの本体に圧力センサー801b及び制御弁802bが配置されており圧力を掛ける時、制御弁802aにて第一気圧室800aに気体を注入し、気圧は隔膜200の表面に気圧面を形成することにより、隔膜200に圧力を掛ける。その同時に制御弁802bにて第二気圧室800bから気体を抽出し、外部気圧で隔膜200の表面に形成された気圧面は第一気圧室800aに形成された気圧面とともに隔膜200に圧力を掛ける。
【0057】
さらに、圧力センサー801aのフィードバックに応じて第一気圧室800aの気圧を調節すると同時に、圧力センサー801bのフィードバックに応じて、第二気圧室800bの気圧を調節することにより、気圧値の合計を所望な圧力に達成させることが好ましい。
【0058】
さらに、圧膜900は隔膜200と同じな材料を選択することができ、圧膜900に対して引っ張り力を掛けて、その伸び程度及び気圧の大きさを調節することにより、ある溶接圧力の下で圧膜900の表面の基板100表面に従う変形量をコントロールし、このように溶接する時の隔膜200の変形量をコントロールすることができ、従って、隔膜200の伸び程度を厳しくコントロールする必要はない。
【0059】
第一気圧室800a及び第二気圧室800bは気密性が不良だという状況があるかもしれないので、圧力センサー801aのフィードバックによって制御弁802aを間隔で開き、第一気圧室800aの気圧の大きさを調節すると同時に、圧力センサー801bのフィードバックによって制御弁802bを間隔で開き、第二気圧室800bの気圧の大きさを調節することにより、所望な圧力を実現することができ、また、調節の後、制御弁802a及び802bを閉めて、第一気圧室800a及び第二気圧室800bの圧力を一定に保持する。
【0060】
溶接の前に、マスキング400をレーザー700の光路に配置し、
図5に示されたように、予めマスキング400を圧膜900の上に置き、また圧膜900で第一気圧室800aを密封することができる。または、レーザー700で照射する前に、マスキング400を第一気圧室800aの上に置くこともでき、即ち、マスキング400の光透過区域は基板100の溶接区域と対応することが必要である。溶接の時、レーザー700は光透過区域を透過してから基板100の溶接区域に照射し、溶接区域は熱を受け融解され、それが凝固した後、基板100と隔膜200は一体に付着される。溶接が完成される。
【0061】
レーザーを基板100の溶接区域に照射させる必要があるので、本実施例においての第一気圧室800a及び圧膜900のいずれも透明な材料である。
【0062】
本実施例では気圧―圧膜という方式で圧力を掛けることにより、気圧面は圧膜と同時に隔膜200を基板100の表面に平らに付着させることを確保することができるので、溶接が固く、且つ溶接面が平ら、均等となった。二つの気圧室は同時に圧力を掛けて、比較的に圧力を与えることができる。
【0063】
<実施例6>
図6に示されたように、本実施例は膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜とを溶接する方法を提供する。実施例5と比べて、圧膜900を省き、第一気圧室800aも隔膜200で密封されている。具体的に下記の通りである。
【0064】
溶接の前に、基板100を固定し、隔膜200を基板100の表面に被覆する。さらに、引張装置600で隔膜200をピンと張った後、基板100の表面に被覆することが好ましい。本実施例では、ピンと張った隔膜200にて第一気圧室800a及び第二気圧室800bを密封する。第一気圧室800aの本体に圧力センサー801a及び制御弁802aが配置されたおり、第二気圧室800bの本体に圧力センサー801b及び制御弁802bが配置されており、圧力を掛ける時、制御弁802aにて第一気圧室800aに気体を注入する。気圧は隔膜200の表面に気圧面を形成することにより、隔膜200に圧力を掛け、それと同時に、制御弁802bにて第二気圧室800bから気体を抽出し、外部気圧で隔膜200の表面に形成された気圧面は第一気圧室800aで形成された気圧面と同時に隔膜200に圧力を掛ける。
【0065】
さらに、圧力センサー801aのフィードバックに応じて第一気圧室800aの気圧を調節すると同時に、圧力センサー801bのフィードバックに応じて第二気圧室800bの気圧を調節することにより、気圧値の合計を所望な圧力に達成させることが好ましい。
