特許第5966906号(P5966906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5966906
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】用件メモ仲介装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20160728BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   H04M11/00 302
   H04M1/00 U
【請求項の数】1
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-275643(P2012-275643)
(22)【出願日】2012年12月18日
(65)【公開番号】特開2014-120980(P2014-120980A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2015年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(72)【発明者】
【氏名】永野 秀和
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 隆
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−152624(JP,A)
【文献】 特開2004−358218(JP,A)
【文献】 特開平11−261629(JP,A)
【文献】 特開2006−301972(JP,A)
【文献】 特開2009−290578(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M11/00
H04M1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置を操作する者または近傍に存在する所定の情報端末との間で伝言または用件に係るメモ情報を仲介する用件メモ仲介装置であって、
伝言または用件に係る手書データまたはテキストデータまたはイメージデータによる情報を用件メモとして自装置が備える入力部または前記情報端末から入力する用件メモ入力手段と、
前記入力された用件メモを所定の期間記憶しておく用件メモ記憶手段と、
前記記憶されているいずれかの用件メモを自装置が備える表示部または前記情報端末へ出力する用件メモ出力手段と、
前記用件メモを出力すべきイベントを検知する出力イベント検知手段と、
前記用件メモの出力の可否を判定する出力可否判定手段と、
前記判定に係る判定条件を当該用件メモと対応付けて登録する判定条件登録手段と、用件メモが開封されたことを通知する開封通知先を前記用件メモと対応付けて登録する開封通知登録手段と、を有し、
前記出力イベント検知手段が前記記憶されているいずれかの用件メモを出力すべきイベントを検知した場合に、前記出力可否判定手段は前記判定条件登録手段に登録されている判定条件を参照して当該用件メモを出力するか否かを判定し、出力すると判定したならば、前記用件メモ出力手段は当該用件メモを前記表示部または前記情報端末へ出力すると共に、前記開封通知登録手段に前記用件メモと対応付けて登録されている開封通知先へ当該用件メモが開封されたことを通知することを特徴とする用件メモ仲介装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝言や用件に係る用件メモを電子的に仲介する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
相手の在/不在を確認せずに、用のある相手の席や事務所を訪れて、相手が不在であった場合に、伝言や用件を付箋紙等に記載したメモを机上やドアーに残すことがある。一般家庭においても、例えば冷蔵庫にマグネットでメモを挟んだりしている場合も多い。その場合、そのメモを他者に見られてしまうことや、風で飛ばされてメモ自体が紛失する恐れがある等の問題がある。
【0003】
これを解決する技術として、伝言を残す者のスイッチ操作により音声で入力された伝言を記憶し、伝言を聞く者のスイッチ操作により記憶されている伝言を音声再生する、用件を伝達する装置に係る技術がある(例えば、特許文献1)。
【0004】
