(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記予約実行判断手段は、前記一の予約車両の予約時間と、当該一の予約車両が前記エネルギー供給装置の設置位置に到着する到着予測時間とに基づいて、前記一の予約車両の予約が実行される可能性を判断することを特徴とする請求項1に記載の予約管理装置。
前記予約実行判断手段により、前記一の予約車両の予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いと判断された場合には、前記一の予約車両の予約を取り消す取消手段を、さらに備える請求項1又は2に記載のエネルギー供給装置の予約管理装置。
前記取消手段は、前記一の予約車両の予約を取り消す前に、前記予約の取り消し意思又は予約の変更意思の有無を前記一の予約車両に問い合わせる問い合わせ部を有することを特徴とする請求項3に記載の予約管理装置。
前記再予約手段は、前記他の予約車両の予約を取り消す前に、前記他の車両に前記予約の取り消し意思又は予約の変更意思の有無を問い合わせる問い合わせ部を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の予約管理装置。
前記再予約手段は、前記一の予約車両の再予約をする前に、前記取り消した他の車両の予約の予約時間と、前記一の予約車両の当初の予約の予約時間との時間差が所定値以上である場合には、前記一の車両に前記再予約の実行の要否を問い合わせる問い合わせ部を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の予約管理装置。
前記エネルギー供給装置は、前記一の予約車両により予約された一のエネルギー供給装置のほか、当該エネルギー供給装置又は前記一の予約車両の現在位置から所定距離以内に存在する他のエネルギー供給装置を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の予約管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて、車両に搭載された本実施形態に係る予約管理装置システム1について説明する。なお、車両には、電気自動車、ガソリン自動車、ハイブリッド自動車その他の代替エネルギー車両を含み、エネルギー供給装置は、充電スタンド、ガソリンスタンドその他の代替エネルギー供給スタンドを含む。
【0010】
図1は、本発明の本実施形態に係るエネルギー供給装置の予約管理システム1のブロック構成図である。
図1に示すように、本実施形態のエネルギー供給装置の予約管理システム1は、予約管理センターに配置される予約管理サーバ1000と、車両に搭載可能な予約端末2000と、充電スタンドESに配置され、各充電スタンドE1〜Enの運用を管理する管理装置3000と、各ガソリンスタンドGSに配置され、各ガソリンスタンドD−1〜G−nの運用を管理する管理装置4000と、を備えている。
【0011】
本実施形態の予約管理サーバ1000は、車両V0〜Vn(以下、総称して車両Vとも称することもある)に搭載された又は車両に非搭載の予約端末2000を介し、識別可能な利用者からのアクセスを受け付ける。また、予約管理サーバ1000、車両に搭載された又は車両に非搭載の予約端末2000、充電スタンドESの管理装置3000、及びガソリンスタンドGSの管理装置4000は、各装置が備える通信装置P及び通信ネットワークを介して相互に情報の授受が可能である。
【0012】
また、予約管理サーバ1000は、予約管理装置10及び記憶装置20を備え、車両Vに搭載された予約端末2000は、予約装置100、ナビゲーション装置200、車両コントローラ300、出力装置400及びこれらを通信可能に接続させるCAN(Controller Area Network)その他の車載LAN500を備える。
【0013】
この車両用装置1000に具体的な構成を
図2に示す。同図に示すように、本実施形態の車両用の予約端末2000は、CAN500によって接続された、予約装置100と、ナビゲーション装置200と、車両コントローラ300と、出力装置400とを備えている。本実施形態では、予約装置100が車両に搭載された場合を例に説明するが、予約装置100は車両内に持ち込み又は持ち出し可能な携帯型の装置として構成することもできる。
【0014】
本実施形態のナビゲーション装置200は、出発地点(現在位置)から目的地までの経路や、現在位置を含む所定領域内の経路の情報を提供する装置である。本実施形態のナビゲーション装置200は、現在位置検知装置201と、経路探索装置202と、地図情報203とを備える。
【0015】