【0066】
さらに、気体を注入・抽出する時、隔膜200の弾性パラメータ及び気圧の大きさに応じて、引っ張り力を調整することにより、引っ張り変形をコントロールし、溶接品質を確保することが好ましい。
【0067】
第一気圧室800a及び第二気圧室800bは気密性が不良だという状況があるかもしれないので、圧力センサー801aのフィードバックによって制御弁802aを間隔で開き、第一気圧室800aの気圧の大きさを調節すると同時に、圧力センサー801bのフィードバックによって制御弁802bを間隔で開き、第二気圧室800bの気圧の大きさを調節することにより、所望な圧力を実現することができ、また、調節の後、制御弁802a及び802bを閉めて、第一気圧室800a及び第二気圧室800bの圧力を一定に保持する。
【0068】
溶接の前に、マスキング400をレーザー700の光路に配置し、
図6に示されたように、予めマスキング400を隔膜200の上に置き、または、レーザー700で照射する前にマスキング400を第一気圧室800aの上に置くこともでき、即ち、マスキング400の光透過区域は基板100の溶接区域と対応することが必要である。溶接の時、レーザー700は光透過区域を透過してから基板100の溶接区域に照射し、溶接区域は熱を受け融解され、それが凝固した後、基板100と隔膜200は一体に付着され、溶接が完成される。
【0069】
レーザーを基板100の溶接区域に照射させることが必要なので、本実施例の第一気圧室800aは透明な材料である。
【0070】
本実施例は圧膜を省き、レーザー700の光路におけるエネルギー消費を減少し、溶接の精度及び効率を向上した。且つ同様に固い溶接が実現された。溶接面も平ら、均等である。
【0071】
前記の実施例1〜6の溶接方法で溶接されたものは、図面7に示されている。その全枠輪郭は隔膜溶接面であり、マスキングの非光透過区域と対応するのは非溶接区域B区であり、マスキングの光透過区域と対応するのは溶接区域A区である。溶接区域は膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの効能によって異なる。以下の表は前記溶接方式で溶接された膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの疲労試験を示す表である。溶接のレーザー効率は約100W(80〜120W)で、スキャニングスピードは80mm/s(60〜80mm/s)である場合、溶接された膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの耐用期間は6000回を超え比較的長い。
【0073】
上記の実施形態は本発明を説明するためにあげられたものであり、本発明がこれに限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。従って、等価な技術法案も本発明の範囲に含まれ、本発明の権利範囲は請求項によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、隔膜をピンと引き延ばした後、圧力を掛け溶接して、膜動ポリマーマイクロフルイディクチップの基板と隔膜との間に、隔膜を損なわなく溶接面が平ら、均等に固く溶接させることができる。溶接成型後の運動部品バルブは気圧で駆動される場合、正常に5000回以上運行することができる。表1の「隔膜レーザー溶接の疲労実験データ表」を参照する。
【0075】
また、隔膜の弾性パラメータ及び圧力掛け装置の圧力に応じて引っ張り力を調整することにより、隔膜の平ら、引っ張り変形をコントロールし、溶接品質を確保することができる。
【0076】
気圧室-圧膜という圧力掛け方法は、隔膜のパラメータに応じてそれと適切な圧膜を選択することができる。圧膜の引っ張り力及び気圧室の圧力を調整することにより、圧力掛けのため溶接面の変形程度をコントロールし、溶接品質をコントロールできる。気圧室の機構は相対的に独立なので、コントロールしやすい。
【0077】
気圧室から気体を抽出するという圧力掛け方法は、溶接光路における部品を部分的に減少することにより、光路画像形成において精度の高い溶接を進行し、溶接光路の消耗を減少することができ、機構も簡単である。