しかしながら、この技術は、伝言情報としての音声を録音/再生するものなので、操作が簡便ではあるものの、推敲して正確で簡潔な文章に仕上げたメモを残せるという、文字で残すメモの利点は保持していない。また、録音されている伝言を再生する際に、周囲に居る者に伝言を聞かれてしまうという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−131697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、推敲して正確で簡潔な文章に仕上げたメモを残せるという、文字で残すメモの利点を保持した上で、用件を電子的に仲介する守秘性、柔軟性に優れた用件メモ仲介装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、自装置を操作する者または近傍に存在する所定の情報端末との間で伝言または用件に係るメモ情報を仲介する用件メモ仲介装置であって、伝言または用件に係る手書データまたはテキストデータまたはイメージデータによる情報を用件メモとして自装置が備える入力部または前記情報端末から入力する用件メモ入力手段と、前記入力された用件メモを所定の期間記憶しておく用件メモ記憶手段と、前記記憶されているいずれかの用件メモを自装置が備える表示部または前記情報端末へ出力する用件メモ出力手段と、前記用件メモを出力すべきイベントを検知する出力イベント検知手段と、前記用件メモの出力の可否を判定する出力可否判定手段と、前記判定に係る判定条件を当該用件メモと対応付けて登録する判定条件登録手段と、用件メモが開封されたことを通知する開封通知先を前記用件メモと対応付けて登録する開封通知登録手段と、を有し、前記出力イベント検知手段が前記記憶されているいずれかの用件メモを出力すべきイベントを検知した場合に、前記出力可否判定手段は前記判定条件登録手段に登録されている判定条件を参照して当該用件メモを出力するか否かを判定し、出力すると判定したならば、前記用件メモ出力手段は当該用件メモを前記表示部または前記情報端末へ出力すると共に、前記開封通知登録手段に前記用件メモと対応付けて登録されている開封通知先へ当該用件メモが開封されたことを通知することを特徴とする。

【発明の効果】
【0008】
本発明による用件メモ仲介装置は、文字情報による用件メモを電子的に仲介するので、用件メモの作成において、定型文や既存文章の活用等、メモ文の作成,編集,修正が柔軟であり、よく推敲された正確で簡潔なメモを残せるという利点がある。また、用件メモの出力において、メモ文の出力先や出力の許可/禁止等、出力形態を柔軟に設定出来るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの概略機能構成図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの第一の動作例を説明する為のシーケンス図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの第二の動作例を説明する為のシーケンス図である。
図4図4は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの第三の動作例を説明する為のシーケンス図である。
図5図5は、用件メモ仲介装置1の概略機能構成図である。
図6図6は、用件メモ出力判定条件記憶部107を模式的に表した図である。
図7図7は、用件メモ仲介装置1の動作を説明するためのフロー図である。
図8図8は、図7に示す、用件メモ出力処理(S407)を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態に係る通信システムの概略機能構成図である。図示するように、本実施の形態に係る通信システムは、用件メモ仲介装置1と、情報端末2(以下、情報端末2−1、情報端末2−2とも称する)とが、通信ケーブル4を介して相互接続され、用件メモ仲介装置1と非接触型ICカード3とが後述する無線タグリーダ108を介して相互接続され、用件メモ仲介装置1と、外部通信装置7とが、LAN5及びネットワーク6を介して相互接続された形で構成されている。
【0012】
用件メモ仲介装置1は、後述の入力操作部102または、情報端末接続部103から用件メモが入力されると、所定の情報端末2または、外部通信装置7に対して入力された用件メモを出力する。また、用件メモ仲介装置1は後述の表示部101に対して入力された用件メモを表示する。
【0013】
図2は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの第一の動作例を説明する為のシーケンス図である。ここでは説明の簡略化のため、通信システムに用件メモ仲介装置1と2台の情報端末2−1、2−2が含まれる場合を例に挙げている。
【0014】
まず、用件メモ仲介装置1は、用件メモの入力操作を受け付けたものとする(S100)。用件メモが入力されると、用件メモを記憶する(S101)。用件メモを記憶した後、用件メモ出力判定条件入力操作を受け付けたものとする(S102)。ここでは、用件メモ出力判定条件入力操作が行われるとステップ102で記憶した用件メモと関連付けて記憶する(S103)。ここで入力された用件メモ出力判定条件とは、用件メモ出力許可IDであるものとする。