現在位置検知装置201は、GPS(Global Positioning System)を備え、自車両の現在位置データ(地図座標値)を検出する。経路探索装置202は、地図情報203を参照して、指定された出発地から目的地までの経路の探索、又は現在位置の周囲の経路を探索する。本実施形態の地図情報203は、エネルギー供給装置ES,GSの位置情報を含むPOI情報、経路探索装置202が経路を求める際に利用される各道路を構成する道路リンクを特定する道路リンク情報、リンク距離を含む。また、地図情報203は、各車両のエネルギー消費量を算出する際に利用される道路リンクに関する情報を含む。具体的に、本実施形態の地図情報203は、各道路リンクの道路種別情報、勾配情報、各道路リンクに含まれる停止箇所個数、各リンクの渋滞レベルなどの道路リンクに関する情報を含む。
【0016】
本実施形態の車両コントローラ300は、各種のエネルギー消費量や航続可能距離の算出結果に影響を与える車両情報を管理する。車両情報には、車両重量、車両サイズ(幅・高さ・長さ)、空気抵抗係数(CD値:Constant Drag値)、駆動効率(モータ効率・エンジン効率)、乗員検知情報、積載量情報、車速情報、電装品情報(クーラー使用状況、オーディオ使用状況)、バッテリ残容量又はガソリン残量、バッテリ情報(バッテリの全容量、バッテリの形式、バッテリ使用期間など)、エネルギー消費率(電費、燃費)などのエネルギー使用量を算出する際に使用される情報を含ませることができる。乗員検知情報は乗員検知センサから取得し、積載量情報は重量センサなどのセンサから取得し、電装品情報は各種電装品から取得し、バッテリ残容量、バッテリ情報はバッテリ装置から取得することができる。
【0017】
本実施形態の出力装置400は、ディスプレイ410、メモリ420を備える。ディスプレイ410は、予約装置100により管理されている予約の内容や予約の状況などの情報を表示する。メモリ420は、予約の内容や予約の状況などの情報に記憶する。
【0018】
以下、予約管理センターの予約管理サーバ1000に配置される、本発明の本実施形態に係る予約管理装置10について説明する。本実施形態に係る予約管理装置10は、
図2に示すように、エネルギー供給装置ES,GSの利用の予約を管理する処理を実行するためのプログラムが格納されたROM(Read Only Memory )12と、このROM12に格納されたプログラムを実行することで、予約管理装置10として機能させる動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)11と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)13とを備えている。
【0019】
本実施形態に係る予約管理装置10は、予約実行判断機能と、確認機能と、取消機能と、再判断機能と、再予約機能と、問い合わせ機能とを備えている。予約管理装置10は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実現することができる。
【0020】
以下に、本発明の本実施形態に係る予約管理装置10が実現する各機能についてそれぞれ説明する。
【0021】
まず、本実施形態の予約管理装置10の予約実行判断機能について説明する。予約管理装置10は、エネルギー供給装置ES,GSの利用を希望する一の予約車両VAの予約が実行される可能性を判断する。
【0022】
特に限定されないが、一の予約車両VAの予約が実行される可能性は、利用者からのキャンセルの申し出の有無、又は、一の予約車両VAの予約時間Tと到着予測時間Sとの時間差、又は一の予約車両VAのエネルギー残量に基づいて判断することができる。
【0023】
また、本実施形態の予約管理装置10は、一の予約車両VAの予約が実行される可能性を予め設定された評価値に基づいて判断することができる。
【0024】
例えば、予約管理装置10は、利用者からのキャンセルの申し出を取得した場合には、一の予約車両VAの予約が実行される可能性は極めて低い乃至無いとし、予め設定された所定の評価値(P=1)よりも低いと判断する。
【0025】
また、予約管理装置10は、一の予約車両VAの予約時間Tと到着予測時間Sとの時間差が所定時間T0以上である場合には、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が、予め設定された所定の評価値(P)よりも低いと判断する。
【0026】
この場合において、予約管理装置10は、一の予約車両VAの現在位置及び現在時間と、予約に係るエネルギー供給装置ES,GSの所在位置(設置位置)と、現在位置からエネルギー供給装置ES,GSへ至る経路に対応づけられた走行速度とに基づいて、一の予約車両VAがエネルギー供給装置ES,GSに到着する到着予測時間を算出してもよいし、車両VAのナビゲーション装置200が算出したエネルギー供給装置ES,GSまでの所要時間又はエネルギー供給装置ES,GSへの到着予測時間を車両側から取得してもよい。
