特許第5966088号(P5966088)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 広東松下環境系統有限公司の特許一覧 ▶ パナソニック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000002
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000003
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000004
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000005
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000006
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000007
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000008
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000009
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000010
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000011
  • 特許5966088-ミストサウナ装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5966088
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】ミストサウナ装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 33/06 20060101AFI20160728BHJP
   F24F 6/16 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   A61H33/06 Q
   A61H33/06 Z
   F24F6/16
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-524610(P2015-524610)
(86)(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公表番号】特表2015-526169(P2015-526169A)
(43)【公表日】2015年9月10日
(86)【国際出願番号】CN2013078277
(87)【国際公開番号】WO2014019435
(87)【国際公開日】20140206
【審査請求日】2015年1月28日
(31)【優先権主張番号】201210271188.4
(32)【優先日】2012年7月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201210575707.6
(32)【優先日】2012年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508123423
【氏名又は名称】広東松下環境系統有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】翁 叶帆
(72)【発明者】
【氏名】袁 洪堅
(72)【発明者】
【氏名】陳 炎新
(72)【発明者】
【氏名】馮 ▲ゆ▼
(72)【発明者】
【氏名】羅 冠華
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康浩
(72)【発明者】
【氏名】藤井 聡
【審査官】 角田 貴章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−160919(JP,A)
【文献】 特開平11−197553(JP,A)
【文献】 特開2011−242026(JP,A)
【文献】 特開2003−307327(JP,A)
【文献】 特開平09−285555(JP,A)
【文献】 米国特許第4699737(US,A)
【文献】 特開平09−268997(JP,A)
【文献】 米国特許第3290021(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 33/00−37/00
F24F 6/00−6/18
B05B 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の空気を循環させる循環送風装置と、空気を加熱する加熱装置と、前記加熱装置の下流側に設けられ空気を加湿する加湿装置と、を備え、
前記加湿装置は、下部に水を貯水する貯水部が設けられるとともに、上部に前記貯水部に貯水された水を吸い上げ噴霧する加湿部が設けられており、
前記加湿部は、上部に開口を持つ第一の筒と下部に開口を持つ第二の筒から構成された回転体であり、前記第一の筒の直径は前記第二の筒より大きく、前記第一の筒と前記第二の筒は連通され、
前記第一の筒と前記第二の筒は上部に向かい広がる傾斜を有した円錐形状とするものであり、
前記第一の筒の下部から上部まで表面全周に複数の穴が設けられ