【0015】
ここで、情報端末2−1は情報端末接続部103に接続され、自装置のID(ST−201)を付与した用件メモ取出要求を実施したとする(S104)。
【0016】
用件メモ仲介装置1は、受信した用件メモ取出要求からIDを抽出し、用件メモ出力判定条件に記憶されている用件メモ出力許可IDと合致するか否かを判定する(S105)。ここでは、用件メモ出力許可IDと合致したものとする。
【0017】
用件メモ仲介装置1は、用件メモ出力判定条件に合致したので、記憶済みの用件メモデータを情報端末2−1に送信する(S106)。
【0018】
情報端末2−1は用件メモ仲介装置1から用件メモデータを受信すると、受信した用件メモを表示する(S107)。
【0019】
ここで情報端末2−2は情報端末接続部103に接続され、自装置のID(ST−202)を付与した用件メモ取出要求を実施したとする(S108)。
【0020】
用件メモ仲介装置1は、受信した用件メモ取出要求からIDを抽出し、用件メモ出力判定条件に記憶されている用件メモ出力許可IDと合致するか否かを判定する(S109)。ここでは、用件メモ出力許可IDと合致しなかったものとする。
【0021】
用件メモ仲介装置1は、用件メモ出力許可IDと受信した情報端末2−2のIDが用件メモ出力判定条件に合致しなかったので、用件メモデータなしの通知を情報端末2−2に送信する(S110)。
【0022】
図3は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの第二の動作例を説明する為のシーケンス図である。ここでは説明の簡略化のため、通信システムに用件メモ仲介装置1と2台の情報端末2−1、2−2が含まれる場合を例に挙げている。
【0023】
まず、用件メモ仲介装置1は、用件メモ入力許可IDの入力操作を受け付けたものとする(S200)。用件メモ入力許可IDの入力が行われると、用件メモ入力許可IDを記憶する(S201)。ここでは入力されたIDは情報端末2−1のID(ST−201)を用件メモ入力許可IDとする。
【0024】
ここで、情報端末2−1は用件メモ入力操作を受け付けたとする(S202)。その後、情報端末接続部103に接続され、自装置のID(ST−201)を付与した用件メモと共に用件メモ記憶要求を送信する(S203)。
【0025】
用件メモ仲介装置1は、用件メモ記憶要求を受け付けると、用件メモに付与されているIDを抽出し、抽出したIDが自装置に記憶されている用件メモ入力許可IDと合致するか否かを判定する(S204)。ここでは、用件メモ入力許可IDと合致したものとする。用件メモ入力許可IDが合致したので、受け取った用件メモを記憶する(S205)。
【0026】
用件メモ仲介装置1は用件メモを記憶すると、記憶時に生成する用件メモID(Memo−101)を付与した用件メモ記憶済み通知を情報端末2−1に送信する(S206)。情報端末2−1は、用件メモ記憶済み通知を受け取ると、用件メモIDを付与した用件メモ出力判定条件通知を用件メモ仲介装置1に対して送信する。ここで送信された用件メモ出力判定条件とは、用件メモ出力許可ID(ST−202)であり、用件メモが開封されたことの通知を必要とし、その通知先をST−201(用件メモ入力者宛)であることとする。
【0027】
用件メモ仲介装置1は、用件メモ出力判定条件通知を受け取ると、用件メモIDと関連付けて受け取った用件メモ出力判定条件を記憶する(S208)。
【0028】
ここで、情報端末2−2は情報端末接続部103に接続され、自装置のID(ST−202)を付与した用件メモ取出要求を実施したとする(S209)。
【0029】
用件メモ仲介装置1は、受信した用件メモ取出要求からIDを抽出し、用件メモ出力判定条件に記憶されている用件メモ出力許可IDと合致するか否かを判定する(S210)。ここでは、用件メモ出力許可IDと合致したものとする。
【0030】
用件メモ仲介装置1は、用件メモ仲介装置1は、用件メモ出力判定条件に合致したので、記憶済みの用件メモデータを情報端末2−2に送信する(S211)。
【0031】
情報端末2−2は用件メモ仲介装置1から用件メモデータを受信すると、受信した用件メモを表示する(S212)。
【0032】
用件メモ仲介装置1は、用件メモデータを情報端末2−2に送付後、用件メモ開封済み通知を情報端末2−1に送付する(S213)。
【0033】
図4は、本発明の一実施の形態に係る通信システムの第三の動作例を説明する為のシーケンス図である。ここでは説明の簡略化のため、通信システムに用件メモ仲介装置1と外部通信装置7が含まれる場合を例に挙げている。
【0034】
用件メモ仲介装置1は、用件メモの入力操作を受け付けたものとする(S300)。用件メモが入力されると、用件メモを記憶する(S301)。