【0027】
また、予約管理装置10は、一の予約車両VAの到着予測時間を算出する際に、道路交通情報通信システム(VICS(登録商標):Vehicle Information and Communication)や、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)から渋滞情報などの交通情報を参照することができる。
【0028】
さらに、予約管理装置10は、エネルギー残量に基づいて予約が実行される可能性を評価することができる。
【0029】
たとえば、予約管理装置10は、エネルギー残量(バッテリ残容量:SOC又はガソリン残量)が、一の予約車両VAが自車のエネルギー消費率(電費、燃費)で予約に係るエネルギー供給装置ES,GSに到達するまでに必要なエネルギー量よりも低い場合には、一の予約車両VAは現在位置に近い他のエネルギー供給装置ES,GSでエネルギー供給をする必要があり、予約に係るエネルギー供給装置ES,GSを利用する可能性が所定の評価値よりも低いと評価することができる。なお、一の予約車両VAが予約に係るエネルギー供給装置ES,GSに到達するまでに必要なエネルギー量は、一の予約車両VAと予約に係るエネルギー供給装置ES,GSとの距離と、一の予約車両VAの車両コントローラ300から取得したエネルギー消費率(電費、燃費)、バッテリ情報(バッテリの全容量、バッテリの形式、バッテリ使用期間など)などのエネルギー使用量を算出する際に使用される車両情報とに基づいて求めることができる。
【0030】
さらにまた、予約管理装置10は、一の予約車両VAの車両コントローラ300から取得したエネルギー残量(バッテリ残容量又はガソリン残量)が、所定の閾値以上である場合には、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が予め設定された所定の評価値よりも低いと判断することができる。たとえば、エネルギーの予定消費量に基づいて、一の予約車両VAがエネルギー供給システムES,GSの予約をしたものの、実際のエネルギー消費量が予定消費量よりも低く、予約時間においても未だエネルギー残量が十分にあり、差し当たりエネルギー供給をする必要性が低いような場合には、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いと判断することができる。
【0031】
次に、本実施形態の予約管理装置10の取消機能について説明する。予約管理装置10は、先述した予約実行判断機能により、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が、予め設定された所定の評価値よりも低いと判断された場合には、一の予約車両VAが予約を履行することが困難であると判断し、一の予約車両VAの予約を取り消す。
【0032】
特に限定されないが、本実施形態の予約管理装置10は、一の予約車両VAの予約を取り消す前に、予約の取り消し意思又は変更意思の有無を一の予約車両VAに問い合わせる機能を備えることができる。この問い合わせに対し、予約の取り消し意思又は予約の変更の意思が無い場合には、一の予約車両VAの予約の取り消しを行わない。このようにするのは、算出した到着予測時間が予約時間よりも後であっても、一の予約車両VAに予約の取り消し意思又は変更意思が無い場合には、一の予約車両VAが予約時間までに到着する可能性があるためである。
【0033】
続いて、本実施形態の予約管理装置10の確認機能について説明する。予約管理装置10は、先述した予約実行判断機能により、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が予め設定された所定の評価値よりも低いと判断された場合には、予約時間に応じた他の所定時間に、この一の予約車両の再予約がエネルギー供給装置ES,GSにおいて可能であるか否かを確認する。なお、エネルギー供給装置ES,GSには、一の予約車両VAにより予約された一のエネルギー供給装置ES,GSのほか、このエネルギー供給装置ES,GS又は一の予約車両VAの現在位置から所定距離以内に存在する他のエネルギー供給装置ES,GSを含む。つまり、予約管理装置10は、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いと判断された場合には、一の予約車両が予約をしているエネルギー供給装置ES,GS及び、このエネルギー供給装置ES,GSから所定距離以内(又は一の予約車両から所定距離以内)のスタンドについて、一の予約車両の予約時間に応じた他の所定時間に再予約が可能であるか否かを確認する。
【0034】
