特許第5966411号(P5966411)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5966411車両用樹脂部材および車両用樹脂部材の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5966411
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】車両用樹脂部材および車両用樹脂部材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 19/03 20060101AFI20160728BHJP
   B60R 13/04 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   B60R19/03 C
   B60R13/04 A
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-31109(P2012-31109)
(22)【出願日】2012年2月15日
(65)【公開番号】特開2013-166478(P2013-166478A)
(43)【公開日】2013年8月29日
【審査請求日】2015年2月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000349
【氏名又は名称】特許業務法人 アクア特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 祐
【審査官】 林 政道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−119141(JP,A)
【文献】 特開昭53−021256(JP,A)
【文献】 特開2008−207387(JP,A)
【文献】 特開平06−143353(JP,A)
【文献】 米国特許第05609374(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 19/03
B60R 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前面または後面の下部に車幅方向に沿って、もしくは車両の側面の下部に車両前後方向に沿って取り付けられる平坦または湾曲した薄板状の長尺な車両用樹脂部材の製造方法であって、
当該車両用樹脂部材用の型の短手方向の一端に間隔をおいて複数設けられたゲートから該型の内部へ流入する樹脂によって該ゲートの近傍に複数の第1厚肉部を成形する工程と、
前記型のゲートから前記短手方向の他端に達して該型の長手方向へと流れる前記樹脂によって該他端に沿って第2厚肉部を成形する工程と、
前記型における前記第1厚肉部および第2厚肉部の領域からそれら以外の領域へと流れ込む前記樹脂によって該それら以外の領域に該第1厚肉部および第2厚肉部よりも板厚が薄い薄肉部を成形する工程とを備えることを特徴とする車両用樹脂部材の製造方法
【請求項2】
前記第1厚肉部を成型する工程または第2厚肉部を成型する工程と前記薄肉部を成型する工程との間において、該第1厚肉部または第2厚肉部から該薄肉部へ向かって徐々に板厚が薄くなっている肉厚徐変部を成型する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用樹脂部材の製造方法
【請求項3】
当該車両用樹脂部材の製造方法は、前記第2厚肉部にて前記車両に接続される車両用樹脂部材を製造することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用樹脂部材の製造方法
【請求項4】
当該車両用樹脂部材の製造方法は、前記車両の前面または後面の下部に車幅方向に沿って取り付けられるバンパエクステンションを製造する方法であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用樹脂部材の製造方法
【請求項5】
当該車両用樹脂部材の製造方法は、前記車両の側面の下部に車両前後方向に沿って取り付けられるサイドシルガーニッシュを製造する方法であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用樹脂部材の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばバンパエクステンションやサイドシルガーニッシュなど、車両の前面または後面もしくは側面の下部に対して、車幅方向または車両前後方向に沿って取り付けられる長尺な車両用樹脂部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バンパエクステンションやサイドシルガーニッシュなど、車両には様々な大型の樹脂部材が取り付けられている。これら樹脂部材は、衝撃吸収機能などを有するほか、車両の外観を飾るための艤装(装飾)部品としての役割も担っている。
【0003】