【0035】
次に用件メモ仲介装置1は、用件メモ出力判定条件の入力操作を受け付けたものとする(S302)。ここでは、用件メモ出力判定条件入力操作が行われるとステップ301で記憶した用件メモと関連付けて記憶する(S303)。ここで入力された用件メモ出力判定条件とは、用件メモ出力許可ID(情報端末2−1のID(図示せず))、用件メモ転送先(ここでは外部通信装置7のメールアドレス)、用件メモ未開封継続時間(ここでは24時間)と設定したとする。これは用件メモ出力許可IDから用件メモ取出要求が用件メモ未開封継続時間の間続いた後、用件メモ転送先に対して用件メモを転送することを指す。
【0036】
ここで、用件メモ仲介装置1に対して、用件メモ出力許可ID(情報端末2−1のID(図示せず))からからの用件メモ取出要求が用件メモ未開封継続時間(ここでは24時間)、未達で満了したものとする(S304)。
【0037】
用件メモ未開封継続時間が満了になると、用件メモ出力判定条件に記憶した用件メモ転送先を判定する(S305)。用件メモ転送先判定後、用件メモデータを外部通信装置7に対して送信する(S306)。
【0038】
外部通信装置7は用件メモ仲介装置1から用件メモデータを受信すると、受信した用件メモを記憶する(S307)。
【0039】
図5は、用件メモ仲介装置1の概略機能構成図である。図示するように、用件メモ仲介装置1は、制御部100と、表示部101と、入力操作部102と、情報端末接続部103と、通信制御部104と、用件メモ入力許可ID記憶部105と、用件メモ記憶部106と、用件メモ出力判定条件記憶部107と、無線タグリーダ108と、用件メモ転送先設定部109と、用件メモ開封済み通知先設定部110と、用件メモ未開封継続時間設定部111と、用件メモ出力先設定部112と、用件メモ出力許可ID削除設定部113と、用件メモ削除設定部114とを備えている。
【0040】
制御部100は、用件メモ仲介装置1の全体動作を制御行う。
【0041】
表示部101は、制御部100を介して、用件メモ記憶部106に記憶済みの用件メモの内、用件メモ出力判定条件記憶部107にて用件メモの出力先が表示部101となっている用件メモを表示する。
【0042】
入力操作部102は、キーボード,カメラ,手書き入力タブレット等を備えており、手書データ,テキストデータ,イメージデータの入力が可能である。
【0043】
入力操作部102は、用件メモ入力許可IDの入力を促し、入力された用件メモ入力許可IDを制御部100に渡す。制御部100は、用件メモ入力許可ID記憶部105を参照し、用件メモ入力許可IDに記憶されているIDであるならば、操作者からの用件メモ入力許可ID、用件メモ、用件メモ出力判定条件、用件メモ通知先、開封通知指定、用件メモ未開封継続時間の入力を受け付けるよう入力操作部102に指示を出す。
【0044】
情報端末接続部103は、情報端末2との接続インターフェイスである。
【0045】
通信制御部104はLAN5との通信を制御するためのインターフェイスである。
【0046】
用件メモ入力許可ID記憶部105は入力操作部102を介して入力された用件メモの入力可能なユーザもしくは端末のIDが記憶されており、このユーザもしくは端末のIDが入力されることによって用件メモを記憶することが可能となる。
【0047】
用件メモ記憶部106は、入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された用件メモが記憶されており、用件メモ毎にIDを割り当て、用件メモ出力判定条件記憶部107と対応付ける。用件メモ記憶部105は入力された手書データ,テキストデータ,イメージデータを用件メモとして記憶する。その際に符号化してデータ量を圧縮してもよい。
【0048】
用件メモ出力判定条件記憶部107は、入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された用件メモ出力判定条件が記憶されている。
【0049】
図6は、用件メモ出力判定条件記憶部107を模式的に表した図である。図示するように、用件メモ出力判定条件記憶部107には、用件メモID1071毎に用件メモ出力判定条件のテーブル1070が記憶されている。そして、用件メモ出力判定条件のテーブル1070には、用件メモ出力条件毎に、用件メモ出力内容のレコード1072が記憶されている。用件メモ出力内容のレコード1072は、用件メモ出力条件が登録されているフィールド1073と、その条件に対する内容を登録するフィールド1074と、を有する。
【0050】
制御部100は、用件メモ出力判定条件記憶部107を参照し、用件メモ出力条件に合致した用件メモの有無を監視し、用件メモ出力判定条件に合致した場合には当該用件メモを情報端末2またはLAN5または表示部101に出力する。
【0051】