特に限定されないが、他の所定時間は予約時間の後に設定される時間又は時間帯である。他の所定時間は、予約時間又は到着予測時間から所定時間以内の時間又は時間帯とすることができる。さらに、他の所定時間は、一の予約車両VAの利用者から取得した再予約の希望時間とすることもできる。利用者は、別のスケジュールを行ってから、先の予約時間とは無関係の時間にエネルギー供給を行いたい場合もあるからである。
【0035】
次に、本実施形態の予約管理装置10の再判断機能について説明する。予約管理装置10は、先述した確認機能により一の予約車両VAの再予約が不可能であると確認されたとき、つまり空きが無いと確認されたときに、所定時間に予約をしている一又は複数の他の予約車両VBについて、予約時間とエネルギー供給装置ES,GSの設置位置に到着する到着予測時間とに基づいて、他の予約車両VBの予約が実行される可能性を判断する。このエネルギー供給装置ES,GSには、一の予約車両VAにより予約された一のエネルギー供給装置ES,GSのほか、このエネルギー供給装置ES,GS又は一の予約車両VAの現在位置から所定距離以内に存在する他のエネルギー供給装置ES,GSを含む。
【0036】
なお、他の予約車両VBの予約が実行される可能性を求める手法としては、先述した、一の予約車両VAの予約が実行される可能性を求める手法と共通する手法を用いることができる。
【0037】
最後に、本実施形態の予約管理装置10の再予約機能について説明する。予約管理装置10は、再判断機能により、他の予約車両VBのうちいずれかの予約車両VBの予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いと判断された場合には、この判断に係る他の車両VBの予約を取消し、一の予約車両VBの再予約をする。
【0038】
この再予約に際しては、一の予約車両VAと再予約の判断に係るエネルギー供給装置ES,GSとの距離、一の予約車両VAの車両コントローラ300から取得したエネルギー消費率(電費、燃費)、バッテリ情報(バッテリの全容量、バッテリの形式、バッテリ使用期間など)などのエネルギー使用量を算出する際に使用される車両情報を考慮することができる。
【0039】
たとえば、本実施形態の予約管理装置10は、一の予約車両VAが再予約に係るエネルギー供給装置ES,GSに到達可能である場合に限って再予約をすることができる。具体的に、予約管理装置10は、一の予約車両VAのエネルギー残量(バッテリ残容量又はガソリン残量)が、この一の予約車両VAの自車のエネルギー消費率(電費、燃費)で再予約に係るエネルギー供給装置ES,GSに到達するまでに必要なエネルギー量よりも高い場合に限って、再予約をする。エネルギー供給装置ES,GSに空きがあり、利用可能であったとしても、一の予約車両VAのエネルギー残量が低く、そのエネルギー供給装置ES,GSに到達できなければ再予約の履行ができないからである。
【0040】
また、本実施形態の予約管理装置10は、他の予約車両VBの予約を取り消す前に、他の車両VBに予約の取り消し意思又は変更意思の有無を問い合わせる機能を備える。算出した他の車両VBの到着予測時間が予約時間よりも後であっても、他の予約車両VBに予約の取り消し意思又は変更意思が無い場合には、他の予約車両VBが予約時間に間に合う可能性があるため、問い合わせに対して予約の取り消し意思又は変更意思が無い場合には、他の予約車両VBの予約の取り消しを実行しない。
【0041】
さらに、本実施形態の予約管理装置10は、一の予約車両VAの再予約をする前に、取り消した他の車両VBの予約の予約時間と、一の予約車両VAの当初の予約の予約時間との時間差が所定値以上である場合には、一の車両VAに再予約の実行の要否を問い合わせる問い合わせ機能を備える。再予約は、履行できなかった当初の予約の代わりであるため、再予約の予約時間が当初の予約時間と大きく異なる場合には、利用者は再予約を希望しない場合がある。このため、一の予約車両VAの再予約の予約時間と当初の予約時間との時間差が所定値以上である場合であって、利用者が再予約を希望しない場合には再予約をしない。
【0042】
次に、
図3のフローチャート及び
図4の予約情報に基づいて、本発明の本実施形態に係る予約管理システム1の制御手順を説明する。本処理は、所定周期で繰り返し実行される。
【0043】
まず、ステップS101において、一の予約車両VAの搭載された予約端末2000は予約依頼を予約管理センターへ送出する。ステップS201において、予約管理センターの予約管理装サーバ1000は、一の予約車両VAから取得した予約依頼に基づいて予約処理を行い、処理完了後に予約完了通知を予約端末2000へ送出する。予約管理装サーバ1000は、他の予約車両VBについても同様に、他の予約車両VBから取得した予約依頼に基づいて予約処理を行い、処理完了後に予約完了通知を予約端末2000へ送出する。
【0044】