前記第二の筒の内部に、下に向かって前記第二の筒の底部まで延伸し、上に向かって第一の筒の内部まで延伸する縦のリブが複数設けられたことを特徴とするミストサウナ装置。
【請求項2】
前記加湿部は、500回転/分以上で自転することを特徴とする請求項1に記載のミストサウナ装置。
【請求項3】
前記加湿部は、1000回転/分以上で自転することを特徴とする請求項に記載のミストサウナ装置。
【請求項4】
前記第二の筒における円錐形状とした面の勾配は1度〜5度であることを特徴とする請求項1に記載のミストサウナ装置。
【請求項5】
前記第一の筒と前記第二の筒は、傾斜斜面が設けられた連結部により連結され、前記第二の筒の底部に複数の穴が設けられることを特徴とする請求項に記載のミストサウナ装置。
【請求項6】
前記第一の筒の表面全周に設けられた複数の穴は縦穴であることを特徴とする請求項1に記載のミストサウナ装置。
【請求項7】
前記第一の筒の表面全周に設けられた複数の穴は斜め穴であることを特徴とする請求項1に記載のミストサウナ装置。
【請求項8】
前記第一の筒の内表面は滑らかではない粗面であることを特徴とする請求項1に記載のミストサウナ装置。
【請求項9】
前記連結部と前記第一の筒の内壁との間に複数の穴が設けられることを特徴とする請求項1に記載のミストサウナ装置。
【請求項10】
前記連結部にリング状のリブが設けられることを特徴とする請求項に記載のミストサウナ装置。
【請求項11】
前記リブが、上方に向かうくし状に設けられることを特徴とする請求項10に記載のミストサウナ装置。
【請求項12】
前記リング状のリブは、二本又は二本以上の同軸のリブであることを特徴とする請求項10に記載のミストサウナ装置。
【請求項13】
最も第一の筒側に近いリブが、上方に向かうくし状に設けられることを特徴とする請求項12に記載のミストサウナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサウナ装置に関わり、特にミストサウナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1に示すミストサウナ装置1は、公知のものであり、室内の空気を循環させる循環送風装置2と、空気を加熱する加熱装置3と、前記加熱装置3の空気を循環させる流れに対して下流側に設けられる加湿装置4と、を備える。
【0003】
前記加湿装置4は、高圧水を噴射する噴射装置5と、噴射された高圧水が衝突し砕かれた微細水滴を撒き散らすガイド板6と、前記微細水滴と合流する暖かい空気を送風する循環送風装置2により、ミストサウナを形成する。
【0004】
前記公知技術のミストサウナ装置1のように、供給された水が有効な加湿成分とならずにミストサウナ装置1から排出される場合、排出される水の量が多くなり、即ち水量および熱量がともにミストサウナ装置1の外へ排出されてしまっているため、加湿ロスや熱量ロスが多すぎるようになる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は従来技術のような課題を解決するために、特に加湿ロスや熱量ロスを低減させたミストサウナ装置を提供する。
【0006】
上記目的を実現するために、本発明は、室内の空気を循環させる循環送風装置と、空気を加熱する加熱装置と、前記加熱装置の下流側に設けられ空気を加湿する加湿装置と、を備えるミストサウナ装置において、前記加湿装置は、下部に水を貯水する貯水部が設けられるとともに、上部に前記貯水部に貯水された水を吸い上げ噴霧する加湿部が設けられており、前記加湿部は、上部に開口を持つ第一の筒と下部に開口を持つ第二の筒から構成された回転体であり、前記第一の筒の直径は前記第二の筒より大きく、前記第一の筒と前記第二の筒は連通され、前記第一の筒と前記第二の筒は上部に向かい広がる傾斜を有した円錐形状とするものであり、前記第一の筒の表面全周に複数の穴が設けられるミストサウナ装置を提供する。
【0007】
前記第二の筒の内部に、下に向かって前記第二の筒の底部まで延伸し、上に向かって第一の筒の内部まで延伸する縦のリブが設けられた。
【0008】
前記加湿部は、500回転/分以上で自転する。
【0009】
前記加湿部は、1000回転/分以上で自転する。
【0010】
前記第二の筒における円錐形状とした面の勾配は1度〜5度である。
【0011】
前記第一の筒と前記第二の筒は、傾斜斜面が設けられた連結部により連結され、前記第二の筒の底部に複数の穴が設けられる。
【0012】
前記第一の筒の表面全周に設けられた複数の穴は縦穴である。
【0013】
前記第一の筒の表面全周に設けられた複数の穴は斜め穴である。
【0014】
前記第一の筒の内表面は滑らかではない粗面である。
【0015】
前記連結部と第一の筒の内壁との間に複数の穴が設けられる。
【0016】
前記連結部にリング状のリブが設けられる。
【0017】
前記リブが、上方に向かうくし状に設けられる。
【0018】
前記リブは、二本又は二本以上の同軸のリブである。
【0019】
最も第一の筒側に近いリブが、上方に向かうくし状に設けられる。
【0020】
本発明の効果は、加湿ロスや熱量ロスを低減させたことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は公知のミストサウナ装置の概略図
図2A図2Aは本発明の異なる角度から見た全体の立体概略図
図2B図2Bは本発明の異なる角度から見た全体の立体概略図