無線タグリーダ108は非接触ICカード3から用件メモ出力条件を取り出し、制御部100に渡す。制御部100は用件メモ出力判定条件記憶部107を参照し、無線タグリーダ108から取り出した用件メモ出力条件に合致した用件メモを出力する。
【0052】
用件メモ転送先設定部109は、用件メモID毎に入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された用件メモ転送先のアドレスを用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモ出力判定条件のテーブル1070に記憶する。
【0053】
用件メモ開封済み通知先設定部110は、用件メモID毎に入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された開封通知の送信先のアドレスを用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモ出力判定条件のテーブル1070に記憶する。
【0054】
用件メモ未開封継続時間設定部111は、用件メモID毎に入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された用件メモ未開封継続時間設定を用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモ出力判定条件のテーブル1070に記憶する。
【0055】
用件メモ出力先設定部112は、用件メモID毎に入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された用件メモ出力先設定の有無を用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモ出力判定条件のテーブル1070に記憶する。
【0056】
用件メモ出力許可ID削除設定部113は、用件メモID毎に入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された用件メモ出力許可ID削除設定の有無を用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモ出力判定条件のテーブル1070に記憶する。
【0057】
用件メモ削除設定部114は、用件メモID毎に入力操作部102または、情報端末接続部103を介して入力された用件メモ削除設定の有無を用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモ出力判定条件のテーブル1070に記憶する。
【0058】
無線タグID設定部115は、用件メモID毎に入力操作部102または、情報端末接続部103をかいして入力された無線タグIDを用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモ出力判定条件のテーブル1070に記憶する。
【0059】
図7は、用件メモ仲介装置1の動作を説明するためのフロー図である。用件メモ仲介装置1において、制御部100は、用件メモ入力操作を受け付けると(S400でYES)、入力された用件メモの入力元が、情報端末接続部103からか否かを判定する(S401)。情報端末接続部103からの入力である場合(S401でYES)、用件メモの入力時に入力された用件メモ入力許可IDが用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されている情報端末2のIDであるか否かを判定する(S402)。
【0060】
用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されている情報端末2のIDであると判定すると(S402でYES)、用件メモ記憶部106の用件メモIDを付与して用件メモを記憶する(S403)。用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されてない情報端末2のIDであると判定すると(S402でNO)、用件メモ入力許可IDの登録を喚起する画面を表示部101に表示し(S404)、ステップ400に戻り処理を続ける。
【0061】
用件メモ記憶部106に用件メモが記憶された後、制御部100は、用件メモ記憶部106が割り当てた用件メモIDを用件メモの入力を行った情報端末2に対して通知し(S405)、該当する用件メモの出力判定条件の受付を開始する。用件メモ出力判定条件の入力操作を受け付けると(S406でYES)、用件メモ出力判定条件記憶部107に該当する用件メモID1071に対応する用件メモ出力判定条件のテーブル1070を記憶する。記憶後、入力された用件メモの出力先が表示部101となっているか否かを用件メモ出力判定条件記憶部107の用件メモIDから特定する。(S407)。用件メモの出力先が表示部101となっていない場合(S407でNO)、後述の用件メモ出力処理を実施し(S408)、ステップ400に戻り処理を続ける。