一の予約車両VAは、ステップS102において走行を開始する。その後、ステップS103において、一の予約車両VAは、予約が実行される可能性を判断し、その結果に応じて予約取消又は予約変更の指令を予約管理センターの予約管理サーバ1000へ送出し、ステップS202において、予約管理サーバ1000は一の予約車両VAの予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いか否かを判断する。
【0045】
また、一の予約車両VAは、ステップS104において、一の予約車両VAは、自車両の現在位置、車速、エネルギー残量その他の車両情報を予約管理センターの予約管理サーバ1000へ所定周期で送出し、ステップS202において、予約管理サーバ1000が一の予約車両VAが予約時間までにエネルギー供給装置ES,GSに到着し、予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いかを判断してもよい。
【0046】
他の予約車両VBについても、ステップS102〜ステップS104と同様の処理ステップS302〜ステップS304が行われる。つまり、他の予約車両VBについても、予約の履行が可能であるか否かを監視する。
【0047】
ステップS202において、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いと判断された場合には、ステップS203以降の処理を行う。そうでない場合には、ステップS201に戻って、処理を繰り返す。
【0048】
ステップS203において、予約管理サーバ1000は、一の予約車両VAの予約の予約時間に応じた他の所定時間において、この予約に係るエネルギー供給装置ES,GSで、一の予約車両VAの再予約が可能であるか否かを確認する。一の予約車両VAの予約に係るエネルギー供給装置ES,GSに空きが無い場合には、このエネルギー供給装置ES,GS又は位置の予約車両VAの現在位置から所定距離以内にあるエネルギー供給装置ES,GSにおいて、先の予約時間に応じた他の所定時間で一の予約車両VAの再予約が可能であるか否かを確認する。
【0049】
この処理によって、所定時間においてエネルギー供給装置ES,GSに空きが無いことが確認された場合には、ステップS204に進む。
【0050】
ステップS204において、まず、予約管理サーバ1000は、予約管理センターが管理する予約情報Rを参照する。
【0051】
図4は、予約管理サーバ1000が管理する予約情報Rの一例である。予約情報Rは、各エネルギー供給施設の各スタンドについて、予約時間に対して予約IDが対応づけられた情報である。各エネルギー供給施設の情報には、施設の位置情報、各エネルギー供給施設が備えるスタンドの数、各スタンドの識別子などの情報が含まれている。各エネルギー供給施設に属する各スタンドの情報は、各スタンドの能力、対応車種などの情報が含まれている。予約ID情報には、利用者の識別情報、車種その他の車両情報、利用予定時間、支払い方法などの情報が含まれている。
【0052】
また、本実施形態の予約ID情報は、所定周期で更新することができる。さらに、予約ID情報には各予約車両から所定周期で取得した現在位置、エネルギー残量などの車両情報を含ませることができる。予約情報Rには、最新の車両情報を反映させることができるので、予約管理サーバ1000は、予約情報Rを参照して、先述した再判断処理(再判断機能)をリアルタイムの情報に基づいて実行することができる。
【0053】
同じく、ステップS204において、予約管理サーバ1000は、一の予約車両VAの予約時間に応じた所定時間に予約している他の予約車両VBを、予約情報Rを参照して抽出する。
【0054】
特に限定されないが、
図4に示す予約情報Rを例にすると、予約管理サーバ1000は、一の予約車両VAの予約時間11:00〜11:25を含む予約時間から一定の時間以内の他の所定時間QT(11:00〜12:55)又は一の予約車両VAの予約時間11:00〜11:25の後に続く所定時間ST(11:30〜13:25)を所定時間とし、この所定時間内の予約IDを抽出する。なお、本例では予約時間を30分(実質25分)ごとに区切っているが、予約時間の設定は適宜に設定することができる。
【0055】
所定時間内の予約IDを抽出する際に、予約IDを抽出する検索対象は、一の予約車両VAが予約しているエネルギー供給施設01のみであってもよいし、エネルギー供給施設01又は一の予約車両VAの現在位置から所定距離以内に存在するエネルギー供給施設02のスタンド04〜07を含めてもよい。また、まず、一の予約車両VAが予約しているエネルギー供給施設01のみを検索対象とし、エネルギー供給施設01に予約が無い場合には、エネルギー供給施設02を検索対象としてもよい。
【0056】