現在では、燃費向上等の観点から車両の軽量化が求められていて、上記の樹脂部材に対しても軽量化対策が施される場合がある。例えば特許文献1に記載されている樹脂製の車両用バンパでは、重量を軽くするために、板厚をヒケやソリの発生防止を考慮しながら部分的に薄くしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−143353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記の樹脂部材をさらなる軽量化のためにより薄い板厚に設計した場合、成形時において金型のうち樹脂を流す隙間は狭められるため、成形時の樹脂の流動性は低下するおそれがある。すると、樹脂が行き渡らない部分、いわゆる「ガス溜り」が発生しやすくなってしまい、その対策が必要になる。加えて、板厚を薄くしたことに伴う剛性低下も防がなければならない。
【0006】
また、上述した樹脂部材のうち、特にバンパエクステンションやサイドシルガーニッシュなどは、それらの上端に両面テープ等を使用することで車両へ取り付けられていることが多い。したがって、車両組付後の美観を保つためには、上端を精度よく成形することが有効である。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑み、軽量化を行いながらもガス溜りおよび剛性低下を防ぐことができ、加えて取付精度を向上可能な車両用樹脂部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両用樹脂部材の代表的な構成は、車両の前面または後面の下部に車幅方向に沿って、もしくは車両の側面の下部に車両前後方向に沿って取り付けられる平坦または湾曲した薄板状の長尺な車両用樹脂部材であって、当該車両用樹脂部材用の型の短手方向の一端に間隔をおいて複数設けられたゲートから型の内部へ流入する樹脂によってゲートの近傍に成形される複数の第1厚肉部と、型のゲートから短手方向の他端に達して型の長手方向へと流れる樹脂によって他端に沿って成形される第2厚肉部と、型における第1厚肉部および第2厚肉部の領域からそれら以外の領域へと流れ込む樹脂によってそれら以外の領域に成形される第1厚肉部および第2厚肉部よりも板厚が薄い薄肉部とを備えることを特徴とする。
【0009】
一般的にガス溜りは、異なる方向からの樹脂の流れが直線的にぶつかる箇所に発生しやすいとされている。この点、上記構成では、異なる方向からの樹脂が直線的にぶつかるのは第2厚肉部の一部においてのみであって、第2厚肉部は相応の厚みがあるためそこを流れる樹脂は流動性が高く、第2厚肉部にはガス溜りはほぼ発生しない。そして、板厚が薄く樹脂の流動性が低下しやすい薄肉部に対しては、樹脂は、主に第2厚肉部が設けられた短手方向の他端側から一端側へと整った流れで充填されるため、ガス溜りやウェルドライン(樹脂の流れがぶつかった個所に生じる線)の発生を防ぐことができる。
【0010】
さらには、当該車両用樹脂部材は、薄肉部を設けて軽量化を行っていながらも、第2厚肉部とそこに接続している第1厚肉部とを相応の板厚に形成することで、容易に剛性を確保することが可能になっている。これらによって、上記構成であれば、軽量化を行いながらもガス溜りおよび剛性低下を防ぐことが可能になっている。
【0011】
当該車両用樹脂部材は、上記第1厚肉部または第2厚肉部と薄肉部との間において、第1厚肉部または第2厚肉部から薄肉部へ向かって徐々に板厚が薄くなっている肉厚徐変部をさらに備えるとよい。この肉厚徐変部によれば、樹脂をその流動性を落とすことなく薄肉部へ充填させることができる。
【0012】
当該車両用樹脂部材は、第2厚肉部にて車両に接続されるとよい。当該車両用樹脂部材では、成形時において第2厚肉部が設けられている短手方向の他端側に樹脂の出入口が形成されないため、特に第2厚肉部側がバリ等を生じさせることなく精度よく成形できる。したがってこの第2厚肉部側で車両に接続することで、取付精度を向上させることができる。
【0013】
当該車両用樹脂部材は、前面または後面の下部に車幅方向に沿って取り付けられるバンパエクステンションであってもよい。バンパエクステンションは、長尺かつ比較的大型で相応の重量を有する樹脂部材であって、上記説明した効果を好適に発揮することができる。また、バンパエクステンションは上端をもって車両へ取り付けられることが多いが、この上端を上記第2厚肉部側とすることで、車両への取付精度を向上させることができる。
【0014】
当該車両用樹脂部材は、側面の下部に車両前後方向に沿って取り付けられるサイドシルガーニッシュであってもよい。サイドシルガーニッシュもまた長尺かつ大型の樹脂部材であって、上記説明した各効果を好適に発揮することができる。
【発明の効果】
【0015】
上記構成によれば、軽量化を行いながらもガス溜りおよび剛性低下を防ぐことができ、加えて取付精度を可能な車両用樹脂部材を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態にかかるバンパエクステンションを示した図である。
図2図1(a)のバンパエクステンションの断面図である。