【0062】
一方で用件メモの出力先が表示部101となっている場合(S407でYES)、表示部101に用件メモを一度表示し(S409、S410)、後述の用件メモ出力処理を実施し(S408)、ステップ400に戻り処理を続ける。用件メモの入力が情報端末接続部103からの入力ではなかった場合(S401でNO)、用件メモの入力時に入力された用件メモ入力許可IDが用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されているユーザのIDであるか否かを判定する(S411)。
【0063】
用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されているユーザのIDであると判定すると(S411でYES)、用件メモ記憶部106の用件メモのレコード1060を追加し、記憶する(S412)。その後、ステップ406に進み処理を続ける。用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されてないユーザのIDではない判定すると(S411でNO)、用件メモ入力許可IDの登録を喚起する画面を表示部101に表示し(S404)、ステップ400に戻り処理を続ける。
【0064】
用件メモ出力判定条件の入力操作を受け付けると(S413でYES)、入力された用件メモ出力判定条件の入力元が、情報端末接続部103からか否かを判定する(S414)。情報端末接続部103である場合(S414でYES)、用件メモ出力判定条件の入力時に入力された用件メモ入力許可IDが用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されている情報端末2のIDであるか否かを判定する(S415)。
【0065】
用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されている情報端末2のIDであると判定すると(S415でYES)、情報端末2に対して記憶済み用件メモ一覧を用件メモIDと共に通知し(S416)、入力された用件メモ出力判定条件を適用する用件メモの選択を促す。
【0066】
用件メモ出力判定条件を適用する用件メモが選択され、該当する用件メモIDを受信すると(S417)、用件メモ出力判定条件記憶部107の該当する用件メモID1071に対応する用件メモ出力判定条件のテーブル1070を更新し(S418)、更新された用件メモ出力判定条件を適用するために、用件メモ出力処理(S408)を行う。その後、ステップ400に戻り処理を続ける。
【0067】
用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されてない情報端末2のIDであると判定すると(S415でNO)、用件メモ入力許可IDの登録を喚起する画面を表示部101に表示し(S420)、ステップ400に戻り処理を続ける。
【0068】
情報端末接続部103からの入力ではなかった場合(S414でNO)、用件メモ出力判定条件の入力時に入力された用件メモ入力許可IDが用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されているユーザのIDであるか否かを判定する(S419)。
【0069】
用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されているユーザのIDであると判定すると(S419でYES)表示部101に対して記憶済み用件メモ一覧を表示し(S421)、入力された用件メモ出力判定条件を適用する用件メモの選択を促す。
【0070】
用件メモ出力判定条件を適用する用件メモが選択されると、該当する用件メモIDを用件メモ記憶部106から抽出し(S422)、用件メモ出力判定条件記憶部107の該当する用件メモIDに対応する用件メモ出力判定条件のテーブル1070を更新する(S418)。その後、ステップ408に進み、処理を続ける。
【0071】
用件メモ入力許可ID記憶部105に記憶されてないユーザのIDであると判定すると(S419でNO)、用件メモ入力許可IDの登録を喚起する画面を表示部101に表示し(S420)、ステップ400に戻り処理を続ける。
【0072】
用件メモ入力許可ID登録入力操作を受け付けると(S423でYES)、入力されたIDを用件メモ入力許可IDとして登録し(S424)、ステップ400に戻り処理を続ける。
【0073】