また、所定時間は、一の予約車両VAの予約時間とは関連づけることなく、一の予約車両VAから取得した再予約の希望時間RTとすることもできる。
【0057】
予約管理サーバ1000は、所定時間に予約している予約車両VBを検索した後、それらの他の車両VBに対して最新の車両情報の送信を要求する。これにより、この後に行われる他の車両VBに関する予約の実行可能性をリアルタイムの情報に基づいて判断することができる。
【0058】
そして、ステップS205において、予約管理サーバ1000は、エネルギー供給装置ES,GSにおいて、一の予約車両VAの再予約が可能であるか否かを確認する。
図4に示す例では、所定時間QT,ST,RTの時間帯において予約に空きが無いため、予約管理サーバ1000は、一の予約車両VAの再予約が不可能であると確認する。
【0059】
続くステップS206において、所定時間QT(又はST,RT)に予約をしている一又は複数の他の予約車両VBについて、予約時間とエネルギー供給装置ES,GSの設置位置に到着する到着予測時間とに基づいて、他の予約車両VBの予約が実行される可能性を判断する。
【0060】
そして、ステップS207において、予約管理サーバ1000は、他の予約車両VBのうちいずれかの予約車両VBの予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いと判断された場合には、この判断に係る他の車両VBの予約を変更又はキャンセル(取消し)を実行する。
【0061】
もちろん、他の車両VBの予約を変更又はキャンセルする(取消す)前に、予約管理サーバ1000は、他の車両VBに予約を取り消して良いか否かを問い合わせることができる。これにより、他の車両VBの意思を反映させた予約管理を行うことができる。
【0062】
この問い合わせにおいて、予約管理サーバ1000は、他の車両VBのエネルギー残量を参照して、エネルギー残量が所定量よりも多くエネルギー供給の必要性が低いと考えられる他の車両VBに予約を取り消して良いか否かを問い合わせることができる。また、この問い合わせにおいて、予約管理サーバ1000は、他の車両VBのエネルギー残量を参照して、他のエネルギー供給装置ES,GSを利用するように予約変更を提案し、予約変更をして良いか否かを問い合わせることができる。
【0063】
ステップS207において、予約が実行される可能性が低い他の予約車両VB、エネルギー残量が所定量よりも多い(充電の必要性が低い)他の予約車両VBの所定時間における予約が、一の予約車両VAに係るエネルギー供給装置ES,GS及び周辺のエネルギー供給装置ES,GSに一つも無い場合には、一の予約車両VAの再予約の要求を一時的に登録し、他の予約車両の状況が変化するのを待機する。待機中は所定周期で他の予約車両VBの予約が実行される可能性を監視し、該当する他の予約車両VBの予約が検出された場合には、その予約をキャンセルする。
【0064】
最後に、ステップS207において、予約管理サーバ1000は、予約が実行される可能性が所定の評価値よりも低いと判断された予約車両VBの予約に代えて、一の予約車両VAの再予約をする。一の車両VAの再予約をする前に、予約管理サーバ1000は、一の車両VAに再予約をするか否かを問い合わせることができる。特に、一の車両VAの当初の予約時間と再予約の予約時間との時間差が大きい場合には、一の車両VAが予約を履行できない場合もあるからである。これにより、一の車両VAの意思を反映させた予約管理を行うことができる。
【0065】
以上のように構成され、機能する予約管理装置10によれば、以下の効果を奏する。
【0066】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が低いと判断され、他の所定時間帯における再予約が不可能であると確認されたときに、他の所定時間帯における他の予約車両VBの予約が実行される可能性を判断するため、再予約の可能性をリアルタイムの情報に基づいて判断することができる。このため、予約時間に到達不可能な他の車両VBの予約によって、一の車両VAの再予約が妨げられることを防ぐことができる。この結果、予約時間に遅延する車両の再予約の可能性を高めることができ、エネルギー供給用のスタンドの稼働率を向上させることができる。
【0067】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、一の車両VAの予約時間と、一の車両VAがエネルギー供給装置ES,GSの設置位置に到着する到着予測時間とに基づいて、一の予約車両VAの予約が実行される可能性を自動的に判断するので、一の予約車両VAの予約が実行される可能性をより早期に判断することができ、再予約の可能性を高めることができ、エネルギー供給用のスタンドの稼働率を向上させることができる。