図3図3は本発明の第一形態の加湿部の立体概略図の一
図4図4は本発明の第一形態の加湿部の立体概略図の二
図5図5は本発明の第一形態の加湿部の縦断面図
図6図6は本発明の第二形態の加湿部の立体概略図
図7図7は本発明の第三形態の加湿部の立体概略図
図8図8は本発明の第四形態の加湿部の縦断面図
図9図9は本発明の第五形態の加湿部の縦断面図
図10図10は本発明の第六形態の加湿部の立体概略図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図2A図2Bは本発明の異なる角度から見た全体の立体概略図である。図に示すように、本発明のミストサウナ装置10は、室内の空気を循環させる循環送風装置11と、空気を加熱する加熱装置12と、前記加熱装置12の空気を循環させる流れに対して下流側に設けられ空気を加湿する加湿装置20とを備えた。前記加湿装置20は、下部に水を貯水する貯水部21が設けられるとともに、上部に前記貯水部21に貯水された水を吸い上げ噴霧する加湿部22が設けられる。前記加湿部22は上部に開口31を持つ第一の筒30と下部に開口(図に示せず)を持つ第二の筒40から構成された回転体であり、第一の筒30の直径は第二の筒40より大きい。第一の筒30と第二の筒40は内部で連通されるのであり、上部に向かい外方へ広がる傾斜を有した略円錐形状とした。
【0023】
図3図4は本発明の第一形態の加湿部22の立体概略図であり、図5は本発明の第一形態の加湿部22の縦断面図である。図に示すように、加湿部22の第一の筒30と第二の筒40は傾斜斜面が設けられた連結部50により連結される。前記第一の筒30の表面全周に複数の穴32が設けられる。前記第二の筒40の底部44に複数の穴42が設けられる。前記孔42の大きさは3mm×4mmの形状である。前記第二の筒40の内部に縦のリブ43が設けられる。リブ43は下に向かって前記第二の筒40の底部44まで延伸し、上に向かって第一の筒30の内部まで延伸する。本発明中のリブ43が垂直とする縦方向に設けられた。
【0024】
図2A図3図4に示すように、ミストサウナ装置10が作動する場合、循環送風装置11である遠心送風機により、加熱装置12であるPTCヒーターに接触して加熱された室内の空気が吸い込まれ、空気内の水分含量すなわち飽和水蒸気量を増加させ、高速で自転する加湿装置20により、多くの加湿量を得る。そして、加湿装置20の作動方式は次の通りである。加湿部22が第一の筒30及び第二の筒40の円筒の中心を軸として高速で自転する場合、加湿部22の下部に設けられた貯水部21に貯水された水は、第二の筒40の内のリブ43からの押し進めを受けるので、加湿部22の下部における、径が小さいので貯水部21の貯水に対する回転抵抗が少ない第二の筒40の上部に向かい傾斜した内壁面に沿って吸い上げられることが容易にできる。それから、内部で連通した上部の第一の筒30の内壁面に送水する。第一の筒30の表面全周に内部と外部とを連通する複数の穴32が設けられる。前記穴32により微細な水滴が生じ、外へ噴霧することとなる。一方、微細な水滴とされなかった水滴はミストサウナ装置10の風路の内壁面に付着し、重力の作用により風路の内壁面に沿って下側へ流れ、最後、加湿装置20の下部に設けられた貯水部21に導かれて流れ、再び第二の筒40から吸い上げられることが可能である。
【0025】
本実施例では、加湿部22は、500回転/分または1000回転/分以上で自転することができる。500回転/分以上で自転するため、微細水滴が生成するとともに騒音・振動を低減させることができる。加湿部22が自転することにより、加湿部22の略円錐とする形状が遠心力を生じ、この遠心力により加湿部22内部の傾斜した内壁面がそこに付着する水に上向きの力が働き、貯水された水は加湿部22内部の壁面に沿って上昇し、第二の筒40から第一の筒30まで上昇してから、第一の筒30に設けられた穴32から外部に噴射され、回転数が高いほど、つまりは運動エネルギーが大きいほど、外部へ噴射するスピードが速くなり、噴射する力も大きくなるため、噴射する粒は砕かれ小さくなる。加湿部22を高速で自転させることにより、加湿部22からの噴射速度が増加し、広範囲に噴射するとともに、同流量あたりの空間に対しての水滴の粒が小さくなり、水滴同士の結合が減少することになり、加湿部22から微細な水滴が噴射され、加熱装置12と循環送風装置11を通過して、加湿装置20に送風された暖かい空気と交わる。微細な水滴は重量あたりの表面積が大きな水滴と比較して大きいため、暖かい空気と交わると蒸発しやすく、加湿量が増加することとなる。
【0026】
また図2A図3図4に示すように、第一の筒30の表面全周に設けられた穴32は複数本の細長い斜め穴である。加湿部22が自転することにより、貯水部21に接する第二の筒40の下部から水が遠心力により吸い上げられ、円周状に広がる第一の筒30の内面に沿って上昇することとなり、第一の筒30に設けられた複数本の斜め穴32を経由して、吸い上げられた水は加湿部22が回転することにより得られた遠心力により、周囲に水を撒き散らすこととなるが、穴32が斜めに設けられることにより、外方向に働く力に対し上下左右にかかり分散されるため、第一の筒30が上下左右の力による変形は少ない。高速自転で回転する加湿部22は外郭方向に大きな遠心力を受けることとなるが、第一の筒30に穴32が斜めに設けられることにより回転力による遠心力による変形の影響力が少なく、つまりは変形による水滴噴霧能力の変化が少なく、また成形が容易にできるミストサウナ装置10を提供することができる。