用件メモ削除操作を受け付けると(S425でYES)、用件メモ削除操作の入力が情報端末接続部103からであるか否かを判定する(S426)。用件メモ削除操作の入力が情報端末接続部103からであった場合(S426でYES)、記憶済み用件メモ一覧を情報端末2に通知し(S427)、選択された用件メモIDを受信する(S428)。その後、用件メモIDに合致する用件メモを削除し(S429)、後述の用件メモ出力処理を実施する(S408)。
【0074】
一方で、用件メモ削除操作の入力が情報端末接続部103からではなかった場合(S426でNO)、記憶済み用件メモの一覧を表示部101に表示し(S430)、選択された用件メモIDを抽出する(S431)。その後、用件メモIDに合致する用件メモを削除し(S429)、後述の用件メモ出力処理を実施する(S408)。
【0075】
図8は、図7に示す、用件メモ出力処理(S408)を説明するためのフロー図である。まず、制御部100は、用件メモ取出要求を受け付けると(S40801でYES)、用件メモ取出要求からユーザIDまたは情報端末2のIDまたは無線タグIDを抽出する(S40802)。その後、抽出したIDが用件メモ出力条件記憶部107に記憶済みの用件メモ出力許可ID及び無線タグIDと合致する用件メモを記憶しているか否かを用件メモIDで判定する(S40803)。
【0076】
用件メモを記憶している場合(S40803でYES)、該当する用件メモの出力先が設定されているか否かを用件メモ出力条件記憶部107の該当する用件メモIDの中から特定する(S40804)。用件メモの出力先が設定されている場合(S40804でYES)、その出力先が、「表示部101」または「情報端末2」または「表示部101及び情報端末2」のいずれかであることを特定する(S40805)。
【0077】
出力先が表示部101である場合(S40805で表示部101)、用件メモを表示部101に出力し(S40806)、ステップ40814以降の処理を続ける。
【0078】
出力先が「情報端末2」である場合(S40805で情報端末2)、情報端末接続部103に情報端末2が接続されているか否かを判定する(S40807)。情報端末接続部103に情報端末2が接続されている場合(S40807でYES)、用件メモを情報端末2へ出力する(S40808)。一方で情報端末接続部103に情報端末2が接続されていない場合、表示部101に情報端末2の接続喚起を表示し(S40809)、図7のステップ400に戻り処理を続ける。
【0079】
出力先が「表示部101および情報端末2」である場合(S40805で表示部101および情報端末2)、情報端末接続部103に情報端末2が接続されているか否かを判定する(S40810)。情報端末2が接続されている場合(S40810でYES)、用件メモを表示部101と情報端末2の両方に出力する(S40811)。一方で情報端末2が接続されていない場合(S40810でNO)、用件メモを表示部101に出力し(S40812)、表示部101に情報端末2の接続喚起を表示し(S40813)、図7のステップ400に戻り処理を続ける。
【0080】
用件メモを出力した後、制御部100は用件メモ開封済み通知先の設定が行われているか否かを用件メモ出力条件記憶部107の該当する用件メモIDの中からを特定する(S40814)。用件メモ開封済み通知先の設定が行われている場合(S40814でYES)、用件メモ開封済み通知先を特定し(S40815)、用件メモ開封済み通知を通知先に対して通知する(S40816)。
【0081】
ここでの用件メモ開封済み通知先は用件メモ入力者に限らず用件メモ入力依頼者であっても良い。
【0082】
用件メモ開封済み通知先の設定が行われていない場合(S40814でNO)または、用件メモ開封済み通知の通知後、他にも用件メモ出力許可IDの記載があるか否かを用件メモ出力条件記憶部107の該当する用件メモIDの中からを特定する(S40817)。他の用件メモ出力許可IDの記載があった場合(S40817でYES)、用件メモ出力許可ID削除設定になっているか否かを件メモ出力条件記憶部107の該当する用件メモIDの中から特定する(S40818)。用件メモ出力許可ID削除設定になっている場合(S40818でYES)、用件メモ取出要求から抽出したIDを削除し(S40819)、図7のステップ400に戻り処理を続ける。用件メモ出力許可ID削除設定になっていない場合(S40818でNO)、引き続き図7のステップ400に戻り処理を続ける。
【0083】
他の用件メモ出力許可IDの記載がない場合(S40817でNO)、用件メモ削除設定になっているか否かを用件メモ出力条件記憶部107の該当する用件メモIDの中からを特定する(S40820)。用件メモ削除設定になっている場合(S40820でYES)、出力した用件メモを削除する(S40822)。その後、図7のステップ400に戻り処理を続ける。用件メモ削除設定になっていない場合(S40820でNO)、引き続き図7のステップ400に戻り処理を続ける。