【0068】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、一の予約車両VAの予約が実行される可能性が低いときには、一の予約車両VAの予約を取り消すので、他の車両の予約の自由度を向上させることができ、エネルギー供給用のスタンドの稼働率を向上させることができる。
【0069】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、予約時間と、エネルギー供給装置ES,GSの設置位置に到着する到着予測時間とに基づいて、一の予約車両VAの予約が実行される可能性を定量的に判断することにより早いタイミングで予約が実行されない場合を正確に検出することができる。これにより、再予約の可能性を高めることができ、エネルギー供給用のスタンドの稼働率を向上させることができる。
【0070】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、一の予約車両VAの予約を取り消す前に、予約の取り消し意思又は予約の変更意思の有無を問い合わせることにより、利用者の意思を尊重することができる。また、予約管理サーバ1000が到着時間の観点から間に合わないと判断した場合であっても、予約の取り消し意思又は予約の変更意思が無い場合には、利用者がどうにかして予約を実行する可能性があるので、実情に応じた正確な予約管理をおこなうことができる。
【0071】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、他の予約車両VBの予約を取り消す前に、他の車両VBに予約の取り消し意思又は予約の変更意思の有無を問い合わせることにより、利用者の意思を尊重することができる。また、予約管理サーバ1000が到着時間の観点から間に合わないと判断した場合であっても、予約の取り消し意思又は予約の変更意思が無い場合には、利用者がどうにかして予約を実行する可能性があるので、実情に応じた正確な予約管理を行うことができる。
【0072】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、一の予約車両VAの再予約をする前に、取り消した他の車両の予約の予約時間と、一の予約車両VAの当初の予約の予約時間との時間差が所定値以上である場合には、一の車両VAに再予約の実行の要否を問い合わせることにより、利用者の意思に反した無駄な再予約の実行を予防することができる。
【0073】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、一の予約車両VAにより予約された一のエネルギー供給装置ES,GSのほか、このエネルギー供給装置ES,GS又は一の予約車両VAの現在位置から所定距離以内に存在する他のエネルギー供給装置ES,GSを再予約の対象として処理をするので、再予約の可能性を向上させることができる。
【0074】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、予約時間から所定時間以内に設定された時間を再予約の対象となる所定時間とすることにより、利用者の当初の希望に応じた再予約を行うことができるので、ユーザーフレンドリーな再予約を提案することができる。
【0075】
本発明の本実施形態に係る予約管理サーバ1000及び予約管理装置10によれば、一の予約車両VAから取得した再予約の希望時間を再予約の対象となる所定時間とすることにより、利用者の希望に応じた再予約を行うことができる。
【0076】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0077】
本明細書では、本発明に係る予約管理装置の一態様として予約管理装置10を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0078】
また、本明細書では、本発明に係る予約管理装置の一態様として、CPU11、ROM12、RAM13を備える予約管理装置10を一例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0079】
本明細書では、本願発明に係る予約実行判断手段と、確認手段と、再判断手段と、再予約手段と、問い合わせ部とを有する予約管理装置の一態様として、予約実行判断機能と、確認機能と、再判断機能と、再予約機能と、問い合わせ機能とを実行する予約管理装置10を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0080】
本明細書では、本発明に係るエネルギー供給装置ES,GSの予約管理システムの一態様として、予約管理サーバ1000と予約端末2000とを備えるエネルギー供給装置ES,GSの予約管理システム1を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。