【0027】
図6は本発明の第二形態の加湿部の立体概略図である。図に示すように、本発明は第一の筒30に複数の独立の孔33が設けられることもできる。前記孔33から吸い上げられた水は、加湿部22の自転による遠心力により、周囲に水を撒き散らすこととなるが、一つ一つの小さな穴が多く設けられたから、微細化された水が噴霧されることとなり、加湿力が増加する。
【0028】
図7は本発明の第三形態の加湿部の立体概略図である。図に示すように、本発明は第一の筒30に複数の独立の縦穴34が設けられることもできる。第一の筒30は、勾配を持って上部開口31に広がりを持つ形状をしているため、樹脂製の加湿部22を製作するときに上下の抜きのみで製作できることとなる、即ち、成形が容易にできる。
【0029】
また、図2A図3図5に示すように、第二の筒40の略円錐形状の内壁面は、貯水部21の水面に対して、直角に上部に向かう垂直線に対し小さな角度を有し、たとえばその傾斜角度は1−5度である。このように、貯水された水は傾斜を有する回転体の遠心力により内壁面に沿って上昇する方向に力を受けるが、回転速度が大きいほど遠心力が増し、一方第二の筒40の略円錐面の内壁面が軸方向に対し角度が大きければ大きいほど上昇する方向に働く力が大きくなり、一方重力の影響が小さくなる。このため、軸方向に対する壁面角度を小さく、例えば1度、2度または5度とし、上昇する方向に働く力の増加を抑制する。加湿部22は下から上、外に向かって拡張することにより、内壁を上昇する単位面積あたりの水が少なくなると、加湿部22の内壁を上昇する水は薄膜形状を形成することとなり、加湿部22の穴32から外部へ噴射する水滴が微細な水滴となり、蒸発しやすく、加湿量が多くなる。
【0030】
水の吸入部が小さな穴であるため、第二の筒40の底部44に設けられた複数の孔42の大きさを変更することにより容易に水の吸入量を変化させることが出来るミストサウナ装置10を提供することができる。水の吸入量が多くなると、加湿部22の内壁を上昇する水が形成した薄膜形状が厚くなるため、噴射された水の量が多くなり、水滴の粒が大きくなり、微細な水滴が形成しにくくなる。水の吸入量が小さすぎると、微細な水滴の量も少なくなり、加湿量も少なくなるため、第二の筒40の底部44に設けられた複数の孔42の大きさを変更することにより、容易に水の吸入量をコントロールすることができる。
【0031】
本発明の加湿部22の第一の筒30の内表面には滑らかではない粗面が設けられている。滑らかではない粗面とは、滑らかな材料で第一の筒30を作成することではないこと、または第一の筒30の内壁面に粗さを増やして粗面にさせることである。第一の筒30の内表面は滑らかではない粗面を有したことにより、第一の筒30の内表面に沿って直線に上昇する水は、粗い内表面の凸凹に当たり左右に広がることになり、吸い上げられた単位面積あたりの水が少なくなり、薄膜形状を形成することとなり、加湿部22の穴32から外部へ噴射する水滴が微細なものとなり、蒸発しやすく、加湿量が多くなる。
【0032】
図8は、本発明の第四形態の加湿部の縦断面図である。図に示すように、本発明は、連結部50にリング状の同軸のリブ100が設けられている。
【0033】
このような構成によれば、第二の筒40から上昇した水は、リブ100の内面に接触しながら上昇し、リブ100の上端の端面から飛び散って第一の筒30の内壁面にぶつかって穴32から飛び出ることとなるので、更に砕かれることができ、加湿部22の穴32から外部へ噴射する水滴が微細な水滴となり、蒸発しやすく、加湿量が多くなる。
【0034】
図9は、本発明の第五形態の加湿部の縦断面図である。図に示すように、本発明は、連結部50に二本のリング状の同軸のリブ100、110が設けられ、そのうち第一の筒30側のリブが、上方に向かってくし状に設けられたリブ110にしたものである。上方に向かってくし状に設けられたとは、リブ110の上部に若干の隙間120が設置されくし状に形成するということである。
【0035】
このような構成によれば、第二の筒40から上昇した水は、リブ100の内面に接触しながら上昇し、リブ100の上端の端面から飛び散って、くし状のリブ110に接触して、くし状の隙間120から飛び出し、更に穴32から飛び出ることとなるので、水滴がより微細な水滴となるだけでなく、左右に広がることもできる。よって、吸い上げられた単位面積あたりの水が少なくなり、より容易に薄膜形状を形成することとなり、加湿部22の穴32から外部へ噴射する水滴が微細なものとなり、蒸発しやすく、加湿量が多くなる。
【0036】
また、必要に応じて、リブ110とリブ110の間に中間リブ(くし状に設けられてもよい)が設けられてもよい。その高さが外周へ向かって順次高くなるように設置されることができる。
【0037】
図10は、本発明の第六形態の加湿部の立体概略図である。本発明は、連結部50と第一の筒30の内壁との間に複数の穴70が設けられている。
【0038】
第一の筒30の内壁と連結部50に形成した水垢が連結部50に集まる。上記のような構成によれば、加湿部22が自転すると、水垢は複数の穴70を通じて加湿部22外へ飛び出るので、第一の筒30と連結部50とを接続する内壁に水垢が溜まることを防止することができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10