【0084】
ステップ40803において抽出したIDが用件メモ出力条件記憶部107に記憶済みの用件メモ出力許可ID及び無線タグIDと合致する用件メモを記憶していない場合(S40803でNO)、用件メモ取出要求を受けたのは情報端末接続部103であるか否かを特定する(S40823)。用件メモ取出要求を受けたのが情報端末接続部103であったならば(S40823でYES)、用件メモなしを情報端末2に出力する。用件メモ取出要求を受けたのが情報端末接続部103ではない(入力操作部102または無線タグリーダ108)場合(S40825)、用件メモなしを表示部101に出力する(S40825)。
【0085】
制御部100は、用件メモ出力要求がないまま(S40801でNO)、用件メモ未開封継続時間満了となった用件メモがあるか否かを用件メモ出力条件記憶部107の該当する用件メモIDの中からを特定する(S40826)。用件メモ未開封継続時間満了となった用件メモがあった場合(S40826でYES)、用件メモ転送先設定がされているか否かを用件メモ未開封継続時間満了となった用件メモIDから特定する(S40827)。用件メモ転送設定がされている場合(S40827でYES)、用件メモを用件メモ転送先に転送する(S40828)。用件メモ転送設定がされていない場合(S40827でNO)、ステップ40829以降の処理を続ける。用件メモ未開封継続時間満了となった用件メモがなかった場合(S40826でNO)、引き続き図7のステップ400に戻り処理を続ける。
【0086】
用件メモの転送後、または用件メモ転送設定がされていない場合、用件メモ削除設定になっているか否かを用件メモ出力条件記憶部107の該当する用件メモIDの中からを特定する(S40829)。用件メモ削除設定になっている場合(S40829でYES)、転送した用件メモを削除し(S40830)、図7のステップ400に戻り処理を続ける。
【0087】
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
【0088】
本実施の形態において用件メモ仲介装置1は、自装置に登録されているIDを有するユーザまたは情報端末2からの用件メモの入力を受け付ける。また、用件メモ毎に用件メモ出力判定条件を記憶する。そして、用件メモ出力判定条件に合致した場合、該当する用件メモを自装置が備える表示部101や情報端末2または外部通信装置7に対して表示、出力する。
【0089】
従って、本実施の形態によれば、記憶した伝言または用件に係る用件メモを出力する条件に合致した、近傍に存在する者または情報端末2に対してのみ伝言または用件に係る用件メモを出力し、確実に特定ユーザに伝言または用件に係る用件メモを伝達する。
【0090】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定される者ではなく。その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0091】
例えば、上記の実施の形態では、情報端末2を情報端末接続部103に接続することで用件メモを情報端末2に出力する場合を例に取り説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。表示部101に用件メモの情報が格納されたマトリックス型二次元コードを表示させ、情報端末2にて当該マトリックス型二次元コードを読み取ることで用件メモを情報端末2に表示させても良い。
【0092】
また、上記の実施の形態において、図5に示す用件メモ仲介装置1の機能構成はASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、およびモデム、NIC(Network Interface Card)等の通信インターフェイスを備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現されるものでもよい。
【符号の説明】
【0093】
1:用件メモ仲介装置1、 2:情報端末、 3:非接触ICカード、4:通信ケーブル、 5:LAN、 6:ネットワーク、 7:外部通信装置、 100:制御部、 101:表示部、 102:入力操作部、 103:情報端末接続部、 104:通信制御部、 105:用件メモ入力許可ID記憶部、 106:用件メモ記憶部、 107:用件メモ出力判定条件記憶部、 108:無線タグリーダ、 109:用件メモ転送先設定部、 110:用件メモ開封済み通知先設定部、 111:用件メモ未開封継続時間設定部、 112:用件メモ出力先設定部、 113:用件メモ主留力許可ID削除設定部、 114:用件メモ削除設定部、 115:無線タグID設定部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8