図3図1(a)バンパエクステンションを各方向から示した図である。
図4】本実施形態にかかるバンパエクステンションの製造過程を表わした図である。
図5】本発明の第2実施形態にかかるサイドシルガーニッシュを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0018】
(第1実施形態)
本実施形態では、本発明の技術的思想たる車両用樹脂部材をバンパエクステンション100として具現化している。図1は、本発明の第1実施形態にかかるバンパエクステンション100を示した図である。図1(a)に示すように、バンパエクステンション100は、車両前面のフロントバンパ102の下部に取り付けられる樹脂製の部材であり、主に艤装(装飾)部品として機能している。なお、バンパエクステンション100はフロント用のものであるが、上記の車両用樹脂部材はリア用のバンパエクステンションとしても具現化が可能である。
【0019】
図1(b)は、図1(a)のバンパエクステンション100を単独で示した図である。バンパエクステンション100は、フロントバンパ102の車幅方向に沿った、湾曲した薄板状で長尺かつ大型な形状となっている。そのため相応の重量を有し得るが、当該バンパエクステンション100では、後に図3を参照して説明するように、軽量化のために板厚を各部位に応じて変えている。
【0020】
図2は、図1(a)のバンパエクステンション100の断面図である。図2(a)は、図1(a)のA−A断面図である。図2(a)に示すように、バンパエクステンション100は、その上端104をもってフロントバンパ102に接続されている。図2(b)は図2(a)のE部拡大図である。図2(b)に示すように、上端104には両面テープ106を使用してモール108(内張り)が貼り付けられ、このモール108を介してフロントバンパ102に接続されている。したがって、上端104にバリ等が生じていると、両面テープ106は浮いて剥がれやすくなってしまう。そこで、当該バンパエクステンション100は、上端104を平滑に成形するために、射出成形時における樹脂の流れる方向が独自の構成となっている。以下、バンパエクスションの構成をさらに説明する。
【0021】
図3は、図1(a)バンパエクステンション100を各方向から示した図である。図3(a)は、バンパエクステンション100を上方から見て示している。バンパエクステンション100には、まず、複数の個所において、第1厚肉部110a〜110cが下端105から上部へ向かって形成されている。第1厚肉部110a〜110cは、バンパエクステンション100を射出成形する際に、ゲート111a〜111c(図4(a)参照)の近傍に形成される、すなわち樹脂が最初に流入する部位である。第1厚肉部110a〜110cは、樹脂の流動性を低下させないよう、板厚が厚めに設定されている(例えば、図3(c)の第1厚肉部110bの板厚は、その周囲の薄肉部114よりも厚い。)。
【0022】
第1厚肉部110a〜110cは第2厚肉部112に接続している。第2厚肉部112は、バンパエクステンション100の上部においてその長手方向に沿って設けられている。第2厚肉部112は、射出成形時において、第1厚肉部110a〜110cからの樹脂が流入する部位であって、第1厚肉部110a〜110cと同様に、樹脂が流しやすいよう板厚が厚めに設定されている。この第2厚肉部112によって、樹脂がバンパエクステンション100の長手方向全体に導かれる構成になっている。そして樹脂は、第2厚肉部112から薄肉部114へと充填される。
【0023】
薄肉部114は、第1厚肉部110a〜110cおよび第2厚肉部112以外の領域に形成されている部位であって、軽量化のために第1厚肉部110a〜110cおよび第2厚肉部112よりも薄い板厚に設定されている。
【0024】
図3(b)は、図3(a)のB−B断面図である。図3(b)に示すように、薄肉部114は、板厚が第2厚肉部112よりも薄く、樹脂を流入させにくい。そこで、当該バンパエクステンション100では、第2厚肉部112と薄肉部114との間に、肉厚徐変部116を設けている。肉厚徐変部116では、第2厚肉部112から薄肉部114へ向かって、板厚が徐々に薄くなっている。この構成により、樹脂をその流動性を落とすことなく第2厚肉部112から薄肉部114へ充填させることが可能になっている。
【0025】
なお、図3(c)は図3(a)のC−C断面図であるが、図3(c)に示すように、例えば第1厚肉部110bと薄肉部114との間にも、肉厚徐変部116は設けられている。これによって、第1厚肉部110a〜110cからも、薄肉部114へ樹脂を円滑に充填することが可能になっている。
【0026】
図4は、本実施形態にかかるバンパエクステンション100の製造過程を表わした図である。図4(a)に示しているように、パンパエクステンション100は射出成形によって製造される。その際、樹脂は、金型118の短手方向の一端(下端105)に設けられた複数のゲート111a〜111cから金型118の内部へ流入される。ゲート111a〜111cは間隔をおいて設けられていて、このゲート111a〜111cからはまず第1厚肉部110a〜110cとなる領域へ樹脂が流入する。
【0027】
図4(b)に示すように、樹脂は、第1厚肉部110a〜110cから第2厚肉部112となる領域へと送られる。第2厚肉部112となる領域では、いったんゲート111a〜111cから短手方向の他端(上端104)に達した樹脂が、金型118の長手方向へと流れる。そして、これら各厚肉部から薄肉部114となる領域へ充填される。
【0028】
本実施形態では、樹脂や空気の出口120を上端104には設けておらず、下端105に設けている。そのため、図4(c)に示すように、樹脂は上部の第2厚肉部112から下方の薄肉部114へ向かって広く充填されていく。
【0029】
以上説明したように、本実施形態では、第1厚肉部110a〜110c以外の広い領域において、樹脂の流れが上端104側から下端105側へ向かって発生する構造としている。ここで、一般的に、射出成形において、異なる方向からの樹脂の流れが直線的にぶつかる箇所には「ガス溜り」が発生しやすいとされている。この点、上記構成では、図4(b)に示すように、異なる方向からの樹脂が直線的にぶつかるのは第2厚肉部112の一部においてのみであって、第2厚肉部112は相応の厚みがあるためそこを流れる樹脂は流動性が高く、この第2厚肉部112にはガス溜りはほぼ発生しない。そして、板厚が薄く樹脂の流動性が低下しやすい薄肉部114に対しては、樹脂は、第2厚肉部112が設けられた上端側から下端側へ向かう整った流れで充填されるため、ガス溜りやウェルドライン(樹脂の流れがぶつかった個所に生じる線)の発生を防ぐことができる。
【0030】
そして、射出成形において樹脂の流入口となる第1厚肉部110a〜110cを、下端105に形成している。加えて、これらのように、当該車両用樹脂部材では、上端104に樹脂の出入口を形成していないため、この上端104すなわち第2厚肉部112がバリ等を生じさせることなく平滑に精度よく成形可能になっている。したがって、上端側104すなわち第2厚肉部112側でフロントバンパ102(図2(a)参照)に接続するバンパエクステンション100は、取付精度を向上させることができ、取付け後の美観を好適に保つことが可能になっている。
【0031】
さらには、当該車両用樹脂部材は、上部に沿った第2厚肉部112とそこに接続している第1厚肉部110a〜110cとを相応の板厚に形成することで、薄肉部114を設けて軽量化を行っていながらも容易に剛性を確保することができる。
【0032】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態にかかるサイドシルガーニッシュ200を示した図である。本発明の技術的思想たる車両用樹脂部材は、図1のバンパエクステンション100以外の部材としても具現化可能であって、その例として本実施形態ではサイドシルガーニッシュ200として具現化している。
【0033】
図5(a)に示すように、サイドシルガーニッシュ200は、車両101の側面の下部に車両前後方向に沿って、補強および装飾の目的で取り付けられる、やや平坦な薄板状かつ長尺な樹脂部材である。
【0034】
図5(b)は、図5(a)のサイドシルガーニッシュ200の裏側を示した図である。当該サイドシルガーニッシュ200においても、下端202から上部へ向かって第1厚肉部210a〜210eを形成している。そして、上部において第2厚肉部212を、サイドシルガーニッシュの長手方向に沿って設けている。さらに、図5(c)(図5(b)のF部拡大図)に示すように、薄肉部214および肉厚徐変部216が設けられている。このように、サイドシルガーニッシュ200においても、射出成形時において、下端202の第1厚肉部から流入された樹脂が上部へ流され、そして第2厚肉部112から下方の薄肉部114へ広がるように充填される構成となっている。このサイドシルガーニッシュ200も上端204をもって車両101へ取り付けられていて、上記構成によれば、軽量化を行いながらもガス溜りおよび剛性低下の防止を図ることができ、加えて上端204を平滑に精度よく成形して車両への取付精度を向上させることができる。
【0035】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、例えばバンパエクステンションやサイドシルガーニッシュなど、車両の前面または後面もしくは側面の下部に対して、車幅方向または車両前後方向に沿って取り付けられる長尺な車両用樹脂部材として利用することができる。
【符号の説明】
【0037】
100 …バンパエクステンション、101 …車両、102 …フロントバンパ、104 …バンパエクステンションの上端、105 …バンパエクテンションの下端、106 …両面テープ、108 …モール、110a〜110c・210a〜210e …第1厚肉部、111a〜111c …ゲート、112・212 …第2厚肉部、114・214 …薄肉部、116・216 …肉厚徐変部、118 …金型、120 …出口、200 …サイドシルガーニッシュ、202 …サイドシルガーニッシュの下端、204 …サイドシルガーニッシュの上端
図1
図2
図3
図4
図5